JP2015186494A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波伝搬の障害物の隙間を介して障害物の奥側の診断部位の診断画像を、異なる位置から、高フレームレートで取得する超音波診断装置を提供する。
【解決手段】送信部3、4は、超音波探触子2に設定された送信口径に対応する複数n(nは自然数)の振動子を駆動して、被検体13内の設定偏向方向にn本の送信ラインからなる平面波ビームを送信し、受信部4、5は、超音波探触子2に設定された受信口径に対応する複数m(mは自然数で、m≦n)の振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成し、n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインを走査して得られる複数の受信ビームからなるフレームデータを生成し、画像構成部6〜8は、受信部で生成されるフレームデータに基づいて診断画像を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に係り、特に、診断領域に超音波の平面波を送信し、反射エコー信号を並列受信して診断画像を高フレームレートで撮像する技術に関する。
超音波診断装置は、超音波探触子により被検体内部に超音波を送信し、被検体内部から生体組織の構造に応じた超音波の反射エコー信号を受信し、例えば超音波断層像等の診断画像を生成して表示している。特に、心機能診断においてはフェーズドアレイを用いて、超音波の送受信ビームにより診断部位を扇形走査(セクタスキャン)して撮像している。フェーズドアレイ型の超音波探触子は、送受信口径(以下、適宜、単に口径という。)の複数の振動子から放射する超音波の位相をそれぞれ制御して、特定の点に超音波を集束させた送信ビームと受信ビームを生成することができ、かつビーム方向を偏向することができる。したがって、電子スキャンにより一対の送信ビームと受信ビームを走査線として扇形走査して診断画像を取得することが、一般に採用されている。
ところで、超音波探触子を用いて被検体の体表から心臓との間で超音波を送受信する場合、超音波伝搬の障害となる肋骨等の障害物による超音波の反射、乱反射、回折などのために、診断画像にアーチファクトが生じるという問題がある。そこで、肋骨の間の音響窓(アコースティックウィンドウ)から走査線を送信する肋間走査が一般に採用されている。しかし、肋間走査によっても、ジャミングノイズやシャドーアーチファクト等の肋間走査特有のアーチファクトが生ずる。また、一般的なスペックルノイズ等があり、これらのアーチファクトが画像診断の妨げとなる。
そこで、障害物の影響を低減する技術として、ビームの音線中心を輻射面より前方に設定し、且つ、音線中心よりさらに前方の被検体内にセクタ部分が形成されるように、輻射面を凹面状に形成することが提案されている(例えば、特許文献1)。また、心臓のように比較的動きの早い臓器の診断画像は、高フレームレートによる撮像が望まれる。超音波診断装置における高フレームレート撮像を実現するために、平面波などの非集束送信ビームを用いる技術が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2000-201928号公報 US6309356号公報
ところで、心臓の診断の場合、いろいろな角度から取得した心臓の診断画像に基づいて診断するのが一般的であるが、肋骨間の音響窓は肋骨の位置によって異なる。つまり、位置によって肋骨間の音響窓の大きさが変わるとともに、体表から肋骨までの深さが変わる。しかし、上記の特許文献に記載された技術は、音響窓の大きさ及び肋骨の深さ位置が肋骨の位置によって変化することが考慮されていないから、いろいろな角度から心臓の診断画像を取得する場合に制約を受ける。
例えば、特許文献1によれば、複数の振動子を配列した凹面により走査中心が決まってしまうので、肋骨の深さが変わると肋間走査できない場合がある。このような問題は、肋骨等の障害物に限られるものではなく、こめかみ等の頭蓋骨の隙間から頭蓋骨の裏側(奥側)の脳組織を撮像して診断画像を得る場合など、超音波伝搬の障害物の裏側(奥側)にある生体組織の診断画像を得る場合にも共通する問題である。また、特許文献2には、障害物を回避することに関しては記載されていない。
本発明が解決しようとする課題は、超音波伝搬の障害物の裏側に位置する生体組織の診断画像を、アーチファクトを抑制して高フレームレートで取得できる超音波診断装置を提供することにある。
上記の課題を解決する本発明の第1の態様は、被検体に当接して用いる超音波探触子と、前記超音波探触子の複数の振動子を駆動する超音波信号を送信処理する送信部と、前記超音波探触子の複数の振動子により受信される反射エコー信号を受信処理する受信部と、前記受信部で受信処理された受信信号に基づいて診断画像を生成する画像構成部と、前記診断画像を表示する表示部と、少なくとも前記送信部と前記受信部と前記画像構成部を制御する制御部と、前記制御部に指令を入力する入力部とを備え、前記送信部は、前記制御部から与えられる制御指令に基づいて、前記超音波探触子に設定された送信口径に対応する複数n(nは自然数)の前記振動子を駆動して、前記被検体内の設定偏向方向にn本の送信ラインからなる平面波ビームを送信し、前記受信部は、前記超音波探触子に設定された受信口径に対応する複数m(mは自然数)の前記振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成し、前記n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインを走査して得られる複数の前記受信ビームからなるフレームデータを生成し、前記画像構成部は、前記受信部で生成される前記フレームデータに基づいて前記診断画像を生成することを特徴とする。
第1の態様によれば、送信部は、n個の送信口径から被検体内の設定偏向方向にn本の送信ラインからなる非集束送信の平面波ビームを送信しているから、偏向方向の設定に応じて超音波伝搬の障害物の裏側に位置する診断領域の生体組織の診断画像を、アーチファクトを低減して撮像することができる。また、平面波ビームを送信しているから、走査することなく一回の送信で診断領域の全体に超音波を送波できる。また、走査(スキャン)に伴う時間が不要であるから、並列受信することによりフレームレートを高くすることができる。すなわち、受信部では、受信口径に対応するm個の振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して、複数の送信ラインに対応させて設定された複数の受信ラインについて複数の受信ビームを生成している。そして、複数の受信ビームによりフレームデータを生成しているから、高いフレームレートで診断画像を撮像することができる。また、受信ビームは反射エコー信号をフォーカスし処理して生成しているから、受信信号のSN比を高くすることができ、解像度に優れた診断画像を撮像することができる。
例えば、肋骨等の障害物の隙間を介して障害物の奥側の心臓を撮像する場合は、n個の送信口径を障害物の隙間に収まるように設定すれば、障害物の影響を受けることなく、ジャミングノイズやシャドーアーチファクト等のアーチファクトを低減して撮像できる。また、送信口径のn個の振動子を駆動する超音波信号に遅延時間差を設けることにより、平面波ビームを所望の設定偏向方向に送信できる。そのため、障害物を避けた角度から障害物の裏側に位置する診断領域に平面波ビームを送信可能に偏向方向を設定することができ、あるいは障害物の隙間を介して異なる偏向方向から平面波ビームを送信できるので、様々な方向から診断領域を観測することができる。さらに、異なる方向から撮像した診断領域の診断画像データを空間合成することにより、スペックルノイズ等のアーチファクトの影響を低減することができる。
また、上記の課題を解決する本発明の第2の態様は、第1の態様の送信部と受信部に代えて、次のように構成したことを特徴とする。つまり、前記送信部は、前記超音波探触子に設定された送信口径に対応する複数n(nは自然数)の前記振動子を駆動する時間に遅延時間差を設け、前記被検体内の1箇所に設定された仮想点音源の位置で前記n個の振動子から送信されるn本の送信ラインの超音波の波面を揃わせ、前記仮想点音源を頂点とするセクタ領域の全体に前記n本の送信ラインを放射状に形成する。前記受信部は、前記超音波探触子に設定された受信口径に対応する複数m(mは自然数)の前記振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成するとともに、前記n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインを走査してフレームデータを生成するように構成されたことを特徴とする。
すなわち、第2の態様は、仮想点音源を任意の所望位置に形成し、その仮想点音源を頂点とするセクタ領域の全体にn本の送信ラインを放射状に形成したことを特徴とする。これにより、例えば、障害物の近傍の深度であって障害物から離れた位置あるいは近接した位置に仮想点音源を形成することにより、障害物の裏側にセクタ領域を形成できから、障害物の裏側の診断画像を容易に得ることができる。また、肋骨等の障害物の隙間を介して障害物の奥側の心臓を撮像する場合、その障害物の間に仮想点音源を設定することにより、障害物の影響を受けることなく、ジャミングノイズやシャドーアーチファクト等のアーチファクトを低減して、障害物の奥側(裏側)の診断領域の超音波像を撮像することができる。
また、第1の態様と同様に、仮想点音源を任意の異なる複数の位置に形成して、複数の診断画像を生成することができ、それらの診断画像を合成することにより、スペックルノイズ等のアーチファクトの影響を低減することができる。
本発明によれば、超音波伝搬の障害物の裏側に位置する生体組織の診断画像を、アーチファクトを抑制して高フレームレートで取得できる。
本発明の超音波診断装置の実施形態のブロック構成図である。 本発明の解決課題を説明する従来例の肋間走査の一例を示す図である。 本発明の超音波診断装置を用いた実施例1の肋間撮像を説明する図である。 実施例1の肋間撮像の送信と受信のタイミングチャートを示す図である。 実施例1の肋間撮像により撮像された複数の画像を空間合成する例を説明する図である。 障害物がない場合の本発明の実施例1による撮像を説明する図である。 本発明の超音波診断装置を用いた実施例2の肋間撮像を説明する図である。 実施例2の変形例を説明する図である。 実施例2の他の変形例を説明する図である。 実施例2のさらに他の変形例を説明する図である。 実施例2の仮想点音源を深度方向に複数設定する変形例を説明する図である。 実施例2の仮想点音源を用音波探触子の送受信面に設定した変形例を説明する図である。 実施例2の仮想点音源を超音波探触子の送受信面よりも内部側に設定した変形例を説明する図である。 本発明の超音波診断装置の実施例3のブロック構成図である。 実施例3の肋間撮像を説明する図である。 実施例3の送信変調部の具体的な構成を説明する図である。 実施例3の符号変調送信信号の演算式と波形を示す図である。 3つの偏向方向に平面波ビームをそれぞれ送信する送信口径に印加する符号変調送信信号の時間波形を示す図である。 3つの偏向方向に送信される平面波ビームの超音波の音場分布を示す模式図である。 実施例3の受信ビームフォーマと受信復調部の具体的な構成図である。 実施例3の符号復調受信信号の演算式と波形を示す図である。 2つの仮想点音源に平面波ビームをそれぞれ送信する送信口径に印加する符号変調送信信号の時間波形を示す図である。 2つの仮想点音源に送信される平面波ビームの超音波の音場分布を示す模式図である。
本発明を適用してなる超音波診断装置の一実施形態について、図1を用いて説明する。図に示すように、超音波診断装置1は、被検体13に当接させて用いる超音波探触子2と、被検体13内に照射する送信ビームを形成する送信ビームフォーマ3と、送信ビームフォーマ3から出力される信号に従って超音波探触子2を駆動して送信ビームを生成するとともに、超音波探触子2で受信した反射エコー信号を受信するパルサレシーバ4と、パルサレシーバ4から出力される反射エコー信号を入力し、受信処理をして受信ビームを形成する受信ビームフォーマ5とを備えて形成されている。本発明の送信部は、送信ビームフォーマ3とパルサレシーバ4とにより構成され、本発明の受信部は、パルサレシーバ4と受信ビームフォーマ5とにより形成されている。
受信ビームフォーマ5から出力される受信ビームデータは、空間合成部6に入力される。空間合成部6は、空間合成用メモリ7に記憶された空間合成用の受信ビームデータからなるフレームデータを用いて空間合成を行うようになっている。画像処理部8は、空間合成部6により合成されたフレームデータから診断情報を抽出して、診断画像を生成して表示部9に表示するようになっている。これらの空間合成部6と空間合成用メモリ7と画像処理部8とによって、本発明の画像構成部が形成されている。
送信ビームフォーマ3、受信ビームフォーマ5、空間合成部6、画像処理部8、表示部9は、それぞれシステムバス12を介して制御部10とユーザインタフェ−ス(UI)11に接続され、それらの間で必要なデータ及び制御指令が送受可能に形成されている。制御部10は、超音波診断装置1の全体を制御するとともに、送信ビームフォーマ3と受信ビームフォーマ5を制御して、被検体13に送信する送信ビーム及び被検体13から受信する反射エコー信号の受信ビームを形成させるようになっている。また、制御部10は、送信ビームフォーマ3と受信ビームフォーマ5を制御して、送信ビームを送信させるとともに、送信ビームである平面波ビームの送信ラインに基づいて設定される受信ラインを走査して受信ビームを生成させるようになっている。ユーザインタフェース(UI)11は、操作者が超音波診断装置1を操作し、かつ動作させるための入力部を備えている。
超音波探触子2は、フェーズドアレイであり、複数の振動子を配列して形成され、被検体13との間で超音波を送受信する機能を有している。パルサレシーバ4は、超音波探触子2を駆動して超音波を発生させるための送信パルスを出力するとともに、超音波探触子2で受信した反射エコー信号を取り込んで所定のゲインで増幅して受信信号を生成する。
送信ビームフォーマ3は、パルサレシーバ4と相まって、制御部10から与えられる制御指令に基づいて、超音波探触子2に設定された送信口径に対応する複数n(nは自然数)の振動子を駆動して、被検体13内の設定偏向方向θにn本の送信ラインからなる平面波ビーム(送信ビーム)を送信するようになっている。ここで、設定偏向方向θは、超音波探触子2の超音波送受信面に鉛直な偏向方向をθ=0とし、これを基準として対称に偏向させた平面波ビームの進行方向を±θとして表現する。そして、送信ビームフォーマ3は、制御部10から与えられる1又は複数の設定偏向方向θiに送信ビームを送信するため、n個の振動子を駆動する超音波信号に遅延時間差を設け、設定偏向方向θiに平面波ビームを送信して、波面が揃うようにしている。
受信ビームフォーマ5は、パルサレシーバ4と相まって、制御部10から与えられる制御指令に基づいて、超音波探触子2に設定された受信口径に対応する複数m(mは自然数)の振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成するようになっている。つまり、反射エコー信号を入力して整相制御し、一点又は複数の収束点についてフォーカス処理して受信ビームを形成する。このとき、n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインを走査して、受信ラインごとに受信ビームを生成するようになっている。そして、全ての受信ラインを走査して得られる複数の受信ビームからなるフレームデータを生成するようになっている。また、複数の設定偏向方向θiに平面波ビームが送信される場合は、n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインを走査して複数の設定偏向方向θiごとのフレームデータを生成するようになっている。なお、受信ライン数は、送信ライン数と同数又は送信ライン数よりも少ない本数に設定することができる。
画像処理部8は、各種フィルタ、検波、反射強度画像輝度変換、血流速度演算、スキャンコンバート処理、各モードの画像や、キャラクタや、スケールなどのオーバーレイを施して診断画像データを得る。また、設定偏向方向θが複数設定されている場合は、それぞれの偏向方向ごとの受信ビームデータに基づいて、空間合成画像を生成するようになっている。表示部9は、画像処理部8で生成された診断画像データを診断画像として画面に表示する。
制御部10は、CPU、メインメモリ、HDDなどから構成され、システムバス12及びシリアルインターフェース、ネットワークなどを介して超音波診断装置1の各部の制御を行うようになっている。つまり、制御部10は、システムバス12に接続されたユーザインタフェース11から入力される操作者の操作に応じた指令に従って、超音波診断装置1の各部の動作を制御するようになっている。ユーザインタフェース11には、トラックボール、キーボード、スイッチなどから構成されている。
空間合成部6は、空間合成用メモリ7に少なくとも1つ以上のフレームの受信ビームデータを記憶し、2つ目以降のフレームの受信ビームデータと、記憶したフレームの対応する位置の受信ビームデータを用いて、合成受信ビームデータをフレーム単位で生成するようになっている。空間合成は、周知の合成方法を適用することができ、例えば複数フレームの受信ビームデータを画素単位で加算平均して、合成受信ビームデータからなる合成フレームデータを生成する。画像処理部8は、空間合成部6から出力される合成フレームデータの各合成受信ビームデータを、必要に応じてフィルタ処理、検波処理、反射強度画像輝度変換処理、血流速度演算、スキャンコンバート処理、等の処理を施して所望の診断画像を生成するようになっている。つまり、空間合成部6と空間合成用メモリ7と画像処理部8とによって、後述する扇形領域について生成された受信ビームデータに基づいて複数の診断画像を生成し、それらの複数の診断画像を合成した合成診断画像を生成する画像構成部が形成されている。
このように構成される一実施形態の超音波診断装置を用いて行う本発明の診断画像の撮像方法を、実施例に分けて説明する。なお、以下の実施例では、平面波ビームを形成する送信ラインと、受信ビームを形成する受信ラインの本数及び位置を同一に設定した例を説明する。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、送信ライン数と受信ライン数を異ならせて設定することができる。
(実施例1)
本実施例1では、図1に示すように、被検体13内の診断部位として心臓14の診断画像を撮像するものとして説明する。同図に示すように、超音波探触子2と心臓14との間に障害物である肋骨15が位置している。従来一般のフェーズドアレイの超音波探触子2を用いて扇形走査により診断画像を撮像する場合、図2に示すように、扇形領域の頂点16を扇形走査中心として、超音波探触子2の超音波送受信面の複数の振動子の配列中心に位置させて設定される。この場合、肋骨15が心臓14に対して送受信ラインである走査線17を遮る領域18が生じるため、音響陰影により心臓14の一部が隠れた画像となる。また、肋骨15で超音波が乱反射する結果、アーチファクト19が生じ、診断の妨げとなる。
そこで、本実施例1では、図3(a)〜(c)に示すように、2本の肋骨15a、bの間に形成される隙間である音響窓の中心に、平行な複数の送受信ライン20からなる平面波ビーム21の幅方向の中心に、中心送受信ライン20-cを設定する。図3(a)〜(c)では、2本の肋骨15a、bの隙間の最も狭い隙間の最狭点22a、bを結ぶ線上の中心に、それぞれ中心送受信ライン20-cを設定している例を示している。しかし、これに限られるものではなく、最狭点22a、bを結ぶ線上の少なくとも1点を通る中心送受信ライン20-cを設定する。この中心送受信ライン20-cの設定は、例えば心臓14の診断画像を取得する準備段階で、超音波探触子2を被検体13の体表に当接して得られる肋骨15を含む診断部位14の断層画像を表示部9に表示し、その断層画像上で操作者がユーザインタフェース11から平面波ビーム21の幅方向の中心に中心送受信ライン20-cを設定することができる。また、後述するように、制御部10により自動で中心送受信ライン20-cを設定することができる。
ユーザインタフェース11により中心送受信ライン20-cが設定されると、制御部10は、設定された中心送受信ライン20-cを中心とする平面波ビーム21を設定する。平面波ビーム21は、中心送受信ライン20-cの設定偏向方向(偏向角度)θの範囲(+θ、−θ)、送信ラインピッチ、送信ライン数、送信口径(n)などを含む送信パラメータであり、予め設定されている送信条件の基準に従って設定する。そして、制御部10は、設定した送信条件に従って送信ビームフォーマ3を制御して、パルサレシーバ4と超音波探触子2を介して被検体13に送信ビームを送信する。また、制御部10は、送受信ライン20の本数に基づいて、フォーカス受信するための受信口径と、受信ラインピッチ、受信ライン数、1又は複数のフォーカス点などの受信パラメータを、予め設定されている受信条件の基準に従って受信ビームフォーマ5に設定する。
図3では、簡略にするために平面波ビーム21の送受信ライン20の本数を、それぞれ設定偏向方向(図示例では3方向)について複数本(図示例では3本)示しているが、通常の送受信ライン20の本数は数十から数百本に設定することができる。また、設定偏向方向についても適宜数、設定することができる。偏向角度が異なる平面波ビーム21に基づく反射エコー信号を、送受信ライン20に従って走査して形成された受信ビームデータは、複数の設定偏向方向ごとに空間合成部6により空間合成用メモリ7に記憶される。そして、空間合成部6にて、複数の設定偏向方向の受信ビームデータからなるフレームデータが重なり合う同一空間の受信ビームデータが空間合成され、合成診断画像が生成される。
図4(a)に、超音波探触子2の送信口径に対応するn個の振動子を駆動して、被検体13内の設定偏向方向θiにn本の平行な送受信ライン20からなる平面波ビーム21を形成する送信動作と、受信口径に対応する複数m(mは自然数で、m≦n)の振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成する受信動作のタイミングチャートを示す。図に示すように、送信ビームフォーマ3は、設定時間にわたって超音波の送信パルスからなる平面波ビームを間欠的に送信する。受信ビームフォーマ5は、平面波ビームが停止している間に、受信口径を切り替えながら、設定されている送受信ライン20を走査して受信ビームを形成してフレームデータを取得するようになっている。この動作を複数の設定偏向方向θiについて実施して、設定偏向方向θiごとのフレームデータを取得する。
なお、図4(a)の例によれば、送受信ライン20の本数が多い場合は、フレームデータの取得に時間がかかる場合がある。この場合は、図4(b)に示すように、送受信ライン20を平面波ビーム21の幅方向に複数Nの組に分割し、分割した組ごとに分けて送受信ライン20を並列に走査すれば、フレームデータの取得時間を短縮できる。すなわち、制御部10は、送信ビームフォーマ3を制御して設定偏向方向θiごとに平面波ビーム21を送信させる。また、制御部10は、受信ビームフォーマ5を制御して平面波ビーム21の複数の送受信ライン20を複数Nの組に分割し、分割した組ごとの送受信ライン20を走査して受信ビームを生成する。そして、生成した複数の受信ビームに基づいて設定偏向方向θiごとにフレームデータを生成する。また、図4(a)、(b)を適宜組み合わせてもよい。
このように、図3に示した実施例1の診断画像の撮像方法によれば、障害物である肋骨15の間に平面波ビーム21の中心送信ライン20-cを設定して、平面波ビーム21の幅が障害物である肋骨15の間に収まるように、設定偏向方向θに応じて送受信ライン20の本数とピッチを調整できる。そのため、診断部位である心臓14を肋骨15の音響陰影に隠れることなく描出することができる。したがって、超音波探触子2の位置によって肋骨15間の隙間の大きさや、体表からの深さ、及び設定偏向方向θが変化しても、これに対応して平面波ビーム21の幅を複数の障害物の隙間に収まるように容易に変更できるから、送受信ライン20が障害物に遮られることなく診断画像を撮像できる。これにより、超音波探触子2の位置を種々変えて、異なる角度から見た診断画像を容易に取得することができる。
また、肋骨15による不要な乱反射が低減できるのでジャミングノイズなどのアーチファクトを低減することができる。さらに、設定偏向方向θを複数設定して、異なる偏向方向から診断対象を撮像できるから、それらの複数偏向方向の受信ビームデータからなるフレームデータ取得し、それらのフレームデータを空間合成して診断画像を構成できるから、スペックルノイズを低減することができる。
実施例1では、平面波ビームの偏向方向が3方向の例を示したが、これに限らず、許容される撮像時間に応じて適宜増やすことにより、空間分解能や、コントラスト分解能を改善することができる。また、本実施例では、簡単のために送受信ライン20を3本の例で説明したが、これに限らず、送受信ライン20を許容される撮像時間に応じて設定することにより、空間分解能や、コントラスト分解能を改善することができる。
また、実施例1では、非集束送信の平面波ビームの例を示したが、本発明はこれに限らず、送受信ライン数と受信ビームの間隔に応じて、比較的弱めの集束送信を行って音圧の強い送信ラインからなる平面波ビームを用いても実現できる。この場合、複数の受信ビーム相互間の感度差、サイドローブの影響などを考慮して弱集束平面波ビームを調整、受信ゲインなどで補正する。
(実施例1の変形例)
実施例1では、肋骨15の間から診断部位14である心臓を撮像する例を示した。しかし、本発明は肋間撮像に限られるものではなく、障害物の影響がない場合でも、本発明を適用することにより、高フレームレートで空間解像度に優れ、アーチファクトの少ない診断画像を撮像することができる。例えば、図5(a)〜(c)に示すように、診断部位14に対して、平面波ビーム21の幅を診断部位14の大きさに合わせて、設定偏向方向θiを変えて複数枚(図示例では3枚)のフレームデータを取得する。そして、複数枚のフレームデータに基づいて空間合成部6において空間合成することにより、空間解像度に優れ、アーチファクトの少ない診断画像を撮像することができる。つまり、障害物の存在の有無、及び障害物の位置に応じて、平面波ビームの位置及び幅を調整することにより、診断部位14の範囲に応じて広範囲又は局所的な範囲、あるいは送受信ライン20の間隔を自由に調整することが可能となる。
(実施例2)
図6を参照して、本発明の診断画像の撮像方法の実施例2を説明する。本実施例は、実施例1と同様に、被検体13内の診断部位として心臓14の診断画像を撮像するものとして説明する。本実施例2が、実施例1と異なる点は、平行な複数の送受信ライン20からなる平面波ビーム21を送信することに代えて、2本の肋骨15a、bの間に形成される隙間に、送信口径を構成する複数の振動子から仮想点音源31を形成するように送信することにある。すなわち、送信口径に対応する振動子から放出される複数の送受信ライン32が仮想点音源31で交差した後、セクタ状に広がる平面波ビーム33を形成して、平面波ビーム33が肋骨等の超音波伝搬の障害物に遮られないようにしたことにある。図示例では、図を簡潔にするため、仮想点音源31を3点配置し、送受信ライン32を3本示しているが、実施例1と同様に、本発明はこれに限られないことは言うまでもない。
ユーザインタフェース11を用いて、図6(a)〜(c)に示すように、障害物15a,bの間に仮想点音源31を3点設定する。また、仮想点音源31を配置する幅は、障害物15a,bの間隔よりも当然に狭く設定する。制御部10は、仮想点音源31の数、走査角度、走査ピッチなどの走査情報に基づいて、送信ビームフォーマ3と受信ビームフォーマ5を制御する。
送信ビームフォーマ3は、制御部10に制御指令に基づいて、超音波探触子2に設定された送信口径(送信サブ口径)Dに対応する複数nの振動子を、遅延時間差を設けた送信パルスで駆動する。遅延時間差は、n個の振動子から送信されるn本の送受信ライン32の超音波の波面が仮想点音源31の位置で揃うように決める。その結果、送信サブ口径Dから送信されたエネルギーが仮想点音源31に集束し、仮想点音源31からセクタ領域の全体にn本の送受信ライン32が放射状に拡散して平面波ビーム33が形成される。ここで、理想的な仮想点音源31を形成するためには、送信サブ口径Dを次式(1)のように設定する。次式(1)において、Lは超音波探触子2の送受信面と仮想点音源31との最短距離、θmaxは走査最大角度である。
D>2Ltan(θmax) ・・・(1)
ただし、送信サブ口径Dを大きくしすぎると、障害物15の影響によるアーチファクトが増加するので、調整が必要である。
一方、受信ビームフォーマ5は、制御部10の制御指令に基づいて、超音波探触子2に設定された受信口径に対応する複数m(mは自然数)の振動子により受波される反射エコー信号を、送受信ライン32上でフォーカス処理して受信ビームを生成する。そして、n本の送受信ライン32を走査して得られる受信ビームデータにより、フレームデータを生成するようになっている。例えば、複数の設定偏向方向ごとに得られた受信ビームデータを空間合成部6により空間合成用メモリ7に記憶し、同一空間の受信ビームデータを合成して、1枚の合成診断画像を生成する。本実施例2の空間合成によれば、図7の概念図に示すように、スペックルノイズを低減することができる。
本実施例2によれば、障害物15a、bの間に仮想点音源31を設定して、診断部位14が障害物15による音響陰影に隠れることなく、超音波送受信することができるので、障害物による不要な乱反射を低減して、ジャミングノイズなどのアーチファクトを低減した診断画像を取得することができる。なお、本実施例では、仮想点音源31を3点設定する場合を説明したが、さらに多くの仮想点音源31を設定することにより、空間分解能及びコントラスト分解能を改善することができる。
(実施例2の変形例1)
実施例2では、1組の障害物15a、bの隙間から障害物15a、bの裏側(奥側)の診断部位14を撮像する例を示したが、本発明はこれに限らず、図8に示すように、3つの障害物15a、b、cにより形成される2つの隙間にそれぞれ仮想点音源31a、bを設定して、実施例2と同様に撮像することができる。これによれば、比較的大きな診断部位14の場合で、かつ比較的多くの障害物15a〜cが存在するときでも、撮像することができる。また、複数の障害物15a〜cによる音響陰影に隠れることなく撮像できるので、障害物による不要な乱反射を低減して、ジャミングノイズなどのアーチファクトを低減することができる。
(実施例2の変形例2)
図9に、障害物15a、bの間に設定した仮想点音源31を通る送受信ライン32の本数を、図9(a)、(c)に比べて、図9(b)のように、仮想点音源31を中心位置に設定した場合に増やすことができる。このように、超音波探触子2が障害物15a、bから比較的遠い場合は、送受信ライン32の本数を増加することにより、画像表示範囲を拡大することができる。また、本例では、送受信ライン32を左右対称に設定しているが、左右の比率を変更することで表示範囲を拡大することもできる。
(実施例2の変形例3)
図10に、仮想点音源31の数を2点にし、送受信ライン32の本数を増やした例を示す。本例のように、空間合成の効果と、送受信ライン32の密度を調整して、空間分解能の改善効果とアーチファクトの低減効果を調整することができる。
(実施例2の変形例4)
図11に、仮想点音源31を深度方向に2点設定した例を示す。障害物15a、bの間隔が比較的狭い場合などで有効である。
(実施例2の変形例5)
図12と図13に、障害物が存在しない場合で、仮想点音源31を5点設定した例を示す。図12は、仮想点音源31を超音波探触子2の送受信面に設定した例であり、図13は超音波探触子2の送受信面よりも超音波探触子2の内部側に設定した例である。このように、障害物の存在、位置に応じて仮想点音源31の位置を調整することにより、診断部位の範囲に応じて広範囲、又は局所的などの範囲、あるいは送受信ライン32の間隔を自由に調整することが可能となる。
また、実施例1、2における空間合成において、複数の送受信ライン20、32のうち、障害物15から遠い空間データの重みが大きくなるように、合成する際に重み係数を乗算した上で合成することができる。重み係数としては、例えばハニング、ハミング、ブラックマンなど、送受信ライン20、32の配列に関して連続的なアポダイズにすることが望ましい。また、実施例1、2において、超音波探触子2は平面状に複数の振動子を配列した例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば曲面上に複数の振動子を配列した超音波探触子を適用することができる。要は、位相や、遅延量により受信ラインを偏向することができればよい。
以上、実施例1,2に基づいて、超音波探触子2と診断部位(診断領域)である心臓14との間に障害物である肋骨15が位置している例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、音波伝搬の障害物が1つの場合であって、その障害物の裏側にまで診断部位が広がっている場合でも、実施例1,2及びそれらの変形例で説明した送信ビーム及び受信ビームを用い、障害物により音波が反射等することにより生ずるアーチファクトを低減した診断画像を取得することができる。すなわち、送信部は、被検体内の超音波伝搬の障害物を避けるように平面波ビームを送信し、受信部は、被検体内の超音波伝搬の障害物を避けるように反射エコー信号を受信してフォーカス処理することにより受信ビームを生成するようにすることにより、アーチファクトを低減した生体組織の診断画像を撮像することができる。
例えば、n個の送信口径から被検体内にn本の送信ラインからなる非集束送信の平面波ビームを送信し、その平面波ビームの偏向方向を任意に調整することにより、超音波伝搬の障害物を避けて障害物の裏側に位置する診断領域に平面波ビームを照射することができる。同様に、その偏向方向に障害物を避けて受信ビームを形成することにより、アーチファクトを低減した生体組織の診断画像を撮像することができる。また、平面波ビームを送信しているから、走査することなく一回の送信で診断領域の全体に超音波を送波できる。また、走査(スキャン)に伴う時間が不要であるから、並列受信することによりフレームレートを高くすることができる。
また、障害物の近傍の深度であって障害物から離れた位置あるいは近接した位置に仮想点音源を形成することにより、障害物の裏側にセクタ領域を形成できから、障害物の裏側の診断画像を容易に得ることができる。
(実施例3)
本発明を適用してなる超音波診断装置を用いた実施例3の撮像方法について、図14〜図23を参照して説明する。本実施例3が実施例1、2と相違する点は、送信ビーム(平面波ビーム)を符号変調するとともに、受信ビームを符号復調して受信ビームデータを生成することにある。すなわち、実施例1の図3の複数の設定偏向方向に同一時に平面波ビーム21を送信した場合、複数の設定偏向方向ごとの受信ビームデータを識別して取得できるように、符号変調及び符号復調するようにしたことにある。その他の点は、実施例1,2と同一であることから、同一符号を付して説明を省略する。
図14に、本実施例3を実施する超音波診断装置1のブロック構成図を示す。図1に示した実施例1の超音波診断装置1に加えて、送信変調部41を設けて送信ビームフォーマ3により生成される平面波ビーム信号を符号変調し、受信復調部42を設けて受信ビームフォーマ5から出力される受信ビーム信号を符号復調して、空間合成部6に出力するようにしたことにある。なお、送信変調部41と受信復調部42はそれぞれシステムバス12を介して制御部10とユーザインタフェース11に接続されている。
送信変調部41は送信される平面波ビーム信号を例えばBarkerやGolayや、Chirpなどの符号係数を用いて変調する。受信復調部42は、送信変調部41で変調した符号に応じた符号復調係数を用いて受信ビーム信号を復調する。
図15を参照して、本実施例3の診断画像の撮像方法について説明する。図15は、図3に示した実施例1の複数の設定偏向方向の診断画像の撮像を並行して行うことを特徴とする。これにより、さらに高フレームレート化するとともに、複数の設定偏向方向の診断画像データを空間合成して、高分解能で、アーチファクトを低減した診断画像を取得しようとするものである。すなわち、図15は、2本の肋骨15a、bの間に形成される隙間を通して、診断部位14である心臓の診断画像を撮像しようとする例である。
本実施例3では、肋骨15a、bの隙間に、ユーザインタフェース11を用いて、複数(図示例では、3)の設定偏向方向(+θ、0、−θ)に偏向させた平面波ビーム21a,b,cを同一時に送信する。制御部10は、平面波ビーム21a,b,cについて、設定偏向方向(+θ、0、−θ)の角度、送受信ラインピッチ、送受信ライン数、送受信口径などを含むパラメータを、予め設定した送受信条件に従って設定し、送信ビームフォーマ3と受信ビームフォーマ5を制御する。すなわち、送信ビームフォーマ3は、偏向方向が異なる平面波ビーム21a,b,cを同一時に送信する。一方、受信ビームフォーマ5は平面波ビーム21a,b,cの送受信ライン20をそれぞれを走査して、反射エコー信号の受信ビームデータを取得する。そして、平面波ビーム21a,b,cについて取得された受信ビームデータは、空間合成部6により空間合成用メモリ7に記憶され、実施例1と同様に空間合成される。しかし、同一のセクタ領域に3つの設定偏向方向(+θ、0、−θ)に偏向された平面波ビームが混在するから、それらのコンタミネーションを避けなければならない。
そこで、本実施例3では、3つの平面波ビーム21a,b,cに対してそれぞれ異なる符合変調を行って送信する。そして、平面波ビーム21a,b,cの送受信ライン20a,b,c上で生成した受信ビームを、平面波ビーム21a,b,cの符号変調に対応する符号で符号復調する。これにより、平面波ビーム(送信ビーム)と受信ビームを対応付けることができるので、3つの設定偏向方向に対応する送信ビームと受信ビームを分離することができ、それらのコンタミネーションを防止できる。
図16に、本実施例3の送信変調部41の構成図を示す。送信変調部41は、RAMなどメモリで構成する送信信号の基本波を記憶する基本波記憶部43と、RAMなどメモリで構成する符号変調係数を記憶する符号変調係数記憶部44と、CPUや、DSPなどのプロセッサまたはFPGAなどハードロジックなどで形成する基本波と、符号変調係数を畳み込み演算し符号変調送信信号を生成する畳み込み演算部45、及び畳み込み演算結果である符号変調送信信号を記憶して送信ビームフォーマ3へ出力するRAMなどメモリで構成する符号変調送信信号記憶部46を有する。基本波記憶部43と、符号変調係数記憶部44は、システムバス12を介して制御部10と接続されている。基本波記憶部43と、符号変調係数記憶部44のそれぞれの出力は、畳み込み演算部45の入力に接続される。畳み込み演算部45の出力は符号変調送信信号記憶部46の入力に接続される。符号変調送信信号記憶部46の出力は、送信ビームフォーマ3に入力される。
制御部10は、システムバス12を介して基本波記憶部43に送信信号の基本波sを所定の領域に記憶させる。また、制御部10は、システムバス12を介して符号変調係数記憶部44に符号変調係数bXを所定の領域に記憶させる。基本波記憶部43及び符号変調係数記憶部44は、基本波s及び符号変調係数bXの記憶領域を選択して読み出して畳み込み演算部45へ出力する。畳み込み演算部45は、入力された基本波s及び符号変調係数bXに対して畳み込み演算処理して符号変調送信信号を生成し、符号変調送信信号記憶部46へ出力する。符号変調送信信号記憶部46は、符号変調送信信号を所定の領域に記憶し、所定の領域にある符号変調送信信号を読み出して送信ビームフォーマ3へ出力する。
図17に、畳み込み演算部45における符号変調送信信号の演算式と波形を示す。符号変調送信信号cXは、送信信号の基本波sと、符号長(例ではM=28)の符号変調係数
bXから、次式(2)で表せる。なお、同式中の*は畳み込み演算を表している。
cX = s * bX (2)
ここで、図15の設定偏向方向(+θ、0°、−θ)ごとに、異なる符号変調した平面波ビーム21a〜cを送信する。それらの符号変調送信信号cA、cB、cCは、各符号変調係数をbA、bB、bCとすると、次式(3)で表せる。
cA = s * bA
cB = s * bB
cC = s * bC (3)
ここで、基本波sを1波数のsin波形、各符号変調係数bA、bB、bCを、
bA=[−,+,+,−,+,+,−,+,+,−,+,−,+,−,+,+,+,+,+,+,−,−,−,+,+,−,−,−]、
bB=[−,+,+,+,−,−,−,−,+,+,+,−,+,+,+,−,+,+,+,−,+,+,−,+,−,−,+,−]、
bC=[+,−,+,+,−,−,+,−,−,+,−,+,−,+,+,+,+,+,+,+,−,−,−,+,+,+,−,−]とし、かつ、符号「+」は位相0°、符号「−」は位相180°の変調としたとき、図17に示す波形の符号変調送信信号cA、cB、cCが生成される。
超音波探触子2の振動子数が38で、偏向方向(+θ、0°、−θ)に対して同時に平面波ビーム21a〜cを送信する際,各振動子ch01〜ch38に印加する符号変調送信信号の時間波形を図18に示す。図において、右に行くほど遅い時間を示す。また、超音波探触子2から送信された超音波の音場分布の模式図を図19に示す。図において、右に行くほど超音波探触子2より深度が深いことを示す。図19のように、ch01からch38の振動子を有する超音波探触子2と、障害物15aと、障害物15bが位置する。ここで、ユーザインタフェース11で平面波ビーム21bの中心送受信ライン20-cの位置を平面波ビーム21bの中心に配置する。次に、制御部10は、中心送受信ライン20-cの位置及び平面波ビーム21a〜cの偏向方向(+θ、0°、−θ)、送信口径D、本例では各12ch、平面波ビーム21a〜cの偏向方向(+θ、0°、−θ)に対してそれぞれ送信口径D:ch04〜ch15、ch14〜ch25、ch24〜ch35)を設定し、平面波ビーム21a、cの各chの遅延量を算出して送信ビームフォーマ3を制御する。ここで、送信口径Dについては、平面波ビーム21a〜cが障害物15a,bの影響を受けないように障害物の間隔に収まるように、送信周波数、偏向方向、振動子ピッチに基づいて算出する。平面波ビーム21a、cを偏向するための遅延量は、送信口径D内の各振動子と偏向方向(+θ、−θ)と、被検体13の音速から算出する。
図18に示すように平面波ビーム21cではch35が最も早く駆動され、ch24が最も遅く駆動されるように遅延処理された符号変調送信信号cCが印加される。また、平面波ビーム21bではch14からch25まで同一の遅延処理された符号変調送信信号cBが印加される。また、平面波ビーム21aではch04が最も早く駆動され、ch15が最も遅く駆動されるように遅延処理された符号変調送信信号cAが印加される。これにより、図19に示すように、平面波ビーム21cの送信口径から送信された超音波信号は偏向方向−θに偏向した波面を形成して、障害物15a,bの間を通過して被検体13を伝播する。また、平面波ビーム21bの送信口径から送信された超音波信号は偏向方向0°に波面を形成し、障害物15a,bの間を通過して被検体13を伝播する。また、平面波ビーム21aの送信口径から送信された超音波信号は偏向方向+θに偏向した波面を形成し、障害物15a,bの間を通過して被検体13を伝播する。
それぞれの送信口径の平面波ビーム21a〜cは、障害物15a,b間の中心で交点となるように配置される。なお、本来は各振動素子の指向特性に従った伝播になるが、図19では平面波送信することを分かりやすく説明するために、拡散や、他方向へ伝播する波面の表示を割愛している。
図20に、本実施例3の受信ビームフォーマ5と受信復調部42の具体的な構成図を示す。本実施例は、設定偏向方向が複数(図示例は3方向)の平面波ビーム21a〜cに適用した場合の受信ビームフォーマ5と受信復調部42である。受信ビームフォーマ5は、CPU、DSPなどのプロセッサ又はFPGAなどハードロジックなどで構成されている。そして、超音波探触子2の受信口径に対応する振動子の受信信号の遅延量を記憶するRAMなどメモリで構成する遅延量記憶部47を備えている。また、超音波探触子2の振動子の送信口径ごとに、各送受信ラインの受信信号を遅延処理する遅延部48(−1〜3)と、整相加算部49(−1〜3)を設定偏向方向の数だけ備えられている。
受信復調部42はRAMなどメモリで構成され、符号変調送信信号に対応する符号復調係数を記憶する符号復調係数記憶部50と、CPU、DSPなどのプロセッサ又はFPGAなどハードロジックなどで構成されている。受信ビームフォーマ5の出力信号と符号復調係数を3方向及び3並列に合わせて畳み込み演算する畳み込み演算部51(−1〜3)が備えられている。遅延量記憶部47と符号復調係数記憶部50はシステムバス12を介して制御部10と接続されている。遅延量記憶部47の出力は遅延部48の入力と接続されている。遅延部48の入力にはパルサレシーバ4の出力が接続されている。遅延部48の出力と整相加算部49の入力が接続されている。整相加算部49の出力と、符号復調係数記憶部50の出力が畳み込み演算部51の入力に接続されている。畳み込み演算部51の出力が空間合成部6の入力に接続されている。
このように構成されることから、本実施例3によれば、制御部10は、システムバス12を介して遅延量記憶部47に3方向の平面波ビームに対応させて、3つの受信口径に対応する遅延量ΔtA(ch)、ΔtB(ch)、ΔtC(ch)を所定の領域に記憶させる。また、制御部10は、システムバス12を介して符号復調係数記憶部50に対して3方向の平面波ビームの符号変調送信信号に対応する符号復調係数b’A、b’B、b’Cをそれぞれ所定の領域に記憶させる。そして、遅延量記憶部47は、記憶した遅延量の領域を選択して読み出し、第一の受信口径に対応する遅延量ΔtA(ch)を遅延部48−1に、第二の受信口径に対応する遅延量ΔtB(ch)を遅延部48−2に、第三の受信口径に対応する遅延量ΔtC(ch)を遅延部48−3に出力する。
遅延部48−1〜3は、それぞれ入力された遅延量に応じた時間遅延をパルサレシーバ4の出力に対して施して、整相加算部49−1〜3へ出力する。整相加算部49−1〜3は各受信口径の受信信号に対して加算処理し、整相加算信号rbA、rbB、rbCを生成して、受信復調部42の畳み込み演算部51−1〜3へ出力する。符号復調係数記憶部26は、適宜記憶した符号復調係数の領域を選択して読み出し、第一の受信口径に対応する符号復調係数b’A、第二の受信口径に対応する符号復調係数b’B、第三の受信口径に対応する符号復調係数b’Cを、それぞれ第一の受信口径畳み込み演算部51−1、第二の受信口径畳み込み演算部51−2、第三の受信口径畳み込み演算部51−3へ出力する。
第一の受信口径畳み込み演算部51−1は、整相加算信号rbAと第一の受信口径に対応する符号復調係数b’Aの畳み込み演算を行い、符号復調受信信号rAを生成する。第二の受信口径畳み込み演算部51−2は、整相加算信号rbBと第一の受信口径に対応する符号復調係数b’Bの畳み込み演算を行い、符号復調受信信号rBを生成する。第三の受信口径畳み込み演算部51−3は、整相加算信号rbCと第一の受信口径に対応する符号復調係数b’Cの畳み込み演算を行い、符号復調受信信号rCを生成する。各受信口径に対応する符号復調受信信号rA、rB、rCは空間合成部6へ出力される。
図21に符号復調受信信号の演算式と波形を示す。図示のように、整相加算信号rbXと、ある符号復調係数の数(図示例ではN=57)の符号復調係数b’Xとすると、符号復調受信信号rXは、次式(4)で表せる。
rX = rbX * b’X (4)
ここで、図15の3方向(+θ、0°、−θ)の偏向方向毎に異なる3つの符号変調した超音波を送信する。また、各符号復調係数b’A、b’B、b’Cとすると、それに対応する符号復調受信信号をrA、rB、rCは、次式(5)で表せる。
rA = rbA * b’A
rB = rbB * b’B
rC = rbC * b’C (5)
ここで、符号復調係数は符号変調係数に対応するタイムインバースフィルタの係数もしくは、不整合フィルタ係数となっており、超音波変調復調処理によるエラーを非常に小さくなるよう対になっている。
本実施例3の図17に示す符号変調(M=28)に対する不整合フィルタ係数(N=57)の場合の信号対エラー比で約30dB以上である。また、符号復調係数の数(N=309)の場合の信号対エラー比で約60dB以上を実現することができる。このように演算規模を増大することにより信号対エラー比を改善することができる。
(実施例4)
図22と図23に、図8の仮想点音源の実施例2に、符号変調送信と符号復調受信を適用した撮像方法を示す。ユーザインタフェース11を用いて3つの障害物15a〜cの間に2点の仮想点音源31を設定する。制御部10は、仮想点音源の位置及び送受信ライン数、送受信ライン角度、送受信ラインピッチなどの情報から送信ビームフォーマ3、受信ビームフォーマ5を制御して撮像する。超音波探触子2の複数の振動子に対して、2箇所の送信口径は、仮想点音源31から、超音波探触子2の振動子配列面へ3方向(+θ、0、−θ)うち、最大+θ、最小−θの合成する角度(この場合2θ)とからなる辺の長さより大きい方がより仮想点音源が理想的な点音源になる。ここで、仮想点音源31の2点送信と、例えば3方向へ偏向した受信ラインを走査して受信ビームを取得し、6つの受信ビームデータを空間合成部6により空間合成用メモリ7に記憶して同一空間のデータを合成する。
本実施例により、超音波探触子2の振動子数が38のときで、2点の仮想点音源31を設定して、同時に超音波を送信する際の各振動子ch01〜ch38に印加する符号変調送信信号の時間波形を図22に示す。図において、右に行くほど遅い時間を示す。また、超音波探触子2から送信された平面波ビームの音場分布の模式図を図23に示す。同様に、右に行くほど超音波探触子2より遠い距離を示す。制御部10は仮想点音源31の位置及び平面波送信の偏向方向(+θ、0°、−θ)を設定する。また、送信口径として本例では各20ch、つまり仮想点音源31aに対して送信口径ch04〜ch23、仮想点音源31bに対して送信口径ch16〜ch35を割り当てる。さらに、各chごとの遅延量を算出して送信ビームフォーマ3を制御する。仮想点音源31のための遅延量は、該送信口径内の各振動子と仮想点音源31の位置と、被検体13の音速から算出する。
図22に示すように、送信口径ch04〜ch23ではch04及びch23が最も早く、ch13及びch14が最も遅く遅延処理された符号変調送信信号cAが印加される。また、送信口径ch16〜ch35ではch16及びch35が最も早く、ch25及びch26が最も遅く遅延処理された符号変調送信信号cBが印加される。これにより、図23に示すように、送信口径ch04〜ch23から送信された送信ビームは仮想点音源31aに集束するような波面を形成し、障害物15aと15bの間を通過して被検体13に伝播する。また、送信口径ch16〜ch35から送信された送信ビームは仮想点音源31bに集束するような波面を形成し、障害物15bと15cの間を通過して被検体13に伝播する。なお、本来は各振動素子の指向特性による伝播を行うが、図23では送信信号を整相し、仮想点音源送信することを分かりやすく説明するために、拡散や、他方向へ伝播する波面の表示を割愛している。
集束した受信ビームを形成する受信ビームフォーマ5と、集束した受信ビーム信号を符号復調する受信復調部42については図20で説明したと同様に並列処理できる。演算処理の変更は、CPUやDSPで構成される場合はプログラムで、FPGAで構成される場合には、リコンフィグで処理内容を変更する。動作や効果に関しては前述と同等なので説明を割愛する。
本実施例4によれば、障害物15a〜cの間に、それぞれ2点の仮想点音源31を設定し、平面波ビームを送信するとともに、各受信ラインについて並列に受信ビームを取得できるので、診断部位14が障害物15による音響陰影に隠れることなく描出することができる。その結果、障害物15による不要な乱反射を低減して、ジャミングノイズなどのアーチファクトを低減することができる。
本実施例4では、仮想点音源31を2点設定する場合を説明したが、例えば3点以上に増やし、超音波送受信かつ、空間合成することにより空間分解能や、コントラスト分解能を改善することができる。また、本実施例4では並列受信の走査数を3本で説明したが、例えばさらに増やすことにより、空間分解能や、コントラスト分解能を改善することができる。
本実施例によれば、仮想点音源31ごとに各送受信口径、各送受信整相、各符号変調復調の処理をすることにより、相互情報を分離しコンタミネーションを防いだ空間データを生成できるので、高フレームレート化ができるので、最適な診断画像の状態を得ることができる。
1 超音波診断装置
2 超音波探触子
3 送信ビームフォーマ
4 パルサレシーバ
5 受信ビームフォーマ
6 空間合成部
7 空間合成用メモリ
8 画像処理部
9 表示部
10 制御部
11 ユーザインタフェース
13 被検体
14 診断部位
15 障害物
20 送受信ライン
21 平面波ビーム
31 仮想点音源
41 送信変調部
42 受信復調部

Claims (13)

  1. 被検体に当接して用いる超音波探触子と、前記超音波探触子の複数の振動子を駆動する超音波信号を送信処理する送信部と、前記超音波探触子の複数の振動子により受信される反射エコー信号を受信処理する受信部と、前記受信部で受信処理された受信信号に基づいて診断画像を生成する画像構成部と、前記診断画像を表示する表示部と、少なくとも前記送信部と前記受信部と前記画像構成部を制御する制御部と、前記制御部に指令を入力する入力部とを備え、
    前記送信部は、前記超音波探触子に設定された送信口径に対応する複数n(nは自然数)の前記振動子を駆動して、前記被検体内の設定偏向方向にn本の送信ラインからなる平面波ビームを送信し、
    前記受信部は、前記超音波探触子に設定された受信口径に対応する複数m(mは自然数)の前記振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成し、前記n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインを走査して得られる複数の前記受信ビームからなるフレームデータを生成し、
    前記画像構成部は、前記受信部で生成される前記フレームデータに基づいて前記診断画像を生成することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記送信部は、前記n個の振動子を駆動する前記超音波信号に遅延時間差を設けて前記設定偏向方向に前記平面波ビームを送信し、前記制御指令に基づいて少なくとも異なる複数の設定偏向方向にそれぞれ前記n本の送信ラインからなる前記平面波ビームを送信し、
    前記受信部は、前記複数の設定偏向方向に送信される平面波ビームの前記n本の送信ラインに基づいて設定される前記複数の受信ラインを走査して前記複数の設定偏向方向ごとの前記フレームデータを生成し、
    前記画像構成部は、前記複数の設定偏向方向ごとのフレームデータを合成して前記診断画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記制御部は、前記送信部を制御して前記設定偏向方向ごとに前記平面波ビームを送信させ、前記受信部を制御して前記平面波ビームの複数の送信ラインを幅方向に複数N(Nは自然数)の組に分割し、該分割した組ごとに前記複数の受信ラインを設定して前記受信ビームを生成し、生成した複数の前記受信ビームに基づいて前記設定偏向方向ごとに前記フレームデータを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記制御部は、前記設定偏向方向にn本の送信ラインから形成される平面波ビームの幅を、前記平面波ビームの伝搬障害となる複数の障害物に挟まれる隙間に収まる幅に設定することを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記制御部は、前記平面波ビームの伝搬障害となる複数の障害物に挟まれる隙間の中心を、前記n本の送信ラインの平面波ビーム幅の中心に合わせるとともに、前記平面波ビーム幅と、前記nと、前記受信ラインのピッチ及び本数とを設定することを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記送信部は、前記複数の設定偏向方向に送信する平面波ビームの超音波を前記設定偏向方向ごとに異なる変調符号で変調し、
    前記受信部は、前記設定偏向方向に対応する前記受信ラインの前記受信ビームを前記変調符号に対応して設定された復調符号で復調することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  7. 被検体に当接して用いる超音波探触子と、前記超音波探触子の複数の振動子に超音波信号を送信処理する送信部と、前記超音波探触子の複数の振動子により受信される反射エコー信号を受信処理する受信部と、前記受信部で受信処理された受信信号に基づいて診断画像を生成する画像構成部と、前記診断画像を表示する表示部と、少なくとも前記送信部と前記受信部と前記画像構成部を制御する制御部と、前記制御部に指令を入力する入力部とを備え、
    前記送信部は、前記超音波探触子に設定された送信口径に対応する複数n(nは自然数)の前記振動子を駆動する時間に遅延時間差を設け、前記被検体内に設定された仮想点音源の位置で前記n個の振動子から送信されるn本の送信ラインの超音波の波面を揃わせ、前記仮想点音源を頂点とするセクタ領域の全体に前記n本の送信ラインを拡散させるように構成され、
    前記受信部は、前記超音波探触子に設定された受信口径に対応する複数m(mは自然数で、m≦n)の前記振動子により受波される反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成するとともに、前記n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインを走査してフレームデータを生成するように構成され、
    前記画像構成部は、前記受信部で生成される前記フレームデータに基づいて前記診断画像を生成することを特徴とする超音波診断装置。
  8. 前記制御部は、前記仮想点音源を偏向方向又は深度方向の任意の位置に1又は複数設定することを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
  9. 前記制御部は、前記送信部を制御して前記仮想点音源を1又は複数設定し、設定された前記仮想点音源ごとに前記n本の送信ラインに超音波を送信させ、前記受信部を制御して前記n本の送信ラインを複数N(Nは自然数)の組に分割し、該分割した組ごとに前記複数の受信ラインを設定して前記受信ビームを生成し、生成した複数の前記受信ビームに基づいて前記仮想点音源ごとに前記フレームデータを生成することを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
  10. 前記制御部は、前記仮想点音源の位置を前記超音波の伝搬障害となる複数の障害物に挟まれる隙間に設定することを特徴とする請求項9に記載の超音波診断装置。
  11. 前記制御部は、複数の前記仮想点音源の位置を複数の障害物に挟まれる隙間の偏向方向又は深度方向にずらして設定し、
    前記受信部は、偏向方向にずらして設定された複数の前記仮想点音源の位置又は深度方向にずらして設定された複数の前記仮想点音源の位置ごとに、前記フレームデータを生成して診断画像を複数枚撮像することを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. 前記送信部は、前記被検体内の超音波伝搬の障害物を避けるように前記平面波ビームを送信し、
    前記受信部は、前記被検体内の超音波伝搬の障害物を避けるように前記反射エコー信号をフォーカス処理して受信ビームを生成することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  13. 前記送信部は、前記複数の仮想点音源の位置ごとに送信する超音波を異なる変調符号で変調し、
    前記受信部は、前記n本の送信ラインに基づいて設定される複数の受信ラインの前記受信ビームを前記変調符号に対応して設定された復調符号で復調することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111965257A (zh) * 2020-08-07 2020-11-20 西南交通大学 一种空间加权优化的快速超声平面波成像检测方法
US11350909B2 (en) * 2018-04-17 2022-06-07 California Institute Of Technology Cross amplitude modulation ultrasound pulse sequence

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