JP5533240B2 - 異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法およびそれを用いた異方性熱電変換焼結体の製造方法 - Google Patents

異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法およびそれを用いた異方性熱電変換焼結体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5533240B2
JP5533240B2 JP2010114279A JP2010114279A JP5533240B2 JP 5533240 B2 JP5533240 B2 JP 5533240B2 JP 2010114279 A JP2010114279 A JP 2010114279A JP 2010114279 A JP2010114279 A JP 2010114279A JP 5533240 B2 JP5533240 B2 JP 5533240B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric conversion
nanoparticles
orientation
compound
sintered body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010114279A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011243729A (ja
Inventor
朋治 片岡
盾哉 村井
拓志 木太
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010114279A priority Critical patent/JP5533240B2/ja
Publication of JP2011243729A publication Critical patent/JP2011243729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5533240B2 publication Critical patent/JP5533240B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)

Description

本発明は、異方性を高めた熱電変換ナノ粒子の製造方法、およびこの熱電変換ナノ粒子から成る粉末を焼結して配向度を高めた熱電変換焼結体の製造方法に関する。
熱電変換材料の多くはその結晶構造に起因した熱電変換特性の異方性を持つ。異方性がある場合、特定の結晶方位が熱電変換特性の最高方位であり、同時に多くの場合、結晶成長の優先方位でもある。粉末の焼結により熱電変換材料を製造する際に、粉末の粒子(一次粒子または二次粒子)が結晶の異方性に対応する異方性を持つことが多い。したがって、焼結体の熱電変換特性を高めるためには、原料粉末粒子を高特性方位に配向させて焼結する必要がある。
特許文献1には、熱電変換材料の組成に対応する配合比で原料粉末を混合し、混合粉末を加熱溶融し、溶融体を凝固させ、凝固したインゴットを粉砕し、得られた粉末を整粒し、整粒した粉末を加圧焼結し、焼結体を据え込み鍛造等の熱間加工を行なって結晶粒を高特性方位に配向させて、熱電変換材料を製造することが開示されている。
上記方法では、インゴットすなわち大きな塊を粉砕するので、得られる二次粒子の異方性を制御することは困難であり、これを焼結するだけでは配向度が不十分なため、更に焼結後に熱間加工をする必要があったが、それでも配向度を高めることは困難であり、熱電変換特性を向上させることができないという問題があった。
例えば、非特許文献1に記載されている粉末鍛造法では、配向度f(Lotgering factor)は0.16〜0.26程度であるが、非特許文献2によれば、ブリッジマン法により作製した熱電変換材を一度粉砕し、ホットプレスにより加圧焼結した場合、配向度fは0.43程度である。一方、非特許文献3によれば、加圧焼結後に「圧縮ねじり成形法」という特殊なホットプレス処理を行なうことで、配向度fは0.61まで上昇する。
しかし、工業生産における生産性および製造コストの面からは、このような特殊な熱間加工を行なわずに、高い熱電変換特性を実現することが求められており、そのためには、焼結原料としての粉末粒子の異方性の高め、この異方性粒子を高特性方位に揃えた高い配向度で焼結することが求められている。
特開平10−178218号公報
「熱電変換材料」日刊工業新聞社(2005年10月21日)、pp.89−90. Fukuda et al."Orientational Distribution in Hot Pressed N-type Bi2Te3", Proceedings of 14th International Conference on Thermoelectronics、pp.135−139. 「熱電変換材料」日刊工業新聞社(2005年10月21日)、pp.90−92.
本発明の課題は、焼結原料としての粉末粒子の異方性の高め、この異方性粒子を高特性方位に揃えた高い配向度で焼結することである。
そのため、第一に、焼結原料である粉末ナノ粒子の個々の異方性を高めること、すなわち、高い異方性を持つ熱電変換ナノ粒子を製造する方法を提供すること、第二に、上記の方法で製造した高い異方性を持つ熱電変換ナノ粒子を高い配向度で焼結すること、すなわち、高特性方位に高度に配向して高い特性を有する熱電変換焼結体を製造する方法を提供することである。
上記の課題を達成するために、本願第1発明によれば、BiおよびSbの少なくとも1種とTeおよびSeの少なくとも1種とから成る(Bi,Sb)(Te,Se)系組成を有し、異方性の高い熱電変換材料のナノ粒子を製造する方法であって、
Bi化合物およびSb化合物の少なくとも1種と、Te化合物およびSe化合物の少なくとも1種とを液相中で還元することにより、Bi金属ナノ粒子およびSb金属ナノ粒子の少なくとも1種と、Te金属ナノ粒子およびSe金属ナノ粒子の少なくとも1種とを生成させる工程、および
得られた金属ナノ粒子混合粉末を合金化熱処理する工程
を含み、
上記還元に際し、合金成分Bi,Sb,Te、Seのうち1種が上記熱電変換材料の所定組成に対して過剰になるように上記各化合物を配合して、上記還元を行なうことにより、上記過剰な合金成分を含み上記熱電変換材料とは組成は異なるが同じ結晶系に属する種結晶を生成させ、該種結晶を核として上記所定組成の他の合金成分をナノ粒子として析出させることを特徴とする異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法が提供される。
更に、本願第2発明によれば、上記の方法で製造した熱電変換ナノ粒子から成る粉末を加圧焼結することを特徴とする異方性熱電変換焼結体の製造方法が提供される。
第1発明の方法によれば、下記の利点(1)(2)が得られる。
(1)金属粒子を液相中で還元反応により析出生成させるので、容易にナノサイズが達成できる。焼結原料としての粉末粒子はナノサイズ(数十nmあるいはそれ以下)であることが望ましい。粒子サイズがナノオーダーであれば、個々の粒子を構成する単結晶の個数が少なく各単結晶の結晶方位も配向し易いため、粒子の異方性をより高めることができる。
(2)還元に際して、所定組成に対して過剰な合金成分を含む種結晶を核として所定組成の他の合金成分がナノ粒子として析出するので、次の合金化熱処理において形成される合金は種結晶と同じ結晶方位に成長を誘起され、高特性方位に対応した結晶成長方向に基づく結晶外形を持った、すなわち、特性異方性が高く、対応して形状異方性が高い合金ナノ粒子が得られる。
そして、第2発明によれば、このように高特性方位に対応した結晶外形を持つ合金ナノ粒子が、焼結の際の加圧によって同一方向へ強制的に配列され、高特性方位に強く配向した熱電変換焼結体が得られる。
図1は、第1発明において、還元工程において種結晶を核として成分金属粒子が析出し、この析出粒子が合金化熱処理工程において種結晶の特定の結晶方位に沿って合金として成長することを示す模式図である。 図2は、第1発明による特性異方性とこれに対応した形状異方性のある第1発明の合金粒子が、第2発明の加圧焼結時の加圧によって同一方向へ強制的に配列されることを示す模式図である。 図3は、実施例で製造したBi(Te,Se)組成の熱電変換焼結体の配向度fと、焼結体のSe量との関係を示すグラフである。Se量は、Bi=2に対するSeの量(組成比)であり、焼結体のEDX分析による実測値である。
本発明の適用対象とする熱電変換材料の合金組成は、BiおよびSbの少なくとも1種とTeおよびSeの少なくとも1種とから成る(Bi,Sb)(Te,Se)系組成である。具体的には下記の表1に示す9種類の組成である。
Figure 0005533240
これらの組成は、全て同じ結晶系(六方晶系)に属するので、種結晶と熱電変換材料との組み合わせは表1に示す全ての組み合わせが可能である。ただし、所定組成の熱電変換材料成分の析出核となる種結晶を生成させるように合金成分の少なくとも1種が過剰になるように化合物を配合する。
特に、熱電変換特性の面から、熱電変換材料としてはBiTe、(Bi,Sb)Te、Bi(Te,Se)、(Bi,S)(Te,Se)の4組成が望ましい。また、種結晶としてはBiTe、BiSe、SbTe、SbSe、(Bi,Sb)Te、Bi(Te,Se)、(Bi,S)(Te,Se)の7組成が望ましい。
図1を参照して、第1発明のメカニズムを説明する。
図1(1)は還元工程が完了した状態を示す。熱電変換材料の所定組成(例えばBi(Te,Se))に対して過剰量で配合された合金成分(この場合Se)を含む組成(この場合BiSe)の種結晶Sを核として、他の合金成分(Bi,Te,Se)が所定組成の割合で金属ナノ粒子Mとして析出している。還元反応溶液中に分散させておいたフォノン散乱粒子P(例えばSiOナノ粒子)が金属ナノ粒子Mの間に散在している。この状態で次の合金化熱処理を行なう。熱電変換特性の指標である無次元性能指数ZT=(S2σ/κ)T〔S:ゼーベック係数、σ:導電率、κ:熱伝導率、T:絶対温度〕を高めるために、熱電変換材料の熱伝導率(κ)を低下させることが必要である。そのために、所定組成の合金である熱電変換材料のマトリクス中にナノサイズのフォノン散乱粒子を分散させることが望ましい。
図1(2)は合金化熱処理が完了した状態を示す。合金化は、種結晶S(BiSe)の形状異方性に誘起されて、同じ結晶系である熱電変換材料(Bi(Te,Se))が同じ形状異方性を引き継ぐ形で矢印Gの方向に成長する。フォノン散乱粒子P(SiOナノ粒子)はこの合金化過程には関与せず、還元完了時の分散状態をほぼそのまま維持して合金マトリクスA中に分散している。これにより合金ナノ粒子Xが得られる。マトリクスAとは組成が異なる種結晶Sは、合金化完了後も異相として維持され、フォノン散乱粒子として熱電変換特性の向上に寄与する。
図2を参照して、第2発明のメカニズムを説明する。
第1発明で製造した合金ナノ粒子Xは、図2(1)に黒矢印Lで示す高特性方位に沿って成長しており、結晶の高特性方位Lが粒子の長軸(成長方向)に一致する。図2(1)(A)に示すように、ダイDとパンチPで構成されたモールド空間に合金粒子Xの集合体である粉末を装入し、図2(1)(B)に示すようにパンチPで加圧を持続しながら通電加熱して焼結する(例えばSPS焼結)。その際、粒子Xは加圧軸Fから粒子長軸Lが横向きに逃げるように配列し、その結果、高特性方位Lが加圧軸Fに対して垂直の配向を持つ焼結体が得られる。
図示の例では、説明を簡潔にするために、高特性方位と粒子長軸とが一致した場合を説明したが、高特性方位と粒子長軸は必ずしも一致する必要はなく、両者の間に一定の対応関係があれば、最終的な焼結体の配向が達成される。例えば、高特性方位L1に対して粒子長軸L2が垂直であるという対応関係があれば、加圧軸Fに対して粒子長軸L2が垂直になると、高特性方位L1が加圧軸Fと一致するように配向した焼結体が得られる。
このように合金ナノ粒子Xは、特性異方性と形状異方性を持つこと、かつ、結晶の高特性方位と粒子の長軸とが一定の対応関係にあること、が必要である。本発明が対象とする(Bi,Sb)(Te,Se)系組成の熱電変換材料は、高特性方位と粒子長軸(結晶成長方向)とが一致する。
図2(2)は比較例であり、合金ナノ粒子X’に特性異方性はあるが形状異方性がない例であり、加圧Fに対して特定の方向に合金ナノ粒子X’が配列しないため、得られる焼結体は配向していない。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
〔実施例1〕
第1発明により、Bi(Te,Se)異方性熱電変換ナノ粒子を製造した。
<原料溶液の調製>
原料化合物として塩化ビスマス(BiCl)1.800g、塩化テルル(TeCl)1.961gおよび塩化セレン(SeCl)2.533gと、フォノン散乱粒子としてナノシリカ(SiO:(株)アドマテックス製、平均粒径5nm)0.28gとを、エタノール100mL中に導入して、原料溶液とした。塩化セレンは、Seが所定組成Bi(Te,Se)の化学量論量(0.851g)に対して過剰になるように配合した。
<還元処理>
この原料溶液中に、水素化硼素ナトリウム(NaBH4)2.8gをエタノール100mL中に導入した還元剤を、窒素気流下で滴下した(滴下速度:0.5mL/min)。
この還元反応は、下記の反応(1)〜(8)を含む。
Biの還元過程: BiCl→Bi3+ (1)
Bi3+→Bi (2)
Teの還元過程: TeCl→Te4+ (3)
Te4+→Te (4)
Seの還元過程: SeCl→Se4+ (5)
Se4+→Se (6)
Se→Se2− (7)
BiSeの生成:Bi3++Se2−→BiSe (8)
通常は(1)〜(6)の反応により、Bi,Te,Seの金属ナノ粒子が複合体として生成する。しかし、本発明により上記のようにSeを過剰量仕込んだ場合は、(6)で生成したSeが(7)の反応によりSe2−まで還元され、更にこのSe2−が(8)の反応によりBi3+と結合してBiSeとして析出する。
各元素の酸化還元電位は下記のとおりである。
反応 酸化還元電位(*)
BiCl +3e=Bi+4Cl +0.16
Bi+3H+3e=BiH −0.97
TeO+4H+4e=Te+2HO +0.521
Te+2H+2e=HTe −0.740
SeO+4H+4e=Se+3HO +1.151
Se+2H+2e=HSe −0.082
(*)酸化還元電位:25℃における標準電極電位(V vs.NHE)
出典:大堺利行、加納健司、桑畑進、「ベーシック電気化学」、2009年9月2 0日、化学同人、pp.189−194。
「化学便覧 基礎編II」12章、日本化学会、平成5年9月30日、丸善。
酸化還元電位の値が大きいほど、還元反応(式の右方向)が進み易い。(2)のBi3+→Bi(+0.16V vs.NHE)と、(7)のSe→Se2−(0.082V vs.NHE)の酸化還元電位は同等であり、優先的に(2)Bi3+→Biのみが起こるとは考え難く、Bi3+とSe2−の反応は起き得る。
このように、還元過程において先ずBiSeナノ粒子が生成し、これを核としてBi,Te、Seの各金属ナノ粒子が析出生成する。
図1(1)に、還元処理が完了した状態を示す。BiSeナノ粒子Sを核として、その周囲にBi,Te、Seの各金属ナノ粒子Mが析出生成した状態である。SiOフォノン散乱粒子Rが金属ナノ粒子Mの間に分散している。
<合金化熱処理>
還元処理後の試料を水およびエタノールでろ過洗浄した後、得られた試料粉末をエタノール(150mL)と混合し、水熱処理(240℃、48hr)を行なった。
水熱処理においては、六方晶のBiSeが同じく六方晶のBi(Te,Se)熱電変換合金の生成核として作用し、熱電変換合金ナノ粒子の異方性を決定すると考えられる。Bi(Te,Se)系結晶は(001)の方位に優先的に成長する(D. Wang et al., Material Chemistry and Physics 82(2003)546-550を参照)。(001)方位は熱電変換特性が最も良好な方位でもある。すなわち、成長した合金ナノ粒子は、Bi(Te,Se)結晶の(001)方位が高特性方位(特性異方性)であり長軸方向(形状異方性)でもある。
図1(2)に合金化熱処理が完了した状態を示す。BiSeナノ粒子Sを種結晶として、Bi(Te,Se)合金Aが(001)軸方向(G方向)に優先的に成長している。SiOフォノン散乱粒子Rが合金A内に分散している。フォノン散乱粒子Rは合金化過程には関与しないと考えられる。
〔実施例2〕
実施例1で作製した、合金A+種結晶S+フォノン散乱粒子Rから成る合金ナノ粒子Xの集合体である粉末を用いて、SPS焼結により加圧焼結(Ar雰囲気、初期圧力25MPa、焼結温度370℃)を行い、熱電変換材料の焼結体を得た。
合金ナノ粒子Xは、高特性方位(001)を長軸方向(成長方向G)とする細長い形状をしているため、加圧焼結時の加圧力Fに対して長軸Lが垂直方向に向くように配列し、その結果、高特性方位(001)が加圧力Fに対して垂直方向に配向した焼結体が得られ、高い熱電変換特性が得られる。
得られた焼結体の配向度fを測定した。測定に用いた装置は下記のとおりである。
XRD:Rigaku RINT2000
SEM:HITACHI S-4500、EDX:HORIBA EX-4500
図3は、Bi(Te,Se)熱電変換焼結体中のSe量による配向度fの変化を示す。Se量は、Bi=2に対するSeの量(組成比)であり、焼結体のEDX分析による実測値である。f値(Lotgering factor)が0に近いほど配向傾向は低下してランダムな状態に近づき、1に近いほど完全な配向状態に近づく。
実施例1のEDXによるSe量の実測値は0.60であり、配向度f=0.43が得られた。これは前出の非特許文献2(溶融、凝固、粉砕、加圧焼結)のBi(Te,Se)組成に対して化学量論的なSe量=0.3におけるf=0.43に匹敵する値である。また、実施例1においてSeClを1.787gとして仕込んだ場合は、Se量=0.52においてf=0.30である。
このように、実施例の熱電変換焼結体は、Seを過剰量配合してBiSeナノ粒子を生成させ、合金化過程でBiSeナノ粒子を種結晶としてBi(Te,Se)合金を異方成長させ、得られた特性異方性・形状異方性の合金ナノ粒子の集合体である合金粉末を加圧焼結することにより高い配向度を達成することができた。
すなわち、本発明によれば、従来必要とした特殊な焼結を行なうことなく、原料合成→焼結という簡便で且つ焼結体作製に必要な工程のみにより、配向度を向上できる。
本発明によれば、焼結原料としての粉末粒子の異方性の高め、この異方性粒子を高特性方位に揃えた高い配向度で焼結することができる。
第一に高い異方性を持つ熱電変換ナノ粒子を製造する方法が提供され、第二に高特性方位に高度に配向して高い特性を有する熱電変換焼結体を製造する方法が提供される。

Claims (3)

  1. BiおよびSbの少なくとも1種とTeおよびSeの少なくとも1種とから成る(Bi,Sb)(Te,Se)系組成を有し、異方性の高い熱電変換材料のナノ粒子を製造する方法であって、
    Bi化合物およびSb化合物の少なくとも1種と、Te化合物およびSe化合物の少なくとも1種とを液相中で還元することにより、Bi金属ナノ粒子およびSb金属ナノ粒子の少なくとも1種と、Te金属ナノ粒子およびSe金属ナノ粒子の少なくとも1種とを生成させる工程、および
    得られた金属ナノ粒子混合粉末を合金化熱処理する工程
    を含み、
    上記還元に際し、合金成分Bi,Sb,Te、Seのうち1種が上記熱電変換材料の所定組成に対して過剰になるように上記各化合物を配合して、上記還元を行なうことにより、上記過剰な合金成分を含み上記熱電変換材料とは組成は異なるが同じ結晶系に属する種結晶を生成させ、該種結晶を核として上記所定組成の他の合金成分をナノ粒子として析出させることを特徴とする異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法。
  2. 請求項1において、Bi(Te,Se)系組成を有する異方性熱電変換ナノ粒子を製造する方法であって、
    上記熱電変換材料の所定組成に対して化学量論量のBi化合物およびSb化合物および該所定組成に対して過剰量のSe化合物を液相中で還元することにより、BiSe種結晶を生成させ、該BiSe種結晶を核としてBi金属ナノ粒子、Sb金属ナノ粒子、Se金属ナノ粒子を生成させることを特徴とする異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法。
  3. 請求項1または2で製造した熱電変換ナノ粒子から成る粉末を加圧焼結することを特徴とする異方性熱電変換焼結体の製造方法。
JP2010114279A 2010-05-18 2010-05-18 異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法およびそれを用いた異方性熱電変換焼結体の製造方法 Expired - Fee Related JP5533240B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010114279A JP5533240B2 (ja) 2010-05-18 2010-05-18 異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法およびそれを用いた異方性熱電変換焼結体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010114279A JP5533240B2 (ja) 2010-05-18 2010-05-18 異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法およびそれを用いた異方性熱電変換焼結体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011243729A JP2011243729A (ja) 2011-12-01
JP5533240B2 true JP5533240B2 (ja) 2014-06-25

Family

ID=45410099

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010114279A Expired - Fee Related JP5533240B2 (ja) 2010-05-18 2010-05-18 異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法およびそれを用いた異方性熱電変換焼結体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5533240B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5853483B2 (ja) * 2011-08-12 2016-02-09 トヨタ自動車株式会社 ナノコンポジット熱電変換材料
KR101473750B1 (ko) * 2013-04-30 2014-12-18 재단법인대구경북과학기술원 Bi2TeySe3-y 나노화합물 열전재료의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 나노화합물 열전재료
KR101473751B1 (ko) * 2013-04-30 2014-12-18 재단법인대구경북과학기술원 BixSb2-xTe3 나노화합물 열전재료의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 나노화합물 열전재료
KR101612489B1 (ko) * 2013-09-27 2016-04-14 주식회사 엘지화학 신규한 화합물 반도체 및 그 활용
JP6333192B2 (ja) * 2015-02-19 2018-05-30 トヨタ自動車株式会社 熱電材料の製造方法
CN113121235B (zh) * 2021-04-09 2022-04-12 哈尔滨工业大学 一种温差发电材料的制备方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4286053B2 (ja) * 2003-05-08 2009-06-24 株式会社Ihi 熱電半導体材料、該熱電半導体材料による熱電半導体素子、該熱電半導体素子を用いた熱電モジュール及びこれらの製造方法
JP4453311B2 (ja) * 2003-09-11 2010-04-21 ヤマハ株式会社 熱電材料及びその製造方法
JP5038984B2 (ja) * 2008-06-26 2012-10-03 トヨタ自動車株式会社 テルル化ビスマス系熱電変換素子の製造方法
JP5149761B2 (ja) * 2008-10-07 2013-02-20 トヨタ自動車株式会社 BiTe/セラミックス・ナノコンポジット熱電材料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011243729A (ja) 2011-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5533240B2 (ja) 異方性熱電変換ナノ粒子の製造方法およびそれを用いた異方性熱電変換焼結体の製造方法
CN102177091B (zh) 纳米复合热电转换材料、包含其的热电转换元件和制备纳米复合热电转换材料的方法
Kim et al. Thermoelectric properties of anisotropy-controlled p-type Bi–Te–Sb system via bulk mechanical alloying and shear extrusion
Wang et al. Room temperature synthesis of Cu2O nanocubes and nanoboxes
Akshay et al. Tailoring thermoelectric properties through structure and morphology in chemically synthesized n-type bismuth telluride nanostructures
Park et al. High thermoelectric performance of Bi-Te alloy: defect engineering strategy
JP2008305919A (ja) 熱電変換素子及びその製造方法
JP6389085B2 (ja) 熱電変換材料
Kumari et al. Nanosize transition metal antimonides, NiSb and FeSb2: solvothermal synthesis and characterization
US20130330225A1 (en) Production method for nanocomposite thermoelectric conversion material
US8518288B2 (en) Synthesis of nanocomposite thermoelectric material
Li et al. C3N4 as a precursor for the synthesis of NbC, TaC and WC nanoparticles
JP7367928B2 (ja) 熱電変換材料およびその製造方法
JP5974821B2 (ja) ナノコンポジット熱電変換材料およびその製造方法
JP2015195359A (ja) フォノン散乱材、ナノコンポジット熱電材料及びその製造方法
KR20170074013A (ko) 열안정성이 개선된 Bi-Te-Se계 열전 파우더, 열전 재료 및 그 제조 방법
TWI507534B (zh) 碲化鉍複合合金粉體、其塊體合金及其製造方法
KR102046142B1 (ko) 열안정성이 개선된 열전 파우더, 열전 재료 및 그 제조 방법
JP6632218B2 (ja) クラスレート化合物ならびに熱電変換材料およびその製造方法
JP2014165260A (ja) 熱電変換材料の製造方法
JP6082617B2 (ja) 熱電変換材料およびその製造方法
JP2012023201A (ja) 熱電変換材料の製造方法
KR102021109B1 (ko) 열안정성이 개선된 열전 파우더, 열전 재료 및 그 제조 방법
JP2000049392A (ja) 熱電半導体材料の製造方法
JP6747828B2 (ja) 熱電変換材料及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140414

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees