JP5526370B2 - 照明光学系、照明方法、及び検査装置 - Google Patents

照明光学系、照明方法、及び検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ光を光源とする照明光学系及び照明方法に関する。また、本発明は、この照明光学系を用いて、半導体製造工程で用いられるフォトマスク(以下、単にマスクと呼ぶ。)における欠陥を検出する際に利用される検査装置に関する。
検査装置や、プロジェクターなどの光学装置では、レーザ光を光源とする照明光学系が利用されている。このような照明光学系では、レーザ光に特有なスペックルノイズを低減あるいは除去する必要がある。
例えば、レーザテレビの場合、レーザ光のスペックルノイズを除去しないと、スクリーンに投影される映像がチラチラするからである。ただし、レーザテレビでは、多少のスペックルノイズが残っていても目視で気付かなければ問題がない場合がある。
これに対して、マスク検査装置において検査光にレーザ光を用いる場合は、僅かなスペックルノイズでも、実際には欠陥が無いのに欠陥が存在すると誤認される擬似欠陥が検出される場合がある。このため、スペックルノイズを可能な限り除去する必要がある。
従来から、レーザ光を回転する拡散板を通過させることにより、スペックルノイズを除去する方法が知られている(特許文献1、2)。拡散板を通過したレーザ光がロッド型ホモジナイザ(或いはロッド型インテグレータとも呼ばれる。)を通過することで、空間的に均一なビームが形成される。
しかしながら、拡散板を回転させることでスペックルノイズを低減させる方法の場合、光量損失が大きいという問題がある。その理由の一つは、拡散板からの出射光の拡がり角(拡散角)が大きすぎるためである。例えば、拡散板の直後にロッド型ホモジナイザを配置した場合、拡散板からの出射光の拡散角が大きいと、ホモジナイザ内部で全反射を繰り返して進むことができなくなる大きな角度で入射する成分が多く、照明するサンプル面まで効率よく光を伝達することができなかった。
非特許文献1には、拡散板の代わりに、回転位相板を用いてスペックルノイズを低減する方法が記載されている。回転位相板は、ガラスからなる円板の表面全体に深さの異なる小さなピットが彫られたものである。回転位相板を用いることにより、出射光の拡がり角をある程度抑えることができるため、光量損失を低減させることが可能である。しかし、回転位相板は複雑な構造を有しているため、製造が難しく、コストが増大するという問題がある。
特開2003−59799号公報 特開平6−208089号公報
東芝レビュー、第58巻、第7号、第58〜61頁、2003年
本発明は、このような事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的は、スペックルノイズを低減することができ、かつ光量損失を抑制することができる照明光学系、照明方法及びこれを用いた検査装置を提供することである。
本発明の第1の態様に係る照明光学系は、入射するレーザ光の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面及び凸面の少なくともいずれか一方が不規則に配列され、前記レーザ光を拡散するレンズアレイと、前記レンズアレイを回転させる駆動部とを備えるものである。これにより、コストの増大を抑制することができると共に、スペックルノイズを低減させ、光量損失を抑制することが可能となる。
本発明の第2の態様に係る照明光学系は、上記の照明光学系において、前記レンズアレイは、入射するレーザ光の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面のみが不規則に配列されていることを特徴とするものである。これにより、光学部材に対するダメージを抑制することが可能である。
本発明の第3の態様に係る照明光学系は、上記の照明光学系において、前記レンズアレイにより拡散された拡散光の拡散角度は、前記レンズアレイの出射側に設けられるレンズの開口数に応じて設定されるものである。これにより、光量損失をより効率よく低減することが可能である。
本発明の第4の態様に係る照明光学系は、上記の照明光学系において、前記レンズアレイにより拡散された拡散光が入射する円錐型光学部材と、前記円錐型光学部材からの拡散光が入射し、全反射を繰り返しながら内部を伝播する導光部材とを備えるものである。
本発明の第5の態様に係る検査装置は、上記のいずれかに記載の照明光学系と、前記照明光学系から出射されるレーザ光を被検査物に集光する対物レンズとを備えるものである。これにより、検査精度を向上させることが可能である。
本発明の第6の態様に係る検査装置は、上記の検査装置において、前記対物レンズは、反射屈折型であることを特徴とするものである。本発明は、このような場合に特に有効である。
本発明の第7の態様に係る照明方法は、入射するレーザ光の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面及び凸面の少なくともいずれか一方が不規則に配列されたレンズアレイを回転させ、回転させた前記レンズアレイにレーザ光を入射させて拡散させる。これにより、コストの増大を抑制することができると共に、スペックルノイズを低減させ、光量損失を抑制することが可能となる。
本発明によれば、ペックルノイズを低減することができ、かつ光量損失を抑制することができる照明光学系、照明方法及びこれを用いた検査装置を提供することができる。
実施の形態に係る検査装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係る照明光学系の構成を示す図である。 実施の形態1に係る照明光学系において用いられるレンズアレイを説明するための図である。 実施の形態1におけるレンズアレイの出射光のビーム断面のパターン示す図である。 一般的な拡散板の出射光のビーム断面のパターンを示す図である。 実施の形態1におけるロッド型ホモジナイザの出射面でのレーザ光の強度分布を示す図である。 実施の形態1における検査装置の光学系をシミュレーションすることによって得られる、マスクのパターン面に照射されるレーザ光のNA分布を示す図である。 実施の形態2に係る照明光学系の構成を示す図である。 実施の形態2におけるロッド型ホモジナイザの出射面でのレーザ光の強度分布を示す図である。 実施の形態2における検査装置の光学系をシミュレーションすることによって得られる、マスクのパターン面に照射されるレーザ光のNA分布を示す図である。 実施の形態3に係る照明光学系の構成を示す図である。 実施の形態3に係る照明光学系の構成の一部を示す図である。 実施の形態4に係る照明光学系の構成を示す図である。
本発明の実施の形態について以下に図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
実施の形態1.
本発明の実施の形態に係る検査装置について、図1を参照して説明する。図1は、実施の形態に係る検査装置10の構成を示す図である。図1に示すように、検査装置10は、光源11、ミラー12、13、偏光ビームスプリッタ14、λ/4板15、対物レンズ16、投影レンズ17、照明光学系20Aを備えている。
検査装置10は、半導体製造工程で用いられるフォトマスクにおける欠陥を検出する際に利用されるマスク検査装置である。検査装置10には、検査用光源である光源11が設けられている。光源11としては、例えば、直線偏光で発振する紫外レーザ装置が用いられる。なお、光源11の波長は、照明する用途に応じて適宜変更することができる。ここでは、光源11は、例えば、直径1mmのレーザ光を出射するものとする。
光源11からのレーザ光L1は、ミラー12、13で折り返され、照明光学系20Aに入射する。検査装置10には、入射するレーザ光のスペックルノイズを低減させ、かつ光量損失を抑制するため、照明光学系20Aが設けられている。照明光学系20Aの構成については、後に説明する。
照明光学系20Aから出射されるレーザ光L2は、S波となっている。レーザ光L2は、偏光ビームスプリッタ14に入射すると下方に反射され、λ/4板15を通過して円偏光に変換される。ここでは、右偏光とする。
円偏光に変換されたレーザ光は、対物レンズ16を通り、検査対象であるマスク30のパターン面の検査領域に集光するように照射される。対物レンズ16は、凹面鏡16a、凸面鏡16bを備える、反射屈折型の対物レンズである。
なお、図1においては、検査対象であるマスク30として、ペリクル付きのフォトマスクの例を示しているが、これに限定されるものではない。また、パターンは、遮光パターンの他、ハーフトーンパターンや位相シフトパターン等であってもよい。
マスクパターン面で反射した光、すなわち、検査領域から発生する検査光は、反対方向の左偏光になる。検査光は、対物レンズ16を通過した後、λ/4板15を通過するとP偏光となる。このため、検査光は、偏光ビームスプリッタ14を通過して上方に進む。上方に進む検査光は、投影レンズ17を通過した後、光検出器18で受講される。光検出器18としては、例えば、TDI(Time Delay Integration)カメラ等が用いられる。
ここで、実施の形態1に係る照明光学系20Aの構成について、図2を参照して説明する。図2は、本実施の形態に係る照明光学系20Aの構成を示す図である。図2に示すように、照明光学系20Aは、レンズアレイ21、駆動部22、レンズ23a〜23c、ロッド型ホモジナイザ24を備えている。
レンズアレイ21は、入射するレーザ光L1を拡散する。レンズアレイ21は、例えば、石英からなる円板である。レンズアレイ21の一方の表面には、入射するレーザ光L1の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面及び凸面の少なくともいずれか一方が不規則に配列されている。
一般的な、略同一の径の凸レンズが等間隔に並べられたマイクロレンズアレイを用いた場合、干渉性が高まって回折光が発生してしまう。その結果、照射させるサンプル面では、光の強弱が生じることになり、均一な強度分布で照明させることは困難である。
本実施の形態では、それぞれ異なる径の複数の凹面及び凸面が不規則に配列されている。すなわち、凹面、凸面の位置及び大きさは、ランダムである。レンズアレイ21は、回転可能に保持されている。レンズアレイ21には、駆動部22が接続されている。駆動部22は、レンズアレイ21を回転させる。レンズアレイ21を回転させた状態でレーザ光を通過させることで、スペックルノイズを効率的に低減することができる。
レンズアレイ21の凹面及び凸面が形成された面を通過する際に、入射するレーザ光は屈折して広がる。レンズアレイ21により拡散されたレーザ光の拡散角度は、レンズアレイ21の出射側に設けられるレンズ23aの開口数に応じて設定される。すなわち、レンズアレイ21により拡散されたレーザ光の略全部がレンズ23aに入射するように、拡散角及びレンズ23aの開口数、レンズアレイ21とレンズ23aとの距離が設定される。レンズアレイ21の拡散角は90度以下であることが好ましく、40度以下であることがより好ましい。このように、拡散角を小さくすることにより、さらに光量損失を抑制することが可能となる。
凹面、凸面のいずれもが形成された場合、レンズアレイ21の表面は滑らかな凹凸面となっている。なお、レンズアレイ21としては、入射するレーザ光の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面のみが不規則に配列されているほうが好ましい。レンズアレイ21の表面に微小な凸面が形成されている場合、例えば、フラット面側からレーザ光を入射させると、レンズアレイ21を通過した後に、レーザ光が集光して焦点を結ぶことがあるからである。
この場合、レンズアレイ21の直後に他の光学部材が配置されていると、当該光学部材にダメージが生じることがある。また、凸面が配置されている側からレーザ光を入射すると、レンズアレイ21の内部でレーザ光が集光し、レンズアレイ21自体にダメージが生じることもある。表面に凹面のみが形成されているレンズアレイ21を用いることにより、このようなダメージが生じることなく、スペックルノイズを効率的に低減することが可能となる。
以下、レンズアレイ21として、表面に多数の微小な凹面がランダムに配置されているものを用いた例について説明する。図3に、本実施の形態において用いられるレンズアレイ21の表面の拡大写真を示す。図3に示すように、本実施の形態におけるレンズアレイ21では、光源11から出射されるレーザ光の径よりも小さい、直径100μm以下の様々な径の凹面がランダムに配置されている。なお、レンズアレイ21の表面形状は、コンフォーカル顕微鏡やAFM(Atomic Force Microscope)を用いて測定することで確かめることができる。
レンズアレイ21の表面に凹面を一定の間隔で整然と並べると、異なる凹面を通過するレーザ光同士で干渉し合うため、スペックルノイズを効率よく低減できない。上述の様々な径の凹面をランダムに配置したレンズアレイ21は、フラットな石英板から、電子ビームやレーザビームを用いて、凹レンズ状に彫るように直接加工して形成することができる。又は、ゾル・ゲル法により石英板を合成する際に、凸レンズ状の金型を押し付けることで凹レンズ状に形成してもよい。
或いは、大きさや高さが異なる、ランダムに配置された凹凸形状を有する一般的な拡散板をエッチングすることによって、凹レンズ状に溶かすようにしてもよい。これにより、安価に上述のレンズアレイ21を実現することができる。
図3に示すレンズアレイ21に平行なレーザ光を入射させた場合の出射光のビーム断面のパターンを蛍光紙に照射して観察した写真を図4に示す。比較として、一般的な拡散板について、同様に観察した写真を図5に示す。図4、5から分かるように、本実施の形態におけるレンズアレイ21では、拡散板よりも出射光のビームの拡がり角(拡散角)が低減されている。図3に示すレンズアレイ21では、全角30度以内に、出射した全光量の約99%が含まれることが実測された。
レンズアレイ21の出射側には、レンズ23aが設けられている。駆動部22により回転させたレンズアレイ21に入射したレーザ光L1は、凹面で屈折され、全角30度程度の緩やかな角度で広がって進む。このため、レンズアレイ21に入射したレーザ光L1は、全てレンズ23aに入射する。これにより、光量損失を低減することができる。
レンズ23aに入射したレーザ光は平行ビームに変換され、次のレンズ23bを通ることで、ロッド型ホモジナイザ24の入射面に集光する。ロッド型ホモジナイザ24は、例えば、透明で屈折率が高い材質で形成された四角柱状の導光部材である。ロッド型ホモジナイザ24における光の伝播方向が長手方向となっている。
ロッド型ホモジナイザ24の材質は、周囲(例えば、空気)よりも屈折率が高いものであればよい。ロッド型ホモジナイザ24は、例えば、石英、フッ化物又は樹脂などで形成することができる。ロッド型ホモジナイザ24に入射したレーザ光は、ロッド型ホモジナイザ24の側面で全反射を繰り返しながらその内部を伝播し、入射面と反対側の出射面から出射する。ロッド型ホモジナイザ24の内部において、入射されたレーザ光の空間的な光強度分布が均一化される。
ロッド型ホモジナイザ24の出射側には、レンズ23cが設けられている。ロッド型ホモジナイザ24から出射したレーザ光がレンズ23cを通過することにより、平行ビームであるレーザ光L2が形成される。
本実施の形態に係る検査装置10では、ロッド型ホモジナイザ24の出射面が検査対象のマスク30のパターン面に投影照明される。従って、ロッド型ホモジナイザ24の出射面でのレーザ光の強度分布は、マスク30のパターン面の検査領域に照射されるレーザ光の強度分布と等しい。そこで、図6に、ロッド型ホモジナイザ24の出射面でのレーザ光の強度分布を示す。
図6に示すように、ロッド型ホモジナイザ24からのレーザ光は、略均一な強度分布となっている。なお、図6では、ロッド型ホモジナイザ24の断面が正方形であることから、正方形のビームパターンが得られている。
また、図7に照明光学系20Aを用いた検査装置10の光学系をシミュレーションすることによって得られる、マスク30のパターン面に照射されるレーザ光の角度分布に関するNA分布を示す。図7では、照明パターン内の光の相対強度を示している。図7に示すように、本実施の形態では、円形の照明パターンが形成される。この照明パターン内では、略均一な強度分布が得られている。
以上説明したように、本実施の形態では、入射するレーザ光L1の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面及び凸面の少なくともいずれか一方が不規則に配列されているレンズアレイ21を回転させ、レーザ光を入射させている。これにより、レーザ光のスペックルノイズを低減させることが可能となる。また、レンズアレイ21の拡散角を小さくすることができ、光量損失を抑制してサンプル面まで導くことが可能となる。
また、レンズアレイ21の凹面が形成された面をレーザ光の出射面側とした場合でも、その反対に凹面が形成された面をレーザ光の入射面側とした場合でも、レーザ光は、単に広がりながら進むだけであり、集光することはない。このため、レンズアレイ21自体へのダメージはもちろん、その直後に配置される他の光学部材へのダメージも防止することができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る照明光学系20Bの構成について、図8を参照して説明する。図8は、本実施の形態に係る照明光学系20Bの構成を示す図である。図8において、図2と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。本実施の形態に係る照明光学系20Bは、図1に示す照明光学系20Aの代わりに用いられるものである。
照明光学系において、照明光を照射させるサンプル面における照明光のNA分布を様々な分布に変形することがある。例えば、マスク検査装置において、検出感度を高めるために、NAの小さい成分、すなわちサンプル面に垂直に入射する成分をカットした輪帯照明と呼ばれる照明パターンを用いることがある。
輪帯照明にすることで、サンプル面から垂直に進む0次光が抑制される。その結果、観察するための拡大投影面では、例えば+1次と−1次との干渉で結像することから、0次を含む3つの回折光による結像の場合に比べて鮮明に結像するからである。
本実施の形態では、照明光学系20Bが輪帯照明を形成する例について説明する。図8に示すように、照明光学系20Bは、レンズアレイ21、駆動部22、レンズ23a〜23c、ロッド型ホモジナイザ24、円錐レンズ(アキシコンレンズ)25a、25bを備えている。
輪帯照明パターンを形成するためには、レンズアレイ21とロッド型ホモジナイザ24との間に、円錐光学部材を配置すればよい。本実施の形態では、円錐光学部材として2つの円錐レンズ25a、25bを設けた例について説明する。具体的には、レンズ23aとレンズ23bとの間に、円錐レンズ25a、25bが設けられている。
円錐レンズ25a、25bは、円錐面とこれに対向する平面を有している。円錐レンズ25a、25bは、それぞれの平面が対向するように、互いに反対側の向きに並べられている。すなわち、レンズ23aには円錐レンズ25aの円錐面が対向しており、レンズ23bには円錐レンズ25bの円錐面が対向している。
レーザ光がこれらの2つの円錐レンズ25a、25bを通過することにより、リングビームが形成される。すなわち、リングビームでは、光軸と平行に進む成分が除外される。このリングビームは、レンズ23bによりロッド型ホモジナイザ24の入射面に集光される。ロッド型ホモジナイザ24内を通過することにより、ロッド型ホモジナイザ24の出射面での光強度分布は、図9に示すように略均一になる。なお、図9においても、ロッド型ホモジナイザ24の断面が正方形であることから、正方形のビームパターンが得られている。
また、図10に照明光学系20B用いた場合において、シミュレーションすることによって得られるNA分布を示す。本実施の形態では、リングビームをロッド型ホモジナイザ24内にレンズ23bで絞って入射させている。上述のように、リングビームには、光軸に平行に進む光線の成分が無い。このため、図10に示すように、ロッド型ホモジナイザ24の出射面でのNA分布は中空、すなわち輪帯照明になっている。つまり、NAがに近い成分が除外された照明光が形成される。
従来、例えば、米国特許第7304731号明細書に記載されているように、照明パターンを輪帯状に変更する場合、所定の形状の遮光板を瞳面に配置して、ビームの中心部をブロックしていた。この場合、レーザ光の一部がカットされるため、光量損失が大きいという問題があった。しかしながら、本発明によれば、円錐レンズ25a、25bにより入射されるレーザ光の光量損失を伴わずに、輪帯照明パターンを実現することができる。これにより、レーザ光のパワーを有効に利用できる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る照明光学系20Cについて、図11を参照して説明する。図11は、本実施の形態に係る照明光学系20Cの構成を示す図である。図11において、図2、8と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。本実施の形態に係る照明光学系20Cは、図1に示す照明光学系20Aの代わりに用いられるものである。
照明光学系20Cは、照明光学系20Bと同様に輪帯照明パターンを形成する。図11に示すように、照明光学系20Cは、レンズアレイ21、駆動部22、レンズ23a〜23c、ロッド型ホモジナイザ24、円錐レンズ25を備えている。
照明光学系20Cでは、円錐レンズ25が、ロッド型ホモジナイザ24の直前に配置されている。レンズアレイ21から広がって進むレーザ光は、最初のレンズレンズ23aで平行光にされる。そして、平行光は、次のレンズ23bで絞られながら進み、円錐レンズ25の円錐面に入射する。
図12に、照明光学系20Bにおける円錐レンズ25とロッド型ホモジナイザ24の部分の拡大図を示す。図12に示すように、レンズ23からのレーザ光は、その中心(光軸)が円錐レンズ25の円錐面の頂点を通過するように、円錐レンズ25に入射する。円錐レンズ25に入射するレーザ光は、レンズ23bによってそのビーム径が小さくなりながら進む。このレーザ光が円錐レンズ25に入射すると、光軸を中心として半径方向に均等に屈折する。これにより、光軸に平行な成分がなくなり、輪帯照明パターンが形成される。
なお、円錐レンズ25から出射されるレーザ光は、伝播するとリング状に広がっていく。このため、大きく広がる前に、ロッド型ホモジナイザ24内に全て入射できるように、円錐レンズ25とロッド型ホモジナイザ24とが近接配置されている。本実施の形態は、実施の形態2と比較すると円錐レンズ25が1枚で済み、コスト的に有利である。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る照明光学系20Dについて、図13を参照して説明する。図13は、本実施の形態に係る照明光学系20Dの構成を示す図である。図13において、図2、8と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。本実施の形態に係る照明光学系20Dは、図1に示す照明光学系20Aの代わりに用いられるものである。
照明光学系20Dでは、円錐光学部材として、円錐レンズ25の代わりに同心二重円錐鏡26を用いている。同心二重円錐鏡26は、凸型の円錐面と凹型の円錐面とが、中心軸が一致するように、対向配置され一体化された反射性部材である。同心二重円錐鏡26は、レンズ23aとレンズ23bとの間に配置されている。
レンズアレイ21から広がって進むレーザ光は、レンズ23aで平行光となる。この平行光が同心二重円錐鏡26に入射する。同心二重円錐鏡26では、入射するレーザ光はまず凸型の円錐面で反射され、凹型の円錐面のほうへ反射される。そして、レーザ光は、凹型の円錐面で反射されてリングビームとなり、レンズ23bに入射する。これにより、実施の形態2、3と同様に、光量損失を伴わずに、輪帯照明パターンを形成することができる。
ところで、上述したように、検査装置10では、対物レンズ16に反射屈折型のものを用いている。対物レンズ16の上方側から入射するレーザ光は、対物レンズ16の凸面鏡16bに当たり、広がりながら上方に配置された凹面鏡16aの方向に進む。そして、レーザ光は、凹面鏡16aで反射されて集光しながら進み、マスク30のパターン面で集光される。
対物レンズ16に入射するレーザ光が普通のビーム(すなわち、中実ビーム)の場合、ビーム断面の中心部周辺が凸面鏡16bで反射して、入射した進路と逆方向に戻される。その結果、偏光ビームスプリッタ14を透過して、光検出器18に当たることがある。この場合、フレアが発生して、検査装置10の検出精度が悪化してしまう。
これに対して、輪帯照明を用いることで、凸面鏡16bから直接性反射するレーザ光が除外される。照明光学系20B、20C、20Dを用いることにより、光量損失なく輪帯照明を形成することができるため、光源11からのレーザ光の略全てをマスク30のパターン面に照射させることができる。なお、反射屈折柄の対物レンズ16に関しては、例えば、米国特許第6842298号明細書、米国特許第6801357号明細書等に記載されている。
以上説明したように、本発明よれば、光量損失なくスペックルノイズを低減できる。さらに、円錐光学部材を用いることにより、光量損失なく輪帯照明を形成できる。このため、多くの光量が必要なマスク検査装置の照明光学系に最適である。マスク検査装置に本発明に係る照明光学系を用いることにより、光源であるレーザ装置のレーザパワーを増やさなくても、マスクのパターン面に十分な光量で照明できるようになる。これにより、SN比を高めることができ、欠陥検出感度を向上させることができる。
また、レーザを光源としたディスプレイに適用した場合、レーザ光のパワーを有効に利用できる本発明に係る照明光学系を用いることにより、装置の小型化を実現することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。本発明に係る照明光学系は、上述したように検査装置に適用できるだけでなく、プロジェクター、露光装置などの光学装置に適用することも可能である。
10 検査装置
11 光源
12 ミラー
13 ミラー
14 偏光ビームスプリッタ
15 λ/4板
16 対物レンズ
16a 凹面鏡
16b 凸面鏡
17 投影レンズ
18 光検出器
20 照明光学系
21 レンズアレイ
22 駆動部
23 レンズ
24 ロッド型ホモジナイザ
25 円錐レンズ
26 同心二重円錐鏡
30 マスク

Claims (6)

  1. 入射するレーザ光の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面のみが不規則に配列され、前記レーザ光を拡散するレンズアレイと、
    前記レンズアレイを回転させる駆動部と、
    前記レンズアレイにより拡散された拡散光が入射する円錐型光学部材と、
    前記円錐型光学部材からの拡散光が入射し、全反射を繰り返しながら内部を伝播する導光部材と、
    を備える照明光学系。
  2. 凹凸形状を有する拡散板をエッチングして、前記凹面を形成することで、前記レンズアレイが形成されている請求項1に記載の照明光学系。
  3. 入射するレーザ光の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面及び凸面の少なくともいずれか一方が不規則に配列され、前記レーザ光を拡散するレンズアレイと、
    前記レンズアレイを回転させる駆動部と、
    前記レンズアレイにより拡散された拡散光が入射する円錐型光学部材と、
    前記円錐型光学部材からの拡散光が入射し、全反射を繰り返しながら内部を伝播する導光部材と、
    を備える照明光学系。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明光学系と、
    前記照明光学系から出射されるレーザ光を被検査物に集光する対物レンズと、
    を備える検査装置。
  5. 前記対物レンズは、反射屈折型であることを特徴とする請求項に記載の検査装置。
  6. 入射するレーザ光の径よりも小さい、それぞれ異なる径の複数の凹面及び凸面の少なくともいずれか一方が不規則に配列されたレンズアレイを回転させ、
    回転させた前記レンズアレイにレーザ光を入射させて拡散させ、
    前記レンズアレイにより拡散された拡散光を円錐型光学部材に入射させ、
    前記円錐型光学部材からの光を導光部材に入射させ、全反射を繰り返しながら内部を伝播させる照明方法。
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