JP5542027B2 - デジタル保護制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の周期でサンプリングされた時間的に連続したデジタルデータを通信により取得して保護制御演算を行うデジタル保護制御装置に関して、ノイズ等により通信エラーが発生した場合にもデータ欠落による連続性を失う危険性を低減させるデジタル保護制御装置に関するものである。
従来の保護制御装置は、主にアナログ入力部、演算部、および入出力部で構成され、その一般的な動作としては、アナログ入力部にて電力系統の電圧・電流のアナログ入力を所定のタイミングでサンプリングおよびアナログ/デジタル変換した後、演算部に渡され、演算部にて保護制御演算を行った後、その演算結果により、入出力部経由で外部機器に対する制御出力を行っている。
また、従来のデジタル保護制御装置は、その演算やH/Wの規模により、演算部が、更にリレー演算部、シーケンス処理部、システムコントロール部、整定・表示処理部などに分割され、演算の種別毎に機能分担される場合もある。
例えば、下記特許文献1に示される従来のデジタル保護制御装置は、以下のように構成されている。すなわち、上述したアナログ入力部、演算部、および入出力部を備えると共に、装置側に設けられ増設可能なH/Wの識別情報を格納する装置側格納手段と、増設されるH/W側に設けられ当該H/Wの固有情報を格納するH/W側格納手段と、前記装置側格納手段に格納された増設可能なH/Wの識別情報と増設されたH/Wの前記H/W側格納手段に格納されている固有情報とを比較して、当該増設H/Wの増設可否を判定する手段とを備えている。
特開2008−5675号公報
しかしながら、上記従来技術は、機能分担された各ユニット間(演算部とアナログ入力部間、演算部と入出力部間)の通信において、例えばノイズ等の障害要因が発生してデータの連続性が失われた場合には、所定の演算を行うことを目的として正しいデータを獲得するために、再度通信を行うという態様であった。より具体的には、増設IOユニット内にアナログ入力部があり、増設IOユニットでアナログ入力がデジタルデータに変換にされる。そして、シリアルバスを経由して、主ユニット内の演算カードにこのデジタルデータを取込む際、シリアルバス上で伝送エラー(通信エラー)が発生した場合、演算カードに格納されるデジタルデータが欠落し、時間的な連続性が失われる。そのため、上記従来技術では、一端デジタルデータを無効とし、再度格納されたデジタルデータの時間的な連続性が回復するまでリレー演算処理を停止させる必要があり、従って保護リレーの動作応答性が著しく低下するという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通信エラーが発生した場合でも保護リレーの動作応答性能が低下することを抑制するデジタル保護制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電力系統からのアナログデータをデジタルデータに変換する変換部と、前記変換部から送信されたデジタルデータを用いて保護制御演算を行う演算部と、前記変換部からのデジタルデータを前記演算部へ伝送する通信路とを備えたデジタル保護制御装置であって、前記変換部は、前記演算部への送信周期毎に、今回の送信周期において所定のサンプリング周期で変換された第1のデジタルデータと、前回の送信周期において前記所定のサンプリング周期で変換された第2のデジタルデータと、を時系列的に連続したデータ列にして出力し、前記演算部は、前記第1のデジタルデータを格納する第1のメモリと、前記第2のデジタルデータを格納する第2のメモリと、前記変換部からの第1のデジタルデータを前記送信周期毎に前記第1のメモリへ書き込むと共に、前記変換部からの前記第2のデジタルデータを前記送信周期毎に前記第2のメモリへ書き込み、前記通信路上の通信エラーを検出した場合、前記通信エラーが検出された送信周期の前回送信周期に前記第1のメモリへ格納された第1のデジタルデータを、第2のデジタルデータとして前記第2のメモリへ書き込むデータ書込部と、前記通信エラーが検出されない場合、前記第1のメモリに格納された前記第1のデジタルデータを用いて保護制御演算を行い、前記通信エラーが検出されたとき、前記第2のメモリに格納された前記第2のデジタルデータを用いて保護制御演算を行う保護制御演算部と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、保護制御演算部がエラー発生状態を示すフラグを参照して最新メモリ部に格納されたデータまたはバックアップメモリ部に格納されたデータの何れかを選択して使用するようにしたので、通信エラーが発生した場合でも保護リレーの動作応答性能が低下することを抑制できる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるデジタル保護制御装置の構成を示す図である。 図2は、演算装置に送信される通信データ列を模式的に示す図である。 図3は、図2に示される通信データ列の内容を示す図である。 図4は、一次局通信部および保護制御演算部の一の動作例を説明するための図である。 図5は、一次局通信部および保護制御演算部の他の動作例を説明するための図である。
以下に、本発明にかかるデジタル保護制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかるデジタル保護制御装置1の構成を示す図である。図1に示されるデジタル保護制御装置1(以下「制御装置1」と称する)は、主たる構成として、演算装置(演算部)2、デジタル変換装置(以下「変換装置」と称する)3−1〜3−Nを有して構成されている。さらに、各変換装置3−1〜3−Nは、二次局通信部31−1〜31−Nとアナログ入力部32−1〜32−Nとを有して構成され、演算装置2は、一次局通信部(データ書込部)25と、入出力部26と、保護制御演算部21と、最新メモリ部22(第1のメモリ)と、バックアップメモリ部(第2のメモリ)23とを有して構成されている。
まず、変換装置3−1〜3−Nおよび演算装置2の各要素の概要を説明する。アナログ入力部32−1〜32−Nは、電力系統からの電圧あるいは電流などの系統電気量であるアナログ入力33−1〜33−Nを取り込み、アナログ入力33−1〜33−Nを所定のサンプリング周期(T)で複数回サンプリングし、かつ、AD変換をしてデジタルデータを生成する。なお、以下の説明ではこのデジタルデータを単に「データ」を称する場合もある。
二次局通信部31−1〜31−Nは、アナログ入力部32−1〜32−Nからのデータを一次局通信部25へ送信する。一次局通信部25へ送信されるデータの詳細は、後述する。
一次局通信部25は、各変換装置3−1〜3−Nを相互に説明可能なコネクタ34−1〜34−Nと、通信路4と、を介して送信されたデータ(「送信データ」あるいは「通信データ」と称する)を受信したとき、後述する方式により通信データを分割して最新メモリ部22とバックアップメモリ部23に書き込む。なお、図1ではコネクタ34の形状を簡略化して記載しているが、コネクタ34−1〜34−Nの実際の適用例としては、例えば各変換装置3−1〜3−N内の図示しない基板上にコネクタを2個実装し、このコネクタに通信路を1本ずつ独立させて接続する手法をとっている。また、一次局通信部25は、二次局通信部31−1〜31−Nと連携してCRC(Cyclic Redundancy Check)等により通信異常チェック(誤り検出)を行い、例えば、所定の送信周期(通信周期と称してもよい)STに一次局通信部25へ送信された通信データが、通信エラーなどによって欠損しているような場合、一次局通信部25は、その通信データが欠損している可能性があることを示すフラグを設ける。また、フラグが有意である場合、一次局通信部25は、前回の送信周期に最新メモリ部22へ書き込まれたデータをバックアップメモリ部23へコピーする。なお、通信エラーは、例えば遮断器の遮断動作に伴う電磁誘導などに起因するものであり、一次局通信部25に送信される通信データが欠損するなどの症状として表れる。
保護制御演算部21は、フラグが無い場合、最新メモリ部22に書き込まれたデータを用いて所定の保護制御演算を行い、その演算結果を入出力部26へ出力する。ただし、フラグが有意である場合、保護制御演算部21は、バックアップメモリ部23に書き込まれたデータを用いて保護制御演算を実行する。
入出力部26は、例えば、保護制御演算部21からの演算結果に基づいて、図示しない遮断器などを制御するための制御出力28を出力すると共に、所定の表示器などに対して警報出力27を出力する。なお、制御入力29は、例えば、遮断器の開閉動作を手動で行うための情報であり、入出力部26はこの制御入力29に基づいて制御出力28を出力するように構成してもよい。
次に、演算装置2へ送信される通信データの内容に関して具体的に説明する。
図2は、演算装置2に送信される通信データ列を模式的に示す図である。図2には、変換装置3−1〜3−Nから演算装置2に送信される各通信データが示されている。各変換装置3−1〜3−Nはそれぞれ同様の構成であるため、以下、変換装置3−1を中心に説明する。
変換装置3−1は、各送信周期において、アナログ入力33−1を所定周期(T)でサンプリングし、サンプリングされたデータをAD変換して通信データを生成する。変換装置3−2〜3−Nも同様である。なお、各通信データの先頭と最後には、通信データの開始/終了を意味するビット(フラグシーケンス)が付与されている。
実線枠で囲まれる部分は、ST1周期目からSTm周期目までの間に変換装置3−1で生成された通信データ列(データ列A)を表している。説明の便宜上、図2には変換装置3−1で生成されたデータ列Aのみ示している。このデータ列Aは、時系列的に連続したN個(Nは2以上の整数)のデータ群として一次局通信部25に送信される。
以下、図3を用いて、各通信データの構造を説明すると共に、二次局通信部31−1の動作を説明する。
図3は、図2に示される通信データの内容を示す図であり、一例として二次局通信部31−1から一次局通信部25へ送信されるデータ列Aの一部を表している。図3には、一例として、ST1周期目からST4周期目までに生成された通信データが示されているが、主としてデータの内容を説明する便宜上、図2に示したフラグや、一次局通信部25と二次局通信部31−1〜31−Nで連携して通信異常チェックを行うためのCRCコードなどは省略している。
各送信周期に生成される通信データは、最新データ(第1のデジタルデータ)とバックアップデータ(第2のデジタルデータ)とで構成されている。最新データおよびバックアップデータには複数の「デジタル変換データ」から成り、この「デジタル変換データ」は、アナログ入力部32−1〜32−Nにおいて生成された個々のデジタルデータであり、特に言及しない限り「データ」と称する。なお、各データの横幅は、サンプリング周期Tに従う時間幅である。
以下、通信データがどのように生成されるかを説明する。ここでは簡単のため、ST1周期目のデータとST2周期目のデータに着目して説明する。まず、ST1周期目の通信データには、データT+0〜T+3の時間的に連続した4データと、データT+4〜T+7の時間的に連続した4データとが含まれる。
データT+0〜T+3の4データは、前回送信周期(ST0)で生成されたデータ群であり、前回送信周期時に所定のメモリ(図示せず)に一時的に記憶されたものである。このデータ群は、バックアップメモリ部23に保存されるため「バックアップデータ」と定義している。また、データT+4〜T+7の4データは、今回送信周期(ST1)で生成されたデータ群であり、最新メモリ部22に保存されるため「最新データ」と定義している。
続いて、図3に示されるST2周期目の通信データには、ST1周期目に生成されたデータT+4〜T+7の4データと、ST2周期目に生成されたデータT+8〜T+11の4データとが含まれる。データT+4〜T+7の4データは「バックアップデータ」であり、前回送信周期時に所定のメモリ(図示せず)に一時的に記憶されたものである。データT+8〜T+11の4データは「最新データ」である。
このように、各二次局通信部31−1〜31−Nは、一次局通信部25との送信周期毎に、現在時刻tからm回前(mは自然数)のサンプリング時t−mまでの各サンプリング時に変換された最新データと、サンプリング時t−mからn回前(nは自然数)のサンプリング時t−m−nまでの各サンプリング時に変換されたバックアップデータと、を時系列的に連続したデータ列にして出力する。ここでは一例として、mを4とし、nを4としているが、m、nの値はこれに限定されるものではない。
なお、図3に示される通信データは、変換装置3−1に着目したときのデータ列Aを詳細化したものである。例えば、変換装置3−1および変換装置3−2からの通信データに関しては、図3に示されるST1周期目の最新データT+7の後に、変換装置3−2(二次局通信部31−2)からのバックアップデータ(T+0〜T+3)と最新データ(T+4〜T+7)とが時系列的に連続したデータ列として続くことになる。
次に、図4を用いて最新メモリ部22およびバックアップメモリ部23に格納されるデータを説明すると共に、一次局通信部25および保護制御演算部21の動作を説明する。
図4は、一次局通信部25および保護制御演算部21の一の動作例を説明するための図である。なお、「一の動作例」としているのは、後述するデジタル変換データの平均化処理動作と区別するためである。
図4には、最新メモリ部22のデータ格納エリアと、バックアップメモリ部23のデータ格納エリアとが模式的に示されている。図3で説明したように、ST1周期目の通信データには、バックアップデータ「データT+0〜T+3」と最新データ「データT+4〜T+7」とが含まれていた。一次局通信部25は、このST1周期目の通信データを受信したとき、バックアップデータと最新データに分割し、バックアップデータはバックアップメモリ部23に書き込み、最新データは最新メモリ部22に書き込む、という処理を行う。以後、この処理動作を「第1の書込動作」と称する。
図4には、このようにしてバックアップメモリ部23と最新メモリ部22に書き込まれたデータが示されており、例えば、バックアップメモリ部23の「ST1の周期で獲得したデータの格納エリア」にはデータT+0〜T+3が格納され、最新メモリ部22の「ST1の周期で獲得したデータの格納エリア」には、データT+4〜T+7が格納されている。ST2以降も同様である。
通信路4上で通信エラーが発生していない場合、一次局通信部25は、第1の書込動作を実行する。ただし、一次局通信部25は、通信エラーを検出したとき、第1の書込動作を停止すると共に、通信データが欠損している可能性があることを示すフラグを設ける。
以下、場合分けして一次局通信部25の動作を具体的に説明する。ここでは、一例として、ST4の送信周期の通信データを用いて説明する。
まず、エラーが発生していない場合、一次局通信部25では、図3に示されるST4周期目のデータT+12〜T+14とデータT+16〜T+19が受信される。一次局通信部25は、これらのデータを受信したとき、データT+12〜T+14をバックアップメモリ部23に書き込み、データT+16〜T+19を最新メモリ部22に書き込む。すなわち、一次局通信部25は、二次局通信部31−1〜31−Nからの「最新データ」を送信周期毎に最新メモリ部22へ書き込むと共に、二次局通信部31−1〜31−Nからの「バックアップデータ」を送信周期毎にバックアップメモリ部23へ書き込む。
ST4の周期でエラーが発生した場合(すなわちフラグが有意のとき)、第1の書込動作は行われないため、例えば、最新メモリ部22に格納されるべきデータT+16〜T+19は欠損した状態となる。なお、データT+16〜T+19が欠損した状態を表すため、最新メモリ部22の一部を網掛けにしている。続けて、一次局通信部25は、前周期(ST3周期)で最新メモリ部22に書き込まれたデータT+12〜T+15をコピーしてバックアップメモリ部23へ書き込む。この処理動作を「第2の書込動作」と称する。すなわち、一次局通信部25は、通信路4上の通信エラーを検出した場合、通信エラーが検出された送信周期(ST4)の前回送信周期(ST3)に最新メモリ部22へ格納された「最新データ」を「バックアップデータ」としてバックアップメモリ部23へ書き込む。この結果、バックアップメモリ部23には時系列的に連続したデータ(データT+0〜T+15)が格納された状態となる。
第2の書込動作によれば、通信異常を示すフラグが2送信周期以上に連続することがなければ、データの連続性が維持される。そのため、保護制御演算部21は、バックアップメモリ部23に書き込まれたデータを使用して、即座に保護制御演算を行うことができる。なお、通信異常を示すフラグが2送信周期以上連続した場合にはデータの連続性を維持できないため、このときの保護制御演算部21は、通信が正常に回復し、新たに格納されたデータの連続性が確保できるまで演算を停止する。換言すると、本発明の実施の形態にかかる制御装置1は、通信エラーが2送信周期以上に連続することがなければ、演算を継続可能である。
保護制御演算部21の動作について補足する。一例として「フィルタ演算」に関して説明する。保護制御演算部21は、メモリに記憶されたデータを用いてフィルタ演算を行うことによって、商用周波数を抽出すると共に差動演算や位相演算などのリレー演算で不必要な高調波成分を除去する。ただし、ノイズ等の影響でデータの連続性が失われた場合、保護制御演算部21は、メモリに記憶されたデータを無効とした上で、再度メモリに格納されたデータの時間的な連続性が回復するまでフィルタ演算を停止しなければならない。これは、データの連続性が失われた状態でフィルタ演算が実行された場合、高調波成分を精度よく除去することができないため、リレー等の誤動作を引き起こす虞があるためである。
ここまでの説明では、変換装置3−1〜3−Nからの通信データを分割して各メモリに書き込む動作に関して説明したが、この通信データには量子化誤差などのランダムな誤差が含まれる場合があり、特に多ビットのAD変換器では顕著である。このようなランダムなノイズを抑制するために、一次局通信部25を以下のように構成してもよい。
図5は、一次局通信部25および保護制御演算部21の他の動作例を説明するための図である。図5には、変換装置3−1〜3−Nにて生成された通信データ列(最新データ)の内容と、通信データ列(バックアップデータ)の内容と、最新メモリ部22のデータ格納エリアと、バックアップメモリ部23のデータ格納エリアとが模式的に示されている。
図5に示される通信データ列(最新データ)は、例えば、図3のST1周期目で生成された最新データ(データT+4〜T+7)などである。これらのデータは、一次局通信部25に一時的に保存され、一次局通信部25は、過去4回の最新データを加算平均等して平均データを生成すると共に、生成された平均データを最新メモリ部22に書き込む。例えば、ST4の周期における最新メモリ部22には、最新データT+13〜T+16を平均化したデータと、最新データT+14〜T+17を平均化したデータと、最新データT+15〜T+18を平均化したデータと、最新データT+16〜T+19を平均化したデータとが書き込まれる。
図5に示される通信データ列(バックアップデータ)は、例えば、図3のST1周期目で生成されたバックアップデータ(データT+0〜T+3)などである。これらのデータは、一次局通信部25に一時的に保存され、一次局通信部25は、過去4回のバックアップデータを加算平均等して平均データを生成すると共に、生成された平均データをバックアップメモリ部23に書き込む。生成された平均データは、バックアップメモリ部23に格納される。例えば、ST5の周期におけるバックアップメモリ部23には、バックアップデータT+13〜T+16を平均化したデータと、バックアップデータT+14〜T+17を平均化したデータと、バックアップデータT+15〜T+18を平均化したデータと、バックアップデータT+16〜T+19を平均化したデータとが書き込まれる。
一次局通信部25の動作を具体的に説明する。
一次局通信部25は、二次局通信部31−1〜31−Nからの「最新データ」(第1のデジタルデータ)を加算平均化した第1の平均データを最新メモリ部22へ書き込むと共に、二次局通信部31−1〜31−Nからの「バックアップデータ」(第2のデジタルデータ)を加算平均化した第2の平均データをバックアップメモリ部23へ書き込む。この処理動作を「第3の書込動作」と称する。
通信エラーを検出した場合、一次局通信部25は、通信エラーが検出された送信周期の前回送信周期に最新メモリ部22へ格納された第1の平均データを第2の平均データとしてバックアップメモリ部23へ書き込む。より具体的に説明すると以下の通りである。例えば、ST3の周期でエラーが発生した場合、第3の書込動作は行われない。そのため、最新メモリ部22に格納されるべきT+9〜T+12の平均データからT+12〜T+15の平均データが欠損した状態になると共に、バックアップメモリ部23に格納されるべきT+5〜T+8の平均データからT+8〜T+11までの平均データが欠損した状態になる。この例では、最新メモリ部22に格納されるべきT+9〜T+12の平均データからT+12〜T+15の平均データが、上述した「(第1のデジタルデータ)を加算平均化した第1の平均データ」に相当する。また、バックアップメモリ部23に格納されるべきT+5〜T+8の平均データからT+8〜T+11の平均データが、上述した「(第2のデジタルデータ)を加算平均化した第2の平均データ」に相当する。
そして、一次局通信部25は、通信エラーが検出された送信周期(ST3)の前回送信周期(ST2)において最新メモリ部22へ格納された第1の平均データ(T+5〜T+8の平均データからT+8〜T+11の平均データ)を、第2の平均データとしてバックアップメモリ部23へ書き込む。この処理動作を「第4の書込動作」と称する。この結果、バックアップメモリ部23には、時系列的に連続したT+4〜T+7の平均データからT+16〜T+19の平均データが格納された状態となる。
そのため、保護制御演算部21による平均化処理が不要となるため、保護制御演算部21に負担をかけることなく量子化誤差などのランダムなノイズを抑制することが可能となる。
ここで、保護制御演算部21の動作に関して補足をする。通信エラーが解消した場合、保護制御演算部21は、データの読み出し対処をバックアップメモリ部23から最新メモリ部22に切り戻して、最新メモリ部22内のデータを用いて演算を行うようにしてもよい。ただし、この場合には以下のような問題が生じる。例えば、保護制御演算部21がバックアップメモリ部23に格納されたデータを用いて演算を実行している間、保護制御演算部21には演算の途中結果が蓄積される。この演算の途中で最新メモリ部22に切り戻した場合、データの時系列が変わるため、保護制御演算部21はあらためて演算をやり直す必要がある。すなわち、保護制御演算部21に蓄積された演算の途中結果がリセットされてしまうため、保護制御演算部21は再度演算を行うこととなり、保護制御演算部21の処理負担が増すことになる。このような処理負担を軽減するため、保護制御演算部21は、バックアップメモリ部23に格納されたデータ(平均化前のデータまたは平均化後のデータ)を用いての演算が完了するまでは、最新メモリ部22に切り戻さないように構成してもよい。
なお、図3には、二次局通信部31−1〜31−Nの動作例として、1送信周期内に複数回サンプリングを実行する例を示しているが、これに限定されるものではなく、1送信周期内に1回のみサンプリングされる場合でも同様の効果を奏する。
以上に説明したように、本実施の形態にかかる制御装置1は、演算装置2への送信周期毎に今回の送信周期において所定のサンプリング周期で変換された第1のデジタルデータと、前回の送信周期において所定のサンプリング周期で変換された第2のデジタルデータと、を時系列的に連続したデータ列にして出力する二次局通信部31−1〜31−Nと、二次局通信部31−1〜31−Nからの第1のデジタルデータを送信周期毎に最新メモリ部22へ書き込むと共に、第2のデジタルデータを送信周期毎にバックアップメモリ部23へ書き込み、通信路4上の通信エラーを検出した場合、通信エラーが検出された送信周期の前回送信周期に最新メモリ部22へ格納された第1のデジタルデータを第2のデジタルデータとしてバックアップメモリ部23へ書き込む一次局通信部25とを備えるようにしたので、通信エラーが発生した場合でもデータの連続性が保たれる。従って、再度格納されたデータの時間的な連続性が回復するまで保護制御演算を停止する、といった処置をしなくとも、演算に必要なデータをバックアップメモリ部23から読み出して演算を実行することが可能である。その結果、保護リレーの動作応答性能が低下することを抑制することが可能である。
また、一次局通信部25は、二次局通信部31−1〜31−Nからの第1のデジタルデータを加算平均化した第1の平均データを最新メモリ部22へ書き込むと共に、第2のデジタルデータを加算平均化した第2の平均データをバックアップメモリ部23へ書き込み、通信エラーを検出した場合には、通信エラーが検出された送信周期の前回送信周期に最新メモリ部22へ格納された第1の平均データを第2の平均データとしてバックアップメモリ部23へ書き込み、保護制御演算部21は、通信エラーが検出されたとき、バックアップメモリ部23に格納された第2の平均データを用いて保護制御演算を行うようにしたので、保護制御演算部21に負担をかけることなく量子化誤差などのランダムなノイズを抑制することが可能となる。その結果、保護リレーの動作応答性能が低下することを抑制することができると共に、精度よく保護制御演算を行うことが可能となる。
なお、本発明の実施の形態にかかるデジタル保護制御装置は、その用途として送電線、或いは母線を保護対象とするあらゆる保護継電器に適用可能である。
なお、本実施の形態に示したデジタル保護制御装置は、本発明の内容の一例を示すものであり、更なる別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは無論である。
以上のように、本発明は、一定の周期で時間的に連続したデータを通信により取得して計算するデジタル保護制御装置に適用可能であり、特に、ノイズ等により通信エラーが発生した場合でも、新たにデータを獲得すべく再度通信を行う間に演算処理が停止することによって保護リレーの動作応答性能が著しく低下することを防止することができる発明として有用である。
1 デジタル保護制御装置
2 演算装置(演算部)
3−1〜3−N デジタル変換装置(変換部)
4 通信路
21 保護制御演算部
22 最新メモリ部(第1のメモリ)
23 バックアップメモリ部(第2のメモリ)
24 コネクタ
25 一次局通信部(データ書込部)
26 入出力部
27 警報出力
28 制御出力
29 制御入力
31−1〜31−N 二次局通信部
32−1〜32−N アナログ入力部
33−1〜33−N アナログ入力
34−1〜34−N コネクタ

Claims (3)

  1. 電力系統からのアナログデータをデジタルデータに変換する変換部と、前記変換部から送信されたデジタルデータを用いて保護制御演算を行う演算部と、前記変換部からのデジタルデータを前記演算部へ伝送する通信路とを備えたデジタル保護制御装置であって、
    前記変換部は、前記演算部への送信周期毎に、今回の送信周期において所定のサンプリング周期で変換された第1のデジタルデータと、前回の送信周期において前記所定のサンプリング周期で変換された第2のデジタルデータと、を時系列的に連続したデータ列にして出力し、
    前記演算部は、
    前記第1のデジタルデータを格納する第1のメモリと、
    前記第2のデジタルデータを格納する第2のメモリと、
    前記変換部からの第1のデジタルデータを前記送信周期毎に前記第1のメモリへ書き込むと共に、前記変換部からの前記第2のデジタルデータを前記送信周期毎に前記第2のメモリへ書き込み、前記通信路上の通信エラーを検出した場合、前記通信エラーが検出された送信周期の前回送信周期に前記第1のメモリへ格納された第1のデジタルデータを、第2のデジタルデータとして前記第2のメモリへ書き込むデータ書込部と、
    前記通信エラーが検出されない場合、前記第1のメモリに格納された前記第1のデジタルデータを用いて保護制御演算を行い、前記通信エラーが検出されたとき、前記第2のメモリに格納された前記第2のデジタルデータを用いて保護制御演算を行う保護制御演算部と、を備えたことを特徴とするデジタル保護制御装置。
  2. 前記データ書込部は、前記変換部からの前記第1のデジタルデータを加算平均化した第1の平均データを前記第1のメモリへ書き込むと共に、前記変換部からの前記第2のデジタルデータを加算平均化した第2の平均データを前記第2のメモリへ書き込み、前記通信エラーを検出した場合、前記通信エラーが検出された送信周期の前回送信周期に前記第1のメモリへ格納された前記第1の平均データを、第2の平均データとして前記第2のメモリへ書き込み、
    前記保護制御演算部は、前記通信エラーが検出されない場合、前記第1のメモリに格納された前記第1の平均データを用いて保護制御演算を行い、前記通信エラーが検出されたとき、前記第2のメモリに格納された前記第2の平均データを用いて保護制御演算を行うことを特徴とする請求項1に記載のデジタル保護制御装置。
  3. 前記保護制御演算部は、前記第2のデジタルデータまたは前記第2の平均データを用いて保護制御演算を開始してからこの保護制御演算が完了するまでの間、前記第2のデジタルデータまたは前記第2の平均データの読み出しを継続することを特徴とする請求項1または2に記載のデジタル保護制御装置。
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