JP5523782B2 - X線診断装置及びx線診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自然呼吸下において撮影したマスク画像データと、造影剤を注入した状態で撮影したコントラスト画像データとを減算処理して、サブトラクション画像を得るX線診断装置及びX線診断方法に関する。
従来、医用画像診断装置としてX線診断装置がある。例えば消化器や循環器の検査では、血管の微細な状態を観察するために、血管内に造影剤を注入する前に撮影したマスク画像データと、造影剤を注入した状態で撮影したコントラスト画像データとを減算(サブトラクト)処理して、サブトラクション画像を得る撮影方法がある。この撮影方法は、一般にDSA(Digital Subtraction Angiography)撮影と呼ばれ、サブトラクション画像を得ることで造影された血管のみを表示することができる。
ところで、DSA撮影では、被検者が動くことによって、サブトラクションで背景をうまく消せずにアーチファクト(偽像)が発生し、造影された血管像を明瞭に観察できないことがある。アーチファクトを少なくするため、血管造影の際には被検者に対して体を動かさないように指示をして撮影を行っている。また腹部の血管造影では、呼吸による強いアーチファクトが発生し、診断能を著しく低下させることから、造影撮影の間、呼吸をしないように指示をすることもある。
しかしながら腹部の血管造影は、部位によっては数十秒要する場合があり、また高齢者では呼吸を長く止められない等の問題があるため、通常通りに呼吸をした状態で撮影を行う方法もある(これは、自然呼吸下DSA撮影と呼ばれる)。この場合、造影前に呼吸1周期分のマスク画像を収集し、それに引き続き必要な造影画像(コントラスト画像群)を収集し、ポストプロセスにおいてコントラスト画像と背景が一致する画像をマスク画像群の中からマスクとして選択(リマスク処理)して、サブトラクションしている。これにより、アーチファクトを軽減させることができるが、マスク画像群の中からコントラスト画像と背景が一致するマスク画像を選択するのは人手によって選んでいるため、診断・治療に適する血管像の作成に多くの手間と時間がかかる。
特許文献1には、ポストプロセスでの手間を軽減するため、体にセンサ等を装着して呼吸の状態をモニタし、センサからの情報に基づいて特定した呼吸位相に応じてX線照射のタイミングを制御し、造影画像とマスク画像とを同じ呼吸位相で収集するようにしたX線診断装置が開示されている。しかしながら、特許文献1の例では、自然呼吸下のDSA撮影を行う場合に呼吸センサのような特別な器具を必要とするため、更なる改善が求められている。
特開平7−8479号公報
従来、サブトラクション画像のアーチファクトを軽減させるために、マスク画像群の中からコントラスト画像と背景が一致する画像を選択しているが、この選択作業は人手によって行っているため、診断、治療に適する血管像の作成に多くの時間と手間がかかるという問題があった。また特許文献1のように自然呼吸下でDSA撮影を行う例もあるが、呼吸センサのような特別な器具を必要とするため、更なる改善が求められている。
本発明は上記事情に鑑みて成されたもので、自然呼吸下におけるDSA撮影において、アーチファクトの少ないサブトラクション画像を表示することができるX線診断装置及びX線診断方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明のX線診断装置は、被検体に対してX線を照射するX線発生部と前記被検体を透過したX線を検出するX線検出部とを含む撮影部と、前記被検体の呼吸周期に合わせて前記被検体を撮影し、造影剤なしで撮影したマスク画像群と、造影剤を投入して撮影したコントラスト画像群を収集する画像収集部と、前記マスク画像群及びコントラスト画像群のそれぞれ前後するフレームの画像の差分画像を生成する差分画像生成部と、前記被検体の呼吸によって変動する前記差分画像の移動方向を検出し、前記差分画像が第1の方向に移動し反転するタイミングを起点にして呼吸周期を決定し、前記マスク画像群及びコントラスト画像群の各フレームの呼吸1周期中の位置を示す呼吸位相値を算出し、前記呼吸位相値が近似する前記マスク画像と前記コントラスト画像を選択して減算処理しサブトラクション画像を生成する演算処理部と、前記演算処理部で生成したサブトラクション画像を表示する表示部と、を具備したことを特徴とする。
また請求項記載の本発明のX線診断方法は、被検体に対してX線を照射するX線発生部と前記被検体を透過したX線を検出するX線検出部とを含む撮影部を備え、前記被検体の呼吸周期に合わせて前記被検体を撮影し、造影剤なしで撮影したマスク画像群と、造影剤を投入して撮影したコントラスト画像群を収集し、
前記マスク画像群及びコントラスト画像群のそれぞれ前後するフレームの画像の差分画像を生成し、前記被検体の呼吸によって変動する前記差分画像の移動方向を検出して、前記差分画像が第1の方向に移動し反転するタイミングを起点にして呼吸周期を決定し、前記マスク画像群及びコントラスト画像群の各フレームの呼吸1周期中の位置を示す呼吸位相値を算出し、前記呼吸位相値が近似する前記マスク画像と前記コントラスト画像とを減算処理してサブトラクション画像を生成し、前記サブトラクション画像を表示部に表示することを特徴とする。
本発明のX線診断装置では、自然呼吸下におけるDSA撮影で、アーチファクトの少ないサブトラクション画像を自動的に表示することができる。また煩雑なリマスク処理を繰り返す必要がないため、診断効率を向上することができる。
本発明の一実施形態に係るX線診断装置の構成を示すブロック図。 一実施形態に係るX線診断装置の外観を示す斜視図。 一実施形態における差分画像の取得方法を示す動作説明図。 差分画像をもとに抽出したプロファイルカーブの一例を示す説明図。 呼吸位相と呼吸位相値(%)を示す説明図。 サブトラクション画像の生成処理を示す説明図。 呼吸位相の他の算出例を示す説明図。 呼吸位相画像演算部の動作を説明するフローチャート。
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明のX線診断装置(例:アンギオ装置)の全体構成を示すブロック図である。図1において、X線診断装置100は、被検体Pに対してX線を発生するためのX線発生部10と、被検体Pを透過したX線を2次元的に検出するとともに検出結果に基づいてX線投影データを生成するX線検出部20を備えている。
X線発生部10は、X線管11とX線絞り器12を含むX線照射部13と、高電圧発生器14を備えている。X線管11は、X線を発生する真空管であり、陰極(フィラメント)から放出された電子を高電圧により加速してタングステン陽極に衝突させX線を発生する。X線絞り器12は、撮影対象部位のみにX線を照射し、被検体Pに対する被曝線量の低減と、画質向上を目的として設けられたものである。これにより、後述するX線検出器21は、X線絞り器12によって形成された開口を通過し、被検体Pの関心領域を透過したX線によるX線像を検出することができる。
X線検出部20は、X線検出器(FPD)21と、データ変換部22を備えている。X線検出器21は、被検体Pの関心領域を透過したX線を電荷に変換して蓄積するものであり、X線を検出する微小な検出素子を列方向及びライン方向に2次元的に配列して構成される。データ変換部22はA/D変換器と、パラレル・シリアル変換器を含み、X線検出器21から読み出された電荷をもとにX線投影データを生成する。
X線検出部20に入射したX線は、データ変換部22によってX線のパルス照射に同期してデジタルデータ化され、1つのパルスに対して1フレームのデジタルデータ(X線投影データ)が生成される。デジタルデータは後述する画像処理部34で処理される。
X線発生部10とX線検出部20は、Cアーム41(支持装置)に支持されており、Cアーム41は、例えば被検体Pの体軸方向に移動可能である。さらにX線診断装置100は、コンピュータシステム30を有している。コンピュータシステム30は、システム制御部31、操作部32、ユーザインターフェース33、画像処理部34、表示部39を備えている。画像処理部34は、記憶部35、呼吸位相画像演算部36、画像データ処理部37、D/A変換器38を含む。
システム制御部31は、CPU311等を有し、X線診断装置100の各ユニットを統括的に制御し、画像データの処理や表示を行なう。操作部32は医師等のユーザが操作するもので、X線照射スイッチ321を含む。操作部32からの操作信号は、ユーザインターフェース33を介してシステム制御部31に供給されCPU311によって処理され、高電圧制御部40、X線絞り器12、被検体Pを載置する天板45の位置の制御等を行う。またシステム制御部31は、X線検出器21およびデータ変換部22の制御も行う。
高電圧発生器14は、X線管11の陰極から発生した熱電子を加速するために、陽極と陰極の間に印加する高電圧を発生させるものであり、高電圧制御部40は、操作部32から入力されたX線照射条件に基いて、高電圧発生器14の管電流/管電圧、照射時間、照射繰り返し周期等を制御する。
図2は、X線診断装置100(アンギオ装置)の外観を示す斜視図である。図2において、X線発生部10とX線検出部20がCアーム41に対向支持されており、Cアーム41は、アーム支持部42を介してスタンド43に支持されている。尚、X線発生部10とX線検出部20を含む部分は撮影部を構成する。
また、Cアーム41に対して寝台44が配置されており、寝台44の天板45には、被検体(図示せず)が載置され、天板45の位置及び高さは制御可能である。これによりCアーム41は、被検体の体軸方向に沿って相対的に移動可能であって、かつ被検体の周囲に沿って矢印a方向に回転可能である。また撮影部(X線発生部10とX線検出部20)を矢印b方向にスライドすることができる。
撮影部で生成したX線投影データは、画像処理部34(詳細は後述)によって処理され、画像データを表示部39に表示される。表示部39は、例えば天井部に取り付けられており、複数のモニタで構成されている。
また、寝台44には、操作ハンドル46が取り付けられており、操作ハンドル46を操作することで、天板45の高さ位置の制御、Cアーム41の移動・回転制御、X線の照射範囲の調整、表示部39の表示制御等の各種の制御を行うことができる。尚、Cアーム41は、床面に置かれたスタンド43に支持された例を示しているが、Cアーム41を天井部に移動可能に設置したタイプのX線診断装置100であっても良い。
次に本発明の特徴部である画像処理部34について説明する。本発明では、DSA( Digital Subtraction Angiography )撮影の手法に特徴がある。DSA撮影とは、デジタル画像処理によって、血管造影画像から造影前の背景を減算(サブトラクト)して、造影された血管のみを表示する撮影方法を意味する。
先ずX線撮影の基本動作について説明する。操作部32のX線照射スイッチ321により透視または撮影の開始操作を行うと、X線発生部10からX線がパルス状に断続的に照射され始める。X線管11で発生したX線は、X線絞り器12によって照射野を制限することができ、照射されたX線は被検体Pを透過し、X線検出部20に入射する。X線検出部20に入射したX線は、X線のパルス照射に同期してデジタルデータ化され、1つのパルスに対して1フレームのデジタルデータが生成される。ここで、CPU131は、X線の発生の制御と同期して、X線検出器21及びデータ変換部22の制御も併せて行う。
次に画像処理部34の動作を図3〜図6を参照して説明する。尚、図3〜図6においては、各種の符号(A〜G)を付しているが、同一項目については同一符号を付して説明する。
DSA撮影では、血管内に造影剤を注入する前に撮影したマスク画像データと、造影剤を注入した状態で撮影したコントラスト画像データとを減算(サブトラクト)処理して、サブトラクション画像を得る。1呼吸周期を含むマスク画像を収集できるシーケンスで撮影を行うと、マスク画像群に引き続いてコントラスト画像群(造影画像群)が生成され、記憶部35に記録される。マスク画像群が何フレームあり、コントラスト画像群が何フレームあるかは、付帯情報記憶メモリ(図示せず)に記憶される。X線検出部20及び記憶部35は、マスク画像群とコントラスト画像群を収集する画像収集部を構成する。
呼吸位相画像演算部36は、差分画像生成部361とサブトラクション演算処理部362を含む。差分画像生成部361は、記憶部35のデジタルデータから、マスク画像群及びコントラスト画像群の各フレームの呼吸位相を算出する。サブトラクション演算処理部362は、コントラスト画像群の或るコントラスト画像が有している呼吸位相に最も近似する呼吸位相を持つマスク画像をマスク画像群から選択して減算処理し、サブトラクション画像を生成する。
サブトラクションされたデータは、空間フィルタなどの画像処理が行われた後、画像データ処理部37で表示階調処理が施され、D/A変換器38でビデオ信号に変換され、表示部39にリアルタイムに表示される。
マスク画像及びコントラスト画像の呼吸位相を特定する手段としては、マスク画像群とコントラスト画像群のそれぞれに対して、各画像の1フレーム前の画像と1フレーム後の画像の差分画像を取得し、差分画像のプロファイルカーブから1フレームの間での臓器や骨などの移動方向を検出し、移動方向の変化によって各画像フレームの呼吸位相を特定し、コントラスト画像に対応するマスク画像を自動的に決定してサブトラクションを行う。
図3は、差分画像の取得方法を示す動作説明図である。被検者が呼吸をしながら、例えば1秒間に数フレーム程度の画像収集レートでの撮影を行うと、横隔膜が上下に大きく動き、それに伴って臓器の位置および形が、主に上下に移動・変形する。図3(A)は、被検者の呼吸状態を示し、横軸のタイミングt0〜t1が呼吸の1周期を示し、タイミングt1〜t2は次の1周期を示す。
DSA撮影においては、図3(B)で示すように、造影剤を注入する前の背景だけの画像(マスク画像)を呼吸の1周期分撮影してマスク画像群を収集し、そのあとで造影剤を注入し、引き続き呼吸をしながらコントラスト画像(造影画像)を撮影し、コントラスト画像群を収集する。
図3(C)はマスク画像群における各フレームの画像を示しており、先頭フレームを除くフレームに対して、1つ前のフレームと1フレーム後の画像をそれぞれ差分画像生成部361で減算処理して差分画像を生成する。図3(D)は差分画像を示している。差分画像は、2つのフレーム間の違いが画像化されたものであり、動きのあった部分として主に臓器の辺縁部が抽出される。
図4は、差分画像をもとに抽出したプロファイルカーブを示している。プロファイルカーブは、画像上に線を引いた時、その線上にある画素データに対する画素値をプロットしたものである。即ち、図4(D)は、図3(D)の差分画像のうち、隣接する差分画像D1,D2を拡大して示しており、差分画像D1,D2上に上下方向の線状ROI(L1)を設定したとき、その線上にある画素データに対する画素値をプロットすると、図4(E)のE1,E2で示すプロファイルカーブが得られる。
プロファイルカーブE1,E2は臓器の辺縁部に相当する部分が移動方向に応じて正または負の値を持つカーブとなる。プロファイルカーブE1,E2は、矢印で示すように横隔膜の上下方向の動きに合わせて移動する。またコントラスト画像群についてもマスク画像群と同様に、差分画像を取得してプロファイルカーブを取得する(図示は省略)。
マスク画像群及びコントラスト画像群の各フレームに対する差分画像DからプロファイルカーブEを取得すると、プロファイルカーブの変化から呼吸による臓器の移動を判別することができ、呼吸1周期内での呼吸位相を特定することができる。また呼吸位相は、最も臓器が上方向に存在するタイミングを基点(0%)にして呼吸1周期の中のどの位置にあるかを呼吸位相値(%)で示すことができる。
図5は、呼吸位相と呼吸位相値(%)を示す説明図である。図5(A〜D)は、図3(A〜D)と同様の図であるが、図5(F)では呼吸位相を矢印で示し、呼吸によって臓器が上又は下方向に動いていること示している。矢印の無い期間は移動方向が反転する期間であり、臓器が最も上または最も下にある状態である。
図5(G)は呼吸位相値(%)を示している。臓器が最も上方向に存在するタイミングを0%(100%)とすると、呼吸位相Fが上向きの矢印で示される期間は100に向かって徐々に数値が増加する。移動方向が反転し呼吸位相Fが下向きの矢印で示される期間は、0%を起点にしてゼロから徐々に数値が増加する。また臓器が最も下方向に存在するタイミング(本例では48%)を過ぎると再び100に向かって増加する。したがって、収集した画像Cのフレームに呼吸位相値(%)を付すことで、臓器がどの位置にあるときの画像であるが分かる。
図6は、サブトラクション画像の生成処理を示す説明図である。図6(B)は収集したマスク画像とコントラスト画像群を示し、Gは呼吸位相値(%)をそれぞれ示している。図6で示すように、サブトラクション画像を得る際は、マスク画像群とコントラスト画像群の中から同じ呼吸位相値を有するフレームの画像を選択し、サブトラクション演算処理部362で減算処理することで、サブトラクション画像を得ることができる。 呼吸位相値が最も近似するマスク画像およびコントラスト画像を選択して減算することでアーチファクトの少ないサブトラクション画像を自動的に表示することができる。
従来では、サブトラクション表示で、体動などにより背景がうまく消えない場合に、別の画像フレームをマスク画像として再選択(リマスク)する必要があったが、本発明の実施形態によれば、煩雑なリマスク処理を繰り返す必要がないため、診断効率を向上することができる。また呼吸位相を検出するため特別なセンサ等の器具を使用することなく、自然呼吸下におけるDSA撮影で、アーチファクトの少ないサブトラクション画像を自動的に表示することができる。
次に本発明の変形例について説明する。以上の実施形態では、隣り合うフレームの差分画像のプロファイルカーブをもとに、フレームの進みによって変化する方向を判断し、呼吸位相値(%)を算出している。 変形例は、差分画像のプロファイルカーブの正負の符号の分布によって、1枚の差分画像だけで臓器の移動方向を検出するようにしたものである。図7を参照して具体的に説明する。
図7(C)はマスク画像群における各フレームの画像を概略的に示しており、1つ前のフレームと1フレーム後の画像をそれぞれ減算処理して差分画像(D)を生成する。図7では、例えば臓器が上方向に移動しているときの差分画像D1と、下方向に移動しているときの差分画像D2を代表例として拡大して示している。
差分画像D1、D2に上下方向の線状ROI(L1)を設定した時、その線上にある画素データに対する画素値をプロットすると、図7のE1,E2で示すプロファイルカーブが得られる。プロファイルカーブE1とE2はフレームの進みによって正・負の特性が逆になるため、プロファイルカーブE1,E2の特性から呼吸位相(F)を判断し、呼吸位相値(%)を算出する。
呼吸位相値(%)は図5(G)と同様に算出し、臓器が最も上方向に存在するタイミングを0%(100%)とし、呼吸位相Fが上向きの期間は100に向かって徐々に数値が増加し、呼吸位相Fが下向きの期間は0%を起点にしてゼロから徐々に数値が増加する。このようにプロファイルカーブE1,E2の正・負の特性から呼吸位相Fを判断することで呼吸位相値(%)を簡便に算出することができる。
尚、プロファイルカーブを検出する線状ROIの設定方法としては、ポストプロセスで適切な場所に操作者が指定する方法や、線状ROIをプリセットしておく方法を採用するとよい。またプリセットされた複数の線状ROIを撮影のパラメータとし、撮影部位に応じて線状ROIを自動設定する方法や、プリセットされた複数の線状ROIを使用したときの処理結果を比較して適正なものを選択する方法を採用してもよい。さらに画像の周期的な動き部分を検出してダイナミックに線状ROIを自動決定する方法を採用してもよい。
また以上の説明では、呼吸による横隔膜の移動は頭尾方向であり、移動方向の検出は主に上下方向として考えているため、上下方向の線状ROIを例示したが、平面あるいは2方向の線によるROIにより左右の動きを検出するようにしても良い。
また本実施形態では、DSA撮影後のポストプロセスにおいて呼吸位相を特定する例を述べたが、マスク画像群の収集後にマスク画像群の各マスク画像の呼吸位相を特定してコントラスト画像の収集に移行し、コントラスト画像に対しては差分画像に基いて呼吸位相の特定をリアルタイムに行うようにしてもよい。これにより、DSA撮影中のリアルタイム・リマスキングへの応用も可能となる。
図8は、呼吸位相画像演算部36の動作を説明するフローチャートである。ステップS1では、マスク画像群及びコントラスト画像群のそれぞれについて、隣り合うフレームの差分画像Dを生成して保管する。ステップS2では例えば線状ROIを設定し、差分画像のROIの位置のプロファイルカーブEを作成し、プロファイルカーブを数値情報として保管する。
ステップS3では、保管されたプロファイルカーブの分布と、隣り合うプロファイルカーブの分布と位置の変化とから移動方向を特定し、呼吸位相Fを検出する。 ステップS4では呼吸位相Fをもとに移動方向が反転するフレームを検出し、そのフレームを基準に呼吸周期を決定し、各フレームの呼吸位相値%Gを算出する。
ステップS5では、マスク画像群とコントラスト画像群のうち、呼吸位相値が最も近似するマスク画像及びコントラスト画像を選択し、サブトラクション時に使用すべき両画像のフレームを特定し、フレーム番号Hをフレームテーブルに保管する。ステップS6では、フレーム番号Hをインデックスとしてサブトラクションに使用するマスク画像とコントラスト画像を取り出し、減算(サブトラクト)処理して、サブトラクション画像を得て表示部39に表示する。
以上述べたように本発明のX線診断装置では、自然呼吸下におけるDSA撮影で、アーチファクトの少ないサブトラクション画像を自動的に表示することができる。また煩雑なリマスク処理を繰り返す必要がないため、診断効率を向上することができる。また呼吸位相を検出するため特別なセンサ等の器具を使用する必要もない。
尚、以上の説明では、Cアームを用いたX線診断装置(アンギオ装置)を例に説明したがX線CT装置等の他のX線診断装置にも適用することができる。また、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
100…X線診断装置
10…X線発生部
11…X線管
20…X線検出部
21…X線検出器
22…データ変換部
30…コンピュータシステム
31…システム制御部
32…操作部
33…ユーザインターフェース
34…画像処理部
35…記憶部
36…呼吸位相画像演算部
361…差分画像生成部
362…サブトラクション演算処理部
37…画像データ処理部
38…D/A変換部
39…表示部
40…高電圧制御部
41…Cアーム
45…天板

Claims (5)

  1. 被検体に対してX線を照射するX線発生部と前記被検体を透過したX線を検出するX線検出部とを含む撮影部と、
    前記被検体の呼吸周期に合わせて前記被検体を撮影し、造影剤なしで撮影したマスク画像群と、造影剤を投入して撮影したコントラスト画像群を収集する画像収集部と、
    前記マスク画像群及びコントラスト画像群のそれぞれ前後するフレームの画像の差分画像を生成する差分画像生成部と、
    前記被検体の呼吸によって変動する前記差分画像の移動方向を検出し、前記差分画像が第1の方向に移動し反転するタイミングを起点にして呼吸周期を決定し、前記マスク画像群及びコントラスト画像群の各フレームの呼吸1周期中の位置を示す呼吸位相値を算出し、前記呼吸位相値が近似する前記マスク画像と前記コントラスト画像を選択して減算処理しサブトラクション画像を生成する演算処理部と、
    前記演算処理部で生成したサブトラクション画像を表示する表示部と、を具備したことを特徴とするX線診断装置。
  2. 前記演算処理部は、前記差分画像生成部で生成した差分画像に線状ROIを設定し、前記ROIの線上にある画素データからプロファイルカーブを取得し、前記プロファイルカーブの変化特性をもとに前記差分画像の移動方向を検出することを特徴とする請求項1記載のX線診断装置。
  3. 前記演算処理部は、前記線状のROIを撮影部位に応じて予め設定することを特徴とする請求項2記載のX線診断装置。
  4. 前記演算処理部は、前記差分画像が前記第1の方向に移動して反転するタイミングを起点に、前記マスク画像群及びコントラスト画像群の各フレームにフレーム番号を付し、前記フレーム番号をインデックスとしてサブトラクションに使用するマスク画像とコントラスト画像を抽出する特徴とする請求項1記載のX線診断装置。
  5. 被検体に対してX線を照射するX線発生部と前記被検体を透過したX線を検出するX線検出部とを含む撮影部を備え、
    前記被検体の呼吸周期に合わせて前記被検体を撮影し、造影剤なしで撮影したマスク画像群と、造影剤を投入して撮影したコントラスト画像群を収集し、
    前記マスク画像群及びコントラスト画像群のそれぞれ前後するフレームの画像の差分画像を生成し、
    前記被検体の呼吸によって変動する前記差分画像の移動方向を検出して、前記差分画像が第1の方向に移動し反転するタイミングを起点にして呼吸周期を決定し、前記マスク画像群及びコントラスト画像群の各フレームの呼吸1周期中の位置を示す呼吸位相値を算出し、
    前記呼吸位相値が近似する前記マスク画像と前記コントラスト画像とを減算処理してサブトラクション画像を生成し、
    前記サブトラクション画像を表示部に表示することを特徴とするX線診断方法。
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