JP5530280B2 - マンホール蓋受枠の撤去方法及びそれに用いるボルト位置探索用テンプレート並びにボルト固定位置削孔用テンプレート - Google Patents
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これらの問題点を解決するために、例えば、(特許文献1)には、「マンホール蓋受枠の固定ボルト位置の舗装を撤去してボルトを露出させ、マンホール蓋受枠の固定を解除してから撤去するマンホール蓋受枠の撤去方法。」が開示されている。
また、(特許文献2)には、「回転軸心方向の推進によって削孔する切断機のドリルの回転軸心をマンホールの径方向に向けた状態で、当該ドリルをマンホール内の蓋受枠固定用ボルトの位置に合わせて位置決めし、切断機をドリルの回転軸心方向に移動させることによって、マンホールの内周面から蓋受枠固定用ボルトに向けてドリルを推進させ、マンホールに径方向の孔をあけながら蓋受枠固定用ボルトを切断することを特徴とするマンホールにおける蓋受枠固定用ボルトの切断方法。」が開示されている。
(1)(特許文献1)は、マンホール蓋受枠の内周面に沿って超音波を放射し、その反射時間によって固定用ボルト位置を特定するものであるが、超音波による探索で、ボルトのマンホール周方向の位置は特定できても、径方向の位置を精度よく特定することは困難であり、ボルトを露出させるために、埋設された蓋受枠の路面上から垂直方向に削孔しても、ボルトからずれた位置を削孔してしまう可能性があり、ボルト位置検出の正確性、削孔作業の効率性、施工性に欠けるという課題を有していた。
(2)(特許文献2)は、マンホール内の構造物、例えば、ステップ等の位置を基準として削孔作業を繰り返し、蓋受枠固定用ボルトの位置を特定するものであるため、マンホールの蓋を取り外して作業を行わなければならず、削孔によって発生する切り屑や作業で使用する工具などがマンホール内に落下しないように落下防止部材などを設置する必要があり、施工性に欠けるという課題を有していた。また、大掛かりで複雑な専用の切断装置が必要であり、汎用性、操作性、取扱い性に欠けるという課題を有していた。
本発明の請求項1に記載のマンホール蓋受枠の撤去方法は、マンホールの蓋に形設された蓋開閉用の孔或いは切り欠きや蝶番の位置を基準としてフランジの同一円周上に等角度間隔で穿設された3箇所以上のボルト挿通孔を有し、前記マンホールの上端部に等角度間隔で植設された少なくとも3本の固定用ボルトが前記ボルト挿通孔に挿通されて固定されたマンホール蓋受枠の撤去方法であって、前記ボルト挿通孔の位置に対応した複数のボルト位置検索ガイド部を有するボルト位置探索用テンプレートを前記基準に合わせて路面上に載置する探索用テンプレート載置工程と、1本目の前記固定用ボルトの位置が見つかるまで前記ボルト位置検索ガイド部の位置に選択的にボルト確認孔を削孔するボルト位置探索工程と、前記ボルト位置探索工程で見つかった1本目の前記固定用ボルトの位置と使用されている前記固定用ボルトの本数を基に他の前記固定用ボルトの位置を特定するボルト固定位置特定工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)ボルト挿通孔の位置に対応した複数のボルト位置検索ガイド部を有するボルト位置探索用テンプレートを基準に合わせて路面上に載置する探索用テンプレート載置工程と、1本目の固定用ボルトの位置が見つかるまでボルト位置検索ガイド部の位置に選択的にボルト確認孔を削孔するボルト位置探索工程と、ボルト位置探索工程で見つかった1本目の固定用ボルトの位置と使用されている固定用ボルトの本数を基に他の固定用ボルトの位置を特定するボルト固定位置特定工程を有することにより、地中に埋まったマンホール蓋受枠のボルト挿通孔の位置を路面上から容易に検出することができ、最小限の削孔作業でマンホール蓋受枠を固定している全ての固定用ボルトの位置を簡便かつ確実に特定することが可能で、作業工数を大幅に削減して短時間でマンホール蓋受枠の撤去作業を行うことができ、静音性、施工性に優れる。
1本目の固定用ボルトの位置が分かれば、ボルト固定位置特定工程において、使用されている固定用ボルトの本数を基に、他の固定用ボルトの位置を簡便に特定することができる。
全ての固定用ボルトの位置が特定できれば、固定用ボルトの周辺を斫ったり、ホルソーでコア抜きしたりして固定用ボルト及びナットを露出させ、ナットを除去したり、マンホールの内周面から固定用ボルトを切断したりして、マンホール蓋受枠の固定を解除することができ、その後は従来と同様の方法によってマンホール蓋受枠の撤去、交換作業を行うことができる。固定用ボルトの位置を特定できることにより、斫りや切断の範囲を最小限に絞って、騒音を低減でき、作業時間を短縮することが可能で、省力性にも優れる。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)削孔用位置決め部を有するボルト固定位置削孔用テンプレートをボルト固定位置特定工程で特定された固定用ボルトの位置に対応させて路面上に載置する削孔用テンプレート載置工程と、削孔用位置決め部に沿って固定用ボルトの位置にナット除去用孔を削孔して固定用ボルトに螺着されたナットを露出させるボルト固定位置削孔工程と、固定用ボルトに螺合されたナットを除去してマンホール蓋受枠の固定を解除する蓋受枠固定解除工程を有することにより、固定用ボルトの位置を確実に削孔して短時間でマンホール蓋受枠の固定を解除することができ、作業効率性、施工性、省力性に優れる。
ボルト固定位置削孔工程で削孔するナット除去用孔は、人が工具や手を入れてナットの除去作業ができる程度の大きさであればよい。尚、ナット除去用孔の削孔に用いる工具は適宜、選択することができるが、ホルソーを用いた場合、固定用ボルトの周辺を簡便にくり抜いて固定用ボルトに螺着されたナットを確実に露出させることができ、施工性に優れる。
ナットを除去する際に、路面からナット位置まで届くロングタイプのラチェットレンチを用いることにより、ナットを簡便に緩めて取り外すことができ、施工性に優れる。また、錆び付き等によりナットを緩めることが困難な場合は、ナットを切断して除去しても良い。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)ボルト固定位置特定工程で特定された各々の固定用ボルトの位置に向けてマンホールの内周面から固定用ボルトを切断するボルト切断工程を備えることにより、固定用ボルトに螺着されたナットを取り外すことなく、マンホール蓋受枠の固定を解除することができるので、路面を切断或いは破砕して直ちにマンホール蓋受枠を持ち上げて撤去することができ、作業工数を低減して施工性に優れる。
ここで、ボルト切断工程ではマンホールの内周面から固定用ボルトを切断できればよく、ダイヤモンドコアホルソー(ダイヤモンドコアドリル)やダイヤモンドカッターなどの従来公知の工具を用いることができる。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)環状に形成された探索用テンプレート本体を有することにより、マンホールの蓋と同心円上に路面上に載置して簡便に中心位置合わせを行うことができ、使用性に優れる。
(2)探索用テンプレート本体の同一円周上に等角度間隔で形設された12箇所のボルト位置検索ガイド部を有するので、マンホールの蓋に形設された蓋開閉用の孔或いは切り欠きや蝶番の位置を基準として、ボルト位置検索ガイド部とマンホール蓋受枠のボルト挿通孔との位置合わせを簡便に行うことができ、施工性に優れる。
(3)探索用テンプレート本体の同一円周上に12箇所のボルト位置検索ガイド部が等角度間隔で形設されることにより、マンホール蓋受枠が等角度間隔で植設された3本、4本若しくは6本の固定用ボルトで固定されている場合に、全ての固定用ボルトの位置にボルト位置検索ガイド部の位置を合わせることができ、短時間で固定用ボルトの位置を検索することが可能で、汎用性、省力性に優れる。
12箇所のボルト位置検索ガイド部が30度間隔で配置されるので、120度間隔、90度間隔若しくは60度間隔で配置される固定用ボルトの位置を検索することができる。
尚、ボルト位置検索ガイド部の形状については請求項1で説明した通りであるので説明を省略する。
この構成により、請求項4で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)ボルト位置検索ガイド部が、筒状のドリルガイド部を有することにより、削孔時の位置ずれを抑え、ドリルの刃をマンホール蓋受枠のボルト挿通孔の中心部に向かって案内することができ、固定用ボルトの有無を確実に検索することが可能で、ボルト位置検索の確実性に優れる。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)削孔用テンプレート本体と、削孔用テンプレート本体に形設された削孔用位置決め部を有するので、特定された固定用ボルトの位置に削孔用位置決め部を対応させて路面上に載置することにより、固定用ボルトの位置に確実にナット除去用孔を削孔し、固定用ボルトに螺着されたナットを露出させて除去することができ、施工性に優れる。
この構成により、請求項6で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)削孔用位置決め部が、筒状のホルソーガイド部を有することにより、削孔時の位置ずれを抑え、ホルソーの刃を固定用ボルトの位置に合わせて案内することができ、固定用ボルトの周辺をくり抜いて固定用ボルトに螺着されたナットを確実に露出させることが可能で、ナット除去用孔の削孔作業性に優れる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような有利な効果が得られる。
(1)地中に埋まったマンホール蓋受枠のボルト挿通孔の位置を路面上から容易に検出することができ、最小限の削孔作業でマンホール蓋受枠を固定している全ての固定用ボルトの位置を簡便かつ確実に特定することが可能で、作業工数を大幅に削減して短時間でマンホール蓋受枠の撤去作業を行うことがでる静音性、施工性に優れたマンホール蓋受枠の撤去方法を提供することができる。
(1)固定用ボルトの位置を確実に削孔してナットを除去することができ、短時間でマンホール蓋受枠の固定を解除することができる作業効率性、施工性、省力性に優れたマンホール蓋受枠の撤去方法を提供することができる。
(1)固定用ボルトに螺着されたナットを取り外すことなく、マンホール蓋受枠の固定を解除することができ、路面を切断或いは破砕して直ちにマンホール蓋受枠を持ち上げて撤去することが可能で、作業工数を低減できる施工性に優れたマンホール蓋受枠の撤去方法を提供することができる。
(1)マンホールの蓋に形設された蓋開閉用の孔或いは切り欠きや蝶番の位置を基準として、ボルト位置検索ガイド部とマンホール蓋受枠のボルト挿通孔との位置合わせを簡便に行うことができ、短時間で固定用ボルトの位置を検索することが可能な施工性、汎用性、省力性に優れたボルト位置探索用テンプレートを提供することができる。
(1)ドリルの刃をマンホール蓋受枠のボルト挿通孔の中心部に向かって案内することができ、位置ずれが発生し難く、固定用ボルトの有無を確実に検索することが可能なボルト位置検索の確実性に優れたボルト位置探索用テンプレートを提供することができる。
(1)特定された固定用ボルトの位置に確実にナット除去用孔を削孔し、固定用ボルトに螺着されたナットを露出させて除去することができ、施工性に優れたボルト固定位置削孔用テンプレートを提供することができる。
(1)ホルソーの刃を固定用ボルトの位置に合わせて案内することができ、位置ずれを防止して、固定用ボルトの周辺をくり抜いて固定用ボルトに螺着されたナットを確実に露出させることができるナット除去用孔の削孔作業性に優れたボルト固定位置削孔用テンプレートを提供することができる。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1におけるマンホール蓋受枠の撤去方法が適用されるマンホール蓋受枠とマンホールの蓋を示す平面透視模式図であり、図2は図1のA−A線断面模式図である。
図1及び図2中、1はマンホールの蓋、1a,1bはマンホールの蓋1の縁に120度間隔で形設された合計3箇所の蓋開閉用の切り欠き(図1)、1cはマンホールの蓋1の裏側に形設された蝶番の位置を示す矩形状の表面模様(図1)、2は開口部2aにマンホールの蓋1が覆設されるマンホール蓋受枠、2bはマンホール蓋受枠2のフランジ、3はマンホールの蓋1に形設された蓋開閉用の切り欠き1a,1bや表面模様(蝶番の位置)1cを基準としてフランジ2bの同一円周上に30度間隔で穿設された12箇所のボルト挿通孔(図1)、4は上端部にマンホール蓋受枠2が設置されたマンホール(図2)、5はマンホール4の上端部に120度間隔で植設されマンホール蓋受枠2のボルト挿通孔3に挿通された3本の固定用ボルト、6は固定用ボルト5の先端に螺着された固定用ナット、7はワッシャ、20は路面である。
尚、切り欠き1a,1bや表面模様(蝶番の位置)1cの数、形状、配置は一例であり、マンホールの蓋1の中心に対して規則的に形設される様々な形状の孔や切り欠き、模様を基準として用いることができる。
また、固定用ボルト5は等角度(3本の場合は120度)間隔で配置されていればよく、本実施の形態に限定されるものではない。
図3中、10は実施の形態1におけるマンホール蓋受枠の撤去方法に用いるボルト位置探索用テンプレート、10aは環状に形成された探索用テンプレート本体、11は探索用テンプレート本体10aの同一円周上に等角度間隔で形設された12箇所の丸孔状のボルト位置検索ガイド部、12はボルト位置検索ガイド部11の外周に立設された筒状のドリルガイド部、13は探索用テンプレート本体10aの内周側に固設されマンホールの蓋1に着磁する3箇所の固定用磁石、13aは固定用磁石13のオン/オフを切り替えるスイッチである。
固定用磁石13のスイッチ13aをオンにすることにより、鉄製のマンホールの蓋1に着磁して固定することができるが、探索用テンプレート本体10aを足で踏んで固定することもできるので、固定用磁石13は省略してもよい。
図4中、20aはボルト位置探索工程で穿設されたボルト確認孔である。
ボルト位置探索工程では、1本目の固定用ボルト5の位置が見つかるまでボルト位置検索ガイド部11の位置に選択的にボルト確認孔20aを削孔していく。1つ目のボルト確認孔20aを削孔する際には、12箇所のボルト位置検索ガイド部11の中から任意のボルト位置検索ガイド部11を選択することができる。
マンホール蓋受枠2のフランジ2bの位置(深さ)は予め分かっており、その場所に固定用ボルト5が無ければ、フランジ2bの位置(深さ)までボルト確認孔20aを削孔することができ、固定用ボルト5があれば、ドリル刃21aの先端が固定用ボルト5の先端や固定用ナット6に当たって、フランジ2bの位置(深さ)までボルト確認孔20aを削孔することができないので、容易に固定用ボルト5の有無を確認することができる。
同様に、4本の固定用ボルト5を使用する場合の固定用ボルト5の配置は3通りなので、最多で3箇所のボルト確認孔20aを削孔すれば、1本目の固定用ボルト5の位置を見つけることができ、6本の固定用ボルト5を使用する場合の固定用ボルト5の配置は2通りであるので、最多で2箇所のボルト確認孔20aを削孔すれば、1本目の固定用ボルト5の位置を見つけることができる。
1本目の固定用ボルト5の位置が分かれば、ボルト固定位置特定工程において、使用されている固定用ボルト5の本数を基に、他の固定用ボルト5の位置を簡便に特定することができる。つまり、3本の固定用ボルト5を使用していれば、1本目の固定用ボルト5の位置から120度ずつずれた位置に残りの固定用ボルト5が配置され、4本の固定用ボルト5を使用していれば、1本目の固定用ボルト5の位置から90度ずつずれた位置に残りの固定用ボルト5が配置されていることがわかる。
本実施の形態のように、探索用テンプレート本体10aをマンホール蓋受枠2のフランジ2bの形状に合わせて環状に形成した場合、ボルト挿通孔3との位置合わせが容易で施工性に優れる。
図5中、15は実施の形態1におけるマンホール蓋受枠の撤去方法に用いるボルト固定位置削孔用テンプレート、15aは環状に形成された削孔用テンプレート本体、16は削孔用テンプレート本体15aの同一円周上に等角度間隔で形設された3箇所の丸孔状の削孔用位置決め部、17は削孔用位置決め部16の外周に立設された筒状のホルソーガイド部、18は削孔用テンプレート本体15aの内周側に固設されマンホールの蓋1に着磁する3箇所の固定用磁石、18aは固定用磁石18のオン/オフを切り替えるスイッチである。
削孔用テンプレート載置工程では、ボルト位置探索用テンプレート10に代えて、ボルト固定位置削孔用テンプレート15を路面20上に載置する。このとき、路面20には1乃至複数のボルト確認孔20aが穿設されているが、固定用ボルト5の位置に対応したボルト確認孔20aと1箇所の削孔用位置決め部16が対応するように角度を調整すればよい。
固定用磁石18のスイッチ18aをオンにすることにより、鉄製のマンホールの蓋1に着磁して固定することができるが、削孔用テンプレート本体15aを足で踏んで固定することもできるので、固定用磁石18は省略してもよい。
図6中、20bはボルト固定位置削孔工程で穿設されたナット除去用孔、21Aは固定用ナット6(図5(b)参照)を緩めるためのラチェットレンチ、21cはラチェットレンチ21Aのソケット、21dはラチェットレンチ21Aのハンドルである。
ボルト固定位置削孔工程では、ボルト固定位置特定工程で特定された全ての固定用ボルト5の位置にナット除去用孔20bを削孔して固定用ボルト5に螺着された固定用ナット6を露出させる。
そして、蓋受枠固定解除工程において、固定用ボルト5に螺合された固定用ナット6をラチェットレンチ21A等の工具を用いて緩めて取り外し、マンホール蓋受枠2の固定を解除する。ラチェットレンチ21Aのソケット21cが、路面20から固定用ナット6の位置まで届くロングタイプであることにより、固定用ナット6を簡便に緩めることができ、施工性、省力性に優れる。尚、ラチェットレンチ21A等の工具で固定用ナット6を緩める代わりに、固定用ナット6を切断して除去してもよい。
その後は、従来と同様に、リフターなどの装置を用いてマンホール蓋受枠2の撤去、交換作業を行うことができる。
(1)ボルト挿通孔の位置に対応した複数のボルト位置検索ガイド部を有するボルト位置探索用テンプレートを基準に合わせて路面上に載置する探索用テンプレート載置工程と、1本目の固定用ボルトの位置が見つかるまでボルト位置検索ガイド部の位置に選択的にボルト確認孔を削孔するボルト位置探索工程と、ボルト位置探索工程で見つかった1本目の固定用ボルトの位置と使用されている固定用ボルトの本数を基に他の固定用ボルトの位置を特定するボルト固定位置特定工程を有することにより、地中に埋まったマンホール蓋受枠のボルト挿通孔の位置を路面上から容易に検出することができ、最小限の削孔作業でマンホール蓋受枠を固定している全ての固定用ボルトの位置を簡便かつ確実に特定することが可能で、作業工数を大幅に削減して短時間でマンホール蓋受枠の撤去作業を行うことができ、静音性、施工性に優れる。
(2)削孔用位置決め部を有するボルト固定位置削孔用テンプレートをボルト固定位置特定工程で特定された固定用ボルトの位置に対応させて路面上に載置する削孔用テンプレート載置工程と、削孔用位置決め部に沿って固定用ボルトの位置にナット除去用孔を削孔して固定用ボルトに螺着されたナットを露出させるボルト固定位置削孔工程と、固定用ボルトに螺合されたナットを除去してマンホール蓋受枠の固定を解除する蓋受枠固定解除工程を有することにより、固定用ボルトの位置を確実に削孔して短時間でマンホール蓋受枠の固定を解除することができ、作業効率性、施工性、省力性に優れる。
(1)環状に形成された探索用テンプレート本体を有することにより、マンホールの蓋と同心円上に路面上に載置して簡便に中心位置合わせを行うことができ、使用性に優れる。
(2)探索用テンプレート本体の同一円周上に等角度間隔で形設された12箇所のボルト位置検索ガイド部を有するので、マンホールの蓋に形設された蓋開閉用の切り欠きや表面模様(蝶番の位置)を基準として、ボルト位置検索ガイド部とマンホール蓋受枠のボルト挿通孔との位置合わせを簡便に行うことができ、施工性に優れる。
(3)探索用テンプレート本体の同一円周上に12箇所のボルト位置検索ガイド部が等角度間隔で形設されることにより、マンホール蓋受枠が等角度間隔で植設された3本、4本若しくは6本の固定用ボルトで固定されている場合に、全ての固定用ボルトの位置にボルト位置検索ガイド部の位置を合わせることができ、短時間で固定用ボルトの位置を検索することが可能で、汎用性、省力性に優れる。
(4)ボルト位置検索ガイド部が、筒状のドリルガイド部を有することにより、削孔時の位置ずれを抑え、ドリルの刃をマンホール蓋受枠のボルト挿通孔の中心部に向かって案内することができ、固定用ボルトの有無を確実に検索することが可能で、ボルト位置検索の確実性に優れる。
(1)削孔用テンプレート本体と、削孔用テンプレート本体に形設された削孔用位置決め部を有するので、特定された固定用ボルトの位置に削孔用位置決め部を対応させて路面上に載置することにより、固定用ボルトの位置に確実にナット除去用孔を削孔し、固定用ボルトに螺着された固定用ナットを露出させることができ、その後、ラチェットレンチ等の工具で簡便に固定用ナットを固定用ボルトから外すことができ、施工性に優れる。
(2)削孔用位置決め部が、筒状のホルソーガイド部を有することにより、削孔時の位置ずれを抑え、ホルソーの刃を固定用ボルトの位置に合わせて案内することができ、固定用ボルトの周辺をくり抜いて固定用ボルトに螺着された固定用ナットを確実に露出させることが可能で、ナット除去用孔の削孔作業性に優れる。
図7は実施の形態2におけるマンホール蓋受枠の撤去方法のボルト切断工程を示す要部断面模式図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
実施の形態2におけるマンホール蓋受枠の撤去方法が実施の形態1と異なる点は、削孔用テンプレート載置工程、ボルト固定位置削孔工程、蓋受枠固定解除工程の代わりに、ボルト切断工程を有する点であり、探索用テンプレート載置工程、ボルト位置探索工程、ボルト固定位置特定工程は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
全ての固定用ボルト5を切断すると、マンホール4とマンホール蓋受枠2の間の固定が解かれ、マンホール蓋受枠2の取り外しを容易に行うことができる。
尚、切断装置22は従来公知のものであるが、これに限定されるものではなく、マンホール4の内周面から固定用ボルト5を切断できるものであればよい。例えばダイヤモンドコアホルソー(ダイヤモンドコアドリル)やダイヤモンドカッターなどを用いることができる。また、マンホール蓋受枠2を取り外すには、実施の形態1と同様に、従来公知のリフター等の蓋受枠引き抜き装置を用い、マンホール蓋受枠2を周囲の舗装とともに上方へ引き抜くことができる。
(1)ボルト固定位置特定工程で特定された各々の固定用ボルトの位置に向けてマンホールの内周面から削孔して固定用ボルトを切断するボルト切断工程を備えることにより、固定用ボルトに螺着されたナットを取り外すことなく、マンホール蓋受枠の固定を解除することができるので、路面を切断或いは破砕して直ちにマンホール蓋受枠を持ち上げて撤去することができ、作業工数を低減して施工性に優れる。
1a,1b 切り欠き
1c 表面模様(蝶番の位置)
2 マンホール蓋受枠
2a 開口部
2b フランジ
3 ボルト挿通孔
4 マンホール
5 固定用ボルト
6 固定用ナット
7 ワッシャ
10 ボルト位置探索用テンプレート
10a 探索用テンプレート本体
11 ボルト位置検索ガイド部
12 ドリルガイド部
13,18 固定用磁石
13a,18a スイッチ
15 ボルト固定位置削孔用テンプレート
15a 削孔用テンプレート本体
16 削孔用位置決め部
17 ホルソーガイド部
20 路面
20a ボルト確認孔
20b ナット除去用孔
21 ドリル
21a ドリル刃
21b ホルソー
21A ラチェットレンチ
21c ソケット
21d ハンドル
22 切断装置
23 切断機
24 支持体
25 移動機構
26 切断機本体
29 本体フレーム
30 ローラユニット(旋回機構)
33 取付ブラケット
34,35 第1,第2のローラ
36 旋回ハンドル
44 ネジ軸
45 ナット部材
46 回転操作部
47 支持部材
49 操作軸
50 歯車機構(連動機構)
51 操作ハンドル
52 第1の傘歯車
53 第2の傘歯車
55 取付板
56 規制部材
Claims (7)
- マンホールの蓋に形設された蓋開閉用の孔或いは切り欠きや蝶番の位置を基準としてフランジの同一円周上に等角度間隔で穿設された3箇所以上のボルト挿通孔を有し、前記マンホールの上端部に等角度間隔で植設された少なくとも3本の固定用ボルトが前記ボルト挿通孔に挿通されて固定されたマンホール蓋受枠の撤去方法であって、
前記ボルト挿通孔の位置に対応した複数のボルト位置検索ガイド部を有するボルト位置探索用テンプレートを前記基準に合わせて路面上に載置する探索用テンプレート載置工程と、1本目の前記固定用ボルトの位置が見つかるまで前記ボルト位置検索ガイド部の位置に選択的にボルト確認孔を削孔するボルト位置探索工程と、
前記ボルト位置探索工程で見つかった1本目の前記固定用ボルトの位置と使用されている前記固定用ボルトの本数を基に他の前記固定用ボルトの位置を特定するボルト固定位置特定工程と、
を備えたことを特徴とするマンホール蓋受枠の撤去方法。 - 削孔用位置決め部を有するボルト固定位置削孔用テンプレートを前記ボルト固定位置特定工程で特定された前記固定用ボルトの位置に対応させて路面上に載置する削孔用テンプレート載置工程と、
前記削孔用位置決め部に沿って前記固定用ボルトの位置にナット除去用孔を削孔して前記固定用ボルトに螺着されたナットを露出させるボルト固定位置削孔工程と、
前記固定用ボルトに螺合された前記ナットを除去して前記マンホール蓋受枠の固定を解除する蓋受枠固定解除工程と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマンホール蓋受枠の撤去方法。 - 前記ボルト固定位置特定工程で特定された各々の前記固定用ボルトの位置に向けて前記マンホールの内周面から前記固定用ボルトを切断するボルト切断工程を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマンホール蓋受枠の撤去方法。
- 請求項1乃至3の内いずれか1項に記載のマンホール蓋受枠の撤去方法に用いるボルト位置探索用テンプレートであって、
環状に形成された探索用テンプレート本体と、
前記探索用テンプレート本体の同一円周上に等角度間隔で形設された12箇所のボルト位置検索ガイド部と、
を備えたことを特徴とするボルト位置探索用テンプレート。 - 前記ボルト位置検索ガイド部が、筒状のドリルガイド部を備えたことを特徴とする請求項4に記載のボルト位置探索用テンプレート。
- 請求項2に記載のマンホール蓋受枠の撤去方法に用いるボルト固定位置削孔用テンプレートであって、
削孔用テンプレート本体と、前記削孔用テンプレート本体に形設された削孔用位置決め部と、
を備えたことを特徴とするボルト固定位置削孔用テンプレート。 - 前記削孔用位置決め部が、筒状のホルソーガイド部を備えたことを特徴とする請求項6に記載のボルト固定位置削孔用テンプレート。
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