JP5530228B2 - 麺生地用ミキサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は麺生地用ミキサ装置に係り、特に、効率良く撹拌造粒を行い、発生したグルテンが破壊されるのを抑制することが可能な麺生地用ミキサ装置に関するものである。
麺類の製造においては、従来より、図7のような麺生地用ミキサ装置が使用されている。この麺生地用ミキサ装置1はミキサ胴体2を有し、このミキサ胴体2の内部には回転軸3が設けられている。回転軸3の両端はベアリング4,5によってミキサ胴体2に支持され、回転軸3はミキサ胴体2の内部で回転自在となっている。回転軸3の外周面には棒状の撹拌羽根6が複数本設けられ、これら撹拌羽根6は、図7において矢印A方向から見たとき、90度間隔で配置されている(図8参照)。つまり、この麺生地用ミキサ装置1では、撹拌羽根6の位相角度は90度に設定されている。
なお、撹拌羽根6の位相角度が90度以外に設定されている麺生地用ミキサ装置もある。このように、隣り合う撹拌羽根6の位相角度、及びそれ以外に、撹拌羽根6間の距離、撹拌羽根6の長さ、撹拌羽根6の先端からミキサ胴体2の内壁面までの距離、撹拌羽根6の形状等については、各製造メーカにより少しずつ違いがあるが、基本的構造はよく似ている。
回転軸3の一端はベアリング4から外部へ突出し、その突出部にスプロケット7が取り付けられている。また、ミキサ胴体2の外部にはモータ8が設けられ、このモータ8の回転軸にはスプロケット9が取り付けられている。そして、スプロケット7とスプロケット9にはチェーン10が巻き掛けられている。
一方、ミキサ胴体2の上部には矩形状の開口部2Aが形成され、この開口部2Aは練り水受け皿(図示省略)によって塞がれる。練り水受け皿には、練り水を貯留するための凹所が形成されている。
上記構成の麺生地用ミキサ装置1において、ミキサ胴体2内に小麦粉等の麺生地原料を投入するとともに、ミキサ胴体2上部の開口部2Aに練り水受け皿を嵌合させて開口部2Aを塞ぐ。そして、モータ8によって回転軸3を矢印B方向に回転駆動させながら、練り水受け皿上の練り水(塩水、かんすい、または真水)をミキサ胴体2内に供給して麺生地を撹拌、つまり混練する。
上記麺生地用ミキサ装置1では、撹拌羽根6が棒状であるので、麺生地に対する混練力は比較的小さい。しかし、撹拌羽根6の回転により、撹拌羽根6とミキサ胴体2の内壁面との間で麺生地に大きな反作用力(つまり、撹拌羽根6の回転方向に麺生地を移動させようとする力と、ミキサ胴体2の内壁面に貼り付いた麺生地を当該位置に留まらせようとする力)が作用することにより、麺生地に大きな混練力が発生する。
ところで、麺生地用ミキサ装置1は食品機械であるので、衛生上の観点からミキサ胴体2の内壁面は滑らかに仕上げられている。また、ミキサ胴体2は通常、底部が半円筒形に形成されている。このため、撹拌羽根6が回転駆動されたとき、撹拌羽根6とミキサ胴体2の内壁面との間の反作用力が小さく、麺生地の撹拌時間が長くなってしまう。麺生地の撹拌時間が長くなると、麺生地を混練させることによって生成されたグルテンが撹拌羽根6の剪断力で破壊されてしまうという問題が発生する。麺生地の混練においては、小麦粉等の麺生地原料の粒子を撹拌して成長させ、小径の粒子を大径の粒子にする(これを撹拌造粒という)必要があるが、グルテンが破壊されると撹拌造粒を効率良く行うことができない。
なお、撹拌時間を短くするために撹拌羽根6をできるだけ長くして、撹拌羽根6の先端とミキサ胴体2の内壁面との隙間を狭くすることが考えられるが、このようにすると、混練時に撹拌羽根6の先端とミキサ胴体2の内壁面との隙間に麺生地が挟まり、グルテンが破壊される虞がある。また、撹拌羽根6が長くなることによる撹拌羽根6の重量増加、及び撹拌羽根6の先端とミキサ胴体2の内壁面との隙間に挟まった麺生地の影響で、モータに余分な負荷をかけてしまうという問題も発生する。
また、図9に示すように、ミキサ胴体11の内部に4本の撹拌棒12,13,14,15が設けられた麺生地用ミキサ装置も知られている。各撹拌棒12,13,14,15は両端部が十字の連結部材16,17で連結され、ミキサ胴体11内で一体的に回転する。この麺生地用ミキサ装置もミキサ胴体11の底部は略半円筒形に形成されており、麺生地の撹拌時間が長くなってしまう虞がある。
さらに、図10に示すように、略コの字型の撹拌部材18,19を矢印C,Dのように互いに逆方向に回転させて、麺生地を混連する麺生地用ミキサ装置も知られているが、この麺生地用ミキサ装置でも、ミキサ胴体20の底部20Aが半円筒形に形成されており、麺生地の撹拌時間が長くなってしまう虞がある。
そこで、図11に示すように、ミキサ胴体21の底部21Aの内壁面に小さな半球状の凸部22を複数個設け、麺生地に対する底部21Aの内壁面の抵抗を大きくすることにより、麺生地が効率良く混練されるようにして、撹拌時間の短縮化を図った麺生地用ミキサ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、図11において、23は撹拌部材であり、回転軸24を中心にして矢印E方向に回転する。
また、図12に示すように、ミキサ胴体25の底部25Aの内壁面に船底状の凸部26を複数個設け、麺生地に対する底部25Aの内壁面の抵抗を大きくしたものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。なお、図12において、27は撹拌部材であり、回転軸28を中心にして矢印F方向に回転する。
特開平10−136868号公報 特開2006−254720号公報
上述したように麺生地用ミキサ装置は食品機械であるので、ミキサ胴体の内壁面は衛生的でなければならず、つまり掃除しやすいように当該内壁面は非常に滑らかに仕上げられていなければならない。このため、上記従来技術のように、ミキサ胴体の底部の内壁面に凸部が設けられていると、ミキサ胴体の内壁面の掃除がし難く、内壁面を衛生的に保つという点で問題がある。
本発明の課題は、撹拌造粒を効率良く行うことができるとともに、ミキサ胴体の内壁面の掃除がし易くて内壁面を衛生的に保つことのできる麺生地用ミキサ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、麺の原料が投入されるミキサ胴体と、前記ミキサ胴体の内部に当該ミキサ胴体の胴壁に平行に配置され外周面に複数の撹拌羽根が取り付けられた回転軸と、前記回転軸を回転駆動する駆動源と、前記ミキサ胴体内に練り水を供給する練り水供給部とを備え、前記駆動源で前記回転軸を回転駆動して前記撹拌羽根を回転させつつ、前記練り水供給部から前記ミキサ胴体内に練り水を供給することにより、前記ミキサ胴体内に投入された麺の原料を混練する麺生地用ミキサ装置であって、前記ミキサ胴体の底部は、前記回転軸に垂直な面で切った切断面が、前記撹拌羽根先端の回転軌跡に沿いかつ該回転軌跡の外側に多角形に形成され、前記回転軌跡と前記ミキサ胴体の底部との間には、広い隙間と狭い隙間が当該回転軌跡に沿って交互に存在しており、前記撹拌羽根の回転に伴って、麺生地に対して前記多角形の内面から連続的に繰り返し抵抗を与えることを特徴としている。
上記構成によれば、回転軸に垂直な面で切ったときの、ミキサ胴体の底部の切断面が、撹拌羽根先端の回転軌跡に沿いかつ該回転軌跡の外側に多角形に形成されて、回転軌跡とミキサ胴体の底部との間には、広い隙間と狭い隙間が当該回転軌跡に沿って交互に存在しており、撹拌羽根の回転に伴って、麺生地に対して多角形の内面から連続的に繰り返し抵抗を与えることができる。また麺生地が撹拌羽根から力を受けた場合や跳ね上げられて重力で落下した場合の衝突力が大きくなる。その結果、撹拌造粒が極めて効率的に行われるようになる。
その結果、麺生地を長時間撹拌しないで済み、撹拌羽根の剪断力によってグルテンが破壊されるのを防ぐことができる。しかも、ミキサ胴体の底部が多角形であると、撹拌羽根の先端とミキサ胴体の内壁面間の隙間は狭い部分と広い部分とが交互に繰り返す構成となり、造粒過程で撹拌羽根とミキサ胴体の隙間に麺生地が挟まってグルテンが破壊されることもなく、挟まった麺生地の影響でモータに余計な負荷をかけることもなくなる。
また、ミキサ胴体の内壁面には凸部が設けられていないので、ミキサ胴体の内壁面の清掃が容易となり衛生面の上でも好ましい。
さらに、撹拌造粒の効率がよくなるので、撹拌羽根は、ミキサ胴体の内壁面にそれほど近接させる必要はなく、ミキサ胴体との間に十分な隙間を確保することもできる。
本発明によれば、グルテンが破壊されることなく、撹拌造粒を効率良く行うことができる。
また、ミキサ胴体の内壁面に凸部が無いので、ミキサ胴体の内壁面の掃除がし易く、当該内壁面を衛生的に保つことができる。
本発明に係る麺生地用ミキサ装置の全体構成を示す斜視図である。 撹拌羽根を有する回転軸の斜視図である。 撹拌羽根の先端部の拡大斜視図である。 ミキサ胴体の側面図である。 ミキサ胴体を回転させて内部の麺生地を取り出す様子を示す図である。 ミキサ胴体の底蓋を開いて内部の麺生地を取り出す様子を示す図である。 従来の麺生地用ミキサ装置の全体構成を示す斜視図である。 ミキサ胴体の側面図である。 麺生地を撹拌するための撹拌手段が異なる従来の例を示す図である。 麺生地を撹拌するための撹拌手段が異なる従来の他の例を示す図である。 ミキサ胴体の底部内壁面に凸部を設けた従来の例を示す図である。 ミキサ胴体の底部内壁面に凸部を設けた従来の他の例を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る麺生地用ミキサ装置の全体構成を示している。この麺生地用ミキサ装置30はミキサ胴体31を有する。ミキサ胴体31は略箱形を成し、相対向して配置された2つの胴壁31A,31Bと、胴壁31A,31Bの両端に配置され胴壁31Aと胴壁31Bとを互いに結合する2つの側壁31C,31Dとを有する。ミキサ胴体31の上部には矩形状の開口部31Eが形成されている。
ミキサ胴体31の内部には、円柱状の回転軸32が設けられている。回転軸32は胴壁31A,31Bに平行にかつ水平に配置され、一端がベアリング33によって側壁31Cに、他端がベアリング34によって側壁31Dにそれぞれ支持されている。具体的には、側壁31C,31Dには貫通孔がそれぞれ形成され、これら貫通孔にベアリング33,34が取り付けられている。これにより、回転軸32はミキサ胴体31の内部でスムーズに回転できるとともに、ベアリング33,34によってミキサ胴体31の内部がシール(つまり、ミキサ胴体31内の麺生地等が外部に漏れないように構成)されている。
回転軸32の外周面には棒状の撹拌羽根35が複数本設けられている。すなわち、図2に示すように、回転軸32の外周面には、丸棒状の13本の撹拌羽根35A〜35Mが設けられている。これら撹拌羽根35A〜35Mは、図1において矢印G方向から見たとき、90度の等間隔で配置されている(図4参照)。つまり、撹拌羽根35A〜35Mの位相角度(例えば、撹拌羽根35Aと撹拌羽根35Bとの角度、撹拌羽根35Bと撹拌羽根35Cとの角度等)は90度に設定されている。
また、撹拌羽根35の各々は回転軸32の外表面への取付位置が螺旋状の線の上に位置している。すなわち、図2に示すように、撹拌羽根35A〜35Gの回転軸32への取付位置は、回転軸32の外表面上における螺旋状の線L1上に位置している。また、撹拌羽根35G〜35Mの回転軸32への取付位置は、回転軸32の外表面上における螺旋状の線L2上に位置している。螺旋状の線L1とL2は互いに逆回りとなっている。
撹拌羽根35A〜35Mの先端は、図3に示すように、丸く(半球状に)形成されている。
なお、撹拌羽根35A〜35Mのうち隣り合う撹拌羽根間の距離及び位相角度、撹拌羽根35A〜35Mの長さ、撹拌羽根35A〜35Mの先端からミキサ胴体31の内壁面までの距離、撹拌羽根35A〜35Mの形状等は、麺生地用ミキサ装置の要求性能に合わせて種々選択可能である。
回転軸32の一端は、図1に示すように、ベアリング33から外部へ突出し、その突出部にスプロケット36が取り付けられている。また、ミキサ胴体31の外部(図1においては下方)には駆動源としてモータ37が設けられ、このモータ37の回転軸にはスプロケット38が取り付けられている。そして、スプロケット36とスプロケット38にはチェーン39が巻き掛けられている。
ミキサ胴体31上部の開口部31Eには練り水供給部として練り水受け皿40が嵌合され、開口部31Eは練り水受け皿(蓋体)40によって塞がれる。練り水受け皿40には、その上面に練り水を貯留するための凹所40Aが形成されている。そして、凹所40Aには、貯留した練り水を滴下するための複数の細孔40Bが一定間隔で形成されている。
本実施例では、ミキサ胴体31の底部が半円筒形ではなく、多角形に形成されている。すなわち、ミキサ胴体31の底部は、図4に示すように、回転軸32に垂直な面で切った切断面が、各撹拌羽根35A〜35Mの先端の回転軌跡L3に沿いかつ回転軌跡L3の外側に多角形に形成されている。なお、図4では側壁31Cの形状を示しているが、切断面の場合も同じ形状である。
ミキサ胴体31の底部壁は6つの底面体31F〜31Kで構成され、各底面体31F〜31Kは平面視で同一形状を成し、各底面体31F〜31Kの横幅wは同一である。そして、ミキサ胴体31の底部には、各底面体31F〜31K及び胴壁31A,31Bによって、7つの折れ線31Lが回転軸32に平行に形成され、ミキサ胴体31の底部の断面形状は正12角形(折れ線31Lにおける内角は150度である)の下半分を呈している。
撹拌羽根35A〜35Mの先端の回転軌跡L3と各底面体31F〜31Kとの間の隙間をaとし、前記回転軌跡L3と前記各折れ線31Lとの間の隙間をbとしたとき、a<bとなる。つまり、隙間aは狭い隙間であり、隙間bは広い隙間である。
次に、本実施例の麺生地用ミキサ装置の作用について説明する。なお、以下の説明では、撹拌羽根35という場合と撹拌羽根35A〜35Mという場合があるが、両者は同じものである。
先ず、ミキサ胴体31内に小麦粉等の麺生地原料を投入するとともに、ミキサ胴体31上部の開口部31Eに練り水受け皿40を嵌合させて開口部31Eを塞ぐ。そして、モータ37によってスプロケット38を回転させ、さらにチェーン39を介してスプロケット36を回転させる。そして、回転軸32を矢印H方向に回転駆動させながら、練り水受け皿40の凹所40Aに練り水(塩水、かんすい、または真水)を注水する。すると、凹所40Aに形成された細孔40Bからミキサ胴体31内に練り水が均一に滴下され、攪拌羽根35で攪拌中(ミキシング中)の麺生地に練り水が供給されて攪拌造粒が行われる。なお、ここでは、練り水受け皿40へは所定量の2/3の練り水を注入する。この練り水は、重量比で小麦粉等の麺生地原料に対して例えば50%の量を所定量とする。
ここで、撹拌造粒の原理について説明する。ミキサ胴体31内に小麦粉等の麺生地原料を投入し、撹拌羽根35を回転させることで、麺生地に対して高い剪断力と強力な撹拌・混合力が発生する。その状態で、練り水を加えることで、練り水は麺生地の中に均一に分布される。この場合、各撹拌羽根35は回転軸32の外表面への取付位置が螺旋状の線L1又はL2の上に位置しており、回転軸32を50〜90rpmの速度で回転させると、練り水は効率よく分散される。
そして、小麦粉等の2個の粒子間には液体架橋により付着力が働き、まず最初に小径の粒子が発生する。さらに、その小径の粒子は撹拌羽根35から力を受け、粒子と粒子間、粒子と撹拌羽根35間、さらには粒子とミキサ胴体31の内壁面間で衝突を繰り返すとともに、粒子自らが回転を繰り返すことによって、当該小径の粒子は、中径の粒子、さらには大径の粒子と成長していく。
従来技術のように、ミキサ胴体の底部が半円筒形状であると、撹拌羽根35から力を受けた粒体状の麺生地は、ミキサ胴体の内壁面から抵抗を受けずに滑らかに移動していく。
それに対し、本実施例では、ミキサ胴体31の底部が多角形であるので、粒体状の麺生地は、ミキサ胴体31の底部で回転するときに、各折れ線31Lの部分で抵抗を受け、また撹拌羽根35から力を受けた場合や跳ね上げられ重力で落下した場合にも、同様に、各折れ線31Lの部分により衝撃力が大きくなり、撹拌造粒が極めて効率的に行われる。
攪拌開始3分後に、練り水受け皿40に残り1/3の練り水を注入し、さらに攪拌を続行する。これは水和の均一性をより一層高めるためであって、この作業を省略し最初にすべての練り水を注入してもよい。
すべての練り水が注入された時点から撹拌造粒は更に進み、同時に水とタンパク質の結合によりグルテンも形成される。撹拌造粒の過程において、もしミキサ胴体31の底部が半円筒形状に形成されていると、ミキサ胴体31の底部内壁面と撹拌羽根35の先端との隙間は一定であるので、この隙間に混入した麺生地は無理な力で引きずられグルテンを破壊されてしまうことになる。
これに対し、本実施例では、図4に示したように、ミキサ胴体31の底部が多角形の一部をなす形態(正12角形の下半分)であるので、撹拌羽根35の先端とミキサ胴体31の各底面体31F〜31Kとの間の狭い隙間aと、撹拌羽根35の先端と各折れ線31Lとの間の広い隙間bとが交互に存在しており、これにより、狭い隙間aに混入して圧縮された麺生地は広い隙間bで直ぐに解放され、グルテンの破壊は最小限に抑えられる。
撹拌羽根35の回転による剪断力により分断される麺生地と、撹拌造粒により形成される麺生地のバランスがとれたところで麺生地は一定の径の粒体状になる。このバランスのとれた時点が攪拌の終了であり、ここまでが5分で完了になる。このように撹拌造粒が適切に行われた生地は、その粒子の大きさも均一になることが確認された。
次に、練り上がった麺生地を取り出す方法について説明する。
練り上がった麺生地を取り出すのは、図5に示すように、ミキサ胴体31を回転軸32を中心に矢印Iのように回転させて、開口部31Eを下向きにした状態にし、この状態で撹拌羽根35を回転させる。このようにすると、練り上がった麺生地は自身の重力で開口部31Eから落下し、これにより、練り上がった麺生地を取り出すことができる。
また、他の取り出し方法として、図6に示すように、ミキサ胴体31の底部(多角形に形成された部分)に麺生地取り出し用の取り出し口41を形成し、当該取り出し口41を開閉する底蓋42を設けておく。常態時(麺生地混練時)には底蓋42は閉じられているが、麺生地を取り出すときのみ、図6の矢印Jのように底蓋42を開き、この状態で撹拌羽根35を回転させる。このようにすると、練り上がった麺生地は自身の重力で取り出し口41から落下し、これにより、練り上がった麺生地を取り出すことができる。
図5及び図6のどちらの方法にしても、ミキサ胴体31内には突起物が無く、ミキサ胴体31の内壁面は滑らかに仕上げられているので、麺生地は簡単に取り出すことができ、後の掃除も手間がかからない。
本実施例によれば、ミキサ胴体31の底部が多角形を成し、当該底部には折れ線31Lが形成されているので、ミキサ胴体31の強度が増し、ミキサ胴体31を薄い板材で形成しても、従来の半円筒形のミキサ胴体と同等な強度を保つことができる。その結果、ミキサ胴体31の重量が低減されるとともに、ミキサ胴体31を安価に作ることが可能となる。
また、撹拌造粒を効率的に行うことができるので、例えば、うどん生地を作るとき、従来の麺生地用ミキサ装置では練り時間が10〜15分であったが、本実施例の麺生地用ミキサ装置では練り時間が5分となり、作業時間の短縮化を図ることが可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、上記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであり、本発明は上記実施例の構成にのみ限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれることは勿論である。
例えば、上記実施例では、ミキサ胴体31の底部が6面に形成されていたが、必ずしもこれに限定されるわけではなく、4面、5面、または7面以上であってもよい。
また、ミキサ胴体31の底面に形成された多角形は底面体の横幅w(図4参照)がすべて同一でなくてもよい。つまり、ミキサ胴体31の底面は、回転軸32に垂直な面で切った切断面が正多角形の下半分の形状を成していなくてもよい。
さらに、上記実施例では、撹拌羽根35A〜35Mの位相角度を90度に設定していたが、必ずしもこれに限定される訳ではなく、90度以外の角度に設定してもよい。
30 麺生地用ミキサ装置
31 ミキサ胴体
31A,31B 胴壁
31C,31D 側壁
31E 開口部
31F〜31K 底面体
31L 折れ線
32 回転軸
33,34 ベアリング
35,35A〜35M 撹拌羽根
36,38 スプロケット
37 モータ(駆動源)
39 チェーン
40 練り水受け皿(練り水供給部)
40A 凹所
40B 細孔
41 取り出し口
42 底蓋
L1,L2 螺旋状の線
L3 撹拌羽根先端の回転軌跡
a 狭い隙間
b 広い隙間
w 横幅

Claims (1)

  1. 麺の原料が投入されるミキサ胴体と、
    前記ミキサ胴体の内部に当該ミキサ胴体の胴壁に平行に配置され外周面に複数の撹拌羽根が取り付けられた回転軸と、
    前記回転軸を回転駆動する駆動源と、
    前記ミキサ胴体内に練り水を供給する練り水供給部とを備え、
    前記駆動源で前記回転軸を回転駆動して前記撹拌羽根を回転させつつ、前記練り水供給部から前記ミキサ胴体内に練り水を供給することにより、前記ミキサ胴体内に投入された麺の原料を混練する麺生地用ミキサ装置であって、
    前記ミキサ胴体の底部は、前記回転軸に垂直な面で切った切断面が、前記撹拌羽根先端の回転軌跡に沿いかつ該回転軌跡の外側に多角形に形成され、
    前記回転軌跡と前記ミキサ胴体の底部との間には、広い隙間と狭い隙間が当該回転軌跡に沿って交互に存在しており、
    前記撹拌羽根の回転に伴って、麺生地に対して前記多角形の内面から連続的に繰り返し抵抗を与えることを特徴とする麺生地用ミキサ装置。
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