JP5522336B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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本発明は、液晶表示装置に関する。
各画素に薄膜トランジスタ(TFT)を配置したアクティブマトリクス型液晶表示装置は高画質の映像を表示可能なことから薄型テレビ、携帯端末装置のディスプレイ、プロジェクタ用ライトバルブなどに数多く用いられている。
薄型テレビ、携帯端末装置に用いられる液晶表示装置は、通常、図42に示すような構造を有している。この液晶表示装置は、カラー画像を表示させるために1画素を3つの副画素に分割し、それぞれに赤(R)171、緑(G)172、青(B)173の色フィルタを設け、ゲートドライバ174でゲート線177を走査し、データドライバ175でデータ線178に映像信号を与えて画素を選択して対応する液晶を駆動してカラー表示を行っている。
一方、液晶プロジェクタに用いられるライトバルブは、図43に示すように1画素がそれぞれ1つの構造を有している。このライトバルブを構成する液晶表示装置には色フィルタが設けられておらず、1画素が複数の副画素に分割されてもいない。これは一般的なプロジェクタでは、赤(R)、緑(G)、青(B)用の3つのライトバルブを光の三原色に対応して用いて、ゲートドライバ184でゲート線187を走査し、データドライバ185でデータ線188に映像信号を与えて各画素の液晶を駆動するためである。
このような3つのライトバルブを用いる3板式液晶プロジェクタの構成を図44に示す。この図に示すように、光源用ランプ191からの光が、色分離ミラー192などで色分離された後にミラー193を介して各ライトバルブ194〜196に照射され、その透過光が合成プリズム198で合成されカラー画像となり、投射レンズ199で投影表示される。その様な構成のため、図43に示すように各ライトバルブ194〜196に色フィルタを設ける必要が無い。
このように、先に図42で示したカラーフィルタを用いてカラー表示を行う液晶表示装置では、1つの画素を3つの副画素に分割する必要があるため、液晶表示装置の解像度を増やした場合、それぞれの副画素の面積が小さくなり結果として開口率が小さくなって光のロスが生じてしまうという問題がある。また、図44に示した3板式液晶プロジェクタでは、3つのライトバルブが必要となるためコストが高くなるという問題と、装置を小型化できないという問題がある。
これら問題を解決する手段の一つとして、特許文献1に記載されているようなフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置がある。
フィードシーケンシャル方式とは、液晶表示装置が1画面分の映像を表示させる時間を3つに分割し、それぞれに赤(R)、緑(G)、青(B)の色に対応した映像を表示させ、その映像に同期して液晶表示装置に照射される光の色を切り替えることでカラー表示を行う方式である。
図45に、関連するフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の構成を示す。この液晶表示装置は縦横に配置されたデータ線198と、ゲート線197の各交点に画素がマトリクス状に配置されており、この画素マトリクスの周辺に、データ線を駆動するデータドライバ回路195と、ゲート線を駆動するゲートドライバ回路194とが配置されている。また、この液晶表示装置の各画素には色フィルタは配置されておらず、図示していないがこの液晶表示装置を照射するバックライトが設けられている。このバックライトは赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の光源を独立して点灯させる機能を有している。
この液晶表示装置の動作を図46のタイミングチャートを用いて説明する。
液晶表示装置に1画面分の映像を表示するフレーム期間Tfを3つのサブフレーム期間Tsf_r、Tsf_g、Tsf_bに分割している。
サブフレーム期間Tsf_rでは液晶表示装置の各画素に赤(R)の映像を表示させる動作を行う。まずゲート線G1をハイレベルにする。これと同期してデータ線D1〜D10に映像信号を書き込むことで、ゲート線G1に接続された画素行の各画素に映像信号が書き込まれる。この動作を全てのゲート線G1〜G8に対して行うことで全ての画素に赤(R)の映像信号が書き込まれる。
全ての画素に赤(R)の映像信号が書き込まれた後、あるウエイト期間を設け、その後赤(R)の光源を点灯させる。これによって、液晶表示装置はカラー映像の中の赤(R)の映像を表示することになる。ここで、LED_Rは赤(R)の光源を点灯させる制御信号を示したものである。同様にTsf_gでは緑(G)の映像を、Tsf_bでは青(B)の映像を表示する。これによって、観察者はこれら映像を時間的に混色させ、カラー映像として認識することができる。
このフィールドシーケンシャル方式で用いる液晶材料は、応答速度が極めて速い必要がある。図46のT1とT8とは、それぞれ、ゲート線G1に接続された画素の透過率変化と、ゲート線G8に接続される画素の透過率変化を示しており、ウエイト期間は、このT8の透過率変化が十分小さくなる時間まで設定する必要がある。
もしウエイト期間が短く、T8の透過率変化が続いている状態で光源を点灯させると、画面全体に同じ輝度を表示させようとした場合でも、画面面内に輝度差が生じてしまうことになる。またウエイト期間を長く設定すると光源の点灯時間が短くなり、結果として暗い表示となってしまう。そのためフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置では、サブフレーム期間内で十分応答できる液晶材料を用いる必要がある。
上記説明のように、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置では応答速度の速い液晶材料が必要となるが、カラーフィルタ方式の液晶表示装置と異なり、各画素を赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの副画素に分割する必要が無いため、開口率を大きく設計することができ、光利用効率を高めることができる。また液晶プロジェクタに液晶表示装置を適用する場合には、ライトバルブを1つだけ用いてもカラー表示が行えるため装置の小型化ができるというメリットがある。
特開2001−318363号公報
しかしながら、上述したフィールドシーケンシャル方式には、フリッカ(画面のちらつき)が発生しやすいという問題がある。先に述べたように、フィードシーケンシャル方式の液晶表示装置では、高速に応答する液晶材料を用いている。そのため画素電圧にわずかな電位変動が生じても画素の透過率が変動してしまう。
図47は、このフィードシーケンシャル方式の液晶表示装置の1画素の等価回路を示したものである。図からわかるように1画素は画素薄膜トランジスタ(TFT)201、液晶容量(Clc)203、蓄積容量(Cst)202とで構成される。データ線208に供給された映像信号は、画素TFT201を通して液晶容量203と蓄積容量202に書き込まれ、保持される。
図48は、この1画素の平面図を示したものであり、図49は平面図におけるE−E’の部分の断面を示したものである。図48には、画素薄膜トランジスタ(TFT)201、蓄積容量(Cst)202、蓄積容量線206、ゲート線207、データ線208などが示されている。また、図49には、対向基板210、対向電極211、配向膜212、画素電極(ITO)214、データ線のAl配線215、TFT基板216が示されている。
フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置では、対向基板210側の画素と画素の間に、遮光用のBM(ブラックマトリクス)を配置しないのが一般的である。
これは、フィールドシーケンシャル方式ではカラーフィルタを設ける必要が無く、BMを設ける必要が無いことと、もし対向基板210にBMを配置した場合、TFT基板216と対向基板210とを重ね合わせる際に位置ずれが起きると、開口率の低下が生ずる虞があるからである。そのため、TFT基板216側にBMに相当する機能をもたせる必要がある。この図の例では、データ線として用いるAl配線215を隣り合う画素電極214とオーバーラップさせることでBMの機能を代用している。
しかしながら、このようにデータ線215と画素電極214とがオーバーラップすると、データ線215の電位変動が容量結合を通じ画素電極214の電位変動を引き起こすことになる。
液晶213の応答速度が遅い場合は、液晶の応答は、データ線215の電位変動の周波数(通常フレーム周波数よりも十分高い周波数)に追随できず、画質に影響を与えることは無いが、フィールドシーケンシャル方式の液晶の場合、周波数の高い電位変動に対しても液晶213が僅かではあるが応答してしまい輝度変化が生ずる。
また、蓄積容量202を形成する蓄積容量線206はゲート線207に平行に配置されることが多いため、その場合にはデータ線208とクロスすることになる。このクロス部での容量結合によって、データ線208の電位変動が蓄積容量202を介して画素電圧に変動を与え、これによっても画素の輝度変化が生ずることになる。これらの輝度変化によりフリッカが発生し、著しく画質を劣化させる。
本発明の目的は、応答速度の速い液晶材料を用いた液晶表示装置のフリッカを低減することで、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の画質を改善し、光利用効率を大幅に向上させた液晶表示装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る液晶表示装置は、縦横に配置されたデータ線とゲート線の交点近傍に、少なくともスイッチング素子と画素電極とを有する画素がマトリクス状に配置された画素マトリクスと、前記画素マトリクスと液晶層を挟んで対向配置される対向電極とを含む表示パネルと、
1フレーム分のカラー画像を表示する期間を複数のサブフレーム期間に分割し、前記サブフレーム期間毎に異なる色の光源を点灯させ、前記光源の色に応じた画像を前記表示パネルに表示する制御部とを有し、
前記画素電極と前記データ線との間に、絶縁膜で分離されたシールド電極層が配置されていることを特徴とするものである。
本発明を制御システムとして構築した場合、本発明に関わる制御システムは、外部からの映像信号を受け、1フレーム分のカラー画像を表示する期間を複数のサブフレーム期間に分割し、前記サブフレーム期間毎に異なる色の映像信号を表示パネルに出力する映像信号処理手段と、前記サブフレーム期間毎に、前記映像信号処理手段から前記表示パネルへの出力が終了した後、前記サブフレーム期間に対応した色の光源を点灯させるバックライト制御信号をバックライトに出力する光源点灯制御手段と、前記表示パネル内に配置された画素電極とデータ線との間に配置されたシールド電極層に印加する電圧を、前記表示パネルに出力するシールド電極電圧印加手段とで構築する。
本発明は、画素電極がデータ線と寄生容量を介して結合することを遮蔽によって防止し、逆に、寄生容量による結合を利用して、画素電極に生じる電位変動をサブフレーム間でおおよそ等しくなるように制御することによって、応答速度の速い液晶材料を用いてもフリッカを大幅に低減することができ、応答速度の速い液晶材料を用いることで、サブフレーム数の多い駆動方法を用いて、輝度を向上させることができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る液晶表示装置は図1〜図41に示すように、基本的構成として、縦横に配置されたデータ線(D1〜D10,18,58,78,88,98,108,118)とゲート線(G1〜G8,17,57)の交点近傍に、少なくともスイッチング素子(11)と画素電極(24,94,104,114)とを有する画素がマトリクス状に配置された画素マトリクスと、前記画素マトリクスと液晶層を挟んで対向配置される対向電極とを含む表示パネルと、1フレーム分のカラー画像を表示する期間を複数のサブフレーム期間に分割し、前記サブフレーム期間毎に異なる色の光源を点灯させ、前記光源の色に応じた画像を前記表示パネルに表示する制御部(32)とを有し、前記画素電極と前記データ線との間に、絶縁膜で分離されたシールド電極層が配置されていることを特徴とする。なお、前記制御部は、前記サブフレーム期間毎に、波形を変化させて前記シールド電極層(25,55,95,105)に電圧を印加する。
本発明の実施形態によれば、画素電極とデータ線とを遮蔽して、この間の寄生容量による結合を少なくして、画素電極に生じる電圧変動に起因するフリッカを大幅に低減することができる。
次に、本発明の実施形態に係る液晶表示装置を具体例を用いて更に詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の液晶表示装置の第1の実施の形態のTFT基板の構成を示す回路図である。
本第1の実施形態は、縦横に配置されたデータ線D1〜D10と、ゲート線G1〜G8の各交点に少なくとも画素TFT(スイッチング素子)11、液晶容量(Clc)12で構成される画素がマトリクス状に配置された画素マトリクスと、その周辺に配置されたデータ線D1〜D10を駆動するデータドライバ回路15、ゲート線G1〜G8を駆動するゲートドライバ回路14とで構成されるTFT基板26と、各画素に共通の対向電極(共通電極)21が配置され、TFT基板26と対向配置される対向基板20との間に液晶を充填した構成である。ここでTFT基板26と対向基板20の表面には各々液晶を配向させる配向膜22が配置されている。
この例ではデータ線を10本、ゲート線を8本で示しているが、これら値に限定されるものではない。また画素には蓄積容量(Cst)13を設けてもよく、データドライバ回路15およびゲートドライバ回路14は、TFT基板上にTFTで構成しても、TFT基板上にドライバICを実装した構成を採ることも、ケーブル等により接続されたTFT基板外の回路を採用することも可能である。
図2は、本第1の実施の形態の1画素の平面図を示したものである。また、図3は図2に示す画素中のA−A’の部分の断面構造を示したものである。本第1の実施の形態では蓄積容量13を形成する画素電極24とデータ線18との間に、データ線18を覆う幅でシールド電極(シールド電極層)25が設けられている。このシールド電極25は、液晶表示装置の表示に寄与する画素が配置されている領域のデータ線18上にすくなくとも配置されていて、データ線上で隣接する画素のシールド電極層と相互に接続されている。なお、蓄積容量13の他端側は共通の蓄積容量線16で結ばれている。
次に、図4のタイミングチャートを用い、本第1の実施の形態の動作について説明する。Tfは1画面分のカラー画像を表示するフレーム期間であり、後述の制御回路32は、フレーム期間を少なくとも3つのサブフレーム期間Tsf_r、Tsf_g、Tsf_bに分割し、前記サブフレーム期間毎に異なる色の光源を点灯させ、前記光源の色に応じた画像を表示パネルに表示する。
具体的に説明すると、サブフレーム期間Tsf_rにおいて、ゲートドライバ回路14は、後述の制御回路32からの映像信号43を受け取ると、その映像信号43に基づいて、ゲート線G1〜G8に、順次画素TFT11がON状態となるパルスを出力する。データドライバ回路15は、後述の制御回路32からの制御信号44を受け取ると、その制御信号44に基づいて、ゲートドライバ回路14の出力に同期してRの映像信号をデータ線D1〜D10に出力する。
この動作により、ゲート線G1〜G8に沿った画素行毎に映像信号が順次書き込まれていく。G8に接続された最後の画素行に映像信号が書き込まれてから、ある一定の期間後の制御信号LED_Rがハイレベルとなる期間に、赤(R)の光源を点灯させ、これにより赤(R)の画像が表示される。
サブフレーム期間Tsf_gにおいては、期間Tsf_rと同様にゲートドライバ回路14によってゲート線G1〜G8が順次駆動され、それに同期してデータドライバ回路15がデータ線D1〜D10に緑(G)の映像を出力することで、緑(G)の画像が全ての画素に書き込まれ、制御信号LED_Gがハイレベルの期間に緑(G)の光源を点灯させることで、緑(G)の画像が表示される。同様にサブフレーム期間Tsf_bでは青(B)の画像が表示される。これら一連の動作により、この液晶表示装置の観察者は赤(R)、緑(G)、青(B)の画像を時間的混色作用によりカラー画像として認識することになる。
ここで、最後の画素行に信号が書き込まれてから光源が点灯するまでの期間は、液晶23が十分応答できる時間よりも長く設定するのが望ましい。たとえばフレーム周波数60Hzの画像を表示する場合、サブフレーム期間が5.6ms程度であることから、液晶23の応答時間も5.6ms以下が望ましく、応答時間が短いほど光利用効率が向上する。ただし、光の利用効率低下を容認すれば、液晶23の応答時間は5.6ms以上でも表示を行うことができ、その場合のウエイト期間は液晶23の応答時間よりも短く設定することができる。しかし、その際には画面上の輝度差を補正する処理が必要となる場合もある。ここで言う液晶応答時間は透過率変化が0−90%、100−10%に変化する時間の合計の時間を指す。
また、この実施形態では共通電極電位VCOMは一定電位として、映像信号のVCOMに対する極性をサブフレーム期間単位で変化させており、シールド電極電位VSHDは定電位としている。全ての画素に書き込まれる映像信号のVCOMに対する極性をサブフレーム単位で同じにしている理由は、この駆動方法では上下に隣接する画素電極間の電界強度を小さくすることが可能となり、ディスクリネーションによる光漏れが発生する領域を小さくすることが出来るからである。光漏れの領域を小さくすると開口率を大きくとることができ光の利用効率が高まる。ただし、光利用効率の低下を容認できれば、1画素行ごとに極性の異なるライン反転、市松状に極性の異なるドット反転も用いることができる。
また、ここでは、対向電極電位VCOMは定電位に設定し、画素に書き込まれる映像信号のVCOMに対する極性をサブフレーム単位で反転させて、液晶にDC電界が印加されないAC駆動を実現する例を示しているが、VCOMの電位をサブフレーム単位で変化させる方法を用いても良い。さらに図ではシールド電極電位VSHDを定電位にする例を示したが、この電圧をサブフレーム期間ごとに変化させても良く、サブフレーム期間内を複数の期間に分割して、その期間毎に電位を変化させることもできる。
本発明の実施形態の液晶表示装置では、液晶に応答速度の速い材料を用いてもフリッカを大幅に低減できる。液晶に応答速度が速い材料を用いた液晶表示装置で問題となるフリッカは、画素電極がデータ線と寄生容量によりカップリングすることで、データ線の電位変動が画素電極の電位変動を引き起こすことで生じていた。本発明の実施形態の液晶表示装置では、画素電極の下に絶縁膜を介してシールド電極を設けているため、画素電極とデータ線等との寄生容量を極めて小さくすることが可能となる。そのため、フリッカを大幅に低減することが可能となる。
図5に、本発明の第1の実施の形態の液晶表示装置のブロック図を示す。本発明の第1の実施の形態の液晶表示装置を用いてカラー表示を行うには、液晶表示装置本体(表示パネル)33を駆動する制御回路32、赤(R)、緑(G)、青(B)の光源を独立に点灯制御可能なバックライト34、および映像信号41を発生させる信号源31が必要となる。
制御回路32は、信号源31からの映像信号41および同期信号42を用いて液晶表示装置本体33を駆動するために必要となる映像信号43及び制御信号44を生成する映像信号入力手段321、液晶表示装置本体33の動作に同期してバックライト34を制御するBL制御信号45を出力する光源点灯制御手段322を備えている。さらに、後述するように、液晶表示装置33のシールド電極層25に電圧を印加するシールド電極電圧印加手段323も備えている。
バックライト34は、制御回路32の光源点灯制御手段322からのBL制御信号45により、赤(R)、緑(G)、青(B)の光源を独立に点灯できる機能を有しており、そのような光源の一例としてLEDを用いることが可能である。また、図示していないが制御回路32、液晶表示装置33、バックライト34に電圧を供給する電源も必要となる。
図6のフローチャートに沿って、本発明の第1の実施の形態を駆動する液晶表示装置の制御部32の動作について説明する。
液晶表示装置の動作が開始されると、ステップS101で制御回路32は、信号源31からの映像信号41および同期信号42を入力する。そうしてステップS102で、サブフレーム工程の1つに入り、この入力信号に応じた各色の内の1色に対応する映像信号を作成する。
このようにして作成した入力信号に応じた各色の内の1色に対応する映像信号43を、ステップS103で映像信号入力手段321を用いてデータ線を介して画素に書き込む(書き込み工程)。この書き込みが終了した後、ステップS104で所定の待ち時間を取り、ステップS105で光源点灯制御手段322を用いて対応する色の光源を点灯させる(表示工程)。
このステップS103からステップS105までの動作と併行して、ステップS106でシールド電極層に印加する電圧波形を前回のものから変更して、ステップS107でシールド電極電圧印加手段323を用いて、この電圧波形をシールド電極層に印加する。このステップS102からステップS107までの一連の動作は1サブフレーム工程に当たる。
このサブフレーム工程が終了すると、ステップS108で全色についてサブフレーム工程が終了したかどうかを判定し、全色について終了していない場合は、ステップS102に戻って次の色のサブフレーム工程を実行する。目標とする全色についてサブフレーム工程が終了すると、ステップS101に戻って次の入力信号を入力する。
ここで示したステップS101からステップS108までの一連の動作は1フレーム工程に当たる。
次に、図2で示した本第1の実施形態の製造方法の一例を、図面を用いて説明する。
図7〜図11は主なプロセスステップ単位での液晶表示装置本体33の画素レイアウトを示したものである。
まず、ガラスや石英、プラスチックなどの透明基板上にSiO2やSiNなどの絶縁膜を成膜して、その上にTFTとなる半導体層を成膜、パターニングする。
図7は、半導体層のパターニングまで終了した段階の画素レイアウトを示している。この半導体層は必要に応じてアニール、不純物ドープ、水素化、活性化などの処理が、個々に最適なプロセスステップの中でなされる。
半導体層の上部には、SiO2などによる薄い絶縁膜を挟んでゲート金属層が成膜され、パターニングされる。
図8は、ゲート金属のパターニング終了後の画素TFT51、蓄積容量52、蓄積容量線56、ゲート線57が設けられた画素レイアウトを示している。ゲート線57に用いる金属は、プロセスの最高温度により使用できる材料が異なるが、WSi、Mo、Cr、Alなどを用いることができる。その後、SiO2などの絶縁膜を成膜し、必要箇所にデータ線金属と半導体層、ゲート金属との電気的な接続をとるコンタクトホールを形成して、データ線金属層を成膜、パターニングする。
図9は、データ線58を構成する金属層のパターニング終了後の画素レイアウトを示しており、この金属層にはAlなどの低抵抗金属を用いるのが望ましい。データ線58の上にはSiO2、SiNなどの絶縁膜を挟んでシールド電極55を構成する金属層を成膜、パターニングする。ここでシールド電極55の幅はデータ線58の幅よりも広く、データ線58を覆う位置に配置し、データ線58に沿って上下に隣接する画素でシールド電極55が接続されている。
図10はシールド電極層55のパターニング終了後の画素レイアウトを示したものである。図示していないがシールド電極層55は表示領域内、あるいは表示領域外でコンタクトホールを介してデータ線金属層58あるいはゲート金属層57に電気的に接続されている。シールド電極層55の上には絶縁膜を挟んで画素電極金属層が成膜、パターニングされる。
図11は画素電極金属膜パターニング後の画素レイアウトを示している。シールド電極層55と画素電極金属層の間の絶縁膜にはSiO2やSiNとアクリル樹脂などによる平坦化膜の積層膜を用いることが出来る。また画素電極金属層には透明電極膜が用いられ、その材料の一例としてITOがある。画素電極はTFTを形成する半導体層と電気的に接続する必要が有り、図ではコンタクトホール60により画素電極が半導体層と接続する例を示した。
しかしながら、画素電極と半導体層の間にデータ線金属、シールド金属などを介して複数のコンタクトホールにより電気的に接続されていても問題は無い。また上記例として上げた絶縁膜の材料、金属膜の材料は本発明の本質とは関係が無く、別の材料を用いても良い。本実施の形態で重要となるのは、データ線と画素電極の間に絶縁膜で分離されたシールド電極が積層されている構造を有することである。
本第1の実施の形態では、液晶に応答速度の速い材料を用いても、フリッカを大幅に低減することができる。液晶に応答速度が速い材料を用いた液晶表示装置で問題となるフリッカは、画素電極24がデータ線18と寄生容量によりカップリングすることで、データ線18の電位変動が画素電極24の電位変動を引き起こすことで生じていた。
本第1の実施形態では、画素電極24の下に絶縁膜を介してシールド電極層25を設けているため、画素電極24とデータ線18等との寄生容量を極めて小さくすることができる。したがって、液晶に応答速度の速い材料を用いてもフリッカを大幅に低減することができ、これによって、最後に映像信号を画素に書き込んでから光源を点灯するまでの待ち時間を短くして光利用効率を上げ、明るい表示が可能な液晶表示装置を実現することができる。
[本発明の第2の実施形態]
図12は、本発明の第2の実施形態の画素レイアウトの一例を示したものである。
第1の実施形態と異なるのは、シールド電極65が、ゲート線に沿って設けられた導電層によって隣接する左右の画素のシールド電極65とも接続されていることである。ここで示した例では、左右の画素のシールド電極との接続のためにゲート線上にシールド電極65を配置しているが、必ずしもゲート線上に配置する必要は無く画素エリア内であれば何れの位置に配置してもかまわない。しかしながら、開口率の低下を防ぐ為にゲート線上あるいは蓄積容量線上に配置することが望ましい。
この画素レイアウトでは、シールド電極65が上下・左右の画素間で接続されているため、シールド電極65とデータ線の容量結合によるシールド電極電位の変動を小さく抑えることが可能となり、画素電極の電位変動もより小さくすることができる。結果としてフリッカを大幅に低減することが可能となる。
[本発明の第3の実施形態]
図13は、本発明の本発明の第3の実施形態の画素レイアウトの一例を示したものである。
第1の実施形態と異なるのは、シールド電極75がデータ線78と画素TFTとの接続点上を除いたデータ線78上にデータ線78を覆って配置され、データ線78上で隣接する画素のシールド電極と接続されている点である。
図13の例では、データ線78と画素TFTとの接続のためのコンタクトホール79がある部分で、データ線78がシールド電極75で覆われないようになっている。これは、コンタクトホール79部では、データ線78の断面形状に窪みが生じており、その上にシールド電極75を配置すると、データ線78とシールド電極75とがショートする虞があるためである。
ここで示した例では、コンタクトホール79部を回避するようにシールド電極75がデータ線78を覆わない領域を設けたが、同様の理由で、半導体層とデータ線の交差部、ゲート線とデータ線の交差部などで、シールド電極75がデータ線78を覆わない部分を設けても良い。また、図14に示すように、ゲート線に沿って隣接する画素でシールド電極85が接続されるレイアウトとすれば、コンタクトホール89部や半導体層とデータ線の交差部、ゲート線とデータ線88の交差部などで、シールド電極85が分断されていてもかまわない。
これらの画素レイアウトでは、シールド電極75、85がデータ線78、88を覆わない面積に応じて、フリッカ抑制の効果が減少するが、シールド電極75、85とデータ線78、88がショートすることによって生ずる欠陥を減らすことが可能となり、歩留まりの向上が期待できる。
[本発明の第4の実施形態]
図15は、本発明の第4の実施形態の画素レイアウトを示したものであり、図16は図15中のB−B´で示した部分の断面構造を示したものである。
第1の実施形態と異なるのは、この第4の実施形態ではシールド電極層95は、データ線98の画素電極94側の端部と画素電極94のデータ線98側の端部との間に配置され、データ線98の端部上で隣接する画素のシールド電極層と相互に接続されていることである。
データ線98の端部をaと画素電極94の端部をbとした際に、a−bで示されるデータ線98と画素電極94とのオーバーラップ部分が少なくとも覆われるように、シールド電極95が配置されており、このオーバーラップ以外でデータ線98がシールド電極95によって覆われていない部分がある。
図15の例では、シールド電極95がデータ線98に沿って隣り合う上下の画素で接続されているが、図12で示したように左右の画素とも接続されていても良い。また、図13で示したように、シールド電極95とデータ線98とのショートを防ぐ目的などで、データ線98と画素電極94のオーバーラップ部であってもその一部がシールドで覆われていなくても良い。この画素レイアウトでは、画素電極94とデータ線98との容量結合の最も大きな成分となるオーバーラップ部分にシールド電極95を配置することで、フリッカの抑制効果が得られ、さらに、データ線98とシールド電極95とのオーバーラップ面積を削減することで、データ線98の配線容量を小さくすることができるので、データ線98に高速に電圧を書き込むことが可能となる。さらに、データ線98を駆動するデータドライバ回路の負荷が小さくなり、低消費電力化も実現できる。
[本発明の第5の実施形態]
図17は、本発明の第5の実施形態の画素レイアウトを示したものであり、図18は図17中のC−C´で示した部分の断面構造を示したものである。
この第5の実施形態では、第4の実施形態と同様、シールド電極層105は、データ線108の画素電極104側の端部と画素電極104のデータ線108側の端部との間に配置され、データ線108の端部上で隣接する画素のシールド電極層と相互に接続されている。
さらに、第1の実施形態と異なる点は、データ線108の端部aと画素電極104の端部bとが、画素領域の大半において重ならないように配置されており、シールド電極105がデータ線108の端部a、画素電極104の端部b、あるいはこのaとbとの両者に重なるように配置され、データ線108の一部または全部がシールド電極105によって覆れていないレイアウトである点である。
図17で示した例では、シールド電極105がデータ線108に沿って隣接する上下の画素で接続されている例を示しているが、図12で示したように左右の画素とも接続されていても良い。また、図13で示したように、シールド電極105とデータ線108とのショートを防ぐ目的などで、画素電極104の端部a一部がシールド電極105で覆われていなくても良い。
この画素レイアウトでは、画素電極104とデータ線108との距離が最も近くなるa−bを結んだ線上で、画素電極104とデータ線108との電位差で生ずる電気力線が最も密となることから、シールド電極105をこの部分に配置することで、画素電極104とデータ線108との容量結合を小さくすることができ、フリッカの抑制効果が得られる。さらに、データ線108とシールド電極105とのオーバーラップ面積を削減することで、データ線108の配線容量を小さくすることができ、データ線108に高速に電圧を書き込むことが可能となる。さらに、データ線108を駆動するデータドライバ回路の負荷が小さくなり、低消費電力化も実現できる。
[本発明の第6の実施形態]
図19は、本発明の第6の実施形態の画素レイアウトを示したものであり、図20は図19中のD−D´で示した部分の断面構造を示したものである。
本第6の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、シールド電極115は、データ線118の画素電極114側の端部と画素電極114のデータ線118側の端部とを結ぶ線の中間点に配置され、データ線118に平行なその延長部分が隣接する画素のシールド電極層と相互に接続されていることである。
すなわち、データ線118の端部aと画素電極114の端部bとが、画素領域の大半において重ならないように配置されており、シールド電極115がこのaとbとの中間点であるcの位置に配置され、データ線118の一部または全部をシールド電極115が覆っていないレイアウトである点である。
図19で示した第6の実施形態ではシールド電極115がデータ線118に沿って隣接する上下の画素で接続されている例を示しているが、図12で示したように左右の画素とも接続されていても良い。また、図13で示したように、シールド電極115とデータ線118とのショートを防ぐ目的などで、画素電極114の端部aがシールドで覆われていなくても良い。
この画素レイアウトでは、画素電極114とデータ線118との距離が最も近くなるa−bを結んだ線上に、画素電極114とデータ線118との電位差で生ずる電気力線が密となることから、シールド電極115をこの部分に配置することで、画素電極114とデータ線118との容量結合を小さくすることができ、フリッカの抑制効果が得られる。しかしながら、第5の実施形態で示した例よりもその効果は小さい。
反面、シールド電極115が画素電極114やデータ線118とオーバーラップしないため、シールド電極115を配置することにより生ずる、画素部の段差を小さくすることが可能となる。段差の減少は、液晶分子の配向性向上に有効となる。さらに、データ線118とシールド電極115とのオーバーラップ面積が削減できることで、データ線118の配線容量を小さくすることができ、データ線118に高速に電圧を書き込むことが可能となる。さらに、データ線118を駆動するデータドライバ回路の負荷が小さくなり、低消費電力化も実現できる。
[本発明の第7の実施形態]
図21は、本発明の液晶表示装置の第7の実施形態の駆動方法を示したタイミングチャートである。
液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。この第7の実施形態が第1の実施形態と異なるのはその駆動方法であって、シールド電極電位VSHDの制御の仕方である。図21に示すように、本第7の実施形態では、シールド電極電位VSHDを映像信号のVCOMに対する極性に応じてサブフレーム単位で変化させている。
この液晶表示装置の駆動方法により、フリッカを大幅に低減することができる。
先に説明したようにシールド電極を定電位にするだけで、データ線の電位変動による画素電極の電位変動を十分小さくすることが可能となるが、さらにサブフレーム単位でシールド電極の電位を変化させることで、シールドの効果だけでは防ぎきれない映像信号の極性の違いに伴う輝度差も補償することが可能になり、よりフリッカを小さくすることが可能になる。
その理由は、シールド電極の電位を映像信号の極性毎に変える事で、シールド電極の電位により画素電極電位を制御することが可能となり、シールド効果だけで防げなかった輝度変化を小さくすることが可能となるためである。
シールド電極電位VSHDの変化量は、液晶表示装置を観測しながらVSHDを変化させフリッカ量が最も小さくなるように調整することで求めることができる。
[本発明の第8の実施形態]
図22は、本発明の第8の実施形態での駆動方法を示したタイミングチャートである。液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。この第8の実施形態が第1の実施形態と異なるのはその駆動方法であって、シールド電極電位VSHDの制御の仕方である。
図22に示すように、本第8の実施形態では、シールド電極電位VSHDを映像信号のVCOMに対する極性に応じてサブフレーム毎に変化させ、さらにサブフレーム内でも映像信号を書き込んでいる期間とそれ以外の期間とで変化させている点が相違点である。
サブフレーム内で電位が異なる期間は、映像信号の書き込みが終了して、次の書き込みが開始されるまでの間で、少なくとも光源が点灯している期間が含まれるように設定されている。
この方法によるとシールド電極電位の変化による輝度の制御をより効果的に行うことができる。その理由は、映像信号の書き込みが終了してからシールド電極電位を変化させるため、画素が映像信号を保持している状態でシールド電極電位の変化により画素電極が変動する事になる。そのため画素電極電位の変動量に応じて輝度を変化させることができ、より効果的に輝度を制御することが可能となるからである。シールド電極電位VSHDの変化量は、液晶表示装置を観測しながらVSHDを変化させフリッカ量が最も小さくなるように調整することで求めることができる。
[本発明の第9の実施形態]
図23は、本発明の液晶表示装置の第9の実施形態での駆動方法を示したタイミングチャートである。
液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。この第10の実施形態が第1の実施形態と異なるのはその駆動方法であって、対向電極電位VCOMをサブフレーム単位で変化させ、それに応じて映像信号の電位設定が異なることと、シールド電極電位の制御の仕方が異なることである。対向電極電位VCOMをサブフレーム単位でほぼ映像信号の最大振幅と等しい大きさで変化させ、このVCOMの電位に合わせて映像信号の電位を設定する。
この駆動方法では、データドライバ回路が出力する映像信号の振幅を、VCOMを定電位に設定した場合と比較して約半分に抑えることができる。これによりデータドライバ回路の消費電力を低くすることが可能となる。またシールド電極電位を定電位に設定することで、画素電極をデータ線電位変動からシールドする効果が得られ、フリッカを小さくすることが可能となる。
[本発明の第10の実施形態]
図24は、本発明の液晶表示装置の第10の実施形態での駆動方法を示したタイミングチャートである。液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。この第10の実施形態が先に述べた第9の実施形態と異なるのは、対向電極電位VCOMをサブフレーム単位で変化させるとともに、シールド電極電位VSHDをサブフレーム単位で変化させることである。
図24で示した例ではサブフレームTsf_r、Tsf_g、Tsf_b毎に、画素に書き込まれる映像信号D1〜D10の対向電極電位VCOMに対する極性が変化しており、バックライトの制御信号LED_R、LED_G、LED_Bがローレベルになってから次のサブフレームにおいて映像信号が書き込まれるまでの間でシールド電極電位VSHDを変化させている。
この駆動方法では、サブフレーム単位でシールド電極の電位を変化させることで、シールドの効果だけでは防ぎきれない映像信号の極性の違いに伴う輝度差も補償することが可能となり、よりフリッカを小さくすることが可能となる。その理由は、第7の実施形態と同様である。シールド電極電位VSHDの変化量は、液晶表示装置を観測しながらVSHDを変化させフリッカ量が最も小さくなるように調整することで求めることができる。
[本発明の第11の実施形態]
図25は、本発明の液晶表示装置の第11の実施形態の駆動方法を示したタイミングチャートである。液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。この第11の実施形態が先に述べた第4の実施形態と異なるのは、対向電極電位VCOMをサブフレーム単位で変化させるとともに、シールド電極電位VSHDもサブフレーム単位で変化させ、さらにサブフレーム期間内でも映像信号を書き込んでいる期間とそれ以外の期間とで変化させている点である。
この方法によるとシールド電極電位の変化による輝度の制御をより効果的に行うことが可能となる。その理由は第8の実施形態と同様である。シールド電極電位VSHDの変化量は、液晶表示装置を観測しながらVSHDを変化させフリッカ量が最も小さくなるように調整することで求めることができる。
[本発明の第12の実施形態]
図26は、本発明の液晶表示装置の第12の実施形態の駆動方法を示したタイミングチャートである。液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。また、図26のタイミングチャートで示した駆動方法は、第1の実施形態のものとほぼ同じである。第1の実施形態と異なるのは、対向電極電位VCOMの駆動波形と光源の点灯タイミングである。
各サブフレームにおいて対向電極電位VCOMの電圧を、映像信号を書き込んでいる期間と、それ以外の期間とで変化させる。変化の方法は、映像信号を書き込んでいる期間においてVCOMの値を、各画素に書き込まれる映像信号の値に関わらず全ての画素がおおよそ黒の表示となるような電圧として、全ての映像信号の書き込みが終了した後、VCOMを通常の電圧に戻すという駆動方法である。また、バックライトの光源をVCOMが通常の電圧に変化してからある一定時間後に点灯させる。
この動作により液晶表示装置の全ての画素は、VCOMが通常の電圧に変化した時点から一斉に書き込まれた映像信号に応じた状態に変化するため、液晶の変化が十分に終了する前に光源を点灯させても画面の位置による輝度差が生じない。その結果、バックライトを点灯させる期間を長く設定することが可能となり、明るい画面が得られる。
この駆動方法を行う場合は、各サブフレーム期間において全ての画素に書き込まれる映像信号のVCOMに対する極性を同じにする必要がある。この駆動方法におけるシールド電極電位VSHDおよび映像信号の電位設定の方法を、第7の実施の形態から第11の実施の形態で示したいずれかの方法に変えても良い。この駆動方法の場合、液晶に求められる応答時間は必ずしもサブフレーム期間程度まで短く無くともよいが、応答時間が短いほど光の利用効率は向上する。
本第12の実施の形態の駆動方法によれば、応答速度の速い液晶材料を用いてもフリッカの無い画質を得る事が可能となる。その理由は、第1の実施の形態から第11の実施の形態について述べた理由と同様である。また、それ以外に、画面が明るくなるという効果も得られる。その理由はバックライトを点灯させる期間を長く設定することが可能になるためである。
[本発明の第13の実施形態]
図27は、本発明の液晶表示装置の第13の実施形態の駆動方法を示したタイミングチャートである。液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。
この駆動方法では1フレーム期間Tfを4つのサブフレーム期間Tsf_r、Tsf_g1、Tsf_b、Tsf_g2に分割している。各フレーム期間での動作は第1の実施形態で示した動作とほぼ同様であり、シールド電極電位VSHDを一定にしている点が異なるだけである。Tsf_r、Tsf_bはそれぞれRの画像とBの画像を表示させ、Tsf_g1とTsf_g2は共にGの画像を表示する。また図示していないが、次のフレームでは各サブフレーム毎に、映像信号の対向電極電位との極性を反転させる。
この駆動方法ではGの画像を2回表示させるため、画面を明るく出来るというメリットがある。液晶表示装置に適正な白を表示させる場合に必要となるR、G、Bの輝度の内Gが最も大きく、次にR、Bという順序となるため、バックライトのGの光源の輝度を高くする必要がある。
光源にLEDを用いた場合、LEDに流す電流を大きくしていくと発光効率が低下するという問題がある。そのためGのLEDの数を他の色よりも多くするか、R、BのLEDをGに比べて小さな電流で駆動する必要があった。しかしながら、1フレームにGを2回表示させると、1回当りに必要となる輝度を小さくすることができ、電流も小さくすることが出来る。その結果発光効率を低下させて動作させる必要が無いため、同じ電力でバックライトを駆動しても明るい画像を得ることが可能となる。
同様の理由で、1フレームを5つのサブフレームに分割してG、Rを2回表示させる駆動方法でも画面をより明るくすることが可能になる。また、この駆動方法における対向電極電位VCOM、シールド電極電位VSHDおよび映像信号の電位設定の方法を先に述べた第7から第12の実施形態で示した方法に変えても良い。その場合、画面が明るくなるという効果の他に、それぞれの実施形態で示した効果も得られる。
[本発明の第14の実施形態]
図28は、上述した本発明の液晶表示装置の各実施の形態を用いた液晶プロジェクタの構成例を示したものである。
この液晶プロジェクタは、光源用ランプ121、色分離ミラー122、複数のミラー123、2つのカラーホイール124、125、G用液晶表示装置126、R、B用液晶表示装置127、合成プリズム128、投射レンズ129で構成される。色分離ミラー122は、緑(G)の波長域の光のみを透過し、それ以外の波長域の光を反射する機能を有するものであるが、必ずしも1枚のミラーで構成される必要は無く、複数の色分離ミラーとミラー、あるいは色フィルタとミラーなどで構成しても良い。
ここで用いるカラーホイール124、125は、図29、30に示すように、赤の波長域の光を透過するRフィルタ132、青の波長域の光を透過するBフィルタ133と光を遮光する遮光フィルタ131がドーナッツ状の円盤に配置されたR、B用カラーホイール125と、緑の波長域の光を透過するGフィルタ134と、光を遮光する遮光フィルタ13がそれぞれ2ずつドーナッツ状の円盤に配置されたG用カラーホイール124である。G用カラーホイール124のGフィルタ134は、緑以外の波長域の光を透過するものを用いても良い。
合成プリズム128は、複数のプリズムを組み合わせた構造で、2面から入射された光を合成し別の面から出力する機能を有している。この合成プリズム128の代わりに同等の機能を有する光学系を用いても良い。
G用液晶表示装置126及びR、B用液晶表示装置127の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。以降、第1の実施形態で示した液晶表示装置として動作の説明を行う。
光源用ランプ121から出射された白色光が、色分離ミラー122により緑の領域の光と、それ以外の波長域の光に分離される。緑の領域のG光は、G用カラーホイール124及び途中ミラー123等を介してG用液晶表示装置126に照射され、その透過光が合成プリズム128に入射される。
緑の領域以外の光は、途中ミラー123等を介してR、B用カラーホイール125に入射され、その透過光がR、B用液晶表示装置127に照射される。R、B用液晶表示装置127の透過光は合成プリズム128に入射され、G用液晶表示装置126の透過光と合成されて、投射レンズ129を通してスクリーンに拡大投射される。
図31及び図32は、それぞれR、B用液晶表示装置127のタイミングチャートと、G用液晶表示装置126のタイミングチャートを示している。
まず、R、B用液晶表示装置127の動作について図31に沿って説明する。R、B用液晶表示装置127では、1フレーム期間を2つのサブフレーム期間Tsf_r、Tsf_bに分割している。
サブフレーム期間Tsf_rでは、ゲートドライバ回路がゲート線G1〜G8に順次画素TFTがON状態となるパルスを出力する。データドライバ回路はゲートドライバ回路の出力に同期して赤(R)の映像信号をデータ線に出力する。この動作により、ゲート線に沿った画素行毎に映像信号が順次書き込まれていく。最後の画素行であるG8に接続された画素行に映像信号が書き込まれてからある一定の時間後に、制御信号LPM_Rがハイレベルとなる期間に、カラーホイール125のRフィルタ132が、ミラー123とR、B用液晶表示装置127とを結ぶ光路に来るように回転を制御することで、赤の波長域の光が液晶表示装置127に照射される。この透過光であるR画像が合成プリズム128、投射レンズ129を通してスクリーンに投射される。
同様に、サブフレーム期間Tsf_bでも液晶表示装置127にBの映像信号を順次書き込み、制御信号LPM_Bがハイレベルとなる期間にカラーホイール125のBフィルタ133がミラー123とR、B用液晶表示装置127とを結ぶ光路に来るように回転を制御することで、青(B)の画像が得られる。この青(B)の画像も、合成プリズム128、投射レンズ129を通してスクリーンに投射される。
一方、G用液晶表示装置126では、図32のタイミングチャートに示したように、1フレーム期間を2つのサブフレーム期間Tsf_g1、Tsf_g2に分割し、それぞれの期間で緑(G)の映像信号を液晶表示装置126に表示して、スクリーンに投射する。2つのサブフレーム期間Tsf_g1とTsf_g2で表示する映像は、まったく同一の映像信号でも、ある規則に従い変化させた映像信号でも良い。
ある規則の一例として、入力信号の輝度信号精度を、本来液晶表示装置126で表現できる精度の2倍にして、液晶表示装置126の最小分解能以下の輝度を表示させる場合には、どちらか一方のサブフレーム期間のみ表示させない様にすることで表現できるようにする駆動方法が考えられる。
このような動作をすることでGの階調数を2倍にすることが可能となる。R、Bの画像を投射するタイミングとGの画像を投射するタイミングは、まったく同じでも良く、ずれていても問題は無い。R、B用液晶表示装置、G用液晶表示装置の対向電極電位VCOM、シールド電極電位VSHDは、共にある一定の電位としているが、液晶表示装置の断面構造と合わせて上述した第7乃至第11の実施形態で示してきた何れの方法を用いても良い。
本第14の実施形態によって、液晶プロジェクタ装置の小型化、低コスト化が実現できる。その理由は、従来3つの液晶表示装置が必要であったところを2つの液晶表示装置でプロジェクタを構成することが可能となるためである。
[本発明の第15の実施形態]
図33は、本発明の第14の実施形態である図28で示した液晶プロジェクタのG用液晶表示装置126の別の駆動方法を示したタイミングチャートである。
ここに示した駆動方法では、G用液晶表示装置126は1フレーム期間に1回だけ緑(G)の画像の表示を行う。また緑(G)の波長域の光が1フレーム期間常に液晶表示装置に照射されている。そのため、図28で示した液晶プロジェクタの構成の中でG用カラーホイールを設ける必要がない。
本液晶プロジェクタでは、装置の小型化、低コスト化が実現できる。その理由は、従来3つの液晶表示装置が必要であったところを2つの液晶表示装置でプロジェクタを構成することが可能である事と、さらにG用カラーホイールも必要無いためである。
[本発明の第16の実施形態]
図34は、本発明の第16の実施形態を示すブロック図である。
本発明の第16の実施形態は、左右に独立して点灯期間を制御できるバックライト(照明装置)145、液晶型表示パネル142、レンズアレイ141、左右の光源143、144及び図示しない液晶表示装置、バックライトを駆動する制御回路、電源で構成される。液晶型表示パネル142は、以上説明した実施形態の液晶表示装置、すなわち、シールド電極25を設けた構造のものである。バックライト145は、左右に配置された2つの光源143、光源144のどちらを点灯させるかによって、出て来る光の角度が異なる。
図35、36は、それぞれ光源143、光源144を点灯した際の光の放射方向を示したものである。たとえば、図35のように光源143を点灯させた場合、放出される光はバックライト145上面の垂線に対して左に傾いたほぼ平行な光となる。
同様に光源144を点灯させた場合、放出される光は図36に示したように垂線に対して右に傾いたほぼ平行な光となる。
バックライト145は、2つの異なる方向に照射された光の一方を第一の観察位置に液晶型表示パネル142、とくにその画素を透過して照射し、もう一方の方向に照射された光を第二の観察位置に前記画素を透過して照射する。制御回路32は、前記2つの異なる方向に照射される光を連続する2つのサブフレーム期間毎に交互に照射する指令をバックライト145に出力することで、前記照射される光の方向に応じて、第一の観察位置用の画像、或いは第二の観察位置用の画像を表示する。
これにより、前記第一の観察位置と第二の観察位置とにそれぞれ違った画像が表示されることとなる。また、前記第一の観察位置と第二の観察位置とを観察者の左目と右目との位置に設定し、右目用の画像と左目用の画像との表示によって三次元画像を表示させることができる。また、さらに光源144と光源143とは、R、G、Bの光の3原色に対応した3つの光源から構成されており、そのそれぞれが独立して点灯期間を制御出来る。
図37は、本ディスプレイに用いる液晶型表示パネル142の構成を示したものである。この液晶型表示パネル142にはカラーフィルタは無く、各画素も副画素に分割されていない。液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。また、用いる液晶材料は高速に動作可能な材料を用いる。
図38は、液晶型表示パネル142の動作を示したタイミングチャートである。図中Tfは1画面分の3次元画像を表示させるフレーム期間を示している。本液晶型表示パネルでは、このフレーム期間Tfを2つのサブフレーム期間Trs、Tlsに分割する。Trsでは右目に到達する画像を表示させるサブフレーム期間であり、Tlsは左目に到達する画像を表示させるサブフレーム期間である。
各サブフレームはさらに3つの期間に分割される。サブフレームTrsはTrs_r、Trs_g、Trs_bに分割され、サブフレームTlsはTls_r、Tls_g、Tls_bに分割される。個々の期間Trs_r、Trs_g、Trs_b、Tls_r、Tls_g、Tls_bでの動作は第7乃至第11の実施の形態で示した何れか1つの方法で動作させれば良く、これにより3次元画像を表示させることが出来る。図中、R_LED_Rは光源144の赤の波長域の光を発光する光源の点灯期間を示しており、同様にR_LED_G、R_LED_Bはそれぞれ光源144の緑、青の波長域の光を発光する光源の点灯期間を、L_LED_R、L_LED_G、L_LED_Bはそれぞれ光源143の赤、緑、青の波長域の光を発光する光源の点灯期間を示している。
本発明の実施形態によれば、明るく、フリッカの少ないカラーの3次元画像を表示させることが可能となる。その理由は、本発明の実施形態で用いる液晶表示装置にはカラーフィルタを用いていないためである。このため画素を3つの副画素に分割する必要が無く、バックライトの光を効率的に利用することが可能となる。さらに、右目用の画像と左目用の画像を表示させるために画素を分割する必要が無い。そのため、同じ表示面積の液晶表示装置を作製した場合、光を透過させる開口率を大きくすることが可能となり、明るい画像を得ることが出来る。また、フリッカが少なくなる理由は、先に述べた第1から第13の実施形態で示したのと同様である。
[本発明の第17の実施形態]
図39は、図34で示した液晶型表示パネルの別の構成を示したものである。この液晶型表示パネルは図40に示すように、各画素をR、G、B3つの副画素に分割している。そのため、バックライトの光源R、光源Lは白色の光を発光する光源を用いる。
図41は、第17の実施形態の液晶表示装置のタイミングチャートを示している。1画面分の3次元の画像を表示させる1フレーム期間Tfを2つのサブフレーム期間Trs、Tlsに分割し、それぞれの期間で右目用の画像、左目用の画像を表示させる。
光源Rの点灯期間はR_BLのハイレベルの期間で表され、右目用の画像の書き込みが終了してある一定の時間後に点灯が開始される。同様に光源Lの点灯期間はL_BLのハイレベルで表されている。
液晶表示装置の構成および構造として、上述した本発明の第1乃至第6の実施形態のうちの何れを用いても差し支えない。また、対向電極電位VCOM、シールド電極VSHD、映像信号電位は構造に合わせ、さきに述べた第7から第11の実施形態で示した何れの方法で動作させても良い。また液晶材料は応答速度が速い材料を用いる。
本発明の実施形態では、明るく、フリッカの少ないカラーの3次元画像を表示させることが可能となる。その理由は、本発明の実施形態で用いる液晶表示装置では右目用の画像と左目用の画像を表示させるために画素を分割する必要が無い。そのため、同じ表示面積の液晶表示装置を作製した場合、光を透過させる開口率を大きくすることが可能となり、明るい画像を得ることが出来る。また、フリッカが少なくなる理由は、さきに第1から第10の実施形態の各々について述べたと同様である。
本発明の実施形態ではさらに、上述した各実施の形態で述べた液晶表示装置や液晶システムを携帯端末装置に用いることもできる。これによって、表示部のフリッカが少なく、表示輝度が明るい携帯端末装置を実現することができる。
以上の説明では、本発明の実施形態の液晶表示装置や液晶システム及びそこで用いられる駆動方法について述べたが、以上の駆動方法の各工程での実行内容をプログラム化して制御部のコンピュータに実行させるように構成しても良い。これにより、高速に応答する液晶材料を用いてもフリッカを少なくて、表示輝度を明るくするという命題をコンピュータによって解決することができる。
本発明の実施形態によれば、液晶表示装置に応答速度の速い液晶材料を用いてもフリッカを大幅に低減することができる。
液晶に応答速度が速い材料を用いた液晶表示装置で問題となるフリッカは、画素電極がデータ線と寄生容量によりカップリングすることで、データ線の電位変動が画素電極の電位変動を引き起こすことで生じていた。本発明の液晶表示装置では、画素電極の下に絶縁膜を介してシールド電極層を設けているため、画素電極とデータ線等と間の寄生容量を極めて小さくすることが可能となる。これにより、フリッカを大幅に低減することが可能となる。
さらに本発明の実施形態では、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の表示輝度を向上させることが可能となる。フィールドシーケンシャル方式において、適正なホワイトバランスを実現するために必要となる光量は、G、R、Bの順で多くなる。そのためフィールドシーケンシャル駆動では、Gの画像を他の色の画像よりも多く表示させることが輝度を上げるのに有効となるが、サブフレーム数を多くすると、サブフレーム期間が短くなり、より高速に応答する液晶材料が必要となる。ただし既に述べたように、液晶の応答速度が速い場合、フリッカが発生するという問題が生じる。
本発明の実施形態では、応答速度の速い材料を用いてもフリッカを低減することができることから、サブフレーム数の多い駆動方法を用いることが可能となるため、明るくフリッカの少ない画像を得ることが出来る。
また、本発明の実施形態によると、液晶プロジェクタの小型化、低コスト化を実現することができる。本発明の実施形態では、液晶表示装置にフィールドシーケンシャル方式を用いても、フリッカの少ない画像が得られるため、従来3つの液晶表示装置が必要であったところを2つの液晶表示装置でプロジェクタを構成することができ、その分小型化、低コスト化が図れる。さらに、本発明の実施形態では、明るく、フリッカの少ないカラーの3次元画像を表示させることができる。
本発明の実施形態で用いる液晶表示装置にフィールドシーケンシャル方式を用いてもフリッカの少ない画像が得られるため、カラーフィルタを設ける必要が無い。そのため画素を3つの副画素に分割する必要が無く、バックライトの光を効率的に利用することができる。さらに、右目用の画像と左目用の画像を表示させるために画素を分割する必要が無く、同じ表示面積の液晶表示装置を作製した場合、光を透過させる開口率を大きくすることが可能となり、明るい画像を得ることが出来る。
以上に述べたように、本発明によると、フリッカの少ない明るい画面の液晶表示装置を実現できるので、TV、撮像装置、携帯端末、プロジェクタなどをはじめとして液晶表示装置を用いる広範な産業分野に広く用いることができ、利用の可能性が高い。
本発明における液晶表示装置の第1実施形態の表示部を示す回路図である。 図1に示す第1実施形態の1画素の構成を示す平面図である。 図2におけるA−A´線に沿った概略断面図である。 図1における第1実施形態の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第1実施形態における液晶表示装置全体の構成を示すブロック図である。 図5に開示した液晶表示装置全体の動作を示すフローチャートである。 図1に開示した表示部の製造工程におけるプロセスステップの画素レイアウト(1)を示す説明図である。 図7に続くプロセスステップの画素レイアウト(2)を示す説明図である。 図8に続くプロセスステップの画素レイアウト(3)を示す説明図である。 図9に続くプロセスステップの画素レイアウト(4)を示す説明図である。 図10に続くプロセスステップの画素レイアウト(5)を示す説明図である。 本発明の第2実施形態における画素レイアウトを示す説明図である。 本発明の第3実施形態における画素レイアウトを示す説明図である。 本発明の第3実施形態における他の画素レイアウトを示す説明図である。 本発明の第4実施形態における画素レイアウトを示す説明図である。 本発明の第4実施形態における1画素の断面構造図である。 本発明の第5実施形態における画素レイアウトを示す説明図である。 本発明の第5実施形態の1画素の断面構造図である。 本発明の第6実施形態における画素レイアウトを示す説明図である。 本発明の第6実施形態の1画素の断面構造図である。 本発明の第7実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第8実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第9実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第10実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第11実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第12実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第13実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第14実施形態である液晶プロジェクタの構成を示すブロック図である。 本発明の第14実施形態で用いられるカラーホイールの構造を示す説明図である。 本発明の第14実施形態で用いられるカラーホイールの他の構造を示す説明図である。 本発明の第14実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第14実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第15実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第16実施形態である3次元画像表示ディスプレイの構成を示すブロック図である。 本発明の第16実施形態で用いられるバックライトの動作を示す説明図である。 本発明の第16実施形態で用いられるバックライトの他の動作を示す説明図である。 本発明の第16実施形態における液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第16実施形態における液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 本発明の第17実施形態である3次元画像表示ディスプレイで用いられる液晶表示装置の表示部分の構成を示すブロック図である。 本発明の第17実施形態で用いられる液晶表示装置の画素レイアウトを示す説明図である。 本発明の第17実施形態で用いられる液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 関連する液晶表示装置の表示部の構成を示すブロック図である。 関連する液晶プロジェクタ装置に用いる液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 関連する液晶プロジェクタ装置の構成を示す説明図である。 関連するフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 関連するフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 関連するフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の1画素の等価回路図である。 関連するフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の1画素の構成を示す平面図である。 関連するフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の断面構造図である。
符号の説明
11 画素TFT(スイッチング素子)
17 ゲート線
18 データ線
21 対向電極(共通電極)
23 液晶
24 画素電極
25 シールド電極(シールド電極層)
32 制御部
33 表示装置本体
34 光源
321 映像信号入力手段
322 光源点灯制御手段
323 シールド電極電圧印加手段

Claims (4)

  1. 縦横に配置されたデータ線とゲート線の交点近傍に、少なくともスイッチング素子と画素電極とを有する画素がマトリクス状に配置された画素マトリクスと、前記画素マトリクスと液晶層を挟んで対向配置される対向電極とを含む表示パネルと、
    1フレーム分のカラー画像を表示する期間を複数のサブフレーム期間に分割し、前記サブフレーム期間毎に異なる色の光源を点灯させ、前記光源の色に応じた画像を前記表示パネルに表示する制御部とを有し、
    前記画素電極と前記データ線との間に、絶縁膜で分離されたシールド電極層が配置されており、
    前記制御部は、前記サブフレーム期間を、前記画素マトリクスに映像信号を書き込む書き込み期間と、光源を点灯させる表示期間との2つ期間に少なくとも分割し、前記書き込み期間と、前記表示期間において前記シールド電極層に印加される電圧波形を変化させる、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記シールド電極層に印加される電圧波形は、前記液晶表示装置を構成する前記シールド電極層以外の構成要素に印加される電圧波形と異なる、
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 外部からの映像信号を受け、1フレーム分のカラー画像を表示する期間を複数のサブフレーム期間に分割し、前記サブフレーム期間毎に異なる色の映像信号を表示パネルに出力する映像信号処理手段と、
    前記サブフレーム期間毎に、前記映像信号処理手段から前記表示パネルへの出力が終了した後、前記サブフレーム期間に対応した色の光源を点灯させるバックライト制御信号をバックライトに出力する光源点灯制御手段と、
    前記表示パネル内に配置された画素電極とデータ線との間に配置されたシールド電極層に印加する電圧を、前記表示パネルに出力するシールド電極電圧印加手段とを有しており、
    前記シールド電極電圧印加手段は、前記サブフレーム期間を前記表示パネルに映像信号を書き込む書き込み期間と、前記バックライトの光源が点灯する表示期間とで、異なる波形を前記表示パネルに出力する、
    ことを特徴とする制御システム。
  4. 前記シールド電極電圧印加手段は、前記表示パネルを構成する前記シールド電極層以外の構成要素に印加される電圧波形と異なる波形を出力する、
    ことを特徴とする請求項3記載の制御システム。
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