JP5040837B2 - クランプ - Google Patents

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本発明はクランプに関し、詳しくは、ワイヤハーネスを貫通させて車体または車体搭載機器のパネルに設けられたU字状の開口に差し込んで装着するクランプの取付性を向上させ、装着後のクランプのガタつきを抑制するものである。
従来、隔壁となる車体パネルや車体搭載機器を搭載するボックス状のパネルなどにワイヤハーネスを挿通する場合、図6に示すように、ワイヤハーネスW/Hを貫通させたグロメット1をパネル2に設けたU字状の開口3に差込み固定することにより、ワイヤハーネスW/Hをグロメット1で安定保持しながらパネル2内部に挿通することができる。
特開2003−32853号公報に提案されているグロメット1は、柔軟性を有するゴムまたはエラストマーから形成されていると共に、グロメット1の外周には開口周縁のパネル2と嵌合する嵌合溝1aをパネル2の板厚と同幅で設けており、グロメット1の嵌合溝1aに開口周縁のパネル2を通すことにより、グロメット1を前記開口3に取り付けている。
グロメット1を開口3に取り付ける際には、パネル2の板厚と同幅の嵌合溝1aに開口周縁のパネル2を位置ズレすることなく嵌め込まなければならないため、グロメット1の位置を目視で確認しながら慎重にグロメット1をパネル2に差し込んでいく必要がある。しかし、パネル2は目視しにくい場所に設けられることも多いため、グロメット1の取付けが容易に行えない場合もあり、U字状の開口3へのグロメット1の取付性を向上させるという点では改善の余地が残されている。
特開2003−32853号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、ワイヤハーネスを貫通させて車体または車体搭載機器のパネルに設けられたU字状の開口に装着するクランプの取付性を向上させると共に、装着後のクランプのガタつきも抑制することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、ワイヤハーネスを貫通させて、車体または車体搭載機器のパネルに設けられたU字状の開口に装着する樹脂製のクランプであって、
下端中央をヒンジ部で連続させた左右一対の分割部からなる一体成形品からなり、
前記一対の各分割部は、前記パネルの開口底部に嵌合する底面部と、前記ワイヤハーネスを上面開口から挿入後に互いにロック結合する上面部と、前記底面部と上面部の間の側部を備え、これら底面部、側部および上面部の内面側に前記ワイヤハーネス貫通用の円弧部を備え、
前記底面部から側部の角部にかけて外面に前記パネルの板厚に相当する幅の円弧状の下端嵌合溝を備え、該下端嵌合溝の上方の前記側部の外面に前記パネル挟持用の空隙をあけて幅方向に一対の突出部を設けると共に、該突出部の下端には前記パネル挟持用の空隙に連続してハ字状に広がる誘い込み部を備え、かつ、前記側部の上端に前記下端嵌合溝と同一幅の上端嵌合溝を設け、これら下端嵌合溝、突出部間の空隙および上端嵌合溝に前記パネルを通して取り付けることを特徴とするクランプを提供している。
前記のように、クランプを下端中央のヒンジ部で連続させた左右一対の分割部から構成すると共に、各分割部の内面にワイヤハーネス貫通用の円弧部を設けているため、ヒンジ結合された各分割部の円弧部でワイヤハーネスを挟み込み、分割部の上面部で互いにロック結合するだけで、容易にワイヤハーネスをクランプに貫通させることができる。
また、前記のように、クランプの側部外面にパネル挟持用の空隙をあけた一対の突出部を設けると共に、該突出部の下端にハ字状に広がる誘い込み部を設けている。したがって、ワイヤハーネスを貫通したクランプをパネルのU字状の開口に向けて差し込んでいく際に、クランプがパネルに対して多少位置ズレしていたとしても、前記U字状の開口周縁の左右のパネルが前記ハ字状の誘い込み部に当接しながらパネル挟持用の空隙へと誘導され、目視で確認しなくても前記左右のパネルをなめらかにパネル挟持用の空隙に通していくことができる。即ち、前記構成によれば、目視しにくい場所であってもクランプをパネルのU字状の開口に容易に差し込んでいくことができるため、クランプの取付性を向上させることができる。
さらに、前記クランプを開口の底部まで差し込んでいくと、最終的には、前記U字状開口の左右の下端部(円弧状屈曲部分)周縁のパネルが前記クランプの下端嵌合溝に嵌合すると共に、前記パネル挟持用の空隙を通された前記左右パネルの上部が前記クランプの上端嵌合溝に嵌合する。この際、前記下端嵌合溝および上端嵌合溝の溝幅をパネルの板厚相当の幅としているため、下端嵌合溝および上端嵌合溝によってパネルをガタつきなくしっかりと固定することができる。
また、前記パネル挟持用の空隙はクランプ側部に設けた一対の突出部によって形成されているため、所定深さを有する前記一対の突出部によって開口周縁の左右のパネルを安定状態で挟持することができる。
なお、前記上端嵌合溝は、前記パネル挟持用の空隙に連続して、空隙の幅をパネルの板厚相当幅まで狭めた前記一対の突出部の上端部分によって形成される。
即ち、前記構成によれば、クランプは高剛性の樹脂成形品からなると共に、前記パネル挟持用の空隙によって開口周縁の左右のパネルを安定状態で挟持しつつ、左右パネルの上部および左右下端部を前記上端嵌合溝および下端嵌合溝でしっかりと固定することができるため、前記U字状開口への取付け後のクランプのガタつきを効果的に防止し、貫通するワイヤハーネスを安定保持することができる。
前記クランプを形成する樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレンなどが好ましく用いられる。
前記下端嵌合溝および上端嵌合溝の幅方向寸法L1はパネルの板厚に対して、1.0〜1.1倍とし、前記突出部の間の空隙の幅方向寸法L2はパネルの板厚に対して1.3〜1.5倍とし、前記誘い込み部の幅方向の最大寸法L3はパネルの板厚に対して11〜12倍としていることが好ましい。
前記のように、下端嵌合溝および上端嵌合溝の幅方向寸法L1をパネル板厚に対して1.0〜1.1倍とすることにより、過度な挿入力をかけることなく、パネルを前記下端嵌合溝および上端嵌合溝にガタつきなく嵌合させることができる。
また、前記突出部の間の空隙の幅方向寸法L2をパネルの板厚に対して1.3〜1.5倍とすることにより、引っかかり等が発生することなくスムーズにパネルを空隙に通すことができると共に、安定してパネルを挟持することができる。
さらに、前記誘い込み部の幅方向の最大寸法L3、即ち、ハ字状に開いた誘い込み部の下端部間の長さをパネルの板厚に対して11〜12倍とすることで、差し込み時にクランプのパネル挟持用の空隙とパネルとの間に板厚の5.5〜6倍のズレが生じていたとしても、前記誘い込み部によってパネルを前記空隙にスムーズに誘導することができ、かつ前記範囲内であればクランプが肥大化することも抑えられる。
前記パネル挟持用の空隙や上端嵌合溝を形成する前記突出部の長さや突出量は、開口周縁の左右のパネルを安定状態で挟持できるようにパネルの板厚や開口の寸法、形状などに応じて適宜設定すればよい。例えば、前記パネル挟持用の空隙や上端嵌合溝の深さとなる前記突出部の突出量は、パネルの板厚の2.4倍程度とすることが好ましく、前記上端嵌合溝の長さはパネル挟持用の空隙の長さの8%程度とするが好ましい。
また、前記下端嵌合溝の円弧状の溝長さや溝深さも、開口下端の屈曲部分周縁のパネルを安定保持できるようにパネルの板厚や開口の寸法、形状などに応じて適宜設定すればよい。例えば、クランプの底面部と側部が交わる角部頂点から前記下端嵌合溝の底面までの溝深さは、前記突出部の突出量と同程度とすることが好ましい。
前記一対の分割部の内面側に設ける前記ワイヤハーネス貫通用の円弧部は、分割部の上面のロック結合時に上下複数段の円形穴とし、少なくとも1個の円形穴の内周面に前記ワイヤハーネスに外装するコルゲートチューブの谷部に嵌合する突起部を設けていることが好ましい。
前記のように、分割部の上面のロック結合時に上下複数段の円形穴が形成されることで、複数本のワイヤハーネスを1つのクランプに貫通させることができ、ワイヤハーネスの配索作業性を向上させることができる。
また、前記のように、少なくとも1個の円形穴の内周面に前記ワイヤハーネスに外装するコルゲートチューブの谷部に嵌合する突起部を設けておくことにより、ワイヤハーネスを前記円形穴にしっかりと固定することができる。
前記車体搭載機器の断面閉形状のパネルに設けた前記U字形状の開口を通して、ワイヤハーネスを外部からパネル内部に挿入すると共に、前記パネル内部からワイヤハーネスを引き出してUターン状に挿通し、これらワイヤハーネスを前記パネルに挿通後にパネルの上端に前記開口上面を閉鎖する状態で機器本体をパネルにボルト固定しており、
前記円形穴は上下2段とし、一方の円形穴に前記外部から挿入するワイヤハーネスにコルゲートチューブを外装して貫通している一方、他方の円形穴には前記突起部を設けず、前記パネル内部からワイヤハーネスに絶縁シートを巻き付けて貫通していることが好ましい。
前記のように、機器本体を搭載する断面閉形状のパネルに設けられたU字状の開口に、ワイヤハーネスを貫通させたクランプを取り付け、その後、開口上面を閉鎖するように機器本体をパネルにボルト固定することにより、パネルに取り付けられたクランプが開口上面から脱落するのを防止することができる。この際、クランプの上下方向のガタつきを抑制するために、クランプの上面部からガタつき防止用の弾性片を突出させ、上面側に固定される機器本体に前記弾性片を接触させて機器本体とクランプとの間に隙間が生じないようにしておくことが好ましい。
また、前記のように、上下2段の円形穴のうち、一方の円形穴は突起部を設けない構造にしておくことで、PVCシートなどの絶縁シートを巻き付けたワイヤハーネスも貫通可能となり、汎用性を高めることができる。
前述したように、本発明によれば、クランプの側部外面にパネル挟持用の空隙をあけた一対の突出部を設けると共に、該突出部の下端にハ字状に広がる誘い込み部を設けているため、クランプをパネルのU字状の開口に向けて差し込んでいく際に、クランプがパネルに対して多少位置ズレしていたとしても、前記U字状の開口周縁の左右のパネルは前記ハ字状の誘い込み部に当接しながらパネル挟持用の空隙へと誘導され、目視で確認しなくても自然に前記左右のパネルをクランプのパネル挟持用の空隙に通していくことができる。この際、パネル挟持用の空隙の幅をパネルの板厚より若干大きくすることで、引っかかり等が発生することなくスムーズにパネルを空隙に通すことができる。
このように、前記構成によれば、目視しにくい場所であってもクランプをパネルのU字状の開口に容易に差し込んでいくことができるため、クランプの取付性を向上させることができる。
また、前記のように、クランプは樹脂成形品からなると共に、クランプ側部のパネル挟持用の空隙によってU字状開口周縁の左右のパネルを安定状態で挟持しつつ、左右パネルの上部および左右下端部を、パネルの板厚相当の幅の上端嵌合溝および下端嵌合溝でしっかりと固定することができるため、前記開口への取付け後のクランプのガタつきを効果的に防止し、貫通するワイヤハーネスを安定保持することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5に本発明の実施形態を示す。
図2および図4に示すように、本実施形態のクランプ10は、ワイヤハーネスW/H−1、W/H−2を貫通させて、車体搭載機器であるパワーコントロールモジュール20を搭載する断面閉形状のパネル21に設けたU字状の開口22に装着するものである。
クランプ10は樹脂製(本実施形態ではポリプロピレン製)で、図1に示すように、左右一対の分割部11、12を薄肉のヒンジ部13で連続させた一体成形品としている。分割部11、12には、それぞれ底面部11a、12aと、側部11b、12bと、上面部11c、12cを設け、分割部11の上面部11cに被ロック枠11c−1を、分割部12の上面部12cにロック爪12c−1をそれぞれ設けて互いにロック結合できるようにしている。
分割部11、12の内面側には、ワイヤハーネス貫通用の半円形状の円弧部11d、11eおよび12d、12eを上下方向に2段設け、分割部11、12のロック結合時に円弧部11dと12dが一体化して大径の円形穴14を形成する一方、円弧部11e、12eが一体化して小径の円形穴15を形成する。なお、分割部11の円弧部11dと11eとの間に凹部11fを設ける一方、分割部12の円弧部12dと12eとの間には凸部12fを設け、前記ロック結合時に凹部11fと凸部12fが嵌合するようにしている。
また、前記2段の円形穴14、15のうち、大径の円形穴14には、貫通させるワイヤハーネスW/H−1のコルゲートチューブ30の谷部に嵌合する突起部16を設けている。
図2および図3に示すように、分割部11、12の底面部11a、12aから側部11b、12bにかけての角部11a−b、12a−bの外面に、円弧状の下端嵌合溝11g、12gを設けている。下端嵌合溝11g、12gはパネル21の板厚に相当する幅を有し、本実施形態では、下端嵌合溝11g、12gの幅方向寸法L1を、パネル21の板厚(1.5mm)の1.1倍(L1=1.6mm)としている。
また、分割部11、12の側部11b、12bの外面には、パネル挟持用の空隙11h、12hをあけて一対の突出部11i、12iを設けている。パネル挟持用の空隙11h、12hは、パネル21の板厚より若干余裕を持たせた幅を有し、本実施形態では、パネル挟持用の空隙11h、12hの幅方向寸法L2を、パネル21の板厚(1.5mm)の1.4倍(L2=2.1mm)としている。
さらに、一対の突出部11i、12iの下端には、パネル挟持用の空隙11h、12hに連続してハ字状に広がる誘い込み部11j、12jを設けている。本実施形態では、誘い込み部11j、12jの傾斜角度θを50度とし、誘い込み部の幅方向の最大寸法L3を、パネル21の板厚(1.5mm)の11.7倍(L3=17.5mm)としている。
また、一対の突出部11i、12iの上端には、パネル挟持用の空隙に連続して空隙の幅を狭めた上端嵌合溝11k、12kを設けている。上端嵌合溝11k、12kの幅方向寸法は下端嵌合溝11g、12gの幅方向寸法L1と同一としている。
なお、本実施形態では、上端嵌合溝11k、12kの長さは、パネル挟持用の空隙11h、12hの長さの12%程度とし、突出部11i、12iの突出量(上端嵌合溝11k、12kおよびパネル挟持用の空隙の深さ)は、パネル21の板厚の2.4倍程度としている。さらに、底面部11a、12aと側部11b、12bが交わる角部11a−b、12a−bの頂点から下端嵌合溝11g、12gの底面までの溝深さは、突出部11i、12iの突出量と同程度としている。
以下、クランプ10の円形穴14、15へのワイヤハーネスW/H−1、W/H−2の貫通ならびに、パネル21のU字状の開口22へのクランプ10の取付けについて説明する。
コルゲートチューブ30で外装され、パネル21のU字状の開口22からパネル21の内部に挿通されてパワーコントロールモジュール20の下面側のコネクタ(図示せず)に接続されるワイヤハーネスW/H−1をクランプ10の大径の円形穴14に貫通させる一方、貫通した前記ワイヤハーネスW/H−1から分岐されUターン状に開口22からパネル21の外部に挿通されるワイヤハーネスW/H−2をクランプ10の小径の円形穴15に貫通させる。前記小径の円形穴15を貫通させるワイヤハーネスW/H−2には絶縁シート(PVCシート)31を巻き付けている。
ワイヤハーネスW/H−1、W/H−2をクランプ10の円形穴14、15に貫通するには、まず、ロック解除された状態のクランプ10にコルゲートチューブ30で外装したワイヤハーネスW/H−1および絶縁シート31を巻き付けたワイヤハーネスW/H−2を上面開口から挿入し、ワイヤハーネスW/H−1を分割部11の円弧部11dと分割部12の円弧部12dとの間に、ワイヤハーネスW/H−2を分割部11の円弧部11eと分割部12の円弧部12eとの間にそれぞれ挟み込む。この状態で、分割部11の被ロック枠11c−1に分割部12のロック爪12c−1を係止させることでクランプ10を一体化させ、クランプ10の円形穴14、15へのワイヤハーネスW/H−1、W/H−2の貫通が完了する。なお、円形穴14の突起部16はコルゲートチューブ30の谷部に嵌合させている。
続いて、ワイヤハーネスW/H−1、W/H−2を貫通させたクランプ10をパネル21のU字状の開口22に取り付ける。
具体的には、図2(A)のように、クランプ10を誘い込み部11j、12jからU字状の開口22周縁の左右のパネル21に差し込んで、クランプ10のパネル挟持用の空隙11h、12hに前記左右のパネル21を通し、該パネル21の上部をクランプ10の上端嵌合溝11k、12kに固定すると共に、パネル21の左右下端部をクランプ10の下端嵌合溝11g、12gに固定することで、U字状の開口22へのクランプ10の取付けが完了する[図2(B)]。
クランプ10を開口22に取付けた後、パネル21の上端とパワーコントロールモジュール20をボルト固定する。即ち、図4に示すように、パネル21上端のボルト穴23にボルト24を締結してパワーコントロールモジュール20を固定することにより、U字状の開口22の上面を閉鎖している。
この際、クランプ10の上下方向のガタつきを効果的に抑制するために、分割部11の上面部11cの先端からガタつき防止用の弾性片11mを突設し、上面側に固定されるパワーコントロールモジュール20にガタつき防止用の弾性片11mを接触させてパワーコントロールモジュール20とクランプ10との間に隙間が生じないようにしている。さらに、本実施形態では、弾性片11mの上端にリブ11m−1を突出させて、ガタつきをより効果的に防止している(図5)。
前記のように、クランプ10の側部外面にパネル挟持用の空隙11h、12hをあけた一対の突出部11i、12iを設けると共に、該突出部11i、12iの下端にハ字状に広がる誘い込み部11j、12jを設けているため、クランプ10をパネル21のU字状の開口22に向けてクランプ10を差し込んでいく際に、クランプ10がパネル21に対して多少位置ズレしていたとしても、U字状の開口22周縁の左右のパネル21がハ字状の誘い込み部11j、12jに当接しながらパネル挟持用の空隙11h、12hへと誘導され、目視で確認しなくても前記左右のパネル21をパネル挟持用の空隙11h、12hになめらかに通していくことができる。この際、パネル挟持用の空隙11h、12hの幅L2をパネル21の板厚より若干大きくしているため、引っかかり等が発生することなくスムーズにパネル21を空隙11h、12hに通すことができる。
このように、前記構成によれば、目視しにくい場所であってもクランプ10をパネル21のU字状の開口22に容易に差し込んでいくことができるため、クランプ10の取付性を向上させることができる。
また、前記のように、クランプ10は樹脂成形品からなると共に、クランプ10の側部のパネル挟持用の空隙11h、12hによってU字状の開口22周縁の左右のパネル21を安定状態で挟持しつつ、左右パネル21の上部および左右下端部を、パネル21の板厚相当幅の上端嵌合溝11k、12kおよび下端嵌合溝11g、12gでしっかりと固定することができるため、開口22への取付け後のクランプ10のガタつきを効果的に防止し、貫通するワイヤハーネスW/H−1、W/H−2を安定保持することができる。
本実施形態のクランプを示し、(A)はロック解除されたクランプの概略斜視図、(B)は(A)の正面図である。 (A)はワイヤハーネスを貫通させたクランプをパネルに取り付ける直前の概略斜視図であり、(B)は取付け完了時の概略斜視図である。 クランプの側面図である。 クランプを取り付けたパネルの上端にパワーコントロールモジュールをボルト固定した状態を示す概略斜視図である。 クランプの上面に突設したガタつき防止用の弾性片の正面図である。 従来例を示す図である。
符号の説明
10 クランプ
11、12 分割部
11a、12a 底面部
11b、12b 側部
11c、12c 上面部
11c−1 被ロック枠
12c−1 ロック爪
11d、12d、11e、12e 円弧部
11g、12g 下端嵌合溝
11h、12h パネル挟持用の空隙
11i、12i 突出部
11j、12j 誘い込み部
11k、12k 上端嵌合溝
11m ガタつき防止用の弾性片
13 ヒンジ部
14、15 円形穴
16 突起部
20 パワーコントールモジュール
21 パネル
22 U字状の開口
23 ボルト穴
24 ボルト
30 コルゲートチューブ
31 絶縁シート

Claims (4)

  1. ワイヤハーネスを貫通させて、車体または車体搭載機器のパネルに設けられたU字状の開口に差し込んで装着する樹脂製のクランプであって、
    下端中央をヒンジ部で連続させた左右一対の分割部からなる一体成形品からなり、
    前記一対の各分割部は、前記パネルの開口底部に嵌合する底面部と、前記ワイヤハーネスを上面開口から挿入後に互いにロック結合する上面部と、前記底面部と上面部の間の側部を備え、これら底面部、側部および上面部の内面側に前記ワイヤハーネス貫通用の円弧部を備え、
    前記底面部から側部の角部にかけて外面に前記パネルの板厚に相当する幅の円弧状の下端嵌合溝を備え、該下端嵌合溝の上方の前記側部の外面に前記パネル挟持用の空隙をあけて幅方向に一対の突出部を設けると共に、該突出部の下端には前記パネル挟持用の空隙に連続してハ字状に広がる誘い込み部を備え、かつ、前記側部の上端に前記下端嵌合溝と同一幅の上端嵌合溝を設け、これら下端嵌合溝、突出部間の空隙および上端嵌合溝に前記パネルを通して取り付けることを特徴とするクランプ。
  2. 前記下端嵌合溝および上端嵌合溝の幅方向寸法L1はパネルの板厚に対して、1.0〜1.1倍とし、前記突出部の間の空隙の幅方向寸法L2はパネルの板厚に対して1.3〜1.5倍とし、前記誘い込み部の幅方向の最大寸法L3はパネルの板厚に対して11〜12倍としている請求項1に記載のクランプ。
  3. 前記一対の分割部の内面側に設ける前記ワイヤハーネス貫通用の円弧部は、分割部の上面のロック結合時に上下複数段の円形穴とし、少なくとも1個の円形穴の内周面に前記ワイヤハーネスに外装するコルゲートチューブの谷部に嵌合する突起部を設けている請求項1または請求項2に記載のクランプ。
  4. 前記車体搭載機器の断面閉形状のパネルに設けた前記U字状の開口を通して、ワイヤハーネスを外部からパネル内部に挿入すると共に、前記パネル内部からワイヤハーネスを引き出してUターン状に挿通し、これらワイヤハーネスを前記パネルに挿通後にパネルの上端に前記開口上面を閉鎖する状態で機器本体をパネルにボルト固定しており、
    前記円形穴は上下2段とし、一方の円形穴に前記外部から挿入するワイヤハーネスにコルゲートチューブを外装して貫通している一方、他方の円形穴には前記突起部を設けず、前記パネル内部からワイヤハーネスに絶縁シートを巻き付けて貫通している請求項3に記載のクランプ。
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