JP5542117B2 - 連結具 - Google Patents

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Description

本発明は、梁などの横材を柱などの縦材に据え付けるための連結具に関する。
住宅を始めとする木造建築物の構造は様々だが、国内では柱や梁などの棒材を組み上げた木造軸組構法が広く普及しており、他にも、ツーバイフォー工法と呼ばれる木造枠組壁構法も普及が進んでいる。また近年は、接着剤などの技術開発に伴い、大断面の集成材が容易に製造できるようになり、これを門形に組み上げた門形フレーム構法も開発され、三階建ての住宅などに導入されている。門形フレーム構法は、内部の柱を省略できるため、広い室内空間を確保できるなどの利点がある。
門形フレーム構法において、柱と梁を強固に連結するため、下記特許文献のような技術が開発されている。この技術は、対になる基本金物と付属金物を用いたもので、連結される縦材(柱)または横材(梁)のいずれか一方に基本金物を取り付け、他方に付属金物を取り付ける。各金物の一端側にはテーパ部を設けてあり、他端側には受部を設けてあり、双方のテーパ部を相手方の受部に嵌め込むことで縦材と横材を一体化する。なお両金物を取り付けるため、縦材や横材の内部にはラグスクリューを埋め込んでいる。
このように、テーパ部を受部に嵌め込む構造とすることで、縦材と横材が無理なく密着して、連結部の剛性を高めることができる。また施工に先立ち、基本金物や付属金物を縦材や横材に取り付けておけば、現地で縦材を据え付けた後、横材を吊り上げて、テーパ部を相手方の受部に嵌め込むだけで横材の仮置きが完了する。そのため現地での作業性に優れており、工期の短縮も期待できる。
特許第4546915号公報
前記特許文献のように、基本金物と付属金物を用いて、テーパ部を受部に嵌め込むだけでは、横材の浮き上がりを防止できない。そのため地震時の安全性を確保するため、別途の対策を施している。また受部は、横材に作用する荷重を一手に受け止めるため、十分な強度が必要で、しかもテーパ部との兼ね合いから取り付け精度を高める必要がある。これらの要因から、受部を取り付ける溶接作業に高度な技術を要求され、金物の製造原価の抑制が難しい。そのほか部材同士の連結具は、信頼性や作業性にも十分な配慮が必要である。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、梁などの横材を柱などの縦材に据え付けるために用い、横材の浮き上がりを防止でき、しかも製造原価を抑制可能な連結具の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、柱などの縦材と梁などの横材を連結するために用い、前記縦材に沿って延びる棒状具と、該棒状具の一側面と接触し且つ該棒状具の一端面を覆うように突出するアゴ部を有するアゴ状具と、前記棒状具と前記アゴ状具の双方の側面に接触する一対の側面板と、前記縦材の側面および前記横材の端部に設けた下穴に埋め込むラグスクリュー状のネジ込み軸と、を備え、前記棒状具と前記アゴ状具のうち一方は、前記ネジ込み軸に螺合する固定ボルトを介して前記縦材の側面に固定して、他方は、同様に前記横材の端部に固定して、前記棒状具から離れた位置には、前記一対の側面板の間にピンを架け渡してあり、前記アゴ状具には、前記ピンが嵌まり込む係止溝を設けてあり、前記棒状具と前記アゴ状具は、前記側面板から差し込む側方ボルトを介して一体化することを特徴とする連結具である。
本発明は、大断面の木材を門形に組み上げていく門形フレーム構法において、柱など垂直方向に延びる縦材と、梁など水平方向に延びる横材と、をL字状またはT字状に連結する箇所で使用するもので、大別して、棒状具とアゴ状具と側面板とネジ込み軸で構成される。棒状具とアゴ状具は、いずれとも細長い金属製の角棒状で、使用時は、縦材の長手方向に沿って配置して、双方の一側面同士が面接触する。なお棒状具は、文字通り単純な角棒だが、アゴ状具は、一端から概ね直角方向に突出するアゴ部を有する。アゴ部は、棒状具とアゴ状具を面接触させた際、棒状具の端面と接触して荷重の伝達を担う。
側面板は、棒状具とアゴ状具の双方の左右両側面に接触する一対の金属板で、棒状具とアゴ状具を一体化する機能を担う。そのため側面板は、棒状具とアゴ状具が面接触した状態において、双方を覆い隠す程度の面積を有する必要がある。そして、棒状具とアゴ状具を実際に一体化するため、側方ボルトを使用する。側方ボルトは、側面板から棒状具やアゴ状具に向けて差し込むが、一対の側面板の間を貫通させる場合と、棒状具やアゴ状具に形成した雌ネジに螺合させる場合がある。いずれとも側方ボルトを締め上げると、棒状具とアゴ状具が側面板を介して一体化する。当然ながら、棒状具とアゴ状具の幅は同一とする。
ネジ込み軸は、縦材や横材に埋め込み、棒状具やアゴ状具を取り付けるためのもので、金属製の円柱状で端面には雌ネジを形成してあり、側周面には螺旋状に延びる凸条が突出しており、汎用のラグスクリューに類似している。縦材の側面や横材の端部にあらかじめ下穴を加工して、そこにネジ込み軸を差し込むと、凸条が縦材や横材に食い込み、双方が一体化する。そして棒状具やアゴ状具は、ネジ込み軸の雌ネジに螺合する固定ボルトを介して縦材や横材に固定する。なおネジ込み軸は、曲げモーメントなどに対抗するため、各部材に対して最低でも二個は埋め込む。
ピンは、アゴ状具を受け止めるため、一対の側面板の間を結ぶ金属製の棒である。またピンは、棒状具と側面板を側方ボルトで一体化した状態において、棒状具から離れた場所に配置する。そしてアゴ状具には、このピンを嵌め込むため、係止溝を設ける。なおピンは、側面板に設けた孔に打ち込み、双方の摩擦によって自然に抜け落ちることはないものとする。
係止溝は、アゴ状具の外周を部分的に切り欠いたもので、その中でピンを受け止める。したがって係止溝は、ピンに対応した位置に形成され、概ね上下方向に延びており、その奥にピンが嵌まり込むことで、棒状具またはアゴ状具の落下を防止する。なおピンと係止溝は、一対の側面板に対して一組でも構わないが、二組以上としても構わない。
施工時は、まず縦材と横材のそれぞれにネジ込み軸を埋め込み、さらに棒状具とアゴ状具のいずれか一方を縦材に固定して、他方を横材に固定する。次に、棒状具の両側面に側面板を配置して、側方ボルトを用いて棒状具と側面板を一体化した後、一対の側面板の間を結ぶようにピンを差し込む。最後に、一対の側面板の間にアゴ状具を差し込み、ピンを係止溝に嵌め込む。その段階で、棒状具とアゴ状具の側面同士が接触するほか、アゴ部が棒状具の端面に接触する。そして、側面板からアゴ状具に向けて側方ボルトを差し込んで締め上げると、棒状具とアゴ状具が側面板を介して完全に一体化して、縦材と横材が連結される。
このように、棒状具とアゴ状具と側面板とネジ込み軸などで連結具を構成して、側面板や側方ボルトを介して棒状具とアゴ状具を一体化することで、縦材と横材を連結した後は、何ら他の対策を講じることなく横材の浮き上がりを防止でき、耐震性の面で優れている。また棒状具とアゴ状具と側面板は、切削や孔加工だけで製造可能で、溶接作業を伴わないため、原価を抑制しやすい。
そのほか、アゴ状具のアゴ部を棒状具の端面に接触させることで、棒状具とアゴ状具との間で垂直荷重を円滑に伝達でき、棒状具などの一部に過大な応力が生じることはなく、信頼性に優れている。またアゴ状具の係止溝にピンが嵌まり込む構造とすることで、前記の特許文献1で開示された技術と同様、横材を縦材に仮置きでき、しかも係止溝の形状を調整することで、横材の端面を縦材の側面に引き寄せることもできる。
請求項2記載の発明は、アゴ状具に設ける係止溝の位置を特定するもので、係止溝は、アゴ部を上にしてアゴ状具を直立させた際、アゴ状具の下端面とアゴ部の下面の二箇所に設けてあることを特徴とする。ピンを嵌め込む係止溝の位置は自在である。しかしこの発明のように、アゴ部を上にしてアゴ状具を直立させた姿勢において、アゴ状具の下端面のほか、直角に突出するアゴ部の下面の計二箇所に係止溝を設けることで、ピンが係止溝に嵌まり込むと、それだけで横材に生じる曲げモーメントに対抗でき、連結部の剛性向上に寄与する。しかも、二箇所の係止溝の距離は必然的に長くなり、曲げモーメントに対抗する点で有利である。
また係止溝は、二箇所とも下向きの面に設けてある。そのため施工時は、棒状具またはアゴ状具を垂直方向に移動するだけで、ピンが係止溝に嵌まり込み、作業性に優れている。さらにこの発明では、係止溝を上下二箇所に設けてあり、それらの形状を調整することで、横材の端面全域を隙間なく縦材に引き寄せることができる。
請求項1記載の発明のように、棒状具とアゴ状具と側面板とネジ込み軸などで連結具を構成して、側面板や側方ボルトを介して棒状具とアゴ状具を一体化することで、別途の対策を講じることなく横材の浮き上がりを防止でき、施工時の手間を増やすことなく地震時の安全性を確保できる。また棒状具とアゴ状具と側面板は、切削や孔加工だけで製品化でき、溶接作業は全く不要で、製造原価の抑制が可能である。
そのほかアゴ状具のアゴ部は、棒状具の端面に接触するため、棒状具とアゴ状具との間で垂直荷重を円滑に伝達でき、棒状具やアゴ状具の一部に過大な応力が生じることはなく、信頼性に優れている。またアゴ状具の係止溝にピンを嵌め込むことで、前記の特許文献1で開示された技術と同様、横材を縦材に仮置きでき、しかも係止溝の形状を調整することで、横材の端面を縦材の側面に引き寄せることもできる。
請求項2記載の発明のように、アゴ状具の下端面とアゴ部の下面の二箇所に係止溝を設けることで、係止溝にピンが嵌まり込んだ段階で、横材に生じる曲げモーメントに対抗でき、連結部の剛性向上に寄与する。またこの係止溝は、下向きの面に設けてあるため、施工時は、吊り上げた横材を単純に下降させるだけでピンが係止溝に嵌まり込み、作業性に優れている。
本発明による連結具の構成例を示す斜視図である。 図1の連結具で実際に横材を据え付ける過程を示す斜視図である。 図2の後、縦材と横材を連結する最終工程と、連結具単体の形状を示す斜視図である。 図3に示す縦材と横材が連結した状態の中央縦断面図である。 図1の棒状具とアゴ状具を上下反転させた状態を示す斜視図である。 図5の縦材と横材を連結した状態を示す斜視図である。 アゴ状具に設ける係止溝を一箇所だけとした構成を示す斜視図である。 ネジ込み軸や埋設軸を横に二列並べた構成を示す斜視図である。
図1は、本発明による連結具の構成例を示している。この図では、柱など垂直方向に延びる縦材41と、梁など水平方向に延びる横材51と、を連結するため、棒状具11やアゴ状具21や側面板12やネジ込み軸33などからなる連結具を用いており、横材51の端面が縦材41の側面に接触する。なお縦材41や横材51は、集成材を含む木製であり、横材51の端部中央には、連結具を収容するため小口溝52を加工してある。
棒状具11は、矩形断面の金属棒で縦材41の側面に固定され、縦材41と向きを揃えて使用する。またアゴ状具21は、棒状具11と同様、矩形断面の金属棒だが、上端から水平方向に突出するアゴ部22を有しており、横材51の小口溝52の奥面に固定される。棒状具11とアゴ状具21は、双方の側面同士が接触して、且つアゴ部22の下面が棒状具11の上端面に載置された状態で一体化する。
棒状具11やアゴ状具21を縦材41や横材51に固定するため、ネジ込み軸33を使用する。ネジ込み軸33は、円柱状の金属棒で、その側周面には螺旋状に延びる凸条34が突出しており、汎用のラグスクリューと同様の外観となっている。さらにネジ込み軸33の一端面は、工具を掛けるため六角形となっており、その中心には雌ネジを形成してある。ネジ込み軸33を縦材41や横材51に埋め込むため、縦材41の側面と小口溝52の奥面には、下穴43、53を加工してある。下穴43、53の内径は、凸条34を除いたネジ込み軸33の外径と等しく、凸条34だけが下穴43、53の内周面に突き刺さる。そのためネジ込み軸33は、縦材41や横材51と強固に一体化して、連結具に作用する様々な荷重を受け止める。
縦材41と横材51のいずれとも、上下に二個のネジ込み軸33を埋め込むが、その間には、埋設軸36を埋め込んでいる。埋設軸36は、単純な円柱状の金属棒で、垂直荷重の伝達だけを担っており、ネジ込み軸33と同様、下穴43、53に埋め込まれる。この下穴43、53の内径は、埋設軸36の外径と等しく、垂直荷重が円滑に伝達される。なお本発明では、横材51に生じる曲げモーメントに対抗するため、縦材41と横材51のいずれとも少なくとも二個のネジ込み軸33を使用する必要があり、条件によってはさらに個数を増やすこともある。ただし埋設軸36は、一切使用しない場合もある。
棒状具11やアゴ状具21は、固定ボルト37を介してネジ込み軸33や埋設軸36に固定する。ネジ込み軸33や埋設軸36には、固定ボルト37を螺合するため雌ネジを形成してあり、棒状具11やアゴ状具21の側面には、固定ボルト37の軸部を差し込むため前孔17、27を設けてあり、さらに固定ボルト37の頭部を収容するため、前孔17、27に隣接して座グリ穴16、26を設けてある。
施工時は、縦材41や横材51にネジ込み軸33や埋設軸36を埋め込んだ後、縦材41の側面に棒状具11を接触させて、さらに前孔17をネジ込み軸33や埋設軸36と同心に揃えて、固定ボルト37を差し込み締め上げる。アゴ状具21も同様で、小口溝52の奥面に接触させた後、固定ボルト37を差し込む。
側面板12は、棒状具11やアゴ状具21を挟み込む金属板であり、同形状の二枚で一対となり、側方ボルト35を介して棒状具11やアゴ状具21に固定され、これらを一体化する機能を担う。側方ボルト35を差し込むため、一枚の側面板12には七箇所の横孔19を設けてあり、棒状具11には三箇所の側孔15を設けてあり、アゴ状具21には四箇所の側孔25を設けてある。なお一対の側面板12を貫通した側方ボルト35の先端には、ナット38を螺合する。そのほか、側方ボルト35やナット38の取り付けのため、横材51の側面には、円形に切り抜いた作業口55を加工してある。作業口55は、アゴ状具21の側孔25に対応して片面に四箇所(両面では八箇所)設けてある。
さらに側面板12には、計二本のピン13を差し込む。ピン13は、アゴ状具21を受け止める金属棒で、側面板12を棒状具11に固定した状態において、棒状具11から離れた位置で一対の側面板12の間に架け渡す。一枚の側面板12には、ピン13を差し込むため二箇所のピン孔18を設けてあり、その内径を調整してピン13の抜け落ちを防止する。そしてアゴ状具21の下端面のほか、アゴ部22の下面には、ピン13を嵌め込む係止溝23を設けてある。いずれの係止溝23とも下方が開放され、上に向かうに連れて狭くなっており、一番奥でピン13を受け止める。当然ながらピン孔18の位置は、係止溝23の位置に対応している。
図2は、図1の連結具で実際に横材51を据え付ける過程を示している。棒状具11とアゴ状具21は、側面板12で一気に一体化する訳ではなく、この図のような段階を経て一体化する。縦材41については、図の左下のように、まずネジ込み軸33と埋設軸36を完全に埋め込み、次に棒状具11を接触させて、最後に座グリ穴16から固定ボルト37を差し込み、その先端をネジ込み軸33や埋設軸36に螺合させている。なお固定ボルト37の頭部は、座グリ穴16に完全に埋め込まれており、棒状具11の側面から突出することはない。
棒状具11を縦材41に固定した後、図の右下のように、棒状具11を挟み込むように一対の側面板12を固定する。一枚の側面板12には、七箇所の横孔19を設けてあるが、その右側三箇所を棒状具11の側孔15と同心に揃えた後、棒状具11と一対の側面板12を貫くように側方ボルト35を差し込み、これにナット38を螺合して締め上げると、側面板12が棒状具11に固定される。次に、上下二箇所のピン孔18にピン13を差し込む。ピン13は、棒状具11と接触することなく、一対の側面板12に挟まれた空間に架け渡される。ピン13は、摩擦でピン孔18に保持され、自然に抜け落ちることはない。
横材51については、図の上方のように、まずネジ込み軸33と埋設軸36を小口溝52の奥面に埋め込み、次に小口溝52の奥面にアゴ状具21を接触させて、最後に固定ボルト37を差し込み、その先端をネジ込み軸33や埋設軸36に螺合させている。したがってアゴ状具21は、ネジ込み軸33や埋設軸36を介して横材51に固定される。このように縦材41と横材51に必要な部品を取り付けた後、横材51を吊り上げて、棒状具11の上方にアゴ状具21を配置して、次に徐々に横材51を下降させていくと、ピン13が係止溝23に嵌まり込み、横材51が縦材41に載置される。
図3は、図2の後、縦材41と横材51を連結する最終工程と、連結具単体の形状を示している。図2のように、縦材41と横材51に必要な部品を固定した後、吊り上げた横材51を下降させて、ピン13が係止溝23に嵌まり込むと、横材51は縦材41に載置されるが、この状態は単に仮置きされたに過ぎず、横材51の浮き上がりを規制できない。そのため、横材51の作業口55から側方ボルト35を差し込む。この側方ボルト35は、一対の側面板12とアゴ状具21を貫通しており、側面板12をアゴ状具21に固定する。なお側方ボルト35にナット38を螺合できるよう、横材51の裏側にも作業口55を加工してある。全ての側方ボルト35を締め上げると、棒状具11とアゴ状具21は、側面板12を介して完全に一体化して、縦材41と横材51が強固に連結される。
棒状具11とアゴ状具21が側面板12を介して一体化すると、下方の図のような構成になる。左下の図のように、側方ボルト35は七本使用するが、そのうち右側の上下三本は、側面板12を棒状具11に固定するためのもので、棒状具11だけを縦材41に固定した後に差し込む。対して左側の上下四本は、側面板12をアゴ状具21に固定するためのもので、横材51を縦材41に載置した後に差し込む。なお右下の図のように、棒状具11とアゴ状具21が一体化すると、双方の側面同士が接触しており、またアゴ部22が棒状具11の上端面に接触しており、さらに係止溝23の奥にピン13が嵌め込まれている。
図4は、図3に示す縦材41と横材51が連結した状態の中央縦断面である。縦材41に埋め込まれているネジ込み軸33と埋設軸36のいずれとも、一端面(図の左側の端面)は、縦材41の側面と段差なく並んでいる。そのため棒状具11の側面は、縦材41のほか、ネジ込み軸33や埋設軸36とも接触しており、棒状具11に作用する荷重は、これらを介して縦材41に伝達される。アゴ状具21の側面についても同様で、横材51の小口溝52の奥面のほか、ネジ込み軸33や埋設軸36とも接触している。
棒状具11とアゴ状具21は、側面板12と側方ボルト35を介して一体化しており、横材51が縦材41から浮き上がることはない。また、上下二箇所の係止溝23にピン13が嵌め込まれており、横材51に生じる曲げモーメントに対抗できる。なお係止溝23は、上に向かうに連れて狭くなる形状となっており、ピン13が係止溝23に入り込む際、横材51を縦材41に引き寄せ、隙間をなくすことができる。
縦材41と棒状具11とアゴ状具21と横材51は、隙間なく並んでいるため、縦材41と横材51との間に作用する圧縮荷重は円滑に伝達される。また、縦材41と横材51の両方にネジ込み軸33を埋め込んであり、しかも棒状具11とアゴ状具21も一体化しているため、引張荷重も無理なく伝達される。そのほか、縦材41と横材51の両方に埋設軸36を埋め込んであり、さらにアゴ部22が棒状具11に載置されているため、横材51に作用する下向きの荷重も無理なく伝達される。
図5は、図1の棒状具11とアゴ状具21を上下反転させた状態を示している。図1では、棒状具11を縦材41に固定して、アゴ状具21を横材51に固定しているが、この図のように、棒状具11とアゴ状具21を上下反転させて、アゴ状具21を縦材41に固定して、棒状具11を横材51に固定することもできる。この場合も、棒状具11は縦材41と向きが揃っており、また施工時、まず棒状具11だけに側面板12を固定して、次にピン13を差し込む点は図1と同じである。ただし係止溝23は上方に開口しており、ピン13を係止溝23で受け止める構成となる。そのほかこの図では、横材51の端面にネジ込み軸33と埋設軸36を埋め込んでおり、図1のような小口溝52は加工していない。
図6は、図5の縦材41と横材51を連結した状態である。このように棒状具11とアゴ状具21を上下反転させた場合でも、棒状具11とアゴ状具21が側面板12を介して一体化する点は図1と同じであり、縦材41と横材51は強固に連結される。なおこの図では、図1のような小口溝52を加工していないため、縦材41と横材51が離れており、側面板12などを覆い隠すことができない。
図7は、アゴ状具21に設ける係止溝23を一箇所だけとした構成を示している。施工時、ピン13と係止溝23は、棒状具11とアゴ状具21を側面板12で一体化するまでの間、横材51を仮置きする機能を担っているが、荷重などの条件に問題がなければ、この図のように、ピン13と係止溝23を一組としても構わない。なお横材51が仮置きされた際は、アゴ部22が棒状具11に接触するため、ピン13と係止溝23だけで下向きの荷重を受け止める訳ではない。そのほか、縦材41と横材51の両方にネジ込み軸33と埋設軸36を埋め込んでいる点などは、図1と同じである。
図8は、ネジ込み軸33や埋設軸36を横に二列並べた構成を示している。ネジ込み軸33や埋設軸36の配置は自在であり、縦材41や横材51の断面が大きい場合、強度を確保するため、この図のように、横に二列埋め込むこともできる。その際、棒状具11やアゴ状具21は幅広となり、前孔17、27と座グリ穴16、26を横に二列設けてあり、ピン13も一対の側面板12の間隔に応じた長さとしてある。また側方ボルト35は、棒状具11やアゴ状具21を貫通する訳ではなく、これらに螺合させる。そのため、棒状具11やアゴ状具21の側面には、図1などに示す側孔15、25の代替として、雌ネジ状の側ネジ14、24を形成してあり、側面板12を固定する際は、左右両方から比較的短尺の側方ボルト35を差し込む。
11 棒状具
12 側面板
13 ピン
14 側ネジ(棒状具側)
15 側孔(棒状具側)
16 座グリ穴(棒状具側)
17 前孔(棒状具側)
18 ピン孔
19 横孔
21 アゴ状具
22 アゴ部
23 係止溝
24 側ネジ(アゴ状具側)
25 側孔(アゴ状具側)
26 座グリ穴(アゴ状具側)
27 前孔(アゴ状具側)
33 ネジ込み軸
34 凸条
35 側方ボルト
36 埋設軸
37 固定ボルト
38 ナット
41 縦材(柱)
43 下穴(縦材側)
51 横材(梁)
52 小口溝
53 下穴(横材側)
55 作業口

Claims (2)

  1. 柱などの縦材(41)と梁などの横材(51)を連結するために用い、
    前記縦材(41)に沿って延びる棒状具(11)と、
    該棒状具(11)の一側面と接触し且つ該棒状具(11)の一端面を覆うように突出するアゴ部(22)を有するアゴ状具(21)と、
    前記棒状具(11)と前記アゴ状具(21)の双方の側面に接触する一対の側面板(12)と、
    前記縦材(41)の側面および前記横材(51)の端部に設けた下穴(43、53)に埋め込むラグスクリュー状のネジ込み軸(33)と、
    を備え、
    前記棒状具(11)と前記アゴ状具(21)のうち一方は、前記ネジ込み軸(33)に螺合する固定ボルト(37)を介して前記縦材(41)の側面に固定して、他方は、同様に前記横材(51)の端部に固定して、
    前記棒状具(11)から離れた位置には、前記一対の側面板(12)の間にピン(13)を架け渡してあり、
    前記アゴ状具(21)には、前記ピン(13)が嵌まり込む係止溝(23)を設けてあり、
    前記棒状具(11)と前記アゴ状具(21)は、前記側面板(12)から差し込む側方ボルト(35)を介して一体化することを特徴とする連結具。
  2. 前記係止溝(23)は、前記アゴ部(22)を上にして前記アゴ状具(21)を直立させた際、前記アゴ状具(21)の下端面と前記アゴ部(22)の下面の二箇所に設けてあることを特徴とする請求項1記載の連結具。
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