JP5525038B2 - 農業用除草器の安全カバー - Google Patents

Description

本発明は、農業用除草器の安全カバーに関する。より詳しくは、除草作業時にカバー本体が常に地面から浮いている状態で除草作業を行うようにフローティング部材を備えることにより、除草作業を安全かつ容易に行う農業用除草器の安全カバーに関する。

一般的に、図１に示した農業用除草器は、動力発生装置Ｐと、ワイヤーなどを利用して動力発生装置Ｐから発生した動力を伝達するシャフトＳと、シャフトＳの端部に装着される刃部Ｃとを含んで構成される。特に、シャフトＳの端部には、刃部Ｃを包んで除草作業が安全に行われるようにする安全カバー１０００が備えられている。

安全カバー１０００は、底面と一側面が開口され容器形状に形成されている。また、開口された一側面には除草作業時に雑草などを押さえるための押さえ手段１１００が形成され、上面にはシャフトＳの端部を安全カバー１０００内に収めることができるようにカッター装着具１２００が形成されている。また、このカッター装着具１２００には、シャフトＳを固定するための固定ブラケット１２１０がさらに備えられている。

このように形成された安全カバー１０００は、シャフトＳに構成される取っ手Ｈを握って前方に押すと、押さえ手段１１００により雑草が寝かされるようになる。そして、寝かされた雑草は、刃部Ｃにより粉砕される。ここで、安全カバー１０００は、粉砕された粉砕物が外部に飛散することを防止する役割も共に果たす。

しかしながら、従来の安全カバー１０００は、以下のような問題を有する。
１）粉砕された粉砕物が安全カバー内に積もって除草作業を妨害する。
２）安全カバーが地面に着いた状態で除草作業が行われるため、シャフトを介して外力が加えられると、安全カバーの下部縁部が地面中に掘り下げるようになる。特に、水田のように水がある場合、このような現状がさらに頻繁に発生する。
３）刃部を装着するためのカッター装着具から粉砕物が外部に飛び散って作業者を傷つける恐れがある。
４）粉砕物が外部に完全に排出できないため、作業効率が低下するだけでなく、刃部に損傷が発生する恐れがある。

本発明の第１目的は、弾力を有する材質を用いてカバー本体が除草作業時に常に浮いている状態を維持するようにフローティング部材を備えることにより、カバー本体が地面に打ち込まれないように誘導して作業効率を向上させる農業用除草器の安全カバーを提供することにある。

また、本発明の第２目的は、カバー本体の両側面に飛散孔を形成することにより、カバー本体の内部に粉砕物が積もることを防止して作業を容易にし、刃部の破損などを抑制するだけでなく、カバー本体の両側にある農作物の根部分に粉砕物を飛散させる効果を得ることのできる農業用除草器の安全カバーを提供することにある。

最後に、本発明の第３目的は、カバー本体の上部に開口された形態に形成されるカッター装着具にふた部をさらに有するすることにより、粉砕物がカバー本体の上に飛散することを防止して作業者の安全性を確保することのできる農業用除草器の安全カバーを提供することにある。

このような目的を達成するために、本発明の実施形態による農業用除草器の安全カバーは、下面が開放され上部にはカッター装着部を挿入してシャフトが固定される装着具と、開放された下面から延びて雑草を倒すための押さえ手段と、を備えたカバー本体を含み、カバー本体は、押さえ手段に対向する位置に除草作業時にシャフトを介して伝達される力を減衰してカバー本体が浮くようにするフローティング部材を備え、フローティング部材１３０は、一側に長手方向に沿って切開部１３１が形成されたことを特徴とする。

フローティング部材は、端部が上方に曲がっている板状部材からなり、下部がカバー本体の底面と同一線上に又は前記底面より低く位置するように形成されたことを特徴とする。このようなフローティング部材は、弾性を有する板スプリング又はプラスチック材で形成されることを特徴とする。

一方、本発明の実施形態による農業用除草器の安全カバーのカバー本体には、両側面にそれぞれ除去された雑草及び土を飛散させるように飛散孔がさらに形成されていることを特徴とする。ここで、飛散孔は、両側面のそれぞれに１乃至３個形成されていることを特徴とする。

また、本発明の実施形態による農業用除草器の安全カバーは、カバー本体に装着具を覆うようにふた部をさらに備えることを特徴とする。

本願発明によれば、以下のような効果がある。
１）シャフトを介して加えられる外力をフローティング部材で減衰させてカバー本体が地面から浮いている状態を維持するため、除草作業の能率を向上させることができる。
２）カバー本体の両側に粉砕物を飛散させるため、粉砕物による刃部の破損を前もって防止することができる。また、このように飛散する粉砕物は、カバー本体の両側にある農作物を覆う効果を得ることができる。
３）粉砕物がカバー本体の上に飛散することを防止するため、粉砕物により作業者がケガすることを前もって防止して事故を予防できる。
４）水田のように除草作業が行われるところに水があっても、カバー本体の地面に対する接触面積を最小化してカバー本体が水田に打ち込まれないため、容易に作業することができる。

従来の除草器に装着された安全カバーを示す斜視図である。 本発明の実施形態による安全カバーの構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態による除草器に装着された安全カバーの使用状態を示す側面図である。

以下、図面を参照して本発明の構成についてより詳細に説明する。

図２は、本発明の実施形態による安全カバーの構成を示す分解斜視図である。図３は、本発明の実施形態による除草器に装着された安全カバーの使用状態を示す側面図である。ここで、符号Ｇは地面を示し、Ｓは通常の除草器において動力伝達のために使われるシャフトを示し、Ｓ１はシャフトＳの端部に構成されてカッターＣを装着するためのカッター装着部を示す。

本発明の実施形態による安全カバー１０００’は、下面と一部側が開放されたカバー本体１００を含んで構成される。また、このカバー本体１００には、上部にシャフトＳを回転支持して固定するための装着具１１０が形成される。また、開口された側部には雑草などを倒すことができるように押さえ手段１２０が構成される。

特に、本発明の実施形態によるカバー本体１００には、除草作業時にこのカバー本体１００が地面Ｇに対して浮いているように、持ち上げられるように押さえ手段１２０に対向する位置にフローティング部材１３０がさらに備えられる。

フローティング部材１３０は、板部材であり、カバー本体１００の後部に装着するために一端にフランジ部１３２が形成される。また、このフランジ部１３２には、実質的に装着のための第１締結孔１３３が形成される。このように構成されたフランジ部１３２は、装着具１１０の後部を包む形態に形成することにより、シャフトＳを回転支持するためのボルト１１１ａ−ナット１１１ｂのような締結手段により装着できるように構成する。また、このフローティング部材１３０には、長手方向の中間部分に結束力強化のためにカバー本体１００に締結できるように第２締結孔１３４が形成される。ここで、ボルト１１１ａは、カバー本体１００の上部、好ましくは、後述するふた部１５０によりシャフトＳを支持できるように装着具１１０の一側に一体に構成することが好ましい。

特に、フローティング部材１３０は、他端が片方に曲がるように形成される。これは、フローティング部材１３０の端部が地面Ｇに対して打ち込まれずにすべるようにするためである。また、この他端部には、フローティング部材１３０の長手方向に沿って切開部１３１が形成される。切開部１３１は、フローティング部材１３０と地面Ｇとの摩擦力を減少させ、また粉砕物の排出を容易にする。

このような構成のフローティング部材１３０は、作業時に弾力的に動作させるために弾性を有する板スプリング又はプラスチック材で製造することが好ましい。

本発明の実施形成において、フローティング部材１３０は、カバー本体１００に装着時、他端の曲がった端部がカバー本体１００の下部の縁部と同一高さになるように製造して用いることが好ましい。この場合、図３に示すようにカバー本体１００は、シャフトＳにより押さえ手段１２０が形成された前方が若干持ち上がられるようにして除草作業が行われる。

そして、本発明の実施形成において、フローティング部材１３０は、カバー本体１００に装着時に、端部がカバー本体１００の下部縁部より低く位置するように形成することもできる。この場合、カバー本体１００はシャフトＳにより地面Ｇと平行に位置して除草作業が行われる。

一方、本発明の実施形成において、カバー本体１００には、両側面にそれぞれ飛散孔１４０をさらに形成される。飛散孔１４０は、カバー本体１００内においてカッターＣにより粉砕された粉砕物を外部に排出するために利用される。すなわち、シャフトＳの端部にあるカッター装着部Ｓ１にカッターＣが装着されて、押さえ手段１２０により寝かされた雑草などが粉砕される。ここで、粉砕物がカバー本体１００から充分に速く排出できない場合、カッターＣを損傷させるだけでなく、除草作業の効率を低下させる。

従って、本発明の実施形態においては、カバー本体１００に飛散孔１４０から粉砕物を両側に飛散させることにより、作業効率の向上、カッターＣの保護、及び周辺農作物を覆う効果を得るようになる。このような飛散孔１４０は、粉砕物のサイズなどを考慮して各側面にそれぞれ１〜３つを形成することができる。

最後に、本発明の実施形成において、カバー本体１００には、装着具１１０を覆うためのふた部１５０が備えられる。ふた部１５０は、装着具１１０の全体を覆うことができるサイズに製造され、一側にはシャフトＳの外周面を覆うように支持部１５１が形成される。そして、この支持部１５１の両側には、前述した第１締結孔１３３と重なるように締結孔１５２が形成される。さらに、ふた部１５０の外周面にはカバー本体１００に直接装着できるように装着孔１５２ａがさらに形成される。

このように形成されたふた部１５０は、フローティング部材１３０とともにカバー本体１００に一体に装着される。すなわち、ふた部１５０は、シャフトＳを覆うとともにフローティング部材１３０のフランジ部１３２と重なるようにして、第１締結孔１３３と締結孔１５２にボルト１１１ａを嵌めてナット１１１ｂで締結する。そして、装着孔１５２ａを介してボルトのような締結手段１５３でカバー本体１００に締結固定される。そして、フローティング部材１３０は、第２締結孔１３４を通してボルトのような締結手段１３４ａで締結固定される。

このようなふた部１５０は、前述した飛散孔１４０と異なり、粉砕物が装着具１１０を介して飛散される場合、作業者が負傷する可能性があるため、これを防止する。

従って、本発明の実施形態による農業用除草器の安全カバー１００は、地面Ｇに対して常に浮いている状態で除草作業が行われるため、安全カバー１００が地面に打ち込まれることを防止して作業効率を向上させることができる。そして、粉砕物が外部に飛散するため、カッターＣを保護することができる。さらに、粉砕物が安全カバー１００の上に飛散することを防止することにより、作業者の安全にも大きな寄与をする。

以上、本発明の実施形態は、図面に示す一実施形成を参考にして説明したが、これは例示に過ぎず、本技術分野の通常の知識を持つ者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実例形態に用いられることができるという点を理解できるであろう。従って、本発明の技術的保護の範囲は後述する特許請求の範囲の技術的思想により決定される。

１００：カバー本体
１１０：装着具
１１１ａ、１１１ｂ：ボルト、ナット
１２０：押さえ手段
１３０：フローティング部材
１３１：切開部
１３２：フランジ部
１３３：第１締結孔
１３４：第２締結孔
１４０：飛散孔
１５０：ふた部
１５１：支持部
１５２：締結孔
１５３：締結手段
１０００’：安全カバー
Ｃ：カバー
Ｓ：シャフト
Ｓ１：カッター装着部

Claims (6)

1. 下面が開放され上部にカッター装着部（Ｓ１）を挿入してシャフトＳが固定される装着具１１０と、開放された前記下面から延びて雑草を倒すための押さえ手段１２０と、を備えたカバー本体１００を含み、
   前記カバー本体１００は、前記押さえ手段１２０に対向する位置に除草作業時に前記カバー本体１００が浮くようにするフローティング部材１３０を備え、
   前記フローティング部材１３０は、一側に長手方向に沿って切開部１３１が形成されたことを特徴とする農業用除草器の安全カバー。
2. 前記フローティング部材１３０は、端部が上方に曲がった板状部材からなり、下部が前記カバー本体１００の底面と同一線上に又は前記底面より低く位置するように形成されたことを特徴とする請求項１に記載の農業用除草器の安全カバー。
3. 前記フローティング部材１３０は、弾性を有する板スプリング又はプラスチック材で形成されることを特徴とする請求項２に記載の農業用除草器の安全カバー。
4. 前記安全カバーの前記カバー本体１００には、両側面にそれぞれ除去された雑草及び土を飛散させるように飛散孔１４０が形成されていることを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載の農業用除草器の安全カバー。
5. 前記飛散孔（１４０）は、前記両側面のそれぞれに１乃至３個形成されていることを特徴とする請求項４に記載の農業用除草器の安全カバー。
6. 前記カバー本体１００は、前記装着具１１０を覆うようにふた部（１５０）をさらに備えることを特徴とする請求項４に記載の農業用除草器の安全カバー。