JP5518034B2 - ノッチ付きチェーン、ノッチ式チェーン伝動装置 - Google Patents

ノッチ付きチェーン、ノッチ式チェーン伝動装置 Download PDF

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Description

本発明は、第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結して第1リンク材に形成したノッチ部を駆動スプロケットの円柱形の外周を有する駆動ピンと噛み合わせるノッチ付きチェーンおよびこのノッチ付きチェーンを備えたノッチ式チェーン伝動装置に関する。
従来、リンク材を連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結してリンク材に形成したノッチ部を駆動スプロケットの円柱形の外周を有する駆動ピンと噛み合わせるノッチ付きチェーンおよびこのノッチ付きチェーンを備えたノッチ式チェーン伝動装置が知られている(例えば特許文献1乃至特許文献3)。
このような従来のノッチ式チェーン伝動装置として、例えば、図10に示すようなノッチ式チェーン伝動装置500がある。
従来のノッチ式チェーン伝動装置500は、ノッチ付きチェーン510と、駆動スプロケット520とから構成されており、ノッチ付きチェーン510は、ノッチ部512が形成されたリンク材511を連結ピン513でチェーン長手方向に無端状に多数連結して設けられていた。
また、駆動スプロケット520は、周方向に等間隔に複数設けられた駆動ピン521を有していた。
そして、ノッチ付きチェーン510が駆動スプロケット520に掛け回された範囲で、複数の駆動ピン521がそれぞれ複数のノッチ部512と当接して、駆動スプロケット520の動力をノッチ付きチェーン510に伝達するように構成されていた。
特開2005−138023号公報(図2) 特開2010−43683号公報(図7) 特許第3969210号公報(図3)
しかしながら、上述した従来のノッチ付きチェーン510は、連結ピン513とこれに隣接する連結ピン513との間にノッチ部512が形成されている構造であったため、ノッチ付きチェーン510が駆動スプロケット520の駆動ピン521と噛み合った際にリンク材511を折るように作用する力が生じるという問題があった。
さらに、ノッチ付きチェーン510と駆動スプロケット520との噛み合いをスムーズに外すためにノッチ部512が駆動ピン521の外周を駆動スプロケット中心側に回り込まずに駆動スプロケット外周側のみで接触する構造であったため、所謂、歯飛びが生じるという問題があった。
また、ノッチ付きチェーン510と駆動スプロケット520とをスムーズに噛み合わせるためにノッチ部512が駆動ピン521の外周を駆動スプロケット中心側に回り込まずに駆動ピン521の正転時の駆動方向前側のみで接触する構造であったため、駆動スプロケット520を逆転駆動させた際に歯飛びが生じるという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、駆動スプロケットの駆動ピンと噛み合った際にリンク材を折る力の発生を防止するとともに正転逆転時に歯飛びを防止するノッチ付きチェーンおよびこのノッチ付きチェーンを備えたノッチ式チェーン伝動装置を提供することである。
本請求項1に係る発明は、第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結して第1リンク材に形成したノッチ部を駆動スプロケットの円柱形の外周を有する駆動ピンと噛み合わせるノッチ付きチェーンにおいて、前記ノッチ部が、前記連結ピンの位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、前記ノッチ部の少なくとも一部の形状が、前記チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、該直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側で該駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成され、前記ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、ノッチ部を形成した第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結してなるノッチ付きチェーンと、該ノッチ付きチェーンのノッチ部と噛み合う円柱形の外周を有する駆動ピンを等間隔で外周に配列してなる駆動スプロケットと、前記ノッチ付きチェーンの内周側と接触して従動回転する従動スプロケットとで構成されているノッチ式チェーン伝動装置において、前記ノッチ部が、前記連結ピンの位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、前記ノッチ部の少なくとも一部の形状が、前記チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、該直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側で該駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成され、前記ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項2に記載されたノッチ式チェーン伝動装置の構成に加え、前記ノッチ付きチェーンのノッチ部のピッチ角αが、前記駆動スプロケットの駆動ピンのピッチ角βより小となる関係が成立していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
ここで、「ノッチ部のピッチ角α」とは、ノッチ付きチェーンを駆動スプロケットに掛け回した状態で、駆動スプロケットの中心を基準として一の第1リンク材の一端側(例えば進行方向後側)に形成されたノッチ部の中心(または端部)と第2リンク材を介して接続された他の第1リンク材の一端側(例えば進行方向後側)に形成されたノッチ部の中心(または端部)とがなす角度を2で割った大きさの角度をいう。
また、「駆動ピンのピッチ角β」とは、駆動スプロケットの中心を基準として一の駆動ピンと隣の駆動ピンとがなす角度をいう。
本請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載されたノッチ式チェーン伝動装置の構成に加え、前記第1リンク材の進行方向前後両方のノッチ部が前記駆動スプロケットの駆動ピンとそれぞれ接触し、該第1リンク材の進行方向後側のノッチ部の円弧部分で駆動ピンから動力を受けている状態から進行方向前側のノッチ部が前記駆動ピンから離間して駆動スプロケットとの噛み合いが外れようとするとき、前記第1リンク材が前記駆動スプロケットの複数ある駆動ピンのうち第1リンク材の進行方向後側のノッチ部と接触する駆動ピンを支点に揺動して、前記第1リンク材の進行方向後側の連結ピンの位置が前記駆動スプロケットに対して相対的にスプロケット駆動方向後側へも変位するとともに、前記第1リンク材と連結する後続の第2リンク材および該第2リンク材とさらに連結する後続の第1リンク材の位置が前記駆動スプロケットに対して相対的にスプロケット駆動方向後側へ変位して、該後続の第1リンク材の進行方向後側のノッチ部の円弧部分が該ノッチ部の直線部分と接触していた駆動ピンと接触することにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項1に係る発明のノッチ付きチェーンは、第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結して第1リンク材に形成したノッチ部を駆動スプロケットの円柱形の外周を有する駆動ピンと噛み合わせるノッチ付きチェーンにおいて、ノッチ部が、連結ピンの位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、ノッチ部の少なくとも一部の形状が、チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、この直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側でこの駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成され、ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることにより、ノッチ付きチェーンが駆動スプロケットの駆動ピンと噛み合った際の連結ピンの位置がチェーン長手方向でノッチ部の位置と略同じとなるため、第1リンク材および第2リンク材を折る力が生じることを防止できる。
さらに、円弧部分が駆動ピンの外周を駆動スプロケット外側から駆動スプロケット中心側に回り込んで包み込むようにして駆動ピンの外周と接触して駆動ピンからの動力をしっかりと受け止めるため、ノッチ部が駆動ピンから動力を受けているときに円弧部分が駆動ピンから外れてしまう所謂、歯飛びを防止できる。
つまり、歯飛びを防止するためのチェーンガードを必要としない。
また、ノッチ部が一の第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されるため、駆動スプロケットの正転逆転の両方向を進行方向とすることができる。
本請求項2に係る発明のノッチ式チェーン伝動装置は、ノッチ部を形成した第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結してなるノッチ付きチェーンと、このノッチ付きチェーンのノッチ部と噛み合う円柱形の外周を有する駆動ピンを等間隔で外周に配列してなる駆動スプロケットと、ノッチ付きチェーンの内周側と接触して従動回転する従動スプロケットとで構成されているノッチ式チェーン伝動装置において、ノッチ部が、連結ピンの位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、ノッチ部の少なくとも一部の形状が、チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、この直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側でこの駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成され、ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることにより、ノッチ付きチェーンが駆動スプロケットの駆動ピンと噛み合った際連結ピンの位置がチェーン長手方向でノッチ部の位置と略同じとなるため、第1リンク材および第2リンク材を折る力が生じることを防止できる。
さらに、円弧部分が駆動ピンの外周を駆動スプロケット外側から駆動スプロケット中心側に回り込んで包み込むようにして駆動ピンの外周と接触して駆動ピンからの動力をしっかりと受け止めるため、ノッチ部が駆動ピンから動力を受けているときに円弧部分が駆動ピンから外れてしまう所謂、歯飛びを防止できる。
つまり、歯飛びを防止するためのチェーンガードを必要としない。
また、ノッチ部が一の第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されるため、駆動スプロケットの正転逆転の両方向を進行方向とすることができる。
本請求項3に係る発明のノッチ式チェーン伝動装置は、請求項2に係るノッチ式チェーン伝動装置が奏する効果に加えて、ノッチ付きチェーンのノッチ部のピッチ角αが、駆動スプロケットの駆動ピンのピッチ角βより小となる関係が成立していることにより、複数あるノッチ部のうちの基本的に一つのみが駆動ピンから動力を受ける噛み合い方となり使用によってノッチ付きチェーンが伸びた場合であっても噛み合い方が変化しないため、ノッチ付きチェーンが伸びた場合であっても噛み合いを円滑に行うことができる。
本請求項4に係る発明のノッチ式チェーン伝動装置は、請求項2または請求項3に係るノッチ式チェーン伝動装置が奏する効果に加えて、第1リンク材の進行方向前後両方のノッチ部が駆動スプロケットの駆動ピンとそれぞれ接触し、この第1リンク材の進行方向後側のノッチ部の円弧部分で駆動ピンから動力を受けている状態から進行方向前側のノッチ部が駆動ピンから離間して駆動スプロケットとの噛み合いが外れようとするとき、第1リンク材が駆動スプロケットの複数ある駆動ピンのうち第1リンク材の進行方向後側のノッチ部と接触する駆動ピンを支点に揺動して、第1リンク材の進行方向後側の連結ピンの位置が駆動スプロケットに対して相対的にスプロケット駆動方向後側へも変位するとともに、第1リンク材と連結する後続の第2リンク材およびこの第2リンク材とさらに連結する後続の第1リンク材の位置が駆動スプロケットに対して相対的にスプロケット駆動方向後側へ変位して、この後続の第1リンク材の進行方向後側のノッチ部の円弧部分がこのノッチ部の直線部分と接触していた駆動ピンと接触することにより、先行する第1リンク材がさらに揺動しようとすると揺動支点を進行方向後側の連結ピンに移してさらに揺動して、先行する第1リンク材の進行方向後側のノッチ部の円弧部分が駆動ピンから進行方向前側へ離間するため、先行する第1リンク材のノッチ部と駆動スプロケットの駆動ピンとの噛み合いをスムーズに外すことができる。
本発明のノッチ式チェーン伝動装置を適用した汚泥掻寄機の概略斜視図。 本発明のノッチ付きチェーンを内周側からみた斜視図。 本発明のノッチ付きチェーンの平面図および側面図。 本発明のノッチ付きチェーンと駆動スプロケットとの噛み合いを示す側面図。 図4の状態から駆動スプロケットが僅かに回転したときの噛み合いを示す側面図。 図5の状態から駆動スプロケットが僅かに回転したときの噛み合いを示す側面図。 図6の状態から駆動スプロケットが僅かに回転したときの噛み合いを示す側面図。 本発明のノッチ付きチェーンの噛み込み時を示す側面図。 本発明のノッチ付きチェーンの噛み外れ時を示す側面図。 従来技術のノッチ付きチェーンと駆動スプロケットとの噛み合いを示す側面図。
本発明のノッチ付きチェーンおよびノッチ式チェーン伝動装置は、第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結して第1リンク材に形成したノッチ部を駆動スプロケットの円柱形の外周を有する駆動ピンと噛み合わせるノッチ付きチェーンにおいて、ノッチ部が、連結ピンの位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、ノッチ部の少なくとも一部の形状が、チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、この直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側でこの駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成され、ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることによって、ノッチ付きチェーンが駆動スプロケットの駆動ピンと噛み合った際連結ピンの位置がチェーン長手方向でノッチ部の位置と略同じとなるとともに、円弧部分が駆動ピンの外周を駆動スプロケット外側から駆動スプロケット中心側に回り込んで包み込むようにして駆動ピンの外周と接触して駆動ピンからの動力をしっかりと受け止めるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、ノッチ部が、第1リンク材長手方向両側の連結ピンの位置のチェーン内周側に設けられているとともに、ノッチ部の少なくとも一部の形状が、チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、この直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側でこの駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成されていれば如何なるものであっても構わない。
換言すると、第1リンク材が二枚の金属リンクプレートによって構成されてもよいし、樹脂によって一体成形されている構成でもよい。
同様に、第2リンク材が二枚の金属リンクプレートによって構成されてもよいし、樹脂によって一体成形されている構成でもよい。
また、第1リンク材と第2リンク材との連結に連結ピンに加えてブシュを用いてもよい。
さらに、ノッチ部の直線部分は、略直線であればよい。
つまり、完全な直線でなくてもよい。
また、ノッチ部の直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなる円弧部分を設けるとともに、反対側である直線部分より第1リンク材長手方向端側に駆動ピンの第1リンク材長手方向端側への移動を規制する規制円弧部分または規制傾斜部を設けてもよい。
さらに、円弧部分は、円の4分の1を超えており、かつ、円の2分の1以下の範囲で形成されており、駆動スプロケット外側から駆動スプロケット中心側へ回り込んで包み込むようにして駆動ピンの外周と接触するとともに、駆動ピンが直線部分の範囲と円弧部分の範囲との間を移動できればよい。
以下に、本発明の実施例であるノッチ付きチェーン110およびノッチ式チェーン伝動装置100について、図1乃至図9に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の実施例のノッチ式チェーン伝動装置100を適用した汚泥掻寄機180の概略斜視図であり、図2は、本発明のノッチ付きチェーン110を内周側からみた斜視図であり、図3(A)は、本発明のノッチ付きチェーン110の平面図であり、図3(B)は、本発明のノッチ付きチェーン110の側面図であり、図4は、本発明のノッチ付きチェーン110と駆動スプロケット120との噛み合いを示す側面図であり、図5は、図4の状態から駆動スプロケット120が僅かに回転したときの噛み合いを示す側面図であり、図6は、図5の状態から駆動スプロケット120が僅かに回転したときの噛み合いを示す側面図であり、図7は、図6の状態から駆動スプロケット120が僅かに回転したときの噛み合いを示す側面図であり、図8は、本発明のノッチ付きチェーン110の噛み合い時を示す側面図であり、図9は、本発明のノッチ付きチェーン110の噛み外れ時を示す側面図である。
このうち、図8(A)は、ノッチ付きチェーン110が新品であり、図8(B)は、ノッチ付きチェーン110’のピッチP2が新品のときの長さP1と比べて1%伸びたものである。
同様に、図9(A)は、ノッチ付きチェーン110が新品であり、図9(B)は、ノッチ付きチェーン110’のピッチP2が新品のときの長さP1と比べて1%伸びたものである。
先ず、本実施例のノッチ式チェーン伝動装置100を適用した汚泥掻寄機180について説明することとし、その次に本実施例のノッチ付きチェーン110およびノッチ式チェーン伝動装置100について説明する。
図1に示すように、汚泥掻寄機180は、例えば下水処理場で固液分離プロセスに使用されるものであり、沈殿槽182と、フライト板181と、汚泥ピット183と、シャフト184と、さらにノッチ式チェーン伝動装置100のノッチ付きチェーン110と、駆動スプロケット120と、従動スプロケット130a、130b、130cとを備えている。
ノッチ付きチェーン110、駆動スプロケット120および従動スプロケット130a、130b、130cは、一対設けられており、一対のノッチ付きチェーン110には、チェーン長手方向に等間隔のそれぞれ対応する箇所にフライト取り付け部D(図3参照)が形成されている。
そして、フライト取り付け部D(図3参照)にフライト板181が掛け渡されて複数取り付けられている。
また、一対の駆動スプロケット120は、シャフト184によって互いに接続されており図示しないモータ等の動力によって駆動する。
一対の駆動スプロケット120が駆動することにより、動力が一対のノッチ付きチェーン110に伝達されて複数のフライト板181が移動する。
沈殿槽182の上方のフライト板181が、沈殿槽182の内部で浮上したスカムを図1中の左側へかき寄せ、沈殿槽182の下方のフライト板181が、沈殿槽182の内部で分離された固形物である汚泥を図1中の右側へかき寄せて汚泥ピット183へ送るように構成されている。
続いて、本実施例のノッチ付きチェーン110およびノッチ式チェーン伝動装置100について詳しく説明する。
本発明の実施例であるノッチ付きチェーン110は、図1乃至図9に示すように、第1リンク材111と第2リンク材117とを交互に連結ピン118でチェーン長手方向に無端状に多数連結して第1リンク材111に形成したノッチ部112を駆動スプロケット120の円柱形の外周を有する駆動ピン121と噛み合わせるように構成されている。
また、本発明の実施例であるノッチ式チェーン伝動装置100は、図1乃至図9に示すように、ノッチ部112を形成した第1リンク材111と第2リンク材117とを交互に連結ピン118でチェーン長手方向に無端状に多数連結してなるノッチ付きチェーン110と、このノッチ付きチェーン110のノッチ部112と噛み合う円柱形の外周を有する駆動ピン121を等間隔で外周に配列してなる駆動スプロケット120と、ノッチ付きチェーン110の内周側と接触して従動回転する従動スプロケット130a、130b、130cとで構成されている。
なお、本実施例の従動スプロケット130a、130b、130cは、駆動スプロケット120と異なりピンを有しておらず、従動スプロケット130a、130b、130cの外周面が、ノッチ付きチェーン110の第1リンク材111の内周側の後述する当接部116と接触するように構成されている。
また、本実施例の第1リンク材111は、二枚の内リンクプレートによって構成されており、第2リンク材117は、二枚の外リンクプレートによって構成されている。
そして、ブシュ119のブシュ端部が第1リンク材111としての二枚の内リンクプレートのブシュ孔に圧入嵌着されているとともに、連結ピン118がブシュ119および第2リンク材117としての二枚の外リンクプレートのピン孔に回転自在に挿入されて所謂ピン留めされている。
さらに、ノッチ部112が、連結ピン118の位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、ノッチ部112の少なくとも一部の形状が、チェーン長手方向に延びてなり駆動ピン121と噛み合った際に駆動ピン121の外周と接触する直線部分113と、この直線部分113より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピン121よりスプロケット駆動方向前側でこの駆動ピン121から動力を受ける時に駆動ピン121の外周と接触する円弧部分114とからなる側視J字形状に形成されている。
これにより、ノッチ付きチェーン110が駆動スプロケット120の駆動ピン121と噛み合った際に連結ピン118の位置がチェーン長手方向でノッチ部112の位置と略同じとなるとともに、円弧部分114が駆動ピン121の外周を駆動スプロケット外側から駆動スプロケット中心側に回り込んで包み込むようにして駆動ピン121の外周と接触して駆動ピン121からの動力をしっかりと受け止める。
また、ノッチ部112が一の第1リンク材111の長手方向両側に長手方向中央を基準として線対称に二つ、すなわち、一つの第1リンク材111の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成される。
なお、本実施例のノッチ部112は、二枚の内リンクプレートのうちの一方を曲げ加工して他方に掛け渡すようにして形成されており、第1リンク材長手方向中央側から端側へ順に円弧部分114、直線部分113および規制円弧部分115を有している。
このうち、規制円弧部分115は、駆動ピン121と接触した際に駆動ピン121がそれ以上第1リンク材長手方向端側へ行かないように規制する。
また、本実施例の複数ある第1リンク材111のうち等間隔に配設される一部の第1リンク材111には、ねじによってフライト板181を取り付けることができるフライト取り付け部Dが、二枚の内リンクプレートのうちの一方を曲げ加工して他方に掛け渡すようにして形成されている。
さらに、本実施例の第1リンク材111の内周側には、従動スプロケット130a、130b、130cの外周と当接する当接部116が形成されている。
これにより、ノッチ付きチェーン110が駆動スプロケット120と接触する箇所と、従動スプロケット130a、130b、130cと接触する箇所とが異なるため、その分耐摩耗性を向上させることができる。
なお、水処理用としては、ノッチ付きチェーン110の第1リンク材111としての二枚の内リンクプレートおよび第2リンク材117としての外リンクプレートを耐腐食性の高いオーステナイト系ステンレスで形成し、その他をステンレス鋼とするのがよい。
続いて、ノッチ付きチェーン110と駆動スプロケット120との噛み合いについて詳しく説明する。
図4に示すように、図中の反時計方向へ回転する駆動スプロケット120にノッチ付きチェーン110が掛け回されており、ノッチ付きチェーン110のノッチ部112のピッチ角αが、駆動スプロケット120の駆動ピン121のピッチ角βより小となる関係が成立している。
さらに、ノッチ付きチェーン110の連結ピン118のピッチ角も駆動スプロケット120の駆動ピン121のピッチ角βより小となる関係が成立している。
また、駆動スプロケット120の駆動ピン121のうち、駆動ピン121aが先行する第1リンク材111aの進行方向前側のノッチ部112aの直線部分113aと接触しており、駆動ピン121bが先行する第1リンク材111aの進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bと接触しており、駆動ピン121cが後続の第1リンク材111bの進行方向前側のノッチ部112cの直線部分113cと接触しており、駆動ピン121dが後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dの直線部分113dと接触している。
このうち、後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dは、直線部分113dで駆動ピン121dと接触したばかりである。
ここで、ノッチ部112(112a〜112d)は、連結ピン118(118a〜118d)の位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられている。
これにより、ノッチ付きチェーン110が駆動スプロケット120の駆動ピン121と噛み合った際の連結ピン118の位置がチェーン長手方向でノッチ部112の位置と略同じとなる。
さらに、一の連結ピン118(例えば118c)と隣接する連結ピン118(例えば118d)との間にノッチ部112がないため、その分だけ第1リンク材111としての二枚の内リンクプレートの強度を向上させることができる。
ここで、駆動スプロケット120の動力は、駆動ピン121bとノッチ部112bの円弧部分114bとの接触箇所を介してノッチ付きチェーン110へ伝達される。
この際、駆動ピン121bと接触するノッチ部112bの円弧部分114bは、円の4分の1を超える円弧であるため、円弧部分114bが駆動ピン121bの外周を駆動スプロケット外側から駆動スプロケット中心側に回り込んで包み込むようにして駆動ピン121bの外周と接触してこの駆動ピン121bからの動力をしっかりと受け止める。
換言すると、ノッチ部112bが駆動ピン121bを乗り越えようとする力が生じない。
図5に示すように、図4の状態から駆動スプロケット120が図中の反時計方向へ僅かに回転すると、先行する第1リンク材111aが進行方向前側へ移動することにより、駆動ピン121aが先行する第1リンク材111aの進行方向前側のノッチ部112aから離間して噛み合いが外れる。
この際、先行する第1リンク材111aは、進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bで駆動ピン121bと接触しており、駆動ピン121bを支点Aとして駆動スプロケット120に対して相対的に図中の時計方向へ揺動する。
これに伴って先行する第1リンク材111aの進行方向後側の連結ピン118bも図中の時計方向へ揺動してスプロケット駆動方向後側へも僅かに変位するため、後続の隣接する第2リンク材117bおよびこれにさらに隣接する後続の第1リンク材111bがスプロケット駆動方向後側へ駆動スプロケット120に対して相対的に僅かに変位する。
換言すると、先行する第1リンク材111aが進行方向前側へ移動しながら駆動スプロケット120に対して相対的に揺動することにより所謂、クランク機構をなして後続の第2リンク材117bおよび第1リンク材111bを駆動スプロケット120に対して相対的にスプロケット駆動方向後側へ僅かに移動させる。
これにより、後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dの円弧部分114dが駆動ピン121dに接近する。
すなわち、駆動ピン121dは、後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dの直線部分113dを転がるようにして円弧部分114dに接近する。
図6に示すように、図5の状態から駆動スプロケット120が図中の反時計方向へ僅かにさらに回転すると、先行する第1リンク材111aは、進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bで駆動ピン121bと接触しており、駆動ピン121bを支点Aとして駆動スプロケット120に対して相対的に図中の時計方向へさらに揺動する。
これに伴って先行する第1リンク材111aの進行方向後側の連結ピン118bも図中の時計方向へさらに揺動するため、後続の隣接する第2リンク材117bおよびこれにさらに隣接する後続の第1リンク材111bがスプロケット駆動方向後側へ駆動スプロケット120に対して相対的に僅かにさらに変位する。
これにより、後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dの円弧部分114dが駆動ピン121dにさらに接近してこの駆動ピン121dと当接する。
なお、この瞬間は、駆動ピン121bおよび駆動ピン121dの二つでそれぞれ駆動スプロケット120の動力をノッチ付きチェーン110へ伝達する。
図7に示すように、図6の状態から駆動スプロケット120が図中の反時計方向へ僅かにさらに回転すると、先行する第1リンク材111aは、駆動スプロケット120に対して相対的に図中の時計方向へさらに揺動しようとする。
ここで、後続の第1リンク材111bは進行方向後側のノッチ部112dの円弧部分114dで駆動ピン121dと当接してこの駆動ピン121dから駆動スプロケット120の動力を受けており、先行する第1リンク材111aに連結された後続の第2リンク材117bおよびこの第2リンク材117bに連結された後続の第1リンク材111bは駆動スプロケット120に対して相対的にこれ以上スプロケット駆動方向後側へ変位することができない。
そのため、先行する第1リンク材111aは、クランク機構として作用せずに進行方向後側の連結ピン118bを支点Bとして図中の時計方向へ揺動する。
これにより、先行する第1リンク材111aの進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bが図中の時計方向へ揺動して駆動ピン121bから離間する。
このとき、円弧部分114bが進行方向前側へも移動するため、先行する第1リンク材111aの進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bと駆動ピン121bとの噛み合いがスムーズに外れる。
このようにして図4乃至図7の噛み合いおよび噛み外れの動作を繰り返しながら、ノッチ付きチェーン110は駆動ピン121から駆動スプロケット120の動力を受けて駆動する。
続いて、本実施例のノッチ付きチェーン110が使用によってチェーンピッチP1が伸びてP2となった場合を伸びていない新品の場合と比べて説明する。
図8(A)に示すように、チェーンピッチP1が伸びていない新品のノッチ付きチェーン110の場合、前述したように複数ある駆動ピン121のうちの一つの駆動ピン121bが第1リンク材111aの進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bと当接する。
そして、ノッチ付きチェーン110が駆動スプロケット120と噛み合う際、後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dの直線部分113dが、駆動ピン121dと接触する。
図8(B)に示すように、使用によってノッチ付きチェーン110’が伸びて新品のときのチェーンピッチP1と比べて例えば1%長いチェーンピッチP2となったとする。
この場合であっても、ノッチ部112d’の直線部分113d’がチェーンピッチP2の長くなった分を許容するため、前述したように複数ある駆動ピン121のうちの一つの駆動ピン121bが第1リンク材111a’の進行方向後側のノッチ部112b’の円弧部分114b’と当接する。
そして、ノッチ付きチェーン110’が駆動スプロケット120と噛み合う際、新品のノッチ付きチェーン110の場合と同様、後続の第1リンク材111b’の進行方向後側のノッチ部112d’の直線部分113d’が、駆動ピン121dと接触する。
また、図9(A)に示すように、チェーンピッチP1が伸びていない新品のノッチ付きチェーン110の場合、前述したように複数ある駆動ピン121のうちの一つの駆動ピン121dが後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dの円弧部分114dと当接する。
そして、ノッチ付きチェーン110と駆動スプロケット120と噛み合いが外れる際、前述したように先行する第1リンク材111aが駆動スプロケット120に対して相対的に図中の時計方向へ揺動することによって、先行する第1リンク材111aの進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bが、駆動ピン121bからスムーズに離間する。
図9(B)に示すように、使用によってノッチ付きチェーン110’が伸びて新品のときのチェーンピッチP1と比べて例えば1%長いチェーンピッチP2となった場合であっても、前述したように複数ある駆動ピン121のうちの一つの駆動ピン121dが後続の第1リンク材111b’の進行方向後側のノッチ部112d’の円弧部分114d’と当接する。
そして、ノッチ付きチェーン110’と駆動スプロケット120と噛み合いが外れる際、新品のノッチ付きチェーン110の場合と同様、前述したように先行する第1リンク材111a’が駆動スプロケット120に対して相対的に図中の時計方向へ揺動することによって、先行する第1リンク材111a’の進行方向後側のノッチ部112b’の円弧部分114b’が、駆動ピン121bからスムーズに離間する。
なお、チェーンピッチP2となった場合は、チェーンピッチP1の場合と比べて、先行する第1リンク材111a’が揺動して先行する第1リンク材111a’の進行方向後側のノッチ部112b’の円弧部分114b’が駆動ピン121bから離間し始めるタイミングが僅かに早い。
このようにして得られた実施例であるノッチ付きチェーン110は、第1リンク材111と第2リンク材117とを交互に連結ピン118でチェーン長手方向に無端状に多数連結して第1リンク材111に形成したノッチ部112を駆動スプロケット120の円柱形の外周を有する駆動ピン121と噛み合わせるノッチ付きチェーン110において、ノッチ部112が、連結ピン118の位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、ノッチ部112の少なくとも一部の形状が、チェーン長手方向に延びてなり駆動ピン121と噛み合った際に駆動ピン121の外周と接触する直線部分113と、この直線部分113より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピン121よりスプロケット駆動方向前側でこの駆動ピン121から動力を受ける時に駆動ピン121の外周と接触する円弧部分114とからなる側視J字形状に形成され、ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることにより、第1リンク材111および第2リンク材117を折る力が生じることを防止できるとともに、ノッチ部112が駆動ピン121から動力を受けているときに円弧部分114が駆動ピン121から外れてしまう所謂、歯飛びを防止でき、さらに、駆動スプロケット120の正転逆転の両方向を進行方向とすることができるなど、その効果は甚大である。
また、ノッチ式チェーン伝動装置100は、ノッチ部112を形成した第1リンク材111と第2リンク材117とを交互に連結ピン118でチェーン長手方向に無端状に多数連結してなるノッチ付きチェーン110と、このノッチ付きチェーン110のノッチ部112と噛み合う円柱形の外周を有する駆動ピン121を等間隔で外周に配列してなる駆動スプロケット120と、ノッチ付きチェーン110の内周側と接触して従動回転する従動スプロケット130a、130b、130cとで構成されているノッチ式チェーン伝動装置100において、ノッチ部112が、連結ピン118の位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、ノッチ部112の少なくとも一部の形状が、チェーン長手方向に延びてなり駆動ピン121と噛み合った際に駆動ピン121の外周と接触する直線部分113と、この直線部分113より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピン121よりスプロケット駆動方向前側でこの駆動ピン121から動力を受ける時に駆動ピン121の外周と接触する円弧部分114とからなる側視J字形状に形成され、ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることにより、第1リンク材111および第2リンク材117を折る力が生じることを防止できるとともに、ノッチ部112が駆動ピン121から動力を受けているときに円弧部分114が駆動ピン121から外れてしまう所謂、歯飛びを防止でき、さらに、駆動スプロケット120の正転逆転の両方向を進行方向とすることができる。
さらに、ノッチ付きチェーン110のノッチ部112のピッチ角αが、駆動スプロケット120の駆動ピン121のピッチ角βより小となる関係が成立していることにより、ノッチ付きチェーン110(110’)が伸びた場合であっても噛み合いを円滑に行うことができる。
また、第1リンク材111a(図4乃至図7参照)の進行方向前後両方のノッチ部112a、112bが駆動スプロケット120の駆動ピン121a、121bとそれぞれ接触し、この第1リンク材111aの進行方向後側のノッチ部112bの円弧部分114bで駆動ピン121bから動力を受けている状態から進行方向前側のノッチ部112aが駆動ピン121aから離間して駆動スプロケット120との噛み合いが外れようとするとき、第1リンク材111aが駆動スプロケット120の複数ある駆動ピン121のうち第1リンク材111aの進行方向後側のノッチ部112bと接触する駆動ピン121bを支点に揺動して、第1リンク材111aの進行方向後側の連結ピン118bの位置が駆動スプロケット120に対して相対的にスプロケット駆動方向後側へも変位するとともに、第1リンク材111aと連結する後続の第2リンク材117bおよびこの第2リンク材117bとさらに連結する後続の第1リンク材111bの位置が駆動スプロケット120に対して相対的にスプロケット駆動方向後側へ変位して、この後続の第1リンク材111bの進行方向後側のノッチ部112dの円弧部分114dがこのノッチ部112dの直線部分113dと接触していた駆動ピン121dと接触することにより、先行する第1リンク材111aのノッチ部112bと駆動スプロケット120の駆動ピン121bとの噛み合いをスムーズに外すことができるなど、その効果は甚大である。
100 ・・・ ノッチ式チェーン伝動装置
110 ・・・ ノッチ付きチェーン
111、111a、111b… ・・・ 第1リンク材
112、112a、112b… ・・・ ノッチ部
113、113a、113b… ・・・ 直線部分
114、114a、114b… ・・・ 円弧部分
115 ・・・ 規制円弧部分
116 ・・・ 当接部
117 ・・・ 第2リンク材
118 ・・・ 連結ピン
119 ・・・ ブシュ
120 ・・・ 駆動スプロケット
121、121a、121b… ・・・ 駆動ピン
130a、130b、130c ・・・ 従動スプロケット
180 ・・・ 汚泥掻寄機
181 ・・・ フライト板
182 ・・・ 沈殿槽
183 ・・・ 汚泥ピット
184 ・・・ シャフト
500 ・・・ 従来技術のノッチ式チェーン伝動装置
510 ・・・ ノッチ付きチェーン
511 ・・・ リンク材
512 ・・・ ノッチ部
513 ・・・ 連結ピン
520 ・・・ 駆動スプロケット
521 ・・・ 駆動ピン
A、B ・・・ 支点
D ・・・ フライト取り付け部
P1、P2 ・・・ チェーンピッチ

Claims (4)

  1. 第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結して第1リンク材に形成したノッチ部を駆動スプロケットの円柱形の外周を有する駆動ピンと噛み合わせるノッチ付きチェーンにおいて、
    前記ノッチ部が、前記連結ピンの位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、
    前記ノッチ部の少なくとも一部の形状が、前記チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、該直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側で該駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成され
    前記ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることを特徴とするノッチ付きチェーン。
  2. ノッチ部を形成した第1リンク材と第2リンク材とを交互に連結ピンでチェーン長手方向に無端状に多数連結してなるノッチ付きチェーンと、該ノッチ付きチェーンのノッチ部と噛み合う円柱形の外周を有する駆動ピンを等間隔で外周に配列してなる駆動スプロケットと、前記ノッチ付きチェーンの内周側と接触して従動回転する従動スプロケットとで構成されているノッチ式チェーン伝動装置において、
    前記ノッチ部が、前記連結ピンの位置のチェーン内周側にそれぞれ設けられているとともに、
    前記ノッチ部の少なくとも一部の形状が、前記チェーン長手方向に延びてなり駆動ピンと噛み合った際に駆動ピンの外周と接触する直線部分と、該直線部分より第1リンク材長手方向中央側に円の4分の1を超えてなり駆動ピンよりスプロケット駆動方向前側で該駆動ピンから動力を受ける時に駆動ピンの外周と接触する円弧部分とからなる側視J字形状に形成され
    前記ノッチ部が、一つの第1リンク材の第1リンク材長手方向両側において互いに逆向きの関係で二つ形成されていることを特徴とするノッチ式チェーン伝動装置。
  3. 前記ノッチ付きチェーンのノッチ部のピッチ角αが、前記駆動スプロケットの駆動ピンのピッチ角βより小となる関係が成立していることを特徴とする請求項2に記載のノッチ式チェーン伝動装置。
  4. 前記第1リンク材の進行方向前後両方のノッチ部が前記駆動スプロケットの駆動ピンとそれぞれ接触し、該第1リンク材の進行方向後側のノッチ部の円弧部分で駆動ピンから動力を受けている状態から進行方向前側のノッチ部が前記駆動ピンから離間して駆動スプロケットとの噛み合いが外れようとするとき、
    前記第1リンク材が前記駆動スプロケットの複数ある駆動ピンのうち第1リンク材の進行方向後側のノッチ部と接触する駆動ピンを支点に揺動して、前記第1リンク材の進行方向後側の連結ピンの位置が前記駆動スプロケットに対して相対的にスプロケット駆動方向後側へも変位するとともに、前記第1リンク材と連結する後続の第2リンク材および該第2リンク材とさらに連結する後続の第1リンク材の位置が前記駆動スプロケットに対して相対的にスプロケット駆動方向後側へ変位して、該後続の第1リンク材の進行方向後側のノッチ部の円弧部分が該ノッチ部の直線部分と接触していた駆動ピンと接触することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のノッチ式チェーン伝動装置。
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