JP5525444B2 - マグネシウムをベースとする合金、およびその製造方法 - Google Patents

マグネシウムをベースとする合金、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネシウム合金に関し、特に、鋳錬マグネシウム合金に関する。鍛錬合金は、鋳造後に一定の形状または状態に加工される可能性を有する合金である。本発明はまた、鋳錬マグネシウム合金の製品を製造する方法に関する。
本発明の第1の態様によれば、重量で、0.5〜1.5%のマンガンと、0.05〜0.5%のランタンと、0〜1.5%の亜鉛と、0〜0.1%のストロンチウムと、からなり、バランスは、不可避不純物を除いてはマグネシウムである、マグネシウムをベースとする合金を提供する。
本発明の第2の態様によれば、重量で、0.5〜1.5%のマンガンと、70%超がランタンである0.05〜0.5%の希土類元素と、0〜1.5%の亜鉛と、0〜0.1%のストロンチウムと、からなり、バランスは、不可避不純物を除いてはマグネシウムである、マグネシウムをベースとする合金を提供する。
好ましくは、上記希土類元素の含有物の80%超は、ランタンであり、より好ましくは、90%を超える。上記希土類元素の含有物は、不可避不純物より少なく100%のランタンとすることができる。
好ましくは、上記希土類元素の含有量は、少なくとも0.1%、より好ましくは少なくとも0.2%を超え、好ましくはわずか0.4%、好ましくはわずか0.3%である。上記希土類元素の含有量は、0.25%とすることができる。
上記希土類元素の含有物は、上記希土類元素の少なくとも2種の希土類元素の一定量を含むことが分かっているミッシュメタル(misch metal)として追加されることができる。
明細書を通して、「希土類」および「希土類元素」は、原子番号57(ランタン)から71(ルテチウム)の元素のいずれかを意味することが分かる。
ランタンに加え、希土類元素の含有物はまた、セリウムを含むことができる。セリウムの含有量は、ランタンの含有量より少ない。
希土類元素の含有物はまた、一般には少量(合計希土類元素含有量の5%未満)のプラセオジムおよび/およびネオジウムとすることができる。
好ましくは、上記合金のランタン含有量は、0.05〜0.5%、より好ましくは少なくとも0.05%、より好ましくは少なくとも0.1%、より好ましくは少なくとも0.15%、より好ましくはわずか0.4%、より好ましくはわずか0.3%である。上記合金のランタン含有量は、0.25%を超えることができる。
好ましくは、マンガン含有量は、0.6%を超え、より好ましくは1.3%未満、より好ましくは0.7〜1.2%、最も好ましくは約1%である。
亜鉛は合金の任意選択成分であり、合金を強化するために追加されることができる。亜鉛が存在する場合、亜鉛含有量は、好ましくは1.3%、より好ましくは0.2〜1.1%、より好ましくは0.4〜1.1%、最も好ましくは0.5〜1.0%である。
不可避不純物は、アルミニウムおよびシリコンを含むことができる。合金のアルミニウムの重量は、好ましくは0.03%くらいである。合金のシリコンの重量は、好ましくは0.03%くらいである。
ストロンチウムは、合金の任意選択成分であり、合金を強化するために追加されることができる。ストロンチウムが存在する場合には、ストロンチウム含有量は、より好ましくは約0.01%を超え、より好ましくはわずか約0.1%、より好ましくは約0.02%である。
本発明の第3の態様によれば、一定の形状または状態に加工された、本発明の第1または第2の態様による合金の量からなる鋳錬マグネシウム合金の製品を提供する。
本発明の第4の態様によれば、鋳錬マグネシウム合金の製品を製造する方法が提供され、この方法は、
(a)第1の温度で第1の期間、マグネシウムをベースとする合金の鋳造物を加熱する工程と、
(b)前記鋳造物を冷却する工程と、
(c)前記鋳造物を一定の形状または状態に加工する工程と、を含む。
工程(c)は、押出工程、鋳造工程、または鋳造物の他の種類の加工工程を含む。
この方法はまた、(d)工程(b)の後、工程(c)の前に、第2の温度で第2の期間、鋳造物を時効化(ageing)する工程を含む。
好ましくは、第1の温度は、450〜650℃、より好ましくは540〜580℃である。
好ましくは、第1の期間は、0.5〜6時間、より好ましくは1〜5時間である。
好ましくは、第2の温度は、300〜400℃、より好ましくは325〜375℃である。
好ましくは、第2の期間は、2〜24時間、より好ましくは5〜16時間である。
本発明の第5の態様によれば、鋳錬マグネシウム合金の製品を製造する方法を提供し、この方法は、
(a)第1の温度で第1の期間、マグネシウムをベースとする合金の鋳造物を加熱する工程と、
(b)前記鋳造物を冷却する工程と、
(c)前記鋳造物を一定の形状または状態に再加工する工程と、
を含む方法。
工程(c)は、押出工程、鋳造工程、または鋳造物の他の種類の加工工程を含む。
この方法はまた、(d)工程(b)の後、工程(c)の前に、第2の温度で第2の期間、前記鋳造物を時効化する工程を含む。
好ましくは、第1の温度は、450〜650℃、より好ましくは540〜580℃である。
好ましくは、第1の期間は、6〜20時間。より好ましくは8〜14時間、最も好ましくは12時間である。
好ましくは、第2の温度は、300〜400℃、より好ましくは325〜375℃である。
好ましくは、第2の期間は、2〜24時間、好ましくは5〜16時間である。
以下の実施形態は、本発明の第4または第5の態様に組み込むことができる。
好ましくは、マグネシウムをベースとする合金は、析出に対して修正可能なマグネシウムをベースとする合金とすることができる。
実施形態において、マグネシウムをベースとする合金は、本発明の第1および第2の態様による合金とすることができる。
他の実施形態では、マグネシウムをベースとする合金は、重量で、
0.5〜1.5%のマンガンと、
0.05〜0.5%の希土類元素と、
0〜1.5%の亜鉛と、
0〜0.1%のストロンチウムと、からなり、
バランスは、不可避不純物を除いてはマグネシウムである。
好ましくは、希土類元素含有量は、0.1〜0.5%、より好ましくは0.2〜0.5%、より好ましくは0.3〜0.5%、より好ましくは約0.4%である。
実施形態において、希土類元素含有量は、「ミッシュメタル」によって設けられる。
好ましくは、希土類元素含有物は、少なくともランタンを含む。
好ましくは、希土類元素含有物はまた、セリウムを含む。
鋳造物としての合金A、Bの微細構造を示す図である 合金A、Bの押出限界図である。 工業一般の合金、AZ31、ZK60、AZ61、およびZM21の押出限界領域を示す図である。 合金Hを合金Aと比較した押出限界図である。 350℃で1.5の歪での圧縮後の、AZ31に対する合金Aの微細構造の安定性を示す図である。 比較顕微鏡写真に見られる微細構造を示す図である。 様々な温度における熱処理時間の増大に対する抵抗率の変動を示す図である。 固溶化処理の時間を長くした電気抵抗率の変動を示す図である。
本発明の実施形態による多くの合金は、重力鋳造によって2kgの鋼片として鋳造された。しかしながら、直接冷硬鋳造のような他の適切な鋳造方法を用いることができることに注目されたい。下記の表1は、作製されたマグネシウム合金の含有物を示す。
Figure 0005525444
合金A−Gの各々において、不可避不純物を除いては、マグネシウムがバランスを構成した。化学分析の結果、不純物は、合金全体の中に、約0.01重量%のアルミニウムと、0.002重量%以下の鉄とを含むことが分かった。
図1Aおよび1Bは、鋳造物としての合金AおよびBの微細構造を示す。合金Bは、合金Aより小さい粒を有する0.5重量%の亜鉛を含み、合金Aは、同量のマンガンおよびランタンを含むが、亜鉛は含まない。
合金AおよびBのサンプルは、サンプルが約580℃で約1時間加熱される固溶化前処理を受けた後、続いて押し出された。サンプルは、これらの合金の押出限界を決めるために、異なる鋼片温度およびRAM速度(すなわち、合金が押し出される速度をmm/秒で)で押し出された。合金の押出限界は、合金が十分押し出されることができる速度および温度の限界であることが分かる。高い鋼片温度では、RAM速度があまりに高い場合、押出合金にクラッキングが発生し得る。さらに、低温では、合金が押し出される最大RAM速度は押し出し圧力の負荷容量によって制限され、一定の低温度では、合金は全く押し出されることができない
図2Aおよび2Bは、合金AおよびBの押出限界図である。合金Aは、合金Bより広い押出限界を有することに注意されたい。従って、0.5%の亜鉛(合金B)を加えると、合金の押出限界を狭めると思われる。しかしながら、全ての合金AおよびBに対しては、図2Aおよび2Bは、それらが高速かつ高温で十分押し出され得ることを示す。図3は、例えば、以下の組成式を有する多くの工業一般の合金、AZ31、ZK60、AZ61、およびZM21の押出限界領域を示す。
Figure 0005525444
図3から、合金AおよびBは、工業用合金、特に、最も一般的に使用されているAZ31と遜色ないことが分かる。
また、合金への押出性についてのランタン追加の効果は、不可避不純物を除いたバランス・マグネシウムを含むミッシュメタル(0.13%のセリウムおよび0.07%のランタンからなる)として、(重量で)1%のマンガン、0.2%の希土類元素を含む合金Hを作製して押し出すことによって検討される。
図4は、合金Hを合金Aと比較した押出限界図を与える。図4は、合金Aが合金Hに対して改良された押出性を有することを示す。理論に束縛されることを望まずに、(合金Hに対する)合金Aの改良された押出性は、主としてセリウムからなるミッシュメタルの追加ほど、固相線温度を低下せず熱間加工流動応力を増大しないランタンの追加によるものと思われる。
合金Aは、少なくとも、ほぼ160〜200MPaの耐引張応力と、110MPaの耐圧力を有し、これらは、合金の時効によって改良され得ることが分かった。耐引張応力は合金の固溶化温度および結晶粒度に依存していることに注意されたい。
また、合金AおよびBの結晶粒度が、押し出しに続いて(合金は、押出の前に固溶化処理を受けている)、異なる鋼片温度に対して、15mm/秒のRAM速度で測定された。小さい結晶粒度は、低い押出温度で実現されることが分かった。
また、鋳造鋼片の前処理に続いて、合金A〜Fのサンプル鋳造が、15mm/秒のRAM速度および375℃で押し出された。異なる前処理が行われ、押出合金の結晶粒度が測定された。各前処理は、最初に、鋳造物が500〜580℃の温度で加熱される固溶化工程を含んだ。いくつかの前処理は、さらに、加熱された鋳造物を焼き入れた後、さらに、低温(約350℃)での鋳造物の加熱する時効化工程を含んだ。下記の表3は、行われた前処理の詳細と、その結果生じた押出合金の結晶粒度とを示す。
Figure 0005525444
表3を参照すると、合金AおよびBについて、より長い均一化時間(すなわち、固溶化温度に費やした時間)は、押出合金ではより細かい結晶粒度を生じることに注意されたい。また、亜鉛(合金B)の追加は、押し出し前の時効化に反応し易い合金を与え、亜鉛を含むマグネシウム−マンガン−ランタンの合金を時効化することによってより細かい結晶粒度が得られることに注意されたい。
さらに、合金Aの変形および焼きなましの挙動が評価された。サンプルは、固溶化および時効化または固溶化のみを含む押し出しの前に、前処理を受けた合金Aの押し出しによって機械加工された。圧縮試験は、350℃の温度、0.1/秒の歪速度で行われた。サンプルは、1.5の等価歪に対して変形し、その後、サンプルは、1.5の等価歪に対して変形し、その後、サンプルは、水焼き入れされる前に、その変形温度で1〜1000秒の範囲の時間、保持された。
用いられた変形および焼きなましの条件に従った合金では、結晶粒度の実質的な変動は、見られなかった。押し出しの前に、合金によって受けた前処理にも拘わらず、全てのサンプルにおいて約6〜7μmの平均結晶粒度が見られた。比較によって、図は、350℃で1.5の歪での圧縮後の、AZ31に対する合金Aの微細構造の安定性を示す。その後、同温度での焼きなましが行われた。図に示すように、1000秒の焼きなましの後、AZ31の結晶粒度は、6〜25μm増大し、一方、合金Aの結晶粒度は、この時間の間、一般には変化しないままである。理論に束縛されることを望まずに、細かい結晶粒度を維持する合金Aの能力は、ランタンが再結晶の際の粒度境界の動きを制限するので、ランタンの追加によるものであることが分かる。合金の結晶粒度の安定性は、それが上昇温
度で加工される(すなわち、押し出されまたは鋳錬される)とき、徐冷および/または次の焼きなましの間、小さい結晶粒度が維持されることを意味する。比較によれば、合金AおよびAZ31が共に同じ条件(370℃の鋼片温度、6m/分の押出速度)で押し出されると、AZ31内で成長した平均結晶粒度は、合金Aの平均結晶粒度はより3倍大きかった(7μmに対して23μm)。このことはまた、図の比較顕微鏡写真に見られる微細構造の中で見られる。しかしながら、一般には、有利なことに、ランタンは合金の結晶粒度を小さくすることが分かる。
合金Aの前処理の効果は、時間を長くて460〜580℃の範囲の温度での熱処理の際に、合金の電気抵抗率を測定することによってさらに研究された。一般に、抵抗率は、(低温での)析出の際に減少し、(高温で)析出物が溶解するとき増大する。
図7は、様々な温度における熱処理時間の増大に対する抵抗率の変動を示す。図7から、抵抗率は中間の温度ではほぼ一定したままであるが、析出、および/または鋳造によって合金内に既に存在している析出物の結晶粒粗大化により、460℃で減少する可能性があることが分かる。
抵抗率のこれらの結果が、合金の重要な微細構造の変化を示すかどうかを判断するために、合金Aの鋼片が、580℃および460℃で1時間および4時間の時間、熱処理され、その後、375℃で15mm/秒、押し出された。以下の表4は、得られた結晶粒度と張力の伸びとを(均一伸びおよび全伸びの両方)同じ条件(すなわち、熱処理を受けなかった)で押し出された鋳放しの(as-cast)鋼片と比較して示す。
Figure 0005525444
表4に示すように、580℃における固溶化処理は、未処理の鋼片に対してわずかに小さい結晶粒度を得た(加熱時間が1時間であるとき)。しかしながら、460℃における固溶化処理は、より大きい押出結晶粒度を生成した。理論に束縛されることを望まずに、このことは、460℃で発生している粒子析出に起因し、結晶粒粗大化を抑制する固溶体にはランタンが殆ど残っていないと考えられる。また、580℃における固溶化処理は、未処理の合金の張力延性を高め、一方、460℃における処理は、延性に殆どまたは全く影響を与えなかったことに注意されたい。
押出合金(鋳造合金ではなく)についての固溶化処理の効果は、続く第2の押出工程でも行われる。電気抵抗率の測定は、それらが580℃で長時間、固溶化処理を受けた後の合金Aの鋳錬鋼片で行われた。鋼片は、合金Aの工業規模の押出ロッドによって機械加工された。図8は、固溶化処理の時間を長くした電気抵抗率の変動を示す。図8に示すように、電気抵抗率は、12時間までの固溶化処理時間の間増大し、その後、一定になった。 従って、鋳造合金と比較して、既に押し出された合金に対しては、より長い固溶化処理時間が必要であると思われる。固溶化処理された鋼片は、その後、375℃で15mm/秒押し出された。以下の表5は、鋼片の結晶粒度を示す。
Figure 0005525444
表5から、固溶化処理時間を長くすることによって、押出された結晶粒度は小さくなることが分かる。
また、合金は、合金にストロンチウムを追加する効果を判断するために作製された。合金は、不可避不純物がないバランス・マグネシウムによって、(重量で)1.0%のマンガンと、0.2%のランタンと、0.02または0.04%のストロンチウムとを含んで作製された。これらの合金は、375℃で15mm/秒で押し出され、押出合金の結晶粒度および機械的特性が測定された。表6は、合金A(1.0%のマグネシウム、0.2%のランタン、0%のストロンチウム、バランス・マグネシウムを含む)と比較したこれらの特性を示す。
Figure 0005525444
表6に示すように、降伏力の効果は、0.04%のストロンチウムの追加では見られないが、0.02%のストロンチウムの追加で見られる。
また、他のマグネシウムをベースとする合金の押し出し前の前処理も試験された。一つの試験では、マグネシウム−マンガン−希土類元素の合金(合金I)のサンプルが、種々の固溶化処理および時効化処理を用いて作製された。合金Iは、不可避不純物がないバランス・マグネシウムとともに、1重量%のマグネシウム、0.27重量%のセリウム、および0,13重量%のランタンを含んでいた。ミッシュメタル(misch−metal)として、セリウムおよびランタンが、合金Iに追加された。押し出し前のこの合金の固溶化と、固溶化および時効化の両方とは、細かい結晶粒度を有する押出合金を作製することが分かった。表は、以下のこの試験結果を示す。
Figure 0005525444
また、アルミニウムおよびシリコンの鋳錬マグネシウム合金への影響を研究するための試験が行われた。アルミニウムおよびシリコンは、このような合金の不可避不純物である。1.0%のマグネシウムおよび0.2%のランタンからなるマグネシウムをベースとする合金は、以下の表8に示すようにアルミニウムおよびシリコンの一定量を変えて作製され、375°Cで15 mm/秒、押し出された。
Figure 0005525444
表8から分かるように、アルミニウムおよびシリコンは、合金の結晶粒度および延性に影響を与えることが分かった。理論に束縛されることを望まずに、アルミニウムおよびシリコンによって生じる悪影響は、アルミニウムおよびシリコンの両方がそれぞれMg−Al−LaおよびMn−Si−Laの粒子を容易に形成することに起因し、このことは、ランタン含有物の幾つかがこれらの粒子内で使い果たされるので、少なくとも部分的に結晶粒度の増大の原因となることが分かった。
合金に対するストロンチウムの追加のさらなる利点は、アルミニウムの有害な効果を抑制することが分かっている。例えば、不可避不純物を含まないバランス・マグネシウムとともに、(重量で)1.0%のマンガン、0.2%のランタン、0.5%のアルミニウム、0.04%のストロンチウムを含む合金が、375℃で15mm/秒で作製され押し出された。この合金は、7.4μmの結晶粒度、12.1%の均一伸び、および19.6%の全伸びを有することが分かった。これは、0.5%のアルミニウム、および0%のストロンチウムを含む合金と比較しても有利である。その特性を上記表8に示す。
次の請求項において、および本発明のこれまでの記述においては、用語または必要な言外の意味によって文脈が要求する場合を除いて、「含む」(”comprise”または”comprises”)のような変形は、包括的な意味で用いられる。すなわち、本発明の種々の実施形態の更なる特徴の存在または追加を排除することなく、述べられた特徴を特定するために用いられる。

Claims (21)

  1. 重量で、
    0.5〜1.5%のマンガンと、
    70%超がランタンである0.2超〜0.4%の希土類元素と、
    0〜1.5%の亜鉛と、
    0〜0.1%のストロンチウムと、
    からなり、バランスは、不可避不純物を除いてはマグネシウムである、マグネシウムをベースとする合金であって、
    前記合金中の前記ランタン含有量が0.15%以上、0.3%未満である合金。
  2. 前記希土類元素の含有物の80%超はランタンである、請求項1に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  3. 前記希土類元素の含有物の90%超はランタンである、請求項1に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  4. 前記希土類元素の含有物の100%はランタンである、請求項1に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  5. 前記合金は、0.2超〜0.3%の希土類元素からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  6. 前記合金は、0.25%を超える希土類元素からなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  7. 前記合金の前記ランタンの含有量は、0.25%を超える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  8. 前記マンガンの含有量は、0.6%を超え、1.3%未満である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  9. 前記亜鉛の含有量は、0.2〜1.3%である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  10. 前記ストロンチウムの含有量は、0.01%を超える、請求項1〜9のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  11. 前記ストロンチウムの含有量は、約0.02%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  12. 前記不可避不純物は、前記合金のわずか0.03%のアルミニウムを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  13. 前記不可避不純物は、前記合金のわずか0.03重量%のシリコンを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載のマグネシウムをベースとする合金。
  14. 重量で、
    0.5〜1.5%のマンガンと、
    0.15%以上、0.3%未満のランタンと、
    0〜1.5%の亜鉛と、
    0〜0.1%のストロンチウムと、
    からなり、バランスは、不可避不純物を除いてはマグネシウムである、マグネシウムをベースとする合金。
  15. 重量で、
    0.5〜1.5%のマンガンと、
    70%超がランタンである0.2超〜0.4%の希土類元素と、
    0〜1.5%の亜鉛と、
    0〜0.1%のストロンチウムと、
    わずか0.03%のアルミニウムと、
    わずか0.03%のシリコンと、
    からなり、バランスは、不可避不純物を除いてはマグネシウムである、マグネシウムをベースとする合金であって、
    前記合金中の前記ランタン含有量が0.15%以上、0.3%未満である合金。
  16. 一定の形状または状態に加工された、請求項1〜15のいずれか1項に記載の合金の一定量を含む鍛錬マグネシウム合金の製品。
  17. 鍛錬マグネシウム合金の製品を製造する方法であって、
    (a)450〜650℃である第1の温度で、0.5〜6時間である第1の期間、請求項1〜15のいずれかに記載のマグネシウムをベースとする合金の鋳造物を加熱する工程と、
    (b)前記鋳造物を冷却する工程と、
    (c)前記鋳造物を一定の形状または状態に加工する工程と、
    を含む方法。
  18. 鍛錬マグネシウム合金の製品を製造する方法であって、
    (a)450〜650℃である第1の温度で、6〜20時間である第1の期間、請求項1〜15のいずれかに記載のマグネシウムをベースとする合金の加工された鋳造物を加熱する工程と、
    (b)前記加工された鋳造物を冷却する工程と、
    (c)前記加工された鋳造物を一定の形状または状態に再加工する工程と、
    を含む方法。
  19. 前記方法は、さらに、
    (d)工程(b)の後、工程(c)の前に、300〜400℃である第2の温度で、2〜24時間である第2の期間、前記鋳造物を時効化する工程、
    を含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記方法は、さらに、
    (d)工程(b)の後、工程(c)の前に、300〜400℃である第2の温度で、2〜24時間である第2の期間、前記加工された鋳造物を時効化する工程、
    を含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記第1の温度は、540〜580℃である、請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。
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