JP5528320B2 - アルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法 - Google Patents

アルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法 Download PDF

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本発明は、紫外から可視領域の光励起により、高輝度な発光を示すアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法に関する。
紫外から可視領域の光を吸収して高輝度発光を示す蛍光体は、様々な照明・表示装置などで使用されている。その中で、近年波長350〜500nmの近紫外から可視光を放出する発光ダイオードを励起光源にして高効率に発光する照明が注目されている。特に、高効率の青色発光ダイオードと、その青色光により励起される蛍光体を組み合わせることで白色光をつくる照明に注目が集まり、それに適した高効率の蛍光体の開発が進められている。
このような可視光で励起可能な蛍光体を用いた白色LEDは、エネルギー変換効率が高く、省エネルギーに有利である。
また小型化が容易なため、携帯機器のバックライトや薄型テレビのバックライトとしての利用が進んでいる。
さらに赤外線や紫外線を発しないことから冷凍食品の展示用照明などにも幅広く使用され始めている。
ところで、2価のEuを賦活剤としたアルカリ土類金属シリケート蛍光体は、可視光で励起可能であり、組成を変えることで緑から橙色まで発光波長を変化が可能であることが古くから知られている(非特許文献1参照)。さらに、このような2価のEuを賦活剤としたアルカリ土類金属シリケート蛍光体の特徴を生かした白色LEDへの応用も行われている。(特許文献1参照)。
このアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法としては、アルカリ土類金属の炭酸塩とSiO粉末を混合焼成する固相焼成法(特許文献2参照)、Si源としてテトラエトキシシラン(TEOS)などの有機珪素化合物を使用し、ゾルゲル反応を用いた湿式法により前駆体を作製し、その後還元焼成する方法(特許文献3参照)が知られている。
ここで、アルカリ土類金属シリケート蛍光体は、アルカリ土類金属の組成比を変えることで発光波長が変化する特徴を有しており、そこで所望の発光波長の蛍光体を得るには、アルカリ土類金属の組成比を任意に変えることが可能で、かつ構成成分の組成が均一な前駆体を得ることが可能な湿式法が、その製造方法としては適している。
しかし、テトラエトキシシラン(TEOS)は水に溶解しないため、アルコールなどの有機溶媒を使う必要があるが、アルコールなどの有機溶媒は危険物や有害なものが多く、その取り扱いには注意を要するという問題がある。また製造時に発生する廃水処理など環境負荷も大きい。さらにテトラエトキシシラン(TEOS)は蒸発しやすいため合成中に組成が変動しやすく、均一な組成の前駆体を得ることが難しいという問題もある。
これらの種々の問題を解決するためSi源として、水溶性珪素(以下、WSSと称することがある)が開発され、実際にシリケート蛍光体の合成が検討され、有用性が確認されている(特許文献4,5参照)。
特開2003−110150号公報 特開2009−173905号公報 特開2007−186674号公報 特開2010−007032号公報 特開2010−189583号公報
Philips Resarch Reports、1968、vol.23、p.189−200
ゲル体の合成法として、従来、よく利用されている水熱合成法によると、作製したゲル体から水が分離し、所定の組成の成分を均一に含有するゲル体を得ることが困難であるという問題があった。
また、水溶性珪素(WSS)を用いた湿式合成では、クエン酸などの有機酸の使用量が多いため、多量の前駆体を作製するためには、多量の有機酸を熱分解させる必要があり、そのために有機酸の熱分解時に、有機物、ススや異臭を除去する必要を生じ、また均一な熱分解が難しく炭素が残留するという問題が生じていた。
このようなシリケート蛍光体のSi源として、水溶性珪素(WSS)を用いたシリケート蛍光体の合成における問題に鑑み、本発明は有機酸を用いず水溶性珪素(WSS)とアルカリ土類金属の水溶液を混合することにより作製できる均一なゲル体を前駆体とするアルカリ土類金属シリケート蛍光体を形成する製造方法の提供を目的とするものである。
本発明者らは、係る技術的課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水溶性珪素(WSS)自体が塩基性水溶液でゲル化することに着目し、クエン酸等の有機酸を用いず水溶性珪素(WSS)とアルカリ土類金属の水溶液を混合することで、均一なゲル体を作製することができるという知見を得て、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明の第1の発明は、湿式法によりアルカリ土類金属及び賦活材を均一に含有する前駆体を合成する工程(1)と、工程(1)で得られた前駆体を、熱分解、あるいは熱分解と仮焼を施した後、還元焼成する工程(2)とからなる、下記[化1]記載のアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法であって、前駆体を合成する工程(1)が、以下に示す工程(A)、(B)、(C)とからなることを特徴とするものである。
・工程(A):アルカリ土類金属の水溶液、賦活材元素水溶液、及び水溶性珪素を混合した混合液を作製し、その混合液中のシリコン濃度を0.15〜1.0モル/Lとする工程。
・工程(B):工程(A)で作製した混合液を、ゲル体が形成する温度に保持して、継続した攪拌を行うことによりゲル体とする工程。
・工程(C);工程(B)で作製したゲル体を、100℃〜200℃の大気乾燥、または凍結乾燥することによってゲル体乾燥物である前駆体とする工程。
<記>
Figure 0005528320
本発明の第2の発明は、第1の発明におけるアルカリ土類金属が、Ba、Sr、Ca、Mgの一種以上であることを特徴とするアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法である。
本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明におけるアルカリ土類金属の水溶液および賦活材元素水溶液が、硝酸塩を水に溶解させた水溶液であることを特徴とするアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法である。
本発明の第4の発明は、第1及び第2の発明におけるアルカリ土類金属の水溶液および賦活材元素水溶液が、酢酸塩を水に溶解させた水溶液であることを特徴とするアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法である。
本発明の第5の発明は、第1及び第2の発明におけるアルカリ土類金属の水溶液および賦活材元素水溶液が、塩化物を水に溶解させた水溶液であることを特徴とするアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法である。
本発明によれば、アルカリ土類金属シリケート蛍光体を、湿式法を用いて作製した前駆体を仮焼し、その仮焼粉を還元焼成する製造法において、その前駆体を、アルカリ土類金属水溶液と賦活剤水溶液と水溶性珪素(WSS)を調製する工程と、それらを混合して特定のSi濃度の混合液を得る工程と、得られた混合液を所定の温度で撹拌維持することでゲル化し、水の分離を生じないで均一に成分を含有するゲル体を得て、そのゲル体を乾燥する工程を経て作製し、さらに熱分解、仮焼、還元焼成することを特徴とし、市販のYAGと同等以上の高輝度の蛍光体の製造を可能とし、かつ前駆体の焼成時における含まれる有機物によるスス、異臭の発生を防止した工業的に実用化が容易な製造方法を提供するものである。
実施例1の蛍光特性を示す図で、370nmで励起した発光スペクトル及び発光を560nmに固定して励起スペクトルを示した図である。 実施例1のX線回折パターンを示す図である。
本発明に係るアルカリ土類金属シリケート蛍光体は、下記式(1)の一般式で示されるアルカリ土類金属シリケート蛍光体である。
Figure 0005528320
上記式(1)の一般式で示される本発明に係るアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法は、湿式法によりアルカリ土類金属及び賦活材を均一に含有する前駆体を合成する工程(1)と、その工程(1)で得られたゲル体乾燥物である前駆体を、熱分解、あるいは熱分解と仮焼を施した後、還元焼成する工程(2)とからなる製造方法で、前駆体を合成する工程(1)が、以下に示す工程(A)、(B)、(C)とからなることを特徴とするものである。
工程(A):アルカリ土類金属の水溶液、賦活材元素水溶液、及び水溶性珪素を混合した混合液を作製し、その混合液中のシリコン濃度を0.15〜1.0モル/Lとする工程。
工程(B):工程(A)で作製した前記混合液をゲル体を形成する温度に保持した継続した攪拌によりゲル体を作製する工程。
工程(C);工程(B)で作製したゲル体を、100℃〜200℃の大気乾燥、または凍結乾燥することによってゲル体乾燥物である前駆体とする工程。
以下に、各工程について詳細に説明する。
[工程(1):工程(A)]
1.アルカリ土類金属の水溶液及び賦活材元素水溶液の作製
Ba、Sr、Ca、Mgから選ばれる少なくとも一種以上のアルカリ土類金属、および賦活材元素の水溶液は、先ず硝酸塩、酢酸塩や塩化物を水に溶解させた水溶液を作製する。
なお、酸化物あるいは炭酸塩を硝酸や酢酸塩酸等で溶解させて水溶液を作製してもよい。ここで、塩化物を用いるときは、大気中で800℃に加熱すると酸化物に変わる塩を用いることが必要である。硝酸塩は、爆発的に反応することがあるので加熱焼成時に注意が必要である。また、本発明においては、この水溶液作製にクエン酸、乳酸、リンゴ酸などの有機酸の使用は、後工程の前駆体の熱処理、仮焼時にこれらの有機物成分の分解に伴うススの残留や、異臭の発生などの問題があるため使用を避ける。
2.水溶性珪素(WSS)の作製
水溶性珪素(WSS)は、特許文献4に記載の公知の製造方法でも作製しても良いが、具体的には以下に示す方法で作製することができる。
Si源とする原料にテトラエトキシシラン(TEOS)を使用し、このTEOSとプロピレングリコールを、モル比1:4になるように秤量し、80℃で1時間混合した混合液に、塩酸または乳酸を少量(混合液の0.2%程度で良い)加えて1時間攪拌することにより得られる。また、得られた水溶性珪素に、更に水を加えて所望の濃度(例えば、1モル/Lなど)に調整することができる。
[工程(1);工程(B)]
3.ゲル体の作製
作製するアルカリ土類金属シリケート蛍光体の組成となるように、これらのアルカリ土類金属の水溶液、水溶性珪素の水溶液を秤量、混合する。この混合液を所定の温度を維持し、撹拌を継続すると次第にゲル化し、アルカリ土類金属と、賦活材元素が均一に含有したゲル体を得ることができる。
ここで、ゲル化する時の反応機構について説明する。
まず、水溶性珪素(WSS:Si(OROH)、Rは2価のアルキル基)にアルカリ土類金属の水溶液を加えることで、液が塩基性になり加水分解して、
Si(OH)(OROH)4−nとなる。
さらに、OH基脱水縮合反応(下記(2)式)や、脱アルコール縮合反応(下記(3)式)の進行により、Si−O−Siのネットワークを形成してゲル体になると考えられる。
Figure 0005528320
Figure 0005528320
この時に、アルカリ土類金属塩や賦活材元素は、Si−O−Siネットワーク内に均一に閉じ込められことによって、均一なゲル体が得られる。
ゲル化に要する時間は、アルカリ土類金属元素の種類や水溶液の水分量によって変化するが、以下に示すゲル化条件を逸脱しない範囲で実施することができる。
ゲル化温度は、10〜99℃が好ましく、20〜80℃がより好ましい。
10℃未満ではゲル化時間が長くなるため好ましくなく、また100℃以上では水が沸騰し均一なゲル化が難しいため好ましくない。
さらに、ゲル体から水分が流出しないようにすることが重要である。
即ち、ゲル体から水分が流出すると、組成比が変動したり、ゲル内での組成分布が不均一になったりするため、その後の工程を経て得られる蛍光体は、組成が均一でないため高輝度の発光が得られなくなる。
そこで、ゲル体に含まれる水分量を減らすために、高濃度の水溶液を用い、溶解度が低い溶液を使用した場合には、ゲル体ができる前に沈殿物が析出してしまうことがある。この沈殿物の発生は、その後の工程を経て得られる蛍光体の組成が均一でなくなるために高輝度の発光が得られなくなる。
そのため、アルカリ土類金属の水溶液を添加後のWSS濃度(ここでは、添加後のWSS中のシリコン濃度を表す)が、0.15モル/L未満では、ゲル体から水分が分離してアルカリ土類金属成分が流出してしまい、高輝度に発光する蛍光体が得られない。また、酢酸塩や硝酸塩の溶解度から水溶液の濃度を考えるとWSS濃度が1.0モル/Lを超えると水分が足りずアルカリ土類金属塩の溶解が出来なくなるため混合水溶液が形成できず均一な前駆体を作成できないため、高輝度に発光する蛍光体が得られない。
従って、アルカリ土類金属、賦活材、水溶性珪素を全て添加した後のWSS濃度(シリコン濃度)は0.15モル/L以上、1.0モル/L以下であることが必要で、さらに0.2モル/L以上、0.85モル/L以下がより好ましい。
なお、添加後のWSS中のシリコン濃度を0.85モル以上にする場合は、WSS作製時に生成する30〜40wt%含まれているエタノールを除去し、WSS中のシリコン濃度を1.85モル/L以上にする必要がある。その場合は、エタノールを揮発除去することでWSS中のシリコン濃度は2から3モル/Lまで高めることが可能である。ただし、エタノール除去過程で急に加熱すると固化する場合があるので注意する。
[工程(1):工程(C)]
4.ゲル体の乾燥
次に、得られたゲル体を乾燥させてゲル体乾燥物の前駆体とする。
乾燥時に、ゲル体が多量の水を含んでいると、ゲル体からアルカリ土類金属の水溶液が分離しないようにしなければならない。また乾燥中に水分がゲル体の内部を移動して高濃度溶液部を形成し沈殿物が発生すると、その後の工程を経て得られる蛍光体は組成が均一でなくなるため高輝度の発光が得られなくなる。そのため乾燥時にはゲル体内での水分移動が生じないようす乾燥することが望ましい。具体的には、ゲル体の乾燥は100℃から200℃の大気乾燥や凍結乾燥法により乾燥することができる。
凍結乾燥法は、ゲル体を凍結し、昇華により乾燥するため、水分が多いゲルでも水溶液の流出を防止してゲル体を乾燥することが可能なので、より好ましい。
凍結乾燥の条件は、凍結温度−30℃以下で1時間予備凍結し、真空ポンプで排気して0.00001気圧以下にする。純水の3重点(0.00603気圧、0.01℃)を考慮して液相が出現しない温度で乾燥させる。塩を含んだ水溶液では3重点が純水より低温になることがあるので凍結温度を確認し、その温度が−30℃より低い場合は実際の凍結温度よりも5から10℃低い温度で予備凍結することが望ましい。融点の低いアルコール等の有機溶剤は予め蒸発させてから凍結する。完全に凍結していない場合、真空に引くと沸点を超えるため液相の突沸やゲル体の崩壊が発生するので、注意を要する。
その後、−25℃、3時間保持、−20℃、5時間保持、−15℃、8時間保持、30℃、5時間保持と段階的に乾燥温度を変化させて乾燥することで、均一な状態のゲル体の乾燥物として、前駆体を得ることができる。
[工程(2)]
5.前駆体の熱分解、仮焼、還元焼成
得られた前駆体には水溶性珪素(WSS)やアルカリ土類金属塩由来の有機物が含まれているため、有機物の熱分解を行う。
その熱分解の方法としては、特に制限はなく、箱型の電気炉中で加熱するなど公知の方法で行うことができる。熱分解温度は、含有される有機物が分解する600℃から1200℃が好ましい。処理時間は1時間から20時間が好ましく、4時間から12時間が特に好ましい。
熱分解後の前駆体には、一部炭酸塩が残留していることがあるので、その場合にはさらに高温で仮焼して酸化物の仮焼粉末を作製すると良い。
仮焼処理の方法は、特に制限はなく、箱型の電気炉中で加熱するなど公知の方法で行うことができる。仮焼温度は炭酸塩が分解するため800℃以上とするとよい。ただし、仮焼粉の焼結や坩堝材料の選定が難しくなるので仮焼温度1500℃以下が好ましい。
得られた仮焼粉中に含まれる賦活材であるEuを3価から2価にすることにより、高輝度の発光を得ることができるため、得られた仮焼粉を還元雰囲気で焼成する。
還元焼成の方法としては、特に制限はなく、雰囲気調整が可能な電気炉中で加熱するなど公知の方法で行うことができる。還元雰囲気は水素やアンモニアなどの気体が好ましいが、固体炭素と接して焼成しても良い。
還元温度は1000℃から1500℃が好ましい。還元時間は2時間から12時間が好ましく、3時間から6時間が特に好ましい。
また、還元焼成時に仮焼粉に、より低温で還元焼成するためにフラックスを添加してもよい。そのフラックスはアルカリ金属やアルカリ土類金属のハロゲン化物が好ましく、還元焼成温度で融解するものを選ぶ。BaClやCsClなどの塩化物やSrFやBaFなどのフッ化物が好ましく使用できる。
上記の工程を経ることで、本発明に係るアルカリ土類金属シリケート蛍光体を得ることができる。
[特性評価]
6.蛍光輝度の評価
次に、実施例および比較例で作製した蛍光体の蛍光測定を行い、その発光強度を比較した。具体的には、蛍光分光光度計F−4500(日立製)を用いて、励起、発光スペクトルの測定を行い、市販の黄色蛍光体のYAl12:Ce3+(YAG:Ce。化成オプトニクス製P46)のピーク強度を1として比較した。
以下に、実施例、比較例により本発明を更に詳細に説明する。
[水溶性珪素の作製]
まず、水溶性珪素(WSS)を次のように作製した。
テトラエトキシシラン:TEOS(関東化学株式会社製)とプロピレングリコール(関東化学株式会社製99%)を22.4ml秤量し、80℃で48時間混合した。更に混合液に塩酸を100μlを加えて室温で1時間攪拌した。この攪拌液に蒸留水を加えて100mlに定溶して1M/Lの水溶性珪素を作製した。
[Sr1.46Ba0.50Eu0.04SiOの合成]
次に、合成に使用する酢酸Sr水溶液、酢酸Ba水溶液、酢酸Eu水溶液を作製した。
酢酸Sr水溶液は、酢酸Sr(関東化学株式会社製99.9%)を水に溶解し、0.5M/Lの水溶液を作製した。
酢酸Ba水溶液は、酢酸Ba(関東化学株式会社製99.9%)を水に溶解し1M/Lの水溶液を作製した。
酢酸Eu水溶液は、酢酸Eu(フルウチ化学株式会社製)を水に溶解し0.1M/Lの水溶液を作製した。
作製した水溶性珪素(WSS)に、その酢酸Sr水溶液、酢酸Ba水溶液、酢酸Eu水溶液を、Si:Sr:Ba:Euが1:1.46:0.50:0.04の割合になるように加え、10分間攪拌した。このときの水溶液のWSS濃度(Si濃度)は、0.2M/Lであった。その後、50℃で30分撹拌を継続するとゲル化してゲル体を形成した。
次に、このゲル体を取出すと、水は分離していなかった。
そこで、このゲル体を凍結乾燥機(EYELA FDU−2100、DRC1100)で、−30℃、1時間凍結し、真空ポンプで排気して0.00603気圧以下にする。その後−25℃、3時間保持、−20℃、5時間保持、−15℃、8時間保持、30℃、5時間保持と段階的に乾燥温度を変化させて凍結乾燥させた。均一な状態のゲル体の乾燥物として、前駆体を得ることができた。
得られた前駆体を、700℃で4時間、さらに1000℃に上げて6時間、箱型電気炉に入れて加熱処理して仮焼粉を作製した。
得られた仮焼粉に、仮焼粉の質量の20%のBaClをフラックスとして加えて混合し、その混合粉をBN容器に入れて管状炉に装入して窒素90%−水素10%の混合ガス流通下で1200℃、4時間の還元焼成を行い、Sr1.46Ba0.50Eu0.04SiO蛍光体を作製した。
得られた蛍光体粉末の蛍光強度測定の結果を図1に示す。
図1から、この蛍光体は250nmから470nmの光で励起可能で、370nmで励起すると発光のピーク波長は560nmで緑色の発行であることが分かる。
その蛍光強度を表1に示す。市販のYAGと比較すると、蛍光輝度は1.7倍の発光強度を示し、高輝度の発光が得られた。
また、XRD測定結果を図2に示す。
図2から分かるように、不純物の相がないSrSiO単相であった。
なお、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
[Sr1.78Ba0.20Eu0.02SiOの合成]
実施例1で作製した酢酸Sr水溶液、酢酸Ba水溶液、酢酸Eu水溶液をSi:Sr:Ba:Euが1:1.78:0.20:0.02の比率となるように混合した以外は実施例1と同じ方法で蛍光体を合成した。
この蛍光体は250nmから470nmの光で励起可能で、370nmで励起して発光のピーク波長は558nmで緑色の発光であった。
蛍光強度を表1に示す。市販のYAGと比較すると、蛍光輝度は1.8倍の発光強度を示し、実施例1と同様に高輝度の発光が得られた。
XRD測定すると、実施例1と同様な不純物の相がないSrSiO単相であった。
また、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
[Sr1.96Eu0.04SiOの合成]
実施例1で作製した酢酸Sr水溶液、酢酸Ba水溶液、酢酸Eu水溶液をSi:Sr:Ba:Euが1:1.96:0:0.04にした、すなわちアルカリ度類金属をBa無しとし、Srのみとした以外は、実施例1と同じ方法で蛍光体を合成した。
蛍光測定結果を表1に示す。発光のピーク波長は578nmの黄色の発光で、市販のYAGと比較すると、蛍光輝度は0.9倍の発光強度で、YAG並みの発光が得られた。
XRD測定すると、実施例1と同様な不純物の相がないSrSiO単相であった。
また、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
[Ba1.96Eu0.04SiOの合成]
実施例1で作製した酢酸Sr水溶液、酢酸Ba水溶液、酢酸Eu水溶液を、Si:Sr:Ba:Euが1:0:1.96:0.04にした、すなわちアルカリ度類金属をSr無しとし、Baのみとした以外は、実施例1と同じ方法で蛍光体を合成した。
蛍光強度を表1に示す。発光のピーク波長は511nmの緑色の発光で、市販のYAGと比較すると、蛍光輝度は1.8倍の発光強度で、実施例1と同様に高輝度の発光が得られた。
XRD測定すると、不純物の相がないBaSiO単相であった。
また、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
[Sr1.46Ba0.50Eu0.04SiOの合成]
工程1の(C)工程のゲル体の乾燥を凍結乾燥せず、200℃で大気乾燥させた以外は実施例1と同様の方法で蛍光体を合成した。
その蛍光強度を表1に示す。発光のピーク波長は546nmの緑色の発光で、市販のYAGと比較すると、蛍光輝度は1.4倍の発光強度で、実施例1と同様に高輝度の発光が得られた。
XRD測定からは、不純物の相がないBaSiO単相であった。
また、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
アルカリ土類金属、及び賦活剤を酢酸塩でなく、すべて硝酸塩とした、すなわち硝酸Ba水溶液、硝酸Sr水溶液と硝酸Eu水溶液に変えた以外は、実施例1と同様の方法で蛍光体を作製した。
その蛍光強度を表1に示す。発光のピーク波長は549nmの緑色の発光で、市販のYAGと比較すると、蛍光輝度は1.3倍の発光強度を示し、高輝度の発光が得られた。
XRD測定からは、不純物の相がないSrSiO単相であった。
また、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
(比較例1)
工程1の(B)〜(C)工程のゲルの作製、乾燥工程について、水溶性珪素(WSS)、酢酸Sr水溶液、酢酸Ba水溶液、酢酸Eu水溶液の混合溶液を水熱容器に入れて200℃の大気乾燥機に入れて12時間処理した以外は実施例1と同様の方法で蛍光体を作製した。
水熱処理後、得られたゲルは、ゲル体と水溶液が分離していた。そのゲル体だけを分離し、凍結乾燥して、蛍光体を作製したが蛍光の発光をまったく示さなかった。これは、水熱処理法でゲルを合成したが、水溶液にSrやBaが溶出したため、本実施例のような均一の組成のアルカリ土類シリケート蛍光体が得られなかったと思われる。
また、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
(比較例2)
アルカリ土類金属、及び賦活剤を酢酸塩でなく、すべて硝酸塩とした、すなわち硝酸Ba水溶液、硝酸Sr水溶液と硝酸Eu水溶液に変えた以外は、比較例1と同様の方法で蛍光体を作製した。水熱処理後、得られたゲルはゲル体と水溶液が分離していた。そのゲル体だけを分離し、凍結乾燥して蛍光体を作製したが蛍光の発光をまったく示さなかった。
水溶液にSrやBaが溶出したため、本発明のような均一な組成のアルカリ土類シリケート蛍光体が得られなかったと思われる。
また、仮焼粉作製の焼成時において、スス、異臭などの有機物に伴う問題は起きなかった。
(比較例3)
実施例1と同じ水溶性珪素(WSS)、Sr、BaとEuの混合溶液に前記の全金属元素量の4倍のクエン酸を加えて、80℃でゲル化するまで撹拌してゲル体を得た。得られたゲル体には水の分離は無く、均一なゲル体を得ることができた。その後、このゲル体を140℃で大気乾燥させて前駆体とした。得られた前駆体を700℃で4時間、さらに1000℃に上げて6時間焼成して仮焼粉を作製した。この仮焼粉に仮焼粉の質量の20%のBaClをフラックスとして加えて混合し、その混合粉をBN容器に入れて管状炉に装入して窒素90%−水素10%の混合ガス流通下で1200℃、4時間還元焼成してSr1.46Ba0.50Eu0.04SiO蛍光体を作製した。
その蛍光測定結果を表1に示す。仮焼粉作製の焼成では、得られた仮焼粉の表面に黒い異物が見られ、ススの残留が発生した。また、多量のクエン酸の分解に伴う異臭が発生した。
(比較例4)
実施例1の工程1:工程(A)のアルカリ土類金属の水溶液、賦活材元素水溶液、水溶性珪素(WSS)の混合液中のシリコン濃度を0.10モル/Lと少なくした以外は、実施例1と同様にして処理したが、撹拌を継続しても、水と分離しない均一なゲル体を得ることができなかったため、その後の工程に進めなかった。
(比較例5)
実施例1の工程1:工程(A)において、水溶性珪素からエタノールを揮発させてシリコン濃度を2モル/Lとし、それに水と酢酸Eu水溶液(2モル/L)を添加して混合液中のシリコン濃度を1.9モル/Lとし、次いで酢酸Sr塩および酢酸Ba塩を添加した以外は、実施例1と同様にして処理したが、撹拌を継続しても、加水分解反応が進まず水と分離しない均一なゲル体を得ることができなかったため、その後の工程に進めなかった。
Figure 0005528320

Claims (5)

  1. 湿式法によりアルカリ土類金属及び賦活材を均一に含有する前駆体を合成する工程(1)と、
    工程(1)で得られた前記前駆体を、熱分解、あるいは熱分解と仮焼を施した後、還元焼成する工程(2)とからなる、下記[化1]記載のアルカリ土類金属シリケー
    ト蛍光体の製造方法であって、
    前駆体を合成する前記工程(1)が、以下に示す工程(A)、(B)、(C)とからなることを特徴とするアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法。
    工程(A):アルカリ土類金属の水溶液、賦活材元素水溶液、及び水溶性珪素を混合した混合液を作製し、その混合液中のシリコン濃度を0.15〜1.0モル/Lとする工程。
    工程(B):工程(A)で作製した前記混合液を、ゲル体が形成する温度に保持して継続した攪拌を行うことによりゲル体とする工程。
    工程(C);工程(B)で作製したゲル体を、100℃〜200℃の大気乾燥、または凍結乾燥することによってゲル体乾燥物である前駆体とする工程。
    <記>
    Figure 0005528320
  2. 前記アルカリ土類金属が、Ba、Sr、Caの群から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法。
  3. 前記アルカリ土類金属の水溶液および前記賦活材元素水溶液が、硝酸塩を水に溶解させた水溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法。
  4. 前記アルカリ土類金属の水溶液および前記賦活材元素水溶液が、酢酸塩を水に溶解させた水溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法。
  5. 前記アルカリ土類金属の水溶液および前記賦活材元素水溶液が、塩化物を水に溶解させた水溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ土類金属シリケート蛍光体の製造方法。
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