JP5540434B2 - 水中に溶解しているリンの除去方法および除去装置 - Google Patents

水中に溶解しているリンの除去方法および除去装置 Download PDF

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Description

本発明は、水中に溶解しているリンを効率的に除去するための方法およびそれに用いる装置に関するものである。
一般に、リンは、枯渇が懸念されている貴重な資源であると共に、環境水(湖沼池、河川、ため池、湾、海域等に存在する水)の富栄養化の原因物質でもある。
そこで、湖沼や内湾等の閉鎖性水域の富栄養化による水質汚染を防止するために、環境水、産業排水、畜産排水、下水などからリンを除去する技術の開発が求められている。
これに対し、排水中に溶解しているリンを除去する方法として、鉄塩またはアルミニウム塩を排水に添加することにより、水中のリンを水に不溶性のリン酸鉄またはリン酸アルミニウムとして析出させて除去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、糞尿中のリンを除去する方法として、糞尿中に微鉄粉を添加することにより、リン化合物を水不溶性成分として除去する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−68248号公報 特開2000−140862号公報
しかしながら、上記鉄塩またはアルミニウム塩を用いた除去方法では、鉄イオンやアルミニウムイオン以外のイオンや成分も水中に加えられてしまうという問題があった。即ち、処理対象水への鉄塩やアルミニウム塩の添加に伴い、鉄イオンまたはアルミニウムイオンと結合して鉄塩またはアルミニウム塩を形成している塩化物イオンや硫酸イオン等の対イオンも処理対象水中に添加されることとなり、処理対象水中の塩化物イオン濃度や硫酸イオン濃度が上昇し、生態系へ悪影響が生じるという問題があった。
また、上記微鉄粉を用いた除去方法では、微鉄粉とリン化合物とが水不溶性成分を形成する速度が遅い、即ちリン除去速度が低いという問題があった。
そのため、不要なイオンや成分を水中に添加する必要がなく、且つ、迅速に水中のリンを除去することができるリン除去装置が求められていた。また、リンの効率的な除去方法も求められていた。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明のリンの除去装置は、リンを含有する処理対象水中に設置して当該処理対象水中に溶解しているリンを除去するための装置であって、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛および鉄からなる群より選択された1種または2種以上の金属よりなるアノード部材と、織物状炭素繊維と織物状炭素繊維をムカデ形に成形したムカデ形浄化材とを組み合わせた炭素材からなるカソード部材とからなり、且つ、少なくとも前記アノード部材の一部と前記カソード部材の一部が接触していることを特徴とする。
このように、アノード部材とカソード部材とを接触させれば、アノード部材とカソード部材とで局部電池が形成されるので、標準電極電位が低い金属からなるアノード部材から金属イオンが迅速に溶出し、水中に溶解していたリンと反応して不溶性のリン化合物を形成する。従って、不要なイオンや成分を水中に添加することなく、低い環境負荷で、処理対象水中のリンを迅速かつ効率的に除去することができる。
また、本発明のリンの除去装置は、前記アノード部材および前記カソード部材に気体を吹き付ける曝気装置である、析出物除去手段を備える。そのため、析出物がアノード部材等の表面を覆って金属イオンの溶出を阻害することを防止し得る。なお、局部電池を形成するという観点から、本発明のリンの除去装置では、アノード部材とカソード部材とは互いに一部が接触している必要がある。因みに、標準電極電位は、基準電極との電位差として、サイクリックボルタンメトリー等を用いて測定することができる。また、本発明において、電気伝導性を有するとは、電気伝導率が10−3S/m以上であることを指す。
更に、本発明のリンの除去装置は、前記アノード部材および前記カソード部材に気体を吹き付ける曝気装置とする。なお、本発明において、気体を吹き付けるとは、前記アノード部材および前記カソード部材に気体が到達することを意味するのみならず、曝気に伴い生じる水流が前記アノード部材および前記カソード部材に到達することも意味する。というのは、曝気装置からの曝気に伴い生じる水流を用いれば、アノード部材およびカソード部材の表面に析出した析出物を容易に除去することができるからである。
また、本発明のリンの除去装置は、前記アノード部材の形状が、線状、板状、塊状、フィルム状、棒状、筒状、粉状、粒状、メッシュ状、または繊維状であることが好ましく、前記カソード部材の形状を、織物状とムカデ形の2種を組み合わせた形状とする。アノード部材およびカソード部材を上述のような形状とすれば、両部材の接触面積を大きくして金属イオンの溶出速度を高めることができ、リンの除去速度を向上することができるからである。
そして、本発明のリンの除去方法は、リンを含有する処理対象水中からリンを除去する方法であって、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛および鉄からなる群より選択された1種または2種以上の金属よりなるアノード部材の一部と、織物状炭素繊維と織物状炭素繊維をムカデ形に成形したムカデ形浄化材とを組み合わせた炭素材からなるカソード部材の一部とを前記処理対象水中で接触させて前記アノード部材から金属イオンを溶出させ、溶出した前記金属イオンと、処理対象水中のリンとを反応させてリン化合物として析出させることを特徴とする。
このように、アノード部材とカソード部材とを接触させて局部電池を形成した際に溶出する金属イオンを用いて水中のリンを除去すれば、不要なイオンや成分を水中に添加することなく、低い環境負荷で、処理対象水中のリンを迅速かつ効率的に除去することができる。また、アノード部材およびカソード部材の表面に析出した析出物を、曝気装置を用いた析出物除去手段で除去すれば、析出物がアノード部材等の表面を覆って金属イオンの溶出が阻害されることを防止し得る。
なお、本発明において、電気伝導性を有するとは、電気伝導率が10−3S/m以上であることを指す。
ここで、前記析出物を除去するには、気体を吹き付ける曝気装置を用い、前記アノード部材および前記カソード部材の表面に向かって、線速度:0.1〜60m/minで吹き付ける気体を利用することが好ましい。というのは、気体の吹き付け力だけではなく、曝気に伴い生じる水流等を利用すれば、アノード部材およびカソード部材の表面に析出した析出物を容易に除去することができるからである。また、線速度:0.1〜60m/minで気体を吹き付けることにより、アノード部材およびカソード部材の表面に析出した析出物を確実に除去することができるからである。
本発明では、好適には金属鉄と炭素材を用いる。これら金属鉄と炭素材を接触させると鉄イオンが生成し、水中に存在するリン酸イオンと反応してリン酸鉄を生成する。この反応によって、水に溶解しているリンが除去される。すなわち、本発明でのリンの除去は2種類の化学反応であり、これら化学反応の起こりやすさが、リンの除去速度の律速条件となる。
一般的に、化学反応は温度によって影響される。処理対象水の温度が10℃高くなると、反応速度は3倍になるといわれている。すなわち、反応環境の温度はできる限り高いことが望ましい。
一方、金属鉄の溶解速度は、pHに影響される。処理対象水のpHが低い、つまり酸性であるほど、鉄の溶解速度は大となる。処理対象水が産業排水の場合には、pHのコントロールも可能であるが、自然環境下では、特殊な場合(例えば温泉の排水など)以外は、処理対象水は中性付近である。環境に負荷を与えないで、反応環境を酸性にすることができれば、リンの除去反応はより早くすることができる。
また、金属鉄と炭素材との反応は、固体―固体反応であって、両者の接触する点のみでしか生じず、接触点が多ければ多いほど、反応は早くなる。そのため、効率よく反応を進めるには、いかに両者の接触を保持できるかが重要である。
さらに、鉄イオンとリン酸イオンとの反応は、溶液反応で均一反応である。この反応速度を高めるには、両者の接触頻度、移動度に関係する。具体的には、温度と攪拌による。特に攪拌による混合は効果がある。
ここに、金属鉄と炭素材との反応中に生成した鉄イオンは、リン酸イオンとの反応がないと、時間経過とともに水酸化鉄に変化する。この水酸化鉄が金属鉄と炭素材との間に存在すると、反応が停止する。というのは、水酸化鉄は絶縁体であるからである。
生成したリン酸鉄、水酸化鉄および酸化鉄は、回収し、リンや鉄資源として再利用することが望まれる。水溶液中に分散している細かいリン酸鉄、水酸化鉄あるいは酸化鉄を分離回収するには、ろ過、遠心分離、フィルタープレスなどの従来公知の分離回収方法がいずれも適用できる。
また、金属鉄と炭素材との複合物の外側(外周)に繊維製の袋をおく。この袋の中に金属鉄と炭素材との複合物を設置することで、反応によって生じたリン酸鉄、水酸化鉄、酸化鉄などは、袋の中に捕集され、それを資源として再利用することが可能となる。あるいは、フィルタープレスを用いて、リン酸鉄等を分離し、回収することもできる。
本発明のリンの除去装置およびリンの除去方法によれば、不要なイオンや成分を水中に添加することなく、水中のリンを迅速かつ効率的に除去することができる。
本実施例に用いた装置の概略を示す模式図である。 本実施例に用いた装置の概略を示す他の模式図である。
以下に、本発明のリンの除去装置を具体的に説明する。本発明のリンの除去装置は、環境水、産業排水、畜産排水、下水、し尿、井戸水などの処理対象水に含まれているリンの除去に用いるものである。
例えば、窒素やリンを含む環境水の場合、水温が高くなる夏場になると水面が緑色になる植物性プランクトン(通称 アオコ)が大量に発生する。このアオコは、リンによって発生量が影響される。というのは、リンがクロフィルの形成に不可欠だからである。従って、水中のリンを除去することで、アオコの発生を抑制することができる。実際、アオコの発生する池水内に、炭素繊維織物中に金属鉄を挿入して接触させたものを差し入れることにより、アオコの発生が抑制できることを確認した。
本発明のリンの除去装置は、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛および鉄からなる群より選択された1種または2種以上の金属よりなるアノード部材と、織物状炭素繊維と織物状炭素繊維をムカデ形に成形したムカデ形浄化材とを組み合わせた炭素材からなるカソード部材と、アノード部材およびカソード部材の表面に析出した析出物を除去する曝気装置を用いた析出物除去手段とを備えており、アノード部材の一部とカソード部材の一部とが互いに接触しているものである。
(アノード部材)
ここで、アノード部材は、処理対象水中でカソード部材と局部電池を形成するものである。そして、本発明のリンの除去装置では、アノード部材とカソード部材との局部電池の形成により、アノード部材の材料として使用した金属が陽イオン(金属イオン)となって処理対象水中へと溶出し、溶出した金属イオンと処理対象水中のリンとが反応して水に不溶性のリン化合物を形成する。
従って、アノード部材の材料としては、処理対象水中のリン(例えばリン酸など)と反応して水に不溶性のリン化合物を形成する金属イオンを溶出し得る金属を用いる必要がある。具体的には、アノード部材の材料としては、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛または鉄を用いることができる。これらの金属は単独で使用することは勿論のこと、2種以上複合して使用することもできる。
上記したアノード部材の材料としては、取扱い性および入手容易性の観点から亜鉛、鉄またはアルミニウムを用いることが好ましく、鉄を用いることが更に好ましい。鉄は、安価かつ入手が容易であると共に、形状が多様だからである。アノード部材としては、例えば、鉄釘、鉄製金網、鉄鋼スラグを用いることができる。
また、本発明では、カソード部材の一部を、上記した金属、例えば亜鉛でコーティング(めっき)し、この亜鉛コーティング部分をアノード部材とすることもできる。
アノード部材の形状は、特に限定されることなく、線状、板状、塊状、フィルム状、棒状、筒状、粉状、粒状、メッシュ状、または繊維状にすることができる。
なお、線状とはアスペクト比が1超5未満で、外力を加えなければ長さ方向に割れることがない形状であり、繊維状とはアスペクト比が5以上で自由に変形することができる形状である。また、粒状とは径の長さが0.1mm超の粒子状であることを指し、粉状とは径の長さが0.1mm以下の粒子状であることを指す。ここで、径の長さとは、球状粒子の場合には直径を、矩形粒子の場合には対角線の長さを指し、例えばデジタルCCDマイクロスコープ(モリテックス(株)製、MS−804)等を用いて測定することができる。
(カソード部材)
一方、カソード部材は、織物状炭素繊維と織物状炭素繊維をムカデ形に成形したムカデ形浄化材とを組み合わせた炭素材からなる。
また、カソード部材としては、織物状炭素繊維とムカデ形浄化材を組み合わせた電気導電性を有する炭素材を用る。ここで、炭素繊維としては、既知の炭素繊維を用いることができ、例えば、直径7μmのフィラメントが12000本、24000本、さらには48000本集合してなる炭素繊維を用いることができる。また、ムカデ形浄化材とは、織物状炭素繊維をムカデ形に成形したものである。
(アノード部材とカソード部材との接触)
上述したアノード部材とカソード部材とは、例えば以下のようにして互いに接触させることができる。なお、アノード部材とカソード部材との接触形式は下記に限定されることはなく、アノード部材とカソード部材とが処理対象水中で局部電池を形成することができる任意の接触形式を用いることができる。
(1)処理対象水が流通可能な容器内に、アノード部材とカソード部材とを混在させる。なお、容器の形状は、筒型、箱型など任意の形状とすることができる。
(2)アノード部材とカソード部材とを積層する
(3)アノード部材に繊維状のカソード部材を絡ませる。
)コップ状のカソード部材内にアノード部材を設置する。
また、以下の接触形式も取ることができる。
)炭素繊維の織物に、鉄釘を差し込む。
)炭素繊維の織物に、鉄線を差し込む。
)炭素繊維の織物に、鉄線を絡ませる。
)炭素繊維の織物に、鉄線を縫い込む。
)炭素繊維の織物に、鉄線を交織する。
10)炭素繊維織物を二つ折りにし、その中に金属鉄板や網を挿入する。
11)金属鉄板(網)と炭素繊維織物を重ね合わせ、それを筒状に巻く。
(析出物除去手段)
析出物除去手段としては、曝気装置が挙げられる。
ここで、曝気装置を用いる際の曝気速度は、線速度:0.1〜60m/minとすることが好ましい。なお、曝気する気体は、任意の気体とすることができるが、空気を用いることが好ましい。というのは、空気は、低コストで利用することができる気体だからである。また、空気を曝気することで水中の溶存酸素量を高めて好気性微生物による水質浄化も促進することができるからである。
そして、上述したようなリンの除去装置によれば、アノード部材およびカソード部材が一部接触しつつ処理対象水中に浸漬されて局部電池を形成し、アノード部材から金属イオンが溶出し、該金属イオンと処理対象水中のリンとが反応することで、例えば、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸第二鉄などの水に不溶性のリン化合物が析出する。即ち、処理対象水中からリンが除去される。
なお、上記リンの除去装置では、析出物除去手段により、アノード部材およびカソード部材の表面に析出した析出物は除去されることとなるので、析出物の堆積によりリンの除去速度が低下することがない。
ここで、析出したリン化合物は、例えば、アノード部材およびカソード部材の下方に受け器、或いは、アノード部材およびカソード部材を包み込む容器、織物や不織布で作られた袋等を配置する、または、処理対象水を濾過するなどの手段を用いて回収し、酸に溶解することでリン資源として再利用することができる。また、アノード部材の材料に鉄を用いている場合には、リン酸鉄として、例えば、電池材料として再利用することもでき、また、析出したリン酸第二鉄を鉄資源として再利用することもできる。
なお、処理対象水のpHは、5.0〜8.0であることが好ましい。というのは、pHが5.0に満たないとアノード部材などに使用した金属の溶解が生じることがあると共に、リン化合物の溶解度が増加して効率的にリンを除去できなくなるからである。また、pHが8.0を超えると溶解した金属イオンが水酸化物イオンと反応して水酸化物を形成してしまうため、リン酸化合物の形成が抑制されてしまうからである。特に好ましいpHは、7.0である。
また、処理対象水のリン濃度は、特に制限されることはないが、500mg/L以下であることが好ましい。なお、処理対象水のリン濃度が高すぎる場合、任意に、希釈してから処理することが好ましい。
(析出物の分析)
上記した処理対象水のリン濃度は、以下のとおり測定した。
金属鉄と炭素繊維を接触させてリン酸を含む水溶液につけて、沈殿を生成させ、この主成分の分析を行った。まず、X線マイクロアナラーザーで元素分析を行い、リンの存在を確認した。ついで、X線回折装置を用いて物質の同定を行ったが、非晶質であることから、回折線はブロードとなり、顕著な回折線は得られなかった。そこで、フーリエ変換赤外線分光分析装置で測定を行い、リン酸鉄特有のスペクトルを示した。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例において、リン濃度およびCODは、ポータブル簡易全窒素、全リン計(TOA−DKK(株)製、TNP−10)を使用して求めた。また、鉄釘(1本)の質量とは任意に選択した3本の鉄釘の質量から算出した平均質量であり、亜鉛濃度とは亜鉛用パックテスト(共立理化学研究所製、WAK−Zn、商標)を用いて測定した値である。
発明例1、参考例1〜2および比較例1)
ため池水(高崎市中尾町、正観寺池より採取)にリン酸一水素二ナトリウムを添加してリン濃度を5mg/Lとした試料水Aを作成した。そして、試料水Aを利用して、水槽内で表1に示す条件でリン除去実験を行った。実験装置の概略を図1(a)および(b)に示す。図中、1はリン含有水溶液、2は織物状の炭素繊維、3は鉄釘、4は曝気球、5はムカデ形浄化材である。ここで、ムカデ形浄化材5とは、織物状炭素繊維をムカデ形に成形したものである。なお、実験中、水槽下部に設置した曝気球4を用いて水槽内を曝気した。リン濃度、COD、鉄釘3(1本)の質量の経時変化を表2に示す。
Figure 0005540434
Figure 0005540434
表2に示したとおり、本発明リンの除去装置を用いた場合には、いずれもリン濃度が早期に低下していることが分かる。表中、NDとは、検出下限値未満を意味する。なお、この実験で検出下限値未満は、0.05[mg/L]である。
発明例2、参考例3および比較例2〜5)
海水(小笠原諸島近海より採取)にリン酸一水素二ナトリウムを添加してリン濃度を5mg/Lとした試料水Bを作成した。そして、試料水Bを利用して、水槽内で表3に示す条件でリン除去実験を行った。因みに、実験中、水槽下部に設置した曝気装置を用いて水槽内を曝気した。リン濃度の経時変化を表4に示す。
なお、発明例2および比較例3について実験前後での鉄釘の総重量の変化(減少量)を測定したところ、発明例2では17.08g、比較例3では1.16gであった。
Figure 0005540434
Figure 0005540434
表4に示したとおり、本発明リンの除去装置を用いた場合には、いずれも1日で、リン濃度がND(検出下限値)未満となっていることが分かる。
発明例3、参考例4および比較例6〜7)
海水(小笠原諸島近海より採取)にリン酸一水素二ナトリウムを添加してリン濃度を20mg/Lとした試料水Cを作成した。そして、試料水Cを利用して、水槽内で表5に示す条件でリン除去実験を行った。因みに、実験中、水槽下部に設置した曝気装置を用いて水槽内を曝気した。リン濃度の経時変化を表6に示す。
なお、発明例3および比較例7について実験前後での鉄釘の総重量の変化(減少量)を測定したところ、発明例3では22.99g、比較例7では0.24gであった。
Figure 0005540434
Figure 0005540434
表6に示したとおり、本発明リンの除去装置を用いた場合には、いずれもリン濃度が早期に低下していることが分かる。
発明例4〜5および参考例5〜6
ため池水(高崎市中尾町、正観寺池より採取)にリン酸一水素二ナトリウムを添加してリン濃度を6.6mg/Lとした試料水Dを作成した。そして、試料水Dを利用して、水槽内で表7に示す条件でリン除去実験を行った。実験装置の概略を図2(a)および(b)に示す。図中、1はリン含有水溶液、2は織物状の炭素繊維、4は曝気球、5はムカデ形浄化材、6は金網である。実験中、水槽下部に設置した曝気球4を用いて水槽内を曝気した。リン濃度および亜鉛濃度の経時変化を表8に示す。
なお、発明例4〜5について実験前後での金網6の重量の変化(減少量)を測定したところ、発明例4では2.4g、発明例5では2.5gであった。
Figure 0005540434
Figure 0005540434
表8に示したとおり、本発明リンの除去装置を用いた場合には、いずれもリン濃度が早期に低下していることが分かる。また、亜鉛めっき金網をアノード部材として用いると、試料水中の亜鉛濃度が上がっていることが分かる。
ここで、上記発明例1〜において、カソード部材として織物状炭素繊維およびムカデ形浄化材の双方を用いた方がリンの除去速度が高いのは、ムカデ形浄化材の設置により鉄の溶出速度が更に増加したためであると考えられる。
本発明に従うリンの除去方法および装置は効果的にリンを除去でき、もって環境維持に貢献する。
1 リン含有水溶液
2 織物状の炭素繊維
3 鉄釘
4 曝気球
5 ムカデ形浄化材
6 金網

Claims (4)

  1. リンを含有する処理対象水中に設置して当該処理対象水中に溶解しているリンを除去するための装置であって、
    マグネシウム、アルミニウム、亜鉛および鉄からなる群より選択された1種または2種以上の金属よりなるアノード部材と、織物状炭素繊維と織物状炭素繊維をムカデ形に成形したムカデ形浄化材とを組み合わせた炭素材からなるカソード部材とからなり、且つ、
    少なくとも前記アノード部材の一部と前記カソード部材の一部が接触し、
    さらに、前記アノード部材および前記カソード部材の表面に析出した析出物を除去する析出物除去手段であって、前記アノード部材および前記カソード部材に気体を吹き付ける曝気装置を備えていることを特徴とする、リンの除去装置。
  2. 前記アノード部材の形状が、線状、板状、塊状、フィルム状、棒状、筒状、粉状、粒状、メッシュ状、または繊維状であることを特徴とする、請求項1に記載のリンの除去装置。
  3. リンを含有する処理対象水中からリンを除去する方法であって、
    マグネシウム、アルミニウム、亜鉛および鉄からなる群より選択された1種または2種以上の金属よりなるアノード部材の一部と、織物状炭素繊維と織物状炭素繊維をムカデ形に成形したムカデ形浄化材とを組み合わせた炭素材からなるカソード部材の一部とを前記処理対象水中で接触させて前記アノード部材から金属イオンを溶出させ、
    溶出した前記金属イオンと、前記処理対象水中のリンとを反応させてリン化合物として析出させると共に、
    析出した前記リン化合物のうち、前記アノード部材および前記カソード部材の表面に析出した析出物を前記アノード部材および前記カソード部材に気体を吹き付ける曝気装置により除去することを特徴とする、リンの除去方法。
  4. 前記曝気装置による析出物の除去を、
    前記アノード部材および前記カソード部材の表面への線速度が0.1〜60m/minの気体吹き付けを利用して行うことを特徴とする、請求項3に記載のリンの除去方法。
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