JP5525385B2 - 微細な多孔質無機酸化物粒子の分散液および同分散液の製造方法 - Google Patents

微細な多孔質無機酸化物粒子の分散液および同分散液の製造方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
関連出願
この出願は、1998年7月9日に出願された米国特許出願第09/112,416号の一部継続出願である。
発明の背景
この発明は、3ミクロン以下の中央粒度を有する微細な多孔質無機酸化物粒子の分散液に関する。この発明はまたこれら分散液の製造方法にも関する。
微細な大きさの無機酸化物粒子はよく知られている。例えば、「コロイドシリカ」は周知であって、典型的には0.1ミクロン(100ナノミートル)以下の中央粒度(median
particle size)(直径)を有する。例えば、カナダ特許第609,186号および同第609,190号明細書、並びに米国特許第3,012,973号明細書を参照されたい。分散した非凝結状態のコロイドシリカは多孔質ではなく、これら粒子中に存在する表面積は全て一次非凝結粒子の外表面上にある、即ちそれら粒子の内部多孔性によって与えられた表面は存在しない。
「シリカミクロゲル」として知られる比較的小さいシリカゲル粒子の分散液は米国特許第4,954,220号明細書に開示される。シリカミクロゲル粒子の分散液は、ケイ酸アルカリ金属塩と酸とを一次粒子の融合とゲル化を開始させる条件下で反応させることによって製造される。しかし、この条件は、また、ゲル化した粒子だけが小さい大きさ、例えばミクロン以下の大きさに成長するように選ばれる。ミクロゲル粒子が造られる分散液は、融合粒子が堅いミクロゲルを形成する時点まで処理されない。ミクロゲルは典型的には10重量パーセント未満、さらに典型的には1重量パーセント未満の固形分を含んでいるゾル分散液から調製される。
欧州特許出願第468,070号明細書には、1〜50ミクロンの範囲、好ましくは10〜30ミクロンの範囲の粒度を有するゲル粒子の分散液を、それより大きいゲル粒子を湿式練磨する(milling)ことによって調製することが開示される。この湿式練磨により得られる粒子は、50〜700m2/gの範囲の表面積と1グラム当たり0.3〜2cc
の細孔容積を有すると報告されている。この湿式練磨粒子は次に噴霧乾燥されて、1〜200ミクロン、好ましくは30〜100ミクロンの範囲のより大きい球形粒子を造る。この欧州特許には、その噴霧乾燥粒子をポリオレフィン触媒の担体として使用すること、および30〜100ミクロンの範囲の大きい方の球形粒子が好ましいことが開示される。
米国特許第5,030,286号明細書には、沈降シリカの高固形分含有量、例えば40〜約55重量%分散液が開示される。この米国特許の分散液を例証している沈降シリカは、1ミクロンより大の平均粒度を有する。その分散液は沈降シリカを練磨することによって製造される。この第 '286号特許明細書には、沈降シリカを練磨すると粘性の小さい分散液がもたらされ、それら分散液をして高固形分濃度で使用し得るようにすると報告されている。この第 '286号特許明細書には、これらの高濃度分散液は紙のコーティング剤中で使用できることが開示される。
欧州特許出願第803 374号明細書には、10〜300nmの平均粒度を有する凝集シリカ粒子をインキジェットペーパー(ink jet paper)用のインキ受理性層中で使用することが開示される。これら粒子はより大きな粒子、例えば9μの粒度を有する粒子から製造されることが開示される。PCT特許出願WO第97/48743号明細書には、無機酸化物ゲルを湿式練磨して3〜6ミクロンの平均粒度を達成することが開示される。このPCT特許出願には、1ミクロンより小さい粒子が最大40重量パーセントの量で存在することが開示される。このPCT特許出願に記載される粒子は、次に噴霧乾燥されて触媒担体を形成する。
米国特許第4,983,369号明細書には、0.1〜10ミクロンの平均粒度を有する緻密な球形粒子の分散液が開示される。この第 '369号特許明細書には、また、その球形粒子は非多孔質か多孔質のいずれかであることができることが開示される。この第 '369号特許明細書には、また、その多孔質粒子の多孔性は水と接触すると低下することが開示される。この第 '369号特許明細書に記載される方法によって造られた多孔質粒子は、1ミクロンより大の粒度を有する。
米国特許第5,277,888号明細書には、有機分散媒体を使用して0.05〜10ミクロンの範囲の平均粒度を有する粒子の安定な分散液を製造することが開示される。この米国特許では、緻密な非多孔質シリカ粒子を含む分散液が例証されている。
米国特許第2,731,326号明細書には、緻密な低多孔性シリカの長球の凝結体が開示されるが、ここでその凝結体は超コロイド状である、即ち100ミリミクロン(0.1ミクロン)より大であると記載される。これらの凝結粒子は15ナノメートルより大の一次粒度を有し、それらはそれらが分散状態で造られるとき沈殿物として現れるそのような大きさを有すると記載される。
米国特許第2,741,600号明細書には、1ミクロンより小さい、例えば0.1〜0.5ミクロンの平均粒度を有するシリカの分散液を製造することが開示される。この第
'600号特許明細書に開示される分散液は、オートクレーブで処理されたシリカゲルを練磨することによって製造される。オートクレーブ処理工程から得られた材料は、二つの相、即ちアクアゾル相と「泥」相を有すると記載される。その泥相は練磨されて、乳白色の外観を有すると記載される分散液を形成する。この二つの相は別々に、または一つの組み合わせ物として使用することができる。この特許明細書には、練磨泥相、またはオートクレーブ処理中に生成するアクアゾル相の多孔性は報告も記載もなされていない。
イラー(Iler)著「シリカの化学(Chemistry of Silica)」、第328〜330頁には、色々な方法で製造される多孔質のシリカゾルが開示される。このイラーの論文に記載
される多孔質シリカゾルは大きさが0.1〜0.3ミクロンの範囲にある。ミクロン以下の大きさのこれら粒子は、一般に、それより小さい粒子の凝結によって製造される。製造された粒子の表面積は、この粒子を製造するのに用いられる方法に依存して22m2/gから700m2/gを越える範囲にあると報告されている。例えば、イラーによると記載される米国特許第3,607,774号明細書には、0.5ミクロン以上、例えば約1.5ミクロン以下のシリカゾルが開示される。この第 '774号特許明細書には、約103m2/g以下の表面積を有するゾルの製造が報告されている。イラーによると記載されるもう一つの特許、即ち米国特許第3,591,518号明細書には、約0.2ミクロンの粒度と17〜900m2/gの範囲の外表面積を作っている多孔質のシリカゾルが開示される。上記2件の米国特許の微粒子の細孔サイズ、細孔容積および細孔容積安定性は報告されていない。
WO第97/22670号明細書には、沈降ケイ酸塩、並びにケイ酸アルミニウムとシリカを乾式練磨で破壊し、次いで水を加えてスラリーを調合することによって製造されたスラリーが開示される。その破壊された材料を含んで成るスラリーは等固形分含有量にある未練磨シリカのスラリーに匹敵する低い粘度を有する。それらのスラリーは低いDPB値も有する。これら粒子の中央粒度は1ミクロンよりも著しく大きい。
米国特許第5,318,833号明細書には、0.5ミクロンの平均粒径を有する沈降シリカ凝固物を含むエチレングリコール系スラリーが開示される。その沈降シリカは0.09cc/gの細孔容積と70m2/gの表面積を有する。そのエチレングリコールスラリーは、ポリエステルフィルムを作るためにフタレートと組み合わされる。その沈降シリカはポリエステルフィルムに摩擦特性を付与するために用いられ、そのためそのフィルムは後に、例えば磁気記録媒体を製造するのに容易に加工することができる。これらのフィルムはそれを取り扱う装置に接着しないそのような摩擦特性を有することが必要である。しかし、粒状シリカのような添加剤を用いる場合、ポリエステルの他の性質に悪影響を及ぼさないように注意もしなければならない。また、この米国特許明細書に開示される粒子は、エチレングリコールに結合する十分な表面積を与えないと想像される。その結果、それら粒子とエチレングリコール重合体とは分離する可能性があることによって、得られるフィルムに欠陥をもたらす機会はより大きい。
前記のように、粒子の分散液は多孔質構造体、例えば紙用のインキ受理性コーティングを形成するのにも用いることができる。そのようなコーティングの多孔性は、ある種特定の紙コーティングのインキ吸収速度を高める手段を提供するだけでなく、高解像度の画像を保持するために比較的高いインキ容量も提供することが望ましい。この目的に大きさの大きい多孔質ゲル、即ち3ミクロンより大の多孔質ゲルが提案された。ミクロン以下のコロイドも用いられたが、コロイド粒子自体の中の多孔性、即ち内部粒子多孔性は存在しない。従って、コロイド粒子によって作られるいかなる多孔性も、コロイド分散液が乾燥された後に作られる粒子間多孔性である。粒子間多孔性は多数の因子により影響されるものであって、それらが唯一の多孔性源として頼られる場合はそれら因子を注意深く制御することが必要である。
紙関連用途の多くは、微細な大きさの、例えばミクロン以下の粒度を必要とする。例えば、光沢が比較的高い紙コーティングは、ミクロン以下のコロイドシリカ粒子の分散液により達成できることが知られている。光沢のあるコーティングがインキ受理性であることが望ましい場合、その分散液中の粒子は多孔質であることがさらに有利なことであると思われる。従って、微細な大きさの多孔質無機酸化物粒子の分散液を開発する必要が継続して存在している。
また、ポリエステルフィルムの摩擦特性を改質するには、微細な大きさの粒子、即ち1
ミクロン未満の平均粒度を有する粒子を用いることが望ましい。しかし、今日までのところそのような粒子は細孔容積が比較的小さいものであった。いかなる特定の理論にも縛られるものではないが、高多孔性の材料は有機重合体の無機微粒子に対する結合を改善し、それによって重合体が無機微粒子から分離するときに引き起こされるフィルム欠陥が少なくなると考えられる。
発明の概要
本発明の分散液は、0.05〜約3ミクロンの範囲の中央粒度を有する多孔質の無機酸化物粒子を含んで成るものである。これら分散液の粒子は、少なくとも約0.5cc/gの細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来するそのような多孔質構造を有する。本発明では、600Å以下の細孔に由来する多孔性が内部多孔性、即ち粒子自体の中に存在する多孔性と称される。実際には、内部多孔性は、少なくとも約0.5g/ccの、以下において後に定義される「粘度誘導細孔容積」を有する分散液によって反映される。本発明における粒子の内部多孔性は比較的安定でかつ信頼性がある。本発明の粒子は、凝集性の、比較的堅い三次元網状構造の、時には「最終」または「一次」粒子と称される隣接粒子から成ると考えられる。本発明の一次粒子間の結合は強く、従って堅い凝結粒子がもたらされる。これらの粒子は、従って、乾燥中に水が分散液から蒸発するときに生ずる毛管圧下で完全には潰れず、その粒子内の多孔性は保持される。
シリカゲル粒子を含んで成る本発明の諸態様は、また、練磨による分散液の製造全体を通じて保持される多孔性も持っている。例えば、シリカゲル分散液から成る態様の細孔サイズ分布は、その分散液が製造されるゲル中の分布と相対的に同じである。これは、出発材料の多孔性が均質で、一般に600Å未満であるからである。少なくとも約0.7cc/gおよび少なくとも0.9cc/gの細孔容積が600Å未満のサイズを有する細孔に由来するゲル粒子の態様もある。これらの態様において、細孔容積の少なくとも80%は300Å未満の細孔サイズを有する細孔に由来する。そのサイズの細孔は練磨によっては影響されず、従ってその多孔性の均質性はその多孔性がミクロン以下の大きさまで練磨された後でも粒子同士で比較的一致していることを保証する。
これらの分散液は、無機酸化物粒子のスラリーを形成し、そのスラリーを約3ミクロン以下の中央粒度を有する粒子を含んで成る分散液を造るのに十分な条件と方法で練磨することによって製造される。安定な分散液を分散剤の補助なしに「現場」生成させることが望まれる態様では、または1ミクロン未満の中央粒度を有する分散液を製造することが望まれるならば、その方法は:
(a)無機酸化物粒子のスラリーを形成し;
(b)そのスラリーを練磨し;
(c)得られた練磨スラリーから上澄み液相と沈降相とを作り;そして
(d)最終生成物として、その上澄み液相を取り出すか、またはその沈降相を再分散させ、ここでその生成物は、少なくとも約0.5cc/gの細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来す乾燥後の多孔性を有する
工程を含んで成る。
方法の工程(c)は、遠心分離機を用いて行われるのが好ましく、そして約1ミクロン以下の中央粒度を有する粒子が望まれるときが特に好ましい。遠心分離されるときには、一般に、1ミクロンより大きい粒子が分散液から沈降し、その沈降相はこれを取り除くと1ミクロン以下の中央粒度を有する粒子の分散液が後に残る。
この態様によって製造される無機酸化物粒子の多孔性と大きさは、それら粒子を紙またはフィルム上の光沢のあるインキ受理性コーティング中で使用するのに特に適したものにする。例えば、ミクロン以下の大きさの無機酸化物を含んでいるコーティングには、それ
より大きな粒子(1ミクロンより大の平均サイズ)を含んでいるコーティング上に見られる光沢に比較して、相対的に高い光沢が現れる。
本発明のミクロン以下の無機酸化物粒子は、同じ公称粒度を持つ旧来の非多孔質コロイド状無機酸化物に比較して、改善された、信頼性のあるインキ吸収容量も有する。前記のように、多孔性は比較的堅い粒子によって与えられ、乾燥時に多孔性の低下を受けることが少ない。かくして、本発明の粒子を含んでいるコーティングが乾燥された後に存在する多孔性には信頼が置ける。
好ましい態様の詳細な説明
(1)親無機酸化物粒子
本発明の分散液を製造するのに適した無機酸化物に、沈降無機酸化物と無機酸化物ゲルがある。これらの無機酸化物は、本発明では「親無機酸化物」、「親粒子」または「親分散液」と称される。非晶質の沈降シリカおよびシリカゲルが特に適した親無機酸化物である。本発明の分散液は、また、SiO2・Al2O3、MgO・SiO2・Al2O3を含めて混合無機酸化物から製造することもできる。混合無機酸化物は常用のブレンド法または共ゲル化法で製造される。
ゲルを含んで成る態様において、その分散液は、限定されるものではないが、SiO2、Al2O3、AlPO4、MgO、TiO2およびZrO2から成るゲルのような多孔質無機酸化物のゲルから誘導される。これらのゲルはヒドロゲル、エーロゲルまたはキセロゲルであることができる。ヒドロゲルは、また、水中で形成され、その結果細孔が水で満たされているアクアゲルとして知られるものである。キセロゲルは水が除去されているヒドロゲルである。エーロゲルは、水が除去されるときにゲル構造中のいかなる潰れまたは変化も最小限に抑えられるような方法で液体が除去されているタイプのキセロゲルである。サイロイド(Syloid:登録商標)グレードのゲル、例えばグレード74、221、234、244、W300、およびジェネシスTM(GenesisTM)シリカゲルとして商業的に入手できるシリカゲルが適した親無機酸化物である。
ゲルはこの技術分野で周知である。イラー著「シリカの化学」、第462頁(1979年)を参照されたい。ゲル、例えばシリカゲルの粒子はコロイドシリカまたは沈降シリカの粒子とは区別される。例えば、コロイドシリカは緻密な非多孔質のシリカ粒子のスラリーとして製造される。コロイドシリカ粒子は、典型的には、200nm(0.2ミクロン)より小さい。先に述べたように、これらの粒子は内部多孔性を持たない。他方、典型的な分散した沈降粒子にはある種の内部多孔性がある。ある場合には、典型的に沈降された粒子中の内部多孔性は、しかし、乾燥中に水が蒸発するとそれにつれて水のメニスカスが後退することによって生ずる毛管圧の下で著しく潰れている。コロイドシリカおよび沈降シリカを製造する条件はよく知られている。
ゲルは、他方、(典型的には、透過電子顕微鏡、即ちTEMの下で測定して1〜10nmの中央粒度を有する)一次粒子の融合を促進して比較的堅い三次元網状構造を形成させる条件下で製造される。ゲルの融合は、無機酸化物、例えばシリカの分散液が硬化して構造完全性を有する「ゲル」または「ゲル化」物となるときに巨視的規模で現れる。
無機酸化物のゲルを製造する方法はこの技術分野で周知である。例えば、シリカゲルは、ケイ酸アルカリ金属塩(例えば、ケイ酸ナトリウム)の水溶液を硝酸または硫酸のような強酸と混合することによって製造される。この場合、その混合は約30分以下の時間でヒドロゲル、即ちマクロゲルに硬化する透明なシリカゾルを形成するのに適した攪拌条件下で行われる。得られたゲルは次に洗浄される。形成された無機酸化物、即ちSiO2のヒドロゲル中濃度は、通常約10〜約50重量パーセント、好ましくは約20〜約35重量パ
ーセント、最も好ましくは約30〜約35重量パーセントの範囲にあり、この場合そのゲルのpHは約1〜約9、好ましくは1〜約4である。広範囲の混合温度を用い得るが、この範囲は典型的には約20〜約50℃である。
新しく形成されたヒドロゲルは、望ましくない塩を浸出させて約99.5重量パーセント以上の純粋な無機酸化物を後に残す、連続的に除去されている水の流れの中に浸漬することによって単に洗浄される。
洗浄水のpH、温度および洗浄期間は、表面積(SA)および細孔容積(PV)のようなシリカの物理的性質に影響を及ぼす。65〜90℃、pH8〜9において15〜36時間洗浄されたシリカゲルは、通常250〜400のSAを有し、そして1.4〜1.7cc/gのPVを持つエーロゲルを形成する。pH3〜5、50〜65℃において15〜25時間洗浄されたシリカゲルは、700〜850のSAを有し、0.6〜1.3cc/gのPVを有するエーロゲルを形成する。これらの測定値はN2多孔性分析で得られる。
アルミナのような無機酸化物ゲル、およびシリカ/アルミナ共ゲルのような混合無機酸化物ゲルを製造する方法も、この技術分野でよく知られている。このようなゲルの製造方法は米国特許第4,226,743号明細書に開示される。この米国特許の内容を参照することにより本明細書に含まれるものとする。
アルミナゲルは、一般に、アルミン酸アルカリ金属塩と硫酸アルミニウムとを混合することによって製造される。共ゲルは、2種の金属酸化物をゲルが一緒に複合されるように同時ゲル化させることによって製造される。例えば、シリカ・アルミナ共ゲルは、ケイ酸アルカリ金属塩を酸または酸塩を用いてゲル化させ、次いでアルミン酸アルカリ金属塩を添加し、その混合物を熟成し、続いて硫酸アルミニウムを加えることによって製造することができる。このゲルは次に常用の方法を用いて洗浄される。
本発明のもう一つの態様はある種特定の沈降無機酸化物の分散液から誘導されるものである。例えば、ある種特定の沈降シリカを練磨すると、以下において後に説明される多孔性特性を有する分散液がもたらされる。これらの沈降シリカ粒子は図1で例証されている。
米国特許第4,157,920号明細書に記載されるもののような強化された沈降シリカも、本発明の分散液を製造するのに用いることができる。その米国特許の内容を参照することによって本明細書に含まれるものとする。例えば、強化沈降シリカは、まずアルカリ金属無機ケイ酸塩を酸性にして初期沈殿物を造ることによって製造することができる。次に、得られた沈殿物を追加のケイ酸塩および酸により強化または「後状態調節」する。ケイ酸塩と酸の二回目の添加により得られる沈殿物は、初めに製造された沈殿物を10〜70重量%含んでいる。この沈殿物の強化構造は、二回目の沈殿の結果として従来の沈殿物よりも堅いと考えられる。練磨、遠心分離、それに続く乾燥後でも、この強化ケイ酸塩はその網状構造の剛性と多孔性を実質的に保持していると考えられる。このことは、米国特許第5,030,286号明細書に開示されるもののような他の沈降シリカと著しく違う点である。
親分散液用に無機酸化物を一旦選んだら、その選ばれた無機酸化物の液相を調製する。親分散液は、一般に、湿式練磨が可能な状態となっているべきである。液相用の媒体は水性または非水性、例えば有機質であることができる。液相は、排液されているが、未だ乾燥されていない、追加の水がゲルを再スラリー化するために加えられる無機酸化物ゲル中の残留水であることもできる。もう一つの態様では、乾燥された無機酸化物、例えばキセロゲルが液体媒体に分散される。さらにもう一つの態様では、無機酸化物を液体化合物中
に分散させることができる。この液体化合物は、続いて、ある種特定の性質のためにその粒状無機酸化物を必要とする生成物を形成する反応体として用いられる。この態様の特定の一例は、フタレートと反応してポリエステルフィルムを製造するエチレングリコール中に無機酸化物を分散させることである。
大部分の態様において、親分散液はおおよそ10〜40ミクロンの範囲の中央粒度を有する。しかし、親粒子の大きさは、使用されるミルが約3ミクロン以下の所望とされる中央粒度を有する分散液を生成させ得るように、十分な大きさであることが必要なだけである。排液された無機酸化物ゲルから製造される態様では、その排液ゲルは初めにゲルのチャンクに砕かれ、そして予備練磨されて10〜40ミクロンの範囲にある粒子の分散液を生成させることができる。
(2)練磨(milling)
親分散液は次いで練磨される。練磨は「湿式」、即ち液体媒体中で行われる。一般的な練磨条件は、供給材料、滞留時間、羽根車の速度および練磨媒体の粒度に依存して色々変わることができる。適した条件と滞留時間は実施例に記載されている。これらの条件は0.05〜約3ミクロンの範囲内の所望とされる大きさが得られるように変えることができる。所望とされる分散液が得られるようにこれらの条件を選び、改質する方法は、この技術分野の当業者には知られている。
親無機酸化物粒子を練磨するのに使用される練磨装置は、材料を例えば機械的作用で激しく練磨して約3ミクロン以下、特に1ミクロンより小さい大きさを有する粒子まで小さくする能力があるタイプのものであるべきである。このようなミルは商業的に入手可能であって、この目的にはハンマーミルおよびサンドミルが特に適している。ハンマーミルは必要な機械的作用を高速の金属ブレードにより付与するものであり、またサンドミルはその作用をジルコニアまたは砂のビーズのような媒体を急速に攪拌することにより付与するものである。インパクトミルも用いることができる。インパクトミルおよびハンマーミルの両者は無機酸化物と金属ブレードとの衝突により粒度を低下させる。次いで、3ミクロン以下の粒子を含んで成る分散液が最終生成物として回収される。
練磨された分散液は、これをさらに加工処理することもできる。例えば、比較的安定な分散液を分散剤の補助なしに製造する必要がある場合、または練磨後に3ミクロンよりも大きな有意な粒子群が存在する場合には、さらに加工処理することが望ましい。更なる加工処理は、また、粒子の分布の本質的に全てが約2ミクロン以下となることを保証するために、そして、特に、例えば光沢のある紙の仕上げ剤用に1ミクロン以下の粒度の分散液が望まれるときに必要であるだろう。このような場合、練磨された分散液はミクロン以下の粒子を1ミクロンより大きい粒子から分離すべく加工処理される。この分離は、練磨された無機酸化物粒子を遠心分離して最終生成物の粒子を含む上澄み液相とそれより大きい粒子を含む沈降相にすることによってもたらすことができる。次に、上澄み液相は沈降相から、例えばデカントによって取り出される。この上澄み液が本発明の分散液である。この相分離には常用の遠心分離機を用いることができる。本発明に適した商業的に入手可能な遠心分離機は、以下の実施例において確認される。ある場合には、初めの遠心分離後に残っている大きな粒子をさらに除去するために上澄み液を二回、三回またはそれ以上の回数遠心分離するのが望ましいことがある。また、練磨分散液の大きい方の粒子は標準の重力条件下で時間の経過につれて分離し得、そしてその上澄み液をデカントすることで取り出すことが可能であるとも考えられる。
生成物の粒度目標によっては、沈降相も本発明の粒子と見なすことができる。例えば、0.05〜3ミクロンの範囲内でより大きい粒子の分散液が望まれるならば、沈降相を取り出し、再分散させることができる。このような場合、親分散液を、沈降相が0.05〜
3ミクロンの範囲の適切な粒度を有することを保証するために二回以上練磨することが必要であろう。
粒子の分散液は、また、安定な分散液を保証するために、練磨後に改質することが可能である。これはpH調整、例えばアルカリ性物質を加えることにより、または常用の分散剤の添加により成し遂げることができる。
(3)無機酸化物の分散液
先に指摘したように、分散液中の粒子の中央粒度、即ち粒径は0.05〜3ミクロンの範囲である。この大きさは分散液の用途によって主として左右され、例えば0.06〜2.9ミクロン、0.07〜2.8ミクロン等々の範囲であることができる。例えば、分散液が高光沢のインキ受理性コーティングとして用いられるべきならば、その中央粒度は一般に1ミクロン未満であり、またある種の典型的な用途には、分散液は0.5ミクロン未満、好ましくは0.1〜0.3ミクロンの範囲の中央粒度を有する。中央粒度は常用の光散乱による計装または方法を用いて測定される。実施例に報告される粒度は、ホリバ・インスツルメンツ社(Horiba Instruments, Inc.)からのLA900レーザー散乱粒度分析器で測定された。
本発明の分散液の固形分含有量は色々であって、供給粒子分散液の固形分含有量に依存する。本発明の分散液の固形分含有量は一般に1〜30重量%の範囲であって、全て上記範囲で変動するが、但しある種特定の用途ではその量は上記より多くても或いは少なくてもよい。10〜20重量%の範囲の固形分含有量が多数の用途に適している。
ある種特定の態様では、本発明の分散液は練磨により、または練磨と、例えば遠心分離とにより得られる最終生成物である。他の態様では、練磨された、または練磨と遠心分離が行われた分散液は、例えばpH調節剤または分散剤でさらに改質することができる。さらにまた、これら分散液の媒体は、もう一つの媒体を蒸留してその分散液を形成することによって置換することができる。さらに具体的に述べると、エチレングリコールのような非水性媒体を、最終分散液が1重量パーセント未満の水を含むように蒸留して無機酸化物粒子の練磨された水性分散液となすことができる。蒸留は常用の方法を用いて行うことができる。先に示したように、ポリエステルの製造業者は、フタレートと反応させてポリエステルフィルムを形成するために、エチレングリコールのスラリーを用いることができる。この態様では、その水性媒体は実質的に置換される、即ち少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約97%、最も好ましくは少なくとも99%がグリコールで置換される。
一般に、分散液の粘度は、分散液がポンプ輸送可能となるようなものであるべきである。分散液の粘度は分散液の固形分含有量と粒子の多孔性に著しく依存する。分散液の液相の粘度と分散液の完全性も分散液全体に影響を及ぼし得る。粘度向上剤および同試剤も、分散液の粘度を特定の用途に合うように調節するために使用することができる。粘度は、例えば73.4秒-1の剪断速度で作動させるブルックフィールド粘度計で測定して1センチポイズ(cp)から10,000センチポイズを越える粘度までの範囲であることができる。ほとんどの態様において、粘度は100cp未満である。
シリカゲルから製造される態様は、一般に親シリカ分散液の粘度と同様の粘度を有する。例えば、親シリカゲルが9〜10の範囲の規定pH、例えば9.5で練磨されるとき、練磨されたシリカの粘度は比較的変化がない状態のままになっている。これは練磨され、沈降せしめられたシリカの粘度とは区別される。練磨・沈降シリカの粘度は親材料の粘度よりも小さいのである。
分散液のpHは、無機酸化物とその分散液を安定化するために用いられる添加剤に依存す
る。pHは2〜11の範囲であることができ、全てがその範囲間で変動する。例えば、アルミナの分散液は一般に2〜6の範囲のpHを有する。シリカ分散液は、一般に、中性乃至は中度のアルカリ性、例えば7〜11である。pHはまた常用のpH調節剤を用いて調整することができる。
シリカゲルを含んで成る態様に関し、その分散液は、例えば沈降無機酸化物粒子を含んで成る態様に比較するとき、不純物を比較的含まない。親シリカゲルは、典型的には、不純物を実質的に全て除去するために洗浄される。ゲルのアルカリ金属塩含有量は、典型的には、重量で100ppm程度の低含有量、一般的にはゲルの重量を基準として0.1%以下である。シリカゲルの低い不純物レベルは、粒子のコロイド的に安定な分散液が望まれるときに特に有利である。
分散液中の粒子の細孔容積は、その分散液を乾燥した後に窒素ポロシメトリーで測定することができる。一般に、少なくとも約0.5cc/gの粒子の細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来する。少なくとも0.7cc/gおよび0.9cc/gの細孔容積が600Å未満のサイズを有する細孔に由来するシリカゲルを含んで成る態様がある。それらの態様において、細孔の100%までが600Å未満の直径を有し、そしてシリカゲルの細孔の80%以上、100%以下が300Å以下の直径を有する。乾燥分散液の総細孔容積は約0.5〜約2.0cc/gの範囲であり、その場合シリカゲルを含んで成る態様は約0.5〜約1.5cc/gの範囲の総細孔容積測定値を有し、またある種特定のシリカゲルの態様では約0.7〜約1.2cc/gの範囲の同測定値を有する。乾燥分散液の細孔容積はpH調整済みのものであって、分散液をpH調整し、105℃で少なくとも16時間ゆっくり乾燥し、そして真空下において350℃で2時間活性化した後にBJH窒素ポロシメトリーを用いて測定される。
分散粒子の多孔性は本発明の分散液系の粘度に直接影響を及ぼす。多孔性の小さい粒子に比較して(溶媒中で同じ質量装填量において)、多孔質粒子は溶媒−粒子系のより大きな容積分率を占め、それだけでそれら粒子は一層大きな程度まで崩壊して、流体の剪断流に対して一層大きな抵抗性を与える。図1は、粒子の装填量が多くなると、それにつれて粘度(η)が、η0/ηをある特定範囲の粒子装填量に対してプロットすると直線関係が得られるそのような様式で増加することを示す。ここで、η0は分散液の溶媒、即ち水の粘度である。図1に示されるように、示されたカーブの勾配は粒子の多孔性が増大するにつれて大きくなる。本発明の粒子の「粘度誘導細孔容積」は、かくしてこれらカーブの勾配から計算することができる。これらの値は分散粒子の細孔容積を反映する。
例えば、小さい粒子を装填することの、それら粒子のニュートン流体中分散液の粘度に及ぼす影響は、I.M.クリーガー(I. M. Krieger)によってAdv-Coll. Interface Sci.、1972、3、111で説明されている。その式は次の式(1)でη0/ηの相反関係を定義している。
式1
Figure 0005525385
但し、上記の式において:
ηは分散液の粘度であり;
η0は粒子が分散される流体の粘度であり;
Φは粒子が占める懸濁液の容積分率であり;
aは「極限粘度数」(球体または非常に低いアスペクト比の無変化の粒子で
2.5に等しい)であり;
bは粘度が無限大になる容積分率である。
Φと、質量分率として表される懸濁液中の粒子の質量装填量(x)と、粒子の骨格密度(ρs)と、本発明で「粘度誘導細孔容積」と称される粒子の見掛け細孔容積(PVa)との間には関係(2)も存在する。
式2
Figure 0005525385
但し、上記の式においてρfは流体相の密度である。
式(1)と(2)を結合すると、η0/ηを粒子の質量装填量に関係付ける関係式が得られる。比較的小さいxの値については、この関係式は、パラメーターbとは無関係な次の線形式で説明することができる。
式3
Figure 0005525385
この線形関係式は一般に0.5〜1.0のη0/ηの値を持っている。次に、よく分散されている粒子の系についての粘度データーを、η0/η(x)と0.5〜1.0のη0/ηデーターに適用される線形式の形でプロットすると、その勾配を求めることができる。式(3)から、この勾配は次の式によって粒子のPVaに関係付ける得ることは明らかである。
式4
Figure 0005525385
式5
Figure 0005525385
非晶質シリカの骨格密度(2.1g/cc)および流体相の密度(水=1.0g/cc)が分かると、また極限粘度数aがほぼ2.5に等しいことが分かると、本発明のPVaが計算で求められる。本発明の幾つかの態様、並びに相対的に多孔質でないコロイドについて、このカーブが図1に例示される。
分散液、特にシリカ分散液の粘度誘導細孔容積値は、一般に、次の方法で求められる。
(1)選ばれた無機酸化物の分散液を、1分間当たり1リットルで練磨し、そして600gまた2,000gにおいて30分間遠心分離する。
(2)次いで、そのスラリーのpHを、良好な分散液が得られ、保持されるように調整する。これは、典型的には、分散液のpHを粒子の等電点から離すが、粒子を過度に溶解させるpH状況にはしないように調整する(例えば、シリカでは、NaOHを加えることによってpHを9.7〜10.3に調整する)ことによって達成される。最適分散液のこのpH範囲は、一般に、固形分5重量%の分散液を許容できる低粒子溶解度の全領域を通じて滴定し、そして最低の分散液粘度と関連したpH範囲を決定することによって求めることができる。(1)からの練磨分散液を次に上記範囲のpHに調整する。
(3)分散液の粘度(η)を測定し、また分散液の媒体の粘度(η0)、例えば水の粘度を求める。これらの粘度はブルックフィールド粘度計を用いて74秒-1、25.0±0.1℃において測定される。
(4)次に、η0/ηの比を求めて、0.5〜1.0のη0/η値範囲を通じて均一に分散したη0/η(x)値を得る。これは、まず参照試料を用いてη0/η(x)の勾配を見積もり、次にその見積もり勾配値を用いて、η0/ηの所望測定値範囲を与えるように製造されるべき分散液の濃度を求めることによって成し遂げられる。(2)からの分散液のη0/ηが0.5より大で0.9より小ならば、この分散液を上記参照資料として用いてη0/η(x)プロットの見積もり勾配値・ESLを計算することができる。η0/ηが0.5より小さい場合は、その分散液試料を溶媒(典型的には、DI水)で希釈し、次いでη0/ηを再評価しなければならない。η0/ηが0.9より大きい場合は、さらに高濃度の分散液試料を得なければならない。
0.5〜0.9のη0/ηを持つ参照試料が一旦得られたら、常用の方法を用いて質量装填量(x)を求め、そしてESLを次の式から計算する。
式6
Figure 0005525385
(5)PVaを決定するための、一連の試料の濃度(x値)を次の式を用いて計算する。
式7
Figure 0005525385
(6)次に、これらの質量装填量を持つ分散液を、(2)で求められた適切なpH範囲内に調製する。
(7)これら試料の各々の粘度を、25.0±1℃で平衡させた後に、ブルックフィールド粘度計により73.4秒-1の剪断速度で測定する。次に、これらのデーターをプロットする。
(8)回帰分析法を適用して、得られたデーターの勾配を得、そしてその勾配、ρsおよびρfを式:
式8
Figure 0005525385
に代入して(PVa)を計算する。
本発明のシリカ分散液は、約2.40以上、一般的には2.4〜10.0の範囲の絶対勾配値を有するカーブを示す。このデーターは、一般に、少なくとも約0.5cc/gの粘度誘導細孔容積(PVa)を有する分散液に直される。本発明の態様は、一般に、3.50〜5.0の範囲の勾配と約1.0〜約1.5cc/gのPVaを有する。
本発明の分散粒子中における多孔性の安定性は、その分散液を乾燥した後の細孔容積の損失を計算することによって証明される。先に述べたように、一次粒子の堅さの小さい網状構造から成る水性分散粒子中の多孔性は、その分散液から水が蒸発するにつれて著しく減少せしめられる可能性がある。分散液のPVaと、分散液が乾燥された後に測定された細孔容積とを比較すると、本発明の分散液ではPVaの少なくとも40%が保持されることが示される。ある種特定の態様は、細孔容積の少なくとも約60%が保持されることを示す。図3および実施例7を参照されたい。さらに、PVaの少なくとも40%を保持する態様は、約0.5cc/g以上の細孔容積を有する。
本発明の分散液はまた安定でもある。「安定な分散液」とは、長期間懸濁状態のままになっている微細な粒子の分散液を意味する。粒子分散液の安定性は、粒度、粒子の電荷、多孔質粒子の密度および分散液のpHを含めて多数の因子に依存する。これらの因子は様々に変化することができ、また分散液の製造方法に依存する可能性がある。この目的に従来の分散剤を用いることができる。先に述べたように、粒子の「現場」安定性の分散液は、また、練磨された粒子を遠心分離して1ミクロン未満、好ましくは0.01〜約0.5ミクロンの範囲の中央粒度を有する粒子を回収することによっても製造することができる。この方法で製造された粒子を含んで成る態様は、一般に、1ミクロン未満の中央粒度を有する。
本発明の分散液は多くの用途に適し、さらに詳しく述べると、微細は粒度を有する多孔質粒子から利益を得る用途に適している。例えば、本発明はインキ受理性コーティングによく合うことが見いだされた。紙コーティング中の高度の多孔性は、速いインキ乾燥時間、最小限のインキ拡がり性(ink spreading)(ドット利得:dot gain)、良好な画像解像度、(リアリズム写真印刷のためのような)高インキ塗布量(ink loads)のための高容量、および異例に広いインキの色範囲の一因である。
インキ受理性コーティング調合物は、典型的には、無機酸化物(例えば、シリカゲル)のような無機顔料、バインダーおよび染料媒染剤のような添加剤等々を含む。本発明の粒子はその無機顔料として使用することができる。先に議論したように、本発明の無機酸化物粒子は、本発明の分散液が安定な多孔性を有する粒子を含むと言う理由で、従来の煙霧シリカやコロイドシリカ、さらにはある種の沈降シリカのような非晶質シリカの他の形態のものとは構造的に異なる。かくして、この分散液の粒子を用いて製造されたインキ受理性コーティングは極めて多孔質である。さらに、この多孔性はその一致性について信頼性が高く、それは従来の顔料を用いるときに得られる多孔性に影響を及ぼす諸因子によっては有意に影響されるようなものではない。
本発明の分散液はそのままコーティング組成物として直接使用することができる。ほとんどの用途には、しかし、本発明の分散液をバインダー、および製紙業者が必要とする他の任意のコーティング用添加剤と組み合わせることが好ましい。先に述べたように、分散液の固形分含有量、pHおよび粘度は、コーティングされる紙の仕様を満足するように要求通りに調整することができる。
本発明の微細な粒度と多孔性は、先に説明したポリエステルフィルム製造用グリコールスラリーに適している。本発明の微細な粒度は、そのようなフィルムを加工するときに必要な摩擦特性を与えるだけでなく、その粒子の多孔性が有機物質の無機微粒子に対する結合を改善するとも考えられる。特定の理論に拘束されるものではないが、グリコールが無機酸化物の細孔構造の中に入っていくと考えられる。よって、PETの製造プロセス中にグリコールが、例えばフタレートと反応すると、それは重合体構造を形成する。その細孔構造内に造られた重合体の構造は物理的な完全性を有し、かくしてジグソーパズルのピースによく似て、それら細孔内に物理的に確保または固定されるようになる。この結合は、グリコールと無機酸化物表面上のヒドロキシル基との間に起こる追加の化学的結合をさらに増強する。
本発明の他の用途には、(例えば触媒用の)バインダー、充填剤、厚紙の補剛剤、レオロジー剤、歯磨き組成物中の研磨添加剤、腐食抑制剤、皮革処理剤、絶縁塗料、化粧料添加剤、繊維コーティング剤等がある。
本発明の次の実施例は説明のためのものであって、前記特許請求の範囲に記載される本発明をいかなる意味でも限定しようとするものではない。
実施例
実施例1
親ヒドロゲルから誘導されたミクロン以下シリカゲル
十分に排液されたヒドロゲル1の大きさを、プラター・ミル(Prater mill)で約30μの中央粒度まで予備調整した。次に、この粉末を脱イオン(DI)水中でスラリー化して、固形分約20重量%およびpH約8のスラリーを得た。このスラリーを5リットルのドレイス(Drais)媒体ミル(モデルPM5RLH、1.5mm、ガラス媒体)に1分間当たり1リットルの速度で供給した結果、粘稠なスラリーが得られた。
次に、上記スラリーを処理して1ミクロン未満の中央粒度を有する安定な分散液を調製した。この練磨シリカゲル生成物の粗大部分と微細(ミクロン以下)部分との分離を、2段階遠心分離プロセス(1400gで90分間、デカント、次いで2,000gで40分間)で成し遂げた。ミクロン以下粒子の最終分散液はデカントによって得られた。その上澄み分散液の固形分含有量は13重量%で、収率を求めると41%(乾燥SiO2基準)であった。
粒度分布(ホリバ[Horiba]900)
10%< 0.13μ
50%< 0.22μ
90%< 0.38μ
99.9%< 0.77μ
(粗大部分とミクロン以下部分との遠心分離による分離に必要とされる粒度分布を測定し、各部分のブランド名・ホリバ・インスツルメンツ900粒度分析器により粒度測定し、次いで複合分布の重量加算により構成する。この分布は、報告された全ての分布もであるが、脱イオン水中の粒子に対して屈折率1.12〜1.25において測定された。試料は、また、粒度分布の測定前に2分間超音波処理された。)
実施例2
親含水ゲルから誘導されたミクロン以下シリカゲル
親ゲルの大きさを空気分級ミル中で予備調整して約15μの中央シリカゲル粒子を得たことを除いて、実施例1に記載される方法と同じ方法を用いてもう一つのミクロン以下シリカゲル生成物を調製した。このゲルはこのプロセス中に一部乾燥され、その(総揮発分として測定される)含湿量は約67重量%から55重量%に落ち、かくして含水ゲル材料が形成された。
(実施例1の固形分20%に対して固形分27%であったこと以外は)実施例1に記載されるようにして媒体練磨し、遠心分離した後に、固形分12重量%の分散液から成る上澄み液が収率10%で得られた。この上澄み液は次の粒度分布を有していた:
粒度分布(ホリバ900)
10%< 0.13μ
50%< 0.18μ
90%< 0.30μ
99.9%< 0.55μ
実施例3
親エーロゲルから誘導されたミクロン以下シリカゲル
湿式練磨されたジェネシスTMゲルを脱イオン水中で固形分約20重量%までスラリー化し、そしてそのpHを約8に調整した。次に、このスラリーをネツシュ(Netzsch)LMZ-11ミル(0.6〜0.8mmのSEPR媒体を含む)を用いて1分間当たり3.8リットルで湿式練磨した。次いで、この練磨スラリーをマイヤース(Myers)ミキサーを用いてDI水で固形分14.9%まで希釈した。
上記練磨ゲルの粗大部分と微細部分との分離を、2段階遠心分離プロセスによって、即ち1,050gで90分、デカント、次に同じ条件下で新たな回転を行って成し遂げた。
その総固形分は8.8%で、その粒度分布は次のとおりであった:
粒度分布(ホリバ900)
10%< 0.086μ
50%< 0.121μ
99%< 0.181μ
99.9%< 0.322μ
実施例4
親キセロゲルから誘導された分散液
サイロイド(登録商標)74x6500シリカキセロゲルを、D.I.水中でスラリー化して固形分24重量%の分散液を生成させ、そしてNH4OHを加えてそのpHを約8に調整した。
次に、このスラリーをネツシュLMZ-05ミル(0.4〜0.6mmのSEPR媒体を含む)および0.75L/分の再循環速度を用いて湿式練磨した。その全バッチを同ミルに6回通し、通過させた。練磨後のpHは8.20であった。この練磨スラリーの最終粒度は次のとおりであった:
粒度分布(ホリバ900)
10%< 0.72μ
50%< 1.30μ
99.9%< 4.59μ
実施例5
種々の分散液の粘度誘導細孔容積(PVa)と乾燥分散液の細孔容積
試料1−含水ゲル
総揮発分55重量%の含水ゲルを固形分19重量%までスラリー化した。そのpHをNaOHで9.6に調整した。この分散液を4リットルのドレイスミル(1.5mmのガラスビーズ)中で、1リットル(L)/分の速度で、6回通過を用いて練磨した。
次に、得られたスラリーを600g、2000gまたは27,000gにおいて30分間遠心分離した。粘度誘導細孔容積(PVa)、乾燥細孔容積(BJH窒素ポロシメトリー)、並びに窒素ポロシメトリーで測定される粒度分布とBET表面積を、上記の親分散液、練磨分散液および各遠心分離分散液について測定した。結果を下記の表1に報告する。
試料2−沈降シリカの分散液
固形分11.4%の分散液をデグッサ社(Degussa)からのFK310沈降シリカを用いて調製した。この分散液のpHを9.3に調整し、次いで試料1と同じ方法で練磨し、遠心分離し、測定し、そして試験した。結果を表1に報告する。
試料3−シリカゲルの分散液
固形分21.4%の分散液をW. R. Grace & Co.-Conn.のグレース・ダビソン社(Grace
Davison)からのサイロイド(登録商標)63シリカゲルを用いて調製した。この分散液のpHを9.8に調整した。
次に、上記分散液を試料1と同じ方法で(6回通過に代えて8回通過以外は同様に)練磨し、遠心分離し、測定し、そして試験した。結果を表1に報告する。
試料4−沈降シリカの分散液
固形分8.4%の分散液を、フーバー社(Huber)からのゼオスィクスTM(ZeothixTM)177沈降シリカを用いて調製した。次に、この分散液を試料1と同じ方法で(ネツシュ
・ミルを用いて)練磨し、(2000gで30分間用いただけ以外は同様に)遠心分離し、測定し、そして試験した。結果を表1に報告する。
試料5−ジェネシスTMゲルの分散液
固形分18.2%の分散液を、グレース・ダビソン社からのジェネシスTMゲルから調製した。この分散液のpHを9.8に調整した。この分散液を3回通過用のライツ(Reitz)ミル(0.016スクリーン)中で練磨し、次いでドレイスミル中で9回以上練磨した。両ミルに無機酸化物を1リットル/分で供給した。次に、この練磨分散液を試料1に記載したのと同じ方法で遠心分離し、測定し、そして試験した。結果を表1に報告する。
試料6−コロイドシリカ
ナルコ社(Nalco)から入手できるナルコ(Nalco)1140コロイドシリカの試料を、試料1について記載したのと同じ方法で測定および試験した。0.015ミクロンと言う中央粒度をこの技術分野で入手可能な文献から採用する。結果を表1に報告する。
Figure 0005525385
図1は、試料1、2、3、4および6に記載された分散液についてPVaを求めるためにプロットされた粘度と質量分率としての固形分を示すものである。この図で、先に述べた方法を用いるPVaの計算が確認される。600gで遠心分離された試料1の分散液の粘度と装填量のデーターは、図1に(●)で示される。600gで遠心分離された試料2および3の分散液の同データーは、(□)および(○)でそれぞれ示される。試料4の分散液のデーターは2000gで遠心分離された分散液からのものであって、図1に(△)で示される。試料6のデーターはそのままで図1に(!)で示される。
図1のカーブの勾配は回帰分析法を用いて計算され、そしてPVaを求めるために先に示した式(4)に以下の追加データーと共に代入された。
η、η0は25℃において0.1℃に制御されたジャケット付き低粘度セルを用いているブルックフィールドLVTD粘度計を使用して73.4/秒において測定された。
a 球形粒子で2.5と仮定された。
ρf 水で1.0g/cc。
ρs 無機酸化物の骨格密度で、例えばシリカでは2.1g/cc。
実施例6
シリカ粒子の粘度誘導細孔容積
試料1
ブルックフィールド粘度計による73.4秒-1での粘度(cp)を用いて、実施例5、試料1(含水ゲル)の親分散液、ドレイス練磨分散液および遠心分離(600g)分散液を測定し、そして(η)としてη0/η−対−質量分率・固形分(但し、η0は水の粘度である)でプロットした。親分散液(○)、練磨分散液(□)およびで遠心分離分散液(△)のデーターを図2Aに示す。各々の中央粒度およびPVaは、それぞれ8.8μと1.34、0.60μと1.33および0.44μと1.33であった。
試料2
実施例5、試料4(ゼオスィクスTM)の親分散液、練磨分散液および遠心分離(2000g)分散液について、粘度(cp)を(ブルックフィールド粘度計を73.4秒-1で用いて)測定し、そして(η)としてη0/η−対−質量分率・固形分(但し、η0は水の粘度である)でプロットした。親分散液(○)、練磨分散液(□)およびで遠心分離分散液(△)のデーターを図2Bに示す。各々の中央粒度およびPVaは、それぞれ3.7μと3.14、0.59μと1.33および0.26μと1.33であった。
試料3
親分散液、練磨分散液および遠心分離(600g)分散液について、粘度(cp)を(ブルックフィールド粘度計を73.4秒-1で用いて)測定し、そして(η)としてη0/η−対−質量分率・固形分(但し、η0は水の粘度である)でプロットした。親分散液(○)、練磨分散液(□)およびで遠心分離分散液(△)のデーターを図2Cに示す。各々の中央粒度およびPVaは、それぞれ6.6μと1.86、0.68μと1.31および0.33μと1.40であった。
図2Aは、シリカゲルの親分散液、練磨分散液および遠心分離分散液がほぼ同じ粘度、従って同様のPVaを有することを例証している。これは、親シリカゲル分散液が練磨されたとき、細孔容積は測定できる程度には失われなかったことを示している。図2Bおよび2Cは、本発明の沈降シリカは、練磨後に、同等の装填量において、それらの親分散液と比較して低い粘度を有していることを示している。これは細孔容積の破壊によって引き起こされると考えられる。
実施例7
乾燥したときの細孔容積の保存
実施例6で調製した分散液について測定した細孔容積を比較し、そしてそれら分散液について測定されたPVaに対してプロットした。この比較は図3で例証される。それら分散液をpH調整し、105℃で約16時間乾燥し、350℃で2時間活性化し、次いでBJH窒素ポロシメトリーを用いて測定した。
鎖線(−)はBJH細孔容積がPVaに等しい場合の比較線である。この線は乾燥したとき多孔性の損失はないことを示している。図3に示される他のデーターは次の凡例で確認される。
● ID(試料1)
○ デグッサ(試料2)
△ フーバー・ゼオスィクス177(試料4)
□ サイロイド63(試料3)
黒四角 ナルコ1140(試料6)
B =未練磨の親スラリー
M =遠心分離されていない練磨スラリー
6 =600gで遠心分離された後のコロイド状上澄み液
20=2000gで遠心分離された後
データーの上の方の点は@0.985P/P0で計算された細孔容積であり、また下の方の点は0.967P/P0で計算された細孔容積である。
サイロイド63シリカゲルのデーター(□)は、本発明の分散液は乾燥後に少なくとも40%のPVaを保持していることを示している。他のシリカ分散液、例えばIDゲル(●)は少なくとも60%のPVaを保持している。このデーター、および少なくとも0.5cc/gの多孔性が600Å未満の大きさを有する細孔に由来することを示しているデーターは、多孔性が従来法の分散液に影響を及ぼす因子の影響をあまり受けない内部多孔性であることを示している。
実施例8
光沢のある紙コーティング―従来法のシリカゲルと比較して改善された光沢を持つコーティングの製造
出発材料:
(a)実施例1で説明した方法と同様の方法で、ミクロン以下シリカ粒子の分散液を製造した。この分散液の総固形分は16.0重量%であった。この試料の粒度は次のとおりであった:
ホリバ粒度分布(ホリバ900)
<10% 0.193μ
<50% 0.339μ
<90% 0.584μ
<99.9% 1.670μ
(b)総固形分45重量%のサイロイド(登録商標)W300シリカゲル(グレース・ダビソン社)の分散液を比較用に用いた。この製品は約8μの平均粒度(D50)を有する。
(c)ラテックス(ビナック[Vinac]XX210、非イオン性ポリビニルアセテートラテックス、エア・プロダクツ社[Air Products]から入手)をバインダーとして用いた。
(d)従来のフィルム基材を用いた。
方法:
コーティング調合物を、フィルムの光沢に及ぼすシリカの粒度の影響を調べることができるように、一定の固形分含有量とシリカ/バインダー比において調製した。シリカをラテックスの中に混入させ、この調合物をKコントロール・コーター(K Control Coater)および#6ロッドを用いて白いフィルム上にコーティングした。それら湿潤コーティングをヒートガンを用いて乾燥し、次いでオーブン中で80℃において5分間加熱した。コーティングされたシートについての光沢の測定を、バイク−ガーナー・光沢計(Byk-Garner
Gloss Meter)を用いて、垂直からの角度20゜、60゜および85゜で行った。結果を下の表に与える。より大きい値が向上した光沢であることを示している。
ミクロン以下シリカの使用で、W300シリカを含むコーティングの光沢よりも高度の光沢を有するコーティングがもたらされたことが分かる。
Figure 0005525385
実施例9
非多孔質のコロイドシリカより改善されたインキ乾燥時間
出発材料:
(a)0.6〜0.8mmの媒体が装填されたネツシュLMZ-11媒体ミルを用いてW500シリカを総固形分18.6%で湿式練磨することによる方法によって、ミクロン以下シリカ粒子の分散液を製造した。この懸濁液のpHは8.6であり、この試料の粒度は次のとおりであった:
ホリバ粒度
10、μ 0.318
50、μ 0.512
99.9、μ 3.18
(b)上記練磨試料を次に1060Gで30分間遠心分離した。回収された上澄み液は固形分含有量が17.4%であり、その粒度は次のとおりであった:
ホリバ粒度
10、μ 0.254
50、μ 0.403
99.9、μ 2.334
(c)実施例5(試料6)からのナルコ1140の試料を非多孔質シリカとして用いた。
方法:
コーティング調合物を、インキの乾燥時間に対するシリカの多孔性の効果を測定することができるように、一定固形分と一定シリカ/バインダー比において調製した。比較用に用いた調合物はシリカ100部、ポリ(ビニルアルコール)[エア・プロダクツ社のエアボル(Airvol)823]30部およびポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)染料媒染剤[カルゴン社(Calgon)のCP261LV]15部であった。固形分17.4%のシリカ分散液を調製し、次にミキサーに装填し、そしてそのpHを1.0M HClの添加により2.8〜3.3に下げた。次に、エアボル823を加え、そしてそのシリカ/PVOH混合物を1〜2分間攪拌した。最後に、CP261LV媒染剤を、水で希釈した後、激しく攪拌しながら滴下した。最終pHを2.8〜3.5に調整した。
この調合物をKコントロール・コーターおよび#6ロッドを用いてフィルム基材(ICI社のメリニックス[Melinix]#454)上にコーティングした。それら湿潤コーティングをヒートガンを用いて乾燥し、次いでオーブン中で80℃において5分間加熱した。それらフィルムを目視検査すると、それらは大規模な欠陥を含まないことが証明された。
インキ乾燥時間を測定するために、ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)550Cプリンターを用いてインキの黒色ストリップをコーティングされたフィルムの長さに印刷した。〜1分の間隔後に、その印刷領域にそれを覆って紙のストリップを載置し、そして一定質量のローラーで圧力を加えた。次いで、そのフィルムから上記の紙に移った
インキの量を目視観察した。試料(a)〜(c)の各々について、インキの移動が本質的にない時間を以下に与える:
試料(a)−練磨W500: 2分<t<4分
試料(b)−練磨、遠心分離W500: 2分<t<4分
試料(c)−ナルコ(非多孔質)シリカ:4分<t<6分
かくして、上記のフィルムは多孔質のシリカコーティングでは2〜4分の乾燥時間であったが、非多孔質のシリカコーティングでは乾燥にもっと長い時間がかかった。
実施例10
非多孔質のコロイドシリカより改善されたインキ乾燥時間
出発材料:
この実施例では、実施例9で使用された同じシリカが用いられた。
方法:
コーティング調合物を、インキの乾燥時間に対するシリカの多孔性の効果を測定することができるように、一定固形分と一定シリカ/バインダー比において調製した。比較用に用いた調合物はシリカ69部、ポリ(ビニルアルコール)[エア・プロダクツ社のエアボル325]21部およびポリ(エチレンイミン)染料媒染剤[BASF社のルパゾール(Lupasol)G35]10部であった。固形分17.4%のシリカ分散液を各試料用に調製し、次にミキサーに装填し、そしてそのpHを1.0M HClの添加により2.8〜3.3に下げた。次に、エアボル325を加え、そしてそのシリカ/PVOH混合物を1〜2分間攪拌した。最後に、ルパゾールG35媒染剤を、水で希釈した後、激しく攪拌しながら滴下した。最終pHを2.8〜3.5に調整した。
この調合物をKコントロール・コーターおよび#8ロッドを用いてフィルム基材(ICI社のメリニックス#454)上にコーティングした。それら湿潤コーティングをヒートガンを用いて乾燥し、次いでオーブン中で80℃において5分間加熱した。それらフィルムを目視検査すると、それらは大規模な欠陥を含まないことが証明された。
インキ乾燥時間を実施例9におけるように測定した。それらは次のとおりであった:
試料(a)−練磨W500: 4分<t<5分
試料(b)−練磨、遠心分離W500: 5分<t<6分
試料(c)−ナルコ(非多孔質)シリカ:6分<t<7分
かくして、上記のフィルムは多孔質のシリカコーティングでは4〜6分の乾燥時間であったが、非多孔質のシリカコーティングでは乾燥にもっと長い時間がかかった。
実施例11
改善された容量
実施例9で説明した練磨されたW500および練磨、遠心分離されたW500を含んで成る調合物を、顔料80部およびバインダー20部において調製し、これをビニル基材に適用し、そして実施例9に記載した条件下で乾燥させた。そのコーティングを基材から取り除き、そしてBJH窒素ポロシメトリーを用いて多孔性の測定を行った。そのようなコーティングはコーティング10グラム当たり10.2ccのインキ容量を有する。他のコーティングを10グラム当たり3〜50ccの範囲のインキ容量を有するように調製することができ、この他のコーティングは全て上記範囲で変動する。
実施例9で説明したナルココロイド状材料を用いて調合物およびコーティングを同様に調製する。そのコーティングを乾燥し、基材から取り除き、そしてそのコーティングの多孔性を測定する。そのようなコーティングは10グラム当たり2.2ccのインキ容量を有し、そして一般に10グラム当たり3cc未満の容量を有する。
実施例12
ポリエステルフィルム用のエチレングリコール中の大きさが微細なシリカ
以下に示される2種のシリカ製品を用いて二つのエチレングリコール分散液を調製した。方法Iでは、練磨、遠心分離されたスラリーを、常用の方法を用いてエチレングリコールを蒸留して水にすることによってさらに処理した。具体的に述べると、練磨ヒドロゲルの水性懸濁液(固形分17重量%)の1800グラム試料を4リットルの回転真空蒸発器としてのフラスコに移し、そして100℃まで加熱した。その容器に真空を適用しながら約1100グラムのエチレングリコールを加えた。1時間後、その容器の蒸留物は本質的に純粋なエチレングリコールであり、これは懸濁液から水が事実上完全に除去されたことを示している。1390グラムの生成物が回収された(SiO2・22%)。
方法IIは、上記で説明した方法を用いてエチレングリコール媒体中でシリカゲルを練磨することを含んでいた。
Figure 0005525385
両分散液は、ポリエステルフィルムで使用するための粘着防止剤分散液としての使用に適した粒度、固形分含有量およびH2O含有量を有している。サイロックス(Sylox)2はIDゲル生成物より若干低いPVa(粘度誘導細孔容積)をもたらす(0.95対1.3cc/g)。IDゲルのミル中におけるより長い滞留時間とその固有の性質が、方法Iと比較して粒子の多孔性を破壊すると考えられる。
実施例13
エチレングリコールと無機酸化物との結合を確認するために実験を行った。この結合を、蒸留法を用いてポリエステルフィルム中で粘着防止剤として使用するための多孔質のミ
クロン以下粒子のグリコール懸濁液を形成する態様によって特に例証する。
分析のためにシリカ粒子を捕らえることが必要であるので、この実験は、典型的な0.25〜3.0μのポリエステル用粘着防止剤物質ではなく、6ミクロンの平均粒度を有するシリカを用いて行われた。
グレース・ダビソン社からのW−500シリカの1試料を水中にスラリー化し、次いで実施例12の方法Iを用いて蒸留してエチレングリコールとなした。次いで、その材料を濾過し、アセトンで洗浄して過剰の(未反応の)エチレングリコールを除去し、次いで50℃で真空乾燥した。比較のために、上記W−500が(1)エチレングリコール中にスラリー化され(但し、蒸留されず)、次いでアセトン洗浄され、そして乾燥された試料、(2)アセトン洗浄され、そして真空乾燥されただけの試料、および(3)真空乾燥されただけの試料を調製した。試料を総揮発分(T.V.)および炭素について評価した。結果を下記に与える。
結果は、グリコールの蒸留に由来する生成物は、揮発分および炭素含有量をより多い量で含んでいたことを示している。これは、蒸留されたスラリーのシリカ構造内におけるグリコールの保持が、他の手段で分散された生成物と比較して改善されたことを示している。この向上した保持は、先に説明した結合効果に帰せしめることができると考えられる。
Figure 0005525385
本発明の各種態様は以下の通りである。
1. 多孔質の無機酸化物粒子を含んで成る分散液であって、該粒子が
a)0.05〜約3ミクロンの範囲の中央粒度;および
b)該粒子の水性分散液が乾燥されたとき、BJH窒素ポロシメトリーで測定して少なくとも約0.5cc/gの細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来するそのような多孔性
を有する上記の分散液。
2. 無機酸化物粒子がシリカ粒子から成る、上記1に記載の分散液。
3. シリカ粒子が沈降シリカまたはシリカゲルから成る、上記2に記載の分散液。
4. 無機酸化物粒子が0.05〜約1ミクロンの範囲の中央粒度を有する、上記1に記載の分散液。
5. シリカ粒子が、少なくとも約0.7cc/gの細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来する乾燥後の多孔性を有する、上記3に記載の分散液。
6. シリカ粒子がシリカゲルから成る上記5に記載の分散液。
7. 多孔質粒子が0.5〜約1.5cc/gの範囲の粘度誘導細孔容積を有する、上記1に記載の分散液。
8. 多孔質粒子が約1.0〜約1.5cc/gの粘度誘導細孔容積を有する、上記1に記載の分散液。
9. 中央粒度が約0.5ミクロン以下であり、固形分含有量が約20〜約25重量%であり、そして分散液が少なくとも90%のグリコールを含んでいる、上記8に記載の分散液。
10. 無機酸化物がシリカゲルである上記9に記載の分散液。
11. 多孔質粒子が沈降シリカまたはシリカゲルから成る、上記7に記載の分散液。
12. 多孔質粒子が沈降シリカまたはシリカゲルから成る、上記8に記載の分散液。
13. 1〜30重量%の無機酸化物粒子を含んでいる、上記1に記載の分散液。
14. 粒子がシリカゲルから成り、そして該粒子は少なくとも約0.7cc/gの細孔容積が600Å未満の細孔サイズを有する細孔に由来する乾燥後の多孔性を有する、上記11に記載の分散液。
15. 多孔質粒子が0.5〜約1.5cc/gの範囲の粘度誘導細孔容積を有する、上記11に記載の分散液。
16. 多孔質粒子が約1.0〜約1.5cc/gの粘度誘導細孔容積を有する、上記11に記載の分散液。
17. 上記1に記載の分散液であって、次の:
i)無機酸化物粒子のスラリーを形成し;
ii)該粒子のスラリーを練磨し;
iii)得られた練磨分散液から上澄み液相と沈降相とを作り、ここで該上澄み液相は0.1〜約1ミクロンの範囲の中央粒度を有する多孔質の無機酸化物粒子から成り;そして
iv)該上澄み液相を粒子の分散液として取り出す
工程を含んで成る方法によって製造された上記の分散液。
18. i)の無機酸化物粒子がシリカゲルまたは沈降シリカから成る、上記17に記載の分散液。
19. 次の:
(a)無機酸化物粒子のスラリーを形成し;
(b)該粒子のスラリーを練磨し;
(c)得られた練磨分散液から上澄み液相と沈降相とを作り;そして
(d)最終生成物として、該上澄み液相を取り出すか、または該沈降相を再分散させ、ここで該生成物は、少なくとも0.5cc/gの細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来する乾燥後の多孔性を有する
工程を含んで成る、粒子の分散液を製造する方法。
20. (a)の無機酸化物粒子がシリカゲルまたは沈降シリカから成る、上記19に記載の方法。
21. (a)の無機酸化物粒子がシリカゲルから成り、そして該粒子は少なくとも約0.7cc/gの細孔容積が300Å以下のサイズを有する細孔に由来する多孔性を有する、上記19に記載の方法。
22. (d)の最終生成物が0.5〜約1.5cc/gの範囲の粘度誘導細孔容積を有する、上記19に記載の方法。
23. (a)のスラリーが水性媒体であり、そして(d)の最終生成物をグリコールと共に蒸留して少なくとも90%のグリコールを含む分散液を生成させる、上記19に記載の方法。
24. グリコールがエチレングリコールである、上記23に記載の方法。
本発明の幾つかの態様と従来法のコロイドシリカの、η/η−対−質量分率・固形分のグラフを示し、ここでηは説明された分散液の粘度であり、またηは水の粘度である。質量分率・固形分は未溶解粒子を含むが、溶解したいかなる塩も含まない。 図2Aは、η/η−対−質量分率・固形分のグラフを示し、ここでηは含水シリカゲルを含んで成る本発明の態様の粘度であり、またηは水の粘度である。(O)は練磨前の粘度と装填量のデーターを表す。(□)は練磨後の粘度と装填量のデーターを表し、そして(△)は練磨され、600gで遠心分離された後の粘度と装填量のデーターを表す。図2Bは、ゼオスィックスTM177として商業的に入手できる沈降シリカの同上データーのグラフであり、ここで(O)および(□)は図2Aについて示した同タイプのデータを表す。(△)は練磨され、そして2,000gで遠心分離された分散液のデーターを表す。図2Cは、図2Aについて得られたものであるが、デグッサ社からFK310として商業的に入手できる沈降シリカについて得られた同じデーターのグラフである。(O)、(□)および(△)は図2Aについて示した同タイプのデータを表す。 本発明についての粘度誘導細孔容積(PVa)と乾燥細孔容積の測定値との相関関係を示すグラフである

Claims (11)

  1. 多孔質のシリカゲル粒子を含んで成る、紙またはフィルム上の光沢のあるインキ受理性コーティングで使用される分散液であって、該粒子が
    a)0.05〜3ミクロンの範囲の中央粒度;および
    b)該シリカゲル粒子の水性分散液が乾燥されたとき、BJH窒素ポロシメトリーで測定して少なくとも0.5cc/gの細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来するそのような多孔性を有し、
    該シリカゲル粒子の細孔の80%以上、100%以下が、300Å以下の細孔サイズを有する
    上記の分散液。
  2. シリカゲル粒子が0.05〜1ミクロンの範囲の中央粒度を有する、請求項1に記載の分散液。
  3. シリカゲル粒子が、少なくとも0.7cc/gの細孔容積が600Å以下の細孔サイズを有する細孔に由来する乾燥後の多孔性を有する、請求項に記載の分散液。
  4. シリカゲル粒子が0.5〜1.5cc/gの範囲の粘度誘導細孔容積を有する、請求項1に記載の分散液。
  5. シリカゲル粒子が1.0〜1.5cc/gの粘度誘導細孔容積を有する、請求項1に記載の分散液。
  6. 該シリカゲル粒子の中央粒度が0.5ミクロン以下であり、固形分含有量が20〜25重量%であり、そして分散液が少なくとも90%のグリコールを含んでいる、請求項に記載の分散液。
  7. 1〜30重量%の該シリカゲル粒子を含んでいる、請求項1に記載の分散液。
  8. シリカゲル粒子は少なくとも0.7cc/gの細孔容積が600Å未満の細孔サイズを有する細孔に由来する乾燥後の多孔性を有する、請求項に記載の分散液。
  9. シリカゲル粒子が0.5〜1.5cc/gの範囲の粘度誘導細孔容積を有する、請求項に記載の分散液。
  10. シリカゲル粒子が1.0〜1.5cc/gの粘度誘導細孔容積を有する、請求項に記載の分散液。
  11. 請求項1に記載の分散液であって、次の:
    i)シリカゲル粒子のスラリーを形成し;
    ii)該シリカゲル粒子のスラリーを練磨し;
    iii)得られた練磨分散液から上澄み液相と沈降相とを作り、ここで該上澄み液相は0.1〜1ミクロンの範囲の中央粒度を有する多孔質のシリカゲル粒子を含み;そして
    iv)該上澄み液相を該多孔質のシリカゲル粒子の分散液として取り出す
    工程を含んで成る方法によって製造された上記の分散液。
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