JP2008183288A - 超音波診断装置 - Google Patents

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JP2008183288A JP2007020772A JP2007020772A JP2008183288A JP 2008183288 A JP2008183288 A JP 2008183288A JP 2007020772 A JP2007020772 A JP 2007020772A JP 2007020772 A JP2007020772 A JP 2007020772A JP 2008183288 A JP2008183288 A JP 2008183288A
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Abstract

【課題】受信ビームフォーマの回路規模を増大させることなく、ボリュームレート又はフレームレートを向上させることが可能な超音波診断装置を提供する。
【解決手段】送信部3は、超音波プローブが備える複数の超音波振動子を複数のグループに分け、複数のグループに属する各超音波振動子に対してグループごとに異なる遅延パターンを与えることで、グループごとにそれぞれ異なる位置に送信ビームフォーミングを行う。これにより、複数の方向に送信ビームを同時に送信させることが可能となる。受信ビームフォーマ8A等は、各送信ビームに基づく反射波を受信すると、並列同時受信処理を行うことで、送信ビームごとに複数の受信ビームを生成する。信号処理部11及び画像生成部12は、複数の受信ビームに基づいて超音波画像データを生成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、被検体に超音波を送信し、被検体からの反射波に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、複数の超音波振動子を有する超音波プローブと、超音波プローブを駆動制御する送受信部を備えている。送受信部は、被検体内の所定の焦点にフォーカスした超音波(送信ビーム)を生成し(送信ビームフォーム)、超音波振動子に電気信号を供給して送信ビームを送信させるとともに、被検体内で反射してきた超音波を超音波振動子から受信する。そのとき送受信部は、対象となる反射体から各超音波振動子までの距離に応じてそれぞれ時間的に異なって受信された信号を、その位相(時間)を揃えて加算し、焦点の合った1本の受信信号(受信ビーム)を生成する(受信ビームフォーム)。送信ビームフォームは送信ビームフォーマによって実行され、受信ビームフォームは受信ビームフォーマによって実行される。このようにして生成された受信信号(受信ビーム)に基づいて、超音波画像データが生成される。
また、複数の超音波振動子が2次元的に配列された2次元超音波プローブを用いることで、3次元的に送受信フォーカスを行い、3次元領域を超音波で走査(3Dスキャン)することができる。3次元領域を超音波で走査することでボリュームデータを取得し、そのボリュームデータに基づいて、3次元画像データなどの超音波画像データを生成する(例えば特許文献1)。
ところで、ボリュームレート(走査を行って1つの3次元画像を取得するために要する時間に相当する)を速くするために、並列同時受信処理が行われている。つまり、1回の超音波の送信に対して、複数の方向からの反射波を同時に受信することで、受信ビーム数を増やしている。
特開平11−221217号公報
しかしながら、広くて均一な送信ビームを生成することが困難であるため、並列同時受信処理においては、4本程度の受信ビーム数が同時受信数の上限となっている。従って、従来における並列同時受信処理では、ボリュームレートの向上に限界がある。
また、送信ビームを整形することで広い送信ビームを生成することができた場合に、同時受信数を増やすためには、同時受信数が多い受信ビームフォーマを開発しなければならない。例えば、同時受信数が8ビームや16ビームの受信ビームフォーマが必要になってくる。しかしながら、このような受信ビームフォーマは回路規模が増大するとともに製造コストも増加し、その結果、超音波診断装置のコストが増加するおそれがある。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、受信ビームフォーマの回路規模を増大させることなく、ボリュームレート又はフレームレート(走査を行って1つの断層像を取得するために要する時間に相当する)を向上させることが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、複数の超音波振動子を備えた超音波プローブと、前記超音波プローブに、超音波を複数の方向に一度に送信させる送信手段と、前記超音波プローブが受波した信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの出力に基づいて超音波画像データを生成する画像生成手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
この発明によると、複数の方向に一度に超音波(送信ビーム)を送信することで、一度の送信でより広い範囲を超音波で走査することが可能となる。その結果、受信ビームフォーマによる同時受信数を増やさずに、ボリュームレート又はフレームレートを向上させることが可能となる。
(構成)
この発明の実施形態に係る超音波診断装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。
超音波プローブ1には、複数の超音波振動子が2次元的に配置された2次元超音波プローブ、又は、複数の超音波振動子が所定方向(走査方向)に1列に配置された1次元超音波プローブが用いられる。各超音波振動子は、送信と受信を切り替えるTRSW2を介して送信部3と受信部6に接続されている。
送信部3は、超音波プローブ1に電気信号を供給して超音波を発生させる。送信部3は、送信ビームフォーマ4、パルス発生部5、及びクロック発生回路(図示しない)を備えている。クロック発生回路(図示しない)は、超音波振動の送信タイミングや送信周波数を求めるクロック信号を発生する回路である。送信ビームフォーマ4は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する回路である。パルス発生部5は、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、超音波プローブ1の各超音波振動子に供給するようになっている。送信ビームフォーマ4とパルス発生部5は、各超音波振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数だけ用意され、例えば2000チャンネルから3000チャンネル程度で構成されている。
送信ビームフォーマ4によって遅延時間が与えられることにより、所定部位に超音波がフォーカスする。そして、送信部3は、フォーカス位置ごとに送信ビームフォーマ4による遅延パターンを変えることで、3次元領域や平面上を超音波で走査する。
この実施形態では、複数の超音波振動子を複数のグループに分ける。そして、送信ビームフォーマ4は、各グループに属する超音波振動子に対して、グループごとにそれぞれ異なる遅延パターンを与えることで、それぞれ異なるフォーカス位置に送信ビームをフォーカスさせる。これにより、超音波プローブ1からは、複数の方向に送信ビームが一度に送信されることになる。各超音波振動子に与える遅延パターンは制御部14に設定されており、送信ビームフォーマ4は、制御部14の制御に従ってグループごとに異なる遅延パターンを与える。このように、送信時においては、送信方向ごとにグループ分けをして、各グループに属する超音波振動子に異なる遅延パターンを与えることで、個々のグループごとに異なる方向に超音波を送信させている。一方、超音波の受信時においては、全ての超音波振動子で反射波を受信する。
[送信処理の態様]
複数の方向に送信ビームを一度に送信する様々な例について説明する。
(第1の送信態様)
まず、複数の超音波振動子が走査方向に1列に配置された1次元超音波プローブによって、送信ビームを異なる2方向に一度に送信する例について、図2を参照して説明する。図2は、送信ビームの1例を模式的に示す図である。
1次元超音波プローブとしての超音波プローブ1は、走査方向に1列に配置された超音波振動子P1〜P6と超音波振動子Q1〜Q6を備えている。これら複数の超音波振動子は送信ビームの送信方向ごとにグループ分けされている。例えば、超音波振動子P1〜P6はグループPに属し、超音波振動子Q1〜Q6はグループPとは異なるグループQに属するものとする。この実施形態では、グループPに属する超音波振動子P1〜P6と、グループQに属する超音波振動子Q1〜Q6は、それぞれ交互に配置されている。これら超音波振動子P1〜P6と超音波振動子Q1〜Q6によって、異なる2方向に送信ビームを一度に送信する。
グループPに属する超音波振動子P1〜P6と、グループQに属する超音波振動子Q1〜Q6には、それぞれ異なる遅延パターンが与えられる。グループPに属する超音波振動子P1〜P6に与えられる所定の第1遅延パターンと、グループQに属する超音波振動子Q1〜Q6に与えられる所定の第2遅延パターンは、制御部14に設定されている。そして、送信ビームフォーマ4は制御部14の制御の下、超音波振動子P1〜P6に対して第1遅延パターンを与えることで、焦点R1に送信ビーム(図2中の実線)をフォーカスさせる。さらに、送信ビームフォーマ4は、超音波振動子Q1〜Q6に対して第1遅延パターンとは異なる第2遅延パターンを与えることで、焦点R1とは位置が異なる焦点R2に送信ビーム(図2中の破線)をフォーカスさせる。
このように、送信部3は、送信ビームフォーマ4によって、交互に配置された超音波振動子P1〜P6と超音波振動子Q1〜Q6に対して、それぞれ異なる遅延パターンを与えることで、異なる2方向に一度に送信ビームを送信し、2次元の平面を走査する。なお、超音波の受信時においては、全ての超音波振動子で反射波を受信する。
以上のように、グループごとに異なる遅延パターンを与えて、複数の方向に一度に超音波を送信することで、一度に複数箇所を走査することが可能となるため、フレームレート(走査を行って1つの断層像を取得するために要する時間に相当する)を向上させることが可能となる。
なお、全超音波振動子を複数のグループに分け、各グループで異なる方向に超音波を送信することにより、各方向への超音波の送信に寄与する超音波振動子の数が減少する。そのため、各超音波振動子に与える送信パワーを上げることにより、送信ビームの強度を維持する。すなわち、一度に送信する送信ビームの本数が増えるほど(超音波を一度に送信する方向の数が増えるほど)、送信部3は、送信ビームの送信パワーを高くして送信ビームを送信させる。例えば、全超音波振動子を2つのグループに分けた場合は、1方向への超音波の送信に寄与する超音波振動子の数が全体の半分の数になるため、送信部3は、送信パワーを上げることにより、送信フォーカスの強度を維持することができる。超音波の送信本数と送信パワーとの対応付けを制御部14に設定しておく。制御部14は、その対応付けに従って、超音波の送信本数に応じた送信パワーに切り替えて、送信部3に超音波を送信させる。
(第2の送信態様)
次に、複数の超音波振動子が2次元的に配置された2次元超音波プローブによって、送信ビームを異なる2方向に一度に送信する例について、図3から図5を参照して説明する。図3は、送信ビームの送信方向ごとにグループ分けされた超音波振動子を示す上面図であり、そのグループ分けの1例を示す上面図である。図4は、2本の送信ビームによる走査の1例を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た図である。図5は、走査対象の3次元領域を模式的に示す図である。
2次元超音波プローブとしての超音波プローブ1は、2次元的に配置された複数の超音波振動子Pを備えている。複数の超音波振動子Pは、送信ビームの送信方向ごとにグループ分けされている。2方向に一度に送信ビームを送信する場合は、例えば図3に示すように、超音波振動子Pの配置面の中心を通る仮想線によって、互いに隣り合う2つのグループG1、G2に超音波振動子Pをグループ分けする。この実施形態では、グループG1に属する超音波振動子Pの数と、グループG2に属する超音波振動子Pの数を等しくしている。
グループG1に属する複数の超音波振動子Pと、グループG2に属する複数の超音波振動子Pには、それぞれ異なる遅延パターンが与えられる。送信ビームフォーマ4は、グループG1に属する超音波振動子Pに対して所定の第1遅延パターンを与えることで、所定の焦点に送信ビームをフォーカスさせる。さらに、送受信ビームフォーマ4は、グループG2に属する超音波振動子Pに対して第1遅延パターンとは異なる第2遅延パターンを与えることで、上記所定の焦点とは位置が異なる焦点に送信ビームをフォーカスさせる。
このように、送信部3は、送信ビームフォーマ4によって、グループG1に属する超音波振動子とグループG2に属する超音波振動子に対して、それぞれ異なる遅延パターンを与えることで、異なる2方向に一度に送信ビームを送信する。なお、超音波の受信時においては、全ての超音波振動子で反射波を受信する。
ここで、第2の送信態様による走査の例について図4を参照して説明する。図4は、送信ビームの位置をビーム投影面で表した図である。全走査領域Sは中心にて、走査領域S1と走査領域S2に2等分されている。送信部3は、送信ビームフォーマ4によってグループG1に属する超音波振動子Pに所定の遅延パターンを与えることで、グループG1に属する超音波振動子Pから送信された送信ビームB1によって、走査領域S1を走査する。一方、送信部3は、送信ビームフォーマ4によってグループG2に属する超音波振動子Pに所定の遅延パターンを与えることで、グループG2に属する超音波振動子Pから送信された送信ビームB2によって、走査領域S2を走査する。
このとき、送信部3は、グループG1に属する超音波振動子Pから送信された送信ビームB1を、走査領域S1の端部から矢印Aの方向に走査し、さらに、矢印Aの方向に直交する方向に送信ビームB1を走査することで、走査領域S1全体を走査する。一方、送信部3は、グループG2に属する超音波振動子Pから送信された送信ビームB2を、走査領域Sの中心から矢印Aの方向に走査し、さらに、矢印Aの方向に直交する方向に送信ビームB2を走査することで、走査領域S2全体を走査する。このように、送信ビームB1と送信ビームB2を所定距離離して走査することで、互いの送信ビームによる干渉を抑えることが可能となる。
例えば、同じボリュームレートで所定の3次元領域を走査する場合、1本の送信ビームで走査すると、図5に示す3次元の走査領域S1のみが走査できる。一方、この実施形態に係る超音波診断装置によると、2本の送信ビームを異なる方向に一度に送信することができるため、同じ時間で、走査領域S1と走査領域S2を走査できる。このように、この実施形態に係る超音波診断装置によると、ボリュームレートを低下させずに、より広い領域を走査することができる。換言すると、従来技術よりもボリュームレートを向上させることが可能となる。
(第3の送信態様)
次に、2次元超音波プローブによって、送信ビームを異なる4方向に一度に送信する例について、図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7は送信ビームの送信方向ごとにグループ分けされた超音波振動子を示す上面図であり、そのグループ分けの1例を示す上面図である。
2次元超音波プローブとしての超音波プローブ1によって4方向に一度に送信ビームを送信する場合は、例えば図6に示すように、超音波振動子Pの配置面の中心を通る互いに直交する2本の仮想線によって、4つのグループG1、G2、G3及びG4に超音波振動子Pをグループ分けする。この実施形態では、各グループに属する超音波振動子Pの数を等しくしている。この場合、送信部3は、送信ビームフォーマ4によって、グループG1、G2、G3及びG4のそれぞれに属する超音波振動子に対して、それぞれ異なる遅延パターンを与えることで、それぞれ異なる焦点に送信ビームをフォーカスさせる。これにより、超音波プローブ1からは4本の送信ビームが異なる方向に一度に送信されることになる。このように、4本の送信ビームによって走査することで、1本の送信ビームによって走査する場合と比べて、ボリュームレートを低下させずに、4倍の領域を走査することが可能となる。なお、超音波の受信時においては、全ての超音波振動子で反射波を受信する。
また、4方向に一度に送信ビームを送信する場合、例えば図7に示すように、グループG1、G2、G3及びG4がその順番で1列に並ぶように、超音波振動子Pをグループ分けしても良い。
以上のように、複数の方向に送信する送信ビームの本数を増やすことで、1本の送信ビームによって走査する場合と比べて、より広い領域を走査することが可能となる。この実施形態では、走査対象となる領域が広くなるほど、送信部3は、送信ビームの本数(超音波を一度に送信する方向の数)を増やして送信ビームを送信させる。例えば、走査対象となる領域の広さと送信ビームの本数(超音波を一度に送信する方向の数)との対応付けを制御部14に設定しておく。制御部14は、その対応付けに従って、走査対象となる領域の広さに応じた本数に切り替えて、送信部3に超音波を送信させる。
この実施形態に係る超音波診断装置は、上述した第1から第3の送信態様の他、様々な送信態様が考えられる。例えば、走査領域の位置に応じて、超音波振動子Pのグループ分けを決定する。例えば、走査領域の中心付近の領域に対しては、全超音波振動子Pの中心付近に設置された超音波振動子Pによって走査し、中心付近から外側の領域に対しては、前記超音波振動子Pの外側に設置された超音波振動子Pによって走査する。また、広い領域を走査する場合、走査領域の端部においては送信強度が低下する傾向にあるため、走査領域の端部を走査する超音波振動子Pの数を、走査領域の中心付近を走査する超音波振動子Pの数よりも増やすことで、広範囲の走査領域に対して均一な送信強度で送信ビームを送信することができる。
[受信部6の構成]
受信部6は、超音波プローブ1が受波した信号を受信する。受信部6は、プリアンプ7、受信ビームフォーマ8A、8B、8C、及び8D、及びA/D変換器(図示しない)を備えている。プリアンプ7は、超音波プローブ1の各超音波振動子から出力されるエコー信号を受信チャンネルごとに増幅する。このプリアンプ7は、超音波振動子の数だけ用意され、例えば2000チャンネルから3000チャンネル程度で構成されている。A/D変換器(図示しない)は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信ビームフォーマ8A、8B、8C、及び8Dは、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。つまり、それぞれの超音波振動子チャンネルの焦点からの距離に応じて位相(遅延時間)制御することにより、各位相合わせが可能となる。遅延が付加された各チャンネルのデータは加算器によって加算されて、1本の受信信号を構成する。
プリアンプ7で増幅された受信信号は、A/D変換器でデジタルデータに変換され、受信ビームフォーマ8A、8B、8C、及び8Dに出力される。受信ビームフォーマ8A、8B、8C、及び8Dは、送信ビームフォーマ4で設定されたフォーカス位置からの受信信号を受信するための受信遅延時間をA/D変換後のエコー信号に与えることで、所定の焦点における受信ビームを生成する。
受信ビームフォーマ8A、8B、8C、及び8Dはデジタル回路で構成されており、このデジタル回路を並列に持つことで、並列同時受信処理を行うことができる。つまり、各プリアンプ7から出力されるエコー信号に与える遅延時間を変えることで、1回の送信から得られる各チャンネルの受信信号から、複数の焦点の異なる受信信号(複数の画像走査線上の受信信号)を得ることができる。図1に示す例では、受信ビームフォーマ8A、8B、8C、及び8Dは、それぞれ4方向のエコー信号が得られる構成となっており、それぞれ4本の受信ビームを生成することができる。つまり、1つの焦点への送信ビームの送信から、その焦点周辺の異なる4個の焦点の受信データを取得することができる。
この実施形態では、1本の送信ビームを生成して送信した場合(超音波を1方向に送信した場合)、その送信ビームに基づく反射波は、1個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A)によって受信処理が施される。1つの受信ビームフォーマによって4方向のエコー信号が得られる構成になっているため、1本の送信ビームによって、4本の受信ビームを生成することができる。
また、2本の送信ビームを生成して送信した場合(超音波を一度に2方向に送信した場合)、2個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A及び8B)によって受信処理を行う。この実施形態では、1つの受信ビームフォーマによって4方向のエコー信号が得られる構成になっているため、2本の送信ビームを送信した場合は、計8本の受信ビームを生成することができる。
例えば、図2に示す例では、複数の超音波振動子を2つのグループP、Qに分け、2本の送信ビームを一度に送信しているため、2個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A及び8B)を用いて受信ビームを生成する。これにより、1本の送信ビームあたり4本の受信ビームの生成が可能となるため、計8本の受信ビームを生成することができる。
同様に、図3に示す例では、複数の超音波振動子Pを2つのグループG1、G2に分け、2本の送信ビームを一度に送信しているため、2個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A及び8B)を用いて受信ビームを生成する。これにより、1本の送信ビームあたり4本の受信ビームの生成が可能となるため、計8本の受信ビームを生成することができる。
一方、図6及び図7に示す例では、複数の超音波振動子Pを4つのグループG1、G2、G3、及びG4に分け、4本の送信ビームを一度に送信しているため(超音波を一度に4方向に送信しているため)、4個の受信ビームフォーマ(受信ビームフォーマ8A、8B、8C及び8D)を用いて受信ビームを生成する。これにより、1本の送信ビームあたり4本の受信ビームの生成が可能となるため、計16本の受信ビームを生成することができる。
なお、2本の送信ビームを送信する場合は、4個の受信ビームフォーマは必要ではないため、2個の受信ビームフォーマを備えていれば良い。同様に、3本の送信ビームを送信する場合は、3個の受信ビームフォーマを備えていれば良い。このように、送信ビームの本数(超音波を一度に送信する方向の数)に応じた数の受信ビームフォーマを超音波診断装置に設置すれば良い。
換言すると、受信ビームフォーマの設置数に応じた数の送信ビームを生成して送信すれば良い。例えば、1個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A)が超音波診断装置に設置されている場合、制御部14は、送信部3に1本の送信ビームを生成させる指示を与える。また、2個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A及び8B)が超音波診断装置に設置されている場合、制御部14は、送信部3に2本の送信ビームを生成させる指示を与える。同様に、3個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A、8B及び8C)が設置されている場合、制御部14は、送信部3に3本の送信ビームを生成させる指示を与え、4個の受信ビームフォーマ(受信ビームフォーマ8A、8B、8C及び8D)が設置されている場合、4本の送信ビームを生成させる指示を与える。送信部3は制御部14の制御の下、受信ビームフォーマの設置数に応じた数の送信ビームを生成して超音波プローブ1に送信させる。
第1マルチプレクサ9A、9B、9C、及び9Dは、それぞれ対応する受信ビームフォーマ8A、8B、8C、及び8Dから出力された4本の受信ビームを高速に切り替えることで信号線数を減らし、後段の信号処理部11に受信ビームを出力する。
また、受信ビームフォーマの接続数が増えた場合、第1マルチプレクサ9A、9B、9C、及び9Dと、信号処理部11との間に、第2マルチプレクサ10を設けても良い。第2マルチプレクサ10は、第1マルチプレクサ9A、9B、9C、及び9Dから出力された4本の受信ビームを更に切り替えて、信号処理部11に出力する。例えば、4本の送信ビームを一度に送信し、4つの受信ビームフォーマ8A、8B、8C及び8Dによって受信処理を行う場合、16本の受信ビームを同時受信することができ、第2マルチプレクサ10は、16本の受信ビームを順次切り替えて信号処理部11に出力する。
また、受信ビームフォーマ8A、8B、8C及び8Dと第1マルチプレクサ9A、9B、9C及び9Dを着脱可能にしても良い。上述したように、4本の受信ビームの生成が可能な受信ビームフォーマを用いた場合、2本の送信ビームを送信して、2個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A及び8B)によって受信処理を行うことで、計8本の受信ビームを生成することができる。同様に、3本の送信ビームを送信して、3個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A、8B及び8C)によって受信処理を行うことで、計12本の受信ビームを生成することができ、4本の送信ビームを送信して、4個の受信ビームフォーマ(受信ビームフォーマ8A、8B、8C及び8D)によって受信処理を行うことで、計16本の受信ビームを生成することができる。このように、送信ビームの本数に応じた数の受信ビームフォーマによって並列同時受信処理を施して受信ビームを生成する。
従って、1本の送信ビームのみを生成して送信する場合は、1個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A)のみを超音波診断装置に設置すれば良い。そこで、この実施形態に係る超音波診断装置では、受信ビームフォーマ8A、8B、8C及び8Dと第1マルチプレクサ9A、9B、9C及び9Dを着脱可能にして、送信ビームの本数に応じた数の受信ビームフォーマと第1マルチプレクサを設置することができるようにした。例えば、1本の送信ビームのみを送信する場合は、1個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A)のみを超音波診断装置に設置し、2本の送信ビームを送信する場合は、2個の受信ビームフォーマ(例えば受信ビームフォーマ8A及び8B)を超音波診断装置に設置する。
以上のように、送信ビームの本数(超音波を一度に送信する方向の数)に応じて受信ビームフォーマを増設することで、送信ビーム数の増加に対応することができる。そのことにより、受信ビームフォーマ自体の同時受信数を増加させる必要がないため、大規模な受信ビームフォーマを必要とせずに、送信ビームの数を増やして、フレームレート又はボリュームレートを向上させることが可能となる。
信号処理部11は、Bモード処理回路、ドプラ処理回路、及びカラーモード処理回路を備えている。受信部6から出力された受信データは、第1マルチプレクサ9A等や第2マルチプレクサ10を介していずれかの処理回路に出力されて処理が施される。Bモード処理回路はエコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。ドプラ処理回路はドプラ偏移周波数成分を取り出し、更にFFT処理等を施して血流情報を有するデータを生成する。カラーモード処理回路は動いている血流情報の映像化を行い、カラー超音波ラスタデータを生成する。血流情報には、速度、分散、パワー等の情報があり、血流情報は2値化情報として得られる。
画像生成部12は、DSC(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)を備え、直交座標系で表される画像を得るために、超音波ラスタデータを直交座標で表される画像データに変換する(スキャンコンバージョン処理)。例えば、画像生成部12は、3次元領域を走査することで取得されたボリュームデータに対して、サーフェイスレンダリング処理や、ボリュームレンダリング処理や、MPR処理(Multi Plannar Reconstruction)などの画像処理を施すことにより、3次元画像データや任意断面における画像データ(MPR画像データ)などの超音波画像データを生成する。また、2次元の平面に沿って超音波が走査された場合、画像生成部12は、Bモード超音波ラスタデータに基づいて2次元情報としての断層像データを生成する。そして、画像生成部12は、3次元画像データや断層像データなどの超音波画像データを表示部13に出力する。
表示部13は、CRTや液晶ディスプレイなどのモニタで構成されており、画面上に断層像、3次元画像又は血流情報などが表示される。
制御部14は、超音波診断装置の各部に接続されて各部の動作を制御する。制御部14には、各グループに属する超音波振動子に与える遅延パターンが設定されている。この実施形態では、グループごとに異なる遅延パターンが設定されている。制御部14は、設定されている遅延パターンによる遅延処理の実行指示を送信部3に与える。
また、超音波診断装置は図示しない操作部を備えている。その操作部は、キーボード、マウス、トラックボール、又はTCS(Touch Command Screen)などで構成されており、操作者の操作によってスキャン条件や関心領域(ROI)などの各種設定が行われる。
[作用及び効果]
この実施形態に係る超音波診断装置によると、複数の超音波振動子を複数のグループに分け、グループごとに異なる遅延パターンを与えて送信ビームを送信することで、複数の方向に送信ビームを一度に送信することが可能となる。これにより、一度に複数の領域を走査することが可能となるため、フレームレート又はボリュームレートを向上させることが可能となる。
また、受信ビームフォーマの設置数に応じた数の送信ビームを生成して送信することで、並列同時受信処理に対する並列同時送信処理を実現することができる。換言すると、送信ビームの本数に応じた数の受信ビームフォーマを設置することで、並列同時送信数処理に対する並列同時受信処理を実現することができる。
また、超音波によって走査する走査領域の広さに応じた数の送信ビームを生成して送信することで、フレームレート又はボリュームレートを低下させずに、その走査領域を超音波で走査することが可能となる。換言すると、送信ビームの本数に応じて走査領域を変えて走査することで、フレームレート又はボリュームレートを低下させずにその走査領域を超音波で走査することが可能となる。例えば、走査領域が広くなるほど、送信ビームの本数を増やして送信ビームを送信することで、フレームレート又はボリュームレートを低下させずにその走査領域を走査することが可能となり、従来よりも広い領域を走査することが可能となる。
ところで、3Dスキャン用の超音波プローブを用いて走査する場合と、2Dスキャン用の超音波プローブを用いて走査する場合とで、それぞれ異なる受信ビームフォーマを用いることになれば、部品、基板の共通化ができず、結局、高価な装置になってしまう。これに対して、この実施形態に係る超音波診断装置によると、送信ビームの本数に応じた数の受信ビームフォーマを設置することで、安価で消費電力が小さい超音波診断装置を提供することができる。特に、受信ビームフォーマを着脱可能とし、送信ビーム数に応じた数の受信ビームフォーマを増設することで、送信ビーム数の増加、受信ビーム数の増加に対応することが可能となる。このように、受信ビームフォーマを増設するだけで、超音波診断装置を簡便にアップグレードすることが可能となり、上位機種から下位機種までの装置を共通化し、開発費の削減、部品の共通化が実現できる。
例えば、2次元の断面を超音波で走査する2Dスキャンを実行する場合、4本程度の同時受信数で十分なフレームレートが得られる。従って、1個の受信ビームフォーマを設置すれば、2Dスキャンに対応することができる。一方、3次元領域を超音波で走査する3Dスキャンを行なう場合には、同時受信数を多くする必要があるため、その分、受信ビームフォーマを複数設ける。このように、この実施形態に係る超音波診断装置によると、受信ビームフォーマを増設するだけで、送信ビームの増加、受信ビームの増加に対応することができ、超音波診断装置を簡便にアップグレードすることが可能となる。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 送信ビームの1例を模式的に示す図である。 送信ビームの送信方向ごとにグループ分けされた超音波振動子を示す上面図であり、そのグループ分けの1例を示す上面図である。 2本の送信ビームによる走査の1例を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た図である。 走査対象の3次元領域を模式的に示す図である。 送信ビームを送信する方向ごとにグループ分けされた超音波振動子を示す上面図であり、そのグループ分けの1例を示す上面図である。 送信ビームを送信する方向ごとにグループ分けされた超音波振動子を示す上面図であり、そのグループ分けの1例を示す上面図である。
符号の説明
1 超音波プローブ
2 TRSW
3 送信部
4 送信ビームフォーマ
5 パルス発生部
6 受信部
7 プリアンプ
8A、8B、8C、8D 受信ビームフォーマ
9A、9B、9C、9D 第1マルチプレクサ
10 第2マルチプレクサ
11 信号処理部
12 画像生成部
13 表示部
14 制御部

Claims (5)

  1. 複数の超音波振動子を備えた超音波プローブと、
    前記超音波プローブに、超音波を複数の方向に一度に送信させる送信手段と、
    前記超音波プローブが受波した信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段からの出力に基づいて超音波画像データを生成する画像生成手段と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記送信手段は、前記複数の超音波振動子を複数組に分け、前記複数組に属する各超音波振動子に対して組ごとに異なる遅延条件を与えて、前記組ごとにそれぞれ異なる方向に送信ビームフォーミングを行うことで、前記超音波を複数の方向に一度に送信させることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記受信手段は、複数方向の受信ビームフォーミングを同時に行う並列同時受信処理が可能な受信ビームフォーマを有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の超音波診断装置。
  4. 前記受信手段は、超音波を一度に送信する前記複数の方向の数に応じた数の受信ビームフォーマを有し、
    各受信ビームフォーマは、前記複数の方向に送信された各超音波に基づく反射波をそれぞれ受信して前記並列同時受信処理を施すことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記受信手段は、前記受信ビームフォーマを複数有し、
    前記送信手段は、前記受信ビームフォーマの数に応じた複数の方向に超音波を送信させることを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099110A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Canon Inc 超音波診断装置
JP2010187975A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Aloka Co Ltd 超音波診断装置
JP2011156287A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Toshiba Corp 超音波診断装置

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