JP5524146B2 - パース図作成システム及びパース図作成プログラム並びにパース図作成方法 - Google Patents
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Description
図1に、本発明に係るパース図作成システム1のハードウェア構成を示す。パース図作成システム1は、アドレスバス・データバスを含むバス2に入出力インターフェイス3を介して入力装置4及び出力装置5が接続されると共にCPU6a及びRAM6bを含む処理装置6並びに記憶装置7が接続されている。RAM6bや記憶装置7には、図2に示す如きパース図作成プログラムが記憶されている。そして、入力装置4からの指示によりCPU6aによって処理がなされ、その結果が出力装置5に表示(出力)される。また、通信制御装置8により外部のネットワークやデータベース等に接続可能に構成してもよい。上述のハードウェア構成は、一般的なパーソナルコンピュータ9により実現できるが、これに限られない。
テクスチャライブラリ7aは、建物の屋根、壁、建具等の部材のテクスチャ画像ファイルとその設定ファイルにて構成される。設定ファイルには、建材商品名や適用される部位、高さ、幅方向のサイズ、オフセット値(テクスチャの原点からの移動量)、建材会社名、品番、廃盤商品か否かのフラグ等が記述される。そして、テクスチャ画像(JPEG)と同ファイル名の設定ファイル(INI)で1つのテクスチャデータとなる。
部材定義データ部7bは、建築CADシステムから三次元データとして3DSファイルを読込む際に割り当てる部材情報が記憶される。この部材情報は、建築CADシステムに対応して複数記憶されている。例えば、記述方法としては、建築CADシステムで割当てられた三次元データのオブジェクト又はマテリアル名が建物の部位名称となる形式にて記述されている。ここで定義された内容が、上述のマテリアルセットデータの部材名と相応しており、建築CADシステムで入力された部位が本システムにおいても同一部位として認識することが可能となる。
出力用ライブラリ7cには、パース図をプレゼンボード(イメージボード)として出力するためのひな形データや作成したパース図をフィルターによって手書き風にアレンジするフィルターデータ等が記憶される。
添景データライブラリ7dには、背景用の画像データ(JPEG)、前景用の画像データ(PNG)、エクステリア(外構)のモデルデータ(3DS)とテクスチャ(JPEG)設定ファイル(INI)が記憶される。
物件データ部7eには、建築CADシステムからの3DSデータとテクスチャや施主名や作業者、納期などの物件情報が記憶される。
図2に、本発明に係るパース図作成システム1を機能させるためのパース図作成プログラムのソフトウエア構成を示す。同図に示すように、プログラムは、大略、データ取得部10、部位定義部20、構図設定部30、テクスチャ設定部40、影生成部50、影フィルター生成部60、面フィルター生成部70、添景設定部80、保存部90、画像合成部100及び表示制御部110より構成されている。
データ取得部10は、建物の三次元データ及びテクスチャデータを取得する。この建物の三次元データは、建築CADシステムにより作成され書き出されるデータである。本実施形態においては、例えば、3DS(スリーディーエス)ファイル(フォーマット)と呼ばれるデータ形式を建築CADシステムとの連携に利用する。テクスチャデータは、上述したように、テクスチャライブラリ7aに記憶されている。
部位定義部20は、上述した三次元データとしての3DSファイルにおける建物の部位を定義する。3DSファイルは、建物の1棟を構成する大量の部品をオブジェクトとマテリアル(質感)の定義と組み合わせで表現する。そのため、図6(a)に示す例では、建物という1つのオブジェクトで構成されている。また、同図(b)に示す例では、屋根、壁、サッシ等ある程度まとまった単位で1つのオブジェクトを構成されている。さらに、図は省略するが、さらに細かく、屋根、壁、サッシなどを構成する部品毎にオブジェクトを構成する場合もある。これらの形式は、建築CADシステムによってそれぞれ異なる。従って、3DSファイルだけでは、建築CADシステムの定義する屋根、壁、サッシ等の部位が特定できない。
構図設定部30は、作成するパース図における視点及び光源の位置やそれらの方向を設定する。構図設定部30は、例えば、パース図全体に対する建物の表示比率、視線方向、視点高さ、建物との距離、視野角を設定し、パース図としての審美性の高い構図を決定する。また、光源(太陽光の方向設定)の設定も行う。光源の設定は、視点位置に対する所定の相対値で決定される。これにより、視線方向に合わせた太陽光の方向を設定でき、屋根から外壁面におちる影の長さや方向をパース図として美しく表現することができる。また、視点との相対関係で決定されるので、パース図の作成処理も迅速となる。さらに、光源は視点位置に対し相対的に連動するので、ユーザーの経験によるパース図における影の長さや方向等のバラツキを抑制し、表示品質を均一に保つことができる。
テクスチャ設定部40は、上述のテキスチャデータをテクスチャライブラリ7aから選択し、建物の屋根、壁、建具等の部材に対し設定する。また、このテキスチャデータには、窓テクスチャデータも含まれている。
影生成部50は、上述の面オブジェクトM及びその面オブジェクトMに影Sを発生させる影発生オブジェクトGを3DSファイルから抽出すると共に、視点及び光源に基づいて影発生オブジェクトGによる影Sを生成する。ここで、面オブジェクトM及び影発生オブジェクトGは、影Sを生成する前に部材定義部20により予め決定される。これにより、建物Hの内部データ等の影生成に不必要となるデータを省いて、計算対象となる面(ポリゴン)数を減らしておくことができ、迅速に処理することが可能となる。図10の例では、影発生オブジェクトGは軒天等であり、面オブジェクトMは影発生オブジェクトGにより生成される影Sが落ちる外壁面である。影生成部50は、既知の手法であるシャドウマッピングを利用して設定された光源位置からの影を生成する。
影フィルター生成部60は、上述の影生成部50により生成された影Sに対してグラデーションを付与する影フィルターを生成する。具体的には、まず、上述の影発生オブジェクトGとその影発生オブジェクトGにより生成される影Sが落ちる面オブジェクトMとの3次元空間上での境界位置Bを座標計算により算出する。
面フィルター生成部70は、面オブジェクトMに対しグラデーションを付与する面フィルターを生成する。具体的には、まず、部位が定義された面オブジェクトMと視点との位置関係により、作成するパース図における面オブジェクトMの方向を決定する。これにより、面オブジェクトMにフィルター処理を行う際の方向を定義する。なお、本実施形態において、投影面上における建物Hの長手方向を正面方向(側)、短手方向を側面方向(側)として定義する。光源は、常に視点位置方向にあるため、正面方向の面オブジェクトMが常に明るい。
添景設定部80は、作成するパース図において、建物の前景、エクステリア(外構)や背景等のデータを上述の添景データライブラリ7dから適宜選択し、パース図に配置する。
保存部90は、作成したパース図や各種データを記憶装置7等に記憶する。また、作成したパース図や各種データを一時的に保存しておき、後述の表示制御部110と共に、例えば、図複数を同時にモニタ等の出力装置5に出力させる。
画像合成部100は、上述の影生成部50、影フィルター生成部60、面フィルター生成部70で生成した影、影フィルター、面フィルターを面オブジェクト(モデル面)やテクスチャと共に重ね合わせて合成し、表示する。
表示制御部110は、上述の如く作成されたパース図をモニタ等に適宜表示する。作成したパース図単体の他、複数のパース図を例えば4分割で表示させたり、表示したパース図の拡大・縮小表示を行う。
次に、図3,図18〜24を参照しながら、パース図作成手順について説明する。本実施形態においては、パース図作成プログラムを用いた作成方法について、以下に説明する。ここで、図18に、当該プログラムの基本メニュー画面の一例を示す。基本メニュー画面には、パース図表示部200と、パース図の新規作成、ファイルを開く、保存等のメニュー選択ボタン群210がその右側に配置されている。
Claims (11)
- CADシステムにより作成される建物の三次元データとテクスチャデータから所定の視点及び光源に基づいてパース図を作成するパース図作成システムであって、
前記三次元データ及び前記テクスチャデータを取得するデータ取得部と、
前記三次元データにおける前記建物の部位を定義する部位定義部と、
前記建物の外壁面となる面オブジェクト及び前記面オブジェクトに影を発生させる影発生オブジェクトを前記三次元データから抽出すると共に、前記視点及び光源に基づいて前記影発生オブジェクトによる影を生成する影生成部と、
生成される影に対しグラデーションを付与する影フィルターを生成する影フィルター生成部と、
前記面オブジェクトと前記視点との位置関係により面オブジェクトの方向を決定して面オブジェクトに対するフィルター処理の方向を定義し、定義された方向に基づいて前記面オブジェクトに対しグラデーションを付与する面フィルターを生成する面フィルター生成部と、
前記面オブジェクトに前記影、前記影フィルター及び前記面フィルターを重ね合わせる画像合成部とを備えるパース図作成システム。 - 前記視点及び光源を設定、変更する構図設定部をさらに備え、前記影生成部、前記影フィルター生成部及び面フィルター生成部は、前記視点の変更に合わせて前記影、前記影フィルター及び面フィルターを変更する請求項1記載のパース図作成システム。
- 前記光源は、前記視点に対して所定の相対値により決定される請求項2記載のパース図作成システム。
- 前記影フィルター生成部は、前記面オブジェクトと前記影発生オブジェクトとの境界位置を求め、所定の領域において前記境界位置から前記影の長さ方向に沿って前記影の濃度を漸次薄くする影フィルターを生成する請求項1〜3のいずれかに記載のパース図作成システム。
- 前記面フィルター生成部は、前記面オブジェクトの頂点から前記グラデーションの開始点を選択し、所定の領域において前記開始点から放射状に前記面オブジェクトの濃度を漸次薄くする面フィルターを生成する請求項1〜4のいずれかに記載のパース図作成システム。
- 前記面オブジェクトは、前記パース図において正面側の外壁面となる第一面オブジェクトと、側面側の外壁面となる第二面オブジェクトとを含み、前記面フィルター生成部は、前記面オブジェクトが投影される投影面における前記面オブジェクトの頂点の座標により、前記第一面オブジェクト及び第二面オブジェクトを決定する請求項1〜5のいずれかに記載のパース図作成システム。
- 前記面オブジェクトは窓オブジェクトを有し、前記窓オブジェクトは窓テクスチャデータである請求項1〜6のいずれかに記載のパース図作成システム。
- 前記窓テクスチャデータには、前記影及び影フィルターが重ね合わされる請求項7記載のパース図作成システム。
- 作成したパース図を一時的に保存する保存部と、前記テクスチャデータを設定するテクスチャ設定部と、前記パース図及び前記テクスチャデータを変更したパース図を対比させて表示させる表示制御部とをさらに備える請求項1〜8のいずれかに記載の記載のパース図作成システム。
- CADシステムにより作成される建物の三次元データとテクスチャデータから所定の視点及び光源に基づいてパース図を作成するパース図作成システムを機能させるためのプログラムであって、コンピュータを、
前記三次元データ及び前記テクスチャデータを取得するデータ取得手段と、
前記三次元データにおける前記建物の部位を定義する部位定義手段と、
前記建物の外壁面となる面オブジェクト及び前記面オブジェクトに影を発生させる影発生オブジェクトを前記三次元データから抽出すると共に、前記視点及び光源に基づいて前記影発生オブジェクトによる影を生成する影生成手段と、
生成される影に対しグラデーションを付与する影フィルターを生成する影フィルター生成手段と、
前記面オブジェクトと前記視点との位置関係により面オブジェクトの方向を決定して面オブジェクトに対するフィルター処理の方向を定義し、定義された方向に基づいて前記面オブジェクトに対しグラデーションを付与する面フィルターを生成する面フィルター生成手段と、
前記面オブジェクトに前記影、前記影フィルター及び前記面フィルターを重ね合わせる画像合成手段として機能させるためのパース図作成プログラム。 - CADシステムにより作成される建物の三次元データとテクスチャデータから所定の視点及び光源に基づいてパース図を作成する請求項1〜9のいずれかに記載のパース図作成システムを用いたパース図作成方法であって、
前記データ取得部が前記三次元データ及び前記テクスチャデータを取得し、
前記部位定義部が前記三次元データにおける前記建物の部位を定義し、
前記影生成部が前記建物の外壁面となる面オブジェクト及び前記面オブジェクトに影を発生させる影発生オブジェクトを前記三次元データから抽出すると共に、前記視点及び光源に基づいて前記影発生オブジェクトによる影を生成し、
前記影フィルター生成部が生成される影に対しグラデーションを付与する影フィルターを生成し、
前記面フィルター生成部が前記面オブジェクトと前記視点との位置関係により面オブジェクトの方向を決定して面オブジェクトに対するフィルター処理の方向を定義し、定義された方向に基づいて前記面オブジェクトに対しグラデーションを付与する面フィルターを生成し、
前記画像合成部が前記面オブジェクトに前記影、前記影フィルター及び前記面フィルターを重ね合わせるパース図作成方法。
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