JP5534665B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、医療現場に広く普及している。例えば、超音波診断装置は、物体(生体)に超音波を放射(送信)し、反射してくる超音波を受信する。そして、当該反射してきた超音波に基づいて生体内部の画像(超音波画像)を形成する。具体的には、超音波診断装置は、複数の素子(振動子;超音波受信素子)をもった探触子から、人体などに超音波を送信する。そして、探触子から送信された超音波は、生体内部で反射され再び探触子に戻る。超音波診断装置は、戻ってきた超音波(超音波エコー)を受信し処理することで、断面画像(人体内部の画像)を形成し表示する。
送信された超音波によるビームの形成に関して説明する。探触子には複数の超音波送受信素子が直線状、もしくは凸状に整列されている。送信先(目標物;目標位置)を決め、そこに焦点をあわせるために、目標物と各素子間の距離を予め計算する。そして、各素子の超音波(送信パルス)の送信時刻を設定する(各素子から、算出した距離に応じた時間(遅延時間)だけ遅延させて超音波を送信させる)。このように各素子から送信された超音波は、目標物に焦点が合った一本のビームを形成する。これが超音波の送信ビームである。
次に、超音波の受信ビームの形成に関して説明する。上記のように送信された超音波が生体内部にて反射されて各素子に戻ってくるとき、或る点から戻ってくる超音波は、その点から各素子までの距離に応じた時間差(遅延)をもって戻ってくる。超音波診断装置は、各素子が受信した信号(超音波;受信信号)を増幅し、時間(遅延時間;受信信号を読み出すタイミング)を調整した後に加算する。このように各素子の受信信号をその遅延時間を調整して加算することを整相加算と呼ぶ。この遅延時間の調整方法は、上記の送信ビームを形成する際の遅延時間の調整方法と同じように容易に計算できる。さらに、送信と異なり、受信の場合には、送信ビーム上の全ての位置(具体的には、送信された超音波の届く全ての位置;超音波走査領域)で反射された超音波が各素子に戻ってくる。そのため、送信ビーム上の任意の位置が焦点になるように受信信号の遅延時間を調整することで、様々な焦点の受信ビームを形成することが可能となる。一般に、超音波診断装置においては、送信ビーム上の数十から数百点を受信ビームの焦点として、探触子に近い点から送信ビームの進行時間に応じて受信ビームの焦点を深い方向にずらし、複数の受信ビームを形成する。これはダイナミックフォーカスと呼ばれている技術である。
このように超音波診断装置においては、超音波の送信ビームを形成し、さらに受信ビームを形成することで、一本の走査線が出来上がる。この送受信のビームの焦点位置を徐々にずらし、生体内部の診断したい領域を走査することで超音波画像が生成される。このような超音波画像を高画質の映像とするためには、単位時間あたりの画像書き換え回数であるフレームレートを上げる必要がある。フレームレートは、画像生成の際のビーム本数と超音波ビームの送受信の深さに依存する。つまり、一般的にフレームレートを上げるためには、ビーム本数を減らして走査の時間を減らすか、ビームの焦点位置の深さを浅くして各ビームの形成に要する時間を減らせばよい。
しかしながら、フレームレートを上げるためにビームの焦点位置の深さを浅くすると、得られる超音波画像の領域が狭くなる。そのため、診断したい臓器がその領域からはみ出してしまう虞がある。また、ビーム本数を減らすと、得られる画像の横(幅)方向の解像
度が低下してしまう。そのため、フレームレートが高くなっても個々の断面画像の質は低下してしまう。このようにフレームレートを上げる単純な方法には様々な問題がある。
フレームレートを上げるための他の方法としてマルチビーム送受信という技術がある。このマルチビーム送受信に関して説明する。図2にマルチビーム送受信のビーム形成に関する概念図を示す。上述したように、各素子から送信する送信パルスの遅延時間を調整することによって送信ビームを形成することができる。また、各素子は遅延時間の異なる複数の送信パルスを同時に送信することもできる。そこで、或る方向を向くような遅延時間と、当該方向とは異なる方向を向くような遅延時間を設定する。それにより、方向の異なる複数の超音波ビーム(送信ビーム)を同時に形成することが可能となる。これがマルチビーム送信技術である。図2に示される二つの送信ビームは探触子20から同時に送信された送信ビームを示している。
次に、マルチビーム受信技術に関して説明する(特許文献1参照)。通常の受信方式では送信ビームに沿った受信ビームを形成するように、受信信号の遅延時間が設定される。複数の送信ビームのそれぞれに対して受信ビームを形成するのが、マルチビーム受信である。図2の例では、二つの送信ビームに対し、それぞれ、送信ビームの真ん中に沿った二つの受信ビームが形成されている。マルチビーム受信において、超音波診断装置は、各素子で受信された信号を増幅し、メモリに蓄積する。そして、増幅された受信信号をメモリから読み出し、遅延時間を調整し、加算する。当該処理を複数回行うことで複数の受信ビームが形成される。しかしながら、このように複数の受信ビームを形成する場合、遅延時間の設定や整相加算を行う処理回路の規模が増大するという問題がある。例えば、単純にこのマルチビーム受信の回路を構成する場合、受信ビーム本数分だけの受信回路が必要となる。この問題を避けるために受信回路を複数用意するのではなく、処理速度を早くして単位時間当たりの受信ビーム本数を増やすという方法もある。しかしこの場合には受信回路を高速に動作させなければならないという別の問題がある。
また、マルチビーム受信を行わない場合(1本の受信ビームを形成する場合)、メモリとして、FIFOメモリを用いることができる。しかしながら、マルチビーム受信を行う場合には、素子の受信データを蓄えているメモリから同時に異なるの遅延時間をもったデータを読み出さなければならないため単独のFIFOメモリでは実現ができない。そのためマルチビーム受信を実現するためには、メモリとして、ランダムアクセスメモリを用いるか、もしくは、ビーム数分のFIFOメモリを用いる必要がある(特許文献2参照)。そのため、回路規模の増加や高速性が制限される。
図3にマルチビーム受信のための受信回路の一般的な構成を示す。受信信号は30_1〜128で示されるA/Dコンバータによってディジタル信号に変換され、複数の受信素子(不図示)にそれぞれ対応する複数のランダムアクセスメモリに蓄積される。そして、蓄積されたディジタル信号(データ)は、遅延時間設定部にしたがって加算ユニットに出力される。なお、マルチビーム受信の場合には遅延時間設定部を複数有する必要がある(形成する受信ビームごとの遅延時間設定部が必要である)。即ち、蓄積された信号は、異なる遅延時間で読み出される。また、マルチビーム受信の場合には受信ビームごとの加算ユニットが必要となる。読み出された信号(遅延時間が互いに異なる信号)はそれぞれ異なる加算ユニットへ出力される。加算ユニットで加算された受信信号は信号処理部と画像処理部を経て表示装置に送られる。それにより、超音波画像が画面に表示される。マルチビーム受信の場合、信号処理部は受信ビーム毎に設けられていてもよいし、1つであってもよい。信号処理部が1つの場合には、複数の受信ビームに対し同時もしくは時分割で処理すればよい。なお、図3の例では、素子数が128個、加算ユニットが2つの場合を示したが、それらの数はいくつでもよい。
特開平2−206445号公報 特許第3559774号公報
上述したように超音波診断装置のフレームレートを上げるためのマルチビーム送受信技術は複数の受信ビームの処理を行うための受信回路の規模や高速性などに問題があり、簡単にビーム数を増やすことは困難であった。
そこで本発明は、従来のシングルビームの受信回路と同等の規模で高いフレームレートの映像を得ることのできる超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明に係る超音波診断装置は、
超音波を送信し、物体に反射された前記超音波を受信する複数の素子と、
前記超音波を受信することにより前記複数の素子から出力された超音波信号をそれぞれ蓄積する複数のFIFOメモリと、
前記超音波信号に対して、第1の受信ビームと第2の受信ビームとに応じてそれぞれ第1の遅延時間と第2の遅延時間とを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された各遅延時間に従って前記複数のFIFOメモリから出力される超音波信号を加算することにより、前記第1の受信ビームに応じたデータと前記第2の受信ビームに応じたデータとを生成する生成手段と、
を有し、
前記第1の遅延時間に従って前記複数のFIFOメモリから出力された超音波信号は、前記生成手段による前記第1の受信ビームに応じたデータの生成に用いられるとともに、前記複数のFIFOメモリに再度入力されるように構成されており、
前記生成手段は、
前記第1の遅延時間に従って前記複数のFIFOメモリから出力される超音波信号を用いて前記第1の受信ビームに応じたデータを生成した後に、
前記複数のFIFOメモリに再度入力され前記第2の遅延時間に従って出力された超音波信号を用いて前記第2の受信ビームに応じたデータを生成する
ことを特徴とする
本発明によれば、従来のシングルビームの受信回路と同等の規模で高いフレームレートの映像を得ることのできる超音波診断装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に関して、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施例1>
図1は本発明の実施例1に係る超音波診断装置の受信回路の構成を示すブロック図である。超音波診断装置は、複数(本実施例では128個)の振動子からなる超音波探触子(不図示)を備える。複数の振動子は、それぞれ、物体(生体)に向けて超音波を送信し、生体(生体内部)で反射された超音波を受信する。複数の振動子で受信された超音波の信号である超音波信号は、それぞれ、対応する受信アンプ(不図示)によって増幅される。図1に示すA/Dコンバータ(10_1,10_2,…,10_128)は、増幅された超音波信号(アナログ信号)を、それぞれディジタル信号に変換する。ディジタル信号に変換された超音波信号は、それぞれ11_1,11_2,…,11_128のマルチプレクサ(Mux)を通してFIFOメモリ(12_1,12_2,…,12_128)に蓄積される(以下、蓄積された超音波信号を受信データと呼ぶ)。超音波の受信は、超音波の発信直後から、システムによって定義された時間まで行われる。この時間を長くすればするほど、生体内のより深い位置で反射された超音波を受信することができる。すなわち
、FIFOメモリには、上記時間に応じた深さで反射された超音波信号が蓄積される。マルチプレクサ(11_1,11_2,…,11_128)は、超音波探触子が超音波を受信している間、A/Dコンバータ(ADC)の出力をFIFOメモリの入力として選択する。
FIFOメモリに蓄積された受信データは、遅延時間設定部18からの制御信号に従って乗算器(13_1,13_2,…13_128)の入力へと読み出される。遅延時間設定部18は、超音波信号を受信している間、受信ビームの方向に応じて遅延時間を設定する。具体的には、遅延時間設定部18は、マルチビーム制御部17により、受信ビームの方向が指示され、当該方向に応じた遅延時間を設定する。本実施例では、先ず、受信ビーム1の方向(第1の方向)に応じた遅延時間が設定される。このとき、アポダイゼーション係数生成部19も、マルチビーム制御部17により受信ビームの方向が指示され、当該受信ビームの方向に応じた処理を行う。受信データは、乗算器(13_1,13_2,…,13_128)にて、アポダイゼーション係数生成部19から出力される係数と乗算された後、加算器14に入力される。加算器14において、複数のメモリから読み出された超音波信号(本実施例ではアポダイゼーション係数と乗算された信号)が加算されることにより、上記受信ビームに応じたデータが生成される。従って、本実施例では、先ず、受信ビーム1に応じたデータが生成される。さらに加算器14からのデータ(受信ビーム1に応じたデータ)は信号・画像処理部15へと入力される。信号・画像処理部15では、入力信号に検波、対数圧縮、座標変換、ノイズ低減などの処理を行うことにより、入力信号(受信ビーム1に応じたデータ)に基づいた画像が生成される。生成された画像は、不図示の画像メモリに記憶される。そして、表示装置16に当該画像(生体内部の画像;エコー画像;超音波画像)が表示される。
本実施例に係る超音波診断装置の受信回路では、1回の超音波の送受信により複数のメモリに蓄積された超音波信号に対して、複数方向の受信ビームに応じたデータを生成する。具体的には、遅延時間設定部18により、上記第1の方向に応じた遅延時間が設定され、加算器14により、第1の方向の受信ビームに応じたデータが生成される。その後、さらに遅延時間設定部18により、第1の方向とは異なる第2の方向に応じた遅延時間が設定され、加算器14により、第2の方向の受信ビーム(受信ビーム2)に応じたデータが生成される。このとき、信号・画像処理部15は、マルチビーム制御部17からの指示を受け、受信ビーム2に応じたデータを、受信ビーム1に応じたデータに上書きしないように記憶する。
FIFOメモリでは、一度読み出したデータは該メモリ内から消去される。そこで、本実施例では、複数のメモリへの超音波信号の蓄積が終了した後に、該複数のメモリから読み出した超音波信号が、第1の方向の受信ビームに応じたデータの生成に用いられるとともに、それぞれのメモリへ再度入力される。具体的には、該超音波信号は、マルチプレクサ(11_1,11_2,…,11_128)へ再度入力される。再度入力された超音波信号は、第2の方向の受信ビーム(受信ビーム2)に応じたデータの生成に用いるために用いられる。それにより、1回の超音波の送受信により複数のメモリに蓄積された超音波信号に対して、複数方向の受信ビームに応じたデータを生成することが可能となる。なお、受信ビーム2に応じたデータを生成するための超音波信号を読み出すと同時に、同該超音波信号を再度メモリへループバックし、第3の方向の受信ビーム3に応じたデータを生成してもよい。また、再度超音波信号の送受信を行い、当該送受信によってメモリに蓄積される超音波信号を用いて受信ビームに応じたデータを生成してもよい。
なお、受信ビーム2に応じたデータを生成するための超音波信号は、受信ビーム1に応じたデータ生成するための超音波信号も少なくなるため、受信ビーム2のビーム長は受信ビーム1より短くなる。そのため、より多くの超音波信号がメモリへループバックされる
ことが好ましい。具体的には、受信ビーム1に応じたデータを生成するためにFIFOメモリからデータを読み出す際に、各FIFOメモリの空きメモリ数をモニタし、空きメモリ数の最小値をとりだす。そして、この空きメモリの最小値が、超音波信号の受信クロック数の残りと同じになった時点で、一時的にメモリからの超音波信号の読み出しを中断する。こうすることで受信が終了するまでFIFOメモリから超音波信号を読み出さなくなる。つまり、超音波信号の受信が終了した時点で、FIFOメモリには最大限(ひとつ以上のFIFOメモリがちょうどFULLな状態)に超音波信号が蓄積される。こうすることで受信ビーム2のビーム長をできるだけ長くすることが可能となる。
以上の説明から自明なように、本発明のマルチビーム受信処理装置では、図2のように同じ長さの複数の受信ビームに応じたデータが生成されるわけではない。図4に本発明で生成されるデータに対応する受信ビームの概念図を示す。このように、本発明では、受信ビーム2や、その後(同じ超音波信号を用いて)生成されたデータに対応する受信ビームのビーム長(2本目以降の受信ビームのビーム長)は、受信ビーム1に比べて短い。さらに、受信ビーム2などは、探触子から遠い位置(即ち、生体内の深い位置)に位置する。なお、2本目以降の受信ビームのビーム長は、受信回路に用意されているFIFOメモリの長さ(容量)に依存する。即ち、遅延量を見込み量、送信ビームと受信ビームの間の角度に依存する。一般的に45度まで見込むとすると、探触子の想定最大横幅×√2のビーム長が得られる。送受信ビームをセクタ表示した場合、探触子から遠い(深い)位置のビーム密度は、探触子から近い位置に比べ疎になるため、本発明によって得られる2本目以降の受信ビームに応じたデータは有用なデータとなる。
また、2本目以降の受信ビームはその前の受信ビームに対してあまり角度を有しないことが好ましい。互いの角度が小さい2本の受信ビームでは、振動子ごとの遅延量があまり変化しないため、そのようにすることにより、解像度を落とさずにフレームレートを上げることができる。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2に係る超音波診断装置について説明する。図5は本発明の実施例2に係る超音波診断装置の受信回路の構成を示すブロック図である。実施例2においては、実施例1でFIFOメモリにより構成していた遅延メモリをランダムアクセスメモリ(RAM)にて構成した。遅延メモリをFIFOメモリで構成した実施例1では、受信ビーム1に応じたデータを生成するための受信データの読み出しにおいて、FIFOメモリの空きメモリ数をモニタするという特殊な制御を必要とした。本実施例では、ランダムアクセスメモリを用いるため、上述したような特殊な制御を必要としない。また、実施例1で必要であったマルチプレクサや、FIFOメモリのループバック配線も必要ない。
以下、図5を用いて本実施例に係る超音波診断装置の受信回路の構成について詳細に説明する。図5に示すA/Dコンバータ(50_1,50_2,…,50_128)は、図1と同様に、不図示の受信アンプによって増幅された超音波信号(アナログ信号)を、それぞれディジタル信号に変換する。ディジタル信号に変換された超音波信号は、それぞれランダムアクセスメモリ(51_1,51_2,…,51_128)に蓄積される。本実施例では、生体内の所定の深さで反射された超音波信号がランダムアクセスメモリに蓄積される。
ランダムアクセスメモリに蓄積された受信データは、遅延時間設定部57からの制御信号に従って乗算器(52_1,52_2,…,52_128)の入力へと読み出される。遅延時間設定部57は、超音波信号を受信している間、受信ビームの方向に応じて遅延時間を設定する。具体的には、遅延時間設定部18は、マルチビーム制御部17により、受信ビームの方向が指示され、当該方向に応じた遅延時間を設定する。本実施例では、先ず
、受信ビーム1の方向に応じた遅延時間が設定される。このとき、アポダイゼーション係数生成部58も、マルチビーム制御部17により受信ビームの方向が指示され、当該受信ビームの方向に応じた処理を行う。受信データは、乗算器(52_1,52_2,…,52_128)にて、アポダイゼーション係数生成部58から出力される係数と乗算された後、加算器53に入力される。加算器53において、複数のメモリから読み出された超音波信号(本実施例ではアポダイゼーション係数と乗算された信号)が加算されることにより、上記受信ビームに応じたデータが生成される。さらに加算器53からのデータ(受信ビーム1に応じたデータ)は信号・画像処理部54へと入力される。信号・画像処理部54では、入力信号に検波、対数圧縮、座標変換、ノイズ低減などの処理を行うことにより、入力信号(受信ビーム1に応じたデータ)に基づいた画像が生成される。生成された画像は、不図示の画像メモリに記憶される。そして表示装置55に当該画像(生体内部の画像;エコー画像;超音波画像)が表示される。即ち、ここまでは実施例1とほぼ同じ動作が行われる。
実施例2に係る超音波診断装置の受信回路では、ランダムアクセスメモリを用いているため、実施例1のようにFIFOメモリに蓄積された超音波信号をループバックさせる必要はない。なぜなら、ランダムアクセスメモリは、本実施例の場合、リングバッファとして用いられるため、A/Dコンバータから信号データがやってこない場合には上書きされないからである。つまり受信ビーム1に応じたデータを生成するためにメモリからデータを読み出したとしても、読み出されたデータはメモリから消去されない。よって本実施例の場合には、受信ビーム1に応じたデータを生成するための超音波信号の読み出しが終了した後、直ちに受信ビーム2に応じたデータを生成するための超音波信号の読み出しを行うことができる。このとき、マルチビーム制御部56は、受信ビーム2の方向を遅延時間設定部57、アポダイゼーション係数生成部58、信号・画像処理部54などに指示する。
このように遅延メモリへの超音波信号の書き込みや遅延メモリからの超音波信号の読み出し方式が異なるだけで、実施例1と実施例2ではほとんど同じ動作をする。
以上述べたように、本発明によれば、従来のシングルビームの受信回路と同等の規模で高いフレームレートの映像を得ることのできる超音波診断装置を提供することができる。
なお、実施例1,2において、遅延時間設定部は、複数の振動子から送信される超音波によって形成される送信ビームより多くの受信ビームの方向に応じた遅延時間を設定してもよいし、そうでなくてもよい。複数の振動子は、同時に複数の送信ビームを形成するように超音波を送信してもよい。そして、遅延時間設定部は、該複数の送信ビームに対応する複数の受信ビームの方向に応じた遅延時間を設定してもよい。例えば、送信ビーム1,2を形成するように超音波信号を送信し、当該送信によって受信された超音波信号に対して、送信ビーム1と同一方向の受信ビーム1に応じたデータを生成した後に、送信ビーム2と同一方向の受信ビーム2に応じたデータを生成してもよい。送信ビーム対応した受信ビームを形成することにより、送信ビーム1本に対して複数の受信ビームを形成する場合よりも、解像度を向上することができる。
<変形例>
また、本実施形態に係る超音波診断装置が、マルチビーム制御部、アポダイゼーション係数生成部、乗算器、加算器、および、信号・画像処理部の組み合わせを複数備えてもよい。そして、当該複数の組み合わせは、それぞれ異なる方向の受信ビームに基づいた画像を形成すればよい。それにより、一度に多くの受信ビームを形成する(受信ビームに応じたデータを生成する)ことが可能となる。なお、遅延メモリがFIFOメモリで構成されている場合には、受信ビームの本数に対応する数のメモリが必要になることはいうまでも
無い。
また、遅延メモリ、マルチビーム制御部、アポダイゼーション係数生成部、乗算器、加算器、信号・画像処理部などの動作速度を、1回の超音波の送受信の間に受信ビームに応じたデータの生成が複数回行える程度に、早くしてもよい。それにより、所定時間内により多くの受信ビームを形成することが可能となる。
即ち、以上述べた構成とすることにより、回路構成の規模が大きくなってしまうものの、従来に比べフレームレートを大幅に上げることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る超音波診断装置の受信回路の構成を示すブロック図である。 図2は、マルチビーム送受信のビーム形成に関する概念図を示す。 図3は、マルチビーム受信のための超音波診断装置の一般的な構成を示すブロック図である。 図4は、本発明で生成されるデータに対応する受信ビームの概念図である。 図5は、本発明の実施例2に係る超音波診断装置の受信回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10_1〜128,30_1〜128,50_1〜128 A/Dコンバータ
11_1〜128,31_1〜128 マルチプレクサ
12_1〜128 FIFOメモリ
13_1〜128,32_1〜128,52_1〜128 乗算器
14,33,53 加算ユニット
15,34,54 信号・画像処理部
16,35,55 表示装置
17,56 マルチビーム制御部
18,36,57 遅延時間設定部
19,37,58 アポダイゼーション係数生成部
20,40 探触子
31_1〜128,51_1〜128 ランダムアクセスメモリ

Claims (3)

  1. 超音波を送信し、物体に反射された前記超音波を受信する複数の素子と、
    前記超音波を受信することにより前記複数の素子から出力された超音波信号をそれぞれ蓄積する複数のFIFOメモリと、
    前記超音波信号に対して、第1の受信ビームと第2の受信ビームとに応じてそれぞれ第1の遅延時間と第2の遅延時間とを設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された各遅延時間に従って前記複数のFIFOメモリから出力される超音波信号を加算することにより、前記第1の受信ビームに応じたデータと前記第2の受信ビームに応じたデータとを生成する生成手段と、
    を有し、
    前記第1の遅延時間に従って前記複数のFIFOメモリから出力された超音波信号は、前記生成手段による前記第1の受信ビームに応じたデータの生成に用いられるとともに、前記複数のFIFOメモリに再度入力されるように構成されており、
    前記生成手段は、
    前記第1の遅延時間に従って前記複数のFIFOメモリから出力される超音波信号を用いて前記第1の受信ビームに応じたデータを生成した後に、
    前記複数のFIFOメモリに再度入力され前記第2の遅延時間に従って出力された超音波信号を用いて前記第2の受信ビームに応じたデータを生成する
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記複数の素子は、同時に複数の送信ビームを形成するように超音波を送信し、
    前記設定手段は、前記複数の送信ビームに対応する複数の受信ビームの方向に応じた遅延時間を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記設定手段は、前記複数の素子から送信される超音波によって形成される送信ビームより多くの受信ビームの方向に応じた遅延時間を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
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