JP2010113548A - グラフィックス装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、画像が表現する対象の質感をきめ細かく表現できるグラフィックス装置を提供する。
【解決手段】ポリゴンに貼り付けるテクスチャのイメージデータの各画素について、イメージの表現する物体の材質に特有なマテリアルデータを設ける。例えば、イメージに表現される部分が窓である場合には、マテリアルデータには、窓に対応する画素の部分にガラスを表現するためのデータを設ける。
【選択図】図2
【解決手段】ポリゴンに貼り付けるテクスチャのイメージデータの各画素について、イメージの表現する物体の材質に特有なマテリアルデータを設ける。例えば、イメージに表現される部分が窓である場合には、マテリアルデータには、窓に対応する画素の部分にガラスを表現するためのデータを設ける。
【選択図】図2
Description
本発明は、グラフィックス描画装置に関する。
図11〜図16は、従来技術を説明する図である。
三次元グラフィックスにおけるテクスチャマッピング手法は、描画ポリゴンに対して画像イメージを貼り付けることにより物体の質感を表現する方法である。描画ポリゴンの傾きに応じて、定義した画像から、描画点に対応する画素を取り出し描画色を決定する。この方法により、従来、細かく分割して表現するしかなかった物体表面の細かい模様を、イメージ画像を用意することにより比較的簡単に表現することが可能となった。しかし、貼り付けるデータは、あくまでイメージ画像のみであり、その物体が持つ固有の反射係数などはポリゴン単位に与えることしかできず、ポリゴン内部の細かい特性の違いを表現することはできなかった。例えば、図11に示すような、壁に窓枠、窓ガラスなどが入った画像をテクスチャデータとしてモデルに貼り付けることを考える。
三次元グラフィックスにおけるテクスチャマッピング手法は、描画ポリゴンに対して画像イメージを貼り付けることにより物体の質感を表現する方法である。描画ポリゴンの傾きに応じて、定義した画像から、描画点に対応する画素を取り出し描画色を決定する。この方法により、従来、細かく分割して表現するしかなかった物体表面の細かい模様を、イメージ画像を用意することにより比較的簡単に表現することが可能となった。しかし、貼り付けるデータは、あくまでイメージ画像のみであり、その物体が持つ固有の反射係数などはポリゴン単位に与えることしかできず、ポリゴン内部の細かい特性の違いを表現することはできなかった。例えば、図11に示すような、壁に窓枠、窓ガラスなどが入った画像をテクスチャデータとしてモデルに貼り付けることを考える。
ゲームなどの仮想空間の背景に相当するような画像を考えた場合、背景に登場する建造物などは、さほど細かい表現を必要とせず、できれば少ないモデルデータを用い、高速に描画できることが望ましい。そのような場合、テクスチャマッピング手法は有効であるが、最も簡単に建造物を表現するには、図11のような画像を用意して極少ポリゴンに対してテクスチャを貼り付ければよい。例えば、図12に示すように2つの三角形ポリゴンに対して、繰り返し描画で貼り付けると、壁一面に窓が並んだ建造物を容易に表現することができる。このようなポリゴンで立体を構成することにより、例えば、わずか4個の三角形ポリゴンで、図13のような建造物が表現できる。
しかし、ここで問題となるのは、物体の表面の質感を表現する、色以外のパラメタであり、例えば、反射係数というパラメタがある。これは、モデルに与えられた光源に対する物体の反射を示す係数であり、入射光に対する反射の度合いによって物体の質感が大きく変化する。単純に図13までの例のように、少ないポリゴンで表現してしまった場合、物体の持つ反射係数は、ポリゴン単位に与えるために、テクスチャ画像の壁の部分も窓ガラスの部分も同一のパラメタにより反射を計算してしまう。もし、ガラスの反射を主として設定してしまえば、壁部分も同様な反射を表現してしまうし、壁の部分を主に設定してしまえば、ガラス部分の反射が表現できなくなる。その不自然な表現を解消するためには、ポリゴンモデル自体に工夫をし、例えば図14のように建造物を構成するポリゴンを細かく分割し、反射係数を変更したい部分を別なポリゴンとして定義することになる。あるいは、一面を先に描画してから、窓等の変更したい部分を別のポリゴンとして描画する、などの方法が考えられていた。また、テクスチャ画像に対応するモデルのポリゴン分割が面倒であれば、壁部分のテクスチャと窓部分のテクスチャを別途用意して、それぞれ別に描画する方が簡単に表現できた。
さまざまな表現を行うことはいろいろな方法を考えることによって対処可能であるが、モデル作成において面倒な作業が生じ、また、モデルデータが増大化するという問題があった。背景などのように、さほど高度な定義を行いたくないが、それでも表現力は維持したい場合などに、無駄なデータを大量に持ちたくないという要望があった。
ポリゴンレンダリングによる三次元グラフィックスシステムの従来の一般的な構成図を図15に示す。
描画物体のモデルとは、ポリゴン描画のための頂点座標、視点情報、光源情報などの描
画に必要なデータである。また、テクスチャデータ、物体の材質・質感を表現するためのマテリアルパラメタなどがある。モデルデータを幾何変換部10において座標変換し、描画するための空間に変換したところで、レンダリング部11に渡され、マテリアルパラメタなどを用いて描画画素の色を算出し、結果をフレームバッファ12に書き出す。
描画物体のモデルとは、ポリゴン描画のための頂点座標、視点情報、光源情報などの描
画に必要なデータである。また、テクスチャデータ、物体の材質・質感を表現するためのマテリアルパラメタなどがある。モデルデータを幾何変換部10において座標変換し、描画するための空間に変換したところで、レンダリング部11に渡され、マテリアルパラメタなどを用いて描画画素の色を算出し、結果をフレームバッファ12に書き出す。
従来のシェーディング部の構成を図16に示す。
頂点色、拡散色、鏡面色、鏡面指数、放射色などのマテリアルパラメタをシェーディング処理部15において処理する。また、テクスチャ処理部16は、テクスチャデータを取得し、出力する。そして、シェーディング処理部15とテクスチャ処理部16は、あらかじめ計算できる部分を処理し、ポリゴン単位に同一の処理結果を乗算器17で掛け合わせて描画色を生成する。
頂点色、拡散色、鏡面色、鏡面指数、放射色などのマテリアルパラメタをシェーディング処理部15において処理する。また、テクスチャ処理部16は、テクスチャデータを取得し、出力する。そして、シェーディング処理部15とテクスチャ処理部16は、あらかじめ計算できる部分を処理し、ポリゴン単位に同一の処理結果を乗算器17で掛け合わせて描画色を生成する。
特許文献1には、物体の表面情報の空間的変化に遠近感を与えることによって、リアリティの高い画像を生成する画像合成装置が開示されている。
特開平6−266852号公報
テクスチャマッピングの手法において、物体の表面の質感を簡単に表現することにおいては非常に有効であるが、イメージデータを貼り付けることによって擬似的に質感を表現しているだけであり、複雑な模様、イメージデータにおいては、ポリゴンを細かく分割したモデルデータを作成する必要があった。例えば、壁の模様などを作成し、建造物を構成する壁全体の模様として貼り付けるだけであれば比較的簡単に表現することができる。しかし、壁に加えて窓などを混在させたデータを建造物に貼り付ける場合、物体の持つ固有の反射係数は、構成するモデルのポリゴン単位にしか与えることができないため、壁の部分と、窓枠、窓ガラスなどが、全て同一の反射係数となってしまう。これを避けるためには、同一のテクスチャデータを用いるとしても、ポリゴンモデル自体を分割し、窓ガラス部分と壁部分を別のポリゴンとして作成しなければならなかった。
同程度の表現を行うために、モデルを分割するなどの方法により対処可能であるが、さほど重要でもない部分のモデルに対して大量のデータを必要とし、描画処理においても多くの座標変換等の幾何演算が必要となった。また、表現力をあきらめて簡易モデルを作成すると、物体の持つ材質の表現力が劣り、不自然な描画結果となる。
本発明の課題は、簡単な構成で、画像が表現する対象の質感をきめ細かく表現できるグラフィックス装置を提供することである。
本発明のグラフィックス描画装置は、ポリゴンレンダリング方式のグラフィックス描画装置において、ポリゴンに貼り付けるイメージデータと、前記イメージデータの画素ごとに定義されたイメージの材質を表現するためのパラメタを保持するパラメタデータとを保持する保持手段と、前記イメージデータに前記パラメタデータを反映した画像を前記ポリゴンに貼り付け、画像を生成する画像生成手段とを備える。
本発明によれば、簡単な構成で、画像が表現する対象の質感をきめ細かく表現できるグラフィックス装置を提供することが出来る。
本発明の実施形態においては、テクスチャマッピングという手法を採用したポリゴン三
次元グラフィックス描画装置において、物体の反射に関わる係数を、テクスチャデータに持たせることにより、1つのポリゴン内において複数の異なる反射を表現することが可能となり、より少ないモデルデータでさらに高度な物体の質感表現を可能とする。
次元グラフィックス描画装置において、物体の反射に関わる係数を、テクスチャデータに持たせることにより、1つのポリゴン内において複数の異なる反射を表現することが可能となり、より少ないモデルデータでさらに高度な物体の質感表現を可能とする。
テクスチャデータとして、反射係数を保持することにより、テクスチャデータのイメージ画像に、画素単位で、細かい反射係数を与えることが可能となる。画像の描画時に、画素色を計算するにあたり、物体のポリゴン単位に持っていた係数とは異なり、テクスチャデータの画素単位の係数を参照し描画色を決定する。この方法により、画素色計算時の計算量は若干増加するが、ポリゴンモデルのデータ量を圧倒的に削減しつつ、同等、あるいは従来以上の表現力を確保することを可能とする。
また、テクスチャの各画素が持つ係数は、それほど多くの種類を必要としないため、値そのものを持つ必要が無く、インデックスを用いた参照によりデータ量を大きくしなくて済む。
テクスチャデータに反射係数等の物体の材質を示すパラメタを保持し、画素単位に任意のパラメタを設定できるようにする。設定するパラメタは、拡散色、鏡面色、放射指数、放射色などである。本パラメタを画素単位に持つことにより、テクスチャ画像を参照するときに、同様にパラメタを参照し、描画画素を算出するときのパラメタとして使用する。
また、描画パラメタは、インデクスを用いて参照するような構成を取ることにより、テクスチャデータが膨大になるのを防ぐ。
また、描画パラメタは、インデクスを用いて参照するような構成を取ることにより、テクスチャデータが膨大になるのを防ぐ。
図1は、本発明の実施形態における三次元グラフィックス描画装置の構成図である。
図1において、図15と同じ構成要素には、同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図1の構成においては、メモリに保持された三次元モデルのほかに、テクスチャデータとして、メモリに、テクスチャのイメージデータとは別に、マテリアルデータを画素単位に持つ。テクスチャイメージデータとテクスチャマテリアルデータとは、レンダリング部11において、画像データに変換され、三次元モデルに貼り付けられる。
図1において、図15と同じ構成要素には、同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図1の構成においては、メモリに保持された三次元モデルのほかに、テクスチャデータとして、メモリに、テクスチャのイメージデータとは別に、マテリアルデータを画素単位に持つ。テクスチャイメージデータとテクスチャマテリアルデータとは、レンダリング部11において、画像データに変換され、三次元モデルに貼り付けられる。
図2は、本実施形態の概念を説明する図である。
用意するテクスチャデータは、イメージ画像の画素と一対一に対応したマテリアルデータを持ち、必要に応じたパラメタを保持する構造である。例えば、図2のような画像、壁と窓が表現されたイメージ画像の場合、壁の質感を現したい場所には、壁表現用のパラメタが、ガラスの質感を表現したい場所には、ガラス表現用のパラメタが用意されている。壁の部分には、壁の質感を表現するパラメタが、窓の部分には、ガラスを表現するためのパラメタが、マテリアルデータとして、画素単位に設定される。
用意するテクスチャデータは、イメージ画像の画素と一対一に対応したマテリアルデータを持ち、必要に応じたパラメタを保持する構造である。例えば、図2のような画像、壁と窓が表現されたイメージ画像の場合、壁の質感を現したい場所には、壁表現用のパラメタが、ガラスの質感を表現したい場所には、ガラス表現用のパラメタが用意されている。壁の部分には、壁の質感を表現するパラメタが、窓の部分には、ガラスを表現するためのパラメタが、マテリアルデータとして、画素単位に設定される。
図3〜図5は、本実施形態の変形例を説明する図である。
ここで、画素毎にパラメタを用意すると、例えば、図3に示すように、ガラスの反射を表現するために、鏡面色の設定を(0.800, 0.800, 0.950)と設定し、他の壁の部分は、ほとんど鏡面反射が無い状態で(0.001, 0.001, 0.001)と設定するような場合、各画素に対して全てデータを持つことになる。この場合、例えば、マテリアルデータを32ビット表現した場合、画素毎に、32ビット×3のデータが必要となる。仮に、テクスチャ画像のイメージデータサイズが256×256だとすると、4バイト×3×256×256=786,432バイトという巨大なテクスチャデータの追加が必要となってしまう。さらに、ここでは鏡面色しか考えていないが、他に拡散色、鏡面指数、放射色などを考えると、それぞれのパラメタに対して同じデータ量が必要となってしまう。
ここで、画素毎にパラメタを用意すると、例えば、図3に示すように、ガラスの反射を表現するために、鏡面色の設定を(0.800, 0.800, 0.950)と設定し、他の壁の部分は、ほとんど鏡面反射が無い状態で(0.001, 0.001, 0.001)と設定するような場合、各画素に対して全てデータを持つことになる。この場合、例えば、マテリアルデータを32ビット表現した場合、画素毎に、32ビット×3のデータが必要となる。仮に、テクスチャ画像のイメージデータサイズが256×256だとすると、4バイト×3×256×256=786,432バイトという巨大なテクスチャデータの追加が必要となってしまう。さらに、ここでは鏡面色しか考えていないが、他に拡散色、鏡面指数、放射色などを考えると、それぞれのパラメタに対して同じデータ量が必要となってしまう。
材質の質感を表現するためのマテリアルパラメタは、一つのテクスチャイメージ画像に
対して、それほど多くのパラメタの種類を必要としない。例えば、ここで例に示した壁と窓の組み合わせの画像などにおいても、壁の材質と窓ガラス、あとは窓枠程度の種類があれば十分な表現が可能である。細かく設定する場合でも、せいぜい数パタンのパラメタが設定できれば十分な効果が期待できるため、図4に示すように、インデックス参照式にしてパラメタを与えるようにする。それぞれの材質の質感は、上で挙げた鏡面色、拡散色、鏡面指数、放射色の4個であるとすると、4個のパラメタをそれぞれ2ビットで表現すれば、図4のように8ビットインデックスによって各パラメタが2ビット表現となり4通りを設定することができる。
対して、それほど多くのパラメタの種類を必要としない。例えば、ここで例に示した壁と窓の組み合わせの画像などにおいても、壁の材質と窓ガラス、あとは窓枠程度の種類があれば十分な表現が可能である。細かく設定する場合でも、せいぜい数パタンのパラメタが設定できれば十分な効果が期待できるため、図4に示すように、インデックス参照式にしてパラメタを与えるようにする。それぞれの材質の質感は、上で挙げた鏡面色、拡散色、鏡面指数、放射色の4個であるとすると、4個のパラメタをそれぞれ2ビットで表現すれば、図4のように8ビットインデックスによって各パラメタが2ビット表現となり4通りを設定することができる。
各パラメタが4通りでは少ないならばインデックスを16ビットに拡張すれば各パラメタが4ビットとなり、16通りの設定が可能となる。
また、質感を表現するための4個のパラメタは、それぞれが独立に意味を持つが、ある質感を表現する場合、これらの組み合わせで質感が決まる。例えば、イメージ画像内のある物質の質感を表現するのは、4つのパラメタの組み合わせによって表現される。つまり、イメージ画像内に例えば16通りの異なる質感を表現したい場合、それぞれのパラメタを別途16通り設定可能にする必要はなく、16種類のパラメタの組み合わせを指定すれば良い。
また、質感を表現するための4個のパラメタは、それぞれが独立に意味を持つが、ある質感を表現する場合、これらの組み合わせで質感が決まる。例えば、イメージ画像内のある物質の質感を表現するのは、4つのパラメタの組み合わせによって表現される。つまり、イメージ画像内に例えば16通りの異なる質感を表現したい場合、それぞれのパラメタを別途16通り設定可能にする必要はなく、16種類のパラメタの組み合わせを指定すれば良い。
図5に示すように、この4個のパラメタの組み合わせに対してインデックスを振ることにより、わずか4ビットのインデックスで16通りの異なる質感を定義することが可能となる。
図6は、本実施形態によるシェーディング部の構成図である。
図6において、図16と同じ構成要素には、同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図6においては、シェーディング処理部15に入力されるデータとして、画素ごとに定義された、拡散色であるとか、鏡面色であるとかを示すマテリアルパラメタが入力される。
図6において、図16と同じ構成要素には、同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図6においては、シェーディング処理部15に入力されるデータとして、画素ごとに定義された、拡散色であるとか、鏡面色であるとかを示すマテリアルパラメタが入力される。
画素毎にマテリアルパラメタが変わるので、描画時(レンダリング時)の処理量が増加するように思われるが、上記実施形態のように画素単位に描画パラメタが変化する場合においても、インデックス方式を採用すれば、マテリアルパラメタ群によって一意に決まる処理結果を複数用意しておくことで、画素単位に切り替わるだけであり、実際の処理量はほとんど大きくならない。
図7〜図9は、OpenGLライブラリによる本実施形態のグラフィックスシステムの例を説明する図である。
OpenGLにおいては、オブジェクトの特性を示すパラメタとして、環境色、拡散色、鏡面色、鏡面指数、放射光という値がある。これらは、glMaterial( ) という関数によってパラメタ値が設定されるが、従来のシステムではこれらのパラメタは、「カレントのマテリアル特性」という概念しかない。つまり、次に描画対象となる物体の環境特性のみを定義することができる。
OpenGLにおいては、オブジェクトの特性を示すパラメタとして、環境色、拡散色、鏡面色、鏡面指数、放射光という値がある。これらは、glMaterial( ) という関数によってパラメタ値が設定されるが、従来のシステムではこれらのパラメタは、「カレントのマテリアル特性」という概念しかない。つまり、次に描画対象となる物体の環境特性のみを定義することができる。
例えば、ここでは鏡面色についてのみ説明する。従来のシステムでは、
glMaterialv(GL_FRONT, GL_SPECULAR, spec);
により、鏡面色が設定されると、ハードウェア構成による描画機構であればSPECULAR値を保存するレジスタ20に値が設定され、またはソフトウェア構成による描画機構であれば、変数に値が設定される。これは、次に値が設定されるまで保持される。
glMaterialv(GL_FRONT, GL_SPECULAR, spec);
により、鏡面色が設定されると、ハードウェア構成による描画機構であればSPECULAR値を保存するレジスタ20に値が設定され、またはソフトウェア構成による描画機構であれば、変数に値が設定される。これは、次に値が設定されるまで保持される。
他のパラメタ設定が終わり、最後に描画関数、例えばglDrawElementsなどが呼ばれると、頂点色などから算出されたシェーディング結果の値21、テクスチャデータの値22、その他効果のパラメタとともに、前述の設定されたSPECULARの値20を用いて、最終的な色23の算出を行う。従って、glDrawElementsで描画を指示されたポリゴン全体に渡って、同じSPECULARの値が反映されることになる(図7)。
まず最初に、本実施形態における、テクスチャ画像と同一画素数分のSPECULARデータを値そのもので持つ場合を説明する。従来との互換のために、glMaterialvで設定するところで、意味の無い数値、例えば浮動小数ならば非数、整数ならば負数などの値を設定することによって、従来のSPECULARの値20を使わないことを宣言する。この場合、テクスチャ画面サイズと同等のSPECULARデータ24を持つため、テクスチャイメージ画素22を参照すると同時に、SPECULARデータ24を読み出し、その値を元にシェーディング値21などともに最終的な色23の算出を行う。この処理によって、テクスチャ画素単位で異なるSPECULAR値が用いられることになり、一つのプリミティブ内で異なるSPECULAR値を与えることが可能となる。(図8)
また、SPECULAR値を画素数分持つと多くのデータを必要とするため、インデックス方式にするならば、次のような構成になる。
まず、glMaterialvで値を設定する場合、従来の spec[4] = { 0.5,0.5,0.6,1.0} のように配列で1個分のパラメタを設定するのに対して、spec[16] = { 0.5,0.5,0.6,1.0, ・・・・}のように複数個20−1〜20−4、この例の場合4×4で4セットの値、を設定可能とする。システムで、設定可能な上限を決めることになるが、この場合、4個の値、すなわち4種類の鏡面色の保持が可能とする。テクスチャイメージデータと同様にテクスチャデータ内に持つインデックス25は、0から3の値を持つ。テクスチャイメージ画素を参照すると同時にインデックス値を参照し、その値によって、あらかじめ設定されたSPECULAR値の中から対応する値を参照し、シェーディング値21、テクスチャイメージデータ22などとともに、描画色を算出する(図9)。
まず、glMaterialvで値を設定する場合、従来の spec[4] = { 0.5,0.5,0.6,1.0} のように配列で1個分のパラメタを設定するのに対して、spec[16] = { 0.5,0.5,0.6,1.0, ・・・・}のように複数個20−1〜20−4、この例の場合4×4で4セットの値、を設定可能とする。システムで、設定可能な上限を決めることになるが、この場合、4個の値、すなわち4種類の鏡面色の保持が可能とする。テクスチャイメージデータと同様にテクスチャデータ内に持つインデックス25は、0から3の値を持つ。テクスチャイメージ画素を参照すると同時にインデックス値を参照し、その値によって、あらかじめ設定されたSPECULAR値の中から対応する値を参照し、シェーディング値21、テクスチャイメージデータ22などとともに、描画色を算出する(図9)。
ここで、テクスチャデータ中にSPECULARインデックスを持たない場合、0を参照するように構成すれば、従来のプログラムとの互換をとることができる。配列数4で設定した場合、SPECULAR0に設定されるため、従来どおりの設定の場合には、プリミティブ全域に対してSPECULAR0の値が使用されることになる。(追加資料による追加)
図10は、本実施形態の処理フローである。
図10(a)は、マテリアルデータを材質を示す値そのもので表現する場合のフローチャートである。ステップS10において、ラスタライズ処理部からテクスチャ座標を取得する。ステップS11において、テクスチャ場号、テクスチャ座標から、画素のアドレスを算出する。ステップS12において、メモリからテクスチャ画素のデータ(イメージデータとマテリアルデータ)を取得する。ステップS15において、マテリアルデータ、画素色値、テクスチャ画素値を元に画素の色を算出する。
図10(a)は、マテリアルデータを材質を示す値そのもので表現する場合のフローチャートである。ステップS10において、ラスタライズ処理部からテクスチャ座標を取得する。ステップS11において、テクスチャ場号、テクスチャ座標から、画素のアドレスを算出する。ステップS12において、メモリからテクスチャ画素のデータ(イメージデータとマテリアルデータ)を取得する。ステップS15において、マテリアルデータ、画素色値、テクスチャ画素値を元に画素の色を算出する。
図10(b)は、マテリアルデータをインデックスで表現する場合のフローチャートである。ステップS10において、ラスタライズ処理部からテクスチャ座標を取得する。ステップS11において、テクスチャ場号、テクスチャ座標から、画素のアドレスを算出する。ステップS12において、メモリからテクスチャ画素のデータ(イメージデータとマテリアルデータ)を取得する。ステップS13において、メモリからテクスチャ画素に対応するマテリアルインデックス値を取得する。ステップS14において、メモリからインデックス値を元に、マテリアルデータを取得する。ステップS15において、マテリアルデータ、画素色値、テクスチャ画素値を元に画素の色を算出する。
テクスチャ画像の画素単位に描画パラメタを与えることが可能となることにより、一つのテクスチャ画像を少数のポリゴンに貼り付けるときにおいても、画像の内容に応じた任
意の画素に対して異なる描画パラメタを与えることが可能となる。そして、反射の仕方が異なる物質の表現を、少数のポリゴンにて表現することができる。例えば、全く反射の仕方が異なる物質、鏡面反射の無い壁と鏡面反射が強いガラスなどが混在する画像においても少数ポリゴンにて表現することが可能となる。
意の画素に対して異なる描画パラメタを与えることが可能となる。そして、反射の仕方が異なる物質の表現を、少数のポリゴンにて表現することができる。例えば、全く反射の仕方が異なる物質、鏡面反射の無い壁と鏡面反射が強いガラスなどが混在する画像においても少数ポリゴンにて表現することが可能となる。
テクスチャ画像が大きくなるが、テクスチャイメージ画像データに対してマテリアルデータは少量であり、同等の表現を行う場合に必要なポリゴンモデルデータが非常に小さくなることにより、幾何変換部の負荷も減り、高速の描画が可能となる。またコンテンツ製作者側のモデルデータ作成時の負担も減る。
描画時のレンダリング処理において、従来に比べて処理量が若干増加するが、インデックス方式の場合には、定義されたパタン数の種類だけあらかじめ計算することにより、実際の画素毎に行われる演算処理は、従来とほぼ同等である。
上記実施形態のほかに、以下の付記を開示する。
(付記1)
ポリゴンレンダリング方式のグラフィックス描画装置において、
ポリゴンに貼り付けるイメージデータと、前記イメージデータの画素ごとに定義されたイメージの材質を表現するためのパラメタを有するパラメタデータとを保持する保持手段と、
前記イメージデータに前記パラメタデータを反映した画像を前記ポリゴンに貼り付け、画像を生成する画像生成手段と、
を備えることを特徴とするグラフィックス描画装置。
(付記2)
前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現されるイメージ部分の反射係数を有することを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記3)
前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現される部分の複数の材質表現をインデックスで表示することを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記4)
前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現される部分の複数の材質表現の組み合わせをインデックスで表示することを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記5)
前記パラメタデータは、前記イメージデータの材質の質感を、鏡面色、拡散色、鏡面指数、放射色のいずれかで表すことを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記6)
前記質感の種類は、それぞれ2ビットで表現され、各画素のパラメタデータは、8ビットのインデックスで表されることを特徴とする付記5に記載のグラフィックス描画装置。
(付記7)
前記パラメタデータは、それぞれの質感の組み合わせを4ビットのインデックスで表すことを特徴とする付記5に記載のグラフィック描画装置。
(付記8)
請求項1のグラフィック描画装置は、3次元グラフィック描画装置であることを特徴とするグラフィック描画装置。
(付記9)
ポリゴンに貼り付けるイメージデータと、前記イメージデータの画素ごとに定義されたイメージの材質を表現するためのパラメタを有するパラメタデータとを保持する保持手段を備えた、ポリゴンレンダリング方式のグラフィックス描画装置における描画方法であって、
前記イメージデータに前記パラメタデータを反映した画像を前記ポリゴンに貼り付け、画像を生成する、
ことを特徴とする描画方法。
(付記1)
ポリゴンレンダリング方式のグラフィックス描画装置において、
ポリゴンに貼り付けるイメージデータと、前記イメージデータの画素ごとに定義されたイメージの材質を表現するためのパラメタを有するパラメタデータとを保持する保持手段と、
前記イメージデータに前記パラメタデータを反映した画像を前記ポリゴンに貼り付け、画像を生成する画像生成手段と、
を備えることを特徴とするグラフィックス描画装置。
(付記2)
前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現されるイメージ部分の反射係数を有することを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記3)
前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現される部分の複数の材質表現をインデックスで表示することを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記4)
前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現される部分の複数の材質表現の組み合わせをインデックスで表示することを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記5)
前記パラメタデータは、前記イメージデータの材質の質感を、鏡面色、拡散色、鏡面指数、放射色のいずれかで表すことを特徴とする付記1に記載のグラフィックス描画装置。
(付記6)
前記質感の種類は、それぞれ2ビットで表現され、各画素のパラメタデータは、8ビットのインデックスで表されることを特徴とする付記5に記載のグラフィックス描画装置。
(付記7)
前記パラメタデータは、それぞれの質感の組み合わせを4ビットのインデックスで表すことを特徴とする付記5に記載のグラフィック描画装置。
(付記8)
請求項1のグラフィック描画装置は、3次元グラフィック描画装置であることを特徴とするグラフィック描画装置。
(付記9)
ポリゴンに貼り付けるイメージデータと、前記イメージデータの画素ごとに定義されたイメージの材質を表現するためのパラメタを有するパラメタデータとを保持する保持手段を備えた、ポリゴンレンダリング方式のグラフィックス描画装置における描画方法であって、
前記イメージデータに前記パラメタデータを反映した画像を前記ポリゴンに貼り付け、画像を生成する、
ことを特徴とする描画方法。
10 幾何変換部
11 レンダリング部
12 フレームバッファ
15 シェーディング処理部
16 テクスチャ処理部
17 乗算器
20、20−1〜20−4 SPECULARレジスタ
21 シェーディングデータ
22 テクスチャイメージデータ
23 描画データ
24 SPECULARデータ
25 SPECULARインデックス
11 レンダリング部
12 フレームバッファ
15 シェーディング処理部
16 テクスチャ処理部
17 乗算器
20、20−1〜20−4 SPECULARレジスタ
21 シェーディングデータ
22 テクスチャイメージデータ
23 描画データ
24 SPECULARデータ
25 SPECULARインデックス
Claims (5)
- ポリゴンレンダリング方式のグラフィックス描画装置において、
ポリゴンに貼り付けるイメージデータと、前記イメージデータの画素ごとに定義されたイメージの材質を表現するためのパラメタを有するパラメタデータとを有する保持手段と、
前記イメージデータに前記パラメタデータを反映した画像を前記ポリゴンに貼り付け、画像を生成する画像生成手段と、
を備えることを特徴とするグラフィックス描画装置。 - 前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現されるイメージ部分の反射係数を有することを特徴とする請求項1に記載のグラフィックス描画装置。
- 前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現される部分の複数の材質表現をインデックスで表示することを特徴とする請求項1に記載のグラフィックス描画装置。
- 前記パラメタデータは、前記イメージデータで表現される部分の複数の材質表現の組み合わせをインデックスで表示することを特徴とする請求項1に記載のグラフィックス描画装置。
- ポリゴンに貼り付けるイメージデータと、前記イメージデータの画素ごとに定義されたイメージの材質を表現するためのパラメタを有するパラメタデータとを有する保持手段を備えた、ポリゴンレンダリング方式のグラフィックス描画装置における描画方法であって、
前記イメージデータに前記パラメタデータを反映した画像を前記ポリゴンに貼り付け、画像を生成する、
ことを特徴とする描画方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008285913A JP2010113548A (ja) | 2008-11-06 | 2008-11-06 | グラフィックス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008285913A JP2010113548A (ja) | 2008-11-06 | 2008-11-06 | グラフィックス装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010113548A true JP2010113548A (ja) | 2010-05-20 |
Family
ID=42302060
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008285913A Withdrawn JP2010113548A (ja) | 2008-11-06 | 2008-11-06 | グラフィックス装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010113548A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013037650A (ja) * | 2011-08-11 | 2013-02-21 | Fine Co Ltd | パース図作成システム及びパース図作成プログラム並びにパース図作成方法 |
WO2018221092A1 (ja) | 2017-05-31 | 2018-12-06 | ソニー株式会社 | 画像処理装置、画像処理システム、および画像処理方法、並びにプログラム |
-
2008
- 2008-11-06 JP JP2008285913A patent/JP2010113548A/ja not_active Withdrawn
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KR20200014280A (ko) | 2017-05-31 | 2020-02-10 | 소니 주식회사 | 화상 처리 장치, 화상 처리 시스템, 및 화상 처리 방법, 그리고 프로그램 |
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