JP5516964B2 - 充電装置の充電カプラー - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車等の急速充電等に用いる充電装置の充電カプラーに関する。
地球温暖化防止のためのCO削減や、化石燃料枯渇問題等、環境或いはエネルギーの問題という社会的な要請から、バッテリーを搭載し電気を動力源とする電気自動車が注目され、実用化されている。
今後、通常のガソリン自動車等と概略同程度の走行能力を有する電気自動車が開発され、普及した際には、係る電気自動車について、円滑且つ安全にバッテリーへ充電することが必要となる。
ここで、電気自動車への充電は、例えば充電スタンドにおける充電装置の充電カプラーと、電気自動車の充電口とを接続することによって行われる。
充電カプラーは、図14に示すように、カプラー本体1、接合部2、充電レバー3、リリースレバー4、ロックアーム5、ハンドル6等を備えている。
充電作業を行なうに際して、例えば、ハンドル6を握った手で充電レバー3を握りしめることにより、充電レバー3をハンドル6に近接させると、カプラー本体1の接合部2が、カプラー本体1の前方(図14の矢印F方向)に突出する。当該接合部2の外周に配設されたロックアーム5が図示しない電気自動車の充電口に設けられた係合部に係合されることにより、突出した接合部2における電極が、電気自動車の充電口の電極と接合する。そして、図示しない充電装置側で操作することにより、充電が開始される。
充電が完了したなら、リリースレバー4を操作する(押す)ことにより、ロックアーム5と電気自動車の係合部との係合が解除される。そして、カプラー10と電気自動車側の充電口の結合を解除して、接合部2における電極と電気自動車の充電口の電極との接合も解除する。
ここで、充電カプラー10の充電レバー3、リリースレバー4、ロックアーム5等の可動部には隙間が存在し、係る隙間を介して、雨水、氷雪、埃、塵がカプラー本体1の内部に侵入する可能性がある。
雨水、氷雪、埃、塵がカプラー本体1内部へ侵入すると、漏電や、機器の破損、ショートを惹起して、火災発生を誘発させかねない。
さらに、雨水、氷雪がカプラー本体1内部へ侵入すると、作業者の感電という重大な危険の可能性が生じてしまう。
ここで、電気自動車のバッテリー充電装置は種々開示されており、例えば、昼間電力を蓄えるバッテリーと、夜間電力を蓄えるバッテリーを選択的に切り替える機能を有するバッテリー充電装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は、電気自動車に搭載されるバッテリーについて、電力需給における供給の平準化に資するものであり、上述した問題点を解決するものではない。
特開平6-351107号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、雨水、氷雪、埃、塵が、カプラー本体内部への侵入することを防止できる充電カプラーの提供を目的としている。
本発明によれば、本体(1)と接続部材(2)と充電レバー(3)とリリースレバー(4)と握り部(6)とを備えた充電装置の充電カプラーにおいて、それらの本体(1)と接続部材(2)と充電レバー(3)とリリースレバー(4)とが柔軟性部材(8)により一体に覆われており、前記充電レバー(3)の本体(1)との可動箇所は柔軟性部材(8)の第1の蛇腹部(83)によって覆われており、また前記リリースレバー(4)の本体(1)との可動個所は柔軟性部材(8)の第2の蛇腹部(84)によって覆われており、柔軟性部材(8)の接続部材(2)と充電レバー(3)との間の領域(85)には防水部材(9)が配置されており、その防水部材(9)は円環状の外縁(91)の一部に欠損した欠損部(92)を有し、その防水部材(9)は可撓性の樹脂材で製造されてその断面はテーパ状に形成され、その防水部材(9)の中央孔(93)には複数のリブ(94)が外縁(91)から延在している。
上述する構成を具備する本発明によれば、充電カプラー(10)は、本体(1)、接続部材(コンタクト2)、レバー(3、4)の本体(1)との境界部分の様に、従来技術では雨水の侵入が予想された箇所(カプラーカバー8によって被覆されていない場合に水が浸入する可能性が高い箇所)が、全て、柔軟性部材(カプラーカバー8)により、被覆されている。
そのため、雨水、氷雪、埃、塵は、当該柔軟性部材(カプラーカバー8)によりシールされるので、カプラー本体(1)内部へ侵入することが防止される。
ここで、前記本体(1)とレバー(充電レバー3、リリースレバー4)との可動箇所を、柔軟性部材(カプラーカバー8)における蛇腹部(83、84)によって被覆する様に構成すれば、レバー(3、4)の操作が円滑に行われて、充電操作に支障が生じない。また、レバー(3、4)操作の際には蛇腹部(83、84)が伸縮するので、柔軟性部材(8)の一部にのみ繰り返し加重が付加されることにより、全体が疲労破壊してしまうことが防止される。換言すれば、柔軟性部材(8)の耐久性が損なわれることはない。
さらに、柔軟性部材(カプラーカバー8)における接続部材(コンタクト2)とレバー(充電レバー3)との間の領域(85)に、防水部材(防水ガード9)が柔軟性部材(8)によって貫通されるように配置されていれば、充電時には防水部材(9)が電気自動車の充電口(50)を被覆するので、洗車用の水が充電口(50)に向かって噴射されても、防水部材(9)に衝突して、防水部材(9)を伝わって、電気自動車の充電口(50)の外部に案内され、充電口(50)の内部に侵入することが抑制される。
本発明の実施形態を示す縦断面図であり、充電カプラーを充填口に差し込む前の状態を示している。 充電カプラーを充填口に差し込んだ状態を示した縦断面図である。 充電カプラーを充填口に差し込んだ状態で、充電レバーを操作した状態を示す縦断面図である。 充電カプラーを充填口に差し込む前の状態を示す斜視図である。 充電カプラーを充填口に差し込み、充填レバーを操作した状態を示す斜視図である。 実施形態における防水ガードの正面図である。 図6のX-X矢視断面図である。 防水ガードの作用効果を説明するための部分断面図である。 図3のA部を示す部分拡大断面図である。 図3のA部における第1変形例を示す部分拡大断面図である。 図3のA部における第2変形例を示す部分拡大断面図である。 図3のB部を示す部分拡大断面図である。 図3のC部を示す部分拡大断面図である。 従来技術に係る充電カプラーの斜視図である。
以下、図1〜図13を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1において、全体を符号10で示す充電用カプラーは、電気自動車の充電口50に差し込む前の状態が示されている。
そして、充電用カプラー10を充電口50に差し込んで結合して、充電を行っている状態が、図2で示されている。
図1〜図3において、充電用カプラー10は、本体1、接続部材(電極を包含する部材:以下「コンタクト」と記載する)2、充電用レバー3、リリースレバー4(図4、図5参照)、ロックアーム5、握り部(以下、「ハンドル」と記載する)6、カプラーカバー8、防水ガード9を備えている。
本体1は、縦方向に2分割して構成されており、図示の例では縦方向中央線において、半体となった外殻部材(シェル状部材)同士を接合して、公知の手段(例えばビスなど)により接合して、形成されている。
ハンドル6は、本体1に対して図1における左方側に延在する様に配置されている。
ハンドル6の内部には、導電材のシャフト6Sが収容されており、シャフト6Sは絶縁材から成るチューブ部材6Tに被覆されている。シャフト6Sは、図1における左端側が、本体1の中心軸に対して「く」字状に屈折しており、ハンドル6(のシャフト6S)における本体1側の端部(右端部)は、仲介部材65を介して、コンタクト2に接続されている。
ハンドル6(のシャフト6S)における本体1側の反対側端部(図1では左端部)6Eには、ケーブルKが接続されている。
充電レバー3は、概略S字状に形成され、本体1内の端部(図1では上端部)が、ピンP31によって、回動可能に軸支されている。
ピンP31は、シャフト6Sに対する回動を許容する状態で、シャフト6S先端近傍の所定位置に係合している。そしてピンP31は、本体1の定位置に形成された図1では明確でないガイド孔(図1〜図3では点線で示す)に挿入されており、充電レバー3を握り込む(本体1に近接させる)とピンP31はガイド孔内を中心軸CH方向に移動する。
充電レバー3において、ピンP31が立設された位置から、図1〜図3において下方に所定寸法離れた位置には、長孔3hが形成されている。
長孔3hには、本体1の底部に設けられたピンP32が嵌合しており、充電レバー3を操作する際には、充電レバー3がピンP32周りに回動する様に構成されている。
換言すれば、充電レバー3は、上述したピンP31、ピンP32によって、動き(回動)が規制される。
本体1には、充電レバー3を設けるための貫通孔17が形成されている。
孔17の周縁部と充電レバー3の間には、充電レバー3の操作が円滑に行えるように、隙間δが形成されている。
図4、図5で示すように、本体1の外周部には、リリースレバー4が設けられている。
再び図1〜図3において、本体1の右端(ハンドル6側端部)の開口部11から、ハンドル6のシャフト6Sの右端が、本体1内部に挿入されている。そして、開口部11の内縁部とシャフト6Sとの間には、隙間λが形成されている。
シャフト6Sの右端側(コンタクト2側)の部分は、ガイド部材(明確には図示せず)によって、本体1の中心軸CH上を左右に移動する。シャフト6Sが移動すると、仲介部材65、コンタクト2、ケーブルKも移動する(図3参照)。
図1において、本体1内部で、中心軸CHよりも上方で且つ本体1の外殻部(シェル状本体)の近傍には、ロックアーム5が、ピンP5を中心に回動可能に配置されている。ここで、ピンP5は、本体1に固設されている。
ロックアーム5は、ピンP5を基準にして右側の領域におけるアーム5aと、左側の領域におけるアーム5bを有している。右方のアーム5aの先端は、上方に向かって鉤状に突出した爪5cを備えている。
本体1内部において、本体の中心軸CH近傍には、充電レバーロック部材7が配置されており、充電レバーロック部材7は、本体1に固定されたピンP7を中心にして、回動可能に構成されている。
ロックアーム5、充電レバーロック部材7は、図示しないリンク機構を介して、リリースレバー4(図4、図5参照)と接続され、リリースレバー4を操作することによって作動する様に構成されている。
図1〜図5において、充電カプラー10は、本体1、コンタクト2、充電レバー3、リリースレバー4の何れもがカプラーカバー8により一体に覆われている。
カプラーカバー8は、可撓性を有する部材から構成されている。充電カプラー10は、充電レバー3、リリースレバー4の様に突出した部材を有しているので、係る突出した部材があっても、充電カプラー10に容易に装着できるように、カプラーカバー8には可撓性を持たせている。
図4、図5を参照すれば明らかなように、本体1に対して充電レバー3が突出している基部は可動部分であり、カプラーカバー8における蛇腹部83によって覆われている。また、本体1とリリースレバー4との境界部分(本体1に対してリリースレバー4が相対移動する部分の基部)も可動部分であり、カプラーカバー8における蛇腹部84によって覆われている。
カプラーカバー8において、充電カプラー10のコンタクト2と充電レバー3との間の領域85に相当する領域には、防水ガード9が設けられている。ここで、カプラーカバー8と防水ガード9とは別体に構成されており、防水ガード9の中央穴93(図6、図7参照)にカプラーカバー8が貫通している。
図4、図5で示すように、充電レバー3の全体、リリースレバー4の全体を、それぞれ蛇腹部83、84で被覆することも出来る。或いは、図1〜図3に示すように、レバー3、4の先端部がカプラーカバー8には被覆されずに、露出していても良い。レバー3、4の先端部が露出している場合において、蛇腹部83、84による当該露出している部分のシール機能に関しては、図13を参照して後述する。
図6で示すように、防水ガード9は、円環状の外縁91の一部が直線的に欠損した形状をしており、当該欠損部は符号92で示されている。そして図7で示すように、防水ガード9は、その断面は、傾斜の緩やかなテーパー状に形成されている。
防水ガード9は、例えば可撓性の樹脂材料で製造される。
図6において、複数(図示の例では7本)のリブ94が、防水ガード9の外縁91近傍から中央穴93に延在している。
上述したように、カプラーカバー8において、充電カプラー10のコンタクト2と充電レバー3との間の領域85を被覆している部分が、防水ガード9の中央孔93に配置される。
図4、図5で示すように、充電口50におけるハウジング51には、ハウジング51の開口部を閉塞するためのキャップ50Cが設けられている。
防水ガード9における上述した欠損部92は、充電口50に充電カプラー10を接続した際に、キャップ50Cと防水ガード9とが干渉しないように設けられている。すなわち、充電口50に充電カプラー10を接続した場合には、キャップ50Cは防水ガード9における欠損部92の外方(図6では左側)に位置するので、防水ガード9と干渉することはない。
防水ガード9の中央孔93は概略真円に形成されており、カプラーカバー8における領域85も概略真円に形成されているので、防水ガード9は、カプラーラバー8に対して回転可能となっている。
キャップ50Cを充電口50の開口部に取り付けておくべき位置が、図4、図5で示すのとは反対側となっている車両の場合には、防水ガード9を図示の位置から中央孔93の回りで180度回転させて、防水ガード9とキャップ50Cが干渉しない様に、防水ガード9における欠損部92を移動することが出来る。以って、充電口50に対するキャップ50Cの相対位置が図4、図5とは反対側になっている場合においても、防水ガード9とキャップ50Cとの干渉を防止することが出来る。
図1において、電気自動車(図示せず)の充電口50は、ハウジング51、充電用接続部52、段部53、フランジ54を備えている。
ハウジング51の端部(図1では左端部)51eから所定寸法だけ内側には、内径が拡大する段部53が形成されている。段部53は、充電カプラー10を充電口50に差し込んだ際に、ロックアーム5先端の鉤状の爪5cと係合する様に構成されている。
詳細は図8で後述するが、フランジ54において、充電口50は支持部材SUに取り付けられている。
なお、図1で示す状態は、充電カプラー10を充電口50に差し込む前の状態であるため、充電カプラー10と充電口50とは離隔している。
図2において、充電カプラー10を充電口50に差し込む際には、リリースレバー4を押し込んで、ロックアーム5をピンP5に関して時計回り方向に回動して、鉤状の爪5cが押し下げられた状態にせしめる。そして、充電カプラー10を充電口50に差し込んで、作業者が充電レバー3を握り込んで本体1に近接させる(図3参照)。
作業者がレバー3を握り込んで本体1に近接させることにより、充電レバー3はピンP32を中心に回動して、ピンP31、仲介部材65を介して、コンタクト2は自動車側(充電用接続部52側)に移動する(図3における矢印F参照)。その結果、コンタクト2は充電カプラー10から突出して、図3で示すように、充電口50内の自動車側の充電用接続部52と接続する。そして、図示しない充電装置側で操作をすることにより、充電が開始される。
この時、充電カプラー10のロックアーム5は反時計回り(図2の矢印R方向)に回動して、ロックアーム5先端の鉤状の爪5cが、充電口50の段部53と係合する。なお充電レバー3は、充電レバーロック部材7によって、ロック状態に固定される。
ここで、充電カプラー10の本体1あるいは充電口50へ雨水、氷雪、塵埃が侵入することは、カプラーカバー8によって防止される。
図3におけるA部(カプラー10と充電口50の境界部)、B部(本体1のハンドル側端部)、C部(充電レバー3を覆う蛇腹部83の端部)は、何れも、図14で示す従来の充電カプラーでは雨水、氷雪、塵埃が侵入する可能性が高い箇所である。
図8を参照して、図3で示す充電中の状態において、防水ガード9によって、充電口50内に浸水することが抑制される態様について説明する。
図8において、充電口50は、例えば電気自動車のボディーパネルBPの内側に設けた支持部材SUによって、ボディーパネルBPに間接的に支持されている。
電気自動車のボディーパネルBPにおける支持部材SUを設けた箇所には、開口部BPOが形成されている。ここで、開口部BPOは、充電を行わない時には、図示しない蓋で閉塞されている。
図8で示す状態においては、充電カプラー10は充電口50に接続されて、充電が行われている。
図8で示す状態で、図示しない洗車用器具から噴射された水Wや、雨水が充電口50に侵入しようとしても、防水ガード9のハンドル側(図8では左側)の面96に衝突するので、充電口50に侵入することが抑制される。そして、防水ガード9に衝突した水Wは、防水ガード9の面96沿いに下降して、ボディーパネルBPの開口部BPOよりも車両外側の領域に落下するので、開口部BPOに進入する水の量は、非常に少なくなる。
また、防水ガード9に設けたリブ94により、防水ガード9自体の強度が増し、水圧での反り返りが防止されている。
さらに、水Wが開口部BPO内に侵入したとしても、図9〜図11を参照して説明するシール構造によって、水Wは充電口50の内部にまでは侵入しない。
さらに、
図9は、充電カプラー10の先端(充電口50側端部)と充電口50との境界部分(図3のA部)におけるシール構造を示している。
図9において、カプラーカバー8の充電口50側の端部(図3では右端部)81は、半径方向外方に延在するフランジ81aと、本体1の中心軸と平行に延在する(図9では左右方向に延在する)円筒端部81bと、フランジ81aと平行に延在する(図9では上下方向に延在する)端面81eと、端面81eにおける開口側に形成されたシール部81cとを有している。
円筒端部81bは、充電口50の端部51eの一部を覆う様に配置されている。
シール部81cは、図9では弾性変形した状態で示されているが、弾性変形していない状態では矩形断面となっている。
図9において、カプラーカバー8の充電口側端部81は、フランジ81a及び円筒端部81bが形成されているために、充電中に洗車用水や雨水が充電口50側へ侵入することが防止される。
図10は、充電カプラー10の先端(充電口50側端部)と充電口50との境界部分(図3のA部)におけるシール構造であって、図9で示すシール構造とは異なる変形例(第1変形例)を示している。
図10の第1変形例は、カプラーカバー8Aのシール部81dの断面が、矩形ではなくて、半円弧状である点を除くと、図9と同様である。換言すれば、図10の第1変形例は、シール部81dの断面形状を除く構成及び作用効果について、図9で示すシール構造と同様である。
図9及び図10のシール構造では、シール部81c、81dが、カプラーカバー8の端面81eと一体に形成されている。
図11も、充電カプラー10の先端(充電口50側端部)と充電口50との境界部分(図3のA部)におけるシール構造(第2変形例)を示しているが、図9及び図10のシール構造とは異なり、カプラーカバー8の端面81eにはシール部は設けられていない。図11のシール構造では、矩形断面の環状シール部材Sを、カプラーカバー8Bの端面81eと充電口50の間に介装している。
図11の第2変形例に係るシール構造の上述した以外の構成と作用効果は、図9及び図10のシール構造と同様である。
図12は、本体1のハンドル6とカプラーカバー8との境界部(図3のB部)におけるシール構造を示している。
図12において、本体1のハンドル6側端部近傍、溝15が形成されている。溝15のハンドル6側(図12の右方)には、周縁部の断面形状が半円形のフランジ16が形成されている。
カプラーカバー8のハンドル6側端部82は、端部カバー部82h、フランジ溝82c、半径方向内側(図12では下方)に突出した環状突起82i、半径方向外側(図12では上方)に突出した環状突起82oを有している。
端部カバー部82hは、充電カプラー10の本体1におけるフランジ16のハンドル6側(図12の右方)端面16hを覆っている。
フランジ溝82cには、本体1のフランジ16が嵌合している。
カプラーカバー8において、半径方向内側(図12では下方)に突出した環状突起82iは、本体1の溝15に嵌合している。
また、カプラーカバー8において、半径方向外側(図12では上方)に突出した環状突起82oは、ハンドル6における溝6Bcと嵌合している。ここで、図12においては、ハンドル6の外表面は蛇腹部(ブーツ)6Bで被覆されており、蛇腹部(ブーツ)6Bの端部61近傍における半径方向内側(図12では下方)に、溝6Bcが形成されている。
図12で示すシール構造(カプラー本体1のハンドル6とカプラーカバー8との境界部におけるシール構造)によれば、カプラーカバー8の端部を蛇腹部6Bの端部61が被覆しており、水の侵入を防止している。そして、カプラーカバー8と蛇腹部6Bの境界部分に水が浸入しても、蛇腹部6Bの溝6Bcにカプラーカバー8の環状突起82oが嵌合して箇所により、充電カプラー10の本体1内へ水は侵入しない。
さらに、カバー部82hがフランジ16のハンドル側端面16hを被覆している箇所、フランジ溝82cにフランジ16が嵌合している箇所、環状突起82iが溝15に嵌合している箇所により、水が本体1内部に浸入することが防止されると共に、カプラーカバー8が本体1に確実に係止され、外れることがない。
また、上述したシール構造の他に、接着構造、結束バンドによる締め付け構造とすることも可能である。
図13は、充電レバー3とカプラーカバー8おける蛇腹部83の境界部(図3のC部)におけるシール構造を示している。
図13において、充電レバー3は硬質の樹脂部材31で被覆されている。
カプラーカバー8には、蛇腹部83の半径方向内側に突出した環状突起83tが形成されている。環状突起83tは、蛇腹部83の開口部(端部)83eと、開口部83eからカバー本体8側(図13では右側)に1箇所又は数箇所に形成されている。
充電レバー3の樹脂部材31において、環状突起83tに対応する部分には、当該環状突起83tと相補的な断面形状を有する溝31cが形成されており、環状突起83tは溝31cに嵌合している。
図示は省略しているが、リリースレバー4(図4、図5参照)における蛇腹部84(図4、図5参照)のシール構造においても、図13を参照して上述したのと同様な構成を採用しており、蛇腹部84における1箇所又は数箇所の環状突起(図示せず)が、1箇所又は数箇所の溝(図示せず)に嵌合している。
図13に示すシール構造によれば、充電レバー3とカプラーカバー8おける蛇腹部83の境界部(図3のC部)において、開口部83eから水が浸入したとしても、カプラーカバー8における環状突起83tと充電レバー3の樹脂部材31における溝31cが嵌合しているので、当該嵌合部分(2箇所)により、本体1内部に水が侵入することが防止され、シール性が確保される。
したがって、充電レバー3(或いは、リリースレバー4)の先端側から本体1内部へ雨水・氷雪、塵埃が侵入することが防止できる。
また、上述したシール構造の他に、接着構造、結束バンドによる締め付け構造とすることも可能である。
以上説明したように、図示の実施形態によれば、本体1と充電レバー3との可動箇所及び本体1とリリースレバー4との可動箇所は、カプラーカバー8における蛇腹部83、84によって覆われているために、レバー操作が円滑に行われて、充電操作に支障が生じない。
また、充電レバー3、リリースレバー4の操作の際には蛇腹部83、84が伸縮するのでカプラーカバー8全体の耐久性が損なわれることが無い。
また、前述したように、本体1が最中のような2分割タイプの場合は、合わせ面にわずかな隙間が生じる場合がある。図示の実施形態では、本体1の全長にわたりカプラーカバー8が覆っているので、本体1の内部に雨水氷雪及び塵や埃が侵入することはない。
さらに、充電カプラー10の先端(充電口50側端部)と充電口50との境界部分(図9〜図1参照1)、本体1のハンドル6とカプラーカバー8との境界部(図12参照)、充電レバー3とカプラーカバー8における蛇腹部83の境界部(図13参照)及びリリースレバー4とカプラーカバー8における蛇腹部84の境界部についても、確実にシールがされているため、それ等の境界部から本体1の内部に雨水氷雪及び塵や埃が侵入することが防止される。
これに加えて、図示の実施形態では防水ガード9を具備しているので、洗車用の水Wや、雨水が充電口50に侵入しようとしても、防水ガード9に衝突して、開口部BPOよりも車両外側の領域に落下するので、充電口50に侵入することが抑制される。
図示の実施形態に係るカプラーカバー、防水ガードは、既存の充電カプラーに容易に後付できるので、使い勝手が良い。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
1・・・本体
2・・・接合部
3・・・充電レバー
4・・・リリースレバー
5・・・ロックアーム
5c・・・ロック爪
6・・・握り部/ハンドル
7・・・充電レバーロック部材
8・・・柔軟性部材/カプラーカバー
9・・・防水ガード
10・・・充電カプラー
50・・・充電口
83・・・充電レバー用蛇腹部
84・・・リリースレバー用蛇腹部

Claims (1)

  1. 本体(1)と接続部材(2)と充電レバー(3)とリリースレバー(4)と握り部(6)とを備えた充電装置の充電カプラーにおいて、それらの本体(1)と接続部材(2)と充電レバー(3)とリリースレバー(4)とが柔軟性部材(8)により一体に覆われており、前記充電レバー(3)の本体(1)との可動箇所は柔軟性部材(8)の第1の蛇腹部(83)によって覆われており、また前記リリースレバー(4)の本体(1)との可動個所は柔軟性部材(8)の第2の蛇腹部(84)によって覆われており、柔軟性部材(8)の接続部材(2)と充電レバー(3)との間の領域(85)には防水部材(9)が配置されており、その防水部材(9)は円環状の外縁(91)の一部に欠損した欠損部(92)を有し、その防水部材(9)は可撓性の樹脂材で製造されてその断面はテーパ状に形成され、その防水部材(9)の中央孔(93)には複数のリブ(94)が外縁(91)から延在していることを特徴とする充電装置の充電カプラー。
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