JP5535568B2 - 遊技機の透明板ユニット - Google Patents
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Description
このような乾燥剤室を設けた保持枠又はパチンコ遊技機としては、例えば特許文献1、2に開示されたものがある。
該透明板ユニットは、額縁状に形成した枠体の開口部に対して、該開口部を両側から塞ぐよう2枚の透明板を保持してなり、
該2枚の透明板と上記枠体とによって囲まれて形成された空間は、上記開口部を仕切部によって仕切ることにより、上記透明板保持枠が対向配置される遊技盤の遊技領域に対向する位置に形成した主空間と、上記遊技領域の外側に対向する位置に形成した副空間とからなり、
該副空間は、上記主空間に対して連通口を介して連通し、空気を溜める領域として形成してあると共に、空気出入口を介して外部に開放してあり、
上記透明板ユニットによって上記透明板保持枠を構成する状態において、
上記連通口は、上記仕切部において上記透明板と対向する部位に形成した溝部から構成してあり、
上記空気出入口は、上記枠体において上記透明板と対向する部位に形成した溝部と、該溝部と連通するよう上記枠体の外縁部の一部を前後方向へ切り欠いて形成した切欠部とによって構成してあることを特徴とする遊技機の透明板ユニットにある(請求項1)。
具体的には、本発明の透明板ユニットにおいては、2枚の透明板と枠体とによって囲まれて形成された空間を仕切部によって仕切ることによって、主空間に隣接して、空気を溜める領域としての副空間を形成している。また、副空間は、連通口を介して主空間に連通すると共に、空気出入口を介して透明板ユニットの外部に開放してある。
これにより、透明板ユニットの主空間内の温度変化により、主空間が膨張したり、縮小したりすることを防止することができ、2枚の透明板に撓み(前後方向の寸法の変化)が発生することを防止することができる。その結果、透明板を枠体に接着する接着剤が剥がれることを防止し、遊技者側と反対側(遊技盤側)に位置する透明板と、遊技盤との間における遊技球の通過間隔が変化してしまうことを防止することができる。
すなわち、例えば、寒冷地において、遊技ホールの出入口に近い場所においては、出入口が開くと遊技ホール内に冷たい外気が入る。このとき、出入口の近くに設置した遊技機における透明板保持枠の透明板ユニットの表面に外気が接触し、遊技者側の透明板の前面が冷やされ、2枚の透明板の内側である主空間及び副空間に存在する空気が収縮し、更にこれらの空間に冷たい外気が入ろうとする。
また、副空間を、透明板ユニットにおいて遊技盤の遊技領域の外側に対向する位置に形成していることにより、遊技者からほとんど見えない位置に曇りを積極的に発生させることができる。そのため、遊技者による遊技領域の視界を適切に確保することができる。
本発明において、上記透明板は、透明のガラス板から構成することができ、透明の樹脂材料から構成することもできる。
ところで、2枚の透明板を枠体に接着する場合、一般的に水平状態に配置した枠体に対し上方から接着剤を塗布する。このとき、接着剤には一定の粘性があることから、接着剤の塗布を途中で途切れさせる際には、残った接着剤が垂れたり糸を引いたりしないようにするために、相当の作業停止時間が必要になる。よって、接着工程をより短時間で行うには一回でも接着剤の塗布の途切れを少なくすることが重要になる。
この場合には、外気の温度が透明板ユニット内の空気の温度よりも低くなったときには、空気出入口から副空間内に流れる外気によって、遊技盤側に位置する透明板が先に冷やされることになる。そして、遊技者側の透明板の内面が冷やされないので、外気と接触する遊技者側の透明板が外気によって急激に冷やされることを緩和することができる。そのため、主空間における2枚の透明板が対向する内側に曇りがさらに発生し難くすることができる。
この場合には、透明板ユニットの枠体における奥側(遊技者側と反対側)の内側端面が遊技者に見え難くすることができる。そのため、遊技者による遊技領域の感覚的な視界を広くすることができる。
この場合には、空気出入口から流入する外気を副空間の全体に充満させることができ、外気が副空間を通り超えて主空間へ流入することを防止することができる。
本例の遊技機の透明板ユニット1は、図1に示すごとく、遊技機の前面側に配設する透明板保持枠(ガラス扉)6を構成するものである。透明板ユニット(ガラスユニット)1は、図5に示すごとく、額縁状に形成した枠体2の開口部20に対して、開口部20を両側から塞ぐよう2枚の透明板(ガラス板)3A、3Bを保持してなる。
図4、図7に示すごとく、2枚の透明板3A、3Bと枠体2とによって囲まれて形成された空間は、開口部20を仕切部22によって仕切ることにより、透明板保持枠6が対向配置される遊技盤の遊技領域に対向する位置に形成した主空間41と、遊技領域の外側に対向する位置に形成した副空間42とからなる。副空間42は、主空間41に対して連通口43を介して連通し、空気を溜める領域として形成してあると共に、空気出入口44を介して外部に開放してある。
図1に示すごとく、本例の透明板ユニット1は、樹脂から構成した開閉枠材11に配設して透明板保持枠(ガラス扉)6を形成するものである。同図は、透明板ユニット1を裏面側から配設した透明板保持枠6を前面側から見た状態で示す図である。ここで、本例において、単に前面側とは、遊技者に対向する側(遊技者側)のことをいい、単に後面側とは、遊技盤に対向する側(遊技盤側)のことをいう。
また、本例の副空間42は、開閉枠材11の開口部111の後方外側に位置し、開閉枠材11によって視認ができなくなっている。
透明板ユニット1は、枠体2の下辺部214に、開閉枠材11における被係合部(穴部)に係合させる係合部(突起部)231を複数有している。また、透明板ユニット1は、枠体2の上側角部の左右両側に、開閉枠材11に設けた回動支持部12(図1参照)によって、前後、上下、左右の各方向に支持される被支持部232を有している。さらに、透明板ユニット1は、枠体2の上辺部211に作業者が把持可能な取手部233を有している。
本例の仕切部22は、枠体2の内側に両端を掛け渡す状態で、樹脂成形によって枠体2と一体的に成形してある。
また、副空間42は、枠体2における左右いずれか一方の下側角部に形成してあり、連通口43と空気出入口44とは、副空間42に対して互いに離れた位置に形成してある。これにより、空気出入口44から流入する外気を副空間42の全体に充満させることができ、外気が副空間42を通り超えて主空間41へ流入することを防止することができる。
図5に示すごとく、本例の2枚の透明板3A、3Bは、透明板ユニット1を透明板保持枠6に保持した状態において、遊技者側に位置する一方の透明板3Aの外形が、反対側(遊技盤側)に位置する他方の透明板3Bの外形よりも小さくなっている。これにより、透明板ユニット1の枠体2における奥側(遊技盤側)の内側端面215が遊技者に見え難くすることができる。そのため、遊技者による遊技領域の感覚的な視界を広くすることができる。
また、外形が小さい一方の透明板3Aの厚みは、遊技者が叩いたときに破損することを防止するために、外形が大きい他方の透明板3Bの厚みよりも厚くしてある。また、一方の透明板3Aは、強化ガラスによって構成している。
また、各透明板3A、3Bは、枠体2における外縁部25よりも小さく形成してあり、枠体2の外周に位置する接着剤保持凹部24においては、透明板3A、3Bの外縁部35が配置された状態で、透明板3A、3Bの外縁部35にも接着剤5が配置される。
なお、図4において、わかり易くするために、連通口43及び空気出入口44の溝部441の形成箇所を網掛けのハッチングをして示す。
また、図3に示すごとく、接着剤5は、枠体2の後面側102においては、空気出入口44の下側に位置する左下角部を塗布の開始位置とし、下辺部214、左辺部212(図3では右側)、上辺部211、下側部分を除く右辺部213(図3では左側)及び仕切部22へと連続して塗布することができる。また、この逆の流れで接着剤5を連続して塗布することもできる。
なお、連通口43及び空気出入口44の幅寸法は、小さいほど良いが、成形性や金型構造を考慮して、1〜2mm程度とすることが好ましい。
これにより、透明板ユニット1内の温度変化により、主空間41が膨張したり、縮小したりすることを防止することができ、2枚の透明板3A、3Bに撓みが発生することを防止することができる。その結果、透明板3A、3Bを枠体2に接着する接着剤5が剥がれることを防止し、遊技者側と反対側(遊技盤側)に位置する他方の透明板3Bと、遊技盤との間における遊技球の通過間隔が変化してしまうことを防止することができる。
すなわち、例えば、寒冷地において、遊技ホールの出入口に近い場所においては、出入口が開くと遊技ホール内に冷たい外気が入る。そして、出入口の近くに設置した遊技機における透明板保持枠6の透明板ユニット1の表面に外気が接触し、遊技者側の透明板3Aの前面が冷やされ、2枚の透明板3A、3Bの内側である主空間41及び副空間42に存在する空気が収縮し、更にこれらの空間41、42に冷たい外気が入ろうとする。
また、副空間42を、透明板ユニット1において遊技盤の遊技領域の外側に対向する位置に形成していることにより、遊技者からほとんど見えない位置に曇りを積極的に発生させることができる。そのため、遊技者による遊技領域の視界を適切に確保することができる。
2 枠体
20 開口部
22 仕切部
3A 一方の透明板
3B 他方の透明板
41 主空間
42 副空間
43 連通口
44 空気出入口
441 溝部
442 切欠部
5 接着剤
6 透明板保持枠
Claims (5)
- 遊技機の前面側に配設する透明板保持枠を構成する透明板ユニットであって、
該透明板ユニットは、額縁状に形成した枠体の開口部に対して、該開口部を両側から塞ぐよう2枚の透明板を保持してなり、
該2枚の透明板と上記枠体とによって囲まれて形成された空間は、上記開口部を仕切部によって仕切ることにより、上記透明板保持枠が対向配置される遊技盤の遊技領域に対向する位置に形成した主空間と、上記遊技領域の外側に対向する位置に形成した副空間とからなり、
該副空間は、上記主空間に対して連通口を介して連通し、空気を溜める領域として形成してあると共に、空気出入口を介して外部に開放してあり、
上記透明板ユニットによって上記透明板保持枠を構成する状態において、
上記連通口は、上記仕切部において上記透明板と対向する部位に形成した溝部から構成してあり、
上記空気出入口は、上記枠体において上記透明板と対向する部位に形成した溝部と、該溝部と連通するよう上記枠体の外縁部の一部を前後方向へ切り欠いて形成した切欠部とによって構成してあることを特徴とする遊技機の透明板ユニット。 - 請求項1において、上記連通口を構成する溝部は、上記仕切部において上記2枚の透明板のいずれか一方と対向する部位に形成してあり、
上記空気出入口を構成する溝部は、上記枠体において上記2枚の透明板の他方と対向する部位に形成してあることを特徴とする遊技機の透明板ユニット。 - 遊技機の前面側に配設する透明板保持枠を構成する透明板ユニットであって、
該透明板ユニットは、額縁状に形成した枠体の開口部に対して、該開口部を両側から塞ぐよう2枚の透明板を保持してなり、
該2枚の透明板と上記枠体とによって囲まれて形成された空間は、上記開口部を仕切部によって仕切ることにより、上記透明板保持枠が対向配置される遊技盤の遊技領域に対向する位置に形成した主空間と、上記遊技領域の外側に対向する位置に形成した副空間とからなり、
該副空間は、上記主空間に対して連通口を介して連通し、空気を溜める領域として形成してあると共に、空気出入口を介して外部に開放してあり、
上記透明板ユニットによって上記透明板保持枠を構成する状態において、上記空気出入口は、上記枠体において上記2枚の透明板のうち遊技盤側に位置する透明板と対向する部位を利用して形成してあることを特徴とする遊技機の透明板ユニット。 - 遊技機の前面側に配設する透明板保持枠を構成する透明板ユニットであって、
該透明板ユニットは、額縁状に形成した枠体の開口部に対して、該開口部を両側から塞ぐよう2枚の透明板を保持してなり、
該2枚の透明板と上記枠体とによって囲まれて形成された空間は、上記開口部を仕切部によって仕切ることにより、上記透明板保持枠が対向配置される遊技盤の遊技領域に対向する位置に形成した主空間と、上記遊技領域の外側に対向する位置に形成した副空間とからなり、
該副空間は、上記主空間に対して連通口を介して連通し、空気を溜める領域として形成してあると共に、空気出入口を介して外部に開放してあり、
上記2枚の透明板は、一方の透明板の外形が他方の透明板の外形よりも小さくなっており、
上記透明板ユニットは、上記一方の透明板が遊技者側に位置する状態で上記透明板保持枠を構成していることを特徴とする遊技機の透明板ユニット。 - 遊技機の前面側に配設する透明板保持枠を構成する透明板ユニットであって、
該透明板ユニットは、額縁状に形成した枠体の開口部に対して、該開口部を両側から塞ぐよう2枚の透明板を保持してなり、
該2枚の透明板と上記枠体とによって囲まれて形成された空間は、上記開口部を仕切部によって仕切ることにより、上記透明板保持枠が対向配置される遊技盤の遊技領域に対向する位置に形成した主空間と、上記遊技領域の外側に対向する位置に形成した副空間とからなり、
該副空間は、上記主空間に対して連通口を介して連通し、空気を溜める領域として形成してあると共に、空気出入口を介して外部に開放してあり、
上記副空間は、上記枠体における左右いずれか一方の下側角部に形成してあり、
上記連通口と上記空気出入口とは、上記副空間に対して上下又は左右の方向に互いに離れた位置に形成してあることを特徴とする遊技機の透明板ユニット。
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