JP5516964B2 - 充電装置の充電カプラー - Google Patents
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Description
今後、通常のガソリン自動車等と概略同程度の走行能力を有する電気自動車が開発され、普及した際には、係る電気自動車について、円滑且つ安全にバッテリーへ充電することが必要となる。
充電カプラーは、図14に示すように、カプラー本体1、接合部2、充電レバー3、リリースレバー4、ロックアーム5、ハンドル6等を備えている。
充電作業を行なうに際して、例えば、ハンドル6を握った手で充電レバー3を握りしめることにより、充電レバー3をハンドル6に近接させると、カプラー本体1の接合部2が、カプラー本体1の前方(図14の矢印F方向)に突出する。当該接合部2の外周に配設されたロックアーム5が図示しない電気自動車の充電口に設けられた係合部に係合されることにより、突出した接合部2における電極が、電気自動車の充電口の電極と接合する。そして、図示しない充電装置側で操作することにより、充電が開始される。
充電が完了したなら、リリースレバー4を操作する(押す)ことにより、ロックアーム5と電気自動車の係合部との係合が解除される。そして、カプラー10と電気自動車側の充電口の結合を解除して、接合部2における電極と電気自動車の充電口の電極との接合も解除する。
雨水、氷雪、埃、塵がカプラー本体1内部へ侵入すると、漏電や、機器の破損、ショートを惹起して、火災発生を誘発させかねない。
さらに、雨水、氷雪がカプラー本体1内部へ侵入すると、作業者の感電という重大な危険の可能性が生じてしまう。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は、電気自動車に搭載されるバッテリーについて、電力需給における供給の平準化に資するものであり、上述した問題点を解決するものではない。
そのため、雨水、氷雪、埃、塵は、当該柔軟性部材(カプラーカバー8)によりシールされるので、カプラー本体(1)内部へ侵入することが防止される。
図1において、全体を符号10で示す充電用カプラーは、電気自動車の充電口50に差し込む前の状態が示されている。
そして、充電用カプラー10を充電口50に差し込んで結合して、充電を行っている状態が、図2で示されている。
本体1は、縦方向に2分割して構成されており、図示の例では縦方向中央線において、半体となった外殻部材(シェル状部材)同士を接合して、公知の手段(例えばビスなど)により接合して、形成されている。
ハンドル6の内部には、導電材のシャフト6Sが収容されており、シャフト6Sは絶縁材から成るチューブ部材6Tに被覆されている。シャフト6Sは、図1における左端側が、本体1の中心軸に対して「く」字状に屈折しており、ハンドル6(のシャフト6S)における本体1側の端部(右端部)は、仲介部材65を介して、コンタクト2に接続されている。
ハンドル6(のシャフト6S)における本体1側の反対側端部(図1では左端部)6Eには、ケーブルKが接続されている。
ピンP31は、シャフト6Sに対する回動を許容する状態で、シャフト6S先端近傍の所定位置に係合している。そしてピンP31は、本体1の定位置に形成された図1では明確でないガイド孔(図1〜図3では点線で示す)に挿入されており、充電レバー3を握り込む(本体1に近接させる)とピンP31はガイド孔内を中心軸CH方向に移動する。
長孔3hには、本体1の底部に設けられたピンP32が嵌合しており、充電レバー3を操作する際には、充電レバー3がピンP32周りに回動する様に構成されている。
換言すれば、充電レバー3は、上述したピンP31、ピンP32によって、動き(回動)が規制される。
孔17の周縁部と充電レバー3の間には、充電レバー3の操作が円滑に行えるように、隙間δが形成されている。
再び図1〜図3において、本体1の右端(ハンドル6側端部)の開口部11から、ハンドル6のシャフト6Sの右端が、本体1内部に挿入されている。そして、開口部11の内縁部とシャフト6Sとの間には、隙間λが形成されている。
シャフト6Sの右端側(コンタクト2側)の部分は、ガイド部材(明確には図示せず)によって、本体1の中心軸CH上を左右に移動する。シャフト6Sが移動すると、仲介部材65、コンタクト2、ケーブルKも移動する(図3参照)。
ロックアーム5は、ピンP5を基準にして右側の領域におけるアーム5aと、左側の領域におけるアーム5bを有している。右方のアーム5aの先端は、上方に向かって鉤状に突出した爪5cを備えている。
ロックアーム5、充電レバーロック部材7は、図示しないリンク機構を介して、リリースレバー4(図4、図5参照)と接続され、リリースレバー4を操作することによって作動する様に構成されている。
カプラーカバー8は、可撓性を有する部材から構成されている。充電カプラー10は、充電レバー3、リリースレバー4の様に突出した部材を有しているので、係る突出した部材があっても、充電カプラー10に容易に装着できるように、カプラーカバー8には可撓性を持たせている。
図4、図5を参照すれば明らかなように、本体1に対して充電レバー3が突出している基部は可動部分であり、カプラーカバー8における蛇腹部83によって覆われている。また、本体1とリリースレバー4との境界部分(本体1に対してリリースレバー4が相対移動する部分の基部)も可動部分であり、カプラーカバー8における蛇腹部84によって覆われている。
図4、図5で示すように、充電レバー3の全体、リリースレバー4の全体を、それぞれ蛇腹部83、84で被覆することも出来る。或いは、図1〜図3に示すように、レバー3、4の先端部がカプラーカバー8には被覆されずに、露出していても良い。レバー3、4の先端部が露出している場合において、蛇腹部83、84による当該露出している部分のシール機能に関しては、図13を参照して後述する。
防水ガード9は、例えば可撓性の樹脂材料で製造される。
図6において、複数(図示の例では7本)のリブ94が、防水ガード9の外縁91近傍から中央穴93に延在している。
上述したように、カプラーカバー8において、充電カプラー10のコンタクト2と充電レバー3との間の領域85を被覆している部分が、防水ガード9の中央孔93に配置される。
防水ガード9における上述した欠損部92は、充電口50に充電カプラー10を接続した際に、キャップ50Cと防水ガード9とが干渉しないように設けられている。すなわち、充電口50に充電カプラー10を接続した場合には、キャップ50Cは防水ガード9における欠損部92の外方(図6では左側)に位置するので、防水ガード9と干渉することはない。
キャップ50Cを充電口50の開口部に取り付けておくべき位置が、図4、図5で示すのとは反対側となっている車両の場合には、防水ガード9を図示の位置から中央孔93の回りで180度回転させて、防水ガード9とキャップ50Cが干渉しない様に、防水ガード9における欠損部92を移動することが出来る。以って、充電口50に対するキャップ50Cの相対位置が図4、図5とは反対側になっている場合においても、防水ガード9とキャップ50Cとの干渉を防止することが出来る。
ハウジング51の端部(図1では左端部)51eから所定寸法だけ内側には、内径が拡大する段部53が形成されている。段部53は、充電カプラー10を充電口50に差し込んだ際に、ロックアーム5先端の鉤状の爪5cと係合する様に構成されている。
なお、図1で示す状態は、充電カプラー10を充電口50に差し込む前の状態であるため、充電カプラー10と充電口50とは離隔している。
作業者がレバー3を握り込んで本体1に近接させることにより、充電レバー3はピンP32を中心に回動して、ピンP31、仲介部材65を介して、コンタクト2は自動車側(充電用接続部52側)に移動する(図3における矢印F参照)。その結果、コンタクト2は充電カプラー10から突出して、図3で示すように、充電口50内の自動車側の充電用接続部52と接続する。そして、図示しない充電装置側で操作をすることにより、充電が開始される。
この時、充電カプラー10のロックアーム5は反時計回り(図2の矢印R方向)に回動して、ロックアーム5先端の鉤状の爪5cが、充電口50の段部53と係合する。なお充電レバー3は、充電レバーロック部材7によって、ロック状態に固定される。
図3におけるA部(カプラー10と充電口50の境界部)、B部(本体1のハンドル側端部)、C部(充電レバー3を覆う蛇腹部83の端部)は、何れも、図14で示す従来の充電カプラーでは雨水、氷雪、塵埃が侵入する可能性が高い箇所である。
図8において、充電口50は、例えば電気自動車のボディーパネルBPの内側に設けた支持部材SUによって、ボディーパネルBPに間接的に支持されている。
電気自動車のボディーパネルBPにおける支持部材SUを設けた箇所には、開口部BPOが形成されている。ここで、開口部BPOは、充電を行わない時には、図示しない蓋で閉塞されている。
図8で示す状態においては、充電カプラー10は充電口50に接続されて、充電が行われている。
また、防水ガード9に設けたリブ94により、防水ガード9自体の強度が増し、水圧での反り返りが防止されている。
さらに、水Wが開口部BPO内に侵入したとしても、図9〜図11を参照して説明するシール構造によって、水Wは充電口50の内部にまでは侵入しない。
さらに、
図9において、カプラーカバー8の充電口50側の端部(図3では右端部)81は、半径方向外方に延在するフランジ81aと、本体1の中心軸と平行に延在する(図9では左右方向に延在する)円筒端部81bと、フランジ81aと平行に延在する(図9では上下方向に延在する)端面81eと、端面81eにおける開口側に形成されたシール部81cとを有している。
シール部81cは、図9では弾性変形した状態で示されているが、弾性変形していない状態では矩形断面となっている。
図9において、カプラーカバー8の充電口側端部81は、フランジ81a及び円筒端部81bが形成されているために、充電中に洗車用水や雨水が充電口50側へ侵入することが防止される。
図10の第1変形例は、カプラーカバー8Aのシール部81dの断面が、矩形ではなくて、半円弧状である点を除くと、図9と同様である。換言すれば、図10の第1変形例は、シール部81dの断面形状を除く構成及び作用効果について、図9で示すシール構造と同様である。
図11も、充電カプラー10の先端(充電口50側端部)と充電口50との境界部分(図3のA部)におけるシール構造(第2変形例)を示しているが、図9及び図10のシール構造とは異なり、カプラーカバー8の端面81eにはシール部は設けられていない。図11のシール構造では、矩形断面の環状シール部材Sを、カプラーカバー8Bの端面81eと充電口50の間に介装している。
図11の第2変形例に係るシール構造の上述した以外の構成と作用効果は、図9及び図10のシール構造と同様である。
図12において、本体1のハンドル6側端部近傍、溝15が形成されている。溝15のハンドル6側(図12の右方)には、周縁部の断面形状が半円形のフランジ16が形成されている。
カプラーカバー8のハンドル6側端部82は、端部カバー部82h、フランジ溝82c、半径方向内側(図12では下方)に突出した環状突起82i、半径方向外側(図12では上方)に突出した環状突起82oを有している。
フランジ溝82cには、本体1のフランジ16が嵌合している。
カプラーカバー8において、半径方向内側(図12では下方)に突出した環状突起82iは、本体1の溝15に嵌合している。
また、カプラーカバー8において、半径方向外側(図12では上方)に突出した環状突起82oは、ハンドル6における溝6Bcと嵌合している。ここで、図12においては、ハンドル6の外表面は蛇腹部(ブーツ)6Bで被覆されており、蛇腹部(ブーツ)6Bの端部61近傍における半径方向内側(図12では下方)に、溝6Bcが形成されている。
さらに、カバー部82hがフランジ16のハンドル側端面16hを被覆している箇所、フランジ溝82cにフランジ16が嵌合している箇所、環状突起82iが溝15に嵌合している箇所により、水が本体1内部に浸入することが防止されると共に、カプラーカバー8が本体1に確実に係止され、外れることがない。
また、上述したシール構造の他に、接着構造、結束バンドによる締め付け構造とすることも可能である。
図13において、充電レバー3は硬質の樹脂部材31で被覆されている。
カプラーカバー8には、蛇腹部83の半径方向内側に突出した環状突起83tが形成されている。環状突起83tは、蛇腹部83の開口部(端部)83eと、開口部83eからカバー本体8側(図13では右側)に1箇所又は数箇所に形成されている。
充電レバー3の樹脂部材31において、環状突起83tに対応する部分には、当該環状突起83tと相補的な断面形状を有する溝31cが形成されており、環状突起83tは溝31cに嵌合している。
したがって、充電レバー3(或いは、リリースレバー4)の先端側から本体1内部へ雨水・氷雪、塵埃が侵入することが防止できる。
また、上述したシール構造の他に、接着構造、結束バンドによる締め付け構造とすることも可能である。
また、充電レバー3、リリースレバー4の操作の際には蛇腹部83、84が伸縮するのでカプラーカバー8全体の耐久性が損なわれることが無い。
2・・・接合部
3・・・充電レバー
4・・・リリースレバー
5・・・ロックアーム
5c・・・ロック爪
6・・・握り部/ハンドル
7・・・充電レバーロック部材
8・・・柔軟性部材/カプラーカバー
9・・・防水ガード
10・・・充電カプラー
50・・・充電口
83・・・充電レバー用蛇腹部
84・・・リリースレバー用蛇腹部
Claims (1)
- 本体(1)と接続部材(2)と充電レバー(3)とリリースレバー(4)と握り部(6)とを備えた充電装置の充電カプラーにおいて、それらの本体(1)と接続部材(2)と充電レバー(3)とリリースレバー(4)とが柔軟性部材(8)により一体に覆われており、前記充電レバー(3)の本体(1)との可動箇所は柔軟性部材(8)の第1の蛇腹部(83)によって覆われており、また前記リリースレバー(4)の本体(1)との可動個所は柔軟性部材(8)の第2の蛇腹部(84)によって覆われており、柔軟性部材(8)の接続部材(2)と充電レバー(3)との間の領域(85)には防水部材(9)が配置されており、その防水部材(9)は円環状の外縁(91)の一部に欠損した欠損部(92)を有し、その防水部材(9)は可撓性の樹脂材で製造されてその断面はテーパ状に形成され、その防水部材(9)の中央孔(93)には複数のリブ(94)が外縁(91)から延在していることを特徴とする充電装置の充電カプラー。
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