JP5513877B2 - 離散ウェーブレット変換を用いた並列アーク検出 - Google Patents

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Description

本発明は電気系統に関し、特に、電気系統における並列アーク検出の方法及びシステムに関する。
住宅用、商業用、及び工業用の電気系統は、商用電源から電力を受け取る分電盤を含むのが普通である。電力は、分電盤を通って、1つ又は複数の電流遮断器(限定でなく、回路遮断器、トリップ装置など)へ送られる。
各電流遮断器は、電力を指定の枝路に分配し、各枝路は、1つ又は複数の負荷に電力を供給する。電流遮断器は、特定の枝路における特定の電力状態が所定の設定点に達した場合にその枝路への電力を遮断するように構成される。例えば、過電流状態(過負荷状態や比較的高レベルの短絡故障状態など)に起因する損傷から電気回路を保護するために、回路遮断器を使用する。
そのような回路遮断器の多くが、この保護を実現するために、例えば、熱磁気トリップ装置を用いている。そのようなトリップ装置は、典型的には、バイメタルを含む。このバイメタルが、持続的過電流状態による加熱作用に応答して一方に反り、トリップ機構のラッチを外す。これによって、回路遮断器の分離可能接点が開いて、保護対象回路内の電流の流れが遮断される。比較的高レベルの短絡故障状態が発生した場合には、これによって発生する磁界が、回路遮断器内の磁気アーマチュアの急速な変位を引き起こして、ほぼ瞬時にトリップ機構を作動させる。
更に、いくつかの電流遮断器は、地絡に応答して電力を遮断することが可能であり、一般に地絡電流遮断器(GFCI)と呼ばれている。地絡状態が発生するのは、線路導体と中性線との間の電流の流れが不均衡である場合であり、この不均衡は、漏れ電流又はアーク地絡故障によって起こる可能性がある。
他のいくつかの電流遮断器は、アーク故障に応答して電力を遮断することが可能であり、一般にアーク故障電流遮断器(AFCI)と呼ばれている。AFCIの典型例として、アーク故障回路遮断器、枝路/フィーダアーク故障回路遮断器、出口回路アーク故障回路遮断器、コードアーク故障回路遮断器、組み合わせアーク故障回路遮断器(これは、枝路/フィーダAFCI又は出口回路AFCIとして機能する)、可搬型アーク故障回路遮断器などがあり、これらに限定されない。
アーク故障は、2つの主なカテゴリ、すなわち、直列アークと並列アークとに分けて定義される。直列アークが発生しうるのは、例えば、電流が単一導体内のギャップをまたいで流れるときである。一方、並列アークが発生しうるのは、電位が異なる2つの導体の間(例えば、電源導体とグラウンドとの間など)を電流が流れるときである。並列アークは、定格電流を超える電流を回路に引き込む場合があるが、RMS電流値は、サーマルトリップを引き起こすのに必要な値より小さい。更に、並列アークが、瞬時トリップ機能をトリガするのに十分な高さのピーク電流レベルを引き込むことが、アーク電圧及び線路インピーダンスによって妨げられる。
問題は、様々な理由により、アーク故障によって従来の回路遮断器のトリップが引き起こされない場合があることである。家が古くなって電気配線の経年劣化が進むほど、アークによって発火する可能性は大きくなる。
従って、AC電気系統における並列アーク故障を検出する電流遮断器及び方法であって、先行技術システムの前述及び他の不利点のうちの1つ又は複数を克服し、軽減し、かつ/または緩和する電流遮断器及び方法が求められている。
本発明の一実施形態において、並列アーク故障電流遮断(AFCI)を実施する装置を開示する。本装置は、電気回路内に配置されて電気的負荷を感知する電流感知素子であって、自身を流れる負荷電流を表す出力信号を生成するように構成された電流感知素子と、電流感知素子と信号連通していて、電流感知素子によって生成された出力信号を受信するように構成された検出ユニットであって、上記出力信号に基づいて二次信号を出力するように構成及び配置された検出ユニットと、検出ユニットと結合されてコンピュータ実行可能命令に応答するマイクロコントローラであって、上記コンピュータ実行可能命令により、二次信号を受信し、離散ウェーブレット変換を用いて分解して、離散ウェーブレット係数を得ることと、離散ウェーブレット係数の合計を計算することと、離散ウェーブレット係数の合計を所定閾値と比較することと、感知された負荷電流が所定閾値を上回っていて、離散ウェーブレット係数の合計が協調的に、トリップ信号生成のための所定閾値条件が満たされていることを示す場合に、トリップ信号を生成するマイクロコントローラとを含む。
本発明の別の実施形態において、回路に対してアーク故障電流遮断(AFCI)を実施する、コンピュータに実装される方法を開示する。本方法は、回路と電気的に連通している電流感知素子において負荷電流を感知することと、電流感知素子と信号連通している検出ユニットにおいて、感知された負荷電流の電流を反映する二次信号を生成することと、検出ユニットと結合されたマイクロコントローラにおいて、二次信号を所定周波数でサンプリングすることと、二次信号の大きさを求めることと、二次信号の各成分から離散ウェーブレット係数を計算することと、離散ウェーブレット係数の合計を計算することと、離散ウェーブレット係数の合計を所定閾値と比較することと、離散ウェーブレット係数の合計と二次信号の大きさとに基づいて、閾値条件が満たされているかどうかを判定することと、閾値条件が満たされていると判定した場合には、回路の動作を遮断するトリップ信号を発行することとを含む。
本発明のまた別の実施形態において、回路に対してアーク故障電流遮断(AFCI)を実施する、コンピュータに実装される方法を開示する。本方法は、電流感知装置によって感知された負荷電流に基づくものとして、電流感知装置と信号連通している検出ユニットにおいて生成された二次信号の各部分を、それぞれ、離散ウェーブレット変換を用いて詳細係数及び概略係数に分解することと、二次信号の第1の部分がゼロ交差でサンプリングされたと判定された場合には、二次信号の正の半周期及び/又は負の半周期について、離散ウェーブレット係数の絶対値の合計を計算することと、絶対値の合計を第1の所定閾値と比較すること、又は、感知された負荷の電流があらかじめ選択されている大きさを下回る場合には、絶対値の合計の、所定の係数閾値を超える分を積算することと、絶対値の積算された合計の値を、積算計の値の所定閾値と比較することと、上記比較の結果が、第1及び第2の所定閾値のうちの対応するほうが所与の時間にわたって超えられたことを示している場合は、回路の動作を遮断するトリップ信号を発行することと、を含む。
本発明の更に別の実施形態において、並列アークの検出に基づいて電流遮断器を動作させる方法を開示する。本方法は、負荷電流を感知し、この負荷電流から電流信号を生成することと、上記電流信号を周波数フィルタリングすることと、フィルタリングされた電流信号の基本周波数を特定することと、フィルタリングされた信号の電圧及び/又は電流のゼロ交差を検出することと、フィルタリングされた電流信号の大きさを求めることと、電流信号をフィルタリングし、フィルタリングされた電流信号を所定個数のレベルに分解して離散ウェーブレット係数を得ることと、正及び負の半周期の間、フィルタリングされた電流信号をサンプリングすることと、正及び負の半周期の間にフィルタリングされ、サンプリングされた電流信号の離散ウェーブレット係数の絶対値を計算することと、正及び負の半周期の間にフィルタリングされ、サンプリングされた電流信号の離散ウェーブレット係数の計算された絶対値を合計することと、正及び/又は負の半周期の間にフィルタリングされ、サンプリングされた電流信号の離散ウェーブレット係数の絶対値の合計を、所定の係数合計閾値レベルと比較することと、並列アーク検出のための閾値条件が満たされているかどうかを、1)正及び/又は負の半周期の間にフィルタリングされ、サンプリングされた電流信号の離散ウェーブレット係数の絶対値の合計と、所定の係数合計閾値レベルとの比較、並びに、2)二次信号の大きさに基づいて判定することと、電流遮断器を動作させるトリップ信号を発行することとを含む。
上述の説明において、本発明の主な特徴を大まかに説明した。これにより、以下の詳細な説明の理解が深まり、本発明の産業上の利用可能性が明らかとなる。本発明の更なる利点を以下に示す。また、本発明のこれらの特徴は添付の特許請求の範囲に含まれている。
本発明の実施形態を説明するにあたり、本発明の実施形態は、本明細書又は図面に記載の特定の構成及び部材に限定されないことを理解されたい。本明細書に記載の実施形態は、様々な方法で実行及び実施可能である。また、本明細書における用語及び表現は、あくまでも説明目的で用いられており、本発明の企図を限定するものではない。
本発明の上述及びその他の特徴及び利点は、当業者に理解できるよう、以下の詳細な説明、図面、並びに添付の特許請求の範囲に記載されている。
次に、添付図面について簡単に説明する。
並列アーク故障を示す図である。 本発明の一例示的実施形態のハードウェア機能ブロック図である。 本発明の一例示的実施形態のフローチャートある。 本発明の一例示的実施形態を実施するアーク故障電流遮断器の概略図である。 本発明の例示的実施形態の離散ウェーブレット変換の分解処理を示す図である。 本発明の別の実施形態の離散ウェーブレット係数ツリーを示す図であって、係数の数は、アプリオリに決定されたレベル数であってよい。 離散ウェーブレット係数の計算アルゴリズムを示すフロー図である。 本発明の、マイクロコントローラベースのアーク故障検出器の一実施形態の概略図である。 本明細書に記載の、並列アークを検出する一例示的方法を示す図である。 ゼロ交差検出回路の一例示的形態の概略図である。
本明細書に記載の実施形態により、並列アーク故障の遮断を行う。電気アークについては、様々な定義があるが、ここでは、並列アークは、通常は非導電性である媒体(空気など)の電気的絶縁破壊であって、通常は非導電性である媒体を電流が流れる結果として発光放電(火花など)を引き起こす電気的絶縁破壊を意味する。並列アークは、互いに反対の極性に帯電している導体(例えば、回路と接地素子)の間で発生し、高電流スパイクと、負荷インピーダンスがほとんどゼロであることとで特徴づけられる。この定義は、理解のために与えられたものであって、本発明を限定するものではない。当業者であれば理解されるように、電気アークの他の定義も適用可能である。
図面を参照すると、図1は、典型的な並列アーク故障を示す。図1に示すように、互いに反対の極性に帯電した2つの導体3、4(例えば、比較的大きなインピーダンス1の両端に通常ある導体、或いは、回路と接地素子)の間で並列アーク2が発生する可能性がある。並列アークは、高電流スパイクと、負荷インピーダンスがほとんどゼロであることとを特徴とする。
本明細書に記載の例示的実施形態は、図1に示したタイプのような並列アーク故障の検出及び遮断を対象とする。更に、本発明の実施形態は、検出ストラテジを用いて並列アーク故障を検出する。本発明には、並列アーク故障電流と他の非アーク過渡負荷電流(例えば調光器、ドリル、蛍光灯などに起因する過渡電流など)とを区別するためのアーク故障パターン認識が含まれる。
AC電流波形のゼロ交差付近では、並列アークが消滅する。アークが消滅するため、電流の流れはほぼなくなる。更に、平行ギャップにおいて絶縁破壊が発生し、アーク電流の再点弧が発生してアーク電流が再び流れ出す。再点弧現象は、電流波形がゼロ交差を横切る際に繰り返される。一般に、導電媒体の絶縁破壊の結果として電流が再発弧されるため、再点弧現象は、電流波形の再発弧と呼ばれる。再点弧の場合は、平行ギャップが導電媒体である。
図2は、本発明の並列アーク故障検出の一例示的実施形態のハードウェア機能ブロック図300を示す。交流(AC)信号301が、フィルタ302に入力される。フィルタリングされた信号303が、アナログデジタル変換器304へ出力される。デジタル出力305は、マイクロコントローラ306によって処理される。メモリ308(例えば、読み出し専用メモリ(ROM))が、各種データ及びプログラム307をマイクロコントローラ306に供給する。マイクロコントローラ306は、入力信号301が並列アーク故障信号を含んでいるかどうかを計算する。入力信号301の解析によって決定された並列アーク故障の存在を示すマイクロコントローラ出力309は、記憶及び後刻使用のためにメモリ310(当業者であれば決定可能な書き換え可能メモリ記憶装置など)に供給可能である。代替として、破線で示すように、出力309をAFCI410(後述)に供給することも可能である。
図4は、全体が参照符号410で示された、本開示によるアーク故障電流遮断器(AFCI)の一例示的実施形態を示す。AFCI410は、マイクロコントローラ306を含んでおり、マイクロコントローラ306には並列アーク故障検出プログラム414が常駐している。
有利なことに、プログラム414は、本発明の一例示的実施形態では、並列アーク検出に離散ウェーブレット変換方式を用いる。プログラム414は、注目周波数と見なされる1つ又は複数の信号特徴を特定する。そして、プログラム414は、その1つ又は複数の信号特徴を処理して、複数の離散ウェーブレット変換を計算する。
AFCI410の本例示的実施形態は、負荷416を、枝路回路422を挟んで、中性線418及び線路導体420と電気的に連通させるように構成されている。AFCI410は、プログラム414により、並列アーク故障の検出時に、線路導体420にまたがる分離可能接点424を選択的に開くように構成されている。このように、AFCI410は、枝路回路422での並列アークの検出と、枝路回路422への電力の遮断とを行うように適合されている。
接点424は、トリップ機構426により、既知の様式で開かれる。例えば、当該技術分野において周知のばね式トリップ機構(図示せず)により接点424を開くことが可能である。
トリップ機構426は、プログラム414によって作動させるだけでなく、線路導体420と直列接続された、バイメタル430を有する従来型の熱磁気過電流装置428によって作動させることも可能である。例えば、バイメタル430は、過電流が印加されたときに既知の様式で曲がることによって、トリップ機構426を作動させることが可能である。更に、バイメタル430は、磁気で作動するアーマチュア432を含むことが可能であり、アーマチュア432は、バイメタルの両端に短絡が印加されたときにトリップ機構426を作動させることが可能である。
いくつかの例示的実施形態では、AFCI410は、従来型の直列アーク検出器432を含むことが可能である。直列アーク検出器432は、線路導体420の全体において直列アークが検出されたときにトリップ機構426を作動させるように構成されている。従って、本開示のプログラム414は、既存のAFCI直列アーク検出と並行して動作することも、既存のAFCI検出とは独立に動作することも可能である。
このように、AFCI410の本例示的実施形態は、過電流及び短絡から保護する過電流装置428と、直列アーク故障を検出する直列アーク故障検出器432と、(本発明の一例示的実施形態では)並列アーク故障を検出するプログラム414とを組み合わせている。
図4は更に、図3のプロセス350に対応する。図3は、並列アークを検出する方法の一例示的実施形態を示している。特に断らない限り、本方法の各ステップは、任意の好適な順序で実行可能であり、且つ/又は、2つ以上のステップを同時に実行することも可能である。352で、電流を感知する。354で、その信号をフィルタリングして、例えば、ノイズを除去する。356で、その信号をアナログからデジタルに変換する。358で、マイクロコントローラが、離散ウェーブレット変換の数値演算によって信号を処理し、離散ウェーブレット係数を計算する。360で、並列アーク故障の検出に関するほぼすべての条件が満たされた場合には、マイクロコントローラは、352の入力信号に並列アーク故障が存在することを示す信号を出力する。メモリ(例えば、読み出し専用メモリ(ROM))とマイクロコントローラとが、例えば、ウェーブレットフィルタ、閾値、及び検出条件に関して対話する。
離散ウェーブレット変換
図2の例示的実施形態に戻ると、マイクロコントローラ306はプログラム314を実行し、プログラム314は、デジタル信号出力305及び離散ウェーブレット変換(DWT)を用いて(例えば、図5に示すような)離散ウェーブレット係数を計算する。メモリ308は、ウェーブレットフィルタ、所定閾値、及び検出条件を含む各種データ及びプログラム307をマイクロコントローラ306に供給する。マイクロコントローラ306は、離散ウェーブレット係数を用いて、入力信号301が並列アーク故障信号を含んでいるかどうかを判定する。
ウェーブレットは、所与の信号を種々の周波数成分に分割し、各周波数成分を、そのスケールに合致する分解能で解析する数学的関数である。ウェーブレット変換は、ウェーブレットによる、信号の表現である。各DWTは、その存続時間にわたる積分がゼロになる有限長の短い波である。離散ウェーブレット変換の場合、ウェーブレットは、マザーウェーブレットと呼ばれる、速やかに減衰する振動波形である。ウェーブレット変換がこれまでのフーリエ変換(FT)や高速フーリエ変換(FFT)より優れている点は、不連続や鋭いピークがある信号を表現できること、並びに、有限であり、非周期的であり、且つ/又は非定常的である信号を正確に分解及び再構築して、マザーウェーブレットと電流信号との間の相関の指標を供給することが可能なことである。
本質的には、離散ウェーブレット変換は、デジタルフィルタと十分な時間分解能とで、デジタル信号305の種々の周波数成分を解析する。信号に対してDWTを行う一方で、一連のハイパスフィルタに信号を通して高い周波数の解析を行い、一連のローパスフィルタに信号を通して低い周波数の解析を行う。
一例示的実施形態では、並列アークを検出するために信号を10kHzでサンプリングするので、信号を、カットオフ周波数900Hzの一極ローパスフィルタと、カットオフ周波数150Hzの一極ハイパスフィルタとに通す。
DWTを信号に用いる際には、DWT係数を計算するために、2つの操作、すなわち、サブサンプリング及びフィルタリングを実行する。フィルタリングは、信号の分解能を変更し、サブサンプリング(アップサンプリング及びダウンサンプリングを含む)は、信号応答のスケールを変更する。
離散ウェーブレット係数の計算
本発明の本実施形態の例では、離散ウェーブレット係数の計算は、離散時間信号x[n]から始まる。離散時間信号x[n]は、図2に示した本発明の例示的実施形態においてマイクロコントローラ306に入力されるデジタル信号305として既知である。まず、信号x[n]を分解するために、離散ウェーブレット係数の計算を行う。
離散ウェーブレット係数に関しては、フィルタ係数の集合が2つある。本明細書では、一般にフィルタを「フィルタ[ ]」という形式で表す。すなわち、h[n]は、インデックスnにおけるフィルタhを表す(n=1,2,3,4,....n+1)。分解のためのフィルタ係数は、Hi_D及びLo_Dで表され、離散ウェーブレット変換の計算の分解関数は、図7のフローチャートと、本明細書に記載の式(1)、(2)、(3)、及び(4)とで示される同じ畳み込みを用いる。
フィルタリング
係数の計算では、第1に、この信号を、インパルス応答h[n]を有するハーフバンドローパスデジタルフィルタに通すことが必要である。これは、数学的には、式(1)で表される。
第2に、この信号を、この信号を、インパルス応答g[n]を有するハーフバンドハイパスデジタルフィルタにも通す。これは、数学的には、式(2)で表される。
スケーリング。式(1)及び(2)のフィルタリング処理の後、信号分解能は半分になっているが、スケールは変わっていない。スケールを半分にする処理は、例えば、次の式(3)及び(4)で表される。
フィルタ出力yhigh及びは、ylowはそれぞれ、ハイパスフィルタ及びローパスフィルタの出力であり、サブサンプリング分解能の変化は、式(3)及び(4)の結果である。
式(3)及び(4)の結果には、以下のものが含まれる。1)時間分解能は半分になった(サンプルの半数だけが信号に残っているため)。2)周波数分解能は倍になった(信号が、半分の周波数帯域だけを保持し、周波数不確定性が半分になったため)。
式(3)及び(4)の計算は、DWT分解処理と呼ばれ、一反復の実行でもよく、図5に示すように、所望時間分解能及び所望周波数分解能を得るために「n」レベル分繰り返してもよい。レベル「n」は、当業者であれば、所望の時間分解能及び周波数分解能などの因子を考慮して決定することができるであろう。
サンプル信号の一例示的分解(例えば、マイクロコントローラ306(図2)に入力されるデジタル信号305(図2))は、マザーウェーブレット10 Debauchiesを信号の大きさとして用いる。以下で、マザーウェーブレットの詳細を説明する。分解計算のための一般的なウェーブレット係数ツリーを図6に示す。
マザーウェーブレット
マザーウェーブレットについての説明の前に、マザーウェーブレットは、Daubechiesウェーブレットと呼ばれるウェーブレット集合の一部であることを念頭に置かれたい。Debauchiesウェーブレットは、離散ウェーブレット変換(DWT)を定義する直交ウェーブレットの一ファミリであって、離散ウェーブレット変換(DWT)の対象である所与の信号に対するバニッシングモーメントの数が最大となることで特徴づけられる。マザーウェーブレットは、当業者であれば、1)信号の形状(例えば、正弦波)、2)注目周波数レンジ、3)あらかじめキャプチャされた波形から得られた経験的データなどの因子を考慮して選択することが可能であろう。また、当業者であれば、マザーウェーブレットの信号測定値を得るために、マザーウェーブレットのバニッシングポイント(又はバニッシングモーメント)について検討することも可能であろう。
一例示的実施形態では、上記1)〜3)の因子とマザーウェーブレットのバニッシングポイント(又はバニッシングモーメント)の数とについての検討から、理想的なマザーウェーブレットはDaubechies 10であることが判明した。
図6のウェーブレット係数ツリーは、上述した一例示的サンプリング周波数(10kHz)に対応する。当然のことながら、信号分解周波数帯はサンプリング周波数に依存する。図6に示すように、最後の「n」レベル(又は最後の係数cAn及びcDn)は、一般に、離散ウェーブレット変換処理における注目係数である。
係数cAn及びcDnは、以下で説明する例示的信号分解で使用する。当業者であれば、図6に示すように、計算すべき適切な「n」レベル係数を決定することが可能である。図6の一般的なウェーブレット係数ツリーでは、最後の(「n」)レベルが602でアプリオリに決定されている。
上述のフィルタg[n]及びh[n]は、直交ミラーフィルタ(QMF)であり(フィルタh[ ]及びg[ ]並びにミラー方程式は、離散ウェーブレット係数の直交ミラーフィルタ(QMF)を得るために用いる)、これらは次のように関係づけられる。
QMF関係:g[L−n−1]=(−1)h[n] (5)
DWT計算の詳細
ここでは、図7を参照して、離散ウェーブレットアルゴリズムを、操作410〜417として説明する。図示したように、サンプリングされた信号を、まず、OuterIndex(畳み込みされた信号のインデックスを意味する)、SumCD(詳細係数の合計の絶対値)、及びInnerIndex(使用するフィルタのインデックス)が付いた信号として定義し、OuterIndex、SumCD、InnerIndexのそれぞれをゼロに設定する(操作410)。
最初に、OuterIndexが、畳み込みされた信号の長さより小さいかどうかを判定する(判定411)。OuterIndexが畳み込みされた信号の長さより小さくない場合は、SumCDの値をゼロに戻す(操作413)。一方、OuterIndexが畳み込みされた信号の長さより小さい場合は、CDの各値(これらは個々の詳細係数)をゼロに設定し、JumpIndexの値を、畳み込みされた信号の値に2を乗算した値に設定する(操作414)。
次に、InnerIndexが、フィルタの長さより小さいかどうかを判定する(判定415)。InnerIndexがフィルタの長さより小さい場合は、CDの各値を、信号の値にCDの各値を加算した値に設定する(操作416)。ここで、信号値は、InnerIndexの値にフィルタの値を乗算して、それにJumpIndexの値を加算した値である。この処理を、InnerIndexがフィルタの長さより小さくないと判定される(判定415)まで繰り返す。この時点で、CDの各値を、CDの絶対値に設定し、SumCDの値を、CDの各値にSumCDの絶対値を加算した値に設定する(操作417)。
図8は、並列アーク故障電流遮断(AFCI)を実施する装置1を示す。図8の装置1は、電流センサ10を含んでおり、電流センサ10は、電流信号を発生させる負荷を感知するように構成された抵抗素子10(バイメタルなど)を含んでいる。
電流センサ10のバイメタルは、室温で6mΩ(ミリオーム)(15A時)又は3mΩ(ミリオーム)(20A時)の特性抵抗を有する抵抗材料で形成可能である。本発明の実施形態は、抵抗素子の一例としてバイメタルを有するように開示されているが、本発明の範囲は、そのようには限定されず、本明細書で開示した目的に好適な他の抵抗素子(例えば、真鍮、青銅、銅合金、鋼、ステンレス鋼、インコネル鋼、及び/又は炭素鋼合金など)も包含することを理解されたい。更に、電流センサは、実効(二乗平均平方根(RMS))電流測定ユニット、ピークツーピーク(p−p)電流測定ユニット、ホール効果電流センサ、電流変圧器、又は他の任意の好適な装置を任意に備えることも可能である。
任意で、電流センサ10の出力信号を、信号線55上のアクティブローパスフィルタ20に伝達することも可能である。更に、(例えば、マイクロコントローラ306から供給可能な)試験信号90を、加算アクティブローパスフィルタ20に供給することも可能である。一実施形態では、RMS測定ユニットはアクティブローパスフィルタ20を備え、アクティブローパスフィルタ20は、10kHzのサンプリングレートで動作して、約6kHz〜60Hzの周波数を有する副信号を除くすべてを電流信号から除去する。他の実施形態では、電流センサ10の出力信号を、並列アーク信号線44上の並列アーク検出ユニット302に伝達することが可能である。
加算フィルタ20から出力される信号は、並列アーク信号線44、及びRMS電流信号線55に伝達される。信号線44上に並列アーク検出ユニット302が配置され、信号線55上に電流測定ユニット50が配置されている。並列アーク検出ユニット302は、フィルタとして、電流信号内の並列アークの検出に使用される第1の信号を、並列アーク信号チャネル49を介してマイクロコントローラ306へ出力するように構成されている。電流測定ユニット50は、例えば、RMS電流測定やアーク検出サンプルタイミング調整に使用される第2の信号を、マイクロコントローラ306へ出力するように構成されている。他の実施形態では、電流測定ユニット50は、任意で、RMS電流測定ユニット、p−p電流測定ユニット、ホール効果電流センサ、又は他の任意の好適な装置を備える。
他の実施形態では、電流センサ10の出力信号を、並列アーク信号線44上の並列アーク検出ユニット302に直接伝達することが可能である。また、任意で、試験信号90を、並列アーク検出ユニット302へ直接供給することも可能である。一実施形態では、並列アーク検出ユニット302は、10kHzのサンプリングレートで動作して、約150Hz〜900Hzの周波数を有する副信号を除くすべてを電流信号から除去する。この目的のために、並列アーク検出ユニット302は、ローパスフィルタ41及びハイパスフィルタ42を含んでいる。
一実施形態では、マイクロコントローラ306は、電流測定ユニット50から受信した第2の信号を処理して電流の大きさの表示を決定するように構成されている。より具体的には、電流測定ユニット50から受信された第2の信号は、所定レンジの値を上回るか下回るサンプルがあるかどうかを識別する処理が行われる。一実施形態では、マイクロコントローラ306は、電流測定ユニット50から受信した第2の信号を約10kHzのレートでサンプリングし、二乗和平均平方根を計算する。例えば、当然のことながら、DCバイアスを除去し、各読み取り値の二乗和平方根を求め、マイクロコントローラ306に常駐していて飽和レベルが0カウント及び4060カウントである12ビットアナログデジタル変換器(ADC)を用いた場合、電流測定ユニット50から受信した、0アンペアを測定した電流信号の読み取り値が2048カウントであるとすると、RMS電流カウントが35以下であれば(すなわち、ADCの飽和レベルの0に比較的近ければ)、比較的大きな負の電流を表していると認識され、RMS電流カウントが4061以上であれば(すなわち、ADCの飽和レベルの4096に比較的近ければ)、大きな正の電流を表していると認識される。
他の実施形態では、並列アーク検出装置は、追加で、他の様々な故障検出方法及び装置を組み込んだり、それらと組み合わされたりすることが可能であり、例えば、そのようなものとして、例えば、直列アーク故障検出ユニット30があり、これは、例えば、マイクロコントローラ306と信号連通しているハイパスフィルタ31を備えている。
装置1は更に、中性線12と結合されていて電圧ゼロ交差点の信号表示をマイクロコントローラ306に供給するゼロ交差検出回路88を含んでいる。図8に示すように、ゼロ交差検出回路88は、マイクロコントローラ306に給電しているAC電圧が情報源であり、中性線と結合されている。このようなゼロ交差検出回路88は、当業者には周知であり、当業者には理解される様々な構成が可能である。代替として、当然のことながら、装置1を、当該技術分野において周知の様々な方法で(例えば、電流ゼロ交差検出回路として)構成して、ゼロ交差の表示をマイクロコントローラ306に供給することが可能である。
マイクロコントローラ306は、並列アーク検出ユニット302から受信した第1の信号を分解するように構成される。本発明の実施形態によれば、分解は、外部計算と、少なくとも部分的には、電流測定ユニット50から受信した第2の信号に含まれる情報とから得られた離散ウェーブレット変換(DWT)(マザーウェーブレットなど)を用いて行う。
従って、マイクロコントローラ306が並列アーク検出動作にDWTを適用する場合、マイクロコントローラ306は、アークと関連している可能性があるパターン又はシグネチャを識別することと、そのパターン又はシグネチャとの近い相関を示す所定のマザーウェーブレットを選択することと、アークを解析するための、最適化された信号対ノイズ比を与える周波数レンジを選択することと、波形の一部分を注目範囲として選択することと、波形のその選択部分に対応する必要な窓サイズを選択することと、を行うことによって動作可能である。
分解の結果として離散ウェーブレット係数が計算され、これらの離散ウェーブレット係数自体は、マイクロコントローラ306が、並列アークの存在の決定、及びトリップ信号の発行の際に用いる。すなわち、マイクロコントローラ306は、積分された離散ウェーブレット係数が、トリップ信号生成のための1つ又は複数の閾値条件が満たされたことを示している場合に、トリップ信号を生成するように構成されることが好ましい。ここで、閾値条件は、並列アークが発生したことを示す信号測定値を意味する。
マイクロコントローラ306は、前述のDWT係数の計算と、DWT係数の絶対値の合計(SumCD)の計算とを行うように構成されている。SumCD値は、測定された信号のアーク含有量の相対表示であると見なされる。マイクロコントローラ306は更に、計算したSumCD値を、係数閾値(CT)と呼ばれる所定値と比較するように構成されている。CTは、SumCDのベースラインノイズレベルの相対表示を与える。マイクロコントローラ306は、SumCD値とCT値との差に応じて所定のレートで増減する値を有する積算計機能を含むことが好ましい。好ましくは、半周期のSumCD値がCT値より小さい場合には、積算計の値は、その現在の値の所定の割合だけデクリメントする(例えば、積算計値=(積算計値)−(積算計値/32))。半周期のSumCD値がCT値より大きい場合には、CT値が、SumCD値から減算され、積算計値に加算される。この比較及び積算は、後続の半周期ごとに繰り返される。積算計値が所定の積算計閾値(IT)を超えていることが判明した場合は、並列アーク状態が存在すると判定される。
当然のことながら、CT値の判定は様々な方法で可能であり、例えば、Standard UL 1699のような業界基準に従って並列アーク試験を行い、これを、既知の高突入電流負荷(コンプレッサのモータ負荷など)に対して行った試験と比較することによって可能である。
引き続き図8を参照すると、本装置は更に、マイクロコントローラ306と結合された周囲温度センサ60を含むことが可能である。周囲温度センサ60は、少なくとも抵抗素子10の周囲温度を測定し、その測定値をマイクロコントローラ306に出力する。次にマイクロコントローラ306は、上述の計算において抵抗素子10の温度変化(あれば)を補償するかどうかを決定する。
加えて、本装置は更に、(例えば、プッシュ式スイッチのような)試験スイッチ70を含むことが可能である。プッシュ式試験スイッチ70は、並列アーク試験線72を介してマイクロコントローラ306と結合されており、オペレータが本装置の設置時にローカル規則及び非ローカル規則に従って本装置を試験することを可能にする。上述のように、他の実施形態では、本並列アーク検出装置は、他の様々な故障検出方法及び装置を組み込んだり、それらと組み合わされたりすることも可能である。例えば、試験スイッチ70は、追加で、マイクロコントローラ306と信号連通している直列アーク試験線71を備えることが可能である。
次に図9を参照して、並列アーク故障電流遮断(AFCI)の実施方法を説明する。ここに示したアルゴリズムは、並列アークが検出されるまで連続して実行することが好ましい。図9に示すように、本アルゴリズムの初期化(操作100)後、1電力周期にわたって負荷電流のデータの感知を行い、ゼロ交差検出回路88を通して正のゼロ交差が検出されたかどうかを判定する(判定200、201)。
この信号は、不要成分を除去するために、例えば、フィルタ302(図2)を用いてフィルタリングされていることが好ましい。フィルタ302(図2)から出力された信号は、操作206、207で離散ウェーブレット係数の計算に用いる。離散ウェーブレット係数の計算は、離散時間信号x[n]から始まる。離散時間信号x[n]は、図3に示した本発明の例示的実施形態において、マイクロコントローラ306(図2)に入力されるデジタル信号305(図2)として既知である。
図9を再度参照すると、当然のことながら、1電力周期のデータは、代替として、正の半周期と負の半周期とを含むものと見なしてよい。離散ウェーブレット係数の計算は、正の半周期と負の半周期とで別々に行うことが好ましい。
正のゼロ交差が検出された場合は、正の半周期のサンプルについて、並列アークチャネル49のサンプリングを開始する(操作202)。正の半周期のサンプリングが完了したことが判明したら(判定204)、その正の半周期について離散ウェーブレット変換係数を計算し、係数の絶対値の合計を計算する(操作206)。
正のゼロ交差が検出されていない場合(判定200)は、ゼロ交差検出回路88を通して負のゼロ交差が検出されたかどうかを判定する(判定201)。負のゼロ交差が検出された場合は、負の半周期のサンプルについて、並列アークチャネル49(図8)のサンプリングを開始する(操作203)。負の半周期のサンプリングが完了したことが判明したら(判定205)、その負の半周期について離散ウェーブレット変換係数を計算し、係数の絶対値の合計を計算する(操作207)。
図9を再度参照すると、正の半周期及び負の半周期について計算した離散ウェーブレット係数値を解析して、いずれかの半周期の離散ウェーブレット係数の合計が所定の係数閾値より大きいかどうかを判定する(判定212)。大きければ、現在の半周期に含まれるサンプリングされたRMS信号のうちの十分な数の点が、所定範囲から外れた(すなわち、所定範囲を上回るか下回る)カウントを有するかどうかを判定する(判定215)。例えば、サンプリングしたRMS信号のうちの4個以上の点が(所定の範囲に対して)十分高いか低い場合、サンプリングしたRMS信号を、飽和していると見なす。そうであれば、係数合計の、所定の係数閾値を超える分を積算する(操作216)。
いずれかの半周期の離散ウェーブレット係数の合計が所定の係数閾値より小さいことが判明した場合(判定212)は、積算計の値を所定量だけ減らす(操作214)。
最後に、図9において、ゼロ交差及び非ゼロ交差の離散ウェーブレット係数に基づいて、すべての閾値条件が満たされたかどうかを判定する(判定217)。閾値条件が満たされていることが判明した場合は、トリップ信号を発行する(操作222)。ここで、閾値条件が満たされたかどうかの判定は、積算計の値を所定の積算計閾値と比較し、積算計の値が所定の積算計閾値を超えているかどうかを判定することによって行う。
本発明の一実施形態は、コンピュータに実装された処理及びそれらの処理を実践する装置のかたちで実施可能である。本発明はまた、有形媒体に埋め込まれた命令を含むコンピュータプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品のかたちでも実施可能であり、有形媒体は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスケット、CD−ROM、ハードドライブ、USB(ユニバーサルシリアルバス)ドライブ、又は他の任意のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、又は消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)など)であり、このコンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされ、コンピュータによって実行されると、そのコンピュータは、本発明を実践する装置になる。本発明はまた、記憶媒体に記憶されるか、コンピュータにロードされ、且つ/又はコンピュータによって実行されるか、何らかの伝送媒体を介して(例えば、電気配線を通って、又は光ファイバを通って、又は電磁放射を介して)送信されるコンピュータプログラムコードのかたちでも実施可能であり、このコンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされ、コンピュータによって実行されると、そのコンピュータは、本発明を実践する装置になる。このコンピュータプログラムコードの各セグメントは、汎用マイクロコントローラに実装された場合には、マイクロコントローラを、特定の論理回路を作成するように構成する。本実行可能命令の技術的効果は、二次信号を受け取り、これを第1及び第2の係数に分解することと、感知した負荷電流の大きさが所定閾値を超えていて、離散ウェーブレット係数の合計が協調的にトリップ信号生成のための所定の閾値条件を満たしていることを示す場合に、電気回路の動作の遮断に用いるトリップ信号を生成することである。
以上、本発明の実施形態を例示したが、実施形態の構成要素には、当業者に想起可能な様々な改変及び等価の措置を加えることができ、このような形態も本発明の実施形態として認められる。また、条件又は材料に合わせて、本発明の実施形態に多様な修正を加えることもでき、このような形態も本発明の実施形態として認められる。すなわち、本発明の実施形態には、本発明を実施するための最良の態様として本明細書に例示した実施形態だけでなく、上記のような実施形態も含まれており、これらの実施形態は全て、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。

Claims (7)

  1. 電気回路内の電流を遮断する装置であって、
    前記電気回路内に配置されて電気的負荷を感知する電流感知素子(10)であって、自身を流れる負荷電流を表す出力信号を生成するように構成された前記電流感知素子(10)と、
    前記電流感知素子(10)と信号連通していて、前記電流感知素子(10)によって生成された前記出力信号を受信するように構成された検出ユニット(302)であって、前記出力信号に基づいて正の半周期と負の半周期とを有する二次信号を出力するように構成及び配置された前記検出ユニット(302)と、
    前記検出ユニット(302)と結合されてコンピュータ実行可能命令に応答するマイクロコントローラ(306)であって、前記コンピュータ実行可能命令により、
    前記二次信号を受信することと、
    前記二次信号を前記正の半周期について離散ウェーブレット変換を用いて分解して、前記正の半周期についての離散ウェーブレット係数を得ることと、
    前記二次信号を前記負の半周期について離散ウェーブレット変換を用いて分解して、前記負の半周期についての離散ウェーブレット係数を得ることと、
    前記正の半周期および前記負の半周期についての前記離散ウェーブレット係数の合計を計算することと、
    前記正の半周期と前記負の半周期についての前記離散ウェーブレット係数の前記合計を所定閾値と比較することと、
    前記感知された負荷電流が所定閾値を上回っていて、前記正の半周期および前記負の半周期のうちの少なくとも1つについての前記離散ウェーブレット係数の前記合計が協調的にトリップ信号生成のための所定閾値条件を満たしていることを示す場合にトリップ信号を生成する、
    前記マイクロコントローラ(306)と、
    を備える装置。
  2. 前記マイクロコントローラ(306)に測定信号を出力するように構成された電流測定ユニット(50)を更に備え、
    前記測定信号は、前記出力信号のタイミングと関連付けられていて、前記閾値条件が満たされているかどうかを判定する際に前記マイクロコントローラ(306)によって用いられる、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記マイクロコントローラ(306)と信号連通するように配置された検出回路(88)を更に備え、
    前記検出回路(88)は更に、
    前記出力信号のゼロ交差事実を検出することと、
    その後に前記二次信号を分解することを前記マイクロコントローラ(306)に命令することと、
    を行うように構成及び配置されている、
    請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記マイクロコントローラ(306)は積算計を更に備え、
    前記離散ウェーブレット係数の前記合計の、所定の係数閾値を超える分が積算され、
    前記マイクロコントローラ(306)は、前記感知された負荷電流が所定閾値を上回り、前記積算計の値が所定閾値条件を上回る場合に、前記電気回路の動作を遮断することに用いられるトリップ信号を発行する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 回路に対してアーク故障電流遮断(AFCI)を実施する、コンピュータに実装された方法であって、
    前記回路と電気的に連通している電流感知素子において負荷電流を感知するステップと、
    前記電流感知素子と信号連通している検出ユニットにおいて、正の半周期と負の半周期とを有し、前記感知された負荷電流の電流を反映する二次信号を生成するステップと、
    前記検出ユニットと結合されたマイクロコントローラにおいて、前記二次信号の前記正の半周期を所定周波数でサンプリングするステップと、
    前記検出ユニットと結合されたマイクロコントローラにおいて、前記二次信号の前記負の半周期を所定周波数でサンプリングするステップと、
    前記二次信号の大きさを求めるステップと、
    前記二次信号の前記正の半周期成分から離散ウェーブレット係数を計算するステップと、
    前記二次信号の前記負の半周期成分から離散ウェーブレット係数を計算するステップと、
    算出された前記正の半周期と前記負の半周期の前記離散ウェーブレット係数の合計を計算するステップと、
    算出された前記正の半周期と前記負の半周期の前記離散ウェーブレット係数の合計を所定閾値と比較するステップと、
    前記正の半周期と前記負の半周期の前記離散ウェーブレット係数の前記合計のうちの少なくとも1つと前記二次信号の前記大きさとに基づいて、閾値条件が満たされているかどうかを判定するステップと、
    前記閾値条件が満たされていると判定した場合には、前記回路の動作を遮断するトリップ信号を発行するステップと、
    を含む方法。
  6. 前記二次信号が正又は負のゼロ交差を記録した場合に、前記二次信号のサンプリングをトリガするステップを更に含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記離散ウェーブレット係数の前記合計の、所定の係数閾値を超える分を積算して、積算計の値を決定するステップと、
    前記積算計の値を所定の割合で減少させるステップと、
    を更に含み、
    閾値条件が満たされているかどうかを前記判定するステップは、前記積算計の値を積算計の値の所定閾値と比較するステップを更に含む、
    請求項5または6に記載の方法。
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