JP5534603B2 - 車両用変速装置の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用変速装置の潤滑構造に関し、特に、ディファレンシャル装置の一部を構成するリングギヤの回転動作に起因して、潤滑油をディファレンシャル装置へ導入し潤滑する車両用変速装置の潤滑構造に関する。
従来、車両用変速装置の潤滑構造において、例えば、特許文献1に開示されているように、ディファレンシャル室に設けられたクラウンギヤにより潤滑油を掻き上げ、この潤滑油をトランスミッション室に送り込み、連通路によりディファレンス室に戻して、循環させるものが一般的に知られている。
そして、このような車両用変速装置の潤滑構造には、潤滑油の循環量の変動を防ぎ、安定した潤滑効果を高めるものが求められている。このように、潤滑油の循環量の変動を防ぎ、安定した潤滑効果を高めるものとして、例えば、特許文献2には、出力大歯車の潤滑油の掻き回しを防止することで安定した潤滑効果を高めることが可能な舶用減速逆転機の潤滑装置が開示されている。
また、例えば、特許文献3には、仕切部や潤滑油誘導リブなどを有することで、リダクション装置による潤滑油のつれ回りにより攪拌抵抗を減少させて、安定した潤滑効果を高めることが可能な車両用変速装置の潤滑構造が開示されている。
また、例えば、特許文献4には、バッフルプレートによって形成されるラビリンス状の狭路をオイル流路として、異なるオイルを分離するためのシール部材の抵抗分により攪拌抵抗を低減させて、安定した潤滑効果を高めることが可能な変速装置の潤滑装置が開示されている。
実公昭60−5147号公報 実開平6―18754号公報 特開平10−252871号公報 特開2004−52841号公報
しかしながら、上記特許文献1乃至4は、潤滑油の循環量の変動を防ぎ、安定した潤滑を実行しているものの、リングギヤがコンバータケース内の潤滑油を必要以上に掻き上げてしまう可能性がある。このため、上記特許文献1乃至4は、リングギヤにかかる攪拌抵抗を増大させてしまうという可能性がある。
ここで、リングギヤにかかる攪拌抵抗を低減させるためにリングギヤをバッフルプレートにより覆うことで、潤滑油の油面とリングギヤとの接触面積を低減させる手段が考えられる。
しかしながら、バッフルプレートが樹脂製の素材により構成されている場合、温度変化による変形、潤滑油の高粘度時による変形、リングギヤの高回転時の外力による変形などが発生し易い。これにより、バッフルプレートを所望の位置、すなわち、リングギヤとバッフルプレートとの間隔を維持する位置を保つことが困難である。
また、車両のレイアウト上、ディファレンシャル室とクロスメンバとが近設している場合、コンバータケースの大きさに制限が生じ、コンバータケースにバッフルプレートを干渉させずに収容するためには、バッフルプレートに切り欠きを設ける必要がある。
このため、この切り欠きの近傍の剛性が低減してしまう。したがって、切り欠きを設けたバッフルプレートにおいては、上述したような、リングギヤの高回転時の外力による変形がより発生し易い。これにより、バッフルプレートを所望の位置、すなわち、リングギヤとバッフルプレートとの間隔を維持する位置を保つことが困難である。
このように、リングギヤとバッフルプレートとの間隔を維持する位置を保つことが困難であるため、潤滑油の油面とリングギヤとの接触面積を低減させる手段として、改良の余地がある。
本発明の目的は、上記従来の実状に鑑みて、リングギヤとバッフルプレートとの間隔を維持する位置を保つことで、リングギヤがコンバータケース内の潤滑油を掻き上げる際、必要以上に潤滑油を掻き上げることなく、リングギヤにかかる攪拌抵抗を低減させることが可能な車両用変速装置の潤滑構造を提供することにある。
このような課題を解決するため、本発明に係る車両用変速装置の潤滑構造は、ディファレンシャル装置の外郭を構成するコンバータケース内に収容され、上記ディファレンシャル装置の一部を構成するリングギヤを少なくとも備え、上記リングギヤの回転動作に起因して、上記コンバータケース内の潤滑油を上記ディファレンシャル装置に導入し上記ディファレンシャル装置を潤滑する車両変速装置の潤滑構造であって、
上記リングギヤを覆うように配置され、上記コンバータケース内の潤滑油の油面から上記リングギヤを離設可能なバッフルプレートを有し、上記バッフルプレートは、上記リングギヤとの間隔を一定に支持する支持手段を具備し、上記支持手段は、上記リングギヤの回転軸に対し、直交方向に延設して配置される棒状部材と、上記バッフルプレートに一体に形成され、上記棒状部材を挿通可能に支持するリブ部と、をさらに具備して構成されている。
また、このような課題を解決するため、本発明に係る車両用変速装置の潤滑構造は、ディファレンシャル装置の外郭を構成するコンバータケース内に収容され、上記ディファレンシャル装置の一部を構成するリングギヤを少なくとも備え、上記リングギヤの回転動作に起因して、上記コンバータケース内の潤滑油を上記ディファレンシャル装置に導入し上記ディファレンシャル装置を潤滑する車両変速装置の潤滑構造であって、上記リングギヤを覆うように配置され、上記コンバータケース内の潤滑油の油面から上記リングギヤを離設可能なバッフルプレートを有し、上記バッフルプレートは、上記リングギヤとの間隔を一定に支持する支持手段を具備し、上記支持手段は、上記リングギヤの回転軸に対し、直交方向に延設して配置され、上記バッフルプレートを補剛する棒状部材と、上記バッフルプレートに一体に形成され、上記棒状部材を挿通可能に支持するリブ部と、をさらに具備して構成されている。
また、本発明に係る車両用変速装置の潤滑構造における棒状部材は、上記コンバータケースと上記コンバータケース内をカバーするカバー部材により挟み込んで固定されて構成されている。
また、本発明に係る車両用変速装置の潤滑構造における支持手段は、上記コンバータケースと上記カバー部材とにより上記バッフルプレートを挟持して機能するように構成されている。
また、本発明に係る車両用変速装置の潤滑構造におけるバッフルプレートは、上記リングギヤの回転方向に沿った面に切り欠きを有し、上記切り欠きの近傍に上記棒状部材が配設されて構成されている。
本発明によれば、リングギヤとバッフルプレートとの間隔を維持する位置を保つことで、リングギヤがコンバータケース内の潤滑油を掻き上げる際、必要以上に潤滑油を掻き上げることなく、リングギヤにかかる攪拌抵抗を低減させることが可能な車両用変速装置の潤滑構造を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す斜視図である。 図1におけるA方向からディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す側面図である。 図1におけるB方向からディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す側面図である。 本発明の他の実施の形態に係るディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す側面図である。 本発明の他の実施の形態に係るバッフルプレートの構成を模式的に示す平面図である。
(実施の形態1)
本実施の形態の車両変速装置の潤滑構造は、潤滑油を差動装置(以下、ディファレンシャル装置と示す。)にて掻き上げ、ディファレンシャル装置及び変速装置を構成する各部品の潤滑を行うものである。具体的には、まず、ディファレンシャル装置の一部を構成するリングギヤ104を回転させて、コンバータケース100内の潤滑油を掻き上げる。
そして、掻き上げられた潤滑油がリングギヤ104に噛合して配設されたドライブピニオンギヤ102、ディファレンシャル装置を潤滑する。
本実施の形態では、ディファレンシャル装置の一部を構成するリングギヤ104が潤滑油を掻き上げる際に生じる攪拌抵抗を低減させている。以下、本発明の実施の形態のディファレンシャル装置の構成について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態であるディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1におけるA方向からディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す側面図であり、図3は、図1におけるB方向からディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す側面図である。
図1乃至図3に例示されるように、本実施の形態のディファレンシャル装置は、車両に搭載され、ディファレンシャル装置を構成する各部品を収容するコンバータケース100を有して構成されている。
このコンバータケース100には、後述するドライブシャフト101を収容するカバー部材106が組み付けられている。そして、コンバータケース100は、カバー部材106に当接する当接面に開口部を有しており、箱型をなして形成されている。
すなわち、本実施の形態のディファレンシャル装置は、コンバータケース100とカバー部材106とによりディファレンシャル装置を構成する各部品を収容している。これらコンバータケース100とカバー部材106とは、複数のボルトにより連結されている。
そして、コンバータケース100とカバー部材106とが組み付けられた内部には、上述したように、ディファレンシャル装置を構成する各部品が収容され、このディファレンシャル装置の主たる構成として、ドライブシャフト101、ドライブピニオンギヤ102、リングギヤ104及びディファレンシャルケース105が収容されている。
本実施の形態において、ドライブシャフト101には、図示しない推進軸が締結されている。この推進軸は、図示しない変速装置により所望のトルクと回転数に変換されたエンジン(駆動源)の動力をドライブシャフト101に伝達している。
ドライブシャフト101の端部には、ドライブピニオンギヤ102が設けられている。そして、ドライブピニオンギヤ102は、ベアリング103を介してドライブシャフト101に支持されている。すなわち、ドライブピニオンギヤ102は、ドライブシャフト101の回転に対し、相対回転可能に支持されている。
また、コンバータケース100には、上述したように、ディファレンシャルケース105が収容されている。そして、ディファレンシャルケース105の内部には、図示しないピニオンシャフトが取り付けられている。
このピニオンシャフトには、二つのピニオンギヤが回転可能に取り付けられている。これら二つのピニオンギヤは、左右の駆動輪に連結される図示しない車軸にそれぞれに取り付けられた図示しないべベルギヤに噛合して配設されている。
また、ディファレンシャルケース105には、リングギヤ104が複数のボルト(締結部材)によって固定されている。そして、ディファレンシャルケース105は、図示しないベアリングによりコンバータケース100に支持されている。すなわち、リングギヤ104及びディファレンシャルケース105は、ドライブシャフト101の回転に伴い、回転可能に配設されている。
リングギヤ104は、上述したように、ディファレンシャルケース105と一体に回転し、ディファレンシャルケース105のその内部に設けられたピニオンギヤの公転を可能にしている。これにより、ディファレンシャルケース105の回転力は、ピニオンギヤからべベルギヤを介して車軸に伝達され、車軸の回転駆動を可能にしている。
本実施の形態において、コンバータケース100の底部には、ディファレンシャル装置及び変速装置を潤滑する潤滑油が貯留されている。本実施の形態のディファレンシャル装置は、リングギヤ104の回転に起因して掻き上げられた潤滑油を収容するバッフルプレート10を備えて構成されている。
このため、リングギヤ104の一部は潤滑油に浸されている。これにより、リングギヤ104の回転に起因して潤滑油が掻き上げられる。このように、リングギヤ104の回転に起因して潤滑油が掻き上げられることで、ドライブピニオンギヤ102とリングギヤ104との噛合部が潤滑される。
また、掻き上げられた潤滑油は、ディファレンシャルケース105に設けられた図示しない潤滑油導入孔を介してディファレンシャルケース105内に導入され、ディファレンシャルケース105内に配設されたピニオンギヤとべベルギヤとの間を潤滑する。
バッフルプレート10は、上述したように、コンバータケース100の内部に設けられ、リングギヤ104の下方側を覆うように配置されている。このバッフルプレート10は、リングギヤ104の外郭に沿った形状をなして形成されている。
このため、バッフルプレート10は、コンバータケース100の底部に滞留する潤滑油からリングギヤ104を離設可能にしている。すなわち、バッフルプレート10は、コンバータケース100の底部に貯留された潤滑油に対して、リングギヤ104の接触面積を低減させている。
このように、バッフルプレート10がコンバータケース100の底部に貯留された潤滑油に対して、リングギヤ104の接触面積を低減させているため、リングギヤ104が回転する際に生じる攪拌抵抗を低減させることができる。
本実施の形態において、バッフルプレート10は、リングギヤ104の回転軸に対し、直交方向に沿って配設された第1の棒状部材12及び第2の棒状部材14をさらに備えて構成されている。
そして、バッフルプレート10の一方面側には、第1の棒状部材12を挿通可能に支持するリブ部11a,11b,11cが一体に形成されている。また、バッフルプレート10の他方面側には、第2の棒状部材14を挿通可能に支持する複数のリブ部13a,13b,13cが一体に形成されている。
このリブ部11a,11b,11cは、板状をなして形成され、リングギヤ104の回転軸に沿って延設されている。なお、本実施の形態において、リブ部11a,11b,11cは、板状をなして形成されているが、この形状を限定されず、例えば、リブ部11a,11b,11cの内部を中空状に形成しても良い。
リブ部11a,11b,11cのそれぞれには、第1の棒状部材12を挿通可能な挿通孔が形成されている。すなわち、リブ部11a,11b,11cに第1の棒状部材12を挿通させることで、第1の棒状部材12がリングギヤ104の回転軸に対し、直交方向に沿って配設されている。
また、リブ部13a,13b,13cも、リブ部11a,11b,11cと同様に、板状をなして形成され、リングギヤ104の回転軸に沿って延設されている。なお、本実施の形態において、リブ部13a,13b,13cも、板状をなして形成されているが、この形状に限定されず、リブ部13a,13b,13cの内部を中空状に形成しても良い。
そして、リブ部13a,13b,13cのそれぞれには、リブ部11a,11b,11cと同様に、第2の棒状部材14を挿通可能な挿通孔が形成されている。すなわち、リブ部13a,13b,13cに第2の棒状部材14を挿通させることで、第2の棒状部材14がリングギヤ104の回転軸に対し、直交方向に沿って配設されている。
このように、バッフルプレート10の一方面側及び他方面側に沿って第1の棒状部材12及び第2の棒状部材14が配設され、これら第1の棒状部材12及び第2の棒状部材14をリブ部11a,11b,11c及びリブ部13a,13b,13cにより支持することで、バッフルプレート10の剛性を高めることができる。
また、本実施の形態のバッフルプレート10は、第1の棒状部材12及び第2の棒状部材14を備え、バッフルプレート10自体の剛性を高めることで、異音の発生を抑止することができる。
また、第1の棒状部材12の両端は、コンバータケース100のボス部100a及びカバー部材106のボス部106aに挿通されている。第2の棒状部材14も第1の棒状部材12と同様に、コンバータケース100のボス部100b及びカバー部材106のボス部106bに挿通されている。
このように、第1の棒状部材12及び第2の棒状部材14の両端がコンバータケース100及びカバー部材106に挟まれて固定されているため、バッフルプレート10を所望の位置に保持して位置決めを行うことが可能になる。また、バッフルプレート10を所望の位置に保持して位置ずれを抑えることが可能になる。
このため、バッフルプレート10とリングギヤ104との間隔を維持することが可能になる。これにより、リングギヤ104の攪拌抵抗を低減させることができる。そして、リングギヤ104の攪拌抵抗を低減させることで、リングギヤ104を回動させるためにかかる燃料の消費量を抑えることができ、燃費向上代を向上させることができる。
また、本実施の形態のバッフルプレート10は、コンバータケース100及びカバー部材106に当接する当接面15を有して形成されている。すなわち、バッフルプレート10は、第1の棒状部材12及び第2の棒状部材14に加えて、バッフルプレート10自体がコンバータケース100及びカバー部材106により挟持されている。
このように、バッフルプレート10をコンバータケース100及びカバー部材106に挟みこんで支持することで、バッフルプレート10を所望の位置に保持して位置決めを行うことが可能になる。また、バッフルプレート10を所望の位置に保持して位置ずれを抑えることが可能になる。
このため、バッフルプレート10とリングギヤ104との間隔を維持することが可能になり、リングギヤ104の攪拌抵抗をより確実に低減することができる。そして、リングギヤ104の攪拌抵抗を低減させることで、リングギヤ104を回動させるためにかかる燃料の消費量を抑えることができ、燃費向上代を向上させることができる。
また、本実施の形態のバッフルプレート10は、このバッフルプレート10を支持する第1の棒状部材12及び第2の棒状部材14をコンバータケース100及びカバー部材106により挟み込んで支持されるとともに、バッフルプレート10自体をコンバータケース100及びカバー部材106により挟み込んで支持されることで、バッフルプレート10を組み付けるための部品を必要とせずに、バッフルプレート10とリングギヤ104との間隔を一定に保つことが可能になる。
このように、コンバータケース100にバッフルプレート10を組み付けるための部品を必要としないため、部品の脱落などによる異物噛み込みを予防することができる。
そして、コンバータケース100にバッフルプレート10を組み付けるための部品を必要とすることなく、バッフルプレート10とリングギヤ104との間隔を一定に保つことが可能になるため、バッフルプレート10を位置決めするために複雑な構造とすることなく、容易に組み付けることができる。
以上、本実施の形態によれば、リングギヤ104とバッフルプレート10との間隔を維持する位置を保つことで、リングギヤ104がコンバータケース100内の潤滑油を掻き上げる際、必要以上に潤滑油を掻き上げることなく、リングギヤ104にかかる攪拌抵抗を低減させることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態である車両用変速装置の潤滑構造について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本発明の他の実施の形態に係るディファレンシャル装置の内部構成を模式的に示す側面図であり、図5は、本発明の他の実施の形態に係るバッフルプレート20の構成を模式的に示す平面図である。
なお、本実施の形態の車両用変速装置の潤滑構造は、上述の実施の形態1に対して、バッフルプレート20に切り欠き27が形成された点が異なり、他の構成は、同様である。したがって、実施の形態と同一又は相当する部分には、同様の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態において、バッフルプレート20には、リングギヤ104の回転方向に沿った面に切り欠き27が形成されている。具体的には、切り欠き27は、リングギヤ104の回転方向に沿った面のうち、下方側の面に形成されている。
この切り欠き27は、バッフルプレート10とリングギヤ104との歯当り状態を確認する役目を果たしている。また、他方では、切り欠き27は、車両のレイアウト上、クロスメンバ29とディファレンシャル装置とを近設させる際、コンバータケース100内にバッフルプレート20を収容するための役目を果たしている。
また、図5に例示されるように、切り欠き27の隅切り部28は、略円形状をなして形成されている。このように、切り欠き27の隅切り部28が略円形状をなして形成されることで、この隅切り部28のひび割れを予防している。
本実施の形態のバッフルプレート20には、上述したように、切り欠き27が形成されている。このバッフルプレート20には、リングギヤ104の回転軸に対し、直交方向に延設して配置され、バッフルプレート20を補剛する第1の棒状部材22及び第2の棒状部材24が配設されている。
そして、バッフルプレート20の一方側面には、第1の棒状部材22を挿通可能に支持するリブ部21a,21b,21cがバッフルプレート20に一体に形成されている。また、バッフルプレート20の他方側面には、第2の棒状部材24を挿通可能に支持するリブ部23a,23b,23cがバッフルプレート20に一体に形成されている。
このように、バッフルプレート20の一方側面及び他方側面に第1の棒状部材22及び第2の棒状部材24が配設されることで、切り欠き27の口開きを抑えることができる。すなわち、バッフルプレート20の一方面側及び他方面側に第1の棒状部材22及び第2の棒状部材24が配設されることで、バッフルプレート20自体の剛性を高めることができる。
また、本実施の形態のバッフルプレート20も、上述の実施の形態1と同様に、第1の棒状部材22及び第2の棒状部材24を備え、バッフルプレート20自体の剛性を高めることで、異音の発生を抑止することができる。
また、第1の棒状部材22の両端は、コンバータケース100のボス部100a及びカバー部材106のボス部106aに挿通されている。第2の棒状部材24もコンバータケース100のボス部100b及びカバー部材106のボス部106bに挿通されている。
このように、第1の棒状部材22及び第2の棒状部材24の両端がコンバータケース100及びカバー部材106に挟まれて固定されているため、バッフルプレート10を所望の位置に保持して位置決めを行うことが可能になる。また、バッフルプレート10を所望の位置に保持して位置ずれを抑えることが可能になる。
このため、バッフルプレート20とリングギヤ104との間隔を維持することが可能になる。これにより、リングギヤ104の攪拌抵抗を低減させることができる。そして、リングギヤ104の攪拌抵抗を低減させることで、リングギヤ104を回動させるためにかかる燃料の消費量を抑えることができ、燃費向上代を向上させることができる。
また、本実施の形態のバッフルプレート20は、上述の実施の形態1と同様に、コンバータケース100及びカバー部材106に当接する当接面25を有して形成されている。
すなわち、バッフルプレート20は、第1の棒状部材22及び第2の棒状部材24に加えて、バッフルプレート20自体がコンバータケース100及びカバー部材106により挟持されている。
このように、バッフルプレート20をコンバータケース100及びカバー部材106に挟みこんで支持することで、バッフルプレート20を所望の位置に保持して位置決めを行うことが可能になる。また、バッフルプレート20を所望の位置に保持して位置ずれを抑えることが可能になる。
このため、バッフルプレート20とリングギヤ104との間隔を維持することが可能になり、リングギヤ104の攪拌抵抗をより確実に低減することができる。そして、リングギヤ104の攪拌抵抗を低減させることで、リングギヤ104を回動させるためにかかる燃料の消費量を抑えることができ、燃費向上代を向上させることができる。
また、本実施の形態のバッフルプレート20は、このバッフルプレート20を支持する第1の棒状部材22及び第2の棒状部材24をコンバータケース100及びカバー部材106により挟み込んで支持されるとともに、バッフルプレート20自体をコンバータケース100及びカバー部材106により挟み込んで支持されることで、バッフルプレート20を組み付けるための部品を必要とせずに、バッフルプレート20とリングギヤ104との間隔を一定に保つことが可能になる。
このように、コンバータケース100にバッフルプレート20を組み付けるための部品を必要としないため、部品の脱落などによる異物噛み込みを予防することができる。
そして、コンバータケース100にバッフルプレート20を組み付けるための部品を必要とすることなく、バッフルプレート20とリングギヤ104との間隔を一定に保つことが可能になるため、バッフルプレート20を位置決めするために複雑な構造とすることなく、容易に組み付けることができる。
このように、バッフルプレート20に切り欠き21が必要な場合であっても、本実施の形態のバッフルプレート20は、リングギヤ104とバッフルプレート20との間隔を維持する位置を保つことで、リングギヤ104がコンバータケース100内の潤滑油を掻き上げる際、必要以上に潤滑油を掻き上げることなく、リングギヤ104にかかる攪拌抵抗を低減させることができる。
10 バッフルプレート
11 リブ部
12 第1の棒状部材
13 リブ部
14 第2の棒状部材
15 当接面
20 バッフルプレート
21 リブ部
22 第1の棒状部材
23 リブ部
24 第2の棒状部材
27 切り欠き
28 隅切り部
29 クロスメンバ
100 コンバータケース
101 ドライブシャフト
102 ドライブピニオンギヤ
103 ベアリング
104 リングギヤ
105 ディファレンシャルケース
106 カバー部材

Claims (5)

  1. ディファレンシャル装置の外郭を構成するコンバータケース内に収容され、前記ディファレンシャル装置の一部を構成するリングギヤを少なくとも備え、前記リングギヤの回転動作に起因して、前記コンバータケース内の潤滑油を前記ディファレンシャル装置に導入し前記ディファレンシャル装置を潤滑する車両変速装置の潤滑構造であって、
    前記リングギヤを覆うように配置され、前記コンバータケース内の潤滑油の油面から前記リングギヤを離設可能なバッフルプレートを有し、
    前記バッフルプレートは、前記リングギヤとの間隔を一定に支持する支持手段を具備し、
    前記支持手段は、前記リングギヤの回転軸に対し、直交方向に延設して配置される棒状部材と、
    前記バッフルプレートに一体に形成され、前記棒状部材を挿通可能に支持するリブ部と、をさらに具備すること、
    を特徴とする車両用変速装置の潤滑構造。
  2. ディファレンシャル装置の外郭を構成するコンバータケース内に収容され、前記ディファレンシャル装置の一部を構成するリングギヤを少なくとも備え、前記リングギヤの回転動作に起因して、前記コンバータケース内の潤滑油を前記ディファレンシャル装置に導入し前記ディファレンシャル装置を潤滑する車両変速装置の潤滑構造であって、
    前記リングギヤを覆うように配置され、前記コンバータケース内の潤滑油の油面から前記リングギヤを離設可能なバッフルプレートを有し、
    前記バッフルプレートは、前記リングギヤとの間隔を一定に支持する支持手段を具備し、
    前記支持手段は、前記リングギヤの回転軸に対し、直交方向に延設して配置され、前記バッフルプレートを補剛する棒状部材と、
    前記バッフルプレートに一体に形成され、前記棒状部材を挿通可能に支持するリブ部と、をさらに具備すること、
    を特徴とする車両用変速装置の潤滑構造。
  3. 前記棒状部材は、前記コンバータケースと、前記コンバータケース内をカバーするカバー部材により挟み込んで固定されたこと、
    を特徴とする請求項1又は2記載の車両用変速装置の潤滑構造。
  4. 前記支持手段は、前記コンバータケースと前記カバー部材とにより前記バッフルプレートを挟持して機能すること、
    を特徴とする請求項3記載の車両用変速装置の潤滑構造。
  5. 前記バッフルプレートは、前記リングギヤの回転方向に沿った面に切り欠きを有し、前記切り欠きの近傍に前記棒状部材が配設されたこと、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両用変速装置の潤滑構造。
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