JP5525747B2 - コンバータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、負荷が変動しても安定した電圧を出力するコンバータの制御装置に関する。
図17は、電動機を駆動するためのシステム構成を示す図である。図17に示すシステムでは、直流電源1と電動機2の間に昇圧コンバータ(以下、単に「コンバータ」という)3及びインバータ4が設けられている。コンバータ3は、直流電源1の出力電圧V1を昇圧する。また、インバータ4は、コンバータ3の出力電圧V2を3相(U,V,W)交流に変換する。コンバータ3及びインバータ4は制御装置5によってそれぞれ制御される。図17に示すように、制御装置5は、コンバータ3の制御部(以下「コンバータ制御部」という)5C及びインバータ4の制御部(以下「インバータ制御部」という)5Iを含む。
図18は、本発明の関連技術としての制御装置5の内部構成を示すブロック図である。コンバータ制御部5Cは、コンバータ3を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。コンバータ制御部5Cは、FF制御部11と、FB制御部12と、PWM制御部13とを有する。コンバータ制御部5Cには、直流電源1の出力電圧V1の検出値、コンバータ3の出力電圧V2の検出値、及びコンバータ3に対する電圧指令V2cが入力される。
FF制御部11には、電圧指令V2c及び直流電源1の出力電圧V1の検出値が入力される。FF制御部11は、コンバータ3が出力電圧V1から電圧指令V2cが示す値に昇圧するためのデューティ(Duty_FF)を導出する。FB制御部12には、電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)ΔV2を示す値、直流電源1の出力電圧V1の検出値、及びFF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)が入力される。FB制御部12は、偏差ΔV2及び直流電源1の出力電圧V1に基づいて、FF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)を補正するための値(Duty_FB)を導出する。
PWM制御部13は、FF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)をFB制御部12が導出した補正値(Duty_FB)によって補正したデューティ(Duty)に基づいて、コンバータ3を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。
インバータ制御部5Iは、インバータ4を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。インバータ制御部5Iは、角速度算出部21と、電流指令算出部22と、3相−dq変換部23と、電流FB制御部24と、dq−3相変換部25と、PWM制御部26とを含む。インバータ制御部5Iには、トルク指令値T、電動機2の回転子の電気角度θの検出値、インバータ4から出力されるu相電流Iu及びw相電流Iwの各検出値、並びに、コンバータ3の出力電圧V2の検出値が入力される。
角速度算出部21は、電動機2の回転子の電気角度θの検出値を時間微分することによって、電動機2の回転子の角速度ωを算出する。角速度算出部21によって算出された角速度ωは、電流指令算出部22に入力される。電流指令算出部22は、トルク指令値Tと、電動機2の回転子の角速度ωとに基づいて、d軸側の電機子(以下「d軸電機子」という。)に流す電流(以下「d軸電流」という。)の指令値Id_c及びq軸側の電機子(以下「q軸電機子」という。)に流す電流(以下「q軸電流」という。)の指令値Iq_cを算出する。
3相−dq変換部23は、電流センサ6u,6wにより検出されたu相電流Iu及びw相電流Iwの検出値と、電動機2の回転子の電気角度θの検出値とに基づいて3相−dq変換を行って、d軸電流の検出値Id_s及びq軸電流の検出値Iq_sを算出する。電流FB制御部24は、d軸電流の指令値Id_cと検出値Id_sの偏差ΔId及びq軸電流の指令値Iq_cと検出値Iq_sの偏差ΔIqが減少するよう、d軸電機子の端子間電圧(以下「d軸電圧」という。)の指令値Vd_c及びq軸電機子の端子間電圧(以下「q軸電圧」という。)の指令値Vq_cを決定する。
dq−3相変換部25は、電流FB制御部24によって決定されたd軸電圧の指令値Vd_c及びq軸電圧の指令値Vq_cと、電動機2の回転子の電気角度θの検出値とに基づいてdq−3相変換を行って、3相電圧Vu,Vv,Vwの各指令値を導出する。PWM制御部26は、dq−3相変換部25が導出した3相電圧Vu,Vv,Vwの各指令値に基づいて、インバータ4を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。
特開2004−120844号公報
図19は、図17に示したシステムにおける、(a)コンバータ3の負荷電流I2、(b)コンバータ3の出力電圧V2、及び(c)コンバータ3に対する電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)の各変化を示すグラフである。なお、コンバータ3にとっての負荷とは、インバータ4及び電動機2の組である。コンバータ3の負荷は、負荷電流の高負荷から低負荷へ又は低負荷から高負荷へ変動する場合がある。図19(a)は、変化する負荷電流の一例を示す。
コンバータ3の出力電圧V2は、図19(b)に示すように、単位時間当たりの負荷電流の変化量が大きいときは大きく変動する。すなわち、図19(c)に示すように、コンバータ3に対する電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)の絶対値が増大する。このように、負荷電流が急激に変化すると、コンバータ3は、負荷電流の変化量が大きな時点では所望の電圧を出力できない。なお、コンバータ3にデッドタイム補償を施しても、負荷変動に対する電圧安定化には何ら効果を期待できない。
本発明の目的は、負荷が変動しても安定した電圧を出力可能なコンバータの制御装置を提供することである。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明のコンバータの制御装置は、直流電源(例えば、実施の形態での直流電源1)の出力電圧を昇圧又は降圧して負荷に印加するコンバータ(例えば、実施の形態での昇圧コンバータ3)の制御装置(例えば、実施の形態でのコンバータ制御部100C,200C,300C,400C)であって、所定のデューティに基づいて前記コンバータをPWM制御するPWM制御部(例えば、実施の形態でのPWM制御部113)と、前記負荷に流れる単位時 間当たりの負荷電流の変化量、前記直流電源の出力電圧、及び前記コンバータに含まれるリアクトル(例えば、実施の形態でのリアクトルL)のインダクタンス成分に基づいて、前記デューティを補償するデューティ補償部(例えば、実施の形態でのデューティ補償部111)と、を備え、前記デューティ補償部は、前記単位時間当たりの負荷電流の変化量が大きい程、前記デューティを前記変化量と同じ符号の方向に大きく補償することを特徴としている。
さらに、請求項2に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記デューティ補償部は、さらに、前記リアクトルの抵抗成分に基づいて、前記デューティを補償することを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記デューティ補償部は、さらに、前記デューティ補償部が補償する前のデューティ、及び前記コンバータに対する外部からの電圧指令に基づいて、前記デューティを補償することを特徴としている。
さらに、請求項に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記デューティ補償部は、前記負荷電流が大きい程、前記デューティを大きく補償することを特徴としている。
さらに、請求項に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記デューティ補償部による前記デューティの補償量は、0又は正負の符号を有する値であり、前記補償量は、前記負荷電流が正の方向に大きい程、正の方向に大きく、前記負荷電流が負の方向に大きい程、負の方向に大きい。
さらに、請求項に記載の発明のコンバータの制御装置では、前記デューティ補償部による前記デューティの補償量は、その上限及び下限の少なくともいずれか1つが制限されたことを特徴としている。
請求項1〜記載の発明のコンバータの制御装置によれば、負荷が変動してもコンバータは安定した電圧を出力できる。
第1の実施形態の電動機を駆動するためのシステム構成を示す図 第1の実施形態の制御装置100の内部構成を示すブロック図 第1の実施形態の制御装置150の内部構成の他の例を示すブロック図 図1に示したシステムにおける、(a)コンバータ3の負荷電流I2、(b)コンバータ3の出力電圧V2、及び(c)コンバータ3に対する電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)の各変化を示すグラフ (a)負荷電流I2に応じて異なるリアクトルLのインダクタンスL、及び(b)温度に応じて異なるリアクトルLの抵抗rを示すグラフ デューティの補償項u、負荷電流I2、及び単位時間当たりの負荷電流I2の変化量に対するリミットを示す図 第2の実施形態の電動機を駆動するためのシステム構成を示す図 第2の実施形態の制御装置200の内部構成を示すブロック図 2つの負荷が設けられた場合の第2の実施形態のシステム構成を示す図 2つの負荷が設けられた場合の第2の実施形態のコンバータ制御部200Cの内部構成を示すブロック図 第3の実施形態の制御装置300の内部構成を示すブロック図 2つの負荷が設けられた場合の第3の実施形態のコンバータ制御部300Cの内部構成を示すブロック図 第4の実施形態の電動機を駆動するためのシステム構成を示す図 第4の実施形態の制御装置400の内部構成を示すブロック図 2つの負荷が設けられた場合の第4の実施形態のコンバータ制御部400Cの内部構成を示すブロック図 昇降圧コンバータを含むシステム構成を示す図 電動機を駆動するためのシステム構成を示す図 本発明の関連技術としての制御装置の内部構成を示すブロック図 図17に示したシステムにおける、(a)コンバータ3の負荷電流I2、(b)コンバータ3の出力電圧V2、及び(c)コンバータ3に対する電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)の各変化を示すグラフ
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の電動機を駆動するためのシステム構成を示す図である。なお、図1において、図17と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。図1に示すシステムでは、図17に示したシステムと同様に、蓄電池等の直流電源1と電動機2の間に昇圧コンバータ(以下、単に「コンバータ」という)3及びインバータ4が設けられている。コンバータ3は、直流電源1の出力電圧V1を昇圧する。また、インバータ4は、コンバータ3の出力電圧V2を3相(U,V,W)交流に変換する。
当該システムには、直流電源1の出力電圧V1を検出する電圧センサ6と、コンバータ3の出力電圧V2を検出する電圧センサ7と、インバータ4から出力されるu相電流Iu及びw相電流Iwをそれぞれ検出する電流センサ8u,8wと、コンバータ3から出力されインバータ4に入力される負荷電流I2を検出する電流センサ9とが設けられている。また、電動機2の回転子の電気角度を検出するレゾルバ10が設けられている。電圧センサ6,7、電流センサ8u,8w,9及びレゾルバ10によって検出された値を示す信号は制御装置100に送られる。また、コンバータ3に対する電圧指令V2c及びトルク指令値Tも、外部から制御装置100に入力される。
制御装置100は、コンバータ3及びインバータ4をそれぞれ制御する。図2は、第1の実施形態の制御装置100の内部構成を示すブロック図である。図1及び図2に示すように、制御装置100は、コンバータ3の制御部(以下「コンバータ制御部」という)100C及びインバータ4の制御部(以下「インバータ制御部」という)100Iを含む。コンバータ制御部100Cは、コンバータ3を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。図2に示すように、コンバータ制御部100Cは、FF制御部11と、FB制御部12と、デューティ補償部111と、PWM制御部113とを有する。コンバータ制御部100Cには、直流電源1の出力電圧V1の検出値、コンバータ3の出力電圧V2の検出値、コンバータ3に対する電圧指令V2c、及び負荷電流I2の検出値が入力される。
FF制御部11には、電圧指令V2c及び直流電源1の出力電圧V1の検出値が入力される。FF制御部11は、コンバータ3が出力電圧V1から電圧指令V2cが示す値に昇圧するためのデューティ(Duty_FF)を導出する。FB制御部12には、電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差ΔV2(=V2c−V2)を示す値、直流電源1の出力電圧V1の検出値、及びFF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)が入力される。FB制御部12は、偏差ΔV2及び直流電源1の出力電圧V1に基づいて、FF制御部11が導出したデューティ(Duty_FF)を補正するための値(Duty_FB)を導出する。
デューティ補償部111には、直流電源1の出力電圧V1の検出値及び負荷電流I2の検出値が入力される。デューティ補償部111は、以下に示す式(1)より、負荷電流I2に応じたデューティの補償項uを算出する。この補償項uが補償前のデューティuに加算されることによってデューティが補償される。なお、リアクトルLのインダクタンスL及び抵抗rの各値は図示しないメモリに格納されており、デューティ補償部111は当該メモリからこれらの値を読み込む。
Figure 0005525747
デューティ補償部111が算出する補償項uは、0又は正負の符号を有する値である。また、負荷電流I2も符号を持つ値である。負荷電流I2の符号は、電動機2が力行駆動する際には正であり、回生動作する際には負である。したがって、式(1)によれば、負荷電流I2が正の方向に大きい程、デューティの補償項uは正の方向に大きく、負荷電流I2が正の方向に小さい程、デューティの補償項uは正の方向に小さい。また、負荷電流I2が負の方向に大きい程、デューティの補償項uは負の方向に大きく、負荷電流I2が負の方向に小さい程、デューティの補償項uは負の方向に小さい。
さらに、負荷電流I2の変化量が正の方向に大きい程、デューティの補償項uは正の方向に大きく、負荷電流I2の変化量が正の方向に小さい程、デューティの補償項uは正の方向に小さい。さらに、負荷電流I2の変化量が負の方向に大きい程、デューティの補償項uは負の方向に大きく、負荷電流I2の変化量が負の方向に小さい程、デューティの補償項uは負の方向に小さい。
なお、式(1)において、デューティ補償部111が行う処理の簡素化のために、1−u≒V1/V2cと近似しても良い。この場合、式(1)を式(2)のように表すことができる。
Figure 0005525747
さらに、L・dI2/dt>>rI2の条件が成り立つ場合、式(2)を式(3)のように表すことができる。
Figure 0005525747
デューティ補償部111が式(2)又は式(3)よりデューティの補償項uを算出する場合、補償前のデューティu及び電圧指令V2cはパラメータとして不要である。図3に、デューティ補償部111が式(2)又は式(3)よりデューティの補償項uを算出する場合の制御装置150のブロック図を示す。
PWM制御部113は、補償前のデューティuをデューティ補償部111が算出した補償項uによって補償したデューティ(Duty)に基づいて、コンバータ3を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。
インバータ制御部100Iは、インバータ4を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。図2に示すように、インバータ制御部100Iは、角速度算出部21と、電流指令算出部22と、3相−dq変換部23と、電流FB制御部24と、dq−3相変換部25と、PWM制御部26とを含む。インバータ制御部100Iには、トルク指令値T、電動機2の回転子の電気角度θの検出値、インバータ4から出力されるu相電流Iu及びw相電流Iwの各検出値、並びに、コンバータ3の出力電圧V2の検出値が入力される。
角速度算出部21は、電動機2の回転子の電気角度θの検出値を時間微分することによって、電動機2の回転子の角速度ωを算出する。角速度算出部21によって算出された角速度ωは、電流指令算出部22に入力される。電流指令算出部22は、トルク指令値Tと、電動機2の回転子の角速度ωとに基づいて、d軸側の電機子(以下「d軸電機子」という。)に流す電流(以下「d軸電流」という。)の指令値Id_c及びq軸側の電機子(以下「q軸電機子」という。)に流す電流(以下「q軸電流」という。)の指令値Iq_cを算出する。
3相−dq変換部23は、電流センサ8u,8wにより検出されたu相電流Iu及びw相電流Iwの検出値と、電動機2の回転子の電気角度θの検出値とに基づいて3相−dq変換を行って、d軸電流の検出値Id_s及びq軸電流の検出値Iq_sを算出する。電流FB制御部24は、d軸電流の指令値Id_cと検出値Id_sの偏差ΔId及びq軸電流の指令値Iq_cと検出値Iq_sの偏差ΔIqが減少するよう、d軸電機子の端子間電圧(以下「d軸電圧」という。)の指令値Vd_c及びq軸電機子の端子間電圧(以下「q軸電圧」という。)の指令値Vq_cを決定する。
dq−3相変換部25は、電流FB制御部24によって決定されたd軸電圧の指令値Vd_c及びq軸電圧の指令値Vq_cと、電動機2の回転子の電気角度θの検出値とに基づいてdq−3相変換を行って、3相電圧Vu,Vv,Vwの各指令値を導出する。PWM制御部26は、dq−3相変換部25が導出した3相電圧Vu,Vv,Vwの各指令値に基づいて、インバータ4を構成するトランジスタのスイッチングをPWM制御する。
以上説明したように、本実施形態のシステムによれば、コンバータ制御部100Cは、コンバータ3の負荷に流れる負荷電流I2に応じて、コンバータ3をPWM制御する際のデューティを補償する。特に、デューティの補償項には、単位時間あたりの負荷電流I2の変化量(dI2/dt)がパラメータとして含まれているため、負荷電流I2が急激に変化しても、コンバータ制御部100Cは、この急激な変化に応じたデューティでコンバータ3をPWM制御することができる。その結果、負荷電流の過渡期にも、インバータ4及び電動機2を適正な電圧で高効率に運転できる。また、過渡期の過電圧防止が可能であり、かつ、電動機2のトルク安定化も実現できる。
図4は、図1に示したシステムにおける、(a)コンバータ3の負荷電流I2、(b)コンバータ3の出力電圧V2、及び(c)コンバータ3に対する電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)の各変化を示すグラフである。図4(a)に示したように負荷電流I2が変化しても、図4(b)に示すようにコンバータ3の出力電圧V2は変動せず、図4(c)に示すようにコンバータ3に対する電圧指令V2cと出力電圧V2の偏差(V2c−V2)も大きく変わらない。
なお、上記式(1)〜(3)で用いられるリアクトルLのインダクタンスLは、図5(a)に示すように、負荷電流I2に応じて異なる値であっても良い。また、リアクトルLの抵抗rも、図5(b)に示すように、温度に応じて異なる値であっても良い。但し、この場合、図1に示したシステムに温度センサを設ける必要がある。
また、制御装置100,150は、デューティ補償部111が算出したデューティの補償項u、負荷電流I2、及び単位時間当たりの負荷電流I2の変化量に対してリミットを設けても良い。この場合、図6に示すように、各値に上限及び下限が設けられているため、リミット前の各値が非現実的な値であっても上限又は下限の値に補正することができる。
さらに、図1に示したシステムでは、コンバータ3にとっての負荷が一組のインバータ4及び電動機2であるが、複数の負荷が設けられたシステムであっても本発明を適用可能である。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態の電動機を駆動するためのシステム構成を示す図である。また、図8は、第2の実施形態の制御装置200の内部構成を示すブロック図である。なお、図7及び図8において、図1〜図3と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。図7に示すシステムは、負荷電流I2を検出する電流センサ9を図1に示した第1の実施形態のシステムから除いた構成である。
本実施形態では、制御装置200が負荷電流I2を推定する。したがって、図8に示すように、本実施形態の制御装置200では、コンバータ制御部200Cに、負荷電力演算部201及び負荷電流演算部203が設けられている。この点以外の構成は第1の実施形態と同様である。なお、図8は、図3に示した第1の実施形態の制御装置150に負荷電力演算部201及び負荷電流演算部203を追加した構成を示すが、図2に示した第1の実施形態の制御装置100に負荷電力演算部201及び負荷電流演算部203を追加した構成であっても良い。
負荷電力演算部201には、インバータ制御部100Iの電流FB制御部24が決定したd軸電圧の指令値Vd_c及びq軸電圧の指令値Vq_cと、3相−dq変換部23が算出したd軸電流の検出値Id_s及びq軸電流の検出値Iq_sとが入力される。負荷電力演算部201は、以下に示す式(4)より負荷電力P2を算出する。
P2=Vd_c×Id_s+Vq_c×Iq_s …(4)
なお、d軸電流の検出値Id_s及びq軸電流の検出値Iq_sの代わりに、電流指令算出部22が算出したd軸電流の指令値Id_c及びq軸電流の指令値Iq_cを負荷電力演算部201に入力しても良い。この場合、負荷電力演算部201が負荷電力P2を算出する際に用いる式は以下の式(5)である。
P2=Vd_c×Id_c+Vq_c×Iq_c …(5)
負荷電流演算部203には、コンバータ3に対する電圧指令V2c、及び負荷電力演算部201が算出した負荷電力P2を示す情報が入力される。負荷電流演算部203は、以下に示す式(6)より負荷電流I2を算出する。
I2=P2/V2c …(6)
なお、電圧指令V2cの代わりに、コンバータ3の出力電圧V2の検出値を負荷電流演算部203に入力しても良い。この場合、負荷電流演算部203は、以下に示す式(7)により負荷電流I2を算出する。
I2=P2/V2 …(7)
このようにして算出された負荷電流I2を示す情報は、コンバータ制御部200Cのデューティ補償部111に入力される。デューティ補償部111は、第1の実施形態で説明した式より補償項uを算出する。
以上説明したように、本実施形態では、コンバータ制御部200Cが負荷電流I2を演算によって導出する。このため、本実施形態のシステムは、負荷電流I2を検出する電流センサを備えることなく、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、図1に示したシステムでは、コンバータ3にとっての負荷が一組のインバータ4及び電動機2であるが、図9に示すように、複数の負荷が設けられたシステムであっても本発明を適用可能である。例えば2つの負荷が設けられた場合、制御装置250には、図9に示すように、負荷の数と同数の2つのインバータ制御部100Iが設けられる。また、コンバータ制御部200Cには、図10に示すように、負荷の数と同数の2つの負荷電力演算部201が設けられる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態のシステムは、制御装置を除いて、第2の実施形態のシステムと同様である。本実施形態の制御装置300では、第2の実施形態の制御装置200と同様に、コンバータ制御部300Cが負荷電力演算部301及び負荷電流演算部303を有する。但し、本実施形態の負荷電力演算部301には、図11に示すように、トルク指令T及びインバータ制御部100Iの角速度算出部21が算出した電動機2の回転子の角速度ωが入力される。負荷電力演算部301は、以下に示す式(8)より負荷電力P2を算出する。
P2=ω×T/Pp …(8)
(Pp:電動機2の極対数)
以降は第2の実施形態と同様であり、負荷電力演算部301が算出した負荷電力P2を示す情報は負荷電流演算部303に入力される。負荷電流演算部303は、負荷電流I2を算出する。負荷電流I2を示す情報は、コンバータ制御部300Cのデューティ補償部111に入力される。デューティ補償部111は、第1の実施形態で説明した式より補償項uを算出する。
以上説明したように、本実施形態では、コンバータ制御部300Cが負荷電流I2を演算によって導出する。このため、本実施形態のシステムは、負荷電流I2を検出する電流センサを備えることなく、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
本実施形態でも、複数の負荷が設けられたシステムであっても本発明を適用可能である。例えば2つの負荷が設けられた場合、制御装置には、負荷の数と同数の2つのインバータ制御部100Iが設けられる。また、コンバータ制御部300Cには、図12に示すように、負荷の数と同数の2つの負荷電力演算部301が設けられる。
(第4の実施形態)
図13は、第4の実施形態の電動機を駆動するためのシステム構成を示す図である。また、図14は、第4の実施形態の制御装置400の内部構成を示すブロック図である。なお、図13及び図14において、図1〜図3と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。図14に示すシステムは、直流電源1の出力電流I1を検出する電流センサ40を第2又は第3の実施形態のシステムに加えた構成である。
また、本実施形態の制御装置400では、第2又は第3の実施形態の制御装置200,300と同様に、コンバータ制御部400Cが負荷電力演算部401及び負荷電流演算部403を有する。但し、本実施形態の負荷電力演算部401には、直流電源1の出力電圧V1及び電流センサ40によって検出された出力電流I1の検出値が入力される。負荷電力演算部401は、以下に示す式(9)より負荷電力P2を算出する。
P2=V1×I1 …(9)
以降は第2又は第3の実施形態と同様であり、負荷電力演算部401が算出した負荷電力P2を示す情報は負荷電流演算部403に入力される。負荷電流演算部403は、負荷電流I2を算出する。負荷電流I2を示す情報は、コンバータ制御部400Cのデューティ補償部111に入力される。デューティ補償部111は、第1の実施形態で説明した式より補償項uを算出する。
以上説明したように、本実施形態では、コンバータ制御部400Cが負荷電流I2を演算によって導出する。このため、本実施形態のシステムは、直流電源1の出力電流I1を検出する電流センサは必要だが、負荷電流I2を検出する電流センサを備えることなく、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
本実施形態でも、複数の負荷が設けられたシステムであっても本発明を適用可能である。例えば2つの負荷が設けられた場合、制御装置400には、負荷の数と同数の2つのインバータ制御部100Iが設けられる。また、コンバータ制御部400Cには、図15に示すように、負荷の数と同数の2つの負荷電力演算部401が設けられる。
上記説明した第1〜第4の実施形態では昇圧コンバータ3を例に説明したが、図16に示す昇降圧コンバータ30又は降圧コンバータであっても良い。
1 直流電源
2 電動機
3 昇圧コンバータ
4 インバータ
6,7 電圧センサ
8u,8w,9,40 電流センサ
10 レゾルバ
100,150,200,300,400 制御装置
100C,200C,300C,400C コンバータ制御部
11 FF制御部
12 FB制御部
111 デューティ補償部
113 PWM制御部
100I インバータ制御部
21 角速度算出部
22 電流指令算出部
23 3相−dq変換部
24 電流FB制御部
25 dq−3相変換部
26 PWM制御部
201,301,401 負荷電力演算部
203,303,403 負荷電流演算部
30 昇降圧コンバータ

Claims (6)

  1. 直流電源の出力電圧を昇圧又は降圧して負荷に印加するコンバータの制御装置であって、
    所定のデューティに基づいて前記コンバータをPWM制御するPWM制御部と、
    前記負荷に流れる単位時間当たりの負荷電流の変化量、前記直流電源の出力電圧、及び前記コンバータに含まれるリアクトルのインダクタンス成分に基づいて、前記デューティを補償するデューティ補償部と、を備え
    前記デューティ補償部は、前記単位時間当たりの負荷電流の変化量が大きい程、前記デューティを前記変化量と同じ符号の方向に大きく補償することを特徴とするコンバータの制御装置。
  2. 請求項1に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記デューティ補償部は、さらに、前記リアクトルの抵抗成分に基づいて、前記デューティを補償することを特徴とするコンバータの制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記デューティ補償部は、さらに、前記デューティ補償部が補償する前のデューティ、及び前記コンバータに対する外部からの電圧指令に基づいて、前記デューティを補償することを特徴とするコンバータの制御装置。
  4. 請求項2に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記デューティ補償部は、前記負荷電流が大きい程、前記デューティを大きく補償することを特徴とするコンバータの制御装置。
  5. 請求項に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記デューティ補償部による前記デューティの補償量は、0又は正負の符号を有する値であり、
    前記補償量は、前記負荷電流が正の方向に大きい程、正の方向に大きく、前記負荷電流が負の方向に大きい程、負の方向に大きいことを特徴とするコンバータの制御装置。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のコンバータの制御装置であって、
    前記デューティ補償部による前記デューティの補償量は、その上限及び下限の少なくともいずれか1つが制限されたことを特徴とするコンバータの制御装置。
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