JP5541156B2 - アクチュエータアレイシート - Google Patents

アクチュエータアレイシート Download PDF

Info

Publication number
JP5541156B2
JP5541156B2 JP2010507227A JP2010507227A JP5541156B2 JP 5541156 B2 JP5541156 B2 JP 5541156B2 JP 2010507227 A JP2010507227 A JP 2010507227A JP 2010507227 A JP2010507227 A JP 2010507227A JP 5541156 B2 JP5541156 B2 JP 5541156B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
actuator
layer
portions
sheet
displacement element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010507227A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009125728A1 (ja
Inventor
康隆 谷村
明 小坂
隆 松尾
夏樹 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2010507227A priority Critical patent/JP5541156B2/ja
Publication of JPWO2009125728A1 publication Critical patent/JPWO2009125728A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5541156B2 publication Critical patent/JP5541156B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/06Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using expansion or contraction of bodies due to heating, cooling, moistening, drying or the like
    • F03G7/061Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using expansion or contraction of bodies due to heating, cooling, moistening, drying or the like characterised by the actuating element
    • F03G7/0614Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using expansion or contraction of bodies due to heating, cooling, moistening, drying or the like characterised by the actuating element using shape memory elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/06Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using expansion or contraction of bodies due to heating, cooling, moistening, drying or the like
    • F03G7/065Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using expansion or contraction of bodies due to heating, cooling, moistening, drying or the like using a shape memory element
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Description

本発明は、小型の対象物を移動させるアクチュエータに関する。
近年、携帯電話機などの小型の電子機器にカメラモジュールが搭載されることが多く、カメラモジュールの更なる小型化が指向されている。
このカメラモジュールについては、従来、レンズを支持するレンズバレルとレンズホルダ、赤外線(IR)カットフィルタを支持するホルダ、基板、撮像素子、および光学素子からなる積層体を保持する筐体、該積層体を封止する樹脂などが必要とされている。よって、上記多数の部品の小型化を図ると、多数の部品を精度良く組み合わせてカメラモジュールを作製することは容易でなかった。
そこで、基板と、多数の撮像素子が形成された半導体シートと、多数の撮像レンズが形成されたレンズアレイシートとを樹脂層を介して貼り付けて積層部材を形成し、該積層部材をダイシングして、個々のカメラモジュールを完成させる技術が提案されている(例えば、特許文献1など)。なお、薄膜状のアクチュエータを用いた光学系の駆動機構を有するカメラモジュールについては、例えば、特許文献2などで提案されている。
特開2007−12995号公報 特開2007−193248号公報
しかしながら、小型のカメラモジュールであっても、オートフォーカスやズーム機能などの各種機能を備えたモジュールの高機能化が要求されてきているが、上記特許文献1の技術は、このような高機能化の要求に十分応えられるものではない。また、特許文献2の技術では、モジュールの高機能化は図られているものの、多数の部品を精度良く組合せてカメラモジュールを作製することは難しい。
このような問題は、小型のカメラモジュールのみに限られず、小型の駆動機構を含む装置一般に共通する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、小型の駆動機構を含む装置において、高機能化と高精度化とを両立させることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートは、表面から裏面まで貫通する複数の開口部が1枚の板に所定配列で形成された板状のシート本体部と、各前記開口部において、前記シート本体部から各前記開口部の内縁部に沿ってそれぞれ突設され、変位素子と該変位素子を支持する支持部とをそれぞれ有する第1可動部および第2可動部とを備え、前記支持部が、前記シート本体部と一体的に形成されており、前記変位素子が、前記支持部上に形成されており、各前記第1および各前記第2可動部が、移動対象物に当接されるための部分を含む。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、各前記開口部において、前記第1可動部および前記第2可動部が、各前記開口部の対向する内縁部にそれぞれ突設される。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、前記シート本体部上に配置され、前記第1可動部に含まれる前記変位素子と前記第2可動部に含まれる前記変位素子とを電気的に接続する接続配線部を更に備える。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、前記シート本体部が、所定部材が前記所定配列で形成されたシートと接合される部分を含む。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、各前記開口部の近傍に設けられ、前記シート本体部を貫通し、且つ各前記変位素子に対して電界を付与する貫通配線部を更に備える。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、前記シート本体部上であって、隣り合う前記開口部の間の各所定位置にそれぞれ設けられ、各前記変位素子に対して電気的に接続されるとともに、各前記変位素子に電界を付与するための配線を接続するための端子部を更に備える。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、前記開口部を囲み且つ前記シート本体部によって形成される枠部と、該枠部から突設される1以上の前記可動部と、をそれぞれ含む複数のアクチュエータユニットのチップが、所定配列で一体的に形成されている。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第7の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、前記シート本体部の切断により、前記アクチュエータユニットのチップ毎に切り離されることで、前記複数のアクチュエータユニットのチップを形成する。
また、第の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、各前記開口部が、第1辺、第2辺、第3辺、および第4辺を含む矩形状の内縁部を有し、各前記開口部において、前記第1可動部および前記第2可動部が、前記第1辺の両端の近傍からそれぞれ突設され、対向する前記第2辺と前記第4辺とに対して略平行に延設される。
また、第10の態様に係るアクチュエータアレイシートは、第1の態様に係るアクチュエータアレイシートであって、各前記開口部が、第1辺、第2辺、第3辺、および第4辺を含む矩形状の内縁部を有し、各前記開口部において、前記第1可動部が、前記第1辺の第1端部の近傍から突設されて前記第2辺に対して略平行に延設されるとともに、前記第2可動部が、前記第1辺と対向する前記第3辺の第2端部の近傍から突設されて前記第2辺と対向する前記第4辺に対して略平行に延設され、前記第1端部と前記第2端部とが、前記内縁部の1つの対角線上の2つの角部近傍に設けられている。
第1から第10の何れの態様に係るアクチュエータアレイシートによっても、アクチュエータアレイシートと、移動対象物をそれぞれ含む複数のチップが所定配列で形成されたシートとを積層および接合させた後に、チップ毎に分離することが可能となるため、小型の駆動機構を含む装置において、高機能化と高精度化とを両立させることができる。
の態様に係るアクチュエータアレイシートによれば、可動部に電界を付与する構成の簡略化を図ることができる。
の態様に係るアクチュエータアレイシートによれば、小型の駆動機構を含む装置を製造する際に、アクチュエータアレイシートと積層および接合される他のシートにも同様な貫通配線部を設けることで、可動部に電界を付与するための配線部を容易に精度良く形成することができる。
の態様に係るアクチュエータアレイシートによれば、アクチュエータアレイシートの作製が容易となる。
本発明の実施形態に係るカメラモジュールを含む携帯電話機の概略構成を例示する図である。 本発明の実施形態に係るカメラモジュールの構成例を示す分解斜視図である。 カメラモジュールを構成する各層の構成例を示す平面図である。 カメラモジュールを構成する各層の構成例を示す平面図である。 アクチュエータ層の詳細な構成例を説明するための図である。 アクチュエータ部の動作例を説明するための図である。 カメラモジュールの構造を例示する図である。 第3レンズ層に含まれるレンズ部の駆動態様を説明するための図である。 カメラモジュールの製造工程の手順を示すフローチャートである。 準備するシートを例示する平面図である。 準備するシートを例示する平面図である。 アクチュエータシートの一部領域を例示する拡大図である。 複数のシートの結合を説明するための図である。 変形例の具体例1に係るアクチュエータ層の構成例を示す図である。 変形例の具体例1に係るアクチュエータシートの構成例を示す図である。 変形例の具体例1に係るアクチュエータ層の変更例を示す図である。 変形例の具体例2に係るアクチュエータ層の構成例を示す図である。 変形例の具体例2に係るアクチュエータシートの構成例を示す図である。 変形例の具体例2に係るアクチュエータ層の変更例を示す図である。 変形例の具体例3に係るアクチュエータ層の構成例を示す図である。 変形例の具体例3に係るアクチュエータシートの構成例を示す図である。 変形例の具体例3に係るアクチュエータ層の変更例を示す図である。 変形例に係る光ピックアップ装置の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るカメラモジュール400を搭載した携帯電話機100の概略構成を例示する模式図である。なお、図1および図1以降の図では方位関係を明確化するために、XYZの相互に直交する3軸が適宜付されている。
図1(a)で示すように、携帯電話機100は、画像取得再生部200と本体部300とを備える。画像取得再生部200は、カメラモジュール400や表示ディスプレイ(不図示)を有し、本体部300は、携帯電話機100の全体を制御する制御部とテンキーなどの各種ボタン(不図示)とを有する。なお、画像取得再生部200と本体部300とが、回動可能なヒンジ部によって連結され、携帯電話機100が折り畳み可能となっている。
図1(b)は、携帯電話機100のうちの画像取得再生部200に着目した断面模式図である。図1(a),(b)で示すように、カメラモジュール400は、XY断面のサイズが約5mm四方であり、厚さ(Z方向の奥行き)が約3mm程度である小型の撮像装置、すなわち所謂マイクロカメラユニット(MCU)となっている。
以下、カメラモジュール400の構成、およびその製造工程について順次説明する。
<カメラモジュールの構成>
図2は、カメラモジュール400の構成例を模式的に示す分解斜視図である。
図2で示すように、カメラモジュール400は、撮像素子層10、撮像センサホルダ層20、赤外カットフィルタ層30、第1レンズ層40、第2レンズ層50、アクチュエータ層60、平行バネ下層70、第3レンズ層80、平行バネ上層90、および保護層CBの10層がこの順番で積層されて形成されている。そして、10層に含まれる相互に隣接する各2層の間が、エポキシ樹脂などの樹脂によって接合されているため、各層間に樹脂が介在している。また、各層10〜90,CBは、±Z方向の面において略同一の矩形状(ここでは、一辺が約5mmの正方形)の外形を有する。なお、後述するが、第3レンズ層80については、カメラモジュール400の製造途中で、連結部84(図4(b)参照)が図中の太破線で描かれた部分84a,84bで切断され、枠部F8とレンズ部81とが分離された状態となる。
<各層の構成>
図3および図4は、撮像素子層10、撮像センサホルダ層20、赤外カットフィルタ層30、第1レンズ層40、第2レンズ層50、アクチュエータ層60、平行バネ下層70、第3レンズ層80、平行バネ上層90、および保護層CBの構成例をそれぞれ示す平面図である。
○撮像素子層10:
図3(a)で示すように、撮像素子層10は、例えば、COMSセンサまたはCCDセンサなどで形成される撮像素子部11、その周辺回路、および撮像素子部11を囲む外周部F1を備えるチップである。なお、ここでは図示を省略しているが、撮像素子層10の裏面(−Z側の面)には、撮像素子部11に対する信号の付与、および撮像素子部11からの信号の読み出しを行うための配線を接続するための各種端子が設けられる。
また、外周部F1の所定の2箇所にZ方向に沿って貫通する微小な孔(貫通孔)Ca1,Cb1が設けられ、該貫通孔Ca1,Cb1には導電性を有する素材(導電材料)が充填される。この微小な貫通孔Ca1,Cb1の内径は、例えば、数十μm程度に設定される。更に、撮像素子部11の+Z側の面は、被写体からの光を受光する面(撮像面)として機能し、外周部F1が、撮像素子層10の+Z側に隣接する撮像センサホルダ層20に対して接合される。
○撮像センサホルダ層20:
図3(b)で示すように、撮像センサホルダ層20は、例えば、樹脂などの素材によって形成され、接合によって取り付けられる撮像素子層10を保持するチップである。具体的には、撮像センサホルダ層20の略中央には、断面が略正方形の開口21がZ方向に沿って設けられ、該開口21の断面は+Z側に行くに従って小さくなる。なお、図3(b)の破線で描かれた四角形は、−Z側の面における開口21の外縁を示す。
また、撮像素子層10と同様な態様で、撮像センサホルダ層20の外周部の所定の2箇所にZ方向に沿って貫通する微小な孔(貫通孔)Ca2,Cb2が設けられ、該貫通孔Ca2,Cb2には導電材料が充填される。更に、撮像センサホルダ層20の外周部の−Z側の面が隣接する撮像素子層10と接合され、該外周部の+Z側の面が隣接する赤外カットフィルタ層30と接合される。
○赤外カットフィルタ層30:
図3(c)で示すように、赤外カットフィルタ層30は、透明基板上に屈折率の異なる透明薄膜が多層化されて構成された赤外線をカットするフィルタのチップである。具体的には、赤外カットフィルタ層30は、例えば、ガラスまたは透明樹脂で構成される基板の上面に屈折率の異なる多数の透明薄膜をスパッタリングなどで形成したもので、薄膜の厚みおよび屈折率の組合せにより、透過する光の波長帯が制御される。例えば、赤外カットフィルタ層30としては、600nm以上の波長帯の光を遮断するものが好ましい。
また、撮像素子層10などと同様な態様で、赤外カットフィルタ層30の外周部の所定の2箇所にZ方向に沿って貫通する微小な孔(貫通孔)Ca3,Cb3が設けられ、該貫通孔Ca3,Cb3には導電材料が充填される。更に、赤外カットフィルタ層30の外周部の−Z側の面が隣接する撮像センサホルダ層20と接合され、該外周部の+Z側の面が隣接する第1レンズ層40と接合される。
○第1レンズ層40:
図3(d)で示すように、第1レンズ層40は、正のレンズパワーを有する光学レンズからなるレンズ部41と、該レンズ部41を囲み且つ該第1レンズ層40の外周部を構成する枠部F4とが同一の素材で一体成型されて形成されたチップである。そして、第1レンズ層40を構成する素材としては、フェノール系の樹脂やアクリル系の樹脂、あるいはガラスなどが挙げられる。なお、レンズ部41は、第1〜3レンズ層40,50,80による焦点が撮像素子部11に対応したものとなるように結像を行う光学レンズとなっている。
また、撮像素子層10などと同様な態様で、枠部F4の所定の2箇所にZ方向に沿って貫通する微小な孔(貫通孔)Ca4,Cb4が設けられ、該貫通孔Ca4,Cb4には導電材料が充填される。更に、枠部F4の−Z側の面が隣接する赤外カットフィルタ層30と接合され、該枠部F4の+Z側の面が隣接する第2レンズ層50と接合される。
○第2レンズ層50:
図3(e)で示すように、第2レンズ層50は、負のレンズパワーを有する光学レンズからなるレンズ部51と、該レンズ部51を囲み且つ該第2レンズ層50の外周部を構成する枠部F5とが同一の素材で一体成型されて形成されたチップである。そして、第2レンズ層50を構成する素材としては、第1レンズ層40と同様に、フェノール系の樹脂やアクリル系の樹脂、あるいはガラスなどが挙げられる。なお、レンズ部51は、レンズ部41と同様に、第1〜3レンズ層40,50,80による焦点が撮像素子部11に対応したものとなるように光を屈折させる光学レンズとなっている。
また、撮像素子層10などと同様な態様で、枠部F5の所定の2箇所にZ方向に沿って貫通する微小な孔(貫通孔)Ca5,Cb5が設けられ、該貫通孔Ca5,Cb5には導電材料が充填される。更に、枠部F5の−Z側の面が隣接する第1レンズ層40(具体的には、枠部F4)と接合され、該枠部F5の+Z側の面が隣接するアクチュエータ層60と接合される。
○アクチュエータ層60:
図3(f)で示すように、アクチュエータ層60は、撮像素子層10の撮像面側に配置されるとともに、第3レンズ層80のレンズ部81を移動させる薄板状のアクチュエータ部61a,61b(本発明の「可動部」に相当する)を備えるユニット(アクチュエータユニット)を構成するチップである。このアクチュエータ層60は、シリコン(Si)製の基板上に変位用の素子(アクチュエータ素子)が薄膜状に形成される。本実施形態では、アクチュエータ素子として、形状記憶合金(SMA)を用いるものとする。
また、アクチュエータ層60は、外周部を構成する枠部F6と、該枠部F6の内側の中空部分に対して該枠部F6から突設される2枚の板状のアクチュエータ部61a,61bとを備える。つまり、2枚のアクチュエータ部61a,61bの一端がそれぞれ枠部F6に固設され、枠部F6が2枚のアクチュエータ部61a,61bを囲むように形成されている。
より具体的には、枠部F6は、X軸に対して略平行に延設され且つ相互に対向する2辺を成す2枚の板状部材と、Y軸に対して略平行に延設され且つ相互に対向する2辺を成す2枚の板状部材とからなる4枚の板状部材がロの字型に配置されて形成される。また、該4枚の板状部材のうちの1枚の板状部材(ここでは、−Y側の板状部材)が形成する枠部F6の内縁のうち、−X側の端部(一端)近傍の所定部(以下「一方所定部」と称する)にアクチュエータ部61aの一端が固設され、+X側の端部(他端)近傍の所定部(以下「他方所定部」と称する)にアクチュエータ部61bの一端が固設される。つまり、2枚のアクチュエータ部61a,61bの各一端が枠部F6に対して固定された端部(固定端)となり、2枚のアクチュエータ部61a,61bの各他端が枠部F6に対する相対的な位置が自由に変更される端部(自由端)となっている。
また、枠部F6の所定の2箇所(撮像素子層10などと同様な位置)にZ方向に沿って、枠部F6の裏面(ここでは、−Z側の面)から該枠部F6の途中まで微小な孔部Ca6,Cb6が設けられる。更に、枠部F6の−Z側の面が隣接する第2レンズ層50(具体的には、枠部F5)と接合され、該枠部F6の+Z側の面が隣接する平行バネ下層70と接合される。
ここで、アクチュエータ層60の詳細な構成ならびに動作について説明する。
図5は、アクチュエータ層60の詳細な構成を説明するための図である。
アクチュエータ層60は、図5(a)で示すベース層601上に、図5(b)で示す絶縁層602、図5(c)で示す第1アクチュエータ素子層603、図5(d)で示す絶縁・導電層604、および図5(e)で示す第2アクチュエータ素子層605がこの順番で積層されて構成される。
図5(a)で示すように、ベース層601は、例えば、適度な剛性を有する素材(例えば、シリコンや金属、ポリイミド等の樹脂材料)で構成され、枠部F61と、突設部611a,611bとを有する板状のベース部材によって構成される。
枠部F61は、第2レンズ層50に対して接合されて固定される部分である。突設部611aは、枠部F61の一方所定部から突設される板状で且つ腕状の部分であり、突設部611bは、枠部F61の他方所定部から突設される板状で且つ腕状の部分である。突設部611a,611bは、枠部F61に固設された一端近傍を支点として、他端側が変位するように、変形可能に形成されている。なお、ここでは、枠部F61と突設部611a,611bとが一体的に形成されたが、これに限られず、例えば、枠部F61に対して突設部611a,611bが取り付けられることで固設されても良い。
つまり、このベース層601では、突設部611a,611bの各一端が枠部F61に固設されて固定端となるとともに、突設部611a,611bの各他端が自由端となっており、枠部F61が突設部611a,611bを囲むように形成されている。また、枠部F61の所定の2箇所(撮像素子層10などと同様な位置)にZ方向に沿って、微小な貫通孔Ca61,Cb61が設けられ、該貫通孔Ca61,Cb61には導電材料が充填される。
図5(b)で示すように、絶縁層602は、導電性を有しない材料(例えば、有機物)で構成され、ベース層601と同一の形状を有する。この絶縁層602は、例えば、ベース層601の上面(+Z側の面)の全域に渡って、所定厚の有機物がマスクを用いた蒸着などにより形成される。したがって、絶縁層602は、枠部F61の上面に形成される膜状の枠部F62と、突設部611a,611bの上面にそれぞれ形成される突設部612a,612bとを有する。ここでは、アクチュエータ層60の枠部F6は、主に上下に積層する枠部F61,F62によって構成される。また、枠部F62の所定の2箇所(撮像素子層10などと同様な位置)においてZ方向に沿った微小な貫通孔Ca62,Cb62が設けられ、該貫通孔Ca62,Cb62には導電材料が充填される。
なお、製造の容易性を考慮すると、貫通孔Ca61,Cb61が設けられていないベース層601上に絶縁層が形成された後に、型押しなどの手法によって、微小な貫通孔Ca61,Cb61,Ca62,Cb62が同時に形成される手法が好適である。
図5(c)で示すように、第1アクチュエータ素子層603は、2つの変位素子部613a,613bと、2つの電極部Ta,Tbとを有する。
変位素子部613aは、突設部611a,612a上に設けられ、電圧の印加に応じて伸縮する薄膜状の素子(ここでは、形状記憶合金)によって構成される。つまり、ここでは、突設部611a,612aが、変位素子部613aを支持する支持部として機能する。また、変位素子部613bは、変位素子部613aと同様な形状を有し、突設部611b,612b上に設けられ、電圧の印加に応じて伸縮する薄膜状の素子(ここでは、形状記憶合金)によって構成される。つまり、ここでは、突設部611b,612bが、変位素子部613bを支持する支持部として機能する。そして、変位素子部613a,613bの素材(ここでは、形状記憶合金)は、ベース層601の素材(例えば、シリコン)と比較して温度の上昇に対応して長さが変化する割合(線膨張率、または線膨張係数)が異なる。なお、変位素子部613a,613bは、例えば、スパッタリングで成膜するか、または箔状に薄く延伸された素子を接着剤などで接合、または圧着することで形成される。なお、成膜方法としては、メッキや蒸着なども考えられる。
電極部Taは、例えば、導電性に優れた金属などによって構成されるとともに、変位素子部613aのうちの一方所定部側の端部(固定端)近傍に対して電気的に接続され、貫通孔Ca61,Ca62に充填された導電材料から供給される電圧を変位素子部613aに対して印加する部分である。ここでは、電極部Taが、貫通孔Ca62の直上に設けられる。また、電極部Tbは、電極部Taと同様に、例えば、導電性に優れた金属などによって構成されるとともに、変位素子部613bのうちの他方所定部側の端部(固定端)近傍に対して電気的に接続され、貫通孔Cb61,Cb62に充填された導電材料から供給される電圧を変位素子部613bに対して印加する部分である。ここでは、電極部Tbが、貫通孔Cb62の直上に設けられる。
図5(d)で示すように、絶縁・導電層604は、絶縁膜614a,614bと、導電部Cna,Cnbとを有する。
絶縁膜614aは、変位素子部613aの上面のうちの固定端から自由端の若干手前までの全域に渡って薄膜状に設けられた電気伝導性を有しない膜(絶縁膜)である。また、絶縁膜614bは、変位素子部613bの上面のうちの固定端から自由端の若干手前までの全域に渡って薄膜状に設けられた電気伝導性を有しない膜(絶縁膜)である。これらの絶縁膜614a,614bは、例えば、マスクを用いた有機物の蒸着などにより形成される。
導電部Cnaは、変位素子部613aの上面のうち、一方所定部とは反対側の端部(自由端)近傍に設けられた電気伝導性を有する膜(導電膜)である。また、導電部Cnbは、変位素子部613bの上面のうち、他方所定部とは反対側の端部(自由端)近傍に設けられた導電膜である。これらの導電部Cna,Cnbは、例えば、スパッタリングによる成膜などで形成される。
図5(e)で示すように、第2アクチュエータ素子層605は、2つの変位素子部615a,615bと、配線部615cとを有する。
変位素子部615a,615bは、変位素子部613a,613bと同様な素材で構成され、例えば、スパッタリングによる成膜、または箔状に薄く延伸された素子を接着剤などで接合することで形成される。なお、変位素子部615a,615bの成膜方法としては、メッキや蒸着なども考えられる。
そして、変位素子部615aが、絶縁膜614aおよび導電部Cnaの上面のほぼ全域に設けられ、変位素子部615bが、絶縁膜614bおよび導電部Cnbの上面のほぼ全域に設けられる。したがって、変位素子部613aと変位素子部615aとが絶縁膜614aおよび導電部Cnaを挟むように形成され、変位素子部613aと変位素子部615aとが、自由端近傍において導電部Cnaによって電気的に接続される。また、変位素子部613bと変位素子部615bとが絶縁膜614bおよび導電部Cnbを挟むように形成され、変位素子部613bと変位素子部615bとが、自由端近傍において導電部Cnbによって電気的に接続される。ここで、別の観点から言えば、突設部611a,612aが、変位素子部615aを支持する支持部として機能し、突設部611b,612bが、変位素子部615bを支持する支持部として機能する。
配線部615cは、枠部F61の上面側(具体的には、枠部F62の上面)に設けられ、変位素子部615aと変位素子部615bとを固定端近傍において電気的に接続する配線である。この配線部615cは、例えば、導電性に優れた金属などによって構成され、スパッタリングによる成膜などで形成される。この配線部615cによって変位素子部613a,613b,615a,615bが電気的に直列に接続されるため、アクチュエータ部61a,61bに電界を付与する構成の簡略化が図られる。
なお、変位素子部613a,613b,615a,615bについては、ともに加熱時に縮むように形状を記憶する熱処理(記憶熱処理)が適時施されているものとする。
ここで、アクチュエータ部61a,61bの動作について、アクチュエータ部61bの動作を例に挙げて説明する。
図6は、アクチュエータ部61bの動作を説明するための図である。図6(a)は、図3(f)と同様に、アクチュエータ層60の構成を示す平面図であり、図6(b),(c)は、アクチュエータ部61bに着目して、図6(a)の切断面線6A−6Aから見た断面模式図である。
なお、図6(b),(c)では、貫通孔Cb1〜Cb5,Cb61,Cb62に導電材料が充填されて形成される貫通配線部CTbが図示されている。貫通配線部CTbは、電極部Tbを介して変位素子部613bに電気的に接続され、本体部300の電源回路(不図示)から貫通配線部CTbを介してアクチュエータ部61bに電圧が印加される。なお、変位素子部613aに対しても同様に、貫通孔Ca1〜Ca5,Ca61,Ca62に導電材料が充填されて形成される貫通配線部CTaが電極部Taを介して変位素子部613aに電気的に接続され、電源回路から貫通配線部CTaを介してアクチュエータ部61aに電圧が印加される。
ここでは、2つのアクチュエータ部61a,61bを構成する9つの部分、すなわち電極部Ta、変位素子部613a、導電部Cna、変位素子部615a、配線部615c、変位素子部615b、導電部Cnb、変位素子部613b、および電極部Tbが、この順番で貫通配線部CTa,CTbの間で直列に接続される。
図6(b)では、アクチュエータ部61bが変形していない状態(初期状態)が示されている。初期状態では、変位素子部613b,615bに電圧が印加されておらず、変位素子部613b,615bが常温状態にある。このため、ベース層601の突設部611bの弾性力によって変位素子部613b,615bが平板状とされ、アクチュエータ部61bがほぼ平坦な形状を呈する。
図6(b)で示した初期状態から、変位素子部613b,615bに電圧が印加されると、変位素子部613b,615bに電流が流れ、変位素子部613b,615bは、ジュール熱により加熱される。そして、変位素子部613b,615bが、所定の変態開始温度を超えると、変位素子部613b,615bが縮小する。このとき、変位素子部613b,615bの延設距離と、突設部611bの延設距離とに差が生じ、図6(c)で示すように、アクチュエータ部61bの自由端が上方にシフトするように、アクチュエータ部61bが変形する。
また、変位素子部613b,615bへの電圧の印加が終了されると、自然冷却により、変位素子部613b,615bの延設距離が初期状態に戻り、アクチュエータ部61bは変形していない初期状態に戻る。このように、アクチュエータ部61bは、電界の付与により、枠部F6と接する場所を支点として、自由端が変位するように変形することで、駆動力を発生させる駆動部として機能する。そして、アクチュエータ部61aが、移動対象物に対して直接または間接的に当接することで、移動対象物に対して外力を及ぼして該移動対象物を移動させる。
なお、ここでは、2つのアクチュエータ部61a,61bが配線部615cによって電気的に接続されており、同時に通電加熱される。このため、2つのアクチュエータ部61a,61bが略同一のタイミングおよびメカニズムで略同一に変形する。
○平行バネ下層70:
図4(a)で示すように、平行バネ下層70は、りん青銅などの金属材料で構成され、枠部F7と、弾性部71とを有するチップであり、バネ機構を形成する層(弾性層)となっている。
枠部F7は、平行バネ下層70の外周部を構成する。そして、枠部F7の−Z側の面が隣接するアクチュエータ層60(具体的には、枠部F6)と接合され、該枠部F7の+Z側の面が隣接する第3レンズ層80と接合される。
弾性部71は、3つの略直線状に伸びる板状部材71a,71b,71cがコの字型に連結されて形成され、3つの板状部材71a,71b,71cのうちの両側の2本の板状部材71a,71cの各一端、すなわち弾性部71の両端が、枠部F7の2箇所に固設される。ここでは、弾性部71は、枠部F7の内側の中空部分に配置されるため、枠部F7が、弾性部71を囲むように形成される。
より具体的には、枠部F7は、枠部F6と同様に、X軸に対して略平行に延設され且つ相互に対向する2辺を成す2枚の板状部材と、Y軸に対して略平行に延設され且つ相互に対向する2辺を成す2枚の板状部材とからなる4枚の板状部材がロの字型に配置されて形成される。また、該4枚の板状部材のうちの1枚の板状部材(ここでは、−Y側の板状部材)が形成する枠部F7の内縁のうち、−X側の端部(一端)近傍の所定部(以下「一方所定部」と称する)に弾性部71の一端(具体的には、板状部材71aの一端)が固設され、+X側の端部(他端)近傍の所定部(以下「他方所定部」と称する)に弾性部71の他端(具体的には、板状部材71cの一端)が固設される。
また、弾性部71を構成する3つの板状部材71a,71b,71cのうち、両側の2つの板状部材71a,71cの下面(−Z側の面)が、アクチュエータ部61a,61bの上面(+Z側の面)に当接する。したがって、図6で示したアクチュエータ部61a,61bの変形に応じて、枠部F7に対する板状部材71bの相対的な位置が+Z側にシフトされるように、2つの板状部材71a,71cが弾性変形する。
○第3レンズ層80:
図4(b)で示すように、第3レンズ層80は、枠部F8と、レンズ部81と、レンズ保持部83とを有するチップである。この第3レンズ層80を構成する素材としては、第1および第2レンズ層40,50と同様に、フェノール系の樹脂やアクリル系の樹脂、あるいはガラスなどが挙げられる。
枠部F8は、第3レンズ層80の外周部を構成する。具体的には、枠部F8は、X軸に対して略平行に延設され且つ相互に対向する2辺を成す2枚の板状部材と、Y軸に対して略平行に延設され且つ相互に対向する2辺を成す2枚の板状部材とからなる4枚の板状部材がロの字型に配置されて形成される。そして、枠部F8の内側に形成される中空部分に、レンズ部81およびレンズ保持部83が配置され、レンズ部81およびレンズ保持部83が枠部F8に囲まれた状態となっている。また、枠部F8の−Z側の面が隣接する平行バネ下層70(具体的には、枠部F7)と接合され、該枠部F8の+Z側の面が隣接する平行バネ上層90と接合される。
レンズ部81は、撮像素子部11からの距離が変更可能な光学レンズであり、ここでは、正のレンズパワーを有する。
レンズ保持部83は、レンズ部81を保持し、平行バネ下層70の弾性部71と、後述する平行バネ上層90の弾性部91とによって挟持される。具体的には、例えば、レンズ保持部83は、レンズ部81と一体的に成型され、レンズ保持部83の+Y側の端部のうち、−Z側の面に弾性部71が接合され、+Z側の面に弾性部91が接合される。
なお、第3レンズ層80については、カメラモジュール400の製造途中で、図4(b)で示すように、連結部84が図中の太破線で描かれた部分84a,84bで切断されて、枠部F8と、レンズ部81およびレンズ保持部83とが分離された状態となり、第3レンズ層80が形成される。この連結部84の切断については、更に後述する。
○平行バネ上層90:
図4(c)で示すように、平行バネ上層90は、平行バネ下層70と同様な構成を有し、りん青銅などの金属材料で構成され、枠部F9と、弾性部91とを有するチップであり、バネ機構を形成する層(弾性層)となっている。
枠部F9は、平行バネ上層90の外周部を構成する。そして、枠部F9の−Z側の面が隣接する第3レンズ層80(具体的には、枠部F8)と接合され、該枠部F9の+Z側の面が隣接する保護層CBと接合される。
弾性部91は、弾性部71と同様に、3つの略直線状に伸びる板状部材91a,91b,91cがコの字型に連結されて形成され、3つの板状部材91a,91b,91cのうちの両側の2本の板状部材91a,91cの各一端、すなわち弾性部91の両端が、枠部F9の2箇所に固設される。ここでは、弾性部91は、枠部F9の内側の中空部分に配置されるため、枠部F9が、弾性部91を囲むように形成されている。枠部F9のより具体的な構成については、上述した枠部F7と同様となるため、ここでは、説明を省略する。
なお、弾性部91を構成する3つの板状部材91a,91b,91cのうち、中央の1つの板状部材91bの下面(−Z側の面)が、レンズ保持部83に接合されることで、レンズ保持部83が、弾性部71と弾性部91とによって挟持される。そして、図6で示したアクチュエータ部61a,61bの変形に応じて、枠部F9に対する板状部材91bの相対的な位置が+Z側にシフトされるように、2つの板状部材91a,91cが弾性変形する。
○保護層CB:
図4(d)で示すように、保護層CBは、盤面が略正方形の板状の透明部材であり、例えば、樹脂やガラスなどによって構成される。そして、保護層CBの外周部の−Z側の面が隣接する平行バネ上層90(具体的には、枠部F9)と接合される。保護層CBの外周部は、例えば、外周に沿って凸形状を持つ構造にして、凸形状の上端面で接合するようにしても良い。
<カメラモジュールの完成型の構造>
図7は、カメラモジュール400の構造を示す図である。詳細には、図7(a)は、カメラモジュール400を保護層CB側(上方)から見た平面図であり、図7(b)は、図7(a)の切断面線7A−7Aから見た断面模式図である。なお、図7(b)では、切断面よりも−Y側に位置している貫通孔Ca1〜Ca5,Ca61,Ca62が繋がって形成される1つの貫通孔Cva、および貫通孔Cb1〜Cb5,Cb61,Cb62が繋がって形成される1つの貫通孔Cvbの位置関係が分かるように、それぞれが破線で示されている。
図7(b)で示すように、撮像素子層10、撮像センサホルダ層20、赤外カットフィルタ層30、第1レンズ層40、第2レンズ層50、アクチュエータ層60、平行バネ下層70、第3レンズ層80、平行バネ上層90、および保護層CBの10層がこの順番で積層されてカメラモジュール400が形成されている。また、貫通孔Cva,Cvbには、それぞれ導電材料が充填され、撮像素子層10の裏面(−Z側の面)から供給される電圧をアクチュエータ層60の各アクチュエータ部61a,61bに付与する。
なお、このカメラモジュール400は、例えば、微細装置の集積化のために使用されるマイクロマシニング(micromachining)技法により製作される。この技法は、半導体加工技術の一種として、一般にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)と称される。なお、MEMSという加工技術の名称が使用される分野としては、半導体工程、特に、集積回路技術を応用したマイクロマシニング技術を利用してサイズがμmオーダーのマイクロセンサ、アクチュエータ、および電気機械的構造物を製作する分野が含まれる。カメラモジュール400の製造方法については、更に後述する。
<レンズ部の駆動の態様>
図8は、第3レンズ層80に含まれるレンズ部81の駆動態様を説明するための図である。図8では、レンズ部81と弾性部71,91の状態を側方から見た模式図が示されている。なお、実際にはレンズ保持部83を弾性部71,91が挟持しているが、図8では、説明の簡略化のために、弾性部71,91がレンズ部81を点Pu,Pdで保持しているように示されている。また、図8(a)では、弾性部71,91が変形していない状態(初期状態)が示され、図8(b)では、弾性部71,91が変形している状態(変形状態)が示されている。
上述したように、弾性部71,91は、ともに同様な構成を有し、それぞれ同様に枠部F7,F9に対して2箇所で固設される。そして、アクチュエータ部61a,61bの変形により、板状部材71bが上昇するように弾性部71が変形する際には、レンズ部81を介して弾性部91も同様に変形する。このとき、レンズ部81が、所定距離離隔して並設される板状部材71a,91aおよび板状部材71c,91cによって挟持された状態と同視することができ、板状部材71a,91aおよび板状部材71c,91cが略同一のタイミングで略同一の変形を行う。このため、レンズ部81は、光軸が傾くことなく、上下方向(ここでは、Z軸に沿った方向)に移動する。すなわち、レンズ部81の光軸の方向をずらすことなく、レンズ部81と撮像素子部11との距離を変更することができる。その結果、撮像素子部11とレンズ部81との距離が変更され、焦点調整が実行される。
<カメラモジュールの製造工程>
図9は、カメラモジュール400の製造工程の手順を例示するフローチャートである。図9で示すように、(工程A)複数のシートの準備(ステップS1)、(工程B)複数のシートの接合(ステップS2)、(工程C)ダイシング(ステップS3)、(工程D)光軸の偏芯の検査(ステップS4)、および(工程E)撮像素子層の結合(ステップS5)が順次に行われることで、カメラモジュール400が製造される。以下、各工程について説明する。
○複数のシートの準備(工程A):
図10および図11は、準備する10枚のシートU2〜U9,UCBの構成例を示す平面図である。ここでは、各シートU2〜U9,UCBが、円盤状である例を示して説明する。
図10(a)は、図3(b)で示した撮像センサホルダ層20に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(撮像センサホルダシート)U2を例示する図である。なお、ここでは、「所定配列」という文言を、多数のチップを所定の方向に所定の間隔で配列した状態を含む意味で使用している。また、この撮像センサホルダシートU2は、例えば、樹脂材料を素材として、金属金型を用いたプレス加工によって製作される。なお、貫通孔Ca2,Cb2は、例えば、型押し加工またはエッチングなどによって形成される。ここで、各撮像センサホルダ層20は、撮像素子部11を有する撮像素子層10の取り付け先となる所定部材に相当する。
図10(b)は、図3(c)で示した赤外カットフィルタ層30に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数配列されたシート(赤外カットフィルタシート)U3を例示する図である。この赤外カットフィルタシートU3は、例えば、透明基板上に屈折率の異なる透明薄膜を多層化することで製作される。具体的には、まず、フィルタの基板となるガラスあるいは透明樹脂の基板を用意し、該基板の上面に屈折率の異なる透明薄膜をスパッタリングや蒸着などの手法によって多数積層させることで製作される。なお、透明薄膜の厚みや屈折率の組合せを適宜変更することで、透過する光の波長帯が設定される。ここでは、例えば、600nm以上の波長帯の光を透過させないように設定することで、赤外光が遮断される。なお、貫通孔Ca3,Cb3は、例えば、型押し加工またはエッチングなどによって形成される。
図10(c)は、図3(d)で示した第1レンズ層40に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(第1レンズシート)U4を例示する図であり、図10(d)は、図3(e)で示した第2レンズ層50に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(第2レンズシート)U5を例示する図である。第1および第2レンズシートU4,U5は、例えば、フェノール系の樹脂、アクリル系の樹脂、または光学ガラスを素材として、成型またはエッチングなどの手法で製作される。なお、貫通孔Ca4,Ca5,Cb4,Cb5は、例えば、型押し加工またはエッチングなどによって形成される。ところで、カメラモジュール400に絞りを形成する場合は、例えば、第2レンズ層50などに、シャドウマスクを用いて遮光材料の薄膜を形成したり、別途黒色に色づけされた樹脂材料などで絞りを形成したりすれば良い。
図10(e)は、図3(f)で示したアクチュエータ層60に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数かつ一体的に形成されたシート(アクチュエータシート)U6を例示する図である。アクチュエータシートU6は、本発明の「アクチュエータアレイシート」に相当するものであり、例えば、シリコン(Si)などの基板上に、MEMSなどの手法でアクチュエータ素子に相当する形状記憶合金(SMA)の薄膜などを形成することで製作される。なお、多数のアクチュエータ層60のチップは、MEMSなどの手法により同時期に形成される。以下、具体例を挙げて説明する。
まず、シリコン(または金属)の薄板に対して適宜エッチング処理を行うことで、上記ベース層601(図5(a))が所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたベース板が形成される。なお、ベース層601は、シリコンの薄板(シリコン基板)の代わりに、ポリイミドなどで構成される薄板状のもので形成されても良い。
次に、フォトリソ法などを用いてベース板上に絶縁膜が形成され、各ベース層601上に絶縁層602(図5(b))が形成された状態となる。なお、貫通孔Ca61,Ca62,Ca61,Cb61は、例えば、型押し加工またはエッチングなどによって形成される。また、このとき、貫通孔Ca61,Ca62が一体的に繋がって形成される孔部Ca6と、貫通孔Cb61,Cb62が一体的に繋がって形成される孔部Cb6とに対して、金属(例えば、金)がめっきされる。なお、貫通孔Ca61,Cb61については、例えば、シリコンの薄板に対して、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)などのエッチングが施されて形成されても良い。
次に、例えば、スパッタリング法(または蒸着法)を用いてアクチュエータ素子層603(図5(c))が形成される。このとき、各絶縁層602上に変位素子部613a,613bおよび電極部Ta,Tbが形成された状態となる。
次に、フォトリソ法を用いた絶縁膜の形成と、スパッタリング法(または蒸着法)を用いた金属薄膜の形成により、絶縁・導電層604(図5(d))が形成される。このとき、変位素子部613a,613bおよび電極部Ta,Tb上に、絶縁膜614a,614bおよび導電部Cna,Cnbが形成された状態となる。
次に、例えば、スパッタリング法(または蒸着法)を用いて第2アクチュエータ素子層605(図5(e))が形成される。このとき、絶縁膜614a,614bおよび導電部Cna,Cnb上に、変位素子部615a,615bが形成されるとともに、変位素子部615a,615bを導電可能に接続する配線部615cが形成された状態となる。そして、記憶させたい形状の型にアクチュエータ部61a,61bをセットし、所定温度(例えば、600℃)程度で加熱する処理(形状記憶処理)が行われる。
図12は、アクチュエータシートU6の一部領域を拡大した平面模式図である。なお、図12では、アクチュエータシートU6のうちの6つのアクチュエータ層60に相当するチップが形成された一部領域が示されている。
図10(e)および図12で示すように、外形が略円形の板状のシート本体部6に複数のアクチュエータ層60に相当するチップが所定配列で形成され、その境界線が破線で示されている。そして、各チップに相当する部分には、表面から裏面まで貫通する開口部69が形成され、各開口部69において、2つのアクチュエータ部61a,61bがシート本体部6からそれぞれ突設される。そして、図5で示したように、各アクチュエータ部61aは、変位素子部613a,615aと、該変位素子部613a,615aを支持する突設部611aとを有し、各アクチュエータ部61bは、変位素子部613b,615bと、該変位素子部613b,615bを支持する突設部611bとを有する。
別の観点から言えば、図5で示したように、アクチュエータシートU6の状態では、アクチュエータ層60の各チップが、開口部69を囲み且つシート本体部6によって形成される枠部F6と、該枠部F6から突設されるアクチュエータ部61a,61bとを含む。そして、図5で示したように、変位素子部615aと変位素子部615bとを電気的に接続する配線部615c(本発明の「接続配線部」に相当する)が、シート本体部6上に配置される。また、図6で示したように、各開口部69の近傍には、シート本体部6のうちの枠部F61,F62を貫通する貫通配線部CTb(本発明の「貫通配線部」に相当する)が、変位素子部613a,613b,615a,615bに対して電界の付与が可能に設けられている。
図10(f)は、図4(a)で示した平行バネ下層70に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(平行バネ下シート)U7を例示する図であり、図11(b)は、図4(c)で示した平行バネ上層90に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(平行バネ上シート)U9を例示する図である。平行バネ下シートU7および平行バネ上シートU9は、りん青銅などの金属材料の薄板に対して、例えばエッチングなどを施すことで製作される。
図11(a)は、図4(b)で示した第3レンズ層80に相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(第3レンズシート)U8を例示する図である。第3レンズシートU8は、例えば、フェノール系の樹脂、アクリル系の樹脂、または光学ガラスを素材として、成型およびエッチングなどの手法で製作される。
図11(c)は、図4(d)で示した保護層CBに相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(保護シート)UCBを例示する図である。保護シートUCBは、例えば、透明の材料である樹脂(またはガラス)を所望の厚みとし、適宜エッチングを施すことで製作された平板状のシートである。
なお、ここで準備される10枚のシートU2〜U9,UCBには、シートの接合工程における位置合わせのためのマーク(アライメントマーク)が、略同一の位置に付される。アライメントマークとしては、例えば、十字などのマークなどが挙げられ、各シートU2〜U9,UCBの上面の外周部近傍であって比較的離隔した2箇所以上の位置に設けられることが好ましい。
○複数のシートの接合(工程B):
図13は、複数のシートU2〜U9,UCBを順次に積層させて接合する工程を模式的に示す図である。
まず、撮像センサホルダシートU2、赤外カットフィルタシートU3、第1レンズシートU4、および第2レンズシートU5について、シートU2〜U5の各チップが、それぞれ直上に積層されるように、シート形状のまま位置合わせ(アライメント)が行われる。なお、レンズ部41,51,81によって形成される光学系の精度を保つためには、3つのレンズ部41,51,81の光軸のズレ量(すなわち偏芯精度)が5μm以内であることが望ましい。
具体的には、公知のアライナー装置に、まず、撮像センサホルダシートU2および赤外カットフィルタシートU3がセットされ、予め形成しておいたアライメントマークを用いたアライメントが行われる。この際、事前に、撮像センサホルダシートU2と赤外カットフィルタシートU3とが接合される面(接合面)に、いわゆるエポキシ樹脂系の接着剤、または紫外線硬化接着剤が塗布されており、両シートU2,U3が接合される。なお、接合面にO2プラズマを照射することで、接合面を活性化して、両シートU2,U3を直接接合する方法を用いても良い。但し、複数の層を短時間で簡単に接合して、カメラモジュール400の生産性の向上と製造コストの低減とを図ることを考慮すれば、上記樹脂の接着剤を用いる方が好ましい。
続いて、上記と同様なアライメントならびに接合方法により、赤外カットフィルタシートU3上に第1レンズシートU4が接合され、更に、第1レンズシートU4上に第2レンズシートU5が接合される。
このとき、各シートU2〜U5には、各チップにおいて所定位置を貫通する貫通孔Ca2〜Ca5,Cb2〜Cb5がそれぞれ設けられており、4つのシートU2〜U5の積層および接合により、上下に積層されるチップ毎に、貫通孔Ca2〜Ca5が一体的に繋がった貫通孔と、貫通孔Cb2〜Cb5が一体的に繋がった貫通孔とが形成される。そして、4つのシートU2〜U5の各チップの2つの貫通孔に対して、該貫通孔以外の部分にシャドーマスクなどを施して、例えば、無電解メッキなどといった金属(例えば、金など)をメッキする手法で、上下方向に導電可能な配線がそれぞれ形成される。この配線は、アクチュエータ部61a,61bに電界を付与する配線部を形成する。
次に、4つのシートU2〜U5が積層されて形成された積層体の上面に対して、アクチュエータシートU6、平行バネ下シートU7、第3レンズシートU8、および平行バネ上シートU9がこの順番で下から順に積層および接合される。アライメントならびに接合方法については、上述したシートU2,U3に係る手法と同様であり、このとき、シートU2〜U9の各チップが、それぞれ直上に積層される。
このとき、アクチュエータシートU6については、シート本体部6の上下面の略全部(または一部)が、隣接する第2レンズシートU5および平行バネ下シートU7に対して結合される。なお、平行バネ下シートU7は、移動対象物に含まれる所定部材(ここでは、弾性部71)が所定配列で設けられたものであり、弾性部71に対して、アクチュエータシートU6のアクチュエータ部61a,61bが当接される。
また、この際、第3レンズシートU8のレンズ部81が、平行バネ下シートU7の弾性部71を介して、アクチュエータシートU6のアクチュエータ部61a,61bによって支持された状態となる。また、シートU7〜U9が積層されて結合されることで、レンズ保持部83が上下面から弾性部71,91によって挟持され、弾性部71,91によってレンズ部81が支持された状態となる。このとき、第3レンズシートU8の各チップにおいて、枠部F8とレンズ部81とをレンズ保持部83を介して連結する連結部84(図4(b)参照)がいわゆるフェムト秒レーザなどによって切断され、枠部F8とレンズ部81とが分離される。なお、ここでは、各連結部84が枠部F8側の一部分84a,84b(図4(b)の太破線部)で切断される。
このように、複数のチップが形成されたシートの状態で、各チップのレンズ部81が弾性部71,91によって支持された後に、レンズ部81が移動可能な状態とされる。このため、レンズ部81とアクチュエータ部61a,61bとの位置合わせを精度良く行うことができる。すなわち、例えば、各光学ユニット(後述)におけるレンズ部の光軸の偏芯などを防ぐことが可能となる。
最後に、平行バネ上シートU9の上面に対して、保護シートUCBが、上述した手法と同様な方法で、アライメントされて接合される。このとき、9つのシートU2〜U9,UCBが積層した部材(積層部材)が形成される。
○ダイシング(工程C):
9つのシートU2〜U9,UCBが積層されて形成された積層部材が、ダイシング装置によってチップ毎に切り離されて、9つの層20〜90,CBが積層された光学系のユニット(光学ユニット)が多数生成される。このとき、アクチュエータシートU6に着目すると、図12で示した破線に沿ってシート本体部6が切断され、アクチュエータ層60のチップ毎に切り離されて、複数のアクチュエータ層60のチップが形成される。
○光軸の偏芯の検査(工程D):
上記ダイシングによって生成された多数の光学ユニットについて、レンズ偏芯測定機によって、3つのレンズ部41,51,81の光軸のズレ量(すなわち偏芯)が所定の許容値域範囲(例えば、5μm以内)に入っているのか否か検査される。
ここで、光軸の偏芯の検査を行う理由について簡単に説明する。一般に、カメラモジュール400を構成する部品のうち、最も高価となるのは撮像素子層10である。そして、光軸の偏芯が所定の許容値域範囲から外れたカメラモジュール400は、不良品として扱われる。このため、光学ユニットの段階で不良品と良品とを選別し、良品に対してのみ撮像素子層10を取り付けるようにすることで、カメラモジュール400の製造コストならびに資源の無駄使いの低減を図ることが可能となる。
○撮像素子層の結合(工程E):
光軸の偏芯の検査によって良品であると判別された各光学ユニットの下面(具体的には、撮像センサホルダ層20の裏面)に対して、撮像素子層10のチップが、いわゆるエポキシ樹脂系の接着剤、または紫外線硬化接着剤を用いた接合によって取り付けられて、カメラモジュール400が完成される。
以上のように、本発明の実施形態に係るカメラモジュール400の製造工程では、アクチュエータ61a,61bをそれぞれ有する複数のチップ(アクチュエータ層60に相当する)が所定配列で形成されたアクチュエータシートU6と、弾性部71などの駆動対象物をそれぞれ有する複数のチップ(平行バネ下層70に相当する)が所定配列で形成された平行バネ下シートU7とを含む複数のシートを積層させて接合した後に、チップ毎に分離して、複数の光学ユニット、ひいては複数のカメラモジュール400が形成される。このため、カメラモジュール400の組立工程の簡略化が図られ、カメラモジュール400の製作コストの低減が可能となる。そして、小型化されたカメラモジュール400内にオートフォーカス機能が精度良く組み込まれる。したがって、小型の駆動機構を含む装置において、高機能化と高精度化とを両立させることができる。
また、カメラモジュール400を構成する各層10〜90,CBは、各外周部で接着剤によってそれぞれ接合されているため、アクチュエータ部61a,61b、弾性部71,91、レンズ部81、およびレンズ保持部83を含む内部構成は、密閉された状態になる。したがって、駆動機構が非常に小さな隙間を有して構成されているが、例えば、クリーンルーム内でカメラモジュール400の組み立てを行うと、撮像素子部11と保護層SBと各層の外周部によって作られる空間へのゴミの進入が防がれ、密封により駆動機構の動作精度が高まる。また、密封により、空気の対流も防止されるため、駆動機構に対する負荷のバラツキも低減される。
<変形例>
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
◎例えば、上記実施形態では、複数の層を貫通する貫通配線部CTa,CTbによってアクチュエータ部61a,61bに電圧を印加したが、これに限られない。例えば、アクチュエータ層60の外縁部に設けられた端子部と、アクチュエータ部61a,61bとを電気的に接続する配線を設けても良い。このとき、端子部は、アクチュエータ層60の外部からアクチュエータ部61a,61bに電界を付与するための配線を電気的に接続するための端子として機能する。このような構成を採用すると、撮像素子層10とアクチュエータ層60との間に配置される各層の作成が容易になる。
◎また、上記実施形態では、アクチュエータ層60については、図5で示した構造を有していたが、これに限られず、種々の形態が採用されても良い。ここで、アクチュエータ層の種々の形態の具体例(具体的には、具体例1〜3)を示して説明する。
○具体例1:
図14は、具体例1に係るアクチュエータ層60Aの構成を示す平面模式図である。
図14で示すように、アクチュエータ層60Aは、主に、上記実施形態に係る枠部F6と同様な構成を有する枠部F6Aと、該枠部F6Aの内縁の一辺のうちの両端近傍から突設される2枚のアクチュエータ部61aA,61bAとを備えて構成される。ここでは、枠部F6Aが矩形状の内縁を有し、2枚のアクチュエータ部61aA,61bAは、対向する2辺に対して略平行に延設される。また、アクチュエータ部61aAは、板状の突設部62aA上に、薄膜状の変位素子部63aAが形成されて構成され、アクチュエータ部61bAは、板状の突設部62bA上に、薄膜状の変位素子部63bAが形成されて構成される。
具体的には、各突設部62aA,62bAは、シリコンなどで構成され、延設方向に沿った一端が枠部F6Aに固設された固定端とされ、他端が自由端とされている。変位素子部63aA,変位素子部63bAは、薄膜状の形状記憶合金などで構成される。そして、変位素子部63aAは、突設部62aAの固定端近傍を始点として、突設部62aAの自由端近傍を経由し、突設部62aAの固定端近傍を終点とするように、縦長の略U字型に延設されて構成される。また、変位素子部63bAは、突設部62bAの固定端近傍を始点として、突設部62bAの自由端近傍を経由し、突設部62bAの固定端近傍を終点とするように、縦長の略U字型に延設されて構成される。
そして、変位素子部63aAの延設方向の端部のうち、変位素子部63bA側でない一端が枠部F6A上に設けられた電極部T1aAに対して電気的に接続され、他端が枠部F6A上に設けられた電極部T2aAに対して電気的に接続される。また、変位素子部63bAの延設方向の端部のうち、変位素子部63aA側である一端が枠部F6A上に設けられた電極部T1bAに対して電気的に接続され、他端が枠部F6A上に設けられた電極部T2bAに対して電気的に接続される。また、電極部T1aAが、配線部C1aAを介して貫通配線部CTaAに対して電気的に接続され、電極部T2aAと電極部T1bAとが、枠部F6A上に設けられた配線部CLaAによって電気的に接続され、電極部T2bAが、配線部C1bAを介して貫通配線部CTbAに対して電気的に接続される。
これにより、貫通配線部CTaA、配線部C1aA、電極部T1aA、変位素子部63aA、電極部T2aA、配線部CLaA、電極部T1bA、変位素子部63bA、電極部T2bA、配線部C1bA、および貫通配線部CTbAの順に電気的に直列に接続される。ここでは、2つの貫通配線部CTaA,CTbAは、枠部F6Aを貫通するとともに、他の積層される層(例えば、層10〜50)も貫通する。なお、貫通配線部CTaA、配線部C1aA、電極部T1aA、電極部T2aA、配線部CLaA、電極部T1bA、電極部T2bA、配線部C1bA、および貫通配線部CTbAは、例えば、金などの導電性を有する素材を用いて、めっき、蒸着、スパッタリング、および薄膜の貼り付けのうちの何れかの手法で形成される。
図15は、図14で示したアクチュエータ層60Aに相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数かつ一体的に形成されたシート(アクチュエータシート)U6Aを例示する図である。図14および図15で示すように、アクチュエータシートU6Aは、表面から裏面まで貫通する複数の開口部69を所定配列で形成する板状のシート本体部6Aと、各開口部69においてシート本体部6Aからそれぞれ突設されるアクチュエータ部61aA,61bAとを備えて構成される。そして、図14で示したように、シート本体部6Aのうちの各開口部69の近傍の所定位置に、枠部F6Aを貫通する貫通配線部CTaA,CTbAが、変位素子部63aA,63bAに対して電界の付与が可能に設けられている。
なお、図15で示したアクチュエータ層60Aでは、2つの貫通配線部CTaA,CTbAによってアクチュエータ部61aA,61bAに対して電圧が印加されるが、これに限られない。例えば、アクチュエータ層の外縁部に複数の端子部を設けて、該複数の端子部と、アクチュエータ部61aA,61bAとをそれぞれ電気的に接続することで、アクチュエータ部61aA,61bAに対して電圧を印加するようにしても良い。
図16は、外縁部に複数の端子部CTaB,CTbBが設けられたアクチュエータ層60Bの構成例を示す図である。
図16で示すアクチュエータ層60Bは、図15で示したアクチュエータ層60Aと比較して、2つの貫通配線部CTaA,CTbAが、2つの端子部CTaB,CTbBに変更され、2本の配線部C1aAと配線部C1bAとが、電極部T1aAと端子部CTaBとを電気的に接続する配線部C1aBと、電極部T2bAと端子部CTbBとを電気的に接続する配線部C1bBとに変更されたものである。その他の構成は同様であるため、同様な部分については同じ符号を付している。なお、2つの端子部CTaB,CTbBは、枠部F6Aの上面の外縁近傍に、例えば、金などの導電性を有する素材を用いて、めっき、蒸着、スパッタリング、および薄膜の貼り付けのうちの何れかの手法で形成される。
このとき、端子部CTaB,CTbBは、アクチュエータ層60Bの外部からアクチュエータ部61aA,61bAに電界を付与するための配線を電気的に接続するための端子として機能する。このような構成を採用すると、撮像素子層10とアクチュエータ層60Bとの間に配置される各層の作成が容易になる。
また、図16で示したアクチュエータ層60Bに相当するチップが所定配列で多数かつ一体的に形成されたアクチュエータシートU6Bは、図15で示すようなものとなる。そして、アクチュエータシートU6Bでは、シート本体部6A上において、隣り合う開口部69の間に形成された板状の部分のうちの所定位置に2つの端子部CTaB,CTbBがそれぞれ設けられる。ここで言う所定位置としては、ダイシングによって切断されるラインを含む領域などが挙げられる。
なお、図14および図16で示したアクチュエータ層60A,60Bでは、2つの変位素子部63aA,63bAの間を配線部CLaAによって電気的に接続することで、貫通配線部CTaA,CTbAおよび端子部CTaB,CTbBの数を減じたが、これに限られない。例えば、各変位素子部63aA,63bAに対して、それぞれ貫通配線部および端子部を設けても良い。また、変位素子部63aA,63bAのうちの一方に対して貫通電極を電気的に接続し、他方に対して端子部を電気的に接続しても良い。
○具体例2:
図17は、具体例2に係るアクチュエータ層60Cの構成を示す平面模式図である。
図17で示すように、アクチュエータ層60Cは、主に、上記実施形態に係る枠部F6と同様な構成を有する枠部F6Cと、該枠部F6Cの4辺の内縁のうちの対向する2辺の端部近傍からそれぞれ突設される2枚のアクチュエータ部61aC,61bCとを備えて構成される。ここでは、枠部F6Cが矩形状の内縁を有し、2枚のアクチュエータ部61aC,61bCは、矩形状の内縁の1つの対角線上の2つの角部近傍にそれぞれ固設され、矩形状の内縁の対向する2辺に対して略平行に延設される。また、アクチュエータ部61aCは、板状の突設部62aC上に、薄膜状の変位素子部63aCが形成されて構成され、アクチュエータ部61bCは、板状の突設部62bC上に、薄膜状の変位素子部63bCが形成されて構成される。
具体的には、各突設部62aC,62bCは、シリコンなどで構成され、延設方向の一端が枠部F6Cに固設された固定端とされ、他端が自由端とされている。変位素子部63aC,変位素子部63bCは、薄膜状の形状記憶合金などで構成される。そして、変位素子部63aCは、突設部62aCの固定端近傍を始点として、突設部62aCの自由端近傍を経由し、突設部62aCの固定端近傍を終点とするように、縦長の略U字型に延設されて構成される。また、変位素子部63bCは、突設部62bCの固定端近傍を始点として、突設部62bCの自由端近傍を経由し、突設部62bCの固定端近傍を終点とするように、縦長の略U字型に延設されて構成される。
そして、変位素子部63aCの延設方向に沿った端部のうち、変位素子部63bC側でない一端が枠部F6C上に設けられた電極部T1aCに対して電気的に接続され、他端が枠部F6C上に設けられた電極部T2aCに対して電気的に接続される。また、変位素子部63bCの延設方向に沿った端部のうち、変位素子部63aC側である一端が枠部F6C上に設けられた電極部T1bCに対して電気的に接続され、他端が枠部F6C上に設けられた電極部T2bCに対して電気的に接続される。また、電極部T1aCが、配線部C1aCを介して貫通配線部CTaCに対して電気的に接続され、電極部T2aCが、配線部C2aCを介して貫通配線部CTbCに対して電気的に接続される。更に、電極部T2aCと電極部T2bCとが、枠部F6C上に設けられた配線部CLaCによって電気的に接続され、電極部T1aCと電極部T1bCとが、枠部F6C上に設けられた配線部CLbCによって電気的に接続される。これにより、2つの貫通配線部CTaC,CTbCの間に、2つの変位素子部61aC,61bCが電気的に並列に接続される。
図18は、図17で示したアクチュエータ層60Cに相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数かつ一体的に形成されたシート(アクチュエータシート)U6Cを例示する図である。図17および図18で示すように、アクチュエータシートU6Cは、表面から裏面まで貫通する複数の開口部69を所定配列で形成する板状のシート本体部6Cと、各開口部69においてシート本体部6Cからそれぞれ突設されるアクチュエータ部61aC,61bCとを備えて構成される。そして、図17で示したように、シート本体部6Cのうちの各開口部69の近傍の所定位置に、枠部F6Cを貫通する貫通配線部CTaC,CTbCが、変位素子部63aC,63bCに対して電界の付与が可能に設けられている。
なお、図18で示したアクチュエータ層60Cでは、2つの貫通配線部CTaC,CTbCによってアクチュエータ部61aC,61bCに対して電圧が印加されるが、これに限られない。例えば、アクチュエータ層の外縁部に複数の端子部を設けて、該複数の端子部と、アクチュエータ部61aC,61bCとをそれぞれ電気的に接続することで、アクチュエータ部61aC,61bCに対して電圧を印加するようにしても良い。
図19は、外縁部に複数の端子部CTaD,CTbDが設けられたアクチュエータ層60Dの構成例を示す図である。
図19で示すアクチュエータ層60Dは、図17で示したアクチュエータ層60Cと比較して、2つの貫通配線部CTaC,CTbCが、2つの端子部CTaD,CTbDに変更され、2本の配線部C1aCと配線部C2aCとが、電極部T1aCと端子部CTaDとを電気的に接続する配線部C1aDと、電極部T2aCと端子部CTbDとを電気的に接続する配線部C2aDとに変更されたものである。その他の構成は同様であるため、同様な部分については同じ符号を付している。
このとき、端子部CTaD,CTbDは、アクチュエータ層60Dの外部からアクチュエータ部61aC,61bCに電界を付与するための配線を電気的に接続するための端子として機能する。このような構成を採用すると、撮像素子層10とアクチュエータ層60Dとの間に配置される各層の作成が容易になる。
また、図19で示したアクチュエータ層60Dに相当するチップが所定配列で多数かつ一体的に形成されたアクチュエータシートU6Dは、図18で示すようなものとなる。そして、アクチュエータシートU6Dでは、シート本体部6C上において、隣り合う開口部69の間に形成された板状の部分のうちの所定位置に2つの端子部CTaD,CTbDがそれぞれ設けられる。ここで言う所定位置としては、ダイシングによって切断されるラインを含む領域などが挙げられる。
なお、図17および図19で示したアクチュエータ層60C,60Dでは、2つの変位素子部63aC,63bCの間を配線部CLaC,CLbCによって電気的に接続することで、貫通配線部CTaC,CTbCおよび端子部CTaD,CTbDの数を減じたが、これに限られない。例えば、各変位素子部63aC,63bCに対して、それぞれ、貫通配線部および端子部を設けても良い。また、変位素子部63aC,63bCのうちの一方に対して貫通電極を電気的に接続し、他方に対して端子部を電気的に接続しても良い。
○具体例3:
図20は、具体例3に係るアクチュエータ層60Eの構成を示す平面模式図である。
図20で示すように、アクチュエータ層60Eは、主に、上記実施形態に係る枠部F6と同様な構成を有する枠部F6Eと、該枠部F6Eの4辺の内縁のうちの各辺の一端近傍からそれぞれ突設される4枚のアクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEとを備えて構成される。ここでは、枠部F6Eが矩形状の内縁を有し、4枚のアクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEは、それぞれ矩形状の内縁の各辺に対して略平行に延設される。また、4枚のアクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEの構成は、上記具体例2に係るアクチュエータ部61aC,61bCと同様なものとなっている。但し、このような構成では、例えば、平行バネ下層70や平行バネ上層90の構成を、アクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEの配列に合わせたものとする必要がある。
ここでは、アクチュエータ部61aE上に設けられた変位素子部の延設方向に沿った端部のうち、アクチュエータ部61dE側でない一端が枠部F6E上に設けられた電極部T1aEに対して電気的に接続され、他端が枠部F6E上に設けられた電極部T2aEに対して電気的に接続される。また、アクチュエータ部61bE上に設けられた変位素子部の延設方向に沿った端部のうち、アクチュエータ部61aE側でない一端が枠部F6E上に設けられた電極部T1bEに対して電気的に接続され、他端が枠部F6E上に設けられた電極部T2bEに対して電気的に接続される。また、アクチュエータ部61cE上に設けられた変位素子部の延設方向に沿った端部のうち、アクチュエータ部61bE側でない一端が枠部F6E上に設けられた電極部T1cEに対して電気的に接続され、他端が枠部F6E上に設けられた電極部T2cEに対して電気的に接続される。また、アクチュエータ部61dE上に設けられた変位素子部の延設方向に沿った端部のうち、アクチュエータ部61cE側でない一端が枠部F6E上に設けられた電極部T1dEに対して電気的に接続され、他端が枠部F6E上に設けられた電極部T2dEに対して電気的に接続される。
また、電極部T1aEが、配線部C1aEを介して貫通配線部CTaEに対して電気的に接続され、電極部T2aEが、配線部C2aEを介して貫通配線部CTbEに対して電気的に接続される。更に、電極部T2aEと電極部T1dEとが、枠部F6E上に設けられた配線部CLaEによって電気的に接続され、電極部T2bEと電極部T1aEとが、枠部F6E上に設けられた配線部CLbEによって電気的に接続され、電極部T2cEと電極部T1bEとが、枠部F6E上に設けられた配線部CLcEによって電気的に接続され、電極部T2dEと電極部T1cEとが、枠部F6E上に設けられた配線部CLdEによって電気的に接続される。
図21は、図20で示したアクチュエータ層60Eに相当するチップが所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数かつ一体的に形成されたシート(アクチュエータシート)U6Eを例示する図である。図20および図21で示すように、アクチュエータシートU6Eは、表面から裏面まで貫通する複数の開口部69を所定配列で形成する板状のシート本体部6Eと、各開口部69においてシート本体部6Eからそれぞれ突設されるアクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEとを備えて構成される。そして、図20で示したように、シート本体部6Eのうちの各開口部69の近傍の所定位置に、枠部F6Eを貫通する貫通配線部CTaE,CTbEが、アクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEの変位素子部に対して電界の付与が可能に設けられている。
なお、図21で示したアクチュエータ層60Eでは、2つの貫通配線部CTaE,CTbEによってアクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEに対して電圧が印加されたが、これに限られない。例えば、アクチュエータ層の外縁部に複数の端子部を設けて、該複数の端子部と、アクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEとをそれぞれ電気的に接続することで、アクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEに対して電圧を印加するようにしても良い。
図22は、外縁部に複数の端子部CTaF,CTbFが設けられたアクチュエータ層60Fの構成例を示す図である。
図22で示すアクチュエータ層60Fは、図20で示したアクチュエータ層60Eと比較して、2つの貫通配線部CTaE,CTbEが、2つの端子部CTaF,CTbFに変更され、2本の配線部C1aEと配線部C2aEとが、電極部T1aEと端子部CTaFとを電気的に接続する配線部C1aFと、電極部T2aEと端子部CTbFとを電気的に接続する配線部C2aFとに変更されたものである。その他の構成は同様であるため、同様な部分については同じ符号を付している。
このとき、端子部CTaF,CTbFは、アクチュエータ層60Fの外部からアクチュエータ部61aE,61bE,61cE,61dEに電界を付与するための配線を電気的に接続するための端子として機能する。このような構成を採用すると、撮像素子層10とアクチュエータ層60Fとの間に配置される各層の作成が容易になる。
また、図22で示したアクチュエータ層60Fに相当するチップが所定配列で多数かつ一体的に形成されたアクチュエータシートU6Fは、図21で示すようなものとなる。そして、アクチュエータシートU6Fでは、シート本体部6E上において、隣り合う開口部69の間に形成された板状の部分のうちの所定位置に2つの端子部CTaF,CTbFがそれぞれ設けられる。ここで言う所定位置としては、ダイシングによって切断されるラインを含む領域などが挙げられる。
なお、図20および図22で示したアクチュエータ層60E,60Fでは、4つの変位素子部の間を配線部CLaE,CLbE,CLcE,CLdEによって電気的に接続することで、貫通配線部CTaE,CTbEおよび端子部CTaF,CTbFの数を減じたが、これに限られない。例えば、各変位素子部に対して、それぞれ貫通配線部および端子部を設けても良い。また、変位素子部のうちの一部のものに対して貫通電極を電気的に接続し、残余のものに対して端子部を電気的に接続しても良い。
◎また、上記実施形態では、各開口部69において、シート本体部6から複数のアクチュエータ部61a,61bが延設されたが、これに限られず、例えば、各開口部69において、シート本体部6から1枚のアクチュエータ部が突設されても良い。すなわち、シート本体部6から1以上のアクチュエータ部が突設されれば良い。
◎また、上記実施形態では、アクチュエータ層60において、突設部611a上に、突設部612a、変位素子部613a,615a、絶縁膜614a、および導電部Cnaを積層させるとともに、突設部611b上に、突設部612b、変位素子部613b,615b、絶縁膜614b、および導電部Cnbを積層させて、アクチュエータ部61a,61bを形成したが、これに限られない。例えば、突設部612a、変位素子部613a,615a、絶縁膜614a、および導電部Cnaの積層物を1つの積層構造として、該積層構造を突設部611a上に複数積層させるとともに、突設部612b、変位素子部613b,615b、絶縁膜614b、および導電部Cnbの積層物を1つの積層構造として、該積層構造を突設部611b上に複数積層させることで、アクチュエータ部61a,61bの変形による出力の向上を図っても良い。
また、例えば、突設部612a、変位素子部613a,615a、絶縁膜614a、および導電部Cnaの積層物を1つの積層構造として、該積層構造を突設部611aの上下面にそれぞれ設けるとともに、突設部612b、変位素子部613b,615b、絶縁膜614b、および導電部Cnbの積層物を1つの積層構造として、該積層構造を突設部611bの上下面にそれぞれ設けることで、アクチュエータ部61a,61bの自由端が上下に変位可能となるようにしても良い。
◎また、上記実施形態では、カメラモジュール400が、10層が積層されて形成されたが、これに限られない。例えば、第3レンズ層80について、レンズパワーを有するレンズ部81と枠部F8とを、レンズ部81と同じ材料で形成された薄板状の弾性部材によって、レンズ部81を周囲の少なくとも2箇所において連結することで、平行バネ下層70および平行バネ上層90を省略する構成などが考えられる。
但し、レンズ部81の光軸のずれを抑制するためには、第3レンズ層80を、枠部F8とレンズ部81とが、レンズ部81の周囲の異なる方向から少なくとも3つの弾性部材によって連結されたものに変更することが好ましい。そして、3以上の弾性部材が設けられる場所は、レンズ部81の光軸を中心とした周方向に沿った略等間隔の位置など、枠部F8がレンズ部81を偏りなく支持可能である場所であることが望ましい。
このように、レンズ部81の周囲に配置される3以上の弾性部材によってレンズ部81が支持されれば、レンズ部81の光軸をずらすことなく、レンズ部81と、アクチュエータ部61a,61bとを精度良く組み合わせて、カメラモジュール400を製造することができる。そして、例えば、レンズ部81を保持するための弾性部71,91を有する他の層70,90が不要となるため、カメラモジュール400の構造の簡略化による組み立て精度の向上と、カメラモジュール400の薄型化および小型化とを図ることができる。
また、光学系の設計によっては、第1および第2レンズ層40,50も適宜省略可能となる。したがって、レンズ部81をアクチュエータ部61a,61bで精度良く支持する観点から言えば、カメラモジュール400が、移動するレンズ部81を有するレンズ層80と、レンズ部81を移動させるアクチュエータ層60と、を少なくとも含む複数の層が積層されて形成されれば良い。
なお、上述した平行バネ下層70および平行バネ上層90を省略する構成では、上記実施形態と比較して、連結部84をレーザーなどで切断する必要性がないため、レンズ部81における光軸の偏芯の発生を抑制しつつ、高精度にカメラモジュールを組み立てることができる。
◎また、上記実施形態では、ダイシング後に、光学ユニットの光軸の偏芯を検査して、良品の光学ユニットに対して撮像素子層10を取り付けたが、これに限られない。例えば、9つのシートU2〜U9,UCBを積層させる精度が高い様な場合には、図3(a)で示した撮像素子層10が所定の基板(例えば、シリコン基板)上に所定配列(ここでは、マトリックス状の所定配列)で多数形成されたシート(撮像素子シート)を形成しておき、9つのシートU2〜U9,UCBを積層させる際に、併せて撮像素子シートもアライメントしつつ積層および接合させた後に、ダイシングを行うことで、多数のカメラモジュール400を完成させても良い。このような構成を採用することで、撮像素子層10を接合する際のアライメントも容易となるため、撮像素子部11を含む複数の機能を実現する部材を容易に精度良く組み合わせることが可能となる。
◎また、上記実施形態では、4つのシートU2〜U5が積層された状態で、貫通孔Ca2〜Ca5が一体的に繋がって形成される貫通孔、および貫通孔Cb2〜Cb5が一体的に繋がって形成される貫通孔に対して、金属をメッキすることで配線が形成されたが、これに限られない。例えば、ダイシング前に撮像素子シートを積層および接合する場合には、複数のシートU2〜U9,UCBが積層させて接合された後に、貫通孔Ca1〜Ca5,Ca61,Ca62が一体的に繋がって形成される貫通孔、および貫通孔Cb1〜Cb5,Cb61,Cb62が一体的に繋がって形成される貫通孔に対して、金属をメッキすることで貫通配線部CTa,CTbが形成されても良い。
また、5つのシートU2〜U6について、シート毎に貫通孔Ca2〜Ca5,Ca61,Ca62,Cb2〜Cb5,Cb61,Cb62に金属をメッキするなどして導電材料を充填させておき、5つのシートU2〜U6を積層した時点で、貫通配線部CTa,CTbが形成されるようにしても良い。なお、各層間における接触抵抗の低減を図るためには、貫通孔Ca2〜Ca5,Ca61,Ca62,Cb2〜Cb5,Cb61,Cb62から若干はみ出る程度に導電材料を充填させることが好ましい。このように、アクチュエータ層60に枠部F61,F62を貫通する配線が予め作製されておれば、小型の駆動機構を含む装置を製造する際に、アクチュエータシートU6と積層および接合される他のシート(ここでは、第2レンズシートU5など)にも同様な貫通する配線を設けることで、アクチュエータ部61a,61bに電界を付与するための貫通配線部CTa,CTbを容易に精度良く形成することができる。
◎また、上記実施形態では、カメラモジュール400を構成する10層のうちの5層を貫通する電圧供給用の貫通配線部CTa,CTbが設けられたが、これに限られない。例えば、撮像素子層10については、貫通する配線を設けず、撮像素子層10内に配置された信号用の各種配線と同様に、撮像素子層10内に適宜電圧供給用の配線を設けて、撮像素子層10の裏面または側面から該配線に対して電気的に接続可能な端子部を設けても良い。このような構成を採用しても、上記実施形態と同様に、アクチュエータ部に電界を付与するための配線部を容易に精度良く形成することができる。そして、アクチュエータシートU6の作製が容易となる。
ところで、上述したように、光学系の設計によっては、第1および第2レンズ層40,50も適宜省略可能となる。したがって、アクチュエータ部61a,61bに電界を付与するための配線部を容易に精度良く形成するといった観点から言えば、カメラモジュール400を構成する複数の層のうち、撮像素子層10とアクチュエータ層60との間に配置される1層以上を貫通し、且つアクチュエータ層60に電界を付与する配線が設けられれば良い。
◎また、上記実施形態では、ベース層601に貫通孔Ca61,Cb61を設けた上で導電材料を充填したが、これに限られず、例えば、ベース層601の素材となるシリコンの薄板にイオンドーピングを施すことで、導通可能な領域を形成するようにしても良い。
◎また、上記実施形態では、複数のシートU2〜U5を貫通する貫通孔Ca2〜Ca5,Cb2〜Cb5をシート毎に形成したが、これに限られない。例えば、シートU2〜U5を積層して接合した後に、いわゆるフェムト秒レーザ、エキシマレーザ、またはイオン性エッチング法などを用いて、数10μm程度の大きさの4つのシートを貫通する貫通孔を形成しても良い。
◎また、上記実施形態では、アクチュエータ素子(変位素子)として、形状記憶合金(SMA)を用いたが、これに限られず、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)などの無機圧電体や、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの有機圧電体などといった圧電素子を用いても良い。そして、圧電素子の薄膜をアクチュエータ素子とした場合には、例えば、ベース層601上に電極、圧電素子の薄膜、電極の順番にスパッタリング法などを用いて成膜し、高電界を掛けてポーリングを行えば良い。
◎また、上記実施形態では、ベース層601上に、絶縁層602、および絶縁膜614a,614bを介してアクチュエータ素子の薄膜を成膜することで、アクチュエータ部61a,61bが形成されたが、これに限られない。例えば、アクチュエータ部61a,61bが、ベース層601上に、該ベース層601の素材と比較して温度の上昇に対応して長さが変化する割合(線膨張率、または線膨張係数)が異なる金属薄膜を成膜することで、アクチュエータ部が形成されても良い。なお、線膨張係数の異なる素材の組合せとしては、例えば、ベース層をシリコン(Si)で構成し、金属薄膜をアルミニウム(Al)で構成するような態様が考えられる。
具体的には、シリコン基板によって構成されるベース層上に、チタン(Ti)などの薄膜、および白金(Pt)の薄膜を順次積層させてヒーターを形成し、該ヒーター上にアルミニウム(Al)またはニッケル(Ni)などのメタル層を形成したアクチュエータ部が考えられる。そして、このような構成では、ヒーターへ電力が印加されていない状態(OFF状態)では、メタル層は常温状態にあるため、シリコン基板の弾性力により、メタル層が平面状とされ、アクチュエータ部がほぼ平坦な形状を呈する。一方、ヒーターへ電力が印加された状態(ON状態)では、ヒーターに電流が流れ、ヒーターは、自身のジュール熱によって加熱される。このとき発生する熱によりメタル層も加熱され、該メタル層が膨張し、該メタル層の長さとシリコン基板の長さとの間に差が生じ、アクチュエータ部の反りが生じる。
◎また、上記実施形態では、弾性部71,91がそれぞれ枠部F7,F9の2箇所に固設されたが、これに限られず、種々の構成を採用しても良い。但し、上述の如くレンズ部81の光軸を傾けることなく、レンズ部81を移動させるためには、弾性部71,91がそれぞれ枠部F7,F9の2箇所以上で固設されることが好ましい。
◎また、上記実施形態では、弾性部71の両端が、枠部F7の合計2箇所に固設され、弾性部91の両端が、枠部F9の合計2箇所に固設されていたが、これに限られない。例えば、弾性部71,91をそれぞれ中央部分で2分割して、2分割された弾性部71の一方および他方の一端を枠部F7にそれぞれ固設することで合計2箇所に固設するとともに、2分割された弾性部91の一方および他方の一端を枠部F9にそれぞれ固設することで合計2箇所に固設するような構成も考えられる。
◎また、上記実施形態では、アクチュエータ部61a、61bによって移動される対象物(移動対象物)が、オートフォーカス装置を構成する光学レンズであったが、これに限られない。例えば、移動対象物は、手振れ補正機構を構成する光学レンズや光ピックアップ装置を構成する光学レンズなど、その他の光学レンズであっても良いし、更に、光学レンズ以外の種々の小型の移動対象物であっても良い。つまり、本発明は、移動対象物を移動させる駆動装置一般に適用することができる。なお、手振れ補正機構としては、例えば、アクチュエータ部の動きにより、移動対象物である光学レンズが上下左右に2次元的に駆動する構成を挙げることができる。
以下、本発明を適用して製造された駆動装置を含む具体例について簡単に説明する。
図23は、対物レンズ505を駆動させる駆動装置を含む光ピックアップ装置700の構成例を示す断面模式図である。
この光ピックアップ装置700では、光源701から射出される光ビームを光ディスク706の情報記録面707に集光させ、該情報記録面707で反射される光ビームを受光素子708で受光して、情報を読み取るものである。そして、この光ピックアップ装置700では、情報記録面707の形状に合わせて、光ビームのフォーカス位置を調節する必要がある。そこで、本具体例に係る光ピックアップ装置700には、上記実施形態に係るアクチュエータ層60、平行バネ下層70、および平行バネ上層90を用いて対物レンズ705を駆動することで光ビームの焦点を調節する駆動装置が搭載されている。
図23で示すように、光源701から射出された光ビームは、ビームスプリッター702を透過し、コリメータレンズ703で略平行光とされ、反射プリズム704にて反射されて、対物レンズ705に入射する。そして、対物レンズ705を保持する部分が、平行バネ下層70の弾性部71と、平行バネ上層90の弾性部91とによって挟持され、弾性部71の下面にアクチュエータ層60のアクチュエータ部61a,61bが当接されている。このため、アクチュエータ部61a,61bの変形により、弾性部71の押し上げ、ならびに弾性部71の弾性力による押し下げが生じ、対物レンズ705が光軸に沿って上下に駆動可能とされている。また、対物レンズ705で屈折された光は、光ディスク706に入射し、情報記録面707に集光される。そして、情報記録面707で反射された光は、入射してきた光路を逆に辿り、ビームスプリッター702で反射されて受光素子708に至る。
6,6A,6C,6E シート本体部
50 第2レンズ層
60,60A,60B,60C アクチュエータ層
69 開口部
61a,61aA,61aC,61aE,61b,61bA,61bC,61bE,61cE,61dE アクチュエータ部
62aA,62bA,62aC,62bC,611a,611b,612a,612b 突設部
63aA,63bA,63aC,63bC,613a,613b,615a,615b 変位素子部
70 平行バネ下層
71,91 弾性部
100 携帯電話機
400 カメラモジュール
615c,C1aA,C1aB,C1aC,C1aD,C1aE,C1aF,C1bA,C1bB,C2aC,C2aD,C2aE,C2aF,CLaA,CLaC,CLbC,CLaE,CLbE,CLcE,CLdE 配線部
700 光ピックアップ装置
CTa,CTb,CTaA,CTbA,CTaC,CTbC,CTaE,CTbE 貫通配線部
CTaB,CTbB,CTaD,CTbD,CTaF,CTbF 端子部
F1 外周部
F4〜F9,F6A,F6C,F6E 枠部
U5 第2レンズシート
U6,U6A,U6B,U6C,U6D,U6E,U6F アクチュエータシート
U7 平行バネ下シート

Claims (10)

  1. 表面から裏面まで貫通する複数の開口部が1枚の板に所定配列で形成された板状のシート本体部と、
    各前記開口部において、前記シート本体部から各前記開口部の内縁部に沿ってそれぞれ突設され、変位素子と該変位素子を支持する支持部とをそれぞれ有する第1可動部および第2可動部と、
    を備え、
    前記支持部が、
    前記シート本体部と一体的に形成されており、
    前記変位素子が、
    前記支持部上に形成されており、
    各前記第1可動部および各前記第2可動部が、
    移動対象物に当接されるための部分を含むことを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    各前記開口部において、
    前記第1可動部および前記第2可動部が、
    各前記開口部の対向する内縁部にそれぞれ突設されることを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  3. 請求項1に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    前記シート本体部上に配置され、前記第1可動部に含まれる前記変位素子と前記第2可動部に含まれる前記変位素子とを電気的に接続する接続配線部、
    を更に備えることを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  4. 請求項1に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    前記シート本体部が、
    所定部材が前記所定配列で形成されたシートと接合される部分を含むことを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  5. 請求項1に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    各前記開口部の近傍に設けられ、前記シート本体部を貫通し、且つ各前記変位素子に対して電界を付与する貫通配線部、
    を更に備えることを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  6. 請求項1に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    前記シート本体部上であって、隣り合う前記開口部の間の各所定位置にそれぞれ設けられ、各前記変位素子に対して電気的に接続されるとともに、各前記変位素子に電界を付与するための配線を接続するための端子部、
    を更に備えることを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  7. 請求項1に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    前記開口部を囲み且つ前記シート本体部によって形成される枠部と、該枠部から突設される1以上の前記可動部と、をそれぞれ含む複数のアクチュエータユニットのチップが、所定配列で一体的に形成されていることを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  8. 請求項に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    前記シート本体部の切断により、前記アクチュエータユニットのチップ毎に切り離されることで、前記複数のアクチュエータユニットのチップを形成することを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  9. 請求項に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    各前記開口部が、第1辺、第2辺、第3辺、および第4辺を含む矩形状の内縁部を有し、
    各前記開口部において、前記第1可動部および前記第2可動部が、前記第1辺の両端の近傍からそれぞれ突設され、対向する前記第2辺と前記第4辺とに対して略平行に延設されることを特徴とするアクチュエータアレイシート。
  10. 請求項1に記載のアクチュエータアレイシートであって、
    各前記開口部が、第1辺、第2辺、第3辺、および第4辺を含む矩形状の内縁部を有し、
    各前記開口部において、前記第1可動部が、前記第1辺の第1端部の近傍から突設されて前記第2辺に対して略平行に延設されるとともに、前記第2可動部が、前記第1辺と対向する前記第3辺の第2端部の近傍から突設されて前記第2辺と対向する前記第4辺に対して略平行に延設され、前記第1端部と前記第2端部とが、前記内縁部の1つの対角線上の2つの角部近傍に設けられていることを特徴とするアクチュエータアレイシート。
JP2010507227A 2008-04-08 2009-04-03 アクチュエータアレイシート Expired - Fee Related JP5541156B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010507227A JP5541156B2 (ja) 2008-04-08 2009-04-03 アクチュエータアレイシート

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008100329 2008-04-08
JP2008100329 2008-04-08
PCT/JP2009/056968 WO2009125728A1 (ja) 2008-04-08 2009-04-03 アクチュエータアレイシート
JP2010507227A JP5541156B2 (ja) 2008-04-08 2009-04-03 アクチュエータアレイシート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009125728A1 JPWO2009125728A1 (ja) 2011-08-04
JP5541156B2 true JP5541156B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=41161861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010507227A Expired - Fee Related JP5541156B2 (ja) 2008-04-08 2009-04-03 アクチュエータアレイシート

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20110026148A1 (ja)
EP (1) EP2262095A4 (ja)
JP (1) JP5541156B2 (ja)
KR (1) KR20100130616A (ja)
CN (1) CN101990738A (ja)
WO (1) WO2009125728A1 (ja)

Families Citing this family (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8619378B2 (en) 2010-11-15 2013-12-31 DigitalOptics Corporation MEMS Rotational comb drive Z-stage
US8768157B2 (en) 2011-09-28 2014-07-01 DigitalOptics Corporation MEMS Multiple degree of freedom actuator
JP5223917B2 (ja) * 2008-04-03 2013-06-26 コニカミノルタホールディングス株式会社 撮像装置、および撮像装置の製造方法
US20110199328A1 (en) * 2010-02-18 2011-08-18 Flextronics Ap, Llc Touch screen system with acoustic and capacitive sensing
US8884381B2 (en) 2010-11-15 2014-11-11 DigitalOptics Corporation MEMS Guard trench
US8608393B2 (en) 2010-11-15 2013-12-17 DigitalOptics Corporation MEMS Capillary actuator deployment
US9515579B2 (en) 2010-11-15 2016-12-06 Digitaloptics Corporation MEMS electrical contact systems and methods
US9052567B2 (en) 2010-11-15 2015-06-09 DigitalOptics Corporation MEMS Actuator inside of motion control
US8803256B2 (en) 2010-11-15 2014-08-12 DigitalOptics Corporation MEMS Linearly deployed actuators
US8430580B2 (en) 2010-11-15 2013-04-30 DigitalOptics Corporation MEMS Rotationally deployed actuators
US8337103B2 (en) 2010-11-15 2012-12-25 DigitalOptics Corporation MEMS Long hinge actuator snubbing
US8605375B2 (en) 2010-11-15 2013-12-10 DigitalOptics Corporation MEMS Mounting flexure contacts
US9061883B2 (en) 2010-11-15 2015-06-23 DigitalOptics Corporation MEMS Actuator motion control features
US9352962B2 (en) 2010-11-15 2016-05-31 DigitalOptics Corporation MEMS MEMS isolation structures
US8547627B2 (en) 2010-11-15 2013-10-01 DigitalOptics Corporation MEMS Electrical routing
US8358925B2 (en) * 2010-11-15 2013-01-22 DigitalOptics Corporation MEMS Lens barrel with MEMS actuators
US9019390B2 (en) 2011-09-28 2015-04-28 DigitalOptics Corporation MEMS Optical image stabilization using tangentially actuated MEMS devices
US8637961B2 (en) 2010-11-15 2014-01-28 DigitalOptics Corporation MEMS MEMS actuator device
US8941192B2 (en) 2010-11-15 2015-01-27 DigitalOptics Corporation MEMS MEMS actuator device deployment
US8604663B2 (en) 2010-11-15 2013-12-10 DigitalOptics Corporation MEMS Motion controlled actuator
US8521017B2 (en) 2010-11-15 2013-08-27 DigitalOptics Corporation MEMS MEMS actuator alignment
US8947797B2 (en) 2010-11-15 2015-02-03 DigitalOptics Corporation MEMS Miniature MEMS actuator assemblies
US8559806B2 (en) 2010-12-29 2013-10-15 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Camera module and method for manufacturing the same
JP2013034046A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Sony Corp カメラモジュール、製造装置、及び製造方法
US9281763B2 (en) 2011-09-28 2016-03-08 DigitalOptics Corporation MEMS Row and column actuator control
US8616791B2 (en) 2011-09-28 2013-12-31 DigitalOptics Corporation MEMS Rotationally deployed actuator devices
US9350271B2 (en) 2011-09-28 2016-05-24 DigitalOptics Corporation MEMS Cascaded electrostatic actuator
US8853975B2 (en) 2011-09-28 2014-10-07 DigitalOptics Corporation MEMS Electrostatic actuator control
US8869625B2 (en) 2011-09-28 2014-10-28 DigitalOptics Corporation MEMS MEMS actuator/sensor
US8571405B2 (en) 2011-09-28 2013-10-29 DigitalOptics Corporation MEMS Surface mount actuator
US8855476B2 (en) 2011-09-28 2014-10-07 DigitalOptics Corporation MEMS MEMS-based optical image stabilization
US10230878B2 (en) * 2016-04-08 2019-03-12 Tdk Taiwan Corp. Camera module
KR102565644B1 (ko) * 2017-05-05 2023-08-10 허친슨 테크놀로지 인코포레이티드 형상 기억 합금 액추에이터 및 그 방법
US11815794B2 (en) 2017-05-05 2023-11-14 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
US11448853B2 (en) 2017-05-05 2022-09-20 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
US11333134B2 (en) 2017-05-05 2022-05-17 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
GB2577203B (en) * 2017-05-05 2022-08-03 Hutchinson Technology Shape memory alloy actuators and methods thereof
US11105319B2 (en) 2017-05-05 2021-08-31 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
US11306706B2 (en) 2017-05-05 2022-04-19 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
RU182813U1 (ru) * 2017-12-28 2018-09-04 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Московский государственный технический университет имени Н.Э. Баумана (национальный исследовательский университет)" (МГТУ им. Н.Э. Баумана) Волоконно-оптический датчик
RU182811U1 (ru) * 2017-12-28 2018-09-04 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Московский государственный технический университет имени Н.Э. Баумана (национальный исследовательский университет)" (МГТУ им. Н.Э. Баумана) Волоконно-оптический датчик
CN109116504B (zh) * 2018-07-13 2020-12-22 惠州市鸿业新型材料有限公司 一种用于气密性封装的膨胀系数失配型光学元件的结构及制造方法
JP7189852B2 (ja) * 2019-09-11 2022-12-14 新思考電機有限公司 レンズ駆動装置、カメラ装置及び電子機器
US11859598B2 (en) 2021-06-10 2024-01-02 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
US11910086B1 (en) 2022-07-28 2024-02-20 Dell Products L.P. Small form factor active illumination privacy shutter

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000028895A (ja) * 1998-07-09 2000-01-28 Minolta Co Ltd 駆動装置
JP2005012192A (ja) * 2003-05-22 2005-01-13 Seiko Instruments Inc 積層圧電素子を用いた超音波モータ並びにそれを用いた電子機器、その製造方法
JP2005331485A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Sony Corp 圧電素子および電気機械変換装置
JP2006311393A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Seiko Epson Corp 水晶振動子の製造方法
JP2007158276A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Ngk Insulators Ltd 圧電/電歪デバイス及び圧電/電歪デバイスの駆動方法
JP2007318861A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Yamaguchi Univ 静電アクチュエータ
JP2008010838A (ja) * 2006-06-03 2008-01-17 Brother Ind Ltd 積層型圧電アクチュエータ
JP2008020813A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Konica Minolta Opto Inc レンズ駆動機構およびそれを用いる撮像装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5903380A (en) * 1997-05-01 1999-05-11 Rockwell International Corp. Micro-electromechanical (MEM) optical resonator and method
US6137103A (en) * 1998-07-31 2000-10-24 Lucent Technologies Opto-mechanical components
US6275325B1 (en) * 2000-04-07 2001-08-14 Microsoft Corporation Thermally activated microelectromechanical systems actuator
US6681063B1 (en) * 2000-11-16 2004-01-20 Computer Optics Inc Low voltage micro-mirror array light beam switch
US6936196B2 (en) * 2002-03-12 2005-08-30 Lucent Technologies Inc. Solidifiable tunable liquid microlens
US7355793B2 (en) * 2004-05-19 2008-04-08 The Regents Of The University Of California Optical system applicable to improving the dynamic range of Shack-Hartmann sensors
JP2007012995A (ja) 2005-07-01 2007-01-18 Toshiba Corp 超小型カメラモジュール及びその製造方法
JP2007193248A (ja) 2006-01-23 2007-08-02 Alps Electric Co Ltd カメラモジュール
JP4872465B2 (ja) * 2006-06-01 2012-02-08 セイコーエプソン株式会社 圧電素子ユニットの製造方法、圧電素子ユニット、及びこれを用いた液体噴射ヘッド
US7497558B2 (en) * 2006-06-03 2009-03-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator and liquid-droplet jetting head

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000028895A (ja) * 1998-07-09 2000-01-28 Minolta Co Ltd 駆動装置
JP2005012192A (ja) * 2003-05-22 2005-01-13 Seiko Instruments Inc 積層圧電素子を用いた超音波モータ並びにそれを用いた電子機器、その製造方法
JP2005331485A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Sony Corp 圧電素子および電気機械変換装置
JP2006311393A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Seiko Epson Corp 水晶振動子の製造方法
JP2007158276A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Ngk Insulators Ltd 圧電/電歪デバイス及び圧電/電歪デバイスの駆動方法
JP2007318861A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Yamaguchi Univ 静電アクチュエータ
JP2008010838A (ja) * 2006-06-03 2008-01-17 Brother Ind Ltd 積層型圧電アクチュエータ
JP2008020813A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Konica Minolta Opto Inc レンズ駆動機構およびそれを用いる撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20110026148A1 (en) 2011-02-03
EP2262095A4 (en) 2013-06-12
EP2262095A1 (en) 2010-12-15
JPWO2009125728A1 (ja) 2011-08-04
KR20100130616A (ko) 2010-12-13
WO2009125728A1 (ja) 2009-10-15
CN101990738A (zh) 2011-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5541156B2 (ja) アクチュエータアレイシート
JP5223917B2 (ja) 撮像装置、および撮像装置の製造方法
US8717486B2 (en) Imaging unit and imaging device
JP4930436B2 (ja) レンズアレイシート
JP4941389B2 (ja) 駆動装置
JP2010074502A (ja) 駆動装置および撮像装置
JP2010066458A (ja) アクチュエータ、および駆動装置
JP5304896B2 (ja) アクチュエータ、駆動装置、撮像装置、およびアクチュエータの製造方法
JP5115510B2 (ja) 撮像装置、光学ユニット、および撮像装置の製造方法
JP5429190B2 (ja) 撮像装置
JP5035188B2 (ja) 撮像装置の製造方法および撮像装置
JP5402277B2 (ja) アクチュエータ、駆動装置、および撮像装置
JP5163373B2 (ja) アクチュエータ、および撮像装置
JP5422986B2 (ja) 駆動装置および撮像装置
JP5440600B2 (ja) カメラモジュールアレイおよびその製造方法
JP2010169800A (ja) 駆動装置、および撮像装置
JP5407409B2 (ja) 撮像装置およびその製造方法
JP2011118064A (ja) 移動機構の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5541156

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees