JP5545077B2 - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
ところが、高張力鋼板の合金元素として有望視されているSiおよびCrは、Feに比して易酸化性である。そのため、SiまたはCrの含有量の高い鋼板は、熱間圧延工程などにおいて鋼板表層部の粒界酸化が生じ易く、熱延鋼板に酸洗を施した後も鋼板表層部の粒界に酸化物が残存し、斯かる状態で冷間圧延に供される場合がある。このようにして得られた冷延鋼板に合金化溶融亜鉛めっきを施すと、溶融亜鉛めっき後の合金化処理過程においてめっき基材である鋼板の表層部の粒界にZnが浸入し易くなる。そして、Znが浸入することにより脆化した粒界は、成形時において亀裂の起点となるため穴拡げ性が低下する。
例えば、特許文献1には、(a)鋼板にBを添加することにより粒界を強化する方法、(b)鋼板表面の粒界酸化の深さが小さい下地鋼板を用いる方法、(c)スラブ加熱条件を制御することによりスラブ表層の内部酸化を抑制する方法、(d)酸洗後に鋼板表面を研削することにより内部酸化物を除去する方法および(e)溶融亜鉛めっき浴のAl濃度を低くすることにより粒界での選択的合金化反応を抑制する方法が提案されている。
本発明者らが、SiまたはCrの含有量の高い鋼板をめっき基材とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の耐パウダリング性について詳細に検討したところ、上述した穴拡げ性の場合と同様に、めっき基材である鋼板の表層部の粒界にZnが浸入することによって耐パウダリング性が劣化することが判明した。
さらに、本発明者らの検討によれば、特許文献1において提案されている技術を適用したとしても良好な耐パウダリング性を確保することができない場合があることが判明した。
(ア)熱間圧延工程における新知見
SiまたはCrの含有量の高い鋼板は、熱間圧延工程における巻取後において鋼板表層部の粒界酸化が著しく進行する場合がある。このような熱延鋼板に酸洗処理を施すと、著しく酸化が進行した粒界部が選択的に腐食され、鋼板表層部にクラックが形成される。このような酸洗鋼板に冷間圧延を施すと、酸洗鋼板におけるクラックは冷延鋼板におけるフラップとなる。このようにして形成されたフラップは、めっき基材である鋼板の表層部の粒界にZnが浸入することを助長し、粒界脆化を顕著にする。その結果、合金化処理後において鋼板表層部の結晶粒の一部が剥離し、耐パウダリング性が著しく劣化する。
したがって、熱間圧延工程における巻取温度を低温として、冷延鋼板におけるフラップの形成を抑制することが、良好な耐パウダリング性を確保するうえで必要である。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、めっき基材となる鋼板について、還元焼鈍炉において当該鋼板表層部のFe酸化物を還元して清浄かつ活性にすることにより溶融亜鉛との親和性を高め、その後溶融亜鉛めっき浴に浸漬することによって溶融亜鉛めっきを施す。この還元焼鈍炉の雰囲気は強い還元状態とするために通常−20℃未満の低露点とされる。
この知見に基づく耐パウダリング性劣化抑制手段とは、還元焼鈍炉の雰囲気が低露点である場合、つまり、めっき基材である鋼板の表層部の脱炭層の厚さを5μm未満である場合において、溶融亜鉛めっき層へのFeの拡散総量を制限することである。すなわち、溶融亜鉛めっき層へのFeの拡散総量を制限することにより、Znが粒界に侵入しても、パウダリングを生じるほどの粒界脆化は抑制される。このため、合金化処理後において鋼板表層部の結晶粒の一部が剥離することが抑制され、剥離した結晶粒を起点とする著しいパウダリングを抑制することが実現される。
(A)質量%で、Si:0.40%以上2.0%以下およびCr:0.10%以上0.5%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有するとともに、P含有量が0.10%以下かつMo含有量が0.5%以下である化学組成を有するスラブに熱間圧延を施して400℃未満の温度域で巻き取って熱延鋼板とする熱間圧延工程;
(B)前記熱延鋼板に酸洗処理を施して酸洗鋼板とする酸洗工程;
(C)前記酸洗鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷間圧延工程;および
(X)前記冷延鋼板に、水素濃度:1体積%以上30体積%以下かつ露点:−20℃未満の窒素−水素雰囲気下で700℃以上の温度域に保持する還元焼鈍を施したのちに溶融亜鉛めっきを施し、さらに合金化処理を施して、Fe質量濃度を0.080以上かつめっき付着量とFe質量濃度との積を6.0g/m2以下に調整する連続溶融亜鉛めっき工程。
(A)質量%で、Si:0.40%以上2.0%以下およびCr:0.10%以上0.5%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有するとともに、P含有量が0.10%以下かつMo含有量が0.5%以下である化学組成を有するスラブに熱間圧延を施して400℃未満の温度域で巻き取って熱延鋼板とする熱間圧延工程;
(B)前記熱延鋼板に酸洗処理を施して酸洗鋼板とする酸洗工程;
(C)前記酸洗鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷間圧延工程;および
(Y)前記冷延鋼板に、水素濃度:1体積%以上30体積%以下かつ露点:−20℃以上10℃以下の窒素−水素雰囲気下で700℃以上の温度域に保持する還元焼鈍を施したのちに溶融亜鉛めっきを施し、さらに合金化処理を施して、Fe質量濃度を0.080以上0.130以下に調整する連続溶融亜鉛めっき工程。
めっき基材である鋼板は、Si:0.40%以上2.0%以下およびCr:0.10%以上0.5%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有するとともに、P含有量が0.10%以下かつMo含有量が0.5%以下である化学組成を有する炭素鋼または低合金鋼とする。
Si含有量が0.4%未満かつCr含有量が0.10%未満である場合には、通常の熱間圧延条件および連続溶融亜鉛めっき条件を適用したとしても、めっき基材である鋼板の表層部の粒界にZnが浸入することは生じ難い。したがって、本発明においては、Si含有量が0.40%以上またはCr含有量が0.10%以上である場合を対象とする。本発明による効果がより顕著に得られるのは、Siについてはその含有量が0.60%以上である場合であり、Crについてはその含有量が0.20%以上である場合である。
また、Cr含有量が0.5%を超えると不めっきが発生する場合がある。したがって、Cr含有量は0.5%以下とする。好ましくは0.4%以下である。
Pは、一般に不純物として含有される元素であるが、固溶強化により鋼を強化する作用を有するので、積極的に含有させてもよい。しかしながら、P含有量が0.10%を超えると合金化処理性の低下が著しくなる。したがって、P含有量は0.10%以下とする。好ましくは0.08%以下である。上記作用による効果をより確実に得るには、P含有量を0.04%以上とすることが好ましい。
Moは、任意元素であり、鋼を強化する作用を有するので含有させてもよいが、Mo含有量が0.5%を超えると合金化処理性の低下が著しくなる。したがって、Mo含有量は0.5%以下とする。上記作用による効果をより確実に得るには、Mo含有量を0.05%以上とすることが好ましい。
めっき基材である鋼板は上述した化学組成を有する炭素鋼または低合金鋼であるが、上記以外の元素は以下のようにすることが好ましい。
Cは、固溶強化や変態強化により鋼の強度を高める作用を有する元素である。また、オーステナイトからフェライトへの変態温度を低下させる作用を有し、熱間圧延の圧延完了温度を低下させることを可能にするので、鋼組織微細化を促進して細粒化強化により鋼の強度を高めるのに有用な元素である。したがって、C含有量は0.01%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.03%以上である。しかしながら、C含有量が0.25%を超えると溶接性の劣化が著しくなる。したがって、C含有量は0.25%以下とすることが好ましい。
Mnは、固溶強化や変態強化により鋼の強度を高める作用を有する元素である。また、オーステナイトからフェライトへの変態温度を低下させる作用を有し、熱間圧延の圧延完了温度を低下させることを可能にするので、鋼組織微細化を促進して細粒化強化により鋼の強度を高めるのに有用な元素である。したがって、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させても上記作用による効果は飽和してコスト的に不利になる。したがって、Mn含有量は3%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは2.7%以下である。上記作用による効果をより確実に得るにはMn含有量を0.5%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.8%以上である。
Sは不純物として含有され、鋼中に硫化物系介在物を形成して加工性を低下させる作用を有する。したがって、S含有量は0.05%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは0.008%以下であり、特に好ましくは0.003%以下である。
Alは、溶鋼を脱酸して鋼を健全化する作用を有する。したがって、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させると安定した連続鋳造を困難にする。また、オーステナイトからフェライトへの変態温度を上昇させ、熱間圧延の圧延完了温度を低下させることを困難にするので、鋼組織微細化を促進して細粒化強化により鋼の強度を高める場合には好ましくない。したがって、sol.Al含有量は1%以下とすることが好ましい。脱酸を目的に含有させる場合には、sol.Al含有量を0.005%以上とすることが好ましい。
Nは不純物として含有され、加工性を低下させる作用を有する。したがって、N含有量は0.01%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは0.006%以下である。
Tiは、鋼中に炭化物や窒化物として析出することにより鋼の強度を高める作用を有する。また、これらの析出物がオーステナイトやフェライトの粗大化を抑制して、鋼組織の細粒化強化により鋼の強度を高めるのに有用な元素である。したがって、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させると、熱間圧延以前の高温状態において鋼中に粗大なTi炭化物または窒化物を多量に形成してしまい、延性等の加工性を劣化させる場合がある。したがって、Ti含有量は0.3%以下とすることが好ましい。上記作用による効果をより確実に得るにはTi含有量を0.005%以上とすることが好ましい。
Nbは、鋼中に炭化物や窒化物として析出することにより鋼の強度を高める作用を有する。また、これらの析出物がオーステナイトやフェライトの粗大化を抑制して、鋼組織の細粒化強化により鋼の強度を高めるのに有用な元素である。したがって、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させると延性等の加工性を劣化させる場合がある。したがって、Nb含有量は0.1%以下とすることが好ましい。上記作用による効果をより確実に得るにはNb含有量を0.005%以上とすることが好ましい。
Cuは、低温で析出することにより鋼の強度を高める作用を有する。したがって、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させるとCuチェッキングを惹き起こす。したがって、Cu含有量は3%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは2%以下である。上記作用による効果をより確実に得るにはCu含有量を0.02%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.1%以上である。
Niは、オーステナイトからフェライトへの変態温度を低下させる作用を有し、熱間圧延の圧延完了温度を低下させることを可能にするので、鋼組織微細化を促進して細粒化強化により鋼の強度を高めるのに有用な元素である。また、Cuを含有させる場合には、Cuチェッキングを抑制する作用を有する。したがって、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させても上記作用による効果は飽和してコスト的に不利になる。したがって、Ni含有量は1%以下とすることが好ましい。上記作用による効果をより確実に得るにはNi含有量を0.03%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.05%以上である。
Bは、凝固中に生成する酸化物や窒化物を微細化して、鋳片の健全性を保つ作用を有する。したがって、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させても上記作用による効果は飽和してしまいコスト的に不利になる。したがって、B含有量は0.005%以下とすることが好ましい。上記作用による効果をより確実に得るにはB含有量を0.0001%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.0002%以上である。
合金化溶融亜鉛めっき層およびめっき基材である鋼板の表層部は、以下の(i)または(ii)を満足するものとする。
合金化溶融亜鉛めっき層のFe質量濃度が0.080(すなわち8.0質量%)未満では合金化溶融亜鉛めっき層の表層部にη相が残存する場合がある。したがって、合金化溶融亜鉛めっき層のFe質量濃度は0.080以上とする。好ましくは0.090以上である。
鋼板と合金化溶融亜鉛めっき層との界面における鋼板の結晶粒の平均剥離個数を100μm当たり7個以下とする。
上述した合金化溶融亜鉛めっき鋼板は以下の製造方法により製造することが好適である。
上記化学組成を有するスラブに熱間圧延を施して400℃未満の温度域で巻き取って熱延鋼板とする。
(2)酸洗工程および冷間圧延工程
酸洗処理および冷間圧延処理は常法によればよい。
連続溶融亜鉛めっき工程は、(X)水素濃度:1体積%以上30体積%以下かつ露点:−20℃未満の窒素−水素雰囲気下で700℃以上の温度域に保持する還元焼鈍を施したのちに溶融亜鉛めっきを施し、さらに合金化処理を施して、Fe質量濃度を0.080以上かつ拡散Fe量を6.0g/m2以下に調整するか、(Y)水素濃度:1体積%以上30体積%以下かつ露点:−20℃以上10℃以下の窒素−水素雰囲気下で700℃以上の温度域に保持する還元焼鈍を施したのちに溶融亜鉛めっきを施し、さらに合金化処理を施して、Fe質量濃度を0.080以上0.130以下に調整するものとする。
連続溶融亜鉛めっき工程における還元焼鈍は、鋼板表層部のFe酸化物を還元して清浄かつ活性にすることにより溶融亜鉛との親和性を高めるために施す。水素濃度が1体積%未満では、鋼板表層部のFe酸化物を還元して清浄かつ活性にすることが困難となる場合がある。したがって、水素濃度が1体積%以上とする。一方、水素濃度が30体積%を超えるとコスト的に不利となる。したがって、水素濃度は30体積%以下とする。
連続溶融亜鉛めっき工程における還元焼鈍の雰囲気の露点を−20℃未満とする場合には、溶融亜鉛めっき処理および合金化処理の条件を適切に設定することによって、拡散Fe量を6.0g/m2以下に調整する。
一方、連続溶融亜鉛めっき工程における還元焼鈍の雰囲気の露点を−20℃以上とする場合には、めっき基材である鋼板の表層部の粒界にZnが浸入することを抑制することが可能となるので、溶融亜鉛めっき層へのFeの拡散総量を制限する必要がなくなる。但し、露点が10℃を超えると鋼板表層部のFe酸化物を還元して清浄かつ活性にすることが困難となる場合があるので、露点は10℃以下とする。
めっき性については、濡れ性と合金化処理性の観点から評価した。
すなわち、濡れ性については、めっき上がりの状態で板面内に1つでも点状不めっきがあれば不めっきの判断とした。合金化溶融亜鉛めっき層のFe質量濃度は加熱時間を変化させることによって調整したが、合金化処理時間を90秒間超としても0.080に満たない場合は合金化遅延と評価した。
合金化溶融亜鉛めっき層のZn、Al、Feなどの含有量は、インヒビターを添加した10%塩酸水溶液中に合金化溶融亜鉛めっき鋼板を浸漬し、合金化溶融亜鉛めっき層を溶解した後、得られた溶液をICP分光分析法で測定することにより特定した。
脱炭層厚みは鋼中のC濃度に対応することから、鋼板界面からの深さ方向の距離を明確にするため、上記合金化溶融亜鉛めっき層を溶解した後のめっき基材である鋼板を水洗し、十分に乾燥してGDS分析供試材とした。深さ方向の炭素の分析条件については、装置はマーカス型高周波グロー放電発光分析装置((株)堀場製作所製JY−5000RF)を使用し、放電面積4mmφ、RF出力35W、アルゴン圧600Paを採用し、深さ200μmまで分析を実施した。脱炭層厚みは、深さ方向でC濃度が変化しなくなったバルク濃度に対してその1/3以下のC濃度に対応する厚みと定義した。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の断面を鏡面研磨後、ナイタールエッチを行い、鋼板と合金化溶融亜鉛めっき層との界面を5視野観察し、100μm当たりの鋼板の結晶粒の剥離個数をカウントして平均することにより、鋼板と合金化溶融亜鉛めっき層との界面における鋼板の結晶粒の平均剥離個数を求めた。結晶粒の剥離有り無しの代表写真を図1および図2示す。
供試材から直径60mmの円板を打ち抜き、防錆油として出光興産製SKW92を2g/m2塗油し、ポンチ直径:30mm、ダイス直径:35.4mm、ダイス肩半径:3mm、ブランクホルダー力:4.9kN(500kgf)で円筒絞り試験を行った。円筒絞り前後の質量を測定し、パウダリング量を測定した。供試材あたりのパウダリング量が50mg以下であるとき良好であると判断した。
Claims (3)
- 下記工程(A)〜(C)および(X)を有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法:
(A)質量%で、Si:0.40%以上2.0%以下およびCr:0.10%以上0.5%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有するとともに、P含有量が0.10%以下かつMo含有量が0.5%以下である化学組成を有するスラブに熱間圧延を施して400℃未満の温度域で巻き取って熱延鋼板とする熱間圧延工程;
(B)前記熱延鋼板に酸洗処理を施して酸洗鋼板とする酸洗工程;
(C)前記酸洗鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷間圧延工程;および
(X)前記冷延鋼板に、水素濃度:1体積%以上30体積%以下かつ露点:−20℃未満の窒素−水素雰囲気下で700℃以上の温度域に保持する還元焼鈍を施したのちに溶融亜鉛めっきを施し、さらに合金化処理を施して、Fe質量濃度を0.080以上かつめっき付着量とFe質量濃度との積を6.0g/m2以下に調整する連続溶融亜鉛めっき工程。 - 下記工程(A)〜(C)および(Y)を有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法:
(A)質量%で、Si:0.40%以上2.0%以下およびCr:0.10%以上0.5%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有するとともに、P含有量が0.10%以下かつMo含有量が0.5%以下である化学組成を有するスラブに熱間圧延を施して400℃未満の温度域で巻き取って熱延鋼板とする熱間圧延工程;
(B)前記熱延鋼板に酸洗処理を施して酸洗鋼板とする酸洗工程;
(C)前記酸洗鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷間圧延工程;および
(Y)前記冷延鋼板に、水素濃度:1体積%以上30体積%以下かつ露点:−20℃以上10℃以下の窒素−水素雰囲気下で700℃以上の温度域に保持する還元焼鈍を施したのちに溶融亜鉛めっきを施し、さらに合金化処理を施して、Fe質量濃度を0.080以上0.130以下に調整する連続溶融亜鉛めっき工程。 - 前記工程(A)において、熱間完了温度をAr3点以上として、熱間圧延完了後0.4秒間以内に720℃以下の温度域まで冷却することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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JPH09176815A (ja) | めっき密着性の良好な高強度溶融亜鉛めっき鋼板 |
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