JP2000312932A - 金属板の穴明け方法及びこれに用いる穴明け工具 - Google Patents

金属板の穴明け方法及びこれに用いる穴明け工具

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JP2000312932A JP2000052952A JP2000052952A JP2000312932A JP 2000312932 A JP2000312932 A JP 2000312932A JP 2000052952 A JP2000052952 A JP 2000052952A JP 2000052952 A JP2000052952 A JP 2000052952A JP 2000312932 A JP2000312932 A JP 2000312932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場での騒音もなく、キリコや火花などが一
切出なくなり、作業環境を改善できると共に、軽量化が
図られ、作業性が一層良くなり、さらに作業用電源や電
動工具を用いずに、人力のみで穴明け作業を行うことが
できる。 【解決手段】 既設の穴部3が形成されている金属板2
に新設の穴部4を穿孔するための穴明け方法である。金
属板2の新設の穴部4を形成すべき位置の片面に配置さ
れる一方の刃物6からボルト11を突設させる。ボルト
11を金属板2の既設の穴部3に通す。ボルト11の先
端部側に他方の刃物7をボルト11に対して回転自在に
保持する。ボルト11の先端部側に他方の刃物7を締め
付けるためのナット8を螺合させる。ナット8を回転さ
せて一対の刃物6,7を締め付けることにより金属板2
を押し抜く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属板の穴明け
方法及びこれに用いる穴明け工具に関し、詳しくは例え
ば既設の燃焼機器が老化した場合、新しい燃焼機器と取
り替えるための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】その一例として、一般に既築住宅におい
て、既設の湯沸し機のような燃焼機器が老化した場合、
新しい燃焼機器と取り替える必要がある。しかし、新設
の燃焼機器は既設の古い燃焼機器とは型式等が異なって
おり、既設の燃焼機器と新設の燃焼機器とでは排気口の
位置が異なり、新設の燃焼機器を取り付けるときに新た
に排気のため排気穴、排気管路等の排気部を設けなけれ
ばならない。
【0003】例えば、集合住宅で住宅の共用スペースで
あるパイプシャフト20に燃焼機器として湯沸し機21
aを取り付ける場合、図14、図15に示すように、パ
イプシャフト20の金属板2からなる扉19の背面に枠
25を介して取り付け、湯沸し機21aの排気口22に
対応するように扉19に排気部26として排気穴3を形
成し、排気穴3に排気口22を連通している。図14に
おいて、湯沸し機21aのGはガス供給口、Wは水供給
口、Eは給電口、Fは風呂等への給湯口であり、30は
パイプシャフト20内に配管した給水用や排水用やガス
供給用等のパイプである。図15中の31はメータボッ
クスを覗くための覗き窓である。
【0004】上記のように湯沸し機21aを取り付ける
ものにおいて、既設の湯沸し機21aを取り外して新設
の湯沸し機を取り付ける場合、既設の湯沸し機21aを
取り外し、既設の穴部3を塞ぎ、新設の湯沸し機の排気
口に合うように扉19に新設の排気穴を形成し、扉19
に新たに取り付けた湯沸し機の排気口を新設の排気穴に
挿通するようにしていた。
【0005】ところで、既設の燃焼機器21を取り外し
て新設の燃焼機器を取り付ける場合、既設の排気穴、排
気管路等の排気部が新設の燃焼機器の排気口22と合わ
ないため、既設の排気穴、排気管路等の排気部を撤去し
て新たに新設の燃焼機器に合わせて排気穴、排気管路等
の排気部を設けなければない。この場合、通常、燃焼機
器の排気量が増えるために、排気筒径が太くなる。それ
に伴い、扉19の排気筒貫通用の穴径も現場で大きくす
る必要がある。また場合によっては新たに穴明けをしな
ければならない場合もある。従来では、油圧式パンチャ
ーやドリルなどの電動工具を用いて穴明けを行うように
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、既築住宅内
での電動工具による穴明け作業では、作業時の騒音、キ
リコ、火花の飛び散り等の作業環境上の問題が生じ、作
業者にとって嫌な作業となっている。また、パイプシャ
フト20から扉19を取り外す作業や、芯出し準備作業
等が必要となり、手間がかかるばかりか、作業用電源等
も必要となる。また、油圧式パンチャーを用いた場合、
油圧パイプの長さによって、穴明け位置に制限があり、
穴明け位置が高いときには油圧ポンプが宙吊りとなり、
この場合、作業時に作業者がパンチャーとポンプの両方
を手で持つ必要があり、作業に非常に手間がかかるもの
となるばかりか、装置が大掛かりとなり、コスト高を招
くという問題があった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、現場での騒音もなく、
キリコや火花などが一切出なくなり、作業環境を改善で
きると共に、軽量化が図られ、作業性が一層良くなり、
さらに作業用電源や電動工具を用いずに、人力のみで穴
明け作業を行うことができる金属板の穴明け方法及びこ
れに用いる穴明け工具を提供するにあり、他の目的とす
るところは、ボルトの強度を高めることができる穴明け
工具を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、既設の穴部3が形成されて
いる金属板2に新設の穴部4を穿孔するための穴明け方
法であって、金属板2の新設の穴部4を形成すべき位置
の片面に配置される一方の刃物6からボルト11を突設
させ、ボルト11を金属板2の既設の穴部3に通し、ボ
ルト11の先端部側に他方の刃物7をボルト11に対し
て回転自在に保持し、ボルト11の先端部側に他方の刃
物7を締め付けるためのナット8を螺合させ、ナット8
を回転させて一対の刃物6,7を締め付けることにより
金属板2を押し抜くことを特徴としており、このように
構成することで、現場での穴明け作業の騒音もなく、キ
リコや火花などが一切出なくなり、作業環境が改善され
ると共に、刃物6,7をナット8で締め付ける構造を採
用することで、軽量化が図られ、作業性が一層良くなる
上に、作業用電源や電動工具を用いずに、人力のみで穴
明け作業を行うことが可能となる。
【0009】また請求項2記載の発明は、既設の穴部3
が形成されている金属板2に新設の穴部4を穿孔するた
めの穴明け工具1であって、金属板2の新設の穴部4を
形成すべき位置の片面に配置される一方の刃物6と、一
方の刃物6から突設されて金属板2の既設の穴部3に挿
通されるボルト11と、ボルト11の先端部側にボルト
11に対して回転自在に保持されると共に金属板2の新
設の穴部4を形成すべき位置の反対側の面に配置される
他方の刃物7と、ボルト11の先端部側に螺合されて他
方の刃物7を締め付けるためのナット8とを備え、ナッ
ト8を回転させて一対の刃物6,7を締め付けることに
より金属板2を押し抜くように構成されていることを特
徴としており、このように構成することで、作業環境を
改善でき、軽量でしかも作業用電源や電動工具が不要
で、人力のみで作業を行うことができる穴明け工具1を
提供できるようになる。
【0010】また請求項3記載の発明は、請求項2にお
いて、一方の刃物6には、その中心部にボルト挿通孔5
1が穿孔されると共に、金属板2側の面とは反対側の面
にボルト受け面52が設けられ、上記ボルト11の基端
部11a側には、ボルト挿通孔51に挿通される挿通部
53と、ボルト挿通孔51の内径Mよりも径の大きい鍔
部54とが形成され、鍔部54をボルト受け面52に当
接させた状態で固着手段55によりボルト11を刃物6
に固着して成るのが好ましく、このように構成すること
で、ボルト11の先端部11bからナット8を締め付け
て一対の刃物6,7で金属板2を押し抜く際に、ボルト
11に対して引っ張り、たわみ応力が加わった場合であ
っても、このような引っ張り、たわみ応力は刃物6のボ
ルト受け面52で受け止められる形となり、ボルト11
の強度を高めることができる。
【0011】また請求項4記載の発明は、請求項2にお
いて、ナット8を回転させるためのハンドル部9をナッ
ト8から突出させるのが好ましく、このように構成する
ことで、ハンドル部9を回転させることでナット8を比
較的小さな力で楽に締め付けることができ、穴明け作業
が一層容易となる。
【0012】また請求項5記載の発明は、請求項2又は
請求項3又は請求項4において、ナット8と刃物7との
接触面にベアリング10を介在させるのが好ましく、こ
のように構成することで、ナット8の回転時に金属板2
を締め付けている刃物7との間での摩擦力が発生せず、
ナット8の締め付け動作時に刃物7が回転するのを防止
でき、穴明け作業がはかどる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0014】本実施形態の穴明け工具は、図1,図2に
示すように、一対の刃物6,7からなるパンチャー5を
具備しており、一方の刃物6を雄側の切り刃6a、他方
の刃物7を雌側の刃受け7aとし、これらをボルト11
とナット8とで締め付けて金属板2を押し抜くように構
成されている。
【0015】ここで、金属板2は、例えば鉄板からな
り、図14、図15で示した集合住宅で住宅の共用スペ
ースであるパイプシャフト20に既設の燃焼機器21と
して湯沸し機21aを取り付けるための扉19を構成し
ている。この金属板2に既設の湯沸し機21aの排気口
22に対応するように排気部26として排気穴3(以
下、「既設の穴部3」という。)が既に形成されてい
る。そして、既設の湯沸し機21aを取り外して新設の
湯沸し機を取り付けるにあたって、新設の湯沸し機の排
気口22に合うような排気穴(以下、「新設の穴部4」
という。)を形成するために、本発明の穴明け工具1が
用いられる。
【0016】図1に示すように、金属板2の新設の穴部
4を形成すべき位置の片面には切り刃6aが配置され、
反対側の面には切り刃6aと対向するように刃受け7a
が配置される。本例では切り刃6aは、図2,図3に示
すように、略円形状のベース部6bの片面の外周部の複
数箇所に山形状の刃部6cが突設されている。ベース部
6bの中心部にはボルト11の一端部が固定されてい
る。例えばベース部6bの中心部に形成したネジ孔に、
ボルト11の一端部に形成したネジ部をネジ込むことに
よって固定されている。ボルト11は金属板2の既設の
穴部3を通して金属板2の両側から突出するものであ
り、ボルト11の他端部側から刃受け7aがボルト11
に対して移動自在に嵌め込まれるようになっている。刃
受け7aは、図2,図4に示すように、略円形状のベー
ス部7bの片面の外周部から切り刃6aを受けるための
円筒状の刃受け部7cが一体に突設されている。ベース
部7bには図4に示す肉盗み孔40を設けることも可能
である。
【0017】上記ボルト11の他端部側にはネジ部12
が設けられ、このネジ部12に刃受け7aを切り刃6a
に近接する方向に締め付けるためのナット8が螺合して
いる。本例では、図1,図7に示すように、ナット8の
外周部の180°離れた反対位置に、ナット8の半径方
向に向かってハンドル部9を固定するためのネジ部14
が刻設されており、2本の棒状のハンドル部9をそれぞ
れナット8に対して着脱可能に固定できるようにしてあ
る。
【0018】さらに上記ナット8と刃受け7aとの接触
面には、ベアリング10が介在されている。ここではボ
ルト11の軸方向に沿ってナット8とベアリング10と
ナットホルダー13とが一体に配設されている。ベアリ
ング10は、スラスト軸受けで構成されている。ナット
8は、図1、図5に示す略筒形のナットホルダー13に
ワッシャーを介して一体化されている。ナットホルダー
13の内部には、ナット8側に開口した凹部15が形成
されており、この凹部15とナット8の先端部との間に
ベアリング10が収納されており、ベアリング10によ
ってナット8の回転時にナットホルダー13及びワッシ
ャー16がナット8と共に回転するのを防止できるよう
になっている。尚図5中の42はボルト挿通穴、41は
ワッシャー用ネジ穴である。
【0019】上記ワッシャー16はナットホルダー13
のナット8側の開口端面13aにネジ18で固定されて
いる。ワッシャー16の内端部16aは,図1に示すよ
うに、ナット8の先端外周部に凹設された係合溝17に
挿入されており、これにより、ナット8はワッシャー1
6により抜け止め状態でナットホルダー13にて保持さ
れている。ここでは、図6に示すように、ワッシャー1
6は切断線Aに沿って2分割されており、ナット8の先
端側をナットホルダー13の凹部15に挿入した状態
で、半割り状のワッシャー16を係合溝17にそれぞれ
係合させた状態で、ネジ18をネジ穴42からナットホ
ルダー13のワッシャー用ネジ穴41に螺合させてあ
る。これにより、ナット8のみがボルト11に螺合し、
ナットホルダー13及びワッシャー16はボルト11に
対して回転自在となっている。
【0020】しかして、図14に示す既設の湯沸し機2
1aを取り外して新設の湯沸し機を取り付けるにあたっ
ては、既設の排気管路や給気管路を残して、既設の湯沸
し機21aだけを扉19を構成している金属板2の背面
から取り外して撤去し、その後、本発明の穴明け工具1
を用いて、金属板2に新設の穴部4を穿孔する。先ず、
図9,図10に示すように、ボルト11付き切り刃6a
を金属板2の背面側(扉19の内側)に位置させて、ボ
ルト11を既設の穴部3を通して金属板2の前面側(扉
19の外側)に突出させ、突出したボルト11の他端部
側から刃受け7aを嵌め込む。なお図10ではナット8
の図示を省略している。その後、金属板2の新設の穴部
4を形成すべき位置の両面に切り刃6aと刃受け7aと
をセットした状態で、図1に示すハンドル部9を回して
ナット8を締め付けると、刃受け7aが金属板2の前面
に押し付けられ、切り刃6aが金属板2の背面に押し付
けられ、更にハンドル部9を回転してナット8を強く締
め付けると、切り刃6aによって金属板2が押し抜かれ
て、新設の穴部4が穿孔される。このように、既設の穴
部3を残したままで既設の穴部3よりも一回り大きい新
設の穴部4を簡単に形成することができる。なお、穴明
け後は、ハンドル部9付きナット8と刃受け7aとをボ
ルト11から取り外し、ボルト11付き切り刃6aを金
属板2から取り外し、既設の穴部3のうち、図11
(b)の斜線で示す部分3aのみを蓋板で塞ぐ。その
後、新設の湯沸し機を上記既設の湯沸し機21aを撤去
した箇所に取り付けて、新設の穴部4に新設の排気管路
や給気管路を設けて作業が完了する。
【0021】上記のように、本実施形態の穴明け工具1
はパンチャー5の一方を切り刃6a、他方を刃受け7a
とし、これらをボルト11とナット8とで締め付けて金
属板2を押し抜く構造となっているので、現場で金属板
2に対して作業の騒音もなく、キリコや火花などが一切
出なくなり、作業環境を改善できる。また、ナット8と
刃受け7aとの間にベアリング10が介在されており、
そのうえナット8にはハンドル部9が突設されているの
で、ハンドル部9を回転させることでナット8を比較的
小さな力で楽に締め付けることができ、作業用電源や電
動工具を用いずに済み、そのうえベアリング10によっ
てナット8と刃受け7aとの間には摩擦力が生じないの
で、人力のみで穴明け作業を行うことができる。さらに
既設の穴部3を利用して、新設の穴部4を拡大すること
ができるので、芯出し作業を行ったりする手間を省くこ
とができ、そのうえパイプシャフト20から扉19を取
り外したりする必要もないので、作業時間の短縮による
工事費のコストダウンを図ることができる。また、ナッ
ト8をハンドル部10により手動で締め付ける構造を採
用したことで、軽量化が図られる上に運搬がしやすく、
現場への持ち運びも楽になる。さらにナット8を取り外
すだけで、ボルト11付き切り刃6aと刃受け7aとに
容易に分解できるので、メンテナンス性を高めることが
できる。
【0022】図12、図13は他の実施形態を示してい
る。本例では、刃受け7aからボルト11を突設させ、
ボルト11の先端部11b側からナット8を締め付けて
切り刃6aを刃受け7a側に押圧するものである。この
場合において、刃受け7aのベース部7bの中心部にボ
ルト挿通孔51が穿孔されていると共に、ベース部7b
の金属板2側と反対側の面が平坦なボルト受け面52と
なっている。一方、ボルト11の基端部11a側には、
ボルト挿通孔51に挿通される挿通部53と、ボルト挿
通孔51の内径Mよりも径の大きい鍔部54とがそれぞ
れ形成されており、この鍔部54をボルト受け面52に
当接させた状態でボルト11が固着手段55により刃受
け7aに対して固着されている。他の構成は図1の構成
と同様であり、異なる点だけを述べる。ボルト11は、
T形ボルトからなり、軸部59の先端部11b側にネジ
部12が形成され、軸部59の基端部11a側に挿通部
53及び鍔部54が形成されている。ここで、鍔部54
の外径Nは、ボルト挿通孔51の内径Mよりも大きく設
定されており、この鍔部54の複数箇所(本例では2箇
所)に、鍔部54を貫通するようにネジ挿通孔57が形
成されている。挿通部53の外径Lは、ボルト挿通孔5
1の内径Mよりも小さく設定されている。なお挿通部5
3の断面形状は円形、或いは角形であってもよいが、角
形の場合には、刃受け7aのボルト挿通孔51の断面形
状も同じ角形にするのが望ましい。
【0023】上記刃受け7aのボルト受け面52には、
ボルト11の鍔部54のネジ挿通孔57と対応する位置
に、ネジ螺合孔58が形成されており、固着手段55で
あるネジ55aをネジ挿通孔57からネジ螺合孔58に
螺合させることによって、鍔部54を刃受け7aに対し
て固着できるようになっている。なお、ネジ止め以外
に、溶接により固着してもよいが、ボルト11から刃受
け7aを外して刃受け7aのみを交換可能とする場合に
は、ネジ止めの方が望ましい。
【0024】しかして、ボルト11の挿通部53をボル
ト挿通孔51に挿通し、ボルト11の鍔部54をボルト
受け面52に当接させた状態でネジ55aにて鍔部54
を刃受け7aに固着することによって、前記図1の実施
形態のようにボルト11を刃物に対してネジ込み固定し
た場合と比べて、ボルト11の強度を大幅に向上させる
ことができる。つまり、ボルト11の先端部11b側か
らナット8を締め付けて切り刃6aと刃受け7aとで金
属板2を押し抜く際に、ボルト11に対して引っ張り、
たわみ応力が加わるが、このような引っ張り、たわみ応
力を刃受け7aのボルト受け面52にて受け止めること
ができる構造となる。従って、ボルト11の強度が向上
して、折損を確実に防止できるようになる。また、ボル
ト11の鍔部54の径を大きくしてボルト受け面52に
て受ける面積を増加させることによって、ボルト11の
強度をより一層向上させることができる。従って、本発
明の穴明け工具1を工事現場において種々の用途に応用
することができるようになり、特に扉等の鉄板として厚
肉(例えば0.8〜1.0mm)のものを穴明けする場
合でも、本実施形態のボルト11は強度的に十分に耐え
ることができるものとなる。
【0025】なお、本実施形態では、刃受け7a側にボ
ルト11を固着した場合を説明したが、前記図1に示し
たように、切り刃6a側にボルト11を固着してもよい
ものである。この場合、切り刃6a側にボルト挿通孔5
1とボルト受け面52とを形成すればよいものである。
【0026】ところで、前記各実施形態ではパンチャー
5の一方を切り刃6a、他方を刃受け7aとした、いわ
ゆる片当たりの穴明けを説明したが、これに限られず、
例えば両方を切り刃とすることも可能であり、この結果
本発明の穴明け工具1は穴明け作業の融通性に富んだも
のとなる。
【0027】また、前記実施形態では切り刃6aをボル
ト11に固定し、刃受け7aをナット8で締め付けるよ
うにしたが、これとは逆に図16に示すように、刃受け
7aをボルト11に固定し、切り刃6aをナット8で締
め付けるようにしてもよい。図中の40は肉盗み孔であ
る。
【0028】また、新設の穴部4は、図11(a)に示
すように、既設の穴部3と同心円に限らず、図11
(b)に示すように、既設の穴部3からずれて形成され
てもよいものである。もちろん新設の穴部4の大きさや
形状、位置は適宜変更可能である。
【0029】本発明の穴明け工具1は、湯沸し機が設置
される扉19に限らず、湯沸し機以外の他の燃焼機器が
設置される扉の穴明けにも広く適用されるものである。
【0030】
【発明の効果】上記のように本発明のうち請求項記載の
発明は、既設の穴部が形成されている金属板に新設の穴
部を穿孔するための穴明け方法であって、金属板の新設
の穴部を形成すべき位置の片面に配置される一方の刃物
からボルトを突設させ、ボルトを金属板の既設の穴部に
通し、ボルトの先端部側に他方の刃物をボルトに対して
回転自在に保持し、ボルトの先端部側に他方の刃物を締
め付けるためのナットを螺合させ、ナットを回転させて
一対の刃物を締め付けることにより金属板を押し抜くよ
うにしたので、現場での穴明け作業の騒音もなく、キリ
コや火花などが一切出なくなり、作業環境が改善され
る。また刃物をナットで締め付ける構造を採用すること
で、軽量化が図られ、作業性が一層良くなる上に、作業
用電源や電動工具を用いずに、人力のみで穴明け作業を
行うことが可能となる。
【0031】また請求項2記載の発明は、既設の穴部が
形成されている金属板に新設の穴部を穿孔するための穴
明け工具であって、金属板の新設の穴部を形成すべき位
置の片面に配置される一方の刃物と、一方の刃物から突
設されて金属板の既設の穴部に挿通されるボルトと、ボ
ルトの先端部側にボルトに対して回転自在に保持される
と共に金属板の新設の穴部を形成すべき位置の反対側の
面に配置される他方の刃物と、ボルトの先端部側に螺合
されて他方の刃物を締め付けるためのナットとを備え、
ナットを回転させて一対の刃物を締め付けることにより
金属板を押し抜くように構成されているので、作業環境
を改善でき、軽量でしかも作業用電源や電動工具が不要
で、人力のみで作業を行うことができる穴明け工具を提
供できるものである。
【0032】また請求項3記載の発明は、請求項2記載
の効果に加えて、上記一方の刃物には、その中心部にボ
ルト挿通孔が穿孔されると共に、金属板側の面とは反対
側の面にボルト受け面が設けられ、上記ボルトの基端部
側には、ボルト挿通孔に挿通される挿通部と、ボルト挿
通孔の内径よりも径の大きい鍔部とが形成され、鍔部を
ボルト受け面に当接させた状態で固着手段によりボルト
を刃物に固着して成るので、ボルトの先端部側からナッ
トを締め付けて一対の刃物で金属板を押し抜く際に、ボ
ルトに対して引っ張り、たわみ応力が加わった場合であ
っても、このような引っ張り、たわみ応力は刃物のボル
ト受け面で受け止められる形となり、ボルトの強度を高
めることができ、耐久性向上を図ることができる。
【0033】また請求項4記載の発明は、請求項2記載
の効果に加えて、ナットを回転させるためのハンドル部
をナットから突出させたことにより、ハンドル部を回転
させることでナットを比較的小さな力で楽に締め付ける
ことができ、穴明け作業が一層容易となる。
【0034】また請求項5記載の発明は、請求項2又は
請求項4記載の効果に加えて、ナットと刃物との接触面
にベアリングを介在させたことにより、ナットの回転時
に金属板を締め付けている刃物との間での摩擦力が発生
せず、ナットの締め付け動作時に刃物が回転するのを防
止でき、穴明け作業がはかどる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す断面図である。
【図2】同上の切り刃と刃受けの分解斜視図である。
【図3】同上の切り刃の断面図である。
【図4】同上の刃受けの断面図である。
【図5】同上のナットホルダーの断面図である。
【図6】(a)はワッシャーの切断線の説明図、(b)
はワッシャーの断面図である。
【図7】同上のナットの断面図である。
【図8】(a)(b)はボルトの正面図及び左側面図で
ある。
【図9】同上の穴明け前の切り刃側から見た斜視図であ
る。
【図10】同上の穴明け前の刃受け側から見た斜視図で
ある。
【図11】(a)は既設の穴部と新設の穴部との一例の
説明図、(b)は他例の説明図である。
【図12】他の実施形態を示す断面図である。
【図13】(a)は同上のボルトの側面図、(b)は正
面図である。
【図14】既設の燃焼機器の取り付け状態の一例を示す
側面断面図である。
【図15】図14の正面図である。
【図16】同上の実施の形態の他例の切り刃と刃受けを
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 穴明け工具 2 金属板 3 既設の穴部 4 新設の穴部 5 パンチャー 6,7 刃物 8 ナット 9 ハンドル部 10 ベアリング 11 ボルト 11a 基端部 51 ボルト挿通孔 52 ボルト受け面 53 挿通部 54 鍔部 55 固着手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設の穴部が形成されている金属板に新
    設の穴部を穿孔するための穴明け方法であって、金属板
    の新設の穴部を形成すべき位置の片面に配置される一方
    の刃物からボルトを突設させ、ボルトを金属板の既設の
    穴部に通し、ボルトの先端部側に他方の刃物をボルトに
    対して回転自在に保持し、ボルトの先端部側に他方の刃
    物を締め付けるためのナットを螺合させ、ナットを回転
    させて一対の刃物を締め付けることにより金属板を押し
    抜くことを特徴とする金属板の穴明け方法。
  2. 【請求項2】 既設の穴部が形成されている金属板に新
    設の穴部を穿孔するための穴明け工具であって、金属板
    の新設の穴部を形成すべき位置の片面に配置される一方
    の刃物と、一方の刃物から突設されて金属板の既設の穴
    部に挿通されるボルトと、ボルトの先端部側にボルトに
    対して回転自在に保持されると共に金属板の新設の穴部
    を形成すべき位置の反対側の面に配置される他方の刃物
    と、ボルトの先端部側に螺合されて他方の刃物を締め付
    けるためのナットとを備え、ナットを回転させて一対の
    刃物を締め付けることにより金属板を押し抜くように構
    成されていることを特徴とする穴明け工具。
  3. 【請求項3】 上記一方の刃物には、その中心部にボル
    ト挿通孔が穿孔されると共に、金属板側の面とは反対側
    の面にボルト受け面が設けられ、上記ボルトの基端部側
    には、ボルト挿通孔に挿通される挿通部と、ボルト挿通
    孔の内径よりも径の大きい鍔部とが形成され、鍔部をボ
    ルト受け面に当接させた状態で固着手段によりボルトを
    刃物に固着して成ることを特徴とする請求項2記載の穴
    明け工具。
  4. 【請求項4】 ナットを回転させるためのハンドル部を
    ナットから突出させたことを特徴とする請求項2記載の
    穴明け工具。
  5. 【請求項5】 ナットと刃物との接触面にベアリングを
    介在させたことを特徴とする請求項2又は請求項3又は
    請求項4記載の穴明け工具。
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