JP5520296B2 - 流水検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、消火設備配管に設置され、充水されている配管内部の流水を検知して信号を出力する流水検知装置に関し、特に流水発生時に弁体の一次側と二次側との間で生じる差圧を機械的に検知して火災信号、警報等の信号を出力する作動弁型の流水検知装置に関する。
流水検知装置は、スプリンクラー設備や泡消火設備等の消火設備配管に設置され、配管内部の流水を検知して所定の信号(火災信号、警報)を出力する。流水検知装置の内部は逆止弁構造となっており、弁体により内部が一次側室と二次側室とに分けられており、弁体は常時それらを隔てる閉止状態にある。一次側室と二次側室は常時充水されており、一次側室に接続された配管は貯水槽等の水源に接続され、二次側室に接続された配管はスプリンクラーヘッドや泡ヘッド等の散布ヘッドに接続されている。
この流水検知装置には検知方式に応じて様々なものがあり、例えば流水発生時に弁体の一次側と二次側との間で生じる差圧を機械的に検知して火災信号、警報等の信号を出力する作動弁型のものが知られている。この作動弁型の流水検知装置は、警報を出力する作動流量が一定で安定していること、自動警報弁型の警報水路のように他系統と繋がる水路が皆無で他系統からの逆流等の影響を全く受けないこと、機器をシンプルに構成できる等の様々なメリットがある(従来の自動警報弁型の流水検知装置の一例として特許文献1参照)。
特開平9−103515号公報
ところでこうしたメリットがある作動弁型の流水検知装置については、一般ビルに設置するような比較的大口径(例えば65A〜200A)の流水検知装置として実現することができないという課題がある。すなわち一般ビルのように多数のスプリンクラーヘッドが設置される場合、スプリンクラーヘッドからの流水によって弁体の一次側と二次側との間で発生する差圧は非常に小さく、しかも流水検知装置の口径を大きくして流量を増加すればするほど差圧は逆に小さくなってしまう。差圧が小さくなると弁体の回動角度が僅かとなって、スプリンクラーヘッドからの流水を弁体の回動角度によって正確に検出することが困難となる。このように従来の作動弁型の流水検知装置では前述した多くの技術的優位性がありながらも、比較的小口径の流水検知装置についてだけ実用化されており、一般ビルに設置するような比較的大口径の流水検知装置では依然として自動警報弁型の流水検知装置が使用されている。
以上のような従来技術を背景としてなされたのが本発明である。その目的は比較的大口径でも適用できる新しい作動弁型の流水検知装置を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明は以下の流水検知装置を提供する。
本発明は、消火設備配管に接続する筒状の本体と、本体の内部に設ける逆止弁構造の弁体と、弁体の回動による流水を検知して所定の信号を出力するスイッチ装置とを備える流水検知装置について、一端側が弁体におけるその軸受けとは反対側部分に当接し弁体の開方向への回動によりスイッチ装置のオン/オフを切り換える検知棒と、弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢部材とを備えることを特徴とする。
本発明の流水検知装置では、一端側が弁体におけるその軸受けとは反対側部分に当接し弁体の開方向への回動と連動してスイッチ装置のオン/オフを切り換える検知棒を備える。そして付勢部材がその検知棒を弁体の開方向に付勢する。したがって従来の作動弁型の流水検知装置では二次側での流水が僅かで弁体の回動が小さくなるような場合であっても、本発明では付勢部材により検知棒を介して弁体を付勢して弁体に作用する閉止荷重を小さくすることで、弁体の開き角度を大きくすることができるようになり弁体の回動による流水の検知を機械的に正確に行うことが可能となる。
そして、検知棒の一端側が、弁体の軸受けとは反対側部分でその弁体と当接する。したがって、口径が大きな流水検知装置で弁体の回動が小さい場合であっても、弁体における弁体の軸受けとは反対側部分に検知棒を当接させたため、弁体の中でも大きく移動する部位に連動して検知棒を回動させることができ、正確に弁体の動きを検知することが可能となる。
ここで、弁体におけるその軸受けとは反対側とは、流水の出口から弁体を見て少なくとも弁体の中心を軸に2分した場合に、軸受けが存在する側とは反対側であることを意味する。
前記本発明の流水検知装置については弁体の一次側面に弁体の回動によって本体内部にオリフィス状の流路を形成する突起状のスカート部を設ける。
弁体を回動させる差圧は、流体の流量と流体が通過する流路の面積、形状の影響を受けて変化する。そこで本発明では弁体の一次側面に本体内部の流路にオリフィスを形成するスカート部を設けることで流体の通過面積を減少させ、小さな流水の変化を増幅することで弁体の開き角度を大きくすることができる。
前記本発明の流水検知装置については弁体に弁体を閉方向に付勢する錘部を設ける。
二次側配管の継ぎ目等からの微小な水漏れにより二次側配管が減圧状態となったり、他系統の流水検知装置の作動によりポンプが起動することで配管内に水の振動が発生したりすると、非火災時であっても一時的に弁体が開放することがある。このように非火災時に一時的に弁体が開放する場合であっても、本発明では錘部によって直ちに閉弁状態に復帰させることができ、閉止時のシール性を確保することができる。
前記本発明の錘部については弁体の二次側面に形成したドーム状の突出部にて実現できる。
錘部が弁体の一部を構成するため、錘部として別部材を用意する必要がなく無用な部品増を回避することができる。
前記本発明の錘部についてスカート部として実現できる。
スカート部が錘部を兼ねるため、錘部として別部材を用意する必要がなく無用な部品増を回避できる。
前記本発明の錘部は金属製とすることができる。
錘部が金属製であるため、可動する弁体に付属する錘部に適した剛性と重量の双方を持たせることができ、非火災時の弁体を閉弁状態に復帰させて閉止するのに必要なシール性を確保することができる。また形状加工も容易であるため様々な構造の弁体に適用することができる。
前記本発明の錘部は鉄製の錘本体の表面に防錆被覆層を形成したものとして構成できる。
本発明によれば、錘部に適した剛性と重量の双方を有し安価に実現することができ、さらに防錆被覆層により錆びを防止できる。この防錆被覆層は塗層として構成することができ、具体的には電着塗装層、粉体塗装層にて実施できる。
前記本発明の付勢部材はゴム状弾性体、コイルばね、錘、磁石の何れかとすることができる。
付勢部材をゴム状弾性体、ばねのような弾性部材、錘、磁石とすることで、簡易な構成で付勢部材を実現することができる。
前記本発明の付勢部材は弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢力調整部を備える。
付勢力調整部によって弁体の開方向に付勢する付勢力を調整できるため、弁体を開放する差圧や開き角度との関係等、様々な使用条件に応じて検知棒に対する付勢力を調整することができる。
前記本発明については検知棒の回動角を弁体の回動角よりも小さくする回動規制部を有するものとして構成できる。
回動規制部が検知棒の回動角を弁体の回動角よりも小さくするので、開放した弁体が検知棒の付勢を受けることがなく弁体の回動動作の妨げにならない。
前記本発明については検知棒を一次側室に設け、検知棒の先端を弁体と接触させる構成とすることができる。
検知棒を二次側室から一次側室に移動させて設けたため、流水検知装置内にゴミなどが入った場合を想定しても検知棒の作動の信頼性を高めることができる。
前記本発明はまた、一端側が検知棒に接触し、他端側がスイッチ装置に接触し、中央部の回動軸にロータリーダンパーを備えるレバーを設けた構成とすることができる。
一端側が検知棒に接触し、他端側がスイッチ装置に接触し、中央部の回動軸にロータリーダンパーを備えるレバーを設けることで、弁体の開放動作に対して検知棒の回動動作を緩慢にすることができる。検知棒の回動動作を緩慢にすることができるため、弁体と接する検知棒の端にコーティング等の摩擦軽減措置を講じる必要がない。
また、レバーの回動が分かりやすく動作確認がし易い。さらに、ロータリーダンパーはコンパクトにすることができ、遅延機構の設置場所を小さくすることができる。
前記本発明については、スイッチ装置が本体の外部に配置されており、検知棒のスイッチ側の他端部がスイッチ装置に配置されており、付勢部材が検知棒のスイッチ側の他端部を付勢するように配置されるものとして構成できる。
これによれば、本体の外部に付勢部材を配置できるので修理や交換を本体の外部で容易に行うことができる。
本発明の流水検知装置によれば、特に一般ビルに設置されることの多い大きさの呼び(流水検知装置の検定細則に記載されている「大きさの呼び」)が65A(2−1/2”)〜200A(8”)程度の比較的大口径にも適用することのできる新しい作動弁型の流水検知装置を実現することができる。
本発明の一実施形態による流水検知装置の断面図。 図1のX−X断面図。 図2のY−Y断面図。 図3の筐体部分を示す拡大断面図。 図4のリテーナーとその周辺部分を示す拡大断面図。 図5のシール部材とその周辺部分を示す拡大断面図。 図5の検知棒が弁体の開放に伴い回動した状態を示す拡大断面図。 エクステンドブロックとリテーナーとの部分組立図。 ホルダーの穴形状が長穴とした実施形態の説明図。 弁体の開放状態を示す図3相当の断面図。 リテーナーの他の実施形態を示す説明図。 ピンを保持する筐体の実施形態を示す説明図。 シール部材とワッシャーの他の実施形態を示す拡大断面図。 シール部材の他の実施形態を示す拡大断面図。 弁体の他の実施形態を示す断面図。 流水検知装置の他の実施形態を示す断面図。 付勢部材の他の実施形態を示す断面図。 付勢部材の他の実施形態を示す断面図。 付勢部材の他の実施形態を示す断面図。 検知棒を一次側室に設けた他の実施形態を示す断面図。 遅延機構にロータリーダンパーを用いた他の実施形態を示す断面図。 遅延機構にロータリーダンパーを用いたさらに別の実施形態を示す断面図。 遅延機構にロータリーダンパーを用いたさらにまた別の実施形態を示す筐体内の右側面図。
以下、この発明の実施形態を図1から図19を参照して説明する。
図1から図3に示す本発明の流水検知装置Aは、本体1、筐体2、排水弁3を備えている。
本体1は中空筒状であり内部は隔壁4によって一次側室Iと二次側室IIに分けられている。隔壁4には連通穴5が形成されており、その二次側室IIの側には環状の弁座6が設置されている。
弁座6の上には円盤状の弁体7が着座しており、弁体7の周縁の一部には円筒状の軸受け8が形成されており、軸受け8には弁棒9が挿通されている。弁棒9は本体1の内部で水平に架け渡されるとともに本体1に保持されている。弁体7は弁棒9を軸として二次側室IIの方向へ回動自在な逆止弁構造となっており、弁体7が二次側室IIの方向へ回動して弁座6から離れることで、一次側室Iの流体が環状の弁座6の中を通って二次側室IIに通過可能となる。
弁体7は、弁本体7aと、弁本体7aの一次側にある凹部に収容した凸部7bと、弁本体7aに凸部7bを固定するボルトとナットによる締結部材7cを備えている。弁本体7aは金属製、具体的には鉄製であり、その表面全面には防錆被覆層として用の電着塗装層が形成されている(図示略)。凸部7bも同様に電着塗装層が形成された鉄製とされている。なお、ここでは弁体7を弁本体7aと凸部7bとを別部品として組み合わせているが、弁体7そのものについて弁本体7aと凸部7bとを一体に一部品とした形状とすることもできる。凸部7bは弁体7が弁座6に着座した状態で弁座6の内側に入り込んで収容されるようになっている。本実施形態の凸部7bは流水検知装置Aの本体1の内部にオリフィスを形成する突起状のスカート部として機能するものである。また、凸部7bは非火災時に一時的に弁体7が開放することがあった際に、直ちに閉弁状態に復帰させて閉止時のシール性を確保する錘部としても機能するものである。
弁体7の周縁には縁から突出して形成した突出部10が設けられている(図2、図3)。
より詳細には、この突出部10は弁体7の周縁のうちでも、流水の出口方向から見て、弁体7における軸受け8を設けた側とは反対側、換言すれば、弁体7における弁棒9と接触する側とは反対側に設けられている。そして、突出部10における弁座6の側の面には検知棒11の端部11Aが接触している。この検知棒11は中間でピンPにより軸支されており(図4)、図中において上下に回動動作可能な構成である。検知棒11の端部11Aが弁体7に接触している状態では検知棒11は略水平状態となっている。検知棒11は弁体7に接触しており弁体7の開方向への回動によりスイッチ装置(後述するリミットスイッチ17)をオンする検知棒として機能するものである。
突出部10は弁体7の中心軸から偏芯した位置に形成されている。これは図2の図中下方を正面とした場合に、本体1より突出される検知棒11を側面後方に配置し、排水弁3を同側面前方に配置したことによる。そのように検知棒11を側面後方に配置することで、検知棒11とリミットスイッチ17等を収容する筐体2を同側面中央に位置させる場合よりも流水検知装置Aの横幅寸法を小さくしてコンパクト化を実現している。そして排水弁3を同側面前方に配置することで、より具体的には筐体2と同一側面に並べて配置することで、他の側面に配置する場合よりも流水検知装置Aのコンパクトを実現している。また、弁体7の回動軸(軸受け8と弁棒9)から最も離れた弁体7の外周位置に突出部10を設けると、検知棒11の回動量が弁体7の回動量と略同じとなるが、そうすると後述するリミットスイッチ17をオン/オフさせる小さな操作量に対して検知棒11の回動量が過大となってしまい、リミットスイッチ17のオン/オフに検知棒11の回動を適切に連動させることが極めて難しくなる。このような不都合を解消すべくこの実施形態では、突出部10を弁体7の回動軸から最も離れた外周位置よりも手前側の外周位置に設けるようにしている。これによって検知棒11の回動量は弁体7の回動量よりも小さくなり、リミットスイッチ17をオン/オフさせる小さな操作量に対して検知棒11の回動量を適応させることができる。
検知棒11の端部11Aの先端にはフランジ部Fが形成されており、該フランジ部Fの縁は丸みを帯びた形状としている。この丸みを付けたことによって弁体7が開放動作をする際に、検知棒11もそれに伴い回動動作を行うが、検知棒11が弁体7の突出部10から離れるまでは突出部10の表面をフランジ部Fが滑るように動作するので、突出部10に対する検知棒11の滑り動作を円滑にできる効果がある。フランジ部Fは円盤形状ではなく球体形状として実施することも可能である。
検知棒11の弁体7と接触している端と反対側の端部11Bは、本体1の外部に突出しており、筐体2により覆われている。図4、図5で示すように端部11Bには、図中上側に突出して設けられた柱状のバネ座12が設置されており、バネ座12の図中上方にはベースBに設置されたバネ座13が設けられている。両バネ座12、13の間に弾発体としてコイルバネ14が設けられている。コイルバネ14は弁体7の開方向に検知棒11を付勢する付勢部材として機能する。
バネ座12は柱状であり、その一端には牡ネジ12Aが形成されている。牡ネジ12Aは検知棒11の端部11Bに設けられた牝ネジ11Cに螺合される。牡ネジ12Aと牝ネジ11CはピンPと直交する方向に配置される。バネ座12の中間部にはコイルバネ14の端部が着座する段部12Bが形成されており、段部12Bからコイルバネ14の内部に挿入される柱部12Cが設けられている。バネ座13にもバネ座12と同様に牡ネジ13A、段部13Bおよび柱部13Cが形成されている。
コイルバネ14はバネ座12,13との間で保持される。そしてバネ座12の検知棒11に対する螺合長さと、バネ座13の筐体2のベースBに対する螺合長さを変えることで、バネ座12,13どうしの間隔を変更することができる。これによってコイルバネ14の撓み量を変更し、検知棒11を付勢する弾発力を調整できるようになっている。
柱部12C、13Cの先端は、検知棒11の端部11Aが弁体7と接触している状態では、接触しているかまたは僅かな隙間を介して近接している状態にある。そして弁体7が開放し、検知棒11の端部11Aが弁体7と離れた状態になると、図7で示すように検知棒11の端部11Bがコイルバネ14の付勢力を受けてピンPを回動軸として水平より下側へ回動することで、柱部12Cが柱部13Cから離れる方向へ移動する。常時において柱部12C、13Cの先端を接触あるいは近接させるように設置しているのは、検知棒11の端部11Bの異常な回動によってリミットスイッチ押圧片15や接触子16を壊さないようにするためである。すなわち、例えば検知棒11の端部11Aと弁体7の間に異物が挟まって検知棒11の端部11Aが水平より隔壁4の側に回動しようとする異常が生じたとしても、柱部12Cと柱部13Cとが干渉するため検知棒11が回動しないよう規制することができる。このように柱部12Cと柱部13CはピンPを回動軸として回転する検知棒11の逆転規制部として機能する。
コイルバネ14は検知棒11の端部11Bを、常時において図中下方に付勢している。このため端部11Bの反対側の端部11Aは、ピンPを回動軸として図中上方つまり弁体7が開く方向に付勢されているが、コイルバネ14の付勢力は弁体7が開放しない程度の弱い力である。
また検知棒11の端部11Bにはリミットスイッチ押圧片15に接触する接触子16が固定設置されている。接触子16はリミットスイッチ押圧片15をリミットスイッチ17から遠ざける方向に付勢している。接触子16は前述のバネ座12と検知棒11の端部11Bとで挟持するようにして設置されている。
接触子16がリミットスイッチ押圧片15を付勢する方向には遅延機構18が設置されている。遅延機構18はリミットスイッチ押圧片15の動作を遅くする作用を有するものであり、エアダンパーやオイルダンパーを使用した構造のものが用いられている。遅延機構18の動作については後述する。
図4から図8に示す検知棒11を軸支するピンPは、板状で中央に穴20を有するリテーナー21の穴20の中心と交差して設けられている。リテーナー21の一面側にはピンPを収容する溝状の軸受け21Aが刻設されている。ピンPは後述するワッシャー27により軸受け21Aから外に出ないように構成されている。
リテーナー21は筐体2のベースBとエクステンドブロック22の間に設置される。エクステンドブロック22は本体1と筐体2を接続する部材である。エクステンドブロック22は、流水検知装置Aの本体1と一体に形成することも可能であり、一体形成することで部品点数が削減されコストダウンの効果がある。一方、本実施形態のように一つの独立した部品として形成して筐体2に組み込むことで、筐体2をユニット品として取扱うことが可能となり、本体1から筐体2を分離して点検したり交換したりすることができる。
エクステンドブロック22には複数のボルトによって本体1に接続するためのボルト貫通穴221が複数穿設されている。また図中には示さないが本体1にはボルト貫通穴221と対応する位置に牝ネジが設けられている。
エクステンドブロック22の内部には本体1の二次側室IIと連通する穴22Aが形成されており、穴22Aの中間部に形成された段22Bにリテーナー21がシール部材23を介して設置される。このシール部材23は充水した本体1の内部を筐体2の内部に対して液密に保持するものである。
エクステンドブロック22の筐体2の側の面には、リテーナー21を所定位置に保持するリテーナー保持手段として溝22Cが形成されており、リテーナー21の外周面に設けられた突起21Bと係合することで、リテーナー21がエクステンドブロック22の所定の位置に保持される。これによりリテーナー21の位置ずれやガタツキを防止でき、さらにリテーナー21の軸受け21Aに設置されたピンPの軸は流水検知装置Aの中を流れる水流方向に対して直交するように水平に配置される。従ってピンPによって軸支される検知棒11は、その端部11A,11Bが前記水流方向と平行な振り動作をすることが可能となる。
リテーナー21とエクステンドブロック22の係合構造は上記実施形態の他に、リテーナー21の外形側に凹部を設けてそれと対応する係合突起をエクステンドブロック22に形成することや、リテーナー21の外形を多角形状に形成してエクステンドブロック22にも同形状の嵌合凹部を形成してもよい。あるいはリテーナー21とエクステンドブロック22を所定の位置に配置させて複数のビス等により固定することも可能である。
シール部材23は筒状でありゴム等の弾性を有する材料にて形成されており、検知棒11の回動動作に対して変形可能となっている。シール部材23の筒部には検知棒11が挿通される。シール部材23はシール部材23の成形時に検知棒11を埋め込んで成形することで一体の成形体としてもよい。検知棒11のシール部材23が設置される表面にローレット目を施すとシール部材23の外れ防止となる。
シール部材23のリテーナー21側の端には筒部の軸に対して直交方向に拡張する薄肉の鍔部24が形成されている。鍔部24の周縁部にはエクステンドブロック22の側に突出する断面凸状の突出部25が形成されており、該突出部25はリテーナー21とエクステンドブロック22に挟持されている。
検知棒11の回動によりシール部材23に負荷が加わっても、鍔部24の弾性によりシール部材23が弾性変形するため破れを防止することができる。また、鍔部24の周縁の突出部25はリテーナー21とエクステンドブロック22に挟持されて固定されていることから、検知棒11の回動動作によってシール部材23が外れて水が漏れる事態を防止できる。
鍔部24とエクステンドブロック22の間には円筒状のホルダーHが設けられる。流水検知装置Aを設置する際には二次側の配管を充水するが、このとき二次側の配管にはエアポケットの影響により圧縮空気が残留してしまう。この圧縮空気は流水検知装置Aの流水を検知する感度を低下させる原因となるため、充水後に二次側の配管を真空ポンプで真空引きして残留空気を除去することがある。ところが、その二次側の配管の真空引きによって、シール部材23が本体1の二次側室IIの方向へ引っ張られて正規の取付位置から外れてしまうことがある。シール部材23が正規の取付位置から外れてしまうと、二次側の配管の気密性を維持できなくなるおそれがある。ホルダーHはそのようなシール部材23の不要な移動を規制するためのものである。したがってホルダーHの一端は鍔部24に対して接触または近接させて配置している。そして、ホルダーHの外周部に段部を設け、これをエクステンドブロック22の段部22Bと係合させるようにして、ホルダーHそれ自体とシール部材23との不要な移動を阻止している。
ホルダーHの内周部は本体1に向かって漏斗状に拡径するテーパー形状になっており、回動動作する検知棒11と干渉しないようにしている。ホルダーHの内周部の穴形状は正円形状に形成されているが、例えば図9で示す実施形態のような長穴H1として形成するとより好ましい。この長穴H1については幅を検知棒11の外径より僅かに大径に形成することで、回動する検知棒11が流水方向の直交方向へ振れるのを規制できるという利点がある。すなわち、流水検知装置Aでは弁体7の開放と連動する検知棒11の回動動作によってリミットスイッチ17による信号の発生を制御する。ところが検知棒11が流水方向の直交方向へ不安定に振れながら回動してしまうと、検知棒11の回動量が弁体7の回動量と正確に対応しなくなってリミットスイッチ17による信号の発生にバラツキが生じるおそれがあるが、本実施形態ではそのおそれを回避することができる。また、長穴H1の長手方向の両端部に対して回動する検知棒11を当接させることで、流水方向と平行に回動する際の回動量(角度)を規制することが可能となる。
シール部材23の鍔部24とリテーナー21との間には、検知棒11を挿通した2枚のワッシャー26、27が取付けられている。2枚のワッシャー26、27は対向面を接触させた状態で組み込まれている。このようなワッシャー26、27を介在させることで、検知棒11の回動動作時にワッシャー26、27の接触面どうしが摺動して検知棒11の回動動作を滑らかにするとともに検知棒11が回動する際に鍔部24にかかる負荷を軽減している。
リテーナー21と接するワッシャー27は、水圧が作用するシール部材23の鍔部24を凹凸のないフラットな平面で受け止めるためのものである。このワッシャー27が無いと、本体1の側からの水圧により鍔部24がリテーナー21の軸受け21Aに食い込んで破断するおそれがあるが、ワッシャー27により軸受け21Aを含むリテーナー21の凹凸を鍔部24に対して露出させない本実施形態ではその不都合が生じない。したがってワッシャー27の外径は鍔部24の外径と等径としている。他方、ワッシャー27の内径は検知棒11の回動動作を阻害しない隙間ができる程度の大きさとなっている。
シール部材23と接するワッシャー26は、内径が検知棒11と同程度で、外径がワッシャー27よりも小さいものとなっている。このワッシャー26が無い場合、水圧を受ける鍔部24がワッシャー27と検知棒11との間の隙間に食い込んで破断するおそれがあるが、内径が検知棒11と同程度のワッシャー26によってその隙間を塞ぐ本実施形態ではその不都合が生じない。
ワッシャー26、27の表面には樹脂コーティングが施されている。樹脂コーティングはワッシャー26、27どうしの潤滑性を向上させる目的で施されており、検知棒11が回動する際にワッシャー26、27どうしの摺動動作が円滑になり、検知棒11の回動動作を妨げない効果がある。樹脂コーティングの他にワッシャー26、27どうしの摺動を滑らかにする作用を持つメッキ処理や塗装・皮膜を施してもよい。
シール部材23の鍔部24の一面とワッシャー26、27を介したリテーナー21の一面は平行に設置されており、鍔部24が本体1内の水の圧力を受けた際に鍔部24と突出部25がワッシャー27、エクステンドブロック22へ密着して止水効果が高まる。
さらにリテーナー21におけるベースBとの対向面には、穴20の周縁からベースBの方向に段部30が形成され、該段部30がベースBの穴B1に挿入されており、ベースB上に設置されているリミットスイッチ17等との位置関係が適切となるよう配慮されている。また、段部30内の穴は検知棒11の端部11Bに向かって拡大するテーパーが形成されており、検知棒11が回動動作した際に段部30の内周面と干渉しないようにしている。
排水弁3は、点検やメンテナンス時に本体1内の流体を外部に排出するバルブであり、筐体2に隣接して設置されている。排水弁3の内部はアングル弁構造となっており、排出口は図1において下向きに設けられている。排水弁3の開閉操作を行なうハンドルは手前側に設置され、ハンドルの操作が行ないやすい位置に設けられている。
続いて、本実施形態の流水検知装置Aの動作について説明する。
上記の流水検知装置Aは、消火設備配管に設置され、一次側室Iは図示しないポンプ等の給水装置および貯水槽等の水源に通じる配管に対して接続され、二次側室IIに接続された配管の末端には図示しないスプリンクラーヘッドが設置されている。
消火設備配管内は充水された状態にあり、流水検知装置Aの本体1も一次側室Iおよび二次側室IIの中は充水状態にある。常時において、弁体7は弁座6の上に着座しており、凸部7bは弁座6の内側の流路に入り込んで収容されており、一次側室Iから二次側室IIへの通水は遮断されている。また弁体7に接触している検知棒11は略水平状態にある。
火災が発生して二次側室II側の配管に設置されたスプリンクラーヘッドが作動すると、二次側室II側の配管内の水はスプリンクラーヘッドから放出されるので次第に減圧してくる。弁体7を閉止していた二次側室IIの水の圧力が減少したことで一次側室Iの水の圧力により弁体7が押し上げられ、弁棒9を支点に回動する。
弁体7が弁座6から離れて開放したことにより一次側室Iの水は二次側室IIに送られる。それとともに弁体7に接触していた検知棒11もコイルスプリング14の付勢力によってピンPを支点として回動し、図7に示すように筐体2側の検知棒11の端部11Bが水平より下側に回動する。
弁体7が回動し一次側室Iの水が二次側室IIに送られたとき、弁体7の凸部7bが弁座6の内側から徐々に抜けていくことで、凸部7bの外周面と弁座6の内周面との間にオリフィス状の流路が形成され、そこを通過する流水により弁体7が押し上げられる結果、少ない流水でも弁体7は大きく回動することになる。
そして弁体7が回動し続けると図10で示すように弁体7が開放する。このとき検知棒11は、本体1の二次側室IIに開口する検知棒11の挿通穴1aの開口端部(回転規制部)1bに対して当接し、それ以上の回動が規制されるようになる。これによって検知棒11のフランジ部Fが弁体7の突出部10に対して離れるので、開放後の弁体7が検知棒11からの付勢力を受けなくすることができる。
これにより検知棒11の端部11Bの側の接触子16がリミットスイッチ押圧片15から離れ、リミットスイッチ押圧片15がリミットスイッチ17に近づく方向へ移動を開始する。遅延機構18により所定時間経過後にリミットスイッチ押圧片15はリミットスイッチ17に到達してリミットスイッチ17を作動させ、リミットスイッチ17の信号は筐体2の中にある端子台に接続された導線を通じて管理人室に設置された監視装置に送られる。
上記リミットスイッチ17からの信号によって前述のポンプが起動され、火災により作動したスプリンクラーヘッドに対して水源から水が送られてスプリンクラーヘッドからは連続して水が散布され火災を消し止める。
次に、既に説明済みのものを除き、本実施形態の流水検知装置Aによる作用・効果を説明する。
流水検知装置Aには、弁体7が開く方向に検知棒11を付勢する付勢部材としてコイルバネ14を備えている。このため弁体7の差圧による開閉時の回動に検知棒11の回動を連動させて流水を検知しながらも、検知棒11によって弁体7に対して閉止荷重を与えることがない。このため従来の作動弁型の流水検知装置では二次側での流水が僅かで弁体の回動が小さくなるような場合であっても弁体7の開き角度を大きくすることができる。したがって特に一般ビルに設置されることの多い65A(2−1/2”)〜200A(8”)程度の比較的大口径にも適用することができる作動検知の信頼性の高い作動弁型の流水検知装置Aを実現することができる。なお、流水検知装置Aは比較的大口径のものだけでなく、マンション等で実用化されている比較的小口径の作動弁型の流水検知装置としても実施することが可能である。
流水検知装置Aには、弁体7の弁棒9と平行となるように検知棒11のピンPを保持する保持部材として、リテーナー21と、リテーナー21を保持しボルトによって本体1に取付けるエクステンドブロック22とを備えている。また、リテーナー21とエクステンドブロック22には回転規制部として突起21Bと溝22Cとが設けられ、これらは相互に凹凸係合している。したがって、検知棒11の回動軸となるピンPを常に弁体7の弁軸となる弁棒9と平行に設置することができ、検知棒11が弁体7に対して傾いて接触することがないため、検知棒11の回動時の変位量は常に一定になる。よって配管の内部に流水が生じて弁体7が開放されたことを検知棒11の回動変位によって常に正確に検知することができ、作動検知の信頼性の高い流水検知装置Aを実現することができる。
次に、既に説明したものを除き、本実施形態による流水検知装置Aの他の実施形態を説明する。
前記実施形態では、リテーナー21の突起21Bとエクステンドブロック22の溝22Cとの係合構造により、リテーナー21を回り止めし、検知棒11を軸支するピンPを弁体7の弁棒9と平行にする例を説明したが、例えば図11で示すようにリテーナー21における筐体2のベースBとの対向面に突起21Bを形成し、ベースBにはこれに係合する穴(図示略)を形成し、それらの回転規制部の係合構造によりリテーナー21及びピンPの回り止めするようにしてもよい。
前記実施形態では、検知棒11を軸支するピンPをリテーナー21に形成した軸受け21Aで保持する例を説明したが、例えば図12で示すように筐体2のベースBにピンPを保持する軸受け用の凹部を形成することで、リテーナー21の使用を廃止することができる。
前記実施形態では、シール部材23の鍔部24とリテーナー21との間に2枚のワッシャー26、27を装着する例を説明したが、例えば図13、図14のような実施形態とすることでワッシャー26、27の使用を廃止することも可能である。
すなわち図13で示す他の実施形態では、シリコーンゴム等のゴム状弾性体でなるシール部材23にリテーナー21の穴20を塞ぐ筒状の突出部を形成してワッシャー26の使用を廃止する。前述の実施形態では検知棒11の回動変位を阻害しないようワッシャー27と検知棒11との間に隙間を設定し、その隙間にシール部材23が食い込まないようにするためにワッシャー26を使用していたが、この実施形態では検知棒11の回動変位を隙間によって許容する構成ではなく、シール部材23の弾性変形によって検知棒11の回動変位を許容する構成とすることで、ワッシャー26の使用を廃止している。この実施形態のシール部材23に設ける前記突出部にはピンPを挿通する貫通孔が突出部の筒軸に対する直交方向に形成されている(図示略)。
また、図14で示す他の実施形態では、ワッシャー26、27自体の使用を廃止して部品点数の削減を実現する。すなわちこの実施形態では、リテーナー21に筐体2のベースBの側からピンを保持する溝状の軸受け21Aを形成するようにする。ワッシャー27を使用する前述の実施形態では、本体1側の水圧によってシール部材23の鍔部24がリテーナー21に形成した溝状の軸受け21Aに食い込んで破損することを防止するために、軸受け21Aの蓋としてワッシャー27を使用している。しかしながら図14で示す実施形態では、軸受け21Aがシール部材23の鍔部24に面しておらずベースBの側に開口する溝として形成していることから、そのような不都合を回避することができる。そして、ワッシャー27の使用を廃止し、且つシール部材23に図11と同様の筒状の突出部を形成することで、ワッシャー26の使用も廃止している。なお、図12のようなベースBの側に開口する溝状の軸受け21Aに替えて、リテーナー21の筒軸に対して直交方向に貫通する孔を設けるようにしても、同様にワッシャー26、27の使用を廃止することができる。また、図14で示すシール部材23に設ける前記突出部にもピンPを挿通する貫通孔が突出部の筒軸に対する直交方向に形成されている(図示略)。
前記実施形態では弁体7の凸部7bを錘部として利用する例を示したが、例えば図15で示すように弁本体7aの上面をドーム状に形成することで、弁本体7aを錘部として機能させてもよい。
前記実施形態では検知棒11が弁体7の回動と連動して回動する例を説明したが、例えば図16で示す流水検知装置のように直線運動するものとして構成することも可能である。この実施形態では弁体7を直線運動により付勢する検知棒28と、検知棒28を図中上方向に付勢する付勢部材としてのコイルバネ29とを備えている。検知棒28の上端側には、本体1の内部を液密に維持し且つ検知棒28の直線運動に合わせて伸縮可能なベローズ34が取付けられている。また、検知棒28の下端側には本体1の外部にスイッチ装置としてのリミットスイッチ17が設けられている。このようにして実施することも可能である。
前記実施形態では付勢部材としてコイルバネ14を例示したが、例えば図17で示すようにシリコーンゴム等のゴム状弾性材で形成した筒状の弾性体31をバネ座12,13の間にコイルバネ14と同様に圧縮状態で取付け、その弾性力を付勢力として利用することもできる。
また、図18で示すようにバネ座12,13にそれぞれ同極で対向する磁石32を付勢部材として取付けて、磁石32,32の間に生じる斥力を付勢力として利用することもできる。この場合、柱部12Cの上端に取付けた磁石32は対向する柱部13Cとともに検知棒11の逆転規制部としても機能している。
さらに図19で示すようにバネ座12に錘33を付勢部材として取付けて、錘33の荷重を付勢力として利用することもできる。この場合、錘33は金属製とすることができ、また柱部13Cとともに検知棒11の逆転規制部としても機能する。
なお、コイルバネ14、筒状の弾性体31、磁石32、錘33の何れかを組み合わせて付勢部材とすることもできる。
前記実施形態では弁体7の回動軸(軸受け8と弁棒9)から最も離れた弁体7の外周位置よりも周方向手前側位置に突出部10を設けて検知棒11を接触させるようにしているが、弁体7の回動軸から最も離間する弁体7の外周位置に突出部10を設けて検知棒11を接触させる構成としてもよい。
前記実施形態は検知棒11を流水検知装置Aの二次側室IIに設ける例であるが、図20は流水検知装置Aの一次側室Iに設ける例である。この場合、検知棒11と接する側の部分で、筐体2内に覆われているリミットスイッチ17や付勢部材等の構成は、前記実施形態やその変形例として説明した構成と共通とすることができるが、弁体7と接触する検知棒11の端部が異なる。例えば、図20で示すように、弁体7と接触する検知棒11の端部は、ピンPに軸支された略水平な部分から略直角に屈曲した弁体接触部11Aとなっている。このように検知棒11は略L字状に形成されている。また、前記実施形態では検知棒11は弁体7に設けた突出部10に接触させるが、この例では弁体7の凸部7bに接触させている。ただし、検知棒11の一端側11Aが、弁体7の軸受け8とは反対側部分でその弁体7と当接する点では前記実施形態と同じである。
こうした検知棒11の弁体接触部11Aは、図20で示すようにへら状に形成することができる。この弁体接触部11AはピンPに軸支された部分とは別部材とすることができるが、同一部材を略L字状に屈曲させることも可能である。
本例のように検知棒11を一次側室Iに設ける場合、検知棒11が弁体7の裏側の直下にあり上から落ちてくる流水中のゴミが検知棒11とその周辺に溜まり難いので長期に亘り検知棒11を正確に動作させることができる。
また、検知棒11の回転から所定時間経過後にリミットスイッチ17を作動させる遅延機構18についても、その配置を変えることができる。
例えば図21で示すように、検知棒11の弁体7と接触している端と反対側の端部11Bに接するレバー36を設け、このレバー36には、その回動軸36cにロータリーダンパー等の遅延機構18を配置し、その端部36bに接離可能なリミットスイッチ17を配置する。
検知棒11に接するレバー36に直接遅延機構18を設ける例として、図21で示す他に図22で示す形態がある。
図21では、レバー36の検知棒11と接する側の端部36aに錘(W)33を設け、この錘(W)33を介してレバー36の下側を検知棒11に接触させるとともに、レバー36の検知棒11と接する側36aと反対側の端部36bでは、レバー36の下側にリミットスイッチ17を配置する。
これに対し、図22では、レバー36の検知棒11と接する側の端部36aの上側で直接検知棒11と接触させ、レバー36の検知棒11と接する側36aと反対側の端部36bでは、レバー36の上側にリミットスイッチ17を配置する。この図22の例では、検知棒11の端部11Bに錘(W)33を設けて弁体7が開放する側に検知防11を付勢している。また、レバー36を水平方向に付勢するための補助錘37を設けている。
これらの遅延機構18の動作について説明する。
まず図21で示す機構では、常時において図21(A)の状態にあるが、図示外の弁体7が開放すると、錘(W)33の作用により検知棒11の端11Bが図中下方に回動しようとする。しかしレバー36の回動軸36cに設けたロータリーダンパー18が回転運動に制動力を作用させる。このためレバー36の回動動作は検知棒11の回動とは切り離されて緩慢になる。そしてレバー36がゆっくりと回動し始めると、レバー36の端36bがリミットスイッチ17から離れ、リミットスイッチ17の作動状態が解除され信号が非出力状態となる(図21(B))。この例では常時においてリミットスイッチ17がオンされて信号出力状態にあり、リミットスイッチ17がオフになり信号非出力状態となったことを受けて流水検知装置Aが作動する。
次に図22で示す機構の動作を説明する。常時において図22(A)の状態にあるが、図示外の弁体7が開放すると、錘(W)33の作用により検知棒11の端11Bが図中下方に回動しようとする。しかしレバー36の回動軸36cに設けたロータリーダンパー18が回転運動に制動力を作用させる。このため弁体7の開放とは切り離されて、レバー36の回動動作とこれに連動する検知棒11の回動動作が緩慢になる。そしてレバー36がゆっくりと回動し始めると、レバー36の端36bがリミットスイッチ17に接触し、リミットスイッチ17の信号が出力状態となってリミットスイッチ17が作動する(図22(B))。この例では常時においてリミットスイッチ17がオフされて信号非出力状態にあり、リミットスイッチ17がオンになり信号出力状態となったことを受けて流水検知装置Aが作動する。
なお、図22(B)で示す検知棒11が傾斜した状態から、図22(A)で示す検知棒11が水平の状態に戻る際に、補助錘37によってレバー36も水平の状態に復帰する。
図21や図22で示すリミットスイッチ17は、図4で示したリミットスイッチ17を用いることができる。またレバー36の端36a,36bには、検知棒11の先端に設けるフランジ部Fのように突起を設けることも可能である。さらに図21や図22では検知棒11とレバー36とを一直線上に設けているが、検知棒11の長さ方向に対してレバー36の長さ方向の向きを変えることができる。例えば図23で示すように、端11Bが図示される検知棒11の長さ方向に対してレバー36の長さ方向を垂直になるように配置することができる。
回動軸36cにロータリーダンパー18を設けたレバー36を採用したため、弁体7の開放動作に対して検知棒11の回動動作を緩慢にすることができる。検知棒11の回動動作を緩慢にせず、弁体7に検知棒11を接触させたまま弁体7の開放とともに検知棒11を回動させる場合には、弁体7と接触する検知棒11の端11Aの滑らかな動作を担保するため、検知棒11の端11Aの摩擦抵抗を軽減させる措置を講じる必要がある。ところが、弁体7の開放から遅れて検知棒11が回動するため、ロータリーダンパー18を設けたレバー36を採用する場合にはこうした措置を講じる必要が無い。
また、レバー36の回動はその動きが分かりやすく、動作確認がし易いといった利点がある。さらに、ロータリーダンパー18を用いることで設置場所をコンパクトにすることができる。
A 流水検知装置
1 本体
1a 挿通穴
1b 開口端部
2 筐体
3 排水弁
6 弁座
7 弁体
7a 弁本体
7b 凸部(スカート部、錘部)
8 軸受け
9 弁棒
11 検知棒
12、13 バネ座
14 コイルバネ(付勢部材)
15 リミットスイッチ押圧片
16 接触子
17 リミットスイッチ(スイッチ装置)
18 遅延機構
21 リテーナー
22 エクステンドブロック
23 シール部材
26、27 ワッシャー
28 検知棒
29 コイルバネ(付勢部材)
30 段部
31 筒状弾性体(付勢部材)
32 磁石(付勢部材)
33 錘(付勢部材)
34 ベローズ
36 レバー
36a,36b 端部
36c 回動軸
37 補助錘

Claims (26)

  1. 消火設備配管に接続する筒状の本体と、本体の内部に設ける逆止弁構造の弁体と、弁体の回動による流水を検知して所定の信号を出力するスイッチ装置とを備える流水検知装置において、
    一端側が本体の内部に伸長し、他端側が本体の外部に伸長しており、前記一端側が弁体におけるその軸受けとは反対側部分であって開方向に回動する部分に当接しており、弁体の開方向への回動により、前記他端側がスイッチ装置のオン/オフを切り換える検知棒と、弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢部材とを備えることを特徴とする流水検知装置。
  2. 消火設備配管に接続する筒状の本体と、本体の内部に設ける逆止弁構造の弁体と、弁体の回動による流水を検知して所定の信号を出力するスイッチ装置とを備える流水検知装置において、
    一端側が弁体におけるその軸受けとは反対側部分であって開方向に回動する部分に前記流水方向の一次側から当接し弁体の開方向への回動によりスイッチ装置のオン/オフを切り換える検知棒と、弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢部材とを備えることを特徴とする流水検知装置。
  3. 消火設備配管に接続する筒状の本体と、本体の内部に設ける逆止弁構造の弁体と、弁体の回動による流水を検知して所定の信号を出力するスイッチ装置とを備える流水検知装置において、
    一端側が弁体におけるその軸受けとは反対側部分であって開方向に回動する部分に当接し弁体の開方向への回動によりスイッチ装置のオン/オフを切り換える検知棒と、弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢部材とを備え、前記検知棒が直線運動により弁体を付勢することを特徴とする流水検知装置。
  4. 消火設備配管に接続する筒状の本体と、本体の内部に設ける逆止弁構造の弁体と、弁体の回動による流水を検知して所定の信号を出力するスイッチ装置とを備える流水検知装置において、
    一端側が弁体におけるその軸受けとは反対側部分であって開方向に回動する部分に当接し弁体の開方向への回動によりスイッチ装置のオン/オフを切り換える検知棒と、弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢部材と、検知棒の回動角を弁体の回動角よりも小さくする回動規制部とを備えることを特徴とする流水検知装置。
  5. 消火設備配管に接続する筒状の本体と、本体の内部に設ける逆止弁構造の弁体と、弁体の回動による流水を検知して所定の信号を出力するスイッチ装置とを備える流水検知装置において、
    一端側が弁体におけるその軸受けとは反対側部分に当接し弁体の開方向への回動によりスイッチ装置のオン/オフを切り換える検知棒と、弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢部材とを備え、前記検知棒は本体の一次側室に設けられ、その一端側を弁体と接触させることを特徴とする流水検知装置。
  6. 弁体の一次側面に弁体の回動によって本体内部にオリフィス状の流路を形成する突起状のスカート部を設ける請求項1〜請求項5何れか1項記載の流水検知装置。
  7. 検知棒の先端を弁体のスカート部に接触させる請求項6記載の流水検知装置。
  8. 弁体の周縁に検知棒の一端側が当接する請求項1〜請求項4何れか1項記載の流水検知装置。
  9. 弁体の周縁から突出して形成した突出部に検知棒の一端側が当接する請求項8記載の流水検知装置。
  10. 弁体の回動軸から最も離れた外周位置よりも手前側の外周位置に検知棒の一端側が当接する請求項8又は請求項9記載の流水検知装置。
  11. 弁体の回動軸から最も離間する弁体の外周位置に検知棒の一端側が当接する請求項8又は請求項9記載の流水検知装置。
  12. 付勢部材は、弁体の開放時に前記検知棒の一端側を前記流水方向に変位させる請求項1〜11何れか1項記載の流水検知装置。
  13. 付勢部材を保持するとともに、対向する先端を接触または近接させて配置する一対のバネ座を設ける請求項1〜請求項12何れか1項記載の流水検知装置。
  14. 本体の同一側面に検知棒と排水弁とを設ける請求項1〜13何れか1項記載の流水検知装置。
  15. 検知棒を挿通する内周部を有するホルダーを備えており、
    当該内周部は本体に向かって漏斗状に拡径するテーパー形状である請求項1〜請求項14何れか1項記載の流水検知装置。
  16. 検知棒を挿通する穴を有するリテーナーを備えており、
    当該穴は検知棒の他端に向かって拡大するテーパー形状である請求項1〜請求項15何れか1項記載の流水検知装置。
  17. 本体が検知棒の挿通穴を有しており、検知棒が挿通穴の開口端部に当接する請求項1〜請求項16何れか1項記載の流水検知装置。
  18. 弁体に弁体を閉方向に付勢する錘部を設ける請求項1〜請求項17何れか1項記載の流水検知装置。
  19. 錘部が弁体の二次側面に形成したドーム状の突出部である請求項18記載の流水検知装置。
  20. 錘部を、弁体の一次側面に本体内部にオリフィスを形成する突起状のスカート部にて形成した請求項18記載の流水検知装置。
  21. 錘部が金属製である請求項18又は請求項19記載の流水検知装置。
  22. 錘部が鉄製の錘本体の表面に防錆被覆層を形成したものである請求項18記載の流水検知装置。
  23. 付勢部材がゴム状弾性体、ばね、錘、磁石の何れかである請求項1〜請求項22何れか1項記載の流水検知装置。
  24. 付勢部材が弁体の開方向に検知棒を付勢する付勢力調整部を備える請求項1〜請求項23何れか1項記載の流水検知装置。
  25. 一端側が検知棒に接触し、他端側がスイッチ装置に接触し、中央部の回動軸にロータリーダンパーを備えるレバーを設けた請求項1〜請求項24何れか1項記載の流水検知装置。
  26. スイッチ装置が本体の外部に配置されており、
    検知棒のスイッチ側の他端部がスイッチ装置に配置されており、
    付勢部材が検知棒のスイッチ側の他端部を付勢するように配置される請求項1〜請求項25何れか1項記載の流水検知装置。
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