JP5513798B2 - 線状体貫通用グロメット - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車のパネルにワイヤハーネス等の線状体を貫通させて配索するための線状体貫通用グロメットに関するものである。
図4は、従来の線状体貫通用グロメットの一形態を示すものである(特許文献1参照)。
このグロメット51は、合成ゴムを材料として、中間の小形な蛇腹部52と、両端の大径な固定部(一方のみを示す)53とを備えたものである。蛇腹部52は屈曲自在であり、各固定部53は、自動車の各パネル54の孔部54aに嵌合する周溝55を有している。
グロメット51内にワイヤハーネス(図示せず)が挿通されてパネル孔54aを貫通し、例えばエンジンルーム側から車室側や、車両ボディ側からドア側等に配索されて、車室側やドア側等の電装品や補機等に給電等が行われる。グロメット51の固定部53はパネル54の孔部54aに密着して防水を行う。ワイヤハーネスを線状体と総称する。
図5は、従来の線状体貫通用グロメットの他の形態を示すものである(特許文献2参照)。
このグロメット61は、合成ゴム製のグロメット本体62と、グロメット本体62の内側に装着された合成樹脂製の硬質なインナ部材63とで構成されたものである。
グロメット本体62は中間の蛇腹部64と端末の固定部65とを有し、固定部65は内側の周溝66と、パネル67に密着する先端のリップ68とを有している。インナ部材63は、周溝65に嵌合する鍔部69と、パネル孔67aに係合するロックアーム70とを有している。グロメット本体61とインナ部材63とパネル孔67aとを貫通してワイヤハーネス71がパネル67の内側の補機等に接続される。
図6は、従来の線状体貫通用グロメット81を自動車のバックドアパネル82と車体パネル83との間に配設して、車両ボディ側からバックドア側の補機等に給電等を行う一適用例を示すものである。
このグロメット81は四山程度の蛇腹部84と、蛇腹部84の両端に一体に続く固定部85,86とを備えるものである。グロメット81の両端の固定部85,86又は固定部内のインナ部材(図示せず)が各パネル82,83の孔部に係止され、例えば図6の如くバックドア(符号82で代用)を開いた状態で、ワイヤハーネス87が車体パネル83の孔部からグロメット81を経てバックドアパネル82の孔部に挿通(貫通)される。
特開平10−191536号公報(図9) 特開2008−218110号公報(図4)
しかしながら、上記従来の線状体貫通用グロメットにあっては、例えば図6の例のように蛇腹部84の山数が少なく、グロメット81を両パネル82,83に固定した後、ワイヤハーネス87を一方のパネル孔からグロメット81を経て他方のパネル孔に貫通させるような場合に、バックドア82の開時又は閉時に(バックドアの回動時に)グロメット81の蛇腹部84が屈曲して、特に屈曲内側において蛇腹部84が径方向内側(ハーネス挿通空間内)に出っ張ることで、グロメット内のハーネス挿通空間が狭くなり、ワイヤハーネス87の貫通作業性が低下するという問題があった。
また、グロメット81を両パネル82,83間に装着した後、ワイヤハーネス87をグロメット81に貫通させる場合や、グロメット内に予めワイヤハーネス87を貫通させた後、グロメット81をワイヤハーネス87と共に一方のパネル孔から他方のパネル孔に貫通させて、グロメット81の各固定部85,86を各パネル孔に係止させる場合において、要はグロメット81が両パネル間に配設され、ワイヤハーネス87が各パネル孔とグロメット81とを貫通した場合において、バックドア82を開閉させた際に、蛇腹部84が屈曲して、特に屈曲内側において蛇腹部84が内向きに出っ張ってワイヤハーネス87と干渉し、グロメット81のスムーズな屈曲動作が行われなくなると共に、ワイヤハーネス87やグロメット81の摩耗等を生じ兼ねないという懸念があった。
これらの問題や懸念は、バックドア82に限らず、フロントドアやトランクやボンネット等といった回動体に、車両ボディ等といった固定構造体からワイヤハーネス等の線状体87を配索する場合においても同様に生じ得るものである。
本発明は、上記した点に鑑み、バックドア等の回動体と車両ボディ等の固定構造体との間に配設されるグロメットにおいて、回動体の回動時における蛇腹部の有害な変形や線状体との干渉を防止して、線状体の貫通作業性を高めると共に、蛇腹部のスムーズな屈曲動作を行わせることのできる線状体貫通用グロメットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る線状体貫通用グロメットは、線状体を貫通させる中間の蛇腹部と両端の固定部とを有し、固定部が各パネルの孔部に固定され、何れか一方のパネルの回動に伴って該蛇腹部が屈曲する線状体貫通用グロメットにおいて、前記蛇腹部が、前記各固定部に続く各一つの小径な山部と、該蛇腹部の軸方向中間位置において該各一つの小径な山部に続いて配置された一つの大径な山部とで構成され、該蛇腹部の屈曲時に、該蛇腹部の屈曲外側となる部分が軸方向に伸長して、該大径な山部の屈曲外側の各傾斜壁が縦断面くの字状に屈曲し、同時に、該蛇腹部の屈曲内側となる部分が軸方向に圧縮されて、該大径な山部の屈曲内側の各傾斜壁の内面が相互に接触すると共に、該各傾斜壁の外面が該各一つの小径な山部の傾斜壁の外面に接触しつつ、屈曲内側で該大径な山部が該小径な山部よりも径方向外側に突出することを特徴とする。
上記構成により、例えば一方のパネルをドアパネル、他方のパネルを車体パネルとした場合に、ドアの開閉(ドアパネルの回動)に伴って蛇腹部が屈曲した際に、大径な山部が屈曲内側において軸方向(グロメット長手方向)に圧縮されつつ径方向外側に突出することで、グロメット内の線状体挿通スペースが広く確保されると共に、大径な山部の折れ曲がり等の有害な変形が防止され、且つ線状体との干渉が防止されて、蛇腹部のスムーズな屈曲が可能となる。
また、蛇腹部の屈曲時に大径な山部の屈曲外側部分が内向きに折れ曲がったり突出したりせずに、縦断面くの字状に軸方向にスムーズに拡がって蛇腹部の屈曲をスムーズに行わせる。
また、一方のパネルの回動に伴って、一方のパネルに続く一方の固定部が回動し、一方の固定部に続く一方の小径な山部が回動方向に屈曲し、一方の山部に続く大径な山部が屈曲する。大径な山部は屈曲内側において両側の山部に挟まれて外側に突出した状態を維持する。これにより、大径な山部の内向きの折れ曲がりや突出が確実に防止される。
請求項に係る線状体貫通用グロメットは、請求項記載の線状体貫通用グロメットにおいて、前記蛇腹部と前記固定部とが横断面長円形に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、蛇腹部の屈曲方向が横断面で短手方向に規制され、短手方向両側の大径な山部が屈曲内側部分と屈曲外側部分となる。蛇腹部の横断面で長手方向に複数のワイヤハーネスや、ワイヤハーネスを含む複数種の線状体を挿通可能である。大径な山部の横断面で長手方向の端部は短手方向の大径な山部の形状と同じでもよく、あるいは短手方向の大径な山部よりも小径としてもよい。
請求項1記載の発明によれば、蛇腹部の屈曲時に大径な山部の屈曲内側部分が径方向外側に突出することで、蛇腹部の内側のスペースが広く確保されるから、蛇腹部を屈曲させた状態で、ワイヤハーネス等の線状体を蛇腹部内にスムーズに挿通させることができ、線状体の貫通作業性が向上する。また、大径な山部が内向きに折れ曲がらないから、蛇腹部を小さな力でスムーズに屈曲させることができると共に、線状体との干渉を防止することができ、例えば自動車のバックドアパネルの繰り返しの開閉によっても蛇腹部や線状体が傷むことがなく、パネル孔の防水防塵の信頼性と線状体による給電等の信頼性を高めることができると共に、バックドアパネルの開閉動作を引っ掛かりなくスムーズに行わせることができる。
また、蛇腹部の屈曲時に大径な山部の屈曲外側部分が縦断面くの字状に屈曲しつつ径方向外側に突出することで、蛇腹部の内側のスペースが広く確保されるから、蛇腹部を屈曲させた状態で、ワイヤハーネス等の線状体を蛇腹部内にスムーズに挿通させることができ、線状体の貫通作業性が向上する。また、大径な山部が内向きに折れ曲がらないから、蛇腹部を小さな力でスムーズに屈曲させることができると共に、線状体との干渉を防止することができ、例えば自動車のバックドアパネルの繰り返しの開閉によっても蛇腹部が傷むことがなく、パネル孔の防水防塵の信頼性と線状体による給電等の信頼性を高めることができると共に、バックドアパネルの開閉動作を引っ掛かりなくスムーズに行わせることができる。
また、蛇腹部の屈曲時に大径な山部が屈曲内側において軸方向両側の小径な各山部で挟まれて、外側に突出した状態を維持することで、上記効果が促進される。
請求項記載の発明によれば、横長の蛇腹部の屈曲時に横長の大径な山部が横方向の全長に渡って均一に径方向外側に突出することで、横長の蛇腹部への複数種の線状体の貫通を作業性良く行うことができると共に、横長の蛇腹部の繰り返しの屈曲に伴う傷み等や各線状体との干渉を防止することができる。
本発明に係る線状体貫通用グロメットの一実施形態を示す縦断面図である。 同じくグロメットを示す下方視平面図である(図2のA−A断面が図1である)。 同じくグロメットの屈曲状態を示す縦断面図である。 従来の線状体貫通用グロメットの一形態を示す縦断面図である。 従来の線状体貫通用グロメットの他の形態を示す縦断面図である。 従来の線状体貫通用グロメットのその他の形態を示す斜視図である。
図1〜図3は、本発明に係る線状体貫通用グロメットの一実施形態を示すものである。
この線状体貫通用グロメット1は、図1の如く、自由状態において、上下の固定部2,3と、両固定部2,3を連結する中間の短い蛇腹部4とを有するものにおいて、蛇腹部4の軸方向中央部分が外側に大きく突出し、この突出部5が図3のグロメット1の屈曲時に軸方向に圧縮されつつ外向きに突出することで、グロメット1内のワイヤハーネス(線状体)8(図3)の挿通空間9が広く確保されるものである。
グロメット1は図2(下面図)の如く横長に形成され、長円形(扁平状)のハーネス挿通空間9を有している。図1は図2のA−A線断面図である。グロメット1の左右の端部10は半円状に形成され、前後の壁部11は平行に形成されている。
図1の如く、本例のグロメット1は合成ゴム製の弾性のグロメット本体12と、グロメット本体12の両端の固定部2,3に嵌合して組み付けられる合成樹脂製の硬質のインナ部材13とで構成されている(下側のインナ部材は図示を省略している)。インナ部材13は固定部2,3を各パネル14,15の孔部14a,15aに固定させるためのものであり、従来の図4の例と同様に、固定部(2,3)自体をパネル孔14a,15aに嵌合させる場合は不要である。
図1のグロメット本体12の一方(上側)の固定部2は、内側に周溝16を有する縦断面略コの字状の環状の周壁17と、周壁17の水平な上壁部17aからテーパ状に斜め上向きに突設された環状のリップ18とで構成されている。周壁17の水平な下壁部17bの内端は蛇腹部4の上端の谷部19に続いている。他方(下側)の環状部3は一方の環状部2と同じ構成(上下対称)であるので、説明を省略する。
周壁17の垂直な側壁部17cはリップ18の先端よりも少し径方向外側に位置している。蛇腹部4の上端の山部6は周壁17の下壁部17bに沿って側壁部17cよりも径方向内側に位置している(上端の山部6は周壁17の突出長さの半分程度の長さで外向きに突出している)。
周壁17内の環状の周溝16にインナ部材13の水平な鍔部21が嵌合している。インナ部材13は環状の鍔部21と、鍔部21から立ち上げられた垂直な周壁22と、周壁22の外面に設けられた係止用の突起23とで構成されている。鍔部21は突起23を形成するための型抜き孔を有する。インナ部材13は図2のグロメット本体12のように横長に形成されている。突起23はリップ18よりも径方向内側に位置し、リップ18よりも上側に少し突出している。突起23の位置や数は適宜設定されるが、前後左右に設けられることが好ましい。
突起23の左右に隣接してグロメット本体12の突出壁24が突起23よりも径方向内側に設けられ、ワイヤハーネス(線状体)8(図3)は突出壁24の内面に沿って上向きに導出される。突起23の下側の傾斜面(係止面)がバックドアパネル14の孔部14aに係合し、それと同時にリップ23が圧縮されて撓んでパネル14の表面に弾性的に密着する。
前述の如く、インナ部材13を排除して、グロメット本体12(この場合は単にグロメットと呼称される)の固定部(2,3)をパネル孔に嵌合させる場合は、図4の従来例と同様に、例えば周壁17の内側の周溝16を排除して周壁17を中実に形成し、周壁17の側壁部17cにパネル孔14aの周縁を係合させる水平な周壁(図示せず)を設け、リップ(23)は周溝内に形成する。これは上下の固定部2,3において同様である。
図1の如く、グロメット本体12の蛇腹部4は、上端の小径な山部6と、中間(高さ方向中央)の大径な山部(突出部)5と、下端の小径な山部7とで構成されている。上下の山部6,7の径は同一である。中間の山部5は谷部19,20すなわち山部5の裾側の折り返し部分を経て隣接の各山部6,7に一体に続いている。上下の各山部6,7は上下の谷部19’,20’で各周壁17の下壁部17b又は上壁部に交差して続いている。
中間の山部(突出部)5の外径は固定部2,3の周壁17の外径よりも大きく、例えば上下の山部6,7の突出高さを周壁17の外径に加えた寸法よりもやや小さい。インナ部材13の突起23の外径は上下の山部6,7の外径とほぼ等しい。インナ部材13の周壁22の内径は各谷部19,20の内径と同程度である。各谷部19,20の内径は等しい。
中間の山部5の上下方向の幅は上下の山部6,7の上下方向の幅の概ね二倍程度に大きい。従来であれば中間の山部5に代えて上下の山部6,7と同様の二つの小さな山部が並列に配置されることになる。中間の山部5の上側の傾斜壁25と下側の傾斜壁26とは同じ角度で傾斜して、縦断面で二等辺三角形状をなし、上下の各傾斜壁25,26の傾斜角度は上下の山部6,7の上下の各傾斜壁の傾斜角度よりも急勾配である。各山部5〜7や谷部19,20の先端部は断面円弧状に屈曲している。蛇腹部4の板厚は各山部5〜7や谷部19,20において同一である。
図2(グロメット本体12の下面を示す)の如く、グロメット本体12は前後方向に扁平状で左右方向に長手方向を有する長円形であるので、各山部5〜7も同様に長円形状に環状に続いている。左右の半円状の端部10においては、中間の山部5の突出高さを上下の山部6,7の高さと同じにすることも可能である。グロメット本体12はバックドアの開閉に伴って前後方向のみに屈曲するからである。
図3の如く、バックドアの開閉(開き又は閉じ)に伴って、グロメット本体12が前後方向(前向き又は後向き)すなわち短手方向に屈曲し、蛇腹部4の屈曲内側(図3の左側の部分)において、蛇腹部4の中間の山部5が軸方向に圧縮されて、上下の傾斜壁(壁部)25,26が相互に重なり合って扁平な形状で径方向外向きに突出する。本例で中間の山部5は水平よりも少し下向きに傾斜し、その傾斜方向は上下のパネル14,15の仮想延長線の交点に向かっている。
中間の山部5の上側の壁部25の谷部側の基端が折り返されて上側の山部6の下側の傾斜壁6aに続き、上側の壁部25は下側の傾斜壁6aに接して(当接して)重なり合い、同様に中間の山部5の下側の壁部26の谷部側の基端が折り返されて下側の山部7の上側の傾斜壁7aに続き、下側の壁部26は上側の傾斜壁7aに接して(当接して)重なり合っている。
中間の山部5の先端は下側の固定部3の周壁17よりも径方向外側に突出し、上側の固定部2の周壁17とほぼ同程度に径方向外側に大きく突出している。中間の山部5が軸方向に圧縮されつつ径方向外側に突出することで、上下の山部6,7も中間の山部5に従って少し圧縮されつつ径方向外側に突出して位置し、各山部5〜7の径方向内側への出っ張りが防止される。また、中間の山部5が上下の山部6,7で挟まれて径方向外向きに突出した状態に維持される。
それらにより、グロメット本体12内にワイヤハーネス等の線状体8の貫通スペース9が大きく確保され、線状体8の貫通作業性が高まる。また、各山部5〜8が折れ曲がり等なく綺麗な形状でスムーズに圧縮され、且つ内側の線状体8と山部5〜8との干渉が起こらないから、バックドアの開閉時にグロメット本体12の屈曲がスムーズに行われ、繰り返しの屈曲に伴うグロメット本体12の摩耗や傷み等や、干渉による線状体18の摩耗等が防止される。
蛇腹部4の屈曲外側(図3で右側の部分)においては、中間の山部5が縦断面くの字状に軸方向に引き伸ばされつつ、屈曲内側の重合した中間の山部5を起点に縦断面略扇状に軸方向に拡幅する。下側の傾斜壁26は垂直よりも少し外向きに急勾配で傾斜し、上側の傾斜壁25は下側の傾斜壁26の傾斜方向とは逆方向に傾斜して位置する。上下の傾斜壁25,26は折れ曲がり等なく上下の山部6,7にスムーズに続く。上下の山部6,7は軸方向に若干引っ張られつつ折れ曲がり等なく径方向外側に突出した状態を維持する。
蛇腹部4の屈曲外側においても、各山部5〜7が径方向内側に入り込んだり折れ曲がったりすることがないから、屈曲内側と同様に、グロメット本体12内にワイヤハーネス等の線状体8の貫通スペース9が大きく確保され、線状体8の貫通作業性が高まると共に、ドアの開閉時にグロメット本体12の屈曲がスムーズに行われ、且つ線状体8との干渉が防止されて、繰り返しの屈曲に伴うグロメット本体12の摩耗や傷み等や、干渉による線状体8の摩耗等が防止される。
なお、上記実施形態においては、上下の小径な山部6,7と中間の大径な山部5との三つの山部5〜7で蛇腹部4を構成したが、山部の数はこれに限られるものではなく、例えば、上下の小径な山部6,7の数を各二つないしそれ以上とすることも可能である。また、中間の大径な山部5の位置はグロメット本体12の長手(軸)方向中間(中央)にあることが好ましいが、例えば、上側の小径な山部6を二つ形成し、中間の大径な山部5を介して下側の小径な山部7を一つ形成したりすることも可能である。それらの場合、グロメット本体12の全長は図1の例よりも長いものとなる。
また、屈曲時に固定部2,3に干渉しなければ、何れか一方の固定部2に大径の山部5を直接連続させ、大径の山部5に一つ以上の小径の山部7を介して他方の固定部3を連続させることも可能である。また、蛇腹部4として、上下の小径な山部6,7を排除して平坦な筒状の周壁部(図示せず)とし、平坦な周壁部に中間の大径の山部5を連続させる(蛇腹部4を大径な一つの山部5と平坦な周壁部とで構成する)ことも可能である。
また、上記実施形態においては、図2の如く、かなり横長のグロメット本体12に中間の山部5を形成したが、例えばグロメット本体12の横方向の長さを図2の例の半分程度に短くすることも可能である。図2の例のグロメット1は横長であるので、線状体8として種類の異なるワイヤハーネス(複数本の電線)やバックドアワイパ用のウォッシャホースやアンテナケーブル等を同時に挿通配索可能である。
また、前述の如くインナ部材13はパネル孔へのグロメットの係止の作業性や信頼性を高めるためのものであるので、本発明との直接的な関係はなく、インナ部材13を排除して、グロメット本体12のみでグロメットを構成し、グロメットの固定部(2,3)をパネル孔に嵌合係止させることも可能である。特許請求の範囲でグロメットの固定部とはグロメット本体12の固定部(2,3)又はインナ部材13を含むものである。
また、上記実施形態においては、グロメット本体12の上下の固定部2,3の形状を同じにしたが、上下の固定部2,3を異なる形状としたり、一方の固定部2のみにインナ部材13を用いたりすることも可能である。
また、上記実施形態においては、自動車のバックドアパネル14と車体パネル15との間にグロメット1を上下方向にほぼ垂直に立てて配設する例で説明したが、例えば自動車のフロントドアパネルと車体パネルとの間に配設する場合は、グロメット1を水平にして前後方向に配置することになる。
また、本発明は、線状体貫通用グロメット1として以外に、線状体貫通用グロメットの取付構造や屈曲構造等としても有効なものである。
本発明に係る線状体貫通用グロメットは、例えば自動車のバックドアやフロントドアやトランクやボンネット等といった回動体側に車両ボディ(固定構造体)側からワイヤハーネス等の線状体で給電や信号通信等を行わせるために利用することができる。
1 線状体貫通用グロメット
2,3 固定部
4 蛇腹部
5 大径な山部(突出部)
6,7 小径な山部
8 線状体
14,15 パネル
14a,15a 孔部

Claims (2)

  1. 線状体を貫通させる中間の蛇腹部と両端の固定部とを有し、固定部が各パネルの孔部に固定され、何れか一方のパネルの回動に伴って該蛇腹部が屈曲する線状体貫通用グロメットにおいて、
    前記蛇腹部が、前記各固定部に続く各一つの小径な山部と、該蛇腹部の軸方向中間位置において該各一つの小径な山部に続いて配置された一つの大径な山部とで構成され、
    該蛇腹部の屈曲時に、該蛇腹部の屈曲外側となる部分が軸方向に伸長して、該大径な山部の屈曲外側の各傾斜壁が縦断面くの字状に屈曲し、同時に、該蛇腹部の屈曲内側となる部分が軸方向に圧縮されて、該大径な山部の屈曲内側の各傾斜壁の内面が相互に接触すると共に、該各傾斜壁の外面が該各一つの小径な山部の傾斜壁の外面に接触しつつ、屈曲内側で該大径な山部が該小径な山部よりも径方向外側に突出することを特徴とする線状体貫通用グロメット。
  2. 前記蛇腹部と前記固定部とが横断面長円形に形成されたことを特徴とする請求項記載の線状体貫通用グロメット。
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