JP6702457B2 - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、データ線の電位変動に起因するノイズによって表示品位が低下するのを防止することにある。
また、本発明において、電源線をさらに備え、前記第1トランジスターは、前記電源線と前記発光素子との間に接続されており、前記シールド配線は、前記電源線に接続された構成が好ましい。このような構成において、前記電源線は、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に設けられても良い。
前記走査線に供給される走査信号にしたがって導通状態が制御される第2トランジスターと、前記第2トランジスターに接続された第1中継電極と、前記第1中継電極と前記データ線とを接続する第2中継電極とをさらに備えても良いし、前記第1中継電極と前記第2中継電極とを接続する第1接続部と、前記データ線と前記第2中継電極とを接続する第2接続部と、をさらに備え、前記第1接続部は、平面視したときに前記第2接続部と重なっても良い。
ここで、前記第1シールド配線と前記第1データ線との距離は、前記第1シールド配線と前記第1トランジスターとの距離よりも短く、前記第2シールド配線と前記第1データ線との距離は、前記第2シールド配線と前記第2トランジスターとの距離よりも短くても良い。
また、一端が前記第1トランジスターの前記ゲートに接続された保持容量をさらに備え、前記シールド配線は、平面視したときに前記保持容量を覆うように設けられても良く、前記シールド配線は、平面視したときに前記第1トランジスターを覆うように設けられても良い。
なお、本発明に係る電気光学装置は、各種の電子機器に適用可能である。典型的には、表示装置であり、電子機器としてはパーソナルコンピューターや携帯電話機が挙げられる。特に本願発明は、保持容量が十分に確保できないときでも、データ線からのノイズが、画素回路の駆動トランジスターに到達する前にシールド配線に吸収され、これによって表示品位の低下を防止することができるので、例えばヘッドマウントディスプレイ用やプロジェクターのように縮小画像を形成する表示装置に好適である。もっとも、本発明に係る電気光学装置の用途は、表示装置に限定されない。例えば、光線の照射によって感光体ドラムなどの像担持体に潜像を形成するための露光装置(光ヘッド)にも適用可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。電気光学装置1は、複数の画素回路110によって画像を表示するものである。
この図に示されるように、電気光学装置1は、素子部100、走査線駆動回路210およびデータ線駆動回路220を含んだ構成となっている。
このうち、素子部100には、m行の走査線112が図において行(X)方向に沿って設けられ、n列のデータ線114が、列(Y)方向に沿って、かつ、各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられている。画素回路110は、m行の走査線112とn列のデータ線114との各交差に対応して、それぞれ配列している。したがって、本実施形態では、画素回路110が縦m行×横n列でマトリクス状に配列することになる。なお、m、nは、いずれも自然数である。
また、走査線112および画素回路110の行を便宜的に区別するために、図1において上から順に1行、2行、3行、…、(m−1)行、m行と呼ぶ場合がある。同様にデータ線114および画素回路110の列を便宜的に区別するために、図1において左から順に1列、2列、3列、…、(n−1)列、n列と呼ぶ場合がある。
走査線駆動回路210は、各フレームにおいて1〜m行目を順次選択するものである。一例として、走査線駆動回路210は、1、2、3、…、(m−1)、m行目の走査線112にそれぞれ走査信号Gwr(1)、Gwr(2)、Gwr(3)、…、Gwr(m-1)、Gwr(m)を供給するものであり、フレームにおいて各走査信号を順次排他的にHレベルとする。なお、本説明において、フレームとは、1カット(コマ)分の画像を電気光学装置1に表示させるのに要する期間をいい、垂直走査周波数が60Hzであれば、その1周期分の16.67ミリ秒の期間をいう。
保持容量135の他端は、トランジスター140のソースノードおよび発光素子150の陽極にそれぞれ接続されている。一方、トランジスター140のドレインノードは、電源線116に接続されている。
また、トランジスター140のドレインノード(電源線116)を小文字のdと表記し、トランジスター140のソースノード(発光素子150の陽極)を小文字のsと表記している。
なお、図2において、Gwr(i)、Gwr(i+1)は、それぞれi、(i+1)行目の走査線112に供給される走査信号を示している。また、Vd(j)、Vd(j+1)は、それぞれj、(j+1)列目のデータ線114に供給されるデータ信号を示している。
また、本実施形態において、データ線114の近傍には、シールド配線が設けられるが、シールド配線の詳細については後述することにする。
この図に示されるように、走査信号Gwr(1)、Gwr(2)、Gwr(3)、…、Gwr(m-1)、Gwr(m)は、走査線駆動回路210によって各フレームにわたって水平走査期間(H)毎に順次排他的にHレベルとなる。
ここで、i行目の走査線112が選択されて走査信号Gwr(i)がHレベルになったとき、j列目のデータ線114には、i行j列の画素回路110の階調データに応じた電位のデータ信号Vd(j)がデータ線駆動回路220によって供給される。
また、図3においては、走査信号の電位スケールよりも、データ信号Vd(j)、ゲートノードg(i,j)の電位スケールを便宜的に拡大している。
データ線114が、画素回路110の各部と容量結合していると、データ線114の電位変動は、画素回路110の各部の電位に悪影響を与えてしまう。特に表示サイズの小型化や表示の高精細化が要求される用途では、例えば表示サイズが対角で1インチ未満であって1280×720ピクセル以上の解像度を有するマイクロディスプレイなどでは、保持容量135と比較して各部の寄生容量が相対的に大きくなるので、その影響が顕著に現れる。特に、トランジスター140のゲートノードgおよびソースノードsの電位は、発光素子150に流す電流を規定するので、この部分の電位変動は、表示化けや後述するクロストークなどの発生を招き、表示品位を大きく低下させる要因となる。
そこで、本実施形態では、画素回路110を次のように構成して、データ線の電位変動に起因するノイズの影響を受けにくくしているのである。
図4は、縦および横方向に互いに隣り合う4つの画素回路110の構成を示す平面図であり、図5は、図4におけるE−e線で破断した部分断面図である。
なお、図4は、トップエミッションの画素回路110を観察側から平面視した場合の配線構造を示しているが、簡略化のために、発光素子150における画素電極(陽極)以降に形成される構造体を省略している。図5においては、発光素子150の画素電極までを示し、以降の構造体を省略している。また、以下の各図においては、各層、各部材、各領域などを認識可能な大きさとするために、縮尺を異ならせている。
走査線112は、図4において横方向に延在するとともに、画素回路110毎に下方向に向かって分岐した部分を有し、当該分岐部分が、半導体層130aの中央部で重なっている。半導体層130aのうち、走査線112の分岐部分と重なった領域がチャネル領域130cになっている(図5参照)。なお、半導体層130aのうち、チャネル領域130cに対し図5において左方向がドレイン領域130dであり、右方向がソース領域130sである。
一方、ゲート電極層21は、平面視したときに図4に示されるように、四角枠のうち、左辺を有さずに上辺、右辺および下辺を一体とした形状である。このうち、下辺が、半導体層140aの中央部で重なっている。半導体層140aのうち、ゲート電極層21の下辺と重なった領域がチャネル領域140cになっている(図5参照)。半導体層140aのうち、チャネル領域140c領域に対し図5において左方向がソース領域140sであり、右方向がドレイン領域140dである。
このうち、中継電極41は、第1層間絶縁膜11およびゲート絶縁膜10をそれぞれ開孔するコンタクトホール(ビア)31を介してドレイン領域130dに接続されている。
なお、図4において異種の配線層同士が重なる部分において「□」印に「×」印を付した部分がコンタクトホールである。
中継電極43は、第1層間絶縁膜11およびゲート絶縁膜10をそれぞれ開孔するコンタクトホール34を介してソース領域140sに接続されている。ここで、中継電極43を平面視したときの形状は、図4に示されるようにゲート電極層21の上辺を覆うような長方形である。このため、保持容量135は、図5に示されるようにゲート電極層21と中継電極43とで第1層間絶縁膜11を挟持した構成となる。
中継電極44は、第1層間絶縁膜11およびゲート絶縁膜10をそれぞれ開孔するコンタクトホール35を介してドレイン領域140dに接続されている。
このうち、中継電極61は、第2層間絶縁膜12を開孔するコンタクトホール51を介して中継電極41に接続されている。中継電極62についても、第2層間絶縁膜12を開孔するコンタクトホール52を介して中継電極43に接続されている。
電源線116は、第2層間絶縁膜12を開孔するコンタクトホール53を介して中継電極44に接続されている。このため、電源線116は、中継電極44を介してドレイン領域140dに接続されることになる。電源線116は、平面視したときに図4に示されるように走査線112が延在する横方向に沿って形成される。
なお、コンタクトホール51、52、53に、タングステンなどの高融点金属からなる柱状の接続プラグを充填することによって、中継電極41・61同士、中継電極43・62同士、並びに、中継電極44および電源線116同士を、それぞれ接続しても良い。
このうち、データ線114は、第3層間絶縁膜13を開孔するコンタクトホール71を介して中継電極61に接続されている。このため、データ線114は、中継電極61、中継電極41という経路を辿ってドレイン領域130dに接続されることになる。ここで、データ線114は、平面視したときに図4に示されるように走査線112の延在方向と直行する縦方向に沿って形成される。
中継電極82は、第3層間絶縁膜13を開孔するコンタクトホール72を介して中継電極62に接続されている。
なお、コンタクトホール71、72に、高融点金属からなる柱状の接続プラグを充填して、中継電極61およびデータ線114同士、並びに、中継電極62・82同士を、それぞれ接続しても良い。
詳細には、ある列のシールド配線81aは、当該列のデータ線114と、当該列の画素回路110におけるトランジスター140との間に位置するように、データ線114の右側で縦方向に沿って形成される。このとき、シールド配線81aは、データ線114と、当該トランジスター140とを比較したときに、データ線114寄りに近接して設けられる。すなわち、シールド配線81aとデータ線114との距離は、シールド配線81aとトランジスター140との距離よりも短くなっている。このため、シールド配線81aは、トランジスター140よりもデータ線114と容量結合しやすくなっている。
平面視したときにトランジスター140からみると、左側のデータ線114と右側のデータ線114とによって挟まれて配設されるが、左側のデータ線114の手前にシールド配線81aが配設し、右側のデータ線114の手前にシールド配線81bが配設されていることになる。
また、シールド配線81a、81bについては、1行または数行毎に、平面視で電源線116と交差する部分においてコンタクトホールを介して接続するようにしても良い。
なお、コンタクトホール92に、高融点金属からなる柱状の接続プラグを充填して、中継電極82および画素電極同士を接続しても良い。
また、図4では、発光素子150の陽極である画素電極の図示を省略しているので、コンタクトホール92については、位置を示す「□」印だけを付している。
上述したように各列のデータ線114は電位変動するので、その電位変動に起因するノイズが画素回路110の各部に伝播する。
第1実施形態では、シールド配線81aが、j列目のデータ線114からみて、i行j列のトランジスター140のゲートノードg、ソースノードsよりも手前側に位置する。このため、j列目のデータ線114から発生したノイズは、シールド配線81aとj列目のデータ線114との間における結合容量Caによって吸収される。
また、シールド配線81bについても、(j+1)列目のデータ線114からみて、i行j列のトランジスター140のゲートノードg、ソースノードsよりも手前側に位置する。このため、(j+1)列目のデータ線114から発生したノイズは、シールド配線81bと当該(j+1)列目のデータ線114との間における結合容量Cbによって吸収される。
したがって、この電気光学装置1によれば、トランジスター140のゲートノードg、ソースノードsがデータ線114の電位変動に起因するノイズの影響を受けにくくなるので、安定した表示が可能になる。
また、第1実施形態においてシールド配線81a、81bは、データ線114や中継電極82と同一の配線層をパターニングして形成しているので、製造工程において追加プロセスが不要である。
この図において、CDgは、トランジスター130のドレインノードD(データ線114)とトランジスター140のゲートノードgとの間で生じる寄生容量を示し、CDsは、トランジスター130のドレインノードDとトランジスター140のソースノードsとの間で生じる寄生容量を示している。
CHOLDは、保持容量135の容量を示している。
Cgdは、トランジスター140のゲートノードgとドレインノードd(電源線116)との間で生じる寄生容量を示し、Cdsは、トランジスター140のドレインノードdとソースノードsとの間で生じる寄生容量を示し、COLEDは、発光素子150における容量成分を示している。
このため、非選択期間における画素回路110は、図8に示されるようなモデルに簡略化することができる。なお、図において、Vampは、非選択期間におけるデータ線114の電位振幅である。
このモデルにおいて、保持容量135の保持電圧Vgsに与える変動分ΔVgsは、図8の式(1)のように表すことができる。なお、式(1)における係数K1は、式(2)のように表され、また、係数K2は、式(3)のように表される。
本実施形態では、シールド配線81a、81bを有するので、シールド配線81a、81bを有しない構成と比較して、寄生容量CDg、CDsが、それぞれ小さくなる。
このため、式(2)のうち(a)項の成分が大きくなって、分母成分全体が大きくなるので、係数K1は小さくなる。一方、式(3)のうち(b)項の成分が大きくなって、分母成分全体が大きくなるので、係数K2も小さくなる。
したがって、本実施形態では、電位振幅Vampに対する変動分ΔVgsが、シールド配線81a、81bを有しない構成と比較して、小さくなるので、データ線114の電位変動やノイズなどの影響を受けにくい安定した表示が可能となるのである。
ここでいうクロストークとは、図9(A)に示されるように、例えば灰色を背景領域として黒色の矩形領域をウィンドウ表示させる場合に、実際には図9(B)に示されるように、黒色の領域(b2)に対して上側の領域(a2)および下側の領域(c2)が、他の灰色の領域(a1、a3、b1、b3、c1、c3)とは異なった暗い階調で表示されてしまう現象である。
なお、図9においては、領域の明るさを斜線の密度で示している。また、このクロストークは、領域(b2)を白色としたときでも発生する。いずれにして、異なった階調で表示されてしまう領域が、領域(b2)の上下方向に現れることから、特に縦クロストークとも呼ばれることがある。
このため、領域(a2)に属する画素回路110では、自身に対応する走査線の選択によってゲートノードgが灰色に相当する電位を保持しても、領域(b2)の選択時におけるデータ線114の電位変動に起因するノイズによって変化してしまうことになる。
なお、領域(c2)の選択時にデータ線114が、再び灰色に相当する電位に戻るので、この戻りによってゲートノードgが灰色に相当する電位に復帰する、もしくは、近づく可能性はある。
しかしながら、たとえゲートノードgが灰色に相当する電位に復帰したとしても、領域(a2)に属する画素回路110の各々は、書き込み後、1フレームに相当する期間のうち、少なくとも領域(b2)の選択時にわたって、灰色に相当する電位から低下した電位に応じた輝度で発光してしまうことになる。
領域(c2)についても同様である。すなわち、領域(c2)に属する画素回路110では、自身に対応する走査線の選択によってゲートノードgが灰色に相当する電位を保持しても、次のフレームにおいて領域(b2)の選択時にデータ線114の電位変動に引っ張られて変化してしまうことになる。
したがって、1フレームに相当する期間の平均値でみたときに、領域(a2、c2)に属する画素回路110の各々は、他の領域(a1、a3、b1、b3、c1、c3)に属する画素回路110の各々とは異なり暗い階調で視認されることになる。これが縦クロストークの発生するメカニズムである、と考えられている。
なお、第1実施形態では、シールド配線81a、81bを電源線116と同じ電位Velとしたが、他の電位、例えば電位Vctに保つようにしても良い。
第1実施形態では、シールド配線81a、81bを、データ線114と同一の配線層をパターニングして形成したが、データ線114とは異なる配線層から形成しても良い。そこで次に、第2実施形態として、シールド配線81a、81bを、データ線114よりも下層側の中継電極61、62および電源線116と同一の配線層から形成した場合を例に挙げて説明する。
シールド配線81a、81bを、中継電極61、62および電源線116と同一の配線層から形成する場合、シールド配線81aと中継電極61との干渉(電気的な接触)を避ける必要がある。具体的には、コンタクトホール51を、平面視でシールド配線81aよりも外側(図10、図11において左側)に設ける必要がある。
このため、第2実施形態では、図10に示されるように、コンタクトホール51、71を平面視したときに同一地点で重なるように配置させるとともに、中継電極41を当該地点まで延設させている。もちろん、例えば中継電極61を別地点まで延設するなどして、コンタクトホール51、71が平面視したときに異なる地点となるように配置させて良い(図示省略)。
また、シールド配線81bについても、(j+1)列目のデータ線114からみて、平面視でi行j列のトランジスター140の各ノードよりも手前側に位置するので、(j+1)列目のデータ線114から発生したノイズは、シールド配線81bと当該(j+1)列目のデータ線114との間における結合容量によって吸収される。
このため、第2実施形態においても、ノイズ等の影響を受けにくいので、安定した表示が可能になる。
また、第2実施形態において、シールド配線81a、81bは、中継電極61、62および電源線116と同一の配線層をパターニングして形成しているので、第1実施形態と同様に、製造工程において追加プロセスが不要である。
図12は、第3実施形態における電気光学装置の画素回路110の構成を示す平面図であり、図13は、図12におけるH−h線で破断した部分断面図である。
図12に示されるように、第3実施形態では、シールド配線81aの一部が、右側に向かって延設されるとともに、平面視したときに中継電極43を覆うように形成されている。保持容量135は、平面視したときに中継電極43とゲート電極層21とが重なる領域であり、中継電極43は、保持容量135における他方の電極であって、トランジスター140のソースノードsでもある。このため、第3実施形態では、シールド機能が、第1実施形態と比較してより強化されることになる。
図14は、第4実施形態における電気光学装置の画素回路110の構成を示す平面図である。
この図に示されるように、シールド配線81a、81bがそれぞれ画素回路110毎に、データ線114に沿って短冊状に形成されるとともに、電源線116にそれぞれ接続されている。なお、第4実施形態において、シールド配線81a、81bは、データ線114と同一の配線層から形成される。このため、シールド配線81aは、第3層間絶縁膜13を開孔するコンタクトホール73を介して電源線116に接続され、シールド配線81bも、同様に、第3層間絶縁膜13を開孔するコンタクトホール74を介して電源線116に接続されている。なお、断面図については、省略する。
図15は、第5実施形態における電気光学装置の画素回路110の構成を示す平面図である。この第5実施形態は、第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせたものであり、図14に示したシールド配線81aの形状を変更して、平面視で中継電極43を覆うように形成したものである。
このため、第5実施形態によれば、シールド機能を強化して、ノイズの吸収能力を高めることが可能になる。
第2実施形態のように、シールド配線を、データ線114とは異なる配線層から形成する場合、シールド配線をデータ線114の両隣ではなく、データ線114と平面視で重なるように、データ線114の下層側に設けても良いはずである。
一方、シールド配線を画素回路110毎に例えば電源線116に接続すれば、ノイズの吸収能力を高めることが可能となる点については、すでに第4(第5)実施形態の項で述べた。
そこで次に、両者を組み合わせて、シールド配線を、データ線114とは異なる配線層から形成し、データ線114と平面視で重なるようにデータ線114の下層側に設けるとともに、電源線116と一体化した第6実施形態について説明する。
第1実施形態から第5実施形態までは、1列につき、シールド配線81a、81bが設けられていたが、第6実施形態では、シールド配線81に統合されるとともに、電源線116を兼用している。
図17に示されるように、電源線116を兼用するシールド配線81は、中継電極61、62とともに、第2層間絶縁膜12に成膜された配線層をパターニングしたものである。シールド配線81を平面視したときの形状は、図16に示されるように、縦方向のデータ線114で重なるようにデータ線114よりも幅広に、かつ、横方向の電源線116と一体になって格子状になっている。
なお、この例では、コンタクトホール51、71を平面視したときに同一地点で重なるように配置させているが、異なる地点となるように配置させて良い(図示省略)。
図18は、第7実施形態における電気光学装置の画素回路110の構成を示す平面図である。
この図に示されるように、第7実施形態は、電源線116を兼用するシールド配線81を、平面視したときに保持容量135(ゲート電極層21)およびトランジスター140を覆うようにしたものである。
上述したようにシールド配線81(電源線116)は、中継電極61、62と同一の配線層をパターニングして形成されるので、中継電極61、62との干渉を避ける必要がある。この第7実施形態において、電源線116を兼用するシールド配線81は、中継電極61、62の近傍領域において、開孔した形状になっている。
なお、第7実施形態の画素回路110における要部断面図は、図17において、破線で示した部分を追加した内容になる。
なお、第7実施形態では、中継電極61、62と干渉しない限りにおいて、シールド配線81の開孔面積を、より狭めても良い。また、第7実施形態では、シールド配線81で、平面視で保持容量135およびトランジスター140の全域を覆うようにしたが、一部についてのみ覆うようにしても良い。
本発明は、上述した実施形態に限られず、次のような応用・変形が可能である。
例えば保持容量135の構成については、ゲート電極層21と中継電極43とで第1層間絶縁膜11を挟持したが、例えば平面視でゲート電極層21と重なるように半導体層を設けて、当該半導体層とゲート電極層21とでゲート絶縁膜10を挟持しても良い。半導体層としては、ソース領域140sを延設させたものを用いても良いし、別途パターニングしたものを用いても良い。このほかにも、異種配線層からなる電極、配線同士で層間絶縁膜やゲート絶縁膜を挟持した構成としても良いし、複数個並列接続したものを全体として保持容量135として用いても良い。
また、保持容量135を電気的に介挿する位置については、トランジスター140のゲートノードgとソースノードsとの間以外でも、例えば図19に示されるようにゲートノードgと共通電極118との間でも良いし、特に図示しないが、ゲートノードgと他の電位に固定された配線との間でも良い。
いずれの駆動においても、各実施形態のようなシールド配線を画素回路110に設けることによって、発光素子150に電流を流すトランジスター140の各ノードの電位が、データ線114からのノイズによって変動してしまうのを抑えることが可能である。
次に、本発明に係る電気光学装置を適用した電子機器のいくつかについて説明する。
図20は、上述した実施形態に係る電気光学装置1を表示装置として採用したパーソナルコンピューターの外観を示す図である。パーソナルコンピューター2000は、表示装置としての電気光学装置1と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。
電気光学装置1において、発光素子150にOLEDを使用した場合、視野角が広く見易い画面表示が可能になる。
Claims (2)
- 第1方向に延在する第1走査線と第2走査線と、
平面視で、前記第1走査線と前記第2走査線との間に配置され、前記第1方向に延在する定電位配線と、
前記第1方向と交差する第2方向に延在する第1データ線と第2データ線と、
平面視で、前記第1走査線と前記第2走査線と前記第1データ線と前記第2データ線で囲まれた領域に配置された画素回路と、
を有し、
前記画素回路は、
発光素子と、
ゲートノードを有し、当該ゲートノードに保持された電圧に応じて前記発光素子に流れる電流を制御するトランジスターと、
平面視で、前記第1データ線と前記トランジスターとの間に配置され、前記第2方向に延在する第1シールド配線と、
平面視で、前記第2データ線と前記トランジスターとの間に配置され、前記第2方向に延在する第2シールド配線と、
前記第1データ線及び前記第2データ線と、前記第1シールド配線及び前記第2シールド配線とは、同層に配置され、
前記第1シールド配線は、平面視で、前記領域内において、第1コンタクトホールを介して前記定電位配線に接続され、
前記第2シールド配線は、平面視で、前記領域内において、第2コンタクトホールを介して前記定電位配線に接続される
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置を有する
ことを特徴とする電子機器。
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