JP5533395B2 - Euvリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体製造等に使用されるEUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外)リソグラフィ用反射型マスクブランク(以下、本明細書において、「EUVマスクブランク」という。)の製造方法、および該EUVマスクブランクの製造に使用される導電膜付基板の製造方法に関する。
従来、半導体産業において、シリコン基板等に微細なパターンからなる集積回路を形成する上で必要な微細パターンの転写技術として、可視光や紫外光を用いたフォトリソグラフィ法が用いられてきた。しかし、半導体デバイスの微細化が加速している一方で、従来のフォトリソグラフィ法の限界に近づいてきた。フォトリソグラフィ法の場合、パターンの解像限界は露光波長の1/2程度であり、液浸法を用いても露光波長の1/4程度と言われており、ArFレーザ(193nm)の液浸法を用いても45nm程度が限界と予想される。そこで45nm以降の露光技術として、ArFレーザよりさらに短波長のEUV光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィが有望視されている。本明細書において、EUV光とは、軟X線領域または真空紫外線領域の波長の光線を指し、具体的には波長10〜20nm程度、特に13.5nm±0.3nm程度の光線を指す。
EUV光は、あらゆる物質に対して吸収されやすく、かつこの波長で物質の屈折率が1に近いため、従来の可視光または紫外光を用いたフォトリソグラフィのような屈折光学系を使用することができない。このため、EUV光リソグラフィでは、反射光学系、すなわち反射型フォトマスクとミラーとが用いられる。
マスクブランクは、フォトマスク製造に用いられるパターニング前の積層体である。EUVマスクブランクの場合、ガラス製等の基板上にEUV光を反射する反射層と、EUV光を吸収する吸収体層とがこの順で形成された構造を有している。反射層としては、高屈折層であるモリブデン(Mo)層と低屈折層であるケイ素(Si)層とを交互に積層することで、EUV光を層表面に照射した際の光線反射率が高められたMo/Si多層反射膜が通常使用される。
吸収層には、EUV光に対する吸収係数の高い材料、具体的にはたとえば、クロム(Cr)やタンタル(Ta)を主成分とする材料が用いられる。
多層反射膜および吸収層は、イオンビームスパッタリング法やマグネトロンスパッタリング法を用いてガラス基板の光学面上に成膜される。多層反射膜および吸収層を成膜する際、ガラス基板は保持手段によって保持される。ガラス基板の保持手段として、機械的チャックおよび静電チャックがあるが、発塵性の問題から、多層反射膜および吸収層を成膜する際のガラス基板の保持手段、特に多層反射膜を成膜する際のガラス基板の保持手段としては、静電チャックによる吸着保持が好ましく用いられる。
また、マスクパターニングプロセス時、あるいは露光時のマスクハンドリングの際にも、ガラス基板の保持手段として静電チャックによる吸着保持が用いられる。
静電チャックは、半導体装置の製造プロセスにおいて、シリコンウェハの吸着保持に従来用いられている技術である。このため、ガラス基板のように、誘電率および導電率の低い基板の場合、シリコンウェハの場合と同程度のチャック力を得るには、高電圧を印加する必要があるため、絶縁破壊を生じる危険性がある。
このような問題を解消するため、特許文献1に記載されているように、ガラス基板の裏面(多層反射膜や吸収層が形成されるガラス基板の成膜面に対する裏面。静電チャックで吸着保持される側の面)に高誘電率のコーティング(以下、本明細書において、「裏面導電膜」という。)を形成することが行われている。
特表2003−501823号公報
裏面導電膜の形成方法としては、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等が用いられる。ガラス基板を成膜装置内で搬送する際や、裏面導電膜を成膜する際には、ガラス基板の成膜面側を支持ピンによって保持するが、この際の保持方法としては、たとえば、複数の支持ピンの上部面の一部を、基板の平滑面と該平滑面の外周に設けられた面取部との境界領域に形成される稜部に当接させて、基板を保持する方法が考えられる。
しかしながら、このような方法でガラス基板を支持ピンによって保持した場合、ガラス基板を成膜装置内で搬送する際や裏面導電膜を成膜する際の並進運動や回転運動によって、ガラス基板の位置ずれが生じる場合があることが明らかとなった。
ガラス基板を成膜装置内で搬送する際には、ガラス基板を所定の位置に移動するために、ガラス基板の並進運動や回転運動を行う。また、ガラス基板上に裏面導電膜を成膜する際には、膜厚を均一とするために、ガラス基板の並進運動や回転運動を行う。スパッタリング法を用いて裏面導電膜を成膜する場合を例に挙げると、スパッタリングターゲットに対して、ガラス基板の並進運動や回転運動を行う。
上記の方法で支持ピンによってガラス基板を保持した場合、このようなガラス基板の並進運動や回転運動によって、ガラス基板の位置ずれが生じる場合がある。
例えばシリコン基板であれば、成膜中の基板の回転数は数rpm程度の回転数であるが、EUV光リソグラフィに用いられるガラス基板の場合、膜厚を均一にするために、成膜中の回転数は10rpm以上、時には20rpm以上ともなる。このため、成膜時の回転運動によって、ガラス基板の位置ずれが生じるおそれがある。
ガラス基板の位置ずれが生じると、ガラス基板の成膜位置にずれが生じるため、裏面導電膜の膜厚が不均一になったり、裏面導電膜の形状にずれが生じたりするおそれがある。
以下、本明細書において、成膜装置内で搬送する際や成膜時に実施されるガラス基板の並進運動や回転運動によって生じるガラス基板の位置ずれのことを、「成膜装置内で搬送時や成膜時におけるガラス基板の位置ずれ」という。
また、ガラス基板の位置ずれによって、ガラス基板に傷が生じるおそれがある。上記の方法で支持ピンによってガラス基板を保持した場合、複数の支持ピンの上部面の一部が、基板の平滑面と該平滑面の外周に設けられた面取部との境界領域に形成される稜部に当接するため、基板平滑面に傷が生じることはないが、該綾部と基板の平滑面とは近接しているので、傷が生じることが原因となって発生したパーティクルが基板の平滑面に付着するおそれがある。ここで言う基板の平滑面は、多層反射膜や吸収層が形成されるガラス基板の成膜面であり、成膜面へのパーティクルの付着は、製造されるEUVマスクブランクに欠陥を生じさせるので問題である。なお、EUVマスクブランクを形成する際には、EUVでない透過型のマスクブランクを作成するよりも、パーティクルの発生防止がより重要である。
また、多層反射膜や吸収層の形成時において、上記の方法で支持ピンによってガラス基板を保持した場合にも、ガラス基板を成膜装置内で搬送する際や、多層反射膜や吸収層を成膜する際に、これらに伴うガラス基板の並進運動や回転運動によって、ガラス基板の位置ずれが生じる場合がある。多層反射膜や吸収層の形成時にガラス基板の位置ずれが生じると、ガラス基板の成膜位置にずれが生じることにより、多層反射膜や吸収層の膜厚が不均一になったり、これらの膜の形状にずれが生じるおそれがある。
また、ガラス基板の位置ずれによってガラス基板に傷が生じることが原因となって発生したパーティクルが、製造されるEUVマスクブランクに欠陥を生じさせるおそれがある。
上記した従来技術の問題点を解決するため、本発明は、成膜装置内での搬送時や成膜時におけるガラス基板の位置ずれ、および、それによる問題を解消することができるEUVマスクブランクの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、成膜装置内での搬送時や成膜時におけるガラス基板の位置ずれ、および、それによる問題を解消することができる、EUVマスクブランク用の導電膜付基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、EUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造に使用される導電膜付ガラス基板の製造方法であって、
乾式成膜法によって前記ガラス基板上に導電膜を形成する際に、下記(1)〜(5)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することを特徴とする、導電膜付ガラス基板の製造方法を提供する。
(1)前記支持部材は、前記ガラス基板の側面および底面に対して傾斜した支持面もしくは支持湾曲面を有し、該支持面もしくは支持湾曲面が、前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす辺と当接する。
(2)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺に対して、少なくとも1つの前記支持部材が設けられている。
(3)前記支持部材の支持面もしくは支持湾曲面と、前記ガラス基板の底面と、のなす角度が5〜70度である。
(4)前記ガラス基板の厚さをt(mm)とするとき、前記支持面もしくは支持湾曲面のうち、前記ガラス基板と当接する部位と、該支持面もしくは支持湾曲面の上端と、の高さの差が、0.1t〜0.9tである。
(5)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺の長さをL(mm)とするとき、前記辺のうち、前記支持面もしくは支持湾曲面と当接する部分の端部と、前記辺の端部と、の距離が0.1L以上である。
また、本発明は、EUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造に使用される導電膜付ガラス基板の製造方法であって、
乾式成膜法によって前記ガラス基板上に導電膜を形成する際に、下記(6)〜(10)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することを特徴とする、導電膜付ガラス基板の製造方法を提供する。
(6)前記支持部材は、前記ガラス基板の底面の外縁部を支持する支持面と、前記ガラス基板の側面に近接する直立面と、を有し、略L字形状をなしている。
(7)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺に対して、少なくとも1つの前記支持部材が設けられている。
(8)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす辺の長さをL(mm)とするとき、前記支持面によって支持される前記ガラス基板の底面の外縁部の幅が0.025L以下である。
(9)前記ガラス基板の厚さをt(mm)とするとき、前記支持部材の支持面と、前記支持部材の直立面の上端と、の高さの差が、0.1t〜0.9tである。
(10)前記ガラス基板の側面と、前記支持部材の直立面と、の間隔が1mm以下である。
本発明の導電膜付ガラス基板の製造方法において、前記支持面の表面粗さのRaが0.005〜0.05μmであることが好ましい。
また、本発明は、ガラス基板の一方の面にEUV光を反射する反射層、および、EUV光を吸収する吸収層を少なくともこの順に形成され、該ガラス基板の他方の面に導電膜が形成されたEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、
乾式成膜法によって、前記ガラス基板上に、前記導電膜、前記反射層、および、前記吸収層のうち、少なくとも1つを形成する際に、下記(1)〜(5)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することを特徴とする、EUVL用反射型マスクブランクの製造方法を提供する。
(1)前記支持部材は、前記ガラス基板の側面および底面に対して傾斜した支持面もしくは支持湾曲面を有し、該支持面もしくは支持湾曲面が、前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす辺と当接する。
(2)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺に対して、少なくとも1つの前記支持部材が設けられている。
(3)前記支持部材の支持面もしくは支持湾曲面と、前記ガラス基板の底面と、のなす角度が5〜70度である。
(4)前記ガラス基板の厚さをt(mm)とするとき、前記支持面もしくは支持湾曲面のうち、前記ガラス基板と当接する部位と、該支持面もしくは支持湾曲面の上端と、の高さの差が、0.1t〜0.9tである。
(5)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺の長さをL(mm)とするとき、前記辺のうち、前記支持面もしくは支持湾曲面と当接する部分の端部と、前記辺の端部と、の距離が0.1L以上である。
前記EUVL用反射型マスクブランクの前記ガラス基板の一方の面に、前記反射層の保護層、バッファ層、および、マスクパターンの検査光に対する低反射層のうち、少なくとも1つの機能膜を形成する場合には、乾式成膜法によって、前記ガラス基板上に、前記機能膜を形成する際に、前記(1)〜(5)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することが好ましい。
また、本発明は、ガラス基板の一方の面にEUV光を反射する反射層、および、EUV光を吸収する吸収層を少なくともこの順に形成され、該ガラス基板の他方の面に導電膜が形成されたEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、
乾式成膜法によって、前記ガラス基板上に、前記導電膜、前記反射層、および、前記吸収層のうち、少なくとも1つを形成する際に、下記(6)〜(10)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することを特徴とする、EUVL用反射型マスクブランクの製造方法を提供する。
(6)前記支持部材は、前記ガラス基板の底面の外縁部を支持する支持面と、前記ガラス基板の側面に近接する直立面と、を有し、略L字形状をなしている。
(7)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺に対して、少なくとも1つの前記支持部材が設けられている。
(8)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす辺の長さをL(mm)とするとき、前記支持面によって支持される前記ガラス基板の底面の外縁部の幅が0.025L以下である。
(9)前記ガラス基板の厚さをt(mm)とするとき、前記支持部材の支持面と、前記支持部材の直立面の上端と、の高さの差が、0.1t〜0.9tである。
(10)前記ガラス基板の側面と、前記支持部材の直立面と、の間隔が1mm以下である。
前記EUVL用反射型マスクブランクの前記ガラス基板の一方の面に、前記反射層の保護層、バッファ層、および、マスクパターンの検査光に対する低反射層のうち、少なくとも1つの機能膜を形成する場合には、乾式成膜法によって、前記ガラス基板上に、前記機能膜を形成する際に、前記(6)〜(10)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することが好ましい。
本発明のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法において、前記支持面の表面粗さのRaが0.005〜0.05μmであることが好ましい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法によれば、成膜装置内での搬送時や成膜時におけるガラス基板の位置ずれ、および、それによる問題を解消することができる。
具体的には、成膜装置内での搬送時や成膜時におけるガラス基板の位置ずれが解消されることにより、ガラス基板上に形成されるEUVマスクブランクの構成要素(裏面導電膜、反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される各種機能膜)の膜厚精度および形状精度に優れている。
また、成膜装置内での搬送時や成膜時におけるガラス基板の位置ずれが解消されることにより、ガラス基板表面への傷の発生、特に、ガラス基板表面のうち、EUVマスクブランクの製造上、重要となる部位(成膜面の場合、レジスト膜が形成されるほぼ中央の142mm角の領域。裏面の場合、裏面導電膜が形成されるほぼ中央の146mm角の領域)への傷の発生が防止される。また、傷が生じることが原因となって発生するパーティクルも防止される。これらにより欠点のないEUVマスクブランクを得ることができる。
図1は、本発明の方法によって製造されるEUVマスクブランクの基本構成を示した概略断面図である。 図2は、ガラス基板上に裏面導電膜を形成する手順を示した模式図である。 図3は、図2のガラス基板10および第1の支持部材200を示した平面図である。 図4は、図2のガラス基板10および第1の支持部材200を示した拡大図である。 図5は、図3と同様の図である。但し、第1の支持部材200の配置が異なっている。 図6は、図3と同様の図である。但し、第1の支持部材200の配置が異なっている。 図7は、図3と同様の図である。但し、第1の支持部材200の配置が異なっている。 図8は、ガラス基板10および第2の支持部材300を示した拡大図である。 図9は、図8のガラス基板10および第2の支持部材300を示した平面図である。
以下、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の方法によって製造されるEUVマスクブランクの基本構成を示した概略断面図である。図1に示すマスクブランク1は、ガラス基板10上にEUV光を反射する反射層20、および、EUV光を吸収する吸収層30がこの順に掲載されている。図1において、反射層20は、高屈折率膜と低屈折率膜とを交互に複数回積層させた多層反射膜として示されている。
また、図1に示すマスクブランク1において、ガラス基板10の裏面側(反射層20および吸収層30が形成されている面に対する裏面側)には導電膜(裏面導電膜)40が形成されている。
なお、図1は、EUVマスクブランクの基本構成を示したものであり、本発明の方法によって製造されるEUVマスクブランクは、上記以外の各種機能層を有していてもよい。このような機能層の具体例としては、反射層の表面が酸化されるのを防止する目的で反射層上に必要に応じて形成される反射層の保護層、パターニングの際に反射層がダメージを受けるのを防止する目的で反射層と吸収層との間に必要に応じて形成されるバッファ層、マスクパターンの検査時のコントラストを向上させる目的で吸収層上に必要に応じて形成されるマスクパターンの検査光に対する低反射層が挙げられる。
次に、本発明のEUVマスクブランク製造方法の具体的な手順について説明する。
本発明のEUVマスクブランク製造方法では、裏面導電膜、反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される上記の各種機能膜を、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、および、真空蒸着法といった乾式成膜法によって形成する。これらの乾式成膜法のうち、いずれを使用するかは形成する膜によって適宜選択することができるが、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法が、均質な膜厚を作成し易い点、タクトが短い点から好ましい。
本発明のEUVマスクブランク製造方法では、乾式成膜法によって、裏面導電膜、反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される上記の各種機能膜のうち、少なくとも1つを形成する際に、以下に述べる第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いてガラス基板を支持することを特徴とする。
上述したEUVマスクブランクの構成要素(裏面導電膜、反射層、吸収層、各種機能膜)の形成手順の中でも、ガラス基板上に裏面導電膜を形成する際に、第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いてガラス基板を支持することが以下の理由から好ましい。
(1)裏面導電膜の形成時には、静電チャックでガラス基板を吸着保持できない。
(2)裏面導電膜の形成時には、反射層や吸収層が形成されるガラス基板の成膜面側を支持することになるが、成膜面での傷の発生や、それによるパーティクルの発生はEUVマスクブランクの製造上、特に問題となる。
なお、本明細書において、ガラス基板上に裏面導電膜を形成したものを「導電膜付ガラス基板」という。
ガラス基板上に裏面導電膜を形成する手順について以下に説明する。
図2は、スパッタリング法を用いてガラス基板上に裏面導電膜を形成する手順を示した模式図であり、成膜装置内でのガラス基板の配置を示している。図2において、ターゲット100の直下となる位置に回転可能なステージ400が設置されている。ステージ400上には第1の支持部材200が設置されている。第1の支持部材200上にはガラス基板10が載置されている。本手順では、ガラス基板上に裏面導電膜を形成するので、ガラス基板10の裏面(反射層や吸収層が形成される成膜面に対する裏面)がターゲット100と対向している。
図3は、図2のガラス基板10および第1の支持部材200を示した平面図である。この図から明らかなように、図2では省略されているが、図2の手前側および奥側にも第1の支持部材200が設けられている。
図4は、図2のガラス基板10および第1の支持部材200を示した拡大図である。図3および図4を参照して、第1の支持部材200についてさらに説明する。
図4に示すように、第1の支持部材200は、ガラス基板10の側面11および底面12に対して傾斜した支持面210を有し、該支持面210がガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす辺と当接することによって、ガラス基板10を支持している。ガラス基板10において、第1の支持部材200と接する部位は、側面11と底面12との境界をなす辺のみとなり、ガラス基板10の底面12が第1の支持部材200と接することがない。
このような支持形態を取ることにより、ガラス基板10の底面12に傷が生じることが防止され、該底面12に傷が生じることに原因となってパーティクルが発生することが防止される。
裏面導電膜形成時において、ガラス基板10の底面12となるのは、その後の手順において、反射層や吸収層が形成されるガラス基板の成膜面である。裏面導電膜の形成時にガラス基板の成膜面に傷が生じることが防止され、該成膜面に傷が生じることが原因となってパーティクルが発生することが防止されることは、EUVマスクブランクを製造するうえできわめて重要である。なお、EUVマスクブランクを形成する際には、EUVでない透過型のマスクブランクを作成するよりも、パーティクルの発生防止がより重要である。
図3に示すように、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす各辺に対して、第1の支持部材200が設けられている。すなわち、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす4つの辺全てに対して、第1の支持部材200が設けられている。
特許文献2の基板支持装置では、基板の平滑面(裏面)と該平滑面の外周に設けられた面取部(面取面)との境界領域に形成される4つの綾部のうち、対向する2つの綾部に対して基板支持部を当接させることによって基板を保持しているが、このような保持形態では、基板の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、基板の位置ずれが生じる場合があることを本願発明者は見出した。なお、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす4つの辺のうち、3辺のみに対して第1の支持部材200が設けた場合、基板の保持力が不十分となる。よって、成膜装置内での搬送時や成膜時において、基板の位置ずれが生じることは、後述する比較例6、8でも確認されている。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法では、ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺(以下、本明細書において、単に「各辺」という場合もある。)に対して、第1の支持部材を少なくとも1つ設ければよく、各辺に対して設ける第1の支持部材の数は特に限定されない。図3では、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす各辺に対して、第1の支持部材200を1つ設けているが、各辺に対して2つ以上の第1の支持部材を設けてもよい。各辺に対する第1の支持部材の数を増やした場合、ガラス基板の保持力が増加すると考えられる。しかしながら、各辺に対する第1の支持部材の数を増やした場合、ガラス基板において、第1の支持部材と接する部位が増加するので、ガラス基板の取扱時における傷とそれにともなうパーティクルの発生防止という点では好ましくない。以下、本明細書において、ガラス基板の取扱時における傷の発生防止といった場合、ガラス基板の取扱時における傷とそれにともなうパーティクルの両方の発生防止を意図する。
したがって、各辺に対する第1の支持部材の数は、ガラス基板の保持力の向上と、ガラス基板の取扱時における傷の発生防止と、を考慮して適宜選択すればよい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、第1の支持部材200の支持面210と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度θが5〜70度である。
角度θが5度未満の場合、ガラス基板10の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、ガラス基板10の位置ずれが起こるおそれがある。
一方、角度θが70度超の場合、第1の支持部材200の支持面210と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度θが大きすぎるため、支持部材200上にガラス基板10を載置した際にガラス基板10が傾いてしまいガラス基板10を水平に設置できないおそれがある。
角度θは8〜45度であることが好ましく、10〜20度であることがより好ましい。
図示した態様において、第1の支持部材200の支持面210は平面をなしているが、第1の支持部材の支持面は湾曲面であってもよい。すなわち、第1の支持部材は支持湾曲面を有するものであってもよい。この場合、支持湾曲面がガラス基板の側面と底面との境界をなす辺と当接し、該支持湾曲面と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度θ、すなわち、支持湾曲面がガラス基板の側面と底面との境界をなす辺と当接した位置における接線と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度が5〜70度である。
以下、本明細書において、第1の支持部材の支持面について記載した場合、支持湾曲面もこれに含まれる。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、ガラス基板10の厚さをt(mm)とするとき、支持面210のうちガラス基板10と当接する部位(ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす辺と当接する部位)と、該支持面210の上端と、の高さの差d1が0.1t〜0.9tである。d1が0.1t未満であると、ガラス基板10の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、ガラス基板10の位置ずれが起こるおそれがある。一方、d1が0.9t超であると、裏面導電膜の成膜時において、成膜材料がガラス基板10の側面11側や底面12側に廻りこんでしまい、ガラス基板10の側面11や底面12に膜材料が付着するおそれがある。ガラス基板10の底面12に膜材料が付着すると、製造されるEUVマスクブランクに欠陥を生じさせる。また、ガラス基板10の側面11に膜材料が付着すると以下の点で問題となる。
図1に示すように、本発明の方法により製造されるEUVマスクブランク1は、ガラス基板10の両方の面に膜が形成された構造であるが、ガラス基板10の側面に膜材料が付着すると、ガラス基板10の両方の面に形成された膜間で導通が生じる可能性がある。
ガラス基板の両方の面に形成された膜間で導通が生じていると、EUVブランクスをパターニングして反射型フォトマスクを作成する際に実施する電子線描画において、既存技術である透過型のマスクブランクと等価回路が変化してしまうために、既存の電子線描画装置で設計通りのパターンを描画することが出来なくなる。
また、フォトマスクの製造工程においては、数多くの自動搬送機構が導入されており、その一部にはフォトダイオード等によりガラス基板側面から光学的に基板を検知する手法が採用されている。このようなガラス基板側面から光学的に基板を検知する自動搬送機構において、ガラス基板の側面に膜材料が付着していることが基板検知の妨げとなることがしばしばある。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、d1が0.02t〜0.06tであることが好ましく、0.03t〜0.04tであることがより好ましい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす各辺の長さをL(mm)とするとき、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面210と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離が0.1L以上である。この点について、図5〜7を参照して説明する。
図5〜7は、後述する実施例におけるガラス基板10および第1の支持部材200の配置の一例を示した平面図である。図5および図6では、ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺全てにおいて、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離がいずれも0.1Lであるのに対して、図7では、ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺のうち1辺において、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離が0.02Lとなっている。
図7のように、ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺のうち1辺でも、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離が0.1L未満の部分が存在すると、ガラス基板10の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、ガラス基板10の位置ずれが起こるおそれがある。
ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす各辺において、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面210と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離が0.3L以上であることが好ましく、0.4L以上であることがより好ましい。
次に、第2の支持部材を用いてガラス基板を支持する場合について説明する。
第2の支持部材を用いてガラス基板を支持する場合は、図2における第1の支持部材200の代わりに以下に述べる第2の支持部材を使用する。
図8は、図2における第1の支持部材200の代わりに第2の支持部材を使用した場合について、ガラス基板10および第2の支持部材300を示した拡大図である。また、図9は、図2における第1の支持部材200の代わりに第2の支持部材を使用した場合について、ガラス基板10および第2の支持部材300を示した平面図である。図8および図9を参照して、第2の支持部材300についてさらに説明する。
図8に示すように、第2の支持部材300は、ガラス基板10の底面12の外縁部を支持する支持面310と、ガラス基板10の側面11に隣接する直立面320と、を有しており、略L字形状をなしている。
図9に示すように、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす各辺に対して、第2の支持部材300が設けられている。すなわち、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす4つの辺全てに対して、第2の支持部材300が設けられている。
EUVマスクブランクを製造する際、ガラス基板の成膜面全体がマスクパターンの形成に用いられるわけではない。例えば、成膜面が152mm角のガラス基板の場合、該ガラス基板を用いて製造されるEUVマスクにおける光学特性の品質保証領域はほぼ中央の132mm角の領域である。このため、EUVマスクブランクをパターニングしてEUVマスクを作成する際に、レジスト膜が形成される領域はほぼ中央の142mm角の領域である。成膜面上に反射層、吸収層および必要に応じて形成される各種機能膜を形成する場合も、レジスト膜が形成される142mm角の領域に反射層、吸収層および各種機能膜を形成することになる。
したがって、ガラス基板の成膜面のうち、上述した142mm角の領域よりも外側の外縁部については、ガラス基板の支持により傷が発生したり、該傷が原因となってパーティクルが発生しても、発生する傷やパーティクルが軽微である限り、EUVマスクブランクの製造上問題となることがない。ゆえに、第2の支持部材300の支持面310によって、ガラス基板10の底面12の外縁部を支持することで、上述した142mm角の領域に傷が生じることが防止され、該領域に傷が生じることに原因となってパーティクルが発生することが防止される。
品質保証領域やレジスト膜が形成される領域が上述した範囲とは異なる場合でも、第2の支持部材300の支持面310によって、ガラス基板10の底面12の外縁部を支持することで、品質保証領域やレジスト膜が形成される領域に傷が生じることが防止され、該領域に傷が生じることに原因となってパーティクルが発生することが防止される。
第2の支持部材300の支持面310によって、ガラス基板10の底面12の外縁部を支持する点のみに着目した場合、特許文献2の基板支持装置におけるガラス基板の保持形態、すなわち、基板の平滑面(裏面)と該平滑面の外周に設けられた面取部(面取面)との境界領域に形成される綾部に対して基板支持部を当接させることによって基板を保持する形態に類似していると考えられる。
しかしながら、第1の支持部材200の説明の中で述べたように、特許文献2の基板支持装置のように、基板の平滑面(裏面)と該平滑面の外周に設けられた面取部(面取面)との境界領域に形成される4つの綾部のうち、対向する2つの綾部に対して基板支持部を当接させることによって基板を保持した場合、基板の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、基板の位置ずれが生じる。
また、第2の支持部材300は、支持面310を有するのみでは不十分であり、さらに、ガラス基板10の側面11に隣接する直立面320を有しており、略L字形状をなしていることが求められる。第2の支持部材300が、所定の高さの直立面320を有していないと、基板の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、ガラス基板10の位置ずれが生じることは、後述する比較例10でも示されている。
したがって、本発明のEUVマスクブランクの製造方法では、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす各辺に対して、第2の支持部材300を少なくとも1つ設ける必要がある。図9では、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす各辺に対して、第2の支持部材300を1つずつ設けているが、各辺に対して設ける第2の支持部材の数は特に限定されず、各辺に対して2つ以上の第2の支持部材を設けてもよい。各辺に対する第2の支持部材の数を増やした場合、ガラス基板の保持力が増加すると考えられる。しかしながら、各辺に対する第2の支持部材の数を増やした場合、ガラス基板において、第2の支持部材と接する部位が増加するので、ガラス基板の取扱時における傷の発生防止という点では好ましくない。
したがって、各辺に対する第2の支持部材の数は、ガラス基板の保持力の向上と、ガラス基板の取扱時における傷の発生防止と、を考慮して適宜選択すればよい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす辺の長さをL(mm)とするとき、第2の支持部材300の支持面310によって支持されるガラス基板10の底面12の外縁部の幅d2が0.025L以下である。
上述したように、ガラス基板上に裏面導電膜を形成する際、第2の支持部材300の支持面310によって支持するのは、ガラス基板の成膜面のうち、上述した142mm角の領域よりも外側の外縁部である。第2の支持部材300の支持面310によって支持されるガラス基板10の底面12の外縁部の幅d2が0.025Lよりも大きいと、第2の支持部材300の支持面310によって支持される部位が、上述した142mm角の領域に近接する、または、142mm角の領域に入ってくるので、ガラス基板の支持によって発生する傷や、該傷が原因となって発生するパーティクルが問題となるおそれがある。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、d2が0.015L以下であることが好ましく、0.010L以下であることがより好ましい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、ガラス基板10の厚さをt(mm)とするとき、第2の支持部材300の支持面310と、直立面320の上端と、の高さの差d3が0.1t〜0.9tである。d3が0.1t未満であると、ガラス基板10の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、ガラス基板10の位置ずれが生じるおそれがある。一方、d3が0.9t超であると、裏面導電膜の成膜時において、成膜材料がガラス基板10の側面11側や底面12側に廻りこんでしまい、ガラス基板10の側面11や底面12に膜材料が付着するおそれがある。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、d3が0.02t〜0.06tであることが好ましく、0.03t〜0.04tであることがより好ましい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、ガラス基板10の側面11と、第2の支持部材300の直立面320と、の間隔d4が1mm以下である。d4が1mm超であると、ガラス基板10の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、ガラス基板の位置ずれが生じるおそれがある。
但し、ガラス基板10の側面11と、第2の支持部材300の直立面320と、が接していると、ガラス基板10の着脱時にガラス基板10の側面11に傷が生じるおそれがある。このため、d4は0.5mm以上であることが好ましい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、第1の支持部材200の支持面210、および、第2の支持部材300の支持面310の表面粗さのRa(算術平均表面粗さ)が0.005〜0.05μmであることが好ましい。Raが0.005μm(下限)未満だと、支持面210、310の表面粗さが小さすぎるため、ガラス基板10の保持力が不十分となり、成膜装置内での搬送時や成膜時において、ガラス基板の位置ずれが生じるおそれがある。
一方、Raが0.05μm(上限)超だと、支持面210、310の表面粗さが大きすぎるため、該支持面210、310によって支持されるガラス基板の部位に傷およびそれによるパーティクルが生じるおそれがある。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、支持面210、310の表面粗さのRaが0.01〜0.04μmであることがより好ましく、0.02〜0.03μmであることがさらに好ましい。
本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、第1の支持部材200、および、第2の支持部材300は、ガラス基板10を支持するのに十分な機械的強度、具体的にはビッカース硬さ(HV)を有している必要がある。しかしながら、第1の支持部材200、および、第2の支持部材300のビッカース硬さ(HV)が、支持されるガラス基板10よりも大きいと、第1の支持部材200または第2の支持部材300によって支持されるガラス基板に傷が生じるおそれがある。
このため、第1の支持部材200、および、第2の支持部材300は、ビッカース硬さ(HV)が650未満であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、30以下であることがさらに好ましい。
また、本発明のEUVマスクブランクの製造方法において、第1の支持部材200、および、第2の支持部材300は、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、および、真空蒸着法といった乾式成膜法によって裏面導電膜を形成する際にガラス基板を支持することから、成膜容器内の真空雰囲気下において、ガス成分を放出するものであってはならない。さらに、成膜装置では基板などが熱を持つ場合があるため、第1の支持部材200、および、第2の支持部材300は、少なくとも約150℃程度まで化学的・物理的に耐熱性を有していることが求められる。
以上の点を満たすことが必要であることから、第1の支持部材200、および、第2の支持部材300の構成材料としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール(PBI)樹脂、フッ素樹脂、フッ素ゴム、等の樹脂材料やエラストマー材料を用いることができる。これらの中でも、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、フッ素ゴム、が好ましく、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)がより好ましい。
以上、ガラス基板上に裏面導電膜を形成する手順について説明したが、本発明のEUVマスクブランク製造方法は、裏面導電膜、反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される上記の各種機能膜のうち、少なくとも1つを形成する際に、第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いてガラス基板を支持するものである。
したがって、反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される各種機能膜のうち、少なくとも1つを形成する際に、第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いてガラス基板を支持してもよい。
通常、反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される各種機能膜の形成時には、静電チャックによりガラス基板を吸着保持するが、静電チャックでガラス基板を吸着保持した場合、導電膜に静電チャックとの接触痕が残る場合があるために、第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いてガラス基板を支持することができる構成の成膜装置の場合には、静電チャックを使用せずにガラス基板を支持することが好ましい。このような場合、第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いてガラス基板を支持することにより、上述した本発明による効果が発揮され、成膜装置内での搬送時や、成膜時におけるガラス基板の位置ずれが解消される。
なお、反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される各種機能膜の形成時、第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いてガラス基板を支持する場合であっても、マスクパターニングプロセス時や、露光時のマスクハンドリングの際には、静電チャックによってガラス基板を吸着保持することから、ガラス基板上には裏面導電膜を形成する必要がある。
成膜装置内での搬送時や、成膜時におけるガラス基板の位置ずれが解消されることにより、ガラス基板上に反射層、吸収層、および、必要に応じて形成される各種機能膜の膜厚精度および形状精度が向上する。
また、反射層、吸収層、および、各種機能膜の形成時には、ガラス基板の裏面側を第1の支持部材200、または、第2の支持部材300のいずれかを用いて支持することになるが、ガラス基板の裏面には裏面導電膜が形成されている点に留意する必要がある。例えば、成膜面が152mm角のガラス基板の場合、ほぼ中央の148mm角の領域には裏面導電膜が形成されている。裏面導電膜の損傷防止、および、それによるパーティクルの発生防止の理由から、上述した148mm角の領域には支持部材が接しないことが好ましい。
上述したように、第1の支持部材200と接するのはガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす辺のみである。また、第2の支持部材300と接するのはガラス基板10の底面12の外縁部のみである。したがって、第1の支持部材200、および、第2の支持部材300は、上述した148mm角の領域に接することがなく、裏面導電膜の損傷やそれによるパーティクルの発生を防止することができる。
以下、本発明の方法により製造されるEUVマスクブランク1の構成例を示す。
ガラス基板10は、EUVマスクブランク用の基板としての特性を満たすことが要求される。
そのため、ガラス基板10は、低熱膨張係数(0±1.0×10-7/℃であることが好ましく、より好ましくは0±0.3×10-7/℃、さらに好ましくは0±0.2×10-7/℃、さらに好ましくは0±0.1×10-7/℃、特に好ましくは0±0.05×10-7/℃)を有し、平滑性、平坦度、およびマスクブランクまたはパターン形成後のフォトマスクの洗浄等に用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましい。ガラス基板10としては、具体的には低熱膨張係数を有するガラス、例えばSiO2−TiO2系ガラス等を用いることができる。
ガラス基板10は、0.15nm rms以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度を有していることがパターン形成後のフォトマスクにおいて高反射率および転写精度が得られるために好ましい。
ガラス基板10の大きさや厚みなどはマスクの設計値等により適宜決定されるものである。後で示す実施例では外形6インチ(152.4mm)角で、厚さ0.25インチ(6.3mm)のSiO2−TiO2系ガラスを用いた。
反射層20、吸収層30、および、必要に応じて各種機能膜が形成されるガラス基板10の成膜面には欠点が存在しないことが好ましい。しかし、存在している場合であっても、凹状欠点および/または凸状欠点によって位相欠点が生じないように、凹状欠点の深さおよび凸状欠点の高さが2nm以下であり、かつこれら凹状欠点および凸状欠点の半値幅が60nm以下であることが好ましい。
EUVマスクブランクの反射層20に特に要求される特性は、高EUV光線反射率であることである。具体的には、EUV光の波長領域の光線を反射層12表面に入射角度6度で照射した際に、波長13.5nm付近の光線反射率の最大値が60%以上であることが好ましく、65%以上であることがより好ましい。
EUVマスクブランクの反射層としては、EUV波長域において高反射率を達成できることから、高屈折率膜と低屈折率膜とを交互に複数回積層させた多層反射膜が広く用いられている。多層反射膜の具体例としては、高屈折率膜としてのMo膜と、低屈折率膜としてのSi膜とを交互に複数回積層させたMo/Si多層反射膜が挙げられる。
Mo/Si多層反射膜の場合に、EUV光線反射率の最大値が60%以上の反射層12とするには、膜厚2.3±0.1nmのMo層と、膜厚4.5±0.1nmのSi層とを繰り返し単位数が30〜60になるように積層させればよい。
なお、Mo/Si多層反射膜を構成する各層は、乾式成膜法、具体的にはマグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法などのスパッタリング法を用いて所望の厚さになるように成膜すればよい。例えば、イオンビームスパッタリング法を用いてMo/Si多層反射膜を形成する場合、ターゲットとしてMoターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)を使用して、イオン加速電圧300〜1500V、成膜速度0.03〜0.30nm/secで厚さ2.3nmとなるようにMo層を成膜し、次に、ターゲットとしてSiターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)を使用して、イオン加速電圧300〜1500V、成膜速度0.03〜0.30nm/secで厚さ4.5nmとなるようにSi層を成膜することが好ましい。これを1周期として、Mo層およびSi層を40〜50周期積層させることによりMo/Si多層反射膜が成膜される。
吸収層30に特に要求される特性は、EUV光線反射率が極めて低いことである。具体的には、EUV光の波長領域の光線を吸収体層30表面に照射した際に、波長13.5nm付近の最大光線反射率が0.5%以下であることが好ましく、0.1%以下であることがより好ましい。
上記の特性を達成するため、EUV光の吸収係数が高い材料で構成されることが好ましい。EUV光の吸収係数が高い材料の具体例としては、タンタル(Ta)を主成分とする材料が挙げられる。
タンタル(Ta)を主成分とする材料で構成される吸収層30の具体例としては、Ta、B、Siおよび窒素(N)を以下に述べる比率で含有する吸収層(TaBSiN膜)が挙げられる。
Bの含有率 1at%以上5at%未満、好ましくは1〜4.5at%、より好ましくは1.5〜4at%
Siの含有率 1〜25at%、好ましくは1〜20at%、より好ましくは2〜12at%
TaとNとの組成比(Ta:N) 8:1〜1:1
Taの含有率 好ましくは50〜90at%、より好ましくは60〜80at%
Nの含有率 好ましくは5〜30at%、より好ましくは10〜25at%
上記組成の吸収層30(TaBSiN膜)は、その結晶状態はアモルファスであり、表面の平滑性に優れている。
上記組成の吸収層30(TaBSiN膜)であれば、吸収層30表面の表面粗さを0.5nm rms以下とすることができる。吸収層30表面の表面粗さが大きいと、吸収層30に形成されるパターンのエッジラフネスが大きくなり、パターンの寸法精度が悪くなる。パターンが微細になるに従いエッジラフネスの影響が顕著になるため、吸収体30表面は平滑であることが要求される。
吸収層30表面の表面粗さが0.5nm rms以下であれば、吸収層30表面が十分平滑であるため、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度が悪化するおそれがない。
吸収層30の厚さは、50〜100nmであることが好ましい。
上記組成の吸収層30(TaBSiN膜)は、乾式成膜法、具体的にはマグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法などのスパッタリング法を用いて形成することができる。マグネトロンスパッタリング法を用いる場合、下記(1)〜(3)の方法で吸収層30(TaBSiN膜)を形成することができる。
(1)Taターゲット、BターゲットおよびSiターゲットを使用し、Arで希釈した窒素(N2)雰囲気中でこれらの個々のターゲットを同時に放電させることによって吸収層30(TaBSiN膜)を形成する。
(2)TaB化合物ターゲットおよびSiターゲットを用いて、これらのターゲットをArで希釈したN2雰囲気中で同時放電させることによって吸収層30(TaBSiN膜)を形成する。
(3)TaBSi化合物ターゲットを用いて、この3元素が一体化されたターゲットをArで希釈したN2雰囲気中で放電させることによって吸収層30(TaBSiN膜)を形成する。
なお、上述した方法のうち、2以上のターゲットを同時に放電させる方法((1)、(2))では、各ターゲットの投入電力を調節することによって、形成される吸収体層17の組成を制御することができる。
上記の中でも(2)および(3)の方法が、放電の不安定化や膜の組成や膜厚のばらつきを回避できる点で好ましく、(3)の方法が特に好ましい。TaBSi化合物ターゲットは、その組成がTa=50〜94at%、Si=5〜30at%、B=1〜20at%であることが、放電の不安定化や膜の組成や膜厚のばらつきを回避できる点で特に好ましい。
上記例示した方法で吸収層30(TaBSiN膜)を形成するには、具体的には以下の成膜条件で実施すればよい。
TaB化合物ターゲットおよびSiターゲットを使用する方法(2)
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(N2ガス濃度3〜80vol%、好ましくは5〜30vol%、より好ましくは8〜15vol%。ガス圧1.0×10-1Pa〜10×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜5×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜3×10-1Pa。)
投入電力(各ターゲットについて):30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:2.0〜60nm/sec、好ましくは3.5〜45nm/sec、より好ましくは5〜30nm/sec
TaBSi化合物ターゲットを使用する方法(3)
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(N2ガス濃度3〜80vol%、好ましくは5〜30vol%、より好ましくは8〜15vol%。ガス圧1.0×10-1Pa〜10×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜5×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜3×10-1Pa。)
投入電力:30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:2.0〜60nm/sec、好ましくは3.5〜45nm/sec、より好ましくは5〜30nm/sec
裏面導電膜40は、シート抵抗が100Ω/□以下となるように、構成材料の電気伝導率と厚さを選択する。裏面導電膜40の構成材料としては、公知の文献に記載されているものから広く選択することができる。例えば、特表2003−501823号公報に記載の高誘電率物質層、具体的には、シリコン、TiN、モリブデン、クロム、TaSiからなる群から選択される物質層が挙げられる。また、再表2008/072706に記載のクロムおよび窒素を含有する導電膜(CrN膜)が挙げられる。該CrN膜は、乾式成膜法、具体的には、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、および、真空蒸着法といった乾式成膜法によって形成することができる。該CrN膜をマグネトロンスパッタリング法により形成する場合、ターゲットをCrターゲットとし、スパッタガスをArとN2の混合ガスとして、マグネトロンスパッタリングを実施すればよく、具体的には以下の成膜条件で実施すればよい。
ターゲット:Crターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(N2ガス濃度3〜45vol%、好ましくは5〜40vol%、より好ましくは10〜35vol%。ガス圧1.0×10-1Pa〜50×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜40×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜30×10-1Pa。)
投入電力:30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:2.0〜60nm/m
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下に示す実施例および比較例では、EUVマスクブランクの代わりに、ガラス基板上に裏面導電膜が形成された導電膜付基板を作成した。
(実施例1)
実施例1では、マグネトロンスパッタリング法を用いて、ガラス基板上に裏面導電膜としてCrN膜を形成した。CrN膜の形成時、図2に示すように、スパッタリングターゲット100の直下となる位置に回転可能なステージ400を設置した。ステージ400上には第1の支持部材200が設置されており、該第1の支持部材200上にガラス基板10を載置した。図4に示すように、第1の支持部材200は、底面が直角2等辺三角形の三角柱の形状をしており、支持面210がガラス基板10の側面と底面との境界をなす辺と当接している。図3に示すように、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす4つの辺全てに対して、これらの辺の中央に位置するように、第1の支持部材200が1つずつ設けられている。
第1の支持部材200は導電性PEEK製であり、支持面210の表面粗さのRaは
0.02μmである。第1の支持部材200はビッカース硬さ(HV)が30である。
ガラス基板10は、主成分をSiO2としたゼロ膨張ガラス(SiO2−TiO2系ガラス)製であり、22℃における熱膨張係数が0/℃である。ガラス基板10はビッカース硬さ(HV)が650である。ガラス基板10の寸法は、152mm×152mm×6.3mmである。
第1の支持部材200の支持面210と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度θは10度である。第1の支持部材200の支持面210のうちガラス基板10と当接する部位(ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす辺と当接する部位)と、該支持面210の上端と、の高さの差d1は1mmである。
CrN膜の成膜条件は以下の通りである。
ターゲット:Crターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:60vol%、N2:40vol%、ガス圧:0.13Pa)
電圧:290V
成膜速度:0.13nm/sec
膜厚:70nm
基板回転数 30rpm
上記の手順で得られた導電膜付基板について、以下の手順によって、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれを測定した。
ガラス基板の位置ずれ測定方法
ステージ400上(第1の支持部材200上)に設置する、ガラス基板10を載置するためのロボットアームの表面にあらかじめ目盛を記入しておき、ステージ400上(第1の支持部材200上)にガラス基板10を載置する前の状態を写真で撮影した。次いで、成膜後にステージ400上(第1の支持部材200上)からロボットアームでガラス基板10を取り外した後の状態を再び撮影して両者の比較からガラス基板10の位置ずれの有無を判定した。
判定の結果、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
上記の手順で得られた導電層付基板について、以下の手順によって、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数を測定した。
基板底面の付着パーティクル数測定方法
上記の手順で得られた導電層付基板の底面12について、市販の欠陥検査装置(レーザーテック社製M1350)にて200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定した。その結果、付着欠陥数は0個であった。
(実施例2)
第1の支持部材200の支持面210と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度θを70度とした以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
得られた導電膜付基板について、200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定したところ、付着欠陥数は0個であった。
(実施例3)
第1の支持部材200の支持面210のうちガラス基板10と当接する部位(ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす辺と当接する部位)と、該支持面210の上端と、の高さの差d1を5mmとした以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
得られた導電膜付基板について、200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定したところ、付着欠陥数は0個であった。
(実施例4)
図5に示すように、ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺全てにおいて、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離がいずれも0.1Lとなるように、かつ、第1の支持部材200同士が対角線対称で相対するように配置した以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
得られた導電膜付基板について、200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定したところ、付着欠陥数は0個であった。
(実施例5)
図6に示すように、ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺全てにおいて、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離がいずれも0.1Lとなるように、かつ、第1の支持部材200同士が対角線非対称になるように配置した以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
得られた導電膜付基板について、200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定したところ、付着欠陥数は0個であった。
参考例
参考例では、第1の支持部材200の代わりに、図8に示す支持面310と直立面320とを有する略L字形状の第2の支持部材300を用いた。図9に示すように、ガラス基板10の側面と底面との境界をなす4つの辺全てに対して、これらの辺の中央に位置するように、第2の支持部材300が1つずつ設けられている。
第2の支持部材300は導電性PEEK製であり、支持面310の表面粗さのRaは0.02μmである。第2の支持部材300はビッカース硬さ(HV)が30である。
第2の支持部材300の支持面310よって支持されるガラス基板10の底面12の外縁部の幅d2は1mmである。
第2の支持部材300の支持面310と、直立面320の上端と、の高さの差d3は1mmである。
ガラス基板10の側面11と、第2の支持部材300の直立面320と、の間隔d4は0.5mmである。
ガラス基板10は実施例1と同じものを使用し、実施例1と同様の条件でガラス基板上にCrN膜を形成した。導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
得られた導電膜付基板について、200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定したところ、付着欠陥数は0個であった。
(比較例1)
第1の支持部材200の支持面210と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度θを3度とした以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でガラス基板10に3mmの位置ずれがみられた。
ガラス基板の位置ずれが認められたため、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数の測定は実施しなかった。
(比較例2)
第1の支持部材200の支持面210と、ガラス基板10の底面12と、がなす角度θを85度とした以外は実施例1と同様の手順を実施した。
ガラス基板10の底面12と、がなす角度θが急であったために、ガラス基板10をうまく支えることができず、ガラス基板10が斜めになってしまった。
(比較例3)
第1の支持部材200の支持面210のうちガラス基板10と当接する部位(ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす辺と当接する部位)と、該支持面210の上端と、の高さの差d1を0.1mmとした以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でガラス基板10に4mmの位置ずれがみられた。
ガラス基板の位置ずれが認められたため、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数の測定は実施しなかった。
(比較例4)
第1の支持部材200の支持面210のうちガラス基板10と当接する部位(ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす辺と当接する部位)と、該支持面210の上端と、の高さの差d1を7mmとした以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
得られた導電膜付基板について、200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定したところ、付着欠陥数は15個であった。成膜時に成膜材料がガラス基板10の底面12側に廻りこんでしまい、ガラス基板10の底面12に膜材料が付着したことによると考える。
(比較例5)
図7に示すように、ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺のうち、3辺については、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離がいずれも0.1Lとなるように第1の支持部材200を配置し、残りの1辺については、該辺のうち、第1の支持部材200の支持面と当接する部分の端部と、該辺の端部と、の距離が0.02Lとなるように第1の支持部材200を配置した以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でガラス基板10に2mmの位置ずれがみられた。
ガラス基板の位置ずれが認められたため、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数の測定は実施しなかった。
(比較例6)
ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺のうち、3辺については、実施例1と同様の手順で第1の支持部材200を配置し、残りの1辺については、第1の支持部材を配置しなかった以外は実施例1と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でガラス基板10に3mmの位置ずれがみられた。
ガラス基板の位置ずれが認められたため、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数の測定は実施しなかった。
(比較例7)
ガラス基板10の側面11と、第2の支持部材300の直立面320と、の間隔d4を2mmとした以外は実施例6と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でガラス基板10に2mmの位置ずれがみられた。
ガラス基板の位置ずれが認められたため、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数の測定は実施しなかった。
(比較例8)
ガラス基板10の側面11と底面12との境界をなす4辺のうち、3辺については、実施例6と同様の手順で第2の支持部材300を配置し、残りの1辺については、第2の支持部材を配置しなかった以外は実施例6と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でガラス基板10に3mmの位置ずれがみられた。
ガラス基板の位置ずれが認められたため、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数の測定は実施しなかった。
(比較例9)
第2の支持部材300の支持面310よって支持されるガラス基板10の底面12の外縁部の幅d2を4mmとした以外は実施例6と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でのガラス基板10の位置ずれは0.5mm未満であり、検知されなかった。
得られた導電膜付基板について、200nm以上の欠陥数を、検査領域を基板中央146mm□として測定したところ、基板中央146mm□の領域に第2の支持部材300との摩擦によるものとみられる付着欠陥がみられ、付着欠陥数が18個であった。
(比較例10)
第2の支持部材300の支持面310と、直立面320の上端と、の高さの差d3を0.1mmとした以外は実施例6と同様の手順を実施して導電膜付基板を得た。
得られた導電膜付基板について、ガラス基板の位置ずれの有無を判定したところ、成膜前後でガラス基板10に2mmの位置ずれがみられた。
ガラス基板の位置ずれが認められたため、成膜後のガラス基板10の底面12に付着したパーティクル数の測定は実施しなかった。
1:EUVマスクブランク
10:基板
11:側面
12:底面
20:反射層
30:吸収層
40:導電膜(裏面導電膜)
100:ターゲット
200:第1の支持部材
300:第2の支持部材
310:支持面
400:ステージ

Claims (7)

  1. EUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造に使用される導電膜付ガラス基板の製造方法であって、
    乾式成膜法によって前記ガラス基板上に導電膜を形成する際に、下記(1)〜(5)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することを特徴とする、導電膜付ガラス基板の製造方法。
    (1)前記支持部材は、前記ガラス基板の側面および底面に対して傾斜した支持面もしくは支持湾曲面を有し、該支持面もしくは支持湾曲面が、前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす辺と当接する。
    (2)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺に対して、少なくとも1つの前記支持部材が設けられている。
    (3)前記支持部材の支持面もしくは支持湾曲面と、前記ガラス基板の底面と、のなす角度が5〜70度である。
    (4)前記ガラス基板の厚さをt(mm)とするとき、前記支持面もしくは支持湾曲面のうち、前記ガラス基板と当接する部位と、該支持面もしくは支持湾曲面の上端と、の高さの差が、0.1t〜0.9tである。
    (5)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺の長さをL(mm)とするとき、前記辺のうち、前記支持面もしくは支持湾曲面と当接する部分の端部と、前記辺の端部と、の距離が0.1L以上である。
  2. 前記支持面の表面粗さのRaが0.005〜0.05μmである、請求項1に記載の導電膜付ガラス基板の製造方法
  3. 前記支持部材は、ビッカース硬さ(HV)が650未満である、請求項1または2に記載の導電膜付ガラス基板の製造方法。
  4. ガラス基板の一方の面にEUV光を反射する反射層、および、EUV光を吸収する吸収層を少なくともこの順に形成され、該ガラス基板の他方の面に導電膜が形成されたEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、
    乾式成膜法によって、前記ガラス基板上に、前記導電膜、前記反射層、および、前記吸収層のうち、少なくとも1つを形成する際に、下記(1)〜(5)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持することを特徴とする、EUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
    (1)前記支持部材は、前記ガラス基板の側面および底面に対して傾斜した支持面もしくは支持湾曲面を有し、該支持面もしくは支持湾曲面が、前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす辺と当接する。
    (2)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす各辺に対して、少なくとも1つの前記支持部材が設けられている。
    (3)前記支持部材の支持面もしくは支持湾曲面と、前記ガラス基板の底面と、のなす角度が5〜70度である。
    (4)前記ガラス基板の厚さをt(mm)とするとき、前記支持面もしくは支持湾曲面のうち、前記ガラス基板と当接する部位と、該支持面もしくは支持湾曲面の上端と、の高さの差が、0.1t〜0.9tである。
    (5)前記ガラス基板の側面と底面との境界をなす辺の長さをL(mm)とするとき、前記支持面もしくは支持湾曲面と当接する部分の端部と、前記辺の端部と、の距離が0.1L以上である。
  5. 前記EUVL用反射型マスクブランクの前記ガラス基板の一方の面には、前記反射層の保護層、バッファ層、および、マスクパターンの検査光に対する低反射層のうち、少なくとも1つの機能膜が形成されており、乾式成膜法によって、前記ガラス基板上に、前記機能膜を形成する際に、前記(1)〜(5)を満たす支持部材上に前記ガラス基板を載置することで、前記ガラス基板を支持する、請求項4に記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  6. 前記支持面の表面粗さのRaが0.005〜0.05μmである、請求項4または5に記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法
  7. 前記支持部材は、ビッカース硬さ(HV)が650未満である、請求項4〜6のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
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