JP5540982B2 - 耐水素誘起割れ性に優れた鋼材 - Google Patents

耐水素誘起割れ性に優れた鋼材 Download PDF

Info

Publication number
JP5540982B2
JP5540982B2 JP2010178686A JP2010178686A JP5540982B2 JP 5540982 B2 JP5540982 B2 JP 5540982B2 JP 2010178686 A JP2010178686 A JP 2010178686A JP 2010178686 A JP2010178686 A JP 2010178686A JP 5540982 B2 JP5540982 B2 JP 5540982B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rem
less
steel
hydrogen
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010178686A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012036462A (ja
Inventor
隆 諸星
一 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2010178686A priority Critical patent/JP5540982B2/ja
Publication of JP2012036462A publication Critical patent/JP2012036462A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5540982B2 publication Critical patent/JP5540982B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、主にラインパイプや厚板の製造に用いる耐水素誘起割れ性に優れた鋼材に関するものである。
鋼材中に不可避不純物として含有する硫黄は、同じく鋼材中に強度発現元素として含有するマンガンと結合し、MnSを形成する。MnSは圧延中に延伸し、その結果として、硫化水素と水分を含む環境下で使用される場合、水素誘起割れを発生させる原因となる。
また、延伸したMnSは、靭性をはじめとする材質の低下の原因となる。MnSに起因する水素誘起割れ発生や靭性低下を防止するためには、鋼材中でのMnS生成を抑制する必要があり、特に連続鋳造鋳片の中心偏析部に生成する粗大MnSを抑制することが重要である。
鋼材でのMnS生成を抑制するためには、鋼中S含有量を低下し、連続鋳造時の中心偏析を低減する対策を講じることが有効である。さらに、鋼中にCa又はREM(希土類元素)を添加し、硫化物を、MnSではなく、CaSや、REMオキシサルファイドとして形成し、圧延中に硫化物が延伸することを抑制する方法が用いられる。
特許文献1には、S:0.0020%未満、Ca:0.0020%以上0.0050%未満を含有し、耐水素誘起割れ性の優れた鋼材が記載されている。また、特許文献2には、0.040%以下(かつ0.008%以上)のREMを、0.005%以下に低減したS含有量に応じて所定の範囲で含み、耐水素誘起割れ性の優れた鋼材が記載されている。
特許文献3には、S:0.01%以下とし、3≦REM(%)/S(%)≦10の範囲でREMを含有し、耐水素誘起割れ性に優れたラインパイプや厚板用鋼が記載されている。引用文献4には、S≦0.008%を含み、CaとREMのうち少なくとも1種以上を含有し、Ca:0.001%以上0.005%未満とし、REMは少なくとも0.008%以上でSとO含有量に応じて定まる範囲の量を含有し、耐水素誘起割れ性の優れた鋼材が記載されている。
特開昭54−31019号公報 特開昭54−31020号公報 特開昭53−14606号公報 特開昭54−92511号公報
特許文献1に記載のように、鋼中にCaを添加すると、硫化物をCaSとすることによるMnSの延伸を防止する効果は発揮されるものの、靭性をはじめとする材質は満足する向上が見られないことが解った。この原因は、Al脱酸後に生成するAl23とCaが反応して低融点のCaO−Al23が生成し、圧延中に延伸するためである。
Ca量がさらに過剰な場合は、延伸したCaO−Al23系酸化物により、耐水素誘起割れ性が再び低下することも解った。その他に、鋼中Caが多量な場合、連続鋳造時に、ノズル耐火物が溶損するという問題も発生することが解った。
特許文献2〜4に記載のように、鋼中にREMを添加すると、硫化物の形態制御による延伸の防止効果は発揮されるものの、連続鋳造時のノズル詰まりの発生傾向が増大し、さらに、鋼材内部に存在する介在物起因の製品欠陥が増大することが解った。
本発明は、ラインパイプや厚板の製造に用いる鋼材において、耐水素誘起割れ性や靭性を向上し、連続鋳造浸漬ノズル耐火物の溶損及びノズル詰まりの発生を防止し、鋼材の内部介在物欠陥の発生を防止することのできる、耐水素誘起割れ性に優れた鋼材を提供することを目的とする。
鋼中にCaを添加すると、硫化物をCaSとすることによってMnSの延伸を防止する効果は発揮されるものの、添加したCaと脱酸剤として添加したAlとにより、CaO−Al23系酸化物が形成される。このCaO−Al23系酸化物は低融点酸化物であり、圧延中に延伸するため、耐水素誘起割れ性や靭性をはじめとする材質が低下する。
また、REM添加鋼において、浸漬ノズルのノズル詰まり及び鋼材内部の介在物欠陥は、REM添加量が0.006質量%超となる場合に発生することが解った。
これに対し、CaとREMをともに添加し、Ca添加量とREM添加量を適正化することにより、生成する酸化物を高融点相と低融点相の混合相とすることができ、その結果として、酸化物が圧延中に延伸する現象を防止でき、ノズルの溶損もノズル詰まりも発生せず、内部介在物欠陥も発生せず、その結果、耐水素誘起割れ性や靭性が優れた鋼材を製造することが可能であることが解った。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.9〜2.0%、P:0.030%以下、S:0.0025%以下、N:0.005%以下、O:0.0025〜0.0055%、sol.Al:0.010〜0.11%、Ca:0.0004〜0.0050%、希土類元素(REM):0.0010〜0.0080%を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式、及び、(2)式を満足することを特徴とする耐水素誘起割れ性に優れた鋼材。
2(%S)≦−{70(%Ca)+35(%REM)+0.28}(%O)
+0.8(%Ca)+0.27(%REM)+0.001
≦2(%S)+0.002 ・・・(1)
0.5≦(%REM)/(%Ca)≦11.0 ・・・(2)
ここで、%Ca、%REM、%S、及び、%Oは、それぞれ、カルシウム、希土類元素、硫黄、及び、酸素の濃度(質量%)を表す。酸素は、トータル酸素(鋼材に固溶した酸素と酸化物として存在する酸素の合計)の濃度である。
(2)さらに、質量%で、Nb:0.05%以下、V:0.05%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、B:0.0020%以下、Ni:0.5%以下、及び、Cu:0.5%以下のいずれか、又は、複数の元素を含むことを特徴とする上記(1)に記載の耐水素誘起割れ性に優れた鋼材。
(3)前記鋼材が連続鋳造鋳片を圧延したものであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の耐水素誘起割れ性に優れた鋼材。
本発明は、S:0.0025%以下、O:0.0025〜0.0055%とし、Ca:0.0004〜0.0050%とREM:0.0010〜0.0080%をともに含有し、CaとREMの含有量範囲をOとS含有量に応じて適正化し、さらに、CaとREMの含有量比率を適正化することにより、単独MnSの生成を抑制し、生成する酸化物を高融点相と低融点相の混合相とすることができ、その結果として、酸化物が圧延中に延伸する現象を防止でき、ノズルの溶損もノズル詰まりも発生せず、内部介在物欠陥も発生せず、耐水素誘起割れ性や靭性が優れた鋼材を製造することができる。
鋼中のREMとCa及びS量から算出した指標の値{(%Ca/40)+(%REM/140/2)}/(%S/32)と単独MnS個数の関係を示す図である。試料のS量:0.0025%以下、(トータル)O量:0.0025〜0.0055%である。 鋼中のREM、Ca及び(トータル)O量から算出した(1)式中辺(F1)の値と、2×(%S)の値を、単独MnSの個数に応じて記号を変えてプロットした図である。 鋼中のREM、Ca、S、及び、(トータル)O量から算出した(1)式中辺(F1)の値を(%S)で除した指標と単独MnSの個数の関係を示す図である。 鋼中のREM及びCa含有量と、延伸酸化物の個数の関係を示す図である。 (2)式中辺(F2)と延伸酸化物の個数との関係を示す図である。
本発明は、ラインパイプや厚板の製造に用いることができる耐水素誘起割れ性に優れた鋼材を対象とする。以下に、本発明の鋼材の成分含有量規定根拠を説明する。特に断らない限り、%は質量%を意味する。
C:0.03〜0.10%
本発明が対象とするラインパイプや厚板用鋼材として必要な強度を得るため、C量は0.03%以上とする。一方、0.10%を超えると、靭性や溶接性が劣化するので、上限を0.10%とする。
Si:0.1〜0.5%
Siは、脱酸に必要な元素であり、通常、0.1%以上添加するが、0.5%を超えると、靭性が劣化するので、上限を0.5%とする。
Mn:0.9〜2.0%
Mnは、強度を向上する元素であり、0.9%以上添加するが、2.0%を超えると、溶接性が劣化するので、上限を2.0%とする。
P:0.030%以下
Pは、鋼の靭性などに悪影響を与える不純物であるので、低量ほど好ましいが、低燐化に要する費用との兼ね合いで、上限を0.030%とした。
S:0.0025%以下
MnSの生成を防止する観点から、S量は少ないほど好ましいので、下限は特に規定しない。ただし、二次精錬の負荷を大きくしても、0.0004%より低量にすることは現実的に困難である。一方、S量が0.0025%を超えると、圧延時に延伸し易い単独MnSが一定以上に増加し、耐水素誘起割れ性や材質の低下が避けられないので、上限は0.0025%とする。
N:0.005%以下
N量が0.005%を超えると、Al量との兼ね合いでAlNが生成し、靭性が劣化する懸念があるので、上限を0.005%とした。N量はゼロでも構わない。
O:0.0025〜0.0055%
(トータル)O量が0.0025%未満の場合は、後述のCaやREMと結合する(トータル)O量が少ないため、Oによる悪影響がほとんどないので、本発明の対象外とする。また、(トータル)O量0.0055%は、後述のCa及びREMのそれぞれの最大量と結合する(トータル)O量であり、(トータル)O含有量が0.0055%を超えると、Sと結合するためのフリーのCa及びフリーのREMが存在しなくなるので、上限は0.0055%とする。
sol.Al:0.010〜0.11%
本発明においては、CaとREMを添加して硫化物形態制御を行うため、鋼を十分に脱酸して、CaとREMの酸化を極力抑えることが重要である。そのため、Alは脱酸元素として必要であり、sol.Alで0.010%以上とする。一方、sol.Alが0.11%を超えると、AlNが生成し靭性が劣化する懸念があるので、上限を0.11%とする。
sol.Alは、溶存Alのことであり、分析上、酸可溶Alである。Al23を形成していない溶存Alは酸に溶解し、Al23は酸に溶解しないことを利用して、溶存AlとAl23を区別して分析することができる。
本発明は、CaとREMを共に含有することにより、低融点であるCaO−Al23酸化物が単独発生することを抑えて、耐水素誘起割れ性や靭性の向上を図り、また、REM起因のノズル詰まり及び鋼材内部介在物起因欠陥の発生を防止することを特徴とする。
Ca:0.0004〜0.0050%
Ca量が低すぎると、REM単独添加時と同様に、連続鋳造ノズル詰まりや高比重介在物の堆積が生じるので、下限を0.0004%とする。一方、0.0040%を超えると、粗大な低融点酸化物(例えばCaO−Al23系酸化物)が生成し易くなり、さらに、ノズル耐火物が溶損し易くなり、連続鋳造の操業が安定しないので、上限を0.0050%とする。
REM:0.0010〜0.0080%
REMは希土類元素を意味し、Ce、La、Nd、及び、Prから選ばれる1種以上の元素を含有する。添加方法としては、例えば、鋼中にミッシュメタルとして添加することが広く行われている。ここでは、これらを含有する希土類元素の合計量を、REM量とする。
REM量が低すぎると、Ca単独添加時と同様に、延伸酸化物による材質低下の問題が生じるので、下限を0.0010%とする。一方、0.0080%を超えると、連続鋳造時のノズル詰まりが起こり易くなり、また、生成するREM系介在物(酸化物やオキシサルファイド)の密度が比較的高いので、REM系介在物が、連続鋳造時に湾曲する鋳片の下面側に堆積し、鋳片を圧延した製品において内部欠陥を引き起こすので、上限を0.0080%とする。
本発明は、以下のように、CaとREMの含有量範囲を、S及び(トータル)Oの含有量に応じて適正化し、さらに、CaとREMの含有量比率を適正化することにより、圧延時に延伸し易いMnSが単独で生成することを抑え、生成する酸化物を、高融点相と低融点相の混合相とすることができ、その結果として、酸化物が圧延中に延伸する現象を防止でき、ノズルの溶損もノズル詰まりも発生せず、内部介在物欠陥も発生せず、耐水素誘起割れ性や靭性に優れた鋼材とすることができる。
鋼中において、CaはSと結合してCaSを形成し、REMはS及びOと結合してREM22S(オキシサルファイド)を形成すると想定される。Ca、及び、Sの原子量は、それぞれ、40、及び、32であり、REMの平均原子量は140であるから、Sと結合するCaとREMの当量の合計は、
E1={(%Ca/40)+(%REM/140/2)}/(%S/32)
と表現することができる。E1が1であるとき、鋼中のSと結合する当量のCaとREMが存在するということになる。
まず、C:0.03〜0.10%、Mn:0.9〜2.0%、O:0.0025〜0.0055%である本発明対象鋼において、Ca、REM、及び、Sの含有量を種々変更し、上記E1の値と、単独MnSが観察される個数との関係を評価した。結果を図1に示す。E1の値が大きくなるほど、単独MnS個数が減少する傾向がある。しかし、ばらつきが大きく、単独MnSを防止するためのCaやREMの添加条件が不明確である。
このばらつきの原因を検討した結果、トータル酸素量が影響していることが判明した。すなわち、CaやREMは、Sと結合する硫化物形成元素であると同時に、強力な酸化物形成元素でもある。
図1に示した試料のトータル酸素量は0.0025%から0.0055%と高いため、酸素(原子)と結合するCaやREMの比率が高くなり、一方、Sと結びつき硫化物を形成するCaやREMの比率が低下する(この場合の、酸素原子との結合には、溶鋼中の溶存酸素(フリー酸素)との結合、及び、Al23等の既存酸化物を還元してCaやREMの酸化物を形成する場合の両方を含む。)。
こうして、CaやREMと結合できないSが増える結果、凝固中に生成する単独MnSの量が増加することになる。
そこで、S、O、Ca、及び、REMの量と単独MnSの個数の関係を、鋭意検討したところ、S量と共に(トータル)O量も考慮した下記(1)式、及び、(2)式を満足することで、単独MnSの生成を抑制し、生成する酸化物を高融点相と低融点相の混合相とすることができ、耐水素誘起割れ性や靭性が優れた鋼材を製造することができることを見出した。
2(%S)≦−{70(%Ca)+35(%REM)+0.28}(%O)
+0.8(%Ca)+0.27(%REM)+0.001
≦2(%S)+0.002 ・・・(1)
0.5≦(%REM)/(%Ca)≦11.0 ・・・(2)
ここで、(1)式の中辺を、以下の通り、便宜上、F1とする。
F1=−(70(%Ca)+35(%REM)+0.28)(%O)
+0.8(%Ca)+0.27(%REM)+0.001
以下に、式F1の導出法を説明する。本発明者らは、横軸が(%O)、縦軸が(%S)のグラフに、単独MnSの個数に応じて記号を変えてプロットを行った。その際、別途の検討により、鋳片断面で、単独MnSの個数が10個/mm2を超えると、耐水素誘起割れ性が急激に悪化することを知見していたことから、単独MnSの個数が10個/mm2以下を○、10個/mm2を超える場合を×とした。
その結果、Ca量とREM量がある固定値の場合、ある直線を境界として、○と×の領域を区分けでき、直線は、(%S)+a1(%O)=a2(a1、a2は係数)で表わされることが解った。また、CaやREMを様々に変化させると、境界を示す直線の傾きや切片が変化することも、併せて解った。
従って、前式の係数a1、及び、a2は、それぞれ、(%Ca)と(%REM)の関数であり、a1=f1(%Ca,%REM)、及び、a2=f2(%Ca,%REM)と表現することができる。
以上のことから、上記の直線を表す式は、以下の通りとなる。
(%S)=−a1(%O)+a2
但し、a1=f1(%Ca、%REM)、a2=f2(%Ca、%REM)
ここで、a1及びa2のそれぞれが、Ca及びREMの関数である。この関係性を導出するに際し、Ca及びREMともに、O及びSと結合するという点で同様の作用を奏することから、それぞれの関数であるf1及びf2は、ともに、CaとREMの1次式で近似できると考えて、CaやREMを様々に変化させた実験結果に基き、1次回帰により、上記の中辺F1の各係数を求め、中辺F1を得た。
その結果を、図2に示す。中辺F1の値が2×(%S)以下となる場合に、単独MnSの個数が10個/mm2以下であることが明瞭に示されている。
また、中辺F1の値と単独MnSの個数の関係を、より直接的に表現するために、中辺F1を(%S)で除して指数化した。その指数を横軸とし、縦軸に、単独MnS個数をプロットしたものが図3である。
図3から解るように、F1/(%S)の値が2.0未満であると、圧延時に延伸し易い単独MnSが10個/mm2を超える個数で観察される。上記の通り、鋳片断面で、単独MnSが10個/mm2を超えると、耐水素誘起割れ性が急激に悪化することが解っている。
単独MnSは、主に、中心偏析部に生成したものである。しかし、上記の通り、F1/(%S)≧2.0であれば、単独MnSの個数が10個/mm2以下となることが判明した。さらに、図3から、F1/(%S)≧2.4であれば、単独MnSの個数は、3個/mm2以下に減少することが解る。
鋼材中に存在するMnSの形態としては、単独で存在する場合と、CaやREMを含有する酸化物やオキシサルファイドの周囲の一部又は全体に付着する場合がある。圧延時に延伸して材質に影響を及ぼすのは、単独で存在するMnSである。酸化物やオキシサルファイドの周囲に付着しているMnSは、内部の酸化物やオキシサルファイドが変形し難いため、介在物全体としては変形し難いからである。
従って、単独MnSの個数が10個/mm2以下になると、耐水素誘起割れ抑制効果は急激に改善され、靭性低下も防止できる。そのため、単独MnSの個数が10個/mm2以下となるF1/(%S)=2.0を、本発明の下限とした。なお、図3から、F1/(%S)5.3以上であれば、単独MnSの個数の観察結果はゼロとなることが解る。
一方、F1が、2(%S)+0.002を超えると、CaやREMの硫化物や、オキシサルファイドが粗大に成長し、ノズル内壁に付着してノズル詰まりの兆候が見られた。そこで、F1の上限を、2(%S)+0.002とする。
以上より、本発明においては、下記(1)式を満足するようにCaとREMを添加することにより、圧延で延伸するMnSを生成させず、また、ノズル詰まりを抑制して製造を行うことができる。
2(%S)≦−(70(%Ca)+35(%REM)+0.28)(%O)
+0.8(%Ca)+0.27(%REM)+0.001
≦2(%S)+0.002 ・・・(1)
ここで、%Ca、%REM、%S、及び、%Oは、それぞれ、カルシウム、希土類元素、硫黄、及び、酸素の濃度(質量%)を表す。酸素は、トータル酸素(鋼材に固溶した酸素と酸化物として存在する酸素の合計)の濃度である。(1)式を導出したデータに基づき、本発明は、酸素量が0.0025〜0.0055%の範囲で適用できる。
例えば、S=0.0020%、O=0.0025%の場合に、従来のように、硫化物形態制御のためにCaのみを添加する場合、(1)式の中辺(F1)の値を2(%S)である0.0040以上とするためには、Caを0.0060%以上含有させる必要がある。
このとき、添加したCaと、脱酸剤として添加したAlとにより、CaO−Al23系酸化物が形成される。このCaO−Al23系酸化物は、低融点酸化物であり、圧延中に延伸するので、耐水素誘起割れ性及び靭性が低下する。
一方、硫化物形態制御のためにREMのみを添加する場合、F1の値を0.004以上にするためには、REMを0.0200%以上含有させる必要がある。このため、連続鋳造時のノズル詰まりの発生傾向が増大し、さらに、鋼材内部に存在する介在物起因の製品欠陥が増大する。
一方、本発明においては、CaとREMをともに添加するので、F1を2(%S)以上にするに際して、REMを、極端に多量に添加する必要がなくなる。そのため、REM量の上限である0.0080%以下に抑えることが可能となるので、連続鋳造時のノズル詰まりを防止でき、さらに、鋼材内部に存在するREM系介在物起因の製品欠陥を防止することができる。
そして、CaとREMをともに添加する結果として、脱酸により生成する酸化物系介在物として、Al23−CaO−RE23系酸化物が生成し、高融点相と低融点相の混合相となる。その結果、鋼中の酸化物が圧延中に延伸することを抑止することが可能となる。すなわち、REM酸化物を多く含む高融点相を中心として、その周囲を、CaO−Al23系酸化物を多く含む低融点相が取り囲む。
このような混合相の酸化物において、低融点相の存在比率に対して高融点相の存在比率を十分に高くすれば、圧延時に低融点相が変形しても、核となる高融点相の形状が相対的に維持されるので、混合組織全体の圧延による延伸比(アスペクト比)を低く抑えることができる。アスペクト比が3以下であれば、延伸介在物起因による靭性の低下を、好適に防止することができる。
ここで、REMとCaの量比を、鋼中成分から直接的に計算できる質量比、
F2=(%REM)/(%Ca)
とおき、F2の値と、圧延時の酸化物系介在物の変形状況の関係を、実験により確認した。結果を図4に示す。
図4においては、延伸比が3を超える延伸酸化物系介在物個数で層別している。○は延伸酸化物系介在物個数が3個/mm2以下、△は3〜10個/mm2、×は10個/mm2超を意味する。図4中に、F2=0.5及び1.7の直線を表示している。
図4から明らかなように、F2が低い(図4の領域I)と、延伸酸化物系介在物個数が10個/mm2を超え、耐水素誘起割れ性や靭性に悪影響を及ぼすが、F2が0.5以上(図4の領域II、及び、領域III)であれば、延伸酸化物系介在物の個数が10個/mm2以下となり、鋼材の耐水素誘起割れ性や靭性を十分に高い値に保持できることが解った。
好ましくは、F2≧1.7(図4の領域III)とすれば、延伸酸化物系介在物の個数が3個/mm2以下に急速に低減する。
図5に、F2(=(%REM)/(%Ca))を横軸に、延伸比が3を超える延伸酸化物系介在物の個数を、縦軸に表示した。同時に、図5には、F2の値が0.5及び1.7の位置で直線を表示した。
混合相においては、中心部のREM酸化物中心の高融点相の外側を低融点相のCaO−Al23系酸化物が覆っているので、REM酸化物起因のノズル付着を防止する効果を有している。ところが、上記F2の値が高すぎると、中心のREM酸化物を覆う低融点相が減少するので、上記効果を発揮することができない。F2が11.0以下であれば、ノズル付着を防止する効果を発揮できることを実験により確認した。
以上より、本発明においては、下記(2)式を満足するようにCaとREMを添加することにより、圧延時の酸化物の延伸を防止して耐水素誘起割れ性や靭性を良好に保持し、また、連続鋳造ノズルへの酸化物付着を防止することができる。このため、連続鋳造機を用いて鋳造した場合に、連続鋳造ノズルの閉塞が抑制できるので、長期的に安定して鋳造することが可能である。
0.5≦(%REM)/(%Ca)≦11.0 ・・・(2)
ここで、%Ca、及び、%REMは、それぞれ、カルシウム、及び、希土類元素の濃度(質量%)を表す。
従来、硫化物形態制御のためにCa及びREMの一方のみを添加する場合に、CaやREMの量が多くなると、諸々の問題が発生するので、CaやREMの量を削減するため、S量を極力低減する努力が払われていた。しかし、極低硫領域までSを低減するためには、溶銑予備脱硫と溶鋼脱硫を併用することが必要となり、溶鋼二次精錬負荷が増大する結果となる。
本発明においては、CaとREMをともに添加することにより、CaとREMのそれぞれを大量に添加することが不要となり、それに伴い、鋼中のSレベルも極低硫鋼レベルまで低減することが不要となる。例えば、Sが0.0010%以上と、極低硫鋼レベルよりも高い鋼であっても、十分にMnSの生成を抑えることができる。
このように、溶鋼脱硫における到達S濃度を緩和することにより、溶鋼脱硫において、脱硫剤原単位を低減でき、かつ、脱硫剤を浮上させるための攪拌時間を短縮することができ、耐火物の溶損を低減することが可能となる。
本発明においては、必要に応じて、さらに、下記元素を含有してもよい。
Nb:0.05%以下
強度向上のためにNbを添加してもよい。ただし、0.05%を超えると、粗大なNb(C、N)が析出して、靭性の低下を招くので、上限を0.05%とした。
V:0.05%以下
強度向上のためにVを添加してもよい。ただし、0.05%を超えると、粗大な析出物が生成して、靭性の低下を招くので、上限を0.05%とした。
Cr:0.5%以下
強度向上のためにCrを添加してもよい。ただし、0.5%を超えると、靭性の低下を招くので、上限を0.5%とした。
Mo:0.5%以下
強度向上のためにMoを添加してもよい。ただし、0.5%を超えると、靭性の劣化を招くほか、経済的理由から、上限を0.5%とした。
B:0.0020%以下
焼入れ性、強度向上のためにBを添加してもよい。ただし、0.0020%を超えると、靭性の劣化を招くので、上限を0.0020%とした。
Ni:0.5%以下
強度と靭性向上を目的にNiを添加してもよい。ただし、0.5%を超えると、熱間加工性が低下するので、上限を0.5%とした。なお、トランプエレメントとして、一般的に、鋼中に0.01%程度のNiが含まれている。
Cu:0.5%以下
強度と靭性向上を目的にCuを添加してもよい。ただし、0.5%を超えると、熱間加工性を損なうので、上限を0.5%とした。なお、トランプエレメントとして、一般的に、鋼中に0.01%程度のCuが含まれている。
次に、本発明の耐水素誘起割れ性に優れた鋼材の製造方法について説明する。高炉溶銑を原料とし、転炉精錬の後に連続鋳造を行って鋳片を製造する場合を例にとって説明する。
S:0.0025%以下の低硫鋼であるので、一般には、溶銑脱硫と溶鋼脱硫とを併用する。また、溶銑脱硫のみによって製造することもできる。転炉出鋼後にAlを添加して溶鋼を脱酸する。その後、二次精錬工程で溶鋼脱硫を行う場合には、CaO−CaF2を主成分とする脱硫剤を添加して、鋼材の要求に応じた脱硫処理を行う。
CaやREMは、これ以外の元素の成分調整後に添加することが好ましい。これは、鋳造までの時間をできるだけ短縮してCaやREMの歩留を向上させる効果と、Al脱酸で生じるAl23を浮上させる(すなわちトータル酸素量を低減する)時間を確保するための2点の理由からである。
Al23が溶鋼中に多量に残存していると、CaやREMがAl23の還元に消費され、Sの固定に使われるCaやREMの比率が低下し、MnSの生成を十分に防止できなくなる。このため、CaやREMの添加前に、Al23、すなわち、(トータル)酸素を低減することが有効である。
(トータル)酸素量の調整のためには、Al脱酸後の溶鋼撹拌時間として、例えば、3分以上を確保することが好ましい。具体的な撹拌時間は、過去の操業データを基に決定すればよい。
Caは、蒸気圧が高いので、歩留を上げるために、Ca−Si合金や、Ca−Ni合金等の形で添加することが一般的である。これらの合金添加では、それぞれの合金ワイヤー添加を用いてもよい。REMは、Fe−Si−REM合金や、ミッシュメタルの形で添加すればよい。
CaとREMの添加順序は、特に規定しない。ただし、同時添加よりも、個別に添加する方が、介在物組成のばらつきは小さく、安定する傾向があるので、個別添加が好ましい。個別添加の場合のCaとREMの添加順序も、特に規定しない。
Ca添加後にREM添加を行う場合、介在物組成がより安定化する傾向が見られる。一方、REM添加後にCa添加した場合は、介在物サイズ分布がやや小さい傾向が見られる。鋼材要求に応じて、添加工程を設定すればよい。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
高炉溶銑を原料として用い、溶銑予備処理工程で、トーピードカー中の溶銑に、CaOを主成分とする脱硫剤を吹き込み、予備脱硫を行った。この溶銑を、溶鋼量300トンの上底吹き転炉で脱炭処理した。転炉出鋼後に溶湯中にAlを添加して溶鋼を脱酸した。その後、二次精錬工程で溶鋼脱硫を行い、CaO−CaF2を主成分とする脱硫剤を添加して、目標S含有量に応じた脱硫処理を行った。
CaやREMは、これ以外の成分の調整後、さらに、Al脱酸で生じるAl23を浮上させるため、また、過去の操業実績からトータル酸素濃度を調整するため、5分以上の時間を取った後に添加した。Caは、蒸気圧が高いので、歩留を上げるために、Ca−Si合金の形で添加した。REMはミッシュメタルの形で添加した。
連続鋳造により、厚み240mmの鋳片とした。その後、鋳片を1250℃×1時間の条件で加熱し、仕上温度850℃の条件で板厚12mmまで厚板圧延を行った。圧下比は20である。
連続鋳造において、タンディッシュから鋳型に溶鋼を注入するための浸漬ノズルの評価を行った。鋳造後、ノズルを回収して断面の耐火物の厚さを測定し、5mm以上の減肉が生じた場合には、ノズル溶損「有り」とし、それ以外を「無」とした。また、鋳造後のノズル内面に、介在物層又は介在物を含んだ地金層が10mm以上付着していた場合には、ノズル詰まり「有り」とし、それ以外を「無」とした。
製造した鋼材について、介在物の種類と変形挙動(圧延後の長径/短径比=延伸比)を調査した。
圧延方向と平行な断面を光学顕微鏡で倍率400倍(ただし、介在物形状を詳細に測定する際は、倍率1000倍)で、厚み方向6mm×長手方向5mm範囲を観察した。観察された介在物から硫化物系介在物と酸化物系介在物を判別した。判別は、簡易的に、介在物の色に基づいて行った。
予め、走査型電子顕微鏡(SEM)で介在物を観察し、SEMに付属するEDS等の組成分析装置により、硫化物系か酸化物系かを区別した介在物を、光学顕微鏡で観察すると、硫化物系介在物と、酸化物系介在物では色が異なることを確認した。勿論、光学顕微鏡で観察した介在物の全てを、別途、SEM付属組成分析装置で組成分析してもよい。
硫化物系介在物のうち、延伸比(長径/短径)≧3のものを、単独MnSが延伸したものと判定した。酸化物系介在物のうち、延伸比(長径/短径)≧3のものを、延伸した酸化物と判定した。
単独MnSについては、「◎:0個/mm2、○:10個/mm2以下、×:10個/mm2超」として評価した。延伸介在物については、「◎:3個/mm2以下、○:10個/mm2以下、×:10個/mm2超」として評価した。
連続鋳造鋳片の下面側に堆積した介在物起因の内部欠陥については、鋼材の圧延方向と平行な断面を光学顕微鏡で観察し、長さ50μm超のクラスター状介在物が観察された場合は×とし、それ以外の場合は○として評価した。
鋼材の耐水素誘起割れ性については、NACE(National Association of Corrosion Engineers)TM0284−2003に規定される方法に従って評価した。試験片は、厚さ10mm、幅20mm、長さ100mmのものを圧延方向と平行に、各鋼材から10個採取した。試験片は、1atmの硫化水素を飽和させた25℃の(0.5%酢酸+5%食塩)水溶液中に96時間浸漬した。
試験後、各試験片に発生した水素誘起割れの面積を超音波探傷法により測定し、割れ面積率を算出した。試験片1個あたりの割れ面積率は、(各試験片に発生した割れ面積/試験片面積)×100(%)であり、試験片面積は20mm×100mmである。10個の試験片の割れ面積率の平均値が1%以上の場合は×、1%未満の場合を○と評価した。
鋼材の靭性については、圧延方法と垂直な方向の試験片を採取し、−20℃にてシャルピー試験を行った。シャルピー吸収エネルギーが20J以上の場合を良好であるとして○、それ以外の場合を×として評価した。
製造条件及び製造結果を、表1及び表2(表1の続き)に示す。本発明の範囲から外れる数値にアンダーラインを付している。
Figure 0005540982
Figure 0005540982
表1及び表2に示す発明例1〜16は、本発明の条件を満足する鋼材であり、連続鋳造のノズル溶損とノズル詰まりは、いずれも評価が「無」である。鋼材の単独MnSと延伸酸化物は、いずれも、○又は◎であり、良好であった。このため、鋼材の耐水素誘起割れ性と靭性は、いずれも、○であり、良好であった。介在物起因の内部欠陥についても良好であった。
表1及び表2に示す比較例1〜10が比較例である。比較例1〜5は、(1)式の中辺のF1値が下限未満であり、単独MnSが延伸したものが多数発生し、その結果、耐水素誘起割れ性と靭性が低下した。
また、比較例3は、REM量が0.0080%を超えたため、鋳片の下面側に粗大なREM系介在物が堆積し、鋳片を圧延した鋼材製品の断面でクラスター状介在物が観察されたため、内部欠陥は「×」であった。比較例6は、(1)式中辺のF1値が上限を超えたため、ノズル溶損が発生した。
比較例7〜9は、(2)式の中辺のF2値が下限の0.5未満であり、延伸酸化物が多数発生した結果、耐水素誘起割れ性と靭性が低下した。比較例10は(2)式中辺のF2値が上限を超えたため、ノズル詰まりが発生した。
前述したように、本発明によれば、ノズルの溶損及びノズル詰まりが発生せず、内部介在物欠陥も発生せず、耐水素誘起割れ性と靭性に優れた鋼材を提供することができる。よって、本発明は、鉄鋼産業の鋼材製造技術において利用可能性が大きいものである。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.9〜2.0%、P:0.030%以下、S:0.0025%以下、N:0.005%以下、O:0.0025〜0.0055%、sol.Al:0.010〜0.11%、Ca:0.0004〜0.0050%、希土類元素(REM):0.0010〜0.0080%を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式、及び、(2)式を満足することを特徴とする耐水素誘起割れ性に優れた鋼材。
    2(%S)≦−{70(%Ca)+35(%REM)+0.28}(%O)
    +0.8(%Ca)+0.27(%REM)+0.001
    ≦2(%S)+0.002 ・・・(1)
    0.5≦(%REM)/(%Ca)≦11.0 ・・・(2)
    ここで、%Ca、%REM、%S、及び、%Oは、それぞれ、カルシウム、希土類元素、硫黄、及び、酸素の濃度(質量%)を表す。酸素は、トータル酸素(鋼材に固溶した酸素と酸化物として存在する酸素の合計)の濃度である。
  2. さらに、質量%で、Nb:0.05%以下、V:0.05%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、B:0.0020%以下、Ni:0.5%以下、及び、Cu:0.5%以下のいずれか、又は、複数の元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の耐水素誘起割れ性に優れた鋼材。
  3. 前記鋼材が、連続鋳造鋳片を圧延したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐水素誘起割れ性に優れた鋼材。
JP2010178686A 2010-08-09 2010-08-09 耐水素誘起割れ性に優れた鋼材 Active JP5540982B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010178686A JP5540982B2 (ja) 2010-08-09 2010-08-09 耐水素誘起割れ性に優れた鋼材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010178686A JP5540982B2 (ja) 2010-08-09 2010-08-09 耐水素誘起割れ性に優れた鋼材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012036462A JP2012036462A (ja) 2012-02-23
JP5540982B2 true JP5540982B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=45848757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010178686A Active JP5540982B2 (ja) 2010-08-09 2010-08-09 耐水素誘起割れ性に優れた鋼材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5540982B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6169025B2 (ja) * 2013-03-29 2017-07-26 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性と靭性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
BR112015031596B1 (pt) * 2013-07-04 2020-03-03 Nippon Steel Corporation Tubo de aço sem emendas para tubo em linha usado em ambientes acres
JP2016125137A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
JP2016125139A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
WO2016104527A1 (ja) * 2014-12-26 2016-06-30 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
JP2016125140A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性と靭性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
WO2016104529A1 (ja) * 2014-12-26 2016-06-30 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
WO2016104528A1 (ja) * 2014-12-26 2016-06-30 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性と靭性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
WO2016104526A1 (ja) * 2014-12-26 2016-06-30 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
JP6584912B2 (ja) * 2014-12-26 2019-10-02 株式会社神戸製鋼所 耐水素誘起割れ性に優れた鋼板およびラインパイプ用鋼管
CN113652603A (zh) * 2021-07-07 2021-11-16 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种含稀土750MPa级工程机械用无缝钢管及其生产方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4116810B2 (ja) * 2002-04-09 2008-07-09 新日本製鐵株式会社 高エネルギー密度溶接用耐サワー鋼材及び鋼構造物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012036462A (ja) 2012-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5540982B2 (ja) 耐水素誘起割れ性に優れた鋼材
US9068253B2 (en) Steel plate with excellent hydrogen induced cracking resistance, and manufacturing method of the same
JP5428705B2 (ja) 高靭性鋼板
JP4673343B2 (ja) 耐食性、溶接性および表面性状に優れるステンレス鋼板およびその製造方法
JP6066412B2 (ja) 表面性状に優れるFe−Ni−Cr系合金とその製造方法
US11873542B2 (en) High nickel alloy excellent in high welding temperature cracking resistance
JP5919000B2 (ja) 鍛造用鋼の製造方法
JP6999475B2 (ja) 製造性に優れた高Si含有のオーステナイト系ステンレス鋼
JP6116286B2 (ja) 発銹の少ないフェライト系ステンレス鋼
JP7408347B2 (ja) 高Ni合金及び高Ni合金の製造方法
CN115244199B (zh) 不锈钢、不锈钢钢材及不锈钢的制造方法
JP5541002B2 (ja) 耐水素誘起割れ性に優れた鋼材
CN113046616B (zh) 表面性状优异的不锈钢和其制造方法
CN115667563B (zh) 耐疲劳特性优异的析出硬化型马氏体系不锈钢板
CN116529396A (zh) 耐焊接高温开裂性优异的高Ni合金
JP4478137B2 (ja) B含有低炭非鉛快削鋼の製造方法
JP7230454B2 (ja) 継目無鋼管用鋼材
JP2020084281A (ja) 鋼板
JP5106153B2 (ja) 表面性状の優れたステンレス鋼
JP2006097110A (ja) 表面性状および内質に優れる薄鋼板および鋳片とその製造方法
JP6086036B2 (ja) 溶接熱影響部靱性に優れた厚板鋼材とその溶製方法
CN116171334A (zh) 耐疲劳特性优异的析出硬化型马氏体系不锈钢
JPH11217652A (ja) 条用の鋼、Siキルド鋼、及びその連続鋳造による製造方法
WO2017195372A1 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131008

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140421

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5540982

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350