JP5527012B2 - ネジ仮止め部材および電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、ネジ仮止め部材および電子部品に関する。
例えば、自動車の製造にあたって、各種部品(特に、AMフィルターや、AM/FMアンプ等の電装品)は、ネジによるネジ止めによって車体に固定される。通常、作業者は、このようなネジ止めの作業を、一方の手で部品を車体の所定位置に固定し、他方の手でドライバー等の工具によりネジを押し込みながら締め付けることにより行う。しかしながら、このような作業方法では、両手が塞がっているため手でネジを支えることが困難であり、その結果、作業途中でネジが抜け落ちてしまい、作業効率が悪化するという問題が生じる。
特許文献1には、このような問題を解消するためのネジ仮止め部材(ビス仮止めホルダ)が開示されている。特許文献1のネジ仮止め部材は、ベースと、一対の脚部によってベースと離れた状態で支持された保持部とを有している。また、保持部にはネジの径よりも僅かに小さい孔が形成されており、この孔にネジが圧入されている。これにより、ネジがベースに対して垂直に立った状態で保持される。また、各脚部は、変形し易いように内側に湾曲した形となっている。
このようなネジ仮止め部材は、ベースを両面テープによって前記部品のネジ止めすべき部位に固定して用いられる。作業者は、ネジ仮止め部材が固定された部品を車体の所定箇所に位置合わせし、ドライバー等の工具によりネジを押し込みながら締め付ける。特許文献1のネジ仮止め部材では、ネジの締め付けによって各脚部が内側へ向けて2つ折りに潰れるように構成されている。このような作業によれば、ネジ仮止め部材によってネジが保持されているため、従来のような問題、すなわち作業中にネジが脱落するといった問題が防止され、簡単かつスムーズに部品を車体にネジ止めすることができる。
このように、特許文献1のネジ仮止め部材によれば、従来の問題を解消することができるが、次のような問題が生じる。
第1の問題として、特許文献1のネジ仮止め部材では、その構成上、ネジ仮止め部材が大型なものとなるという問題がある。特許文献1のネジ仮止め部材は、ネジを締め付けた際に、各脚部が内側へ向けて2つ折りに潰れるように構成されているため、ベースおよび保持部の長さ(一対の脚部の離間方向の長さ)をそれぞれ長くし、各脚部の潰れるスペースを確保する必要がある。その結果、ネジ仮止め部材が大型化する。
第2の問題として、特許文献1のネジ仮止め部材では、ネジによる締付力が低下するという問題がある。特許文献1のネジ仮止め部材では、ネジを締め付けた際に、各脚部が内側に向けて2つ折りに潰れるように構成されている。そのため、ネジを締め付けた状態では、保持部とベースとの間に潰れた脚部が介在することとなり、保持部とベースとの間に隙間が形成される(特許文献1の図3等参照)。このような隙間が形成されると、ネジを十分に締め付けることができず、ネジの締付力が低下する。
特開平5−263816号公報
本発明の目的は、小型化を図ることができると共に、十分な締付力を発揮することのできるネジ仮止め部材およびこのネジ仮止め部材を備えた電子部品を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
(1) ネジによって部材にネジ止めされる固定対象物に装着するネジ仮止め部材であって、
前記固定対象物に支持される板状の支持部と、
前記支持部と間隔を隔てて対向配置され、前記ネジを保持する板状のネジ保持部と、
前記支持部の一端と、前記ネジ保持部の前記支持部の前記一端と対応する端とを連結する連結部とを有し、
前記連結部は、前記支持部と前記ネジ保持部との間の領域の外側へ向けて屈曲する屈曲部を有し、前記屈曲部を中心に「く」字状に屈曲し、前記ネジの締め付けによって前記ネジ保持部が前記支持部に接近するのに伴って、前記領域の外側へ向けて突出するように変形し、
前記連結部の前記屈曲部よりも前記ネジ保持部側の部位の長さは、前記屈曲部よりも前記支持部側の部位の長さよりも短いことを特徴とするネジ仮止め部材。
(2) 前記ネジ保持部は、前記ネジを挿通する挿通孔を有し、前記挿通孔に前記ネジの軸を挿通することにより前記ネジを保持する上記(1)に記載のネジ仮止め部材。
(3) 前記ネジの前記挿通孔からの脱落を防止する脱落防止手段を有する上記(2)に記載のネジ仮止め部材。
(4) 前記脱落防止手段は、前記挿通孔の側面から中央に向けて突出した少なくとも1つの突出部を有し、前記挿通孔に挿通された前記ネジのネジ溝に前記突出部が入り込むことにより、前記挿通孔からの前記ネジの脱落を防止する上記(3)に記載のネジ仮止め部材。
) 前記支持部は、前記固定対象物に形成された溝に挿入されることにより、前記固定対象物に固定される上記(1)ないし()のいずれかに記載のネジ仮止め部材。
) 前記支持部の前記溝への挿入方向の先端部は、先端に向けて厚みが漸減している上記()に記載のネジ仮止め部材。
) 前記固定対象物に対する前記支持部の位置決めをする位置決め手段を有している上記(1)ないし()のいずれかに記載のネジ仮止め部材。
) 前記位置決め手段は、前記支持部に形成された孔または凹部で構成された係合部を有し、前記係合部が前記固定対象物に形成された突起と係合することにより、前記支持部が前記固定対象物に対して位置決めされる上記()に記載のネジ仮止め部材。
(9) 上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のネジ仮止め部材を備えていることを特徴とする電子部品。
本発明にかかるネジ仮止め部材によれば、連結部が、支持部とネジ保持部との間の領域の外側へ向けて湾曲または屈曲する部分を有し、ネジの締め付けによってネジ保持部が支持部に接近するのに伴って、領域の外側へ向けて突出するように変形するため、ネジ保持部と支持部の間に何の部材(部位)も介在せず、ネジを締め付けることによって、ネジ保持部を支持部に接触(面接触)させることができる。その結果、従来のようなネジ保持部と支持部との間に隙間が形成されている場合と比較して、より強い締付力で固定対象物をネジ止めすることができる。また、連結部が支持部に対してネジ保持部を片持ち支持しているため、ネジ仮止め部材の小型化を図ることができる。
本発明の第1実施形態にかかるネジ仮止め部材を固定対象物に装着した状態を示す斜視図である。 図1に示す固定対象物を示す斜視図および断面図((A)中のA−A線断面図)である。 図1に示すネジ仮止め部材の斜視図である。 図3に示すネジ仮止め部材の断面図である。 ネジ止めが完了した状態でのネジ仮止め部材の斜視図および断面図((A)中のA−A線断面図)である。 図1に示すネジ仮止め部材の変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるネジ仮止め部材の斜視図である。 ネジ止めが完了した状態でのネジ仮止め部材の断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明のネジ仮止め部材および電子部品の好適な実施形態を説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のネジ仮止め部材の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるネジ仮止め部材を固定対象物に装着した状態を示す斜視図、図2は、図1に示す固定対象物を示す斜視図および断面図、図3は、図1に示すネジ仮止め部材の斜視図、図4は、図3に示すネジ仮止め部材の断面図、図5は、ネジ止めが完了した状態でのネジ仮止め部材の斜視図および断面図、図6は、図1に示すネジ仮止め部材の変形例を示す断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図5(B)中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。
図1に示すように、ネジ仮止め部材1は、部材20にネジ止めされる固定対象物10に装着して用いられ、固定対象物10にネジ(ビス、ボルト等も含む。)7を仮止めするのに用いられる。
このネジ仮止め部材1によれば、固定対象物10にネジ7が保持された状態、すなわちネジ7を手で支えなくてもネジ7が固定対象物10から脱落しない状態とすることができる。そのため、作業者は、固定対象物10をネジ止めする際に、例えば一方の手で固定対象物10を部材20の所定位置に固定し、他方の手でドライバー等の工具を用いてネジ7を部材20に形成されたネジ穴201(図5参照)に締め付けることにより、簡単かつスムーズに固定対象物10をネジ止めすることができる。これにより、作業効率が著しく向上する。なお、ネジ仮止め部材1は、後述するように、ネジ7を締め付ける際に容易に変形し、ネジ7によるネジ止めに支障が生じることはない。
以下、ネジ仮止め部材1について詳細に説明するが、それに先立って、固定対象物10について簡単に説明する。
[固定対象物]
固定対象物10は、特に限定されず、例えばAM/FMチューナー、AM/FMアンプ、電源ユニット、モータ等の電子部品が挙げられる。また、固定対象物10をネジ止めする部材20も特に限定されず、例えば自動車の車体であってもよいし、建物の壁(内壁、外壁等)や天井であってもよい。
図1に示すように、本実施形態の固定対象物10は、前記電子部品の主要部等が納めされた筐体11と、筐体11を支持するベース12とを有している。筐体11およびベース12は、それぞれ、例えばアルミニウム、銅等の金属材料や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド等の各種樹脂材料で構成されている。
ベース12には、ネジ止め用の孔でありネジ7が挿通される挿通孔13が少なくとも1つ形成されている。なお、挿通孔13の数や配置としては、固定対象物10を所定位置にネジ止めすることができれば特に限定されず、固定対象物10の形状、大きさおよび重さ等によっては、複数の挿通孔13を設けてもよい。
挿通孔13の形状および大きさは、ネジ7を挿通することができれば特に限定されないが、ネジ7の軸の外径(ねじ山の頂における外径:最大外径)よりも僅かに大きい円形であるのが好ましい。これにより、挿通孔13内にネジ7をスムーズに挿通することができる。さらに、ネジ7の軸とベース12との間に隙間が形成され難くなり、当該隙間に起因する固定対象物10の所定位置からのズレを防止することができる。
また、挿通孔13の傍には、挿通孔13を介して対向配置された一対の溝14、15が互いに同方向に延在して設けられている。この溝14、15は、ネジ仮止め部材1の支持部2が挿入される溝である。支持部2をベース12の面方向にスライドさせるようにして溝14、15に挿入し溝14、15に係合させることにより、支持部2が固定対象物10に固定される。この際、支持部2を筐体11に対して遠い側から溝14、15に挿入するのが好ましい。このような挿入方向によれば、支持部2の溝14、15への挿入が筐体11によって阻害されず、スムーズに支持部2を溝14、15に挿入することができる。
溝14、15は、例えば、ベース12に「コ」字状の切り込みを形成し、切り込みの内側の部分を所望の形状に屈曲または湾曲させることにより形成することができる。このような方法によれば、溝14、15をベース12と一体形成することができ、溝14、15の形成が容易となる。
また、挿通孔13の傍には、突起16が形成されている。この突起16は、ネジ仮止め部材1の支持部2に形成された孔61と係合する突起であり、孔61と係合することにより、固定対象物10に対するネジ仮止め部材1の位置決めを行う。
突起16の形状は、特に限定されないが、半球形状などの傾斜した面を有する形状であるのが好ましい。これにより、溝14、15内をスライドしてきた支持部2の挿入方向先端部が容易に突起16を乗り越えることができるため、よりスムーズに突起16に孔61を係合させることができる。また、突起の高さは、支持部2の厚さよりも低いことが好ましい。
また、突起16は、挿通孔13よりも、支持部2の溝14、15への挿入方向の前方側に位置しているのが好ましい。これにより、突起16によって支持部2の溝14、15への挿入が阻害されたり、挿入に際して過度な力が必要となったりするのを防止することができる。
[ネジ仮止め部材]
図3に示すように、ネジ仮止め部材1は、固定対象物10に装着される支持部2と、ネジ止めに用いるネジ7を保持するネジ保持部3と、支持部2とネジ保持部3とを連結する連結部4とを有している。ネジ仮止め部材1は、さらに、ネジ保持部3に保持されたネジ7の脱落(抜け落ち)を防止する脱落防止手段5と、固定対象物10に対する支持部2の位置決めを行う位置決め手段6とを有している。
支持部2、ネジ保持部3および連結部4は、例えば、一枚の薄い板部材を所望形状に加工し、所定箇所で折り曲げることにより一体的に形成される。これらの構成材料は、特に限定されず、例えば、アルミニウム、銅等の金属材料や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド等の各種樹脂材を用いることができる。
支持部2は、前述したように、固定対象物10のベース12に形成された溝14、15に挿入されることにより固定対象物10に装着される。
支持部2は、薄い板状をなしている。また、支持部2の平面視形状は、四角形(略正方形)の隣り合う角部が欠損したような形である。なお、支持部2の平面視形状は、特に限定されず、円形、三角形、五角形以上の多角形であってもよい。
また、支持部2の厚さは、特に限定されないが、0.3mm〜0.6mm程度であるのが好ましい。このような厚さとすることにより、支持部2の機械的強度を確保しつつ、支持部2の薄肉化を図ることができる。そのため、ネジ仮止め部材1をより小型化することができる。
また、支持部2の中央部には、ネジ7を挿通する挿通孔21が形成されている。この挿通孔21は、支持部2が固定対象物10に位置決めされた状態では、固定対象物10のベース12に形成された挿通孔13と重なり合うように位置する。挿通孔21の形状および大きさは、ネジ7の軸が通過することができれば、特に限定されないが、ネジ7の軸の外径よりも僅かに大きい円形であるのが好ましい。これにより、挿通孔21にネジ7をスムーズに挿通することができる。さらに、ネジ7の軸と支持部2との間に隙間が形成され難くなり、より強固に固定対象物10をネジ止めすることができる。
ここで、ネジ仮止め部材1では、支持部2を連結部4と反対側から溝14、15内に挿入する。支持部2の溝14、15への挿入を容易とするために、挿入方向の先端側に位置する先端部22は、その厚さが先端(縁)に向かって漸減した形状、具体的には、支持部2の上面(ネジ保持部3側の面)が傾斜した形状となっている。
このような支持部2には、ベース12に対して支持部2を位置決めする位置決め手段6が設けられている。これにより、ネジ仮止め部材1を固定対象物10の所定位置に確実に位置させるとともに、その状態を維持することができる。
図3に示すように、位置決め手段6は、支持部2に形成された孔(係合部)61を有している。図4に示すように、位置決め手段6は、支持部2が溝14、15に挿入された状態で、孔61をベース12に形成された突起16に係合させることにより、ベース12に対して支持部2を位置決めする。前述したように、支持部2が位置決めされた状態では、挿通孔21が挿通孔13と重なり合っている。
位置決め手段6をこのような構成とすることにより、簡単な構成でかつ確実に、ベース12に対する支持部2の位置決めを行うことができる。なお、位置決め手段6は、本実施形態のような孔に変えて、支持部2の下面(ベース12側の面)に開放する凹部を有し、この凹部と突起16が係合するように構成されていてもよい。
ネジ保持部3は、ネジ7を保持する機能を有する。このネジ保持部3は、薄い板状をなしている。また、ネジ保持部3は、支持部2に対して空隙を隔てて略平行に対向配置されている。
ネジ保持部3の平面視形状は、特に限定されないが、図5に示すような固定対象物10のネジ止めが完了した状態(すなわち、ネジ7が締め付けられた状態)で、溝14、15に接触しない形状とするのが好ましい。本実施形態では、ネジ保持部3の平面視形状を支持部2よりも小さい略四角形とすることにより、固定対象物10のネジ止めが完了した状態で、ネジ保持部3が溝14、15に接触しないようにしている。なお、ネジ保持部3の平面視形状は、これに限定されず、例えば、円形、三角形、五角形以上の多角形であってもよい。
また、ネジ保持部3の厚さは、特に限定されないが、0.3mm〜0.6mm程度であるのが好ましい。これにより、ネジ保持部3の機械的強度を確保しつつ、ネジ保持部3の薄肉化を図ることができる。そのため、ネジ仮止め部材1をより小型化することができる。
図3に示すように、ネジ保持部3の中央部には、ネジ7を挿通する挿通孔31が形成されている。この挿通孔31は、ネジ7の軸の外径よりも僅かに大きく、かつネジ7の頭の外径よりも小さい径を有する円形をなしている。ネジ保持部3は、挿通孔31にネジ7の軸を挿通することにより、ネジ7を保持する。このような構成によれば、ネジ7を挿通孔31に挿通するだけでネジ保持部3によってネジ7が保持されるため、ネジ7をネジ保持部3に保持させるための作業が簡単となる。
ネジ保持部3と支持部2の離間距離は、特に限定されず、ネジ保持部3に保持するネジ7の軸の長さによって適宜設定することができるが、ネジ7の軸の長さよりも僅かに短いのが好ましい。これにより、図4に示すように、ネジ7をネジ保持部3で保持した状態で、ネジ7の軸の先端部を挿通孔21、13に挿通しておくことができる。そのため、ネジ止めの作業のさらなる効率化を図ることができる。
このようなネジ保持部3には、ネジ保持部3からのネジ7の脱落を防止する脱落防止手段5が設けられている。脱落防止手段5を有することにより、ネジ保持部3からのネジ7の不本意な脱落が防止され、作業効率をより高めることができる。
脱落防止手段5は、挿通孔31の側面から中心(中央)に向けて突出する4つの突出部51〜54を有している。また、4つの突出部51〜54は、挿通孔31の周方向に沿って等間隔で設けられている。このような各突出部51〜54は、ネジ保持部3と一体的に形成されている。なお、突出部の数としては、本実施形態の4つに限定されず、1〜3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。また、突出部を複数設ける場合には、それら突出部が挿通孔31の周方向に沿って不規則に配置されていてもよい。
このような構成の脱落防止手段5では、各突出部51〜54がネジ7のネジ溝(隣り合うねじ山の間)に入り込むことにより、挿通孔31からネジ7が簡単に抜け落ちないようにしている。なお、ネジ7の軸を挿通孔31の中心軸と一致させて配置したときに、各突出部51〜54の先端は、ネジ溝の谷底とネジ山の頂の間に位置するのが好ましい。すなわち、前記谷底と接触しないことが好ましい。これにより、ネジ7と突出部51〜54が完全に螺合しないため、ネジ7の挿通孔31への挿通を容易に行うことができる。
連結部4は、支持部2とネジ保持部3とを連結する。また、連結部4は、支持部2に対してネジ保持部3を片持ち支持している。具体的には、本実施形態の連結部4は、支持部2の一辺とネジ保持部3の一辺とを連結するように形成されている。このように、ネジ保持部3が、連結部4によって支持部2に対して片持ち支持された構成とすることにより、ネジ仮止め部材1をより小型化することができる。
連結部4は、支持部2とネジ保持部3との間の領域(空間)Sの外側へ向けて屈曲しており、略「く」字状をなしている。このような形状の連結部4は、変形容易に構成されており、ネジ7の締め付けによってネジ保持部3が支持部2に接近すると、空間Sの外側へ突出するように折り曲がり変形する。このように、連結部4が容易に変形することにより、ネジ7による固定対象物10のネジ止めを支障なく行うことができる。
ドライバー等の工具により、ネジ7を部材20のネジ穴201に締め付けると、ネジ7の頭に押されてネジ保持部3が支持部2に向けて移動し、ネジ7の締め付けが完了した状態では、図5に示すようにネジ保持部3が支持部2に接触する。
図5に示すように、連結部4は、このようなネジ保持部3の変位によって屈曲部41で2つに折り曲げられるように、すなわち屈曲部41よりもネジ保持部3側の第1の部位42と屈曲部41よりも支持部2側の第2の部位43とが重なり合うように変形する。
本実施形態のネジ仮止め部材1では、自然状態にて、連結部4が領域Sの外側に向けて屈曲する形状をなしているため、ネジ7の締め付けによるネジ保持部3の変位によって確実に、連結部4を空間Sの外側へ突出するように変形させることができる。そのため、ネジ保持部3と支持部2の間にこれら以外の部材(部位)が介在しないため、ネジ7を締め付けることによって、ネジ保持部3を支持部2に接触(面接触)させることができる。その結果、従来のようなネジ保持部3と支持部2との間に隙間が形成されている場合と比較して、より強い締付力で固定対象物10をネジ止めすることができる。
ここで、支持部2およびネジ保持部3と平行な平面に対する第1の部位42および第2の部位43の傾き(図4中θ1、θ2で示す角度)は、特に限定されないが、30°〜70°程度であるのが好ましく、40°〜50°程度であるのがより好ましく、45°程度であるのがさらに好ましい。θ1およびθ2が、上記下限値未満であると、連結部4の強度や大きさ(長さ)によっては、例えば屈曲部41以外の部分で屈曲が生じたりし、連結部4を上述のように綺麗に2つ折りするように変形させることができない場合がある。逆に、θ1およびθ2が、上記上限値を超えると、ネジ仮止め部材1の大きさや連結部4の長さ(ネジ保持部3と支持部2の離間距離)によっては、連結部4が過度に領域Sの外側に飛び出してしまい、ネジ仮止め部材1の大型化を招くおそれがある。すなわち、θ1およびθ2を上記数値範囲とすることにより、ネジ仮止め部材1の大型化を抑えつつ、連結部4をより確実に所望の形状に変形させることができる。
また、図5(A)、(B)に示すように、本実施形態の連結部4は、ネジ止めが完了した状態にて、屈曲部41が両端部(ネジ保持部3との接続部44および支持部2との接続部45)よりも上側に位置するように、支持部2の主面に対して傾斜している。連結部4がこのように変形することにより、変形途中で連結部4がベース12に接触するのを防止することができる。仮に、本実施形態とは反対に、連結部4が下側に向けて傾斜するように変形すると、連結部4の強度や大きさ等によっては、連結部4がベース12に接触し、それによりネジ保持部3の移動が制限されネジ7の締め付けがスムーズに行えなかったり、連結部4が不本意に破損したりするおそれがある。
本実施形態のネジ仮止め部材1では、連結部4を上述のように変形させるために、連結部4の形状を次のように設計している。
第1に、屈曲部41よりもネジ保持部3側の第1の部位42の長さL1を、屈曲部41よりも支持部2側の第2の部位43の長さL2よりも短く設計する。L1とL2の差は、特に限定されないが、例えば支持部2の厚み程度であるのが好ましい。第2に、連結部4のネジ保持部3との接続部44を、支持部2との接続部45よりも領域Sの内側(図4中右側)へずらして設計する。接続部44、45の図4中横方向のずれ幅は、特に限定されないが、例えば連結部4の厚み程度であるのが好ましい。連結部4をこのような設計とすることによって、連結部4の変形時に、第2の部位43に対して第1の部位42側に引き付けられるような力を付与することができる。そのため、連結部4を上述したように上側を向くように変形させることができる。
なお、本実施形態では、第1の設計事項と第2の設計事項とを実施しているが、第1の設計事項および第2の設計事項のうちのいずれか一方のみを実施することによっても、このような効果を発揮することができる。
ここで、L1とL2の差および接続部44、45のずれ幅を前述の場合よりも大きくすることにより、図6に示すように、連結部4Aを、ベース12に対してほぼ垂直となるように変形させることもできる。この場合には、ネジ止め完了後のネジ仮止め部材1の平面的なスペースを小さくすることができる。
以上、第1実施形態のネジ仮止め部材1について説明したが、固定対象物10にネジ仮止め部材1を装着し、さらにネジ仮止め部材1にネジ7を保持させた状態のネジ仮止め部材組立体として流通させることにより、工場等の製造現場において、すぐに固定対象物10の取り付けを行うことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明のネジ仮止め部材の第2実施形態を説明する。
図7は、本発明の第2実施形態にかかるネジ仮止め部材の斜視図、図8は、ネジ止めが完了した状態でのネジ仮止め部材の断面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のネジ仮止め部材1Aは、連結部4Aの形状および物理的性質が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図7に示すように、ネジ仮止め部材1Aが有する連結部4Aは、領域Sの外側へ向けて湾曲した形状をなしている。また、連結部4Aは、その延在方向に沿って曲率半径がほぼ一定となっている。
このような連結部4Aは、弾性変形可能である。そのため、図8に示すように、ネジ7による固定対象物10のネジ止めが完了し、ネジ保持部3が支持部2に接触する状態では、変形した連結部4Aには、自然状態(ネジ保持部3と支持部2が離間した状態)へ復帰しようとする力が発生する。このような力によって、ネジ保持部3がネジ7の頭に押し付けられるとともに、支持部2がベース12に押し付けられる。これより、ネジ7の緩みを経時的に防止することができる。
また、例えば、一旦締め付けたネジ7を取り除いた場合には、連結部4Aが自然状態へ復帰するため、ネジ仮止め部材1Aがもとの形状に復帰する。そのため、本実施形態のネジ仮止め部材1Aは、再利用が可能となる。
連結部4Aの構成材料は、弾性変形可能であれば、特に限定されず、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、Ni−Al合金等の超弾性合金を用いることができる。
なお、本実施形態では、連結部4Aは、ネジ保持部3および支持部2と別体で形成された後、溶接等の各種接合方法を用いてネジ保持部3および支持部2に接合されている。
以上、本発明のネジ仮止め部材および電子部品について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のネジ仮止め部材では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した第1実施形態では、連結部が1つの屈曲部を有する形態について説明したが、屈曲部の数は、特に限定されず、例えば、複数の屈曲部を有していてもよい。
1、1A ネジ仮止め部材
2 支持部
20 部材
201 ネジ穴
21 挿通孔
22 先端部
3 ネジ保持部
31 挿通孔
4、4A 連結部
41 屈曲部
42 第1の部位
43 第2の部位
44、45 接続部
5 脱落防止手段
51〜54 突出部
6 位置決め手段
61 孔
7 ネジ
10 固定対象物
11 筐体
12 ベース
13 挿通孔
14、15 溝
16 突起

Claims (9)

  1. ネジによって部材にネジ止めされる固定対象物に装着するネジ仮止め部材であって、
    前記固定対象物に支持される板状の支持部と、
    前記支持部と間隔を隔てて対向配置され、前記ネジを保持する板状のネジ保持部と、
    前記支持部の一端と、前記ネジ保持部の前記支持部の前記一端と対応する端とを連結する連結部とを有し、
    前記連結部は、前記支持部と前記ネジ保持部との間の領域の外側へ向けて屈曲する屈曲部を有し、前記屈曲部を中心に「く」字状に屈曲し、前記ネジの締め付けによって前記ネジ保持部が前記支持部に接近するのに伴って、前記領域の外側へ向けて突出するように変形し、
    前記連結部の前記屈曲部よりも前記ネジ保持部側の部位の長さは、前記屈曲部よりも前記支持部側の部位の長さよりも短いことを特徴とするネジ仮止め部材。
  2. 前記ネジ保持部は、前記ネジを挿通する挿通孔を有し、前記挿通孔に前記ネジの軸を挿通することにより前記ネジを保持する請求項1に記載のネジ仮止め部材。
  3. 前記ネジの前記挿通孔からの脱落を防止する脱落防止手段を有する請求項2に記載のネジ仮止め部材。
  4. 前記脱落防止手段は、前記挿通孔の側面から中央に向けて突出した少なくとも1つの突出部を有し、前記挿通孔に挿通された前記ネジのネジ溝に前記突出部が入り込むことにより、前記挿通孔からの前記ネジの脱落を防止する請求項3に記載のネジ仮止め部材。
  5. 前記支持部は、前記固定対象物に形成された溝に挿入されることにより、前記固定対象物に固定される請求項1ないしのいずれかに記載のネジ仮止め部材。
  6. 前記支持部の前記溝への挿入方向の先端部は、先端に向けて厚みが漸減している請求項に記載のネジ仮止め部材。
  7. 前記固定対象物に対する前記支持部の位置決めをする位置決め手段を有している請求項1ないしのいずれかに記載のネジ仮止め部材。
  8. 前記位置決め手段は、前記支持部に形成された孔または凹部で構成された係合部を有し、前記係合部が前記固定対象物に形成された突起と係合することにより、前記支持部が前記固定対象物に対して位置決めされる請求項に記載のネジ仮止め部材。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のネジ仮止め部材を備えていることを特徴とする電子部品。
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