JP2008543739A - 抗菌剤 - Google Patents

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ロス ハード アレクサンダー
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ジョセフ マックナマラ デニス
グレイグ ラブル ジェームス
アン シェリー デブラ
マリエ トマスコ リサ
ローレンス トゥグッド ピーター
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ワーナー−ランバート カンパニー リミテッド ライアビリティー カンパニー
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Abstract

本明細書では、式(I)の抗菌化合物、その化合物の生成方法、その化合物を含有する医薬組成物、ならびにその化合物および医薬組成物を利用する細菌感染の治療方法が記載される。
【化1】

Description

本明細書では、抗菌性化合物、その抗菌剤としての使用、そうした化合物を含む医薬組成物、およびその調製方法を記載する。
抗菌物質への耐性は、近年火急に浮上し、近い将来確実に増加する臨床および公衆衛生の地球規模的問題である。耐性は、地域社会だけでなく、細菌の伝播が大いに拡大する医療現場において問題となる。多剤耐性の問題が増加傾向にあるため、医師らは現在、有効な治療法のない感染症に直面している。そのような感染症の罹患率、死亡率、および財政コストは、世界的に医療系統をますます圧迫している。これらの問題に対処するための戦略では、薬物耐性サーベイランスの強化、抗菌薬物のモニタリングおよび改良型の使用の増進、専門教育および公共教育、新薬の開発、ならびに代替治療モダリティーの評価が強調されている。
その結果として、細菌感染の治療、特に耐性細菌系統、たとえばペニシリン耐性、メチシリン耐性、シプロフロキサシン耐性、および/またはバンコマイシン耐性系統によって引き起こされる感染症治療のための代替および改良型の薬剤が求められている。
一実施形態では、次式Iの化合物
またはその塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを提供する。
上記式において、Rは、置換または無置換のチアジアゾールであり、
およびRは、それぞれ独立に、Hまたは置換もしくは無置換のC1〜6アルキルであり、
およびRは、それぞれ独立に、H、置換または無置換のC1〜6アルキル、置換または無置換のエーテル、置換または無置換の−(CHアリール、置換または無置換の−O(CHアリール、−(CHNR、−(CHOR、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)Eであり、またはRおよびRは、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成し、
各mは、それぞれ独立に0、1、2、または3であり、
Eは、置換または無置換のエーテルであり、
各Rpは、それぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、ベンジル、置換ベンジル、フェニル、置換フェニルであり、または(Rは、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成し、
各Rは、それぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、C1〜6アシル、またはベンジルであり、
およびRは、それぞれ独立に、H、置換または無置換のC1〜6アルキルであり、またはRおよびRは、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成し、
XおよびYは、それぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、−OR、置換もしくは無置換のエーテル、または置換もしくは無置換のアミンであり、
但し、この化合物は、rel−(2R,4S,4aS)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2,4−ジメチル−8−[5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]スピロ[[1,4]オキサジノ[4,3−a]キノリン−5(6H),5’(2’H)−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオンでない。
化合物の形態には、記載した化合物の薬学的に許容できる塩などの塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグを含めることができる。記載した化合物は、薬学的に許容できる担体、希釈剤、または賦形剤をさらに含むことのある医薬組成物の一部ともなり得る。
このような化合物および組成物は、抗菌活性を示し、それに応じて使用することができる。
本明細書では、式Iの化合物を提供する。式Iの化合物のサブセットでは、化合物は、以下の式Iaに示す立体化学を有し得る。
一部の実施形態では、X、Y、またはその両方は、置換または無置換のエーテルでよい。その化合物では、RおよびRのどちらもがHでなくてもよく、その一方または両方がHであってもよい。RおよびRは、それぞれ独立にエーテルでもよい。
代わりに、X、Y、またはその両方は、それぞれ独立に置換または無置換のアミンでもよい。XまたはYが置換または無置換のアミンであるとき、その基は、それぞれ独立に式−(CHNRを有するものでよく、各m、R、およびRは、他の位置にある他の任意のm、R、およびRの意味と無関係である。任意のRおよびRが、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成するとき、その環は、たとえば3〜8個の環原子を含む単環式の環系でもよく、またはその環系は、二複素環もしくは多複素環の環系でもよい。さらに、RおよびRの結合相手である1個または複数の環原子は、Nに加え、たとえばN、O、またはSから選択される非炭素原子でよい。
一部の化合物では、Rは以下のうちの1つである。
これらの実施形態では、
は、結合点を示し、
は、H、ハロ、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、置換もしくは無置換のC〜Cシクロアルキル、置換もしくは無置換のヘテロシクリル、置換もしくは無置換のエーテル、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)E、−(CHCO(CHCH、−(CHCO(CHCO、−(CHCO(CHNR、−(CHCOE、−(CHC(=O)NR(CHCO、−(CHC(=O)NR、−(CHNR、−(CHPO(R11、−OR11で置換されていてもよい−(CHOR10、−(CHC(=O)OR11、−(CHNR11SO12、−(CHSO12、−(CHSONR、置換もしくは無置換のアリール、または置換もしくは無置換のヘテロアリールであり、
各mは上記のとおりであり、各nは、それぞれ独立に0、1、または2であり、
10は、H、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、−PO、C(=O)R13、C(=O)OR13、またはC(=O)NRであり、
11、R12、およびR13は、それぞれ独立に、H、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、置換もしくは無置換のアミノアルキル、アミノ酸残基、またはペプチド残基である。アミノ酸残基の例には、アラニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、またはバリンが含まれる。
特定の化合物では、XがHであり、YがHであり、またはXおよびYの両方がHである。他の化合物では、XがFであり、YがFであり、またはXおよびYの両方がFである。これらおよび他の化合物では、RおよびRはメチルでよい。一部の化合物では、Xは−OHまたは−ORでよく、ある例では、Rはメチルまたはエチルとなる。代わりに、Xはエーテルまたはアミンでもよい。
一部の化合物では、Rのmは0であり、その場合たとえば、Rは、−COE、−NR、−PO(R11、−OR10、−C(=O)OR11、−C(=O)NR、−NR11SO12、−SO12、または−SONRである。R基は、−CHCNや−CNなどの−(CHCN、−OH、−OCH、−NH、−NHCH、−N(CH、または−C(=O)NHでよい。R基の他の例は、例示される化合物中で見ることができる。特定の化合物では、RはHまたはメチルである。
一部の実施形態では、RおよびRは同じものであり、その場合たとえば両方がHである。RおよびRの一方または両方が、−OH、−(CHOH、−CHOH、−CHOAc、−CHOCH、−CHO(CHOCHになる場合もある。RまたはRは、置換または無置換のベンジルや置換または無置換の−Oベンジルなどの置換または無置換の−(CHアリールまたは−O(CHアリールでもよい。RおよびRの一方または両方が−CHOPOでもよい。
特定の化合物では、RおよびRがこれらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成するとき、複素環は、3、4、5、6、7、8個またはそれ以上の環員を有し、N、O、Sなどの、1、2、3個またはそれ以上のヘテロ原子を含むものでよい。そのような複素環の具体例には、モルホリンならびにピペラジンまたは置換ピペラジンが含まれる。
ある実施形態では、R11、R12、またはR13は、アミノ酸残基でよい。アミノ酸残基は、アミノおよびカルボン酸の両方の官能基を含む分子である。一部のアミノ酸は、式−C(=O)CH(Z)NRによって表すことができ、ここで、Zは単独で、自然に存在しまたは自然に存在しないアミノ酸の側鎖になることができる。プロリンなどの環状アミノ酸では、Zは、Rと組み合わさって、自然に存在しまたは自然に存在しないアミノ酸の側鎖となることができる。Rがアミノ酸側鎖の一部でないとき、一般にRはHである。アミノ酸およびペプチドは、C結合型でもN結合型でもよい。アミノ酸の例には、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、およびバリンが含まれる。他のアミノ酸には、γアミノ酪酸(GABA)、カルニチン、オルニチン、シトルリン、ホモシステイン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、およびサルコシンが含まれる。アミノ酸は、L立体配置でもD立体配置でもよい。
代わりに、R11、R12、またはR13は、C結合型でもN結合型でもよいペプチド残基であってもよい。ペプチドは、アミノ酸がペプチド結合によって連結されたものであり、直鎖状でも分枝状でもよい。適切なペプチドには、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、またはそれ以上のものを含めることができ、ペプチドを構成するアミノ酸残基は、同じでも異なっていてもよい。
一部の実施形態では、(Rは、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成する。一部の化合物では、酸素原子は、次式
にあるようなアルキル、アリール、またはアルキル−アリール−アルキル架橋によって連結されていてよい。
化合物の一部では、各Eまたはエーテルは、それぞれ独立に、式−[(CVO(CVCHを有し、各pは、それぞれ独立に0、1、2、3、4、5、または6であり、各qは、それぞれ独立に1、2、3、4、5、または6であり、各Vは、それぞれ独立にHまたはもう1つの−[(CVO(CVCHである。これらの化合物の例には、各Eまたはエーテルが、それぞれ独立に式−[(CHO(CHCHを有し、各pがそれぞれ独立に0、1、2、3、または4であり、各qがそれぞれ独立に1、2、3または4であるものが含まれる。
一部の詳細な実施形態では、XおよびYはFであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRはHである。これらの化合物の一部では、Rはメチルでよい。他の実施形態では、Rは、置換もしくは無置換のエーテル、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)E、−(CHCO(CHCH、−(CHCO(CHCO、−(CHCO(CHNR、−(CHCOE、−(CHC(=O)NR(CHCO、−(CHC(=O)NR、−(CHNR、−(CHPO(R11、−(CHC(=O)OR11、−(CHNR11SO12、−(CHSO12、または−(CHSONRである。これらの実施形態のうちのいくつかでは、mは1または2である。
追加の詳細な実施形態では、XはHであり、YはFであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRはHである。これらの化合物の一部では、Rはメチルでよい。他の実施形態では、Rは、置換もしくは無置換のエーテル、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)E、−(CHCO(CHCH、−(CHCO(CHCO、−(CHCO(CHNR、−(CHCOE、−(CHC(=O)NR(CHCO、−(CHC(=O)NR、−(CHNR、−(CHPO(R11、−(CHC(=O)OR11、−(CHNR11SO12、−(CHSO12、または−(CHSONRである。これらの実施形態のうちのいくつかでは、mは1または2である。
さらに詳細な実施形態では、XおよびYはFであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRは、置換もしくは無置換のエーテル、−(CHNR、−(CHOR、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、または−(CHOC(=O)Eである。これらの実施形態のうちのいくつかでは、mは1または2である。
他の詳細な実施形態では、XはHであり、YはFであり、RおよびRはメチルであり、RおよびRは、置換もしくは無置換のエーテル、−(CHNR、−(CHOR、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、または−(CHOC(=O)Eである。これらの実施形態のうちのいくつかでは、mは1または2である。
本明細書に記載の任意の実施形態を本明細書に記載の他の任意の適切な実施形態と組み合わせると、追加の実施形態を提供することができる。たとえば、一実施形態が個々にまたはまとめてR、R、R、R、Rなどの考えられる基について述べ、別個の実施形態が考えられるR基について述べている場合では、これらの実施形態を組み合わせると、R、R、R、R、Rなどの考えられる基と共に、考えられるR基などについて述べる実施形態を提供できることは理解される。上記化合物に関して、また本出願および特許請求の範囲を通して、以下の用語は、以下で定義する意味を有する。
表現「アシル」とは、構造−C(=O)Rにあるような、酸素原子に二重結合した炭素を有する基を指す。Rの例には、アルデヒドにあるようなH、ケトンにあるような炭化水素、アミドにあるような−NR、カルボン酸またはエステルにあるような−OR、アシル無水物にあるような−OOCR、またはハロゲン化アシルにあるようなハロを含めることができる。
表現「アルケニル」とは、2個の炭素原子間に存在する少なくとも1個の二重結合を含む、本明細書に記載のアルキル基に関して記載するものなどの直鎖および分枝鎖の炭化水素を指す。例には、特に、ビニル、−CH=C(H)(CH)、−CH=C(CH、−C(CH)=C(H)、−C(CH)=C(H)(CH)、−C(CHCH)=CH、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、およびヘキサジエニルが含まれる。アルケニル基は、置換されていてもよく、その場合たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8個またはそれ以上の水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、チオール、シアノ、および−NRからなる群から選択される置換基によって置換される。
表現「アルキル」とは、ヘテロ原子を含まない炭化水素鎖、たとえばC1〜6鎖を指す。したがって、この表現は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどの直鎖状アルキル基を含む。この表現は、その限りでないが、例として挙げる以下のものを含めて、直鎖状アルキル基の分枝鎖状の異性体も含む。すなわち、−CH(CH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(CHCH、−C(CH、−C(CHCH、−CHCH(CH、−CHCH(CH)(CHCH)、−CHCH(CHCH、−CHC(CH、−CHC(CHCH、−CH(CH)CH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CH、−CHCHCH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CHCH、−CHCHC(CH)、−CHCHC(CHCH、−CH(CH)CHCH(CH、−CH(CH)CH(CH)CH(CH、−CH(CHCH)CH(CH)CH(CH)(CHCH)他。したがって、この表現は、第一級アルキル基、第二級アルキル基、および第三級アルキル基を含む。アルキル基は、親化合物中で1個または複数の炭素原子、酸素原子、窒素原子、および/または硫黄原子に結合することができる。アルキル基は、置換されていてもよく、その場合たとえば、1、2、3、4、5、6個またはそれ以上の水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、チオール、シアノ、および−NRからなる群から選択される置換基によって置換される。
表現「アルキレン」とは、一般に2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の二価の炭化水素基を指す。
表現「アルキニル」とは、2個の炭素原子間に少なくとも1個の三重結合が存在することを除き、本明細書に記載のアルキル基に関して記載したものなどの直鎖および分枝鎖の炭化水素基を指す。例には、特に、−C≡C(H)、−C≡C(CH)、−C≡C(CHCH)、−C(H)C≡C(H)、−C(H)C≡C(CH)、および−C(H)C≡C(CHCH)が含まれる。アルキニル基は、置換されていてもよい、その場合たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8個またはそれ以上の水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、チオール、シアノ、および−NRからなる群から選択される置換基によって置換される。
表現「アミノアルキル」とは、最終的に第一級、第二級、または第三級のアミノ基となり得る、アミノ基に結合している上記のようなアルキル基を指す。アミノアルキル基の例は、RおよびRの一方または両方が置換もしくは無置換のC1〜6アルキルであり、またはRおよびRがこれらの結合相手である原子と一緒になって、置換もしくは無置換の複素環を形成している−NRである。具体的なアミノアルキル基には、−NHCH、−N(CH、−NHCHCH、−N(CH)CHCH、−N(CHCH、−NHCHCHCH、−N(CHCHCHなどが含まれる。追加のアミノアルキル基には、以下のものが含まれる。
アミノアルキル基は、1、2、3、4個またはそれ以上の非水素置換基で置換されていてもよく、その場合たとえば、各置換基は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)、および−NRからなる群からそれぞれ独立に選択される。これらの置換基は、同じでも異なっていてもよく、化学的に許容されるどの環位置に位置していてもよい。
表現「アリール」とは、一般に5〜12個の炭素原子を有する環式または多環式の芳香環を指す。したがってこの表現は、その限りでないが、例としてフェニル、ビフェニル、アントラセニル、ナフテニルなどの基を含む。表現「無置換のアリール」は、ナフタレンなどの縮合環を含む基を含む。無置換のアリール基は、親化合物中の1個または複数の炭素原子、酸素原子、窒素原子、および/または硫黄原子に結合することができる。置換アリール基には、p−メトキシフェニルなどのメトキシフェニル基が含まれる。
置換アリール基には、アリール基の1個または複数の芳香族炭素が、本明細書に記載したような置換および/または無置換のアルキル、アルケニル、アルキニル基、またはヘテロ原子含有基に結合しているアリール基が含まれる。これには、アリール基の2個の炭素原子が、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基の2個の原子に結合して、縮合環系の特徴をなす結合配置(たとえば、ジヒドロナフチルまたはテトラヒドロナフチル)も含まれる。したがって、表現「置換アリール」は、その限りでないが、特にトリルおよびヒドロキシフェニルを含む。アリール部分は、1、2、3、4、またはそれ以上の非水素置換基で置換されていてもよく、たとえば、各置換基は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)nR、および−NRからなる群からそれぞれ独立に選択される。これらの置換基は、同じでも異なっていてもよく、化学的に許容されるどの環位置に位置していてよい。
表現「シクロアルキル」とは、一般に3〜12個の炭素原子を有する環状の炭化水素鎖を指し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの環状アルキル基、ならびに本明細書に記載したような直鎖および分枝鎖のアルキル基で置換されている環がこれに含まれる。この表現は、その限りでないが、アダマンチル、ノルボルニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ならびに本明細書で記載したような直鎖および分枝鎖のアルキル基で置換されている環などの、多環のアルキル基も含む。シクロアルキル基は、飽和でも不飽和でもよく、親化合物中の1個または複数の炭素原子、酸素原子、窒素原子、および/または硫黄原子に結合していてもよい。シクロアルキル基は、置換されていてもよく、たとえば、1、2、3、4個またはそれ以上の水素原子が、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)、および−NRからなる群から選択される置換基によって置換される。
エーテルは、本明細書では、一般的にモノエーテル、ポリエーテル、直鎖エーテル、分枝状エーテル、および環状エーテルを含む。直鎖エーテルは、構造−[(CHO(CHCHを有するものでよく、各pは、それぞれ独立に0、1、2、3、4、5、または6であり、qは、1、2、3、4、5、または6である。分枝状エーテルは、式−[(CVO(CVCHを有するものでよく、各Vは、それぞれ独立にHまたは別の−[(CVO(CVCH基である。環状エーテルは、次式
を有するものでよく、pおよびqは上記のとおりであり、
は、結合点を示す。具体的には、エーテル化合物として、−ジメチルエーテル、−メチルエチルエーテル、−メトキシエチルエーテル、−ジエチルエーテル、−メチルt−ブチルエーテル、−メチルセロソルブ、−エチレングリコールジメチルエーテル、−ジエチレングリコールジメチルエーテル、−トリエチルエングリコールジメチルエーテル、−テトラエチレングリコールジメチルエーテル、−テトラヒドロフラン、−1,4−ジオキサンなどが挙げられる。
表現「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を指す。
表現「ハロアルキル」とは、少なくとも1個、たとえば1、2、3、4、5個またはそれ以上の水素原子がハロゲンで置換されているアルキル基を指す。適切なハロアルキルの例には、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロ−2−クロロ−エチル、5−フルオロ−ヘキシル、3−ジフルオロ−イソプロピル、3−クロロ−イソブチルなどが含まれる。
表現「ヘテロシクリル」または「複素環」とは、その限りでないがキヌクリジルなどの縮合、架橋、またはスピロ系を含めて、単環式、二環式、および多環式の環化合物を含む芳香族、非芳香族、飽和、および不飽和の環化合物であり、その1つまたは複数がその限りでないがN、O、P、Sなどのヘテロ原子である1、2、3個またはそれ以上の環員を含んでいるものを指す。無置換のヘテロシクリル基には、ベンゾイミダゾリルなどの縮合複素環が含まれる。ヘテロシクリル基の例には、次のものが含まれる。すなわち、その限りでないがピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピリジル、ジヒドロピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(たとえば4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(たとえば1H−テトラゾリル、2Hテトラゾリルなど)などの、1〜4個の窒素原子を含む不飽和3〜8員環;その限りでないがピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルなどの、1〜4個の窒素原子を含む飽和3〜8員環;その限りでないがインドリル、イソインドリル、インドリニル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリルなどの、1〜4個の窒素原子を含む縮合した不飽和複素環基;その限りでないがテトラヒドロフランなどの、1〜3個の酸素原子を含む飽和3〜8員環;その限りでないがオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(たとえば1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)などの、1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜8員環;その限りでないがモルホリニルなどの、1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜8員環;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素環基、たとえば、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾオキサジニル(たとえば2H−1,4−ベンゾオキサジニルなど);その限りでないがチアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル(たとえば1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど)などの、1〜3個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜8員環;その限りでないがチアゾロジニルなどの、1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜8員環;その限りでないがチエニル、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオニル、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピランなどの、1〜2個の硫黄原子を含む飽和および不飽和の3〜8員環;その限りでないがベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアジニル(たとえば2H−1,4−ベンゾチアジニルなど)、ジヒドロベンゾチアジニル(たとえば2H−3,4−ジヒドロベンゾチアジニルなど)などの、1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素環;その限りでないがフリルなどの、酸素原子を含む不飽和3〜8員環;ベンゾジオキソリル(たとえば1,3−ベンゾジオキソリルなど)などの、1〜2個の酸素原子を含む不飽和の縮合複素環;その限りでないがジヒドロオキサチイニルなどの、酸素原子および1〜2個の硫黄原子を含む不飽和3〜8員環;1,4−オキサチアンなどの、1〜2個の酸素原子および1〜2個の硫黄原子を含む飽和3〜8員環;ベンゾチエニル、ベンゾジチイニルなどの、1〜2個の硫黄原子を含む不飽和の縮合環;ならびにベンゾオキサチイニルなどの、酸素原子および1〜2個の酸素原子を含む不飽和の縮合複素環。ヘテロシクリル基には、環中の1個または複数のS原子が1個または2個の酸素原子に二重結合している、本明細書に記載のヘテロシクリル基(スルホキシドおよびスルホン)も含まれる。たとえば、ヘテロシクリル基には、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェンオキシド、およびテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドが含まれる。ヘテロシクリル基は、5または6の環員を含む場合がある。ヘテロシクリル基の例には、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、チオモルホリン、そのS原子が1個または複数のO原子に結合しているチオモルホリン、ピロール、ホモピペラジン、オキサゾリジン−2−オン、ピロリジン−2−オン、オキサゾール、キヌクリジン、チアゾール、イソキサゾール、フラン、およびテトラヒドロフランが含まれる。
ヘテロシクリル基は、置換されていてもよく、たとえば、1、2、3、4個またはそれ以上の水素原子が、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)、および−NRからなる群から選択される置換基によって置換される。「置換ヘテロシクリル」環の例には、特に、2−メチルベンゾイミダゾリル、5−メチルベンゾイミダゾリル、5−クロロベンズチアゾリル、1−メチルピペラジニル、および2−クロロピリジルが含まれる。化学的に許容されるならば、複素環内の任意の窒素原子がC1〜6アルキルで置換されていてもよい。
ヘテロシクリル基には、サブグループとしてヘテロアリール基が含まれる。表現「ヘテロアリール」とは、一般に5〜10個の環原子を有し、S、O、またはNからそれぞれ独立に選択される1、2、3個またはそれ以上のヘテロ原子を含む一価の芳香環基を指す。ヘテロアリールという用語は、ヘテロアリール環が、ベンゼン環、複素環、シクロアルキル環、または別のヘテロアリール環に縮合している二環式の基も含む。ヘテロアリールの例には、7−ベンゾイミダゾリル、ベンゾ[b]チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、2−、4−、5−、6−、または7−ベンゾオキサゾリル、フラニル、フリル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、プリニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、キノリニル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、チオフェニル、トリアゾリルなどが含まれる。ヘテロアリール環は、別の複素環、ヘテロアリール環、アリール環、シクロアルケニル環、またはシクロアルキル環の1つまたは複数に縮合していてもよい。ヘテロアリール基は、置換されていてもよく、たとえば、1、2、3、4個またはそれ以上の水素原子が、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルキル、1個または複数のハロゲンで置換されているC1〜2アルコキシ、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)、および−NRからなる群から選択される置換基によって置換される。
表現「ヘテロシクリルオキシ」とは、本明細書で記載したようなヘテロシクリル基の環原子に酸素原子が結合している基を指す。
「薬学的に許容できる」とは、哺乳動物での使用に適することを意味する。「薬学的に許容できる塩」には、無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸、または塩基性もしくは酸性アミノ酸との塩が含まれる。無機塩基の塩として、本発明には、たとえば、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属;カルシウムやマグネシウムなどのアルカリ土類金属またはアルミニウム;ならびにアンモニアが含まれる。有機塩基の塩として、本発明には、たとえば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンが含まれる。無機酸の塩として、本発明には、たとえば、塩酸、ヒドロホウ酸、硝酸、硫酸、およびリン酸が含まれる。有機酸の塩として、本発明には、たとえば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、およびp−トルエンスルホン酸が含まれる。塩基性アミノ酸の塩として、本発明には、たとえば、アルギニン、リジン、およびオルニチンが含まれる。酸性アミノ酸には、たとえば、アスパラギン酸およびグルタミン酸が含まれる。薬学的に許容できる塩の例は、Berge,S.M.ら、「Pharmaceutical Salts」、Journal of Pharmaceutical Science、1977年;第66巻:1 19に記載されている。
「プロドラッグ」とは、本明細書に記載の化合物などの活性のある治療用化合物にin vivoで変換することのできる化合物である。プロドラッグ化合物の変換は、化学的に、酵素的に、または他の内因性材料、たとえばアミノ酸、ペプチド、およびタンパク質による作用によって実現することができる。プロドラッグは、T.HiguchiおよびV.Stella、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」、A.C.S.Symposium Series第14巻、および「Bioreversibie Carriers in Drug Design」、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical AssociationおよびPergamon Press、1987年で論述されている。プロドラッグの例には、カルボキシル基などの極性基のエステルおよびアミドを含めることができる。
用語「保護された」ヒドロキシル基とは、アミン基およびスルフヒドリル基に関して、「Protective Groups in Organic Synthesis」、Greene,T.W.、Wuts,P.G.M.、John Wiley&Sons、米国ニューヨーク州ニューヨーク(第3版、1999)に記載のものなどの、その中に記載の手順を使用して付加または除去することのできる、当業者に知られている保護基によって望ましくない反応から守られる官能基の形態を指す。保護されたヒドロキシル基の例には、ヒドロキシル基をその限りでないがt−ブチルジメチル−クロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン、トリエチルクロロシランなどの試薬と反応させて得られるものなどのシリルエーテル;その限りでないがメトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、t−ブトキシメチルエーテル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、1−エトキシエチルエーテル、アリルエーテル、ベンジルエーテルなどの、置換されたメチルおよびエチルエーテル;その限りでないが、ギ酸ベンゾイル、ギ酸エステル、酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステルなどのエステルが含まれる。保護されたアミン基の例には、ホルムアミド、アセトアミド、トリフルオロアセタミド、ベンズアミドなどのアミド;フタルイミドやジチオスクシンイミドなどのイミド他が含まれる。保護されたスルフヒドリル基の例には、S−ベンジルチオエーテルやS−4−ピコリルチオエーテルなどのチオエーテル;ヘミチオ、ジチオ、およびアミノチオアセタールなどの置換S−メチル誘導体;および他が含まれる。
「塩」とは、化合物の調製などの工業的な方法での使用に適する塩および薬学的に許容できる塩を含む、化合物のすべての塩形態を指すものとする。
「置換された」とは、その中に含まれる1つまたは複数の水素原子への結合が、非水素原子への結合に取って代わられた基を指す。一部の例では、結合は、その限りでないが、F、CI、Br、Iなどのハロゲン原子;アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、ヘテロシクリルアミン、(アルキル)(ヘテロシクリル)アミン、(アリール)(ヘテロシクリル)アミン、もしくはジヘテロシクリルアミン基、イソニトリル、N−オキシド、イミド、エナミンなどの基の中にある窒素原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エステル基、ヘテロシクリルオキシ基などの基の中にある酸素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基などの基の中にあるケイ素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基、スルホキシド基などの基の中にある硫黄原子;ならびに他の様々な基の中にある他のヘテロ原子などの非炭素原子に取って代わられることにもなる。置換アルキル基および置換シクロアルキル基には、1個または複数の炭素または水素原子への1つまたは複数の結合が、カルボニル、カルボキシル、およびエーテル基中の酸素;イミン、オキシム、ヒドラゾンなどの基の中の窒素などの、ヘテロ原子への結合に取って代わられた基も含まれる。また置換シクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロシクリル、および置換ヘテロアリールには、本明細書で記載したようなアルキル基で置換されていてよい環系および縮合環系が含まれる。置換アリールアルキル基は、アリール基、アルキル基、またはアリール基とアルキル基の両方で置換される場合がある。アルキル、アルケニル、アルキレン、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシなどの本明細書に含まれるすべての基が置換される場合がある。置換のための置換基の典型となる例には、ハロゲン、−OH、−C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、トリフルオロメトキシ、−S(O)1〜6アルキル、アミノ、ハロアルキル、チオール、シアノ、−OR10および−NR、ならびにトリフルオロメチルからそれぞれ独立に選択される、1個または複数、たとえば1、2、または3個の基が含まれる。
「治療」とは、感染に関連する症状の軽減、そうした症状のそれ以上の進行もしくは悪化の停止、または感染の阻止(prevention)もしくは予防(prophylaxis)を意味する。治療には、本発明の医薬製剤を他の療法と組み合わせて投与することも含めることができる。たとえば、本発明の化合物および医薬製剤は、外科的な手順および/または放射線療法の前、途中、または後に投与することができる。本発明の化合物は、他の抗菌剤と共に投与することもできる。
一部の例では、本明細書に記載の化合物は、ex vivoで提供することもでき、またはたとえば化合物のプロドラッグを投与する場合ではin vivoで生成することもできる。
一般に、水素やHなどの特定の元素への言及は、その元素のすべての同位体を含む意味である。たとえば、R基が水素またはHを含むように定義されるならば、ジュウテリウムおよびトリチウムも含まれる。
化合物の一般合成
記載した化合物は、以下の一般合成スキームに従って生成することができるが、そこで、すべてのR、X、およびYは上述した意味を有し、Proは、アルコール保護基などの保護基であり、Rtpは、チアジアゾール環の前駆体である側鎖である。
見てわかるとおり、上記反応スキームでは、カルボン酸部分からチアジアゾール側鎖前駆体を形成することによって、化合物Aから化合物Bを得ることができる。次いで、以下の反応でより詳細に述べるとおりチアジアゾール側鎖前駆体を環化させて所望のチアジアゾールとし、アルコールを脱保護して、化合物Cを得ることができる。別法として、特にスルフィドおよびスルホン置換された1,3,4−チアジアゾールを含む化合物については、以下で述べるような適切な試薬を使用して、化合物Aから直接にチアジアゾール環形成を行うことができる。次いで、化合物Cの脱保護されたアルコールをアルデヒドに酸化させて、化合物Dを得、それからバルビツール酸との縮合および環化によって式Iの化合物を得ることができる。
上記スキームにおいて、化合物Aは、特にXがHでありYがFである場合では、少なくとも次のように調製することができる。
上記反応では、=OProは、酸触媒存在下でカルボニルと1,2−エタンジオールまたはプロパン−1,3−ジオールとを反応させて生成することのできる、環状アセタールなどのカルボニル保護基である。典型的なハロ原子には、臭素が含まれる。カルボニル脱保護は、THF中での酸脱保護によって実施することができる。カルボニルは、メタノールの存在下で水素化ホウ素ナトリウムを使用するなどして還元することができる。得られるアルコールは、当業界で知られている方法および基、たとえば、t−ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)などのトリアルキルシリルエーテルを利用して保護することができ、ハロ基をカルボキシル化によって置換すると、化合物Aを得ることができる。カルボキシル化は、ハロゲン金属交換反応を実施した後、生成物とカルボニル供与体を反応させることで実現できる。ハロゲン金属交換反応には、非プロトン性有機溶媒中で、化合物とアルキルリチウムやグリニャール試薬などの強塩基とを接触させるものを含めることができる。
化合物Aは、特にXおよびYの両方がFであるとき、以下の合成スキームに従って生成することもできる。
上記スキームでは、リチウムヘキサメチルジシラジド(LiHDMS)、EtNなどの塩基を使用して、環カップリングを実現することができる。前述の反応と同様に、カルボニルは、水素化ホウ素ナトリウムおよびIを使用するなどして還元することができる。得られるアルコールは、当業界で知られている方法および基、たとえば、t−ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)などのトリアルキルシリルエーテルを利用して保護することができ、ハロ基をカルボキシル化反応によって置換すると、化合物Aを得ることができる。
1,2,3−チアジアゾール環を含む化合物の一般合成
1,2,3−チアジアゾール環を含む化合物は、以下の合成スキームに従って調製することができる。
上記合成の一実施形態では、出発カルボン酸をワインレブアミドを経てグリニャール化学を使用してケトンに変換することによって化合物Aを改変して、チアジアゾール側鎖前駆体を付加する。この化学の非限定的な例を実施例2ステップ1および2に示す。トシルヒドラジンと反応させてヒドラゾンを生成した後、塩化チオニルで処理すると、示すとおり1,2,3−チアジアゾールが生成される。この反応ではカルボキシル側鎖に炭素を付加することで、nが0である化合物Aからnが1である化合物Aを得ることができる。たとえば、塩化オキサリルを使用してカルボン酸を酸塩化物に変換し、次いでトリメチルシリル−ジアゾメタンおよびメタノールで処理して、以下のようにメチルエステルに対する同族体化をもたらす。
1,2,4−チアジアゾール環を含む化合物の一般合成
1,2,4−チアジアゾール環を含む化合物は、以下の合成スキームに従って調製することができる。
上記スキームでは、化合物Aのカルボキシル基をアミドに変換し、それをチオアミドに変換する。次いで、実施例でより詳細に述べるような適切な試薬を用いる環化によって、化合物Bのチオアミドから化合物Cのチアジアゾールを生成する。
1,2,5−チアジアゾール環を含む化合物の一般合成
1,2,5−チアジアゾール環を含む化合物は、以下の経路に従って調製することができる。
カルボン酸をTMS−CNで処理した後、メタノール中アンモニアで処理して、アミノニトリルを得、それを一塩化硫黄で処理して1,2,5−チアジアゾールに変換する。
1,3,4−チアジアゾール環を含む化合物の一般合成
1,3,4−チアジアゾール環を含む化合物は、以下の合成スキームに従って調製することができる。
上記合成において、Proは、保護基、たとえば、t−ブトキシカルボニル(BOC)基などのアミン保護基を表す。化合物Aのカルボキシル基を保護されたヒドラジドに変換し、それを本明細書に記載のチオアミド変換と同様にチオヒドラジドに変換する。チオヒドラジドを脱保護し、たとえばアシル化剤を使用して環化させてチアジアゾールとする。
以下で示す式IIの化合物の生成方法も提供する。この方法は、(a)式IIIの化合物と式IVの化合物を、式IIの化合物の生成に十分な温度で反応させることによって実施できる。
この方法によれば、詳細な基は、本明細書の他の場合と同様に規定することができる。IIを生成する反応は、水性溶媒または有機溶媒中で行うことができる。通常、この反応の温度は、約60〜約180℃、たとえば約80〜180℃、100〜140℃、または140〜180℃となり、約2〜約24時間、たとえば2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、または24時間行うことができる。使用することのできる溶媒の例には、DMSO、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、トルエン、および水が含まれる。詳細な例では、温度は、約80℃〜約120℃の範囲でよい。詳細な例では、反応時間は、約5〜24時間の範囲でよい。
方法は、(b)式Vの化合物と式VIの化合物とを、場合により非プロトン性有機溶媒および/または塩基の存在下で反応させて、式IIIの化合物を生成することも含む。
この反応では、塩基が存在するとき、有機または無機の塩基でよい。一部の例では、化合物VIが塩基として働く場合もある。通常、反応は、約20〜約100℃、たとえば約40〜100℃、60〜80℃、または80〜100℃の温度で行われる。この反応を単独で実施して、式IIIの化合物を得てもよい。使用することのできる溶媒の例には、アセトニトリルおよびジメチルホルムアミドが含まれる。反応の温度範囲は、約70〜90℃になる場合もある。この反応で使用することのできる塩基には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、または炭酸カリウムが含まれる。反応時間は、約2〜24時間、たとえば2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、または24時間の範囲でよい。
化合物Vは、
(c)(i)式VIIの化合物でハロゲン金属交換または脱プロトン反応を実施するステップと、
(c)(ii)(c)(i)の生成物とカルボニル供与体を反応させて式Vの化合物を生成するステップとにより生成できる。
上記反応では、Haは水素またはハロゲン、たとえば臭素である。Haは、塩素またはヨウ素でもよい。この反応において、(c)(i)には、式VIIの化合物とアルキルリチウムなどの強塩基を接触させるステップを含めることができる。別法として、(c)(i)には、式VIIの化合物とグリニャール試薬を非プロトン性有機溶媒中で接触させるステップを含めることができる。これらの反応は通常、約−78〜約50℃、たとえば約−78〜約0℃の温度で行われる。(c)(ii)において、カルボニル供与体には、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリン、またはp−ニトロフェニルホルマートのうちの1種または複数を含めることができる。反応時間の例は、約1〜約18時間、たとえば2、4、6、8、10、12、14、16、または18時間でよい。
化合物Vは、(c)式VIIIの化合物を酸化させて式Vの化合物を生成するステップによって合成してもよい。
本明細書の他の場所、たとえば実施例10ステップ5でも同様の酸化を記載する。
1つの合成では、これらのステップのいくつかを次のように組み合わせることができる。
記載の化合物および中間体は、以下の反応に従って生成することもできる。
この反応において、B’は、次式
などのボロン酸またはボロン酸エステルであり、ハロは、ヨウ素などのハロゲンである。したがって、化合物IXは、化合物XとXIの反応によって生成される。このカップリング反応は、逆の極性を用いて実施することもでき、その際はホウ素がRに結合し、ハロゲンが化合物XのB’によって示される位置に結合する(以下の構造XIIを参照されたい)。一般に、このカップリング反応は、標準の鈴木クロスカップリング条件下、Pd(PPhやPd(dppf)Clなどの、適切な配位子を有する0.01〜0.1当量のパラジウム触媒を使用して、有機溶媒中、またはトルエンやアルコールなどの有機溶媒と水を含有する溶媒混合物中で実施することができる。この反応は、たとえば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウムなどの塩基の存在下、たとえば約20〜120℃の温度で約2〜24時間実施することができる。この反応でトランス−モルホリン化合物を使用するとき、この経路を使用して、式IIIの化合物を生成することもできる。本明細書に記載の方法によれば、化合物IIIまたはIXを使用して、式IまたはIIの化合物を生成することができる。
化合物Xは、化合物XIIを反応させて化合物Xを得ることで生成できる。
化合物XIIの化合物Xへの変換は、たとえば酢酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムなどの無機塩基の存在下、テトラヒドロフラン、メチル−テトラヒドロフラン、トルエンなどの有機溶媒中で、適切な配位子を有するパラジウム(II)またはパラジウム(0)化学種、たとえばPd(PPh)4、Pd(dppf)Cl、Pd(Pcy)Clを使用するパラジウム触媒作用の下に、たとえばビス(ピナコラト)ジボロンなどのボランと反応させることによって実施することができる。反応は通常、80〜120℃の高めの温度で約12時間〜5日間進行させる。
化合物XIIは、化合物XIIIとXIVを反応させて生成することができる。
この方法は、(a)式XIVの化合物と式XIIIの化合物を、場合により非−プロトン性有機溶媒中かつ/または塩基の存在下で反応させて、式XIIの化合物を生成するものでよい。この反応では、塩基が存在するとき、有機または無機の塩基でよい。一部の例では、化合物XIIが塩基として働く場合もある。通常、反応は、約20〜約100℃、たとえば約40〜100℃、60〜80℃、または80〜100℃の温度で行われることになる。
化合物XIVは、次のように化合物XVから生成することができる。
一実施形態では、化合物XIVは、
(b)(i)式XVの化合物で脱プロトン反応を実施するステップと、
(b)(ii)(b)(i)の生成物とカルボニル供与体を反応させて、式XIVの化合物を生成するステップとによって生成することができる。上記反応で、Haは水素である。この反応において、(b)(i)には、式XVの化合物と、アルキルリチウムなどの強塩基とを接触させるステップを含めることができる。これらの反応は通常、約−78〜約50℃の温度で行われる。(b)(ii)において、カルボニル供与体には、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリン、またはp−ニトロフェニルホルマートのうちの1種または複数を含めることができる。
(a)式VIの化合物と式XVIIIの化合物とを、場合により非プロトン性有機溶媒中かつ/または塩基の存在下で反応させて、式XVIIの化合物を生成するステップを含む、XVIIの化合物の生成方法も提供する。
この反応では、R14は、臭素やヨウ素などのハロゲン、ボロン酸、次式
などのボロン酸エステル、またはRのような置換もしくは無置換のチアジアゾールである。
この反応では、塩基が存在するとき、有機または無機の塩基でよい。一部の例では、化合物VIが塩基として働く場合がある。通常、反応は、約20〜約100℃、たとえば約40〜100℃、60〜80℃、または80〜100℃の温度で行われることになる。使用することのできる溶媒の例には、アセトニトリルおよびジメチルホルムアミドが含まれる。反応の温度範囲は、約70〜90℃になる場合もある。この反応で使用することのできる塩基には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、または炭酸カリウムが含まれる。反応時間は、約2〜24時間の範囲、たとえば2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、または24時間である。
14が臭素などのハロゲンであるとき、化合物XVIIは、化合物Xの生成について述べたのと同じ反応を使用して、R14がボロン酸またはボロン酸エステルである化合物XVIIの生成に使用することができる。
14がヨウ素などのハロゲンであるとき、化合物XVIIは、化合物XVIIを、B’がボロン酸、または次式
などのボロン酸エステルである式R−B’の化合物とカップリングさせることで、式IIIの化合物の生成に使用することもできる。式IIIの化合物は、R14がボロン酸、ボロン酸エステルであるとき、本明細書に記載の化合物IXの生成について述べた方法によって、化合物XVIIと化合物XI(R−ハロ)を反応させて生成することもできる。
一般に、このカップリング反応は、標準の鈴木クロスカップリング条件下、Pd(PPhまたはPd(dppf)Clなどの、適切な配位子を有する0.01〜0.1またはそれ以上の当量のパラジウム触媒を使用して、有機溶媒中、またはトルエンやアルコールなどの有機溶媒と水を含有する溶媒混合物中で実施することができる。この反応は、たとえば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウムなどの塩基の存在下、たとえば約20〜120℃の温度で約2〜24時間実施することができる。次いで、化合物IIIは、本明細書に記載のとおりに式IIの化合物の生成に使用することができる。
化合物XVIIIは、
(b)(i)式XIXの化合物でハロゲン金属交換または脱プロトン反応を実施するステップと、
(c)(ii)(c)(i)の生成物とカルボニル供与体を反応させて式XVIIの化合物を生成するステップとによって生成することができる。
上記反応では、Haは、水素またはハロゲン、たとえば臭素である。Haは、塩素またはヨウ素でもよい。この反応において、(c)(i)には、式VIIの化合物とアルキルリチウムなどの強塩基を接触させるステップを含めることができる。別法として、(c)(i)式VIIの化合物とグリニャール試薬とを非プロトン性有機溶媒中で接触させるステップを含めることができる。これらの反応は通常、約−78〜約50℃、たとえば約−78〜約0℃の温度で行われる。(c)(ii)において、カルボニル供与体には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリン、またはp−ニトロフェニルホルマートのうちの1種または複数を含めることができる。反応時間の例は、約1〜約18時間、たとえば2、4、6、8、10、12、14、16、または18時間でよい。
化合物XVIIIは、(c)式VIIIの化合物を酸化させて式XVIIIの化合物を生成することで合成してもよい。
同様の酸化は、本明細書の他の場所、たとえば実施例10ステップ5でも記載する。
以下は、1,2,5−チアジアゾールの合成例である。
本明細書に記載の化合物は、WO2004/031195に記載のプロトコルを適切に変更して合成することもできる。
本明細書に記載の特定の化合物は、記載した他の化合物を調製するための中間体としても有用であり、そのような中間体は、本発明の範囲に含まれる。
具体的な化合物は、実施例および以下の表を特に参照しながら詳細に記載される。
本明細書に記載の1種または複数の化合物、または薬学的に許容できる塩もしくはその互変異性体と薬学的に許容できる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などとを混合して調製することのできる、様々な細菌感染を治療しまたは寛解させるための組成物も提供する。治療上有効な用量または量とは、感染症状の寛解をもたらすのに十分な、本明細書に記載の1種または複数の化合物の量を指す。本発明の医薬組成物は、特に従来の造粒、混合、溶解、カプセル封入、凍結乾燥、乳化、または湿式粉砕法などの、当業界でよく知られている方法によって製造することができる。組成物は、たとえば、顆粒、粉末、錠剤、カプセル剤、シロップ、坐剤、注射、乳濁液、エリキシル、懸濁液、または溶液の形でよい。本組成物は、たとえば、経口投与、経粘膜投与、直腸投与、または皮下投与による様々な投与経路、ならびにくも膜下腔内、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、眼内、または側脳室内注射向けに製剤することができる。本発明の化合物は、持続放出製剤としての注射などの、全身よりもむしろ局所的な方式で投与してもよい。以下の剤形は例として挙げるものであり、本発明を限定すると解釈すべきでない。
経口、頬側、および舌下投与では、粉末、懸濁液、顆粒、錠剤、丸剤、カプセル剤、ジェルキャップ、およびカプレットが固体剤形として許容される。これらは、たとえば1種または複数の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは互変異性体を、少なくとも1種の添加剤、またはデンプンや他の添加剤などの賦形剤と混合して調製することができる。適切な添加剤または賦形剤は、スクロース、ラクトース、セルロース糖(cellulose sugar)、マンニトール、マルチトール、デキストラン、ソルビトール、デンプン、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントゴム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成もしくは半合成のポリマーもしくはグリセリド、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および/またはポリビニルピロリドンである。場合により、経口剤形は、不活性希釈剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、パラベンやソルビン酸などの保存剤、アスコルビン酸、トコフェロール、システインなどの抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味剤、着香剤、または着香剤などの、投与を助ける他の成分を含有してよい。さらに、識別のために染料または色素を加えてもよい。錠剤および丸剤は、当業界で知られている適切なコーティング材料でさらに処理することができる。
経口投与用の液体剤形は、薬学的に許容できる乳濁液、シロップ、エリキシル、懸濁液、スラリー、および溶液の形でよく、水などの不活性な希釈剤を含有して差し支えない。医薬製剤は、その限りでないが、油、水、アルコール、およびこれらの組合せなどの無菌の液体を使用して、液体懸濁液または溶液として調製することができる。経口のまたは非経口投与用の薬学的に適切な界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤を加えることができる。
上述のように、懸濁液は油を含んでよい。そのような油には、ラッカセイ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、および油の混合物が含まれる。懸濁液製剤は、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリド、アセチル化された脂肪酸グリセリドなどの脂肪酸エステルを含有してよい。懸濁液製剤は、その限りでないが、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセリン、プロピレングリコールなどのアルコールを含んでよい。その限りでないがポリ(エチレングリコール)などのエーテル、鉱油やワセリンなどの石油炭化水素;および水も、懸濁液製剤中に使用することができる。
経鼻投与では、医薬製剤は、適切な溶媒と、場合により、その限りでないが安定剤、抗菌剤、抗酸化剤、pH調製剤、界面活性剤、生体利用度調節剤、これらの組合せなどの他の化合物とを含むスプレーまたはエアロゾルでよい。エアロゾル製剤用の噴射剤には、圧縮された空気、窒素、二酸化炭素、または炭化水素系低沸騰溶媒を含めることができる。本発明の化合物は、ネブライザーなどからエアロゾルスプレー体裁の形で好都合に送達される。
注射用剤形は、一般に、適切な分散剤もしくは湿潤剤と懸濁化剤を使用して調製することのできる水性懸濁液または油性懸濁液を含む。注射用の形態は、溶液相でもよいし、または懸濁液の形でもよく、溶媒または希釈剤を用いて調製される。許容される溶媒または媒体には、滅菌水、リンガー液、または等張性の食塩水溶液が含まれる。別法として、無菌の油を溶媒または懸濁化剤として用いることもできる。一般に、油または脂肪酸は、非揮発性であり、天然または合成の油、脂肪酸、モノ、ジ、もしくはトリ−グリセリドがこれに含まれる。
注射用の医薬製剤は、上述のような適切な溶液を用いる再形成に適する粉末でよい。これらの例には、凍結乾燥、回転乾燥、または噴霧乾燥した粉末、非晶質粉末、顆粒、沈殿、または微粒子が含まれる。注射用の製剤は、場合により安定剤、pH調製剤、界面活性剤、生体利用度調節剤、およびこれらの組合せを含有してもよい。化合物は、ボーラス注射や継続的な注入などの注射による非経口投与向けに製剤することができる。注射用の単位剤形は、アンプルまたは多用量容器に入ったものでよい。
直腸投与では、医薬製剤は、腸、S状弯曲部、および/または直腸で化合物を放出するための坐剤、軟膏、浣腸、錠剤、またはクリームの形にすることができる。直腸の坐剤は、1種または複数の本発明の化合物または化合物の薬学的に許容できる塩もしくは互変異性体を、通常の貯蔵温度では固相で存在し、直腸中などの身体内部で薬物を放出するのに適する温度では液相で存在する許容される媒体、たとえばカカオ脂またはポリエチレングリコールと混合することによって調製する。軟ゼラチン型の製剤および坐剤の調製で油を用いてもよい。水、食塩水、水性デキストロースおよび同類の糖液、ならびにグリセリンを懸濁液製剤の調製で用いることができるが、この製剤は、ペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの懸濁化剤、ならびに緩衝剤および保存剤も含有して差し支えない。
上述したこれらの代表的な剤形と並んで、薬学的に許容できる賦形剤および担体は当業者に一般に知られており、したがって本発明に含まれる。そのような賦形剤および担体は、たとえば、「Remingtons Pharmaceutical Sciences」、Mack Pub.Co.、米国ニュージャージー州(1991年)に記載されている。
本発明の製剤は、短時間作用性、急速放出性、長時間作用性、および持続放出性になるように設計することができる。したがって、医薬製剤を制御放出または徐放向けに製剤することもできる。
本組成物は、たとえば、ミセルもしくはリポソーム、または他のある種のカプセル封入された形態からなるものでもよく、または延長放出型の形態で投与して、長い貯蔵効果および/または送達効果をもたらすことができる。したがって、医薬製剤は、ペレットまたは円筒に圧縮し、筋肉内または皮下にデポー剤注射としてまたはステントなどの移植物として移植することができる。そのような移植物には、ケイ素樹脂や生分解性ポリマーなどの既知の材料を用いることができる。
組成物は、たとえば、投与方法に応じて、約0.1重量%〜約90重量%またはそれ以上の活性材料を含有してよい。組成物が投与量単位を構成する場合では、各単位は、たとえば約5〜500mgまたはそれ以上の活性成分を含有してよい。投与量は、成人の治療に用いるとき、投与の経路および頻度に応じて、たとえば1日約10〜3000mgの範囲をとり得る。
特定の投与量は、対象の感染状態、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、および食事、投与間隔、投与経路、排出速度、ならびに薬物の併用に応じて調整することができる。有効量を含む上記剤形はいずれも、多分に常法どおりの実験の範囲内であり、したがって多分に本発明の範囲内である。一般に、合計1日量は通常、1回でまたは数回に分けられて、約0.1mg/kg/日〜約500mg/kg/日の範囲をとり得る。通常、ヒトの投与量は、1回または複数回の投与で、1日約10mg〜約3000mgの範囲をとり得る。
治療上有効な用量または量は、投与経路および剤形に応じて様々となり得る。本発明の一部の組成物は、高い治療係数を示す製剤となる。治療係数は、LD50とED50の比として示すことのできる、毒性作用と治療効果の用量比である。LD50は、集団の50%にとって致死的な用量であり、ED50は、集団の50%において治療上有効な用量である。LD50およびED50は、動物細胞培養物または実験モデルでの標準の製薬の手順によって決定することができる。
一実施形態では、本発明は、哺乳動物、たとえばヒトまたは非ヒト哺乳動物などの対象において細菌感染を治療または予防する方法であって、本明細書に記載の1種または複数の化合物をその対象に有効量投与することを含む方法を提供する。治療することのできる適切な対象には、飼養動物または野生動物、イヌ、ネコなどの伴侶動物;ウマ、乳牛および他の反芻動物、ブタ、家禽、ウサギなどを含む家畜;たとえば、サル、アカゲザルおよびカニクイザル(カニクイザルまたはオナガザルとしても知られている)、マモセット、タマリン、チンパンジー、マカクなどの霊長類;ならびにラット、マウス、スナネズミ、モルモットなどのげっ歯類が含まれる。一実施形態では、化合物は、薬学的に許容できる形態で、場合により薬学的に許容できる担体中で投与される。本明細書に記載の化合物は、病原性のある細菌種による感染症を含む、様々な細菌生物によって引き起こされる感染性障害の治療または予防に使用することができる。例には、ブドウ球菌、たとえば黄色ブドウ球菌;エンテロコッカス属、たとえばEnterococcus faecalis;連鎖球菌、たとえば化膿連鎖球菌および肺炎連鎖球菌;大腸菌属の種、たとえば、腸内毒素原性、腸管病原性、腸管組織侵入性、腸管出血性、および腸管凝集性の大腸菌系統を含む大腸菌;ヘモフィルス属、たとえばインフルエンザ菌;モラクセラ属、たとえばMoraxella catarrhalisなどのグラム陽性およびグラム陰性の好気性および嫌気性細菌が含まれる。他の例には、マイコバクテリウム属、たとえば結核菌、Mycobacterium avian−intracellulare、M.kansasii、ウシ型結核菌、M.africanum、M.genavense、ライ菌、M.xenopi、M.simiae、M.scrofulaceum、M.malmoense、M.celatum、M.abscessus、M.chelonae、M.szulgal、M.gordonae、M.haemophilum、M.fortuni、およびM.marinum;コリネバクテリウム属、たとえばジフテリア菌;ビブリオ属の種、たとえばコレラ菌;カンピロバクター属の種、たとえばCampylobacter jejuni;ヘリコバクター属の種、たとえばピロリ菌;シュードモナス属の種、たとえば緑膿菌;レジオネラ属の種、たとえばLegionella pneumophila;トレポネーマ属の種、たとえばTreponema pallidum;ボレリア属の種、たとえばBorrelia burgdorferi;リステリア属の種、たとえばリステリア菌;バシラス属の種、たとえばセレウス菌;ボルデテラ属の種、たとえば百日咳菌;クロストリジウム属の種、たとえばウェルシュ菌、破傷風菌、Clostridium difficile、およびボツリヌス菌;ナイセリア属の種、たとえば髄膜炎菌および淋菌;クラミジア属の種、たとえばオウム病クラミジア、肺炎クラミジア、およびトラコーマクラミジア;リケッチア属の種、たとえば斑点熱リケッチアおよび発疹チフスリケッチア、赤痢菌属の種、たとえばソンネ赤痢菌;サルモネラ属の種、たとえばSalmonella typhimurium;エルシニア属の種、たとえばエンテロコリチカ菌、および偽結核エルシニア菌;クレブシエラ属の種、たとえば肺炎桿菌;ならびにマイコプラズマ属、たとえば肺炎マイコプラズマが含まれる。
記載した化合物で治療することのできる感染症には、中枢神経系感染症、外耳の感染症、急性中耳炎などの中耳の感染症、硬膜静脈洞の感染症、眼感染症;歯、歯肉、および粘膜の感染症などの口腔感染症;上気道感染症;下気道感染症、尿生殖器の感染症、胃腸管系の感染症、婦人科系の感染症、敗血症、骨関節の感染症、皮膚および皮膚構造の感染症、細菌性心内膜炎、やけど、手術での抗菌的な予防、ならびに癌化学療法を受けている患者や臓器移植患者などの免疫抑制性の患者における抗菌的な予防が含まれる。これらの感染症は、病院または地域社会の現場で、本明細書で記載したような様々な投与経路によって治療することができる。
本明細書に記載の化合物または組成物は、予防的に使用することもできる。したがって、本発明の化合物または組成物の1種または複数を、微生物感染にかかるリスクがあるとみなされた個体に投与することができる。微生物感染にかかるリスクのある個体には、病原性のある細菌種などの、ある特定の微生物にさらされたことのある個体;免疫不全疾患に罹患し、または免疫系を弱める薬物療法を受けている個体などの、免疫系が易感染性である個体;ならびに中耳の感染を繰り返している子供などの、繰返しのまたは長期にわたる感染歴を有する個体が含まれる。
別の実施形態は、細菌を死滅させ、またはその増殖を防止する方法であって、細菌を、非治療的な量または治療有効量の本発明の化合物の1種または複数と接触させることを含む方法を提供する。このような方法は、in vivoまたはin vitroで行うことができる。in vitroでの接触は、選択した細菌に対する1種または複数の化合物の効力を様々な量または濃度で判定するスクリーニングアッセイを行うものでよい。治療有効量の1種または複数の化合物とのin vivoでの接触は、接触が行われる動物において細菌感染を治療または予防するものでよい。1種または複数の化合物の細菌および/または宿主動物に対する効果を判定し、または測定することもできる。
本発明の範囲には、本明細書に記載の化合物のすべての異性体(たとえば、立体異性体、ジアステレオ異性体、エピマー、幾何異性体)、ならびに完全または部分的に平衡に達したその任意の混合物(たとえば、ラセミ混合物または光学活性のある混合物)が含まれる。本発明は、1つまたは複数のキラル中心が反転しているその異性体との混合物としての、本明細書中の式によって表される化合物の個々の異性体も扱う。
立体異性体の混合物、たとえばジアステレオ異性体の混合物は、適切な分離法によって、知られているようにしてその対応する異性体に分離することができる。たとえば、ジアステレオ異性体混合物は、分別結晶化、クロマトグラフィー、溶媒への分配、および同様の手順によって、その個々のジアステレオ異性体に分離することができる。この分離は、1つの出発化合物のレベルで実施しても、または式Iの化合物それ自体で実施してもよい。鏡像異性体は、ジアステレオ異性体の塩の生成を経て、たとえば、鏡像異性体に関して純粋なキラルな酸との塩生成によって分離することもでき、またはキラルなクロマトグラフィー媒質を使用するクロマトグラフィー、たとえばHPLCによって分離することもできる。
本明細書に記載の化合物が、互変異性の現象を示し得ることは理解される。化学構造は、時に考えられる互変異性形態の1つを表すにすぎないので、本発明が、提示された構造のどの互変異性形態も含むことを理解されたい。
さらに、本明細書に記載の化合物は、溶媒和していない形態でだけでなく、水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒と溶媒和した形態で存在する場合がある。一般に、溶媒和した形態は、本発明の目的では溶媒和していない形態に等しいとみなされる。
(実施例1)
ステップ1:1−[3−(tブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロ−フェニル]−エタノン。4−[4−ブロモ−2−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−6−フルオロフェニル]−2,6−ジメチル−モルホリン(3.0g、5.4mmol)のTHF(50mL)溶液を−78℃に冷却した。TMEDA(0.81mL、5.4mmol)を加えた後、t−BuLi(1.7Mのペンタン溶液7.9mL)を加えた。溶液を−78°で45分攪拌し、N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(1.72mL、16.2mmol)を加えた。反応液を室温に温め、終夜攪拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(100mL)中に注ぎ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(1.10g)が無色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、2.6(m,4H)、2.8(m,2H)、3.5(m,2H)、4.8(s,1H)、7.4(m,7H)、7.5(d,J=12.9Hz,1H)、7.7(m,4H);MS(APCI)m/z520(MH)。
ステップ2〜4:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−[1,2,3]チアジアゾール−4−イル−フェニル]−メタノール。1−[3−(t−ブチル−ジフェニルシラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロ−フェニル]−エタノンを使用しながら、実施例10ステップ1〜4で述べる手順に従い、化合物(0.188g)を無色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.9(m,2H)、3.0(m,2H)、3.8(m,2H)、4.8(d,J=14.7Hz,2H)、7.7(d,J=1.2Hz,1H)、7.7(m,1H)、8.6(s,1H);MS(APCI)m/z324(MH)。
ステップ5パート1:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−[1,2,3]チアジアゾール−4−イルベンズアルデヒド。濾過の後の残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製したことを除き、実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.154g)を油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.7Hz,6H)、3.0(d,J=11.0Hz,2H)、3.1(m,2H)、3.9(m,2H)、8.1(m,2H)、8.7(s,1H)、10.5(m,1H);MS(APCI)m/z322(MH)。
ステップ6パート2:化合物1。反応混合物を室温で濾過したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濾過ケーキをイソプロパノール(IPA)(2×1mL)で洗浄して、化合物(0.148g)をベージュ色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、3.0(m,2H)、3.5(d,J=14.2Hz,1H)、3.6(ddd,J=15.0,6.3,6.1Hz,1H)、3.7(m,1H)、3.8(d,J=8.5Hz,1H)、4.1(dd,J=13.1,2.1Hz,1H)、7.6(s,1H)、7.7(dd,J=14.9,1.7Hz,1H)、9.3(s,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z432(MH)。C1918FNSの解析的計算値:C、52.89;H、4.21;N、16.23。実測値:C、53.06;H、3.87;N、15.83。
実施例2〜6の合成スキーム
(実施例2)
ステップ1:5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−N−メトキシ−N−メチル−ベンズアミド。5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸(10.0g、19mmol)の0℃のCHCl(50mL)溶液を、CDI(3.76g、23.2mmol)で処理した。溶液を10分間攪拌し、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.25g、23.2mmol)を加えた後、DIPEA(4.03mL、23.2mmol)を加えた。得られる溶液を室温に温め、終夜攪拌した。CHCl(40mL)を加え、有機物を合わせて0.5N HCl(100mL)、NaHCO飽和水溶液(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(9.90g)が無色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.0(s,9H)、1.1(d,J=6.3Hz,6H)2.6(d,J=10.3Hz,2H)、2.8(m,2H)、3.3(s,3H)、3.4(m,2H)、3.6(s,3H)、4.7(s,2H)、7.4(m,7H)、7.6(m,4H);MS(APCI)m/z583(MH)。
ステップ2:1−[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−エタノン。5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−N−メトキシ−N−メチル−ベンズアミド(2.5g、4.3mmol)の室温のTHF(20mL)溶液を、臭化メチルマグネシウム(3.0Mのジエチルエーテル溶液7.1mL)で処理した。反応液を15分間攪拌し、水(20mL)で慎重に失活させ、飽和NHCl(50mL)で希釈した。水性物質をEtOAc(2×50mL)で抽出し、有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮して、化合物(2.28g)を無色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、2.6(d,J=4.4Hz,2H)、2.7(d,J=10.7Hz,2H)、2.8(m,2H)、3.5(m,2H)、4.7(s,2H)、7.4(m,7H)、7.6(m,3H)、7.8(dd,J=7.8,1.7Hz,1H);MS(APCI)m/z538(MH)。
ステップ3およびステップ4、パート1および2:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−[1,2,3]チアジアゾール−4−イル−フェニル]−メタノール。1−[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−エタノン(2.25g、4.18mmol)のEtOH(25mL)溶液をトシルヒドラジド(0.857g、4.6mmol)で処理した後、1滴の酢酸で処理した。溶液を1.5時間加熱還流すると、濃厚な懸濁液が得られた。懸濁液を室温に冷却し、濾過した。濾過ケーキをEtOH(2×10ml)で洗浄し、乾燥させて、白色固体(2.0g、2.8mmol)を得た。白色固体(0.50g、0.71mmol)を室温でSOCl(5mL)に溶解させ、30分間攪拌した。溶液を水(50mL)で慎重に失活させ、EtOAc(50mL)で抽出した。有機抽出物をNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をHCl(4Mのジオキサン溶液10mL)に溶解させ、終夜攪拌した。溶液を水(75ml)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.100g)が無色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,2H)、3.0(d,J=10.7Hz,2H)、3.7(m,2H)、4.6(s,2H)、8.1(d,J=7.3Hz,1H)、9.4(d,J=2.2Hz,1H);MS(APCI)m/z342(MN)。
ステップ4パート3:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−[1,2,3]チアジアゾール−4−イルベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.088g)を黄色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(d,J=6.3Hz,4H)、3.9(m,2H)、8.7(m,1H)、8.9(s,1H)、10.3(s,1H);MS(APCI)m/z340(MH)。
ステップ5:化合物2。反応混合物を室温で濾過したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濾過ケーキをIPA(2×1mL)で洗浄して、化合物(0.070g)をベージュ色の固体として得た。融点:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.9Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(m,1H),3.8(d,J=8.8Hz,1H)、4.0(m,1H)、7.7(d,J=7.3Hz,1H)、9.2(d,J=2.0Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z450(MH)。C1917Sの解析的計算値:C、50.78;H、3.81;N、15.58。実測値:C、50.76;H、3.65;N、15.22。
(実施例3および4)
鏡像異性体である化合物3および4をキラルSFC(ChiracelOJ−H、30%MeOH、4mL/分)によって分離した。多く保持された方の鏡像異性体:[α]=−230.0°c=5.0、MeOH。
(実施例5)
ステップ1:実施例2ステップ1に記載のとおりに実施した。
ステップ2:1−[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−プロパン−1−オン。臭化エチルマグネシウムを使用して実施例2ステップ2のグリニャール追加手順に従い、化合物(1.78g)を無色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、1,2(m,3H)、2.7(d,J=12.0Hz,2H)、2.8(m,1H)、3.0(m,1H)、3.4(d,J=7.3Hz,2H)、4.7(s,2H)、7.4(m,6H)、7.6(dd,J=6.6,1.5Hz,4H)、7.9(d,J=7.8Hz,1H);MS(APCl)m/z552(MH)。
ステップ3およびステップ4、パート1および2:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,2,3]チアジアゾール−4−イル)−フェニル]−メタノール。実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従って、化合物(0.340g)を淡黄色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.6(d,J=1.2Hz,3H)、2.8(m,2H)、3.0(d,J=10.7Hz,2H)、3.7(m,2H)、4.6(s,2H)、5.3(s,1H)、7.5(d,J=6.6Hz,1H);MS(APCI)m/z356(MH)。
ステップ4パート3:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,2,3]チアジアゾール−4−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.280g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.6(d,J=2.2Hz,3H)、3.1(m,4H)、3.9(m,2H)、7.9(dd,J=7.6,2.2Hz,1H)、10.3(s,1H);MS(APCI)m/z354(MH)。
ステップ5:化合物5。反応混合物を室温で濾過したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濾過ケーキをIPA(2×1mL)で洗浄して、化合物(0.250g)をベージュ色の固体として得た。融点:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、2.5(s,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.5(d,J=14.7Hz,1H)、3.6(ddd,J=15.0,6.3,6.2Hz,1H)、3.8(ddd,J=10.0,6.2,1.8Hz,1H)、3.8(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(dd,J=13.7,2.0Hz,1H)、7.0(d,J=7.3Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z464(MH)。C2019Sの解析的計算値:C、51.83;H、4.13;N、15.11。実測値:C、51.95;H、4.26;N、14.72。
(実施例6)
ステップ1:実施例2ステップ1に記載のとおりに実施した。
ステップ2:1−[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−2−フェニル−エタノン。臭化ベンジルマグネシウムを使用して実施例2ステップ2のグリニャール追加手順に従い、化合物(1.92g)を無色の油状物として得た。1H NMR(400MHz,CDCl)δ1.1(m,15H)、2.7(d,J=12.0Hz,2H)、2.8(m,2H)、3.4(m,2H)、4.2(d,J=2.2Hz,2H)、4.6(s,2H)、7.3(m,3H)、7.3(m,5H)、7.4(m,2H)、7.6(ddd,J=6.4,1.6,1.5Hz,5H)、7.9(dd,J=7.7,2.1Hz,1H);MS(APCI)m/z614(MH)。
ステップ3およびステップ4、パート1および2:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−フェニル−[1,2,3]チアジアゾール−4−イル)−フェニル]−メタノール。実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従って、化合物(0.371g)をベージュ色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,2H)、3.0(d,J=10.7Hz,2H)、3.7(m,2H)、4.6(s,2H)、5.3(s,1H)、7.4(m,2H)、7.4(m,3H)、7.5(d,J=7.3Hz,1H);MS(APCI)m/z418(MH)。
ステップ4パート3:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−フェニル−[1,2,3]チアジアゾール−4−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.300g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.9(dq,J=12.5,6.2Hz,2H)、7.3(m,2H)、7.4(m,3H)、7.9(dd,J=7.4,2.1Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z416(MH)。
ステップ5:化合物6。反応液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.296g)を黄色の泡沫として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.5(m,1H)、3.6(m,1H)、3.7(m,1H)、3.8(d,J=8.8Hz,1H)、4.0(m,1H)、7.0(d,J=6.8Hz,1H)、7.3(m,2H)、7.4(m,3H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z526(MH)。C2019S・0.42Cの解析的計算値:C、56.96;H、4.36;N、12.45。実測値:C、57.16;H、4.32;N、12.06。
(実施例7)
ステップ1:[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−酢酸メチルエステル。5−(t−ブチル−ビフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸(1.0g、1.9mmol)のCHCl(5mL)溶液を、1滴のDMFで処理した後、塩化オキサリル(0.323mL、3.7mmol)で処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、濃縮した。残渣をMeCN(5mL)に溶解し直し、TMS−ジアゾメタン(2Mの溶液1.85mL)を加えた。橙色の溶液を1時間攪拌し、EtOAc(50mL)中に注いだ。有機物質を10%クエン酸(50mL)、飽和NaHCO(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。溶液を濃縮し、残渣をMeOH(20mL)に溶解し直した。MeOH溶液を超音波処理しながら、酢酸銀(0.077g、0.463mmol)のトリエチルアミン(1mL)中スラリーを加えた。黒色の溶液を5分間超音波処理した。溶液を濃縮し、EtOAc(50mL)に溶解し直した。有機物質をNaHCO(50mL)、10%クエン酸(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.670g)が淡黄色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、2.6(dd,J=11.8,1.9Hz,2H)、2.8(m,2H)、3.5(m,2H)、3.7(d,J=1.0Hz,2H)、3.7(s,3H)、4.7(s,2H)、7.2(dd,J=7.7,1.7Hz,1H)、7.4(m,6H)、7.6(m,4H);MS(APCI)m/z568(MH)。
ステップ2パート1:2−[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−エタノール。[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−酢酸メチルエステル(4.5g、7.9mmol)の0℃のTHF(50mL)溶液を、LAH(1MのTHF溶液7.9mL)で処理した。反応液を30分間かけて室温に温め、飽和NaSOで慎重に失活させた。混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、固体NaSOで乾燥させ、濾過した。濃縮すると、化合物(4.0g)が無色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、2.6(d,J=11.9Hz,2H)、2.8(m,2H)、2.9(t,J=6.5Hz,2H)、3.5(m,2H)、3.8(t,J=6.6Hz,2H)、4.7(s,2H)、7.1(d,J=7.4Hz,1H)、7.4(m,6H)、7.7(m,4H);MS(APCI)m/z540(MH)。
ステップ2パート2:[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−アセトアルデヒド。2−[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−エタノール(0.650g、1.20mmol)の室温のCHCl(10mL)溶液を、Dess−Martinペルヨージナン(0.562g、1.32mmol)で処理した。反応液を20時間攪拌し、CHCl(25mL)で希釈した。有機物質を飽和NaHCO(25mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を1:2のEtOAc/ヘキサンで摩砕し、濾過した。濾液を濃縮して残渣とし、それをカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物(0.40g)を無色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、2.6(d,J=12.1Hz,2H)、2.8(t,J=10.9Hz,2H)、3.4(dd,J=7.9,6.3Hz,2H)、3.7(d,J=1.2Hz,2H)、4.7(s,2H)、7.1(d,J=7.4Hz,1H)、7.4(m,6H)、7.6(m,4H)、9.7(m,1H);MS(APCI)m/z538ステップ5パート1:(MH)。
ステップ3および4:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−[1,2,3]チアジアゾール−5−イルフェニル]−メタノール。[5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−アセトアルデヒド(0.375g、0.70mmol)の−78℃のCHCl(5mL)溶液を、トシルヒドラジド(0.130g、0.70mmol)で処理した。反応液を室温に温め、濃縮した。残渣をSOCl(4mL)に溶解し直し、5分間攪拌した。溶液を水中に慎重に注ぎ、EtOAc(30mL)で抽出した。有機抽出物を濃縮し、HCl(4Mのジオキサン溶液10mL)に溶解し直した。溶液を終夜室温で攪拌し、水(30mL)で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。有機抽出物をNaSOで乾燥させ、濃縮して残渣とし、それをカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物(0.140g)を黄色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.9(d,J=2.1Hz,2H)、3.0(m,2H)、3.8(m,2H)、4.8(s,2H)、7.4(dd,J=7.4,2.1Hz,1H)、9.0(s,1H);MS(APCI)m/z342(MH)。
ステップ5パート1:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−[1,2,3]チアジアゾール−5−イルベンズアルデヒド。濾過の後の残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製したことを除き、実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.100g)を油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(d,J=6.4Hz,4H)、3.8(m,2H)、7.9(m,1H)、9.1(s,1H)、10.2(d,J=2.0Hz,1H);MS(APCI)m/z340(MH)。
ステップ5パート2:化合物7。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.085g)を褐色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.4Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.5Hz,1H)、3.0(s,1H)、3.4(d,J=14.5Hz,1H)、3.6(dd,J=8.7,6.3Hz,1H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.0(d,J=13.7Hz,1H)、7.4(d,J=7.2Hz,1H)、9.2(s,1H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z450(MH)。C1917S・0.61CN・0.1CO・0.15HOの解析的計算値:C、51.01;H、4.16;N、16.26。実測値:C、50.67;H、3.82;N、16.21。
(実施例8)
ステップ1:5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロベンズアミドの調製。5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸(4.0g、7.4mmol)のTHF(13mL)溶液を、CDI(1.4g、8.9mmol)で処理した。溶液を1時間攪拌し、NaOMeを含むMeOH中に入れて失活させた一定分量のTLCによって完全であることを確認した。水酸化アンモニウム(10mL、74mmol)を加え、得られる溶液を室温で終夜攪拌した。反応液をNaHCO飽和水溶液で失活させ、EtOAc(2回)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、回転蒸発によって濃縮して、表題化合物(4.06g)を固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)dppm1.04(d,J=5.6Hz,15H)、2.7(d,J=11.5Hz,2H)、2.8(m,2H)、3.4(dd,J=7.4,6.5Hz,2H)、4.6(s,2H)、5.9(s,1H)、6.5(s,1H)、7.4(m,6H)、7.6(dd,J=6.6,1.2Hz,4H)、8.0(d,J=8.3Hz,1H);MS(APCI+)m/z539(MH+)。
ステップ2:5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロベンゼンカルボチオアミドの調製。5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロベンズアミド(3.0g、5.6mmol)のトルエン(50mL)溶液を、NaHCO(1.4g、17mmol)およびローソン試薬(2.7g、6.7mmol)で処理した。混合物を1.5時間加熱還流し、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、トルエンですすいだ。濾液を回転蒸発によって濃縮して、未精製の固体を得た。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、表題化合物(0.89g)および8−ニトリル副生成物(1.95g)が固体として得られた。表題化合物の1H NMR(400MHz、CDCl)−dppm1.04(m,15H)、2.69(d,J=10.50Hz,2H)、2.78(m,2H)、3.45(m,2H)、4.64(s,2H)、7.37(m,6H)、7.60(m,1H)、7.64(m,4H)、7.81(m,1H)、8.35(dd,J=9.03,1.22Hz,1H);13C NMR(101MHz、CDCl)dppm18.84、19.43、27.04、32.07、56.84、56.88、61.78、72.47、76.88、77.20、77.52、127.91、127.96、128.40、128.43、130.02、133.34、135.81、216.70;MS(APCI+)m/z555(MH+)。
ステップ3:4−(6−(t−ブチル−ジフェニル−シリルオキシメチル)−2,3−ジフルオロ−4−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)フェニル)−2,6−ジメチルモルホリン。5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロベンゼンカルボチオアミド(0.4g、0.72mmol)をジメチルアセトアミドジメチルアセタール(0.8mL、5.5mmol)に溶解させ、室温で1時間攪拌した。一定分量の反応混合物は、ジメチルアミン中間体に好適なOAMS(+)=624であった。反応液を、高真空を使用してロータリーエバポレーターで濃縮した。有色の残渣をEtOH(1.8ml)に溶解させた。ピリジン(0.12ml)およびヒドロキシルアミンスルホン酸(90mg)を加え、得られる混合物を室温で終夜攪拌した。反応液をNaHCO飽和水溶液で失活させ、EtOAc(2回)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、回転蒸発によって濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.35g)が固体として得られた。H NMR(400MHz、CDCl)δppm1.07(m,15H)2.71(m,5H)2.81(m,2H)3.46(dd,J=7.69,6.47Hz,2H)4.72(s,2H)7.38(m,6H)7.65(m,4H)8.23(d,J=7.08Hz,1H);13C NMR(101MHz、CDCl)δppm14.30、18.86、19.01、19.48、22.88、27.05、29.21、32.07、56.94、56.97、61.84、72.49、76.88、77.20、77.52、122.13、127.95、127.98、130.03、133.40、135.81、147.26、172.89;MS(APCI)m/z594(MH)。
ステップ4、パート1および2:2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ベンズアルデヒドの調製。4−(6−(t−ブチル−ジフェニル−シリルオキシメチル)−2,3−ジフルオロ−4−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)フェニル]−2,6−ジメチルモルホリン(0.35g、0.59mmol)のMeOH(1ml)溶液を、4Mのジオキサン中HCl(2ml)で処理し、室温で3時間攪拌した。TLC分析では、出発材料がないことが示される。反応液をNaHCO飽和水溶液で失活させ、EtOAc(2回)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、回転蒸発によって濃縮した。得られる生成物をCHCl(5ml)およびCHCN(5ml)に溶かした溶液を、NMO(0.11g、0.88mmol)、4オングストロームの粉末分子ふるい(0.32g)、およびTPAP(21mg、0.06mmol)で処理した。混合物を室温で30分間攪拌した。反応液のTLC分析では、残存する出発材料がないことが示される。反応混合物をSiOパッドで濾過し、50%EtOAc/ヘプタンですすぎ、回転蒸発によって濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.15g)が固体として得られる。H NMR(400MHz、CDCl)δppm1.18(d,J=6.10Hz,6H)2.70(s,3H)3.10(m,4H)3.84(m,2H)8.48(dd,J=7.69,2.07Hz,1H)10.13(s,1H);13C NMR(101MHz、CDCl)δppm18.80、18.94、58.59、58.64、72.33、76.88、77.19、77.40、77,51、126.28、126.32、126.35、173.00、188.43、188.46;MS(APCI)m/z354(MH)。
ステップ4パート3:化合物8。2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ベンズアルデヒド(0.15g、0.42mmol)のMeOH(5ml)溶液をバルビツール酸(57mg、0.45mmol)で処理し、20分間マイクロ波にかけた。反応液を回転蒸発によって濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、NMRによって決定されるジアステレオ異性体と共に表題化合物を得た。この生成物のMeOH(4ml)溶液を20分間再びマイクロ波にかけた。反応液を濃縮して、表題化合物を固体(106mg)として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm0.84(m,3H)1.06(m,3H)2.58(m,3H)2.83(d,J=14.64Hz,1H)2.99(m,1H)3.58(m,2H)3.72(m,1H)3.86(t,J=8.05Hz,1H)4.06(dd,J=13.55,1.59Hz,1H)7.59(d,J=7.32Hz,1H)11.63(m,2H);13C NMR(101MHz、CDCl)dppm18.28、18.52、18.73、22.80、27.00、39.35、48.78、48.99、49.21、49.43、49.45、49.64、49.85、50.06、53.21、56.46、56.57、64.61、65.05、65.93、67.54、72.35、72.85、76.84、76.93、77.16、77.24、77.45、77.56、108.08、108.19、121.03、137.66、149.23、167.23、170.60、171.55;MS(APCI+)m/z464(MH+)。C2019S0.2C10O0.03C16の解析的計算値:C、52.43;H、4.50;N、14.55。実測値:C、52.68;H、4.20;N、14.25。
(実施例9)
ステップ1および2は、実施例8ステップ1および2に記載のとおりに実施した。
ステップ3:4−(6−(t−ブチル−ジフェニル−シリルオキシメチル)−2,3−ジフルオロ−4−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)フェニル]−2,6−ジメチルモルホリン。DMF−DMAの代わりにジメチルアセトアミド−ジメチルアセタール(0.2ml、1.5mmol)を加えたことを除き、上記と同じ手順に従い、化合物(0.344g)を固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δppm1.06(m,15H)2.75(m,4H)3.40(m,2H)4.71(s,2H)7.40(m,6H)7.62(m,4H)8.29(dd,J=7.44,2.07Hz,1H)8.74(m,1H);13C NMR(101MHz、CDCl)δppm18.77、18.86、19.41、19.45、22.88、27.01、27.05、32.07、56.91、56.94、61.82、72.47、76.88、77.19、77.51、121.94、127.96、128.06、130.06、130.26、132.94、133.33、135.69、135.78、162.30;MS(APCI)m/z580(MH)。
ステップ4、パート1および2:2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ベンズアルデヒドの調製。4−(6−(t−ブチル−ジフェニル−シリルオキシメチル)−2,3−ジフルオロ−4−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)フェニル]−2,6−ジメチルモルホリン(0.26g、0.45mmol)のMeOH(1ml)溶液を、4Mのジオキサン中HCl(2ml)で処理し、室温で3時間攪拌した。TLC分析では、出発材料がないことが示される。反応液をNaHCO飽和水溶液で失活させ、EtOAc(2回)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、回転蒸発によって濃縮した。得られる生成物をCHCl(4ml)およびCHCN(4ml)に溶かした溶液を、NMO(81mg、0.67mmol)、4オングストロームの粉末分子ふるい(0.24g)、およびTPAP(16mg、0.04mmol)で処理した。混合物を室温で30分間攪拌した。反応液のTLC分析では、残存する出発材料がないことが示される。反応混合物をSiOパッドで濾過し、50%EtOAc/ヘプタンですすぎ、回転蒸発によって濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.11g)が固体として得られた。H NMR(400MHz、CDCl)δppm1.19(d,J=6.10Hz,6H)3.11(m,4H)3.84(m,2H)8.51(d,J=7.57.Hz,1H)8.72(d,J=1.95Hz,1H)10.13(s,1H);13C NMR(101MHz、CDCl)δppm18.79、58.61、58.65、72.32、76.88、77.20、77.51、126.34、126.37、126.41、162.27、188.32;MS(APCI)m/z340(MH)。
ステップ4パート3:化合物9。2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ベンズアルデヒド(0.11g、0.32mmol)のIPA(10ml)溶液をバルビツール酸(44mg、0.34mmol)で処理し、一晩還流させた。反応液を回転蒸発によって濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物を固体(89mg)として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm0.88(m,3H)1.08(d,J=6.10Hz,3H)2.85(d,J=14.64Hz,1H)3.05(m,1H)3.60(m,2H)3.73(m,1H)3.87(d,J=8.79Hz,1H)4.07(dd,J=13.67,1.95Hz,1H)7.62(d,J=7.08Hz,1H)8.84(m,1H)11.59(m,2H);13C NMR(101MHz、DMSO−d6)dppm18.75、19.02、38.10、39.54、39.75、39.96、40.17、40.37、40.59、40.79、52.76、64.71、72.28、72.95、107.48、150.09、163.15、168.26、171.45;MS(APCI+)m/z450(MH+)。C1917S0.2C10O0.27CHClの解析的計算値:C、49.00;H、3.74;N、14.83.実測値:C、49.11;H、3.60;N、14.86。
実施例10〜14の合成スキーム
(実施例10)
ステップ1.5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−ベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル。5−(t−ブチル−ジフェニルシラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸(5.0g、9.2mmol)のDMF(15mL)懸濁液を、トリエチルアミン(1.55mL、11.12mmol)およびHATU(4.2g、11.0mmol)で処理した。得られる溶液を15分間攪拌し、カルバジン酸t−ブチル(1.0g、9.0mmol)を加え、溶液を終夜攪拌した。反応液を水(200mL)中に注ぎ、水性物質をEtOAc(3×100ml)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(4.20g)が油状物として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,6H)、1.0(s,9H)、1.3(s,3H)、1.4(s,6H)、2.6(d,J=10.0Hz,2H)、2.7(m,2H)、3.3(s,2H)、4.7(s,2H)、7.4(m,6H)、7.6(m,5H);MS(APCI)m/z654(MH)。
ステップ2.5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−チオベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル。5−(t−ブチル−ジフェニルシラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−ベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル(0.5g、0.76mmol)、炭酸水素ナトリウム(0.19g、2.29mmol)、およびローソン試薬(0.371g、0.92mmol)のトルエン(8mL)懸濁液を、1.5時間加熱還流し、室温に冷却した。懸濁液を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.47g)が緑色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(m,6H)、1.0(m,9H)、1.4(s,9H)、2.6(m,3H)、3.3(s,3H)、4.7(s,2H)、7.4(m,6H)、7.6(m,5H);MS(APCI)m/z670(MH)。
ステップ3.4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−5−ヒドロキシメチル−チオ安息香酸ヒドラジド塩酸塩。5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−チオベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル(10.0g、15mmol)をHCl(4Mのジオキサン溶液80mL)で処理し、得られる溶液を室温で4時間攪拌して、黄色の沈殿を得た。ヘキサン(40mL)を滴下し、スラリーを濾過し、固体を減圧下で乾燥させて、化合物(3.8g)を淡黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.0(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,2H)、2.9(d,J=10.5Hz,2H)、3.6(m,2H)、4.5(s,2H)、7.4(d,J=7.3Hz,1H);MS(APCI)m/z332(MH)。
ステップ4.[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−5−ヒドロキシメチル−チオ安息香酸ヒドラジド塩酸塩(0.80g、2.2mmol)の室温のTHF(20mL)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(1.14mL、6.5mmol)で処理した後、塩化アセチル(0.23mL、3.26mmol)で処理した。反応液を1時間攪拌し、濃塩酸(3mL)を加えた。反応液をさらに30分間攪拌し、水(50mL)で希釈した。水性物質をEtOAc(50mL)で抽出し、有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させた。濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.59g)が白色の泡沫として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,2H)、2.8(s,3H)、3.0(d,J=11.0Hz,2H)、3.7(dd,J=13.8,6.5Hz,2H)、4.6(d,J=5.6Hz,2H)、5.4(t,J=5.6Hz,1H)、8.1(d,J=7.6Hz,1H);MS(APCI)m/z356(MH)。
ステップ5.2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール(0.140g、0.39mmol)、NMO(0.069g、0.59mmol)、および粉末ふるい(0.25g)を1:1のMeCN/CHCl(5mL)に混ぜた混合物に、TPAP(0.014g、0.039mmol)を加えた。暗色の溶液を15分間攪拌し、シリカパッドに載せた。シリカパッドをEtOAc(3×25mL)で洗浄し、濾液を濃縮して、化合物(0.120)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.8(s,3H)、3.1(m,4H)、3.9(m,2H)、8.5(m,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z354(MH)。
ステップ6.化合物10。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.111g、0.314mmol)のIPA(10mL)中攪拌スラリーを、バルビツール酸(0.050g、0.314mmol)で処理した。反応液を一晩かけて80℃に加熱し、室温に冷却した。溶液を濃縮して残渣とし、それをMeCN(2mL)から結晶化して、化合物(0.085g)を淡黄色の固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.7(s,3H)、2.9(d,J=14.4Hz,1H)、3.0(s,1H)、3.6(d,J=14.7Hz,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(d,J=12.0Hz,1H)、7.6(d,J=6.8Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z464(MH)。C2019Sの解析的計算値:C、51.83;H、4.13;N、15.11。実測値:C、51.47;H、4.01;N、14.95。鏡像異性体をキラルSFC(Whelko、15%MeOH、4mL/分)によって分離した。少なく保持された方の鏡像異性体:[α]=−267.0°c=5.0、MeOH。
(実施例10A)
ステップ1:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−安息香酸の調製。2,3,4−トリフルオロ安息香酸(Aldrich、890g、5.05mol)をテトラヒドロフラン(5L)に溶かした攪拌溶液を−78℃に冷却した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1Mテトラヒドロフラン溶液(5.56L)を、反応温度が−65℃を超えて上昇しない速度で反応液に滴下した。攪拌を−78℃で45分間続けた。第2のフラスコでは、シス−2,6−ジメチルモルホリン(623mL、5.05mol)をテトラヒドロフラン(2.5L)中で攪拌し、−78℃に冷却した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1Mテトラヒドロフラン溶液(5.56L、5.56mol)を、反応温度が−65℃を超えて上昇しない速度で反応液に滴下した。攪拌を−78℃で45分間続けた。第2のフラスコの内容物を、第1のフラスコへと直接にカニューレ処理し、攪拌を−78℃で1時間続けた。反応液を一晩かけて室温に温めた。溶媒を蒸発によって除去し、残渣を2N塩酸(10L)中に注ぎ、酢酸エチル(3×4L)で3回抽出した。有機抽出物を合わせてブライン(3L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発にかけて、1270gの2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−安息香酸を黄褐色の固体として得た。
ステップ2:4−[6−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−2,6−ジメチル−モルホリンの調製。N中の12L容四つ口フラスコにおいて、2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−安息香酸(274g、1.24mol)のテトラヒドロフラン(1.6L)溶液を0℃に冷却し、泡立ちを低減するために無水水素化ホウ素ナトリウム(170g、4.5mol)を少量ずつ加えた。ヨウ素(465g、1.83mol)をテトラヒドロフラン(3.5L)に溶解させ、溶液にゆっくりと加えて、反応温度が10℃を超えて上昇しないようにした。ヨウ素を加え終えた後、溶液を18時間還流させた。反応液を冷却し、メタノール(1.5L)を滴下して、反応温度が30℃を超えて上昇しないようにする。次いで、真空中で反応液から溶媒を除去した。残渣を2N水酸化ナトリウム(6L)中で2時間攪拌した。水相を酢酸エチル(3回、2L)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中(40℃未満の温度)で溶媒を除去した。これによって、302gのアルコール生成物が濃厚な無色の油状物として得られた。2バッチのアルコールを合わせ(500g、2.08mol)、ジクロロメタン(5L)に溶解させた。イミダゾール(145g、2.18mol)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。t−ブチルクロロジフェニルシラン(537ml、2.10mol)を、温度が10℃を超えて上昇することがないように反応液に滴下した。反応液を室温で72時間攪拌した。追加のジクロロメタン(2L)を加え、反応液を1N HCl(4L)中に注いだ。層を分離し、有機相を飽和炭酸水素ナトリウム(2L)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で溶媒を除去した。材料を前のバッチと合わせ、シリカゲルに乾燥状態で載せ(dry loaded)、0〜5%のヘプタン中酢酸エチルを使用するクロマトグラフィーにかけて、1.46kgの4−[6−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−2,3−ジフルオロ−フェニル]−2,6−ジメチルモルホリンを白色固体として得た。
ステップ3:5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸の調製。4−[6−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−2,3−ジフルオロフェニル]−2,6−ジメチル−モルホリン(231.5g、0.46mol)のテトラヒドロフラン(2.6L)溶液を−78℃に冷却した。1.4Mのs−ブチルリチウム(400ml、0.56mol)を、温度が−70℃より低いままになるようにして滴下した。加え終えた後、反応液を−78℃でさらに30分間攪拌した(一定分量をDOで失活させると、出発材料の完全な脱プロトンが示された)。二酸化炭素ガスを橙色の溶液に30分間バブリングすると、温度が−55℃に上昇した後、再び低下し始めた。COを加え終えた後、反応液を室温に温め、反応液に水(500ml)をゆっくりと加えた。溶媒の大部分を真空中で除去し、追加の水(1L)を加えた。溶液を2N HClでpH約2に酸性化し、水相を酢酸エチル(3回、1L)で抽出した(すべての固体の溶解を確認する)。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で溶媒を除去した。その油状物にヘプタン(1L)を加え、溶液を18時間静置した。固体を濾別し、追加のヘプタンで洗浄して、199.5gの5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸を白色固体として得た。
ステップ4および5:5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸(20.0g、37mmol)のCHCl(100mL)溶液を、カルボニルジイミダゾール(7.2g、44mmol)で処理した。得られる溶液を30分間攪拌し、酢酸ヒドラジド(3.3g、44mmol)を加えた後ジイソプロピルエチルアミン(5.7g、44mmol)を加え、溶液を室温で5時間攪拌した。反応液を飽和NHCl(200mL)中に注ぎ、水性物質をCHCl(100ml)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を、トルエン(150mL)中で亜リン酸ペンタスルフィド(8.23g、18.5mmol)およびヘキサメチルジシロキサン(13.2mL、62.0mmol)と合わせた。混合物を1.5時間加熱還流し、室温に冷却した。溶液をアセトン(150mL)で希釈した。5.3MのKCO(18.2mL)を慎重に加え、溶液を20分間攪拌し、濃縮した。溶液を水(100mL)で希釈し、CHCl(3×100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をHCl(4Mのジオキサン溶液50mL)で処理し、終夜攪拌した。溶液を水(150mL)で希釈し、EtOAc(2×200mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させた。濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、[2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール(7.77g)が白色の泡沫として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,2H)、2.8(s,3H)、3.0(d,J=11.0Hz,2H)、3.7(dd,J=13.8,6.5Hz,2H)、4.6(d,J=5.6Hz,2H)、5.4(t,J=5.6Hz,1H)、8.1(d,J=7.6Hz,1H);MS(APCI)m/z356(MH)。
ステップ6および7:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノールを、上記実施例10のそれぞれステップ5および6に従って処理して、化合物10を得た。
(実施例10B)
2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒドの代替合成。
ステップ1:2−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド。3L容四つ口フラスコを、ホットエアガンで94〜95℃に加熱して乾燥させた。室温に冷却した後、74.48g(1.47mol)のジイソプロピルアミンを加え、600mlの無水THFに溶解させた。溶液を−75℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、320ml)を、温度を−75〜−60℃の間に保ちながら70分間かけて滴下した。混合物を13分間かけて−10.4℃〜0.2℃に温めた。反応液を−73.7℃に冷却し、次いで860mlのTHFに溶解させた140g(0.665mol)の1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼンを、温度を−73.7℃〜−66℃の間に保ちながら2時間かけて滴下した。反応液を−76.3℃〜−71.7℃の間で5時間攪拌した。DMF(146ml)を−70.2〜−64.8℃で40分間かけて加えた。冷却浴を取り外し、反応液を一晩かけて13℃に温めた。反応液を−25.6℃に冷却した後、259mlの濃塩酸を538mlの蒸留水に溶かした溶液を滴下した。滴下は、温度が−9℃より高くならないようにしながら30分で終了した。層を分離し、水性部分を3×400mlの酢酸エチルで抽出した。有機部分を合わせて500mlのNaHCO飽和溶液および500mlのブラインで順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、混合物を濾過し、回転蒸発にかけて、148.4gの褐色の液体を得た。その液体を真空蒸留し、生成物を47.9〜51.3℃(1.6トル)で収集し、91%の純度(HPLC)で110.17gを得た。これをヘプタンに溶かし、冷凍庫に入れて冷やして、白色からの淡黄色の結晶80.23g(43%)を得た。これをその後の収穫物およびこれより先の試験的な反応からの材料と合わせて、106.21gを得た。これを真空乾燥させてヘプタンを除去して、純度98.8%、融点36.8〜38℃の104.95gを得た。HPLC分析は、Chromolith Performance、RP−18e、100〜4.6mmで行った。移動相:A=メタノール、B=0.1N TEAA(pH=7)。50%〜90%のメタノールで5分間の勾配。254nmの検出器。保持時間:1.79分。
ステップ2:3−ブロモ−6−(2,6−シス−ジメチルモルホリン−4−イル)−4,5−ジフルオロベンズアルデヒド。2−ブロモ−3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド(133.15g、0.56mol)を1000mlの無水アセトニトリルに溶解させた。トリエチルアミン(118.65ml、0.85mol)を加えた後、シス−2,6−ジメチルモルホリン(71.64g、0.62mol)および125mlの追加のアセトニトリルを加えた。混合物を24時間還流させ、次いで室温に冷却し、1500mlの炭酸水素ナトリウム飽和溶液中に注いだ。相を分離し、水相を2×500mlの酢酸エチルで抽出した。有機部分を合わせて2×500mlのブラインで洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し、回転蒸発にかけた後、199.7gの油状物を回収した。これをヘプタンで約300mlに希釈して結晶化を誘発し、一晩冷凍庫に入れた。得られる黄色の結晶を濾過して、111.7g、純度99.8%(HPLC)を得た。融点88.1〜92.0℃。HPLC分析は、Chromolith Performanceカラム、RP−18e、100〜4.6mmで行った。移動相:A=MeOH、B=0.1N TEAA(pH=7);勾配:5分間で60%のA〜100%のA;波長:254nm;保持時間:1.94分。
ステップ3:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド。酢酸カリウム(179.7g、1.83mol)、Pd(PCyCl(Aldrich、32.0g、0.043mol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(149.7g、0.59mol)、および3−ブロモ−6−(2,6−シスジメチルモルホリン−4−イル)−4,5−ジフルオロベンズアルデヒド(147.0g、0.538mol)を、5L容四つ口フラスコに入れた。固体の空気を抜き、アルゴンで6回フラッシュした。メチルテトラヒドロフラン(3300ml)を加えた。混合物を、発砲が止むまでその空気を抜きながら機械で攪拌した。反応物をアルゴンでフラッシュし、次いで空気を抜き、再度アルゴンでフラッシュした。次いで、アルゴンを混合物に2時間16分バブリングした。次いで発砲が止むまで混合物の空気を抜き、次いでアルゴンでフラッシュし、空気を抜き、再度アルゴンでフラッシュした。混合物を4.7日間加熱還流したが、その時点でNMRは、すべての3−ブロモ−6−(2,6−シス−ジメチルモルホリン−4−イル)−4,5−ジフルオロベンズアルデヒドが消費されたことを示した。混合物を室温に冷却し、濾過し、酢酸エチルですすいだ。濾液を回転蒸発にかけて粘着性の固体を得、それを酢酸エチルに溶かし、濾過した。これによって101.9gの結晶が得られたが、NMRでは、残った触媒がまだ混入していることが示された。結晶を約800mlの温酢酸エチルと混合し、濾過して触媒を除去した。回転蒸発にかけると、良好なNMRの94.4gの生成物が得られた。最初の酢酸エチル濾液を濃縮し、次いでヘプタンを加えて結晶化を誘発し、得られる混合物を冷凍庫に入れた。これを濾過して、45.45gの追加の生成物を得た。これを約400mlの温酢酸エチルで溶かし、濾過して白色の不純物を除去し、次いで回転蒸発にかけた。残渣を熱ヘプタンで処理して微細な粒子を得、次いで濾過して、追加の純粋な生成物を収集する。収集した全生成物は121g、融点142.9〜143.8℃であった。解析的計算値:59.86%C、6.87%H、3.67%N;実測値:59.81%C、7.03%H、3.66%N。
ステップ4:2−ヨード−5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール(2.0g)をCHCN(30ml)でスラリー化し、CHCl(1.68ml)を加えた。スラリーを0℃に冷却し、iAmONO(3.5ml)を加え、混合物を室温に温めると、目立った白色固体がまだ存在した。DMFを加え(10ml)、攪拌を室温で一晩続けた。飽和NaHSOを加え、混合物をEtOAc(2回)およびCHCl(2回)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、回転蒸発によって濃縮して、若干の高真空を経た後にDMFを含む粗生成物を得た。mtbeを加え、固体を沈殿させた。混合物を0℃で約2時間冷却し、濾過し、冷mtbeですすいで、褐色の固体を得た。固体を真空オーブンに入れて40℃で一晩乾燥させて、23−1.7gを得た。粗生成物をCHClに溶解させ、20gのSiO充填物にかけた。生成物を20%のEtOAc/CHClで溶出し、生成物を含む画分を収集した。画分2〜6を回転蒸発および高真空によって濃縮して、生成物−0.629gを得た。混合したカットを回転蒸発によって濃縮し、40gのIscoカラムにかけた。生成物を20%のEtOAc/CHClで溶出して、25mlのカットを得た。画分18〜24を回転蒸発および高真空によって濃縮して、2−ヨード−5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−0.631g、16%、全収率32%を得た。
2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒドおよび炭酸セシウムを、トルエン(8mL)、n−BuOH(8mL)、およびHO(2mL)の混合物に懸濁させた。この混合物を攪拌し、次いで窒素パージした。Pd(PPhを加え、反応混合物を80℃で1時間15分加熱した。MSでは、反応がほとんど完了し、非常に微量の出発材料しか残っていなかったことが示された。反応液をさらに1時間加熱した。反応混合物をHOと酢酸エチルとに分配し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。抽出物を合わせてw/MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、5〜50%のヘキサン中酢酸エチルを溶離液とするカラムクロマトグラフィーによって精製した。次いで、表題化合物を実施例10ステップ6に記載のとおりに処理することで、化合物10を得ることができる。
(実施例11)
ステップ1〜4:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。塩化ベンゾイルをアシル化試薬として使用しながら、実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.150g)を橙色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.0(m,4H)、3.8(m,2H)、4.8(s,2H)、7.5(dd,J=5.1,1.7Hz,3H)、8.0(m,2H)、8.1(dd,J=7.2,1.8Hz,1H);MS(APCI)m/z418(MH)。
ステップ5:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.120g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.9(ddd,J=9.2,6.3,2.8Hz,2H)、7.5(m,3H)、8.0(s,2H)、8.6(dd,J=7.7,2.1Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z416(MH)。
ステップ6:化合物11。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.055g)を固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(s,1H)、3.1(s,1H)、3.6(dd,J=8.2,5.7Hz,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(s,1H)、7.6(m,3H)、7.7(d,J=6.8Hz,1H)、8.0(m,2H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z526(MH)。C2521S・1.5HOの解析的計算値:C、54.34;H、4.38;N、12.67。実測値:C、54.0;H、4.24;N、12.63。
(実施例12)
ステップ1〜4:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。トリフルオロ酢酸無水物をアシル化試薬として使用して、実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従った。この場合ではまた、有機抽出物を合わせて10%NaOHで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して残渣とし、それをEtOAcと共にシリカで濾過し、濃縮した。その残渣を、それ以上の特徴付けなしにそのまま次のステップに持ち込んだ。MS(APCI)m/z410(MH)。
ステップ5:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.115g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.9(m,2H)、8.6(dd,J=7.6,1.7Hz,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z408(MH)。
ステップ6:化合物12。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、MeOH(2mL)から結晶化したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.085g)を固体として得た。mp:219〜224℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、2.9(d,J=4.9Hz,1H)、3.1(m,1H)3.6(dd,J=8.5,6.6Hz,1H)、3.7(d,J=14.2Hz,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(m,2H)、7.7(d,J=7.1Hz,1H)、11.6(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z518(MH)。C2O16S・1.5HOの解析的計算値:C、44.19;H、3.50;N、12.88。実測値:C、43.80;H、3.24;N、13.38。
(実施例13)
ステップ1〜4:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−アセトキシメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。塩化アセトキシアセチルをアシル化試薬として使用しながら、実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.635g)を褐色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.2(s,3H)、3.0(m,4H)、3.8(m,2H)、4.8(a,2H)、5.5(s,2H)、8.1(d,J=7.1Hz,1H);MS(APCI)m/z414(MH)。
ステップ5:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−アセトキシメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.482g)を緑色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.2(s,3H)3.1(m,4H)、3.9(m,2H)、5.5(s,2H)、8.5(d,J=7.6Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z412(MH)。
ステップ6:化合物13。反応混合物を室温で濾過したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濾過ケーキをIPA(2×1mL)で洗浄して、化合物(0.125g)をベージュ色の固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.1(s,3H)、2.9(d,J=14.4Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(dd,J=13.7,1.7Hz,1H)、5,5(s,2H)、7.6(d,J=7.1Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z522(MH)。C2221Sの解析的計算値:C、50.67;H、4.06;N、13.43。実測値:C、50.59;H、3.93;N、13.18。
(実施例14)
ステップ1〜4:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−([1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。反応液を3時間加熱還流したことを除き、ギ酸をアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従って、化合物(0.120g)を緑色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=4.4Hz,6H)、3.0(m,4H)、3.8(m,2H)、4.8(s,2H)、8.1(s,1H)、9.3(s,1H);MS(APCI)m/z342(MH)。
ステップ5:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−([1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.069g)を黄色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.1Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.8(ddd,J=9.3,6.2,3.1Hz,2H)、8.5(m,1H)、9.2(s,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z340(MH)。
ステップ6:化合物14。反応混合物を室温で濾過したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濾過ケーキをIPA(2×1mL)で洗浄し、化合物(0.044g)をベージュ色の固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(m,1H)、3.9(d,J=8.5Hz,1H)、4.1(d,J=11.7Hz,1H)、7.7(d,J=7.1Hz,1H)、9.6(s,1H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z450(MH)。C1917S・0.12COの解析的計算値:C、50.92;H、3.96;N、15.34。実測値:C、50.87;H、3.47;N、14.95。
(実施例15)
ステップ1:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−エチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。塩化プロピオニルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.231g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、1.5(td,J=7.6,1.6Hz,3H)、3.0(m,4H)、3.2(m,2H)、3.8(ddd,J=8.8,4.3,4.0Hz,2H)、4.8(s,2H)、8.1(d,J=6.8Hz,1H);MS(APCI)m/z370(MH)。
ステップ2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−エチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.200g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、1.5(t,J=7.6Hz,3H)、3.1(m,4H)、3.2(q,J=7.6Hz,2H)、3.9(ddd,J=9.1,6.2,3.3Hz,2H)、8.5(dd,J=7.7,2.1Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z368(MH)。
ステップ3:化合物15。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.145g)を固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、1.3(t,J=7.6Hz,3H)、2.9(d,J=14.9Hz,1H)、3.1(m,3H)、3.6(m,2H)、3.8(s,1H)、3,9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(d,J=11.7Hz,1H)、7.6(d,J=7.1Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z478(MH)。C2121Sの解析的計算値:C、52.82;H、4.43;N、14.67。実測値:C、52.89;H、4.28;N、14.61。
(実施例16)
化合物16。rel−(2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−8−(5−アセトキシメチル−(1,3,4)チアジアゾール−2−イル)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2,4−ジメチルスピロ[[1,4]オキサジノ[4,3−a]キノリン−5(6H),5’(2’H)−ピリミジン]−2’4’6’(1’H,3’H)−トリオン(0.070g、0.13mmol)をアンモニア(2.0MのMeOH溶液4mL)で6時間かけてスラリー化すると、1時間後に溶液になった。溶液をEtOAc(50mL)で希釈し、1N HCl(30mL)で洗浄した。有機物質をNaSOで乾燥させ、濃縮して油状物とした。カラムクロマトグラフィーによって残渣を精製すると油状物が得られるが、CHClを加えるとそれが結晶化した。濃縮すると化合物(0.058)が得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(m,1H)、3.0(m,1H)、3.6(d,J=2.2Hz,2H)、3.7(m,1H)、3.8(dd,J=8.7,3.8Hz,1H)、4.0(m,1H)、4,8(d,J=5.4Hz,2H)、6.2(m,1H)、7.6(m,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z480(MH)。C2019S・0.5CHC1・0.2Cの解析的計算値:C、45.48;H、3.85;N、12.69。実測値:C、45.74;H、3.65;N、12.30。
実施例17および18の合成スキーム
(実施例17)
ステップ1、パート1および2:3−{5−[4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−5−ヒドロキシメチルフェニル]−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル}−プロパン酸メチルエステル。3−クロロカルボニル−プロパン酸メチルエステルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.495g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,2H)、2.9(t,J=7.1Hz,2H)、3.0(d,J=11.0Hz,2H)、3.4(t,J=7.0Hz,2H)、3.6(s,3H)、3.7(m,2H)、4.6(d,J=4.9Hz,2H)、5.4(t,J=5.5Hz,1H)、8.1(d,J=7.1Hz,1H);MS(APCI)m/z428(MH)。
ステップ1パート3:3−{5−[4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−5−ホルミル−フェニル]−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル}−プロパン酸メチルエステル。濾液からの残渣をカラムクロマトグラフによって精製したことを除き、実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.237g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.9(td,J=7.0,4.0Hz,2H)、3.1(m,4H)、3.5(td,J=7.1,3.9Hz,2H)、3.7(s,3H)、3.9(dd,J=6.0,3.1Hz,2H)、8.5(m,1H)、10.2(d,J=3.7Hz,1H);MS(APCI)m/z426(MH)。
ステップ2:化合物17。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.250g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(m,3H)、3.1(m,1H)、3.3(t,J=7.0Hz,2H)、3.6(s,3H)、3.6(m,2H)、3.7(m,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(d,J=12.0Hz,1H)、7.6(d,J=7.1Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z536(MH)。C2323S・2HOの解析的計算値:C、48.33;H、4.76;N、12.25。実測値:C、47.96;H、4.53;N、12.10。
(実施例18)
ステップ1、パート1および2:5−[4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−5−ヒドロキシメチルフェニル]−[1,3,4]チアジアゾール−2−カルボン酸メチルエステル。シュウ酸クロロメチルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.120g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.0(d,J=6.1Hz,6H)、2.7(t,J=9.9Hz,2H)、3.0(d,J=11.7Hz,2H)、3.7(d,J=7.1Hz,2H)、4.0(s,3H)、4.5(d,J=5.6Hz,2H)、5.4(t,J=5.5Hz,1H)、8.2(d,J=7.3Hz,1H);MS(APCI)m/z400(MH)。
ステップ1パート3:5−[4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−5−ホルミル−フェニル]−[1,3,4]チアジアゾール−2−カルボン酸メチルエステル。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.095g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.1Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.8(m,2H)、4.0(s,3H)、8.6(dd,J=7.6,2.2Hz,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z398(MH)。
ステップ2:化合物18。反応混合物を室温で濾過したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濾過ケーキをIPA(2×1mL)で洗浄して、化合物(0.085g)を黄色の固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(dd,J=8.8,6.3Hz,1H)、3.7(m,2H)、3.9(m,4H)、4.1(m,1H)、7.7(d,J=7.3Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z508(MH)。C2119S・0.5CO・0.35HOの解析的計算値:C、49.69;H、4.39;N、12.88。実測値:C、49.31;H、4.01;N、12.74。
実施例19〜21の合成スキーム
(実施例19)
ステップ1:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−(ピリジン−4−イル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。塩化イソニコチノイル塩酸塩をアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.370g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.8(m,2H)、3.0(d,J=11.5Hz,2H)、3.7(m,2H)、4.6(d,J=5.1Hz,2H)、5.5(t,J=5.3Hz,1H)、8.0(d,J=5.9Hz,2H)、8.2(d,J=7.3Hz,1H),8.8(d,J=5.9Hz,2H);MS(APCI)m/z419(MH)。
ステップ2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−(ピリジン−4−イル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。反応液を30分間加熱還流したことを除き、実施例10ステップ5の手順に従った。通常の後処理を施すと、化合物(0.095g)が黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、3.0(m,2H)、3.3(m,2H)、3.8(m,2H)、8.0(dd,J=4.8,1.6Hz,2H)、8.41(m,1H)、8.8(d,J=6.1Hz,2H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z417(MH)。
ステップ3:化合物19。残渣をMeOH(2mL)から結晶化したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.090g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.4Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(m,1H)、3.7(m,2H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(m,1H)、7.7(d,J=7.1Hz,1H)、8.0(m,2H)、8.7(m,2H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z527(MH)。C2420S・0.10CO・0.87HOの解析的計算値:C、53.24;H、4.14;N、15.33。実測値:C、52.99;H、4.24;N、15.16。
(実施例20)
ステップ1:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−シクロプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。塩化シクロプロパンカルボニルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.315g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、1.1(m,2H)、1.2(m,2H)、2.6(tt,J=8.3,4.9Hz,2H)、2.7(m,2H)、3.0(d,J=11.0Hz,2H)、3.7(m,2H)、4.5(d,J=5.4Hz,2H)、5.4(m,1H)、8.0(m,1H);MS(APCI)m/z382(MH)。
ステップ2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−シクロプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.245g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(m,10H)、2.4(m,1H)3.1(m,4H)、3.8(m,2H)、8.5(d,J=7.6Hz,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z380(MH)。
ステップ3:化合物20。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.145g)を固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.0(m,2H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、1.2(m,2H)、2.5(m,1H)、2.9(d,J=14.4Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(m,2H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.0(dd,J=13.6,1.6Hz,1H)、7.5(d,J=7.3Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z490(MH)。C2221S・0.4CO・0.19HOの解析的計算値:C、53.90;H、4.79;N、13.55。実測値:C、53.99;N、4.78;N、13.16。
(実施例21)
ステップ1:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−イソキサゾール−5−イル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。塩化イソキサゾール−5−カルボニルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.299g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.8(m,2H)、3.0(d,J=11.2Hz,2H)、3.7(m,2H)、4.6(d,J=3.9Hz,2H)、5.5(m,1H)、7.5(d,J=2.0Hz,1H)、8.2(d,J=7.6Hz,1H)、8.9(d,J=2.0Hz,1H);MS(APCI)m/z409(MH)。
ステップ2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−イソキサゾール−5−イル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.150g)を橙色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.1Hz,6H)、3.0(t,J=10.0Hz,2H)、3.3(m,2H)、3.8(m,2H)、7.5(t,J=2.2Hz,1H)、8.4(dd,J=7.7,1.8Hz,1H)、8.9(t,J=1.7Hz,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z407(MH)。
ステップ3:化合物21。IPA中で終夜還流させた後、残渣をn−BuOH中で5時間還流させたことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濃縮し、MeCN(4mL)から結晶化すると、化合物(0.070g)が橙色/褐色の固体として得られた。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.4Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(m,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(d,J=13.4Hz,1H)、7.4(d,J=2.0Hz,1H)、7.7(d,J=6.8Hz,1H)、8.9(d,J=2.0Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z517(MH)。C2218S・0.91HOの解析的計算値:C、49.59;H、3.75;N、15.77。実測値:C、49.20;H、3.36;N、15.41。
(実施例22)
ステップ1:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−フルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。塩化フルオロアセチルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.200g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.0(m,4H)、3.8(m,2H)、4.8(s,2H)、5.8(s,1H)、5.9(s,1H)、8.1(dd,J=7.2,2.1Hz,1H);MS(APCI)m/z374(MH)。
ステップ2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−フルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.115g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.9(td,J=6.2,3.2Hz,2H)、5.8(s,1H)、5.9(s,1H)、8.6(dd,J=7.6,2.0Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z372(MH)。
ステップ3:化合物22。残渣をMeOH(2mL)から結晶化したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.038g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,6H)、1.1(d,J=6.1Hz,6H)、2.9(d,J=14.2Hz,1H)、3.1(s,1H)、3.6(m,2H)、3.7(m,1H)、3.9(d,J=8.5Hz,1H)、4.1(m,1H)、5.8(s,1H)、5.9(s,1H)、7.7(d,J=6.8Hz,1H)、11.5(s,3H)、11.8(s,3H);MS(APCI)m/z482(MH)。C2018S・0.07CHOHの解析的計算値:C、49.84;H、3.81;N、14.48。実測値:C、49.44;H、3.48;N、14.28。
(実施例23)
ステップ1:[5−(5−クロロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−フェニル]−メタノール。塩化クロロアセチルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(1.04g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,2H)、3.0(m,2H)、3.7(m,2H)、4.6(d,J=5.6Hz,2H)、5.3(s,2H)、5.4(t,J=5.6Hz,1H)、8.1(d,J=6.8Hz,1H);MS(APCI)m/z390(MH)。
ステップ2:5−(5−クロロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.145g)を黄色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.1Hz,6H)、2.9(m,2H)、3.3(m,2H)、3.8(m,2H)、5.3(s,2H)、8.3(dd,J=7.8,1.7Hz,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z388(MH)。
ステップ3:化合物23。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.077g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.4Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(s,1H)、5.3(s,2H)、7.6(m,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z498(MH)。C2018SCl・0.30HOの解析的計算値:C、47.73;H、3.72;N、13.91。実測値:C、47.34;H、3.56;N、13.75。
(実施例24)
ステップ1:[5−[5−(2−クロロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−フェニル]−メタノール。塩化2−クロロベンゾイルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.860g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1,2(d,J=6.3Hz,6H)、3.2(m,4H)、3.8(ddd,J=8.9,6.1,2.8Hz,2H)、4.6(s,2H)、7.5(ddd,J=4.7,2.3,2.1Hz,2H)、7.6(m,1H)、8.4(m,1H)、8.5(dd,J=7.6,2.0Hz,1H);MS(APCI)m/z452(MH)。
ステップ2:5−[5−(2−クロロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.690g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.9(ddd,J=8.9,6.1,2.8Hz,2H)、7.4(ddd,J=4.7,2.3,2.1Hz,2H)、7.6(m,1H)、8.4(m,1H)、8.6(dd,J=7.6,2.0Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z450(MH)。
ステップ3:化合物24。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.037g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(m,1H)、3.1(m,1H)、3.6(dd,J=8.2,5.7Hz,2H)、3.7(m,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(s,1H)、7.6(m,2H)、7.7(d,J=6.8Hz,1H)、8.2(m,2H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z559(MH)。C2520SClの解析的計算値:C、53.62;H、3.60;N、12.51。実測値:C、53.34;H、3.41;N、12.36。
(実施例25)
ステップ1:[5−[5−(2−フルオロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−フェニル]−メタノール。塩化2−フルオロベンゾイルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.278g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.1(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,4H)、3.0(m,2H)、3.7(m,2H)、4.6(s,2H)、7.5(m,2H)、7.8(m,1H)、8.2(m,1H)、8.4(m,1H);MS(APCI)m/z436(MH)。
ステップ2:5−[5−(2−フルオロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.079g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.1(m,4H)、3.9(ddd,J=8.9,6.1,2.8Hz,2H)、7.3(m,3H)、8.4(m,1H)、8.6(dd,J=7.6,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z434(MH)。
ステップ3:化合物25。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.036g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(m,1H)、3.1(m,1H)、3.6(dd,J=8.2,5.7Hz,2H)、3.7(m,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(s,1H)、7.4(m,2H)、7.6(m,2H)、8.3(m,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z543(MH)。
(実施例26)
ステップ1および2:塩化(S)−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−カルボニル。(S)−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−カルボン酸(0.97g、6.6mmol)のEtOH(20mL)溶液をKOH(0.372g、6.6mmol)で処理した。溶液を濃縮して白色固体とし、それをエーテル(15mL)に懸濁させた。懸濁液を2滴のDMFで処理した後、塩化オキサリル(3.0mL、34.5mmol)で処理した。スラリーを2時間攪拌し、濾過した。濾液を濃縮して、化合物(0.55g)を橙色の油状物として得、それをそれ以上精製せずに使用した。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.4(s,3H)、1.5(s,3H)、4.3(m,2H)、4.8(t,J=5.6Hz,1H)。
ステップ3:(S)−[5−[5−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−フェニル]−メタノール。塩化(S)−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−カルボニルをアシル化試薬として使用しながら実施例10ステップ1〜4に記載の手順に従い、化合物(0.700g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.1Hz,6H)、1.5(s,3H)、1.6(s,3H)、3.0(m,4H)、3.8(m,2H)、4.2(dd,J=8.8,5.1Hz,1H)、4.5(dd,J=8.8,6.8Hz,1H)、4.7(s,2H)、5.6(dd,J=6.6,5.1Hz,1H)、8.0(dd,J=7.1,2.0Hz,1H);MS(APCI)m/z442(MH)。
ステップ4パート1:(S)−5−[5−(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−ベンズアルデヒド。濾過後の濃縮された残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製したことを除き、実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.470g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.1Hz,6H)、1.5(s,3H)、1.6(d,J=7.6Hz,3H)、3.1(m,4H)、3.9(m,2H)、4.2(ddd,J=8.8,5.1,1.0Hz,1H)、4.5(ddd,J=8.9,6.7,1.2Hz,1H)、5.6(t,J=5.9Hz,1H)、8.5(dd,J=7.6,1.0Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z440(MH)。
ステップ4パート2:化合物26。反応液を濃縮して残渣とし、それをカラムクロマトグラフィーによって精製したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.525g)をジアステレオ異性体の混合物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、1.4(s,3H)、1.4(s,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.5Hz,1H)、4.1(m,2H)、4.4(dd,J=8.8,6.8Hz,1H)、5.6(m,1H)、7.6(m,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z550(MH)。C2425S・0.10C14・0.35HO4の解析的計算値:C、52.34;H、4.84;N、12.41。実測値:C、52.20;H、4.65;N、12.05。
(実施例27)
ステップ5:化合物27。化合物26(0.32g、0.58mmol)のTHF(10mL)溶液を1N HCl(10mL)で処理した。反応液を室温で終夜攪拌し、2時間加熱還流し、室温に冷却した。反応液を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50ml)で抽出した。有機物質を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.220g)がジアステレオ異性体混合物として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.0(d,J=10.5Hz,1H)、3.6(m,3H)、3.7(dt,J=10.7,5.3Hz,2H)、3.9(d,J=8.5Hz,1H)、4.0(m,1H)、5.0(q,J=4.4Hz,1H)、5.1(t,J=6.0Hz,1H)、6.4(dd,J=6.1,5.1Hz,1H)、7.6(s,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z510(MH)。C2121S・0.18C・0.5HO4の解析的計算値:C、48.56;H、4.40;N、13.04.実測値:C、48.22;H、4.32;N、12.76。
(実施例28)
3−(2−{[rel−(4R,4aS,5S)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−2’,4’,6’−トリオキソ−1,1’,2,3’,4,4’,4a,6’−オクタヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−8−イル]カルボニル}ヒドラジノ)−3−オキソプロパン酸エチル。
ステップ1:rel−(2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−2’,4’,6’−トリオキソ−1,1’,2,3’,4,4’,4a,6’−オクタヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−8−カルボン酸(20.0g、48.9mmol)、HATU(19.0g、49mmol)、およびトリエチルアミン(7.5mL)のDMF(90mL)懸濁液を、室温で15分間攪拌した。得られる溶液をエチル−3−ヒドラジン−3−オキソプロピオナート(7.1g、49mmol)で処理し、終夜攪拌した。反応液を飽和NaHCO(450mL)中に注ぎ、得られるスラリーを30分間攪拌し、濾過した。濾過ケーキを水(2×25mL)で洗浄した。濾過ケーキをフラスコに収集し、THF(2×300mL)から濃縮した。固体を減圧下で終夜乾燥させて、化合物(17.8g)をベージュ色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、1.2(m,3H)、2.8(d,J=14.8Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.5(d,J=14.8Hz,1H)、3.6(m,1H)、3.7(m,1H)、3.8(d,J=8.6Hz,1H)、4.0(m,3H)、7.1(d,J=7.0Hz,1H)、10.0(s,1H)、10.2(s,1H)、11.6(s,2H);MS(APCI)m/z538(MH)。
ステップ2:化合物28。3−(2−{[rel−(4R,4aS,5S)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−2’,4’,6’−トリオキソ−1,1’,2,3’,4,4’,4a,6’−オクタヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−8−イル]カルボニル}ヒドラジノ)−3−オキソプロパン酸エチル(17.75g、33.3mmol)およびローソン試薬(13.4g、33mmol)をTHF(150mL)およびCHCl(150mL)に懸濁させた懸濁液を、75℃の油浴で2時間加熱して溶媒を留去した。得られる溶液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物(7.5g)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.2Hz,3H)、1.1(d,J=6.2Hz,3H)、1.2(q,J=6.8Hz,3H)、2.9(s,1H)、3.0(s,1H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(m,1H)、4.1(q,J=7.2Hz,2H)、4.3(s,2H)、7.6(d,J=6.8Hz,1H)、11.5(s,1H)11.8(s,1H);MS(APCI)m/z536(MH)。C2323S・0.30HO・0.40CNの解析的計算値:C、51.29;H、4.48;N、13.57。実測値:C、50.94;H、4.37;N、13.45。
(実施例29)
化合物29。エチル−{5−[(rel−2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−2’,4’,6’−トリオキソ−1,1’,2,3’,4,4’,4a,6’−オクタヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−8−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}アセタート(1.0g、1.87mmol)を、0.5MのNaOH(14.5mL)に溶解させ、5分間攪拌した。1MのHCl(9mL)を加え、得られる沈殿を濾過し、THF(100mL)に溶解し直し、NaSOで乾燥させた。濃縮すると、化合物(0.745g)が、室温で静置するとゆっくりと脱炭酸する白色固体として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.4Hz,2H)、1.1(d,J=6.0Hz,2H)、2.9(d,J=14.2Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(s,1H)、4.2(s,2H)、7.6(d,J=6.8Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z464(M−COEt)。
(実施例30)
化合物30。化合物29(0.700g、1.38mmol)のDMF(5mL)溶液をトリエチルアミン(0.461mL、3.31mmol)で処理した後、HATU(0.525g、1.38mmol)で処理した。反応液を5分間攪拌し、グリシンメチルエステル塩酸塩(0.210g、1.7mmol)を加えた。反応液を60時間を超えて攪拌し、飽和NaHCO(50mL)で希釈した。水性物質を2:1のEtOAc/THF(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.300g)が淡黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1H NMR 0.9(d,J=6.0Hz,3H)、1.1(d,J=6.0Hz,3H)、2.9(m,1H)、3.1(m,2H)、3.6(m,4H)、3.7(s,1H)、3.9(m,1H)、4.1(m,2H)、4.2(s,2H)、7.6(s,1H)、8.8(s,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z579(MH)。
(実施例31)
化合物31。化合物30(0.300g、0.518mmol)を0.5N NaOH(4mL)に溶解させ、室温で5分間攪拌した。溶液を1N HCl(2.5mL)で酸性化し、得られる沈殿を濾過し、乾燥させて、化合物(0.260g)を固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.4Hz,3H),1.1(d,J=6.0Hz,3H)、2.9(m,1H)、3.0(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.8(m,3H)、4.1(m,1H)、4.1(s,2H)、7.6(d,J=6.6Hz,1H)、8.7(d,J=6.0Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H)、12.6(s,1H);MS(APCI)m/z565(MH)。C2322S・1.01HOの解析的計算値:C、47.41;H、4.15;N、14.42。実測値:C、47.01;H、4.00;N、14.05。
(実施例32)
化合物32。化合物18(0.125g、0.246mmol)のN,N−ジメチルアミノエタノール(5.0mL)溶液を室温で終夜攪拌した。発生した懸濁液をヘキサンで希釈し、濾過した。固体を真空中で乾燥させて、化合物(81mg)を黄色の粉末として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−D6)dppm0.86(d,J=6.05Hz,3H)1.08(d,J=6.25Hz,3H)2.17(s,6H)2.25(s,1H)2.59(t,J=5.76Hz,2H)2.84(d,1H)3.05(t,1H)3.60(m,1H)3.71(m,1H)3.88(d,J=8.59Hz,1H)4.07(d,1H)4.42(t,J=5.86Hz,2H)7.71(d,J=7.22Hz,1H)1.43(brs,2H)。C2426・0.9HOに対する解析的計算値:C、49.63;H、4.82;N、14.4。実測値:C、49.60;H、4.63;N、14.23。
(実施例33)
化合物33。化合物29(1.6g、3.2mmol)のTHF(15mL)溶液をトリエチルアミン(0.483mL、3.47mmol)で処理した後、HATU(1.32g、3.47mmol)で処理した。反応液を30分間攪拌して、黄色のスラリーを生成させ、2−モルホリン−4−イル−エタノール(0.424mL、3.47mmol)を加えた。混合物を2時間攪拌し、濃縮した。残渣を飽和NaHCO(50mL)とEtOAc(50mL)とに分配した。水性物質をEtOAc(50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を逆相カラムクロマトグラフィーによって精製すると、油状物が得られ、それをMeCNから結晶化して、化合物(0.420g)を淡黄色の固体として得た。mp:164〜180℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.2Hz,3H)、1.1(d,J=6.2Hz,3H)、2.3(m,4H)、2.5(m,2H)、2.9(m,1H)、3.0(s,1H)、3.5(m,3H)、3.5(s,1H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(d,J=13.7Hz,1H)、4.2(t,J=5.7Hz,2H)、4.3(s,2H)、7.6(d,J=7.0Hz,1H);MS(APCI)m/z621(MH)。C2730S・0.04HOの解析的計算値:C、52.19;H、4.88;N、13.53。実測値:C、51.8;H、4.77;N、13.18。
(実施例34)
化合物34。3−モルホリン−4−イル−プロパン−1−オールを使用しながら実施例10に記載の手順に従って、化合物(0.270g)を淡黄色の固体として得た。mp:190〜200℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、1.7(m,2H)、2.3(t,J=6.7Hz,6H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.5(m,3H)、3.6(m,3H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(m,3H)、4,3(s,2H)、7.6(d,J=6.8Hz,1H);MS(APCI)m/z635(MH)。C2832S・0.66CNの解析的計算値:C、53.22;H、5.18;N、14.10。実測値:C、53.01;H、5.17;N、14.11。
(実施例35)
ステップ1および2:[5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−フェニル]−メタノール。4−(4−ブロモ−2−[1,3]ジオキソラン−2−イル−6−フルオロ−フェニル)−2,6−ジメチル−モルホリン(5.0g、14mmol)のTHF(100mL)溶液を1MのHCl(3mL)で処理し、室温で5時間攪拌した。反応液をEtOAc(250mL)で希釈し、飽和NaHCO(150mL)を加えた。有機物質を分離し、飽和NaHCO(150mL)、ブライン(150mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮すると黄色の油状物が得られ、それをMeOH(150mL)に溶解させ、NaBH(0.503g、13.3mmol)で処理した。無色の溶液を10分間攪拌し、濃縮し、水(100mL)で希釈した。水性物質をEtOAc(2×150mL)で抽出し、有機物質を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(2.96g)が無色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.8(d,J=1.5Hz,2H)、2.9(m,2H)、3.7(m,J=8.1,4.0,4.0,2.0Hz,2H)、4.3(s,1H)、4.7(s,2H)、7.1(d,J=2.2Hz,1H)、7.2(s,1H);MS(APCI)m/z320(MH)。
ステップ3:4−[4−ブロモ−2−(t−ブチル−ビフェニル−シラニルオキシメチル)−6−フルオロ−フェニル]−2,6−ジメチルモルホリン。[5−ブロモ−2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−フェニル]−メタノール(2.96g、9.3mmol)のCHCl(40mL)溶液を、DIPEA(1.71mL、9.8mmol)、TBDPSCI(2.54mL、9.8mmol)、およびイミジゾール(0.665g、9.8mmol)で処理した。溶液を室温で4時間攪拌し、CHCl(60mL)で希釈した。有機物質を1N HCl(60mL)、水(60mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮すると、化合物(5.17g)が油状物として得られ、それをそれ以上精製せずに使用した。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、2.4(d,J=2.0Hz,2H)、2.7(m,2H)、3.4(m,2H)、4.7(s,2H)、7.1(dd,J=11.4,2.3Hz,1H)、7.4(m,7H),7.7(dt,J=6.3,1.6Hz,4H);MS(APCI)m/z559(MH)。
ステップ4:3−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロ安息香酸。4−[4−ブロモ−2−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−6−フルオロ−フェニル]−2,6−ジメチル−モルホリン(5.0g、9.0mmol)の−78℃のTHF(50mL)溶液を、t−BuLi(1.7Mのペンタン溶液13.3mL)で処理した。溶液を−78℃で30分間攪拌し、COガスを−78℃で2分間溶液にバブリングし、溶液を室温まで温めながら続けた。溶液を1N HCl(50mL)で慎重に失活させ、EtOAc(150mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィーによって残渣を精製すると、化合物(1.75g)が白色の泡沫として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.1(m,15H)、2.6(d,J=11.5Hz,2H)、2.8(t,J=10.9Hz,2H)、3.5(m,2H)、4.8(s,2H)、7.4(m,7H)、7.7(dd,J=6.5,1.3Hz,5H);MS(APCI)m/z522(MH)。
ステップ5:3−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル。3−(t−ブチル−ジフェニルシラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロ−安息香酸(1.72g、3.3mmol)のDMF(8mL)懸濁液を、トリエチルアミン(0.460mL、3.3mmol)およびHATU(1.5g、4.0mmol)で処理した。得られる溶液を15分間攪拌し、カルバジン酸t−ブチル(0.435g、3.3mmol)を加え、溶液を終夜攪拌した。反応液を水(50mL)中に注ぎ、水性物質をEtOAc(3×50ml)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(1.53g)が泡沫として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,6H)、1.0(s,,9H)、1.4(m,9H)、2.6(d,J=5.1Hz,4H)、3.2(m,2H)、4.8(s,2H)、7.4(m,7H)、7.6(dd,J=7.6,6.1Hz,5H);MS(APCI)m/z636(MH)。
ステップ6:3−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロチオベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル。3−(t−ブチル−ジフェニルシラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロ−ベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル(1.53g、2.41mmol)、炭酸水素ナトリウム(0.61g、7.22mmol)、およびローソン試薬(1.26g、3.13mmol)をトルエン(25mL)に懸濁させた懸濁液を、1.5時間加熱還流し、室温に冷却した。懸濁液を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(1.45g)が緑色の油状物として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(dd,J=6.1,3.9Hz,6H)、1.0(d,J=2.0Hz,9H)、1.2(s,9H)、2.6(d,J=4.2Hz,4H)、3.3(dd,J=11.5,6.3Hz,2H)、4.8(d,J=14.4Hz,2H)7.4(m,7H)7.6(m,5H);MS(APCI)m/z652(MH)。
ステップ7:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。3−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−5−フルオロ−チオベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸t−ブチルエステル(1.25g、1.92mmol)をHCl(4Mのジオキサン溶液12mL)で処理し、得られる溶液を室温で4時間攪拌し、濃縮した。残渣を室温でTHF(10mL)に溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(0.83mL、4.8mmol)で処理した後、塩化アセチル(0.136mL、1.91mmol)で処理した。反応液を15分間攪拌し、1mLの濃塩酸を加えた。反応液をさらに15分間攪拌し、水(50mL)で希釈した。水性物質をEtOAc(50mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて飽和NaHCO(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.210g)が油状物として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ1.0(d,J=6.3Hz,6H)、2.7(m,5H)、2.8(d,J=10.3Hz,2H)、3.6(m,2H)、4.6(d,J=4.9Hz,2H)、5.3(t,J=5.4Hz,1H)、7.6(dd,J=12.8,2.1Hz,1H)、7.8(d,J=1.5Hz,1H);MS(APCI)m/z338(MH)。
ステップ8:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.180g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.8(s,3H)、3.1(m,4H)、3.8(ddd,J=8.7,6.0,3.2Hz,2H)、7.9(d,J=2.2Hz,1H)、8.0(dd,J=12.9,2.0Hz,1H)、10.3(s,1H);MS(APCI)m/z336(MH)。
ステップ9:化合物35。残渣をMeOH(4mL)から結晶化したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.149g)を固体として得た。mp:>260℃;1H NMR(400MHz,DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.7(s,3H)、2.9(m,2H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.5Hz,1H)、4.1(d,J=12.0Hz,1H)、7.3(s,1H)、7.5(dd,J=14.5,1.3Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z446(MH)。C2020FNS・0.71HOの解析的計算値:C、52.42;H、4.71;N、15.28。実測値:C、52.02;H、4.75;N、15.02。
実施例36および37の合成スキーム
(実施例36)
ステップ1および2:[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチルスルファニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール。5−(t−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−4−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−2,3−ジフルオロ−安息香酸(3.0g、6.0mmol)、HATU(2.53g、6.7mmol)、およびトリエチルアミン(0.929mL、6.7mmol)のDMF(14mL)懸濁液を、室温で15分間攪拌した。得られる溶液をヒドラジンカルボジチオ酸メチルエステル(0.679g、5.55mmol)で処理し、終夜攪拌した。反応液を水(200mL)中に注ぎ、得られる沈殿を濾過し、EtOAc(100mL)に溶解し直した。有機物質をNaSOで乾燥させ、濃縮して橙色の油状物とし、それをHCl(4Mのジオキサン溶液10mL)に溶解させた。溶液を室温で30分間攪拌し、1時間加熱還流し、室温に冷却し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.95g)が白色固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.8(s,3H)、3.0(m,J=11.8,11.8,11.5,2.7Hz,4H)、3.8(m,2H)4.8(s,2H)、8.0(dd,J=7.2,1.6Hz,1H);MS(APCI)m/z388(MH)。
ステップ3a:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチルスルファニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。塩化オキサリル(0.253mL、2.90mmol)のCHCl(15mL)溶液を−78℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(0.247mL、3.50mmol)で処理した。15分後、溶液を[2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチルスルファニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−フェニル]−メタノール(0.450g、1.16mmol)で処理し、反応液をさらに30分間攪拌した。トリエチルアミン(0.404mL、2.90mmol)を加え、溶液を室温に温めた。反応液を水(50mL)中に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.160g)が淡黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、2.9(d,J=1.0Hz,3H)、3.1(m,4H)、3.9(ddd,J=9.2,6.1,3.3Hz,2H)、8.5(m,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z386(MH)。
ステップ4:化合物36。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.265g)を固体として得た。mp:219〜220℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、2.8(s,3H)、2.9(d,J=14.4Hz,1H)、3.1(d,J=12.7Hz,1H)、3.6(m,2H)、3.7(m,J=6.1,6.1,6.1,6.1,4.2Hz,1H)、3.9(d,J=8.5Hz,1H)、4.0(m,1H)、7.5(d,J=7.1Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z496(MH)。C2019・0.8CO・0.05HOの解析的計算値:C、49.47;H、4.57;N、12.90。実測値:C、49.09;H、4.42;N、12.53。
(実施例37)
ステップ1および2は、実施例36ステップ1および2に記載のとおりに実施した。
ステップ3b:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メタンスルホニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。反応液を2時間攪拌し、濾過後の残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製したことを除き、実施例10ステップ5の手順に従って、化合物(0.040g)を油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.3Hz,6H)、3.2(m,4H)、3.5(s,3H)、3.9(m,2H)、8.6(d,J=2.2Hz,1H)、10.1(s,1H);MS(APCI)m/z418(MH)。
ステップ4:化合物37。実施例10ステップ6の手順に従って、化合物(0.016g)を固体として得た。mp:210〜230℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.9Hz,1H)、3.1(m,1H)、3.6(m,4H)、3.7(m,2H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(m,1H)、7.7(d,J=6.8Hz,1H)、11.6(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z528(MH)。
(実施例38)
化合物38。化合物36(0.156g、0.315mmol)を2:1のCHCl/MeOH(15mL)に溶かした溶液を、2−ベンゼンスルホニル−3−フェニル−オキサジリジン(0.091g、0.346mmol)で処理した。溶液を室温で終夜攪拌した。得られる赤色の溶液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物(0.130g)を黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(dd,J=14.9,6.8Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.9(d,J=14.4Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.1(s,3H)、3.6(m,2H)、3.7(s,1H)、3.9(d,J=8.8Hz,1H)、4.1(m,1H)、7.7(d,J=5.6Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.9(s,1H);MS(APCI)m/z512(MH)。C2019・0.13C・0.25HOの解析的計算値:C、46.72;H、3.92;N、13.28。実測値:C、46.39;H、3.77;N、13.00。
(実施例39)
ステップ1および2:化合物39。rel−(2R,4S,4aS)−10−フルオロ−2,4−ジメチル−2’,4’,6’−トリオキソ−1,1’,2,3’,4,4’,4a,6’−オクタヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−8−カルボン酸(0.75g、1.9mmol)、HATU(0.87g、2.3mmol)、およびトリエチルアミン(0.32mL、2.3mmol)のDMF(5mL)懸濁液を、室温で15分間攪拌した。得られる溶液をヒドラジンカルボジチオ酸メチルエステル(0.245g、2.01mmol)で処理し、終夜攪拌した。反応液を水(50mL)中に注ぎ、得られる沈殿を濾過し、THF(50mL)に溶解し直した。有機物質をNaSOで乾燥させ、濃縮して残渣とし、それをHCl(4Mのジオキサン溶液5mL)に溶解させた。溶液を30分間かけて80℃に加熱し、室温に冷却し、濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)と飽和NaHCO(50mL)で分配した。水性物質をEtOAc(50mL)で抽出し、有機物質を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、残渣をMeOHから結晶化すると、化合物(0.365g)が白色固体として得られた。mp:>260℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.7(s,3H)、2.9(d,J=14.7Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.6(m,2H)、3.7(m,1H)、3.8(d,J=8.5Hz,1H)、4.0(m,1H)、7.3(d,J=1.5Hz,1H)、7.5(dd,J=14.5,1.8Hz,1H)、11.5(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z478(MH)。C202OFN・0.20HOの解析的計算値:C、49.93;H、4.27;N、14.56。実測値:C、49.54;H、4.06;N、14.42。
実施例40および41(C−9置換されたチアジアゾール)の合成スキーム
(実施例40)
ステップ1:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−メトキシ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。実施例10に従って生成することができる2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.250g、0.707mmol)のMeOH(10mL)溶液を、NaOMe(0.150g、1.42mmol)で処理した。反応液を5時間加熱還流し、室温に冷却した。溶液を水(50mL)中に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.200g)が黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.4Hz,6H)、2.8(s,3H)、3.1(dd,J=6.1,2.0Hz,4H)、3.9(m,J=6.2,6.2,6.2,6.2,6.0Hz,2H)、4.1(d,J=3.1Hz,3H)、8.6(d,J=1.8Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z366(MH)。
ステップ3:化合物40。反応混合物を室温で濾過したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。濾過ケーキをIPA(2×1mL)で洗浄して、化合物(0.081g)をベージュ色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.1Hz,3H)、2.7(s,3H)、2.9(s,1H)、3.0(s,1H)、3.5(s,1H)、3.6(d,J=6.3Hz,1H)、3.7(s,1H)、3.8(d,J=8.8Hz,1H)、3.9(s,3H)、4.0(s,1H)、7.6(s,1H)、11.4(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z476(MH)。C2122FNS・0.87HOの解析的計算値:C、51.35;H、4.87;N、14.26。実測値:C、50.96;H、4.57;N、14.07。
(実施例41)
ステップ1および2:2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−ヒドロキシ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3−フルオロ−4−メトキシ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.090g、0.246mmol)のDMF(2mL)溶液をLiCl(0.0.031g、0.740mmol)で処理した。反応液をN中で2時間加熱還流し、室温に冷却した。溶液を水(25mL)中に注ぎ、10%HCl(10mL)で酸性化した。水性物質をEtOAc(2×25mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(0.0.070g)が黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.2(d,J=6.1Hz,6H)、2.8(s,3H)、3.1(m,4H)、3.8(m,2H)、7.8(d,J=1.7Hz,2H)、10.2(s,2H)、12.3(s,1H);MS(APCI)m/z352(MH)。
ステップ3:化合物41。反応液をMeOH中でさらに1日加熱したことを除き、実施例10ステップ6の手順に従った。反応混合物を室温で濾過した。濾過ケーキをMeOH(1mL)で洗浄して、化合物(0.050g)をベージュ色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.3Hz,3H)、1.1(d,J=6.3Hz,3H)、2.7(s,3H)、2.8(d,J=14.4Hz,1H)、3.0(m,1H)、3.5(d,J=14.4Hz,1H)、3.6(m,1H)、3.7(s,1H)、3.8(d,J=8.5Hz,1H)、4.0(m,1H)、7.5(s,1H)、10.9(s,1H)、11.4(s,1H)、11.8(s,1H);MS(APCI)m/z462(MH)。C2020FNS・0.21HOの解析的計算値:C、51.63;H、4.42;N、15.05。実測値:C、51.24;H、4.35;N、14.87。
(実施例42A)
ステップ1:5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−安息香酸。ジイソプロピルアミン(4.15mL、29.6mmol)の−78℃のTHF(50mL)溶液を、n−BuLi(1.6Mのヘキサン溶液18.5mL)で処理した。溶液を5分間攪拌し、1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−ベンゼン(5.0g、24.0mmol)を加えた。橙色の溶液を−78℃で1.25時間攪拌した。室温に温めながらCOガスを溶液にバブリングした。反応液を1N HCl(100mL)で慎重に失活させた。水性物質をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をヘキサン(15mL)で摩砕し、濾過して、化合物(4.45g)を固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ7.9(td,J=7.2,2.3Hz,1H)、13.9(s,1H)。
ステップ2および3:2−(5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール。5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−安息香酸(4.45g、17.45mmol)のCHCl(40ml)中スラリーを、塩化オキサリル(4.56mL、52.4mmol)の滴下によって処理した。スラリーを1.5時間攪拌し、濃縮して油状物とした。この酸塩化物をCHCl(20mL)で希釈し、酢酸ヒドラジド(1.94g、26.2mmol)およびトリエチルアミン(3.65mL、26.2mmol)のCHCl(20mL)溶液に滴下した。スラリーを1時間攪拌し、濃縮した。残渣をTHF(25mL)に溶解させた。水(25mL)を加え、水性物質をEtOAc(3×25mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて濃縮した。トルエン(50mL)を加え、スラリーを濃縮して白色固体とした。この固体を、トルエン(75mL)中で亜リン酸ペンタスルフィド(5.30g、11.9mmol)およびヘキサメチルジシロキサン(6.05mL、28.5mmol)と合わせた。混合物を終夜加熱還流し、室温に冷却し、濾過した。濾液を40mLに濃縮し、アセトン(40mL)で希釈した。5.3MのKCO(11.62mL)を慎重に加え、溶液を20分間攪拌し、40mLに濃縮した。溶液を水(40mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、固体が得られ、それをMeOH(30mL)で摩砕し、濾過して、化合物(3.60g)を得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ2.8(s,3H)、8.3(td,J=7,0,2.7Hz,1H);MS(APCI)m/z310(MH)。
ステップ4:2,3,4−トリフルオロ−5−(5−メチル−(1,3,4)チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。2−(5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール(2.0g、6.5mmol)の0℃のTHF(50mL)溶液を、塩化イソプロピルマグネシウム(2MのTHF溶液3.88mL)で処理した。赤色の溶液を0℃で30分間攪拌し、DMFを加えた。溶液を0℃でさらに1時間攪拌し、HCl(4Mのジオキサン溶液10mL)で処理した。溶液をNHCl(50mL)中に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮して、化合物(1.65g)を黄褐色の固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ2.8(s,3H)、8.5(td,J=7.4,2.4Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z259(MH)。
ステップ5:2R,6R−(トランス)−ジメチルモルホリン(BASFより)のアセトン(100ml)中混合物を激しく攪拌したものに、KCOを加えた。混合物に臭化ベンジルを滴下し、発熱反応をもたらした。反応液を冷まし、室温で18時間攪拌した。減圧下でアセトンの大部分を除去し、水(100ml)とEtOAc(100ml)で分配した。水層をEtOAc(100ml)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。生成物を120℃の減圧下で蒸留して(0.5トルで75〜80)、4−ベンジル−2R,6R−(トランス)−ジメチル−モルホリンの無色の油状物を得た。
2−((2R,6R−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。4−ベンジル−2R,6R−(トランス)−ジメチル−モルホリン(2.4g、11.7mmol)および10%Pd/C(0.50g)のMeOH中混合物を、50psiで20時間かけて水素化した。反応液をセライトで濾過し、溶液をHCl(1Mのジエチルエーテル溶液15mL)で処理し、濃縮して濃厚な油状物(1.70g)とした。油状物の一部分(0.825g)の入ったMeCN(12mL)を、ジイソプロピルエチルアミン(2.85mL、16.36mL)および2,3,4−トリフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド(1.28g、5.0mmol)で処理した。溶液を1.5時間加熱還流し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーによって残渣を精製すると、化合物(0.620g)が黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz,CDCl)δ1.3(d,J=5.5Hz,6H)、2.8(s,3H)、3.0(dd,J=12.2,5.8Hz,2H)3.4(m,2H)、4.2(m,2H)、8.5(d,J=2.0Hz,1H)、10.2(s,2H);MS(APCI)m/z354(MH)。[α]=−47.2℃=5.0、MeOH。
ステップ6:化合物42。2−(2R,6R−ジメチル−モルホリン−4−イル)−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド(0.500g、1.42mmol)のn−BuOH(15mL)中攪拌スラリーを、バルビツール酸(0.0.181g、1.42mmol)で処理した。反応液を19時間かけて120℃に加熱し、室温に冷却し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し、濃縮して油状物とし、MeCNを加えてそれを結晶化して、化合物(0.480g)を淡黄色の固体として得た。単一の鏡像異性体のスペクトルデータは、ラセミ体と一致した。[α]=−244.0℃=5.0、MeOH。
(実施例42B)
ステップ1および2:2−メチル−5−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール。2,3,4−トリフルオロ−安息香酸を使用しながら実施例10に記載の手順に従って、化合物(20.5g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ2.8(s,3H)、7.1(m,J=9.0,9.0,6.9,2.0Hz,1H)、8.1(m,1H);MS(APCI)m/z231(MH)。
ステップ3:2,3,4−トリフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒド。ジイソプロピルアミン(9.8mL、70mmol)の−78℃のTHF(100mL)溶液をn−BuLi(1.6Mのヘキサン溶液44mL)で処理した。この溶液を5分間攪拌し、2−メチル−5−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−[1,3,4]チアジアゾール(6.43g、28mmol)のTHF(100mL)溶液を滴下した。暗色の溶液を−78℃で30分間攪拌した。DMF(4.32mL、56mmol)を加え、溶液を−78℃で15分間攪拌した。1N HCl(20mL)を滴下して−78℃で溶液を失活させ、室温に温めた。反応液を1N HCl(250mL)で希釈し、EtOAc(2×250mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、化合物(1.57g)が淡黄色の固体として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ2.8(s,3H)、8.5(td,J=7.4,2.4Hz,1H)、10.2(s,1H);MS(APCI)m/z259(MH)。
次いで、42Aのステップ5および6に記載の手順に従って2,3,4−トリフルオロ−5−(5−メチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンズアルデヒドを処理することにより、化合物42を生成することができる。
(実施例42C)
化合物42。化合物10の鏡像異性体を、キラルSFC(Whelko、15%MeOH、4mL/分)によって分離した。少なく保持された方の鏡像異性体:[α]=−267.0°c=5.0、MeOH。
(実施例42D)
5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2R,6R)(トランス)−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ベンズアルデヒド。4−ベンジル−2R,6R−ジメチル−モルホリン(24g、117mmol)および10%Pd/C(5.6g)のMeOH(800mL)中混合物を50psiで20時間かけて水素化した。反応液をセライトで濾過し、溶液をHCl(1Mのジエチルエーテル溶液150mL)で処理し、濃縮して濃厚な油状物とした。5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンズアルデヒド(25.35g、106mmol)、トリエチルアミン(36.8mL、265mmol)、およびモルホリンHCl塩の無水アセトニトリル(230mL)溶液を24時間加熱還流し、23℃に冷却し、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液中に注いだ。相を分離し、水性の洗液をEtOAcでさらに抽出した。有機抽出物を合わせてブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮した。残渣をヘプタンで処理し、得られるスラリーを濾過した。濾過された固体を乾燥させて、20.0gのアルデヒド生成物を黄色の固体として得た。濾液を濃縮し、得られるスラリーを再度濾過して、追加の7.19gのアルデヒド生成物を得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.26(d,J=6.4Hz,6H)、2.91(dd,J=11.6,5.6Hz,2H)3.29(d,J=11.6Hz,2H)、4.14(m,2H)、7.78(dd,J=7.2,2.28Hz,1H)、10.3(s,1H);MS(APCI+)m/z=334、336(MH+)。
次いで、5−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−((2R,6R)(トランス)−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ベンズアルデヒドを10Bのステップ3および4に記載の手順に従って処理することにより、化合物42を生成することができる。
(実施例43)
化合物43。化合物10の鏡像異性体を、キラルSFC(Whelko、15%MeOH、4mL/分)によって分離した。少なく保持された方の鏡像異性体:[α]=−267.0℃=5.0、MeOH。
(実施例44)
化合物44。化合物10(0.4g、0.86mmol)を無水DMF(4mL)に溶解させ、トリエチルアミン(360μL、2.59mmol)を加えた後、酢酸ブロモメチル(286μL、1.90mmol)を加えた。得られる溶液を室温で1時間攪拌し、次いでEtOAcで希釈し、水で2回、次いでブラインで1回洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させた。濾液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(50〜70%のヘキサン中EtOAc)によって精製すると、化合物(0.29g)が白色固体として得られた。mp:178℃;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.87(d,J=6Hz,3H)、1.10(d,J=6Hz,3H)、1.87(s,3H)、2.02(s,3H)、2.72(s,3H)、3.00(brd,J=14Hz,1H)、3.09(dd,J=12,12Hz,1H)、3.60〜3.64(m,2H)、3.70〜3.80(m,1H)、3.96(d,J=9Hz,1H)、4.06(dd,J=14,2Hz,1H)、5.59(q,J=10Hz,2H)、5.81(q,J=10Hz,2H)、7.53(d,J=7Hz,1H):MS(APCI)m/z608(MH)。C2627+0.1EtOAcの解析的計算値:C、51.24;H、4.43;N、10.97.実測値:C、51.44;H、4.55;N、11.36。
(実施例45)
(2S,4R,4aR)−9,10−ジフルオロ−1’,3’−ビス[(2−メトキシエトキシ)メチル]−2,4−ジメチル−8−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオン。化合物10(0.4g、0.86mmol)を無水DMF(4mL)に溶解させ、トリエチルアミン(360μL、2.59mmol)を加えた後、塩化メトキシエトキシメチル(118mg、0.95mmol)を加えた。白色の沈殿の生成が認められた。混合物を室温で終夜攪拌し、次いでEtOAcで希釈し、水で2回、次いでブラインで1回洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(100%EtOAc)によって精製すると、化合物(173mg)が白色固体として得られた。mp:128℃;1H NMR(400MHz、CDCN)δ0.93(d,J=12Hz,3H)、1.16(d,J=12Hz,3H)、2.72(s,3H)、2.99(d,J=6Hz,1H)、3.09(dd,J=10,10Hz,1H)、3.20(s,3H)、3.29(s,3H)、3.30〜3.40(m,4H)、3.49〜3.52(m,4H)、3.72〜3.75(m,2H)、3.81〜3.86(m,1H)、4.04(d,J=9Hz,1H)、4.13(dd,J=14,2Hz,1H)、5.11(d,J=10Hz,1H)、5.22(d,J=10Hz,1H)、5.35(d,J=10Hz,1H)、5.43(d,J=10Hz,1H)、7.50(d,J=7Hz,1H):MS(APCI)m/z640(MH)。C2835の解析的計算値:C、52.58;H、5.52;N、10.95。実測値:C、52.32;H、5.41;N、11.03。
(実施例46)
化合物46。化合物10(0.4g、0.86mmol)を無水DMF(4mL)に溶解させ、トリエチルアミン(360μL、2.59mmol)、続いてブロモメチルメチルエーテル(118mg、0.95mmol)を加えた。白色の沈殿が生成した。混合物を室温で攪拌すると、橙色に変わった。1.5日後、混合物をEtOAcで希釈し、水で2回、次いでブラインで1回洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(50%のヘキサン中EtOAc)によって精製すると、化合物(173mg)が白色固体として得られた。1H NMR(400MHz、CDCN)δ0.95(d,J=16Hz,3H)、1.17(d,J=16Hz,3H)、2.74(s,3H)、3.07(d,J=11Hz,1H)、3.09〜3.03(m,1H)、3.24(s,3H)、3.37(dd,J=15,2Hz,1H)、3.41(s,3H)、3.72〜3.79(m,1H)、3.85〜3.89(m,1H)、4.17(dd,J=14,2Hz,1H)、5.04(d,J=10Hz,1H)、5.18(d,J=10Hz,1H)、5.28(d,J=10Hz,1H)、5.37(d,J=10Hz,1H)、7.56(d,J=7Hz,1H):MS(APCI)m/z552(MH)。C2427の解析的計算値:C、52.26;H、4.93;N、12.70。実測値:C、52.04;H、4.90;N、12.31。
(実施例47)
化合物48(0.300g、0.573mmol)をTHF(6mL)に溶解させ、0℃に冷却し、スクシンイミド(0.172g、1.72mmol)で処理した後、トリエチルアミン(0.240mL、1.72mmol)で処理した。得られる懸濁液を室温で終夜攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、白色の泡沫を得た。10%MeOH/DCM/0.5%AcOHを使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけると、生成物が白色固体(0.165g)として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)d0.93(d,J=6.3Hz,3H)、1.22(d,J=6.1Hz,3H)、2.7(m,8H)、2.78(s,3H)、3.05(d,J=14.7Hz,1H)、3.14(t,J=12.0Hz,1H)、3.26(d,J=14.8Hz,1H)、3.8(m,1H)、3.9(m,1H)、4.2(m,2H)、5.67(d,J=9.6Hz,1H)、5.89(d,J=9.6Hz,1H)、5.92(d,J=10.0Hz,1H)、6.16(d,J=9.6Hz,1H)、7.82(d,J=6.4Hz,1H);MS(APCI+)m/z724(MH+);C303112・1.0HOの解析的計算値:C、48.58;H、4.48;N、9.44;実測値:C、48.64;H、4.07;N、9.17。
(実施例48)
化合物48。[rel−(2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−8−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2’,4’,6’−トリオキソ−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−1’,3’(4’H,6’H)−ジイル]ビス(メチレン)二酢酸(1.60g、2.63mmol)のMeOH(40mL)溶液をHCl(1Mのジエチルエーテル溶液40mL)で処理した。黄色の溶液を40分間攪拌すると、沈殿が得られた。固体を濾別し、濾液を濃縮して固体とした。2つの固体を合わせて、化合物(1.25g)を得た。mp:190℃分解;1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.4Hz,3H);1.1(d,J=6.3Hz,3H);2.7(s,3H);3.0(d,J=14.8Hz,1H);3.1(m,1H);3.5(m,1H);3.6(dd,J=8.7,6.5Hz,1H);3.8(s,1H);3.9(d,J=8.8Hz,1H);4.1(dd,J=13.7,2.0Hz,1H);5.0(d,J=9.8Hz,1H);5.1(m,1H);5.2(m,2H);7.5(m,1H);C2223S・2.0HOの解析的計算値:C、47.22;H、4.86;N、12.52。実測値:C、47.05;H、4.25;N、12.30。
(実施例49)
化合物49。化合物51(0.290g、0.278mmol)のTHF(50mL)溶液を10%Pd/C(0.10g)で処理した。混合物を50psiで12時間かけて水素化し、濾過し、濃縮して、化合物(0.165g)を黄色の泡沫として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,3H);1.1(d,J=5.7Hz,3H);2.7(s,3H);3.0(m,1H);3.1(m,1H);3.6(d,J=14.5Hz,1H);3.6(m,1H);3.8(m,1H);4.0(d,J=8.6Hz,1H);4.1(s,1H);5.4(m,2H);5.6(m,2H);7.5(s,1H);MS(ESI)m/z684(MH)。
(実施例50)
化合物50。(rel−2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−1’,3’−ビス(ヒドロキシメチル)−2,4−ジメチル−8−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオン(1.30g、2.50mmol)のCHCl(40mL)溶液をSOCl(10mL)で処理した。反応液を30分間攪拌すると、橙色の溶液になった。この溶液を水(40mL)で慎重に失活させ、5分間攪拌した。有機物質を分離し、水性物質をCHCl(40mL)で抽出した。有機物質を合わせて飽和NaHCO(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濃縮すると、化合物(1.21g)がベージュ色の泡沫として得られた。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.9(d,J=6.1Hz,3H);1.1(d,J=6.1Hz,3H);2.7(s,3H);3.1(m,2H);3.6(m,1H);3.8(s,2H);4.0(d,J=8.8Hz,1H);4.1(s,1H);5.5(m,2H);5.7(t,J=4.5Hz,2H);7.5(m,1H);MS(APCI)m/z560(MH)。
(実施例51)
化合物51。ジベンジルリン酸銀(2.33g、6.05mmol)のトルエン(15mL)中混合物を蒸留して5mLの体積とし、過剰な水を除去した。スラリーを60℃に冷却し、化合物50(1.50g、2.70mmol)を加えた。スラリーを4時間かけて70℃に加熱し、室温に冷却し、EtOAc(40mL)で希釈し、濾過した。濾液を濃縮して残渣とし、カラムクロマトグラフィー(30〜60%のヘキサン中アセトン)によって精製して、化合物(1.30g)を黄色の泡沫として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d)δ0.8(d,J=6.3Hz,3H);1.1(d,J=6.3Hz,3H);2.7(s,3H);3.0(d,J=14.5Hz,1H);3.1(s,1H);3.5(d,J=14.5Hz,1H);3.6(dd,J=8.6,6.4Hz,1H);3.7(m,1H);4.0(d,J=8.8Hz,1H);4.1(m,1H);4.9(m,4H);5.0(dd,J=8.0,2.3Hz,4H);5.5(t,J=9.2Hz,1H);5.6(t,J=9.8Hz,1H);5.7(t,J=9.7Hz,1H);5.8(m,1H);7.2(m,4H);7.3(m,16H);7.5(d,J=7.4Hz,1H)。
(実施例52)
化合物52。化合物10(0.300g、0.647mmol)を無水アセトニトリル(5mL)に懸濁させ、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.145mL、1.94mmol)およびモルホリン(0.169mL、1.94mmol)で処理した。懸濁液を終夜加熱還流した。得られる溶液を冷却し、濾過して、白色固体を得た。沸騰アセトニトリルから再結晶させると、生成物が白色固体(0.210g)として得られた。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.02(d,J=6.3Hz,3H)、1.21(d,J=6.3Hz,3H)、2.5(m,4H)、2.7(m,4H)、2.78(s,3H)、3.00(d,J=14.3Hz,1H)、3.1(m,2H)、3.55(m,4H)、3.64(m,4H)、3.8(m,1H)、3.9(m,1H)、4.13(d,8.8Hz,1H)、4.18(dd,J=13.5,2.0Hz,1H)、4.66(d,J=12.9Hz,1H)、4.84(d,J=12.9Hz,1H)、4.90(d,J=12.9Hz,1H)、5.03(d,J=12.9Hz,1H)、7.60(d,J=6.8Hz,1H);MS(APCI)m/z662(3%、MH);C3037・1.0HO・0.8CHCNの解析的計算値:C、53.26;H、5.86;N、15.33;実測値:C、53.11;H、5.36;N、15.45。
(実施例53)
化合物53。化合物10(0.300g、0.647mmol)を無水アセトニトリル(4mL)に懸濁させ、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.145mL、1.94mmol)およびN−メチルピペラジン(0.215mL、1.94mmol)で処理した。懸濁液を終夜加熱還流した。得られる溶液を冷却し、濾過して、生成物を白色固体(0.283g)として得た。1H NMR(400MHz、CDCl)δ1.00(d,J=6.4Hz,3H)、1.21(d,J=6.3Hz,3H)、2.20(s,3H)、2.24(s,3H)、2.3(m,4H)、2.4(m,4H)、2.55(m,4H)、2.75(m,4H)、2.78(s,3H)、3.1(m,3H)、3.8(m,1H)、3.9(m,1H)、4.13(d,8.6Hz,1H)、4.18(dd,J=13.7,2.1Hz,1H)、4.70(d,J=13.1Hz,1H)、4.86(d,J=12.9Hz,1H)、4.91(d,J=12.9Hz,1H)、5.03(d,J=12.9Hz,1H)、7.64(d,J=6.8Hz,1H);MS(APCI)m/z688.0(2%、MH);C3243・1.0HOの解析的計算値:C、54.45;H、6.43;N、17.86;実測値:C、54.08;H、6.18;N、17.52。
(実施例54)
ベンジルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製。ベンジル尿素(10.0g、66.6mmol)およびマロン酸(8.04g、77.2mmol)の酢酸(25ml)中混合物を、70℃で1時間攪拌した。反応液に無水酢酸(15ml)を10分間かけて滴下し、反応液を90℃で2時間加熱した。回転蒸発によって濃縮した後、得られる固体をエタノール(100ml)で摩砕した。白色固体を濾過によって収集し、EtOH(2×25ml)で洗浄し、60℃の真空オーブンで終夜乾燥させて、表題化合物(10.5g)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm3.64(s,2H)4.85(m,2H)7.22(m,5H)11.36(s,1H);13C NMR(101MHz,DMSO−d6)dppm39.54、43.68、127.57、127.68、127.84、127.97、128.85、129.02、137.56、139.82、152.36、167.11、167.58;MS(APCI−)m/z218(M−H−)。
化合物54。2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)ベンズアルデヒド(1.0g、2.8mmol)およびベンジルピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.65g、2.97mmol)のイソプロピルアルコール(30ml)中スラリーを終夜還流させた。0℃に冷却した後、白色固体を濾過によって収集し、冷イソプロピルアルコールですすぎ、得られる固体を85℃の真空オーブンで終夜乾燥させて、表題化合物(1.16g)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm0.69(d,J=6.25Hz,3H)1.06(d,J=6.25Hz,3H)2.71(m,3H)2.84(d,J=14.64Hz,1H)3.01(s,1H)3.58(dd,J=8.49,6.54Hz,1H)3.66(d,J=14.45Hz,2H)3.87(d,J=8.79Hz,1H)4.01(s,1H)4.94(s,2H)7.25(m,5H)7.59(d,J=7.42Hz,1H)11.83(s,1H);C2725Sの解析的計算値:C、58.58;H、4.55;N、12.65。実測値:C、58.68;H、4.30;N、12.62;HPLCは、17.5分で多い方の異性体(89.6%)、16.9分で少ない方の異性体(10.4%)を示す。
(実施例55)
N−(ベンジルオキシ)尿素の調製。ベンジル−ヒドロキシルアミン(10.0g、62.7mmol)を溶解するまで70℃で加熱した。イソシアン酸カリウム(5.6g、68.9mmol)を溶液に加え、スラリーを室温に冷却し、2時間攪拌した。白色固体を収集し、水ですすぎ、40℃の真空オーブンで約2時間乾燥させた。固体をEtOHから再結晶化して、表題化合物(7.0g)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm4.66(s,2H)6.28(s,2H)7.32(m,5H)8.95(s,1H);13C NMR(101MHz、DMSO−D6)dppm77.89、128.60、128.83、129.33、137.24、161.42。
1−(ベンジルオキシ)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製。N−(ベンジルオキシ)尿素(3.5g、21.1mmol)およびマロン酸(2.54g、24.4mmol)を、酢酸(8ml)中70℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、無水酢酸(5ml)を加え、得られる混合物を90℃で2時間加熱した。反応液を室温に冷却し、回転蒸発によって濃縮した。残渣をEtOHに溶かし、再度濃縮した。得られる固体をEtOHから結晶化して、表題化合物を白色固体(3.36g)として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm3.68(s,2H)4.91(s,2H)7.36(m,3H)7.46(dd,J=7.42,1.95Hz,2H)11.44(s,1H);13C NMR(101MHz,DMSO−d6)dppm41.75、78.18、124.18、129.03、129.49、130.00、149.33、164、167。
化合物55。2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)ベンズアルデヒド(0.4g、1.1mmol)および1−(ベンジルオキシ)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.28g、1.2mmol)のイソプロピルアルコール(12ml)中スラリーを終夜還流させた。反応液を回転蒸発によって濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(0.50g)を白色固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm0.82(m,3H)1.07(m,3H)2.71(m,3H)2.89(t,J=14.25Hz,1H)3.02(s,1H)3.50(m,1H)3.71(m,2H)3.83(m,1H)4.04(dd,J=13.57,2.25Hz,1H)4.83(d,J=9.96Hz,1H)4.94(m,1H)7.32(m,5H)7.51(m,1H)12.23(s,1H)。
(実施例56)
化合物56。化合物55(0.3g、0.53mmol)を50%MeOH/THF(50ml)に溶解させ、5wt%のPdBaSO(0.1g)を加え、混合物を50psiの水素に34時間さらした。混合物を濾過して触媒を除去し、回転蒸発によって濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色固体(91mg)として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm0.85(dd,J=5.76,2.83Hz,3H)、1.07(d,J=6.05Hz,3H)、2.91(s,1H)、3.03(s,1H)、3.26(s,3H)、3.61(d,J=14.64Hz,2H)、3.71(m,1H)、3.84(m,1H)、4.02(s,1H)、7.53(d,J=8.59Hz,1H)、10.67(m,1H)、11.94(d,J=108.95Hz,1H);19F NMR(376MHz、DMSO−d6)dppm−155.52、−155.47、−155.41、−155.36、−138.88、−138.86、−138.83;C2019S・0.37・HOの解析的計算値:C、49.41;H、4.09;N、14.40。実測値:C、49.74;H、4.13;N、14.06。
(実施例57)
N−(4−メトキシベンジル)尿素の調製。4−メトキシ−ベンジルアミン(9.46ml、72.9mmol)を水(60ml)に溶解させ、濃HCl(6.1ml)を加えた。混合物を70℃に加熱し、亜硝酸カリウム(6.5g、80.0mmol)を加えた。溶液を1時間加熱すると、白色固体が沈殿した。混合物を室温に冷却し、固体を濾過によって収集し、水ですすいだ。固体をエタノールから再結晶化して、表題化合物を白色固体(9.98g)として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm3.67(s,3H)4.04(d,J=6.05Hz,2H)5.42(s,2H)6.25(t,J=5.86Hz,1H)6.81(m,2H)7.11(m,2H);13C NMR(101MHz、DMSO−d6)dppm42.92、55.69、114.25、128.97、133.45、158.69、159.24;MS(APCI+)m/z181(MH+)。
1−(4−メトキシベンジル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンの調製。N−(4−メトキシベンジル)尿素(3.81g、21.1mmol)およびマロン酸(2.55g、24.5mmol)を酢酸(8ml)に溶解させ、70℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸(5ml)を加え、得られる混合物を90℃で2時間加熱した。反応液を冷却し、回転蒸発によって濃縮し、得られる固体をエタノールから再結晶化して、表題化合物を白色固体(3.1g)として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm3.61(s,2H)3.66(s,3H)4.74(s,2H)6.80(d,J=8.59Hz,2H)7.19(d,J=8.40Hz,2H)11.32(s,1H);MS(APCI−)m/z247(M−)。
化合物57。2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]−3,4−ジフルオロ−5−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)ベンズアルデヒド(0.68g、1.9mmol)および1−(4−メトキシベンジル)ピリミジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(0.5g、2.90mmol)のイソプロパノール(20ml)中スラリーを18時間還流させた。混合物を0℃で3〜4時間冷却し、固体を濾別し、冷イソプロパノールですすぎ、85℃の真空オーブンで終夜乾燥させて、表題化合物(0.48g)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm0.98(m,6H)2.72(s,3H)2.91(d,J=14.84Hz,1H)3.03(m,1H)3.55(dd,J=8.59,6.64Hz,2H)3.59(s,3H)3.72(m,1H)3.87(m,1H)4.03(d,J=11.72Hz,1H)4.65(m,2H)6.74(m,2H)7.00(m,2H)7.44(d,J=7.42Hz,1H)12.09(s,1H)。
(実施例58)
化合物58。化合物57(0.47g、0.81mmol)をDMF(1.1ml)に溶解させ、トリエチルアミン(0.22ml、1.6mmol)およびブロモメチル酢酸(0.16m、1.6mmol)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌し、回転蒸発によって濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(0.35g)を得た。H NMR(400MHz、CDCl−d)dppm0.84(m,3H)1.18(t,J=6.35Hz,3H)2.04(m,3H)2.78(m,3H)2.87(d,J=14.64Hz,1H)3.07(d,J=14.25Hz,2H)3.73(m,4H)3.89(m,1H)4.06(d,J=8.79Hz,1H)4.16(dd,J=13.47,1.95Hz,1H)4.77(d,J=13.86Hz,1H)4.92(m,1H)5.86(d,J=9.37Hz,1H)5.95(m,1H)6.75(m,2H)7.11(d,J=8.40Hz,2H)7.46(d,J=6.64Hz,1H);MS(APCI+)m/z656(M+)。
(実施例59)
化合物59。化合物58(0.35g、0.53mmol)をMeOH(6ml)でスラリー化し、1モル濃度の塩酸(6ml)を加え、終夜攪拌した。均一な溶液を回転蒸発によって濃縮して、表題化合物(0.36g)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d6)dppm0.71〜0.85(m,3H)1.07(dd,J=6.15,4.00Hz,3H)2.65〜2.75(m,3H)2.94(d,J=14.64Hz,1H)3.00〜3.10(m,1H)3.41(d,J=14.64Hz,1H)3.48〜3.58(m,1H)3.58〜3.62(m,3H)3.64〜3.78(m,2H)3.82〜3.98(m,1H)3.98〜4.13(m,1H)4.56〜4.83(m,1H)4.86〜5.10(m,2H)5.12〜5.28(m,1H)6.64〜6.93(m,2H)6.95〜7.30(m,2H)7.35〜7.57(m,1H)。
(実施例60)
化合物60。化合物59(0.32g、0.53mmol)を塩化メチレン(8ml)に溶解させ、塩化チオニル(2ml)を加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌した。水(40ml)を加え、混合物を5分間攪拌した。生成物を塩化メチレン(3回)で抽出し、有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、回転蒸発によって濃縮して、表題化合物を固体(0.34g)として得た。H NMR(400MHz、CDCl)dppm0.83(m,3H)1.20(m,3H)2.77(m,3H)2.85(d,J=14.25Hz,1H)3.08(m,2H)3.71(m,4H)3.87(m,1H)4.11(m,2H)4.85(d,J=13.86Hz,1H)、5.07(m,1H)5.47(m,1H)5.67(m,1H)6.77(m,2H)7.20(m,2H)7.48(m,1H)。
(実施例61)
化合物61。化合物60(0.33g、0.52mmol)をリン酸水素塩ジベンジル(0.18g、0.65mmol)および炭酸銀(90mg、0.33mmol)の入ったトルエン(5ml)でスラリー化し、混合物を70℃で3時間加熱した。リン酸水素ジベンジル(90mg、0.32mmol)および炭酸銀(45mg、0.16mmol)をさらに加え、もう1時間加熱を続けた。反応液を飽和炭酸水素ナトリウムで失活させ、EtOAc(2回)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、回転蒸発によって濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を固体(0.46g)として得た。H NMR(400MHz、CDCl)dppm0.66〜0.91(m,3H)1.08〜1.34(m,3H)2.61〜2.81(m,3H)2.81〜2.91(m,1H)2.91〜2.99(m,1H)2.99〜3.12(m,1H)3.57〜3.67(m,1H)3.67〜3.78(m,3H)3.77〜3.93(m,1H)3.99〜4.07(m,1H)4.10〜4.19(m,1H)4.80〜4.94(m,3H)4.94〜5.08(m,3H)5.55〜5.69(m,1H)5.69〜5.91(m,1H)6.60〜6.88(m,2H)7.02〜7.50(m,13H)。
(実施例62)
ステップ1および2:炎で乾燥させた丸底フラスコにRiekeマグネシウム(1.9mL、1.89mmol、THF中1.0M)を装入した。この暗色の懸濁液を攪拌したものに、アリールニトリル(562.4mg、1.64mmol)の無水THF(2mL)溶液を7分間滴下した。反応液を23℃で15分間攪拌し、次いで二硫化炭素を加えた(98μL、1.64mmol)。赤褐色の溶液を45時間かけて40℃に加熱した。23℃に冷却した後、ヨウ化メチル(0.11mL、1.83mmol)を加え、反応混合物を1時間かけて40℃に加熱した。次いで反応混合物を再度23℃に冷却し、水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。未精製のジチオエステルをEtOH(15mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物を加えた(0.24mL、4.92mmol)。得られる溶液を23℃で1時間攪拌した。反応混合物をシリカゲル上で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、40gSiO、50%EtOAc/Hex〜5%MeOH/CHCl)によって精製して、150mgのチオヒドラジドを得る。
ステップ3および4:チオヒドラジド(63.9mg、0.19mmol)および塩化アセチル(20μL、0.26mmol)の無水THF(2mL)中混合物を1時間加熱還流した。1MのHCl(0.75mL)を加え、加熱を1時間続けた。反応混合物を23℃に冷却し、CHClで希釈し、10%のNaCO(2×10mL)で洗浄した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 12gSiO、40%EtOAc/Hex)によって精製して、33.6mgのチアジアゾールアルデヒドを得た。
ステップ5:アルデヒド(32.4mg、0.10mmol)およびバルビツール酸のMeOH(2mL)中混合物を18時間加熱還流した。溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 12gのSiO、50%EtOAc/Hex〜100%EtOAc)によって精製して、23.4mgの化合物59を得た。IR(拡散反射)2340(w)、2048(w)、1915(w)、1754、1727(s)、1704(s)、1610(s)、1523、1442、1414、1377、1372、1354(s)、1338、1245cm−1。C2021S+HのHRMS(ESI)計算値428.1392、実測値428.1400。C2021Sの解析的計算値:C、56.19;H、4.95;N、16.38;S、7.50。実測値:C、54.42;H、5.15;N、15.10。
(実施例63)
化合物60は、塩化メトキシアセチルを塩化アセチルとして使用したことを除き、実施例59に従って調製した。化合物60:IR(拡散反射)2350(w)、2338(w)、2052(w)、1996(w)、1990(w)、1727(s)、1710(s)、1699(s)、1608、1447、1439、1429、1415、1354、1338cm−1。C2123S+HのHRMS(ESI)計算値458.1498、実測値458.1498。水分%(KF滴定):1.40。C2123Sの解析的計算値:C、55.13;H、5.07;N、15.31;S、7.01。実測値:C、53.84;H、5.57;N、14.00;S、6.69。
(実施例64)
チオヒドラジド(93.1mg、0.28mmol)の攪拌THF(3mL)溶液に、FMOC−GLY−CL(113.3mg、0.36mmol)を加えた。得られる溶液を1時間加熱還流した。1MのHCl(0.5mL)を加え、加熱をさらに1時間続けた。反応混合物を冷却し、EtOAcで希釈した。溶液を10%のNaCO水溶液で洗浄した。水相をさらにEtOAc(1×20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて乾燥させ(Na)、濾過し、濃縮して、140mgのチアジアゾールを得た。
チアジアゾール(137.7mg、0.25mmol)およびバルビツール酸(31.8mg、0.25mmol)のMeOH(2mL)懸濁液を18時間加熱還流した。冷却した溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 40gSiO、2%MeOH/CHCl)によって精製して、98.4mgのバルビツール酸誘導体を得た。
バルビツール酸誘導体(96.0mg、0.14mmol)のピペラジン(0.5mL)中混合物を23℃で30分間攪拌した。次いで混合物をエーテルで摩砕し、固体を濾過によって収集した。固体をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、12gのSiO、7%MeOH/CHCL)によって精製して、48.3mgの化合物61を得た。IR(拡散反射)3102(b)、3085(b)、3068(b)、3060(b)、3047(b)、3036(b)、3027(b)、2957(s)、2923(s)、2853(s)、2381(b)、2367、2354、2038(b)、2005cm−1。C2022S+HのHRMS(ESI)計算値443.1501、実測値443.1510。C2022の解析的計算値:C、54.29;H、5.01;N、18.99;S、7.25。実測値:C、52.14;H、5.71;N、16.39。
(実施例65)
化合物62は、塩化エチルオキサリルを塩化アセチルとして使用したことを除き、実施例59に従って調製した。化合物62:IR(拡散反射)2352(w)、2334(w)、1957(w)、1920(w)、1915(w)、1716(s)、1607、1414、1396、1393、1351、1332、1306、1279、1242cm−1。C2223S+HのHRMS(ESI)計算値486.1447、実測値486.1451。水分%(KF滴定):1.72。C2223O6Sの解析的計算値:C、54.42;H、4.77;N、14.42;S、6.60。実測値:C、53.44;H、4.84;N、14.24;S、6.35。
(実施例66)
化合物63は、以下の塩化アセチルを次のように生成し、使用したことを除き、実施例59に従って調製した。
化合物63:IR(拡散反射)2481(w)、2372(w)、2347(w)、2281(w)、2048(w)、1756(s)、1732(s)、1703(s)、1609、1438、1408、1379、1375、1355、1245cm−1。C2123+HのHRMS(ESI)計算値474.1270、実測値474.1293。C2123の解析的計算値:C、53.26;H、4.90;N、14.79;S、13.54。実測値:C、52.58;H、4.91;N、13.34;S、12.48。
(実施例67)
ニトリル(142.6mg、0.40mmol)およびチオセミカルバジド(40.3mg、0.44mmol)のTFA(0.150mL)中混合物を30分間かけて60℃に加熱した。反応混合物を23℃に冷却し、1N NHOH(10mL)中に注いだ。懸濁液を10%MeOH/CHCl(5×15mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 12gSiO、7%MeOH/CHCl)によって精製して、化合物64を生成した。IR(拡散反射)3321、2351(w)、2338(w)、1921(w)、1916(w)、1727(s)、1710(s)、1698(s)、1609、1466、1458、1451、1353、1344、1338cm−1。水分%(KF滴定):5.92。C1920Sの解析的計算値:C、53.26;H、4.70;N、19.61;S、7.48。実測値:C、50.62;H、5.43;N、17.15。MP>240℃
(実施例68)
ステップ1:酸(636.1mg、0.70mmol)のTHF(15mL)懸濁液に、HOBT(252.7mg、1.87mmol)、EDC・HCl(719.1mg、3.75mmol)、およびカルバジン酸t−ブチル(292.0mg、2.21mmol)を加えた。反応液を23℃で12時間攪拌し、次いでCHCl(100mL)と水(35mL)とに分配した。相を分離した。水相をさらにCHCl(1×50mL)で抽出した。有機相を合わせて乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 40gSiO、2〜5%MeOH/CHCl)によって精製して、621.1mgのBocヒドラジドを得た。
ステップ2:Boc−ヒドラジド(620mg、1.27mmol)、固体NaHCO(373.4mg、4.45mmol、およびローソン試薬(386.2mg、0.95mmol)のTHF(20mL)中混合物を、24時間加熱還流した。反応混合物を23℃に冷却し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 40gSiO、2.5%MeOH/CHCl)によって精製して、359.6mgのチオヒドラジドを得た。
ステップ3パート1:Boc−チオヒドラジドの4N HCl/ジオキサン中混合物を23℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をTHF(5mL)に溶解させた。ジイソプロピルエチルアミン(0.25mL、1.46mmol)を加えた。得られる混合物を23℃で15分間攪拌し、次いで濃縮して、未精製のチオヒドラジドを得た。
ステップ3パート2:チオヒドラジド(52.3mg、0.13mmol)のTHF(2mL)中混合物に、塩化3,4−ジフルオロベンゾイル(17μL、0.136mmol)を加えた。反応液を23℃で1時間攪拌した。濃HCl(2滴)を加え、攪拌を30分間続けた。生成した固体沈殿を濾別し、EtOですすぎ、乾燥させて、65.8mgの化合物65を得た。IR(拡散反射)2485(w)、2351(w)、2337(w)、2228(w)、2117(w)、1758、1727(s)、1710(s)、1608(s)、1523、1433(s)、1397、1353、1337、1282cm−1。水分%(KF滴定):1.92。C2521Sの解析的計算値:C、57.14;H、4.03;N、13.33;S、6.10;F、7.23。実測値:C、55.75;H、4.15;N、12.43。
(実施例69)
この実施例では、選択した化合物の黄色ブドウ球菌およびインフルエンザ菌に対するin vitro抗菌活性を決定した。MIC試験は、記述を明白にし、または変更する以外では、NCCLS1〜2によって推奨されている手順または以下で引用する記述に従った。
細菌培養物
少なくとも次の生物、すなわち黄色ブドウ球菌SA−1(UC−76)およびインフルエンザ菌HI−3542がスクリーンに含まれる。インキュベートは35℃とした。保存細菌培養物は、5%のヒツジ血液を含有するTryptic Soy Agar(BD、Becton Dickinson Microbiology Systems、米国メリーランド州コッキーズヴィル)で維持し、嫌気性生物は、Anaerobic Blood Agar plate−CDC Formulation(BD)で維持し、選好性生物は、Chocolate Agar II Plates(BD)で維持した。取扱いの詳細な条件は以下で挙げる。
永久保存培養物の収集
保存培養物は、凍結懸濁液として−70℃で保存した。大部分の培養物は、10%脱脂乳(BD)に常法どおりに懸濁させた後、ドライアイス/エタノール中で急速冷凍し、次いで−70℃の冷凍庫に入れた。ヘモフィルス属は、7.5%のグルコースを含有する不活化されたウマ血清(Colorado Serum Company、米国コロラド州デンヴァー)に懸濁させた後、急速冷凍した。
保存培養物の維持
大部分の培養物は、5%のヒツジ血液を含有するTryptic Soy Agar上で室温(20℃)にて維持した。各培養物は、解凍し、MIC試験前にもう1度移した。試験前日に新鮮なプレートに接種し、終夜インキュベートし、純度および正体を確認するための調査を行った。
ヘモフィルス属は、35%のCO雰囲気を用意して、ろうそく瓶中のChocolate Agar II Plates上で室温にて維持した。
培養物の正体の確認
培養物の同定は、標準の微生物学的方法によって確認した。純度、想定されるコロニー形態、および溶血パターンを可視化するために、培養物を適切な寒天プレートに画線した。グラム染色も利用した。
この試験で使用する最近の分離菌の正体は、MicroScan WalkAway 40 SI Instrument(Dade Behring、米国カリフォルニア州ウエストサクラメント)を使用して確認した。この装置は、自動化されたインキュベーター、読取り装置、およびコンピュータを利用して、各生物によってなされる生化学的な反応を特定する目的で評価するものである。この機器を使用して、生物の同定(確認)および最初の耐性記録を各系統について行った。
標準化した生物接種材料
凍結させた保存培養物を、微量液体希釈MIC試験を行う最初の生物供給源として使用した。保存培養物は、その使用前に、少なくとも1増殖サイクルの間(18 24時間)その標準の増殖培地で過ごさせた。
ほとんどの細菌は、別段の注釈がない限り、寒天プレートから直接に、10mLの一定分量の適切なブロス培地中に調製した。細菌培養物を、0.5McFarland標準の不透明度(波長600nmにセットしたPerkin−Elmer Lambda EZ150 Spectrophotometer、米国マサチューセッツ州ウェルズリーにおいて、0.28〜0.33の光学密度値)に調整した。調整した培養物を増殖培地中に400倍希釈(0.25mLの接種材料+100mLブロス)し、約5×10コロニー形成単位(CFU)/mLの出発懸濁液を生成した。別段の注釈がない限り、細菌系統は、カチオン調整されたMueller Hinton Broth(CAMHB)中で試験した。
インフルエンザ菌系統をChocolate Agar II Plates上で増殖させ、Haemophilus Test Medium(Remel、米国カンザス州レネクサ)において試験した。
試験化合物(「薬物」)調製物
化合物をDMSOに可溶化した。試験の日に薬物保存液を調製した。薬物は、必要な場合ではアッセイ内容に合わせて重量を補正した。
薬物希釈トレー調製物
微量液体希釈保存プレートを、64〜0.06μg薬物/mLおよび0.25〜0.00025μg薬物/mLの2通りの希釈系列で調製した。高濃度の系列では、200μLの保存液(2mg/mL)を96ウェルマイクロタイタープレートの2つ組の列に加えた。これを希釈系列の最初のウェルとして使用した。BioMek FXロボット(Beckman Coulter Inc.、米国カリフォルニア州フラートン)を使用して、残りの11ウェルのうちの10ウェルで一連の2倍漸減希釈物を作ったが、それぞれが100μLの適切な溶媒/希釈液を含むものとした。列12は、溶媒/希釈液のみを含み、対照として使用した。低濃度系列の試験管1では、8μg/mL保存物200μLを96ウェルプレートの2つ組の列に加えた。一連の2倍希釈物を上述のように作製した。
BioMek FXロボットを使用して、上で挙げた保存プレートから娘プレートにスポットし(3.2μL/ウェル)、直ちに使用し、または使用するまで−70℃で凍結させた。
プレート接種
BioMek FXロボットを使用して、好気性生物を解凍したプレートに接種した(体積100μL)。接種されたプレートを5枚以下に重ねて置き、空のプレートで覆った。これらのプレートを、CLSI指針に従う周囲雰囲気中で16〜24時間インキュベートした。
試験の読取り
接種およびインキュベートの後、暗くした部屋で単一の光線を微量液体トレー上部に直接に当てながら、Test Reading Mirror(Dynex Technologies220 16)を採用して細菌増殖の程度を視覚的に推測した。MICは、試験条件下で、肉眼で見える増殖を予防した最低の薬物濃度とした。試験は2通りに実施した。2通りの試験でMIC値が1ウェル分(2倍)異なるとき、小さい方の値を報告した。MICが2希釈分異なる場合、中間の値を報告した。この4倍より大きい相違では、試験の繰返しが求められ、その後同様の測定をすべての値に適用した。
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このプロトコルを使用して、以下の結果が得られた。
ラセミ化合物の相対立体化学は、活性のある鏡像異性体のRまたはSの名称に基づいて割り当てた。
本明細書では、「a」または「an」への言及は、「1つまたは複数」を意味する。終始一貫して、複数形および単数形は、数の指示以外では、交換可能であるとみなすべきである。
当業者ならば理解されようが、あらゆる目的で、特に書かれた記述事項の規定に関して、本明細書で開示するすべての範囲は、考えられるあらゆる下位範囲およびその下位範囲の組合せ、ならびに範囲を構成する個々の値、特に整数値をも含む。挙げられたどの範囲も、その同じ範囲を述べるのに十分であり、それを少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1ずつなどに分解できることは容易に理解できる。非限定的な例として、本明細書で論述される各範囲は、下位の3分の1、中間の3分の1、および上位の3分の1などに容易に分解できる。たとえば、範囲C〜Cには、下位範囲のC〜C、C〜C、C〜C、C〜Cなど、ならびに個々にC(メチル)、C(エチル)、C(プロピル)、C(ブチル)、C(ペンチル)、およびC(ヘキシル)が含まれる。これも当業者ならば理解されようが、「以下(up to)」、「少なくとも(at least)」、「より大きい(greater than)」、「未満(less than)」、「を超える(more than)」、「以上(or more)」などのすべての言語は、挙げられた数を含み、後に上述のように下位範囲に分解することのできる範囲を指す。同様にして、本明細書で開示するすべての比率も、より広い比率の範囲内にあるすべての下位比率を含む。
当業者ならばまた、メンバーがマーカッシュ群においてなどの一般的な方法で一緒に分類される場合では、本発明が、全体として挙げられる群全体だけでなく、個別に群の各メンバーおよび主要な群の考えられるすべての下位集団も含むことは容易に理解される。さらに、すべての目的で、本発明は、主要な群だけでなく、群メンバーの1種または複数なしの主要な群も含む。本発明は、特許請求の範囲に記載の発明における群メンバーのいずれかの1種または複数の明確な除外も予見する。
当業者ならば理解されようが、成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表すものを含むすべての数は、近似値であり、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものと理解される。これらの値は、当業者が本発明のこの教示を利用して得ようとする所望の特性に応じて様々となり得る。また、そのような値が、そのそれぞれの試験測定値で見られる標準偏差のために必然的に生じる変動性を本質的に含むことも理解される。
本明細書で開示するすべての参考文献は、特に参照により本明細書に援用される。
詳細な実施形態を例示し、説明してきたが、これらの実施形態が本発明の範囲を限定しないこと、ならびに以下の特許請求の範囲に記載するようなそのより広い態様において、本発明から逸脱することなく、当分野の通常の技能に従って変更および修正を行ってよいことを理解されたい。本出願における「ステップ」への言及は、便宜上の目的で使用するものにすぎず、本明細書に記載の本発明を類別、規定、または制限するものではない。

Claims (34)

  1. 次式Iの化合物
    またはその塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ
    [式中、
    は、置換または無置換のチアジアゾールであり、
    およびRは、それぞれ独立に、Hまたは置換もしくは無置換のC1〜6アルキルであり、
    およびRは、それぞれ独立に、H、置換または無置換のC1〜6アルキル、置換または無置換のエーテル、置換または無置換の−(CHアリール、置換または無置換のベンジル、−O(CHアリール、−Oベンジル、−(CHNR、−(CHOR、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)Eであり、またはRおよびRは、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成し、
    各mは、それぞれ独立に、0、1、2、または3であり、
    Eは、置換または無置換のエーテルであり、
    各Rは、それぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、ベンジル、置換ベンジル、フェニル、置換フェニルであり、または(Rは、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成し、
    各Rは、それぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、C1〜6アシル、またはベンジルであり、
    およびRは、それぞれ独立に、H、置換または無置換のC1〜6アルキルであり、またはRおよびRは、これらの結合相手である原子と一緒になって、置換または無置換の複素環を形成し、
    XおよびYは、それぞれ独立に、H、ハロ、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、−OR、置換もしくは無置換のエーテル、または置換もしくは無置換のアミンであり、
    但し、この化合物は、rel−(2R,4S,4aS)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2,4−ジメチル−8−[5−(メチルチオ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]スピロ[[1,4]オキサジノ[4,3−a]キノリン−5−(6H),5’(2’H)−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオンでない]。

  2. であり、
    が、結合点を示し、
    が、H、ハロ、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、置換もしくは無置換のC〜Cシクロアルキル、置換もしくは無置換のヘテロシクリル、置換もしくは無置換のエーテル、−(CHOPO(R、−(CHOC(=O)(CHCH、−(CHOC(=O)(CHCO、−(CHOC(=O)(CHNR、−(CHOC(=O)E、−(CHCO(CHCH、−(CHCO(CHCO、−(CHCO(CHNR、−(CHCOE、−(CHC(=O)NR(CHCO、−(CHC(=O)NR、−(CHNR、−(CHPO(R11、−OR11で置換されていてもよい−(CHOR10、−(CHC(=O)OR11、−(CHNR11SO12、−(CHSO12、−(CHSONR、置換もしくは無置換のアリール、または置換もしくは無置換のヘテロアリールであり、
    各nが、それぞれ独立に、0、1、または2であり、
    10が、H、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、−PO、C(=O)R13、C(=O)OR13またはC(=O)NRであり、
    11、R12、およびR13が、それぞれ独立に、H、置換もしくは無置換のC1〜6アルキル、置換もしくは無置換のアミノアルキル、置換もしくは無置換のベンジル、置換もしくは無置換のフェニル、アミノ酸残基、またはペプチド残基である、請求項1に記載の化合物。
  3. XがHまたはFであり、YがHまたはFであり、またはXおよびYの両方がHまたはFである、請求項1から2のいずれか一項に記載の化合物。
  4. およびRがメチルである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. が次式
    である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. が次式
    である、請求項5に記載の化合物。
  7. がHまたはメチルである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 次式Ia
    を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 各Eまたはエーテルがそれぞれ独立に式−[(CVO(CVCHを有し、各pがそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、または6であり、各qがそれぞれ独立に1、2、3、4、5、または6であり、各Vがそれぞれ独立にHまたはもう1つの−[(CVO(CVCHである、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 各Eまたはエーテルがそれぞれ独立に式−[(CHO(CHCHを有し、各pがそれぞれ独立に0、1、2、3、または4であり、各qがそれぞれ独立に1、2、3、または4である、請求項9に記載の化合物。
  11. 表1の化合物1〜9、11〜41、42〜48、または50〜65の構造を有する、請求項1に記載の化合物、その鏡像異性体、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物。
  12. rel−(2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−8−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−2’,4’,6’(1’H,3’H)−トリオンまたは薬学的に許容できるその塩。
  13. [(rel−2R,4S,4aS)−9,10−ジフルオロ−2,4−ジメチル−8−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2’,4’,6’−トリオキソ−1,2,4,4a−テトラヒドロ−2’H,6H−スピロ[1,4−オキサジノ[4,3−a]キノリン−5,5’−ピリミジン]−1’,3’(4’H,6’H)−ジイル]ビス(メチレン)ジホスファートまたは薬学的に許容できるその塩。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容できる担体、希釈剤、または賦形剤とを含む医薬組成物。
  15. (a)細菌と、請求項1から13のいずれかに記載の化合物または請求項14に記載の組成物とを接触させるステップを含む静菌方法および/または殺菌方法。
  16. (a)がin vitroまたはin vivoで行われる、請求項15に記載の方法。
  17. 請求項1から13のいずれかに記載の化合物または請求項14に記載の組成物を哺乳動物に有効量投与することを含む、哺乳動物における細菌感染の治療方法。
  18. 請求項1から13のいずれかに記載の化合物または請求項14に記載の組成物を哺乳動物に有効量投与することによって哺乳動物の細菌感染を予防することを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 式IIを有する請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の生成方法であって、
    (a)式IIIの化合物と式IVの化合物とを、式IIの化合物の生成に十分な温度で反応させるステップを含む方法。
  20. (a)が水性溶媒中または有機溶媒中で行われる、請求項19に記載の方法。
  21. (a)の温度が約60〜約180℃である、請求項19または20に記載の方法。
  22. (a)を約2〜約24時間実施する、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. (b)式Vの化合物と式VIの化合物とを反応させて、式IIIの化合物を生成するステップをさらに含む、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. (b)非プロトン性有機溶媒存在下および/または塩基存在下で行われる、請求項23に記載の方法。
  25. 塩基が有機塩基または無機塩基である、請求項24に記載の方法。
  26. (b)の温度が約20〜約100℃である、請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. (c)(i)式VIIの化合物でハロゲン金属交換または脱プロトン反応を実施するステップと、
    (c)(ii)(c)(i)の生成物とカルボニル供与体とを反応させて、式Vの化合物を生成するステップとをさらに含む、請求項23から26のいずれか一項に記載の方法
    [式中、Haは水素またはハロゲンである]。
  28. (c)(i)が、式VIIの化合物と強塩基とを接触させるステップを含む、請求項27に記載の方法。
  29. 強塩基がアルキルリチウムを含む、請求項28に記載の方法。
  30. (c)(i)式VIIの化合物とグリニャール試薬とを非プロトン性有機溶媒中で接触させるステップを含む、請求項27に記載の方法。
  31. (c)(i)の温度が約−78〜約50℃である、請求項27から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. カルボニル供与体が、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリン、またはp−ニトロフェニルホルマートのうちの1種または複数を含む、請求項27から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. (c)式VIIIの化合物を酸化させて、式Vの化合物を生成するステップをさらに含む、請求項23から26のいずれか一項に記載の方法。
  34. 式XVIIの化合物の生成方法であって、
    (a)式XVIIIの化合物と式VIの化合物とを反応させて、式XVIIの化合物を生成するステップを含む方法
    [式中、R14は、ハロゲン、ボロン酸、ボロン酸エステル、または置換もしくは無置換のチアジアゾールであり、
    およびRは、それぞれ独立にHまたは置換もしくは無置換のC1〜6アルキルである]。
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