JP5514657B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、誘電体層と導体層とを交互に積層形成した配線基板の製造方法に関するものである。
一般に、電子部品等の各種部品を載置する配線基板は、樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層した配線積層部を備え、その表面側の導体層に形成された金属パッドには、例えば、部品の端子が接続され、あるいはBGA用の半田ボールが載置される。通常、Cuを用いた金属パッドを形成する場合、金属パッドの表面に半田ペーストを塗布する際に良好な半田濡れ性を確保することが求められる。近年、いわゆるPbフリー半田が使用されるようになってきたが、Pbフリー半田はリフロー温度が高く、Cuからなる金属パッドとの濡れ性に劣るという欠点がある。そのため、金属パッドの表面をSnメッキ層で被覆し、Snメッキ層の表面に半田ペーストを塗布した構造の配線基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。一般に、Snメッキ層はPbフリー半田との濡れ性に優れているため、金属パッドには各種部品の端子を確実に接続することができる。
特開2006−173143号公報
上述の配線基板の製造工程において、Snメッキ層を被覆した多数の金属パッドに対し、Snメッキ層の表面に半田を供給した後にリフロー工程を実施するのが一般的である。しかしながら、金属パッドに半田を供給するタイミングは接続対象の部品に応じて異なるので、一部の金属パッドに上述のリフロー工程を施す一方、それ以外の金属パッドはSnメッキ層が剥き出しの状態のままとなることも想定される。そのため、製造工程の進行に伴い、剥き出しのSnメッキ層の表面が様々な不純物で汚染される恐れがある。発明者らの分析の結果、剥き出しのSnメッキ層の表面に存在する不純物としては、Sn酸化膜、リフロー対象の金属パッドのフラックス由来の不純物、ソルダーレジスト由来の不純物、フラックス洗浄液に溶け込んでいる不純物などが含まれることが確認された。従って、このような金属パッドに対し、後続の工程で例えばチップ部品を接続する場合、剥き出し状態のSnメッキ層に存在する不純物の影響で半田の濡れ性が劣化し、これによりチップ部品のチップ立ち不良を発生させるという問題がある。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、金属パッドの表面を被覆するSnメッキ層に付着した不純物を確実に除去し、半田に対する濡れ性を向上させて不良の発生を防止し得る配線基板の製造方法を実現することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、誘電体層と導体層とが交互に積層された配線積層部と、前記配線積層部の表面の前記誘電体層に形成された複数の金属パッドと、前記配線積層部の表面を覆い前記複数の金属パッドを露出させる複数の開口部が形成されたソルダーレジスト層とを備えた配線基板の製造方法であって、前記複数の金属パッドは主部品接続用パッドと副部品接続用パッドとを含んで構成され、前記ソルダーレジスト層に前記複数の開口部を形成した後、各々の前記金属パッドの表面をSnメッキ層で被覆するSnメッキ工程と、前記主部品接続用パッドの前記Snメッキ層の上に半田を供給する半田供給工程と、前記半田供給工程後に、前記半田を溶融するリフロー工程を実施することにより、前記Snメッキ層で被覆された前記金属パッドを加熱する加熱工程と、加熱後の前記副部品接続用パッドの前記Snメッキ層の表面を、アミンを含むアルカリ洗浄液により洗浄するアルカリ洗浄工程を実施するものである。
本発明の配線基板の製造方法によれば、配線積層部に形成された複数の金属パッドの表面をSnメッキ層で被覆し、所定の金属パッドを加熱した後にSnメッキ層の表面をアルカリ洗浄液によって洗浄する。配線基板の製造時には、Snメッキ工程から加熱工程を経てアルカリ洗浄工程に至る過程で、Snメッキ層の表面のSn酸化膜が形成されたり、あるいは各工程に由来する不純物がSnメッキ層の表面に付着する可能性があるが、アルカリ洗浄液の作用によりSnメッキ層の表面からSn酸化膜や各種不純物を除去することができる。よって、これ以降の工程では、Snメッキ層の表面の半田に対する濡れ性を向上させることができ、金属パッドで問題となるチップ立ち不良を確実に防止することが可能となる。
前記アルカリ洗浄工程では、多様な処理方法を選択することができる。例えば、前記アミンを含むアルカリ洗浄液としては、エタノールアミンを含むアルカリ洗浄液を用いることができる。アルカリ洗浄液に含まれるエタノールアミンには、モノエタノールアミンやジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。これらは、1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。エタノールアミンの含有量は、アルカリ洗浄液全体を100質量%とした場合に、少なくとも1質量%以上であることが好ましく、100質量%であってもよい。前記アルカリ洗浄工程における洗浄時間は、例えば3分以上とすることが好ましいが、アルカリ洗浄工程の十分な効果を確保でき、かつ製造工程の効率化を妨げない範囲で適宜な洗浄時間を設定することができる。
前記複数の金属パッド、例えば半導体チップなどの主部品に接続される主部品接続用パッドと、例えばチップコンデンサなどの副部品に接続される副部品接続用パッドとを含んで構成される。この場合、副部品用接続パッドについては、この時点でSnメッキ層の表面に半田を供給せず、副部品を接続する際に半田を供給するのが通常であるため、Snメッキ層の表面が剥き出しの状態に保たれることになる。そのため、副部品接続用パッドの表面においてSn酸化膜の形成や不純物の付着が生じやすく、これらを除去すべく、前記アルカリ洗浄工程では前記副部品接続用パッドの前記Snメッキ層の表面を洗浄することが望ましい。
なお、前記半田供給工程の手法の一例として、前記主部品接続用パッドの前記Snメッキ層の上に半田ペーストを塗布してもよい。また、前記半田供給工程の手法の他の例として、前記主部品接続用パッドの前記Snメッキ層の上に半田ボールを載置してもよい。
前記主部品接続用パッドに対しては、前記Snメッキ層の表面にフラックスを供給するフラックス供給工程を更に実施してもよい。この場合、前記半田供給工程では、前記フラックスが供給された前記Snメッキ層の上に前記半田を供給すればよい。これにより、前記主部品用接続パッドにおいては、前記Snメッキ層の表面に付着したフラックス由来の不純物を前記アルカリ洗浄工程により除去することができる。なお、フラックスの供給は、前記半田供給工程の前に行ってもよいが、例えば、フラックス成分を含む半田ペーストを塗布する手法を採用してもよい。さらに、前記リフロー工程後に、フラックスを洗浄するフラックス洗浄工程を更に実施してもよい。この場合、前記フラックス洗浄工程後に前記アルカリ洗浄工程を実施すればよい。
前記複数の金属パッドの材質は特に制約されないが、例えば、Cuからなる金属パッドにPbフリー半田を用いる場合は、本発明を適用する効果が大きい。すなわち、金属パッドをPbフリー半田に適合させるためのSnメッキ層で被覆したとき、その表面をアルカリ洗浄工程により洗浄することで、Pbフリー半田に対する濡れ性を十分に高めることができる。
以上述べたように、本発明によれば、配線基板の製造工程において、複数の金属パッドの表面をそれぞれSnメッキ層で被覆した後、Snメッキ層が剥き出しの状態の金属パッドが残存する場合であっても、加熱工程やその他の工程でSnメッキ層の表面に付着した不純物をアルカリ洗浄工程により確実に除去することができる。よって、Snメッキ層の表面の不純物に起因する半田濡れ性の劣化を防止し、チップ部品を金属パッドに接続する際のチップ立ち不良等を生じさせることなく配線基板の信頼性を高めることができる。
本発明の適用対象となる配線基板の部分的な断面構造図である。 図1の配線基板の全体を上方から見たときの複数の金属パッドP1の配置を表す平面図である。 本実施形態の配線基板の流れを説明する工程フロー図である。 図3のステップS12の時点における2種類の金属パッドP1a、P1bのそれぞれの状態を示す図である。 アルカリ洗浄工程の必要性及び作用効果について説明する第1の図である。 アルカリ洗浄工程の必要性及び作用効果について説明する第2の図である。 金属パッドP1bにおける半田濡れ性の改善効果について説明する撮影画像である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に述べる実施形態は本発明の技術思想を適用した形態の一例であって、本発明が本実施形態の内容により限定されることはない。
図1は、本発明の適用対象となる配線基板10の部分的な断面構造図である。図1の断面構造図では、後述するように金属パッドをSnメッキ層で被覆する直前の状態の配線基板10が示されている。図1に示す配線基板10は、コア基板20と、このコア基板20の上面側と下面側にそれぞれ積層形成された配線積層部L1、L2とから構成されている。コア基板20は、例えばガラス繊維を含浸させたエポキシ樹脂からなり、配線積層部L1、L2を支持する高剛性の支持体としての役割がある。コア基板20の両側の表面には、それぞれコア導体層30が形成されている。また、コア基板20には、所定箇所を積層方向に貫く貫通孔の内壁面にスルーホール導体21が形成され、そのスルーホール導体21の内部が例えばエポキシ樹脂等からなる充填材22で埋められている。そして、コア基板20の上下のコア導体層30の間は、スルーホール導体21を介して接続導通される。
コア基板20の両面側の配線積層部L1、L2の各々は、交互に積層形成された樹脂絶縁層40、41及び導体層31、32を含んでいる。コア導体層30と導体層31の間は、樹脂絶縁層40の所定位置に形成されたビア導体50を介して接続導通される。また、導体層31、32の間は、樹脂絶縁層41の所定位置に形成されたビア導体51を介して接続導通される。なお、図1の例では、配線積層部L1、L2が2層構造(樹脂絶縁層40、41及び導体層31、32)となっているが、これに限られることなく、さらに配線積層部L1、L2に樹脂絶縁層及び導体層を積層形成した多層構造としてもよい。
上下の樹脂絶縁層41のそれぞれの表面側には、例えば感光性エポキシ樹脂からなるソルダーレジスト層42が形成されている。それぞれのソルダーレジスト層42には導体層32を部分的に露出させる複数の開口部が設けられ、導体層32が露出した複数の開口部の位置に複数の金属パッドP1、P2が形成されている。上部の金属パッドP1には、例えば半導体チップ等の主部品のパッドと接続するための金属パッドP1a(主部品接続用パッド)と、例えばチップコンデンサ等の副部品の電極端子と接続するための金属パッドP1b(副部品接続用パッド)が含まれる。なお、図1の例では、1個の金属パッドP1aと1個の金属パッドP1bが示されるが、実際はそれぞれ複数個配置されている。下部の金属パッドP2は、例えば、外部基板のBGA用の半田ボールを接続するためのパッドであり、上側の金属パッドP1よりも大きいサイズに形成されている。
図2は、図1の配線基板10の全体を上方から見たときの複数の金属パッドP1の配置を表す平面図である。図2に示すように、配線基板10の中央の領域Raには、上述の主部品接続用パッドとしての複数の金属パッドP1aが形成されている。また、領域Raを取り囲む外周領域には、上述の副部品接続用パッドとしての複数の金属パッドP1bが形成されている。複数の金属パッドP1aは、半導体チップ等の主部品のパッドの配置に対応して格子状に配置されている。複数の金属パッドP1bは、2個1組となってチップコンデンサ等の副部品の両端の電極端子に対応して規則的に配置されている。なお、図2の例では円形状の金属パッドP1a及び方形状の金属パッドP1bを示しているが、それぞれの形状については制約されず、さらには金属パッドP1a、P1bのそれぞれの個数及び配置についても制約されることはない。本実施形態では、配線基板10の製造時に、2種類の金属パッドP1a、P1bに対して異なる処理が適用されるが、詳しくは後述する。
次に、本実施形態の配線基板10の製造方法について説明する。図3は、本実施形態の配線基板10の製造方法の流れを説明する工程フロー図である。まず、図3に示すように、図1の断面構造を有する配線基板10を作製し準備する(ステップS10)。ここで、図1の断面構造に至る各工程については周知の手法を適用することができ、各工程の詳細については省略する。また、図3の工程フロー図では、主に上側の導体層32に形成される金属パッドP1に関連する工程に着目して説明するものとし、それ以外の工程については省略する。
次いで、ステップS10で得られた配線基板10に対し、露出している複数の金属パッドP1の表面をSnメッキ層60(図4)で被覆する(ステップS11:Snメッキ工程)。すなわち、金属パッドP1は、例えばCuを主成分とするので、Snを主成分とする半田との間の濡れ性を改善するため、金属パッドP1の表面を半田と同成分のSnメッキ層60で被覆するものである。ステップS11では、例えば、金属パッドP1の表面に無電解Snメッキ又は電解Snメッキを施すことによりSnメッキ層60が形成される。Snメッキ層60の厚さは、例えば、1〜2μmの範囲内に設定される。
次いで、中央の領域Raの金属パッドP1aのSnメッキ層60の表面に半田ペースト61(図4)を塗布する(ステップS12:半田供給工程)。一方、外周領域の金属パッドP1bには半田ペースト61は塗布されない。半田ペースト61としては、上述したように、例えばSnを主成分とする高温半田が用いられる。なお、半田ペースト61は、Snメッキ層60の表面の清浄作用や半田の濡れ性の促進のためにフラックス成分を含んでいることが望ましい。あるいは、フラックス成分を含まない半田ペースト61の塗布に先立って、Snメッキ層60の表面にフラックスを供給してもよい。
図4は、ステップS12の完了時点における2種類の金属パッドP1a、P1bのそれぞれの状態を示している。図4の右側に示される一方の金属パッドP1aについては、表面がSnメッキ層60で覆われ、その上部に半田ペースト61が塗布されている。これに対し、図4の左側に示される他方の金属パッドP1bについては、表面がSnメッキ層60で覆われて剥き出しの状態になっている。このように、主部品接続用の金属パッドP1aと副部品接続用の金属パッドP1bに対して半田を供給するタイミングが異なっている。
次いで、ステップS12で金属パッドP1aのSnメッキ層60の表面に塗布された半田ペースト61を所定温度で加熱処理を施すことによりリフローする(ステップS13:リフロー工程)。その結果、半田ペースト61の塗布層がSnメッキ層60とともに溶融し、金属パッドP1aの表面に塗れ広がる。このとき、金属パッドP1aにおいては、半田ペースト61に含まれるフラックス成分の大半が除去される。一方、外周領域の金属パッドP1bについては、図4に示したように、Snメッキ層60が剥き出しの状態に保たれる。
次いで、フラックス洗浄液を用いて配線基板10の全体に残留しているフラックス成分を洗浄して除去する(ステップS14:フラックス洗浄工程)。ステップS14におけるフラックス洗浄液としては、例えば、リン酸や硫酸などの無機酸を含むフラックス洗浄液が用いられる。
次いで、ステップS14の状態の配線基板10において、アミンを含むアルカリ洗浄液を用いて、少なくとも外周領域の各々の金属パッドP1bの表面を洗浄する(ステップS15:アルカリ洗浄工程)。ステップS15では、例えば、モノエタノールアミンを約30重量%含有するアルカリ洗浄液に、配線基板10を浸漬させればよい。この場合のアルカリ洗浄時間は、おおむね3分以上であることが好ましい。ステップS15のアルカリ洗浄工程により、金属パッドP1b上のSnメッキ層60の表面に存在するSn酸化膜や上記各工程に由来する不純物を除去することができ、半田に対する濡れ性が向上する。なお、アルカリ洗浄工程の作用効果について詳しくは後述する。
その後、図3に示すように、外周領域の金属パッドP1bに対する後工程が実施される(ステップS16)。ステップS16では多様な処理が適用可能であるが、例えば、領域Raの金属パッドP1aと同様、金属パッドP1bのSnメッキ層60の表面に半田ペーストを塗布してリフローを行うことで、例えばチップコンデンサなどの副部品を接続することができる。このとき、金属パッドP1bをリフローすると、上記アルカリ洗浄工程を施したSnメッキ層60の表面で半田が塗れ広がるので、チップコンデンサ等のチップ部品のチップ立ち不良を防止することができる。
なお、下側の金属パッドP2については説明を省略したが、領域Raの金属パッドP1と同様、下側の金属パッドP2に対して半田供給工程を適用してもよい。この場合、金属パッドP2の表面をSnメッキ層で被覆した後に、その表面に半田ボールを載置してリフローを施せばよい。また、図3のステップS12では、金属パッドP1aに対しSnメッキ層60の表面に半田ペースト61を塗布する処理を説明したが、これに代えてSnメッキ層60の表面に半田ボールを載置する処理を適用してもよい。
ここで、図5及び図6を用いて、ステップS15のアルカリ洗浄工程の必要性及び作用効果について説明する。図5及び図6では、Snメッキ層60を被覆した金属パッドP1bに関し、配線基板10の工程フローの経過に伴う状態変化を模式的に表している。まず、図5(A)に示すように、図3のSnメッキ工程(ステップS11)の直後の金属パッドP1bにおいて、その表面にSnメッキ層60が剥き出しの状態で存在するのみであり、この時点ではSnメッキ層60の表面に不純物はほとんど存在しない。
しかし、図5(B)に示すように、工程フローの進行に伴い図3の半田供給工程(ステップS12)及びリフロー工程(ステップS13)を経た後の金属パッドP1bにおいては、Snメッキ層60の表面にSn酸化膜が生成された状態となっている。これに加えて、Snメッキ層60の表面に、ソルダーレジスト由来の不純物とフラックス由来の不純物が付着した状態となっている。これらの不純物は、リフロー工程時にリフロー炉内のフラックス雰囲気とソルダーレジスト層42から発生する気体の雰囲気とに起因してSnメッキ層60の表面に付着したものである。
その後、図3のフラックス洗浄工程(ステップS14)では、例えば、図5(C)に示すように、容器100のフラックス洗浄液に溶け込んでいるリン酸銅や硫酸銅が金属パッドP1bに吸着し、あるいは置換反応で付着した状態となっている。これらのリン酸銅や硫酸銅は、配線基板10の切断(不図示)時に生じる切断屑であるCuがフラックス洗浄液に溶け込むことにより生成される。
その結果、図6(A)に示すように、図3のアルカリ洗浄工程(ステップS15)の直前の金属パッドP1bにおいて、Snメッキ層60の表面には主に下記の4種類の各種不純物(a、b、c、d)が混在した状態となる。
(a)Snメッキ層60表面に形成されるSn酸化膜
(b)ソルダーレジスト由来の不純物
(c)フラックス由来の不純物
(d)フラックス洗浄液に溶け込むリン酸銅・硫酸銅
よって、図6(A)の状態の金属パッドP1bは、上記不純物に起因してSnメッキ層60の表面で半田に対する濡れ性が劣化している。これに対し、図6(B)に示すように、上記アルカリ洗浄工程(ステップS15)において、容器101のアルカリ洗浄液により、金属パッドP1bを被覆するSnメッキ層60の表面の洗浄が行われる。その結果、図6(C)に示すように、Snメッキ層60の表面から上述した4種類の各種不純物(a、b、c、d)を除去することができる。すなわち、アミン系のアルカリ洗浄液の作用により有機系不純物を除去する効果が得られ、アルカリの還元作用によりSn酸化膜を除去する効果が得られ、さらにはアミンの錯化作用によりSnメッキ層60の表面のCuをエッチングする効果が得られる。
また、図7を用いて、図3のステップS16の後工程において、金属パッドP1bにおける半田濡れ性の改善効果について説明する。図7は、一列に配置される金属パッドP1bに対し、フラックスを塗布した後、Snメッキ層60の表面に半田ボールを載置してリフローを施した状態の顕微鏡撮影画像である。図7(A)は、比較のためアルカリ洗浄工程を実施しない画像を示し、図7(B)は、洗浄時間を3分としてアルカリ洗浄工程を実施する場合の画像を示している。
図7(A)の場合は、一列の金属パッドP1bにおいて、リフローにより流動化した半田が各金属パッドP1bの長辺の全体には塗れ広がっていない。一方、図7(B)の場合は、図7(A)と同じ配置の金属パッドP1bにおいて、リフローにより流動化した半田が各金属パッドP1bの長辺の全体に塗れ広がっていることがわかる。通常、金属パッドP1bの面積に対して半田の塗れ広がりの面積の比率が大きいほど濡れ性が良好であるが、かかる比率は図7(A)に比べて図7(B)では5割程度向上することが確認された。このように、本実施形態におけるアルカリ洗浄工程を実施することで、金属パッドP1bにおけるSnメッキ層60の半田に対する濡れ性が向上し、これによりチップ立ち不良の発生を抑えることが可能となる。
以上、本実施形態に基づき本発明の内容を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で多様な変更を施すことができる。例えば、本実施形態の製造方法については図3の工程フロー図を示したが、例えば、図3の半田供給工程(ステップS12)、フラックス洗浄工程(ステップS14)を実施しない場合であっても本発明の適用は可能である。また、金属パッドP1がCuを主成分とする場合を説明したが、Cu以外の金属材料を主成分とする金属パッドP1であっても本発明を適用可能である。また、図1の配線基板のうち、コア基板20や配線積層部L1、L2の構造、材料、形成方法についても、本実施形態で開示した内容には限定されることなく変更可能である。
10…配線基板
20…コア基板
21…スルーホール導体
22…充填材
30…コア導体層
31、32…導体層
40、41…樹脂絶縁層
42…ソルダーレジスト層
50、51…ビア導体
60…Snメッキ層
61…半田ペースト
L1、L2…配線積層部
P1(P1a、P1b)、P2…金属パッド

Claims (6)

  1. 誘電体層と導体層とが交互に積層された配線積層部と、前記配線積層部の表面の前記誘電体層に形成された複数の金属パッドと、前記配線積層部の表面を覆い前記複数の金属パッドを露出させる複数の開口部が形成されたソルダーレジスト層とを備えた配線基板の製造方法であって、
    前記複数の金属パッドは主部品接続用パッドと副部品接続用パッドとを含んで構成され、
    前記ソルダーレジスト層に前記複数の開口部を形成した後、
    各々の前記金属パッドの表面をSnメッキ層で被覆するSnメッキ工程と、
    前記主部品接続用パッドの前記Snメッキ層の上に半田を供給する半田供給工程と、
    前記半田供給工程後に、前記半田を溶融するリフロー工程を実施することにより、前記Snメッキ層で被覆された前記金属パッドを加熱する加熱工程と、
    加熱後の前記副部品接続用パッドの前記Snメッキ層の表面を、アミンを含むアルカリ洗浄液により洗浄するアルカリ洗浄工程と、
    を実施することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記アルカリ洗浄工程では、エタノールアミンを含む前記アルカリ洗浄液を用いることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記アルカリ洗浄工程における洗浄時間が3分以上であることを特徴とする請求項2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記主部品接続用パッドの前記Snメッキ層の表面にフラックスを供給するフラックス供給工程を、更に実施し、
    前記半田供給工程では、前記フラックスが供給された前記Snメッキ層の上に前記半田を供給することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記リフロー工程後に、フラックスを洗浄するフラックス洗浄工程を、更に実施し、
    前記フラックス洗浄工程後に、前記アルカリ洗浄工程を実施することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  6. 前記複数の金属パッドはCuからなることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
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