JP5523789B2 - 蓄冷式冷凍機 - Google Patents

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本発明は、蓄冷容器内に金属メッシュの蓄冷材を充填し、高圧冷媒ガスの断熱膨張等によって寒冷を発生して蓄冷する蓄冷式冷凍機に関する。
従来、シリンダ内で蓄冷材が充填された蓄冷容器を往復動させることで冷媒ガスを断熱膨張させて寒冷を得るギフォードマクマホン(GM)冷凍機の蓄冷式冷凍機として、例えば図10及び図11に縦断面図を示すような蓄冷式冷凍機100がある。この蓄冷式冷凍機100は、シリンダ101、蓄冷容器102、蓄冷材103、駆動装置104、冷媒ガス供給装置105等を備えて構成されている。シリンダ101は円筒形状をなし、内部には蓄冷容器102が軸方向に往復動可能に収納されており、蓄冷容器102下方の下部には膨張空間106が形成されている。さらにシリンダ101には、上部開口周囲にフランジ107が形成されており、フランジ107上に天板108を設けることによって上部開口が閉塞されている。
天板108上には、駆動装置104が載置されている。駆動装置104は電動機109を備え、電動機109の回転を駆動カム110により駆動シャフト111の往復動作に変換すると共に、切替弁駆動カム112によりシリンダ101内の給排気を可能にするよう天板108に設けられた給排気切替弁113の駆動シャフト111の往復動作に同期させた給排気切替動作に変換するようになっている。さらに駆動シャフト111は、下端部が天板108を貫通して蓄冷容器102の上部に取着され、蓄冷容器102のシリンダ101内での軸方向の往復動を可能にしている。なお、114は駆動部ケース、115は給気継手、116は排気継手である。
また、シリンダ101内に往復動可能となるよう周囲に空隙117を設けて収納された蓄冷容器102は、上端板118と下端板119によって両端が閉塞された円筒形状をなし、上端板118には高温側冷媒口120が形成され、底側の側壁部に低温側冷媒口121が形成されている。さらに上部外壁面には、全周にわたってシール122が設けられている。さらに、蓄冷容器102の円形断面の内空間には、図11に示すように金属ワイヤ(例えば300K〜80Kの温度域では銅ワイヤ)123aを平織り、綾織り等して円形に形成した金属メッシュ123を積層して形成した蓄冷材103が、積層方向を蓄冷容器102の往復動方向にするように充填されている。
そして、このように構成された蓄冷式冷凍機100では、冷媒ガス供給装置105の吸気継手115に接続された冷媒ガス源105aからの高圧冷媒ガス、例えばヘリウムガス等を、蓄冷容器102が往復動するシリンダ101内に供給し流通させることで、金属メッシュ123からなる蓄冷材103に蓄冷する。すなわち、冷媒ガス供給装置105からの高圧冷媒ガスは、給排気切替弁113を介しシリンダ101内に供給され、さらに高温側冷媒口120から蓄冷容器102内に供給される。
供給された高圧冷媒ガスは蓄冷容器102内を流通して膨張空間106に供給され、蓄冷容器102の往復動により膨張空間106内で吸熱が生じる。この吸熱で冷却された冷媒ガスは、低温側冷媒口121から、蓄冷容器102に流入し、容器内を流通する間に蓄冷材103である金属メッシュ123への蓄冷が行われ、給排気切替弁113、排気継手116を介して冷媒ガス供給装置105に回収される。
一方、こうしたシリンダ101内で蓄冷材103(金属メッシュ123)が充填された蓄冷容器102を、冷媒ガスを流通させながら往復動させる蓄冷式冷凍機100では、その蓄冷容器102、蓄冷材103の必要とする機能が、機能させたい温度領域で比熱が高いこと、運転周波数程度の冷凍サイクル(蓄冷容器102内では高温、低温の冷媒ガスの往復流)で、蓄冷材の中心部までが冷媒ガスと同程度の均一な温度になるような熱拡散、蓄冷材内のガス空間で適度な流速により冷媒ガス・蓄冷材間の熱伝達を促進すること、あるいは粘性、流路の折れ曲がりによる冷媒ガスの圧力損失を抑えること等であり、さらに、蓄冷容器102内の冷媒ガスの流れが均一な流れで、満遍なく蓄冷材の比熱を有効に利用できることである。
しかし、上述の蓄冷式冷凍機100は、蓄冷容器102内に流路抵抗の低い経路が存在するため、より多くの冷媒ガスが、流路抵抗の低い経路を流れ、それにより熱交換の不均一が発生し、熱交換の不十分な温度の高い冷媒ガスが膨張空間106に流入し、冷凍損失が生じ、冷凍性能が低下する虞がある。
すなわち、蓄冷材103が複数の金属メッシュ123を往復動方向(蓄冷容器102の軸方向)に積層したものであるため、金属メッシュ123の外周と蓄冷容器102の内側壁面との間に隙間124が生じ、その寸法は不均一なものとなりやすい。そして、この隙間124が流路抵抗の低い経路となり、隙間124には、蓄冷材103の積層した金属メッシュ123部分を流通する矢印Xの冷媒ガスの流れと異なる矢印Yで示す蓄冷容器102の内側壁面に沿った軸方向の冷媒ガスの流れが生じ、冷凍損失が生じてしまうことになる。さらに、隙間124の不均一性は、蓄冷式冷凍機100が大容量のものになると積層する金属メッシュ103が多くなり、特に発生しやすい。
また、金属メッシュ123を蓄冷容器102の内周形状に合わせ、例えば円形に切り抜くなどして形成した場合、金属メッシュ123の外周部分は、一部で金属ワイヤ123aの織り込みの拘束力が弱くなり、金属ワイヤ123aが切れ端となって欠落する。欠落した切れ端が蓄冷容器102等の冷媒ガスの流通路内の不純物になると、これが直接要因となって冷凍性能が低下する。さらに金属メッシュ123毎の欠落量、外周部分の形状に差があると、蓄冷材としての性能がばらつく等して蓄冷式冷凍機100の信頼性が低いものとなってしまう虞がある。
なお、上記の蓄冷式冷凍機100と同じギフォードマクマホン(GM)冷凍機としては、ヘリウムガスが流通するディスプレーサ内に多数の粒形状の蓄冷材を充填したもの(例えば、特許文献1参照)や、ヘリウムガスが流通する筒状容器内に金属メッシュをフェルト製の流出防止材の支持材として設けて、HoCu等の磁性材料からなる多数の粒状物の蓄冷材と多数の鉛からなる粒状物の蓄冷材を充填したりしたもの(例えば、特許文献2参照)があり、さらに、第1細線と第2細線等をマット状に形成してロール状に巻き上げて蓄冷材とし、ヘリウムガスが流通する蓄冷器内に収納したもの(例えば、特許文献3参照)がある。
特許第3293538号公報 特許第3588647号公報 特許第3814418号公報
上記のように複数の金属メッシュを蓄冷材とした蓄冷式冷凍機では、例えば円形状に形成した金属メッシュの外周部分で金属ワイヤの織り込みの拘束力が一部で弱くなり、金属ワイヤの一部が欠落するなどして蓄冷材と蓄冷容器内側壁との間に不均一な隙間が生じたり、切れ端が冷媒ガスの流通路内の不純物になったりして、冷凍性能の低下の要因となる。また金属メッシュ毎の欠落量に差が生じるため、蓄冷材としての性能がばらつき、蓄冷式冷凍機の信頼性が低いものとなってしまう虞があった。
こうした状況に鑑みて本発明はなされたもので、その目的とするところは、冷凍性能の低下を防止し、信頼性を向上させることができる金属メッシュを蓄冷材とした蓄冷式冷凍機を提供することにある。
この発明は上記目的を達成するものであって、シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、前記蓄冷材は、各々の前記金属メッシュの外周部の全周にわたり弾性を有する充填部材が配設されて前記金属メッシュを構成する金属ワイヤの端部が前記充填部材で固定され、かつ前記蓄冷材の外周形状が前記蓄冷容器の内周形状に略等しく形成されていることを特徴とするものである。
また、シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、前記蓄冷材は、前記金属メッシュの各々の外周部分に前記金属メッシュを構成する金属ワイヤの端部を覆うように充填部材が充填されていることを特徴とするものである。
また、シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、前記蓄冷材は、前記金属メッシュの各々の外周部の全周にわたり織り込み部分が圧延処理された圧延処理部が形成され前記織り込み部分のワイア同士が互いに拘束しあうことで固定されており、かつ前記蓄冷材の外周形状が前記蓄冷容器の内周形状に略等しく形成されていることを特徴とするものである。
また、シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、前記蓄冷材は、前記金属メッシュの各々の外周部分が全周にわたって折り曲げられ、周端に向かって漸次径大となるスカート状の折り曲げ部が形成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、冷凍性能の低下を防止することができると共に、信頼性を向上させることができる等の効果を有する。
本発明の第1の実施形態における蓄冷式冷凍機の縦断面図である。 図1に示す蓄冷式冷凍機の蓄冷容器の縦断面図である。 図1に示す蓄冷式冷凍機に係る金属メッシュで、図3(a)は平面図、図3(b)は断面図である。 本発明の第2の実施形態における蓄冷式冷凍機の蓄冷容器の縦断面図である。 本発明の第3の実施形態における蓄冷式冷凍機の蓄冷容器の縦断面図である。 図5に示す蓄冷式冷凍機に係る金属メッシュで、図6(a)は平面図、図6(b)は断面図である。 本発明の第4の実施形態における蓄冷式冷凍機の蓄冷容器の縦断面図である。 図7に示す蓄冷式冷凍機に係る金属メッシュで、図8(a)は平面図、図8(b)は断面図である。 本発明の第5の実施形態における蓄冷式冷凍機の蓄冷容器の縦断面図である。 従来の蓄冷式冷凍機を示す縦断面図である。 図10に示す蓄冷式冷凍機の金属メッシュの平面図である。
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、従来例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、従来と異なる本発明の実施の形態の構成について説明する。
(第1の実施形態)
先ず本発明の第1の実施形態を図1乃至図3により説明する。
図1乃至図3に示すように、第1の実施形態の蓄冷式冷凍機1は、従来例と蓄冷容器102の円形断面の内空間に充填された蓄冷材2を積層して形成する金属メッシュ3の構成が異なっている。すなわち、1枚1枚の金属メッシュ3は、金属ワイヤ123aを平織り、綾織り等して円形に形成したもので、その円形の外周部分の全周にわたり、各金属ワイヤ123aの切断面を覆うように、連続して弾性を有する接着剤等の充填部材4の充填が施工されて配設され、金属ワイヤ123aの端部が充填部材4で固定されている。また、充填部材4が外周部分に充填された金属メッシュ3の外径寸法は、蓄冷容器102の内径寸法に略等しく形成されており、金属メッシュ3を複数積層してなる蓄冷材2の外周形状が、蓄冷容器102の内周形状に略等しいものとなっている。なお、蓄冷材2は、その外径寸法の最大値が蓄冷容器102の内径寸法に等しく、最小値が最大値よりも金属メッシュ3の開き目寸法だけ小さい値となっている。
そして、上述のように形成された金属メッシュ3で蓄冷材2が構成された蓄冷式冷凍機1では、冷媒ガス供給装置105から供給された、例えばヘリウムガス等の高圧冷媒ガスは、従来例と同様、蓄冷容器102が往復動するシリンダ101内に供給される。さらに冷媒ガスは、高温側冷媒口120から蓄冷容器102内に供給され、蓄冷容器102内に充填された蓄冷材2の積層された金属メッシュ3部分を矢印Xで示すように流通して膨張空間106に供給され、蓄冷容器102の往復動により膨張空間106内で吸熱が生じる。
また吸熱で冷却された冷媒ガスは、低温側冷媒口121から、蓄冷容器102に流入し、容器内の金属メッシュ3部分を流通し、その間に蓄冷材2(積層した金属メッシュ3)に蓄冷を行い、その後、冷媒ガス供給装置105に回収される。なお、こうした過程のなかで蓄冷容器102内を流通する冷媒ガスは、金属メッシュ3の外径寸法が蓄冷容器102の内径寸法に略等しく、これを積層した蓄冷材2の外周形状が蓄冷容器102の内周形状に略等しくなっているので、蓄冷材2と蓄冷容器102の内側壁との間に、流路抵抗の低い経路となる隙間は形成されず、蓄冷容器102の内側壁に沿って流通することがない。
以上の通り、本実施形態によれば、冷媒ガスは、蓄冷容器102内に積層された金属メッシュ3部分を流通し、熱交換の不均一が発生することがなく、冷凍損失が生じることがない。また金属メッシュ3は、外周部分を形成する金属ワイヤ123aの端部が充填部材4で覆われ、固定されているので、金属ワイヤ123aの切れ端が冷媒ガスの流通路内の不純物となることがなく、冷凍性能が低下することがない。さらに、金属メッシュ3毎の欠落量、外周部分の形状に差が生じることもなく、蓄冷材2としての性能にばらつきがなくなり、蓄冷式冷凍機1の信頼性が向上する。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態を図4により説明する。
図4に示すように、第2の実施形態の蓄冷式冷凍機11は、従来例と蓄冷容器102の内空間に充填された蓄冷材12の構成が異なっている。すなわち、蓄冷材12は、複数の円形の金属メッシュ123を積層し、蓄冷容器102の内周形状に合わせた金属メッシュ積層体で、その外周部分の全面にわたり各金属メッシュ123の金属ワイヤ123aの切断面を覆うように、連続して弾性を有する接着剤等の充填部材14の充填が施工され、金属ワイヤ123aの端部が充填部材14で一括して固定されている。また、充填部材14が外周部分に充填された複数の金属メッシュ123を積層してなる蓄冷材12の金属メッシュ積層体の外径寸法は、蓄冷容器102の内径寸法に略等しくて、最大値が蓄冷容器102の内径寸法に等しく、最小値が最大値よりも金属メッシュ123の開き目寸法だけ小さい値となっており、外周形状は、蓄冷容器102の内周形状に略等しいものとなっている。
そして、上述のように形成された金属メッシュ積層体が蓄冷材12を構成する蓄冷式冷凍機11では、冷媒ガス供給装置105から供給された、例えばヘリウムガス等の高圧冷媒ガスは、従来例と同様、蓄冷容器102が往復動するシリンダ101内に供給される。さらに冷媒ガスは、高温側冷媒口120から蓄冷容器102内に供給され、蓄冷容器102内に充填された蓄冷材12の金属メッシュ積層体部分を矢印Xで示すように流通して膨張空間106に供給され、蓄冷容器102の往復動により膨張空間106内で吸熱が生じる。
また吸熱で冷却された冷媒ガスは、低温側冷媒口121から、蓄冷容器102に流入し、容器内の金属メッシュ積層体部分を流通し、その間に蓄冷材12(金属メッシュ積層体)に蓄冷を行い、その後、冷媒ガス供給装置105に回収される。なお、こうした過程のなかで蓄冷容器102内を流通する冷媒ガスは、蓄冷材12(金属メッシュ積層体)の外径寸法が蓄冷容器102の内径寸法に略等しく、外周形状が蓄冷容器102の内周形状に略等しくなっているので、蓄冷材12と蓄冷容器102の内側壁との間に、流路抵抗の低い経路となる隙間は形成されず、蓄冷容器102の内側壁に沿って流通することがない。
以上の通り、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、熱交換の不均一が発生せず、冷凍損失を生じることがなく、また金属ワイヤ123aの端部が充填部材14で一括して固定されているので切れ端が生ぜず、冷媒ガスの流通路内の不純物となることもないため、冷凍性能が低下することがない。さらに、蓄冷材12としての性能にばらつきがなくなり、蓄冷式冷凍機11の信頼性が向上する。
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態を図5及び図6により説明する。
図5及び図6に示すように、第3の実施形態の蓄冷式冷凍機21は、従来例と蓄冷容器102の円形断面の内空間に充填された蓄冷材22を積層して形成する金属メッシュ23の構成が異なっている。すなわち、1枚1枚の金属メッシュ23は、金属ワイヤ123aを平織り、綾織り等して円形に形成したもので、その円形の外周部の織り込み部分が圧延機等によって圧延処理がなされ、外周部に全周にわたり圧延処理部24が形成され、外周部の金属ワイヤ123aは、織り込み部分のワイヤ同士が圧延処理部24で互いを拘束し合うことで固定されている。また、圧延処理部24が形成された金属メッシュ23の外径寸法は、蓄冷容器102の内径寸法に略等しく形成されており、金属メッシュ23を複数積層してなる蓄冷材22の外周形状が、蓄冷容器102の内周形状に略等しいものとなっている。なお、蓄冷材22の外径寸法の最大値が蓄冷容器102の内径寸法に等しく、最小値が最大値よりも金属メッシュ23の開き目寸法だけ小さい値となっている。
そして、上述のように形成された金属メッシュ23を複数積層して蓄冷材22が構成された蓄冷式冷凍機21では、冷媒ガス供給装置105から供給された、例えばヘリウムガス等の高圧冷媒ガスは、従来例と同様、蓄冷容器102が往復動するシリンダ101内に供給される。さらに冷媒ガスは、高温側冷媒口120から蓄冷容器102内に供給され、蓄冷容器102内に充填された蓄冷材22の金属メッシュ23部分を矢印Xで示すように流通して膨張空間106に供給され、蓄冷容器102の往復動により膨張空間106内で吸熱が生じる。
また吸熱で冷却された冷媒ガスは、低温側冷媒口121から、蓄冷容器102に流入し、容器内の金属メッシュ23部分を流通し、その間に蓄冷材22(積層した金属メッシュ23)に蓄冷を行い、その後、冷媒ガス供給装置105に回収される。なお、こうした過程のなかで蓄冷容器102内を流通する冷媒ガスは、金属メッシュ23の外径寸法が蓄冷容器102の内径寸法に略等しく、これを積層した蓄冷材22の外周形状が蓄冷容器102の内周形状に略等しくなっているので、蓄冷材22と蓄冷容器102の内側壁との間に、流路抵抗の低い経路となる隙間は形成されず、蓄冷容器102の内側壁に沿って流通することがない。
以上の通り、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、熱交換の不均一が発生せず、冷凍損失を生じることがなく、また金属メッシュ23は、外周部の金属ワイヤ123aが圧延処理部24で固定され、拘束力が弱いために金属ワイヤ123aが脱落し、切れ端が冷媒ガスの流通路内の不純物となることがなく、冷凍性能が低下することがない。さらに、金属メッシュ23毎の欠落量、外周部分の形状に差が生じることもなく、蓄冷材22としての性能にばらつきがなくなり、蓄冷式冷凍機21の信頼性が向上する。
(第4の実施形態)
次に本発明の第4の実施形態を図7及び図8により説明する。
図7及び図8に示すように、第4の実施形態の蓄冷式冷凍機31は、従来例と蓄冷容器102の円形断面の内空間に充填された蓄冷材32を積層して形成する金属メッシュ33の構成が異なっている。すなわち、1枚1枚の金属メッシュ33は、金属ワイヤ123aを平織り、綾織り等して円形に形成したもので、その外周部分が偏平な円錐台を形成するように折り曲げられ、周端に向かって漸次径大となるスカート状の折り曲げ部34が外周部の全周にわたり形成されている。この折り曲げ部34により外周部における金属ワイヤ123aは互いに拘束し合い、ほころび難くなっている。また、折り曲げ部34が形成された金属メッシュ33の外径寸法は、蓄冷容器102の内径寸法に略等しく形成されており、金属メッシュ33を複数積層してなる蓄冷材32の外周形状が、蓄冷容器102の内周形状に略等しいものとなっている。なお、蓄冷材32は、その外径寸法の最大値が蓄冷容器102の内径寸法に等しく、最小値が最大値よりも金属メッシュ33の開き目寸法だけ小さい値となっている。
そして、上述のように形成された金属メッシュ33を複数積層して蓄冷材32が構成された蓄冷式冷凍機31では、冷媒ガス供給装置105から供給された、例えばヘリウムガス等の高圧冷媒ガスは、従来例と同様、蓄冷容器102が往復動するシリンダ101内に供給される。さらに冷媒ガスは、高温側冷媒口120から蓄冷容器102内に供給され、蓄冷容器102内に充填された蓄冷材32の金属メッシュ33部分を矢印Xで示すように流通して膨張空間106に供給され、蓄冷容器102の往復動により膨張空間106内で吸熱が生じる。
また吸熱で冷却された冷媒ガスは、低温側冷媒口121から、蓄冷容器102に流入し、容器内の金属メッシュ33部分を流通し、その間に蓄冷材32(積層した金属メッシュ33)に蓄冷を行い、その後、冷媒ガス供給装置105に回収される。なお、こうした過程のなかで蓄冷容器102内を流通する冷媒ガスは、金属メッシュ33の外径寸法が蓄冷容器102の内径寸法に略等しく、これを積層した蓄冷材32の外周形状が蓄冷容器102の内周形状に略等しくなっているので、蓄冷材32と蓄冷容器102の内側壁との間に、流路抵抗の低い経路となる隙間は形成されず、蓄冷容器102の内側壁に沿って流通することがない。
以上の通り、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、熱交換の不均一が発生せず、冷凍損失を生じることがなく、また金属メッシュ33は、外周部の金属ワイヤ123aが折り曲げ部34で互いに拘束し合い、ほころび難くなっており、脱落して切れ端が冷媒ガスの流通路内の不純物となることがなく、冷凍性能が低下することがない。さらに、金属メッシュ33毎の欠落量、外周部分の形状に差が生じることもなく、蓄冷材32としての性能にばらつきがなくなり、蓄冷式冷凍機31の信頼性が向上する。
(第5の実施形態)
次に本発明の第5の実施形態を図9により説明する。
図9に示すように、第5の実施形態の蓄冷式冷凍機41は、シリンダ101内に往復動可能に収納された蓄冷容器42の内部の形状が、従来例と異なっている。すなわち、蓄冷容器42の内側壁には、その中間部に流路抵抗として冷媒ガスの流通方向に交差する段差が形成されるように、凸部43が全周にわたり内方に突出するよう設けられている。また、蓄冷容器42の円形断面の内空間には、金属ワイヤ123aを平織り、綾織り等して円形に形成した複数の金属メッシュ123を積層して形成した蓄冷材103が、積層方向を蓄冷容器42の往復動方向にするように充填されている。なお、蓄冷容器42の内側壁に段差が形成されるよう凸部43を全周に設けたが、同一円周上に部分的に、または分散させて複数設けても、あるいは1つ設けるだけでもよく、さらに冷媒ガスの流通方向に交差するように段部を凸部43と同様に設けるようにしてもよい。なお、蓄冷材103は、その外径寸法の最大値が蓄冷容器42の内径寸法に等しく、最小値が最大値よりも金属メッシュ123の開き目寸法だけ小さい値となっている。
そして、上述のように蓄冷容器42が形成された蓄冷式冷凍機41では、冷媒ガス供給装置105から供給された、例えばヘリウムガス等の高圧冷媒ガスは、従来例と同様、蓄冷容器42が往復動するシリンダ101内に供給される。さらに冷媒ガスは、高温側冷媒口120から蓄冷容器42内に供給され、蓄冷容器42内に充填された蓄冷材103の金属メッシュ123の中央部を矢印Xで示すように流通すると共に、蓄冷容器42の内側壁近傍を壁面に沿って流れる冷媒ガスについては、矢印Zで示すように流路抵抗である凸部43で中央部方向に流れ方向が変えられて流通して膨張空間106に供給され、蓄冷容器42の往復動により膨張空間106内で吸熱が生じる。
また吸熱で冷却された冷媒ガスは、低温側冷媒口121から、蓄冷容器42に流入し、容器内の金属メッシュ123部分を流通し、その間に蓄冷材103(積層した金属メッシュ123)に蓄冷を行い、その後、冷媒ガス供給装置105に回収される。
以上の通り、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、熱交換の不均一が発生せず、冷凍損失を生じることがない。
なお、蓄冷容器42に従来の金属メッシュ123を充填するようにしたが、第1の実施形態と同様の外周部分全周に充填部材4が設けられた金属メッシュ3を充填するようにしてもよく、このようにすることにより、外周部の金属ワイヤ123aが脱落して切れ端が冷媒ガスの流通路内の不純物となることがなく、冷凍性能が低下することがなく、さらに蓄冷性能にばらつきがなくなり、蓄冷式冷凍機41の信頼性を向上させることができる。
1,11,21,31,41…蓄冷式冷凍機、2,12,22,32,103…蓄冷材、3,23,33,123…金属メッシュ、4,14…充填部材、24…圧延処理部、34…圧延処理部、42,102…蓄冷容器、43…凸部、101…シリンダ、104…駆動装置、105…冷媒ガス供給装置、105a…冷媒ガス源、106…膨張空間、7…フランジ、8…天板、9…電動機、110…駆動カム、111…駆動シャフト、112…切替弁駆動カム、113…給排気切替弁、114…駆動部ケース、115…吸気継手、116…排気継手、117…空隙、118…上端板、119…下端板、120…高温側冷媒口、121…低温側冷媒口、122…シール、123a…金属ワイヤ、124…隙間

Claims (5)

  1. シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、
    前記蓄冷材は、各々の前記金属メッシュの外周部の全周にわたり弾性を有する充填部材が配設されて前記金属メッシュを構成する金属ワイヤの端部が前記充填部材で固定され、かつ前記蓄冷材の外周形状が前記蓄冷容器の内周形状に略等しく形成されていることを特徴とする蓄冷式冷凍機。
  2. シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、
    前記蓄冷材は、前記金属メッシュの各々の外周部分に前記金属メッシュを構成する金属ワイヤの端部を覆うように充填部材が充填されていることを特徴とする蓄冷式冷凍機。
  3. シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、
    前記蓄冷材は、前記金属メッシュの各々の外周部の全周にわたり織り込み部分が圧延処理された圧延処理部が形成され前記織り込み部分のワイア同士が互いに拘束しあうことで固定されており、かつ前記蓄冷材の外周形状が前記蓄冷容器の内周形状に略等しく形成されていることを特徴とする蓄冷式冷凍機。
  4. シリンダに往復動可能に収納した蓄冷容器内に複数の金属メッシュを往復動方向に積層してなる蓄冷材を充填すると共に、前記蓄冷容器内を往復動方向に流通するよう冷媒ガスを供給し、該冷媒ガスの断熱膨張により寒冷を発生して蓄冷を行う蓄冷式冷凍機であって、
    前記蓄冷材は、前記金属メッシュの各々の外周部分が全周にわたって折り曲げられ、周端に向かって漸次径大となるスカート状の折り曲げ部が形成されていることを特徴とする蓄冷式冷凍機。
  5. 前記蓄冷容器は、円筒形状であり、該蓄冷容器の内周形状に略等しく外周形状が形成された前記蓄冷材は、外径寸法の最大値が前記蓄冷容器の内径寸法に等しく、最小値が最大値よりも前記金属メッシュの開き目寸法だけ小さい値となっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の蓄冷式冷凍機。
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