JP5519889B1 - 医療用粘着シートおよび医療用粘着シートの製造方法 - Google Patents

医療用粘着シートおよび医療用粘着シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

優れた透湿性や耐水性を維持しながら、伸縮性や取り扱い等に優れた医療用粘着シート、およびそのような医療用粘着シートの効率的な製造方法を提供する。
ウレタン基材と、層間接着剤層と、オレフィン不織布と、貼付用粘着剤層と、を順次に含み、透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上である医療用粘着シート等であって、ウレタン基材の厚さを1〜10μmの範囲内の値とし、層間接着剤層の厚さを5〜30μmの範囲内の値とし、オレフィン不織布を、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ200%以上の値とし、かつ、貼付用粘着剤層の厚さを5〜45μmの範囲内の値とする。

Description

本発明は、医療用粘着シートおよび医療用粘着シートの製造方法に関する。特に、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、伸縮性や取り扱い等に優れた医療用粘着シート、およびそのような医療用粘着シートの製造方法に関する。
従来、透湿性や伸縮性に優れる一方、防水性等についても良好な医療用粘着シートが、各種提案されている。
例えば、皮膚呼吸を妨げず、ムレの発生等による皮膚刺激を防止した、救急絆創膏用粘着フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、図6(b)に示すように、SISブロック共重合体等からなる不織布101の片面に、多孔質化された粘着剤102をパターン塗布等してなる救急絆創膏用粘着フィルム100であって、粘着剤102を塗布したのと反対側の不織布101の面に、ポリウレタンフィルム等の別の基材106を熱ラミネートし、さらに、エッジ部105を密封化してなる救急絆創膏用粘着フィルム100である。
なお、図6(a)に示すように、粘着剤102の所定箇所に、パッド104が設けてあり、それを含んで覆い隠すように、2枚の剥離シート103が、積層してある救急絆創膏用粘着フィルム100である。
また、透湿性及び防水性を有し、しかも十分な柔軟性及び強度に優れ、かつ、耐電子線性を併せもつ耐電子線性医療用被覆材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
より具体的には、耐水圧が2000mmH20以上であって、透湿量が1500g/m2・24時間以上であるポリエーテルブロックアミド共重合体フィルム等の基材を介して、両側から、エチレン・α−オレフィン共重合体を含む不織布シートを熱ラミネートしてなる3層構造の耐電子線性医療用被覆材である。
また、伸縮性、通気性、透湿性、防水性等を改善することを目的として、所定のポリウレタン不織布/ホットメルトタイプ接着剤/ポリウレタンフィルムからなる医療用シートおよびその製造方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
より具体的には、平均繊維径が50μm以下の繊維からなるメルトブロー法で形成されたポリウレタン不織布と、相分離現象を利用して、両面に直径10μm以下の微細孔(貫通孔)が形成されたポリウレタンフィルムとを、パターン塗布されたホットメルトタイプ接着剤を介して、熱ラミネートしてなる医療用シートである。
また、医療用材料等に使用される優れた伸縮性と柔軟性を有するとともに、十分な強度や良好な膠着性(アンチブロッキング性)を有する伸縮性不織布が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
より具体的には、MFR値が50〜400g/10分のエラストメリックポリプロピレン等の熱可塑性エラストマー成分(A)と、MFR値が25〜200g/10分のポリプロピレン樹脂(B)の混合物(混合重量比=50/50〜95/5)を溶融紡糸してなる伸縮性不織布である。
さらに、ヒトの皮膚に対する貼付性等に優れた、所定のポリウレタンエラストマーフィルムと、所定の粘着剤層からなる貼付材が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
より具体的には、基材層の片面に粘着剤層が設けられた層構成を有する貼付材であって、下記特性(a)〜(f)を満足する貼付材である。
(a)基材層が、1〜8μmの範囲内の厚みを持つポリウレタンエラストマーフィルムである。
(b)粘着剤層の厚みが、1〜10μmの範囲内である。
(c)基材層と粘着剤層との合計厚みが、2〜15μmの範囲内である。
(d)貼付材の日本工業規格のJIS Z 0237に従って測定した縦方向及び横方向の10%引張荷重が、各々0.03〜1.1N/10mmの範囲内である。
(e)貼付材の縦方向の10%引張荷重値をX(N/10mm)とし、貼付材の厚み値をY(μm)とし、及び基材層の厚み値をZ(μm)としたとき、貼付材が、10%引張荷重値Xと貼付材の厚み値Yとの積XY値が0.1〜12の範囲内であるか、または10%引張荷重値Xと基材層の厚み値Zとの積XZ値が0.05〜6.8の範囲内である。
(f)粘着剤層が、JIS Z 0237に規定されている対ベークライト板の90°剥離試験において、0.15〜2N/10mmの粘着力を示す。
特開平8−33673号(特許請求の範囲等) 特許第4139482号(特許請求の範囲等) WO2007−114295号(特許請求の範囲等) 特開2008−7930号(特許請求の範囲等) 特許第4755284号(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に開示された救急絆創膏用粘着フィルムは、そのエッジ部を密封化するという特殊防水処理が必須であって、製造コストが高くなったり、製造工程が増加しやすくなったりするという問題が見られた。
また、ポリウレタンフィルム等の基材が10μm以下の極薄の場合、過度に取り扱いが困難となって、救急絆創膏用粘着フィルムを所定位置に正確に貼付することができなくなるという問題が見られた。
さらに言えば、SISブロック共重合体等からなる不織布を用いた場合、救急絆創膏用粘着フィルムの製造コストがさらに高くなったり、伸縮性や水蒸気透過性が過度に低下したりするという問題も見られた。
また、特許文献2に開示された耐電子線性医療用被覆材は、優れた透湿量を有するものの、高価なポリエーテルブロックアミド共重合体フィルム等の基材を用いて3層構造としなければならず、製造コストが高くなったり、厚手になって、伸縮性が著しく低下したりするという問題が見られた。
その上、ポリエーテルブロックアミド共重合体フィルム等の基材と、エチレン・α−オレフィン共重合体等からなる不織布シートとの間で、剥離しやすいという問題も見られた。
また、特許文献3に開示された所定のポリウレタン不織布/ホットメルトタイプ接着剤/ポリウレタンフィルムからなる医療用シートは、所定のポリウレタン不織布を用いなければならず、製造コストが高くなりやすいという問題が見られた。
その上、ポリウレタンフィルムの微細孔の形成および制御が容易でなく、透湿量や機械的強度が低下したり、あるいは、ホットメルトタイプ接着剤を使用することから、耐熱性に乏しいという問題が見られた。
また、特許文献4に開示された伸縮性不織布は、エラストメリックポリプロピレン等の所定流動性を有する熱可塑性エラストマーと、所定流動性を有するホモポリプロピレン樹脂との所定配合比の混合物を用いなければならず、伸縮性や透湿量の制御が困難であるという問題が見られた。
その上、かかる伸縮性不織布と、ポリウレタンフィルムとを熱ラミネートした場合、それらが剥離しやすいという問題も見られた。
さらに、特許文献5に開示された貼付材は、極薄のポリウレタンエラストマーフィルムに対して、直接的に、極薄の粘着剤層を形成していることから、取り扱いが困難であって、所定場所に正確かつ迅速に貼付することが困難であるという問題が見られた。
その上、かかる貼付材は、(a)〜(f)の特性を全て満足しなければならず、製造工程の管理が困難となったり、製造コストが高くなったりするという問題も見られた。
そこで、本発明者らは、極薄のウレタン基材と、層間接着剤層と、所定のオレフィン不織布と、貼付用粘着剤層と、から医療用粘着シートを形成することによって、所定のポリウレタン不織布や有孔性のウレタン基材を用いることなく、伸縮性や取扱性等が著しく向上することを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、伸縮性や取扱性等に優れた医療用粘着シート、およびそのような医療用粘着シートの効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、ウレタン基材(無孔状態のウレタン基材、以下、同様である。)と、層間接着剤層と、オレフィン不織布と、貼付用粘着剤層と、を順次に含み、透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上である医療用粘着シートであって、ウレタン基材の厚さを1〜10μmの範囲内の値とし、層間接着剤層の厚さを5〜30μmの範囲内の値とし、オレフィン不織布を、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ200%以上の値とし、かつ、貼付用粘着剤層の厚さを5〜45μmの範囲内の値とすることを特徴とする医療用粘着シートが提供され、上述した問題点を解決することができる。
すなわち、ウレタン基材の厚さを極薄(1〜10μm)とすることから、無孔状態のフィルムであっても、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、良好な伸縮性を得ることができる。
また、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間に、所定厚さの層間接着剤層を設けることから、ウレタン基材やオレフィン不織布との間で、優れた接着性が得られるとともに、医療用粘着シート全体として、優れた透湿性(透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上)や耐水性を維持しながら、良好な伸縮性を得ることができる。
さらに、オレフィン不織布を、所定熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率を所定値以上としてあることから、医療用粘着シート全体として、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、良好な伸縮性を得ることができる。
その上、層間の層間接着剤層の厚さおよび、貼付用粘着剤層の厚さを、比較的薄手としてあることから、医療用粘着シート全体として、優れた透湿性や伸縮性等を維持しながら、良好な粘着特性を発揮することができる。
また、本発明の医療用粘着シートを構成するにあたり、オレフィン不織布に含まれるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの含有量を、オレフィン不織布の全体量に対して、95重量%を超えた値とすることが好ましい。
このように構成することによって、オレフィン不織布の伸縮性の低下を抑制し、ひいては、医療用粘着シート全体における良好な伸縮性や柔軟性を維持することができる。
その上、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの含有量をこのような範囲内の数値に制御することによって、層間接着剤層によるウレタン基材との間の接着性もさらに良好なものとなる。
また、本発明の医療用粘着シートを構成するにあたり、オレフィン不織布に含まれるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFRを1g/10分〜48g/10分(温度:230℃)の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、若干生産性は低下するものの、オレフィン不織布の伸縮性の低下を抑制し、ひいては、医療用粘着シート全体における良好な伸縮性や柔軟性、あるいは機械的強度を維持することができる。
また、本発明の医療用粘着シートを構成するにあたり、オレフィン不織布の目付を10〜100g/m2の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、オレフィン不織布の伸縮性の低下を抑制し、ひいては、医療用粘着シート全体における良好な取扱性、伸縮性、さらには柔軟性を維持することができる。
その上、オレフィン不織布の目付をこのような範囲内の数値に制御することによって、層間接着剤層によるウレタン基材との間の接着性もさらに良好なものとなる。
また、本発明の医療用粘着シートを構成するにあたり、オレフィン不織布の100%モジュラスを2〜30N/50mmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、オレフィン不織布の伸縮性の低下を抑制し、ひいては、医療用粘着シート全体における良好な伸縮性や柔軟性、あるいは機械的強度を維持することができる。
また、本発明の医療用粘着シートを構成するにあたり、ウレタン基材/層間接着剤層/オレフィン不織布とからなるウレタン/オレフィン複合基材における100%モジュラスを3〜30N/50mmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、医療用粘着シート全体における良好な伸縮性や柔軟性、あるいは機械的強度を維持することができる。
また、本発明の医療用粘着シートを構成するにあたり、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥離強度を2〜20N/50mmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、医療用粘着シート全体における良好な伸縮性や柔軟性、あるいは機械的強度を維持することができる。
また、本発明の別の態様は、厚さ1〜10μmのウレタン基材と、厚さ5〜30μmの層間接着剤層と、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ200%以上の値としてあるオレフィン不織布と、厚さが5〜45μmの貼付用粘着剤層と、を順次に含み、透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上である医療用粘着シートの製造方法であって、下記工程(1)および(2)を含むことを特徴とする医療用粘着シートの製造方法である。
(1)ウレタン基材と、オレフィン不織布とを、層間接着剤層を介して積層し、ウレタン/オレフィン複合基材とする工程
(2)ウレタン/オレフィン複合基材に対して、貼付用粘着剤層を形成する工程
すなわち、厚さが極薄(1〜10μm)のウレタン基材を用いることから、無孔状態のフィルムであっても、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、良好な伸縮性や柔軟性を有する医療用粘着シートを、安価に得ることができる。
また、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間に、所定厚さの層間接着剤層を設けることから、ウレタン基材やオレフィン不織布との間で、優れた接着性が得られるとともに、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、良好な伸縮性や柔軟性を有する医療用粘着シートを得ることができる。
さらに、オレフィン不織布を、所定の熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率を所定値以上としてあることから、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、良好な伸縮性や柔軟性を有する医療用粘着シートを得ることができる。
その上、厚さが比較的薄手の貼付用粘着剤層としてあることから、優れた透湿性や伸縮性等を維持しながら、良好な粘着特性を有する医療用粘着シートを、安価に得ることができる。
図1(a)〜(d)は、医療用粘着シートの各種態様を説明するために供する図である。 図2(a)〜(b)は、メルトブロー法で製造された、所定の熱可塑性エラストマーのみからなるオレフィン不織布(実施例1相当、縦方向および横方向)の応力−歪み曲線である。 図3(a)〜(b)は、スパンボンド法で製造された、所定の熱可塑性エラストマー/ポリプロピレン樹脂の混合物からなるオレフィン不織布(実施例5相当、縦方向および横方向)の応力−歪み曲線である。 図4(a)〜(b)は、各種ウレタン基材/層間接着剤層/オレフィン不織布とからなるウレタン/オレフィン複合基材(縦方向および横方向)の応力−歪み曲線である。 図5(a)〜(e)は、医療用粘着シートの製造方法を説明するために供する図である。 図6(a)〜(b)は、従来の救急絆創膏用粘着フィルムの平面図および断面図を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1(a)に例示されるように、上方から、ウレタン基材10と、層間接着剤層12と、オレフィン不織布14と、貼付用粘着剤層16と、を順次に含み、透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上である医療用粘着シート1であって、ウレタン基材10の厚さを1〜10μmの範囲内の値とし、層間接着剤層12の厚さを5〜30μmの範囲内の値とし、オレフィン不織布14を、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ200%以上の値とし、かつ、貼付用粘着剤層16の厚さを5〜45μmの範囲内の値とすることを特徴とする医療用粘着シート1である。
以下、第1の実施形態の医療用粘着シートを、適宜図面を参照しながら、具体的に説明する。
1.ウレタン基材
(1)種類
図1(a)等に示すウレタン基材10を構成するウレタン樹脂の種類としては、基本的に、ポリイソシアネート化合物と、アルコール化合物との縮合反応物であれば特に制限されるものでないが、例えば、ポリエステルウレタン樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、エポキシウレタン樹脂等が挙げられる。
より具体的には、ウレタン樹脂を構成するポリイソシアネート化合物として、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4・4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンジイソシアネート等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、ウレタン樹脂を構成するアルコール化合物として、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオールまたはポリチオエーテルポリオール等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
さらに、ウレタン樹脂を構成する成分として、ポリアミン系鎖伸長剤を、所定量配合しても良い。
このようなポリアミン系鎖伸長剤としては、エチレンジアミン、1,2ープロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチルー4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
(2)伸び率
また、JIS K 7127に準拠して測定されるウレタン基材の伸び率を150%以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるウレタン基材の伸び率が150%以上の値になると、皮膚等に貼付した場合において、優れたフィット感が得られ、発汗量によらず、所定の保湿性が得られやすいためである。
但し、ウレタン基材の伸び率が過度に大きくなると、機械的強度が著しく低下したり、使用可能なウレタン樹脂の種類が過度に制限されたりする場合がある。
したがって、ウレタン基材の伸び率を200〜2000%の範囲内の値とすることがより好ましく、300〜1000%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、伸び率が300%以上であって、かつ、厚さが10μm以下の極薄のウレタン基材を使用する場合には、使い勝手が向上し、所定箇所に対して容易かつ正確に貼付できるとともに、そのようなウレタン基材を用いた場合であっても、医療用粘着シートを容易に製造できることから、補強用剥離部材を予め積層しておくことが好ましい。
より具体的には、図1(b)に示すように、ウレタン基材10の表面に、工程シートとして機能する補強用剥離部材20を予め積層しておくことが好ましい。
(3)厚さ
また、ウレタン基材の厚さを1〜10μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかるウレタン基材の厚さが1μm未満の値になると、機械的強度が低下したり、医療用粘着シートの透湿量の値の調整が困難となったりするためである。
一方、かかるウレタン基材の厚さが10μmを超えると、医療用粘着シートを構成した場合の透湿量が過度に低下したり、厚くなって、取り扱いが困難となるばかりか、外部から目立つためであり、さらには、皮膚等から容易に剥離する場合があるためである。
したがって、ウレタン基材の厚さを2〜8μmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜6μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)無孔性
また、ウレタン基材が無孔性である、すなわち無孔状態であることを特徴とする。
すなわち、有孔性のウレタン基材とすると、ウレタン基材の伸率が変化したり、透湿性が過度に変化したりする場合があるためである。
その上、均一な孔径を有するウレタン基材を製造することが困難であって、製造コストが高いという問題があるためである。
なお、本発明の医療用粘着シートの場合、無孔性のウレタン基材を使用しても、極薄であることから、極めて高い透湿量が得られるという利点がある。
(5)着色
また、ウレタン基材は無色透明であっても良いが、図1(c)に示すように、ウレタン基材用樹脂10bの中に、着色剤10aを含んで、着色してあるウレタン基材10´であることがより好ましい。
より具体的には、医療用粘着シート(絆創膏等)を貼付した状態で、ストッキングや靴下等を履くことを考慮し、着色剤として、肌色、黒色、緑色、赤色、茶色、青色、紫色、黄色、朱色等の少なくとも一つの顔料や染料を含んで、着色してあることが好ましい。
この理由は、このように着色することによって、医療用粘着シート(絆創膏等)を使用する際に、ストッキングや靴下等を介して、さらに外部から目立たなくすることができるためである。
そして、ウレタン基材を着色するに際して、ウレタン基材用樹脂100重量部に対して、染料や顔料等の着色剤の配合量を0.01〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することによって、ウレタン基材の伸率を含む機械的特性を損なうことなく、良好な着色性が得られるためである。
(6)撥水処理層
また、図示しないものの、ウレタン基材の表面に、撥水処理層(サイジング層を含む。)を設けることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、医療用粘着シート(絆創膏等)を貼付した状態で、ストッキングや靴下等を履いた場合であっても、ウレタン基材の表面と、これらとの干渉(摩擦)が少なくなって、位置ずれ防止や、ストッキングや靴下等の破損防止を有効に図ることができるためである。
また、かかる撥水処理層を設けることによって、水蒸気量を調節し、医療用粘着シートの剥がれを有効に防止することができるためである。
さらには、かかる撥水処理層を設けることによって、外部からの液体物の進入を容易に防止して、衛生環境上好ましいためである。
なお、このような撥水処理層としては、例えば、フッ素樹脂やシリコーン樹脂等から構成することが好ましい。
(7)透湿量
また、ウレタン基材の厚さ(1〜10μm)にもよるが、JIS Z 0208に準拠して測定されるウレタン基材の透湿量を、3,000〜10,000g/(m2・24Hrs)の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このようにウレタン基材の透湿量を制御することにより、医療用粘着シート自体の透湿量を所定範囲内の値に調整し、保湿性を制御したり、医療用粘着シートの剥がれを有効に防止することができるためである。
また、このようにウレタン基材の透湿量を制御することにより、外部からの液体物の浸透を容易に防止して、衛生環境上も好ましいためである。
したがって、ウレタン基材の透湿量を、4,000〜8,000g/(m2・24Hrs)の範囲内の値とすることがより好ましく、5,000〜7,000g/(m2・24Hrs)の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(8)識別マーク及び装飾層
また、図1(d)に示すように、ウレタン基材10の表面あるいは背面に、樹脂層22として、識別マークや装飾層が設けてあることが好ましい。
この理由は、数字マーク、漢字マーク、絵文字マーク、あるいは点字マーク等を設けることにより、サイズや形態等が異なる複数の医療用粘着シートの中から、所望の医療用粘着シートを容易に選別することができ、医療用粘着シートの使い勝手性を著しく向上させることができるためである。
また、このような装飾層として、数字柄、漢字柄、絵文字柄、あるいは写真絵柄等を表す装飾層を設けることにより、医療用粘着シートの使い勝手性が向上するばかりか、ファッション性についての価値も向上させることができるためである。例えば、蛍光剤を含む装飾層とすることにより、夜間における認識性を高めることも可能である。
2.層間接着剤層
(1)種類
層間接着剤層の種類は特に制限されるものではないが、例えば、ウレタン系接着剤とすることが好ましい。
すなわち、ウレタン系接着剤であれば、上述した極薄のウレタン基材に対しても、良好な接着性を示すことができ、当該ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥がれを有効に防止することができるためである。
また、ウレタン系接着剤であれば、所定の柔軟性や伸びを有しているとともに、医療用粘着シートを構成した場合に、その透湿量が過度に低下することを抑制できるためである。
したがって、ウレタン系接着剤として、基本的に、ポリオール化合物と、イソアシアネート硬化剤との組み合わせからなる熱硬化性樹脂(架橋性樹脂)を用いることが好ましい。
より具体的には、ポリオール化合物として、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、含フッ素ポリオール、ラクトンポリオール、ポリエ−テルポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、イソアシアネート硬化剤としては、芳香族ポリイソシアネート化合物および脂肪族ポリイソシアネート化合物、あるいは、いずれか一方が使用可能である。
かかる芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジエチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアナートメチル)ベンゼン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニレンエーテル−4,4′−ジイソシアネート、およびナフタレンジイソシアネート等の少なくとも一種が挙げられる。
また、脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、およびノルボヌレンジイソシアネート等の少なくとも一種が挙げられる。
(2)厚さ
また、層間接着剤層の厚さを、5〜30μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、このように層間接着剤層の厚さを制御することにより、医療用粘着シートや複合シート自体の透湿量を所定範囲内の値に調整し、保湿性を制御することができるとともに、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥がれを有効に防止することができるためである。
より具体的には、層間接着剤層の厚さが5μm未満の値になると、機械的強度や接着強度が低下し、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥がれを有効に防止することが困難となる場合があるためである。
一方、層間接着剤層の厚さが30μmを超えると、当該層間接着剤層を介して、ウレタン基材と、オレフィン不織布とからなるウレタン/オレフィン複合基材を構成した場合に、かかるウレタン/オレフィン複合基材の柔軟性や最大伸率が過度に低下したり、さらには、医療用粘着シートとしての透湿量も過度に低下したりする場合があるためである。
したがって、層間接着剤層の厚さを、6〜20μmの範囲内の値とすることがより好ましく、8〜15μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)接着力
また、層間接着剤層を介して、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥離強度を2〜20N/25mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように剥離強度の値を制限することによって、ウレタン/オレフィン複合基材、ひいては、医療用粘着シートを構成した場合に、良好な最大伸率や柔軟性を維持したまま、良好な機械的強度や接着強度を得ることができるためである。
したがって、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥離強度を3〜15N/25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、5〜12N/25mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかるウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥離強度は、JIS L 1086に準拠して、T型剥離強度として、測定することができる。
3.オレフィン不織布
(1)種類
また、オレフィン不織布を、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレン・ポリエチレン系熱可塑性エラストマーやポリエチレン系熱可塑性エラストマーを含む。)から構成してあることを特徴とする。
すなわち、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーからなるオレフィン不織布であれば、所定の機械的強度が得られる一方、良好な伸びや柔軟性が得られるためである。
ここで、オレフィン不織布を構成するポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの含有量を、オレフィン不織布の原材料の全体量に対して、95重量%を超えた値とすることが好ましい。
すなわち、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーと、ポリプロピレン樹脂等との混合物から、オレフィン不織布を構成することもできるが、その場合であっても、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの含有量を、原材料の全体量(100重量%)に対して、95重量%を超えた値とすることが好ましい。
この理由は、かかるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの含有量が95重量%以下の値になると、オレフィン不織布の最大伸率や回復性が著しく低下したり、さらには、ウレタン/オレフィン複合基材を、上述した層間接着剤層を介して、ウレタン基材と、オレフィン不織布とから構成した場合に、それらの間の剥離強度として、所定範囲内の値に調整することが困難となる場合があるためである。
したがって、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーと、ポリプロピレン樹脂等との混合物から、オレフィン不織布を構成する場合には、当該オレフィン不織布の原材料の全体量(100重量%)に対して、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの含有量を96〜99重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、97〜98重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、オレフィン不織布に含まれるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFR(メルトフローレート)を1g/10分〜48g/10分(温度:230℃)の範囲内の値とすることが好ましい。
すなわち、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFRを所定範囲内の値に調整することによって、オレフィン不織布の良好な製造効率と、機械的強度や最大伸率との間のバランスが良好となるためである。
より具体的には、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFRが、1g/10分未満の値になると、オレフィン不織布を、メルトブロー法で製造する場合の、加熱温度が過度に高くなったり、あるいは、製造効率が過度に低下したりする場合があるためである。
一方、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFRが、48g/10分以上の値になると、得られるオレフィン不織布の機械的強度や最大伸率が過度に低い値となる場合があるためである。
したがって、オレフィン不織布に含まれるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFRを5〜45g/10分(温度:230℃)の範囲内の値とすることがより好ましく、8〜40g/10分(温度:230℃)の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFRは、JIS K 7210に準拠して、測定することができる。
(2)最大点伸び率
オレフィン不織布における縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ200%以上の値とすることを特徴とする。
この理由は、それぞれの最大点伸び率が所定値以上であれば、ウレタン/オレフィン複合基材、ひいては、医療用粘着シートを構成した場合に、製造時の縦方向(流れ方向)および横方向(流れ方向に対して90°方向)において、それぞれ良好な伸び率が得られるためである。
逆に、オレフィン不織布の縦方向および横方向における最大点伸び率につき、一方が200%以上の値であっても、もう一方が、200%未満の値であるとすると、医療用粘着シートを構成した場合に、伸び率が過度に制限されて、使い勝手性が著しく低下するためである。
但し、縦方向および横方向の最大点伸び率がそれぞれ過度に大きくなると、回復性等が低下する場合がある。
したがって、オレフィン不織布における縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ300%〜800%の範囲内の値とすることがより好ましく、それぞれ350%〜600%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、オレフィン不織布における縦方向および横方向の最大点伸び率は、それぞれJIS L 1913に準拠した、例えば、引っ張り試験装置ストログラフVE5D(東洋精機(株)製)にて、測定することができる。
ここで、図2(a)〜(b)の特性曲線(n1〜n3)は、所定の熱可塑性エラストマー(100重量%)を原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布(実施例1相当)に対応した応力−歪み曲線(縦方向および横方向)を示している。
また、特性曲線が3本(n1〜n3)あるのは、同一のオレフィン不織布(サンプル数3)のばらつきを検討したためである。
すなわち、図2(a)〜(b)に示すように、歪みが80%程度までは、それぞれ急峻に応力が3N〜4N程度まで大きくなるが、歪みが80%を超えて、480%までは、徐々に、応力が上昇し、5〜6Nとなる傾向が見られた。
また、少なくとも縦方向および横方向の歪みが、それぞれ480%を超えても、オレフィン不織布が破断しないことが確認された。
よって、発生する応力が比較的低い一方、オレフィン不織布における縦方向および横方向の最大点伸び率がそれぞれ480%以上の値であることが確認され、かかるオレフィン不織布を用いた場合、オレフィン不織布ウレタン/オレフィン複合基材のみならず、医療用粘着シートを構成した場合であっても、それぞれ優れた伸び性を有すると言える。
なお、図2(a)〜(b)に示す応力−歪み曲線において、それぞれサンプル間のばらつきがほとんど無いことも確認された。
また、図3(a)〜(b)の特性曲線(n1〜n3)は、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー/ポリプロピレン混合物を原料として、スパンボンド法で製造された所定のオレフィン不織布(実施例5相当)に対応した応力−歪み曲線(縦方向および横方向)を示している。
すなわち、図3(a)〜(b)に示すように、歪みが60%程度までは、それぞれ急峻に応力が10N〜15N程度まで大きくなるが、歪みが60%を超えて、240%までは、徐々に応力が上昇し、20〜25N程度となる傾向が見られた。
また、縦方向の歪みは250%を超えると、横方向の歪みは、300%を超えると、それぞれオレフィン不織布が破断することが確認された。
よって、オレフィン不織布における縦方向および横方向の最大点伸び率はそれぞれ200%以上の値であるものの、縦方向および横方向における伸び性が、それほど高くないことが確認された。
したがって、ウレタン/オレフィン複合基材のみならず、医療用粘着シートを構成した場合においても、それぞれ伸び性が不十分な場合があるだろうと言える。
なお、図3(a)〜(b)に示す応力−歪み曲線において、それぞれサンプル間のばらつきが、若干大きいことも確認された。
よって、図2(a)〜(b)および図3(a)〜(b)に示す応力−歪み曲線(縦方向および横方向)の比較から、熱可塑性エラストマー(100重量%)のみを原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布が、発生する応力はそれほど大きな値ではないものの、最も良好な伸び性を有していると言える。
一方、熱可塑性エラストマー/ポリプロピレン混合物を原料として、スパンボンド法で製造されたオレフィン不織布は、発生する応力は比較的大きいものの、相対的に伸び特性が低いと言える。
よって、本発明において、熱可塑性エラストマーを主原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布が、縦方向および横方向の伸び特性が良好であって、発生する応力も比較的小さいことから、最も使い勝手性が良好であることが理解される。
(3)100%モジュラス
また、オレフィン不織布の100%モジュラス(縦方向を代表値とする。)を2〜30N/50mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように100%モジュラスを制御することによって、オレフィン不織布の伸縮性の低下を抑制し、ひいては、医療用粘着シート全体における良好な伸縮性や柔軟性、あるいは機械的強度を維持することができるためである。
より具体的には、かかるオレフィン不織布の100%モジュラスが2N/50mm未満の値になると、わずかな応力で伸びてしまい、取り扱い性が過度に低下する場合があるためである。
一方、かかるオレフィン不織布の100%モジュラスが30N/50mmを超えた値になると、追従性が低下したり、風合い(触感)が過度に硬くなったりする場合があるためである。
したがって、オレフィン不織布の100%モジュラスを3〜15N/50mmの範囲内の値とすることがより好ましく、5〜10N/50mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)目付
また、オレフィン不織布の目付を10〜100g/m2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このようにオレフィン不織布の目付を制御することにより、医療用粘着シートを構成した場合の透湿量やクッション性を所定範囲内の値に調整し、保湿性や使い勝手を制御することができるとともに、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥がれを有効に防止することができるためである。
より具体的には、オレフィン不織布の目付が10g/m2未満の値になると、医療用粘着シートを構成した場合の取扱性やクッション性が過度に低下する場合があるためである。
一方、オレフィン不織布の目付が100g/m2を超えると、医療用粘着シートを構成した場合に、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間で剥がれやすくなったり、透湿量が低下する場合があるためである。
したがって、オレフィン不織布の目付を、20〜80g/m2の範囲内の値とすることがより好ましく、30〜60g/m2の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
4.ウレタン/オレフィン複合基材
(1)厚さ
ウレタン/オレフィン複合基材の厚さを15〜80μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このようにウレタン/オレフィン複合基材の厚さを制御することにより、医療用粘着シートを構成した場合の透湿量やクッション性を所定範囲内の値に調整し、保湿性や使い勝手を制御することができるとともに、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間の剥がれを有効に防止することができるためである。
より具体的には、ウレタン/オレフィン複合基材の厚さが15μm未満の値になると、医療用粘着シートを構成した場合の取扱性やクッション性が過度に低下する場合があるためである。
一方、ウレタン/オレフィン複合基材の厚さが80μmを超えると、医療用粘着シートを構成した場合に、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間で剥がれやすくなったり、透湿量が低下する場合があるためである。
したがって、ウレタン/オレフィン複合基材の厚さを、20〜60μmの範囲内の値とすることがより好ましく、30〜50μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)応力−歪み曲線
次いで、図4(a)〜(b)のラインAは、所定のポリプロピレン系熱可塑性エラストマー(100重量%)のみを原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布を用いてなるウレタン/オレフィン複合基材(実施例1相当)の応力−歪み曲線(縦方向および横方向)を示している。
また、同図中に示すラインBは、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー/ポリプロピレン混合物(重量比=75/25)を原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布を用いてなるウレタン/オレフィン複合基材(実施例4相当)に対応した応力−歪み曲線(縦方向および横方向)を示している。
さらにまた、同図中に示すラインCは、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー/ポリプロピレン混合物(重量比=75/25)を原料として、スパンボンド法で製造されたオレフィン不織布を用いてなるウレタン/オレフィン複合基材(実施例5相当)に対応した応力−歪み曲線(縦方向および横方向)を示している。
まず、ラインAで示される応力−歪み曲線の場合、縦方向の最大点伸び率が473%、および横方向の最大点伸び率が337%と、それぞれの値が相当大きく、かつ、その値が136%と比較的大きいと言える。
その上、ラインAで示される応力−歪み曲線の場合、縦方向の最大点荷重が27N、および横方向の最大点荷重が17Nと、それぞれの値がそれなりに大きく、かつ、その差が10Nと比較的大きく、縦方向にも、横方向にもそれなりの機械的強度を有していると言える。
また、ラインBで示される応力−歪み曲線の場合も、縦方向の最大点伸び率が416%、および横方向の最大点伸び率が365%と、それぞれの値が相当大きく、かつ、その差が51%と比較的中程度であると言える。
その上、ラインBで示される応力−歪み曲線の場合、縦方向の最大点荷重が30N、および横方向の最大点荷重が25Nと、それぞれの値がそれなりに大きく、かつ、その差が5Nと比較的小さく、縦方向にも、横方向にもそれなりの機械的強度を有していると言える。
さらに、ラインCで示される応力−歪み曲線の場合、縦方向の最大点伸び率が219%、および横方向の最大点伸び率が304%と、それぞれの値が比較的小さいばかりか、その差が85%と比較的中程度であると言える。
その上、ラインCで示される応力−歪み曲線の場合、縦方向の最大点荷重が44N、および横方向の最大点荷重が35Nと、それぞれの値が相当大きく、かつ、その差が9Nと比較的中程度であって、縦方向にも、横方向にもそれなりの機械的強度を有していると言える。
すなわち、これらのラインA〜Cの比較から、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー(100重量%)のみを原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布を用いてなるウレタン/オレフィン複合基材が、比較的異方性に富んだ伸び特性および機械的強度を有していると言える。
また、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー/ポリプロピレン混合物を原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布を用いてなるウレタン/オレフィン複合基材が、比較的等方性に富んだ伸び特性および機械的強度を有していると言える。
さらにまた、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー/ポリプロピレン混合物を原料として、スパンボンド法で製造されたオレフィン不織布は、破断応力の値自体は、比較的高いものの、それなりに異方性を示す伸び特性および機械的強度を有していると言える。
よって、伸び性を重視する本発明の医療用粘着シートにおいて、ラインAおよびBで示されるように、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーを主原料として、かつ、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布を用いてなるウレタン/オレフィン複合基材が、縦方向および横方向の伸び特性に優れているとともに、相当の機械的強度を有することから、好適であることが理解される。
(3)100%モジュラス
また、ウレタン/オレフィン複合基材(縦方向を代表値とする。)の100%モジュラスを3〜40N/50mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように100%モジュラスを制御することによって、ウレタン/オレフィン複合基材の伸縮性の低下を抑制し、ひいては、医療用粘着シート全体における良好な伸縮性や柔軟性、あるいは機械的強度を維持することができるためである。
より具体的には、かかるウレタン/オレフィン複合基材の100%モジュラスが3N/50mm未満の値になると、わずかな応力で伸びてしまい、取り扱い性が過度に低下する場合があるためである。
一方、かかるウレタン/オレフィン複合基材の100%モジュラスが40N/50mmを超えた値になると、追従性が低下したり、風合い(触感)が過度に硬くなったりする場合があるためである。
したがって、ウレタン/オレフィン複合基材の100%モジュラスを5〜30N/50mmの範囲内の値とすることがより好ましく、10〜20N/50mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.貼付用粘着剤層
(1)種類
図1(c)等に示す貼付用粘着剤層16を構成する粘着剤の種類については特に制限されるものではないが、架橋剤を含んでなるアクリル系粘着剤やオレフィン系粘着剤、ゴム系粘着剤、あるいはシリコーン粘着剤等の少なくとも一種から構成してあることが好ましい。
例えば、架橋剤を含んでなるアクリル系粘着剤は、比較的安価であって、かつ、人体の皮膚やオレフィン不織布に対して、適度な粘着性を示すことができる一方、耐クリープ性、耐水性、さらには耐薬品性についても良好なためである。
また、架橋剤を含んでなるオレフィン系粘着剤であれば、比較的安価であって、かつ、オレフィン不織布に対して、適度な粘着性を示すことができる一方、耐水性や耐薬品性についても良好なためである。
また、ゴム系粘着剤であれば、所定量の粘着付与剤を含むことによって、無溶剤型のホットメルト粘着剤とすることができ、多量の溶剤を使用することが無いことから、環境にやさしいばかりか、経済的であって、その上、人体の皮膚やオレフィン不織布に対して、比較的高い粘着力を示すことができる。
さらにまた、オルガノポリシロキサン系粘着剤を使用することによって、人体の皮膚に対して、親和性が良好であって、かつ、粘着した場合に、はがれにくいという利点を得ることができる。
(2)架橋剤等
また、アクリル系粘着剤やオレフィン系粘着剤を部分的に架橋させ、高温下における粘着性を向上せしめるために、たとえば、イソシアネート化合物を、粘着剤の全体量に対して、通常、0.1〜10重量%の範囲で配合することが好ましい。
すなわち、アクリル系粘着剤やオレフィン系粘着剤を重合する際に、ヒドロキシ基含有ビニルモノマを使用し、それにより、分子中に、ヒドロキシ基を導入することができる。したがって、かかるヒドロキシ基を利用して、それにイソシアネート化合物を反応させるによって、アクリル系粘着剤やオレフィン系粘着剤中に、部分的に架橋構造を導入することができる。
また、オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤の場合、過酸化ベンゾイルや過酸化ジクミルなどの有機過酸化物や白金触媒等の硬化触媒を、オルガノポリシロキサン系粘着剤の固形分に対して、1.5〜3重量%の範囲で添加することが好ましい。
なお、架橋剤等の添加効果を有効に発揮させるために、イソシアネート化合物を添加した後に、あるいは、有機過酸化物や白金触媒を添加した後に、エージング処理(50℃、7日間)や加熱処理(120℃以上、1〜30分)の温度で加熱処理することが好ましい。
(3)添加剤
また、粘着剤組成物中に、所定の薬効を発揮できるように、添加剤の一種として、製剤(薬物)を添加することが出来る。
このような製剤の種類は特に制限されるものではないが、例えば、抗炎症薬剤、消炎鎮痛剤、冠血管拡張剤、喘息薬、抗高血圧剤、抗ヒスタミン剤、精神安定剤、抗生物質、麻酔剤、ビタミン剤等の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
また、製剤の添加量は、製剤の種類や粘着剤組成物の用途によって異なるが、例えば、粘着剤組成物の全体量に対して、0.1〜30質量%の範囲内の値とすることが好ましい。
また、粘着剤組成物中に、各種添加剤を添加することが好ましい。例えば、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、隠蔽剤、可塑剤、ワックス、着色剤、無機フィラー、有機フィラー、増量剤、カップリング剤等の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
(4)粘着力
また、医療用粘着シートにおける粘着力(JIS Z 0237に準拠して測定される180°方向剥離力、被着体:ステンレス板、剥離速度:300mm/min)を2〜20N/25mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる粘着力が2N/25mm未満の値になると、皮膚等から容易に剥離してしまい、医療用粘着シートとしての機能に劣る場合があるためである。
一方、かかる粘着力が20N/25mmを超えると、粘着剤を皮膚から除去することが困難になったり、あるいは、皮膚刺激性が過度に高くなって、使用時に不快感が生じたりする場合があるためである。
したがって、かかる単品の医療用粘着シートにおける粘着力を4〜15N/25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、6〜13N/25mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、このような範囲に粘着力の値を制御すべく、貼付用粘着剤層の厚さを5〜45μmの範囲内の値とし、8〜30μmの範囲内の値とすることがより好ましく、10〜20μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
6.剥離シート
また、図1(a)等に示すように、貼付用粘着剤層16の表面に、剥離シート18が積層されていることが好ましい。
このような剥離シートを積層することによって、貼付用粘着剤層の保護が図られるとともに、薄手のウレタン基材を含む医療用粘着シートであっても、取扱性が向上するためである。
ここで、剥離シートの態様については特に制限されるものではないが、絆創膏等の医療用粘着シートの場合、より具体的に、当該剥離シートが、3分割されていて、左端部剥離シート、中央部剥離シート、および右端部剥離シートとから構成されているとともに、左端部剥離シートおよび右端部剥離シートの一部が、それぞれ折り畳んであって、それにより取手が設けてあることが好ましい。
この理由は、このように剥離シートを含んでなる構成することによって、薄手のウレタン基材を含む簡易構造であっても、取り扱いをさらに容易とすることができるためである。
7.透湿量
また、JIS Z 0208に準拠して測定される医療用粘着シートの透湿量を、2000g/(m2・24Hrs)以上の値とすることを特徴とする。
この理由は、このように医療用粘着シートの透湿量を制御することにより、貼付箇所における発汗量の多少にかかわらず、適度な保湿性が得られるばかりか、良好な密着性が得られて、医療用粘着シートの剥がれを有効に防止することができるためである。
より具体的には、医療用粘着シートの透湿量が2000g/(m2・24Hrs)未満の値になると、貼付箇所と、医療用粘着シートとの間に、発汗等に起因した水蒸気が過度にたまって、それが原因となって、医療用粘着シートが容易に剥離しやすくなるためである。
一方、医療用粘着シートの透湿量が過度に高くなると、使用可能な材料種が過度に制限される場合がある。
したがって、医療用粘着シートの透湿量を、2500〜8000g/(m2・24Hrs)の範囲内の値とすることがより好ましく、3000〜6000g/(m2・24Hrs)の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
8.耐水圧
また、JIS L 1092 B法(高水圧法)に準拠して測定される医療用粘着シートの耐水圧を500mmHO以上とすることが好ましい。
この理由は、かかる耐水圧が500mmHO未満の値になると、防水性が要求される用途への使用が制限され、ひいては、医療用粘着シートの用途が過度に制限される場合があるためである。
但し、耐水圧の値を過度に大きくすると、今度は、医療用粘着シートに使用可能なウレタン基材やオレフィン不織布等の種類等が過度に制限される場合がある。
したがって、医療用粘着シートの耐水圧を800mmHO〜2000mmHOの範囲内の値とすることが好ましく、1000mmHO〜1500mmHOの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、図5(a)〜(e)に例示するように、下方から、厚さ1〜10μmのウレタン基材10と、厚さ5〜30μmの層間接着剤層12と、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ300%以上の値としてあるオレフィン不織布14と、厚さが5〜45μmの貼付用粘着剤層16と、を順次に含み、透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上である医療用粘着シート1の製造方法であって、下記工程(1)および(2)を含むことを特徴とする医療用粘着シート1の製造方法である。
(1)ウレタン基材10と、オレフィン不織布14とを、層間接着剤層12を介して積層し、ウレタン/オレフィン複合基材15とする工程
(2)ウレタン/オレフィン複合基材15に対して、貼付用粘着剤層16を形成する工程
以下、第2の実施形態の医療用粘着シートの製造方法を、適宜、図5(a)〜(e)を参照しながら、具体的に説明する。
1.ウレタン/オレフィン複合基材の作成工程
まず、図5(a)に示すように、剥離シート20を準備する。
次いで、図5(b)に示すように、剥離シート20の上に、所定のウレタン基材10を形成する。
すなわち、上述したウレタン樹脂原料(イソシアネート化合物および多価アルコール化合物)を、ロールコーター等を用いて塗工するともに、オーブンで加熱処理して、脱水反応させて、所定のウレタン樹脂からなる、所定厚さのウレタン基材を形成することができる。
次いで、図5(c)に示すように、所定厚さのウレタン基材10の上に、所定厚さの層間接着剤層12を形成する。
すなわち、所定厚さのウレタン基材の上に、架橋剤を含んでなるアクリル系粘着剤等を、塗工するともに、加熱処理して、溶剤を飛散させるとともに、部分的に架橋させて、所定のウレタン系接着剤等からなる層間接着剤層を形成することができる。
ここで、層間接着剤層は、一層の単層構造でも、あるいは二層以上の多層構造であっても良い。
したがって、層間接着剤層が、一層の単層構造からなる場合には、全体として、製造工程を簡略化し、安価に製造することができる。
また、層間接着剤層が、二層以上の多層構造からなる場合には、二層以上のいずれかの層を、シランカップリング剤等を含んでなるアンカー層とすることができ、ひいては、ウレタン基材と、オレフィン不織布との間を強固に接着することができる。
次いで、図5(d)に示すように、層間接着剤層12の上に、ラミネーターロール等を用いて、所定のオレフィン不織布14を形成し、ウレタン/オレフィン複合基材15とすることができる。
2.貼付用粘着剤層の形成工程
貼付用粘着剤層の形成工程は、図5(e)に示すように、予め作成してあるウレタン/オレフィン複合基材15に対して、貼付用粘着剤層16を形成する工程である。
ここで、貼付用粘着剤層は、架橋剤を含んでなるアクリル系粘着剤やオレフィン系粘着剤、ゴム系粘着剤、あるいはシリコーン粘着剤等から構成してあることが好ましい。
かかるアクリル系粘着剤やオレフィン系粘着剤等であれば、比較的安価であって、皮膚等に貼付しやすいとともに、オレフィン不織布に対する接着性も良好なことから、好適な粘着剤である。
また、ゴム系粘着剤であれば、比較的薄くても、高い粘着力が得られやすいことから好適な粘着剤である。
さらに、シリコーン粘着剤であれば、タック性が良好であって、生体適合性等が高いとともに、オレフィン不織布に対する接着性も良好なことから、医療用粘着剤として好適である。
そして、貼付用粘着剤を、ウレタン/オレフィン複合基材に対して、直接的に塗工して、形成することができる。
あるいは、予め剥離工程紙上に塗工した貼付用粘着剤層を、いわゆる転写法によって、ウレタン/オレフィン複合基材に対して積層し、間接的に形成することもできる。
いずれの場合も、貼付用粘着剤の塗工方法は特に制限されるものではないが、塗布装置として、例えば、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、インクジェット、スクリーン印刷等を用いて、粘着剤組成物を基材上に均一に塗布することにより、容易に製造することができる。
また、貼付用粘着剤の種類によるが、貼付用粘着剤層の形成工程の中で、溶剤を飛散させたり、架橋処理を施したり、さらには、一定条件下で、架橋反応をすすめるためのシーズニング処理を施すことも好ましい。
3.剥離シートの積層工程
次いで、医療用粘着シートにおける剥離シートの積層工程は、図示しないものの、貼付用粘着剤層の上に、剥離シートをさらに積層する工程である。
この場合においても、剥離シートを積層する方法については特に制限されるものではないが、例えば、ラミネート装置や押圧ロールを好適に用いることができる。
4.医療用粘着シートの切断工程
次いで、医療用粘着シートの切断工程についても、図示しないものの、切断治具およびその受け台を用いて、ウレタン基材を積層した状態の積層物を、それらの間において押圧し、所定形状に切断して、所定形態の医療用粘着シートとする工程である。
その場合、切断治具として、カッター、ナイフ、レーザー、切断わく等を用いることができる。
以下、実施例を参照して、本願発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
1.医療用粘着シートの製造
第1の剥離シートの上に、ロールコーターを用いて、ウレタン系樹脂を塗工し、加熱処理することによって、厚さが5μm、JIS K 7127に準拠して測定された最大点伸び率が800%、JIS Z 0208に準拠して測定される透湿量が4000g/(m2・24Hrs)以上のウレタン基材を形成した。
次いで、ロールコーターを用いて、形成したウレタン基材の上に、厚さ12μmのウレタン系接着剤(半硬化状態)を塗工した。
次いで、ラミネーターを用いて、厚さ12μmのウレタン系接着剤(半硬化状態)の上に、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー(100重量%)のみを原料として、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布(目付:40g/m2、100%モジュラス(縦方向):4N/50mm、最大点強度(縦方向および横方向):8.5N/50mmおよび7.2N/50mm、最大点伸び率(縦方向および横方向):586%および520%を積層した。
すなわち、ラミネーターの加圧ロールを用いて、25℃、20N/cm、ラインスピード10m/分の条件で、加圧処理し、剥離シート付きの厚さ100μmのウレタン/オレフィン複合基材を得た。
次いで、ロールコーターを用いて、得られたウレタン/オレフィン複合基材の上に、イソシアネート系架橋剤を含むアクリル系粘着剤を塗工し、加熱処理することにより、厚さ20μmのアクリル系粘着剤層を形成した。
次いで、形成したアクリル系粘着剤層を備えたウレタン/オレフィン複合基材に対して、さらに、ラミネーターを用いて、第2の剥離シートを積層した後、60℃、168時間の条件で、エージング処理を実施して、実施例1の医療用粘着シートとした。
なお、実施例1の医療用粘着シートを構成するウレタン基材、層間接着剤、オレフィンオレフィン不織布、および貼付用粘着剤を、それぞれUTYP1、ATYP1、OTYP1、およびTTYP1と称して、表1中に記載する。
2.医療用粘着シートの評価
(1)伸び率(評価1)
得られた医療用粘着シートを所定大きさ(長さ:100mm、幅50mm)に切断した後、医療用粘着シートの最大点伸び率(縦方向および横方向)を、JIS Z 0237に準拠して測定し、それから以下の基準で伸び率を評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:縦方向および横方向の伸び性が、それぞれ350%以上の値である。
○:縦方向および横方向の伸び性が、それぞれ300%以上の値である。
△:縦方向および横方向の伸び性が、それぞれ200%以上の値である。
×:縦方向および横方向の伸び性が、それぞれ200%未満の値である。
(2)100%モジュラス(評価2)
得られた医療用粘着シートを所定大きさ(長さ:100mm、幅50mm)に切断した後、医療用粘着シートの100%モジュラス(縦方向および横方向)を、JIS Z 0237に準拠して測定し、それから以下の基準で破断性を評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:8〜15N/50mmの範囲内の値である。
○:上記範囲外であって、かつ、5〜20N/50mmの範囲内の値である。
△:上記範囲外であって、かつ、3〜30N/50mmの範囲内の値である。
×:3N/50mm未満、または、30N/50mmを超えた値である。
(3)透湿量(評価3)
得られた医療用粘着シートを所定大きさ(長さ:100mm、幅100mm)に切断した後、医療用粘着シートの透湿量を、JIS Z 0208に準拠して測定し、それから以下の基準で評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:透湿量が3000g/(m2・24Hrs)以上の値である。
○:透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上の値である。
△:透湿量が1500g/(m2・24Hrs)以上の値である。
×:透湿量が1500g/(m2・24Hrs)未満の値である。
(4)耐水圧(評価4)
得られた医療用粘着シートを所定大きさ(長さ:100mm、幅:100mm)に切断した後、医療用粘着シートの耐水圧を、JIS L 1092 B法(高水圧法)に準じて測定し、それから以下の基準で耐水圧を評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:耐水圧が1000mmHO以上の値である。
○:耐水圧が800mmHO以上の値である。
△:耐水圧が500mmHO以上の値である。
×:耐水圧が500mmHO未満の値である。
(5)粘着性(評価5)
得られた医療用粘着シートを所定大きさ(長さ:150mm、幅25mm)に切断した後、医療用粘着シートの粘着性を、JIS Z 0237に準拠して、ステンレス板に対する180°方向に剥離する際の剥離力(剥離強度)として、測定し、それから以下の基準で粘着性を評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:剥離力が6N/25mm以上の値である。
○:剥離力が4N/25mm以上の値である。
△:剥離力が2N/25mm以上の値である。
×:剥離力が2N/25mm未満の値である。
(6)取扱性(評価6)
得られた医療用粘着シートを所定大きさ(長さ:100mm、幅10mm)に切断した後、第1の剥離シートおよび第2の剥離シートをはがして、厚さ10mmのガラス板に貼付して、貼り終えるまでの時間を測定し、それから医療用粘着シートの取扱性を、以下の基準で評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:30秒以内に貼付することができる。
○:60秒以内に貼付することができる。
△:120秒以内に貼付することができる。
×:120秒以内に貼付することができない。
[実施例2〜3]
実施例2〜3においては、表1に示すように、ウレタン基材の厚さを変更したほかは、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。
すなわち、実施例2においては、ウレタン基材の厚さを8μmに変更した以外は、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。なお、実施例2において使用したウレタン基材を、UTYP2と称し、表1中に記載するとともに、得られた結果を表2に示す。
また、実施例3においては、ウレタン基材の厚さを10μmに変更した以外は、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。なお、実施例3において使用したウレタン基材を、UTYP3と称し、表1中に記載するとともに、得られた結果を表2に示す。
[実施例4〜5]
実施例4〜5においては、オレフィン不織布の最大点伸び率等を変更したほかは、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。
すなわち、実施例4においては、オレフィン不織布の原材料を、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーと、ポリプロピレン樹脂等との混合物(重量比=75重量%/25重量%)とし、メルトブロー法で製造されたオレフィン不織布の最大点伸び率(縦方向および横方向)を、それぞれ430%、370%とした以外は、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。なお、実施例7において使用したオレフィン不織布を、OTYP2と称し、表1中に記載するとともに、得られた結果を表2に示す。
また、実施例5においては、オレフィン不織布の原材料を、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーと、ポリプロピレン樹脂等との混合物(重量比=75重量%/25重量%)とし、スパンボンド法で製造されたオレフィン不織布の最大点伸び率(縦方向および横方向)を、それぞれ約270%および約340%とした以外は、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。なお、実施例8において使用したオレフィン不織布を、OTYP3と称し、表1中に記載するとともに、得られた結果を表2に示す。
[比較例1〜3]
比較例1〜3においては、ウレタン基材の厚さ、ウレタン基材の層間接着剤の厚さ、オレフィン不織布の最大伸び率、貼付用粘着剤層の厚さを、本願発明の範囲外の値としたほかは、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。
すなわち、比較例1においては、ウレタン基材の厚さを10μmから30μmに変更した以外は、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。なお、比較例1において使用したウレタン基材を、UTYP4と称し、表1中に記載するとともに、得られた結果を表2に示す。
また、比較例2においては、オレフィン不織布の原材料を変更し、最大伸び率(縦方向および横方向)を、それぞれ180%以下とした以外は、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。なお、比較例2において使用したオレフィン不織布を、OTYP4と称し、表1中に記載するとともに、得られた結果を表2に示す。
また、比較例3においては、層間接着剤の厚さを12μmから50μmとし、貼付用粘着剤層の厚さを100μmとした以外は、実施例1と同様に、医療用粘着シートを製造し、評価した。なお、比較例3において使用した層間接着剤を、ATYP2と称し、貼付用粘着剤をTTYP2と表1中に記載するとともに、得られた結果を表2に示す。
Figure 0005519889
Figure 0005519889
本発明の医療用粘着シートによれば、下方から極薄のウレタン基材と、層間接着剤層と、所定のオレフィン不織布と、貼付用粘着剤層と、を順次に積層して、構成することによって、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、伸縮性や取扱性等を著しく向上させることができるようになった。
また、本発明の医療用粘着シートの製造方法によれば、優れた透湿性や耐水性を維持しながら、伸縮性や取扱性等が著しく向上した医療用粘着シートを効率的に製造できるようになった。
したがって、医療用粘着シートとして、絆創膏等を構成した場合であっても、極めて良好な使用感や取扱性等を得ることができる。
1、1a〜1c:医療用粘着シート
10:ウレタン基材
10´:ウレタン基材
10a:着色剤
10b:ウレタン基材用樹脂
12:層間接着剤層
14:オレフィン不織布
16:貼付用粘着剤層
18:剥離シート
20:補強用剥離部材(工程シート)
22:樹脂層

Claims (8)

  1. 無孔状態のウレタン基材と、層間接着剤層と、オレフィン不織布と、貼付用粘着剤層と、を順次に含み、透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上である医療用粘着シートであって、
    前記無孔状態のウレタン基材の厚さを1〜10μmの範囲内の値とし、
    前記層間接着剤層の厚さを5〜30μmの範囲内の値とし、
    前記オレフィン不織布を、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ200%以上の値とし、かつ、
    前記貼付用粘着剤層の厚さを5〜45μmの範囲内の値とすることを特徴とする医療用粘着シート。
  2. 前記オレフィン不織布に含まれるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの含有量を、前記オレフィン不織布の原材料の全体量に対して、95重量%を超えた値とすることを特徴とする請求項1に記載の医療用粘着シート。
  3. 前記オレフィン不織布に含まれるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのMFRを1g/10分〜48g/10分(温度:230℃)の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の医療用粘着シート。
  4. 前記オレフィン不織布の目付を10〜100g/m2の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の医療用粘着シート。
  5. 前記オレフィン不織布の100%モジュラスを2〜30N/50mmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の医療用粘着シート。
  6. 前記無孔状態のウレタン基材/層間接着剤層/オレフィン不織布とからなるウレタン/オレフィン複合基材における100%モジュラスを3〜30N/50mmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の医療用粘着シート。
  7. 前記無孔状態のウレタン基材と、前記オレフィン不織布との間の剥離強度を2〜20N/50mmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の医療用粘着シート。
  8. 厚さ1〜10μmの無孔状態のウレタン基材と、厚さ5〜30μmの層間接着剤層と、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーから構成してあるとともに、縦方向および横方向の最大点伸び率をそれぞれ200%以上の値としてあるオレフィン不織布と、厚さが5〜45μmの貼付用粘着剤層と、を順次に含み、透湿量が2000g/(m2・24Hrs)以上である医療用粘着シートの製造方法であって、下記工程(1)および(2)を含むことを特徴とする医療用粘着シートの製造方法。
    (1)前記無孔状態のウレタン基材と、前記オレフィン不織布と、を、前記層間接着剤層を介して積層し、ウレタン/オレフィン複合基材とする工程
    (2)前記ウレタン/オレフィン複合基材に対して、前記貼付用粘着剤層を形成する工程
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