JP5544843B2 - エポキシ樹脂接着組成物及びそれを用いた光半導体用接着剤 - Google Patents
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Description
ところが、近年の技術革新によって、GaN系の半導体化合物が緑色より短い波長を多く放出することが見出された。これらのGaN系の半導体化合物は、およそ550nm以下の波長を放出することができ、緑色や青色、また紫外線等の波長を放出できる。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、シラン化合物(C)は、炭素数1〜3の加水分解性基を2個又は3個含有するアルコキシシラン化合物であることを特徴とするエポキシ樹脂接着組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、2価の有機錫化合物(c1)と4価の有機錫化合物(c2)との混合量は、重量比率で(c2)/(c1)=1〜20であることを特徴とするエポキシ樹脂接着組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、1次粒子平均粒径が0.4μm以下の無機フィラー(D)は、バンドギャップエネルギーが2.8eV以上であり、なおかつ屈折率が1.2〜1.8であることを特徴とするエポキシ樹脂接着組成物が提供される。
本発明のエポキシ樹脂接着組成物は、脂環式エポキシ化合物(A)とエポキシ基、アルコール性水酸基、加水分解性を有するアルコキシシラン基のいずれかを構造の末端に2個以上含有するシルセスキオキサン化合物(B)、珪素原子に直接結合した加水分解性基を含有するシラン化合物(C)、特定の有機錫化合物(D)、および1次粒子平均粒径が0.4μm以下の無機フィラー(E)をそれぞれ特定の割合で含んだエポキシ樹脂組成物である。また、この他に粘度調整が必要であれば、溶剤、希釈剤、粘度調整剤などの成分(F)を添加することができる。
脂環式エポキシ化合物は、シクロヘキサンなどの脂環部分とエポキシ部分とを有する熱硬化性樹脂である。以下、脂環式エポキシ化合物を脂環式エポキシ樹脂という場合がある。
シルセスキオキサン化合物は、化合物の骨格部分が一般式(R−SiO3/2)n(Rは水素原子やアルキル基、フェニル基など珪素と結合できる有機物)からなり、三官能珪素化合物の加水分解や重縮合などにより得られる化合物で、ランダム構造、ラダー構造、閉塞かご型構造や一部開裂した部分解裂かご型構造、さらに最近ではかご型構造の一部になるがダブルデッカー型構造などが知られている。
本発明で使用するシラン化合物は、珪素原子に加水分解性基が直接結合し、加水分解によってシラノール基を生じることができる化合物を言う。またここでシラノール基とは珪素原子に直接結合した水酸基を意味する。
このうち、炭素数1〜3の加水分解性基を2個又は3個含有するアルコキシシラン化合物が特に好ましい。炭素数4以上の加水分解性基を含有するアルコキシシラン化合物、あるいは、これらの低縮合物では、大きなカップリング効果が期待できない。また、これらのシラン化合物は、2種以上を混合して使用しても差し支えない。
また、本発明においては、上記シラン化合物として窒素元素を含まないシラン化合物を使用すると、より紫外線による変色性および熱による変色性が抑制される。その理由は、必ずしも明確ではないが、紫外線や熱によるエネルギーが窒素元素周辺の分子結合を破壊し、着色性を生じるものと考えられる。
本発明において有機錫化合物は、2価の有機錫化合物と4価の有機錫化合物の混合物であり、脂環式エポキシ樹脂を硬化させるための触媒として作用する。
本発明において2価の有機錫化合物としては、特に制限されず、市販されている有機化合物であれば使用できる。具体的な例としては、スズジアセテート、スズジブチレート、スズジオクテート、スズジラウレート、スズジステアレート、スズジナフテネートなどが挙げられる。これらは2種類以上を混合しても差し支えない。
本発明で使用する4価の有機錫化合物としては、市販されている有機化合物であれば使用できる。具体的な例としてはスズテトラアセテート、スズテトラオクテート、スズテトララウレート、ブチルスズトリアセテート、ブチルスズトリブチレート、ブチルスズトリオクテート、ブチルスズトリラウレート、オクチルスズトリアセテート、オクチルスズトリブチレート、オクチルスズトリオクテート、オクチルスズトリラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジブチレート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズジブチレート、ジオクチルスズジオクテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、フェニルスズトリブチレート、フェニルスズトリラウレート、ブチルスズトリメトキシ、ブチルスズトリブトキシ、オクチルスズトリメトキシ、フェニルスズトリメトキシ、ジブチルスズジメトキシ、ジオクチルスズジメトキシ、ジオクチルスズジバーサテート、ジブチルスズビストリエトキシシリケート、ジブチルスズビスアセチルアセトネート、ジブチルスズビス(o−フェニルフェノキサイド)、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイドなどが挙げられる。これらは2種類以上を混合しても差し支えない。
本発明で使用する無機フィラーは、1次粒子平均粒径が0.4μm以下の無機粒子である。これらの無機フィラーは、エポキシ樹脂硬化物の強度を向上し、粘性を調整するのに寄与し、さらにLEDなどから発光した光や波長を極力吸収しない特徴を有している。
また望ましくはバンドギャップエネルギーが2.8eV以上であり、屈折率が1.2〜1.8の無機粒子を用いるのがより望ましい。無機粒子のバンドギャップエネルギーが2.8eV以上であると、発光した波長の光は無機粒子によって吸収されない。一般に無機化合物における波長の吸収は、主に半導体化合物の励起吸収に起因し、このエネルギーに相当するものが無機化合物のバンドギャップエネルギーである。このバンドギャップエネルギーが2.8eV未満であると、その粒子のもつ波長吸収域が440nm以上となり、発光したLED等で光の反射率の低下を招く。
また一般にエポキシ樹脂の屈折率は1.50〜1.60付近を示し、シルセスキオキサン化合物の屈折率は1.35〜1.55付近を示す。そのためエポキシ樹脂やシルセスキオキサン化合物の屈折率に近い、屈折率が1.2〜1.8の無機粒子を使用すると光透過性が得られるようになる。無機粒子の屈折率は、これらの樹脂と同等な1.35〜1.60がより好ましい。
このような無機粒子としては、フッ化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化珪素等が挙げられる。これらの粒子(粉末)は、単独で用いることができるが、2種以上を混合して使用しても差し支えない。
無機粒子の添加量は、0.1〜50重量%とする。これは0.1重量%未満の場合、無機フィラーが本組成物に与えるチクソ調整剤としての機能が得られず、一方、50重量%より多いと、チクソ性が高くなりすぎ、なおかつ粘度も高くなりすぎるために塗布しづらくなり作業性に劣るためである。好ましい含有量は3〜40重量%、さらには5〜30重量%の範囲である。
前記の特許文献2では、有機錫化合物(特に4価の化合物)を1種のみ用いており、無機フィラーの使用は任意であるとしている。そのため、本発明が必要とする120〜150℃での低温硬化性能が不十分であり、接着剤としての特性を期待することができない。
本発明では、必要に応じて、粘性調整のために脂環式以外のエポキシ化合物やその他の樹脂成分、溶剤、希釈剤、粘度調整剤などを特性に影響のない範囲で添加しても構わない。
エポキシ樹脂と反応しない溶剤としては、2,2,4−トリメチル−3−ヒドロキシジペンタンイソブチレート、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−イソブチレート、イソブチルブチレート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、或いは2−ヒドロオキシプロパン酸エチル等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物(A)とシルセスキオキサン化合物(B)は、他の成分を配合する前に、混合してもよいし、全ての成分を同時に混合することもできる。
上記のエポキシ樹脂組成物は、光半導体チップをマウントする半導体装置のアッセンブリーや各種部品類を接着するのに好適である。
エポキシ樹脂(b):ビスフェノールA型エポキシ樹脂
シルセスキオキサン化合物(a):エポキシ基含有ダブルデッカー型シルセスキオキサン(チッソ社製、商品名:PSQ055)
シルセスキオキサン化合物(b):エトセル基含有ラダー構造型シルセスキオキサン(小西化学工業社製、商品名:PPSQ−E)
シラン化合物(a):3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン。
シラン化合物(b):3−アミノプロピルトリメトキシシラン。
2価の有機錫化合物(d1):スズジオクテート
4価の有機錫化合物(d2):ブチルスズトリアセテート
有機アルミニウム化合物:アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)
酸無水物硬化剤:新日本理化株式会社製、MH−700。
硬化触媒:第4級ホスホニウムブロマイド
無機粒子(a):市販の二酸化ケイ素粉末で、バンドギャップエネルギーが2.8eV以上、屈折率が1.46であり、平均粒径0.2μmの白色粉末
無機粒子(b):市販の酸化銅粉末で、バンドギャップエネルギーが2.8eV未満であり、平均粒径0.6μmの赤褐色の粉末
添加物(a):エポキシ樹脂組成物の粘度調整のための、硬化反応時に構造中に取り込まれず揮発してしまうブチルカルビトール
接着強度:ステンレス基板の上にエポキシ樹脂組成物を滴下し、1.5mm角のシリコンチップを載せ、120℃のオーブン中に60分間放置し、次に200℃のオーブン中に60分間放置して硬化させた。室温まで冷却した後、上記ステンレス基板に対し水平方向から上記シリコンチップに力を加え、該シリコンチップが剥がれた時の力を接着強度として測定した。接着強度は45N以上であれば合格とした。
熱間強度:ステンレス基板の上にエポキシ樹脂組成物を滴下し、1.5mm角のシリコンチップを載せ、120℃のオーブン中に60分間放置し、次に200℃のオーブン中に60分間放置して硬化させた。室温まで冷却した後、250℃に加熱してあるホットプレート上に上記ステンレス基板を20秒間放置し、その後加熱したまま、該ステンレス基板に対し水平方向から上記シリコンチップに力を加え、該シリコンチップが剥がれた時の力を熱間強度として測定した。熱間強度は5N以上であれば合格とした。
透過率:エポキシ樹脂組成物を120℃のオーブン中に60分間放置し、次に200℃のオーブン中に60分間放置して硬化した後、15×30×0.5mmの帯状に形成し、透過率測定サンプルを作製した。このサンプルを日立製作所製分光光度計U−4001にセットして、460nmの光透過率を測定した。透過率は90%以上であれば合格とした。
耐熱変色性:ガラス基板上にエポキシ樹脂組成物を20×20×0.1mmとなるように印刷し、120℃のオーブン中に60分間放置し、次に200℃のオーブン中に60分間放置して硬化させた。室温まで冷却した後、色差計にてL1、a1、b1の各値を測定した。次に、試料を150℃のオーブン中に500時間放置した後、再び色差計でL2、a2、b2の各値を測定した。これらの値から、ΔE=√{(L1−L2)2+(a1−a2)2+(b1−b2)2}の式でΔEを計算し、ΔEの値が4未満の場合は変色が少ないとして「○」、4以上の場合は変色が多いとして「×」とした。
耐紫外変色性:ガラス基板上にエポキシ樹脂組成物を20×20×0.1mmとなるように印刷し、120℃のオーブン中に60分間放置し、次に200℃のオーブン中に60分間放置して硬化させた。室温まで冷却した後、色差計にてL1、a1、b1の各値を測定した。次に、試料に365nm中心の紫外線ランプを1時間当てた後、再び色差計でL2、a2、b2の各値を測定した。これらの値から、ΔE=√{(L1−L2)2+(a1−a2)2+(b1−b2)2}の式でΔEを計算し、ΔEの値が4未満の場合は変色が少ないとして「○」、4以上の場合は変色が多いとして「×」とした。
塗布性:シリンジ中に充填したエポキシ樹脂組成物を、シリンジの吐出口に取り付けた内径0.2mmのニードルから1000点連続で吐出した。その際、円錐状もしくは半球状になっているものは「○」、糸を引いて隣の点とくっついたり、隣の点に線状で伸びてしまったり、また円錐状の角が高くなって2mm以上になるものが3点以上あった場合は「×」とした。
貯蔵安定性:エポキシ樹脂組成物を軟膏瓶に入れ密閉し、30℃に5日間放置して室温貯蔵安定性を評価した。放置前後の粘度を粘度計で測定し、放置後の粘度が放置前の粘度に比べ1.2倍以内であれば「○」、1.2倍を超えた場合には「×」とした。また、−20℃の冷蔵庫に3ヶ月間放置して保冷貯蔵安定性を評価した。放置後の粘度上昇を上記の方法で測定し、放置前と比べて粘度上昇が1.2倍以内であれば「○」、粘度上昇が1.2倍を超えた場合には「×」とした。
総合評価:得られた試料について、接着強度、熱間強度、反射率、耐熱変色性、耐紫外変色性、塗布性、貯蔵安定性について調べた結果、接着強度は45N以上、熱間強度は5N以上、透過率は90%以上、耐熱変色性、耐紫外変色性は4未満、塗布性、貯蔵安定性は「○」となったものについて、全てが合格したもののみ総合評価を「○」とし、どれか一つでも満たさない特性があった場合は、「×」とした。
表1の重量割合に従って各原料を配合し、3本ロール型混練機で混練することにより、本発明のエポキシ樹脂組成物の試料を作製した。
実施例1〜3はエポキシ樹脂(a)、シルセスキオキサン化合物(a)、シラン化合物、2価の有機錫化合物、4価の有機錫化合物、平均粒径0.2μmの二酸化ケイ素、からなるもので、エポキシ樹脂とシルセスキオキサン化合物の混合比を変えたものである。
実施例4はシルセスキオキサン化合物の種類を変えたもの、実施例5は2価と4価の有機スズ化合物の比率を本発明の範囲内で多くしたもの、実施例6は本発明の範囲内で無機粉末を増やし、溶剤成分を加えたもの、実施例7はシラン化合物の種類を変えたものである。
得られた結果を表1に併記した。なお、表1中の組成表は本発明の必須成分に関しては重量%で表し、必須成分でない添加物(a)に関しては、エポキシ樹脂組成物を100重量部とした場合の重量部で表している。また組成表中の「B/(A+B)」は、エポキシ樹脂(a)とシルセスキオキサン化合物の比率を示し、「d2/d1」は2価の有機スズ化合物と4価の有機スズ化合物の比率を表す。
実施例1〜7と同様にして各原料を配合し、3本ロール型混練機で混練することにより、比較用のエポキシ樹脂組成物の試料を作製した。得られた評価結果は、表2に併記した。
比較例1は、実施例1の有機錫化合物を有機アルミニウム化合物に変えたものである。
比較例2は、シルセスキオキサン化合物を含まないもの、比較例3は公知の脂環式エポキシ樹脂と酸無水物硬化剤および硬化触媒を用いた硬化系を使用し、そこに平均粒径0.2μmの二酸化ケイ素を混合したものである。
比較例4は、実施例2の二酸化ケイ素粉末を本発明の範囲外である、バンドギャップエネルギーが2.8eV未満で、平均粒径が0.6μmである酸化銅粉末を使用したものである。
比較例5は、実施例2のエポキシ樹脂成分を本発明の範囲から外れた脂環式でないビスフェノールA型エポキシ樹脂に置換えたものである。
比較例6は、実施例1に対して有機錫化合物として2価の有機錫化合物のみを使用した場合のものである。
比較例7は、実施例1に対して有機錫化合物として4価の有機錫化合物のみを使用した場合のものである。
表1から明らかなように、実施例1〜9は接着剤としての接着力が優れ、低波長の透過率、熱や紫外線に対する劣化、変色性だけでなく、塗布性、貯蔵安定性にも優れた硬化物が得られている。
一方、比較例1は、有機アルミニウム化合物を用いた場合であるが、接着強度、熱間強度、透過率、塗布性は優れているものの、耐熱および耐紫外変色性、貯蔵安定性に劣り、総合評価は「×」となった。
比較例2は、シルセスキオキサン化合物を含まない場合であるが、比較例1同様、接着強度、熱間強度、透過性、耐紫外変色性、塗布性、貯蔵安定性は優れているものの、耐熱変色性に劣り、総合評価は「×」となった。
比較例3では、公知の硬化剤成分として酸無水物および硬化触媒を使用したが、接着強度、熱間強度、透過率、耐熱および耐紫外変色性、塗布性においては問題ないが、貯蔵安定性に劣り、総合評価としては「×」であった。
比較例4は、無機粉末フィラーのバンドギャップエネルギーが2.8eV未満で、平均粒径が0.6μmである酸化銅を使用したものである。この例では硬化物の色も黒くなり透過率が得られなくなってしまった。また、耐熱および耐紫外変色性は「○」であるが、これは、もともと黒いため樹脂成分が変色しても、それほど目立たなかったためと考えられる。
比較例5は、実施例2のエポキシ樹脂成分を本発明の範囲から外れた脂環式でないビスフェノールA型エポキシ樹脂に置換えたものであるが、接着強度低く、耐熱変色性、耐紫外変色性も劣り、総合評価として「×」であった。接着強度が弱い理由としては、脂環式エポキシ樹脂を使用したときにくらべ、硬化物は得られているものの、硬化反応が十分に進行していないためであると思われる。
比較例6は、有機錫化合物として、2価の有機錫化合物のみを使用したものであるが、接着強度、透過率、変色性等は十分であったものの、粘度が初期値の1.5倍となり貯蔵安定性に劣るために総合評価は「×」であった。
比較例7は、有機錫化合物として、4価の有機錫化合物のみを使用したものであるが、硬化温度が本試験条件では十分でなかったため、硬化不足と推測され、そのために接着強度、熱間強度が所望の数値を得られず、総合評価は「×」であった。
Claims (6)
- 脂環式エポキシ化合物(A)、エポキシ基、アルコール性水酸基、加水分解性を有するアルコキシシラン基のいずれかを構造の末端に2個以上含有するシルセスキオキサン化合物(B)、珪素原子に直接結合した加水分解性基を含有するシラン化合物(C)、有機錫化合物(D)、および1次粒子平均粒径が0.4μm以下の無機フィラー(E)を必須成分として含有する光透過性に優れたエポキシ樹脂接着組成物であって、
有機錫化合物(D)は、2価の有機錫化合物(d1)と4価の有機錫化合物(d2)との混合物であり、かつ、前記各成分の含有量は、シルセスキオキサン化合物(B)が脂環式エポキシ化合物(A)との混合比(B)/{(A)+(B)}で0.1〜0.8であり、また、組成物全量基準で、脂環式エポキシ化合物(A)とシルセスキオキサン化合物(B)の合計が30〜95重量%、シラン化合物(C)が0.1〜15重量%、2価の有機錫化合物(d1)が0.01〜5重量%、4価の有機錫化合物(d2)が0.01〜5重量%、及び無機フィラー(E)が0.1〜50重量%であることを特徴とするエポキシ樹脂接着組成物。 - シラン化合物(C)は、窒素元素を含まないシラン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂接着組成物。
- シラン化合物(C)は、炭素数1〜3の加水分解性基を2個又は3個含有するアルコキシシラン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂接着組成物。
- 2価の有機錫化合物(d1)と4価の有機錫化合物(d2)との混合量は、重量比率で(d2)/(d1)=1〜20であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂接着組成物。
- 1次粒子平均粒径が0.4μm以下の無機フィラー(E)は、バンドギャップエネルギーが2.8eV以上であり、なおかつ屈折率が1.2〜1.8であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂接着組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂接着組成物を用いてなる光半導体用接着剤。
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