JP5543791B2 - 内視鏡用補助具、内視鏡システムおよび内視鏡用補助具の取り付け方法 - Google Patents
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Description
そして、内視鏡で被検体を検査するときに、被検体の内周面の全体にわたりほぼ均等に検査するため、挿入部を被検体の内周面から離間させるセンタリングデバイス(内視鏡用補助具)が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。
挿入部には顎部と係合可能な溝(偏心孔係合溝)が形成されていて、顎部と溝とを係合させることで、挿入部にセンタリングデバイスを装着することができる。
しかし、特許文献1に記載のセンタリングデバイスでは、溝に係合する顎部が板バネ部に配されているために、板バネ部が挿入部の径方向に弾性変形するとセンタリングデバイスが挿入部から外れてしまうという問題があった。
ただし、この場合には、センタリングデバイスを挿入部に装着するときに、観察用アダプターを挿入部から取り外しておく必要があるため、センタリングデバイスの着脱作業が煩雑になっている。
本発明の内視鏡用補助具は、管状に形成され内部に内視鏡の挿入部を挿通する接続部材と、筒状に形成され前記接続部材の外周面に着脱可能とされた押え部材と、前記接続部材と前記押え部材との間に支持され、前記挿入部が挿入される管状の被検体の内周面から前記挿入部を離間させる支持板と、を備える内視鏡用補助具において、前記接続部材の外周面には、前記接続部材の軸線方向の所定の範囲で外径が一定とされた等径部および雄ネジ部が設けられ、前記押え部材の内周面には、弾性を有する材料で内径が前記等径部の外径より小さく形成されたリング状の摺動部材が保持される保持部と、互いに離間して配置され前記雄ネジ部に螺合する第一の雌ネジ部および第二の雌ネジ部と、が設けられ、前記接続部材の前記雄ネジ部に前記押え部材の前記第一の雌ネジ部を螺合させ、続けて前記第二の雌ネジ部を螺合させたときに、前記接続部材の軸線方向において、前記等径部の範囲内に前記摺動部材が位置するように設定されていることを特徴としている。
以下、本発明に係る内視鏡システムの第1実施形態を、図1から図13を参照しながら説明する。内視鏡システムは、配管等の管状の被検体に挿入され、被検体の内周面を観察して検査するために用いられる。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡システム1は、略円柱状に形成された挿入部2を有する内視鏡3と、挿入部2に着脱可能に取り付けられるセンタリングデバイス(内視鏡用補助具)4とを備えている。
可撓管部11内には不図示の操作ワイヤが進退可能に挿通されていて、操作ワイヤの先端は湾曲部10に、操作ワイヤの基端は操作部7に接続されている。そして、操作部7を操作することで湾曲部10を湾曲させることができる。また、図2に示すように、湾曲部10の基端部には、金属製の口金14が外周面に露出した状態で設けられている。口金14の外周面には、センタリングデバイス4に係合する偏心孔係合溝14aが全周にわたり形成されている。
観察用アダプター9には、視野範囲が前方にある直視用アダプターと視野範囲が側方にある側視用アダプターとがあり、本実施形態では、観察用アダプター9として直視用アダプターが用いられている。
観察用アダプター9の先端側の面には、前方に照明光を発するLED等の照明手段12と、前方を観察可能な光学系13が設けられている。
等径部28の軸線C1方向の中間部には、外径が後述するOリング53の内径以下に設定されたOリング用溝部(摺動部材用溝部)30が設けられている。
Oリング用溝部30において、他端17b側には、軸線C1方向において他端17bに向かうほど拡径し、かつ、等径部28に連なる第一の傾斜面30aが形成され、一端17a側には、軸線C1方向において一端17aに向かうほど拡径し、かつ、等径部28に連なる第二の傾斜面30bが形成されている。そして、等径部28の外周面と第一の傾斜面30aとのなす角度θ1は、等径部28の外周面と第二の傾斜面30bとのなす角度θ2より大きく設定されている。
雄ネジ部29は、等径部28の外周面よりも径方向外側に突出した位置に形成されている。
拡径面33の一端17a側には、軸線C1と直交する面である接続側当接部35が形成されている。拡径面33の他端17b側には、軸線C1に対して平向な面である接続側支持面36が設けられている。そして、接続側支持面36の他端17b側には、径方向外側に突出する鍔部34が設けられている。
図4に示すように、コイル接続部26の他端側段部39より他端17b側の外周面には、コイル18の素線18aの巻き方向と同一方向に巻くように螺線状のコイル係合溝部40が設けられている。コイル係合溝部40は、コイル係合溝部40にコイル18の素線18aが係合したときのコイル18の内径D3が、外力を受けない自然状態でのコイル18の内径より大きくなるように設定されている。
一方で、コイル案内部27は、外径が、外力を受けない自然状態でのコイル18の内径D4にほぼ等しく設定されている。
コイル18の両端部の素線18aは、コイル係合溝部40に係合した状態で、不図示の接着剤などでそれぞれ固定されている。
図2に示すように、第一の押え部材19は筒状に形成され、自身の軸線C2方向の一端19a側から他端19b側にかけて、管状の押え部本体43と、内径が押え部本体43の内径より大きく設定された拡径部44と、拡径部44から他端19b側に延びるリング状の押え側当接部45とが配置されて構成されている。なお、押え部本体43、拡径部44および押え側当接部45は一体に、接続部材17と同一の材料で形成されている。
図5および図6に示すように、押え部本体43の内周面における一端19a側の端部には、径方向内側に突出する係合部47が形成されている。係合部47は、押え部本体43の内周面から突出する長さをこの内周面の周方向に異ならせることで、軸線C2方向に貫通して挿入部2を挿通可能とする偏心孔48を形成している。軸線C2に平行にみて、偏心孔48は挿入部2の外径よりわずかに大きい円形に形成され、偏心孔48の中心は軸線C2に対して偏心した位置に配置されている。
偏心孔48の内壁となる係合部47は、第一の押え部材19が挿入部2と同軸上に配置されたときに、偏心孔係合溝14aに係合するように構成されている。
保持溝43aには、弾性を有する材料で形成され、内径が等径部28の外径より小さく設定されたOリング(摺動部材)53が保持されている。Oリング53の材料としては、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、NE(NBRにEPDMをコーティングしたもの)、フッ素ゴムを好適に用いることができる。
そして、Oリング53の軸線C2方向の位置は、接続部材17に第一の押え部材19を装着したときに、軸線C1方向において、以下の2つの条件を満たすように設定されている。1つ目の条件は、雄ネジ部29を挟むように第一の押え部材19の第一の雌ネジ部51と第二の雌ネジ部52とが位置するときに、Oリング53が摺動部材用溝部30の範囲内に位置することである。2つ目の条件は、接続部材17の雄ネジ部29に第二の雌ネジ部52を螺合させたときに、Oリング53が摺動部材用溝部30が形成されていない等径部28の範囲内に位置することである。
押え側当接部45が他端19b側に延びる長さは、プレート21の厚さに等しく設定されている。さらに、押え側当接部45の他端19bには、他端19b側に向かうほど外径が小さくなる先細り部54が設けられている。
そして、接続部材17の雄ネジ部29に第一の押え部材19の第一の雌ネジ部51が螺合するときに、接続側当接部35と第一の押え部材19の押え側当接部45との軸線C1方向の距離は、プレート21の厚さより小さく設定されている(詳細は、図8で説明する)。
プレート本体57の中央部には貫通孔57aが形成されている。貫通孔57aの内径は、押え側当接部45の外径よりわずかに大きく設定されている。プレート21の外径は、接続部材17の外径および第一の押え部材19の外径よりも大きく設定されている。
プレート21は、たとえばポリプロピレン樹脂等の、柔軟性を有し、被検体の内周面で削られたときでも、削りカスがプレート21から離れにくい材料で形成されることが好ましい。
プレート21の貫通孔57aには、第一の押え部材19の押え側当接部45が挿通され、プレート21は、鍔部34と押え側支持面44aとの間で、軸線C1周りに回転可能に支持されている。
なお、被検体の内径に応じて外径の異なるプレート21を複数種類備え、プレート21を適宜交換しながら用いてもよい。
まず、センタリングデバイス4の各構成部品に挿入部2を挿通させる挿通工程を行う。
使用者は、センタリングデバイス4の先端側に装着されている第一の押え部材19およびプレート21を取り外しておく。そして、図7に示すように、観察用アダプター9が取り付けられた挿入部2を第二の押え部材20側から挿入する。続いて、プレート21、第一の押え部材19の順に挿入部2を挿入する。このとき、第一の押え部材19には他端19b側から挿入部2を挿入する。なお、センタリングデバイス4に、観察用アダプター9が取り外された挿入部2を挿通させてもよい。
等径部28の一端17a側の内径D1は挿入部2の外径とほぼ等しく設定されているので、接続部材17内で挿入部2がガタつくことが防止されている。さらに、等径部28の他端17b側の内径D2は内径D1よりわずかに大きく設定されているので、接続部材17に挿入部2を挿入するときに、挿入部2が入りづらくなりにくい。
なお、第一の押え部材19の偏心孔48に挿入部2を挿入するときには、挿入部2の軸線C3と第一の押え部材19の軸線C2とは一致せず、径方向にずれた位置になっている。
そして、図8に示すように、挿入部2の軸線C3と第一の押え部材19の軸線C2とを一致させて、挿入部2の偏心孔係合溝14aに第一の押え部材19の係合部47を係合させておく。
以上で、挿通工程を終了し螺合工程に移行する。
接続部材17に対して第一の押え部材19を押し込むには、Oリング53を接続部材17の径方向に圧縮させる必要があるが、雄ネジ部29と第一の雌ネジ部51が螺合しているので、接続部材17に対して第一の押え部材19を回転させることで、Oリング53を圧縮させつつ第一の押え部材19を容易に押し込むことができる。
さらに第一の押え部材19を回転させると、図10に示すように、雄ネジ部29と第一の雌ネジ部51との螺合が解除され、軸線C1方向において、雄ネジ部29を挟むように第一の押え部材19の第一の雌ネジ部51と第二の雌ネジ部52とが位置するとほぼ同時に、Oリング53が摺動部材用溝部30の範囲内に位置し、圧縮されていたOリング53が外力を受けない自然状態での形状に戻る。
そして、第一の押え部材19を回転させ続けると、図12に示すように、雄ネジ部29が第二の雌ネジ部52に螺合した状態で、接続部材17の第一の傾斜面30aにOリング53が当接する。この状態から接続部材17に対して第一の押え部材19を押し込むには、Oリング53を圧縮させる必要がある。しかし、上記と同様に雄ネジ部29と第二の雌ネジ部52が螺合しているので、接続部材17に対して第一の押え部材19を回転させることで、Oリング53を圧縮させつつ第一の押え部材19を容易に押し込むことができる。
このとき、プレート21の貫通孔57aに第一の押え部材19の先細り部54が挿通される。
このとき、プレート21の貫通孔57aの内径は、押え側当接部45の外径よりわずかに大きく設定されているので、プレート21は、接続部材17の鍔部34と第一の押え部材19の押え側支持面44aとの間に支持された状態で、押え側当接部45の回りを回転することができる。
以上で、螺合工程が終了する。
センタリングデバイス4が何らかの原因で挿入部2から外れるときは、接続部材17に対して第一の押え部材19を相対的に前述の所定の方向とは反対方向に回転させ、接続部材17から第一の押え部材19を離脱させる力が作用する。しかし、上記の螺合工程が終了し、接続部材17に第一の押え部材19が装着された状態から第一の押え部材19を反対方向に回転させようとすると、圧縮されたOリング53が等径部28と擦れ合うので、第一の押え部材19が反対方向に回転して雄ネジ部29から第二の雌ネジ部52が外れるのが防止される。
この状態から、第一の押え部材19を反対方向に回転させるには、Oリング53を接続部材17の径方向に圧縮させる力を作用させる必要がある。さらに、等径部28の外周面と第二の傾斜面30bとのなす角度θ2は等径部28の外周面と第一の傾斜面30aとのなす角度θ1より小さく設定されている(図3参照)。このため、第一の傾斜面30aや第三の傾斜面28aに比べて第二の傾斜面30bではOリング53が圧縮されにくくなり、雄ネジ部29から第一の雌ネジ部51が外れるのが防止される。
さらに、雄ネジ部29が第二の雌ネジ部52から第一の雌ネジ部51側に外れても、雄ネジ部29が第一の雌ネジ51に螺合するまで雄ネジ部29は第一の雌ネジ部51と第二の雌ネジ部52に係止されるので、第一の押え部材19が接続部材17から離脱するのを防止することができる。
したがって、第一の押え部材19を接続部材17に装着するときに、接続部材17の雄ネジ部29と第一の押え部材19のOリング53とが擦れ合うのを防止することができる。
このため、雄ネジ部29が第二の雌ネジ部52に螺合した接続部材17が一端17a側に移動して、第一の押え部材19が接続部材17から離脱するのを防止することができる。
軸線C1方向において、Oリング用溝部30の範囲内にOリング53が位置すると、Oリング用溝部30の外径はOリング53の内径以下に設定されているので、Oリング53は外力を受けない自然状態の形状になる。第一の押え部材19が接続部材17から離脱するには、自然状態の形状になったOリング53を圧縮したうえで、この圧縮されたOリング53を等径部28の外周面と擦り合わせながら移動させる必要がある。したがって、第一の押え部材19が接続部材17から離脱するのをより確実に防止することができる。
このため、軸線C1方向において、摺動部材用溝部30の範囲内に位置したOリング53は、接続部材17の他端17b側に比べて一端17a側に移動しにくくなり、接続部材17に第一の押え部材19に装着するときに要する力に比べて接続部材17から第一の押え部材19を離脱するときに要する力を大きくすることができる。
このため、雄ネジ部29に第一の雌ネジ部51を螺合させるにつれて、プレート21は、接続部材17の径方向において拡径面33の外側の所定の位置に配置されると同時に、鍔部34と押え側支持面44aとの間で狭持される。したがって、接続部材17に第一の押え部材19を装着させることで、被検体の内周面から挿入部2を離間させる位置にプレート21を配置させることができる。
しかしながら、コイルの端部は管状の口金(コイル接続部)の外周面に接続されることがあり、この場合、コイルと口金との間にコイルの軸線方向に力が作用すると、コイルが口金から外れる恐れがある。
このため、コイル係合溝部40に固定されたコイル18の素線18aをコイル係合溝部40から取り外そうとして、接続部材17に対してコイル18を軸線C1方向に引っ張ったり、素線18aの巻き方向と同一方向にコイル18を捻じったりしたときに、コイル18の外径が小さくなりながら素線18aがコイル係合溝部40の凹凸形状に係止する。したがって、コイル18の素線18aがコイル係合溝部40により強く当接するようになり、コイル接続部26からコイル18が外れるのを防止することができる。
したがって、まず、内視鏡3の挿入部2を、接続部材17および第一の押え部材19に挿通させ、挿入部2の偏心孔係合溝14aに第一の押え部材19の偏心孔48の内壁を係合させておく。そして、接続部材17に対して第一の押え部材19を相対的に回転させ続けることで、雄ネジ部29を第一の雌ネジ部51に螺合させた状態を経て雄ネジ部29を第二の雌ネジ部52に螺合させた状態にする。すると、弾性変形して圧縮されたOリング53が等径部28の外周面と擦れ合うので、第一の押え部材19は接続部材17に対して軸線C1方向に移動しにくくなり、第一の押え部材19が接続部材17から離脱することが防止される。したがって、センタリングデバイス4が挿入部2から離脱するのを防止することができる。
そして、接続部材17のコイル係合溝部40にコイル18の素線18aを係合させ固定したときに、コイル18の直径D3が自然状態でのコイル18の直径D4より大きくなるので、コイル18がコイル接続部26を径方向に締め付け、コイル接続部26からコイル18が外れるのをより確実に防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図14に示すように、本実施形態の内視鏡システム61は、第1実施形態の内視鏡システム1のセンタリングデバイス4に代えてセンタリングデバイス(内視鏡用補助具)62を備えている。そして、センタリングデバイス62は、センタリングデバイス4の接続部材17に代えて接続部材63を備えている。
図15に示すように、接続部材63は、接続部材17に対してOリング用溝部30の軸線C1方向の位置のみが異なる。軸線C1方向において、本実施形態の等径部28の一端17aから第一の傾斜面30aまでの距離L3は、第1実施形態の等径部28の一端17aから第一の傾斜面30aまでの距離L1(図3参照)とほぼ同じ長さに設定されている。さらに、本実施形態の等径部28の一端17aから第二の傾斜面30bまでの距離L4は、第1実施形態の等径部28の一端17aから第二の傾斜面30bまでの距離L2(図3参照)より長く設定されている。
図16に示すように、接続部材63に対して第一の押え部材19が相対的に前述の反対方向に回転し、雄ネジ部29から第二の雌ネジ部52が外れたときには、接続部材63の第二の傾斜面30bにOリング53が当接する。
この状態から、第一の押え部材19が接続部材63から離脱するには、図17に示すように、Oリング53を接続部材63の径方向に圧縮させ、雄ネジ部29を第一の雌ネジ部51に螺合させる必要がある。
しかし、角度θ2は角度θ1より小さく設定されているのでOリング53が変形して第二の傾斜面30bを乗り越えにくく、雄ネジ部29が第一の雌ネジ部51に螺合するのが防止される。
加えて、接続部材63から第一の押え部材19が離脱するときには、雄ネジ部29が第一の雌ネジ部51に螺合する前にOリング53が第二の傾斜面30bに当接するので、雄ネジ部29が第一の雌ネジ部51に螺合するのを防止することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図18に示すように、本実施形態の内視鏡システム71は、第1実施形態の内視鏡システム1のセンタリングデバイス4に代えてセンタリングデバイス(内視鏡用補助具)72を備えている。そして、センタリングデバイス72は、センタリングデバイス4の接続部材17に代えて接続部材73を備えている。
第二のOリング用溝部74の外径は、Oリング53の内径以下に設定されている。
第二のOリング用溝部74において、他端17b側には第一の傾斜面74aが、一端17a側には第二の傾斜面74bが形成されている。そして、等径部28の外周面と第一の傾斜面74aとのなす角度θ4は角度θ1にほぼ等しく設定され、等径部28の外周面と第二の傾斜面74bとのなす角度θ5は角度θ2にほぼ等しく設定されている。
また、本実施形態の等径部28の一端17aから第一の傾斜面30aまでの距離L5は、第1実施形態の等径部28の一端17aから第一の傾斜面30aまでの距離L1(図3参照)よりも短く設定されている。
図18に示すように、接続部材73に第一の押え部材19を装着した状態では、Oリング53が摺動部材用溝部30の範囲内に位置するので、接続部材73に対して第一の押え部材19が相対的に前述の反対方向に回転するには、自然状態の形状となっているOリング53を接続部材73の径方向に圧縮させる必要がある。しかし、Oリング53が当接する第二の傾斜面74bの角度θ5は角度θ1より小さく設定されているのでOリング53が圧縮されにくく、第一の押え部材19が前述の反対方向に回転して、雄ネジ部29から第二の雌ネジ部52が外れるのが防止される。
さらに、接続部材73に第二のOリング用溝部74が設けられているので、接続部材73に第一の押え部材19を装着したあとで第一の押え部材19が反対方向に回転するには、自然状態の形状となっているOリング53を接続部材73の径方向に圧縮させる必要がある。したがって、接続部材73に装着した第一の押え部材19が接続部材73から外れるのをより確実に防止することができる。
たとえば、上記第1実施形態から第3実施形態におけるコイル係合溝部40は、コイル接続部26の外周面を削ることで溝状に形成してもよいし、コイル接続部26の外周面に別の部材を取り付けることで溝状に形成してもよい。
2 挿入部
3 内視鏡
4、62、72 センタリングデバイス(内視鏡用補助具)
14a 偏心孔係合溝
17、63、73 接続部材
18 コイル
18a 素線
19 第一の押え部材(押え部材)
20 第二の押え部材(押え部材)
21 プレート(支持板)
26 コイル接続部
27 コイル案内部
28 等径部
29 雄ネジ部
30 Oリング用溝部(摺動部材用溝部)
30a 第一の傾斜面
30b 第二の傾斜面
35 接続側当接部
40 コイル係合溝部
43a 保持溝(保持部)
45 押え側当接部
48 偏心孔
51 第一の雌ネジ部
52 第二の雌ネジ部
53 Oリング(摺動部材)
57a 貫通孔
C1、C2 軸線
θ1、θ2 角度
Claims (11)
- 管状に形成され内部に内視鏡の挿入部を挿通する接続部材と、
筒状に形成され前記接続部材の外周面に着脱可能とされた押え部材と、
前記接続部材と前記押え部材との間に支持され、前記挿入部が挿入される管状の被検体の内周面から前記挿入部を離間させる支持板と、
を備える内視鏡用補助具において、
前記接続部材の外周面には、前記接続部材の軸線方向の所定の範囲で外径が一定とされた等径部および雄ネジ部が設けられ、
前記押え部材の内周面には、弾性を有する材料で内径が前記等径部の外径より小さく形成されたリング状の摺動部材が保持される保持部と、互いに離間して配置され前記雄ネジ部に螺合する第一の雌ネジ部および第二の雌ネジ部と、が設けられ、
前記接続部材の前記雄ネジ部に前記押え部材の前記第一の雌ネジ部を螺合させ、続けて前記第二の雌ネジ部を螺合させたときに、前記接続部材の軸線方向において、前記等径部の範囲内に前記摺動部材が位置するように設定されていることを特徴とする内視鏡用補助具。 - 前記押え部材において、前記押え部材の軸線方向に前記保持部、前記第二の雌ネジ部、前記第一の雌ネジ部の順に並んで配置され、
前記押え部材を、前記接続部材の前記雄ネジ部に対する前記等径部側から挿通させることで前記押え部材を前記接続部材に装着するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用補助具。 - 前記接続部材には、前記雄ネジ部が前記第二の雌ネジ部に螺合した状態で、前記押え部材に当接して前記雄ネジ部が前記等径部側に移動するのを防止する接続側当接部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用補助具。
- 前記等径部の前記接続部材の軸線方向の中間部には、外径が前記摺動部材の内径以下に設定された摺動部材用溝部が設けられ、
前記接続部材の軸線方向において、前記雄ネジ部を挟むように前記押え部材の前記第一の雌ネジ部と前記第二の雌ネジ部とが位置するときに、前記摺動部材用溝部の範囲内に前記摺動部材が位置するように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用補助具。 - 前記摺動部材用溝部において、
前記雄ネジ部側には、前記接続部材の軸線方向において前記雄ネジ部に接近するほど拡径し、かつ、前記等径部に連なる第一の傾斜面が形成され、
前記雄ネジ部とは反対側には、前記接続部材の軸線方向において前記雄ネジ部から離間するほど拡径し、かつ、前記等径部に連なる第二の傾斜面が形成され、
前記等径部の外周面と前記第一の傾斜面とのなす角度は、前記等径部の外周面と前記第二の傾斜面とのなす角度より大きく設定されていることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡用補助具。 - 前記支持板の中央部には貫通孔が形成され、
前記接続部材の外周面には、前記雄ネジ部に対して前記等径部とは反対側に配置され、前記接続部材の軸線方向において前記雄ネジ部から離間するほど拡径する拡径面を有し前記支持板の一方の主面に当接可能な支持部がさらに設けられ、
前記押え部材には、前記支持板の他方の主面に当接可能な押え側当接部が設けられ、
前記接続部材の前記雄ネジ部に前記押え部材の前記第一の雌ネジ部が螺合するときに、前記接続部材の前記拡径面の前記雄ネジ部側の部分と前記押え部材の前記押え側当接部との前記接続部材の軸線方向の距離は、前記支持板の厚さより小さく設定されていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用補助具。 - 2つの前記接続部材と、
前記等径部に対する前記雄ネジ部側を対向させた状態で前記2つの接続部材を互いに接続し、内部に前記内視鏡の前記挿入部を挿通可能なコイルと、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用補助具。 - 前記接続部材には、前記コイルに接続される側に配置され前記接続部材の軸線方向に延びる管状のコイル接続部が設けられ、
前記コイル接続部の外周面には前記コイルの素線の巻き方向と同一方向に巻くように螺線状に形成されたコイル係合溝部が設けられ、
前記コイルの素線の両端部は、前記コイル係合溝部に係合した状態でそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡用補助具。 - 前記コイル接続部の前記コイル側には、
前記接続部材の軸線方向に延び、管状に形成されたコイル案内部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の内視鏡用補助具。 - 上記請求項2から請求項9のいずれかに記載の内視鏡用補助具と、
外径が前記接続部材の内径と略等しく設定された前記挿入部を有する内視鏡と、
を備える内視鏡システムであって、
前記挿入部の外周面には全周にわたり偏心孔係合溝が形成され、
前記押え部材の内周面における前記保持部に対する前記第二の雌ネジ部と反対側には、前記押え部材の軸線方向に貫通して前記挿入部を挿通可能とするとともに、前記押え部材の軸線に対して偏心して、前記押え部材が前記挿入部と同軸上に配置されたときに自身の内壁が前記偏心孔係合溝に係合する偏心孔が設けられていることを特徴とする内視鏡システム。 - 管状に形成され内部に内視鏡の挿入部を挿通する接続部材と、筒状に形成され前記接続部材の外周面に着脱可能とされた押え部材と、前記接続部材と前記押え部材との間に支持され、前記挿入部が挿入される管状の被検体の内周面から前記挿入部を離間させる支持板とを備える内視鏡用補助具を、前記挿入部に取り付ける内視鏡用補助具の取り付け方法であって、
前記接続部材の外周面には、前記接続部材の軸線方向の所定の範囲で外径が一定とされた等径部および雄ネジ部が設けられ、
前記押え部材の内周面には、弾性を有する材料で内径が前記等径部の外径より小さく形成されたリング状の摺動部材が保持される保持部と、互いに離間して配置され前記雄ネジ部に螺合する第一の雌ネジ部および第二の雌ネジ部と、が設けられ、
前記挿入部の先端に観察用アダプターが取り付けられた状態で、前記内視鏡用補助具に前記挿入部を挿通する工程と、
前記挿入部の外周面に設けられた偏心孔係合溝と、前記押え部材の内周面に設けられた偏心孔とを係合する工程と、
前記接続部材の前記雄ネジ部に前記押え部材の前記第一の雌ネジ部を螺合させ、続けて前記第二の雌ネジ部を螺合させた状態で、前記接続部材の軸線方向において、前記等径部の範囲内に前記摺動部材を位置させる工程と、
を備えた内視鏡用補助具の取り付け方法。
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