JP5540950B2 - 発泡樹脂被覆ローラ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡樹脂被覆ローラ及びその製造方法に係り、特に、複写機、プリンター等の電子写真装置又は静電記録装置等の、いわゆる画像形成装置のクリーニングローラとして用いるのに好適な発泡樹脂被覆ローラ及びその製造方法に関する。
乾式複写機における感光ドラムの残存トナーを除去するローラ(クリーニング・ローラ)等として、シャフトの外周に発泡ウレタンフォームを装着したものが用いられている。
特開平8−44237(特許文献1)には、筒体の表面に不織布を螺旋状に巻き付けたクリーニングロールが記載されている。この特許文献1には、不織布をどのようにして筒体の外周面に固着させるかについての記載はない。また、螺旋状に巻いた不織布の端をどのように切断して筒体の端面に合致させるかについての記載はない。
特開2002−53639(特許文献2)の0015段落には、角柱状のポリウレタンフォームに長手方向に穴をあけ、この穴に、ホットメルトシートを巻き付けたシャフトを差し込み、加熱して接着し、次いでポリウレタンフォームを研磨してトナー供給ローラを製造することが記載されている。
特開平8−44237 特開2002−53639
上記特開平8−44237のように不織布を筒体に螺旋状に巻回した場合、不織布が筒体から剥れないように不織布を筒体に接着しておく必要がある。しかしながら、特開平8−44237には、上記の通り、不織布と筒体とをどのように接着するかについての記載はない。また、不織布の端部をどのように切断して筒体の端面と不織布の螺旋状巻回体の端面とを揃えるかについて記載がない。
上記特開2002−53639のようにポリウレタンフォームを研磨してローラを製造する場合、研磨時の粉塵が微量ではあるがポリウレタンの空孔部分に入り込み、ローラの特性に影響が生じるおそれがある。この粉塵対策として洗浄(水洗いなど)、エアブロー等を行うと、製造工程が煩雑となり、製造コストも上昇する。
本発明は、シャフトの外周を発泡樹脂で被覆したローラであって、この発泡樹脂が剥れにくく、耐久性が良好な発泡樹脂被覆ローラと、その製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、研磨工程を経ることなく製造することができる、寸法精度の良好な発泡樹脂被覆ローラと、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の発泡樹脂被覆ローラは、シャフトと、該シャフトの外周に設けられた発泡樹脂層とを有する発泡樹脂被覆ローラにおいて、該シャフトの外周面の被覆予定面に帯状の発泡樹脂がスパイラル状に巻き付けられ、該被覆予定面の端縁部において該発泡樹脂がヒートカットされていることを特徴とするものである。
請求項2の発泡樹脂被覆ローラは、請求項1において、接着剤によって前記発泡樹脂がシャフトの被覆予定面に接着されていることを特徴とするものである。
請求項3の発泡樹脂被覆ローラは、請求項2において、該シャフトの被覆予定面の端縁部に対し前記発泡樹脂が熱溶着されていることを特徴とするものである。
請求項4の発泡樹脂被覆ローラは、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記被覆予定面の端縁部において、前記発泡樹脂の端面がテーパ面となっていることを特徴とするものである。
請求項5の発泡樹脂被覆ローラは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記発泡樹脂はポリウレタンフォームであることを特徴とするものである。
本発明(請求項6)の発泡樹脂被覆ローラの製造方法は、シャフトと、該シャフトの外周に設けられた発泡樹脂層とを有する発泡樹脂被覆ローラを製造する方法において、該シャフトの外周面に帯状の発泡樹脂をスパイラル状に巻き付ける巻き付け工程と、該外周面の被覆予定面からはみ出す発泡樹脂を切断して除去する除去工程と、を有することを特徴とするものである。
請求項7の発泡樹脂被覆ローラの製造方法は、請求項6において、前記巻き付け工程に先行してシャフトの外周面の被覆予定面にのみ接着剤を付着させておき、該接着剤によって前記発泡樹脂をシャフトの被覆予定面に接着することを特徴とするものである。
請求項8の発泡樹脂被覆ローラの製造方法は、請求項7において、接着剤はホットメルト接着剤であり、加温したシャフトにホットメルト接着剤シートを巻き付けることによりシャフトの被覆予定面にホットメルト接着剤を溶着させることを特徴とするものである。
請求項9の発泡樹脂被覆ローラの製造方法は、請求項7又は8において、前記発泡樹脂を巻き付けるときに該ホットメルト接着剤に温風を当てることにより、又はシャフトを電磁誘導加熱することにより、ホットメルト接着剤を溶融することを特徴とするものである。
請求項10の発泡樹脂被覆ローラの製造方法は、請求項6ないし9のいずれか1項において、発泡樹脂を巻き付けたシャフトをその軸心回りに回転させた状態でヒートカット用の切断刃を発泡樹脂に当てて発泡樹脂を切断することを特徴とするものである。
請求項11の発泡樹脂被覆ローラの製造方法は、請求項10において、前記切断刃の刃先がV字形断面形状となっており、シャフトに巻き付けられた発泡樹脂の端面がテーパ状となるようにヒートカットすることを特徴とするものである。
請求項12の発泡樹脂被覆ローラの製造方法は、請求項6ないし11のいずれか1項において、前記発泡樹脂がポリウレタンフォームであることを特徴とするものである。
本発明によって提供される発泡樹脂被覆ローラは、帯状の発泡樹脂をシャフトに巻き付け、被覆予定面からはみ出した発泡樹脂をヒートカットによって除去したものであり、発泡樹脂を研磨することなく、短時間で規定寸法のローラを製造することができる。このローラには、研磨による粉塵は全く付着していない。なお、発泡樹脂層を製品形状に合わせてあらかじめ所定の長さに切断し、シャフトに巻きつけた場合、発泡樹脂のバラツキや巻きつけ精度のバラツキ等により巻きつけたウレタンがシャフトからはみ出してしまったり、巻きつけたウレタンが足りなくなったりする。これに対し、本発明では、発泡樹脂をシャフトに巻きつけてから、ウレタンの端部を切断するようにしているので、上記問題を回避できる。この点で、特に発泡樹脂層が伸縮性の高いポリウレタンフォームである場合に、本発明は特に好適である。
このヒートカットに際してヒートカットの熱によって発泡樹脂をシャフトの被覆予定面の端縁部に熱溶着させることにより、発泡樹脂の端縁部とシャフトの接着力が高くなり、発泡樹脂の端縁部の剥離が防止される。
シャフトの被覆予定面に沿う発泡樹脂の端面がテーパ状になっていると、該端面付近に加えられる剥離方向の力が小さくなり、発泡樹脂の端縁部付近の剥離が防止される。
本発明では、発泡樹脂はシャフトの被覆予定面に接着されていることが好ましい。この場合、シャフトの被覆予定面にのみ接着剤を付着させておき、この接着剤によって発泡樹脂をシャフトの被覆予定面に接着させることにより被覆予定面からはみ出した余分な発泡樹脂を切断してシャフトから容易に分離することができる。
本発明では、加温したシャフトにホットメルト接着剤を溶着させることにより、均一厚さのホットメルト接着剤層を容易に形成することができる。
本発明では、発泡樹脂をシャフトにスパイラル状に巻き付けるときに温風によってホットメルト接着剤を溶融させることにより、シャフト全体を加温する場合に比べて加温のための熱量が少なくて済むようになる。また、加温設備も簡易なものとなる。本発明では、シャフトを電磁誘導加熱することによってホットメルト接着剤を溶融させてもよい。
本発明では、発泡樹脂を巻き付けたシャフトをその軸心回りに回転させた状態でヒートカット用切断刃を発泡樹脂に当てて発泡樹脂を切断することにより、ポリウレタンフォームなどの発泡樹脂の長手方向の寸法精度も向上する。
実施の形態に係る発泡樹脂被覆ローラに用いられるシャフトを説明する側面図である。 実施の形態に係る発泡樹脂被覆ローラの製造方法を説明するシャフトの側面図である。 実施の形態に係る発泡樹脂被覆ローラの製造方法を説明する側面図である。 実施の形態に係る発泡樹脂被覆ローラの製造途中の側面図である。 実施の形態に係る発泡樹脂被覆ローラの側面図である。 図5のVI−VI線に沿う拡大断面図である。 図5のVII−VII線に沿う拡大断面図である。
以下、第1図〜第7図を参照して実施の形態について説明する。
第1図は、発泡樹脂被覆ローラ5(第5図)の製造に用いられるシャフト1の側面図である。この実施の形態では、シャフト1は、大径部1aと、該大径部1aの軸心線方向の両端面から同軸状に突設された小径の突軸部1bとを有している。この実施の形態では、該大径部1aの外周面が被覆予定面である。符号1cは、大径部1aと突軸部1bとの段差面を示す。該段差面1cは、シャフト1の軸心線方向と直交方向(放射方向)に延在している。なお、突軸部1bは省略されてもよく、その場合は、シャフト1の軸心線方向の両端部を除いた部分を被覆予定面とするのが好ましい。
発泡樹脂被覆ローラ5を製造するには、まず、第2図の通り、被覆予定面である大径部1aの外周面に接着剤2を付着させる。この実施の形態では、接着剤2としてホットメルト接着剤を用いており、シャフト1を加温し、ホットメルト接着剤のシートを大径部1aの外周面に巻き付けて溶着することにより、ホットメルト接着剤の層を形成する(以下、接着剤2をホットメルト接着剤2と呼ぶことがある。)。なお、このシャフト1は必ずしも加温しなくてもよい。
次に、このホットメルト接着剤2を付着させた大径部1aの外周面に、帯状の発泡樹脂としてのポリウレタンフォーム4をスパイラル状に巻き付ける。この実施の形態では、エアノズル3の先端から吹き出す温風を、ホットメルト接着剤2のうち帯状ポリウレタンフォーム4を巻き付けようとする部位に吹き付けて当該箇所のホットメルト接着剤2を溶融させ、帯状ポリウレタンフォーム4を接着させながら巻き付ける。なお、ホットメルト接着剤2の溶融方法はこれに限定されるものではない。例えば、シャフト1を電磁誘導加熱することによりホットメルト接着剤2を溶融させるようにしてもよい。ただし、シャフト1の加熱方法は、電磁誘導加熱に限定されない。
なお、この際、帯状ポリウレタンフォーム4に対し常に一定の張力を加えて、該ポリウレタンフォーム4に皺が入らないようにし、且つ既に巻き付けたポリウレタンフォーム4の側辺と、これから巻き付けようとするポリウレタンフォーム4の側辺とが隙間なく当接するようにしながら、帯状ポリウレタンフォーム4を大径部1aの外周面に巻き付けていく。そのためには、帯状ポリウレタンフォーム4の送り方向とシャフト1の軸心線との斜交角度θを規定の一定角度に保ち、帯状ポリウレタンフォーム4を規定の一定速度で送り出し、シャフト1をその軸心回り(矢印R方向)に規定の一定回転数で回転させ、且つ、シャフト1を第3図の矢印F方向(軸心方向)に規定の一定速度で送るのが好ましい。
第4図の通り、帯状ポリウレタンフォーム4の巻き始めと巻き終りを大径部1aの軸心線方向の両端側(以下、単に両端側と略す。)の段差面1cから各突軸部1bの先端側にはみ出させるようにして該大径部1aの外周面(被覆予定面)の全面にポリウレタンフォーム4を巻き付け、その後、これらの段差面1cから各突軸部1bの先端側にはみ出したポリウレタンフォーム4をそれぞれ各段差面1cに沿ってヒートカット用切断刃6で切断(ヒートカット)する。
この実施の形態では、ヒートカット用切断刃6は、シャフト1に対し、該シャフト1の軸心線と直交方向に接近及び離反移動(以下、接離移動と略すことがある。)可能となっている。この実施の形態では、該ヒートカット用切断刃6は、刃先を該シャフト1の求心方向(シャフト1の軸心に向かう方向)且つ前記矢印Rと反対方向に向けて配置されている。
なお、この実施の形態では、第4図の通り、大径部1aの両端側にそれぞれヒートカット用切断刃6が配置されているが、1個のヒートカット用切断刃6を大径部1aの一端側から他端側まで移動可能に配置し、この1個のヒートカット用切断刃6で双方の段差面1cに沿ってポリウレタンフォーム4をヒートカットすることができるように構成してもよい。シャフト1の周方向に間隔をあけて複数個のヒートカット用切断刃6を配置してもよい。
このヒートカット用切断刃6は、ヒートカット時に、刃の先端がシャフト1のうち大径部1aの外周面と段差面1cとの交差角縁に向って接近移動するように配置されていることが好ましいが、それよりも若干(例えばシャフト1の全長の0〜20%程度)大径部1aの軸心線方向の中間側において、該大径部1aの外周面に向って接近移動するように配置されていてもよい。このようにヒートカット用切断刃6を配置することにより、ヒートカット後のポリウレタンフォーム4の端面4aが段差面1cから突軸部1bの先端側へはみ出すことをより確実に防止することが可能となる。
ヒートカット用切断刃6によってシャフト1が傷付くことを防止するために、ヒートカット時には、ヒートカット用切断刃6がシャフト1に最も接近した状態において、該ヒートカット用切断刃6の刃の先端がシャフト1の大径部1aの外周面と段差面1cとの交差角縁又は該大径部1aの外周面から若干離隔していることが好ましい。この離隔距離は、例えばシャフト1の寸法公差(シャフト1を回転させたときに、その寸法公差に起因して生じる振れの大きさ)等を考慮して決定される。このように、ヒートカット用切断刃6がシャフト1に最も接近した状態において、該ヒートカット用切断刃6の刃の先端がシャフト1の大径部1aの外周面と段差面1cとの交差角縁又は該大径部1aの外周面から若干離隔していても、ヒートカット用切断刃6の熱により、この刃の先端と該交差角縁又は大径部1aの外周面との間のポリウレタンフォーム4が溶けて、該ポリウレタンフォーム4が切断される。なお、この実施の形態では、ヒートカット用切断刃6をポリウレタンフォーム4に接触させて該ポリウレタンフォーム4を溶融させるようにしているが、ヒートカット用切断刃6をポリウレタンフォーム4に接触させず、このヒートカット用切断刃6からの輻射熱により該ポリウレタンフォーム4を溶融させるようにしてもよい。
この実施の形態では、第4図の通り、ヒートカット用切断刃6の先端部は、該先端側ほどシャフト1の軸心線と平行方向の幅が狭くなる略V字形断面形状となっている。なお、第4図において、該ヒートカット用切断刃6は、シャフト1の軸心線と平行方向且つ該ヒートカット用切断刃6のシャフト1に対する接離移動方向と平行方向の断面にて図示されている。これにより、第4図の通り、ヒートカット用切断刃6の大径部1a側の面は、該大径部1aの外周面から離隔するほど該大径部1aの軸心線方向の中間側となるように傾斜した斜面6aとなっている。第4図の断面内において、シャフト1の軸心線と直交方向に対する斜面6aの交差角度αは0°よりも大きく且つ90°未満、特に5〜50°程度であることが好ましい。なお、ヒートカット用切断刃6の先端側を略V字形断面形状とする代わりに、ヒートカット用切断刃6を、その後端側ほど大径部1aの軸心線方向の中間側となるように傾けて設置してもよい。
このヒートカット用切断刃6で余分なポリウレタンフォーム4をヒートカットする場合には、該ポリウレタンフォーム4の大径部1aへの巻き付けが完了した後、シャフト1を前記矢印R方向に回転させた状態で、該ポリウレタンフォーム4の溶融温度以上に加熱されたヒートカット用切断刃6を、刃の先端がシャフト1の大径部1aの外周面と段差面1cとの交差角縁又は該大径部1aの外周面に当接するまでシャフト1に接近移動させる。これにより、ポリウレタンフォーム4がヒートカット用切断刃6により段差面1cに沿ってシャフト1の全周にわたってヒートカットされる。
なお、ヒートカット用切断刃6をシャフト1の周方向に移動可能とし、シャフト1を回転させる代わりにこのヒートカット用切断刃6をシャフト1の周方向に周回移動させることにより、ポリウレタンフォーム4をヒートカットするように構成してもよい。
このポリウレタンフォーム4をヒートカットする際のヒートカット用切断刃6の表面温度は、100〜400℃特に240〜250℃程度であることが好ましい。一般的には、シャフト1の被覆樹脂として用いた発泡樹脂の溶融温度よりも10〜300℃特に100〜200℃程度高く設定されることが好ましい。ヒートカット用切断刃6をシャフト1に接近移動させる際の移動速度は0.1〜15mm/秒特に1〜5mm/秒程度が好適である。ヒートカット用切断刃6をポリウレタンフォーム4に接触させる時間は、0.5〜5秒特に1〜3秒程度が好適である。ヒートカット用切断刃6をポリウレタンフォーム4に押し付ける際の押圧力は5N以下特に0.5〜2.5N程度が好適である。ポリウレタンフォーム4をヒートカットする際のシャフト1の回転数は50〜800rpm特に100〜200rpm程度が好適である。
この実施の形態では、前述の通り、ヒートカット用切断刃6の先端側は、大径部1aの外周面から離隔するほど該大径部1aの軸心線方向の中間側となるように傾斜した斜面6aとなっているので、ポリウレタンフォーム4の両端側は、この斜面6aにより全周にわたって斜めにヒートカットされる。これにより、第5,7図の通り、ヒートカット後の円筒形ポリウレタンフォーム4の両端側の端面4aは、段差面1cに接近するほど外周径が小さくなるテーパ状(切頭円錐形状)となる。第7図の通り、シャフト1の軸心線に沿う断面内において、該軸心線の延在方向に対するポリウレタンフォーム4の端面4aの交差角度(以下、テーパ角という。)α’は、実質的に、90°−αとなる。
これにより、第5〜7図の通り、シャフト1の大径部1aの外周面にホットメルト接着剤2を介してポリウレタンフォーム4が巻き付けられた発泡樹脂被覆ローラ5が得られる。
この発泡樹脂被覆ローラ5は、研磨工程を経ることなく製造されたものであり、粉塵を含まない。そのため、洗浄(水洗い)などの粉塵除去工程は不要であり、製造が容易である。また、ノズル3から温風を吹き付けてホットメルト接着剤2を溶融するため、大掛りなオーブン(加熱炉)設備が不要であり、製造設備も簡易なもので足りる。
また、シャフト1の外周面に帯状ポリウレタンフォーム4を巻き付けた後、このシャフト1の外周面の被覆予定面の端縁部(この実施の形態では、大径部1aと突軸部1bとの段差面1c)に沿って帯状ポリウレタンフォーム4の両端側をヒートカット用切断刃6でヒートカット(切断)することにより、巻き付け後の円筒形ポリウレタンフォーム4の軸心線方向長さも規定通りのものとなる。
このように巻き付け後のポリウレタンフォーム4の両端側をヒートカット用切断刃6でヒートカットすることにより、該ポリウレタンフォーム4の両端部がこのヒートカットの熱により溶けて大径部1aの外周面に溶着する。これにより、大径部1aの外周面に対するポリウレタンフォーム4の接着力が高くなる。
この実施の形態では、ヒートカットされた後のポリウレタンフォーム4の両端側の端面4aは、それぞれシャフト1の段差面1cに接近するほど外周径が小さくなるテーパ状となっているので、この発泡樹脂被覆ローラ5の両端を軸支する支持部材や、隣接するローラ等に該ポリウレタンフォーム4の両端側が接触しにくくなる。また、ポリウレタンフォーム4がローラ使用面を転動するときに、該端面4a付近に加えられる剥離方向の力が小さくなる。これにより、ポリウレタンフォーム4の両端側が大径部1aの外周面に熱溶着されることと相俟って、該ポリウレタンフォーム4の両端側の剥離防止効果が向上する。
なお、上記の角度θは1〜89°特に30〜60°程度が好適である。
上記のシャフト1としては、金属特に鋼製であることが好ましい。
帯状ポリウレタンフォーム4としては、嵩密度0.020〜0.060g/cm、硬度70〜130(N)、伸び150(%)以上、引張強度80kPa以上、圧縮残留歪10(%)以下、セル数46〜54(ヶ/インチ)のスラブウレタンフォームから切り出した軟質ポリウレタンフォームが好適である。
ホットメルト接着剤2としては、EVA系、ポリアミド樹脂系、ポリウレタン樹脂系、ポリオレフィン樹脂系などの各種のものを用いることができる。
本発明の発泡樹脂被覆ローラ5を複写機用のクリーニングローラとして用いる場合の一例を挙げると、大径部1aの軸心線方向の長さは210〜500mm、大径部1aの直径は3.5〜8mm程度であり、ポリウレタンフォーム4部分を含めた全体の直径は4〜30mm程度である。巻き付け後のポリウレタンフォーム4の厚さは0.5〜20mm特に1〜5mm程度が好適である。
この場合、帯状ポリウレタンフォーム4の幅W(第3図)は30mm以下特に12〜15mm程度が好ましい。
ホットメルト接着剤2としては、溶融温度が50〜300℃特に50〜170℃程度のものが好適であり、シャフト1に付着させたときの厚みは1mm以下特に0.5mm以下程度が好適である。
ノズル3から吹き出す温風の温度はホットメルト接着剤2の溶融温度よりも50〜500℃特に100〜250℃程度高いことが好ましい。ノズル3からの温風の吹き出し速度は1300m/min以下程度が好適である。
上記説明では、ホットメルト接着剤2を温風によって溶融しているが、オーブン(炉)や赤外線輻射式ヒータを用いてもよい。
接着剤2としては各種の接着剤、例えばウレタン系接着剤やエチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤などを使用することができる。上記説明では、接着剤2はホットメルト接着剤であるが、エマルジョン型、溶液型、二液型などのいずれも用いることができる。ただし、ホットメルト型接着剤が操作性及び接着性などの点から好ましい。
また、シャフト1の被覆予定面に巻き付けられる発泡樹脂4として、ポリウレタンフォーム以外の合成樹脂フォームを用いてもよい。本発明の発泡樹脂被覆ローラ5は、クリーニングローラ以外にも用いることができる。
[実施例1]
シャフト1として、大径部1aの直径5mm、突軸部1bの直径4.5mm、大径部1aの長さ232mm、全長241mmの鋼製のものを用いた。ホットメルト接着剤シートとしてダイセルファインケム(株)製サーモライト6501(溶融温度75〜120℃、厚さ0.1mm)を用いた。帯状のポリウレタンフォーム4としては、(株)ブリヂストン製EAX−50(嵩密度0.027g/cm、硬度100N、伸び150%、引張強度800kPa、圧縮残留歪10%以下、セル数50個/インチ)を幅13.5mm、厚さ3mm、長さ450mmに切り出したものを用いた。
まず、シャフト1を115℃に加温し、ホットメルト接着剤シートを巻き付けて溶着させた。
このホットメルト接着剤層に向って、吹出口直径10mmのノズルから210℃の温風を吹出速度360m/minで吹き出してホットメルト接着剤を溶融し、ポリウレタンフォーム4を接着させながら巻き付けた。角度θ=45°であり、シャフト1の回転数を300rpm、シャフト1のF方向の送り速度を1000mm/minとした。その後、ローラを回転させながら、ポリウレタンフォーム4の溶融温度以上に加熱されたヒートカット用切断刃6を当てて、ポリウレタンフォーム4の両端を段差面1cに沿って切断することにより、直径9mmの発泡樹脂被覆ローラ5を製造した。
このポリウレタンフォーム4をヒートカットする際のヒートカット用切断刃6の表面温度を245℃とし、ヒートカット用切断刃6をシャフト1に接近移動させる際の移動速度を1mm/秒とし、ヒートカット用切断刃6とポリウレタンフォーム4との接触時間を2秒とし、ヒートカット用切断刃6をポリウレタンフォーム4に押し付ける際の押圧力を2Nとした。ポリウレタンフォーム4をヒートカットする際のシャフト1の回転数は、ポリウレタンフォーム巻き付け時と同じ300rpmであった。シャフト1の軸心線と直交方向に対するヒートカット用切断刃6の先端側の斜面6aの交差角度αは8.5°であった。ポリウレタンフォーム4の両端面4aのテーパ角α’は82°であった。
ポリウレタンフォーム4の巻き付け及び接着に要した時間は15秒であり、短時間成形は可能であった。この発泡樹脂被覆ローラ5には、研磨粉塵は存在せず、そのままクリーニングローラとして使用することができた。
この発泡樹脂被覆ローラ5におけるポリウレタンフォーム4の両端側の接着強度を測定したところ、1.5N以上であった。これは、ポリウレタンフォーム4の両端側をヒートカットせずにカッターナイフ等で切断しただけの従来品に比べて、0.5N以上高い値であった。
[実施例2]
実施例1において、ホットメルト接着剤シートを同様にしてシャフト1に巻き付けた後、温風吹き付けを行うことなく帯状ポリウレタンフォームを同様にしてスパイラル状に巻き付け、巻き始めと巻き終りを固定治具によってシャフト1に留め付けた。これを160℃のオーブン中に30分間保持し、その後、はみ出した両端側のポリウレタンフォームを実施例1と同様にヒートカットしてローラを製造した。このローラも、研磨粉塵は存在せず、そのままクリーニングローラとして使用することができた。また、ポリウレタンフォーム4の両端側の接着強度は、該ポリウレタンフォーム4の両端側をヒートカットせずにカッターナイフ等で切断しただけの従来品に比べて、0.5N以上高かった。
1 シャフト
1a 大径部
2 ホットメルト接着剤
3 ノズル
4 ポリウレタンフォーム
5 発泡樹脂被覆ローラ
6 ヒートカット用切断刃

Claims (12)

  1. シャフトと、該シャフトの外周に設けられた発泡樹脂層とを有する発泡樹脂被覆ローラにおいて、
    該シャフトの外周面の被覆予定面に帯状の発泡樹脂がスパイラル状に巻き付けられ、
    該被覆予定面の端縁部において該発泡樹脂がヒートカットされていることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラ。
  2. 請求項1において、接着剤によって前記発泡樹脂がシャフトの被覆予定面に接着されていることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラ。
  3. 請求項2において、該シャフトの被覆予定面の端縁部に対し前記発泡樹脂が熱溶着されていることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記被覆予定面の端縁部において、前記発泡樹脂の端面がテーパ面となっていることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記発泡樹脂はポリウレタンフォームであることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラ。
  6. シャフトと、該シャフトの外周に設けられた発泡樹脂層とを有する発泡樹脂被覆ローラを製造する方法において、
    該シャフトの外周面に帯状の発泡樹脂をスパイラル状に巻き付ける巻き付け工程と、
    該外周面の被覆予定面からはみ出す発泡樹脂をヒートカットによって切断して除去する除去工程と、
    を有することを特徴とする発泡樹脂被覆ローラの製造方法。
  7. 請求項6において、前記巻き付け工程に先行してシャフトの外周面の被覆予定面にのみ接着剤を付着させておき、該接着剤によって前記発泡樹脂をシャフトの被覆予定面に接着することを特徴とする発泡樹脂被覆ローラの製造方法。
  8. 請求項7において、接着剤はホットメルト接着剤であり、
    加温したシャフトにホットメルト接着剤シートを巻き付けることによりシャフトの被覆予定面にホットメルト接着剤を溶着させることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラの製造方法。
  9. 請求項7又は8において、前記発泡樹脂を巻き付けるときに該ホットメルト接着剤に温風を当てることにより、又はシャフトを電磁誘導加熱することにより、ホットメルト接着剤を溶融することを特徴とする発泡樹脂被覆ローラの製造方法。
  10. 請求項6ないし9のいずれか1項において、発泡樹脂を巻き付けたシャフトをその軸心回りに回転させた状態でヒートカット用の切断刃を発泡樹脂に当てて発泡樹脂を切断することを特徴とする発泡樹脂被覆ローラの製造方法。
  11. 請求項10において、前記切断刃の刃先がV字形断面形状となっており、シャフトに巻き付けられた発泡樹脂の端面がテーパ状となるようにヒートカットすることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラの製造方法。
  12. 請求項6ないし11のいずれか1項において、前記発泡樹脂がポリウレタンフォームであることを特徴とする発泡樹脂被覆ローラの製造方法。
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