JP5545185B2 - 熱遮蔽装置、ペースト付きシートの製造システム、ペースト付きシートの製造方法、及び、電極板の製造方法 - Google Patents

熱遮蔽装置、ペースト付きシートの製造システム、ペースト付きシートの製造方法、及び、電極板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シートにペーストを塗布した物の乾燥に用いられる乾燥炉から熱が漏れるのを抑制する熱遮蔽装置に関する。
電池の電極板は、集電板の表面に活物質を塗布することによって形成される。例えば、特許文献2に記載されているように、ダイコータを用いることにより、集電板の表面に活物質が塗布される。この後、活物質が塗布された集電板は、乾燥炉に搬送され、乾燥炉内の熱によって活物質が乾燥される。
活物質が塗布された集電板は、乾燥炉の入口から乾燥炉の内部に移動し、乾燥のための熱が与えられた後に、乾燥炉の出口から乾燥炉外に移動する。乾燥炉の出口を通過した集電板については、冷却処理が行われる。これにより、電池に用いられる電極板が得られる。
実開平07−013461号公報 特開平10−323605号公報
乾燥炉の入口は、活物質が塗布された集電板よりも大きいため、乾燥炉内の熱が入口から漏れてしまうおそれがある。また、乾燥炉の出口からも熱が漏れてしまうおそれがある。この課題は、シートにペーストを塗布した後、乾燥炉を用いてペーストを乾燥させるものであれば、発生する。
そこで、本発明の目的は、乾燥炉からの熱漏れを抑制しつつ、乾燥炉を通過するシートに対して外力が作用するのを抑制することができる熱遮蔽装置を提供することにある。
本願第1の発明は、シートにペーストが塗布されたペースト付きシートを乾燥する乾燥炉とともに用いられる熱遮蔽装置であって、ガスを送り出し、ペースト付きシートが通過する乾燥炉の開口部をガスの層によって塞ぐガス供給口を有する。ガス供給口は、ペーストが塗布されたシートの表面に沿った方向にガスを送り出すことを特徴とする。ここで、ペースト付きシートとしては、シートとしての集電板に、ペーストとしての活物質が塗布された電極板を用いることができる。
乾燥炉よりも電極板の搬送路の上流側に、ダイコータおよびバックアップロールを配置することができる。ここで、ダイコータは、バックアップロールに沿って移動する集電板の表面に対して活物質を塗布することができる。ダイコータやバックアップロールは、SUSなどの金属で形成することができる。なお、集電板に活物質を塗布することができればよく、ダイコータの他にも、グラビアロール、スピンコータ、ロールコータなどを用いることができる。
ガス供給口は、電極板を挟む2つの位置に配置したり、2つの位置のいずれかに配置したりすることができる。電極板が通過する乾燥炉の開口部としては、電極板を乾燥炉の内部に進入させるための入口や、電極板を乾燥炉の外部に移動させるための出口がある。熱遮蔽装置は、乾燥炉と別体として配置することもできるし、乾燥炉に固定することもできる。熱遮蔽装置を乾燥炉に固定しておけば、熱遮蔽装置および乾燥炉の取り扱いが容易になる。
本願第2の発明であるペースト付きシートの製造システムは、本願第1の発明である熱遮蔽装置と、シートの表面にペーストを塗布する塗布装置と、シートに塗布されたペーストを乾燥する乾燥炉と、を有する。ここで、ペースト付きシートとしては、シートとしての集電板に、ペーストとしての活物質が塗布された電極板を用いることができる。
本願第3の発明は、シートの表面にペーストの層が形成されたペースト付きシートを製造する方法であって、シートにペーストを塗布する第1ステップと、ペーストが塗布されたシートを乾燥炉に導き、乾燥炉の熱によってペーストを乾燥させる第2ステップと、ガスを送り出すことにより、ペーストが塗布されたシートが通過する乾燥炉の開口部をガスの層で塞ぐ第3ステップと、を有する。第3ステップにおいて、ペーストが塗布されたシートの表面に沿った方向にガスを移動させることを特徴とする。
本願第4の発明は、集電板の表面に活物質の層が形成された電極板を製造する方法であって、集電板に活物質を塗布する第1ステップと、活物質が塗布された集電板を乾燥炉に導き、乾燥炉の熱によって活物質を乾燥させる第2ステップと、ガスを送り出すことにより、活物質が塗布された集電板が通過する乾燥炉の開口部をガスの層で塞ぐ第3ステップと、を有する。第3ステップにおいて、活物質が塗布された集電板の表面に沿った方向にガスを移動させることを特徴とする。
集電板の第1面に対して、第1ステップから第3ステップの処理を行うことにより、集電板の第1面に活物質の層を形成することができる。また、第1面に活物質の層を形成した後に、第1面と反対側の集電板の第2面に対して、第1ステップから第3ステップの処理を行うことができる。これにより、集電板の両面に、活物質の層を形成することができる。
本発明によれば、ペースト付きシート(例えば、電極板)が通過する乾燥炉の開口部をガスの層によって塞ぐことにより、乾燥炉内の熱が開口部を通過して乾燥炉外に漏れるのを防止することができる。また、ペースト(例えば、活物質)が塗布されたシート(例えば、集電板)の表面に沿った方向にガスを移動させることにより、ペーストが塗布されたシートの表面にガスが衝突するのを抑制でき、シートの振動を抑制することができる。
単電池の発電体の構成を示す展開図である。 正極板や負極板の製造工程を説明する概略図である。 乾燥炉の上面図である。 乾燥炉の入口を示す図である。 乾燥炉の内部の構成を示す概略図である。 バックアップロールおよびダイコータの間隔を説明する図である。 乾燥炉の入口近傍の温度変化を示す図である。 バックアップロールおよびダイコータの近傍の温度変化を示す図である。 実施例1の変形例である送風装置を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例1である電極板の製造装置について説明する。電極板としては、正極板および負極板があり、正極板および負極板は、単電池を構成する部材となる。まず、単電池の構成について説明する。
図1は、単電池(電池ケース)の内部に配置される発電体100の展開図である。発電体100は、正極板110と、負極板120と、セパレータ130とを有する。正極板110は、集電板111と、集電板111の表面に形成された正極活物質層112とを有する。正極活物質層112には、正極活物質、導電剤、バインダーなどが含まれている。
正極活物質層112は、集電板111の一部の領域に形成されており、集電板111の残りの領域は露出している。集電板111が露出している領域は、単電池の正極端子(図示せず)と電気的に接続される領域である。図1には、集電板111の一方の面に正極活物質層112が形成された状態を示しているが、集電板111の他方の面にも正極活物質層112が形成されている。
負極板120は、集電板121と、集電板121の表面に形成された負極活物質層122とを有する。負極活物質層122には、負極活物質、導電剤、バインダーなどが含まれている。負極活物質層122は、集電板121の一部の領域に形成されており、集電板121の残りの領域は、露出している。集電板121が露出している領域は、単電池の負極端子(図示せず)と電気的に接続される領域である。図1には、集電板121の一方の面に負極活物質層122が形成された状態を示しているが、集電板121の他方の面にも負極活物質層122が形成されている。
本実施例では、集電板111の両面に正極活物質層112を形成し、集電板121の両面に負極活物質層122を形成しているが、これに限るものではない。具体的には、集電板の一方の面に正極活物質層112を形成し、集電板の他方の面に負極活物質層122を形成することができる。
単電池としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。ここで、発電体100を構成する部材の材料としては、二次電池の種類に応じて適宜設定することができる。
例えば、単電池としてリチウムイオン電池を用いるときには、正極活物質として、例えば、LiCoO、LiMn、LiNiOを用いることができる。負極活物質としては、例えば、カーボンを用いることができる。また、正極板110の集電板111としては、例えば、アルミニウムを用いることができ、負極板120の集電板121としては、例えば、銅を用いることができる。集電板111,121は、金属箔として構成されている。電解液としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClOなどのリチウム塩と、エチレンカーボネートなどの溶媒とによって構成することができる。
図1に示すように、正極板110、負極板120およびセパレータ130を重ねることによって積層体を構成し、この積層体を巻くことにより、単電池(電池ケース)の内部に収容される発電体100が得られる。なお、正極板110、負極板120およびセパレータ130を積層しただけで、発電体を構成することもできる。
次に、正極板110や負極板120の製造工程について、図2から図4を用いて説明する。図2は、正極板110や負極板120の製造システムを示す側面図である。図3は、乾燥炉の上面図であり、図4は、乾燥炉の入口を示す図である。
本実施例では、後述するように、ダイコータを用いて、集電板21の表面に塗布剤22を塗布することにより、正極板110や負極板120を製造している。集電板21は、正極板110の集電板111や、負極板120の集電板121に相当する。塗布剤22は、正極板110の正極活物質層112を構成する材料や、負極板120の負極活物質層122を構成する材料である。
塗布剤22が塗布される前の集電板21は、巻かれた状態(原反ロール)となっている。原反ロールから引き出された集電板21は、搬送ロール(図示せず)に支持されながら矢印Mの方向に移動して、ダイコータ31に到達する。ダイコータ31と対向する位置には、バックアップロール32が配置されている。ダイコータ31は、バックアップロール32に沿って移動する集電板21に対して、塗布剤22を塗布する。バックアップロール32は、例えば、SUS(ステンレス鋼)で形成することができる。
具体的には、ダイコータ31は、塗布剤22を収容するタンク(図示せず)に接続されており、タンク内の塗布剤22がダイコータ31に供給される。ダイコータ31に供給された塗布剤22は、ダイコータ31のスリットを移動して、集電板21に塗布される。ここで、ダイコータ31およびバックアップロール32の間隔D(図2参照)を調整することにより、集電板21に形成される塗布剤22の幅W(図3参照)を調整することができる。ダイコータ31は、例えば、SUS(ステンレス鋼)で形成することができる。
塗布剤22が塗布された集電板21は、搬送ロール33に支持されながら矢印Mの方向に移動し、乾燥炉10に導かれる。図4に示すように、塗布剤22が塗布された集電板21は、乾燥炉10の入口10aから乾燥炉10の内部に進入する。乾燥炉10は、塗布剤22が塗布された集電板21に対して熱風を吹き付けることにより、塗布剤22を乾燥させる。
図5には、乾燥炉10の内部構造を示す。乾燥炉10は、集電板21(塗布剤22を含む)に熱風を吹き付けるための複数のノズル13a,13bを有する。ノズル13a,13bには、ヒータ(図示せず)によって加熱された空気(熱風)が供給される。
ノズル13aは、集電板21よりも上方に配置されている。ノズル13aから吹き出された熱風は、下方に向かい、塗布剤22や集電板21に到達する。ノズル13bは、集電板21よりも下方に配置されている。ノズル13bから吹き出された熱風は、上方に向かい、集電板21に到達する。図5に示す矢印は、ノズル13a,13bから吹き出された熱風の移動方向(一例)を示している。
ノズル13aおよびノズル13bは、集電板21の搬送路を挟んで向かい合う位置とは異なる位置に配置されている。言い換えれば、ノズル13aおよびノズル13bは、集電板21の搬送方向において、ずらして配置されている。図5に示す例では、集電板21の上方に2つのノズル13aが配置され、集電板21の下方に1つのノズル13bが配置されているが、これに限るものではない。すなわち、集電板21に塗布された塗布剤22を乾燥させることができればよく、ノズル13a,13bの数や、ノズル13a,13bを配置する位置は、適宜設定することができる。
ノズル13a,13bによる乾燥処理が行われた集電板21は、乾燥炉10の出口を通過して、乾燥炉10の外部に移動する。乾燥炉10から出された集電板21については、冷却処理が行われる。これにより、正極板110や負極板120を得ることができる。
上述した処理は、集電板21の片面に塗布剤22を塗布する処理である。集電板21の両面に塗布剤22を塗布するときには、ダイコータ31を用いた塗布剤22の塗布処理と、乾燥炉10を用いた乾燥処理とを、集電板21の両面に対して行えばよい。具体的には、図2に示すダイコータ31および乾燥炉10を含む装置を、集電板21の搬送路に沿って、2つ配置することができる。すなわち、1つ目の乾燥炉10を通過した集電板21は、2つ目のダイコータ31に搬送され、このダイコータ31によって塗布剤22が塗布される。この後は、塗布剤22が塗布された集電板21が、2つ目の乾燥炉10に搬送される。
乾燥炉10の入口10aには、一対の送風装置(熱遮蔽装置に相当する)11が配置されている。一対の送風装置11は、集電板21の搬送路を挟む位置に配置されており、互いに向かい合う領域に送風口(ガス供給口に相当する)11aが設けられている。各送風装置11の送風口11aは、相手側の送風装置11に向かって矢印G1の方向に空気を送り出す。送風口11aから送り出された空気は、集電板21の幅方向に移動する。言い換えれば、送風口11aからの空気は、塗布剤22が塗布された集電板21の面に沿って移動する。
乾燥炉10の出口にも、一対の送風装置(熱遮蔽装置に相当する)12が配置されている。一対の送風装置12は、乾燥炉10の出口を通過した集電板21に向けて、送風口(ガス供給口に相当する)12aから空気を送り出す。送風口12aから送り出された空気は、集電板21の幅方向(矢印G2の方向)に沿って、言い換えれば、塗布剤22が塗布された集電板21の面に沿って移動する。
送風装置11,12から送り出される空気としては、予め冷却された空気を用いたり、大気中に存在する空気(言い換えれば、冷却又は加熱していない空気)を用いたりすることができる。ここで、送風装置11,12から送り出される空気の温度は、乾燥炉10の内部における温度よりも低いことが好ましい。一方、送風装置11,12から送り出される空気の速度は、適宜設定することができる。例えば、送風装置11,12から送り出される空気の速度を、乾燥炉10のノズル13a,13bから送り出される熱風の速度よりも低くすることができる。
本実施例によれば、送風装置11から送り出された空気の層により、乾燥炉10の入口10aを塞ぐことができ、乾燥炉10の内部の熱が乾燥炉10の外部に漏れるのを抑制することができる。また、送風装置12から送り出された空気の層によって、乾燥炉10の出口を塞ぐことができ、乾燥炉10内の熱が出口を通過して乾燥炉10外に漏れるのを抑制することができる。乾燥炉10の内部に熱を留めておくことにより、塗布剤22の乾燥処理を行うときの熱損失を低減することができる。
乾燥炉10の入口10aや出口は、集電板21よりも大きく形成されているため、入口10aや出口から熱が漏れてしまうおそれがある。入口10aや出口を集電板21の外形に沿った形状に形成し、乾燥炉10の熱を漏れにくくすることも考えられるが、集電板21のサイズを変更するときには、対応することができない。また、入口10aや出口を集電板21に近づけすぎると、集電板21の移動を阻害してしまうおそれがある。
また、図2に示すように、乾燥炉10の入口10aの側には、ダイコータ31やバックアップロール32が配置されているため、乾燥炉10の熱がダイコータ31やバックアップロール32に伝達されるのを抑制することができる。ここで、ダイコータ31やバックアップロール32は、SUSなどの金属で形成することができるが、この場合には、ダイコータ31やバックアップロール32が、乾燥炉10からの熱を受けて膨張するおそれがある。
例えば、図6に示すように、バックアップロール32が乾燥炉10からの熱を受けて膨張すると、バックアップロール32およびダイコータ31の間隔Dが変化してしまう。図6において、P1は、熱膨張する前のバックアップロール32の表面32aの位置であり、P2は、熱膨張した後のバックアップロール32の表面32aの位置である。バックアップロール32が熱膨張すると、バックアップロール32の表面32aがダイコータ31に近づく方向に変位し、バックアップロール32およびダイコータ31の間隔Dは、D1からD2(<D1)に減少する。
ここで、集電板21の表面に形成される塗布剤22の幅Wは、バックアップロール32およびダイコータ31の間隔Dを調整することによって行われるが、バックアップロール32の熱膨張によって間隔Dが変化してしまうと、塗布剤22の幅Wにバラツキが発生してしまう。また、乾燥炉10の熱がダイコータ31に伝達されれば、ダイコータ31の熱膨張によって、ダイコータ31およびバックアップロール32の間隔Dが変化してしまう。
塗布剤22が塗布された集電板21は、単電池の正極板110又は負極板120として用いられるため、塗布剤22の幅Wの精度を確保する必要がある。このため、本実施例のように、乾燥炉10からの熱漏れを抑制して、バックアップロール32やダイコータ31の熱膨張を抑制することにより、塗布剤22の幅Wの精度が低下するのを防止することができる。
また、本実施例では、送風装置11から送り出された空気が、塗布剤22が塗布された集電板21の面に沿って移動しているため、空気の流れによって集電板21が振動してしまうのを抑制することができる。ここで、図4に示す乾燥炉10の出口10aの上方から空気を吹き付けると、塗布剤22が塗布された集電板21の表面に空気が衝突してしまう。また、乾燥炉10の出口10aの下方から空気を吹き付けると、塗布剤22が塗布された面とは反対側の面に空気が衝突してしまう。このように集電板21に空気が衝突すると、集電板21が振動しやすくなってしまう。
ここで、集電板21を支持する搬送ロール33等は、乾燥炉10の外部に配置されており、乾燥炉10の内部には配置されていない。このような構成では、乾燥炉10を通過する集電板21は、振動しやすくなってしまう。そこで、本実施例のように、送風装置11,12から空気を送り出すことにより、集電板21の振動を抑制することができる。また、集電板21の振動を抑制することにより、集電板21に、しわが発生してしまうのを抑制することができる。
上述したように、塗布剤22の幅Wの精度を確保したり、集電板21の振動を抑制したりすることにより、正極板110や負極板120の製造における歩留まりを向上させることができる。
本実施例では、乾燥炉10の入口10aおよび出口に、送風装置11,12を配置しているが、これに限るものではない。入口10aおよび出口の一方だけに送風装置を設けた場合であっても、入口10aおよび出口の両方に送風装置を設けない場合に比べて、優れた効果を発揮することができる。
乾燥炉10の入口10aに送風装置11を設ければ、乾燥炉10の内部の熱が入口10aを通過して、ダイコータ31やバックアップロール32に到達するのを抑制することができる。ダイコータ31等への熱の伝達を抑制する目的であれば、乾燥炉10の入口10aだけに、送風装置11を配置すればよい。一方、乾燥炉10の出口だけに送風装置12を設けた場合であっても、乾燥炉10から熱が漏れるのを抑制し、乾燥炉10の乾燥効率が低下するのを抑制することができる。
図7および図8には、送風装置11を用いたときの温度変化と、送風装置11を省略したときの温度変化を示している。図7における温度の測定箇所は、乾燥炉10の外部であって、入口10aの近傍としている。図8における温度の測定箇所は、ダイコータ31およびバックアップロール32の近傍としている。
送風装置11を用いたときも、送風装置11を省略したときも、温度の測定箇所は、同一である。図7および図8に示す測定において、送風装置11,12から送り出される空気の速度は、12m/sとし、空気の温度は乾燥炉10の外部環境の温度と等しくした。また、乾燥炉10内のノズル13a,13bから送り出される熱風の速度は、15m/sに設定した。乾燥炉10の内部温度は、150℃に設定した。
図7に示すように、送風装置11を用いると、温度上昇を抑制することができるが、送風装置11を省略すると、温度が上昇していることがわかる。図8において、送風装置11を用いれば、ダイコータ31やバックアップロール32の温度上昇を抑制することができるが、送風装置11を省略すると、ダイコータ31やバックアップロール32の温度が上昇してしまう。図7および図8に示す測定結果からも分かるように、送風装置11から送り出された空気の層によって、乾燥炉10からの熱漏れを抑制することができる。
一方、集電板21の両面に塗布剤22を塗布する場合において、図2に示す乾燥炉10よりも集電板21の搬送路の下流側に、他のダイコータ31やバックアップロール32を配置することがある。この場合には、乾燥炉10の熱が、他のダイコータ31やバックアップロール32に伝達するのを防止するために、乾燥炉10の出口に送風装置12を配置することができる。また、乾燥炉10の出口を通過した集電板21に対して、送風装置12から冷風を供給すれば、集電板12の冷却効率を向上させることができる。
本実施例では、ダイコータ31を用いて、塗布剤22を集電板21に塗布しているが、これに限るものではない。すなわち、塗布剤22を集電板21の表面に塗布することができればよい。具体的には、ダイコータ31の代わりに、例えば、グラビアロール、スピンコータ、スリットスピンコータ、スリットコータ、ロールコータ、カーテンコータを用いることができる。
本実施例では、集電板21の搬送路を挟む位置に一対の送風装置11を配置しているが、これに限るものではない。具体的には、図9に示すように、1つの送風装置11だけを用いることができる。送風装置11を配置する位置は、図9に示す位置に限るものではない。すなわち、図4に示す2つの送風装置11のうち、一方の送風装置11だけを用いればよい。送風装置12についても、同様であり、集電板21の搬送路を挟む2つの位置のうちの一方だけに送風装置12を配置することができる。
本実施例では、送風装置11,12を乾燥炉10に固定しているが、これに限るものではない。例えば、送風装置11,12が乾燥炉10から離れていてもよい。すなわち、送風装置11から送り出された空気の層によって、乾燥炉10の入口10aからダイコータ31やバックアップロール32に向かう熱を遮蔽することができればよい。また、送風装置12から送り出された空気の層によって、乾燥炉10の出口から熱が漏れるのを抑制することができればよい。
また、本実施例では、集電板21に1つの塗布剤22の層を形成しているが、これに限るものではない。例えば、集電板21に対して、複数の塗布剤22の層を形成することができる。この場合には、複数の塗布剤22の層を形成した後に、集電板21を切断することにより、発電体100で用いられる正極板110や負極板120を得ることができる。
本実施例では、正極板110や負極板120の製造方法について説明したが、これに限るものではない。すなわち、ダイコータ31等を用いてシート(集電板21に相当する)にペースト(塗布剤22に相当する)を塗布し、乾燥炉10を用いてペーストを乾燥させるものであれば、本発明を適用することができる。この場合であっても、本実施例と同様の効果を得ることができる。
10:乾燥炉 10a:入口
11:入口側の送風装置(熱遮蔽装置) 11a:送風口(ガス供給口)
12:出口側の送風装置(熱遮蔽装置) 12a:送風口(ガス供給口)
13a,13b:ノズル 21:集電板
22:塗布剤 31:ダイコータ
32:バックアップロール 32a:バックアップロールの表面
33:搬送ロール 100:発電体
110:正極板 111:集電板
112:正極活物質層 120:負極板
121:集電板 122:負極活物質層
130:セパレータ

Claims (13)

  1. シートにペーストが塗布されたペースト付きシートを乾燥する乾燥炉とともに用いられる熱遮蔽装置であって、
    ガスを送り出し、前記ペースト付きシートが通過する前記乾燥炉の開口部を前記ガスの層によって塞ぐガス供給口を有し、
    前記ガス供給口は、前記ペーストが塗布された前記シートの表面に沿った方向に前記ガスを送り出すことを特徴とする熱遮蔽装置。
  2. 前記ペースト付きシートは、前記シートとしての集電板に、前記ペーストとしての活物質が塗布された電極板であることを特徴とする請求項1に記載の熱遮蔽装置。
  3. 前記活物質は、前記乾燥炉よりも前記電極板の搬送路の上流側に配置されたダイコータによって、前記集電板に塗布されることを特徴とする請求項2に記載の熱遮蔽装置。
  4. 前記ガス供給口は、前記電極板を挟む2つの位置のうち、少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の熱遮蔽装置。
  5. 前記開口部は、前記電極板を前記乾燥炉の内部に進入させるための入口であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1つに記載の熱遮蔽装置。
  6. 前記開口部は、前記電極板を前記乾燥炉の外部に移動させるための出口であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1つに記載の熱遮蔽装置。
  7. 前記ガス供給口は、前記乾燥炉に固定されていることを特徴とする請求項2から6のいずれか1つに記載の熱遮蔽装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載の熱遮蔽装置と、
    前記シートの表面に前記ペーストを塗布する塗布装置と、
    前記シートに塗布された前記ペーストを乾燥する乾燥炉と、
    を有することを特徴とするペースト付きシートの製造システム。
  9. シートの表面にペーストの層が形成されたペースト付きシートを製造する方法であって、
    前記シートに前記ペーストを塗布する第1ステップと、
    前記ペーストが塗布された前記シートを乾燥炉に導き、前記乾燥炉の熱によって前記ペーストを乾燥させる第2ステップと、
    ガスを送り出すことにより、前記ペーストが塗布された前記シートが通過する前記乾燥炉の開口部を前記ガスの層で塞ぐ第3ステップと、を有し、
    前記第3ステップにおいて、前記ペーストが塗布された前記シートの表面に沿った方向に前記ガスを移動させることを特徴とするペースト付きシートの製造方法。
  10. 集電板の表面に活物質の層が形成された電極板を製造する方法であって、
    前記集電板に前記活物質を塗布する第1ステップと、
    前記活物質が塗布された前記集電板を乾燥炉に導き、前記乾燥炉の熱によって前記活物質を乾燥させる第2ステップと、
    ガスを送り出すことにより、前記活物質が塗布された前記集電板が通過する前記乾燥炉の開口部を前記ガスの層で塞ぐ第3ステップと、を有し、
    前記第3ステップにおいて、前記活物質が塗布された前記集電板の表面に沿った方向に前記ガスを移動させることを特徴とする電極板の製造方法。
  11. 前記第3ステップにおいて、前記活物質が塗布された前記集電板を挟む2つの位置のうち、少なくとも一方から、前記ガスを送り出すことを特徴とする請求項10に記載の電極板の製造方法。
  12. 前記第1ステップにおいて、バックアップロールに沿って移動する前記集電板の表面に対して、ダイコータを用いて前記活物質を塗布することを特徴とする請求項10又は11に記載の電極板の製造方法。
  13. 前記集電板の第1面に対して、前記第1ステップから前記第3ステップの処理を行い、
    前記第1面と反対側の前記集電板の第2面に対して、前記第1ステップから前記第3ステップの処理を行うことを特徴とする請求項10から12のいずれか1つに記載の電極板の製造方法。
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