JP5513743B2 - 抗菌剤としての8−ピラジニル−s−スピロピリミジントリオン−オキサジノキノリン誘導体 - Google Patents

抗菌剤としての8−ピラジニル−s−スピロピリミジントリオン−オキサジノキノリン誘導体 Download PDF

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Description

本明細書には、抗菌性化合物、抗菌剤としてのその使用、これらの化合物を含有する医薬組成物およびその調製方法が記載されている。
抗菌剤耐性は、近年、警戒を要する迅速さで出現し、近い将来、確実に増大する世界的な臨床および公衆衛生問題である。耐性は、共同体において、さらに、細菌の伝染がかなり増大される健康管理施設において問題である。多剤耐性は高まりつつある問題であるので、医師は現在、有効な治療が存在しない感染に直面している。このような感染の罹患率、死亡率および財政的経費は、健康管理システムのための負担を世界的に増加させている。これらの問題に対処するための戦略では、薬物耐性の監視の増強、モニタリングの増大および抗菌剤の利用の改善、専門および公共教育、新薬の開発ならびに代替治療様式の評価が重視されている。
結果として、細菌感染を治療するためには、特に細菌の耐性株、例えば、ペニシリン耐性、メチシリン耐性、シプロフロキサシン耐性および/またはバンコマイシン耐性株が原因である感染を治療するためには、代替および改良された薬が必要である。
一実施形態は、式I:
を有する化合物またはその塩、溶媒和物、水和物もしくはプロドラッグを提供する。
前記式中、Rは、置換または非置換ピラジンであり、
およびRは独立に、Hまたは置換もしくは非置換C1〜6アルキルであり、
およびRは独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換エーテル、置換または非置換−(CHアリール、置換または非置換−O(CHアリール、−(CHNR、−(CHOR、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)Eであるか、RおよびRは、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換複素環を形成し、
mはそれぞれ独立に、0、1、2または3であり、
Eは、置換または非置換エーテルであり、
はそれぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、ベンジル、置換ベンジル、フェニル、置換フェニルであるか、(Rは、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換複素環を形成し、
はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換C1〜6アルキル、C1〜6アシルまたはベンジルであり、
およびRは独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキルであるか、
およびRは、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換複素環を形成し、
XおよびYは独立に、H、halo、置換もしくは非置換C1〜6アルキル、−OR、−CN、置換もしくは非置換エーテル、置換もしくは非置換ヘテロシクリルまたは置換もしくは非置換アミンである。
化合物の形態は、前記化合物の薬学的に許容できる塩などの塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグを包含しうる。前記化合物はさらに、薬学的に許容できる担体、希釈剤または賦形剤を追加的に包含しうる医薬組成物の一部であってもよい。
このような化合物および組成物は、抗菌活性を示し、そのように使用することができる。
本明細書では、式Iの化合物を提供する。式Iの化合物を記載する場合、例えば化合物を名付ける場合、環系は次のようにナンバリングされる:
数種の化合物では、Rは、
例えば
である。
これらの実施形態では、
は、結合点を示し、ピラジンは、1、2、3個以上のR基で置換されていてもよく、
は、H、halo、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換エーテル、−CN−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)E、−(CHCO(CHCH、−(CHCO(CHCO、−(CHCO(CHNR、−(CHCOE、−(CHC(=O)NR(CHCO、−(CHC(=O)NR、−(CHNR、−(CHPO(R11、−(CHOR10であり、これらは、−OR11、−(CHC(=O)OR11、−(CHNR11SO12、−(CHSO12、−(CHSONR、置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールで置換されていてもよく、
mはそれぞれ前記のとおりであり、nは、それぞれ独立に、0、1または2であり、
10は、H、置換もしくは非置換C1〜6アルキル、−PO、C(=O)R13、C(=O)OR13またはC(=O)NRであり、
11、R12およびR13は独立に、H、置換もしくは非置換C1〜6アルキル、置換もしくは非置換アミノアルキル、アミノ酸残基またはペプチド残基である。
アミノ酸残基の例には、アラニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン、リシンまたはバリンが包含される。
場合によっては、ピラジン環の窒素を例えば、
中の酸素で置換することもでき、これは、
として表すこともできる。
ある種の化合物では、XがHであるか、YがHであるか、XおよびYの両方がHである。他の化合物では、XがFであるか、YがFであるか、XおよびYの両方がFである。これらおよび他の化合物では、RおよびRは、メチルであってもよい。いくつかの化合物では、Xは、置換または非置換−ORであってもよく、場合によっては、Rはエチルであってもよい。別法では、Xは、置換または非置換エーテルまたはアミンであってもよい。
いくつかの実施形態では、X、Yまたは両方は、置換または非置換エーテルであってよい。該化合物では、RおよびRの両方がHでなくてもよいし、一方または両方がHであってもよい。RおよびRはさらに独立に、エーテルであってもよい。
別法では、X、Yまたは両方は独立に、置換または非置換アミンであってよい。XまたはYが置換または非置換アミンである場合、基は独立に、式:−(CHNRを有し、m、RおよびRはそれぞれ、他の位置の任意の他のm、RおよびRの意義から独立している。任意のRおよびRが、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換複素環を形成している場合、環は、例えば3から8個の環原子を含有する単環式環系であってもよいし、環系は、二環式または多環式複素環系であってもよい。加えて、1個または複数の環原子は、RおよびRが結合しているNに加えて、非炭素原子、例えばN、OまたはSから選択されていてもよい。
いくつかの実施形態では、RおよびRは同じであり、例えば、両方とも、Hである。RまたはRは、置換もしくは非置換ベンジルまたは置換もしくは非置換−Oベンジルなどの置換もしくは非置換−(CHアリールまたは−O(CHアリールであってもよい。
ある種の化合物では、RおよびRが、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換複素環を形成する場合、複素環は、3、4、5、6、7、8個以上の環員を有し、N、OまたはSなどの1、2、3個以上のヘテロ原子を包含してよい。このような複素環の具体的な例には、モルホリンおよびピペラジンまたは置換ピペラジンが包含される。
ある種の実施形態では、R11、R12またはR13は、アミノ酸残基であってもよい。アミノ酸残基は、アミノおよびカルボン酸官能基の両方を含有する分子である。数種のアミノ酸は、式:−C(=O)CH(Z)NHRにより表すことができ、ここで、Zは単独では、天然または非天然に生じるアミノ酸の側鎖であってよい。プロリンなどの環式アミノ酸では、Rと組み合わされたZは、天然または非天然に生じるアミノ酸の側鎖であってよい。Rがアミノ酸側鎖の一部ではない場合、Rは通常、Hである。アミノ酸およびペプチドは、C−またはN−結合であってよい。アミノ酸の例には、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンが包含される。他のアミノ酸には、ガンマ−アミノ酪酸(GABA)、カルニチン、オルニチン、シトルリン、ホモシステイン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシンおよびサルコシンが包含される。アミノ酸は、L−またはD−立体配置であってよい。
別法では、R11、R12またはR13は、C−またはN−結合していてよいペプチド残基であってよい。ペプチドは、ペプチド結合を介して共に結合しているアミノ酸であり、直鎖または分枝鎖であってよい。適切なペプチドには、ペプチドを構成するアミノ酸残基が同じでも異なってもよいジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド以上が包含されうる。
いくつかの実施形態では、(Rは、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換複素環を形成する。いくつかの化合物では、酸素原子は、
においてのように、アルキル、アリールまたはアルキル−アリール−アルキル橋を介して結合していてもよい。
いくつかの化合物では、Eまたはエーテルはそれぞれ独立に、式:−[(CVO(CVCHを有し、ここで、pはそれぞれ独立に、0、1、2、3、4、5または6であり、qはそれぞれ独立に、1、2、3、4、5または6であり、Vはそれぞれ独立に、Hまたは他の−[(CVO(CVCHである。これらの化合物の例には、Eまたはエーテルがそれぞれ独立に、式:−[(CHO(CHCHを有し、ここで、pはそれぞれ独立に、0、1、2、3または4であり、qはそれぞれ独立に、1、2、3または4であるものが包含される。
いくつかの具体的な実施形態では、XおよびYはFであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRはHである。追加の具体的な実施形態では、XはFであり、YはHであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRはHである。他の具体的な実施形態では、XはHであり、YはFであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRはHである。いくつかの具体的な実施形態では、XおよびYはHであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRはHである。他の具体的な実施形態では、XおよびYはFであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRは置換もしくは非置換エーテル、−(CHNR、−(CHOR、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNRまたは−(CHOC(=O)Eである。これらの実施形態のうちのある種では、mは、1または2である。他の具体的な実施形態では、Xは、Fであり、YはHであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRは置換もしくは非置換エーテル、−(CHNR、−(CHOR、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNRまたは−(CHOC(=O)Eである。これらの実施形態のうちのある種では、mは1または2である。これらの化合物のうちのいくつかでは、RはH、メチルなどのC1〜6アルキル、−NRまたは−OR10であってよい。他の実施形態では、Rは、置換もしくは非置換エーテル、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CH)mCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)E、−(CHCO(CHCH、−(CHCO(CHCO、−(CHCO(CHNR、−(CHCOE、−(CHC(=O)NR(CHCO、−(CHC(=O)NR、−(CHNR、−(CHPO(R11、−(CHC(=O)OR11、−(CHNR11SO12、−(CHSO12または−(CHSONRである。これらの実施形態のうちのある種では、mは、1または2である。
式Iの化合物のサブセットでは、化合物は、下記の式Ibで示される立体化学を有しうる:
本明細書に記載されている任意の実施形態を、本明細書に記載されている任意の他の適切な実施形態と組み合わせて、付加的な実施形態を得ることができる。例えば、一実施形態がR、R、R、R、Rなどで可能な基を個別に、または集合的に記載していて、別の実施形態が可能なR基を記載している場合、これらの実施形態を組み合わせて、R、R、R、R、Rなどで可能な基を可能なR基などと共に記載する実施形態を得ることができる。前記化合物に関して、および本出願および請求項を通して、次の用語は、下記で定義される意味を有する。
「アシル」との語句は、構造:−C(=O)Rにおいてのように、酸素原子に二重結合している炭素を有する基を指している。Rの例には、アルデヒドにおいてのようなH、ケトンにおいてのような炭化水素、アミドにおいてのような−NR、カルボン酸またはエステルにおいてのような−OR、無水アシルにおいてのような−OOCRまたはアシルハロゲン化物においてのようなhaloが包含されうる。
「アルケニル」との語句は、2個の炭素原子の間に存在する少なくとも1個の二重結合を包含する本明細書に記載されているアルキル基に関して記載されたものなどの直鎖および分枝鎖炭化水素を指している。例には特に、ビニル、−CH=C(H)(CH)、−CH=C(CH、−C(CH)=C(H)、−C(CH)=C(H)(CH)、−C(CHCH)=CH、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニルおよびヘキサジエニルが包含される。アルケニル基は、置換されていてもよく、例えばその場合、1、2、3、4、5、6、7、8個以上の水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、チオール、シアノおよび−NRからなる群から選択される置換基により置換されている。
「アルキル」との語句は、ヘテロ原子を含有しない炭化水素鎖、例えばC1〜6鎖を指している。したがって、この語句には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどの直鎖アルキル基が包含される。この語句にはさらに、これらに限られないが、例として提示される次のもの:−CH(CH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(CHCH、−C(CH、−C(CHCH、−CHCH(CH、−CHCH(CH)(CHCH)、−CHCH(CHCH、−CHC(CH、−CHC(CHCH、−CH(CH)CH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CH、−CHCHCH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CHCH、−CHCHC(CH)、−CHCHC(CHCH、−CH(CH)CHCH(CH、−CH(CH)CH(CH)CH(CH、−CH(CHCH)CH(CH)CH(CH)(CHCH)などを包含する直鎖アルキル基の分枝鎖異性体が包含される。この語句には、第1級アルキル基、第2級アルキル基および第3級アルキル基が包含される。アルキル基は、親化合物中の1個または複数の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/またはイオウ原子に結合していてよい。アルキル基は、置換されていてもよく、例えばその場合、1、2、3、4、5、6個以上の水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、チオール、シアノおよび−NRからなる群から選択される置換基により置換されている。
「アルキレン」との語句は、2から10個の炭素原子を通常有する直鎖または分枝鎖二価炭化水素基を指している。
「アルキニル」との語句は、本明細書に記載されているアルキル基に関して記載されたものであるが、少なくとも1個の三重結合が2個の炭素原子の間に存在する直鎖および分枝鎖炭化水素基を指している。例には特に、−C≡C(H)、−C≡C(CH)、−C≡C(CHCH)、−C(H)C≡C(H)、−C(H)C≡C(CH)および−C(H)C≡C(CHCH)が包含される。アルキニル基は置換されていてもよく、例えばその場合、1、2、3、4、5、6、7、8個以上の水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、チオール、シアノおよび−NRからなる群から選択される置換基により置換されている。
「アミノアルキル」との語句は、最終的には第1級、第2級または第3級アミノ基であってよいアミノ基に結合している前記アルキル基を指している。アミノアルキル基の例は、−NRであり、ここで、RおよびRの一方または両方は、置換または非置換C1〜6アルキルであるか、RおよびRはそれらが結合している原子と一緒に、置換または非置換複素環を形成する。具体的なアミノアルキル基には、−NHCH、−N(CH、−NHCHCH、−N(CH)CHCH、−N(CHCH、−NHCHCHCH、−N(CHCHCHなどが包含される。付加的なアミノアルキル基には、
が包含される。アミノアルキル基は、1、2、3、4個以上の非水素置換基で置換されていてもよく、例えばその場合、各置換基は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)および−NRからなる群から独立に選択される。これらの置換基は、同じでも異なってもよく、化学的に許容可能な環の任意の位置に位置していてよい。
「アリール」との語句は、5から12個の炭素原子を通常有する環式または多環式芳香族環を指している。したがって、この語句には、これらに限られないが、例えばフェニル、ビフェニル、アントラセニル、ナフテニルなどの基が包含される。「非置換アリール」との語句は、ナフタレンなどの縮合環を含有する基を包含する。非置換アリール基は、親化合物中の1個または複数の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/またはイオウ原子に結合していてよい。置換アリール基には、パラ−メトキシフェニルなどのメトキシフェニル基が包含される。
置換アリール基には、アリール基の1個または複数の芳香族炭素が、本明細書に記載の置換および/または非置換アルキル、アルケニル、アルキニル基またはヘテロ原子含有基に結合しているアリール基が包含される。これは、アリール基の2個の炭素原子がアルキル、アルケニルまたはアルキニル基の2個の原子に結合していて、縮合環系(例えばジヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル)を画定している結合配置を包含する。したがって、「置換アリール」との語句には、これらに限られないが、特にトリルおよびヒドロキシフェニルが包含される。アリール部分は、1、2、3、4個以上の非水素置換基で置換されていてもよく、例えばその場合、置換基はそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)および−NRからなる群から独立に選択される。これらの置換基は、同じでも異なってもよく、化学的に許容可能な環の任意の位置に位置していてよい。
「シクロアルキル」との語句は、3から12個の炭素原子を通常有する環式炭化水素鎖を指し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルなどの環式アルキル基ならびに本明細書に記載の直鎖および分枝鎖アルキル基で置換されているこれらのような環を包含する。この語句はさらに、これらに限られないが、アダマントリ、ノルボルニルおよびビシクロ[2.2.2]オクチルなどの多環式アルキル基ならびに本明細書に記載の直鎖および分枝鎖アルキル基で置換されているこれらのような環を包含する。シクロアルキル基は飽和または不飽和であってよく、親化合物中の1個または複数の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/またはイオウ原子に結合していてよい。シクロアルキル基は、置換されていてもよく、例えばその場合、1、2、3または4個以上の水素原子が、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)および−NRからなる群から選択される置換基により置換されている。
本明細書で使用される場合、エーテルには通常、モノエーテル、ポリエーテル、直鎖エーテル、分枝鎖エーテルおよび環式エーテルが含まれる。直鎖エーテルは、構造:−[(CHO(CHCHを有することができ、ここで、pはそれぞれ独立に、0、1、2、3、4、5または6であり、qは、1、2、3、4、5または6である。分枝鎖エーテルは、式:−[(CVO(CVCHを有することができ、ここで、Vはそれぞれ独立に、Hまたは他の−[(CVO(CVCH基である。環式エーテルは、式:
を有することができ、ここで、pおよびqは前記のとおりであり、
は、結合点を示している。特に、エーテル化合物として、−ジメチルエーテル、−メチルエチルエーテル、−メトキシエチルエーテル、−ジエチルエーテル、−メチルt−ブチルエーテル、−メチルセロソルブ、−エチレングリコールジメチルエーテル、−ジエチレングリコールジメチルエーテル、−トリエチレングリコールジメチルエーテル、−テトラエチレングリコールジメチルエーテル、−テトラヒドロフラン、−1,4−ジオキサンなどが存在する。
「halo」との語句は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指している。
「ハロアルキル」との語句は、少なくとも1個、例えば1、2、3、4、5個以上の水素原子がハロゲンで置換されているアルキル基を指している。適切なハロアルキルの例には、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルロ−2−クロロ−エチル、5−フルオロ−ヘキシル、3−ジフルロ−イソプロピル、3−クロロ−イソブチルなどが包含される。
「ヘテロシクリル」または「複素環」との語句は、単環式、二環式および多環式環化合物を包含し、これらに限られないが、そのうちの1個または複数が、これらに限られないがN、O、PおよびSなどのヘテロ原子である1、2、3個以上の環員を含有するキヌクリジルなどの縮合、架橋またはスピロ系を包含する芳香族、非芳香族、飽和および不飽和環化合物を指している。非置換ヘテロシクリル基には、ベンズイミダゾリルなどの縮合複素環が包含される。ヘテロシクリル基の例には、これらに限られないが、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピリジル、ジヒドロピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(例えば1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)などの1から4個の窒素原子を含有する3員から8員の不飽和環、これらに限られないが、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルなどの1から4個の窒素原子を含有する3員から8員の飽和環、これらに限られないが、インドリル、イソインドリル、インドリニル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリルなどの1から4個の窒素原子を含有する縮合不飽和複素環基、これらに限られないが、テトラヒドロフランなどの1から3個の酸素原子を含有する3員から8員の飽和環、これらに限られないが、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)などの1から2個の酸素原子および1から3個の窒素原子を含有する3員から8員の不飽和環、これらに限られないが、モルホリニルなどの1から2個の酸素原子および1から3個の窒素原子を含有する3員から8員の飽和環、1から2個の酸素原子および1から3個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基、例えば、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾオキサジニル(例えば2H−1,4−ベンゾオキサジニルなど)、これらに限られないが、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど)などの1から3個のイオウ原子および1から3個の窒素原子を含有する3員から8員の不飽和環、これらに限られないが、チアゾロジニルなどの1から2個のイオウ原子および1から3個の窒素原子を含有する3員から8員の飽和環、これらに限られないが、チエニル、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオニル、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピランなどの1から2個のイオウ原子を含有する3員から8員の飽和および不飽和環、これらに限られないが、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアジニル(例えば2H−1,4−ベンゾチアジニルなど)、ジヒドロベンゾチアジニル(例えば2H−3,4−ジヒドロベンゾチアジニルなど)などの1から2個のイオウ原子および1から3個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環、これらに限られないがフリルなどの酸素原子を含有する3員から8員の不飽和環、ベンゾジオキソリル(例えば1,3−ベンゾジオキソリルなど)などの1から2個の酸素原子を含有する不飽和縮合複素環、これらに限られないがジヒドロオキサチイニルなどの1個の酸素原子および1から2個のイオウ原子を含有する3員から8員の不飽和環、1,4−オキサチアンなどの1から2個の酸素原子および1から2個のイオウ原子を含有する3員から8員の飽和環、ベンゾチエニル、ベンゾジチイニルなどの1から2個のイオウ原子を含有する不飽和縮合環ならびにベンゾオキサチイニルなどの1個の酸素原子および1から2個の酸素原子を含有する不飽和縮合複素環が包含される。ヘテロシクリル基にはさらに、環中の1個または複数のS原子が1個または複数の酸素原子に二重結合している本明細書に記載されているもの(スルホキシドおよびスルホン)が包含される。例えば、ヘテロシクリル基には、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェンオキシドおよびテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドが包含される。ヘテロシクリル基は、5または6環員を含有してよい。ヘテロシクリル基の例には、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、チオモルホリン、チオモルホリンのS原子が1個または複数のO原子に結合しているチオモルホリン、ピロール、ホモピペラジン、オキサゾリジン−2−オン、ピロリジン−2−オン、オキサゾール、キヌクリジン、チアゾール、イソオキサゾール、フランおよびテトラヒドロフランが包含される。
ヘテロシクリル基は、置換されていてもよく、例えばその場合、1、2、3、4個以上の水素原子が、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)および−NRからなる群から選択される置換基により置換されている。「置換ヘテロシクリル」環の例には、特に2−メチルベンズイミダゾリル、5−メチルベンズイミダゾリル、5−クロロベンズチアゾリル、1−メチルピペラジニルおよび2−クロロピリジルが包含される。複素環内の任意の窒素原子が、化学的に許容可能ならば、C1〜6アルキルで置換されていてもよい。
ヘテロシクリル基には、ヘテロアリール基がサブ基として包含されている。「ヘテロアリール」との語句は、5から10個の環原子を通常有し、S、OまたはNから独立に選択される1、2、3個以上のヘテロ原子を含有する一価芳香族環基を指している。ヘテロアリールとの用語はさらに、ヘテロアリール環がベンゼン環、複素環、シクロアルキル環または他のヘテロアリール環に縮合している二環式基を包含する。ヘテロアリールの例には、7−ベンズイミダゾリル、ベンゾ[b]チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル、フラニル、フリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、プリニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、キノリニル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、チオフェニル、トリアゾリルなどが包含される。ヘテロアリール環はさらに、1個または複数の他の複素環、ヘテロアリール環、アリール環、シクロアルケニル環またはシクロアルキル環に縮合していてもよい。ヘテロアリール基は、置換されていてもよく、例えばその場合、1、2、3、4個以上の水素原子が、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)および−NRからなる群から選択される置換基により置換されている。
「ヘテロシクリルオキシ」との語句は、酸素原子が本明細書に記載のヘテロシクリル基の環原子に結合している基を指している。
「薬学的に許容できる」とは、哺乳動物での使用に適していることを意味している。「薬学的に許容できる塩」には、無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸または塩基性もしくは酸性アミノ酸との塩が包含される。無機塩基の塩として、本発明には例えば、ナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属、カルシウムおよびマグネシウムまたはアルミニウムなどのアルカリ土類金属ならびにアンモニアが包含される。有機塩基の塩として、本発明には例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが包含される。無機酸の塩として、本発明には例えば、塩酸、ヒドロホウ酸、硝酸、硫酸およびリン酸が包含される。有機酸の塩として、本発明には例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸が包含される。塩基性アミノ酸の塩として、本発明には例えば、アルギニン、リシンおよびオルニチンが包含される。酸性アミノ酸には例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸が包含される。薬学的に許容できる塩の例は、Berge,S.Mら、「Pharmaceutical Salts」、Journal of Pharmaceutical Science、1977年、66:119に記載されている。
「プロドラッグ」は、本明細書に記載の化合物などの活性な治療化合物にin vivoで変換しうる化合物である。プロドラッグ化合物の変換は、化学的、酵素的に、または他の内生物質、例えばアミノ酸、ペプチドおよびタンパク質との作用により達成されうる。プロドラッグは、T.HiguchiおよびV.Stella、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」、Vol.14 of the A.C.S.Symposium SeriesおよびBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年で検討されている。プロドラッグの例には、カルボキシレート基などの極性基のエステルおよびアミドが包含されうる。
ヒドロキシル基、アミン基およびスルフヒドリル基に関する「保護されている」との用語は、Protective Groups in Organic Synthesis、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.、John Wiley & Sons、New York、N.Y.(第3版、1999年)に記載されていて、本明細書に記載の手順を使用して付加または除去することができるものなどの当業者に知られている保護基で不所望な反応から保護されている、これらの官能基の形態を指している。保護ヒドロキシル基の例には、ヒドロキシル基を、これらに限られないが、t−ブチルジメチル−クロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン、トリエチルクロロシランなどの試薬と反応させることにより得られるものなどのシリルエーテル、これらに限られないが、メトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、t−ブトキシメチルエーテル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、1−エトキシエチルエーテル、アリルエーテル、ベンジルエーテルなどの置換メチルおよびエチルエーテル、これらに限られないがベンゾイルギ酸エステル、ギ酸エステル、酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステルおよびトリフルオロ酢酸エステルなどのエステルが包含される。保護アミン基の例には、ホルムアミド、アセトアミド、トリフルオロアセトアミドおよびベンズアミドなどのアミド、フタルイミドおよびジチオスクシンイミドなどのイミドなどが包含される。保護スルフヒドリル基の例には、S−ベンジルチオエーテルおよびS−4−ピコリルチオエーテルなどのチオエーテル、ヘミチオ、ジチオおよびアミノチオアセタールなどの置換S−メチル誘導体などが包含される。
「塩」は、化合物の調製などの工業的プロセスで使用するために適している塩および薬学的に許容できる塩を包含する化合物のすべての塩形態を指している。
「置換されている」は、そこに含有される水素原子への1個または複数の結合が非水素原子への結合に置き換えられている基を指している。場合によって、結合は、これらに限られないが、F、Cl、BrおよびIなどのハロゲン原子、アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、ヘテロシクリルアミン、(アルキル)(ヘテロシクリル)アミン、(アリール)(ヘテロシクリル)アミンまたはジヘテロシクリルアミン基、イソニトリル、N−オキシド、イミドおよびエナミンなどの基中の窒素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エステル基およびヘテロシクリルオキシ基などの基中の酸素原子、トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基およびトリアリールシリル基などの基中のケイ素原子、チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基およびスルホキシド基などの基中のイオウ原子ならびに様々な他の基中の他のヘテロ原子などの非炭素原子への結合に置き換えられている。置換アルキル基および置換シクロアルキル基にはさらに、1個または複数の炭素または水素原子への1個または複数の結合が、カルボニル、カルボキシルおよびエーテル基中の酸素、イミン、オキシムおよびヒドラゾンなどの基中の窒素などのヘテロ原子への結合に置き換えられている基が包含される。置換シクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロシクリルおよび置換ヘテロアリールにはさらに、本明細書に記載のアルキル基で置換されていてもよい環および縮合環系が包含される。置換アリールアルキル基は、アリール基で、アルキル基で、またはアリールおよびアルキル基の両方で置換されていてよい。アルキル、アルケニル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシなどの本明細書に包含される基はすべて、置換されていてもよい。置換のための置換基の代表的な例には、ハロゲン、−OH、−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、トリフルオロメトキシ、−S(O)1〜6アルキル、アミノ、ハロアルキル、チオール、シアノ、−OR10および−NRおよびトリフルオロメチルから独立に選択される1個または複数、例えば1、2または3個の基が包含される。
「治療する」は、感染に随伴する症状の緩和、これらの症状のさらなる進行もしくは悪化の停止または感染の予防もしくは防御を意味している。治療はさらに、本発明の医薬製剤を他の治療薬と組み合わせて投与することを包含する。例えば、本発明の化合物および医薬製剤を、外科手術および/または放射線療法の前、その間またはその後に投与することができる。本発明の化合物をさらに、他の抗菌薬と共に投与することもできる。
場合によっては、本明細書に記載の化合物を、ex vivoで提供することもできるし、例えば化合物のプロドラッグを投与する場合にはin vivoで製造することもできる。
通常、水素またはHなどのある種の元素に関する言及は、その元素の同位体すべてを包含することとする。例えば、R基が水素またはHを包含すると定義されている場合、これには、ジュウテリウムおよびトリチウムが包含される。化学式は、識別を簡略にするために、大文字のローマ数字を用いて名付けられている。小文字を伴って使用されるローマ数字、例えば、Iaは、記載の構造が、ローマ数字により識別される化合物の鏡像異性体であることを示している。プライム記号を伴って使用されるローマ数字、例えばIII’は、記載の構造が、プライム記号で識別される原子基に包含される1個または複数の保護基を有しうることを示していて、例えば、O’は、酸素原子または保護アルデヒド基を示している。
化合物の一般的合成。前記の化合物は、次の一般的合成スキームに従い製造することができ、ここで、R、XおよびYはすべて、前記の意義を有し、B’は、
などのボロン酸またはボロン酸エステルであり、O’は、アルデヒドをもたらす酸素または保護アルデヒド基である。
場合によっては、XII’からIII’へ、X’からIII’へ、またはXII’からX’への変換などのカップリング反応を行う前に、アルデヒドを保護することが必要なことがある。これらの場合には、エチレンジオール、プロパン−1,3−ジオールまたは2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールなどのジオールと反応させることにより、アルデヒドを例えばアセタールとして保護することができる。さらに特には、触媒量のパラ−トルエンスルホン酸またはパラ−トルエンスルホン酸ピリジニウムなどのプロトン酸の存在下に、60〜140℃に2〜24時間加温することにより、アルデヒドをジオールと非極性溶媒中で反応させることもできる。別の保護基または対応するアルコールへの還元およびアルコールの保護を包含するアルデヒドをマスキングする別法は、当業者には知られている。
一実施形態では、B’などの結合ホウ素基を有する置換または非置換ピラジン環を、例えば有機金属クロスカップリング反応を介して化合物XII’とカップリングさせて、式III’の化合物を得る。式Iの化合物は、化合物III’から、バルビツール酸などの式IVの化合物との縮合および環化により得ることができる。別法では、化合物IVおよびXII’の縮合および環化により、化合物IXを得ることができる。式Iの化合物は、化合物IXから、結合ホウ素基を有する置換または非置換ピラジン環を例えば有機金属クロスカップリング反応を介してカップリングさせることにより得ることができる。このスキームでは、化合物XIIからの化合物X’または化合物X’からの化合物III’の形成が、保護アルデヒドの使用を必要とすることがある。前記反応では、Haは、水素またはハロゲン、例えば臭素である。Haは、塩素またはヨウ素であってもよい。
他の実施形態では、B’基を含有する化合物X’を、結合ハロゲンを有する置換または非置換ピラジン環にカップリングさせて、式III’の化合物を得る。別法では、バルビツール酸などの式IVの化合物との縮合および環化により、化合物X’を化合物IIに変換することができる。さらに化合物IIを、化合物IXから、本明細書に記載されているボランと反応させることによりハロゲンをB’基で置換することにより得ることができる。式Iの化合物を化合物IIから、本明細書に記載の置換または非置換ピラジン環をカップリングさせることにより製造することができる。いくつかの実施形態では、化合物X’は、化合物XII’から、本明細書に記載されているボランと反応させることによりハロゲンをB’基で置換することにより製造することができる。したがって、クロスカップリング反応は、化合物IVとの縮合および環化前に、または化合物IVの導入後に行うことができる。
クロスカップリングによるピラジン環の導入を化合物IVの導入後に行う場合、場合によっては、特にRおよびRがHである場合、化合物中のアミド基を保護することが望ましい。保護基は、クロスカップリング反応後に除去される一時的な基の形態であってよいか、化合物の効力および/または送達を調節する際に使用するために残されるか、さらに変更されるプロドラッグ部分であってよい。この保護スキームの説明を下記に示す。
さらに、下記に示す式Iaの化合物を製造するための方法を提供する。この方法は、(a)式IIIaの化合物を式IVの化合物と、式Iaの化合物を生じさせるために十分な温度で反応させることにより行うことができる。
この方法では、特定の基は、本明細書での他の箇所と同様に定義されうる。Iaを形成するための反応は、水性または有機溶媒中で行うことができる。この反応のための典型的な温度は、約60から約180℃、例えば約80から100℃、100から140℃または140から180℃であり、約0.5から約24時間、例えば、0.5、1、1.5、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22または24時間行うことができる。使用することができる溶媒の例には、氷酢酸か、水と混合されている酢酸、DMSO、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、トルエン、水およびこれらの組合せが包含される。特定の例では、温度は、約80℃から約120℃の範囲であってよい。特定の例では、反応時間は、約5から24時間の範囲であってよい。反応を酢酸または酢酸/水混合物中で行う場合、この反応のための典型的な温度は、約80から約110℃、例えば約80から90℃、90から100℃または100から110℃であり、約0.5から約4時間、例えば0.5、1、1.5、2または4時間行うことができる。この反応はさらに、式IIIの化合物から式Iの化合物を製造するために使用することができる。
これらの方法はさらに、(b)任意選択で非プロトン有機溶媒および/または塩基の存在下に、式Vの化合物を式VIaの化合物と反応させて、式IIIaの化合物を製造するステップを必要とすることもある:
この反応では、存在する場合には、塩基は、有機または無機塩基であってよい。場合によっては、化合物VIaが、塩基としても作用しうる。典型的には、反応を約20から約100℃、例えば約40から100℃、60から80℃または80から100℃の温度で実施する。さらに、この反応を単独で行って、式IIIaの化合物を得ることもできる。使用することができる溶媒の例には、アセトニトリルおよびジメチルホルムアミドが包含される。さらに、反応のための温度範囲は、約70から90℃であってよい。反応で使用することができる塩基には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンおよび炭酸カリウムが包含される。反応時間は、約2から24時間、例えば2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22または24時間の範囲であってよい。さらに、この反応は、式VIの化合物を使用して式IIIの化合物を製造するために使用することができる。
化合物Vは、
(c)(i)式VIIの化合物でハロゲン金属交換または脱プロトン反応を行うステップおよび
(c)(ii)(c)(i)の生成物をカルボニル供与体と反応させて、式Vの化合物を製造するステップ
により製造することができる:
前記反応では、Haは、水素またはハロゲン、例えば臭素である。Haは、塩素またはヨウ素であってもよい。この反応では、(c)(i)は式VIIの化合物をアルキルリチウムなどの強塩基と接触させることを包含しうる。別法では、(c)(i)は、式VIIの化合物をグリニャール試薬と非プロトン有機溶媒中で接触させることを包含しうる。これらの反応を典型的には、約−78から約50℃、例えば、約−78から約0℃の温度で行う。(c)(ii)では、カルボニル供与体は、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリンまたはパラ−ニトロフェニルホルメートの1種または複数を包含しうる。反応時間の例は、約1から約18時間、例えば、2、4、6、8、10、12、14、16または18時間であってよい。
さらに、(d)式VIIIの化合物を酸化させて、式Vの化合物を製造するステップにより、化合物Vを合成することができる:
一合成を、これらのステップのうちの複数と次のように組み合わせることができる:
さらに、前記化合物および中間体を、次の反応に従い生じさせることもできる:
この反応では、B’は、
などのボロン酸またはボロン酸エステルであり、haloは、ヨウ素などのハロゲンである。したがって、化合物IIIを、化合物XおよびXIを反応させることにより製造する。さらに、このカップリング反応は、逆極性で行うこともでき、ここで、ホウ素は、Rに結合していて、ハロゲンは、化合物XにB’により示されている位置で結合している(下記構造XII参照)。通常、カップリング反応は、0.01〜0.1当量のパラジウム触媒をPd(PPhまたはPd(dppf)Clなどの適切なリガンドと共にトルエンおよびアルコールなどの有機溶媒または有機溶媒を含有する溶媒混合物および水中で使用する標準的なスズキクロスカップリング条件下に行うことができる。反応を、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸セシウムまたは酢酸ナトリウムなどの塩基の存在下に、例えば約20から120℃の温度で、約2から24時間行うことができる。さらに、この経路を使用して、トランス−モルホリン化合物を反応で使用すると、式IIIaの化合物を製造することができる。化合物IIIまたはIIIaを使用して、本明細書に記載の方法に従い、式IまたはIaの化合物を製造することができる。
化合物XIIを反応させて、化合物Xを得ることにより、化合物Xを製造することができる:
[式中、haloは、臭素、塩素またはヨウ素などのハロゲンである]。
パラジウム(II)またはパラジウム(o)種を適切なリガンド、例えばPd(PPh)4、Pd(dppf)Cl、Pd(Pcy)Clと共に使用するパラジウム触媒下に、テトラヒドロフラン、メチル−テトラヒドロフランまたはトルエンなどの有機溶媒中、例えば酢酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなどの無機塩基の存在下に、例えばビス(ピナコラート)ジボロンなどのボランと反応させることにより、化合物XIIから化合物Xへの変換を行うことができる。反応を典型的には、80から120℃の高温で約12時間から5日間にわたって進行させる。
次いで、化合物VIおよびXIVを反応させることにより、化合物XIIを製造することができる:
[式中、haloは、臭素、塩素またはヨウ素などのハロゲンである]。
方法は、(a)任意選択で、非プロトン有機溶媒中、および/または塩基の存在下に、式XIVの化合物を式VIの化合物と反応させて、式XIIの化合物を製造するステップを必要とすることがある。この反応では、存在する場合、塩基は、有機または無機塩基であってよい。場合によっては、化合物VIは、塩基としても作用しうる。典型的には、反応を約20から約100℃、例えば約40から100℃、60から80℃または80から100℃の温度で行う。
化合物XIVは、化合物XVから次のように製造することができる:
[式中、haloは、臭素またはヨウ素などのハロゲンである]。
一実施形態では、化合物XIVは、
(b)(i)式XVの化合物で脱プロトン反応を行うステップと、
(b)(ii)(b)(i)の生成物をカルボニル供与体と反応させて、式XIVの化合物を製造するステップ
により製造することができ、前記反応では、Haは、水素である。この反応では、(b)(i)は、式XVの化合物をアルキルリチウムなどの強塩基と接触させることを包含しうる。これらの反応を典型的には、約−78から約50℃の温度で行う。(b)(ii)では、カルボニル供与体は、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリンまたはパラ−ニトロフェニルホルメートの1種または複数を包含しうる。
さらに、式XVIIaの化合物を製造する方法を提供するが、これは、
(a)任意選択で非プロトン有機溶媒中、および/または塩基の存在下に、式VIの化合物を式XVIIIの化合物と反応させて、式XVIIの化合物を製造するステップ
を包含する。
この反応では、R14は、臭素もしくはヨウ素などのハロゲン、
などのボロン酸、ボロン酸エステルまたはRにおいてのような置換もしくは非置換ピラジンである。
この反応では、存在する場合、塩基は、有機または無機塩基であってよい。場合によっては、化合物VIは、塩基として作用しうる。典型的には、反応は、約20から約100℃、例えば約40から100℃、60から80℃または80から100℃の温度で実施する。使用することができる溶媒の例には、アセトニトリルおよびジメチルホルムアミドが包含される。反応のための温度幅は、約70から90℃であってもよい。反応で使用することができる塩基には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたは炭酸カリウムが包含される。反応時間は、約2から24時間、例えば2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22または24時間の範囲であってよい。
14が臭素などのハロゲンである場合、化合物Xを製造するために記載された反応と同じ反応を使用して、化合物XVIIを使用して、R14がボロン酸またはボロン酸エステルである化合物XVIIを、製造することができる。
さらに、R14がヨウ素などのハロゲンである場合、化合物XVIIを、B’が
などのボロン酸またはボロン酸エステルである式R−B’の化合物とカップリングさせることにより、化合物XVIIを使用して式IIIaの化合物を製造することができる。さらに、R14がボロン酸またはボロン酸エステルである場合、本明細書に記載の化合物IIIを製造するために記載された方法により、化合物XVIIを化合物XI(R−halo)と反応させることにより、式IIIaの化合物を生じさせることができる。
通常、0.01〜0.1当量以上のパラジウム触媒をPd(PPhまたはPd(dppf)Clなどの適切なリガンドと共にトルエンおよびアルコールなどの有機溶媒または有機溶媒を含有する溶媒混合物および水中で使用する標準的なスズキクロスカップリング条件下に、このカップリング反応を行うことができる。反応を、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸セシウムまたは酢酸ナトリウムなどの塩基の存在下に、例えば約20から120℃の温度で、約2から24時間行うことができる。次いで、化合物IIIを使用して、本明細書に記載されている式Iaの化合物を生じさせることができる。
化合物XVIIIは、
(b)(i)式XIXの化合物で、ハロゲン金属交換または脱プロトン反応を行うステップと、
(c)(ii)(c)(i)の生成物をカルボニル供与体と反応させて、式XVIIIの化合物を製造するステップ
により製造することができる:
前記反応では、Haは、水素またはハロゲン、例えば臭素である。Haは、塩素またはヨウ素であってもよい。この反応では、(c)(i)は式XIXの化合物をアルキルリチウムなどの強塩基と接触させることを包含しうる。別法では、(c)(i)は、式XIXの化合物をグリニャール試薬と非プロトン有機溶媒中で接触させることを包含しうる。これらの反応を典型的には、約−78から約50℃、例えば、約−78から約0℃の温度で行う。(c)(ii)では、カルボニル供与体は、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリンまたはパラ−ニトロフェニルホルメートの1種または複数を包含しうる。反応時間の例は、約1から約18時間、例えば、2、4、6、8、10、12、14、16または18時間であってよい。
さらに、化合物XVIIIは、(d)式XXの化合物を酸化させて、式XVIIIの化合物を製造することにより合成することができる:
さらに、本明細書に記載の化合物は、国際公開第2004/031195号パンフレットに記載されているプロトコルを適切に変更することにより合成することができる。
本明細書に記載のある種の化合物は、他の記載の化合物を調製するための中間体としても有用であり、このような中間体は、本発明の範囲内に包含される。
特定の化合物を、実施例および次の表に特に関連して記載するが、ここで、「rel−」で始まるか、±により示されている化合物は、ラセミ化合物である。
さらに、本明細書に記載の1種または複数の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは互変異性体を薬学的に許容できる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと共に混合することにより調製することができる組成物を提供して、様々な細菌感染を治療または改善することができる。治療有効用量または量は、感染の症状の改善をもたらすのに十分な本明細書に記載の1種または複数の化合物の量を指している。本発明の医薬組成物は、特には従来の顆粒化、混合、溶解、カプセル封入、凍結乾燥、乳化または摩砕プロセスなどの当分野でよく知られている方法により製造することができる。組成物は、例えば顆粒、粉末、錠剤、カプセル、シロップ、坐剤、注射剤、エマルション、エリキシル、懸濁剤または液剤の形態であってよい。例えば経口投与、経粘膜投与、直腸投与または皮下投与、さらに、クモ膜下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、眼内または心室内注射による様々な投与経路のために、即時組成物を製剤することができる。1種または複数の本発明の化合物をさらに、持続放出製剤としての注射など、全身的にではなく局所で投与することもできる。次の投与形態を例えば示すことができるが、これは、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。
経口、頬および舌下投与では、粉末、懸濁剤、顆粒、錠剤、丸薬、カプセル、ゲルカップおよびカプレットが固体剤形として許容できる。これらは例えば、1種または複数の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは互変異性体を少なくとも1種のデンプンまたは他の添加剤などの添加剤または賦形剤と共に混合することにより調製することができる。適切な添加剤または賦形剤は、スクロース、ラクトース、セルロース、糖、マンニトール、マルチトール、デキストラン、ソルビトール、デンプン、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントゴム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成もしくは半合成ポリマーもしくはグリセリド、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンである。任意選択で、経口投与形態は、不活性希釈剤か、ステアリン酸マグネシウムなどの滑剤か、パラベンまたはソルビン酸などの防腐剤か、アスコルビン酸、トコフェロールもしくはシステインなどの抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味剤、香料または着香剤などの投与を補助する他の成分を含有することもできる。加えて、染料または顔料を識別のために加えることもできる。錠剤およびピルを、当分野で知られている適切なコーティング物質でさらに処理することができる。
経口投与のための液体投与形態は、水などの不活性希釈剤を含有してもよい薬学的に許容できるエマルション、シロップ、エリキシル、懸濁剤、スラリーおよび液剤の形態であってよい。医薬製剤は、これらに限られないが、オイル、水、アルコールおよびこれらの組合せなどの無菌液体を使用して、液体懸濁剤または液剤として調製することができる。薬学的に適している界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤を、経口または非経口投与のために加えることができる。
前記のように、懸濁剤は、オイルを包含してよい。このようなオイルは、落花生油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油およびオイルの混合物を包含する。懸濁調剤はさらに、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリドおよびアセチル化脂肪酸グリセリドなどの脂肪酸のエステルを含有してもよい。懸濁製剤は、これらに限られないが、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセリンおよびプロピレングリコールなどのアルコールを包含しうる。これらに限られないが、ポリ(エチレングリコール)、鉱油およびワセリンなどの石油炭化水素などのエーテルならびに水も、懸濁製剤で使用することができる。
鼻孔投与では、医薬製剤は、適切な溶媒および任意選択で、これらに限られないが、安定剤、抗菌剤、抗酸化剤、pH調整剤、界面活性剤、生物学的利用率調整剤およびこれらの組合せなどの他の化合物を含有するスプレーまたはエアロゾルであってよい。エアロゾル製剤のための噴射剤には、圧縮空気、窒素、二酸化炭素または炭化水素ベースの低沸点溶媒が包含されうる。1種または複数の本発明の化合物を簡便には、噴霧器などからのエアロゾルスプレー提示の形態で送達する。
注射可能な投与形態は通常、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して調製することができる水性懸濁剤またはオイル懸濁剤を含有する。注射可能な形態は、溶媒または希釈剤を用いて調製される溶液相または懸濁剤の形態であってよい。許容できる溶媒または媒体には、滅菌水、リンゲル液または等張性食塩水が包含される。別法では、無菌オイルを、溶媒または懸濁化剤として使用することができる。通常、オイルまたは脂肪酸は揮発性ではなく、天然または合成オイル、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリドまたはトリグリセリドを包含する。
注射では、医薬製剤は、前記のような適切な溶液で再構成するために適した粉末であってもよい。これらの例には、凍結乾燥、回転乾燥もしくは噴霧乾燥された粉末、非晶質粉末、顆粒、沈殿物または微粒子が包含される。注射では、製剤は、安定剤、pH調整剤、界面活性剤、生物学的利用率調整剤およびこれらの組合せを含有してもよい。化合物を、ボーラス注射または持続注入などによる注射により非経口投与するために製剤することもできる。注射のための単位投与形態は、アンプルまたは多回投与用容器内にあってよい。
直腸投与では、医薬製剤は、腸、S字曲および/または直腸で化合物を放出するための坐剤、軟膏、浣腸剤、錠剤またはクリームの形態であってよい。1種または複数の本発明の化合物または薬学的に許容できる本化合物の塩もしくは互変異性体を許容できる媒体、例えばカカオ脂またはポリエチレングリコールと混合することにより直腸用坐剤を調製するが、これは、通常の貯蔵温度では固相で存在し、直腸などの体内で薬物を放出するために適した温度では液相で存在する。さらにオイルを、軟質ゼラチンタイプおよび坐剤の製剤を調製する際に使用することもできる。水、食塩水、デキストロース水溶液および関連糖溶液およびグリセリンを、懸濁製剤を調製する際に使用することもでき、これはさらに、ペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースなどの懸濁化剤、さらに緩衝剤および防腐剤を含有してもよい。
前記の代表的な投与形態の他にも、薬学的に許容できる賦形剤および担体が通常、当業者には知られており、したがって、本発明に包含される。このような賦形剤および担体は、例えば「Remingtons Pharmaceutical Sciences」(Mack Pub.Co.、New Jersey(1991年)に記載されている。
本発明の製剤は、短時間作用、即時放出、長時間作用および持続放出のために設計することができる。したがって、医薬製剤を、制御放出または遅延放出のために製剤することもできる。
本組成物はさらに、例えばミセルもしくはリポソームまたは数種の他のカプセル封入された形態を含んでもよいし、長期保持および/または送達作用を得るための長期放出形態で投与することもできる。したがって、医薬製剤をペレットまたは円柱に圧縮し、筋肉内または皮下にデポー注射として、またはステントなどのインプラントとして移植することもできる。このようなインプラントは、シリコーンおよび生分解性ポリマーなどの知られている材料を使用することができる。
組成物は例えば、投与方法に応じて活性物質約0.1重量%から約90重量%以上を含有することができる。組成物が投与単位を含む場合、単位はそれぞれ、例えば活性成分約5から500mg以上を含有することができる。成人治療で使用される用量は例えば、投与経路および頻度に応じて、1日当たり約10から3000mgの範囲であってよい。
特定の用量は、感染の状態、対象の年齢、体重、全身的な健康状態、性別および食事、投与間隔、投与経路、排出率ならびに薬物の組合せに応じて調節することができる。有効量を含有する任意の前記投与形態は、十分に日常的な実験の範囲内であり、したがって、十分に本発明の範囲内である。通常、全1日用量は典型的には、単回または分割投与で約0.1mg/kg/日から約500mg/kg/日であってよい。典型的には、ヒトでの用量は、単回または分割投与で1日当たり約10mgから約3000mgの範囲であってよい。
治療有効用量または量は、投与経路および投与形態に応じて変動しうる。本発明のいくつかの組成物は、高い治療指数を示す製剤を提供する。治療指数は、LD50とED50との比として表すことができる毒性作用と治療作用との用量比である。LD50は、集団の50%に対して致死的な用量であり、ED50は、集団の50%で治療有効な用量である。LD50およびED50は、動物細胞培養物または実験モデルでの標準的な薬学的手順により決定することができる。
一実施形態では、本発明は、哺乳動物、例えばヒトまたは非ヒト哺乳動物などの対象における細菌感染を治療または予防する方法を提供し、これは、有効量の1種または複数の本明細書に記載の化合物を対象に投与することを含む。治療することができる適している対象には、家畜または野生動物、イヌ、ネコなどのコンパニオン動物、ウマ、ウシおよび他の反すう動物、ブタ、家禽、ウサギなどを包含する家畜、霊長類、例えばアカゲザルおよびカニクイ(cynomolgus)ザル(カニクイ(crab eating)またはオナガザルとしても知られている)、マーモセット、タマリン、チンパンジー、マカクなどのサルならびにラット、マウス、アレチネズミ、モルモットなどの齧歯類が包含される。一実施形態では、化合物を薬学的に許容できる形態で、任意選択で、薬学的に許容できる担体中で投与する。本明細書に記載の化合物は、病原細菌種による感染を包含する様々な細菌生物が原因の感染性障害を治療または予防するために使用することができる。例には、Staphylococci、例えばS.aureus、Enterococci、例えば、E.faecalis、Streptococci、例えばS.pyogenesおよびS.pneumoniae、Escherichia種、例えば、毒素原性、腸病原性、腸管組織侵入性、腸管出血性および腸管集合性E.coli株を包含するE.coli、Haemophilus、例えばH.influenza、Moraxella、例えばM.catarrhalisなどのグラム陽性およびグラム陰性好気性および嫌気性細菌が包含される。他の例には、Mycobacteria、例えばM.tuberculosis、M.avian−intracellulare、M.kansasii、M.bovis、M.africanum、M.genavense、M.leprae、M.xenopi、M.simiae、M.scrofulaceum、M.malmoense、M.celatum、M.abscessus、M.chelonae、M.szulgai、M.gordonae、M.haemophilum、M.fortuniおよびM.marinum、Corynebacteria、例えば、C.diphtheriae、Vibrio種、例えば、V.cholerae、Campylobacter種、例えばC.jejuni、Helicobacter種、例えば、H.pylori、Pseudomonas種、例えばP.aeruginosa、Legionella種、例えば、L.pneumophila、Treponema種、例えば、T.pallidum、Borrelia種、例えば、B.burgdorferi、Listeria種、例えば、L.monocytogenes、Bacillus種、例えば、B.cereus、Bordatella種、例えばB.pertussis、Clostridium種、例えばC.perfringens、C.tetani、C.difficileおよびC.botulinum、Neisseria種、例えば、N.meningitidisおよびN.gonorrhoeae、Chlamydia種、例えばC.psittaci、C.pneumoniaeおよびC.trachomatis、Rickettsia種、例えば、R.rickettsiiおよびR.Prowazekii、Shigella種、例えば、S.sonnei、Salmonella種、例えば、S.typhimurium、Yersinia種、例えば、Y.enterocoliticaおよびY.pseudotuberculosis、Klebsiella種、例えば、K.pneumoniaeおよびMycoplasma、例えば、M.pneumoniaeが包含される。
記載の化合物で治療することができる感染には、中枢神経系感染、外耳感染、急性中耳炎などの中耳の感染、硬膜静脈洞の感染、眼感染、歯、歯肉および粘膜の感染などの口腔の感染、上気道感染、下気道感染、尿生殖器感染、胃腸感染、婦人科感染、敗血症、骨および関節感染、皮膚および皮膚構造感染、細菌性心内膜炎、熱傷、外科手術の抗菌予防ならびに癌化学療法を受けている患者または臓器移植患者などの免疫抑制患者での抗菌予防が包含される。これらの感染は、本明細書に記載の様々な投与経路を介して病院または共同体環境で治療することができる。
本明細書に記載の化合物または組成物はさらに、予防的に使用することもできる。したがって、1種または複数の本発明の化合物または組成物を、細菌感染を展開するリスクがあると考えられる個人に投与することができる。細菌感染を展開するリスクがある個人には、病因細菌種などの特別な微生物に暴露された個人、免疫不全疾患を患っているか、免疫無防備投薬を受けている個人などの易感染性免疫系を有する個人、中耳の再発感染を有する子供などの再発または慢性感染の履歴を有する個人が包含される。
他の実施形態は、細菌を死滅またはその成長を阻止する方法を提供し、これは、細菌を、非治療量か治療有効量の1種または複数の本発明の化合物と接触させることを包含する。このような方法は、in vivoまたはin vitroで行うことができる。in vitro接触は、様々な量または濃度での選択された細菌に対する1種または複数の化合物の効力を決定するためのスクリーニングアッセイを伴う。治療有効量の1種または複数の化合物とのin vivo接触は、接触を行う動物における細菌感染の治療または予防を伴ってもよい。細菌および/または宿主動物での1種または複数の化合物の効果を、決定または測定することもできる。
本明細書に記載の化合物のすべての異性体(例えば立体異性体、ジアステレオ異性体、エピマー、幾何異性体)、さらにそれらの完全にまたは部分的に平衡している任意の混合物(例えばラセミまたは光学活性な混合物)は、本発明の範囲に包含される。さらに本発明は、1個または複数のキラル中心が反転している異性体との混合物として本明細書で式により表されている化合物の個々の異性体をカバーする。
立体異性体混合物、例えば、ジアステレオ異性体の混合物は、知られているように適切な分割方法により、その対応する異性体に分割することができる。例えば、分別結晶、クロマトグラフィー、溶媒分布および同様の手順により、ジアステレオ異性体混合物をその個々のジアステレオ異性体に分割することができる。この分割は、いずれかの出発化合物のレベルか、式Iの化合物自体で行うことができる。ジアステレオ異性体塩を形成することを介して、例えば、鏡像異性的に純粋なキラル酸との塩形成により、または例えばキラルクロマトグラフィー媒体を使用するHPLCによるクロマトグラフィーにより、鏡像異性体を分割することができる。
本明細書に記載の化合物は、互変異性の現象を示しうることは理解されるであろう。化学構造は、可能な互変異性形態のうちの1種しか示していないこともあるが、本発明には、示されている構造の任意の互変異性形態が含まれることを理解すべきである。
加えて、本明細書に記載の化合物は、非溶媒和形態で、さらに水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒で溶媒和された形態で存在しうる。通常、溶媒和形態は、本発明の目的に関して、非溶媒和形態に等しいと考えられる。
(実施例1)
ステップ1:2−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド。3L四つ口フラスコを、ホットエアガンで94〜95℃に加熱することにより乾燥させた。室温に冷却した後に、ジイソプロピルアミン74.48グラム(1.47モル)をフラスコに加え、無水THF600mlに溶かした。溶液を−75℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、320ml)を70分にわたって滴加し、その間、温度を−75から−60℃に維持した。混合物を−10.4から0.2℃に13分間加温した。反応を−73.7℃に冷却し、THF860mlに溶かした1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼン140グラム(0.665モル)を2時間にわたって滴加し、その間、温度を−73.7℃から−66℃に維持した。反応を−76.3℃から−71.7℃で5時間攪拌した。DMF(146ml)を−70.2から−64.8℃で40分間にわたって加えた。反応を13℃に一晩加温した。反応を−25.6℃に冷却し、その後、蒸留水538ml中の濃塩酸259mlの溶液を滴加した。添加は30分で完了し、その際、温度は−9℃を上回らなかった。層を分離し、水性部分を酢酸エチルmlで3回抽出した。合わせた有機部分を飽和NaHCO溶液500mlおよびブライン500mlで順次洗浄した。硫酸ナトリウム上で乾燥させた後に、混合物を濾過し、回転蒸発させて、茶色の液体148.4グラムを得た。液体を真空蒸留し、生成物を47.9〜51.3℃(1.6トル)で集めると、生成物110.17グラムが純度91%(HPLC)で得られた。これを、ヘプタンに入れ、冷凍庫で冷凍すると、白色から淡黄色の固体80.23グラムが得られた。固体を後続の収穫物および先行するパイロット反応からの物質と組み合わせて、106.21グラムを得て、これを真空乾燥させて、ヘプタンを除去すると、104.95グラムが純度98.8%、融点36.8〜38℃で得られた。HPLC分析は、Chromolith Performance、RP−18e、100〜4.6mmで行った。移動相:A=メタノール、B=0.1NのTEAA(pH=7)。5分にわたって、メタノール50%から90%までの勾配。254nmでの検出器。保持時間:1.79分。
ステップ2:3−ブロモ−6−(2,6−シス−ジメチルモルホリン−4−イル)−4,5−ジフルオロベンズアルデヒド。2−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド(133.15グラム、0.56モル)を無水アセトニトリル1000mlに溶かした。トリエチルアミン(118.65ml、0.85モル)を加え、続いて、シス−2,6−ジメチルモルホリン(Lancaster、71.64グラム、0.62モル)および追加のアセトニトリル125mlを加えた。混合物を24時間還流し、次いで室温に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液1500mlに注いだ。相を分離し、水性相を酢酸エチル500mlで2回抽出した。合わせた有機部分をブライン500mlで2回洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、回転蒸発させた後に、オイル199.7グラムを回収した。固化を誘発するために、オイルをヘプタンで約300mlに希釈して、冷凍庫に一晩入れた。生じた黄色の固体を濾過して、表題の化合物111.7グラム、純度99.8%(HPLC)を得た。融点88.1〜92.0℃。HPLC分析は、Chromolith Performanceカラム、RP−18e、100〜4.6mmで行った。移動相:A=MeOH、B=0.1NのTEAA(pH=7)、5分にわたってA60%からA100%までの勾配、波長:254nm、保持時間:1.94分。
ステップ3:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。酢酸カリウム(179.7グラム、1.83モル)、Pd(PCyCl(Aldrich、32.0グラム、0.043モル)、ビス−(ピナコラート)ジボロン(Aldrich、149.7グラム、0.59モル)および3−ブロモ−6−(2,6−シス−ジメチルモルホリン−4−イル)−4,5−ジフルオロベンズアルデヒド(147.0グラム、0.538モル)を5L四つ口フラスコに入れた。固体を排出し、アルゴンで6回フラッシュした。メチルテトラヒドロフラン(3300ml)を加えた。発泡が止まるまで排気しながら、混合物を機械的に攪拌した。反応物をアルゴンでフラッシュし、次いで、排気し、アルゴンで再びフラッシュした。アルゴンを混合物に2時間16分間気泡導入した。発泡が止むまで、混合物を排気し、アルゴンでフラッシュし、排気し、アルゴンで再びフラッシュした。混合物を還流に4.7日間加熱したが、この時、NMRは、すべての3−ブロモ−6−(2,6−シス−ジメチルモルホリン−4−イル)−4,5−ジフルオロベンズアルデヒドが消費されたことを示した。混合物を室温に冷却し、濾過し、酢酸エチルですすいだ。濾液を回転蒸発させると、粘稠性な固体が得られ、これを、酢酸エチルに入れ、濾過した。これは、固体101.9グラムをもたらした。固体を温酢酸エチル約800mlと混合し、濾過して触媒を除去した。回転蒸発により、生成物94.4グラムが十分なNMRで得られた。当初の酢酸エチル濾液を濃縮し、固化を誘発するためにヘプタンを加え、生じた混合物を冷凍庫に入れた。これを濾過すると、追加の生成物45.45グラムが得られた。これを、温酢酸エチル約400mlに入れ、濾過して白色の不純物を除去し、次いで、回転蒸発させた。残留物を温ヘプタンで処理すると、微粒子が得られ、次いで、濾過して、追加の生成物を集めた。集められた全生成物は、121グラム、融点142.9〜143.8℃であった。元素分析計算値:59.86% C,6.87% H,3.67% N;実測値:59.81% C,7.03% H,3.66% N。
ステップ4:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(16グラム、41mmol)、2−ヨードピラジン(Aldrich、6グラム、29.1モル)、炭酸ナトリウム(9.3グラム、87mmol)およびPd(PPhCl(Aldrich、0.82グラム、1.2mmol)をCHCN/HOの1:1混合物に懸濁させた。次いで、反応混合物を窒素でパージし、85℃に一晩加熱した。完了したら、反応をHOおよび酢酸エチルに分配し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中5〜40%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物6.6グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.19(d,J=6.2Hz,6H)、3.09(m,4H)、3.84(m,1H)、8.28(dd,J=8.1,2.1Hz,1H)、8.53(d,J=2.5Hz,1H)、8.66(dd,J=2.4,1.7Hz,1H)、9.01(s,1H)、10.22(s,1H);MS(APCI+)m/z 334(MH+)。
ステップ5:化合物1。攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(6.6グラム、19.9mmol)のMeOHスラリーをバルビツール酸(Aldrich、2.7グラム、20.9mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却した。固体沈殿物が生じ、これを濾過し、真空下に乾燥させると、淡黄色の固体7.2グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.85(d,J=6.4Hz,3H)、1.08(d,J=6.2Hz,3H)、2.87(d,J=14.4Hz,1H)、3.02(m,1H)、3.52(d,J=14.8Hz,1H)、3.60(dd,J=8.7,6.3Hz,1H)、3.72(m,1H)、3.82(d,J=8.8Hz,1H)、4.04(dd,J=13.5,2.1Hz,1H)、7.39(d,J=8.4Hz,1H)、8.49(d,J=2.5Hz,1H)、8.63(dd,J=2.4,1.7Hz,1H)、8.88(m,1H)、11.44(s,1H)、11.78(s,1H);MS(APCI+)m/z 444(MH+)。元素分析 C2119・0.27HOの計算値:C,56.27;H,4.39;N,15.62。実測値:C,55.88;H,4.28;N,15.39。
(実施例2A)
化合物2:化合物1の鏡像異性体を、逆相HPLCにより分離した。多い方の保持鏡像異性体2:[アルファD]=−239°。元素分析 C2119・0.22HOでの分析計算値:C,56.38;H,4.38;N,15.65。実測値:C,56.66;H,4.21;N,15.26。
(実施例2B)
ステップ1:KCOを、アセトン(100ml)中の2R,6R−(トランス)−ジメチル−モルホリン(BASFから)の激しく攪拌されている混合物に加えた。臭化ベンジルを混合物に滴加すると、発熱反応が生じた。反応を冷却し、室温で18時間攪拌した。アセトンの大部分を真空下に除去し、水(100ml)およびEtOAc(100ml)で分割した。水性層をEtOAc(100ml)で抽出し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。生成物を減圧下に120℃で蒸留すると(0.5トルで75〜80)、4−ベンジル−2R,6R−(トランス)−ジメチル−モルホリンの無色のオイルが得られた。
ステップ2:2,6−ジメチル−モルホリン、HCl塩。4−ベンジル−2R,6R−(トランス)−ジメチル−モルホリン(15g、73mmol)をオートクレーブに充填し、MeOH(800mL)に加えた。Pd/C(3.5g)を加え、Hの圧力3.5バール下に室温で一晩攪拌した。次いで、混合物をセライトで濾過し、続いて、EtO中2MのHCl(47mL、1.3当量、95mmol)を加えた。次いで、この濾液を濃縮すると、モルホリン塩8.3gが得られた。1H−NMR(500MHz,CDCl)d 4.26(m,2H)、3.25(m,2H)、2.94(m,2H)、1.39(m,6H)。
ステップ3:5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−ベンズアルデヒド(11.5g、48mmol)の無水アセトニトリル(180mL)溶液に、EtN(16.7mL、120mmol)および2,6−ジメチルモルホリン、HCl塩(8.3g、53mmol)を加えた。反応混合物を24時間還流した。溶液を室温に冷却し、次いで、NaHCOの飽和溶液に注いだ。相を分離し、水性相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮すると、オレンジ色のオイル(15g)が得られた。粗製物のヘプタンスラリーは、黄色の固体11.92グラムをもたらした。1H−NMR(500MHz,CDCl)d 10.36(s,1H)、7.82(dd,1H)、4.19(m,2H)、3.3(d,2H)、2.97(dd,2H)、1.30(d,6H)。
ステップ4:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(18.7g、55.6mmol)、ビス−(ピナコラート)−ジボロン(19.0g、74.4mmol)、酢酸カリウム(22.8g、231mmol)およびビス−(トリシクロヘキシルホスフィン)−ジクロロパラジウム(4.0g、5.41mmol)を1L三つ口フラスコに入れた。固体をアルゴンでフラッシュし、脱ガスされた無水2−メチル−THF(470mL)をカニューレで加えた。反応混合物を5日間還流させ、室温に冷却し、セライトで濾過し、蒸発させると、粘稠性な固体が得られ、これをEtOAcに入れ、濾過した。母液を蒸発させ、残留物をヘプタン中で粉砕した。焼結漏斗を介しての濾過により、5.05gが得られた。母液を再び蒸発させ、残留物をヘプタン中で粉砕し、+4℃に冷却した。焼結漏斗を介しての濾過により、5.69gが得られた。母液を再び蒸発させ、残留物を少量のヘプタン中で粉砕し、−18℃に冷却した。焼結漏斗を使用しての濾過により、0.779gが得られた。1H−NMR(500MHz,CDCl)d 10.25(s,1H)、7.98(dd,1H)、4.20(m,2H)、3.38(dt,2H)、3.00(m,2H)、1.35(s,12H)、1.29(d,6H)。
ステップ5:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(11.5g、29.1mmol)および炭酸ナトリウム(8.8g、83.1mmol)の予め脱ガスされたアセトニトリル/水(1/1)混合物(140mL)中の懸濁液に、ヨードピラジン(5.7g、27.7mmol)を窒素下に加えた。ビス−(トリフェニルホスフィン)−ジクロロ−パラジウム−(II)(758mg、1.08mmol)を室温で加え、反応を85℃で一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、EtOAcおよび水で希釈した。相を分離し、水性相をEtOAc(×2)で再抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮すると、茶色のオイルが得られた。シリカゲルでの精製(ヘキサン/EtOAc9/1、8/2、次いで7/3)により、オフホワイト色の固体3.65gが得られた。1H−NMR(500MHz,CDCl)d 10.35(s,1H)、9.06(t,1H)、8.70(dd,1H)、8.57(d,1H)8.32(dd,1H)、4.24(m,2H)、3.43(dt,2H)、3.05(m,2H)、1.32(d,6H)。
ステップ6:化合物2:(2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−8−ピラジン−2−イル−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオン(2.65g、8mmol)およびバルビツール酸(1.07g、8.4mmol)をIPA(350mL)中、85℃で9日と1/2日にわたって加熱した。不均一混合物の試料を採取し、乾燥するまで蒸発させた。IPA(100mL)を加え、反応混合物を85℃でさらに2日間加熱した。不均一混合物の試料を採取し、乾燥するまで蒸発させた。さらなるIPA(600mL)を加えると、澄明な黄色の溶液が得られ、反応混合物を85℃でさらに1日加熱した。次いで、溶媒を減圧下に除去すると、黄色の固体4gが得られた。生じた固体をMeOH(100mL)中で一晩スラリー化し、濾過すると、黄色の固体1.79gが異性体の混合物として得られた。母液を乾燥するまで蒸発させ、生じた固体(2.17g)をMeCN(50mL)に溶かした。水を加えることにより、沈殿を達成し、濾過により、純粋な生成物を黄色の固体(914mg)として得た。1H−NMR(500MHz,DMSO−D6)d 11.83(s,1H)、11.49(s,1H)、8.94(t,1H)、8.68(dd,1H)、8.54(d,1H)、7.44(d,1H)、4.09(dd,1H)、3.88(d,1H)、3.77(m,1H)、3.66(m,1H)、3.57(d,1H)、3.07(t,1H)、2.92(d,1H)、1.13(d,3H)、0.91(d,3H);MS(APCI+,m/z)443.1;微量分析:予想値 C 55.88%,H 4.32%,N 15.79%,実測値 C 56.21%,H 4.17%,N 15.24%。異性体の混合物(1.79g)をIPA(700mL)に懸濁させ、85℃で5日と1/2日間加熱した。次いで、溶媒を減圧除去すると、オレンジ色の固体がさらに富化された異性体混合物として得られた。前記と類似の処理の組合せにより(MeOH、次いでMeCN/水)、それぞれ生成物(358mg)および(150mg)の2つのさらなるバッチが得られた。
(実施例3)
化合物3:化合物1の鏡像異性体を逆相HPLCにより分離した。少ない方の保持鏡像異性体3:[アルファD]=+202°。元素分析 C2119・0.05HOでの分析計算値:C,56.77;H,4.33;N,15.76。実測値:C,56.38;H,4.17;N,15.43。
(実施例4)
化合物4:化合物2(0.300グラム、0.677mmol)を無水アセトニトリル(5mL)に懸濁させ、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.151mL、2.03mmol)およびモルホリン(0.177mL、2.03mmol)で処理した。懸濁液を一晩還流に加熱した。生じた溶液を冷却し、濾過すると、白色の固体が得られた。NMRにより、出発物質が残っていることが示されたので、固体物質をアセトニトリルに再懸濁させ、追加の量のホルムアルデヒドおよびモルホリンを加えた。反応混合物を還流に一晩加熱した。次いで、溶液を冷却し、沈殿物を濾過し、乾燥させると、白色の固体(0.101グラム)が得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 0.98(d,J=6.2Hz,3H)、1.19(d,J=6.2Hz,3H)、2.48(m,4H)、2.69(m,4H)、3.00(d,J=14.3Hz,1H)、3.08(m,1H)、3.18(d,J=14.3Hz,1H)、3.51(m,4H)、3.62(m,4H)、3.77(m,1H)、3.90(m,1H)、4.09(d,J=8.6Hz,1H)、4.18(dd,J=13.5,2.0Hz,1H)、4.67(d,J=13.1Hz,1H)、4.86(dd,J=16.3,13.0Hz,2H)、5.01(d,J=13.1Hz,1H)、7.40(d,J=6.8Hz,1H)、8.38(d,J=2.3Hz,1H)、8.51(m,1H)、9.00(s,1H)。
(実施例5)
化合物5:化合物2(0.400グラム、0.902mmol)を無水アセトニトリル(5mL)に懸濁させ、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.403mL、5.41mmol)およびN−メチルピペラジン(0.600mL、5.41mmol)で処理した。懸濁液を還流下に5時間加熱した。生じた溶液を冷却し、濃縮してオイルにした。油性残留物をMTBE(tert−ブチルメチルエーテル)およびヘキサンで複数回粉砕すると、沈殿物が得られ、これを濾過し、真空下に乾燥させると、黄色の固体(0.438グラム)が得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 0.96(d,J=6.4Hz,3H)、1.18(d,J=6.2Hz,3H)、2.12(s,3H)、2.22(s,3H)、2.46(m,8H)、2.69(m,4H)、3.12(m,3H)、3.77(m,1H)、3.89(m,1H)、4.08(d,J=8.8Hz,1H)、4.17(dd,J=13.5,2.0Hz,1H)、4.69(d,J=12.9Hz,1H)、4.87(dd,J=14.1,13.3Hz,2H)、5.02(d,J=12.9Hz,1H)、7.41(d,J=7.6Hz,1H)、8.37(d,J=2.5Hz,1H)、8.51(m,1H)、8.99(s,1H)。元素分析 C3343・0.55HO・0.20(CHCOCHの計算値:C,58.59;H,6.76;N,18.19。実測値:C,58.33;H,7.23;N,18.59。
(実施例6)
化合物6:化合物2(0.400グラム、0.90mmol)をCHCl(40mL)に懸濁させ、次いで、3−クロロペルオキシ安息香酸(HO中77%)を加えた。反応を室温で2日間攪拌した。次いで、飽和炭酸水素ナトリウムを加えた。1時間攪拌した後に、黄色の固体沈殿物が生じ、これを濾過すると、所望の生成物0.188グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.84(d,J=6.4Hz,3H)、1.07(d,J=6.2Hz,3H)、2.83(d,J=14.8Hz,1H)、3.00(m,1H)、3.36(d,J=14.4Hz,1H)、3.62(dd,J=8.8,6.4Hz,1H)、3.70(m,1H)、3.84(d,J=8.8Hz,1H)、4.03(dd,J=13.7,2.1Hz,1H)、7.40(d,J=7.8Hz,1H)、8.19(dd,J=4.1,1.6Hz,1H)、8.43(s,1H)、8.49(dd,J=4.1,0.8Hz,1H)、11.38(s,2H);MS(APCI+)m/z 460(MH+)。元素分析 C2119・1.80HO・0.30CHClの計算値:C,49.45;H,4.52;N,13.54。実測値:C,49.26;H,4.17;N,13.15。
(実施例7)
化合物7。化合物1(1.0グラム、2.3mmol)を無水DMF(5mL)に溶かし、トリエチルアミン(0.943mL、6.77mmol)を加え、続いて、酢酸ブロモメチル(Aldrich、0.487mL、4.96mmol)を加えた。生じた溶液を室温で一晩攪拌し、次いで、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮し、ヘキサン中35〜80%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、黄色のオイル(0.942グラム)が得られ、これを、真空下に乾燥させた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.85(d,J=6.2Hz,3H)、1.09(d,J=6.2Hz,3H)、1.84(s,3H)、2.00(s,3H)、3.00(d,J=14.1Hz,1H)、3.06(dd,J=14.1,9.2Hz,1H)、3.55(d,J=14.3Hz,1H)、3.61(dd,J=8.8,6.4Hz,1H)、3.74(m,1H)、3.92(d,J=8.6Hz,1H)、4.05(dd,J=13.6,2.2Hz,1H)、5.57(q,J=10Hz,2H)、5.79(q,J=10Hz,2H)、7.36(d,J=7.8Hz,1H)、8.49(d,J=2.5Hz,1H)、8.62(dd,J=2.5,1.6Hz,1H)、8.90(m,1H)。
(実施例8)
化合物8:冷却されている化合物3(2.0グラム、4.5mmol)の無水DMF(7mL)溶液に、トリエチルアミン(1.89mL、13.5mmol)を加え、続いて酢酸ブロモメチル(Aldrich、1.42mL、14.4mmol)を加えた。次いで、生じた溶液を50℃に3時間加熱した。反応混合物を冷却し、次いで、攪拌量の水に滴加すると、これにより沈殿物が得られ、これを濾過し、真空下に乾燥させた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.85(d,J=6.2Hz,3H)、1.09(d,J=6.2Hz,3H)、1.84(s,3H)、2.00(s,3H)、2.99(d,J=14.8Hz,1H)、3.06(m,1H)、3.55(d,J=14.3Hz,1H)、3.62(m,1H)、3.74(m,1H)、3.92(d,J=8.6Hz,1H)、4.05(dd,J=13.6,2.2Hz,1H)、5.57(m,2H)、5.79(m,2H)、7.36(d,J=7.8Hz,1H)、8.49(d,J=2.5Hz,1H)、8.62(dd,J=2.5,1.6Hz,1H)、8.90(m,1H)。
(実施例9)
化合物9:化合物7(0.940グラム、1.60mmol)のMeOH(20mL)溶液をHCl(ジエチルエーテル中1Mの溶液20mL)で処理した。黄色の溶液を1時間攪拌すると、沈殿物が生じた。反応混合物を濃縮した。エーテルを加え、生じた黄色の固体を濾過し、エーテルで洗浄した。固体物質(0.755グラム)を真空下に乾燥させた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.84(d,J=6.2Hz,3H)、1.09(d,J=6.1Hz,3H)、2.96(d,J=14.6Hz,1H)、3.03(m,1H)、3.40(d,J=14.4Hz,1H)、3.62(dd,J=8.7,6.3Hz,1H)、3.73(m,1H)、3.89(d,J=8.8Hz,1H)、4.06(dd,J=13.5,2.1Hz,1H)、4.95(d,J=10.0Hz,1H)、5.04(m,1H)、5.21(m,2H)、5.86(br.s.,2H)、7.32(d,J=7.8Hz,1H)、8.49(d,J=2.1Hz,1H)、8.63(s,1H)、8.89(s,1H)。
(実施例10)
化合物10:化合物8(2.5グラム、4.25mmol)のMeOH(30mL)溶液をHCl(ジエチルエーテル中1Mの溶液30mL)で処理した。溶液を3時間攪拌し、次いで濃縮し、tert−ブチルメチルエーテルで複数回粉砕して、赤色の固体を単離した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.84(d,J=6.2Hz,3H)、1.09(d,J=6.1Hz,3H)、2.96(d,J=14.6Hz,1H)、3.01(m,1H)、3.40(d,J=14.4Hz,1H)、3.62(dd,J=8.7,6.3Hz,1H)、3.73(m,1H)、3.89(d,J=8.8Hz,1H)、4.06(dd,J=13.5,2.1Hz,1H)、4.95(d,J=10.0Hz,1H)、5.04(m,1H)、5.21(m,2H)、5.86(br.s.,2H)、7.32(d,J=7.8Hz,1H)、8.49(d,J=2.1Hz,1H)、8.63(s,1H)、8.89(s,1H)。
(実施例11)
化合物11:化合物9(0.750グラム、1.5mmol)のCHCl溶液を塩化チオニル(1.1mL)で処理した。反応を1時間攪拌すると、赤色の溶液になった。溶液を、水で慎重にクエンチし、5分間攪拌した。有機層を分離し、水性層をCHClで抽出した。合わせた有機物をMgSO上で乾燥させた。濃縮により、化合物(0.657グラム)がベージュ色のフォームとして得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.86(d,J=6.3Hz,3H)、1.12(d,J=5.5Hz,3H)、3.08(m,2H)、3.59(m,2H)、3.78(m,1H)、3.95(d,J=8.6Hz,1H)、4.09(dd,J=13.6,2.2Hz,1H)、5.51(m,2H)、5.73(s,2H)、7.35(d,J=8.0Hz,1H)、8.52(d,J=2.3Hz,1H)、8.65(dd,J=2.3,1.6Hz,1H)、8.92(m,1H)。
(実施例12)
化合物12:リン酸ジベンジル(Aldrich、0.770グラム、2.8mmol)および炭酸銀(0.383グラム、1.4mmol)のトルエン(1mL)中の混合物に、化合物11(0.600グラム、1.1mmol)を加えた。反応混合物を70℃に2時間加熱し、次いで、室温に冷却した。粗製反応混合物をカラムに直接負荷し、ヘキサン中40〜100%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、0.439gが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.82(d,J=6.4Hz,3H)、1.11(d,J=6.1Hz,3H)、2.98(d,J=14.7Hz,1H)、3.07(m,1H)、3.44(d,J=14.1Hz,1H)、3.59(dd,J=8.6,6.4Hz,1H)、3.73(m,1H)、3.94(d,J=8.8Hz,1H)、4.07(dd,J=13.3,1.8Hz,1H)、4.84(m,4H)、5.04(dd,J=8.0,2.0Hz,4H)、5.47(m,1H)、5.55(t,J=9.9Hz,1H)、5.71(t,J=9.8Hz,1H)、5.80(m,1H)、7.19(m,4H)、7.30(m,16H)、8.44(d,J=2.5Hz,1H)、8.55(m,2H)、8.78(s,1H)。
(実施例13)
化合物13:攪拌されている化合物10(0.10グラム、0.20mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.16グラム、0.60mmol)のDMF(2mL)溶液に、ジクロロメタン(1mL)中のN−ブロモスクシンイミド(NBS)(0.11グラム、0.60mmol)を徐々に加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応を水およびジクロロメタンに分配した。合わせた有機物をMgSO上で乾燥させた。ヘキサン中の酢酸エチル(20〜70%)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製した。1H NMRにおけるメチレンプロトンのダウンフィールドシフトにより、生成物が確認された(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 5.47(m,2H)、5.69(m,2H)。
(実施例14)
化合物14:攪拌されている化合物10(0.10グラム、0.20mmol)およびトリフェニルホスフィン(PL−TPP(Polymer Laboratories):0.18グラム、0.70mmol)のTHF(5mL)溶液に、NBS(0.12グラム、0.70mmol)を徐々に加えた。反応を室温で1.5時間攪拌し、次いで、NaI(0.006g、0.04mmol)を加え、続いて、リン酸ジ−tertブチル、カリウム塩(Digital Specialty、0.200g、0.79mmol)を加えた。反応を55℃に加熱すると、スラリーが生じた。追加量のTHF(2mL)を加え、反応を3.5時間加熱した。反応混合物を濾過し、樹脂をCHClで洗浄し、濃縮して黄色のオイルにした。オイルをCHClおよび水性炭酸水素ナトリウムに分配し、次いで、MgSO上で乾燥させた。固体をヘキサン/MTBEで粉砕し、淡オレンジ色の固体を濾過した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.85(d,J=6.2Hz,3H)、1.09(d,J=6.1Hz,3H)、1.24(d,J=4.9Hz,18H)、1.39(s,18H)、3.05(m,2H)、3.47(d,J=14.8Hz,1H)、3.59(dd,J=8.3,6.2Hz,1H)、3.74(m,1H)、3.94(d,J=8.4Hz,1H)、4.06(dd,J=13.2,1.5Hz,1H)、5.30(m,1H)、5.40(m,1H)、5.55(m,2H)、7.32(d,J=7.0Hz,1H)、8.49(d,J=2.5Hz,1H)、8.63(m,1H)、8.90(s,1H);MS(APCI+)m/z 888(MH+)。
(実施例15)
ステップ1。5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−ベンズアルデヒド。4−(4−ブロモ2−[1,3]ジオキソラン−2−イル−6−フルオロ−フェニル)−2,6−ジメチル−モルホリン(1.0グラム、2.8mmol)をTHF(4mL)および1NのHCl(3mL)に溶かした。室温で一晩攪拌し、次いで、50℃に5時間加熱した。反応を酢酸エチルおよび炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、黄色の固体0.847gが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.19(d,J=6.3Hz,6H)、2.90(m,2H)、3.01(m,2H)、3.81(m,2H)、7.43(dd,J=11.5,2.2Hz,1H)、7.73(dd,J=2.4,1.2Hz,1H)、10.37(s,1H);MS(APCI+)m/z 316、318(MH+)。
ステップ2。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−ベンズアルデヒド(0.827グラム、2.6ミリモル)およびビス(ピナコラート)ジボロン(0.72グラム、2.9mmol)を無水2−メチル−THF(20mL)に溶かした。これに、酢酸カリウム(0.770グラム、7.8mmol)およびPd(PCyCl(0.058グラム、0.08mmol)を加えた。反応混合物を窒素下にし、80℃に一晩加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、黄色の固体にした。粗製生成物を、ヘキサン中の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.688グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.18(d,J=6.3Hz,6H)、1.31(s,12H)、3.02(m,4H)、3.83(m,2H)、7.63(dd,J=12.9,1.5Hz,1H)、8.01(d,J=1.5Hz,1H)、10.32(s,1H);MS(APCI+)m/z 364(MH+)。
ステップ3。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.40グラム、1.1mmol)、2−クロロピラジン(0.115グラム、1.0mmol)、炭酸ナトリウム(0.32グラム、3.0mmol)およびPd(PPhCl(0.03グラム、0.04mmol)をCHCN/HOの1:1混合物に懸濁させた。次いで、反応混合物を窒素でパージし、95℃に一晩加熱した。完了したら、反応をHOおよび酢酸エチルに分配し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中10〜55%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.230グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.21(d,J=6.3Hz,6H)、3.08(m,4H)、3.86(m,2H)、8.04(dd,J=13.4,2.2Hz,1H)、8.23(d,J=1.5Hz,1H)、8.52(d,J=2.4Hz,1H)、8.62(dd,J=2.6,1.6Hz,1H)、9.04(d,J=1.5Hz,1H)、10.41(s,1H);MS(APCI+)m/z 316(MH+)。
ステップ4。化合物15:攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(0.221グラム、0.70mmol)のMeOH(4mL)スラリーをバルビツール酸(0.094グラム、0.74mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却した。固体沈殿物が生じ、これを濾過し、真空下に乾燥させると、所望の生成物0.246グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.87(d,J=6.3Hz,3H)、1.09(d,J=6.1Hz,3H)、2.98(m,2H)、3.48(d,J=13.9Hz,1H)、3.62(dd,J=8.7,6.5Hz,1H)、3.74(m,1H)、3.84(d,J=8.8Hz,1H)、4.06(dd,J=13.1,1.8Hz,1H)、7.62(d,J=1.2Hz,1H)、7.77(dd,J=15.4,2.0Hz,1H)、8.43(d,J=2.4Hz,1H)、8.55(dd,J=2.6,1.6Hz,1H)、9.08(d,J=1.5Hz,1H)、11.45(s,1H)、11.81(s,1H);MS(APCI+)m/z 426(MH+)。元素分析 C2120FN・0.52HOの計算値:C,58.01;H,4.88;N,16.11。実測値:C,57.62;H,4.85;N,15.88。
(実施例16)
ステップ1a。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−モルホリン−4−イル−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。CHCNに溶かしたモルホリンに、KCOを加え、続いて、2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(実施例1、ステップ4)を加えた。反応混合物を一晩加熱した。炭酸水素ナトリウムおよび酢酸エチルに分配した。酢酸エチル(3×)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中10〜70%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.099グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.21(d,J=6.3Hz,6H)、3.06(m,8H)、3.60(m,4H)、3.85(m,2H)、7.75(d,J=1.6Hz,1H)、8.50(d,J=2.5Hz,1H)、8.64(m,1H)、8.91(s,1H)、10.26(s,1H);MS(APCI+)m/z 401(MH+)。
ステップ2。化合物16:攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−モルホリン−4−イル−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(0.099グラム、0.25mmol)のMeOHスラリーをバルビツール酸(0.033グラム、0.26mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却した。固体沈殿物が生じ、これを濾過し、真空下に乾燥させると、所望の生成物0.105グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.87(d,J=6.4Hz,3H)、1.10(d,J=6.3Hz,3H)、2.92(m,6H)、3.46(m,5H)、3.64(dd,J=8.8,6.4Hz,1H)、3.78(m,2H)、4.01(dd,J=13.1,2.1Hz,1H)、7.00(s,1H)、8.43(d,J=2.5Hz,1H)、8.57(dd,J=2.5,1.6Hz,1H)、8.94(d,J=1.6Hz,1H)、11.40(s,1H)、11.74(s,1H);MS(APCI+)m/z 511(MH+)。元素分析 C2527FN・0.80HOの計算値:C,57.20;H,5.49;N,16.01。実測値:C,57.14;H,5.32;N,15.61。
(実施例17)
ステップ1a。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−(2−メトキシ−エトキシ)−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。NaHを、THF(4mL)に懸濁させ、0℃に冷却した。この懸濁液に、2−メトキシ−エタノールを徐々に加え、反応を室温で15分間攪拌した。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(実施例1、ステップ4)をTHFに溶かし、反応に徐々に加えた。反応を50℃に1時間加熱し、次いで、室温で一晩攪拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウムおよび酢酸エチルに分配した。酢酸エチル(3×)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中10〜70%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.099グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.20(d,J=6.3Hz,6H)、3.08(m,4H)、3.27(s,3H)、3.60(m,2H)、3.86(m,2H)、4.31(m,2H)、8.14(d,J=1.8Hz,1H)、8.50(d,J=2.0Hz,1H)、8.66(s,1H)、9.19(s,1H)、10.28(s,1H);MS(APCI+)m/z 390(MH+)。
ステップ2。化合物17:攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−(2−メトキシ−エトキシ)−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(0.092グラム、0.24mmol)のMeOHスラリーをバルビツール酸(0.032グラム、0.25mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却し、濃縮した。固体をMeOHで粉砕し、濾過し、真空乾燥させて、所望の生成物0.044グラムを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.87(d,J=6.3Hz,3H)、1.10(d,J=6.3Hz,3H)、2.88(d,J=14.3Hz,1H)、2.98(m,1H)、3.10(s,3H)、3.47(m,3H)、3.63(dd,J=8.6,6.4Hz,1H)、3.75(m,1H)、3.81(d,J=8.6Hz,1H)、4.04(m,2H)、4.12(m,1H)、7.29(s,1H)、8.43(d,J=2.5Hz,1H)、8.58(m,1H)、9.09(d,J=1.6Hz,1H)、11.41(s,1H)、11.76(s,1H);MS(APCI+)m/z 500(MH+)。元素分析 C2426FN・0.07HOの計算値:C,57.56;H,5.26;N,13.99。実測値:C,57.17;H,5.02;N,13.70。
(実施例18)
ステップ1a。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−(2−フルオロ−エトキシ)−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。NaHをTHF(4mL)に懸濁させ、0℃に冷却した。この懸濁液に、2−フルオロエタノールを徐々に加え、反応を室温で15分間攪拌した。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(実施例1、ステップ4)をTHFに溶かし、反応に徐々に加えた。反応を50℃に1時間加熱し、次いで、室温で一晩攪拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウムおよび酢酸エチルに分配した。酢酸エチル(3×)で抽出し、これを、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中10〜50%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.103グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.21(d,J=6.3Hz,6H)、3.09(m,4H)、3.87(m,2H)、4.40(m,2H)、4.61(m,2H)、8.12(d,J=2.0Hz,1H)、8.52(m,1H)、8.66(m,1H)、9.10(s,1H)、10.28(s,1H);MS(APCI+)m/z 378(MH+)。
ステップ2。化合物18:攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−(2−フルオロ−エトキシ)−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(0.103グラム、0.27mmol)のMeOHスラリーをバルビツール酸(0.036グラム、0.29mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却し、濃縮した。固体をMeOHで粉砕し、濾過し、真空乾燥させると、所望の生成物0.081グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.87(d,J=6.3Hz,3H)、1.10(d,J=6.3Hz,3H)、2.88(d,J=14.3Hz,1H)、2.98(m,1H)、3.10(s,3H)、3.47(m,3H)、3.63(dd,J=8.6,6.4Hz,1H)、3.75(m,1H)、3.81(d,J=8.6Hz,1H)、4.04(m,2H)、4.12(m,1H)、7.29(s,1H)、8.43(d,J=2.5Hz,1H)、8.58(m,1H)、9.09(d,J=1.6Hz,1H)、11.41(s,1H)、11.76(s,1H);MS(APCI+)m/z 488(MH+)。元素分析 C2323・0.71HOの計算値:C,55.22;H,4.92;N,14.0。実測値:C,54.84;H,4.66;N,13.84。
(実施例19)
ステップ1。5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−4−フルオロ−ベンズアルデヒド。4−(4−ブロモ2−[1,3]ジオキソラン−2−イル−5−フルオロ−フェニル)−2,6−ジメチル−モルホリン(3.5グラム、9.7mmol)をTHFおよび1NのHCl(3mL)に溶かした。反応を50℃で一晩攪拌した。反応を酢酸エチルおよび炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、黄色の固体2.9グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.21(d,J=6.3Hz,6H)、2.60(dd,J=12.0,10.3Hz,2H)、3.05(m,2H)、3.88(m,2H)、6.81(d,J=10.4Hz,1H)、7.97(d,J=8.0Hz,1H)、10.10(s,1H);MS(APCI+)m/z 316,318(MH+)。
ステップ2。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−4−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−4−フルオロ−ベンズアルデヒド(2.99グラム、9.5mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(2.4グラム、9.5mmol)を、無水2−メチル−THFに溶かした。これに、酢酸カリウム(2.8グラム、28mmol)およびPd(PCyCl(0.28グラム、0.04mmol)を加えた。反応混合物を窒素下にし、80℃に一晩加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、黄色の固体にした。粗製生成物を、ヘキサン中の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、生成物2.1グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.21(d,J=6.3Hz,6H)、1.33(s,12H)、2.61(dd,J=12.1,10.4Hz,2H)、3.18(m,2H)、3.90(m,2H)、6.62(d,J=11.5Hz,1H)、8.19(d,J=7.2Hz,1H)、10.03(s,1H);MS(APCI+)m/z 364(MH+)。
ステップ3。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−4−フルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−4−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.35グラム、0.96mmol)、2−ヨードピラジン(79μL、0.80mmol)、リン酸カリウム(0.34グラム、1.6mmol)、Buchwaldリガンド:2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル(Strem Chemicals)(0.04グラム、0.10mmol)およびPd(OAc)(Aldrich、0.01グラム、0.04mmol)をトルエン(1.6mL)に懸濁させた。次いで、反応混合物を窒素でパージし、85℃で一晩加熱した。完了したら、反応をHOおよび酢酸エチルに分配し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中5〜45%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.230グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.24(d,J=6.3Hz,6H)、2.68(dd,J=11.9,10.4Hz,2H)、3.21(m,2H)、3.94(m,2H)、6.82(d,J=13.3Hz,1H)、8.53(d,J=9.0Hz,2H)、8.67(s,1H)、9.05(s,1H)、10.14(s,1H);MS(APCI+)m/z 316(MH+)。
ステップ4。化合物19:攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−4−フルオロ−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(0.115グラム、0.36mmol)のMeOH(4mL)スラリーをバルビツール酸(0.049グラム、0.38mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却し、濃縮した。固体をMeOHで粉砕し、濾過し、真空下に乾燥させると、所望の生成物0.098グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.90(d,J=6.4Hz,3H)、1.12(d,J=6.1Hz,3H)、2.86(m,2H)、3.45(d,J=14.8Hz,1H)、3.50(dd,J=8.9,6.3Hz,1H)、3.57(m,1H)、3.76(d,J=9.0Hz,1H)、4.12(dd,J=12.8,1.7Hz,1H)、6.87(d,J=15.4Hz,1H)、7.55(d,J=8.8Hz,1H)、8.43(d,J=2.5Hz,1H)、8.61(dd,J=2.5,1.6Hz,1H)、8.88(m,1H)、11.45(s,1H)、11.75(s,1H);MS(APCI+)m/z 426(MH+)。元素分析 C2120FN・1.23HOの計算値:C,55.96;H,4.99;N,15.78。実測値:C,56.35;H,5.06;N,15.65。
(実施例20)
ステップ1。2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。4−フルオロ−3−ホルミルフェニルボロン酸(Lancaster、3.1グラム、18mmol)およびピナコール(2.4グラム、21mmol)を窒素下に、活性化4Å分子ふるいを含有する無水THF中で攪拌した。反応を一晩攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮すると、白色の固体4.5グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.32(s,12H)、7.14(dd,J=10.5,8.3Hz,1H)、8.00(m,1H)、8.31(dd,J=7.4,1.6Hz,1H)、10.34(s,1H);MS(APCI+)m/z 251(MH+)。
ステップ2。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(4.6グラム、18mmol)および炭酸カリウム(3.8グラム、27mmol)をDMF(3mL)に懸濁させた。次いで、ジメチルモルホリン(2.6mL、21mmol)を加え、混合物を105℃で一晩加熱した。反応混合物を冷却し、濾過して、塩を除去した。水を滴加することにより、沈殿物の形成を誘発した。黄色の沈殿物を濾別し、回収した。真空炉中で乾燥させると、所望の生成物4.26グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.21(d,J=6.1Hz,6H)、1.32(s,12H)、2.65(m,2H)、3.16(d,J=11.5Hz,2H)、3.93(m,2H)、7.03(d,J=8.3Hz,1H)、7.90(dd,J=8.2,1.6Hz,1H)、8.22(d,J=1.5Hz,1H)、10.17(s,1H);MS(APCI+)m/z 346(MH+)。
ステップ3。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.250グラム、0.72mmol)、2−ヨードピラジン(0.135グラム、0.65mmol)、炭酸ナトリウム(0.350グラム、3.3mmol)およびPd(PPhCl(0.014グラム、0.02mmol)をCHCN/HOの1:1混合物に懸濁させた。次いで、反応混合物を窒素でパージし、95℃で一晩加熱した。完了したら、反応をHOおよび酢酸エチルに分配し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中15〜60%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.157グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.25(d,J=6.3Hz,6H)、2.73(m,2H)、3.20(m,2H)、3.95(m,2H)、7.20(d,J=8.5Hz,1H)、8.24(dd,J=8.5,2.4Hz,1H)、8.45(d,J=2.4Hz,1H)、8.50(d,J=2.4Hz,1H)、8.62(m,1H)、9.04(d,J=1.5Hz,1H)、10.30(s,1H);MS(APCI+)m/z 298(MH+)。
ステップ4。化合物20:攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−ピラジン−2−イル−ベンズアルデヒド(0.155グラム、0.52mmol)のIPA(4mL)スラリーをバルビツール酸(0.070グラム、0.55mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却した。固体沈殿物が生じ、これを濾過し、真空下に乾燥させると、所望の生成物0.171グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.90(d,J=6.3Hz,3H)、1.13(d,J=6.1Hz,3H)、2.85(dd,J=13.3,10.4Hz,1H)、2.92(d,J=15.1Hz,1H)、3.37(d,J=14.9Hz,1H)、3.52(dd,J=9.0,6.3Hz,1H)、3.60(m,1H)、3.75(d,J=9.0Hz,1H)、4.15(dd,J=13.1,2.1Hz,1H)、6.96(d,J=9.0Hz,1H)、7.70(d,J=2.0Hz,1H)、7.87(dd,J=8.8,2.2Hz,1H)、8.37(d,J=2.7Hz,1H)、8.52(dd,J=2.4,1.5Hz,1H)、9.04(d,J=1.5Hz,1H)、11.45(s,1H)、11.77(s,1H);MS(APCI+)m/z 408(MH+)。元素分析 C2121の計算値:C,61.91;H,5.20;N,17.19。実測値:C, 61.81;H,5.13;N,17.10。
(実施例21)
ステップ1。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−(3−メトキシ−ピラジン−2−イル)−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(実施例18、ステップ2)(0.250グラム、0.72mmol)、2−クロロ−3−メトキシピラジン(0.095グラム、0.66mmol)、炭酸ナトリウム(0.350グラム、3.3mmol)およびPd(PPhCl(0.014グラム、0.02mmol)を、CHCN/HOの1:1混合物に懸濁させた。次いで、反応混合物を窒素でパージし、95℃で一晩加熱した。完了したら、反応をHOおよび酢酸エチルに分配し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン中15〜45%の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物0.127グラムが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.24(d,J=6.3Hz,6H)、2.70(m,2H)、3.16(m,2H)、3.94(m,2H)、4.06(s,3H)、7.15(d,J=8.5Hz,1H)、8.05(d,J=2.7Hz,1H)、8.22(d,J=2.7Hz,1H)、8.27(dd,J=8.5,2.2Hz,1H)、8.57(d,J=2.2Hz,1H)、10.28(s,1H);MS(APCI+)m/z 328(MH+)。
ステップ2。化合物21:攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−(3−メトキシ−ピラジン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.125グラム、0.38mmol)のnBuOH(4mL)スラリーをバルビツール酸(0.051グラム、0.40mmol)で処理した。反応を一晩還流し、室温に冷却し、濃縮した。MeOHで粉砕し、沈殿物を濾過し、真空下に乾燥させると、所望の生成物0.071グラムが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 0.90(d,J=6.3Hz,3H)、1.13(d,J=6.1Hz,3H)、2.84(m,1H)、2.91(d,J=15.1Hz,1H)、3.38(d,J=14.9Hz,1H)、3.52(dd,J=8.4,6.5Hz,1H)、3.60(m,1H)、3.73(d,J=8.8Hz,1H)、3.94(s,3H)、4.13(d,J=13.7Hz,1H)、6.91(d,J=8.8Hz,1H)、7.68(s,1H)、7.89(d,J=8.1Hz,1H)、8.00(d,J=2.4Hz,1H)、8.16(d,J=2.7Hz,1H)、11.42(s,1H)、11.74(s,1H);MS(APCI+)m/z 438(MH+)。元素分析 C2223・2.13HO:C,55.93;H,5.77;N,14.72。実測値:C,55.93;H,4.88;N,14.14。
(実施例22)
ステップ1:5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−ベンズアルデヒド(10g、41.8mmol)を無水アセトニトリル(70mL)に溶かした。トリエチルアミン(6.4mL、46.0mmol)を加え、続いて、トランス−2,6−ジメチルモルホリン(BASF、5.3g、46mmol)を加えた。混合物を24時間還流し、次いで、室温に冷却し、1NのHCl(58mL)で処理した。アセトニトリルを回転蒸発により除去し、生じた固体を濾過し、水で洗浄し、次いで、THF(100mL)に溶かした。溶液をMgSO上で乾燥させ、濃縮して、黄色のオイルにした。ヘキサンを加え、混合物を再濃縮すると、黄色の粉末12.66gが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.26(d,J=6.4Hz,6H)、2.92(m,2H)、3.28(d,J=11.7Hz,2H)、4.15(m,2H)、7.78(dd,J=7.2,2.3Hz,2H)、10.32(s,4H)。
ステップ2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(11.6g、34.9mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(9.3g、36.7mmol)の無水2−メチルTHF(120mL)溶液を酢酸カリウム(10g、105mmol)で処理し、アルゴンで25分間脱ガスした。次いで、触媒Pd(PCyCl(1g、1.4mmol)を反応混合物に加え、80℃に一晩加熱した。反応を室温に冷却し、固体を濾過し、THFで洗浄した。合わせた濾液洗浄液を濃縮し、温メタノールに溶かし、冷蔵庫で一晩冷却した。形成した固体を濾過し、冷メタノールで洗浄し、乾燥させると、黄色の固体4.2gが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.24(d,J=6.4Hz,6H)、1.1(s,12H)、2.95(m,2H)、3.35(m,2H)、4.16(m,2H)、7.94(dd,J=6.2,2.0Hz,1H)、10.21(s,1H)。
ステップ3:5−(5−アミノ−ピラジン−2−イル)−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.500g、1.3mmol)および炭酸セシウム(1.2g、3.6mmol)の予め脱ガスされたトルエン/IPA/水(4/4/1)混合物(2.5mL)中の懸濁液に、5−ブロモ−ピラジン−2−イルアミン(Maybridge、0.208g、1.2mmol)を窒素下に加えた。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム−(0)(0.055g、0.05mmol)を室温で加え、反応を85℃で3.5時間加熱した。混合物を室温に冷却し、EtOAcおよび水で希釈し、次いで中和した。相を分離し、水性相をEtOAc(×2)で再抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチル(10〜60%)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、生成物150mgが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.28(d,J=6.4Hz,6H)、2.97(m,2H)、3.34(m,2H)、4.18(m,2H)、4.78(s,2H)、8.08(d,J=1.6Hz,1H)、8.19(dd,J=8.4,2.1Hz,1H)、8.44(m,1H)、10.37(s,1H);MS(APCI+)m/z 349(MH+)。
ステップ4:化合物22。攪拌されている5−(5−アミノ−ピラジン−2−イル)−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(0.148g、0.425mmol)のnBuOHスラリーをバルビツール酸(0.057g、0.446mmol)で処理した。反応混合物を室温で30分間攪拌し、次いで、還流に一晩加熱した。冷却すると、固体沈殿物が生じ、これを濾過した。さらなる分析により、濾液も固体物質も純粋ではないことが示された。固体および濾液を再び合わせ、濃縮し、次いで、DCM中のMeOH(1〜12%)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、異性体の富化された混合物として112mgが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)主異性体:d ppm 0.84(d,J=6.4Hz,3H)、1.07(d,J=6.0Hz,3H)、2.84(d,J=14.4Hz,1H)、2.96(m,1H)、3.44(d,J=14.6Hz,1H)、3.59(dd,J=8.6,6.2Hz,1H)、3.71(m,1H)、3.77(d,J=8.8Hz,1H)、3.99(dd,J=13.7,2.4Hz,1H)、6.50(s,2H)、7.20(d,J=8.2Hz,1H)、7.88(d,J=1.6Hz,1H)、8.16(dd,J=2.4,1.5Hz,1H)、11.40(s,1H)、11.74(s,1H);MS(APCI+)m/z 459(MH+)。
(実施例23)
ステップ1:5−(5−ブロモ−ピラジン−2−イル)−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(実施例22、ステップ2)(1.5g、3.9mmol)および炭酸ナトリウム(1.1g、11mmol)の予め脱ガスされたアセトニトリル/水(1/1)混合物(4mL)中の懸濁液に、2−ブロモ−5−ヨード−ピラジン(1.0g、3.5mmol)を窒素下に加えた。ビス−(トリフェニルホスフィン)−ジクロロ−パラジウム−(II)(0.099g、0.14mmol)を室温で加え、反応を55℃で一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、EtOAcおよび水で希釈し、次いで、中和した。相を分離し、水性相をEtOAc(×2)で再抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチル(5〜40%)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、生成物931mgが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.28(d,J=6.4Hz,6H)、3.02(m,2H)、3.40(m,2H)、4.19(m,2H)、8.28(dd,J=8.2,2.1Hz,1H)、8.74(d,J=1.4Hz,1H)、8.78(m,1H)、10.29(s,1H);MS(APCI+)m/z 412,414(MH+)。
ステップ2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−ピラジン−2−イル)−ベンズアルデヒド。5−(5−ブロモ−ピラジン−2−イル)−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(0.375g、0.91mmol)および炭酸ナトリウム(0.29g、2.7mmol)の予め脱ガスされたアセトニトリル/水(1/1)混合物(4mL)中の懸濁液に、メチルボロン酸(0.11g、1.8mmol)を窒素下に加えた。ビス−(トリフェニルホスフィン)−ジクロロ−パラジウム−(II)(0.026g、0.036mmol)を室温で加え、反応を85℃で5時間加熱した。分析により、出発物質が十分には消費されていないことが示されたので、メチルボロン酸をさらに1当量、反応に加え、85℃で一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、EtOAcおよび水で希釈し、次いで、中和した。相を分離し、水性相をEtOAc(×2)で再抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチル(5〜35%)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、生成物132mgが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.28(d,J=6.4Hz,6H)、2.61(s,3H)、3.00(m,2H)、3.38(m,2H)、4.19(m,2H)、8.26(dd,J=8.2,2.1Hz,1H)、8.54(d,J=1.2Hz,1H)、8.89(dd,J=2.3,1.6Hz,1H)、10.33(s,1H);MS(APCI+)m/z 348(MH+)。
ステップ3:化合物23。攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−ピラジン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.185g、0.533mmol)の氷酢酸(4mL)溶液をバルビツール酸(0.072g、0.559mmol)で処理した。反応混合物を110℃で1時間攪拌し、次いで室温に徐々に冷却した。トルエンを使用して、反応混合物を共沸させ、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチル(25〜80%)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、生成物99mgが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)d ppm 0.85(d,J=6.4Hz,3H)、1.08(d,J=6.2Hz,3H)、2.45(s,3H)、2.86(d,J=14.4Hz,1H)、3.01(m,1H)、3.51(d,J=14.4Hz,1H)、3.60(dd,J=8.8,6.4Hz,1H)、3.72(m,1H)、3.81(d,J=8.8Hz,1H)、4.03(dd,J=13.5,2.0Hz,1H)、7.36(d,J=7.2Hz,1H)、8.53(d,J=1.2Hz,1H)、8.75(m,1H)、11.44(s,1H)、11.77(s,1H);MS(APCI+)m/z 458(MH+)。元素分析 C2221・0.14HOの計算値:C,57.45;H,4.66;N,15.23。実測値:C,57.14;H,4.55;N,14.83。
(実施例24)
化合物24。攪拌されている5−(5−ブロモ−ピラジン−2−イル)−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(実施例23、ステップ1)(0.274g、0.665mmol)のnBuOHスラリーをバルビツール酸(0.089g、0.698mmol)で処理した。反応混合物を室温で30分間攪拌し、次いで、105℃に一晩加熱した。暗赤色の溶液を真空濃縮して、赤色がかったオイルにし、これをトルエンと共に共沸させると、異性体の富化された混合物が得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)主異性体:d ppm 0.85(d,J=6.4Hz,3H)、1.08(d,J=6.2Hz,3H)、2.86(d,J=14.6Hz,1H)、3.02(m,1H)、3.53(d,J=14.6Hz,1H)、3.60(dd,J=8.7,6.5Hz,1H)、3.72(m,1H)、3.83(d,J=8.8Hz,1H)、4.04(dd,J=13.6,1.9Hz,1H)、7.39(d,J=8.2Hz,1H)、8.71(t,J=1.7Hz,1H)、8.82(d,J=1.6Hz,1H)、11.45(s,1H)、11.78(s,1H);MS(APCI+)m/z 522,524(MH+)。
(実施例25)
ステップ1。2−ヨード−5−メトキシ−ピラジン。ナトリウムメトキシド(MeOH中25重量%、0.321mL、1.4mmol)をN−メチルピロリジン(NMP)(1.28mL)と合わせ、60℃に加温した。2−ブロモ−5−ヨード−ピラジン(0.40g、1.4mmol)を加えた。懸濁液を60℃で1時間攪拌した。後処理の前に、先に行った反応の付加的な100mgと合わせた。反応混合物をHOおよび酢酸エチルに分配し、水性層を酢酸エチルで抽出した(3×)。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、茶色のオイルが得られ、これを、固化させると、粗製物質406mgが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 3.90(s,3H)、8.03(d,J=1.4Hz,1H)、8.29(d,J=1.4Hz,1H);MS(APCI+,m/z)237。
ステップ2。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メトキシ−ピラジン−2−イル)−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.78g、2.0mmol)および炭酸ナトリウム(0.54g、5.1mmol)の予め脱ガスされたアセトニトリル/水(3mL/3mL)混合物中の懸濁液に、2−ヨード−5−メトキシ−ピラジン(0.40g、1.69mmol)を窒素下に加えた。ビス−(トリフェニルホスフィン)−ジクロロ−パラジウム−(II)(0.048g、0.068mmol)を室温で加え、反応を60℃で一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、EtOAcおよび水で希釈した。相を分離し、水性相をEtOAc(3×)で再抽出した。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー0〜5%EA/Hexにより精製すると、固体386mgが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.28(d,J=6.4Hz,6H)、2.98(m,2H)、3.35(m,2H)、3.99(s,3H)、4.18(m,2H)、8.22(dd,J=8.2,2.1Hz,1H)、8.29(d,J=1.4Hz,1H)、8.53(dd,J=2.2,1.5Hz,1H)、10.35(s,1H);MS(APCI+,m/z)364。
ステップ3。化合物25。攪拌されている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メトキシ−ピラジン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.386g、1.06mmol)溶液を酢酸(3mL):HO(2mL)に溶かし、バルビツール酸(0.143g、1.12mmol)で処理した。反応混合物を110℃で1時間攪拌し、次いで、室温に徐々に冷却した。沈殿物を濾過すると、淡茶色の固体388mgが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)d ppm 0.85(d,J=6.4Hz,3H)、1.08(d,J=6.2Hz,3H)、2.86(d,J=14.2Hz,1H)、2.99(m,1H)、3.48(d,J=13.6Hz,1H)、3.60(dd,J=8.8,6.4Hz,1H)、3.71(m,1H)、3.80(d,J=8.8Hz,1H)、3.89(s,3H)、4.01(dd,J=13.5,2.2Hz,1H)、7.29(d,J=7.8Hz,1H)、8.31(d,J=1.6Hz,1H)、8.44(dd,J=2.2,1.5Hz,1H)、11.42(s,1H)、11.76(s,1H);MS(APCI+,m/z)474。元素分析 C2221・0.08CHCOHの計算値:C,55.65;H,4.49;N,14.64。実測値:C,55.49;H,4.22;N,14.25。
(実施例26)
ステップ1。2−エトキシ−5−ヨード−ピラジンナトリウムエトキシド(21重量%、0.524mL、1.4mmol)をNMP(2mL)と合わせ、60℃に加温した。次いで、2−ブロモ−5−ヨード−ピラジン(0.40g、1.4mmol)を加えた。懸濁液を60℃で1時間攪拌した。反応混合物をHOおよび酢酸エチルに分配し、水性層を酢酸エチルで抽出した(3×)。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、茶色のオイル(362mg)が得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.36(t,J=7.1Hz,3H)、4.31(q,J=7.0Hz,2H)、8.00(d,J=1.6Hz,1H)、8.26(d,J=1.6Hz,1H);MS(APCI+,m/z)251。
ステップ2。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−(5−エトキシ−ピラジン−2−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.66g、1.7mmol)および炭酸ナトリウム(0.61g、5.8mmol)の予め脱ガスされたアセトニトリル/水(3mL/3mL)混合物中の懸濁液に、2−エトキシ−5−ヨード−ピラジン(0.362g、1.45mmol)を窒素下に加えた。ビス−(トリフェニルホスフィン)−ジクロロ−パラジウム(II)(0.041g、0.058mmol)を室温で加え、反応を60℃で一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、EtOAcおよび水で希釈した。相を分離し、水性相をEtOAc(3×)で再抽出した。合わせた抽出物をMgSO上で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー0〜5%EA/Hexにより精製すると、固体313mgが得られた。1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d ppm 1.28(d,J=6.4Hz,6H)、1.41(t,J=7.1Hz,3H)、2.98(m,2H)、3.36(m,2H)、4.18(m,2H)、4.41(q,J=7.1Hz,2H)、8.22(dd,J=8.2,2.1Hz,1H)、8.26(d,J=1.4Hz,1H)、8.51(dd,J=2.3,1.6Hz,1H)、10.36(s,1H);MS(APCI+,m/z)378。
ステップ3。化合物26。酢酸(2.48mL):HO(1.65mL)中に溶けている2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−(5−エトキシ−ピラジン−2−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(0.312g、0.829mmol)の攪拌されている溶液を、バルビツール酸(0.112g、0.871mmol)で処理した。反応混合物を110℃で1時間攪拌し、次いで、室温に徐々に冷却した。トルエンを使用して、反応混合物を共沸させ、濃縮した。混合物をヘキサン中の酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、生成物320mgが得られた。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)d ppm 0.85(d,J=6.4Hz,3H)、1.07(d,J=6.0Hz,3H)、1.31(t,J=7.1Hz,3H)、2.86(d,J=14.4Hz,1H)、2.99(m,1H)、3.48(d,J=14.2Hz,1H)、3.60(dd,J=8.7,6.3Hz,1H)、3.71(m,1H)、3.79(d,J=8.8Hz,1H)、4.01(dd,J=13.5,2.2Hz,1H)、4.33(q,J=7.0Hz,2H)、7.28(d,J=8.0Hz,1H)、8.28(d,J=1.4Hz,1H)、8.42(m,1H)、11.42(s,1H)、11.76(s,1H);MS(APCI+,m/z)488。元素分析 C2221・0.11CHCOHの計算値:C,56.45;H,4.78;N,14.18。実測値:C,56.21;H,4.68;N,13.79。
(実施例27)
この実施例では、選択された化合物のin vitro抗菌活性を、S.aureusおよびH.influenzaeに対して決定した。言明を明快化または変更する場合を除き、MIC試験は、NCCLS1〜2により推奨されている手順に従うか、下記の記載に従った。
細菌培養物
少なくとも次の生物が、スクリーンに包含される:Staphylococcus aureus SA−1(UC−76)およびH.influenzae HI−3542。インキュベーションは35℃だった。ストック細菌培養物は、5%のSheep Blood(BD、Becton Dickinson Microbiology Systems、Cockeysville、Maryland)を含有するTryptic Soy Agar上に維持し、嫌気性菌は、Anaerobic Blood Agarプレート−CDC製剤(BD)上に維持し、選好性生物は、Chocolate Agar II Plate(BD)上に維持した。処理の特異的条件を下記に挙げる。
永久ストック培養物の収集
ストック培養物を、−70℃で凍結された懸濁液として貯蔵する。大半の培養物は一般に、ドライアイス/エタノール中でスナップ凍結する前に、10%のスキムミルク(BD)に懸濁され、次いで、−70℃冷凍庫に入れられる。Haemophilusを、スナップ凍結の前に、グルコース7.5%を含有する不活化ウマ血清(Colorado Serum Company、Denver、Colorado)に懸濁させた。
ストック培養物の維持
大半の培養物は、5%のSheep Bloodを含有するTryptic Soy Agar上、室温(20℃)で維持した。各培養物を、凍結から回復させ、MIC試験前の追加の時間で移した。試験前日に、新たなプレートに接種し、一晩インキュベーションし、純度および同一性を確認するためにチェックした。
Haemophilusを、Chocolate Agar II Plate上、室温で、35%CO雰囲気をもたらすろうそくビン中で維持した。
培養物の同一性の確認
培養物の同一性確認を、標準的な微生物法により確認した。純度、予測コロニー形態および溶血パターンを可視化するために、培養物を適切な寒天プレート上に線条接種した。グラム株も利用した。
この試験で使用された最後の分離株の同一性を、MicroScan WalkAway 40 SI Instrument(Dade Behring、West Sacramento、California)を使用して確認した。このデバイスは、自動インキュベーター、リーダーおよびコンピュータを使用して、同定のために、各生物で実施された生化学的反応を評価する。この装置を使用して、生物同定(確認)および当初耐性記録を各株で作成した。
標準化生物接種材料
凍結ストック培養物を、マイクロブロス希釈MIC試験を行うための生物の最初の源として使用した。ストック培養物を、その使用前に、その標準成長培地上で少なくとも1成長サイクル(1824時間)経過させた。
他に述べられていない限り、大半の細菌は、適切なブロス培地10mLアリコットで寒天プレートから直接調製した。細菌培養物を、0.5McFarland Standardの不透明度に調節した(600nmの波長に設定されているPerkin−Elmer Lambda EZ150 Spcetrophotometer Wellesley、Massachusettsで0.28〜0.33の光学密度値)。)。調節された培地を、成長培地中で400倍(接種物0.25mL+ブロス100mL)に希釈して、約5×10コロニー形成単位(CFU)/mLの出発懸濁液を生じさせた。他に述べられていない限り、細菌株をカチオン調節されたMueller Hinton Broth(CAMHB)で試験した。
Haemophilus influenzae株を、Chocolate Agar II Plate上で成長させ、Haemophilus Test Medium(Remel、Lenexa、Kansas)で試験した。
試験化合物(「薬物」)調製
化合物をDMSOに溶かした。薬物ストック溶液を試験日に調製した。薬物を、必要な場合にはアッセイ含分のために重量修正した。
薬物希釈トレイ調製
マイクロブロス希釈ストックプレートを、2種の希釈系、薬物64から0.06μg/mLおよび薬物0.25から0.00025μg/mLで調製した。高濃度系では、ストック溶液200μL(2mg/mL)を、96ウェルマイクロタイタープレートの二重列に加えた。これを、希釈系の最初のウェルとして使用した。連続2倍漸減希釈を、BloMek FXロボット(Beckman Coulter Inc.、Fullerton、CA)を使用して、適切な溶媒/希釈剤100μLをそれぞれ含有する残りの11ウェルのうちの10で行った。列12は、溶媒/希釈剤のみを含有し、対照として役立った。低濃度系の管1では、8μg/mLストック200μLを、96ウェルプレートの二重列に加えた。連続2倍希釈を前記のように行った。
BioMek FX ロボットを使用して、娘プレートを、前記で挙げたストックプレートからスポット(3.2μL/ウェル)し、すぐに使用するか、使用するまで−70℃で凍結させた。
プレート接種
好気性生物を、BioMek FXロボットを使用して解凍プレートに接種した(体積100μL)。接種されたプレートを、5個以下積み重ねて、空のプレートでカバーした。これらのプレートを、CLSIガイドラインに従って周囲雰囲気で16から24時間インキュベーションした。
試験結果の読み取り
接種およびインキュベーションの後に、細菌成長の程度を、Test Reading Mirror(Dynex Technologies 220 16)を用いて、暗室中、マイクロブロストレイの頂部を直接照らす単一光で、視覚的に評価した。MICは、試験条件下に巨視的に可視な成長を防いだ薬物最小濃度であった。試験を重複して行った。重複試験でのMIC値が1ウェル(2倍)変動した場合には、低い方の値を報告した。MICが2希釈変動した場合、中間の値を報告した。この4倍を越える変動は、試験の繰り返しを必要とし、その後、類似の決定が、すべての値に対して適用された。
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このプロトコルを使用すると、次の結果が得られた:
ラセミ化合物での相対立体化学は、表1に記載されているような構造のRまたはS表示を元に指定した。
本明細書で使用される場合、「a」または「an」に関する言及は、「1種または複数」を意味する。終始、数が示されていない限り、複数形および単数形は互換可能として取り扱われるべきである。
当業者であれば理解できるように、任意およびすべての目的で、特に記載の明細書の提供に関して、本明細書に開示されている全範囲にはさらに、任意およびすべての可能なサブレンジおよびそのサブレンジの組合せ、さらに、その範囲を構成する個々の値、特に整数値が含まれる。任意の列挙されている範囲は、その範囲が少なくとも等しく半分、1/3、1/4、1/5、1/10などに分割されることが十分に記載されていて、それが可能であることは容易に認められうるであろう。非限定的な例として、本明細書で検討されている各範囲は、下位1/3、中位1/3および上位1/3などに容易に分割することができる。例えば、範囲C〜Cは、サブレンジC〜C、C〜C、C〜C、C〜Cなど、さらに個々にはC(メチル)、C(エチル)、C(プロピル)、C(ブチル)、C(ペンチル)およびC(ヘキシル)を包含する。さらに、当業者には理解されるように、「まで」、「少なくとも」、「を越える」、「未満」、「より多い」、「またはそれ以上」などの語法はすべて、挙げられている数を包含し、続いて前記で検討されたサブ範囲に分割することができる範囲を指している。同様に、本明細書に開示されているすべての比も、より広い比に該当するすべてのサブ比を包含する。
マーカッシュ方式などの一般的な方法で、数がひとまとめにされている場合、本発明には、全体として列挙されている群全体だけでなく、個々の群の各メンバーおよび主な群の可能なサブグループすべてが含まれることは、当業者であれば容易に認めるであろう。加えて、すべての目的で、本発明には、主な群だけではなく、群のメンバーのうちの1つまたは複数を欠いている主な群も含まれる。さらに本発明は、請求されている本発明における群のメンバーのうちの任意の1つまたは複数の明確な排除も予見している。
当業者であれば理解するように、成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表示するものを包含する数字はすべて、近似値であり、いずれの場合も「約」との用語により変更されると理解される。これらの値は、本発明の本教示を利用する当業者により得られると考えられる所望の特性に応じて変動しうる。さらに、このような値は本質的に、その個々の試験測定で見られる標準偏差から必然的に生じる変動性を含むことを理解されたい。
本明細書に開示されているすべての参照文献は特に、参照により本明細書に援用される。
特定の実施形態を説明および記載したが、これらの実施形態は、本発明の範囲を制限するものではなく、次の請求項で定義されているより広い態様で、本発明から逸脱することなく、本分野における通常の技能に従い、その変化および変更を行うことができることを理解すべきである。本出願書における「ステップ」との言及は、簡便さの目的のためだけに使用されており、本明細書に記載の発明を分類、定義または限定するものではない。

Claims (8)

  1. 式Iaの化合物もしくはそのラセミ体、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは水和物:
    [式中、
    は、
    であり、
    は、結合点を示し、
    およびRは、メチルであり
    およびRは、Hであり
    は、H、メチル、メトキシまたはエトキシであり、および
    Xは、HまたはFであり、YはFである]。
  2. XおよびYの両方がFである請求項1に記載の化合物もしくはそのラセミ体、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは水和物。
  3. がメチルである請求項1または2に記載の化合物もしくはそのラセミ体、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは水和物。
  4. 請求項1に記載の化合物(2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−8−(5−メチルピラジン−2−イル)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオンもしくはそのラセミ体、またはそれらの塩、溶媒和物もしくは水和物。
  5. (2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−8−(5−メチルピラジン−2−イル)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオンである請求項1に記載の化合物。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の化合物もしくはそのラセミ体、またはそれらの塩、溶媒和物もしくは水和物および薬学的に許容できる担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。
  7. 哺乳動物における細菌感染を治療するための請求項に記載の医薬組成物。
  8. 式Iaを有する請求項1からのいずれか一項に記載の化合物を製造する方法であって、
    (a)式IIIaの化合物を式IVの化合物と、式Iaの化合物を生じさせるために十分な温度で反応させるステップ
    を含む方法。
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