JP5514835B2 - 潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するためのプロセス - Google Patents

潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するためのプロセス Download PDF

Info

Publication number
JP5514835B2
JP5514835B2 JP2011542836A JP2011542836A JP5514835B2 JP 5514835 B2 JP5514835 B2 JP 5514835B2 JP 2011542836 A JP2011542836 A JP 2011542836A JP 2011542836 A JP2011542836 A JP 2011542836A JP 5514835 B2 JP5514835 B2 JP 5514835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
aqueous solution
free
quaternary ammonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011542836A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012513745A (ja
Inventor
モーネン、クリストフ
シェルドマン、ダーン
Original Assignee
タミンコ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by タミンコ filed Critical タミンコ
Publication of JP2012513745A publication Critical patent/JP2012513745A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5514835B2 publication Critical patent/JP5514835B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23KFODDER
    • A23K40/00Shaping or working-up of animal feeding-stuffs
    • A23K40/10Shaping or working-up of animal feeding-stuffs by agglomeration; by granulation, e.g. making powders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/14Particulate form, e.g. powders, Processes for size reducing of pure drugs or the resulting products, Pure drug nanoparticles
    • A61K9/16Agglomerates; Granulates; Microbeadlets ; Microspheres; Pellets; Solid products obtained by spray drying, spray freeze drying, spray congealing,(multiple) emulsion solvent evaporation or extraction
    • A61K9/1605Excipients; Inactive ingredients
    • A61K9/1617Organic compounds, e.g. phospholipids, fats
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/16Inorganic salts, minerals or trace elements
    • A23L33/165Complexes or chelates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23KFODDER
    • A23K20/00Accessory food factors for animal feeding-stuffs
    • A23K20/20Inorganic substances, e.g. oligoelements
    • A23K20/30Oligoelements
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/52Adding ingredients
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/16Inorganic salts, minerals or trace elements
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Fodder In General (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Glanulating (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、乾燥重量に基づいて、100重量部当たり少なくとも85重量部、好ましくは少なくとも90重量部、より好ましくは少なくとも95重量部の少なくとも1つの潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するプロセスに関する。この自由流動性粉末は、固体生成物を得るために第4級アンモニウム化合物の水溶液を乾燥し、続いて少なくとも1つの、多価対イオンを有する中鎖から長鎖脂肪酸の粉末状の塩を第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.1重量部の量で固体生成物に混合することによって調製される。
ベタインなどの第4級アンモニウム化合物は、潮解性化合物、すなわち、自然に融解が起こるほどまで周囲雰囲気から水分を吸収しやすい粉末状の物質(例えば、結晶化又は乾燥により純粋な形で得られる)であることが多い。この過程(乾燥相から液相へ)が起こる速度は、個々の化合物によって決まるが、中間段階は必ず凝集し、くっついた粉末を呈し、これは扱いにくい。このことから、使用中に生成物を安定化させるために担体物質が必要とされることが多く、これにより活性成分の濃度が減少し、さらに生成物の安全性を管理するのが難しい。
例えば、動物飼料産業において飼料添加物として塩化コリンが大規模に使用されている。通常、乾燥した形態のプレミックスとしてビタミン及び微量元素が動物飼料に添加されている。しかし、塩化コリンは、75%の水溶液として製造されることが多い。結晶化によって得られる無水物サンプルは、周囲空気から非常に急速に水分を吸収し、くっつくようになる。そのため、塩化コリンは、実際には、担体としてのシリカ又は細かく刻んだ植物材料に吸収させてから動物飼料用の固体の形態で販売されている。しかし、このような方法では、こうした生成物の塩化コリン含有量は、一般に70%に制限される。さらに、細かく刻んだより安価な植物材料が担体として使用される場合、実際には食物及び飼料の安全性に対して最も重要であるにもかかわらず、植物担体の正確な化学組成及び異物混入レベルを管理するのが難しいことが多い。
例えば、US4775540において担体としてシリカが使用されるプロセスが開示されている。このプロセスでは、比較的大量のシリカが70から80%塩化コリン溶液に添加されるため、塩化コリンの濃度が40から50重量%に減少する。このようにして得られた粉末混合物の注入性は依然として不十分であるため、0.05から0.4重量%のステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸カルシウムが混合される。この結果得られる粉末は、5mmのオリフィスを通して注ぐことができ、さらに相対湿度75%の空気中に24時間置いた後でも20mmのオリフィスを通して注ぐことができた。このプロセスの欠点は、比較的大量のシリカが必要とされるため、得られる生成物の塩化コリン含有量がごく限られることである。
塩化コリン溶液にシリカを添加する代わりに、ステアリン酸ナトリウムを添加することも知られている。そのようなプロセスが、NL6704009で開示されている。この既知のプロセスでは、塩化コリン100重量部当たり25重量部のステアリン酸ナトリウムが70重量%塩化コリン溶液に添加される。このような方法では、懸濁液が得られ、その後乾燥される。NL6704009によると、この懸濁液の乾燥は、ドラム乾燥又は噴霧乾燥によって行うことができる。しかし、ドラム乾燥プロセスの例しか示されていない。塩化コリン溶液中に懸濁した固体のステアリン酸ナトリウム粒子の含有量が高いため、実際にはこの溶液は噴霧乾燥に全く適していない(例えば、シリカをわずかに3.8%だけ含む75%の塩化コリン溶液は、既に粘性がありすぎて噴霧乾燥機中で霧化できないことがあると述べているUS6177124の例を参照のこと)。さらに、懸濁液を噴霧乾燥する場合、固体生成物が得られ、これは粉末にするために粉砕する必要があるであろうことがNL6704009から明らかである。NL6704009には、乾燥した粉末の安定性について及びその自由流動特性をどのように評価するかについて何も述べられていない。本発明者らによって行われた比較試験(比較例7を参照のこと)から、溶液中に懸濁したステアリン酸塩(少量のステアリン酸ナトリウム及びステアリン酸カルシウム)を含む塩化コリン溶液を噴霧乾燥する場合、実際には非常に塊の多い物質が得られるが、この塊の多い物質を粉砕しても、依然として6mmのオリフィスを通して注ぐことはできず、さらに安定性はわずかに限られたものであったことが明らかである。さらなる比較試験(比較例9dを参照のこと)により、NL6704009で調製された懸濁液を乾燥及び粉砕した場合、得られる乾燥生成物は、いくらか自由流動特性を有していたが、6mmのオリフィスを通って自然には流れなかったことが示された。さらに、乾燥され粉砕された生成物の薄い層を20℃、相対湿度75%に維持した安定性試験の間、生成物は1時間後には既にくっつくようになり、2時間後に表面に水滴が見られた。最後に、NL6704009において開示されるプロセスによって得られる生成物は、これもまた塩化コリンの含有量が低く、必要とされるステアリン酸ナトリウムの量が多いため比較的費用がかかる。
塩化コリンの含有量が高い自由流動性粉末を得ることができるプロセスが、US6177124及びDE2209477に開示されている。これらの特許公報は、扱いやすさを保証するために、塩化コリンが液化するのを防ぎ十分な自由流動特性を維持すべく固体塩化コリン中に添加物として疎水性シリカを使用することを開示している。このような方法では、塩化コリンは、水溶性シリカ−塩化コリン懸濁液を噴霧乾燥することによって、活性成分を最大95%含む固体の形態で得られる。しかし、疎水性シリカは、非常に高価であり、最終製品の価格に甚大な影響を与える。
US5486363は、疎水性ケイ酸の助けにより、ここでも粉末を含む乾燥した自由流動性の塩化コリンが生成されるプロセスを開示している。この疎水性ケイ酸の粉末を塩化コリン溶液に混合する代わりに、噴霧乾燥塔内の向流空気流にこの粉末が微細に分散される。塩化コリンの含有量が高い生成物(わずかに2.7重量%のSiOを含む)が得られた。しかし、十分に乾燥した粉末を得るためには、2段階の乾燥又は高さのある構造の(20〜30m)噴霧乾燥機が必要とされる。US5486363は、疎水性シリカの代わりに、はるかに安価な脂肪酸塩を使用することも示唆している。しかし、実験データは示されていない。本発明者らは、噴霧乾燥塔の乾燥チャンバー中の空気流を用いて、乾燥した塩化コリンがステアリン酸カルシウムを2.5重量%含むような量のステアリン酸カルシウムの粉末を加えた試験(比較例8aを参照のこと)を行った。1%のステアリン酸カルシウムを乾燥した生成物に混合する場合でなくても、得られた生成物は自由流動性ではなかったため、US5486363で開示されているこのプロセスは、明らかにはるかに多くの高価な疎水性シリカの助けがある場合にのみ有効であることが明らかであった。
DD84552は、塩化コリンの含有量が高い固体の塩化コリン生成物を調製するためのプロセスを開示しており、これには、より安価な脂肪酸塩が使用される。この既知のプロセスでは、塩化コリン溶液が乾燥され、水分の吸収を避ける又は制限するために真空が利用される。その後、0.5から10部、好ましくは2から5部のステアリン酸カルシウム又はステアリン酸マグネシウムが乾燥した塩化コリンと混合される。この既知のプロセスの問題は、乾燥した塩化コリンは非常に吸湿性であり、乾燥/冷却装置の冷却器部分に直ちに付着し始める(比較例6を参照のこと)ことである。したがって、乾燥装置の手入れが必要となる前のわずかに限られた時間のみこの乾燥プロセスを行うことができる。さらに、DD84552は、自由流動性の生成物の生成について記載しているが、流動性は依然として改善される必要があることは明らかである。実際、既に上で述べた比較例8aから、塩化コリン溶液を噴霧乾燥し、乾燥した塩化コリンを1%のステアリン酸カルシウムと混合する場合、噴霧乾燥段階の間に、追加的に約2.5%のステアリン酸カルシウムが塩化コリンに添加されたという事実にもかかわらず、得られる生成物は依然として6mmのオリフィスを通って流れなかったことがわかる。
本発明の目的は、高価な疎水性シリカ又は大量のその他の添加物若しくは担体を使用する必要なく、得られる粉末が比較的高含量の第4級アンモニウム化合物を含むような(直径がわずか6mmのオリフィスを通って流れることができる)流動性粉末を、潮解性の第4級アンモニウム化合物の溶液、特に塩化コリン溶液から生成できる新しいプロセスを提供することである。この新しいプロセスは、特に噴霧乾燥装置を使用する場合に、潮解性の第4級アンモニウム化合物が乾燥装置にくっつくのを避けることもできるはずである。
上記の目的を達成するために、本発明によるプロセスは、潮解性の第4級アンモニウム化合物の水溶液を乾燥する前に、少なくとも1つの、一価対イオンを有する中鎖から長鎖脂肪酸の水溶性塩が加えられ、前記第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.1重量部の前記水溶性塩が前記水溶液に溶解されることを特徴とする。
水溶液の乾燥後、固体生成物が得られ、これに前記第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.1重量部の少なくとも1つの、多価対イオンを有する中鎖から長鎖脂肪酸の粉末状の塩が混合される。
本発明者らは、一価対イオンを有する水溶性の脂肪酸塩のある量を最初に水溶液に溶解させ、水溶液を固体生成物に乾燥させた後、続いて、得られた乾燥生成物に多価対イオンを有する脂肪酸の粉末状の塩を混合する場合に、脂肪酸塩がより少量で、より良好な自由流動特性を有する自由流動性粉末が得られることを発見した。これに関して、本特許明細書において本発明の粉末が自由流動性であると述べる場合、これは重力によって粉末が直径がわずか6mmの丸いオリフィスを通って流れることを意味することに留意すべきである。
水溶液に溶解させた脂肪酸塩と乾燥した生成物に混合された脂肪酸塩との間に、特に得られる粉末の自由流動特性に対して相乗効果が生じることが見いだされた。こうした相乗効果を達成するためには、水溶液に最小限の量の水溶性の脂肪酸塩が実際に溶解されることが必須であるようであった。水に溶けない脂肪酸塩、例えば、ステアリン酸カルシウムなどを水溶液に添加する場合、乾燥した固体生成物を次いで粉末状の脂肪酸塩(具体的にはステアリン酸カルシウム)と混合することによって自由流動性粉末を得ることはできなかった。しかし、比較的少量のみの溶解した脂肪酸塩を水溶液が含む場合、得られる粉末の自由流動特性は、続いて粉末状の脂肪酸塩を乾燥した粉末に混合することによってかなり向上した。この相乗作用が生じる理由は明らかでないが、可能性のある仮説は、溶解した脂肪酸塩の脂肪酸鎖が気液表面間に移動して、乾燥粒子の表面に濃縮され(この場合、これが非常に薄い膜を形成することもある)、そこで粉末状の脂肪酸塩と相互作用して、粉末の流動性を増加させるということである。それに対して、水溶液中に脂肪酸塩粒子が溶解しているのではなく、懸濁しているだけである場合、脂肪酸塩粒子は生成物のコア内により多く留まっており、粉末粒子の表面に膜を形成できない。
本発明によるプロセスの好適な実施形態では、前記水溶性塩を水溶液に溶解させるために、水溶液は、50℃超、好ましくは60℃超、より好ましくは75℃超の温度に加熱される。
水溶性の脂肪酸塩は、水に対して限られた溶解性を有するにすぎない。水溶液を加熱することにより、より多くの脂肪酸塩を水に溶解させることができる。これは、潮解性の第4級アンモニウム化合物をより高含量に含む水溶液の場合に特に重要である。それは、上記のような溶液に対する脂肪酸塩の溶解性はさらに低いためである。NL6704009に開示されるプロセスでは、反対に70%の塩化コリンを含む水溶液は加熱されず、この明細書に記載されているように、ステアリン酸ナトリウムをこの水溶液に添加すると懸濁が達成される。この場合、大量のステアリン酸ナトリウムが水溶液に添加されたにもかかわらず、そこには全く又はほぼ全くステアリン酸ナトリウムが溶解していない。
本発明はまた、本発明に従ったプロセスによって得られる自由流動性粉末に関し、特に、約3mmの薄い層として20℃及び相対空気湿度75%において3時間保管した場合でも自由流動性をとどめている自由流動性粉末に関する。
本発明はさらに、ビタミン、ミネラル、抗酸化剤、抗菌剤、駆虫剤、微生物サプリメント、オリゴ糖、酵素、アミノ酸、酸性化剤、香味料、悪臭防止剤、ペレット結合剤、流動化剤、脂肪、カロテノイド及び食肉改質剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の粉末と混合された本発明の自由流動性粉末を含む飼料添加物混合物に関する。
本発明のさらなる詳細及び利点は、以下の本発明によるプロセス、自由流動性粉末及び飼料添加物混合物のより詳細な説明から明らかになる。
本発明は、乾燥重量に基づいて、粉末100重量部当たり少なくとも85重量部、好ましくは少なくとも90重量部、より好ましくはさらに少なくとも95重量部の少なくとも1つの潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するためのプロセスに関する。
潮解性化合物という用語は、平衡含水量に達する前に融解が起こる程まで(20℃の温度及び相対湿度75%において)周囲雰囲気から水分を吸収するような化合物を指す。第4級アンモニウム化合物は、4つの炭素原子に結合し、このために正電荷を帯びた少なくとも1つの窒素原子を含むような有機分子である。対イオンとして、有機アニオン並びに無機アニオンが生じ得る。これには、ハロゲン化物、カルボン酸塩、炭酸塩、硫酸塩又は水酸化物が例として挙げられるがこれらに限定されるものではない。ベタインは、同一分子内に正電荷(アンモニウムの窒素原子)及び負電荷(カルボン酸の酸素原子)の両方を持つ特別な種類の第4級アンモニウム化合物として知られている。本発明の条件下で有利に処理される、ベタインなどの潮解性の第4級アンモニウム化合物の例としては、コリン化学種(塩化コリン、臭化コリン、水酸化コリン、カルボン酸コリン、炭酸コリン)、グリシンベタイン、塩化テトラメチルアンモニウム及び臭化テトラメチルアンモニウム、D,L−カルニチンなどが挙げられる。
上で既に述べたように、「自由流動性粉末」という用語は、重力によって粉末が直径がわずか6mmの丸いオリフィスを通って流れることができる粉末を指す。
自由流動性粉末を調製するために、潮解性の第4級アンモニウム塩の水溶液が使用される。この溶液は、乾燥固体生成物にするために乾燥される。この乾燥段階に必要な乾燥容量を低減するために、水溶液は、50重量%超、好ましくは60重量%超、より好ましくは70重量%超の第4級アンモニウム塩を含むことが好ましい。
乾燥段階は、主に2つの種類、すなわち接触乾燥と(乾燥空気による)対流乾燥とに分けることができる様々な方法で行うことができる。接触乾燥技術としては、熱板乾燥及びドラム乾燥が挙げられ、一方、対流乾燥技術としては、流動床乾燥、気流乾燥並びに噴霧造粒及び噴霧凝集を含む噴霧乾燥が挙げられる。
本発明のプロセスの本質的特徴は、水溶液を乾燥する前に、少なくとも1つの、一価対イオンを有する中鎖から長鎖脂肪酸の水溶性塩が加えられ、潮解性の第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.1重量部のこの水溶性塩が実際にこの水溶液に溶解されていることである。水溶液に加えられる水溶性塩の量は、前記第4級アンモニウム化合物100重量部当たり好ましくは10重量部未満、より好ましくは5重量部未満、最も好ましくは3重量部未満である。実際には、水溶性塩は水に対して限られた溶解性を有するにすぎないため、添加が多すぎるとその部分が懸濁液中に残ることになる。これにより水溶液の粘性が増加するため、特に溶液を霧状にする必要のある技術によって溶液を乾燥する場合に問題が生じる可能性がある。さらに、溶液中に懸濁したままであろう水溶性塩の部分は、その自由流動特性には実質的に寄与せず最終生成物のアンモニウム化合物の濃度を減少させる。したがって、溶液の乾燥前に、水溶液に加えられる水溶性塩の好ましくは20%超、より好ましくは50%超、最も好ましくは75%超が水溶液中に溶解されている。
より多くの水溶性塩を溶解させることができるように、水溶液は、特に50℃超、好ましくは60℃超、より好ましくは75℃超の温度に加熱されるのが好ましい。前記第4級アンモニウム化合物の100部当たり、好ましくは少なくとも0.2重量部、より好ましくは少なくとも0.3重量部、最も好ましくは少なくとも0.4重量部の前記水溶性塩が水溶液に溶解されている。
水溶液中に溶解されている水溶性塩の中鎖から長鎖脂肪酸は、炭素原子7から23個、好ましくは炭素原子8から18個の鎖長を有する。水溶性塩は、好ましくはアルカリ金属、特にリチウム、ナトリウム又はカリウムの塩であるが、アンモニウム塩でもよい。適切な脂肪酸は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸などの天然の脂肪酸又は奇数脂肪酸などの合成の脂肪酸又は炭素原子7から23個の間の鎖長を有する分岐脂肪酸である。また、脂肪酸塩の混合物が使用されてもよい。水溶性塩は、塩を水溶液に添加することによって又は例えば、親脂肪酸及び対応するアルカリ金属水酸化物などの前駆体分子を添加することにより水溶液中に塩を生成することによって水溶液に加えることができる。最終生成物の特定の特性を向上させるために、得られた液体にその他の添加物、例えば、グリセロール、シリカ、カーボネート、ポリビニルアルコール、着色剤などが添加されてもよい。
得られた液体は、乾燥に極めて適している。乾燥は、既に本明細書の上に記載したような様々な手段によって行うことができる。熱板乾燥及び噴霧乾燥が特に適しているようであった。熱板乾燥を用いると、容易に扱うことができ、容易に細かくして所望の最終形態にすることができるガラス様物質が得られることが多い。噴霧乾燥を用いる場合、ノズル又は回転円盤型噴霧器を使用して通常の噴霧乾燥設備において20から200μmの間の粒子を容易に得ることができた。噴霧造粒(所望の大きさになるまで、乾燥粒子が新しい水溶液とともに乾燥チャンバーに再循環される)又は噴霧凝集(凝集物を形成させるために乾燥粒子に粘着物が適用される)によってより大きな粒子を得ることができる。US5486363と対照的に、(水分含有量が1%未満、好ましくは0.5%未満である)乾燥生成物を、長くて細い特別な噴霧乾燥機を使用する必要なく1段階で得ることができる。
水溶性の脂肪酸塩、特にアルカリ金属の脂肪酸塩を使用しないと、乾燥中にくっついて塊になる問題が観察されることが多い。さらに、生成物は、乾燥段階の後の冷却中に急速に水分を吸収するため取扱いが難しい。しかし、水溶性の脂肪酸塩を液体飼料に添加すると、操作上の諸問題をすべて回避できると考えられる。さらに、得られる生成物は既にかなりの程度の自由流動性があったが、周囲条件下における安定性は依然として悪かった。
本発明によれば、少なくとも1つの、多価対イオンを有する中鎖から長鎖脂肪酸の粉末状の塩を固体生成物にさらに混合することによって自由流動性挙動及び周囲条件下における安定性の両方が大いに改善される。この固体生成物は、水溶液の乾燥後に得られるものであり、10重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは3重量%未満の水分含有量であるのが好ましい。
粉末状の脂肪酸の中鎖から長鎖の脂肪脂肪酸は、炭素原子7から23個、好ましくは炭素原子8から18個の鎖長を有する。粉末状の塩は、亜鉛、銅若しくはコバルトなどの他の二価金属イオン又は例えば、鉄などの三価金属イオンも可能ではあるが、アルカリ土類金属、特にマグネシウム又はカルシウムの塩が好ましい。適切な脂肪酸は、ここでもカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸などの天然の脂肪酸又は奇数脂肪酸などの合成の脂肪酸又は炭素原子7から23個の間の鎖長を有する分岐脂肪酸である。また、脂肪酸塩の混合物が使用されてもよい。さらに、最終生成物の特定の特質を所望のとおりに獲得するために、当業者に知られた他の添加物、例えば、シリカ粉末、特にヒュームドシリカ又は溶融シリカ、サルフェート、カーボネート、着色剤などを同時に添加してよい。有利には、前記第4級アンモニウム化合物100重量部当たり0.1から1.0重量部、好ましくは0.2から0.5重量部のシリカ粉末が乾燥した固体生成物に混合される。このような方法では、それが保管される密閉容器(袋)に自由流動性粉末をぎっしり詰めることが回避できるであろう。
粉末状の脂肪酸塩は、乾燥した固体生成物と粉末の形態で混合する必要がある。粉末の混合は、結果を満たす様々な以下の技術によって行うことができる:流動床混合機、パドル型混合機、タンブラー混合機、高剪断混合機など。粉末状の塩は、第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.1重量部の量で乾燥した固体生成物に混合される。好ましくは、粉末状の塩は、潮解性の第4級アンモニウム塩100重量部当たり少なくとも0.5重量部の量、より好ましくは少なくとも1.0重量部の量、最も好ましくは少なくとも1.5重量部の量で乾燥した固体生成物に混合される。最終生成物中の第4級アンモニウム化合物の含有量を可能な限り高く保つために、粉末状の塩は、潮解性の第4級アンモニウム塩100重量部当たり好ましくは10重量部未満、より好ましくは6重量部未満、最も好ましくは4重量部未満の量で添加される。
好ましくは自由流動性粉末は、20μm超、好ましくは50μm超、より好ましくは100μm超であるが、1000μm未満、好ましくは800μm未満、より好ましくは600μm未満の平均粒径を有する。平均粒径は、体積平均であり、すなわち50体積%の粒子は平均粒径より小さいサイズを有し、50体積%はより大きい粒径を有する。大きな粒径の利点は、粉末状の脂肪酸塩がより少なくても同じ安定性及び自由流動特性を達成できることである。
乾燥段階において適切な量の水溶性の脂肪酸塩(単数又は複数)を用いて、或いは粉末混合段階中において適切な量の粉末状の脂肪酸塩(単数又は複数)を用いて得た生成物は、優れた自由流動性及び周囲条件下における安定性を示した。一方、上記したような以下のこうした2つの塩を組み合わせるだけで、満足のいく結果が得られた:乾燥段階における飼料液体中に溶解した状態の水溶性の脂肪酸塩及び第2の段階における乾燥した形態で混合される粉末状の金属塩。2段階のうちの1つの段階において脂肪酸塩が省略されると、生成物は、もはや所望の特性を示さなかった。2つの脂肪酸塩の添加の順番を単に換えただけ、したがって、多価金属の脂肪酸塩を乾燥段階において添加し、一価金属の脂肪酸塩を混合段階において添加しただけでも、最終生成物の品質に不利益が見られた。
本発明によるプロセスによって得られる自由流動性粉末は、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも95重量%の第4級アンモニウム塩を含む。この粉末は、自由流動性であるため、重力によって直径がわずか6mmの丸いオリフィスを粉末が通って流れる。さらに、この自由流動性粉末は安定しているため、好ましくは、20℃及び相対空気湿度75%において3時間、約3mmの厚さを有する薄い層として維持されても、自由流動性をとどめている。この自由流動性粉末は密封容器、特に密封袋に保管されるため、その自由流動特性を失うことなく非常に長時間保管することができる。
自由流動性粉末は、特に飼料添加物混合物を調製するために使用することができる。この飼料添加物混合物は、自由流動性粉末を他の粉末と混合して、いわゆるプレミックスにすることによって得られる。他の粉末には、ビタミン、ミネラル、抗酸化剤、抗菌剤、駆虫剤、微生物サプリメント、オリゴ糖、酵素、アミノ酸、酸性化剤、香味料、悪臭防止剤、ペレット結合剤、流動化剤、脂肪、カロテノイド及び食肉改質剤が含まれ得る。飼料添加物混合物は、通常1から15重量%の間の本発明の自由流動性粉末を含む。上記の他の粉末については、以下においてより詳細に記載されている:
− National research Council(NRC)、1993年、Nutrient Requirements of Fish、3〜37ページ
− National research Council(NRC)、1994年、Nutrient Requirements of Poultry、Ninth Revised Edition、3〜18ページ;及び
− National research Council(NRC)、1998年、Nutrient Requirements of Swine、Tenth Revised Edisition、74〜99ページ
これらの出版物、特に、添加物の例として挙げられている様々な生成物は、参照によって本明細書に引用したものとする。
粉末の流動性は、200mlを漏斗に加え、開口(直径6mm)から流れ出るのに要した時間を測定することによって評価した。基準として乾燥した細かい砂を使用した(33秒)。
生成物の安定性は、1gの塩化コリンをアルミニウム板上に2mmの薄い層状に広げ、それを20℃及び相対湿度75%の人工気候室内で保管することによって観察した。この試験は、開いた袋に保管した大量の生成物が2、3日かけてどのように挙動することになるかを短いタイムスケールで表わしているはずである。同じ試験を、基準として市販のトウモロコシの穂軸(植物担体)に含まれる60%塩化コリンに対して使用した場合、生成物は、90分後に既にくっつくようになった。
(例1)
15kgの55%塩化コリン水溶液及び125gのステアリン酸ナトリウムの混合物を60℃に加熱した。この溶液を噴出ノズルにより噴霧乾燥機(直径2m、高さ4.5m、流入空気160℃)に供給した。乾燥生成物を、サイクロンの底で回収した。これには、0.6%の水及び1.5%のステアリン酸ナトリウムを含まれていた。残りは、塩化コリンであった。乾燥チャンバー、サイクロン又は回転弁内に堆積物は観察できなかった。生成物を冷まし、その後500gを10グラムのステアリン酸カルシウム及び1gのシリカ、Sipernat(登録商標)22Sとともに実験室規模のLodige混合機に添加した。15分間の混合後、塊のない微細で自由流動可能な粉末が得られた。
*粒径d50=70μm(体積平均)
*流動性=29秒
*安定性:5時間以内に塊又は水滴が観察できなかった
(例2)
15kgの70%塩化コリン水溶液、80gのパルミチン酸ナトリウム及び80gのステアリン酸ナトリウムの混合物を95℃に加熱した。この溶液を回転円盤型噴霧装置により噴霧乾燥機(直径2m、高さ4.5m、流入空気200℃)に供給した。別の空気流により、シリカ、Sipernat(登録商標)22Sを乾燥生成物に対して0.2%に相当する率で直接乾燥機に噴射した。乾燥生成物をサイクロンの底で回収し、パドル型混合機で2%のステアリン酸カルシウムと連続的に混合した。混合機内の平均滞留時間はおよそ8分であった。得られた粉末は、塊がなく、良好な自由流動性を示した。
*粒径d50=90μm
*流動性=35秒
*安定性:塊は観察できなかった。3時間後に表面に水滴が観察できただけであった。
(例3)
15kgの55%塩化コリン水溶液、30gのパルミチン酸ナトリウム及び90gのオレイン酸ナトリウムの混合物を60℃に加熱した。この溶液を噴出ノズルにより噴霧乾燥機(直径2m、高さ4.5m、流入空気160℃)に供給した。乾燥生成物をサイクロンの底で回収した。これには、0.7%の水及び97.9%の塩化コリンが含まれていた。乾燥チャンバー、サイクロン又は回転弁内に堆積物は観察できなかった。生成物を冷まし、その後500gを15グラムのステアリン酸カルシウム及び2gのCaCO3とともに実験室規模のLodige混合機に添加した。15分間の混合後、塊のない微細で自由流動可能な粉末が得られた。
*粒径d50=72μm
*流動性=30秒
*安定性:5時間以内に塊又は水滴は観察できなかった
(例4)
2kgの75%塩化コリン水溶液、20gのグリセロール及び20gのステアリン酸ナトリウムの混合物を95℃に加熱した。その後、この液体を240℃において熱いセラミック板上に薄い層状に注いだ。非常に急速に固化が起こり、ガラス様の層が板上に形成された。2分後、この板を40℃まで冷まし、表面から乾燥したコリンをこすり取り粗い粒子を得た。500gのこの物質をすりつぶし、篩い、その後、10gの粉末状のステアリン酸カルシウム及び1gのシリカ、Sipernat(登録商標)22Sとともに実験室規模のLodige混合機で混合した。得られた粉末の水分含有量は1.1%であった。
*流動性=30秒
*安定性:5時間以内に塊又は水滴は観察できなかった
(例5)
4.2kgの60%グリシンベタイン水溶液、6.5gのパルミチン酸ナトリウム及び6.5gのステアリン酸ナトリウムの混合物を50℃に加熱した。この溶液を噴出ノズルにより噴霧乾燥機(直径2m、高さ4.5m、流入空気160℃)に供給した。乾燥生成物をサイクロンの底で回収した。これには、0.5%の水及び98.9%のグリシンベタインが含まれていた。乾燥チャンバー、サイクロン又は回転弁内に堆積物は観察できなかった。生成物を冷まし、その後500gを7.5グラムのパルミチン酸カルシウム及び7.5グラムのステアリン酸カルシウムとともに実験室規模のLodige混合機に添加した。15分間の混合後、塊のない微細な自由流動可能な粉末が得られた。
*粒径d50=74μm
*流動性=31秒
*安定性:24時間以内に塊又は水滴は観察できなかった
(比較例6)
75%塩化コリン水溶液を噴霧乾燥機(直径2m、流入空気165℃)に供給した。乾燥生成物をサイクロンの底で回収した。これには、1.2%の水が含まれていた。この生成物は、主に物質の塊として出てきた。これは、粘性が増加するため後に続くプロセス段階において取扱いが難しかった。さらに、短時間の乾燥操作の後、サイクロン及び回転弁にいくらかの堆積物を観察することができた。
*粒径:測定なし
*流動性:測定なし(塊)
*安定性:5分後に表面に水滴;30分後に完全に融解
(比較例7)
60℃において10kgの55%塩化コリン水溶液に、120gのステアリン酸ナトリウム及び165gのステアリン酸カルシウムを添加した。ultraturrax混合機による30分間の混合後、少なくとも2、3時間は安定な分散系が得られた。この分散系を例1に例示するように噴霧乾燥した。サイクロンの底で回収した生成物は、非常に塊が多く、そのため粒径及び流動性を測定することができなかった。生成物の粉砕後、得られた粉末は、依然として測定には低すぎる流動性を示した。さらに、生成物は、安定性試験の90分後に既に明らかに目視可能な水滴があった。この例は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の脂肪酸塩を添加する順番が重要であることを示している。
(比較例8a)
75%塩化コリン水溶液を回転円盤型噴霧装置により噴霧乾燥機(直径2m、高さ4.5m、流入空気160℃)に供給した。アルカリ金属の脂肪酸塩は飼料に添加しなかった。代わりに、固体状のステアリン酸カルシウムを空気流によって直接乾燥チャンバーに添加した。最終生成物に2.5%含まれるよう、このカルシウム流を添加した。生成物をサイクロンの底で回収し、冷ました。この生成物は、冷却すると石になる傾向があった。
その後、500gの生成物を、5gのステアリン酸カルシウムとともに15分間、実験室規模のLodige混合機で混合した。最終生成物の水分含有量は0.5%であった。
*粒径d50=50μm
*流動性:流動しない
*安定性:5時間以内に水滴は観察できなかった
(比較例8b)
比較例8aの乾燥後に得られた500gの粉末を、7.5gのステアリン酸ナトリウムとともに15分間、実験室規模のLodige混合機で混合した。最終生成物の水分含有量は0.5%であった。
*粒径d50=50μm
*流動性:流動しない
*安定性:5時間以内に水滴は観察できなかった
比較例8a及び8bの両方は、アルカリ金属の脂肪酸塩は、乾燥前に溶解した状態で存在する必要があることを示している。
(例9)
80℃の温度に加熱され、乾燥物質に基づいて0.5%のステアリン酸ナトリウム/パルミチン酸ナトリウム(50:50)を含む75%の塩化コリン水溶液を、ノズルにより噴霧造粒機に供給した。サイクロンにより乾燥機の上部で流出空気から細かい粒子を回収し、その後、乾燥機の底部に再循環させて床を維持するような方法で、液体を塩化コリン粒子の安定した床に噴霧し、この物質を熱い空気流(流入空気温度165℃)中で乾燥した。粒子分類機によって床から重い粒子(顆粒)を回収する。
第1の部分で得られた顆粒自体を人工気候室内で試験した(比較例9a)。乾燥混合段階において、第2の部分を、固体の形態の2%のステアリン酸ナトリウムとともに追加の処理をした(比較例9b)。乾燥混合段階において、第3の部分を、固体の形態の2%のステアリン酸カルシウムとともに処理をした(例9c)。
第4のサンプル(比較例9d)をNL6704009の例1に従って以下のように調製した:70%塩化コリン水溶液のステアリン酸ナトリウム(乾燥物質に基づいて20%)懸濁液を室温において激しく攪拌することによって作製した。得られた乳状液を熱い板上で乾燥させた。他の3つのサンプルとともに人工気候室に加える前に、得られた固体を粉砕した。
乾燥を保つと、サンプル1、2及び3は、自由流動性であった。サンプル4は、漏斗を通って自然には流れなかった。
安定性試験において以下の主な相違がさらに観察できた:サンプル1、2及び4は、1時間後に既にくっつくようになり、2時間後に表面に水滴が明らかに見られたが、サンプル3は、5時間後に依然として自由流動性であると評価された。

Claims (14)

  1. 乾燥重量に基づいて自由流動性粉末100重量部当たり、少なくとも85重量部の少なくとも1つの潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するためのプロセスであって、該プロセスにおいては、該自由流動性粉末は、該第4級アンモニウム化合物の水溶液を固体生成物になるまで乾燥し、少なくとも1つの、多価対イオンを有する中鎖から長鎖脂肪酸の粉末状の塩を該第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.1重量部の量で前記固体生成物に混合することによって調製されており、該水溶液を乾燥する前に、少なくとも1つの、一価対イオンを有する中鎖から長鎖脂肪酸の水溶性塩が加えられ、該第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.1重量部の該水溶性塩が該水溶液に溶解されていることを特徴とする、上記プロセス。
  2. 前記第4級アンモニウム化合物100部当たり少なくとも0.2重量部の前記水溶性塩が前記水溶液に溶解されていることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記水溶性塩を前記水溶液に溶解させるために、前記水溶液が、50℃超の温度に加熱されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプロセス。
  4. 前記溶液を乾燥する前に、前記水溶液に加えられた前記水溶性塩の20%超が溶解されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記第4級アンモニウム化合物100重量部当たり10重量部未満の前記水溶性塩が、前記水溶液に加えられることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記水溶性塩が加えられる前記水溶液が、50重量%超の前記第4級アンモニウム塩を含むことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記第4級アンモニウム化合物100重量部当たり少なくとも0.5重量部の前記粉末状の塩が、前記固体生成物に混合されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記第4級アンモニウム化合物100部当たり10重量部未満の前記粉末状の塩が、前記固体生成物に混合されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記第4級アンモニウム化合物が、塩化コリンを含むことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記水溶液が、前記水溶液を小さな小滴に霧化し、これらの小滴を乾燥することによって乾燥して、乾燥した粒子を生成し、前記水溶液は、気流乾燥、流動床乾燥又は噴霧造粒及び噴霧凝集も含む噴霧乾燥によって乾燥されることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 請求項1から10までのいずれか一項に記載のプロセスによって得られる自由流動性粉末。
  12. 20μm超であるが、1000μm未満の平均粒径を有することを特徴とする、請求項11に記載の自由流動性粉末。
  13. 約3mmの薄い層として20℃の温度及び相対空気湿度75%において3時間保管した場合に自由流動性をとどめていることを特徴とする、請求項11又は12に記載の自由流動性粉末。
  14. ビタミン、ミネラル、抗酸化剤、抗菌剤、駆虫剤、微生物サプリメント、オリゴ糖、酵素、アミノ酸、酸性化剤、香味料、悪臭防止剤、ペレット結合剤、流動化剤、脂肪、カロテノイド及び食肉改質剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の粉末と混合された請求項11から13までのいずれか一項に記載の自由流動性粉末を含む飼料添加物混合物。
JP2011542836A 2008-12-24 2009-12-24 潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するためのプロセス Expired - Fee Related JP5514835B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP08172900.6 2008-12-24
EP08172900A EP2206440A1 (en) 2008-12-24 2008-12-24 Process for preparing a free-flowing powder containing a deliquescent quaternary ammonium compound
PCT/EP2009/067926 WO2010072842A1 (en) 2008-12-24 2009-12-24 Process for preparing a free-flowing powder containing a deliquescent quaternary ammonium compound

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012513745A JP2012513745A (ja) 2012-06-21
JP5514835B2 true JP5514835B2 (ja) 2014-06-04

Family

ID=40521619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011542836A Expired - Fee Related JP5514835B2 (ja) 2008-12-24 2009-12-24 潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するためのプロセス

Country Status (15)

Country Link
US (1) US8916214B2 (ja)
EP (2) EP2206440A1 (ja)
JP (1) JP5514835B2 (ja)
KR (1) KR20110119664A (ja)
CN (1) CN102264243A (ja)
AU (1) AU2009332908A1 (ja)
CA (1) CA2746359A1 (ja)
DK (1) DK2378896T3 (ja)
ES (1) ES2534798T3 (ja)
MX (1) MX2011006858A (ja)
PL (1) PL2378896T3 (ja)
RU (1) RU2011130874A (ja)
UA (1) UA104749C2 (ja)
WO (1) WO2010072842A1 (ja)
ZA (1) ZA201104227B (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2873322A1 (en) 2013-11-19 2015-05-20 Taminco Improved fumigant
WO2015165492A1 (en) * 2014-04-28 2015-11-05 Taminco Method for preparing an animal feed supplement composition
NZ729581A (en) * 2014-09-23 2023-05-26 Jost Chemical Co Fatty acid composition and method for fortifying nutritional products with fatty acids
WO2016196804A1 (en) * 2015-06-04 2016-12-08 Balchem Corporation Hydration control for choline salts
EP4156928A4 (en) * 2020-05-28 2024-04-17 Balchem Corporation CHOLINE CHLORIDE COMPOSITIONS

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DD84552A (ja)
NL6704009A (ja) 1967-03-17 1968-09-18
BE795866A (fr) 1972-02-29 1973-08-23 Basf Ag Procede de preparation de chlorure de choline solide a ecoulement libre
DE3409063A1 (de) 1984-03-13 1985-09-19 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur herstellung von fliessfaehigen cholinchlorid-kieselsaeure-pulvern
CA2018137C (en) * 1989-06-14 2000-01-11 Thomas Scholl L-carnitine magnesium citrate
DE4218768A1 (de) 1992-06-06 1993-12-09 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Cholinchlorid enthaltenden Pulvern, diese Pulver und ihre Verwendung
US5766668A (en) * 1995-03-27 1998-06-16 Chinook Group, Inc. Method for synthesizing chloride based feed precursor and product resulting therefrom
FI111796B (fi) * 1997-05-28 2003-09-30 Finnfeeds Finland Oy Kiinteä betaiinituote, menetelmä sen valmistamiseksi, ja sen käyttö
DE19825687A1 (de) 1998-06-09 1999-12-16 Degussa Wirkstoffkonzentrat
DK1326502T3 (da) * 2000-08-29 2005-08-22 Lonza Ag Fremgangsmåde til fremstilling af en blanding, som kan granuleres, samt carnitin-magnesium-hydroxycitrat
US6797291B2 (en) * 2002-01-09 2004-09-28 Balchem Corporation Stable hygroscopic compositions and methods for stabilizing hygroscopic ingredients
DE60333130D1 (de) * 2003-07-21 2010-08-05 Valentini S R L Materialzusammensetzung, die cholinchloridhaltige partikel umfasst, für die verabreichung in pansengeschützter, postruminal wirksamer form

Also Published As

Publication number Publication date
MX2011006858A (es) 2011-08-03
JP2012513745A (ja) 2012-06-21
ES2534798T3 (es) 2015-04-29
EP2378896A1 (en) 2011-10-26
DK2378896T3 (en) 2015-04-20
ZA201104227B (en) 2012-09-26
EP2378896B1 (en) 2015-01-14
US8916214B2 (en) 2014-12-23
AU2009332908A1 (en) 2011-07-07
CA2746359A1 (en) 2010-07-01
UA104749C2 (ru) 2014-03-11
US20110287140A1 (en) 2011-11-24
RU2011130874A (ru) 2013-01-27
CN102264243A (zh) 2011-11-30
PL2378896T3 (pl) 2015-08-31
WO2010072842A1 (en) 2010-07-01
EP2206440A1 (en) 2010-07-14
KR20110119664A (ko) 2011-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5514835B2 (ja) 潮解性の第4級アンモニウム化合物を含む自由流動性粉末を調製するためのプロセス
JP6239579B2 (ja) カルニチン顆粒およびその製造方法
KR102208757B1 (ko) 락테이트 분말 및 이의 제조를 위한 방법
KR20170016398A (ko) 표면 반응된 탄산칼슘을 포함하는 과립의 제조 방법
AU606497B2 (en) Method of producing sucrose fatty acid ester granules
JP5900983B2 (ja) 改良粉末ビタミンe製剤
PT630352E (pt) Preparacao de composicoes granulares de borato de metal alcalino
EP3302104B1 (en) Hydration control for choline salts
JP2019108301A (ja) HMBCa含有顆粒の製造方法、及びサプリメント
JP5469482B2 (ja) 固形重曹透析用剤
JP2516473B2 (ja) 酸性メタリン酸ナトリウムの改質方法
JP6098337B2 (ja) 窒素肥料用ブロッキング防止剤および窒素肥料組成物
JP2682099B2 (ja) 易溶性重曹およびその製造方法
NZ258826A (en) Granulation process for powdered detergent
AU666249B2 (en) Granulation process
JPH01309656A (ja) 調味料の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5514835

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees