JP5535045B2 - 電磁リレー - Google Patents

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Description

本発明は、電磁石の励磁、非励磁を切り替えることで、接極子を揺動させて接点の開閉動作をさせる構造の電磁リレーに関する。
図4は、従来の電磁リレーを示す三面図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)を矢印A方向から見た側面図である。同図において、電磁リレー10は、樹脂等の絶縁性部材にて方形状に形成されたベース部11に、電磁石部12、接極子13、可動接点部14、固定接点部15、COM(コモン)端子16、接極子振れ止め部17及びNC(ノーマリクローズ)ダミー端子18が設けられたものである。また、電磁リレー10は、ベース部11に嵌合し、前記各部材12〜18を収容するケース20を有している。
電磁石部12と固定接点部15は電磁駆動部30を構成する。接極子13は、電磁石部12の上端に揺動自在に支持されており、電磁石部12により吸引、離反される。可動接点部14は、弾性を有する金属材で形成されており、接極子13の上面に固着されている。可動接点部14の先端部分には可動接点14aが固着されている。固定接点部15は、その先端に固定接点15aが固着されており、その固定接点15aが可動接点部14の可動接点14aに対向するように配置されている。COM端子16は、可動接点部14と電気的に接続されている。
接極子振れ止め部17は、電磁リレー10の落下時における接触子13の振れ止めを行うものであり、接極子13の基端部13aの両側に1つずつ配設されている。各接極子振れ止め部17は、接極子13とは非接触状態で配設されている。接極子振れ止め部17はCOM端子16に設けられており、先端部分17aが接極子13側に僅かに曲げられて形成されている。NCダミー端子18は、可動接点部14の先端部分の直上に配設されており、可動接点部14の復帰時(固定接点部15からの離反時)に、可動接点14aを受けて可動接点部14を保持するものである。なお、このNCダミー端子18と同様の部材が特許文献1にも開示されている(特許文献1の図1におけるNC固定接点20a)。
このような構成の電磁リレー10において、電磁石部12に電圧を印加すると、電磁石部12が励磁状態となり、可動接点部14が吸引される。このときの吸引力が可動接点部14の弾性力を超えることから、可動接点部14が電磁石部12に吸着されて可動接点部14の可動接点14aが固定接点部15の固定接点15aに接触する。
次いで、電磁石部12への電圧の印加を停止すると、電磁石部12が非励磁状態となり、可動接点部14が自身の弾性力によって電磁石部12から離反し、この離反に従って可動接点部14の可動接点14aが固定接点部15の固定接点15aから離反する。このように、電磁石部12の励磁、非励磁に基づき、可動接点部14が固定接点部15に対し接離自在に駆動される。
特開2009−110693号公報
ところで、上述した従来の電磁リレー10では、可動接点部14をNCダミー端子18で受けていた為、復帰音が大きかった。また、このNCダミー端子18を設けることから、部品点数が1つ増し、その分、コスト高になっていた。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、可動接点部の復帰時の復帰音を小さくできると共に、NCダミー端子を削減できる電磁リレーを提供することを目的とする。
本発明の電磁リレーは、固定接点部を含む電磁駆動部と、前記電磁駆動部に対し揺動自在に取り付けられ、前記電磁駆動部により吸引、離反される接極子と、前記接極子に接続され前記接極子の揺動に応じて前記固定接点部に接離する可動接点部と、前記可動接点部と電気的に接続された端子と、を備え、前記接極子が前記電磁駆動部から揺動して離反する際に、前記接極子の揺動支点の近傍で前記接極子と当接して前記接極子の離反動作を制限する当接部を前記端子から延設してなる。
また、上記電磁リレーにおいて、前記端子は、断面L字形状に形成され、そのL字先端部に前記当接部が形成されている。
また、上記電磁リレーにおいて、前記当接部には、前記接極子の前記端子に対する当接速度を小さくさせる緩衝部材が設けられている。
本発明は、接極子が電磁駆動部から揺動して離反する際に、接極子の揺動支点の近傍で接極子と当接して該接極子の離反動作を制限する当接部を端子から延設したので、NCダミー端子が不要となり、可動接点部の復帰時の復帰音を小さくできる。また、NCダミー端子が不要となる分、部品点数の削減ができ、コストダウンが図れる。
本発明の一実施の形態に係る電磁リレーを示す三面図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)を矢印A方向から見た側面図 図1の電磁リレーの可動接点部の移動距離と図4の従来の電磁リレーの可動接点部の移動距離の違いを模式的に示した図 図1の当接部の応用である緩衝部材が設けられた当接部の一部分を示す図 従来の電磁リレーを示す三面図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)を矢印A方向から見た側面図
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電磁リレーを示す三面図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)を矢印A方向から見た側面図である。なお、同図において前述した図4と共通する部分には同一の符号を付けている。
図1において、本実施の形態の電磁リレー1は、樹脂等の絶縁性部材にて方形状に形成されたベース部11に、電磁石部12、接極子13、可動接点部14、固定接点部15、COM端子2、及び当接部3が設けられたものである。また、本実施の形態の電磁リレー1は、図1の(c)から分かるようにNCダミー端子は備えていない。すなわち、NCダミー端子を不要としている。
COM端子2は、断面L字形状に形成され、そのL字先端部に当接部3が形成されている。当接部3は、接極子13が電磁駆動部30の電磁石部12から揺動して離反する際に、接極子13の揺動支点Pの近傍で接極子13と当接して接極子13の離反動作を制限するものである。当接部3は、接極子13の基端部13aの両側に1つずつ配設される。このような形状の当接部3を設けたことで、接極子13の離反動作を制限でき、従来の電磁リレー10で必要としたNCダミー端子18が不要となる。これにより、可動接点部14の復帰時の復帰音を小さくできる。また、NCダミー端子18が不要となる分、部品点数の削減ができ、コストダウンが図れる。
また、当接部3が接極子13を直接押さえ込むことから、接極子13が浮き上がらなくなり、また、接極子13の移動範囲が従来の電磁リレー10における接極子13の移動範囲よりも短くなることから、電磁リレー1が落下した時のばね変形(可動接点部14そのものの変形)を少なくできる。この場合、ばね変形が少なくなると言うことは、電磁リレーとしての特性変化が少なくなると言うことである。
図2は、本実施の形態の電磁リレー1の可動接点部14の移動距離と従来の電磁リレー10の可動接点部14の移動距離の違いを模式的に示した図である。従来の電磁リレー10では、当接部3を有していないので、可動接点部14の移動距離は可動接点部14の可動接点14aがNCダミー端子18に当接するまでのL1となる。これに対して、本実施の形態の電磁リレー1では、当接部3を有していて、接極子13の揺動支点Pの近傍で接極子13と当接して接極子13の離反動作を制限するので、可動接点部14の移動距離はL2(<L1)となる。そして、移動距離の差Wは運動エネルギーの差と等しいので、運動エネルギーは本実施の形態の電磁リレー1の方が小さくなる。すなわち、可動接点部14の復帰時の復帰音を抑えることができる。
なお、本実施の形態の電磁リレー1の動作は従来の電磁リレー10と何ら変らないので、説明を省略する。
このように、本実施の形態の電磁リレー1によれば、断面L字形状に形成し、そのL字先端部に当接部3を形成したCOM端子2を備え、接極子13が電磁駆動部30から揺動して離反する際に、接極子13の揺動支点Pの近傍で接極子13と当接して該接極子13の離反動作を制限するようにしたので、従来の電磁リレー10で必要としたNCダミー端子18が不要となり、可動接点部14の復帰時の復帰音を小さくできる。また、NCダミー端子18が不要となる分、部品点数の削減ができ、コストダウンが図れる。また、当接部3が接極子13を直接押さえ込むことから、接極子13が浮き上がらなくなり、また、接極子13の移動範囲が従来の電磁リレー10における接極子13の移動範囲よりも短くなることから、電磁リレー1が落下した時のばね変形(可動接点部14そのものの変形)を少なくできる。
なお、図3に示すように、当接部3の先端部にゴム等の緩衝部材5を設けることで、接極子13の当接速度を小さくすることかでき、これにより可動接点部14の復帰音をさらに小さくすることができる。
1 電磁リレー
2 COM端子
3 当接部
5 緩衝部材
11 ベース部
12 電磁石部
13 接極子
14 可動接点部
14a 可動接点
15 固定接点部
15a 固定接点
20 ケース
30 電磁駆動部

Claims (3)

  1. 固定接点部を含む電磁駆動部と、
    前記電磁駆動部に対し揺動自在に取り付けられ、前記電磁駆動部により吸引、離反される接極子と、
    前記接極子に接続され前記接極子の揺動に応じて前記固定接点部に接離する可動接点部と、
    前記可動接点部と電気的に接続された端子と、を備え
    前記接極子が前記電磁駆動部から揺動して離反する際に、前記接極子の揺動支点の近傍で前記接極子と当接して前記接極子の離反動作を制限する当接部を前記端子から延設してなる電磁リレー。
  2. 前記端子は、断面L字形状に形成され、そのL字先端部に前記当接部が形成されている請求項1に記載の電磁リレー。
  3. 前記当接部には、前記接極子の前記端子に対する当接速度を小さくさせる緩衝部材が設けられている請求項1又は請求項2に記載の電磁リレー。
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