JP5545074B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー画像を記録シートに転写して定着する画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機等の電子写真方式の画像形成装置では、通常、画像データに対応した静電潜像を感光体ドラム上に形成し、形成された静電潜像をトナーによって現像して感光体ドラム上にトナー画像を形成するようになっている。感光体ドラム上に形成されたトナー画像は、中間転写ベルト上に転写された後に、記録紙、OHPシート等の記録シートに転写されて、定着装置によって、転写されたトナー画像が記録シートに定着される。
このような画像形成装置では、中間転写ベルトと転写ローラとによって転写ニップが形成されており、記録シートが転写ニップを通過する間に、中間転写ベルト上のトナー画像が記録シートに転写される。トナー画像が転写された記録シートは、転写分離爪によって中間転写ベルトから分離される。
転写分離爪によって分離された記録シートは、転写分離爪に案内されて定着装置に搬送される。定着装置では、例えば、加熱ローラと加圧ローラとの間に定着ニップが形成されており、記録シートが定着ニップを通過する間に、記録シート上のトナー画像が加熱および加圧されて定着される。
定着ニップを通過した記録シートは、加熱ローラおよび加圧ローラのいずれか一方から分離爪によって分離される。分離された記録シートは、定着分離爪に案内されて排紙トレイに搬送される。
定着ニップを通過する記録シートは、トナー画像が形成された表面が加熱されると、その表面における水分の蒸発量が裏面よりも多くなることにより、表面における表面張力が裏面よりも低下して、トナー画像が形成された表面側が突出したカール状態になることが知られている。以下、このようなカール状態を「バックカール」と称する。
従って、定着装置において、記録シートは、加熱ローラ側に突出するように湾曲したバックカール状態になり、バックカール状態になった記録シートは、加圧ローラの外周面に強く圧接されることになる。
また、記録シートには、普通紙、厚紙、薄紙、再生紙等のように多様な種類があり、それぞれの種類毎に、坪量、剛性等が異なっている。このために、定着装置において記録シートがバックカール状態になった場合にも、記録シートの種類毎にカール量は異なる。通常、厚紙はカールしにくいためにバックカール量が小さく、薄紙および再生紙はカールしやすいためにバックカール量が大きくなる。
従って、定着装置の定着ニップを通過する記録シートが薄紙または再生紙の場合には、記録シートが加圧ローラの外周面に強く圧接されるために、定着分離爪によっては、記録シートを加圧ローラから確実に分離させることができないおそれがある。
また、プリンタ等の画像形成装置では、定着装置において記録シートの表面にトナー画像が定着されると、当該記録シートの裏面にトナー画像を形成するために、記録シートの表裏を反転させて転写ニップへ搬送する循環経路が設けられる場合もある。この場合には、定着装置を通過した記録シートがバックカール状態になっていると、転写ニップにおいて記録シートの裏面が、中間転写ベルトに強く圧接された状態になる。
バックカール状態の記録シートが、中間転写ベルトに強く圧接された状態で中間転写ベルトともに搬送されると、記録シートは、中間転写ベルトから曲率分離されずに、転写分離爪に対して、比較的大きな力で当接するおそれがある。この場合には、転写分離爪に大きな力が作用し、このような力が転写分離爪に頻繁に加わると、転写分離爪の耐久性が低下することになる。
また、転写分離爪に当接した記録シートが転写分離爪によっては分離されずに、中間転写ベルトとともに搬送されるおそれもある。
特許文献1には、加熱ローラから用紙を剥離する剥離爪の位置を可変とする構成になった定着装置が開示されている。
特開2005−308955号公報
特許文献1においては、用紙の種類等によって、剥離爪の姿勢が変化しないように、加熱ローラに対して、定着ニップの近傍位置、中間位置、遠方位置にそれぞれ平行移動させる構成になっている。しかしながら、このような構成では、剥離爪が上記のいずれの位置に移動しても、定着ニップを通過した記録シートは、剥離爪に対して一定の角度で突き当たることになる。このために、剥離爪には、記録シートによって、常に一定の方向に衝撃が加わることになり、分離爪の耐久性が低下するおそれがある。
また、特許文献1に開示された剥離爪の構成を、転写ニップの近傍に配置された転写分離爪に適用して、転写ニップに搬送される記録シートがバックカール状態になっている場合に、転写分離爪を平行移動させる構成とすることが考えられる。しかし、この場合、転写分離爪が平行移動しても、記録シートは転写分離爪に対して一定の方向に当接するために大きな衝撃が加わることになり、転写分離爪の耐久性が低下するおそれがある。
さらに、特許文献1における剥離爪は、加圧ローラに対して平行移動されるために、平行移動されたそれぞれの位置において、剥離爪によって分離された記録シートが案内される方向がそれぞれ異なることになる。このため、平行移動された剥離爪の位置によっては、記録シートが所定方向に搬送されないおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱ローラ、中間転写ベルト等の搬送面に沿って搬送される記録シートを分離爪によって確実に搬送面から分離することができるとともに、分離された記録シートを確実に所定方向に搬送することができ、さらには、分離爪の耐久性を向上させることができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、記録シートにトナー画像を転写および定着する画像形成装置であって、搬送部材の搬送面に沿って搬送される記録シートにトナー画像を転写または定着した後に、当該搬送面から記録シートを分離して所定方向に案内するために、前記搬送面に当接する先端部が円弧状に突出した形状になっていると共に、前記搬送面から曲率分離された記録シートの先端が前記先端部に当接する位置に配された分離部材と、当該分離部材を、前記搬送面に沿って搬送される記録シートの搬送方向に対して所定の傾斜角度を有する第1状態と、前記搬送面の曲率に沿ってカールする記録シートを搬送する場合に、前記搬送面から分離された記録シートの前記分離部材による案内方向の変化が許容される範囲内において、前記傾斜角度よりも小さな傾斜角度を有する第2状態とに調整する調整手段と、を備え、前記第2状態では、前記分離部材の先端部に記録シートが当接したときの力によって当該分離部材の先端部を搬送面に押しつける方向に作用するモーメントが、前記第1状態の場合よりも小さくなっていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、搬送面に沿って搬送される記録シートがカールして搬送面に強く圧接されている場合に、分離部材を、第1状態から傾斜角度が小さくなった第2状態とすると、搬送面からの記録シートの分離位置は、第1状態の場合の分離部材による記録シートの分離位置に対して大きく変化しない。これにより、第2状態になった分離部材によって、記録シートを搬送面から確実に分離させることができる。
また、第2状態になった分離部材は、搬送面から分離された記録シートを案内する方向が、第1状態における分離部材による記録シートの案内方向に対して大きく変化しないために、カールした記録シートが、第2状態の分離部材によって分離されると、第2状態の分離部材により、第1状態の分離部材によって記録シートが案内される所定方向とほぼ同じ方向に搬送することができる。これにより、ジャムが発生することを防止することができる。
好ましくは、画像形成装置が、記録シートに転写されたトナー画像が定着されると、当該記録シートの表裏を反転させた状態で前記搬送部材へと搬送させる循環経路をさらに備えており、前記分離部材は、トナー画像が転写された記録シートを前記搬送面から分離させる構成であり、前記調整手段は、当該循環経路によって記録シートが搬送される場合に前記分離部材を第1状態から第2状態に切り替えることを特徴とする。
好ましくは、前記調整手段は、記録シートの種類に応じて、前記循環経路によって記録シートが搬送される場合に前記分離部材を第1状態から第2状態への切り替えを禁止することを特徴とする。
好ましくは、前記分離部材は、トナー画像が定着された記録シートを前記搬送面から分離させる構成であって、前記調整手段は、記録シートの種類に応じて、前記分離部材を第1状態と第2状態とに調整することを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る定着装置が備えられた画像形成装置の一例であるタンデム型カラーデジタルプリンタの概略構成を示す模式図である。 そのプリンタに設けられた中間転写ベルトおよびその周辺部の斜視図である。 (a)および(b)は、それぞれ、中間転写ベルトに対向して設けられた転写分離爪の爪部が、第1状態および第2状態になった場合における下部の構成を説明するための模式図である。 (a)および(b)は、それぞれ、バックカール状態で記録シートが転写ニップに搬送され場合を説明するための模式図である。 記録シートの種類と、定着装置を通過した後のバックカール量との関係を示す表である。 定着装置の定着分離爪に本実施形態の構成を適用した場合を説明するための模式図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明する。
<画像形成装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」とする)の概略構成を示す模式図である。このプリンタは、ネットワーク(例えばLAN)を介して外部の端末装置等から入力される画像データ等に基づいて、周知の電子写真方式によりトナー画像を記録シートに形成するようになっている。
プリンタの上下方向の略中央部には、周回移動域が水平方向に沿って長くなった中間転写ベルト18が配置されている。中間転写ベルト18は、駆動ローラ17aおよび従動ローラ17bと、一対のテンションローラ17cとに巻き掛けられている。中間転写ベルト18は、矢印Xで示す方向に周回移動する。
中間転写ベルト18の下方には、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが設けられている。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、中間転写ベルト18の周回移動方向に沿って、その順番で配置されている。
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナーが供給される。各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kをそれぞれ有しており、供給される各色のトナーによって、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にトナー画像を形成する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、トナー画像を形成するためのトナーの色のみがそれぞれ異なっていること以外は概略同様の構成になっていることから、画像形成ユニット10Yの構成のみを主として説明して、他の画像形成ユニット10M、10C、10Kの構成の説明は省略する。
画像形成ユニット10Yに設けられた感光体ドラム11Yは、中間転写ベルト18の下方において中間転写ベルト18に対向した状態で矢印Z方向に回転可能に配置されている。感光体ドラム11Yの下方には、感光体ドラム11Yに対向して帯電器12Yが配置されている。感光体ドラム11Yは、帯電器12Yによって表面が一様に帯電され、帯電された感光体ドラム11Yの表面に、画像形成ユニット10Yの下方に設けられたプリントヘッド13Yから照射されるレーザ光Lによって静電潜像が形成される。
感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像は、現像器14YによってY色のトナーにより現像される。現像器14Yは、Y色のトナーを担持する現像ローラを備えており、現像バイアス電圧が印加された現像ローラの回転によって、Y色のトナーが現像ローラの周面を搬送されて、感光体ドラム11Yと対向する位置において、感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像に付着する。これにより、感光体ドラム11Yの表面に、Y色のトナー画像が形成される。
中間転写ベルト18の周回移動域の内部には、中間転写ベルト18を挟んで感光体ドラム11Yに対向する1次転写ローラ15Yが配置されており、感光体ドラム11Y上に形成されたトナー画像は、転写バイアス電圧が印加された1次転写ローラ15Yによって形成される電界の作用により、感光体ドラム11Yから中間転写ベルト18上に1次転写される。
なお、フルカラー画像を形成する場合には、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に形成されたそれぞれのトナー画像が中間転写ベルト18上の同じ領域に多重転写されるように、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの画像形成動作タイミングがずらされる。
モノクロ画像を形成する場合には、選択された1つの画像形成ユニット(例えばKトナー用の画像形成ユニット10K)のみが駆動されることによって、その画像形成ユニットに設けられた感光体ドラム上にトナー画像が形成されて、中間転写ベルト18における所定領域上に転写される。
トナー画像が形成された中間転写ベルト18の搬送方向下流側の端部(図1において右側の端部)は駆動ローラ17aに巻き掛けられており、駆動ローラ17aには、駆動ローラ17aに巻き掛けられた中間転写ベルト18を挟んで、2次転写ローラ19が対向して配置されている。2次転写ローラ19は、中間転写ベルト18に圧接されており、両者の間に転写ニップN1が形成されている。
中間転写ベルト18の下方には、記録シートSが収容された給紙カセット22が設けられており、給紙カセット22の内部の記録シートSが、シート搬送経路21に沿って搬送される。シート搬送経路21を搬送される記録シートSが一対のレジストローラ28にまで搬送されると、レジストローラ28は、記録シートSを、中間転写ベルト18の周回移動に同期して転写ニップN1へ搬送する。
転写ニップN1へ搬送される記録シートSは、周回移動される中間転写ベルト18の外周面(搬送面)に密着した状態で搬送されて、転写ニップN1を通過する。中間転写ベルト18上に転写されたトナー画像は、記録シートSが転写ニップN1を通過する間に、転写バイアス電圧が印加された2次転写ローラ19によって形成される電界の作用によって、記録シートSに2次転写される。
転写ニップN1においてトナー画像が2次転写された記録シートSは、中間転写ベルト18の搬送面に密着した状態で、中間転写ベルト18とともに搬送される。転写ニップN1に対して中間転写ベルト18における搬送方向下流側の上方には、転写分離爪41が配置されている。転写分離爪41は、中間転写ベルト18の搬送面に接した状態になっており、中間転写ベルト18とともに搬送される記録シートSは、転写分離爪41によって、中間転写ベルト18から分離されて、転写ニップN1の上方に配置された定着装置30へ向けて搬送される。
定着装置30は、電磁誘導加熱方式で発熱する発熱層を有する加熱ローラ32と、加熱ローラ32に圧接された加圧ローラ33とを有しており、加熱ローラ32と加圧ローラ33との間に定着ニップN2が形成されている。トナー画像が転写された記録シートSは、定着ニップN2へ搬送される。記録シートSは、定着ニップN2おいて、回転する加熱ローラ32および加圧ローラ33の外周面(搬送面)に密着した状態で搬送される。
記録シートSは、定着ニップN2を通過する際に、加熱および加圧されることによって、記録シートS上のトナー画像が記録シートSに定着される。
定着ニップN2に対して加圧ローラ33の回転方向下流側には、回転する加圧ローラ33の搬送面に密着した記録シートSを分離する定着分離爪35が設けられている。定着分離爪35は、加圧ローラ33の搬送面に接した状態になっており、加圧ローラ33の搬送面に密着して搬送される記録シートSを加圧ローラ33から分離して、排紙ローラ24に向けて案内するようになっている。排紙ローラ24は、画像形成装置の上部に設けられた排紙トレイ23の側方に配置されている。
中間転写ベルト18の上方であって、排紙トレイ23の下方には、Y、M、C、Kの各色のトナーが収容されたホッパー28Y、28M、28C、28Kがそれぞれ設けられており、各ホッパー28Y、28M、28C、28Kに収容された各色のトナーが各プロセスユニット10Y、10M、10C、10Kに設けられたそれぞれの現像器(14Y等)に供給される。
排紙ローラ24は、定着装置30から搬送される記録シートSを排紙トレイ23上に排出する場合には、正転駆動される。これにより、記録シートSは、排紙ローラ24によって排紙トレイ23上に排出される。
排紙ローラ24に対して排紙トレイ23とは反対側の側方には、定着装置30から搬送される記録シートSを、表裏を反転した状態で一対のレジストローラ28に搬送する循環経路27が設けられている。循環経路27は、排紙ローラ24から定着装置30の上方を通過し、さらに、排紙ローラ24とは反対側の定着装置30の側方を縦方向に通過している。
排紙ローラ24は、一方の面(表面)にトナー画像が形成された記録シートSの他方の面(裏面)にトナー画像を形成する両面画像形成モードの場合に、記録シートSの後端部が通過する直前に逆回転に切り替えられる。これにより、記録シートがスイッチバックされて循環経路27に送られる。循環経路27を通過した記録シートSは、レジストローラ28に、表裏を反転した状態で搬送される。
図2は、中間転写ベルト18から記録シートSを分離するために設けられた転写分離爪41と、中間転写ベルト18の周回移動方向に対する転写分離爪41の傾斜角度を調整する調節機構50の具体的構成を説明するための中間転写ベルト18およびその周辺部の斜視図である。
中間転写ベルト18が巻き掛けられた駆動ローラ17aは、画像形成装置における正面側および背面側にそれぞれ設けられた正面側支持板52および背面側支持板53間にわたって水平状態で架設されている。
正面側支持板52および背面側支持板53には、駆動ローラ17aに巻き掛けられた中間転写ベルト18の端部の上方に、分離爪支持板54が取り付けられている。分離爪支持板54は、正面側支持板52および背面側支持板53における駆動ローラ17aに近接した側部の上面間にわたって架設されている。分離爪支持板54は、中間転写ベルト18の周回移動方向とは直交する幅方向に沿って長くなった帯板状になっている。
分離爪支持板54は、長手方向の両側の端部が、それぞれ、正面側支持板52および背面側支持板53に設けられたスライドガイド面52aおよび53a上にスライド可能に支持されている。転写分離爪41は、分離爪支持板54における長手方向(中間転写ベルト18の幅方向)の中央部であって、中間転写ベルト18の周回移動方向の上流側に位置する側縁部上に取り付けられている。
正面側支持板52および背面側支持板53に設けられたスライドガイド面52aおよび53aは、それぞれ、中間転写ベルト18よりも上方において、中間転写ベルト18の周回移動方向の上流側部分が上方に位置するように傾斜した状態になっている。各スライドガイド面52aおよび53a上に両側の各端部がそれぞれ支持された分離爪支持板54は、各スライドガイド面52aおよび53aと同様の傾斜状態になっている。
転写分離爪41は、平板材によって一定の厚さを有する所定の形状に形成されており、その厚さ方向が、中間転写ベルト18の周回移動方向とは直交する幅方向に沿うように配置されている。
転写分離爪41は、載置台54cに対して中間転写ベルト18の幅方向に沿って設けられた支持軸により、中間転写ベルト18の周回移動方向に沿って回動するように支持された支持部41aと、この支持部41aから中間転写ベルト18に向って垂下した爪部41bとを有している。
爪部41bの下端部(先端部)は、中間転写ベルト18における転写ニップN1よりも周回移動方向の下流側に位置する湾曲した搬送面に当接している。転写分離爪41は、調節機構50によって、爪部41bが中間転写ベルト18に当接した状態で、中間転写ベルト18の移動方向に対する爪部41bの傾斜角度が調整されるようになっている。
分離爪支持板54の長手方向の一方の端部には、それぞれ、傾斜方向に沿って長くなった一対の長孔54aおよび54bが、傾斜方向に沿って隣接して設けられている。また、分離爪支持板54の長手方向の他方の端部にも、それぞれ、傾斜方向に沿って長くなった一対の長孔54aおよび54bが、傾斜方向に沿って隣接したて設けられている。各一対の長孔54aおよび54bのそれぞれには、ビス55が嵌合している。各ビス55は、分離爪支持板54の長手方向の両側の各端部を、スライドガイド面52aおよび53aに対して、それぞれ傾斜方向に沿ってスライド可能に取り付けている。
正面側支持板52および背面側支持板53には、分離爪支持板54に対して、中間転写ベルト18における周回移動方向の上流側に適当な間隔をあけて、回転軸56が水平状態で回転可能に架設されている。回転軸56の両側の端部は、正面側支持板52および背面側支持板53をそれぞれ貫通しており、正面側支持板52および背面側支持板53におけるそれぞれの外側に位置する端部に、カム57が、それぞれ取り付けられている。
各カム57は、それぞれ、同じ形状をした円板形状であって、それぞれが、回転軸56に対して偏心状態で、かつ、相互に同位相で回転するように取り付けられている。分離爪支持板54の両側の端部には、各カム57の外周面に圧接する圧接部54dがそれぞれ設けられている。各圧接部54dは、分離爪支持板54の両側の端部に設けられたスライドガイド面52aおよび53aにおける各カム57側の側部が上方に向って屈曲されることによって、それぞれ形成されている。
回転軸56における軸方向中央部には、引っ張りバネ59の一方の端部が、回転軸56に対して回転可能に取り付けられている。引っ張りバネ59の他方の端部は、分離爪支持板54に係止されており、分離爪支持板54は、引っ張りバネ59によって、回転軸56に接近する方向に引っ張られている。これにより、分離爪支持板54の両側の端部に設けられた圧接部54dが、各カム57の外周面にそれぞれ圧接している。
背面側支持板53を貫通した回転軸56の一方の端部には、当該端部に取り付けられたカム57よりも外側において、回転軸56を回転させるための動力が入力される入力ギア51aが取り付けられている。入力ギア51aには、分離爪用モータ58の回転が、中間ギア51bを介して伝達されるようになっている。分離爪用モータ58は、例えば、ステッピングモータが使用されており、回転軸56を所定の回転角度範囲にわたって正転および逆転させるようになっている。
分離爪用モータ58の回転によって回転軸56が回転すると、回転軸56と一体になった一対のカム57が同位相で回転する。これにより、各カム57に圧接された圧接部54dが、正面側支持板52および背面側支持板53に設けられたスライドガイド面52aおよび53aの傾斜方向に沿って、同期して等しい距離だけそれぞれスライドする。これにより、分離爪支持板54の全体が、スライドガイド面52aおよび53aに沿って平行移動する。
分離爪用モータ58は、記録シートSが下部の給紙カセット22からシート搬送経路21に沿って転写ニップN1へ搬送される場合には、各カム57に圧接された圧接部54dが、中間転写ベルト18の周回移動方向上流側に位置するように、回転軸56を所定の回転角度にわたって回転させる。これにより、分離爪支持板54の全体が、中間転写ベルト18の周回移動方向上流側における上方へ向かってスライドされる。
分離爪支持板54には、転写分離爪41の支持部41aが取り付けられており、分離爪支持板54が中間転写ベルト18の周回移動方向の上流側上方に傾斜状態でスライドすると、支持部41aも同方向にスライドする。これにより、転写分離爪41は、支持部41aから下方に突出した爪部41bの下端部が中間転写ベルト18に当接した状態で、中間転写ベルト18の周回移動方向に対する傾斜角度が大きくなるように回動する。以下、このような転写分離爪41の状態を第1状態とする。
これに対して、記録シートSが転写ニップN1を通過して定着装置30において表面にトナー画像が定着された後に、循環経路27を介して転写ニップN1へ搬送される場合には、分離爪用モータ58が、回転軸56を所定の回転角度にわたって回転させるように駆動される。これにより、各カム57に圧接された圧接部54dが、中間転写ベルト18の周回移動方向下流側の下方に向ってスライドされる。
圧接部54のスライドにより、分離爪支持板54の全体が、中間転写ベルト18の周回移動方向下流側下方に向って傾斜状態でスライドされる。分離爪支持板54がスライドされると、転写分離爪41は、爪部41bの下端部が中間転写ベルト18に当接した状態で、中間転写ベルト18の周回移動方向に対する傾斜角度が第1状態よりも小さくなるように回動される。以下、このような転写分離爪41の状態を第2状態とする。
図3(a)および(b)は、転写分離爪41の爪部41bにおける下部の構成を説明するための模式図である。図3(a)は、記録シートSが給紙カセット22から転写ニップN1へ搬送される場合における第1状態の爪部41bの下端部を示しており、図3(b)は、記録シートSが循環経路27を介して転写ニップN1へ搬送される場合における第2状態の爪部41bの下端部を示している。
図3(a)に示すように、爪部41bの下端部は、下方に向って円弧状に突出する当接部41cと、この当接部41cに対して中間転写ベルト18の周回移動方向上流側において上方に向って直線状に連続したガイド部41dと、当接部41cに対して中間転写ベルト18の周回移動方向下流側において上方に向って直線状に連続した側縁部41eとを有している。
爪部41bの当接部41cは、中間転写ベルト18の周回移動方向に沿った所定の範囲αにわたって円弧状に形成されている。また、ガイド部41dおよび側縁部41eは、上方になるにつれて相互に離れる方向に広がっている。ガイド部41dおよび側縁部41eは、60°程度の広がり角度になっている。
記録シートSが給紙カセット22から転写ニップN1へ搬送される場合、転写ニップN1を通過した記録シートSは、中間転写ベルト18の外周面に密着して搬送される。この場合、記録シートSは、通常、図3(a)において実線で示すように、駆動ローラ17aに巻き掛けられた中間転写ベルト18における湾曲部分によって曲率分離された状態で、爪部41bの当接部41cに搬送されて、当接部41cによって中間転写ベルト18の搬送面から分離される。分離された記録シートSは、ガイド部41dによって案内されて、上方の定着装置30へと搬送される。
図3(a)に示すように、爪部41bが第1状態になっていると、爪部41bの当接部41cは、中間転写ベルト18の搬送面である外周面部分における当接位置P1に当接している。なお、この当接位置P1が位置する駆動ローラ17aの半径方向に沿った直線と、駆動ローラ17aの中心を通る水平方向に沿った直線とによって形成される中心角度をθ1とする。
この場合、中間転写ベルト18の搬送面に当接する爪部41bの当接部41cは円弧状に湾曲している。これにより、周回移動する中間転写ベルト18の外周面と、爪部41bの当接部41cとが摺動する際の抵抗が低減されており、中間転写ベルト18および爪部41bを長期にわたって安定的に使用することができる。
また、爪部41bのガイド部41dと側縁部41eとによって形成される角度の二等分線である中心線CLは、中間転写ベルト18の周回移動方向に対して比較的大きな傾斜角度で傾斜した状態になっているが、カールしていない記録シートSが転写ニップN1を通過する場合には、中間転写ベルト18の湾曲部分において記録シートSが曲率分離によって中間転写ベルト18から分離された状態で、爪部41bの当接部41cに当接することになる。
従って、記録シートSが爪部41bの当接部41cに当接する際の衝撃力が小さく、記録シートSは、円弧状に湾曲した当接部41cによって円滑に中間転写ベルト18から分離される。当接部41cによって分離された記録シートSは爪部41bのガイド部41dに沿って案内される。これにより、記録シートSは定着装置30の定着ニップN2へ、所定の搬送経路を通って円滑に搬送される。
なお、爪部41bが第1状態であって、記録シートSがバックカールした状態で転写ニップN1を通過する場合における記録シートSの状態を、図3(a)において二点鎖線で示している。この場合には、記録シートSは、中間転写ベルト18に強く圧接されているために、曲率分離によって中間転写ベルト18の搬送面から分離される位置は、記録シートSがカールしていない場合よりも、爪部41bの当接部41cに近接した位置になる。
この場合、記録シートSが中間転写ベルト18に強く圧接されているために、周回移動する中間転写ベルト18の搬送力が記録シートSに加わり、記録シートSは比較的大きな力で爪部41bの当接部41cに当接する。しかも、記録シートSが爪部41bの当接部41cに当接する位置は、爪部41bの中心線CLよりも、中間転写ベルト18における周回移動方向の上流側になっているために、記録シートSの当接によって、爪部41bの下端部には、転写分離爪41の支持部41aにおける支持軸を中心として中間転写ベルト18の周回移動方向に沿って大きなモーメントが作用する。
このように、転写分離爪41の爪部41bが第1状態になっていると、バックカール状態の記録シートSが当接することによって、爪部41bの下端部に大きなモーメントが作用する。このようなモーメントの作用が頻繁に繰り返されると、転写分離爪41の耐久性が低下するおそれがある。また、転写分離爪41の爪部41bの下端部が中間転写ベルト18に食い込むようになりやすく、中間転写ベルト18に食い込んだ状態になると、爪部41bが中間転写ベルト18の搬送方向に沿ってさらに大きな力が作用することになる。このために、記録シートSが循環経路27を介して転写ニップN1へ搬送される場合には、転写分離爪41の爪部41bは、図3(b)に示す第2状態とされる。
転写分離爪41の爪部41bが第1状態から第2状態へ変更される場合には、爪部41bの円弧状になった当接部41cは、中間転写ベルト18の外周面に沿って周回移動方向の上流側へと転接する。このために、爪部41bが第2状態になると、図3(b)に示すように、当接部41cと中間転写ベルト18との当接位置P2は、図3(a)に示す第1状態の当接位置P1よりも、中間転写ベルト18の周回移動方向の上流側にずれた状態になっている。
第2状態における爪部41bの当接部41cと中間転写ベルト18との当接位置P2は、水平方向に沿った直線に対する駆動ローラ17aの中心角度がθ2になった直線上に位置している。この場合の中心角度θ2は、図3(a)に示す中心角度θ1に近接していることが好ましく、|θ1−θ2|<Δθになっている。Δθは、予め設定された所定の許容範囲を示すものであり、例えば、Δθ=3°とされる。
なお、この場合のΔθは、中間転写ベルト18に強く圧接された状態で搬送される記録シートSを、第2状態になった爪部41bの当接部41cによって、中間転写ベルト18の搬送面から確実に分離させることができる範囲(許容範囲)であり、実験等に基づいて設定される。
また、第2状態における爪部41bのガイド部41dは、第1状態におけるガイド部41dよりも、中間転写ベルト18の周回移動方向の上流側に向って傾斜した状態になっている。この場合、ガイド部41dは、図3(a)に示すように、第1状態になった爪部41bのガイド部41dに対して、予め設定された所定の許容範囲内で、中間転写ベルト18の周回移動方向の上流側へ傾斜するように設定される。
この場合の許容範囲は、第2状態になった爪部41bのガイド部41dによって案内される記録シートSが上方の定着装置30の定着ニップN2に、ジャムを起こすことなく確実に搬送される範囲であり、実験等に基づいて設定される。この許容範囲としては、通常、10°程度である。
図3(b)に示すように、第2状態になった爪部41bは、ガイド部41dと側縁部41eとによって形成される角度の二等分線である爪部41bの中心線CLの延長線は、駆動ローラ17aに巻き掛けられた中間転写ベルト18の湾曲部分に対してほぼ接した状態になっている。このような第2状態の爪部41bに対して、中間転写ベルト18に圧接された状態で記録シートSが搬送されると、記録シートSの先端部は、爪部41bの中心線CLに沿って当接部41cに当接する。
中間転写ベルト18に強く圧接された状態で搬送される記録シートSは、爪部41bの当接部41cに当接する際に、比較的大きな衝撃力が作用するおそれがあるが、その衝撃力は、爪部41bの中心線CLに沿った方向に作用するために、爪部41bの下端部において、中間転写ベルト18の周回移動方向の下流側に向うモーメントが生じることが抑制されることになる。
このような構成のプリンタでは、給紙カセット22から搬送される記録シートSの表面にトナー画像を形成する場合には、転写分離爪41の爪部41bが、図3(a)に示す第1状態とされる。この場合、爪部41bが、図3(a)に示す第1状態ではなく、図3(b)に示す第2状態になっている場合には、分離爪用モータ58によって回転軸56が所定の角度範囲にわたって回転される。
これにより、分離爪支持板54の両側の端部が各カム57によって押圧されて、分離爪支持板54は、中間転写ベルト18の周回移動方向上流側における上方に向って傾斜した状態で平行移動される。このようにして、分離爪支持板54が所定位置に達すると、分離爪用モータ58の回転が停止される。これにより、転写分離爪41の爪部41bは、図3(a)に示す第1状態とされる。
転写分離爪41の爪部41bが第1状態になると、給紙カセット22内の記録シートSがシート搬送経路21に沿って搬送されて、周回移動している中間転写ベルト18に2次転写ローラ19が圧接された転写ニップN1へと供給される。なお、給紙カセット22内の記録シートSは、通常、カールしていない平坦な状態になっており、転写ニップN1へ導入される場合にも、カールしていない平坦な状態になっている。
転写ニップN1に導入された記録シートSは、転写ニップN1を通過する間に、中間転写ベルト18上に1次転写されたトナー画像が2次転写される。トナー画像が転写された記録シートSは、中間転写ベルト18に密着した状態で中間転写ベルト18の搬送面に密着して搬送される。記録シートS先端部は、転写分離爪41の爪部41bに近接した位置になると、湾曲した状態の中間転写ベルト18に対して曲率分離された状態となり、そのような状態で、転写分離爪41の爪部41bに搬送される。
転写分離爪41の爪部41bは、図3(a)に示すように、下端部の当接部41cが中間転写ベルト18の搬送面に当接した状態になっており、当接部41cに搬送された記録シートSは、円弧状に湾曲した当接部41cによって中間転写ベルト18から順次分離されて、ガイド部41dへと案内される。そして、ガイド部41dによって上方の定着装置30へと順次案内される。
このように、給紙カセット22から搬送される記録シートSは、カールしていないことにより、転写ニップN1を通過すると、中間転写ベルト18における当接位置P1に当接した爪部41bの当接部41cによって、中間転写ベルト18から確実に分離される。しかも、上方の定着装置30の定着ニップN2へジャムを起こすことなく確実に搬送することができる。
定着装置30に搬送された記録シートSは、定着装置30の定着ニップN2内に導入される。この場合、定着ニップN2を記録シートSが通過する間に、記録シートSの表面上に転写されたトナー画像が、加熱ローラ32によって加熱されて、加熱ローラ32と加圧ローラ33によって加圧されることにより、記録シートSの表面上に定着される。
なお、定着ニップN2を通過した記録シートSは、通常、トナー画像が形成された表面側が突出するようにバックカールした状態になる。
定着装置30を通過した記録シートSは、裏面に画像を形成する両面画像形成モードでない場合には、排紙ローラ24によって、排紙トレイ23上に排出される。排紙トレイ23上に排出される記録シートSは、バックカール状態になっていても排紙トレイ23上に排出されて、下方に向って突出したバックカール状態で排紙トレイ23上に載置される。
これに対して、記録シートSの裏面にも画像を形成する両面画像形成モードの場合には、記録シートSが排紙ローラ24によって搬送された状態で、記録シートSの後端部が排紙ローラ24を通過する直前に、排紙ローラ24は逆回転に切り替えられる。これにより、記録シートSは、循環経路27へと搬送される。循環経路27を搬送される記録シートSは、表裏を反転された状態で一対のレジストローラ28にまで搬送される。
このような両面画像形成モードの場合には、給紙カセット22から搬送される記録シートSが転写ニップN1を通過した後の所定のタイミングで、分離爪用モータ58が回転駆動される。これにより、回転軸56が回転され、各カム57によって両側の端部が押圧された状態の分離爪支持板54は、中間転写ベルト18の周回移動方向下流側における下方に向ってスライドされる。そして、転写分離爪41の爪部41bが、図3(b)に示す第2状態になると分離爪用モータ58の回転が停止される。
転写分離爪41の爪部41bが第2状態になった後に、記録シートSがレジストローラ28に達すると、中間転写ベルト18の周回移動のタイミングに同期してレジストローラ28が駆動され、記録シートSは、中間転写ベルト18と2次転写ローラ19とが圧接された転写ニップN1へと搬送される。
この場合、転写ニップN1へ搬送される記録シートSがバックカールした状態になっていると、記録シートSの先端部は、図4(a)に示すように、中間転写ベルト18の外周面である搬送面に対して強く圧接された状態になる。
記録シートSは、中間転写ベルト18に強く圧接された状態で転写ニップN1を通過すると、その通過の間に、トナー画像が定着されていない記録シートSの裏面に、新たなトナー画像が2次転写される。
その後、転写ニップN1を通過した記録シートSは、周回移動する中間転写ベルト18の搬送面に密着した状態で転写分離爪41の爪部41bへと搬送される。
この場合、図4(b)に示すように、中間転写ベルト18の搬送面に強く圧接された状態の記録シートSの先端部は、図3(b)に示すように、第2状態になった転写分離爪41における爪部41bの当接部41cに対して、中心線CLに沿った状態で当接する。
このために、中間転写ベルト18に圧接された状態で搬送される記録シートSが、比較的大きな衝撃力で爪部41bの当接部41cに当接しても、当接部41cにおいて中間転写ベルト18の周回移動方向の下流側に向う大きなモーメントが生じることを抑制することができる。これにより、爪部41bの耐久性が低下することを防止することができる。
この場合、爪部41bの当接部41cにおける中間転写ベルト18との当接位置P2が、第1状態における当接位置P1に対して、バックカール状態の記録シートSを分離できるように設定されていることから、当接部41cに当接した記録シートSは、当接部41cによって中間転写ベルト18の搬送面から分離することができる。そして、中間転写ベルト18から分離された記録シートSは、爪部41bのガイド部41dに沿って案内される。
また、第2状態の爪部41bのガイド部41dは、記録シートSが定着装置30の定着ニップN2に向って、ジャムを起こすことなく、所定の搬送経路で搬送できるように設定されているために、ガイド部41dによって案内される記録シートSは、定着装置30の定着ニップN2に、ジャムを起こすことなく、確実に搬送される。
定着装置30へと搬送された記録シートSは、定着装置30によって、2次転写されたトナー画像が定着される。トナー画像が定着された記録シートSは、排紙ローラ24によって排紙トレイ23上に排出される。
このように、本実施形態の画像形成装置では、循環経路27を通って転写ニップN1へ搬送されるバックカール状態の記録シートSが転写ニップN1を通過する場合に、転写分離爪41は、爪部41bによって記録シートSを中間転写ベルト18から確実に分離させることができるとともに、記録シートSを定着装置30に向けて確実に案内することができる。しかも、記録シートSの衝突による耐久性の低下も抑制することができる。
[変形例1]
なお、上記実施の形態では、両面画像形成モードにおいて、循環経路27を通って転写ニップN1へ搬送される記録シートSが転写ニップN1を通過する場合に、転写分離爪41の爪部41bを、記録シートの搬送方向に対する傾斜角度が小さくなるように、第1状態から第2状態に変更する構成であったが、このような構成に限らない。
例えば、記録シートSの種類によっては、定着装置30を通過した後のバックカール量が小さい場合がある。図5は、記録シートSの種類と定着装置30を通過した後のバックカール量との関係を示す表である。図5に示すように、記録シートSが普通紙である場合の定着装置30を通過した後に生じるバックカール量を基準(中)とすると、記録シートSが薄紙の場合には、バックカール量は基準よりも大きくなり、記録シートSが厚紙の場合には、バックカール量は基準よりも小さくなる。また、再生紙の場合には、バックカール量は基準よりも大きくなる。
このことから、記録シートSが厚紙の場合には、転写分離爪41の爪部41bを、記録シートの搬送方向に対する傾斜角度が小さくなる第2状態に変更しない構成とし、記録シートSが薄紙、普通紙、再生紙のいずれかの場合に、記録シートSが循環経路27を搬送されるタイミングで、転写分離爪41の爪部41bを、記録シートの搬送方向に対する傾斜角度が小さくなる第2状態に変更する構成としてもよい。
[変形例2]
また、前記実施の形態では、中間転写ベルト18から記録シートSを分離する転写分離爪41について説明したが、本発明は、図6に示すように、定着装置30における加圧ローラ33の外周面(搬送面)から記録シートSを分離するために設けられた定着分離爪35についても適用することができる。この場合、定着分離爪35を、前記転写分離爪41と同様の構成として、記録シートSが薄紙または再生紙の場合に、転写分離爪41の爪部41bを、記録シートの搬送方向に対する傾斜角度が小さくなるように、第1状態から第2状態に変更する構成とされる。
このような構成により、記録シートSが薄紙または再生紙の場合に、加圧ローラ33の搬送面に沿って大きくバックカールした状態になっても、記録シートSを定着分離爪35によって、確実に分離させて、所定方向に案内することができる。しかも、記録シートSが定着分離爪35に突き当たる際の衝撃によって耐久性が低下することも防止できるために、定着分離爪35を長期にわたって安定的に使用することができる。
[他の変形例]
また、定着装置30としては、加熱ローラ32と加圧ローラ33とによって定着ニップN2を形成する構成に限らず、ベルトとローラ、ベルトとベルト、ベルトまたはローラと固定部材等によって定着ニップN2を形成する構成であってもよい。
さらに、上記実施の形態では、画像形成装置としてタンデム型カラーデジタルプリンタについて説明したがこれに限るものではなく、プリンタ、複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等の画像形成装置であってもよく、また、モノクロの画像形成装置であってもよい。
本発明は、トナー画像を転写または定着する際に記録シートを搬送する搬送面に対して、記録シートを分離部材によって分離する画像形成装置において、分離爪の耐久性を向上させる技術として有用である。
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
17a 駆動ローラ
17b 従動ローラ
17c テンションローラ
18 中間転写ベルト
27 循環経路
30 定着装置
32 加熱ローラ
33 加圧ローラ
35 定着分離爪
41 転写分離爪
41a 支持部
41b 爪部
41c 当接部
41d ガイド部
41e 側縁部
50 調節機構
52 正面側支持板
52a ガイド部
53 背面側支持板
53a ガイド部
54 分離爪支持板
54a 長孔
54b 長孔
55 ビス
56 回転軸
57 カム

Claims (4)

  1. 記録シートにトナー画像を転写および定着する画像形成装置であって、
    搬送部材の搬送面に沿って搬送される記録シートにトナー画像を転写または定着した後に、当該搬送面から記録シートを分離して所定方向に案内するために、前記搬送面に当接する先端部が円弧状に突出した形状になっていると共に、前記搬送面から曲率分離された記録シートの先端が前記先端部に当接する位置に配された分離部材と、
    当該分離部材を、前記搬送面に沿って搬送される記録シートの搬送方向に対して所定の傾斜角度を有する第1状態と、前記搬送面の曲率に沿ってカールする記録シートを搬送する場合に、前記搬送面から分離された記録シートの前記分離部材による案内方向の変化が許容される範囲内において、前記傾斜角度よりも小さな傾斜角度を有する第2状態とに調整する調整手段と、を備え
    前記第2状態では、前記分離部材の先端部に記録シートが当接したときの力によって当該分離部材の先端部を搬送面に押しつける方向に作用するモーメントが、前記第1状態の場合よりも小さくなっていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録シートに転写されたトナー画像が定着されると、当該記録シートの表裏を反転させた状態で前記搬送部材へと搬送させる循環経路をさらに備えており、
    前記分離部材は、トナー画像が転写された記録シートを前記搬送面から分離させる構成であり、
    前記調整手段は、当該循環経路によって記録シートが搬送される場合に前記分離部材を第1状態から第2状態に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記調整手段は、記録シートの種類に応じて、前記循環経路によって記録シートが搬送される場合に前記分離部材を第1状態から第2状態への切り替えを禁止することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記分離部材は、トナー画像が定着された記録シートを前記搬送面から分離させる構成であって、
    前記調整手段は、記録シートの種類に応じて、前記分離部材を第1状態と第2状態とに調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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