JP5519933B2 - 組織化粒状組成物 - Google Patents

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Description

種々の種類の食品において、油脂は、栄養として重要なだけではなく、広範囲の機能的性質を有するため、主要成分として使用される。油脂は、種々の乾燥成分と適宜組み合わせ可能な成分であることがわかっており、多くの場合には、粉末として存在する。この適用例では、油脂は、主に、液体状態で添加されるか、または乾燥成分の均一な塊にショートニング型で添加される。他の適用例では、油脂は、水およびいくつかの乾燥成分と混合される。油脂を水と乳化して均一な製品を得る。
油脂の多くの重要な機能的性質の1つは、組み込まれた最終食品の構造、組織に影響を与えることである。製品の構造、組織は、その処方、すなわち、油脂および他の成分の量および性質と、製品の製法の両方に依存する。例えば、乳化、加熱、テンパリングなどの加工工程は、得られた製品の構造、組織に顕著な影響を与える。
組み込まれた油脂の性質が構造に大きな効果を与える食品の例は、硬質油脂であるココアバターが組み込まれているため、硬質構造を有するチョコレート;中程度硬質油脂を含有する中程度硬質サンドウィッチクリームのような製菓用クリーム;典型的な軟質製品およびスプレッド可能な最終製品を得るための液体油を多量に含有するスプレッド、例えばチョコレートスプレッドである。これらの例では、油脂は、少なくとも1つの粉末成分(例えば、糖、ミルク粉末、ココア粉末など)と混合される。
意図する用途およびこの用途から予想される最終構造について考えて、油脂は、温度の関数として特定の固体脂肪含量(SFC)を持つものが選択される。種々の用途のための典型的なSFCプロフィールが、EP-A 739589の表22aに示されている。SFCプロフィールは、主に、油脂の(トリ)グリセリドを作る脂肪酸の性質、トリグリセリド組成物、および油脂を固形にするのに使用される方法、特に、製品がテンパリングされるか否かなどによって、結晶化方法および温度に依存する。特定の温度で油脂が液体であるか固体であるかは、脂肪酸の鎖長だけではなく、特に、脂肪酸のタイプ、すなわち、飽和または不飽和、不飽和脂肪酸の場合には、異性体の種類、シスまたはトランスによっても決定される。硬い構造が必要な製品では、通常、SFCプロフィールが高い油脂が選択され、SFCプロフィールが高いとは、この油脂の飽和脂肪酸および/または不飽和脂肪酸のトランス異性体の含有量が非常に多いことを意味する。飽和脂肪酸(SAFA)は、ココアバター、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、牛脂などの油脂に豊富に存在している。天然由来のトランス脂肪酸(TFA)は、反芻動物の油脂に主に存在する。天然の植物油肪は、このトランス異性体を含まない。TFAは不飽和脂肪酸ではあるが、その構造および溶融プロフィールは、シス型と比べると対応する飽和脂肪酸にかなり近い。
組織化製品を製造するのに適した種々の硬質組織化油脂が天然に存在するが、固体構造でC16〜C20の範囲の脂肪酸鎖を有する油脂の必要性が依然として高い。これに鑑み、大豆油、菜種油、ヒマワリ油、ラッカセイ油のような液体油脂を水素化して硬化油脂にすることが広く行なわれている。液体油の水素化は、油脂の「硬化」とも呼ばれ、通常は触媒存在下で行なわれる。水素化は、不飽和脂肪酸を飽和脂肪酸に変換するだけではなく、シス不飽和脂肪酸をトランス異性体に変換する。SAFA量およびTFA量両方の増大が、液体油の水素化による硬化油脂への変換に貢献する。
しかし、SAFAおよび/またはTFAを多く含む油脂を使用することは機能性の観点から所望の構造を得るために望ましいが、栄養の観点からはこの脂肪酸の量を減らすことが非常に好ましい。SAFAおよびTFAの摂取量が増えると心疾患の発生リスクが増大することが示されている。そのため、公的機関(例えばWHO)は、SAFAおよびTFAの1日の推奨最大摂取量を定めている。食品中の油脂の消費パターンに関する研究は、多くの欧州国で行なわれた、いわゆるTransfair試験と同様、多くの国でSAFAおよびTFA両方の1日摂取量が多すぎることを示している。かくして、最終用途に必要な所望の硬質または半硬質構造が示されているにもかかわらず、SAFAおよび/またはTFAの量を制限したグリセリドを含有する食品系および食品の必要性が存在する。SAFAおよびTFAの量を制限しつつ、最終食品の望ましい組織化特性を有することが可能なグリセリドを含有する成分の必要性は特に高い。
EP-A 719090では、スプレッドまたはマーガリンに使用する健康的な油脂が知られており、この油脂の飽和脂肪酸含量は35wt%未満である。この油脂は、5〜45wt%のS2U、0〜60wt%のSU2、5〜95wt%のU3および0〜8wt%のS3をさらに含有する。マーガリン油脂にジグリセリドが存在すると結晶化挙動に悪影響を与えると考えられているため、ジグリセリド含量は5wt%未満である。EP-A 719090に開示された油脂は、(N5−N20)が10未満のマーガリンに典型的なフラットなSFCプロフィールによって特徴付けられる。ここに、N5およびN20は、5℃および20℃でのSFCを意味する。油脂の組織化(structuring)特性は、主に油脂中にベヘン酸が1.5〜4wt%存在することによる。この油脂から調製された油中水エマルションは、良好な硬度を示す。スプレッドを製造する場合、油脂、水および他の成分および添加剤のいくつかを混合し、85℃でペースト状にし、冷却し、結晶化させる。
EP-A 875152は、積層性が改善され、組織化特性が優れ、特に硬度が良好で飽和脂肪酸含量が低いパイ用油脂に関する。EP-A 875152によれば、トリグリセリド中の長鎖脂肪酸の量が少なく、特にアラキドン酸およびベヘン酸の量が少ないことにより、これが達成される。この油脂ブレンドは、さらに、70〜85wt%の液体油と少なくとも15wt%の(H2M+H3)トリグリセリドとを含み、飽和脂肪酸含量は50wt%未満であり、N35は<35であり、N20は15〜40wt%である。Hは、少なくとも16個の炭素原子を有する飽和脂肪酸である。Mは、6〜14個の炭素原子を有する飽和脂肪酸である。ブレンドは、パイ生地(puff pastry)に適用されるような特定の最小限のStevens硬度によって特徴付けられる。
EP-A 687142は、飽和脂肪酸含量が35wt%未満であり、トランス脂肪酸含量が5wt%未満であり、N20が少なくとも10%であり、S2U含量が5〜50wt%であり、(U2S+U3)含量が少なくとも35wt%であり、S3含量が0〜37wt%であるベーカリー油脂を開示する。焼成した製品の性質が、飽和脂肪酸含量が高い製品と少なくとも同等であることが説明されている。この性質を達成するために、生地の油脂が、SUS−トリグリセリドが豊富に含まれ、好ましくは5〜30wt%のベヘン酸が含まれる油脂成分Aを含む。実施例から、溶融した油脂成分を混合し、溶融物を冷却し、所望により一晩保存し、残りの生地の乾燥成分および水と混合するのに適した可塑化した油脂を得ることにより生地が調製されていることがわかる。
EP-A 731645は、通常のものよりも低いSAFA含量、すなわち、45wt%未満の糖およびトリグリセリド成分のブレンドを開示する。このブレンドで、トリグリセリド成分は、少なくとも40wt%のSU2と3〜50wt%のS2Uとを含み、TFAは含まず、N20は少なくとも35であり、N30は10未満である。トリグリセリド成分が少なくとも10wt%のベヘン酸を含有し、トリグリセリド成分が25wt%未満のStUSt(U=不飽和脂肪酸;St=C18−0)を含有し、0.1〜10wt%のトリ飽和トリグリセリド、特にパーム油ステアリンを含むと、良好な組織化特性を有することが説明されている。このブレンドは、フィリング油脂およびアイスクリームコーティングに適している。このブレンドは、SAFA含量が制限されていながら良好な製品性能を示すという利点を示す。この利点は、テクスチャー(硬度)が良く、良好な口溶け特性を有することを意味する。フィリングおよびコーティングは、成分を混合し、ロールリファイニングし、コンチングし、20℃未満、好ましくは15℃未満の冷却プロセス(「テンパリング」と称する)によって調製される。冷却プロセス中に、実用量の油脂種、例えばココアバター種を添加することもできる。実施例では、冷却後に、フィリングを低温に長時間(例えば、シード剤を使用する場合には7℃で16時間、その後13℃で1週間または13℃で18時間)保存し、その後テクスチャーを測定すると良好な硬度が得られることが説明されている。
上記の各特許文献は、SAFAが低く、良好な硬度を示し、最終製品で組織化剤として使用するのに適した組織化油脂組成物を提供する問題に対処するものである。それぞれ、ベヘン酸および/またはアラキドン酸を組織化剤として用いた油脂組成物を提供することによってこの問題を解決している。
EP-A 294974は、100μmを超えない平均粒子径を有する油脂の安定な結晶粉末を含むテンパリング促進剤に関する。油脂の主成分は、脂肪酸の合計炭素数が50〜56である1,3−飽和−2−不飽和トリグリセリドである。チョコレート製造に関して、テンパリングは、不安定な結晶を溶融させ、安定な結晶型に再結晶化させるための多くの冷却工程および再加熱工程を含む。テンパリング促進剤をチョコレート生地に添加すると、特定のテンパリング装置を必要とする通常のチョコレートテンパリング・プロセスを単純にするか、またはテンパリング製法が不必要になることもある。冷却工程中にテンパリング促進剤を油性組成物に添加する。チョコレートに添加される量は、全油脂含量を基準として0.005〜10wt%の範囲である。しかし、実施例からすると、0.1wt%の促進剤を加えれば所望の効果を得るのに十分であると考えられ、チョコレートは安定な結晶型となり、ブルームが発生しにくくなる。表1からわかるように、1,3−飽和−2−不飽和トリグリセリドに富む油脂はSAFA含量が60wt%を超えており、驚くべきことにこれはトリグリセリドの組成とは関係しない。ほとんど実施例では、この粉末は、凍結型を粉砕することによって得られる油脂粉末である。別の実施例では、油脂を粉糖と1:1で混合し、液体窒素で凍結させ、粉砕する。
EP-A 276548は、少なくとも50wt%、好ましくは少なくとも70wt%のグリセリド組成物を含む粒子型のチョコレート添加剤に関する。グリセリド組成物は、1,3−飽和脂肪酸−2−不飽和脂肪酸グリセリドを含み、飽和脂肪酸は20〜24個の炭素原子を有する。この粒子は安定な結晶型であり、500μm以下の平均粒子径を有する。添加剤は、分散媒体、例えば、インスタントミルク粉末、糖類などの粉末を含有してもよい。添加剤は、0.1〜10wt%の量でチョコレートに添加することができるが、十分に分散させるには、約2wt%あれば十分である。EP-A 276548の添加剤は、BOBを多量に含有し、SAFA含量が60wt%を超え、凍結工程後、粉砕して調製される。その後に、固体化した粉末油脂を粉糖のような分散媒体と混合することができる。
EP-A 321227は、主成分として結晶化油脂を含んでなり、この結晶化油脂は、脂肪酸の全炭素数が50以上である1,3−飽和−2−不飽和トリグリセリドを含み、主な結晶が安定化型であり、少なくとも2の不飽和脂肪酸を有するアモルファスグリセリドが存在してもよいハードバター製品用のショートニングを開示する。ショートニングは、可塑性または流動化型であり、油脂成分を溶融状態で混合し、混合物を混練しながら冷却することによって得られる。SUS型トリグリセリドを安定化型で含有するショートニングを、テンパリング・プロセスを単純化するか、または不必要にするために、チョコレートのようなハードバターの冷却および固化プロセスで添加剤として使用する。アモルファスグリセリド成分は、好ましくは、ポリ不飽和脂肪酸の含有量が低く、酸化安定性が良好な硬質油である。テンパリングシードを粉末ではなくショートニングとして使用する利点は、溶融した塊にテンパリングシードを分散するのが容易だということである。実施例によれば、添加したテンパリングシードの量は、混合物全体を基準として0.1〜3wt%である。
上記の3つの特許文献は、従来のテンパリング操作、すなわち、特別に設計された装置で冷却し再加熱するプロセスなしにチョコレート・マスをテンパリングするための、チョコレート・マスなどに添加可能な粉末形態またはショートニング形態で使用する添加剤に関する。添加剤は、ほとんど、チョコレート・マスを基準として3wt%未満の量で添加される。従来のテンパリングから得られるものと同様のチョコレート製品、すなわち、光沢が良好で、離型性が良好で、ブルームが発生しない安定な製品が得られる。上記の特許文献では、SAFA含量が低く、硬いテクスチャーを有する製品を提供する課題に対処しているものはない。
本発明の目的は、従来の製品と比較して改良された組織化特性を有する固体食品成分を提供することである。改良された組織化特性とは、食品中の油脂の飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の含量から予想されるよりも硬い構造を有する食品を提供する食品成分を意味する。
本発明のさらなる目的は、飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の含量が低く、良好な構造、組織を有する食品製造用のベースとして適した製品を提供することである。
本発明のさらなる目的は、固体食品成分の製法、および良好な構造、組織を示し、固体食品成分を含有する食品の製法を提供することである。
課題を解決する手段
この目的は、第1クレームの特徴部分の技術特徴を示す食用粒状組織化組成物により達成される。
本発明の食用粒状組織化組成物は、飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の含量が低い組織化食品を製造するのに適しており、粒状組成物は、組織化組成物の合計重量を基準にして5〜100wt%のグリセリド組成物と、95〜0wt%の少なくとも1つの非グリセリド食用固体物質とを含んでなり、以下の特徴を有する:
グリセリド組成物は、硬質または半硬質油脂の量を基準として5wt%未満のTFA含量の5〜85wt%非ラウリン酸硬質または半硬質油脂と、95〜15wt%の液体部分とのブレンドを含有し、該液体部分は、少なくとも1つの液体油または少なくとも1つの液体ジグリセリド組成物またはこれらの2つ以上のブレンドから選択され、ここに、TFAはトランス脂肪酸を意味し、
グリセリド組成物は、安定な結晶型で結晶化した油脂を含み、
グリセリド組成物は、グリセリド組成物全量を基準として少なくとも5wt%の対称形SUS-トリグリセリドを含有し、ここに、Sは16〜18個の炭素原子を有する飽和脂肪酸であり、Uは、18個以上の炭素原子を有する不飽和脂肪酸であり、
グリセリド組成物は、55wt%未満のSTFAを含有し、ここに、STFAは、グリセリド組成物中に存在する飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の合計量である。
発明を実施するための最良の型
上記において、「グリセリド」とは、該組成物に存在可能な成分に添加するグリセリドを意味する。換言すると、天然の固体マトリックス中に存在する天然油脂、例えば、粒状組成物中に含有するココアマスまたはナッツペースト中に存在する油性成分は、クレームしたまたは上記の「グリセリド」の量には含まれない。上記の「硬質または半硬質油脂」は、少なくとも25℃の融点を有する植物性油脂を意味する。上記の「安定な結晶」型は、R.L.WilleおよびE.S.Lutton(J.A.O.C.S,43,491−496(1966))に示されるようなIV型またはこれより安定な型、好ましくはV型またはこれより安定な型を意味する。安定な結晶型に結晶化した油脂の量には、2つ以上の安定な型で結晶化した油脂の結晶の混合物を含むことができる。
本発明の範囲内では、「対称形の」SUS−トリグリセリドは、脂肪酸の1−位および3−位が飽和であり、脂肪酸の中央部分が不飽和なトリグリセリドのことである。飽和脂肪酸の1−位および3−位は、同じであっても同じでなくてもなくてもよく、同じ鎖長であってもなくてもよい。このことは、例えば、POStが外側の位置に2つの飽和脂肪酸を有し、中央に不飽和脂肪酸を有するため、POStは対称形のトリグリセリドであると考えるということを意味する。
ラウリン油脂の量が制限された粒状組成物は本発明の範囲にあると考えられるが、飽和度が高く、SAFA含量が高くなるため、本発明の粒状組成物にはラウリン油脂が含まれないことが好ましい。
驚くべきことに、液体グリセリドおよび硬質油脂と非グリセリド固体物質とを単純に混合すると、組織化特性を有し、トリグリセリド組成物から予想されるものよりも顕著に硬い硬度を有する組織化食品の製造に適した粒状組成物が得られる。特別な冷却装置またはテンパリング装置を用いることなく、混合中にさらに加熱することなく、グリセリド成分と非グリセリド固体物質とを単純に混合して得られ、これはエネルギーの節約になる。グリセリド組成物のトリグリセリド組成物を注意深く選択することによって、いわゆる長鎖脂肪酸、すなわち20個より多い炭素原子を有する脂肪酸を含有するトリグリセリドの存在を必要とすることなく、硬度を顕著に増加させることができる。本発明では、この長鎖脂肪酸の存在は、好ましくは、本発明の食用組成物の硬度に悪影響を与えることがわかっているため、最少量に制限される。そのため、本発明の食用粒状組成物に含まれるグリセリド組成物が、グリセリド組成物の全量を基準として1wt%未満、好ましくは0.5wt%未満のC22脂肪酸濃度によって特徴付けられることが好ましい。
改良された硬度は、グリセリド組成物の全量を基準として少なくとも3wt%の結晶化した油脂を含む食用粒状組成物で得られてもよく、結晶化した油脂の少なくとも30wt%が安定な結晶型で結晶化している。安定な結晶型が、少なくともV型またはこれより安定な型であることが好ましい。好ましくは、グリセリド組成物は、グリセリド組成物の全量を基準として少なくとも5wt%、好ましくは少なくとも10wt%、さらに好ましくは少なくとも15wt%の結晶化した油脂を含有する。好ましくは、結晶化した脂肪の全量を基準として結晶化した脂肪の少なくとも50wt%、好ましくは少なくとも70wt%が安定な結晶型で結晶化している。
本発明の食用粒状組成物は、STFA含量が、45wt%未満、好ましくは35wt%未満、さらに好ましくは30wt%未満、もっとも好ましくは25wt%未満であることによってさらなる要求を満たす。実際には、本発明の食用粒状組成物は、少なくとも1つの非グリセリド食用物質を60〜90wt%、好ましくは65〜85wt%、最も好ましくは70〜80wt%含み、食用組成物にグリセリド組成物を10〜40wt%、好ましくは15〜35wt%、最も好ましくは20〜30wt%含有する。本発明の組成物が非グリセリド物質を同様に含有してもよいことが利点である。非グリセリド食用物質の適切な例としては、限定されないが、糖、小麦粉、デンプン、スキムミルク粉末、WMP、ホエイ粉末、CP、塩または食用無機固体粉末、またはこの2つ以上のブレンドが挙げられる。
本発明の骨格内で、非グリセリド食用固体物質は、通常は、油脂含量が50wt%未満の粉末製品を意味する(油脂はこの種の成分で天然に存在する)。
最適な硬度および構造特性は、硬質油脂または半硬質油脂が、硬質または半硬質油脂全体を基準として少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも40wt%、もっとも好ましくは少なくとも55wt%のSUS−トリグリセリドを含有する場合に達成される。さらなる最適化は、StUStおよびPUStからなる本発明の粒状組成物にSUSトリグリセリドが少なくとも50wt%、好ましくは少なくとも70wt%、さらに好ましくは少なくとも80wt%含まれる場合に達成される。ここで、Stはステアリン酸であり、Pはパルミチン酸である。Uがオレイン酸であることが好ましい。本願発明者らは、StUStトリグリセリドおよびPUStトリグリセリドを含有する粒状組成物を用いると最適な構造特性が得られることを観察した。この結果は、最適な硬度が20個より多い炭素原子を有する脂肪酸を含有するトリグリセリドで得られるという従来技術の教示とは反対である。
グリセリド組成物中のSU2トリグリセリドの濃度が、グリセリド組成物の全量を基準として35wt%未満、好ましくは25wt%未満に制限されていることが好ましい。これより高い濃度では構造特性に悪影響を与えるからである。グリセリド組成物中のS3トリグリセリドの濃度は、好ましくはグリセリド組成物の全量を基準として10wt%未満、好ましくは5wt%未満、もっとも好ましくは2.5wt%未満に維持される。S3グリセリドが多いとワキシーになり、組成物の硬度に悪影響を与えるからである。
本発明の骨格内で、少なくとも1つの硬質または半硬質油脂は、ほとんどが室温で固体または半固体の油脂であり、少なくとも1つの液体油または液体ジグリセリド組成物は、室温で液体である。その結果、本発明の粒状組成物から製造された食品の期待される硬度によって、少なくとも1つの硬質または半硬質油脂は、大部分がグリセリド組成物の全量を基準として10〜60wt%、好ましくは20〜45wt%であり、少なくとも1つの液体油または液体ジグリセリド組成物は合計量で、大部分がグリセリド組成物の全量を基準として40〜90wt%、好ましくは55〜80wt%である。液体油またはジグリセリドの濃度が高いほど硬度が低下し、硬質油脂の濃度が高いほど、混合するのが難しくなり、組成物の均一性に悪影響を与えると考えられる。
本発明の骨格内で、広範囲の液体油を使用してもよい。適切な例としては、菜種油、コーンオイル(corn oil)、大豆油、ヒマワリ油、綿実油、トウモロコシ油(maize oil)、オリーブ油、ベニバナ油、ヘーゼルナッツ油、ラッカセイ油、パーム油またはシアバターの液体画分、1つ以上の成分、例えばオレイン酸が富化されてもよいこれらの油の1つ以上の変種、および上記の油およびその画分の2つ以上のブレンドからなる群から選択される少なくとも1つの植物油が挙げられる。高オレイン酸ヒマワリ種油および高オレイン酸大豆油はその酸化安定性のため好ましい。
同様に、本発明の骨格内で、広範囲の硬質油脂を使用してもよい。適切な例としては、ココアバター、シアバター、イリッペバター、コクム(kokum)脂、サル脂、アランブラキア脂、マンゴー脂、酵素により調製したSUSトリグリセリドを少なくとも40wt%含有する油脂、またはその画分、または上記の油脂またはその画分の2つ以上のブレンドが挙げられる。
本発明の組成物の最適な均一性を達成するために、粒状組成物の粒子は、好ましくは500μm未満、好ましくは250μm未満、もっとも好ましくは100μm未満の平均粒子径を有する。混合物の混合性および均一性の観点から、さらなる成分と最適に混合してこの径を達成してもよい。
混合を容易にして上記の食用粒状組成物の均一性を高め、安定な脂肪結晶の成長を刺激するために、グリセリド組成物は、好ましくは、部分的に溶融した型で、好ましくは完全に溶融した型で、少なくとも1つの非グリセリド食用固体物質と混合される。
上記の食用粒状組成物は、最終的な組織化製品を得るために第2のグリセリド組成物とさらに混合されてもよい。この場合には、第2のグリセリド組成物は、通常は、硬質油脂または半硬質油脂0〜85wt%と液体部分100〜15wt%とのブレンドを含み、液体部分が、少なくとも1つの液体油または少なくとも1つの液体ジグリセリド組成物、またはこの2つ以上のブレンドから選択され、第2のグリセリド組成物が少なくとも部分的に溶融した状態で粒状組成物と混合され、ブレンド合計量のグリセリド部分のSTFA含量は、グリセリド部分を基準として50wt%未満である。
このようなブレンドの飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の含量を制限するために、このようにして得られたブレンドのグリセリド部分は、ブレンド全量のグリセリド部分を基準として45wt%未満、好ましくは35wt%未満、さらに好ましくは30wt%未満、もっとも好ましくは25wt%未満のSTFA含量を有する。
ブレンドのグリセリド部分が、35%以下、好ましくは25%以下、さらに好ましくは20%以下のN20と、10%以下、好ましくは5%以下のN35とで構成され、N20およびN35が上記グリセリド部分の固体脂肪含量であるブレンドを用いると、口内で最適な感覚があり、ワキシー感を最小限にすることができる。ここで、SFCは、IUPAC 2.150a法で測定される。
食用粒状組成物と第2のグリセリド組成物との混合は、好ましくは35℃以下、好ましくは30℃以下の温度で行なわれる。ここで、この温度は平均ブレンド温度である。
すなわち、本願発明者らは、高温にすると冷却後の最終的なブレンドの硬度に悪影響を与えることを見出した。必要なテンパリング・プロセスなしに混合し、冷却することができる。「テンパリング・プロセス」とは、V型またはVI型のβ型脂肪を安定化させるために使用されるプロセスを意味し、このプロセスは、不安定な結晶を溶融するために冷却工程の後に再加熱工程を含み、最後に冷却工程を含む。本願発明者らは、本発明の食用粒状組成物で製造された食品の硬度が、グリセリドを混合した際に観察される初期濃度から比較的短い時間で最終的な硬度まで比較的短い時間で増加することをさらに見出した。ここで、組成物の硬度は時間内に実質的に一定になり、油脂の再結晶化による製品の粒状感(graininess)が進行しないと考えられる。
このようなブレンドの調製は、好ましくは、食用粒状組成物と第2のグリセリド組成物との混合は、8時間未満、好ましくは4時間未満、さらに好ましくは2時間未満の食用粒状組成物のエージング後に行なわれる。本願発明者らは、長期間のエージングがブレンドの硬度に積極的な影響を与えないことを見出した。
食用粒状組成物は、第2のグリセリド組成物が上記の食用粒状組成物と混合している間に少なくとも部分的に結晶化して固体構造物になるような条件下で第2のグリセリド組成物と混合されてもよい。これにより固体構造が作られ、ブレンドの硬度が最適化される。
本発明は上記の食用粒状組成物、上記のブレンドおよび/または食用粒状組成物および/またはブレンドを製造するための上記の製法から得られた製品を含有する食品にも関する。適切な食品としては、クリーム、フィリング、フィリングを有するチョコレート製品、例えば、チョコレートバーまたはチョコレートシェルの内側にフィリングを含有するプラリーヌ、クリーム層でコーティングされ、このクリーム層がさらにコーティングされていてもコーティングされていなくてもよいビスケット、2つ以上のビスケットで挟まれたクリーム層を有するビスケット、スプレッド(例えばチョコスプレッド)、料理用製品(例えばスープキューブ)、ソフトチーズ、内部に組織化フィリングを有する押出製品、例えば、本発明の組織化製品を含む押出フィリングを有するパン生地またはビスケット、内部に組織化フィリング材料を有する押出製品、組織化フィリング(例えば、組織化チョコレートフィリング)を有する焼成製品が挙げられる。
本発明は、上記の食用粒状組成物、上記のブレンドおよび/または食用粒状組成物および/またはブレンドを製造するための上記の製法で得られた製品を含有する組織化製品にも関する。組織化製品は、組織化食品または食品ではない組織化製品であってもよい。組織化製品の適切な例としては、上記の製品が挙げられる。本発明の組織化組成物は、局所適用のための化粧品および医薬品、例えば、軟膏ゲル、ローション、クリーム、製品のスポットなどに使用するのにも適しているだけでなく、毛髪用品、例えば、栄養クリーム、シャンプー、ゲルなどに使用するのにも適している。
本発明はさらに、テンパリング添加剤として食用粒状組成物および/またはブレンドを製造するための上記の食用粒状組成物、上記のブレンドおよび/または上記の製法で得られた製品の使用にも関する。
一般に、結晶化した油脂の全量を基準として安定な型で結晶化した油脂の割合は、新しいサンプルまたは室温で10日間保存した後の時間の経過したサンプルをDSC分析で決定することができる。10日間保存すれば、完全に安定化していると考えられる。結晶化した油脂ピークについて対応する温度間隔を安定な間隔とすることにより、安定な結晶の割合を他のサンプルで決定することができる。DSCで使用した温度プログラムを以下に示す:ほぼ20mgのサンプルをアルミニウムパンに入れ、20℃で3分間維持し、−40℃まですばやく冷却し、この温度で3分間維持し、加熱して温度を5℃/分の速度で上げた。
本願発明者らは、本発明の食用粒状組成物自体が硬質剤として使用されてもよく、油脂を含有する組成物の硬質は本発明の粒状組成物自体を固体の粉末型で、この組成物の保存温度で組み込むことによって達成することができることを見出した。加熱工程は必要ではなく、反対に、最終製品の硬度に悪影響を与えないように加熱は最小限にする。任意の温度に感受性が高い成分をこの組成物に含有することが重要である場合もある。上記の食用粒状組成物を含有する製品、上記のブレンドおよび/または食用粒状組成物を製造するための上記の製法で得られた製品および/または本発明のブレンドは、STFA含量は低いが、良好な構造を有する実質的に均一な製品である。
油脂ブレンドの調製
高オレイン酸ヒマワリ油と硬質油脂とを混合して6個の異なる油脂組成物を調製した。全ブレンドのSTFA含量(STFA=SAFA+TFA)が等しくなるように液体油脂/硬質油脂の重量比を選択した。
種々の組成物に用いた硬質油脂を以下に示す。
1.酵素によるエステル交換および分画で調製したStOSt−油脂
2.POP脂である硬質PMF IV34
3.PPP脂であるパームステアリンIV
4.POSt脂であるココアバター
5.TFAを含有する油脂であり、融点32℃の水素化菜種油
6.酵素によるエステル交換および分画で調製したBOB脂
この油脂ブレンドを以下の数字によって特性決定した。全ての数字は、油脂ブレンドの合計重量を基準としてwt%で表している。
Figure 0005519933

SFCは、IUPAC法2.150(a)によって測定した固体油脂含量である。
MUFA=モノ不飽和脂肪酸の合計量
PUFA=ポリ不飽和脂肪酸の合計量
SAFA=飽和脂肪酸の合計量
TFA=トランス脂肪酸の合計量
ST=ステアリン酸
O=オレイン酸
P=パルミチン酸
B=ベヘン酸
粉末成分の調製
粉末成分を以下の配合表にしたがって調製した。
Figure 0005519933

使用した手順を以下に示した。油脂を溶融した後、糖およびミルク粉末をこの油脂と混合した。この混合物をロールリファイナーで精製し、室温で1日間エージングさせた。
テンパリングシードとしての粉末成分の使用
ブラックチョコレートを45℃で完全に溶かし、攪拌しながら冷却した。混合物の温度が29℃になったら、チョコレート全量を基準としてシード剤(seeding agent)0.7wt%をこのチョコレートに添加した。テンパリングシードとして実施例2で調製した粉末成分を使用し、1週間エージングさせた。成分2を26℃で添加した。
テンパリング操作、すなわち、冷却中にリヒートしなかった。チョコレートを型に入れ、換気冷却装置で5℃で30秒、次いで15℃でさらに30秒放置した。その後、タブレットを型から抜いた。成分1、2、4、6を用いて調製したタブレットは良好な離型性、優れた光沢を有しており、ブルームは発生しておらず、十分にテンパリングされていた。成分3、5を用いて調製したタブレットまたはシード剤を含まないタブレットは、まったく逆の性質を示し、テンパリングされていなかった。
結果を以下に示す。
Figure 0005519933
この実施例から、脂肪ブレンド1、2、4および6は安定型で十分量のSUS−トリグリセリドを含有していると結論づけることができる。この実施例から、StOStおよびPOSt油脂から製造したブレンド1および4がテンパリングシードとして十分な性質をもつことも結論付けることができる。
本実施例の記載から、上記の調製手順が、粉末テンパリングシードを製造するのに低温加工製法が必要なEP-A 294974およびEP-A 276548に開示された製法と比較して非常に単純であることも明らかである。上記の調製手順は、ショートニングを調製するのに特別な混練装置および冷却装置を使用するEP-A 321227に開示された製法と比較しても非常に単純である。
製菓用クリームの基礎原料としての粉末成分の使用
以下の配合表にしたがって製菓用クリームを調製した。
Figure 0005519933
製菓用クリームを以下の手順にしたがって調製した。クリームを2工程で製造した。工程Aでは、実施例2で記載の粉末成分を調製した。工程Bでは、表1に列挙された油脂から選択された所定量の油脂を溶融し、工程Aで得られた混合物に添加した。得られた全てのクリームが同量の、すなわち油脂相の合計重量を基準として24.5wt%の飽和脂肪酸および/またはトランス脂肪酸を含有するように工程Bで添加する脂肪の量を選択した。表4の組成物が得られるように油脂の量を選択し、溶融して添加した。異なるタイプの油脂を組み合わせた。
このようにして得られた混合物を、均一な混合物が得られるまで標準的なフラットミキサー(flat mixer)を用いて1分間中速でKitchenaid K5SSと混合した。ブレンドの温度を測定し、その値を表5に示す。工程Bでブレンド3を使用する場合、油脂ブレンドを溶融するのに他の油脂(40〜45℃)よりも高い温度(約57℃)が必要だったため、このブレンドの温度は少し高かった。
ペースト状の塊が得られ、これを冷却すると固化し、組織化物が得られた。この組織化物は、もっとも良好な場合には標準的なクリームと同等のものであった。
このようにして得られた塊を製品層の厚みが3.5cmになるまで直径8cmのプラスチック製カップに移した。クリームを強制的な冷却によらずに室温まで冷却した。このサンプルを室温で保存した。保存2時間後および1日後に各サンプルの室温での硬度を測定した。
直径3mmの金属プローブを取り付けたSMS−テクスチャーメーター(texture meter)を用いて硬度を測定した。プローブ速度は0.5mm/秒であり、深さ10mmで測定した。結果はgで表わしている。
クリームを1週間後のザラツキおよび口溶けで評価した。
結果を表5にまとめ、比較試験はCであらわしている。
試験16では、工程Bで41℃で均一化したという点で異なる手順を用いた。このことは、均一化中にさらなる加熱工程が含まれていることを意味する。
Figure 0005519933
表5にまとめた結果から、以下の結果を導くことができる。
工程Aで調製した粉末成分が、ブレンド1またはブレンド4(StOSt油脂種およびPOSt油脂種を含有する)から製造され、工程Bで、ブレンド1またはブレンド4から選択された量の脂肪が添加された場合に、テクスチャーの観点からもっともよい結果が得られる。ブレンド2は、ブレンド1と組み合わせて使用するといくらか可能性がある。
StOStを豊富に含むブレンド1は、POStを豊富に含むブレンド4よりも組織化が速いという利点もある。
試験16から、油脂および粉末のブレンドを加熱するとほとんどの油脂が溶融し、粉末成分中の脂肪の安定な結晶構造が失われていることが明らかである。クリームが固まっても、試験1では実際に同じ組成を有するだけではなく、本発明の調製法を使用したが、試験1と比較すると非常にやわらかく、粒子の粗いクリームが得られた。
本実施例のクリームの調製は簡単であった。特別な冷却装置またはテンパリング装置は必要なく、均一化するのにさらなる加熱も必要なく、エネルギーが節約された。この発見は、組成物のStUSt含量は制限されるべきであるというEP-A 731645の教示に反しているが、本発明によれば、StOStグリセリドを豊富に含む油脂を用いてもっともよい結果が得られている。
EP-A 731645は、0.1〜10wt%のトリ不飽和トリグリセリド、特に、パーム油ステアリンを含む油脂ブレンドで良好な組織化特性が得られることも主張している。本発明を用いると、組成物にパームステアリンを添加するとワキシー感および硬度の観点から悪い結果が得られることがわかっている(参照 試験1と3および8とを比較)。
油脂組成の差とは別に、クリームの加工にも顕著な差がある。EP-A 731645によれば、成分をロールリファイニングし、コンチングしている(試験番号16と類似)。最後に、フィリングを強冷却に付し、長期間低温で安定化させている。
別の意外な結果は、BOB脂を硬質油脂成分として用いたブレンド6では良好な構造が得られなかったことである。ブレンド6はブレンド1(StOSt脂)よりも明らかに性質が劣っている。この結果は、ベヘン酸のような長鎖飽和脂肪酸を使用すると良好な構造が得られることを教示している当該技術分野の技術常識と反している。
実施例5では、硬質油脂として所定量のStOSt脂と所定量の種々の液体油成分とを混合することによって3つの異なるブレンドを調製した。全ブレンドが同じSTFA含量を有するように注意した。工程Aおよび工程Bの調製で、同じ油脂ブレンドを使用した。油脂ブレンド、粉末材料およびクリームの調製を実施例1、2および4に記載されるように行なった。
以下のブレンドを調製した。
4.1.:ブレンド1:StOSt+高オレイン酸ヒマワリ油
4.2.:ブレンド7:StOSt+菜種油
4.3.:ブレンド8:StOSt+エコナ。エコナは、トリグリセリド油の代わりとして特定の用途に使用可能な液体ジグリセリドである。
このようにして得られたブレンドの性質をブレンド1と比較した。結果を表6にまとめている。
Figure 0005519933
表6の結果から、高オレイン酸ヒマワリ油またはエコナ油のいずれかを混合して調製したブレンドはどちらも遜色ないテクスチャーを示すことがわかる。硬質油脂と菜種油との油脂ブレンドのテクスチャーは、少しやわらかいが、許容できる範囲である。
実施例6では、工程Aおよび工程Bでの固体脂肪/液体脂肪の比率がクリームおよび製品の性質に与える影響を評価した。
クリームの調製で、実施例4の試験1で最終的に得られたクリームと同じ組成を有する油脂組成物を使用することに注意した。換言すると、StOSt−油脂および高オレイン酸ヒマワリ油の組み合わせを以下のブレンドに使用した。以下のブレンドを試験した。
5.1.:ブレンド9=工程Aでブレンド9A+工程Bでブレンド9B
5.2.:ブレンド10=工程Aでブレンド10A+工程Bでブレンド10B
ブレンド1(実施例1)と比較して、2倍のブレンド1を用いるのと同じクリーム組成になるように、最終組成物に存在するStOSt成分の量の3分の1をブレンド9Aに添加し、残りの量をブレンド9Bに添加した(試験1の実施例4を参照)。
ブレンド10Aは、StOSt−成分を全て含有しており、ブレンド10Bは純粋な高オレイン酸ヒマワリ油を含有していた。
粉末成分をロールリファイニング直後に使用した以外は、油脂ブレンド、粉末材料およびクリームの調製を実施例1、2および4に記載されるように行なった。2時間後のクリームのテクスチャーについて以下の結果が得られた。
ブレンド9:988g
ブレンド10:725g
この結果は、片方の工程ではなく、両方の工程で硬質SUS−成分を添加することが好ましいことを示している。

Claims (31)

  1. 飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の含量が低い組織化食品を製造するのに適した食用粒状組織化組成物であって、該粒状組成物は、組織化組成物の合計重量を基準にして10〜40wt%のグリセリド組成物と、60〜90wt%の少なくとも1つの非グリセリド食用固体物質とを含んでなり、
    グリセリド組成物は、硬質または半硬質油脂の量を基準として5wt%未満のTFA含量の5〜85wt%非ラウリン酸硬質または半硬質油脂と、95〜15wt%の液体部分とのブレンドを含有し、該液体部分は、少なくとも1つの液体油または少なくとも1つの液体ジグリセリド組成物またはこれらの2つ以上のブレンドから選択され、ここに、TFAはトランス脂肪酸を意味し、
    グリセリド組成物は、安定な結晶型で結晶化した油脂を含み、
    グリセリド組成物は、グリセリド組成物全量を基準として少なくとも5wt%の対称形SUS-トリグリセリドを含有し、ここに、Sは16〜18個の炭素原子を有する飽和脂肪酸であり、Uは、18個以上の炭素原子を有する不飽和脂肪酸であり、
    グリセリド組成物は、45wt%未満のSTFAを含有し、ここに、STFAは、グリセリド組成物中に存在する飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の合計量であることを特徴とする食用粒状組織化組成物。
  2. グリセリド組成物が、グリセリド組成物の全量を基準として少なくとも3wt%の結晶化した油脂を含み、結晶化した油脂の少なくとも30wt%が安定な結晶型で結晶化していることを特徴とする、請求項1に記載の食用粒状組成物。
  3. 安定な結晶型が、少なくともV型またはそれより安定な型であるか、またはこれらの異なる安定な結晶型の2つ以上の混合物であることを特徴とする、請求項2に記載の食用粒状組成物。
  4. グリセリド組成物のSTFA含量が、35wt%未満であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  5. グリセリド組成物が、グリセリド組成物全量を基準として結晶化した油脂を少なくとも5wt%含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  6. 結晶化した油脂の合計量を基準として、結晶化した油脂の少なくとも50wt%が安定な結晶型で結晶化していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  7. 該食用組成物が少なくとも1つの非グリセリド食用物質を70〜80wt%含み、上記食用組成物がグリセリド組成物を20〜30wt%含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  8. 該SUSトリグリセリドの少なくとも50wt%がStUStおよびPUStからなり、ここに、Stがステアリン酸であり、Pがパルミチン酸であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  9. Uがオレイン酸であることを特徴とする、請求項8に記載の食用粒状組成物。
  10. 該SUSトリグリセリドの少なくとも50wt%がStOStからなり、ここに、Stがステアリン酸であり、Oがオレイン酸であることを特徴とする、請求項8または9に記載の食用粒状組成物。
  11. グリセリド組成物の全量を基準として、グリセリド組成物中のSU2トリグリセリド濃度が35wt%未満であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  12. グリセリド組成物の全量を基準として、グリセリド組成物中のS3トリグリセリド濃度が10wt%未満であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  13. グリセリド組成物の全量を基準として、グリセリド組成物中のC22脂肪酸の濃度が1wt%未満であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  14. 少なくとも1つの硬質または半硬質油脂が室温で固体または半固体の油脂であり、少なくとも1つの液体油または液体ジグリセリド組成物が室温で液体であり、グリセリド組成物の全量を基準として少なくとも1つの硬質または半硬質油脂の合計量が、グリセリド組成物の全量を基準として10〜60wt%の範囲にあり、少なくとも1つの液体油または液体ジグリセリド組成物の合計量が、グリセリド組成物の全量を基準として40〜90wt%であることを特徴とする、請求項13に記載の食用粒状組成物。
  15. 少なくとも1つの液体油が、菜種油、コーンオイル(corn oil)、大豆油、ヒマワリ油、綿実油、トウモロコシ油(maize oil)、オリーブ油、ベニバナ油、ヘーゼルナッツ油、ラッカセイ油、パーム油またはシアバターの液体画分、1つ以上の組成を豊富化してもよいこれらの油の1つ以上の変種、およびこれらの油およびその画分の2つ以上のブレンドからなる群から選択される少なくとも1つの植物油を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  16. 上記硬質または半硬質油脂が、硬質または半硬質油脂の全量を基準としてSUS-トリグリセリドを少なくとも25wt%含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  17. 上記硬質または半硬質油脂が、ココアバター、シアバター、イリッペバター、コクム(kokum)脂、サル脂、アランブラキア脂、マンゴー脂、酵素により調製したSUSトリグリセリドを少なくとも40wt%含有する油脂、またはその画分、またはこれらの油脂またはその画分の2つ以上のブレンドを含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  18. 上記少なくとも1つの非グリセリド食用物質が、糖、小麦粉、デンプン、スキムミルク粉末、WMP、ホエイ粉末、塩または食用無機固体粉末またはこれらの2つ以上のブレンドを含むことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  19. 上記粒状組成物が500μm未満の平均粒子径を有することを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の食用粒状組成物。
  20. 第2のグリセリドを含み、第2のグリセリド組成物が硬質油脂または半硬質油脂0〜85wt%と液体部分100〜15wt%とのブレンドを含み、液体部分が、少なくとも1つの液体油または少なくとも1つの液体ジグリセリド組成物、またはこの2つ以上のブレンドから選択され、第2のグリセリド組成物が少なくとも部分的に溶融した状態で粒状組成物と混合され、ブレンド合計量のグリセリド部分のSTFA含量は、グリセリド部分を基準として50wt%未満であることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の食用粒状組成物と第2のグリセリド組成物とのブレンド。
  21. 上記ブレンドのグリセリド部分は、ブレンド全量のグリセリド部分を基準として45wt%未満のSTFA含量を有することを特徴とする、請求項20に記載のブレンド。
  22. 上記ブレンドのグリセリド部分が、35%以下のN20と、10%以下のN35とで構成され、N20およびN35が上記グリセリド部分の固体脂含量であることを特徴とする、請求項20または21に記載のブレンド。
  23. グリセリド組成物が少なくとも部分的に溶融した状態で少なくとも1つの非グリセリド食用固体物質と混合されることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の食用粒状組成物の製法。
  24. 上記食用粒状組成物と第2のグリセリド組成物との混合は、35℃以下の温度で行なわれることを特徴とする、請求項20〜22のいずれか1項に記載の食用ブレンドの製法。
  25. 上記食用粒状組成物と第2のグリセリド組成物との混合は、8時間未満の食用粒状組成物のエージング後に行なわれることを特徴とする、請求項20〜22のいずれか1項に記載の食用ブレンドの製法。
  26. 上記食用組成物が第2のグリセリド組成物と混合され、第2のグリセリド組成物が請求項1〜16のいずれか1項に記載の食用粒状組成物と混合している間に少なくとも部分的に結晶化して固体構造物になることを特徴とする、請求項23〜25のいずれか1項に記載の製法。
  27. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の食用粒状組成物、請求項20〜22のいずれか1項に記載のブレンドおよび/または請求項23〜26のいずれか1項に記載の製法で得られた製品を含有する食品。
  28. 上記食品が、クリーム、フィリング、フィルトチョコレート製品、クリーム層でコーティングされ、このクリーム層がさらにコーティングされていてもコーティングされていなくてもよいビスケット、2つ以上のビスケットで挟まれたクリーム層を有するビスケット、スプレッド、料理用製品、ソフトチーズ、内部に組織化フィリングを有する押出製品、組織化フィリングを有する焼成製品であることを特徴とする、請求項27に記載の食品。
  29. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の食用粒状組成物、請求項20〜22のいずれか1項に記載の上記ブレンドおよび/または請求項23〜26のいずれか1項に記載の製法で得られた製品を含有する組織化製品。
  30. 上記組織化製品が、局所適用するための化粧品または医薬品、特に軟膏、クリーム、ジェルまたはローションであることを特徴とする、請求項29に記載の組織化製品。
  31. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の食用粒状組成物、請求項20〜22のいずれか1項に記載の上記ブレンドおよび/または請求項23〜26のいずれか1項に記載の製法で得られた製品を含有するテンパリング添加剤。
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