JP5524371B1 - 移動体の位置又は向きを示す情報を取得するシステム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動体(ロボット10)が、環境側基地局40のアンテナ配列軸の近傍である第1の位置に存在するときに、移動体側基地局(ロボット側基地局20)のアンテナ配列軸の近傍に環境側基地局40を捕捉し、第1の位置から、捕捉している環境側基地局40の方向に対し所定角度φを維持しつつ直進することにより環境側基地局40の他のアンテナ配列軸の近傍の第2の位置に到達し、上記直進に際し、第1の位置を出発してから第2の位置に至るまでの移動距離Lを計測し、角度φと移動距離Lとに基づき、自身の現在位置又は自身が現在向いている方向を求めるようにする。また好ましくは、環境側基地局40に、夫々の座標軸が所定角度(例えば45°)ずれた関係となるように複数のアンテナ群を設けるようにする。
【選択図】図24
Description
続いて位置標定システムについて説明する。位置標定システムは、スペクトル拡散された無線信号である位置標定信号を送信する無線装置(本実施形態では、ロボット側無線装置30又は環境側無線装置50)と、位置標定信号を受信してこれに基づき標定対象(本実施形態では、ロボット10、ロボット側基地局20、ロボット側無線装置30、環境側基地局40、及び環境側無線装置50)が存在する方向や存在する位置を標定する基地局(本実施形態では、ロボット側無線装置30及び環境側基地局40)とを含んで構成される。
α=arcTan(D(m)/L(m))=arcSin(ΔL(cm)/3(cm))
の関係がある。尚、D(m)は、環境側無線装置50のアンテナ55の設置高さとロボット側基地局20のアンテナ群25(4つのアンテナ251a〜251dで囲まれた領域の中央部分)の高さとの差であり、L(m)は、環境側無線装置50のアンテナ55から下ろした垂線がロボット10が移動する平面と交わる点とアンテナ群25の中心とを結ぶ線分の長さであり、ΔL(cm)は、アンテナ群25を構成しているアンテナ251のうち特定の2つのアンテナ251の夫々についての、環境側無線装置50のアンテナ55までの伝搬路長の差(以下、経路差とも称する。)である。
ΔL(cm)=Δθ/(2π/λ(cm))
の関係がある。また位置標定信号1400として2.4GHz帯の電波を用いる場合はλ=12.5(cm)であるので、
α=arcSin(Δθ/π)
の関係がある。測定可能範囲(−π/2<Δθ<π/2)内では、αはΔθ(ラジアン)から算出することができるので、上式からロボット側基地局20から見た環境側無線装置50が存在する方向αを取得することができる。
Δd(x)=(H−h)×Tan(ΔΦ(x))
Δd(y)=(H−h)×Tan(ΔΦ(y))
xx=x1+Δd(x)
yy=y1+Δd(y)
Δθ1=Δθt1+F1 ・・・式1
Δθ2=−Δθt2+F2 ・・・式2
Δθ1−Δθ2=(Δθt1−(−Δθt2))+(F1−F2) ・・・式3
θt=(Δθ1−Δθ2)/2 ・・・式4
位置標定システムは、数10cmオーダという高い精度で標定対象の位置を標定することが可能である。但し前述したように、位置標定システムによる位置標定の精度は標定可能エリアの全体で必ずしも一様でなく、標定精度は基地局(ここでは基地局が環境側基地局40である場合を例として説明するが、基地局がロボット側基地局20である場合も同様に説明することができる。)がロボット側無線装置30のアンテナ35に近づくほど高くなる。
ところで、例えば、図17Aに示した正方形状に配置された4つのアンテナ251a〜251dからなるアンテナ群25の複数個を組み合わるようにすれば、容易にアンテナ配列軸を増やすことができる。
Δθ1=Δθt1+F1+α ・・・式5
Δθ2=−Δθt2+F2−α ・・・式6
(Δθ1−Δθ2)/2=((Δθt1+F+α)−(−Δθt2+F−α))/2
=((Δθt1+Δθt2)+2・α)/2
・・・式7
(Δθ1−Δθ2)/2=(2・Δθt+2・α)/2
=Δθt+α ・・・式8
ところで、アンテナ配列軸の近傍では方向の標定精度(ロボット10が環境側基地局40のアンテナ配列軸上に存在するか否か、環境側基地局40(環境側無線装置50)が、ロボット側基地局20のアンテナ配列軸上に存在するか否かを検知する精度)が高くなるという、位置標定システムの上記特性に着目すると、位置標定システムによる方向の標定結果のみを利用して、ロボット10の現在位置及びロボット10が向いている正確な方向を取得する仕組みを実現することができる。以下、この仕組みについて説明する。尚、以下の説明において、環境側基地局40のアンテナ群25は、図19に示す構成であるものとし、前述した8つのアンテナ配列軸の方向(+X,+Y,−X,−Y,+X’,+Y’,−X’,−Y’)では、標定可能エリア外であっても標定精度が高くなっているものとする。
続いて、以上に説明した方法により、ロボット10が、自身の正確な位置及び向いている正確な方向を取得する際に行う処理(以下、絶対位置及び方向取得処理S2500と称する。)の一例を示す。図25は、絶対位置及び方向取得処理S2500の詳細を説明するフローチャートである。以下、同図とともに説明する。
10 ロボット
20 ロボット側基地局
30 ロボット側無線装置
40 環境側基地局
50 環境側無線装置
101 自律移動制御部
103 アンテナ配列軸検知部
104 環境側基地局捕捉部
105 直進走行制御部
106 現在位置/方向取得部
Claims (6)
- 無線信号である位置標定信号を送信する無線装置と、
第1のアンテナ対と第2のアンテナ対とを含むアンテナ群を有し、前記第1のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差と前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差とが一致するように設けられ、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対が、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対の各アンテナが平面上に矩形状に並ぶように配置され、前記第1のアンテナ対の各アンテナ又は前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の位相差Δθに基づき前記無線装置が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記無線装置の現在位置を標定する基地局と、
を備えて構成される位置標定システムを用いて構成される、移動体の向きを示す情報を取得するシステムであって、
移動体に設けられる前記無線装置である移動体側無線装置、
前記移動体が移動するエリアの上方に設けられる前記基地局である環境側基地局、
前記移動体に設けられる前記基地局である移動体側基地局、及び
前記環境側基地局に設けられる前記無線装置である環境側無線装置、
を備え、
前記移動体は、
前記環境側基地局の前記アンテナ群の前記矩形の中心を原点として前記矩形の一辺の方向に設定した座標軸であるX軸を含むXY平面に垂直な平面であるX軸方向平面、もしくは、前記矩形の中心を原点として前記X軸と直角な方向に設定した座標軸であるY軸を含むXY平面に垂直な平面であるY軸方向平面、のうちのいずれかの近傍である第1の位置に存在するときに、前記移動体側基地局の前記アンテナ群の前記矩形の中心を原点として前記矩形の一辺の方向に設定した座標軸であるx軸を含むxy平面に垂直な平面であるx軸方向平面、もしくは、前記矩形の中心を原点として前記x軸と直角な方向に設定した座標軸であるy軸を含むxy平面に垂直な平面であるy軸方向平面の近傍に前記環境側基地局を捕捉し、
前記第1の位置から、前記捕捉した前記環境側基地局の方向に対して所定角度φを維持しつつ直進することにより前記環境側基地局の他の前記座標軸の近傍の第2の位置に到達し、
前記直進に際し、前記第1の位置を出発してから前記第2の位置に至るまでの移動距離Lを計測し、
前記角度φと前記移動距離Lとに基づき、自身の現在位置又は自身が現在向いている方向を求める
ことを特徴とする移動体の位置又は向きを示す情報を取得するシステム。 - 請求項1に記載のシステムであって、
前記環境側基地局は複数の前記アンテナ群を備えており、前記アンテナ群の夫々は、夫々の前記矩形の中心を一致させて夫々の前記座標軸が所定角度ずれた関係となるように設けられている
ことを特徴とする移動体の位置又は向きを示す情報を取得する方法。 - 請求項1に記載のシステムであって、
前記環境側基地局の前記アンテナ群の前記矩形は正方形であり、
前記第1の位置には、前記矩形の一の対角線の方向に設定した座標軸であるX’軸を含むX’Y’平面に垂直な平面であるX’軸方向平面、もしくは、前記矩形の他の対角線の方向に設定した座標軸であるY’軸を含むX’Y’平面に垂直な平面であるY’軸方向平面、のうちのいずれかの近傍がさらに含まれる
ことを特徴とする移動体の位置又は向きを示す情報を取得するシステム。 - 現在位置を標定しようとする無線装置に無線信号である位置標定信号を送信する無線装置と、
第1のアンテナ対と第2のアンテナ対とを含むアンテナ群を有し、前記第1のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差と前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の経路差とが一致するように設けられ、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対が、前記第1のアンテナ対及び前記第2のアンテナ対の各アンテナが平面上に矩形状に並ぶように配置され、前記第1のアンテナ対の各アンテナ又は前記第2のアンテナ対の各アンテナによって受信される前記位置標定信号の位相差Δθに基づき前記無線装置が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記無線装置の現在位置を標定する基地局と、
を備えて構成される位置標定システムを用いて行われる、移動体の向きを示す情報を取得する方法であって、
移動体に前記無線装置である移動体側無線装置を設けるとともに、前記移動体が移動するエリアの上方に前記基地局である環境側基地局を設け、
前記移動体に前記基地局である移動体側基地局を設けるとともに、前記環境側基地局に前記無線装置である環境側無線装置を設け、
前記移動体が、
前記環境側基地局の前記アンテナ群の前記矩形の中心を原点として前記矩形の一辺の方向に設定した座標軸であるX軸を含むXY平面に垂直な平面であるX軸方向平面、もしくは、前記矩形の中心を原点として前記X軸と直角な方向に設定した座標軸であるY軸を含むXY平面に垂直な平面であるY軸方向平面、のうちのいずれかの近傍である第1の位置に存在するときに、前記移動体側基地局の前記アンテナ群の前記矩形の中心を原点として前記矩形の一辺の方向に設定した座標軸であるx軸を含むxy平面に垂直な平面であるx軸方向平面、もしくは、前記矩形の中心を原点として前記x軸と直角な方向に設定した座標軸であるy軸を含むxy平面に垂直な平面であるy軸方向平面の近傍に前記環境側基地局を捕捉し、
前記第1の位置から、前記捕捉した前記環境側基地局の方向に対して所定角度φを維持しつつ直進することにより前記環境側基地局の他の前記座標軸の近傍の第2の位置に到達し、
前記直進に際し、前記第1の位置を出発してから前記第2の位置に至るまでの移動距離Lを計測し、
前記角度φと前記移動距離Lとに基づき、自身の現在位置又は自身が現在向いている方向を求める
ことを特徴とする移動体の位置又は向きを示す情報を取得する方法。 - 請求項4に記載の方法であって、
前記環境側基地局は複数の前記アンテナ群を備えており、前記アンテナ群の夫々は、夫々の前記矩形の中心を一致させて夫々の前記座標軸が所定角度ずれた関係となるように設けられている
ことを特徴とする移動体の位置又は向きを示す情報を取得する方法。 - 請求項5に記載の方法であって、
前記環境側基地局の前記アンテナ群の前記矩形は正方形であり、
前記第1の位置には、前記矩形の一の対角線の方向に設定した座標軸であるX’軸を含むX’Y’平面に垂直な平面であるX’軸方向平面、もしくは、前記矩形の他の対角線の方向に設定した座標軸であるY’軸を含むX’Y’平面に垂直な平面であるY’軸方向平面、のうちのいずれかの近傍がさらに含まれる
ことを特徴とする移動体の位置又は向きを示す情報を取得する方法。
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