JP6673011B2 - 噛合チェーン及び可動体移動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、噛合チェーン及び当該噛合チェーンを用いて可動体を移動させる可動体移動装置に関する。
従来、噛合チェーンを備えた可動体移動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような可動体移動装置の噛合チェーンでは、進退移動可能な一対の三列のチェーン部材が進行方向に移動することで相互に噛み合って一体化する一方でその一体化した噛合状態から退行方向に移動することで相互に噛み外れて分岐するようになっている。そして、こうした噛合チェーンを構成するチェーン部材は、一対の外貫通孔を有した外プレートと一対の内貫通孔を有した内プレートとが連結ピン及びブシュを介して回動自在にチェーン長手方向に多数連結された構成になっている。
特開2015−215083号公報
ところで、上述のような噛合チェーンでは、三列のチェーン部材が採用されているため、チェーン部材の大きさによっては重量が重くなりすぎることがあるという問題がある。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、複数列のチェーン部材の軽量化を図ることができる噛合チェーン及び可動体移動装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する噛合チェーンは、進退移動可能な対をなす複数列のチェーン部材を有し、対をなす前記チェーン部材同士が進行方向に移動することで相互に噛み合って一体化する一方、その一体化した噛合状態から前記チェーン部材同士が退行方向に移動することで相互に噛み外れて分岐する噛合チェーンであって、前記チェーン部材は、直列に配置される外リンクプレートと内リンクプレートとが回動自在に連結され、前記外リンクプレートと前記内リンクプレートとが回動する軸線方向に並ぶ複数のリンクプレートのうち、一部のリンクプレートは対をなす前記チェーン部材同士を噛合させる爪部を有し、前記一部以外のリンクプレートは前記爪部を有さない。
この構成によれば、外リンクプレートと内リンクプレートとが回動する軸線方向に並ぶ複数のリンクプレートのうちの一部のリンクプレートの爪部が省略されているため、複数列のチェーン部材の軽量化を図ることができる。
上記噛合チェーンにおいて、前記軸線方向の両端部に位置する前記外リンクプレート及び前記内リンクプレートは、それぞれ前記爪部を有していることが好ましい。
この構成によれば、チェーン部材同士が軸線方向の両端部に位置する外リンクプレートの爪部同士及び内リンクプレートの爪部同士において噛合するので、チェーン部材同士を噛合状態で安定させることができる。
上記噛合チェーンにおいて、前記外リンクプレートには前記チェーン部材の進退移動方向に並ぶように一対の第1貫通孔が形成され、前記内リンクプレートには前記進退移動方向に並ぶように前記第1貫通孔よりも径の大きい一対の第2貫通孔が形成され、前記外リンクプレートの一対の前記第1貫通孔には連結ピンがそれぞれ密嵌され、前記内リンクプレートの一対の前記第2貫通孔には前記連結ピンがそれぞれ遊嵌されていることが好ましい。
この構成によれば、外リンクプレートと内リンクプレートとが連結ピンだけで回動自在に連結されるので、ブシュを不要とすることができる。
上記噛合チェーンにおいて、前記軸線方向の両端部に位置する前記外リンクプレート及び前記内リンクプレートは、それぞれ最外側外リンクプレート及び最外側内リンクプレートとされ、前記軸線方向における前記最外側内リンクプレートの内側には、当該最外側内リンクプレートを前記最外側外リンクプレートとで挟む補助リンクプレートが配置され、前記補助リンクプレートには前記進退移動方向に並ぶように一対の補助貫通孔が形成され、前記補助リンクプレートの一対の前記補助貫通孔には前記連結ピンがそれぞれ密嵌されていることが好ましい。
この構成によれば、最外側内リンクプレートが軸線方向に移動しない最外側外リンクプレートと軸線方向に移動しない補助リンクプレートとで挟まれるので、最外側内リンクプレートの軸線方向における位置決めを行うことができる。
上記噛合チェーンにおいて、前記軸線方向で対向する前記内リンクプレート同士の間には、ローラが前記連結ピンによって回動可能に支持された状態で配置されていることが好ましい。
この構成によれば、例えばチェーン部材とスプロケットとを噛み合わせて使用する場合に、スプロケットの歯が摩耗することをローラによって抑制することができる。
上記課題を解決する可動体移動装置は、上記構成の噛合チェーンと、前記噛合チェーンに連結されて前記噛合チェーンとともに前記噛合チェーンの進退移動方向へ移動可能な可動体とを備えた。
この構成によれば、上記噛合チェーンと同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、複数列のチェーン部材の軽量化を図ることができる。
一実施形態の可動体移動装置において、噛合チェーンが進行方向へ移動したときの状態を示す正面図。 図1において、噛合チェーンが退行方向へ移動したときの状態を示す正面図。 (a)はチェーン部材の一部を示す一部破断側面図、(b)は(a)を前後方向から見たときの側面図、(c)は(a)を進退移動方向から見たときの側面図。 (a)は最外側外リンクプレートの正面図、(b)は最外側内リンクプレートの正面図、(c)は爪無外リンクプレートの正面図、(d)は爪無内リンクプレートの正面図、(e)は補助リンクプレートの正面図。 変更例のチェーン部材の一部を進退移動方向から見たときの側面図。 別の変更例のチェーン部材の一部を進退移動方向から見たときの側面図。 さらに別の変更例のチェーン部材の一部を進退移動方向から見たときの側面図。 またさらに別の変更例のチェーン部材において、(a)はチェーン部材の一部を示す一部破断側面図、(b)は(a)を前後方向から見たときの側面図、(c)は(a)を進退移動方向から見たときの側面図。
以下、可動体移動装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、可動体移動装置11は、互いに噛合可能な一対のチェーン部材12a,12bを有するとともにその長手方向に沿って進退移動可能な噛合チェーン12と、噛合チェーン12の基端側に固定状態で配置される収容部13と、噛合チェーン12の先端側の端部にジョイントリンク14を介して連結された可動体15とを備えている。
なお、以下の記載では、可動体15を移動させる際の噛合チェーン12の進退移動方向をZとする。この場合、噛合チェーン12の進行方向(図1では上方向)をZ1とし、噛合チェーン12の退行方向(図1では下方向)をZ2とする。また、進退移動方向Zと直交する方向のうち、対をなすチェーン部材12a,12b同士が相互に噛み合って一体化した噛合状態にある噛合チェーン12が退行方向への移動に伴いチェーン部材12a,12b同士を相互に噛み外れさせて分岐させる方向を分岐方向X(図1では左右方向)とする。さらに、進退移動方向Z及び分岐方向Xの両方と直交する方向を前後方向Y(図1では紙面と直交する方向)とする。そして、図1及び図2では、収容部13の外装の図示を省略して、収容部13の内部構成を図示している。
図1に示すように、収容部13は、噛合チェーン12を収容可能に構成されている。収容部13内における分岐方向Xの中央部には、前後方向Yに延びる軸線を中心に正逆両方向に回転可能なスプロケット16が片方のチェーン部材12b(噛合チェーン12)と噛み合うように設けられている。スプロケット16は、図示しないモーターによって正逆両方向に回転駆動される。そして、このスプロケット16の回転駆動に伴って噛合チェーン12は進退移動方向Zに沿って進退移動する。
さらに、収容部13は、前後方向Yにおいて外装(図示略)と略同一の矩形状をなす誘導板17を備えている。誘導板17の内側面には、噛合状態から分岐した一対のチェーン部材12a,12bが渦巻きながら移動するように、一対のチェーン部材12a,12bを誘導可能な渦巻状の部分を有する一対の誘導溝18が図1においてほぼ左右対称となるように設けられている。
また、収容部13において、外装(図示略)の内側面には、誘導板17の一対の誘導溝18と対応するように一対の誘導溝18が設けられている。したがって、収容部13の前後方向Yにおける両内側面には、一対の誘導溝18同士がそれぞれ対向するように設けられている。なお、収容部13における進行方向Z1側の面における分岐方向Xのほぼ中央部には、噛合チェーン12を通すための開口部19が形成されている。
図3(a)〜図3(c)に示すように、本実施形態において、噛合チェーン12を構成する一対のチェーン部材12a,12bには、三列のチェーン部材が採用されている。そして、一対のチェーン部材12a,12bは、進退移動方向Zに沿った直列方向へ順次に直列に配置されて回動自在に連結される複数対の内リンクプレート21と複数対の外リンクプレート22とをそれぞれ有している。
チェーン部材12a,12bの内リンクプレート21及び外リンクプレート22は、互いに輪郭が同じ構成になっており、それぞれ鉤状の爪部25を有している。そして、一対のチェーン部材12a,12b同士は、各外リンクプレート22の爪部25及び各内リンクプレート21の爪部25においてそれぞれ噛合する。
また、各外リンクプレート22には、円形状の一対の第1貫通孔23aが、チェーン部材12a,12bの進退移動方向Zに沿った直列方向に並ぶように貫通して形成されている。一方、各内リンクプレート21には、第1貫通孔23aよりも径の大きい円形状の一対の第2貫通孔23bが、チェーン部材12a,12bの進退移動方向Zに沿った直列方向に並ぶように貫通して形成されている。
また、一対のチェーン部材12a,12bは、直列方向で端部同士が重なって隣り合う各対の外リンクプレート22と各対の内リンクプレート21とを一対の第1貫通孔23a及び一対の第2貫通孔23bにおいて回動自在に直列に連結する丸棒状の連結ピン24を有している。
連結ピン24は、外リンクプレート22の一対の第1貫通孔23aにそれぞれ回動不能に嵌合され、且つ内リンクプレート21の一対の第2貫通孔23bにそれぞれ回動可能に嵌合されている。すなわち、外リンクプレート22の一対の第1貫通孔23aには連結ピン24がそれぞれ密嵌され、内リンクプレート21の一対の第2貫通孔23bには連結ピン24がそれぞれ直接的に遊嵌されている。
この場合、一対の第2貫通孔23bの内周面と連結ピン24の外周面とは互いに対向している。つまり、本実施形態の一対のチェーン部材12a,12bでは、一対の第2貫通孔23bの内周面と連結ピン24の外周面との間に円筒状のブシュが配置されていない。さらに、本実施形態の一対のチェーン部材12a,12bでは直列に配置される外リンクプレート22と内リンクプレート21とが前後方向Yに延びる連結ピン24によって回動自在に連結されているため、外リンクプレート22と内リンクプレート21とが回動する軸線方向が前後方向Yと一致している。
一対のチェーン部材12a,12bは、前後方向Yに並ぶ複数のリンクプレート21,22のうち、一部のリンクプレート21,22は一対のチェーン部材12a,12b同士を噛合させる爪部25を有し、一部以外のリンクプレート21,22は爪部25を有していない。すなわち、本実施形態では、前後方向Yに並ぶ12枚のリンクプレート21,22のうち、前後方向Yの両端部に位置する2枚の外リンクプレート22及び2枚の内リンクプレート21は爪部25を有し、前後方向Yの両端部以外に位置する4枚の外リンクプレート22及び4枚の内リンクプレート21は爪部25を有していない。
この場合、前後方向Yに並ぶ12枚のリンクプレート21,22のうち、前後方向Yの両端部に位置する爪部25を有した2枚の外リンクプレート22及び爪部25を有した2枚の内リンクプレート21は、図4(a)及び図4(b)に示すように、それぞれ最外側外リンクプレート22A及び最外側内リンクプレート21Aとされている。
さらに、前後方向Yに並ぶ6枚の外リンクプレート22のうち、2枚の最外側外リンクプレート22A以外の爪部25を有さない4枚の外リンクプレート22は、図4(c)に示すように、爪無外リンクプレート22Bとされている。またさらに、前後方向Yに並ぶ6枚の内リンクプレート21のうち、2枚の最外側内リンクプレート21A以外の爪部25を有さない4枚の内リンクプレート21は、図4(d)に示すように、爪無内リンクプレート21Bとされている。
そして、本実施形態における爪無外リンクプレート22B及び爪無内リンクプレート21Bは、図4(c)及び図4(d)に示すように、それぞれ図4(a)及び図4(b)に示した最外側外リンクプレート22A及び最外側内リンクプレート21Aから爪部25を省略したものであり、長手方向の両端部が円弧状をなす略矩形板状をなしている。この場合、爪無外リンクプレート22B及び爪無内リンクプレート21Bのそれぞれの輪郭形状は、本実施形態の形状に限らず適宜変更してもよい。
図3(a)及び図3(c)に示すように、一対のチェーン部材12a,12bにおいて前後方向Yで対向する内リンクプレート21同士の間には、それぞれ円筒状のローラ26が連結ピン24によって回動可能に直接的に支持された状態で配置されている。すなわち、前後方向Yで対向する2枚の最外側内リンクプレート21Aと2枚の爪無内リンクプレート21Bとのそれぞれの間の2箇所と、前後方向Yで対向する2枚の爪無内リンクプレート21B同士の間の1箇所との合計3箇所には、それぞれローラ26が連結ピン24に挿通された状態で配置されている。
一対のチェーン部材12a,12bにおいて前後方向Yにおける2つの最外側内リンクプレート21Aのそれぞれの内側には、最外側内リンクプレート21Aを最外側外リンクプレート22Aとで挟む補助リンクプレート27がそれぞれ配置されている。すなわち、2つ最外側内リンクプレート21Aとそれらの内側の2つのローラ26とのそれぞれの間には、補助リンクプレート27が配置されている。
補助リンクプレート27には、図4(e)に示すように、進退移動方向Zとなる長手方向に並ぶように一対の補助貫通孔27aが形成されている。そして、補助リンクプレート27の一対の補助貫通孔27aには連結ピン24がそれぞれ密嵌されている。そして、本実施形態における補助リンクプレート27は、図4(c)に示した爪無外リンクプレート22Bと同一の構成になっている。すなわち、補助リンクプレート27と爪無外リンクプレート22Bとは共通部品になっている。この場合、補助リンクプレート27と爪無外リンクプレート22Bとは、必ずしも共通部品にする必要はなく、別部品として構成してもよい。
図1及び図3(a)に示すように、一対のチェーン部材12a,12bにおける連結ピン24の両端部は、前後方向Yにおいて最外側外リンクプレート22Aよりも外側に突出している。そして、一対のチェーン部材12a,12bが収容部13内に収容される際には、それらの連結ピン24の両端部が収容部13内にて前後方向Yで対向するそれぞれの一対の誘導溝18に摺動可能に挿入される。
すなわち、一対のチェーン部材12a,12bが収容部13内に収容される際には、各連結ピン24の一端部が収容部13の誘導板17に設けられた誘導溝18に挿入され、各連結ピン24の他端部が収容部13の外装(図示略)の内側面に設けられた誘導溝18に挿入される。
そして、噛合チェーン12は、図1に示すように、一対のチェーン部材12a,12bの進行方向Z1への移動に伴って一対のチェーン部材12a,12b間で対応する最外側外リンクプレート22Aの爪部25同士及び最外側内リンクプレート21Aの爪部25同士がそれぞれ相互に噛み合うことで一対のチェーン部材12a,12bが直棒状に一体化した剛体構造の噛合状態となる。
一方、噛合チェーン12は、図2に示すように、噛合状態から一対のチェーン部材12a,12bの退行方向Z2への移動に伴って一対のチェーン部材12a,12b間で対応する最外側外リンクプレート22Aの爪部25同士及び最外側内リンクプレート21Aの爪部25同士がそれぞれ相互に噛み外れることで一対のチェーン部材12a,12bが分岐方向Xに分岐されて大部分が収容部13内に収容される。なお、一対のチェーン部材12a,12bにおける互いに噛合する外リンクプレート22同士と互いに噛合する内リンクプレート21同士とは、進退移動方向Zに並ぶ連結ピン24の1ピッチ分だけ位置がずれている。
また、図1及び図2に示すように、噛合チェーン12は、長手方向における進行方向Z1側の端部がジョイントリンク14を介して可動体15に連結されている。可動体15には各種の機能部材(例えば、昇降テーブルやクレーンなど)が取り付けられるようになっている。そして、噛合チェーン12の進退移動に伴って可動体15が進退移動方向Zへ移動すると、可動体15に取り付けられた機能部材も可動体15と一緒に進退移動方向Zへ移動する。
次に、可動体移動装置11の作用を説明する。
さて、一対のチェーン部材12a,12bを噛合させて噛合チェーン12を噛合状態とする場合には、まず、モーター(図示略)の駆動によりスプロケット16を図2において時計方向に回転駆動させる。すると、一対のチェーン部材12a,12bは、一対の誘導溝18により連結ピン24においてそれぞれガイドされながら進行方向Z1へ移動する。これにより、一対のチェーン部材12a,12bにおける互いに対応する最外側外リンクプレート22A同士及び最外側内リンクプレート21A同士がそれぞれそれらの爪部25において交互に順次噛合し、図1に示すように、噛合チェーン12が噛合状態となる。
このとき、各最外側内リンクプレート21Aは補助リンクプレート27によって前後方向Yの位置決めがなされるため、最外側内リンクプレート21A同士が精度よく噛合する。さらにこのとき、一対の三列のチェーン部材12a,12bは、最外側外リンクプレート22A及び最外側内リンクプレート21A以外のリンクプレート21,22が爪部25を有していない。
このため、全てのリンクプレート21,22が爪部25を有したチェーン部材に比べて、重量が軽く且つ爪部25同士が係合する箇所が各段に少ないので、スプロケット16を駆動するためのモーター(図示略)にかかる負荷を小さく抑えることができるとともに一対のチェーン部材12a,12bの屈曲抵抗を小さく抑えることができる。
一方、噛合チェーン12の噛合状態においてモーター(図示略)の駆動によりスプロケット16を図1において反時計方向に回転駆動させると、一対のチェーン部材12a,12bは一対の誘導溝18により連結ピン24においてそれぞれガイドされながら退行方向Z2へ移動する。これにより、一対のチェーン部材12a,12bにおける互いに対応する最外側外リンクプレート22A同士及び最外側内リンクプレート21A同士がそれぞれ爪部25において交互に噛み外れて、図2に示すように、噛合チェーン12が収容部13に収容される。
この場合においても上述した一対のチェーン部材12a,12bを噛合させて噛合チェーン12を噛合状態とする場合と同様の理由により、スプロケット16を駆動するためのモーター(図示略)にかかる負荷を小さく抑えることができるとともに一対のチェーン部材12a,12bの屈曲抵抗を小さく抑えることができる。
したがって、可動体移動装置11における噛合チェーン12を省エネルギーで円滑に進退移動方向Zに移動させることができる。
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)噛合チェーン12は、前後方向Yに並ぶ12枚のリンクプレート21,22のうち、4枚のリンクプレート21,22は一対のチェーン部材12a,12b同士を噛合させる爪部25を有し、残りの8枚のリンクプレート21,22は爪部25を有さない。このため、噛合チェーン12は、全て(12枚)のリンクプレート21,22が爪部25を有する場合に比べて一対のチェーン部材12a,12bの軽量化を図る(重量を軽くする)ことができる。
(2)噛合チェーン12は、前後方向Yに並ぶ12枚のリンクプレート21,22のうち、前後方向Yの両端部に位置する最外側外リンクプレート22A及び最外側内リンクプレート21Aのみが爪部25を有している。このため、噛合チェーン12の噛合状態では、一対のチェーン部材12a,12b同士が前後方向Yの両端部に位置する最外側外リンクプレート22Aの爪部25同士及び最外側内リンクプレート21Aの爪部25同士において噛合するので、噛合チェーン12を噛合状態で安定させることができる。
(3)噛合チェーン12は、外リンクプレート22の一対の第1貫通孔23aに連結ピン24がそれぞれ密嵌され、内リンクプレート21の一対の第2貫通孔23bに連結ピン24がそれぞれ直接的に遊嵌されている。このため、外リンクプレート22と内リンクプレート21とを連結ピン24だけで回動自在に連結することができるので、ブシュを不要とすることができる。そして、ブシュを不要とすることで、連結ピン24の外径をブシュの外径まで太くすることができるので、噛合チェーン12の噛合状態での座屈強度を向上することができる。加えて、ブシュを不要とすることで、連結ピン24と第2貫通孔23bとのクリアランスを、連結ピン24とブシュとのクリアランスよりも小さくすることができるので、噛合チェーン12の噛合状態での剛性を高めることができる。因みに、ブシュを使用すると、ブシュにおける内リンクプレートの第2貫通孔に圧入される部分が潰れるので、ブシュにおける第2貫通孔に圧入される部分と圧入されない部分との間で内径に差が生じる。このため、連結ピンとブシュとのクリアランスを、余裕をもって確保する必要がある。この結果、連結ピンのがたつきが大きくなるので、噛合チェーンの噛合状態での剛性が低下してしまう。
(4)噛合チェーン12は、前後方向Yにおける最外側内リンクプレート21Aの内側に、最外側内リンクプレート21Aを最外側外リンクプレート22Aとで挟む補助リンクプレート27が固定状態で配置されている。すなわち、最外側内リンクプレート21Aが前後方向Yに移動しない最外側外リンクプレート22Aと前後方向Yに移動しない補助リンクプレート27とで挟まれている。このため、最外側内リンクプレート21Aの前後方向Yにおける位置決めを行うことができる。したがって、噛合チェーン12の噛合状態での剛性を維持することができる。
(5)噛合チェーン12は、前後方向Yで対向する内リンクプレート21同士の間にローラ26が連結ピン24によって回動可能に支持された状態で配置されている。このため、噛合チェーン12とスプロケット16との噛み合いによるスプロケット16の歯の摩耗を抑制することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は次のように変更してもよい。
・図5に示すように、チェーン部材12a,12bにおいて、前後方向Yにおける補助リンクプレート27とローラ26との間に爪無内リンクプレート21Bを配置するようにしてもよい。
・図6に示すように、チェーン部材12a,12bにおいて、前後方向Yにおける2つのローラ26間に配置された2枚の爪無外リンクプレート22Bのうちのいずれか一方を省略してもよい。このようにすれば、チェーン部材12a,12bの組み立て時における連結ピン24の第1貫通孔23aへの圧入工程を低減できるので、チェーン部材12a,12bの組み立て効率を高めることができる。
・図7に示すように、上記図6に示したチェーン部材12a,12bにおいて、前後方向Yにおける補助リンクプレート27とローラ26との間に爪無内リンクプレート21Bを配置するようにしてもよい。
・図8(a)〜図8(c)に示すように、チェーン部材12a,12bにおいて、補助リンクプレート27を省略するとともに、ローラ26と連結ピン24との間に円筒状のブシュ30を配置するようにしてもよい。この場合、ブシュ30の両端部は内リンクプレート21の第2貫通孔23bに嵌入されるため、ブシュ30に連結ピン24が回転可能に挿入されるように連結ピン24の外径がブシュ30の内径よりも小さくなっている。
・上記実施形態(図3)及び上記図5〜上記図8のチェーン部材12a,12bにおいて、爪無外リンクプレート22Bの第1貫通孔23aには、連結ピン24が遊嵌されるようにしてもよい。
・チェーン部材12a,12bにおいて、ローラ26は省略してもよい。
・チェーン部材12a,12bにおいて、補助リンクプレート27は省略してもよい。この場合、最外側内リンクプレート21Aの前後方向Yにおける位置決めは、ローラ26によって行うようにすることが好ましい。
・チェーン部材12a,12bにおいて、最外側内リンクプレート21Aの爪部25及び最外側外リンクプレート22Aの爪部25のうちいずれか一方を省略してもよい。
・チェーン部材12a,12bにおける前後方向Yに並ぶ12枚のリンクプレート21,22のうち、2枚の最外側内リンクプレート21Aの爪部25及び2枚の最外側外リンクプレート22Aの爪部25を省略し、且つ残りの8枚のリンクプレート21,22のうち少なくとも1枚に爪部25を設けるようにしてもよい。
・補助リンクプレート27は、最外側外リンクプレート22Aに変更してもよい。すなわち、補助リンクプレート27と最外側外リンクプレート22Aとを共通部品にしてもよい。
・噛合チェーン12を構成するチェーン部材12a,12bは、二列のチェーン部材であってもよいし、四列以上のチェーン部材であってもよい。
・噛合チェーン12は、二対以上のチェーン部材12a,12bによって構成してもよい。
・可動体移動装置11は何れの向きに配置してもよい。例えば、進退移動方向Zが水平方向と一致するように可動体移動装置11を配置してもよいし、進退移動方向Zが水平方向と交差するように可動体移動装置11を配置してもよい。
11…可動体移動装置、12…噛合チェーン、12a,12b…チェーン部材、15…可動体、21…内リンクプレート、22…外リンクプレート、23a…第1貫通孔,23b…第2貫通孔、21A…最外側内リンクプレート、22A…最外側外リンクプレート、24…連結ピン、25…爪部、26…ローラ、27…補助リンクプレート、27a…補助貫通孔、Y…軸線方向の一例としての前後方向、Z…進退移動方向、Z1…進行方向、Z2…退行方向。

Claims (4)

  1. 進退移動可能な対をなす複数列のチェーン部材を有し、対をなす前記チェーン部材同士が進行方向に移動することで相互に噛み合って一体化する一方、その一体化した噛合状態から前記チェーン部材同士が退行方向に移動することで相互に噛み外れて分岐する噛合チェーンであって、
    前記チェーン部材は、直列に配置される外リンクプレートと内リンクプレートとが回動自在に連結され、
    前記外リンクプレートと前記内リンクプレートとが回動する軸線方向に並ぶ複数のリンクプレートのうち、一部のリンクプレートは、対をなす前記チェーン部材同士を噛合させる爪部を有し、前記一部以外のリンクプレートは前記爪部を有さず、
    前記一部のリンクプレートは、前記軸線方向の両端部に位置する前記外リンクプレート及び前記内リンクプレートであり、
    前記外リンクプレートには前記チェーン部材の進退移動方向に並ぶように一対の第1貫通孔が形成され、前記内リンクプレートには前記進退移動方向に並ぶように前記第1貫通孔よりも径の大きい一対の第2貫通孔が形成され、
    前記外リンクプレートの一対の前記第1貫通孔には連結ピンがそれぞれ密嵌され、前記内リンクプレートの一対の前記第2貫通孔には前記連結ピンがそれぞれ遊嵌されていることを特徴とする噛合チェーン。
  2. 前記軸線方向の両端部に位置する前記外リンクプレート及び前記内リンクプレートは、それぞれ最外側外リンクプレート及び最外側内リンクプレートとされ、
    前記軸線方向における前記最外側内リンクプレートの内側には、当該最外側内リンクプレートを前記最外側外リンクプレートとで挟む補助リンクプレートが配置され、
    前記補助リンクプレートには前記進退移動方向に並ぶように一対の補助貫通孔が形成され、
    前記補助リンクプレートの一対の前記補助貫通孔には前記連結ピンがそれぞれ密嵌されていることを特徴とする請求項に記載の噛合チェーン。
  3. 前記軸線方向で対向する前記内リンクプレート同士の間には、ローラが前記連結ピンによって回動可能に支持された状態で配置されていることを特徴とする請求項または請求項に記載の噛合チェーン。
  4. 請求項1〜請求項のうちいずれか一項に記載の噛合チェーンと、前記噛合チェーンに連結されて前記噛合チェーンとともに前記噛合チェーンの進退移動方向へ移動可能な可動体とを備えた可動体移動装置。
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