JP5518447B2 - 積層反射フィルム及び多層光学フィルム - Google Patents

積層反射フィルム及び多層光学フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP5518447B2
JP5518447B2 JP2009271254A JP2009271254A JP5518447B2 JP 5518447 B2 JP5518447 B2 JP 5518447B2 JP 2009271254 A JP2009271254 A JP 2009271254A JP 2009271254 A JP2009271254 A JP 2009271254A JP 5518447 B2 JP5518447 B2 JP 5518447B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base layer
layers
reflective film
film
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009271254A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011113003A (ja
Inventor
ヂェンクゥエン ウェイ
Original Assignee
ヂェンクゥエン ウェイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヂェンクゥエン ウェイ filed Critical ヂェンクゥエン ウェイ
Priority to JP2009271254A priority Critical patent/JP5518447B2/ja
Publication of JP2011113003A publication Critical patent/JP2011113003A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5518447B2 publication Critical patent/JP5518447B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、超薄膜層が多数に積層されてなり、光の反射領域を調節できる赤色、緑色及び青色の積層反射フィルムと、そのような積層反射フィルム2種以上を貼り合わせてなる多層光学フィルムに関する。本発明は、透明なプラスチック原料を用いて任意の色を反射するフィルムを提供するものである。本発明は、液晶パネルのバックライトモジュール、反射式電灯のかさ、反射式飾りパネル、反射板等の各種反射システムに応用することができる。
従来、反射フィルムとしては、プラスチックフィルム基材にアルミニウム、銅、銀等の金属を蒸着したフィルム、スパッタリングしたフィルム等が使用されていた。しかしながら、これらのフィルムを液晶パネルのバックライトモジュールに使用すると、電波障害が発生するため、金属を用いない反射フィルムが求められていた。
特許文献1には、熱可塑性樹脂、充填剤、シリコーン類の混合物を必須成分とする樹脂組成物からなる光反射用フィルムが開示されている。
特許文献2には、それぞれ超薄膜である第1基層と第2基層を交互に20層以上積層してなる玉虫色反射フィルムが開示されている。第1基層にはアクリル系樹脂、特にポリメチルメタクリレート(以下、PMMAとする)を用い、第2基層には80〜95重量%のポリブチレンテレフタレート(以下、PBTとする)、3〜15重量%のPBT弾性体及び0.5〜15重量%の低密度ポリエチレン(以下、LLDPEとする)のボリマーブレンドを使用している。
特開2002−333511号公報 特開平9−300540号公報
特許文献2に開示されている積層フィルムは美しい玉虫色の反射フィルムであるが、玉虫色の反射をするに留まり、全体としては反射率の低い透明或いは半透明ともいうべきフィルムであった。特許文献2に開示されたフィルムは、第1基層がPMMAであり、その屈折率(n)は1.49であり、第2基層の屈折率(n)は1.52〜1.66である。玉虫色反射フィルムを形成する各超薄膜層の厚さは30〜500nm、好ましくは50〜400nmである。第1基層及び第2基層の屈折率の差が0.03以上であるため、多くの境界面によって反射された光波同士で増加的干渉が生じる。各基層を構成する素材が一定であれば、超薄膜層の厚さと層数を調節することにより、一定の主波長領域の光のみを反射することが可能になる。
反射率と色強度は、屈折率の差、各層の厚さの割合、層の数及び厚さの均一性等に依存する。そこで、第1基層の素材も第2基層の素材もそれぞれ特定のものを使用すれば、第1基層と第2基層の各々の厚さと積層総数を調整することにより、赤、緑、青の光を主として反射する積層反射フィルムを各別に製造することができる。さらに、これらの積層反射フィルムを組合せて接着或いは融着することにより、任意の反射色を有する積層反射フィルムを製造することができる。
本発明は、特許文献2の玉虫色反射フィルムを改良し、光の3原色である赤色反射フィルム、緑色反射フィルム、青色反射フィルムを製造し、これらのフィルムを組合せることにより、任意の色を反射する多層光学フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、超薄膜層である第1基層と第2基層とが交互に積層され、両端面には超薄膜層より厚いスキン層を有し、主として630〜780nmの波長の光の80%以上を反射する積層反射フィルムであって、多数の第1基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、多数の第2基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、層の総数は100〜500であり、第1基層はアクリル系樹脂からなり、第2基層とスキン層は、80〜95質量%のポリブチレンテレフタレート、3〜15質量%のポリブチレンテレフタレート弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体及び0.5〜5質量%の線状低密度ポリエチレンからなるポリマーブレンドからなり、第1基層は、第1基層と第2基層との合計の30〜50質量%を占め、第2基層は、第1基層と第2基層との合計の50〜70質量%を占め、且つ、この積層反射フィルムは、縦方向及び横方向に延伸されて製造されたものであることを特徴とする赤色の積層反射フィルムに関する。
また、本発明は、超薄膜層である第1基層と第2基層とが交互に積層され、両端面には超薄膜層より厚いスキン層を有し、主として490〜630nmの波長の光の80%以上を反射する積層反射フィルムであって、多数の第1基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、多数の第2基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、層の総数は100〜500であり、第1基層はアクリル系樹脂からなり、第2基層とスキン層は、80〜95質量%のポリブチレンテレフタレート、3〜15質量%のポリブチレンテレフタレート弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体及び0.5〜5質量%の線状低密度ポリエチレンからなるポリマーブレンドからなり、第1基層は、第1基層と第2基層との合計の30〜50質量%を占め、第2基層は、第1基層と第2基層との合計の50〜70質量%を占め、且つ、この積層反射フィルムは、縦方向及び横方向に延伸されて製造されたものであることを特徴とする緑色の積層反射フィルムに関する。
さらに、本発明は、超薄膜層である第1基層と第2基層とが交互に積層され、両端面には超薄膜層より厚いスキン層を有し、主として380〜490nmの波長の光の80%以上を反射する積層反射フィルムであって、多数の第1基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、多数の第2基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、層の総数は100〜500であり、第1基層はアクリル系樹脂からなり、第2基層とスキン層は、80〜95質量%のポリブチレンテレフタレート、3〜15質量%のポリブチレンテレフタレート弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体及び0.5〜5質量%の線状低密度ポリエチレンからなるポリマーブレンドからなり、第1基層は、第1基層と第2基層との合計の30〜50質量%を占め、第2基層は、第1基層と第2基層との合計の50〜70質量%を占め、且つ、この積層反射フィルムは、縦方向及び横方向に延伸されて製造されたものであることを特徴とする青色の積層反射フィルムに関する。
加えて、本発明は、上記赤色の積層反射フィルム、上記緑色の積層反射フィルム、及び上記青色の積層反射フィルムの中の少なくとも2種を、接着剤を介して或いは相向かい合うスキン層同士の熱融着により接合してなる多層光学フィルムに関する。
本発明により、光の3原色である赤、緑、青の各々の積層反射フィルムを得、これらを組合せることにより、任意の反射光を有する多層光学フィルムを製造することが可能となった。本発明の積層反射フィルム及び多層光学フィルムは、第1基層を構成するアクリル系樹脂と第2基層を構成するポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体及び線状低密度ポリエチレン(LLDPE)のポリマーブレンドとの適合性が優れているために強靱であり、層間剥離を生じることのない安定したフィルムである。
加法混色原理の各色の関係図である。 本発明の単一の積層反射フィルムの構造を示す模式図である。 2種の積層反射フィルムからなる多層光学フィルムを示す模式図である。 3種の積層反射フィルムからなる多層光学フィルムを示す模式図である。 分光光度計で別々に測定した2種類の積層反射フィルムの反射率と、これらの積層反射フィルムを接合してなる多層光学フィルムの反射率を示すグラフである。 分光光度計で別々に測定した3種類の積層反射フィルムの反射率と、これらの積層反射フィルムを接合してなる多層光学フィルの反射率を示すグラフである。
本発明において、第1基層と、第2基層と隣接するスキン層との合計は、積層反射フィルム全体の30〜50質量%を占め、アクリル系樹脂からなる。具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等の比較的低分子量のアクリル酸系単量体の重合体、或いは主成分であるこれらの単量体と、そのような単量体と重合可能な他の単量体との共重合体である。ポリメチルメタクリレート(PMMA)が特に好ましい。
本発明において、第2基層と、第1基層と隣接するスキン層との合計は、積層反射フィルム全体の50〜70質量%を占める。その材質は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)と、ポリブチレンテレフタレート(PBT)弾性体と、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)のポリマーブレンドである。PBTは、1,4−ブタンジオールとテレフタール酸或いはジメチルテレフタール酸との触媒性重縮合反応により得られる重合体である。PBT弾性体とは、PBT部分を有し且つ弾性を示す重合体であれば、本発明の目的を達成できる。PBT弾性体の一例として、PBT部分とポリエチレングリコール部分とを有するブロック共重合体が挙げられる。PBT弾性体に代えて又はPBT弾性体と共に、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体を用いることも出来る。LLDPEは、その比重が0.85〜0.93でメルトインデックス(MI)が1〜50のものが好ましい。
第2基層は、80〜95質量%、好ましくは85〜93質量%のPBTと、3〜15質量%、好ましくは5〜10質量%のPBT弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体と、0.5〜5質量%、好ましくは1〜4質量%のLLDPEとを溶融混合したボリマーブレンドから製造される。
積層反射フィルムを製造するには、先ず、第1基層の原料と第2基層の原料とを別々に2機の押出機で溶融する。これらを希望する層パターンに配列するためにフィードブロックとシングルマニホールドフラットフィルムダイとを組合せて使用する、冷却ロールキャスティング法によって製造する。前述の溶融された樹脂は、シングルマニホールドフラットフィルムダイの作用により拡張され、最終的にシングルマニホールドフラットフィルムダイの出口の厚さまで薄く伸ばされる。交互に積重ねられる第1基層及び第2基層の各々の厚さは、フィードボードモジュールの調整により任意に設定できる。製造時、最も外側の2層(両端面に位置する層)は、内部に積重ねられた第1基層や第2基層に比して厚くなる。これをスキン層と呼ぶ。
本発明の積層反射フィルムは、外側(両端面それぞれ)にスキン層があり、それらの間には多数の交互に重ねられた第1基層及び第2基層が存在する積層フィルムを、縦方向及び横方向に延伸することによって製造される。第1基層を構成するアクリル系樹脂の屈折率は、縦横両方向に延伸してもほとんど変化しない。一方、第2基層の材料であるポリマーブレンドは、縦横両方向に延伸することにより、その屈折率が増加する。延伸することによって第1基層と第2基層の屈折率の差を広げ、更に高い反射率を得る。延伸倍率は、縦、横各々2〜5倍、好ましくは縦、横各々2.5〜4.5倍、より好ましくは縦、横各々3〜4倍である。
赤色の積層反射フィルムは、延伸後の超薄膜層の厚さが、第1基層は100〜140nm、好ましくは105〜125nmであり、第2基層が200〜280nm、好ましくは210〜250nmである。緑色の積層反射フィルムは、延伸後の超薄膜層の厚さが、第1基層は75〜100nm、好ましくは80〜90nmであり、第2基層が150〜200nm、好ましくは160〜180nmである。青色の積層反射フィルムは、延伸後の超薄膜層の厚さが、第1基層は50〜75nm、好ましくは55〜75nmであり、第2基層が100〜150nm、好ましくは110〜150nmである。これらの積層反射フィルムにおいて、各第2基層の厚さは、各第1基層の厚さの約2倍であることが好ましい。
本発明で得られた赤色の積層反射フィルムと、緑色の積層反射フィルムと、青色の積層反射フィルムの中の少なくとも2種を貼合せることにより、図1に示す加法混色原理に従った反射色を有する多層光学フィルムを得ることができる。貼合せには、接着剤を使用する方法、両フィルムのスキン層同士を融着させる方法等、公知の方法を採用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
図2に示す赤色光を反射する積層反射フィルム1を、以下のようにして製造する。
第1基層111及びスキン層114の材料として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を使用した。第2基層112及びスキン層113の材料として、粘度が1Pa.sのPBTと、PBTとポリエチレングリコールとのブロック共重合体であるPBT弾性体と、密度が0.92でメルトインデックスが2のLLDPEを使用した。これらの構成成分の配合比率は、PBT90質量%、PBT弾性体7質量%、LLDPE3質量%であった。
第1基層111用原料と、第2基層112用原料を、温度がそれぞれ異なる2台の乾燥機中に保存した。2台の押出し機を用い、一方の押出し機には第1基層111の原料であるPMMAを装入し、作業温度230〜250℃に設定し、押出量は120〜150kg/時間に設定した。他方の押出し機には第2基層112の原料を装入し、作業温度は240〜260℃、押出し量は150〜200kg/時間に設定した。
上記押出し機から供給された溶融樹脂は、2個のフィードブロックを有するシステムに送られた。このシステムを制御して、第1基層と第2基層を交互に有する140層のフィルムを得、第2基層の樹脂を用いて最上層のスキン層113と最下層のスキン層114を形成してフィルムを得た。これを、シングルマニホールドフラットフィルムダイを経て30〜40℃の高温定型ロールキャスティングに送った。更に常温定型ロールキャスティングに送り、線速度を14〜17m/分としてフィルムの厚さと幅を精密に制御し、合計142層からなる厚さ約320μmのフィルムを得た。
なお、使用した装置は、Fong Kee International Machinery Co., Ltd.(No.52, Lane 737, Chung Cheng North Road, Yuen-Kang City, Taiwan)製のMultilayer Extrusion Cast Film Line No.F-001であった。
その後、作業温度が150〜220℃の2軸延伸機を用い、このフィルムを縦方向(MDO)3.5倍、横方向(TDO)3.5倍に延伸し、厚さ25μmの赤色の積層反射フィルム1を得た。このフィルムの反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%であった。
実施例2
線速度を19〜23m/分に調整したこと以外は、実施例1と同様にして高温定型ロールキャスティングと常温定型ロールキャスティングを経過させ、厚さ230μmの積層フィルムを得た。実施例1と同様にして2軸延伸を行い、厚さ18μmの緑色の積層反射フィルムを得た。この緑色積層反射フィルムの反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%であった。
実施例3
線速度を24〜27m/分に調整したこと以外は、実施例1と同様にして高温定型ロールキャスティングと常温定型ロールキャスティングを経過させ、厚さ200μmの積層フィルムを得た。実施例1と同様にして2軸延伸を行い、厚さ16μmの青色の積層反射フィルムを得た。この青色積層反射フィルムの反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%であった。
実施例4
実施例1で製造した赤色反射フィルムと実施例3で製造した青色反射フィルムを接着した。アクリル系接着剤をトルエンで2倍に希釈し、保存タンクに入れた。ロール型押出し塗布機から供給される赤色反射フィルム上に、狭窄した鋳型から引出された希釈された接着剤を均一に塗布し、この上に青色反射フィルムを重ね、乾燥機により乾燥した。全体の層数が285層で、厚さ46μm、赤、青の2色を反射する、図3に示すような、多層光学フィルム2が得られた。
日立分光光度計(U−4100)を用い、多層光学フィルムの反射率分布を測定した結果を図5に示した。図5から明らかなように、接着後の多層光学フィルム2(図5においては「反射フィルム組合せ」と表示)は、赤及び青の積層反射フィルム1,1(図5においては、それぞれ「赤色反射フィルム、「青色反射フィルム」と表示)の相加反射区間を有した。赤及び青の積層反射フィルム1,1を積層接着後も、赤色の積層反射フィルムは、反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%を維持し、青色の積層反射フィルムは、反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%を維持していた。
実施例5
実施例1、実施例2及び実施例3で製造した赤色の積層反射フィルムと、緑色の積層反射フィルムと、青色の積層反射フィルムを、実施例4に示す方法で接着して、図4に示す多層光学反射フィルム3を製造した。この多層光学反射フィルム3は、全体の層数が428層で、厚さは60μm、赤、緑、青の各色を反射するフィルムであった。
日立分光光度計(U−4100)を用い、多層光学フィルム3の反射率分布を測定した結果を図6に示した。図6から明らかなように、接着後の多層光学フィルム3(図6においては「反射フィルム組合せ」と表示)は、赤、緑、青の各積層反射フィルム1,1,1(図6においては、それぞれ「赤色反射フィルム、「緑色反射フィルム」、「青色反射フィルム」と表示」の相加反射区間を有した。赤、緑、青の積層反射フィルムを積層接着後も、赤色の積層反射フィルムは、反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%を維持し、緑色の積層反射フィルムは、反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%を維持し、青色の積層反射フィルムは、反射メインローブのバンド幅は約220nm、平均反射率は95%を維持していた。
実施例6
第2基層112を押出す際の押出し量を300kg/時間とし、第1基層111を押出す際の押出し量を200kg/時間とし、層数を258層とした以外は、実施例1と同様にして、厚さ42μmの赤色反射フィルムを得、実施例2と同様にして厚さ32μmの緑色反射フィルムを得、実施例3と同様にして厚さ24μmの青色反射フィルムを得た。これらを実施例5と同様の方法で接着し、全体の層数が776層で、厚さが110μmの多層光学フィルムを製造した。赤色、緑色及び青色の反射フィルムは、それぞれ反射メインローブのバンド幅は300nmであり、平均反射率は99%であった。
実施例4ないし実施例6の結果をまとめて表1に示した。このように、各々が光の3原色のいずれかを反射するフィルムの中、2種或いは3種を接着或いは融着により積層することにより、フィルムの光反射波長領域を調整することができる。その結果、採用する設備の要求に応じて、任意の波長領域の反射光を得る事が可能となった。
Figure 0005518447
実施例7
縦方向(MDO)及び横方向(TDO)の延伸倍率を、それぞれ2.5とした以外は、実施例5と同様にして多層光学フィルム3を得た。この場合、各色のフィルムの反射メインローブのバンド幅は150nmと減少し、平均反射率も80%と減少した。
実施例8
縦方向(MDO)及び横方向(TDO)の延伸倍率を、それぞれ4.5とした以外は、実施例5と同様にして多層光学フィルム3を得た。この場合、各色のフィルムの反射メインローブのバンド幅は230nmと増加し、平均反射率も96%と増加したが、いずれも僅かな増加に止まった。
比較例1
第2基層112の押出し量を75kg/時間とし、第1基層111の押出し量を60kg/時間とし、線速度を約50m/分とした以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造し、高温定型ロールキャスティングと常温定型ロールキャスティングを経過させた。その後の延伸工程は行わなかった。厚さ320μm、層数142層の多層反射フィルムが得られた。このフィルムの反射メインローブのバンド幅は140nmであり、平均反射率は55%であった。
比較例2
線速度を約50m/分とした以外は、比較例1と同様にして、高温定型ロールキャスティングと常温定型ロールキャスティングを経過させ、その後の延伸工程は行わなかった。厚さ230μm、層数142層の多層反射フィルムが得られた。このフィルムの反射メインローブのバンド幅は140nmであり、平均反射率は55%であった。
比較例3
線速度を約60m/分とした以外は、比較例1と同様にして、高温定型ロールキャスティングと常温定型ロールキャスティングを経過させ、その後の延伸工程は行わなかった。厚さ200μm、層数142層の多層反射フィルムが得られた。このフィルムの反射メインローブのバンド幅は140nmであり、平均反射率は55%であった。
1: 積層反射フィルム
2: 積層反射フィルムを2層積層した多層光学フィルム
3: 積層反射フィルムを3層積層した多層光学フィルム
111: 第1基層
112: 第2基層
113,114: スキン層
115: 接着剤層

Claims (7)

  1. 超薄膜層である第1基層と第2基層とが交互に積層され、両端面には超薄膜層より厚いスキン層を有し、630〜780nmの波長の光の80%以上を反射する積層反射フィルムであって、多数の第1基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、多数の第2基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、層の総数は100〜500であり、第1基層はアクリル系樹脂からなり、第2基層とスキン層は、80〜95質量%のポリブチレンテレフタレート、3〜15質量%のポリブチレンテレフタレート弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体及び0.5〜5質量%の線状低密度ポリエチレンからなるポリマーブレンドからなり、第1基層は、第1基層と第2基層との合計の30〜50質量%を占め、第2基層は、第1基層と第2基層との合計の50〜70質量%を占め、且つ、この積層反射フィルムは、縦方向及び横方向に延伸されて製造されたものであることを特徴とする赤色の積層反射フィルム。
  2. 延伸倍率が、縦、横それぞれ2乃至5倍である、請求項1に記載する赤色の積層反射フィルム。
  3. 超薄膜層である第1基層と第2基層とが交互に積層され、両端面には超薄膜層より厚いスキン層を有し、490〜630nmの波長の光の80%以上を反射する積層反射フィルムであって、多数の第1基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、多数の第2基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、層の総数は100〜500であり、第1基層はアクリル系樹脂からなり、第2基層とスキン層は、80〜95質量%のポリブチレンテレフタレート、3〜15質量%のポリブチレンテレフタレート弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体及び0.5〜5質量%の線状低密度ポリエチレンからなるポリマーブレンドからなり、第1基層は、第1基層と第2基層との合計の30〜50質量%を占め、第2基層は、第1基層と第2基層との合計の50〜70質量%を占め、且つ、この積層反射フィルムは、縦方向及び横方向に延伸されて製造されたものであることを特徴とする緑色の積層反射フィルム。
  4. 延伸倍率が、縦、横それぞれ2乃至5倍である、請求項3に記載する緑色の積層反射フィルム。
  5. 超薄膜層である第1基層と第2基層とが交互に積層され、両端面には超薄膜層より厚いスキン層を有し、380〜490nmの波長の光の80%以上を反射する積層反射フィルムであって、多数の第1基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、多数の第2基層はそれぞれ実質的に均一な厚みを有し、層の総数は100〜500であり、第1基層はアクリル系樹脂からなり、第2基層とスキン層は、80〜95質量%のポリブチレンテレフタレート、3〜15質量%のポリブチレンテレフタレート弾性体及び/又はポリエチレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロック共重合体及び0.5〜5質量%の線状低密度ポリエチレンからなるポリマーブレンドからなり、第1基層は、第1基層と第2基層との合計の30〜50質量%を占め、第2基層は、第1基層と第2基層との合計の50〜70質量%を占め、且つ、この積層反射フィルムは、縦方向及び横方向に延伸されて製造されたものであることを特徴とする青色の積層反射フィルム。
  6. 延伸倍率が、縦、横それぞれ2乃至5倍である、請求項5に記載する色の積層反射フィルム。
  7. 請求項1又は2に記載する赤色の積層反射フィルム、請求項3又は4に記載する緑色の積層反射フィルム、及び請求項5又は6に記載する青色の積層反射フィルムの中の少なくとも2種を、接着剤を介して或いは相向かい合うスキン層同士の熱融着により接合してなることを特徴とする多層光学フィルム。
JP2009271254A 2009-11-30 2009-11-30 積層反射フィルム及び多層光学フィルム Active JP5518447B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009271254A JP5518447B2 (ja) 2009-11-30 2009-11-30 積層反射フィルム及び多層光学フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009271254A JP5518447B2 (ja) 2009-11-30 2009-11-30 積層反射フィルム及び多層光学フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011113003A JP2011113003A (ja) 2011-06-09
JP5518447B2 true JP5518447B2 (ja) 2014-06-11

Family

ID=44235353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009271254A Active JP5518447B2 (ja) 2009-11-30 2009-11-30 積層反射フィルム及び多層光学フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5518447B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5659738B2 (ja) * 2010-11-30 2015-01-28 東レ株式会社 成形用加飾シート
JP5897884B2 (ja) * 2011-11-25 2016-04-06 三菱樹脂株式会社 反射フィルム及び反射材
EP2867709A4 (en) * 2012-06-28 2016-02-24 Kolon Inc BRIGHTNESS REINFORCED FILM AND BACKLIGHT UNIT THEREWITH
CN105093370A (zh) * 2014-05-20 2015-11-25 太湖金张科技股份有限公司 一种蓝光阻隔硬化薄膜及其制备方法
CN106154374A (zh) * 2016-09-22 2016-11-23 北京小米移动软件有限公司 反射膜、背光模组、显示模组和电子设备

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69325283T2 (de) * 1992-10-29 1999-11-04 Minnesota Mining & Mfg Formbarer reflektierender multischichtenkörper
JPH07261274A (ja) * 1994-03-24 1995-10-13 Seiko Instr Inc 投影スクリーン
JP5064709B2 (ja) * 2006-03-30 2012-10-31 株式会社きもと 明室用反射型スクリーン
US20080037127A1 (en) * 2006-03-31 2008-02-14 3M Innovative Properties Company Wide angle mirror system
JP5541833B2 (ja) * 2007-04-18 2014-07-09 ズーホォースウイェークウフェンヨウシェンコンスー 赤外線、紫外線遮断フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011113003A (ja) 2011-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI596385B (zh) 反射膜
JP4934176B2 (ja) 多層光学フィルム製造方法
KR101238791B1 (ko) 백색 폴리에스테르 필름 및 반사시트
CN103890619B (zh) 单轴延伸多层层叠膜
JP5518447B2 (ja) 積層反射フィルム及び多層光学フィルム
JP5200709B2 (ja) 偏光反射体およびその製造方法
WO2001047711A1 (fr) Film multicouches, film polarisant a reflexion, et demi-miroir
JP4816419B2 (ja) 積層フィルム
TW200846179A (en) Surface optical diffusility polyester film
JP7400724B2 (ja) 多層積層フィルム
CN110023076B (zh) 多层层叠膜和使用其的加工品
JP7400723B2 (ja) 多層積層フィルム
KR102532479B1 (ko) 다층 적층 필름
JP4527952B2 (ja) 二軸延伸多層積層フィルム
KR20090022940A (ko) 반사판용 백색 적층 폴리에스테르 필름
KR101122369B1 (ko) 반사 파장 대역의 조정이 가능한 다층 광학 필름 및 그 제조방법
JPWO2018181841A1 (ja) 多層積層フィルム
JP5541833B2 (ja) 赤外線、紫外線遮断フィルム
JP4167088B2 (ja) 二軸延伸多層積層ポリエステルフィルム
JP6309848B2 (ja) 1軸延伸多層積層フィルムおよびそれからなる光学部材
JP2017132255A (ja) 積層フィルムおよびその製造方法
CN101750660A (zh) 可调整反射波段的多层光学膜片及其制造方法
TWI772454B (zh) 多層層合薄膜
CN201335892Y (zh) 可调整反射波段的多层光学膜片
JP5074244B2 (ja) 多孔膜、反射シート並びに反射筐体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130605

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130905

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140325

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5518447

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250